研究計画の立て方 研究の進め方佐賀県教育センター 1 研究の方法には, どのようなものがあるか (1) 教育の理論や理念に関する研究教育の理念や教育原理などに関する研究で裏付けとなる資料や学者の所論を引用したり, 取り入れたりして自分の教育論としてまとめるもので, 結果が理論性, 客観性, 独創性な

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1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

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Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

考え 主体的な学び 対話的な学び 問題意識を持つ 多面的 多角的思考 自分自身との関わりで考える 協働 対話 自らを振り返る 学級経営の充実 議論する 主体的に自分との関わりで考え 自分の感じ方 考え方を 明確にする 多様な感じ方 考え方と出会い 交流し 自分の感じ方 考え方を より明確にする 教師

彩の国埼玉県 埼玉県のマスコット コバトン 科学的な見方や考え方を養う理科の授業 小学校理科の観察 実験で大切なことは? 県立総合教育センターでの 学校間の接続に関する調査研究 の意識調査では 埼玉県内の児童生徒の多くは 理科が好きな理由として 観察 実験などの活動があること を一番にあげています

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平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

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回数テーマ学習内容学びのポイント 2 過去に行われた自閉症児の教育 2 感覚統合法によるアプローチ 認知発達を重視したアプローチ 感覚統合法における指導段階について学ぶ 自閉症児に対する感覚統合法の実際を学ぶ 感覚統合法の問題点について学ぶ 言語 認知障害説について学ぶ 自閉症児における認知障害につ

第 2 問問題のねらい青年期と自己の形成の課題について, アイデンティティや防衛機制に関する概念や理論等を活用して, 進路決定や日常生活の葛藤について考察する力を問うとともに, 日本及び世界の宗教や文化をとらえる上で大切な知識や考え方についての理解を問う ( 夏休みの課題として複数のテーマについて調

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第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

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3 特別支援学級における学習指導案 特別支援学級においても 学習指導案は授業の設計図としての働きに変わりはありません しかし 特別支援学級では 児童生徒の実態から指導の内容や計画を考えることに大きな意味があります 通常の学級の学習指導案では 例えば 単元について は学習指導要領に沿った指導計画に基づ

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資料3 道徳科における「主体的・対話的で深い学び」を実現する学習・指導改善について

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5 単元の評価規準と学習活動における具体の評価規準 単元の評価規準 学習活動における具体の評価規準 ア関心 意欲 態度イ読む能力ウ知識 理解 本文の読解を通じて 科学 について改めて問い直し 新たな視点で考えようとすることができる 学習指導要領 国語総合 3- (6)- ウ -( オ ) 1 科学

2、協同的探究学習について

2 研究の歩みから 本校では平成 4 年度より道徳教育の研究を学校経営の基盤にすえ, 継続的に研究を進めてきた しかし, 児童を取り巻く社会状況の変化や, 規範意識の低下, 生命を尊重する心情を育てる必要 性などから, 自己の生き方を見つめ, 他者との関わりを深めながらたくましく生きる児童を育てる

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第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

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解答類型

造を重ねながら取り組んでいる 人は, このような自分の役割を果たして活動すること, つまり 働くこと を通して, 人や社会にかかわることになり, そのかかわり方の違いが 自分らしい生き方 となっていくものである このように, 人が, 生涯の中で様々な役割を果たす過程で, 自らの役割の価値や自分と役割

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

2 各教科の領域別結果および状況 小学校 国語 A 書くこと 伝統的言語文化と国語の特質に関する事項 の2 領域は おおむね満足できると考えられる 話すこと 聞くこと 読むこと の2 領域は 一部課題がある 国語 B 書くこと 読むこと の領域は 一定身についているがさらに伸ばしたい 短答式はおおむ

教育調査 ( 教職員用 ) 1 教育計画の作成にあたって 教職員でよく話し合っていますか 度数 相対度数 (%) 累積度数累積相対度数 (%) はい どちらかといえばはい どちらかといえばいいえ いいえ 0

5 児童の実態と主題に迫るための手だて (1) 児童の実態本学級の児童は明るく 男女の仲もよい いろいろな場面で声を掛け合ったり 仕事を手伝ったりできる児童も多い 話し合い活動では 友達の意見のいいところを取り上げて考えをまとめることができたり 人の意見を聞いて自分の考えを変えることができたりする児

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PISA 型読解力と国語科の融合 -PISA 型読解力とワークシート- ( ア ) 情報を取り出す PISA 型読解力ア情報の取り出しイ解釈ウ熟考 評価エ論述 情報を取り出す力 とは 文章の中から無目的あるいは雑多に取り出すことではない 目的つまりこの場合は学習課題に沿って 自己の判断を加えながらよ


けて考察し, 自分の考えを表現している 3 電磁石の極の変化と電流の向きとを関係付けて考え, 自分の考えを表現している 指導計画 ( 全 10 時間 ) 第 1 次 電磁石のはたらき (2 時間 ) 知 1, 思 1 第 2 次 電磁石の強さが変わる条件 (4 時間 ) 思 2, 技 1, 知 2

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目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

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山梨大学教職大学院専攻長 堀哲夫教授提出資料

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問 題

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平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

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中学校第 3 学年社会科 ( 公民的分野 ) 単元名 よりよい社会をめざして 1 本単元で人権教育を進めるにあたって 本単元は 持続可能な社会を形成するという観点から 私たちがよりよい社会を築いていくために解決すべき課題を設けて探究し 自分の考えをまとめさせ これらの課題を考え続けていく態度を育てる

必要性 学習指導要領の改訂により総則において情報モラルを身に付けるよう指導することを明示 背 景 ひぼう インターネット上での誹謗中傷やいじめ, 犯罪や違法 有害情報などの問題が発生している現状 情報社会に積極的に参画する態度を育てることは今後ますます重要 目 情報モラル教育とは 標 情報手段をいか

愛媛県学力向上5か年計画

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

作品の情景をよりわかりやすく伝える手だてともなる 指導にあたって 1 では まず 俳句は17 音で作ることや季語を入れることと言ったきまりをおさえる そして 教科書の例を読み 想像した情景や作者の思いを想像し 良いと思うところ 工夫されていると思うところを発表できるようにする 2 の俳句を作る場面で

指導内容科目国語総合の具体的な指導目標評価の観点 方法 読むこと 書くこと 対象を的確に説明したり描写したりするなど 適切な表現の下かを考えて読む 常用漢字の大体を読み 書くことができ 文や文章の中で使うことができる 与えられた題材に即して 自分が体験したことや考えたこと 身の回りのことなどから 相

小学校理科の観察,実験の手引き 第3学年A(1) 物と重さ

3 題材の目標 (1) (2) 4 題材の評価規準 ( 指導要録の四つの観点 ( 生活や技術への関心 意欲 態度 ) から題材の学習を通して目指す生徒の姿を示します ) 文章の語尾は 評価規準の作成, 評価方法の工夫改善のための参考資料 ( 中学校技術 家庭 ) 平成 23 年 11 月 ( 国立教

3-2 学びの機会 グループワークやプレゼンテーション ディスカッションを取り入れた授業が 8 年間で大きく増加 この8 年間で グループワークなどの協同作業をする授業 ( よく+ある程度あった ) と回答した比率は18.1ポイント プレゼンテーションの機会を取り入れた授業 ( 同 ) は 16.0

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第4章 道徳

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調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる さらに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイ

日本語「~ておく」の用法について

西ブロック学校関係者評価委員会 Ⅰ 活動の記録 1 6 月 17 日 ( 火 ) 第 1 回学校関係者評価委員会 15:30~ 栗沢中学校 2 7 月 16 日 ( 水 ) 学校視察 上幌向中学校 授業参観日 非行防止教室 3 9 月 5 日 ( 金 ) 学校視察 豊中学校 学校祭 1 日目 4 9

習う ということで 教育を受ける側の 意味合いになると思います また 教育者とした場合 その構造は 義 ( 案 ) では この考え方に基づき 教える ことと学ぶことはダイナミックな相互作用 と捉えています 教育する 者 となると思います 看護学教育の定義を これに当てはめると 教授学習過程する者 と

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博士論文 考え続ける義務感と反復思考の役割に注目した 診断横断的なメタ認知モデルの構築 ( 要約 ) 平成 30 年 3 月 広島大学大学院総合科学研究科 向井秀文

項目評価規準評価方法状況 C の生徒への対応 関心意欲態度 1 自の考えを持ち 積極的に交流 討論している 2 自らの言葉で 中学生にかりやすく紹介文を書こうとしている 交流 討論で得た仲間の意見を取り入れて 自らの考えを深めるよう促す 参考例を示したり 書き出しを例示したりして 参考にするように指

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

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年 9 月 24 日 / 浪宏友ビジネス縁起観塾 / 法華経の現代的実践シリーズ 部下を育てない 事例甲課乙係のF 係長が年次有給休暇を 三日間連続でとった F 係長が三日も連続で休暇をとるのは珍しいことであった この三日の間 乙係からN 課長のところへ 決裁文書はあがらなかった N

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

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第 6 学年 1 組理科学習指導案単元名 : 瀬野川の生き物のつながり 生き物のくらしと環境 男子 18 名女子 21 名計 39 名 単元について 指導者澄川和生 単元観本単元は, 小学校学習指導要領解説理科編第 6 学年 内容 B(3) の 動物や植物の生活を観察したり, 資料を活用したりして調

活実態と関連を図りながら重点的に指導していきたい また, 栄養教諭による給食献立の栄養バランスや食事によるエネルギー量を基盤として, グループごとに話合い活動を取り入れるなどの指導の工夫を行いたい また, 授業の導入にアイスブレイクや, カード式発想法を取り入れることにより, 生徒が本気で語ることが

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指導方法等の改善計画について

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研究計画の立て方 研究の進め方佐賀県教育センター 1 研究の方法には, どのようなものがあるか (1) 教育の理論や理念に関する研究教育の理念や教育原理などに関する研究で裏付けとなる資料や学者の所論を引用したり, 取り入れたりして自分の教育論としてまとめるもので, 結果が理論性, 客観性, 独創性などをもち, 検証の方法が見いだされるものが望ましい (2) 教材開発研究教育実践の際に使用する教材や実験用具などを開発作成する研究で, その目的は, 子どもの理解を深めたり, 興味 関心を高めたりして, 教育効果をより向上させるためのものである (3) 調査研究教育に関する各種事象の傾向 要因を明らかにし, それらの関係を把握するため, 例えば学習や意識 行動などについて調査を行い, その結果を分析 考察する研究である 問題から出発し, 調査結果から導き出された結果を一種の仮説とすれば (2) と同じ方法をとることになる しかし, 予備調査を行い, 調査のための仮説を仮定して, 検証の形で本調査を実施するならば, これは研究の全ての道筋を踏むことになる 単純な集計の結果だけを出したものは調査報告であり, 調査研究ではない (4) 実験的研究仮説を立てて, 実験によってその検証をし, 仮説の有効性を確かめようとするものである 生理学や心理学などで, 仮説を立て, 厳密な条件設定のもとに実験を行うものである この種の研究では, 効果の検証という段階で困難が多く, 研究の結論が情緒的な判断や感想になることも多い 本当の教育研究にするためには, それを成立させるところの要件なり方法なりについて正しい知識をもつことがどうしても必要である (5) 実践的 ( 指導法改善的 ) 研究教育実践の改善のため, 教育の内容や方法について工夫し, 仮説を立て, 実践によって検証する方法である 学校を場とする多くの研究は, これに含まれるものである しかし, 単なる実践や実情の報告だけに留まっているものも多い これらと異なるところは, 仮説 検証が重視されているところである (6) 事例研究一般には臨床的作業において, 問題行動をとる子どもや障害のある子どもを対象によく用いられる研究方法で, 因果関係を追求して指導法や治療法を見付けていく研究 新しく設定した指導法や治療法を指導仮説として実践し, その結果を検証 ( 確かめ ) していく研究そして, この研究の特徴は, 関心は専ら個人に向け, 一個人を徹底的に集中的に研究することである - 1 -

2 教育研究はどのような手順で行えばよいか 図表 W 型研究方法モデル A 問題提起 1 問題意識の明確化 2 仮主題の設定 私たちの研究は, 日常教育実践における問題意識から出発します 現状に問題点があったり, より教育効果をあげるために, 現状をどう改善すればよいかという意識が研究へ発展します また, この段階での主題は仮と考えた方が適切といえるようです 後に述べるように研究主 題の表現は, いくつかの条件が整ったときに明確なものとなりますから, それらが確定するの は, 少なくとも W 型モデルの 実態把握 後の段階であろうと考えます 正式な主題は後で決 めることにして, ここでは, 問題意識をそのままの形で表しておくのが適切でしょう 例えば, どのような資料をどのような方法で提示すれば, 子どもの問題意識は高まるか, 学級活動 への主体的参加をどうはかるか 等です A B 研究計画, 情報収集 3 研究の見通し設定 4 文献 資料の収集 5 実態調査計画の立案 こうして問題意識を固めたら, 次に研究の見通しを立てます 特に, いつ頃までに明確な仮説 を設定して検証に入るかがポイントになるでしょう 同時に資料の収集に入ります これは, 過去の自己の経験や記憶などの頭の中の探索 ( 内部探 検 ) と, 文献研究や他の研究実践例の収集 ( 外部探検 ) とを含んでいます これらを基にして, 研究をすすめる基盤となる実態調査の準備をします この調査は, あくま で問題意識にそった内容であるのが前提です - 2 -

B 実態把握 6 予備調査 7 本調査 8 調査結果の集計 整理 実態調査は, 児童生徒の実態把握のためだけではなく, 教師の指導上の問題点や意識, 学校 の実情, 研究内容によっては, 父母 地域の実態も含まれてきます 最も重要なねらいは, 仮説を発想するためのデータとしての意味もあります いずれにせよ, 仮説あるいは研究そのものの必然性のベースとなりますので, 重視してほしいところです 正 確さを期すために, 本調査の前に予備調査を実施することもあります B C データ処理, 分析 発想 9 調査結果の分析 10 11 統合 発想 研究主題の確定 学校や児童生徒の実態, 指導上の反省等を把握し, 文献や他の実践例を参考にして, 研究の へそ と言われる仮説が発想されてくる段階です B の段階までに得られたデータを様々な手法で処理し, 分析する過程で, どこをどのように改 善すればよいかという見通しが浮かび上がってきます ここで, 創造的思考が大いに働くことに なります この 見通し が次の段階でさらに練り上げられて, 仮説になります C 仮説の設定 研究主題もここで確定します 12 仮説の採択 13 推論 検討 14 仮説の確定 決断 この段階は, 細かく分けると, 仮の仮説を設定し これを様々な角度から検討した上で 仮 説を確定する ことになります 言い換えれば, 仮の仮説について推論し, 情勢判断をして, よ し, これでいこう という決断をする段階です この仮説が確定すれば, 研究主題や研究内容等も自動的に確定することになります また, 仮 説に基づいて検証計画が練られ, いよいよ検証のための実践に入ります 思考レベルにおける最 も重要な段階と言えましょう C D 検証計画, 情報収集 15 検証方法 内容の情報収集 16 検証計画の設定 研究にできるだけ科学性, 客観性をもたせるためには, この段階を重視する必要があります 検証の素材として何を取り上げ, どのように条件をコントロールして客観性のある検証データ を収集するかについての計画です これをおろそかにすると, 研究の公共性が薄れ, 説得力のな い研究に終わります 一般に, 仮説を組み込んだ実践計画は綿密に練られるのですが, その効果 をどのようにしてとらえるかについての計画は, 軽視される傾向があります そのため, 研究の まとめに客観性が乏しくなります 教育研究では, 結果よりも, 実践の過程における児童生徒の姿が検証データとして重要な意味 をもつことが多いものです したがって, 過程における児童生徒の様相をとらえる計画も考えて - 3 -

おかなければなりません これについては, 最近, 授業評価, 授業分析の手法が教育工学の分野 で開発されつつありますので, 参考にしてください D 実践 17 予備実践, 事前調査 18 本実践, データ収集 19 事後調査, 追調査 これは, 検証のための実践ですから, あくまでも仮説の有効性を確かめることが第一義的なね らいです 精密さを期すために, 予備的な授業を行い, その結果によっては, 計画を調整してか ら本実践に入る場合もあります 前項で述べたように, 過程においてできるだけ多面的なデータ を収集する必要があります そのため, この段階では, 協力者を依頼して授業記録をとることが 望まれます 機器の活用も必要です また, 事前調査と対応する事後調査の準備も欠かすことができません D E データ処理, 分析 考察 20 データ処理と分析 21 考察とまとめの構想 E まとめ 事前 事後調査や過程において得られたデータを統計的に処理したり, 分析したりして考察し, まとめの構想を立てる段階です 分析の視点は, 当然仮説の中にあります ここでは, 多くのデータを収束する思考が重要になりましょう 22 結論の構成 23 副産物の処理 24 まとめ 結論は, 仮説と対応するのが普通です このようにすれば, こうなるであろう といのが仮 説ですから, 果たして こうなった かどうかをデータによって裏付けることになります しっ かりした裏付け, 多角的 総合的な裏付けが必要です たった一つだけのデータで短絡的に結論 を導き出すのは, 研究の価値を低下させることにもなります 無理に仮説の有効性を導き出した り, 初めから結論を決めておいて, それに必要なデータだけを採用したりするまとめは, 厳に慎 むべきです また, 研究主題の解明と直接関係ないが, 教育実践や研究にとって重要なあるいは 面白い問題が浮かび上がってくることがあります いわば研究の副産物とも言える成果です こ れらは, 次の研究への基礎であり, スタートにもなります 大切にしてほしいものです 3 研究の構想はどのようにして立てたらよいか一般的には, 個人研究は特別の期間が定められているわけでもなく, しかも, 本務の合間に行うのですから, かなり強い自己規制が要求されます せっかく研究を思い立っても, 忙しさに流されて途中で立ち消えになることが多いものです そこで重要なことは, 短期間で研究をまとめ上げるまでの計画を自らに課し, その期間内に是が非でもやり遂げようとする強い意志です このことを踏まえて, 研究構想を立てる上での留意点を挙げます - 4 -

1 仕事の区切りを大切にする研究計画の例 ( 研究期間 2 年 ) 計画はあまり細かく立てる必要はあり ませんが, いくつかの段階に区切って, い つまでにこれをやり上げる という期限 だけははっきりさせる必要があるでしょ う その際, 学校の行事等を十分に配慮 しておくことは言うまでもありません 右は, 研究期間を2 年と定め, W 型研 究モデルの手順にしたがって立案した研 究計画の例です どの段階にどんなこと をどの程度割り振っているのか参考にし てください 2 仮説を設定するまでに十分時間をかける 仮説を練り上げる時間を十分に設定す ることが, 一つのポイントです 私たち は, とかく実践を急ぎ過ぎて, 後でまと めに苦慮する傾向があります 研究の過 程における実践は, 仮説を検証すること がねらいですから, 肝心の仮説が明確で ないのに実践しても, 意味のあるデータ は取れません そこで提案したいのは, 仮説を作り上 げるための予備的な実践を取り入れるこ とです 文献や資料を収集し, 自分の過 去の経験を振り返って仮説を考え出すと ともに, その過程で仮説的なものを取り 入れた実践を幾度か実施してみます そ こで得たデータは, 仮説を確定するため に大きな役割をもつはずです 毎日, 教 育実践に取り組んでいる者の強味が, そ こにあると考えます 3 検証のための実践は複数予定する どんなに多角的にデータを収集しても, 1 例だけから仮説の有効性を立証するの は, 説得力を欠くものです 同じ仮説に基づいて複数の事例で検証 すれば, 共通する結果と, それぞれの事 例で異なる結果が出てくるはずです こ れが研究の深さとなってまとめに現れるものです したがって, 短期間の研究であっても 2 回の検証は予定してほしいものです - 5 -

4 集中してまとめる期間を予定しておくこと 検証が終わったら, その後は一気にまとめ上げる心構えが大切です 仮説の設定までは, ああでもない こうでもない といろいろな角度からじっくり検討したり, 時間をおいてもう一度見直したりすることが, しっかりした仮説をつくるために大切ですが, 検証 後は, 結果が言わば事実としてそこにあるわけだから, 記憶の新しいうちに料理する方が意欲の面 でも, 内容の面でも大きな効果をもつようです この段階でもう一つ重要な点は, 第三者に目を通してもらう期間を考えておくことです 特に, 個人研究においては, 独断を防ぎ, 研究に客観性をもたせるのに欠かすことのできない計画の部分 です 4 研究主題はどのようにして設定したらよいか (1) 主題の確定まで 主題 問題意識が明確になった段階で, 仮の研究主題設定 a どのような手だてをとれば, 深まった読みができるようになるか ( 国語 ) b 自分の問題として受け止めさせるには, どんな内容の資料を提示すればよいか ( 学級指導 ) 問題意識の芽生えた段階 問題意識の焦点化 鮮明化 c 基礎的な計算力を培うためのドリルの内容と方法の工夫 ( 算数 ) a 考える力を育てる説明的文章の読みの指導 学習過程における 書く 活動の位置付けを中心に b 学級指導において, 自己理解を深める資料の開発とその活用 進路に関する指導を通して c 自己評価活動を通して基礎的な計算力を高める学習指導方法 (2) 主題を表す場合の一般的な留意事項 1 問題が絞られ, 限定され, 具体化されているか 2 小さな領域や分野に絞られているか 3 研究内容を端的に表したものであり, 一見して研究全体のイメージが浮かぶ表現であるか (3) 主題の表現の中に含まれる要素 a 研究の目指す姿 ( ねらい ) b 研究の対象領域 分野 c 研究の方法 ( 手だて ) - 6 -

1 感動の表現力を伸ばす短歌創作指導の試み a b 2 道徳的実践力を培う道徳指導と教科指導の実践的研究 a b 3 人間性豊かな子どもを育成する勤労生産学習の指導の工夫 a b 子ども自ら取り組む栽培活動を通して c 5 主題設定の理由にはどのようなことを書けばよいか (1) 内容 研究の目的 意義を中心に 問題の背景 現状, 意義など (2) 具体例 <センター研究紀要, 長期研修報告書等参照 > 6 研究目標にはどのようなことを書けばよいか (1) 研究の目標とは 1 研究の推進に方向と指令を与える 2 研究のゴールでもある 3 検証計画の内容を方向付けていく 4 目標の明確さが, 研究の深まりを左右する 5 主題と目標から内容を想定することができる (2) 研究目標設定上の留意点 1 研究対象の分野 領域を限定し焦点化して, 研究目標を明確にすること 2 研究の目的 ( めざす姿 ), 内容 ( 対象の分野 領域 ), 方法 ( 手だて ) が盛り込まれているこ と < 例 > 学校の教育目標達成に向けて, 各学年間相互に一貫性のある学年目標と, それを受けて 目的内容 の学級目標の在り方を探り, 組織体としての学級での指導に取り組む方法を探りたい 方 法 (3) 研究目標と研究目的の違い 研究目標研究で何を明らかにし, 何を探求しようとするのかを明示したもの ( 研究の具体的方向性や目的に迫る観点を示すもの ) 研究目的研究を何に役立てようとしているのかを表したもの - 7 -

7 研究仮説はどのようにして設定したらよいか (1) 仮説とは平易には研究の見通しあるいは予測に当たるものであるが, 単なる想像ではなく, ある程度の客観性をもつ, 結果についての仮の判断である 仮説はいろいろな角度から検証され, その妥当性が客観的に認められたときに定説となり, 法則となる 妥当性が証明されないときは, 仮説が修正されたり, 棄却されたりする 仮説の良否は, 研究そのものを左右するほど大きな意味をもっている (2) 仮説の意味と機能 において, を することによって なるであろう 1 場, 内容等 2 手立ての工夫 3 ねらい, 目指す子ども像 研究対象の限定 研究のポイント 検証方法の確立 1は 場 を示し, 研究対象 範囲を規定する すなわち 教科や領域 を示すこともあるし, 学習過程 や 時間 期間 内容 素材 を示すこともある 2 は 手立ての工夫 を示す この部分にその研究の重要性 有効性が凝縮されているといっ ても過言ではない 方法 手順 や 指導内容 が含まれる これまで行ってきた方法や内容を 変更してどのように新しい工夫を入れようとしているのかが示されるわけで, できるだけ具体的 に書く必要がある 3 は児童生徒の変容の姿が示されるのが一般的である 研究によって児童生徒をどのように変 えようとするのか, めざす児童生徒像が示され, それによって検証の方法が固まることになる < 仮説の 3 機能 > どこで ( 対象, 場 ) 研究領域を限定 何をどのようにすることによって ( 内容 方法上の工夫 ) 研究の重点を決め集中させる どう現状を変えようとするのか ( 子どもの変容の姿 ) 研究結果を予測し筋道を立てる (3) 仮説の設定方法 1 どのような方向に子どもを育てるのか という観点に立ってねらいを煮詰める 2 ねらいを達成するためには, どこを どうすれば よいかを考える 3 矛盾や問題点を分析, 焦点化し着眼点を決める 4 焦点化した着眼点を どうすれば めざす方向に児童生徒を伸ばせるか考える 5 分かりやすく簡潔な表現を考える (4) 効果的な仮説の設定 仮説 例 A 精選した教材と適切な資料を基に学習過程を工夫し, 探求過程を繰り返し踏ませれば, 学びとる力が育つであろう 例 B 探求的な学習過程に, 一人学習と小集団学習を適切に位置付け, ねらいにそった資料を 活用して学習活動を行えば, 子どもたちの意欲が高まり, 学びとる力を養うことができる - 8 -

例 C 学習過程を, 一人学習 小集団学習 全体学習 一人学習のステップで構成し, 特に一人学習において次の手立てをとれば, 一人一人の子どもに応じた学びとる力が育つであろう 学習課題と資料を中心とした 学習の手引き によって活動させる 学習計画を立てる段階を重視し, 個に応じた計画による自由な探求活動をさせる A は, 当たり前のことを述べているだけ 下線部分の言葉が安易に使われているが, 仮説として は, その中身が肝心 B は, 波線部分や 資料の活用 という手立ての工夫らしいものがやや見られるが 探求的な 適切に ねらいにそった 等が具体的ではない C は, 前段で学習過程の構成を示し, その後に 一人学習 の進め方に関する手立ての工夫を箇 条書きで示しており, 仮説らしい内容になっている C は研究の重点が 学習の手引き とその活 用方法及び学習計画を立てる段階での細かな手立てにあることが分かる また, それらの効果を一 人一人の児童に即して検証することになるし, 学習過程全体を通して学び方が育ったかどうかをと らえて, 主題の解明に迫る研究の全体像が読み取れる 8 検証の方法について (1) 検証するねらい検証とは, 仮説の有効性を調べることであり, 仮説として立てた手立てを用いたことにより, 予想する結果どおりに児童生徒が変容したかを確かめることにある (2) 検証計画を立てる際に留意すべきこと 1 検証の対象と期間を設定 2 検証場面を設定 3 多角的なデータを収集 4 条件を整える 5 集団と個を同時にとらえる (3) 検証の方法 1 興味 関心, 意欲, 態度の検証方法 観察法, 質問紙法, 面接法 チェックリスト法 自己評価 2 思考力 探求力の検証方法 チェックリスト法 創造力テスト 3 知識 理解面の検証方法 ペーパーテスト 実験群と普通学級との比較 発言, 作文, ノートチェック - 9 -

9 研究結果の処理 (1) 研究実践で得られた諸資料の整理と分析 考察 (2) 子どもの変容状況 (3) 実践と子どもの変容との関連性の考察 (4) 研究の手立ての有効性の吟味 10 仮説の修正 研究の失敗を意味するものではない 修正すべき新しい事実に気付き, 研究を更に前進させる契機 を与えてくれる 修正されるべき仮説も, 正当化された仮説と同じく価値あるもの 研究の手立てが子どもの成長に従来よりは効果的に作用したか 作用した修正の必要なし実践の手立ての深化を図る 一部作用した必要に応じて修正一部に改善を加える 変わらなかった 作用しなかった仮説の修正 悪くなった 変容を促す手立てを探す 根本的に考え直す 11 まとめと今後の課題 (1) どのような願いをもち, 何を探ろうとしてきたのかの考察 (2) 研究目標の探求, どのような研究の手立てを講じてきたか, また, それは, どんな見通しのもとに導入したか (3) 研究の実践と結果の処理によってどんなことが分かったか (4) 何が未解決の問題として残されたか 12 研究のまとめに当たって (1) 研究紀要に求められているもの 1 論旨が明確で一貫している 論旨が明確である 論旨の構成が妥当である 論旨はテーマに即していて, 一貫している 2 論文としての体裁が整っていて, 内容が正確である 論文の組立, 展開が論理的になされている 確かな理論構成がなされた上で, 実践に移されている 資料, その他によって裏付けられた実証的なものである 3 創造的な研究が継続的 集中的になされている 創造的な研究, または実践である 継続的 集中的な研究 実践が見られる - 10 -

文献を十分調べ, それを効果的に生かしている 4 明確な表現, 表記である 文 文章の筋が明確に通っている 文法的に, または用語上の誤りがない 読者を考慮した丁寧な記述がなされている (2) 特に多い問題点 1 主題の意味があいまい 2 論旨が首尾一貫せず, 形式や体裁が整った論文になっていない 3 仮説検証の具体化, 明確化, 焦点化が十分に図られていない 4 実践はあるが, 理論構成が十分でない 5 資料の精選が十分でない 6 推敲が十分でない 参考文献 福岡県教育研究所連盟編 新訂 校内研究のすすめ方 平成 3 年 第一法規 群馬県教育研究所連盟編著 実践的研究のすすめ方 - 新しい教育の創造 - 平成 6 年 東洋館出版社 - 11 -