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2019 年度 JPEC フォーラム RDS/RFCC 全体最適処理技術開発 2019 年 5 月 8 日 出光興産株式会社 ー禁無断転載 複製 出光興産株式会社 2019 ー

目次 1. 背景 目的 2. 開発計画 2.1 全体 (5 年間 ) 2.2 2018 年度 3.2018 年度の結果 3.1 触媒グレーディング技術の開発 3.2 RDS システム技術の開発 3.3 RFCC 反応制御技術の開発 4. まとめ

1. 背景 目的 RDS/RFCC 装置の最大活用 最大効率運転により石油の更なるノーブルユースを実現する (1) 温度偏差改善のための触媒グレーディング技術の開発 高性能ガードシステムによる 1 年安定運転 重油脱硫装置 (RDS) ガード触媒システム 重油流動接触分解装置 (RFCC) 製品得率増大 ( ガソリン等 ) 重質油 ( 残油 ) メイン触媒システム (HDM+HDS) 分解残渣油 高硫黄重油低減 (2) RFCC 分解向上のための RDS システム技術の開発 RFCC での分解に適した DSAR の製造 脱硫重油 (3) DSAR 性状に対応した RFCC 反応制御技術の開発 転化率向上 製品硫黄分低減 3

4 DSAR の分子組成で RDS と RFCC を連成し全体最適を実現する 残油 脱硫重油 (AR) RDS (DSAR) RFCC 高付加価値炭化水素 1. 従来の経験に加えて分子レベルの反応メカニズムを考慮することで更なる効率運転を図る ( ペトロリオミクス ) 2. 極大メリットが得られるように RDS/RFCC の触媒システムを選びそれぞれの運転を厳密操作する ( 全体最適処理技術 )

5 2. 開発計画 2.1 全体 (5 年間 ) 研究内容 H28 (2016) H29 (2017) H30 (2018) R1 (2019) R2 (2020) (1) 温度偏差改善のための触媒ク レーテ ィンク 技術の開発 MICRO SIM / MACRO SIM MACRO SIM 触媒グレーディング評価 SIM 実証評価 MACRO SIM (2) RFCC 分解向上のための RDS 触媒システム技術の開発 ベンチ基礎実験触媒システムコンセフ ト検討 運転条件触媒システムの影響確認 候補触媒システム評価 有望触媒システムライフテスト 新規触媒サンプルバスケット EOR 性能評価 RDS 選定 RDS+RFCC 組合せシステム実機実証 ( 性能評価 ) 改良検討 (3) 最適 DSAR 性状に対応した RFCC 反応制御技術の開発 RDS システム 反応条件の RFCC 分解性への影響把握 (MAT) 上記 RDS システムに適した RFCC 反応評価 製品 S 分布制御技術 RFCC 選定

2.2 開発計画 (2018 年度 ) 年月 平成 30 年度 項目 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 1 反応温度偏差改善のための触媒グレーディング技術の開発 開発 SIM(MICRO+MACRO) を実機適用レベルで活用 新規ガードシステム提案 2 RFCC 分解向上のための RDS 触媒システム技術の開発 実機に適用できるレベルでの新規 RDS 触媒システムの適用判断 開発 SIM の活用による各種グレーディングのスタディー 開発 RDS 触媒システムのライフテスト テスト結果の解析とそれに基づく適用判断 ガードシステムの提案 3 最適 DSAR 性状に対応した RFCC 反応制御技術の開発 最適 DSAR に適合した有望 RFCC 触媒選定 ( 製品中硫黄分布制御考慮 ) 最適 DSAR の詳細組成構造解析 候補触媒を用いた MAT 評価 MAT 生成油の分析 有望 RFCC 触媒の選定 開発技術の適用により実証運転内容を固める 6

3.2018 年度の結果 3.1 触媒グレーディング技術の開発 ミクロ SIM モデルの構築 DEM (Discrete Element Method) + MPS (Moving Particle Semi-implicit) 異なる形状 サイズの触媒を積層したモデルを開発し 層界面の気液流動 微粒子滞留への影響も解析できるようにした 7

8 ミクロ SIM モデルを用いたガード触媒システムの検討 球型グレーディング ロッド型グレーディング Side view Top view Side view Top view Layer1 Layer1 Layer2 Layer2 Layer3 Layer3

ミクロSIMモデルを用いたガード触媒システムの検討液分散性 (Time=1.5sec) 球型グレーディングロッド型グレーディング Side view Top view Side view Top view ロッド型グレーディングの方が液分散性に優れる 9

ミクロSIMモデルを用いたガード触媒システムの検討微粒子 (dp=500μm) の分布球型グレーディングロッド型グレーディング Side view Top view Side view Top view 球型ではスケールはある層のある点に集中ロッド型ではシステム全体で捕捉できる 10

3.2 RDS システム技術の開発 RDS 触媒システムの開発方針 これまでの結果から RDS でシビアに反応した深脱 DSAR が RFCC の分解反応性に優れ 1 2 環アロマが FG 収率の向上に寄与していることが分った しかし 単純に RDS を高過酷度運転すると コークによる触媒の劣化が促進されて急速に活性が低下し 1 年間の安定運転が達成できなくなる RFCC 反応化学を踏まえた新規な開発コンセプト RFCC で分解反応に大きく寄与する軽質成分 (1A 2A) は RDS でシビアに水素化 脱硫を行う RFCC でコークとなり燃焼される重質成分 (PA As) は RDS ではできるだけ反応させずにスルーして RDS 触媒のコーク劣化を回避する ペトロリオミクスを活用し分子レベルで反応を制御する! 11

フラクション中 S 量 (wt%) ラボスケールでの実験 検証 3.00 2.50 0.003 0.169 0.219 0.30 0.25 0.013 0.000 0.008 0.000 0.030 0.021 1A 2A 2.00 1.50 1.00 0.50 0.00 1.387 0.572 0.485 0.126 0.20 0.15 0.10 0.05 0.00 0.167 0.042 0.042 0.044 0.038 0.009 0.018 ベース生成油改良 1 生成油 0.030 0.013 0.000 0.021 0.008 0.000 0.167 0.167 0.009 0.038 0.042 0.018 0.044 0.042 0.167 原料油ベース生成油改良 1 生成油 図原料油 生成油の各フラクション中の硫黄量 (S ターゲット 0.3%) PA As Sa 1A 2A 3A+ Po PA As RFCC で分解され易い 1A 2A を深脱し コークになり易い PA As はスルー コンセプト通りに反応を制御 12

ΔlnA(HDS) [-] ( ベース対比 ) 2.4 2.2 2 1.8 1.6 1.4 1.2 1 旧システムベース新システム改良 1 改良システム 2 ラボスケールでの実験 検証 0.8 0 0.5 1 1.5 2 2.5 Cat. Life [bbl / lb] ベースと比べて改良 1 改良 2は 積算通油量に対する頻度因子が相対的に大きい 長期に亘り高活性を維持 ( 触媒劣化を回避 ) 13

3.3 RFCC 反応制御技術の開発 RFCC 触媒システムの開発方針 従来不明であった DSAR の分子サイズを詳細組成構造解析の結果から推定できる可能性がある DSAR の分子サイズ分布にマッチした細孔径分布を有する触媒を選定する ペトロリオミクスを活用し分子レベルで反応を制御する! 重質油の分子サイズは従来は不明であった 細孔径分布の評価方法は確立されている (N 2 吸着 ) Sato et al., Sekiyu Gakkaishi, Vol. 29, No. 1, 1986 14

DSAR 分子サイズの推定方法 詳細組成構造解析により得られる JACD 情報 分子内のコア数 各コアの環数 架橋炭素数 側鎖炭素数等触媒細孔内拡散の考え方 側鎖は柔軟であり分子の拡散にはあまり影響しない 側鎖を除いた主骨格の大きさの 6 倍程度が適切 そこで 分子に含まれる各コアの大きさと架橋の長さを足し合わせたものを 主骨格の大きさとみなして解析 小細孔 中細孔 一次分解油 DSRC 主骨格の大きさ 15

JACD 情報 DSAR 分子の例 コア 1 1 環 サイズ ( 最大 ) 4 環 6A =24A 1 環 2 環 架橋サイズ結合 5 本 1A =5A コア 2 4 環 サイズ ( 最大 ) 6 環 6A =36A 1 環 1 環 ヘテロ環 (1 環 ) 付加ナフテン環 (1 環 ) 基本コア (3 環 ) 架橋炭素 (4 個 ) 基本コア (4 環 ) 付加ナフテン環 (2 環 ) ヘテロ環 ( なし ) 側鎖炭素数 37 主骨格の大きさ コア 1(24A ) + 架橋 (5A ) + コア 2(36A ) = 65A DSRC 中の約 10 万分子全てについて主骨格の大きさを算出した 16

各種 DSAR の分子のサイズ分布 主骨格の大きさ この結果から RFCC 触媒の細孔は100~250A が適切と判断し 実機実証用触媒を選定中 17

18 4. まとめ # 項目目標達成度 1 反応温度偏差改善のための触媒グレーディング技術の開発 2 RFCC 分解向上のための RDS 触媒システム技術の開発 3 最適 DSAR 性状に対応した RFCC 反応制御技術の開発 ミクロSIMを適用レベルで開発し そのシミュレーション結果に基づいてガード触媒を選定した 偏流時の流動状態予測のためのマクロSIMの開発に目処をつけた 新規なコンセプトに基づいてRFCCでの分解向上に有望なRDS 触媒システムを見出した ベンチ評価により その実用性 ( 触媒寿命 ) を確認した DSAR 分子の組成構造解析結果に基づいて最適な触媒細孔径を見積り それに合致する細孔を有するRFCC 触媒の分解活性が高いことを確認した 100% 100% 100%

2019 年度計画 年月 平成 31 年度 項目 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 1 反応温度偏差改善のための触媒グレーディング技術の開発 従来システムの評価 新規システムの検証 過去データに基づく従来ガード触媒システムの性能解析 検証運転による新規システムの性能確認 2 RFCC 分解向上のための RDS 触媒システム技術の開発 新規触媒システムの装置導入 運転期間毎のパフォーマンス確認 搬入 充填 SOR 評価 MOR 評価 EOR 評価 3 DSAR 性状に対応した RFCC 反応制御技術の開発 新規システムの装置導入 RDS/RFCC 全体最適検証 添加剤との組み合わせ検討 触媒メークアップ 平衡化 RDS 温度偏差 RFCC 液収率 2019 年度は実機運転により開発技術を実証する ( ガード RDS RFCC 各触媒システムの優位性を確認しプロセス全体を最適化する ) 19

以上