必要な自衛の措置をとるための実力組織としての自衛隊を保持する との憲法改正案に反対する決議 第 1 決議の趣旨当会は 必要な自衛の措置をとるための実力組織としての自衛隊を保持するとの憲法改正案については 憲法の基本原則の一つである恒久平和主義を著しく損なう危険性が大きいので 反対する 第 2 決議の

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あなたやあなたの子どもが 国外の戦争で殺し・殺される!? 安倍政権の戦争法案

朝日 TV 2015/4/18-19 原発政策安倍内閣は 今後の電力供給のあり方について検討しているなかで 2030 年時点で 電力の 2 割程度を 原子力発電で賄う方針を示しています あなたは これを支持しますか 支持しませんか? 支持する 29% 支持しない 53% わからない 答えない 18%

安全保障会議 ( 現行 ) の概要 ( 構成 ) 委員長 : 内閣官房長官 委 安全保障会議 ( 構成 ) 議長 : 内閣総理大臣 事態対処専門委員会 内閣総理大臣の諮問に基づき 以下の事項を審議 国防の基本方針 防衛計画の大綱 対処基本方針 武力攻撃事態 / 周辺事態等への対処 / 自衛隊法第 3

の方が違憲の問題を指摘しています ポイントは 我が国が 武力の行使をする際の要件として 相手国からの我が国に対する武力攻撃が必要条件か という点にあります この点について政府は 我が国に対する武力攻撃が無くても 我が国の存立が脅かされ他に方法が無いような場合 すなわち新三要件が満たされる場合には 限

前提 新任務付与に関する基本的な考え方 平成 28 年 11 月 15 日 内 閣 官 房 内 閣 府 外 務 省 防 衛 省 1 南スーダンにおける治安の維持については 原則として南スー ダン警察と南スーダン政府軍が責任を有しており これを UNMISS( 国連南スーダン共和国ミッション ) の部

本原理が覆る 2 現在の安全保障法制を前提に自衛隊を明記すれば 少なくとも集団的自衛権の一部行使容認を追認することになる 集団的自衛権の行使要件注2 は 広範かつ曖昧であり 専守防衛を旨とした平和主義という日本国憲法の基本原理に反する 3 権力が立憲主義に反しても 事後的に追認することで正当化される

平和安全法制などの整備法整備の経緯 図表 Ⅱ 閣議決定 の概要と法制整備 閣議決定 の項目 概要 法制整備 警察や海上保安庁などの関係機関が それぞれの任務と権限に応じて緊密に協力して対応す 治安出動 海上 1 武力攻撃に 至らない るとの基本方針の下 対応能力を向上させ連携を強化するな

条第一項に規定する国際平和協力業務の実施等に関する重要事項九自衛隊法 ( 昭和二十九年法律第百六十五号 ) 第六章に規定する自衛隊の行動に関する重要事項 ( 第四号から前号までに掲げるものを除く ) 十国防に関する重要事項 ( 前各号に掲げるものを除く ) 十一国家安全保障に関する外交政策及び防衛政

三衆議院議員稲葉誠一君提出自衛隊の海外派兵 日米安保条約等の問題に関する質問に対する答弁書一について1 我が国が安全保障理事会の常任理事国となるためには 国連憲章の改正が必要であるが 安全保障理事会の常任理事国は 国連憲章の改正についても いわゆる拒否権を有しており 一般的にいつて 国連憲章の改正に

Title 憲法 改正 論議の批判的検討 Author(s) 髙良, 沙哉 Citation 地域研究 = Regional Studies(12): Issue Date URL Rights

議案第   号

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日本の平和憲法と アメリカ 東アジア 川崎哲 NGOピースボート 共同代表 集団的自衛権問題研究会 代表

インド洋におけるテロ対策海上阻止活動及び海賊行為等対処活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案要綱

集団的自衛権の行使を 容認する閣議決定 終戦 日本の敗戦 日本国憲法公布 自衛隊発足 政府見解 集団的自 衛権の行使は憲法上許さ れない 自衛権発動の3要件

国会への法案提出を目指すこととする としている 同方針をもとにパーソナルデータに関する検討会が立ち上げられ, 平成 26 年 (2014 年 )6 月 9 日付けで パーソナルデータの利活用に関する制度改正大綱 ( 事務局案 ) が示されたところである しかしながら, その結論によっては, 個人に関

6月号書き始め

テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案要綱

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いる 〇また 障害者の権利に関する条約 においては 障害に基づくあらゆる差別を禁止するものとされている 〇一方 成年被後見人等の権利に係る制限が設けられている制度 ( いわゆる欠格条項 ) については いわゆるノーマライゼーションやソーシャルインクルージョン ( 社会的包摂 ) を基本理念とする成年

H 刑事施設が受刑者の弁護士との信書について検査したことにつき勧告

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目次 はじめに 1. 通信に関する適切な立法権限の行使の必要性 2. グローバル プラットフォームの影響力拡大と空間のシームレス化 3. 個人の自律とプライバシー 4. 表現の自由 5 規制のあり方に関する諸問題 2

2. 憲法九条と自衛隊 2-1. 自衛隊の存在原理憲法九条の条文を読み 書いてあるままを理解すれば自衛隊の違憲性は明白である これは小学生にもわかるはずである しかし 自衛隊という名の軍隊 戦力は現に存在し そのさまざまな活動を行っている 自衛隊の存在が許される根拠として 政府は 憲法九条は自衛権を

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特定個人情報の取扱いの対応について

時代は変った 憲法は変ったか? いまこそ, 世界の中で日本の憲法を考えよう 世界 14 番目に古いと言われる日本国憲法 世界情勢は制定当時から激変しているのに 一度の改正も行われていません 日本国民はこの ⑴ 日本の憲法は 成文憲法保有 7 年間 自らの憲法の在り方を国民投票で意思表明する機会を与え

安全保障法制改定法案に対する意見書

平成 28 年 ( ワ ) 第 2407 号自衛隊南スーダン PKO 派遣差止等請求事件 原告平和子 被告国 文書提出命令申立書 2019( 平成 31) 年 1 月 10 日 札幌地方裁判所民事第 1 部合議係 B 御中 申立人 ( 原告 ) 訴訟代理人 弁護士佐藤博文 外 申立人 ( 原告 )

体内で使われているエネルギー基質を推定するのに呼吸商を用いるが,その説明として妥当なものはどれか

高齢者の場合には自分から積極的に相談に行くケースは少なく 表面化率は一層低いと考えなければならないこと したがって PIO-NETデータはきわめて重要なデータとして尊重すべきものであるとの意見があったことを追加頂きたい 2 理由などこの点については 調査会でも意見が出されています また 国民生活セン

れにMINUSTAH 軍事部門司令部において行われる企画及び調整の分野並びに我が国のMINUSTAHに対する協力を円滑かつ効果的に行うための連絡調整の分野における国際平和協力業務を行わしめるとともに 自衛隊の部隊等により ハイチ地震の被災者の支援等の分野における国際平和協力業務を実施することとする

2 加わって海外で武力を行使したりしないこと)を大きく逸脱するものです 今年3月20 日に その法案化に向けての与党協議会での合意文書がまとめられ 4月17 日には全体像が提示されました これについて自民 公明両党からの強い異存は出なかったとされています 4月下旬での与党合意や日米防衛協力のための指

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1 駆け付け警護 とは 駆け付け警護 とは,PKO 協力法 3 条 5 号が規定する国際平和協力業務の1つであり, 正確には 安全確保業務 (3 条 5 号ト ) と 駆け付け警護 (3 条 5 号ラ ) の2つから成ります このうち, 安全確保業務 は, 端的に言えば, 住民保護 治安維持活動のこ


監査に関する品質管理基準の設定に係る意見書

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008 しかし 自衛隊が最初から広く国民に受け入れられる存在だったかというと 決してそうではなかった 創設時から憲法違反という批判も受けながら 戦後の平和主義の中で苦しみつつ成長してきたというのが実態である かつては自衛官という存在自体を否定的に考える風潮もあったのである たとえば ノーベル文学賞を

であっても 取締役会ではなく 株主の皆様に判断していただきます また 取締役会の判断は 国際的評価を得ている法律事務所及び投資銀行等との協議又はその助言に基づくこととなっております 以上のことを踏まえると 現実的には 買収提案者が 悪質な買収者 であると判断されるのは極めて例外的なケースに限られると

7 民法改正 : (13) 選択的夫婦別姓の実現 (14) 婚姻最低年齢 再婚禁止 (15) 婚外子相続分差別規定廃止 是正 8 性暴力 : (16) 性暴力禁止法 (17)DV 防止法 9 日本軍 慰安婦 : (18) 河野 村山談話 (19) 国家の謝罪と補償 10 性的健康 : (20) 刑法

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(2) 総合的な窓口の設置 1 各行政機関は 当該行政機関における職員等からの通報を受け付ける窓口 ( 以下 通報窓口 という ) を 全部局の総合調整を行う部局又はコンプライアンスを所掌する部局等に設置する この場合 各行政機関は 当該行政機関内部の通報窓口に加えて 外部に弁護士等を配置した窓口を

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相談件数 相談主体別 合計 ( 注 1) 行政機関 職員 事業者 労働者 一般 国民 弁護士 等 不明 その他 件数 相談内容別 ( 重複あり ) ( 注 2) 法律解釈 行政機関 ガイドライン 民間事業者 ガイドライン 教

艦隊のこと オリンピック五輪の年に新しい憲法を施行! 今年は戦争の放棄を定めた平和憲法が生まれ丁度 70 年の節目の年 ( 註 2) である かかだがこの記念すべき日であるにも関わらず首相は 日本会議 ( 註 3) などが主導し こ れに 美しい日本の憲法をつくる国民の会 ( 註 4) などが加わっ

個人情報保護規定

事務ガイドライン ( 第三分冊 )13 指定信用情報機関関係新旧対照表 Ⅰ-2 業務の適切性 現行改正後 ( 案 ) Ⅰ-2 業務の適切性 Ⅰ-2-4 信用情報提供等業務の委託業務の効率化の観点から 内閣総理大臣 ( 金融庁長官 ) の承認を受けて信用情報提供等業務の一部を委託することが可能とされて

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現状では法制度を工夫しても 違憲の疑いが強い

適用時期 5. 本実務対応報告は 公表日以後最初に終了する事業年度のみに適用する ただし 平成 28 年 4 月 1 日以後最初に終了する事業年度が本実務対応報告の公表日前に終了している場合には 当該事業年度に本実務対応報告を適用することができる 議決 6. 本実務対応報告は 第 338 回企業会計

掃海を挙げているが これを実質的に見れば (1) の 今まさにそこにある危機 というよりもむしろ (2) の日米同盟の強化の意味合いが大きい そのため 政権が武力行使の要件として示す 存立危機事態 には 実質上 日米同盟存立危機事態 の要素が入り込み それが 武力行使の限界の外縁を曖昧にしている 以

3 議事概要 (1) 安倍総理から 冒頭挨拶の中で 1 政府は 日本国民の生存と日本国の存立を守る責任を有している 2 憲法前文にあるとおり 日本は一国平和主義ではなく 国連の集団安全保障体制の下で自国及び国際の平和と安全を維持することを安全保障の課題としてきた 3 我が国を取り巻く厳しい国際環境を

(1) 概要読んだか (2) 問題 質問 1 法案概要 (3) 問題点 (1) 議員規程 (2) 規程 質問 2 衆参両議院 (3) 同じ政党 12 赤嶺政賢日本共産党 13 林富紀みんなの党 1 読んだ 1 あった 1 全体 1 知っている 4 その他 14 塩川鉄也日本共産党 1 読んだ 1 あ

I. 2 II III IV

遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律の概要 目的国際的に協力して生物の多様性の確保を図るため 遺伝子組換え生物等の使用等の規制に関する措置を講ずることにより 生物多様性条約カルタヘナ議定書 ( 略称 ) 等の的確かつ円滑な実施を確保 主務大臣による基本的事項の公表 遺

第 2 問問題のねらい青年期と自己の形成の課題について, アイデンティティや防衛機制に関する概念や理論等を活用して, 進路決定や日常生活の葛藤について考察する力を問うとともに, 日本及び世界の宗教や文化をとらえる上で大切な知識や考え方についての理解を問う ( 夏休みの課題として複数のテーマについて調

奮戦

財団法人日本体育協会個人情報保護規程

〇用語 個人情報保護法 個人情報の保護に関する法律のこと 現行保護法 現行の個人情報の保護に関する法律のこと 改正法 保護法 法 個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律 ( 平成 27 年 9 月 9 日法律第 65 号

130306異議申立て対応のHP上の分かりやすいQA (いったん掲載後「早く申請してください」を削除)

政権が勝利すれば 憲法 9 条を改正して集団的自衛権を制限なく行使可能とすることは確実で 日本は 普通の国 へと突き進むことになります それは 国際的な紛争解決のために我が国が武力行使することはしないという 先の大戦の犠牲と反省に基づく日本国憲法の平和主義の根幹を大きく変質させるものです 日本の国の

[ 指針 ] 1. 組織体および組織体集団におけるガバナンス プロセスの改善に向けた評価組織体の機関設計については 株式会社にあっては株主総会の専決事項であり 業務運営組織の決定は 取締役会等の専決事項である また 組織体集団をどのように形成するかも親会社の取締役会等の専決事項である したがって こ

安倍首相は 2020 年までになにがなんでも憲法を変えようと その必要性を叫んでいます 3 月 25 日の自民党大会では 改憲 4 項目 の改正条文案を最終決定することはできませんでしたが それぞれの案を一本化して提示しています 5 月 3 日にはビデオメッセージで あらためて改憲への意欲を示してい

制度見直しに関する主な方向性については 次の通り考えるものとする 1. ビッグデータ時代におけるパーソナルデータ利活用に向けた見直し 個人情報及びプライバシーの保護に配慮したパーソナルデータの利用 流通を促進するため 個人データを加工して個人が特定される可能性を低減したデータに関し 個人情報及びプラ

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陳情議決結果一覧 ( 平成 19 年 5 月 ~ 平成 23 年 4 月 ) 番号受理年月日件名付託委員会 議決年月日 結 果 陳情 第 1 号 H 非核日本宣言 を求める意見書の提出要請について 総財委 H 採 択 陳情第 2 号 H 原爆症認定制度の抜本的改

グループ発表 PKO 賛成派平和のための PKO 2015/06/16 山上咲子 1.PKO( 国連平和維持活動 ) とは何か PKO は一般的に 国連の安全保障理事会の決議に基づいて 加盟国による特別な部隊を作り 紛争の起った地域に派遣して紛争の拡大 再発防止 停戦後の平和維持のために行う活動 と

日本人と憲法 2017 調査 単純集計結果 調査方法 個人面接法 調査時期 2017 年 3 月 11 日 ( 土 )~26 日 ( 日 ) 調査対象 全国 18 歳以上の国民 調査相手 住民基本台帳から層化無作為 2 段抽出 4,800 人 (400 地点 12 人 ) 調査有効数 ( 率 ) 2

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5) 輸送の安全に関する教育及び研修に関する具体的な計画を策定し これを適確に実施する こと ( 輸送の安全に関する目標 ) 第 5 条前条に掲げる方針に基づき 目標を策定する ( 輸送の安全に関する計画 ) 第 6 条前条に掲げる目標を達成し 輸送の安全に関する重点施策に応じて 輸送の安全を確 保

Ⅰ 政治資金規正法の対象 1 政治資金規正法の目的は何ですか 1 目的議会制民主政治の下における政党その他の政治団体の機能の重要性及び公職の候補者の責務の重要性にかんがみ 政治団体及び公職の候補者により行われる政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため 政治団体の届出 政治団体に係

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2 本においても復活し 再び日本の進路を誤らせようとしているようです 第一の軍事力信仰の強まりは いうまでもなく安倍首相本人において極めて強烈なものがあります 安倍首相も 安全 や 平和 を口にしますが 非軍事的安全保障という発想はなく 安全 はあくまでも軍事力によってもたらされるものであり 平和

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一防災 減災等に資する国土強靱化基本法案目次第一章総則 第一条 第七条 第二章基本方針等 第八条 第九条 第三章国土強靱化基本計画等 第十条 第十四条 第四章国土強靱化推進本部 第十五条 第二十五条 第五章雑則 第二十六条 第二十八条 附則第一章総則 目的 第一条この法律は 国民生活及び国民経済に甚

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各府省からの第 1 次回答 1. 災害対策は 災害対策基本法に規定されているとおり 基礎的な地方公共団体である市町村による第一義的な応急対応と 市町村を包括する広域的な地方公共団体である都道府県による関係機関間の総合調整を前提としている を活用してもなお対応できず 人命又は財産の保護のため必要がある

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事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

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することを可能とするとともに 投資対象についても 株式以外の有価証券を対象に加えることとする ただし 指標連動型 ETF( 現物拠出 現物交換型 ETF 及び 金銭拠出 現物交換型 ETFのうち指標に連動するもの ) について 満たすべき要件を設けることとする 具体的には 1 現物拠出型 ETFにつ

序文 特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会 ( 以下 協議会 という ) は キャリアコンサルタントの養成等に関わる団体を会員とし キャリアコンサルティング技能検定の実施 キャリアコンサルタントの能力の維持 向上 キャリアコンサルティングの普及啓発等の事業に取り組んでいます この度 勤労

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反論 安全保障環境が厳しくなっているのは事実だろうが ならば 従来の専守防衛の原則を堅持し 自衛隊と海上保安庁の装備を更新 強化し さらに 切れ目のない危機対応を整えるべく 領海警備法を制定し 武器使用基準 ( 大臣訓令 ) を改正すれば済むはずである にもかかわらず 米国の二軍のように世界に軍事展

2. 今後の主な検討事項 1 高濃度 PCB 廃棄物に係る行政代執行費用に対する支援の必要性 高濃度 PCB 廃棄物の処分は 排出事業者責任の観点から その保管事業者が行 うことが原則 このため 都道府県市による行政代執行に要する費用についても 保管事業者が負担することが原則 しかしながら 高濃度

日商協規程集

本条は 購入者等が訪問販売に係る売買契約等についての勧誘を受けるか否かという意思の自由を担保することを目的とするものであり まず法第 3 条の2 第 1 項においては 訪問販売における事業者の強引な勧誘により 購入者等が望まない契約を締結させられることを防止するため 事業者が勧誘行為を始める前に 相

Transcription:

必要な自衛の措置をとるための実力組織としての自衛隊を保持する との憲法改正案に反対する決議 第 1 決議の趣旨当会は 必要な自衛の措置をとるための実力組織としての自衛隊を保持するとの憲法改正案については 憲法の基本原則の一つである恒久平和主義を著しく損なう危険性が大きいので 反対する 第 2 決議の理由 1 憲法改正の動き昨 2017 年 5 月 3 日 安倍首相は 美しい日本の憲法をつくる国民の会 に寄せたビデオメッセージで 9 条 1 項 2 項は残し 自衛隊を明文で書き込む考え方は国民的な議論に値する と述べ 憲法 9 条改正に向けた動きが始まっている 自由民主党の憲法改正推進本部では 本年 3 月 22 日 9 条 1 項と2 項を残したまま 9 条の2として 前条の規定は 我が国の平和と独立を守り 国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず そのための実力組織として 法律の定めるところにより 内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する との条項を書き加えた改正案が示され 今後同案を軸にとりまとめを行う方向となっている しかしながら 自衛隊を憲法に明記する必要があるのか否か その立法事実の有無について 国民的な議論はなされていない 2 日本国憲法の恒久平和主義 1947 年 5 月 3 日に施行された日本国憲法は 基本的人権の尊重 国民主権及び恒久平和主義を基本原理としている 特に 恒久平和主義は 1945 年にわが国の敗戦によって終結したアジア太平洋戦争において 諸外国民 20 00 万人超 日本人 310 万人超という甚大な犠牲者を出し 国の内外に深い惨禍をもたらしたことへの反省を踏まえて制定されたものである 先ず 前文では 日本国民は われらとわれらの子孫のために 諸国 - 1 -

民との協和による成果と わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し 政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し ( 第 1 段 ) 日本国民は 恒久の平和を念願し 平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して われらの安全と生存を保持しようと決意し 全世界の国民が ひとしく恐怖と欠乏から免かれ 平和のうちに生存する権利を有することを確認する ( 第 2 段 ) と宣言した これを受けて 9 条 1 項は 国権の発動たる戦争と 武力による威嚇又は武力の行使を永久に放棄し 同 2 項は戦力の不保持と交戦権の否認を定めている このような徹底した平和主義は 先の大戦を 政府の行為 による 惨禍 と判定し このことを強く反省するという歴史認識に基づくものであるとともに 日本は今後 戦争をしない国家として歩んで行くという世界に向けた決意の表明であることを忘れてはならない この恒久平和主義の下 歴代政権は専守防衛政策によって他国と武力紛争を起こすこともなく 国際社会においても政府やNPO 等が貧困 飢餓対策や教育支援等による紛争の原因除去に努めるなどして 世界から平和国家としての信頼を得てきた また 9 条は日本の防衛力強化や日米の軍事的結びつきの強化という現実政治との緊張関係を強いられながらも 自衛隊の組織 装備や活動等に対して大きな制約を加えて 海外における武力行使及び集団的自衛権行使を禁止するなど 憲法規範として有効に機能してきた 当会は かかる恒久平和主義の重要性に鑑み 昨年 5 月 19 日 日本国憲法施行 70 年を迎え あらためて恒久平和主義や基本的人権の尊重等の憲法の価値を実現するための決意を表明する総会決議 を採択し発表したところである 3 憲法の基本原理に反する様々な政策及びこれに対する当会の立場しかしながら 最近の5 年間を振り返ってみると 軍事的情報を国民の監視から遠ざける特定秘密保護法制定 (2013 年 12 月 ) 国家の安全保障に関する重要事項を4 閣僚会合で決めることが可能な国家安全保障会議の設置 (2 013 年 12 月 ) 武器輸出禁止三原則から防衛装備品移転三原則への転換(2-2 -

014 年 4 月 ) 集団的自衛権行使容認の閣議決定(2014 年 7 月 ) 集団的自衛権の行使を可能にした安全保障関連法制の制定 (2015 年 9 月 ) そして 治安維持法の復活ともいわれる共謀罪の趣旨を含んだ組織犯罪処罰法改正 (2017 年 6 月 ) 等々 憲法の基本原理に反するような政策が行われてきた そして その集大成として位置付けられるのが 今回の憲法改正である 戦後 70 年以上にわたって守られてきた恒久平和主義が変質されようとしている 当会は これら憲法の基本原理に反する立法化の動きに関し 例えば 特定秘密保護法に対しては 2013 年 10 月 特定秘密保護法案 に反対する意見書 2014 年 5 月 特定秘密保護法の廃止を求める決議 集団的自衛権行使容認の閣議決定及び安全保障関連法に対しては 2014 年 2 月 憲法解釈の変更による集団的自衛権の容認及び国家安全保障基本法案の国会提出に反対し立法府および行政府に対して憲法を尊重し擁護することを求める会長声明 同年 7 月 憲法解釈の変更により集団的自衛権行使を容認する閣議決定に関する会長談話 2015 年 9 月 平和安全法制 2 法案に対する千葉県弁護士会会長声明 2017 年 3 月 安全保障関連法の具体化としての南スーダン PKO の新任務の付与に反対し 自衛隊の撤収を求める会長声明 組織犯罪処罰法に対しては 2016 年 12 月 いわゆる 共謀罪 法案の国会提出に反対する会長声明 2017 年 6 月 いわゆる共謀罪の創設を含む組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案の成立に抗議し 廃止を求める会長談話 等 繰り返し その危険性を憲法の基本原理に遡って指摘の上 反対の意思を表明してきたところである 特に集団的自衛権行使を認める安全保障関連法に関しては 2014 年 2 月以降 前記の閣議決定や衆参議院の法案通過成立の度に 合計 6 度にわたり 同法が他国の行う戦争にわが国が参加することを可能とする等 これまでの専守防衛をも放棄し憲法 9 条の制約を超えて自衛隊の武力行使を認めるものとして明確に違憲であり 平和国家日本の歩みを瓦解させるものであることを会長声明等において明らかにした そして この度の9 条の2として自衛隊を条項として追加する改正案は この違憲である集団的自衛権行使を認める安全保 - 3 -

障関連法及び同法に基づく任務を行うことが前提となる自衛隊を憲法上位置づけるものであることから 当会は 憲法の基本原理である恒久平和主義に反するものとして反対の意思を表明することが弁護士会の責務として当然のことと考える なお 当会は 近年の憲法改正それ自体に関する動きに関し 2013 年 6 月 憲法 96 条の憲法改正発議要件の引き下げに反対する会長声明 を 20 15 年 8 月 国家緊急権 の創設に反対する会長声明 を公表し いずれも憲法の基本原理である国民主権や基本的人権を脅かすだけでなく 国家権力が権力の制限を緩める方向で改正を行おうとする点で立憲主義に反するものとして反対の意思を表明した これら改正の動きは いずれも我々主権者たる国民間の民主的議論を経たものではなく 国家権力を担う政権与党が主導的立場となって議論が始められたものであるところ この度の9 条に関する改正の議論についても前記 1のとおり同様の契機に拠るものであることに留意すべきである 4 この度の憲法改正案に基づいて 自衛隊 を明記することが何をもたらすか (1) 戦力不保持 交戦権否認を規定した9 条 2 項の空文化改正案は 9 条の2として 前条の規定は 必要な自衛の措置をとることを妨げず と規定し そのための実力組織としての自衛隊を明記する 前条の規定は 妨げず とあるとおり 9 条の2は既存の9 条 2 項の例外規定となるから これまでの9 条の解釈にとらわれることなく またこれに優先して 必要な自衛の措置 の解釈を展開することが可能となる これは 後からできた条文は前の条文に優先するという後法優先の原則に基づくものと考えることもできる そうなれば 必要な自衛の措置 の範囲が一義的に明らかでないことからして 必要最小限度を超えた武力行使や 後述のとおり 現在の存立危機事態を超えた集団的自衛権の行使を容認する解釈もありうることとなる すなわち 戦力不保持 交戦権否認を定める9 条 2 項による歯止めを受けることなく 必要な自衛の措置 として武力行使の範囲を拡大することが可能となるのである この場合 9 条 2 項は規定としての意味をなさず空文化し 9 条が定める恒久 - 4 -

平和主義は実質的に失われる また 改正案は 実力組織としての自衛隊の存在を規定する 確かに これまでの政府解釈では 自衛隊を自衛のための必要最小限度の実力組織として 9 条 2 項において保持を認めていない 陸海空軍その他の戦力 に該当しないと説明されてきた 改正案では このような自衛隊を実力組織として位置づけ 明確に 戦力 に当たらないものとし 9 条 2 項の例外として許容することになる しかし 現状の自衛隊は 常備自衛官 22 万 5 千人と各種の装備を備え 米軍や他国の軍隊と共同訓練を行う等 軍事的組織としての性質は否定できない 以上の点を含め 1954 年に自衛隊が創設されて以降 自衛隊は 自衛のための必要最小限度にとどまる存在か 専守防衛を超える状態とならないかといった形で 戦力 条項との関係で9 条 2 項との矛盾を常に問われ続けてきた そのことは 言い換えれば 9 条 2 項の 戦力 条項が 自衛隊に対し恒久平和主義の理念から逸脱しないよう歯止めとして曲がりなりにも機能してきたことを示している しかし 9 条の2が9 条 2 項の例外として自衛隊を規定し そのもとで上記のとおり軍事的組織としての拡張が進めば もはや9 条 2 項の 戦力 概念は 実質的に意味をなさなくなる (2) 必要な自衛の措置 の拡大解釈前記 (1) のとおり 改正案に基づき 必要な自衛の措置 が明記された場合 その拡大解釈のおそれは否定できず 必要最小限度を超えた武力行使や存立危機事態を超えた集団的自衛権行使を容認する解釈もありうることになる 忘れてはならないのは 政府解釈では 自衛のための必要最小限度の範囲内にとどまれば 核兵器を保有することも合憲と解釈していることである そして 2015 年に成立した安全保障関連法の前提として 当時の政府が それまでの政府解釈である専守防衛に基づく必要最小限度の自衛の範囲 ( 個別的自衛権行使 ) を解釈により変更し 存立危機事態という新たな概念を作り出した上で 他国に対する武力攻撃への反撃を内容とする集団的自衛権行使にまで拡大させたことも 当然に指摘されなければならない 加えて 改正案は 自衛隊の活動は 法律の定めるところにより 国会の承認その他の統制 に服するとされているが 必要な自衛の措置 の範囲 - 5 -

や限界を憲法上明確に規定することもなく包括的に法律に委ねていることからして 立憲主義の観点からも極めて疑問といわざるを得ない (3) 違憲である集団的自衛権行使の合憲化そもそも現在の自衛隊は 当会や各弁護士会が再三指摘しているとおり 憲法違反の安全保障関連法制によってすでに集団的自衛権行使の任務まで与えられている 改正案では 9 条の2として規定される 必要な自衛の措置 にこのような集団的自衛権行使も当然に含まれることになり またその任務を行うことが前提となる自衛隊を憲法上明確に位置づけることにもなる そのような明確化がなされた場合 9 条の2が9 条の例外規定としてその歯止めを受けない以上 もはや従来の憲法解釈である専守防衛に引き戻す憲法上の根拠は失われ 憲法が集団的自衛権の行使を認めることになる (4) 基本的人権に対する制約のおそれさらに 前記のとおり違憲である集団的自衛権行使を容認する安全保障関連法が維持されたまま 憲法に自衛隊が明記されれば そのような違憲の任務を帯びた自衛隊が憲法上の組織として承認されることになり 軍事的価値に憲法上の地位を付与すること自体の危険性のみならず 同法を前提に組織の存続発展のための政策が正当化され 推進されることになる すなわち 防衛予算に歯止めがなくなり そのための増税や社会福祉政策予算の削減が進むおそれがある 自衛隊の装備や訓練の拡大が進み 自衛官の活動リスクが高まる中 自衛官の増員が目指され 教育現場での自衛官教育の実施や徴兵制度への道を開くことにもなりかねない 自衛隊に関する情報が国民に秘匿され 批判的言論が規制されるおそれも否定できない このように この度の改正案に基づいて自衛隊を憲法に明記すれば その活動に歯止めがなくなるとともに 苦役からの自由 (18 条 ) 表現の自由や知る権利 (21 条 ) 学問の自由(23 条 ) 生存権(25 条 ) 教育を受ける権利 (26 条 ) など 国民の基本的人権を制約する根拠となりかねない (5) 将来のさらなる改正として9 条 2 項削除に至るおそれ最後に 今回は自衛隊の明記にとどまったとしても 将来 さらなる改正により自衛隊を明確に憲法上 軍隊 に変えることも予想される 自由民主党内には9 条 2 項を削除すべきだとの意見もあり 今回の改正を踏まえて 将来 - 6 -

9 条 2 項の削除まで行われるおそれがある 現に 2012 年に出された自由 民主党の日本国憲法改正草案では 2 項は削除され 国防軍 の創設が盛り 込まれていたことを想起すべきである 5 武力による国際紛争の解決は日本国憲法の理念に反する安倍首相は 日本をとりまく東アジアの安全保障環境が悪化したことも9 条改正の理由とする しかしながら 9 条 1 項は 国際紛争を解決するための戦争や 武力による威嚇 武力の行使を永久に放棄している また 憲法前文は 日本国民は 恒久の平和を念願し 平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して われらの安全と生存を保持しようと決意した ( 第 2 段 ) と定めている あくまでも各国が武力に依存することなく 話し合いによって信頼関係を築いていくことで平和を実現する必要があることを宣言しているのである 政府の粘り強い外交交渉こそが日本国憲法の理念に適う国際紛争の解決手段なのである これまで自衛隊は 違憲の疑いをもたれつつも 9 条に反しない限度での専守防衛を任務とし 現実には大規模災害の支援活動に従事してきた PKO 活動で海外に派遣された際にも 1 人の人間も殺さず 1 人の自衛官も殺されずにきた しかしながら 9 条の2に自衛隊を明記することにより全面的な集団的自衛権行使が認められることになると 海外での武力攻撃事態において人を殺し 殺されることにもなりかねない 9 条が自衛隊や自衛官の命を守ってきたことを忘れてはならない また 今回の改正案に基づく自衛隊条項を憲法に明記することは 他国から過去の軍国主義国家への回帰と見なされ 平和国家としての信頼を失い 国際社会における名誉ある地位をも失うことになりかねない 日本は 憲法に恒久平和主義を掲げ 過去 70 年かけて平和外交や民間の平和的国際交流によって 国際社会において平和国家としての評価を確立してきたのであり このような平和国家の道を踏み外してはならない 6 問題のある国民投票法の下での改憲はすべきでない 現在 憲法改正のための日本国憲法の改正手続に関する法律 ( いわゆる国民 - 7 -

投票法 ) が存在する この法律は メディアを利用した国民投票運動に関する規律がほとんどなく 資金力のある勢力の意見がメディア上で優勢となり 国民の意思が歪められる危険がある また 最低投票率の定めがなく 有効投票数の過半数により改正案に対する国民の承認があったとすることは ごく一部の国民の意思だけで憲法の基本原則すら変えられることになり 硬性憲法の趣旨に反する さらに 憲法改正発議から国民投票日までの期間が最短で60 日 最長で180 日と極めて短い このような短期間では 国民が十分な情報提供の下で 熟慮に基づいて適正な判断ができないおそれがある 以上のように 現行の国民投票法は 憲法改正の賛否の立場を問わず問題があり 同法の抜本的な改正を行うことなしに 憲法改正を行うべきではない 7 結び以上のとおり 必要な自衛の措置をとるための実力組織として自衛隊を保持するとの憲法改正案については 日本国憲法の理念である恒久平和主義を著しく損なう危険性が大きい上 その手続法にも大きな問題があるため 当会はこれに反対する次第である 以上 2018( 平成 30) 年 5 月 18 日 千葉県弁護士会 - 8 -