< 平成 31 年度前期 > 内容 : 1. 序論 電磁気学 I 第 1 回 井上真澄 電磁気学 I の学び方概要, 目的, 授業予定, 他科目との関係, 注意点, ベクトル量の表記, など 電気とは 身の回りの電気電気の活躍する場, 日常の静電気現象, 静電気応用の工業製品 この授業について 科目名 : 電磁気学 I 開講対象 : メカトロニクス工学科 2 年生 授業の概要と目的 : メカトロニクスでは, 機械 電気 情報の複合系を取り扱うため 電気工学の技術が必要となります この授業では電気の基礎および磁気の基礎を, デモ実験あるいは DVD 画像も用いながら, 実感的に確実に理解することを目的とする 到達目標 : 静電界, コンデンサーの電気容量, 充電エネルギー, 静磁界中の電流への力, モータの回転トルク発生に関してしっかりと理解できる 教科書 : 岸野正剛 : 納得しながら電磁気学 ( 朝倉書店 ) [ 参考書 Raymond A. Serway( 松村博之訳 ): 科学者と技術者のための物理学 Ⅲ 電磁気学 ( 学術図書出版社 ) ] 授業予定 : 1. 序論 ( 日常における電気現象, 電磁気学 I の学び方 ) 2. 点電荷による電界 ( 電場 ) ( 点電荷に関する電気力, 電気的仕事, 電界, 重ね合わせの原理, 複数の点電荷による電界 ) 3. 分布した電荷による電界, 電界中の荷電粒子 ( 分布した電荷による電界, 電気力線, 電界中の荷電粒子の運動 ) 4. ガウスの法則 ( 電束, ガウスの法則 ) 5. 電位 (1) ( ポテンシャルエネルギーと電位, 電位差と電位, 一様な電界における電位差, 点電荷による電位 ) 6. 電位 (2) ( 分布した電荷による電位, 電位と電界 ) 7. 誘電体の物理 ( 誘電分極 ) 8. 静電容量と誘電体の効果 ( 容量の定義, 誘電体挿入によるコンデンサーの容量変化 ) 9. コンデンサーの容量とその接続 ( 容量の計算, 複数のコンデンサーの接続 ) 10. コンデンサーの充電と蓄えられるエネルギー ( 電気を貯める瓶 ( ライデン瓶 コンデンサー ) の発明史, 流体とのアナロジー, 電気 2 重層キャパシター, コンデンサーに蓄えられるエネルギー ) 11. 導体の物理と電流および抵抗 ( 導体, 電流, 抵抗 ) 12. 磁界 ( 磁場 ) における荷電粒子の運動 ( 磁界の定義と性質, 磁界中における運動荷電粒子への力 ( ローレンツ力 )) 13. 磁界中の電流に作用する力 ( 磁界中に置かれた電流の流れる導線に作用する力 ) 14. 磁界中でループ電流に作用するトルク ( 磁界中に置かれたループ電流に作用する力, 磁界の大きさおよび磁界中のループ電流の大きさとトルク ) 15. まとめ ( 電磁気学 Ⅰ で学んだ基礎知識のまとめ )
試験 中間試験, 期末試験 演習 毎時間 他科目との関係 教科書中での電磁気学 I, 電磁気学 II の関係 目次 1. 電気と磁気の源とその物理 1.1 静止した電荷から生まれた電気 1.2 動く電荷と電流および磁気 1.3 電気現象の記述に不可欠な誘電率 1.4 電気の神秘性を表す静電誘導 4. 誘電体の物理と静電容量 4.1 誘電体と誘電分極 4.2 誘電体の電界と電束密度 4.3 静電容量 4.4 コンデンサの容量とその接続 4.5 誘電体に蓄えられるエネルギー 2. 真空中の電荷と電界およびガウスの法則 2.1 電荷と電気力線と電束 2.2 電気力線とその密度および電界 2.3 クーロンの法則 2.4 電界中の電荷に働く電気力 2.5 ガウスの法則 2.6 ガウスの法則の応用 3. 電位および帯電した導体の電界, 電位, 電気力 3.1 電位の定義と意味 3.2 帯電した導体に働く電気と力 3.3 帯電した導体の電界と電位 3.4 電気双極子による電位 3.5 電気映像法による導体の電界と電気力 5. 電流と抵抗 5.1 電流, 電流密度および直流 5.2 抵抗とオームの法則 5.3 電気エネルギーおよび電源と起電力 5.4 キルヒホッフの法則 6. 磁気と磁界 6.1 電子の運動を起源とする磁気 6.2 電気と磁気の対応 6.3 磁荷, 磁力線, 磁束と磁界の物理 6.4 物質の磁化と磁束密度 6.5 磁気遮蔽と地磁気 [ : 電磁気学 I, : 電磁気学 II] 教科書中での電磁気学 I, 電磁気学 II の関係 目次 ( 続き ) 7. 電流の磁気作用 7.1 アンペアの法則とビオーサバールの法則 7.2 ソレノイドとその磁界 7.3 磁気回路 7.4 運動する電荷と磁界の相互作用およびローレンツ力 7.5 ホール効果 8. 電磁誘導とインダクタンス 8.1 ファラデーの電磁誘導 8.2 渦電流 8.3 インダクタンス 8.4 変圧器 10. 電磁波とマクスウェル方程式 10.1 変位電流 10.2 電磁波 10.3 マクスウェル方程式と電磁波 < 追加項目 > 回転磁界 注意点 ( 物理的 ) イメージを持って理解するように心がける 式だけでなく, 電気 磁気現象が起こる仕組みを理解する 教科書は予め読んで授業に参加する 授業資料はウェブサイトからダウンロードできるようにするので, 復習や課題提出に利用する また, 追加資料 追加情報などがある場合もこのサイトに掲載する http://mechatronics.meijo-u.ac.jp/labs/rrr004/inoue/lec_em1_19.html 9. 変動電流回路で起こる電気現象 9.1 交流と交流回路の基本 9.2 共振現象 9.3 過渡現象 [ : 電磁気学 I, : 電磁気学 II] 課題を出す場合があるので, レポートの書き方は身につけておく 演習の時間には, わからないところは教員や他の人に聞いて, 授業時間内に理解するように努める ( 理解できていないのに授業に関係ない雑談をするのは時間の無駄!)
ベクトル量の表記 スカラー量の表記 通常イタリック体のアルファベット (A, a など ) ベクトル量の表記 太字にする (A, a など ), あるいは 文字の上に矢印を付ける ( A, aなど ) といった方法で表記 太字を手書きで書く場合は縦線を 1 本足して文字の一部の縦線を二重にする 例 :,,,,,,,,,, など < 参考動画 (YouTube)> MIT( アメリカ ) の電磁気学授業以下のサイトからのリンクで見ることができる http://ocw.mit.edu/courses/physics/8-02-electricity-and-magnetism-spring-2002/ このMITのwebページは事情により現在閉鎖されているが, 検索サイトでキーワードに Walter Lewin electricity and magnetism と入力して調べるとこの授業のYouTubeの動画が検索される 実演を取り入れた授業の様子が見られる < 参考 > 代表的な物理定数 電気とは英語 :electricity 語源 [electron] = 琥珀 素電荷電子の質量陽子の質量真空の誘電率真空の透磁率真空中の光速アヴォガドロ数 e 1.60217733 10 19 [C] 31 m e 9.1093897 10 [kg] 27 m p 1.672623 10 [kg] 0 0 8.854187817 10 7 4 10 [H / m] 1.25663706 10 c 2.99792458 10 N A 6.0221367 10 8 12 6 [F / m] [H / m] [m / s] 23 [mol 1 ] 琥珀 琥珀ペンダント琥珀ブレスレット 日本語 : 電 雷の別名 雨 の下に 申 ( 稲光の形 ) ( は稲光が屈折して走る形 ) 電気 雷の素
電気に関するできごと 紀元前 600 年頃琥珀をこすると小さいものを引きつける静電気現象の発見 ( ギリシャ ) 16 世紀ギルバート ( イギリス ) は, いろいろのものをこすると琥珀と同じ現象が現れることを発見 ( 静電気現象が科学研究の対象に ) [ ギルバートは 1600 年に 磁気について を著した ] 1752 年フランクリンの凧揚げ実験 ( 静電誘導により凧につないだライデン瓶に電気をためる ) 雷が電気現象であることの証明 [ フランクリンは電気素が二種類 ( 正と負 ) あるという考えを示した ] 1780 年ガルバーニ ( イタリア ) は金属でカエルの脚にさわると脚が痙攣することを発見 ( 動物電気 ( 生体電気 ) の発見 ) 1800 年ボルタ ( イタリア ) は異種金属の接触で電気が発生することを発見 ( 電池の発明 ) 1897 年トムソン ( イギリス ) は陰極線 ( 陰極から出る粒子の流れ ) の粒子の質量や質量と電荷量の比が電極や気体の種類に関わらず一定であることを発見 ( この粒子はいろいろな原子を構成する共通の物質だという考え )( 電子の発見 ) 身の回りの電気 電気の活躍する場 照明 ( 電球, 蛍光灯,LED), 時計 冷蔵庫, 電子レンジ マイクロフォン, 計算機, テレビ, ラジオ, 携帯電話カメラ, ビデオ CD DVD レコーダ / プレーヤ 自動車, 飛行機, 鉄道 雷, 静電気 光 ( 電磁波 ), 虹 ( 光の屈折 分光 ) 放送, 通信 生体信号 ( 神経, 筋肉の動き, 心臓の鼓動 ) 原子, 分子, 化学反応 電荷 が移動 電流 日常の静電気現象 摩擦電気二種の物質をこすり合わせる ( 相対的に ) 電子を放出しやすい物質から電子を受け取りやすい物質に電子が移動 片方が正に, もう片方が負に帯電 ( 静電気 ) 電流が流れる 磁場が発生 (1820 エルステッド ( デンマーク )/ アンペール ( フランス )) いろいろな物質の電子の放出しやすさ ( 帯電列 ): 毛皮 > ガラス > 絹 > 木綿 > 琥珀 > 硫黄 > エボナイト > ポリエステル + ー 摩擦する材料の組み合わせ 正に帯電, 負に帯電琥珀と毛皮 毛皮が正, 琥珀が負琥珀とゴム 琥珀が正, ゴムが負 帯電した絶縁体の棒と他の物体 ( 導体 / 絶縁体 ) との間に働く力他の物体が導体か絶縁体による違い
静電気応用の工業製品 煙の浄化機 ( 静電集塵機 ) ゼロックスコピー コロナ放電でイオン発生 イオンで帯電したダストが集塵電極へ移動 付着 または < 乾式 > ハンマ槌打による衝撃力で堆積ダストを剥離 < 湿式 > 洗浄によりダスト排出 静電植毛 バン デ グラフ発電機 ( 製品例 ) コタツのヒータカバー 宝石箱 眼鏡ケース