令和元年長崎県地価調査結果の概要について 1. 調査目的等地価調査は 地価公示と併せて一般の土地取引の価格に対する指標及び公的土地評価の基準等となるものであり 毎年 1 回 7 月 1 日現在の県下の基準地価格を判定し 公表している 基準地数 :447 地点 ( 住宅地ほか :438 地点林地 :9

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1 地価公示の概要 平成 31 年地価公示 地価公示は 地価公示法に基づき 国 ( 国土交通省 ) が 1 月 1 日時点の調査地点 ( 標準地 ) の正常な価格 ( 公示価格 ) を判定し その結果を公表するもので 北海道においては 昭和 47 年以降 毎年実施されている 道内では 地価公示法に基

3 人口 10 万人以上の都市の動向 札幌市 住宅地は 5 年連続の上昇となっており 中央区の住宅価格の高騰から 相対的に割安感のある豊平区 白石区で高い上昇率となった 商業地も 5 年連続で上昇となったが 中央区は高いオフィス需要から引き続き高い上昇率となり 他区においても特に地下鉄駅周辺地域で高

平成 31 年地価公示の概要 1 根拠法令地価公示法 2 実施機関国土交通省土地鑑定委員会 3 目的土地鑑定委員会が毎年 1 回標準地の正常な価格を公示し 一般の土地の取引価格に対して指標を与えるとともに 公共事業用地の取得価格算定の規準とされ また 国土利用計画法に基づく土地取引の規制における土地

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第 8 章地価の動向 1 地価公示及び地価調査のあらまし 目 的 地価公示は 地価公示法に基づき 都市及びその周辺地域等において標準地を選定し その正常な価格を公示することにより 一般の土地の取引価格に対して指標を与え 及び公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定等に資し

Ⅰ. 平成 31 年地価公示結果の概要 平成 30 年 1 月以降の1 年間の地価について 全国平均では 全用途平均が 4 年連続の上昇となり 上昇幅も 3 年連続で拡大し上昇基調を強めている 用途別では 住宅地は2 年連続 商業地は4 年連続 工業地は3 年連続の上昇となり それぞれ上昇基調を強め

Ⅰ. 平成 30 年地価公示結果の概要 平成 29 年 1 月以降の1 年間の地価について 全国平均では 住宅地の平均変動率が昨年の横ばいから10 年ぶりに上昇に転じた 商業地は3 年連続の上昇 工業地は2 年連続の上昇となり それぞれ上昇基調を強めている 全用途平均は3 年連続の上昇となった 三大

Microsoft Word - 【完了】(取注なし)H30公示あらまし表紙・目次

平成 31 年地価公示動向 沖縄県 公益社団法人沖縄県不動産鑑定士協会 ニライカナイ アセッツ コンサルティング株式会社 髙平光一 1. 県内景気動向日本銀行那覇支店によると 県内景気は 全体として拡大している 個人消費は堅調に推移している 観光は好調に推移している 公共投資は底堅く推移している 設

1. 県別の地価動向 (1) 住宅地 ( 九州地方整備局管内標準地数 1,566) H29 公示 H30 公示 変動率 0.0% の場合 小数点第 2 位以下の数値を考慮し 色分けをしている 福岡県 上昇幅拡大傾向が継続し 1.8 % と ゆるやかな上昇を示した 佐賀県 20 年ぶりに下落を脱し 横

H28公示あらまし表紙

Taro-H29公示_土浦・つくば・鹿行

(2) 令和元年地価調査結果の概要 Ⅰ 調査目的等 地価調査は 地価公示と併せて一般の土地取引の価格に対する指標及び公的土地評価の基準等となるものであり 毎年 1 回 7 月 1 日現在の県内の基準地価格を判定し 公表している 基準地数 :482 地点 ( 住宅地ほか :467 地点林地 :15 地

Microsoft Word - 【完了】(取注なし)H31公示あらまし表紙・目次

要が流れている傾向にあるが 地形的に平坦部が少ないため 住環境 利便性の優れる住宅地は人気が高く 高額での取引も見られる 一方 北部エリアと高台の住宅地は需要が向かず 下落率は相対的に高い 市街地の利便性の高い地域に一時期分譲マンション需要が高まっていたが 現状落ち着いている模様である a. 住宅地

記者発表資料平成 31 年 3 月 19 日九州地方整備局 平成 31 年地価公示の概要 ( 九州地方整備局管内 ) 地価公示は 地価公示法に基づき 国土交通省土地鑑定委員会が都市計画区域等における標準地を選定して 毎年 1 月 1 日の正常価格を判定し公示するものです 地価公示の目的は 一般の土地

73,800 円 / m2 幹線道路背後の住宅地域 については 77,600 円 / m2 という結論を得たものであり 幹線道路背後の住宅地域 の土地価格が 幹線道路沿線の商業地域 の土地価格よりも高いという内容であった 既述のとおり 土地価格の算定は 近傍類似の一般の取引事例をもとに算定しているこ

半年ごとの地価動向について 地価公示(1 月 1 日時点 ) と都道府県地価調査 (7 月 1 日時点 ) との共通の調査地点で見ると 三大都市圏の住宅地は平成 25 年の前半と後半がほぼ同率の上昇となり 商業地は平成 25 年後半に上昇率が拡大している また 地方圏の住宅地 商業地はともに下落した

平成 30 年度山梨県地価調査 ( 概要 ) 1 根拠法令国土利用計画法施行令第 9 条 2 目的基準地の標準価格を公表することにより 国土利用計画法に基づく土地取引価格の審査の円滑な実施を図るとともに 地価公示法による公示価格を補完し 一般の土地取引の価格に対し指標を与え 適正な地価の形成に寄与す

Microsoft Word - 01 H31:表紙.doc

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東京の土地2017(土地関係資料集)

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※※※H30 地価公示結果1

長崎市の市況 長崎港へのクルーズ船の寄港回数は 2011 年全国 8 位 (21 隻 ) が 2016 年には全国 2 位 (197 隻 ) となったが 同じく全国 9 位 (64 隻 ) の佐世保港を含めると 合計 261 隻となり 全国 1 位 (328 隻 ) の博多港に迫る勢いである 観光客

平成 29 年度山梨県地価調査結果 ( 概要 ) 1 根拠法令国土利用計画法施行令第 9 条 2 目的基準地の標準価格を公表することにより 国土利用計画法に基づく土地取引価格の審査の円滑な実施を図るとともに 地価公示法による公示価格を補完し 一般の土地取引の価格に対し指標を与え 適正な地価の形成に寄

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(2) 用途別の動向 1 全用途平均変動率全用途平均変動率は1.8%( 前年 2.4%) で 4 年連続上昇となり 全都道府県第 4 ( 前年第 2 ) の上昇率となった 注 : 変動率 とは 継続調査地点の単面積あたりの価格を前年の価格と比べたときの変化率であり 平均変動率 は 継続調査地点の変動

(審42)参考 福島県内の宅地の調査

県産材の需要拡大の推進について(枠組み)

目 次 [Ⅰ] 調査方法 2 [Ⅱ] 地域区分図 3 [Ⅲ] アンケート調査票 4~5 [Ⅳ] 第 2 回不動産市況 DI 調査結果の概要 6 [Ⅴ] 設問ごとの回答内訳 [-1] 設問 2,3( 住宅地価格 ) 7~9 [-2] 設問 2,3( 商業地価格 ) 10~12 [-3] 設問 2,3(

(審47)参考2 福島県内の宅地の調査

目 次 調査結果について 1 1. 調査実施の概要 3 2. 回答者の属性 3 (1) 主な事業地域 3 (2) 主な事業内容 3 3. 回答内容 4 (1) 地価動向の集計 4 1 岐阜県全域の集計 4 2 地域毎の集計 5 (2) 不動産取引 ( 取引件数 ) の動向 8 1 岐阜県全域の集計

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参考資料 131

Microsoft Word - (新)滝川都市計画用途地域指定基準121019

(審44)参考2  福島県内の宅地の調査

(2) 用途別の動向 1 全用途平均変動率全用途平均変動率は2.4%( 前年 0.8%) で全都道府県で最大の上昇率となり 上昇は昨年から引き続き2 年連続となった 注 : 変動率 とは 継続調査地点の単面積あたりの価格を前年の価格と比べたときの変化率であり 平均変動率 は 継続調査地点の変動率の平

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成績表 (バタフライ)

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地価公示記者レクのポイント

第 2 部 自動車騒音 道路交通振動調査結果

(2) 用途別の動向 1 全用途平均変動率全用途平均変動率は2.4%( 前年 2.4%) で 3 年連続上昇となり 全都道府県第 2 位 ( 前年第 1 位 ) の上昇率となった 注 : 変動率 とは 継続調査地点の単位面積あたりの価格を前年の価格と比べたときの変化率であり 平均変動率 は 継続調査

平成 31 年地価公示の概要 土地 建設産業局 地価公示法に基づき 国土交通省土地鑑定委員会 ( 委員長 : 森田修東京大学大学院教授 ) が都市計画区域等における標準地を選定して 毎年 1 月 1 日の正常価格を判定し公示するもの 本公示価格は 全国 167の分科会に所属する2,408 人の鑑定評

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第7回DIレポート

Ⅱ. 茨城県南部各都市の地価動向 1. 龍ヶ崎市 (1) 住宅地市内全体として住宅地の供給が続いており 供給過剰な面がみられる その一方 地域経済の衰退等もあり需要は弱含みで推移しており 地価下落圧力が強まっている 龍ヶ崎市は佐貫地区を常磐線が通過している 佐貫駅周辺は住環境が良く一定以上の需要が見

計画的な再開発が必要な市街地 特に一体的かつ総合的に再開発を促進すべき地区 市町名 名称 再開発の目標 土地の合理的かつ健全な高度利用及び都市機能の更新に関する方針 特に整備課題の集中がみられる地域 ( 課題地域 ) 地区名 西宮市 C-4 浜脇 ( 約 175ha) 居住環境の向上 良好な都市景観

Microsoft Word - 75_2

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Microsoft Word - 第4回(2015年4月)国際指数_記者発表_final

H12 年 H13 年 H14 年 H15 年 広川 ( 県 )-1 広川町 新代 馬頭 1389 番 , 宅地 W2 3.9m 町道 水道 前年 44,500 円 広川 ( 県 )-2 広川町 久泉 北中園 94 番 2 31, 宅地 W2 5.2m 町道

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Microsoft Word - H30 市税のしおり最終版

RETIO NO.104 地価の地域間の格差 ばらつき について 都道府県地価調査の結果を基に 姫野 和弘 総括研究理事 毎年 3月には地価公示 9月には都道府 ここでは 都道府県地価調査の結果を活用し 県地価調査の結果が公表され 新聞紙面を賑 て その地価の水準から 地域間の 価

図 1 平成 19 年首都圏地価分布 出所 ) 東急不動産株式会社作成 1963 年以来 毎年定期的に 1 月現在の地価調査を同社が行い その結果をまとめているもの 2

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市街地再開発事業による社会的便益の分析

目 次 1 基本方針 再開発を促進すべき地区等の整備又は開発の方針... 2 別表再開発促進地区の整備又は計画の概要... 3 都市再開発方針図 ( 総括図 )... 6 都市再開発方針附図

Microsoft Word - 第8回「国際不動産価格賃料指数」(2017年4月現在)

平成 22 年 11 月 12 日 問い合わせ先 国土交通省土地 水資源局土地市場課課長補佐小酒井淑乃 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 (*) ( 平成 22 年 9 月調査 ) の結果について 1. 調査目

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Microsoft Word - 06特別調査単価【建築・住宅】H31.1改定 (生コンのみ).docx

平成30年 地価公示価格一覧表(宇都宮市内抜粋版)

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( 公社 ) 近畿圏不動産流通機構市況レポート市況トレンド /1 年 7~9 月期の近畿圏市場 1. 中古マンション市場の動き 成約価格は前年比で 3 期連続上昇 1 年 7~9 月期の近畿レインズへの成約報告件数は,9 件と 前年同期比で 1.% 増加した (P1 図表 1) 新規登録件数は 15

番号提出先所属分科会名業者名清水事務所 2 宅地 1 2 岐阜県 価格時点 形状 台形 1:1 住宅 W2 平成 29 年 7 月 日 飛騨市古川町杉崎字細江 109 番 外 5,100,000 一般住宅 農家住宅が混在する住宅地域 14,400 南西 8.5m 市道 杉崎 50m 倍

5月研究室

内容 土地に関する重要な統計データ : 地価のデータを紹介する 過去には土地神話が形成されていた 1991 年以降には 十数年間連続して地価が下落 (1990 年頃が転機 ) 時期別にみた特徴を捉える データの分析に加えて 都市経済学の理論をもとに地価変動の要因を考える


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新規文書1

平成 22 年 5 月 7 日 問い合わせ先 国土交通省土地 水資源局土地市場課課長補佐小酒井淑乃 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214, ) 直通 : 土地取引動向調査 (*) ( 平成 22 年 3 月調査 ) の結果について

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長崎市の市況 東部地区商業地区における土地価格に上昇傾向が見られ 特に長崎駅周辺 ~ 大波止地区の土地価格に顕著な上昇傾向が見られる 新大工町地区においては 玉屋周辺の再開発に期待したいが 慢性的な宅地不足であり 活発な宅地売買を期待する様な動きは見られない 現在 国道 34 号線新日見トンネルの拡

I. 調査結果概況 景気判断 DI( 現状判断 ) は小幅に上昇し最高値を更新 仕入原価高止まりも客単価が上昇 10 月スーパーマーケット中核店舗における景気判断 49.1 と小幅に上昇し 2010 年 4 月の調査開始以降最高値を記録した 経営動向調査によると売上高 DI が 1.1 とはじめてプ

株式会社関西総合鑑定所 平成 28 年 4 月 18 日 平成 28 年地価公示の概要について 今回の豆知識では 平成 28 年 3 月 22 日に国土交通省が発表した地価公示の結果について取り上げたいと思います ここで 地価公示とは 毎年 1 月 1 日時点の正常な土地価格を公示するもので 平成

筑豊広域都市計画用途地域の変更 ( 鞍手町決定 ) 都市計画用途地域を次のように変更する 種類 第一種低層住居専用地域 第二種低層住居専用地域 第一種中高層住居専用地域第二種中高層住居専用地域 面積 約 45ha 約 29ha 建築物の容積率 8/10 以下 8/10 以下 建築物の建蔽率 5/10

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生活衛生関係営業の景気動向等調査 平成17年7~9月期

中古マンションの平均成約価格は 2,783 万円 前年比 7.3 上昇し 4 年連続でプラス 価格指数は で前年比 9.5 ポイント上昇 ( 詳細は 8~12 ページ ) 中古マンションの成約価格 前年比 成約価格の登録価格比 成約価格 前年比 登録価格比 =( 成約価格 登録価格 -1

◆JREI固定インフォ No24◆◆〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

社団法人日本生産技能労務協会

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1. 各都市の不動産市場トレンド 1-1. オフィス価格指数 対前回変動率 (2016 年 4 月から 2016 年 10 月まで ) 図表 1-1は オフィス価格指数の各都市 対前回変動率 今回 (2016 年 10 月現在 ) 対前回変動率が最も高かったのは 東京 の +3.4% 次いで 大阪

2

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第2部

平成 23 年 11 月 17 日 問い合わせ先 国土交通省土地 建設産業局土地市場課課長補佐松本浩 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 ( 平成 23 年 9 月調査 ) の結果について 1. 調査目的 本調査

スライド 1

中古マンション概況 首都圏における 214 年 1~3 月の中古マンション成約は 9,993 件 ( 前年同期比 3.4% 増 ) で 1 期連続で前年同期を上回っています 都県 地域別に見ると埼玉県および横浜川崎地域を除く各都県 地域で前年同期を上回っています の 1 m2当たり単価は首都圏平均で

地価公示記者レクのポイント

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令和元年長崎県地価調査結果の概要について 1. 調査目的等地価調査は 地価公示と併せて一般の土地取引の価格に対する指標及び公的土地評価の基準等となるものであり 毎年 1 回 7 月 1 日現在の県下の基準地価格を判定し 公表している 基準地数 :447 地点 ( 住宅地ほか :438 地点林地 :9 地点 )(* 注 1 ) 根拠法令 : 国土利用計画法施行令第 9 条 2. 全用途県下の地価は 全用途の対前年平均変動率 (* 注 2 ) がマイナス 0.7% で 前年のマイナス 1.0% から 0.3 ポイント下落率が縮小した 緩やかな景気回復基調が続く中 昨年より住宅地では 75 地点 ( 平成 30 年 :51 地点 ) 商業地では 47 地点 ( 平成 30 年 :34 地点 ) で変動率がプラスとなったものの 全体としては依然として下落傾向が続いている 3. 住宅地 (1) 県全体の地価動向変動率は マイナス 1.2% からマイナス 1.0% と 0.2 ポイント下落率は縮小したが 依然として下落傾向が続いている 平成 11 年にマイナスへ転じて以来 21 年連続でマイナスとなっている プラスの長崎市 大村市 長与町 時津町 佐々町を除く市町でマイナスとなったが 下落幅はほとんどの市町で縮小傾向にある (2) 長崎市の地価動向変動率は マイナス 0.1% からプラス 0.2% と平成 9 年以来 22 年ぶりに上昇に転じた 平坦地の希少性は高く 利便性 快適性に優れる市街地中心部の需要が高い住宅地は上昇率が拡大し その周辺地域においても 住宅団地及び既成住宅地は供給過剰感が薄らぎ 回復の兆しが見られる 一方 斜面地に広がる階段道路沿い

等の車両通行不能の住宅地域の需要は極めて弱く 依然として下落傾向にあり 底値が見えない状態が続いている (3) 主要都市の地価動向 佐世保市の変動率は マイナス 0.9% からマイナス 0.8% と下落率が縮小した 好立地の住宅地では 上昇地点 横ばい地点が増えたのに対し 街路条件の劣る斜面地の住宅地の需要は極端に弱く 長崎市と同様の二極化が見られる状況にある 諫早市の変動率は マイナス 0.9% からマイナス 0.7% と下落率が縮小した 全体的に供給過剰傾向にあるが 市中心部の住宅地は上昇に転じ 周辺部では底値感 新規分譲地との比較における割安感がある 大村市の変動率は プラス 0.3% からプラス 0.5% と上昇率が拡大した 新興住宅地域では強気の価格設定がされており 中心部の既成住宅地についても需要は底堅い 長与町の変動率は プラス 0.8% からプラス 1.0% と上昇率が拡大した 長崎市北部の住宅地に比べ相対的に割安感があり 取引価格も上昇傾向が見られる 時津町の変動率は プラス 0.7% からプラス 1.3% と上昇率が拡大した 第 10 工区埋立地周辺の新興住宅の分譲地は 商業施設の充実もあり 売れ行きは堅調で 取引価格も上昇傾向が見られる 佐々町の変動率は プラス 0.4% からプラス 0.4% と昨年と同様の上昇率である 西九州自動車道の佐々インターチェンジの開通による佐世保市への交通アクセスの向上により 新興の住宅団地が増え 町全域においても小規模開発による宅地分譲が活発である 住宅地の地価は微増ながら上昇傾向にある (4) 住宅地の上昇率上位の基準地長崎市で 20 地点 佐世保市で 19 地点 大村市で 11 地点 諫早市で 10 地点 長与町で 5 地点 時津町で 5 地点 佐々町で 3 地点 対馬市で 1 地点 雲仙市で 1 地点 計 75 地点で変動率がプラスとなった ( 平成 30 年 :51 地点 ) 上位 3 地点は以下のとおり 1 長崎市上西山町 長崎 -18 プラス 9.4%(8.6%) 利便性に優れて希少性が高く 根強い需要により地価の上昇傾向がより顕著となった 2 長崎市岡町 長崎 -12 プラス 8.2%(7.4%)

3 長崎市宝栄町 長崎 -6 プラス 6.6%(6.3%) (5) 住宅地の下落率最大の基準地五島市奈留町 五島 -7 のマイナス 5.6%(-5.6%) である 人口減少 高齢化の進行が顕著で 需要の回復は見込めない状況である (6) 住宅地の最高価格の基準地長崎市上西山町 長崎 -18 の 222,000 円 / m2 ( 前年 203,000 円 / m2 ) となっている ( 平成元年から 31 年連続で住宅地の最高価格の基準地 ) 4. 商業地 (1) 県全体の地価動向変動率は マイナス 0.3% から 0.0% と横ばいとなった 平成 5 年にマイナスへ転じて以来 26 年連続で下落していたが ようやく下落から脱した 長崎市 大村市 長与町及び時津町では変動率がプラスとなっているが それ以外のほとんどの市町では 下落傾向で推移している このうち 離島の市町のほとんどが下落率上位を占め 地価下落に歯止めがかからない状態が続いている (2) 長崎市の地価動向変動率は プラス 4.0% からプラス 4.8% と上昇率が拡大した 長崎駅周辺では 県庁移転や新幹線開業 駅周辺整備等将来への期待感から 地価の上昇幅が拡大した 県内随一の繁華性と店舗集積性を誇る浜町アーケードでは プラス 1.3% からプラス 1.1% と昨年に引き続き上昇傾向を示している 中心部の幹線道路沿いでは 都市型マンション用地の需要は依然根強く 上昇傾向が顕著である (3) 主要都市の地価動向 佐世保市の変動率は マイナス 0.9% からマイナス 0.7% と下落率が縮小した 大型複合商業施設 させぼ五番街 がある佐世保駅周辺及び中心商業地では 利便性の向上によるマンション需要の堅調さ等を背景に上昇地点が増加している 諫早市の変動率は マイナス 1.0% からマイナス 0.7% と下落率が縮小した 幹線道路沿いの商業地は底値圏から上昇に転じ 中心部の商店街については 郊外型店舗への顧客流出の影響等により下落傾向が続いていたが 市街地再開発事業の推進により底値圏にあると見られる

大村市の変動率は プラス 0.6% からプラス 0.9% と上昇率が拡大した 需要の中心は 国道及び幹線道路沿いの商業地域で 地価が上昇している 長与町の変動率は プラス 0.2% からプラス 0.6% と上昇率が拡大した 大型の住宅団地の開発に伴い 商業地も上昇傾向にある 時津町の変動率は プラス 0.8% からプラス 1.5% と上昇率が拡大した 国道 206 号沿い及び第 10 工区埋立地内の路線商業地の集積が進み 地価の上昇傾向が見られる 佐々町の変動率は 昨年と同様に 0.0% と横ばいであった 町役場周辺の商業地は 周辺住宅地価格と接近していることから 地価は底値圏にある (4) 商業地の上昇率上位の基準地長崎市で 21 地点 佐世保市で 9 地点 諫早市で 6 地点 大村市で 5 地点 対馬市で 1 地点 時津町で 3 地点 長与町で 2 地点 計 47 地点で変動率がプラスとなった ( 平成 30 年 :34 地点 ) 上位 3 地点は以下のとおり 1 長崎市恵美須町 長崎 5-14 プラス 11.3%(9.9%) 長崎駅前再開発地区に近接し マンション ホテル用地等の高値の引き合いも多く 地価が上昇している 2 長崎市中町 長崎 5-18 プラス 9.9%(9.1%) 3 長崎市万才町 長崎 5-17 プラス 9.8%(8.8%) (5) 商業地の下落率最大の基準地佐世保市宇久町 佐世保 5-10 のマイナス 6.2%(-6.5%) である 人口減少 高齢化による衰退が顕著で 需要の回復は見込めない状況である (6) 商業地の最高価格の基準地長崎市浜町 長崎 5-20 の 940,000 円 / m2 ( 前年 930,000 円 / m2 ) である ( 平成 27 年の選定替地点であるが 5 年連続で商業地の最高価格の基準地 )

* 注 1 令和元年調査地点数内訳 用途別 項目 選定替地点数 継続地点数 総地点数 住宅地 3(5) 306(311) 309(316) 宅地見込地 0(0) 5 ( 5) 5 ( 5) 商業地 0(1) 114(114) 114(115) 工業地 1(0) 9( 11) 10( 11) 全用途 4(6) 434(441) 438(447) 林地 0(0) 9( 10) 9( 10) 総計 4(6) 443(451) 447(457) ( ) は H30 年の数値 * 注 2 変動率 =( 当年価格 - 前年価格 ) 前年価格 100 平均変動率 = 変動率の和 継続地点数 詳細は用途別平均価格 平均変動率表に記載のとおり