資料 1-3 合理的な方法に基づく表示値の設定 ( 平成 25 年 4 月 26 日 消費者委員会第 22 回食品表示部会 ) へのコメント -1 栄養成分の含有量を一定値で示す場合 収去検査による分析に基づく実績値が 表示値の規定された許容範囲内にあること 収去検査において規定された分析方法によっ

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できるようにするため 現行の規制を見直すことが必要となる の記述は 2 つのクラスの食品に言及していると考えられる 一つは 栄養成分は 原材料の製造場所や収穫時期等の違いにより 同様のサンプルであっても 含有量のばらつきが大きく 個体差の大きい食品などでは誤差が許容範囲に収まることが困難な場合もある

栄養成分等の分析方法等及び「誤差の許容範囲」の考え方について

栄養表示に関する調査会参考資料①

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Microsoft PowerPoint - ④(資料3)食品表示法(保健事項(2017)

保健機能食品制度 特定保健用食品 には その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をすることができる 栄養機能食品 には 栄養成分の機能の表示をすることができる 食品 医薬品 健康食品 栄養機能食品 栄養成分の機能の表示ができる ( 例 ) カルシウムは骨や歯の形成に 特別用途食品 特定保健用

投影片 1

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2. 栄養管理計画のすすめ方 給食施設における栄養管理計画は, 提供する食事を中心とした計画と, 対象者を中心とした計画があります 計画を進める際は, それぞれの施設の種類や目的に応じて,PDCA サイクルに基づき行うことが重要です 1. 食事を提供する対象者の特性の把握 ( 個人のアセスメントと栄

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旧制度からの主な変更点 1 加工食品と生鮮食品の区分の統一 JAS 法と食品衛生法において異なる食品の区分について JAS 法の考え方に基 づく区分に統一 整理 新たに加工食品に区分されるもの さん現行の食品衛生法では表示対象とはされていない 軽度の撒塩 生干し 湯通し 調味料等により 簡単な加工等

2

2) エネルギー 栄養素の各食事からの摂取割合 (%) 学年 性別ごとに 平日 休日の各食事からのエネルギー 栄養素の摂取割合を記述した 休日は 平日よりも昼食からのエネルギー摂取割合が下がり (28~31% 程度 ) 朝食 夕食 間食からのエネルギー摂取割合が上昇した 特に間食からのエネルギー摂取

栄養表示の消費者教育の在り方に向けた調査事業 報告書 平成 29 年 3 月 消費者庁 本報告書は 消費者庁の委託を受け 株式会社三菱総合研究所が有識者に よる検討会を設置し 取りまとめたものである

(3) 栄養強調表示 ( 一般用加工食品の場合 基準第 7 条第 1 項 一般用生鮮食品の場合 任意表示 ( 第 21 条第 1 項 ) 別表第 12 13) 別表第 に掲げている栄養成分及び熱量を強調する場合は 当該栄養成分の量及び熱量は 別表第 9 の第 3 欄 ( 測定及び算出の方

栄養表示 - 一般市民向けよくある質問 A. 改訂規則および栄養表示の枠組み B. 栄養表示 C. 栄養素情報 D. 栄養強調表示 A) 改訂規則および栄養表示の枠組み Q1. 食品および薬品 ( 成分および表示 )( 改訂 : 栄養表示および栄養強調表示の規定 ) 2008 年度規則 ( 改訂規則


スライド 1

別紙様式 (Ⅴ)-1-3で補足説明している 掲載雑誌は 著者等との間に利益相反による問題が否定できる 最終製品に関する研究レビュー 機能性関与成分に関する研究レビュー ( サプリメント形状の加工食品の場合 ) 摂取量を踏まえた臨床試験で肯定的な結果が得られている ( その他加工食品及び生鮮食品の場合

目次 頁 1. はじめに 1 2. 我が国の健康 栄養政策を踏まえた栄養表示 2 3. 表示の優先度が高い栄養成分 3 (1) エネルギー 4 (2) ナトリウム 4 (3) 脂質 5 (3-1) 飽和脂肪酸 5 (3-2) トランス脂肪酸 6 (3-3) コレステロール 6 (4) 炭水化物 6

1 栄養成分表示を活用してみませんか? 媒体の内容 1 ページ 導入 ねらい : 栄養成分表示 とは 食品に含まれているエネルギー及びたんぱく質 脂質 炭水化物 食塩相当量などを表示したものであることを理解する 栄養成分表示を見たことがありますか? と問いかけ 普段から栄養成分表示を見ているか 見て

平成15年度マーケットバスケット方式による安息香酸、ソルビン酸、プロピオン酸、

日本スポーツ栄養研究誌 vol 目次 総説 原著 11 短報 19 実践報告 資料 45 抄録

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販売に供する食品( 特別用途食品を除く ) につき 栄養表示 ( 栄養成分 ( 法第 30 条の2 第 2 項第 2 号イ又はロの厚生労働省令で定める栄養素を含むものに限る ) 又は熱量に関する表示をいう ) をしようとする者及び栄養表示食品 ( 本邦において販売に供する食品であって 栄養表示がされ

栄養表示の作成 直接栄養分析から 既存商品の表示を採用することによって 分析試験報告

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カテゴリー別人数 ( リスク : 体格 肥満 に該当 血圧 血糖において特定保健指導及びハイリスク追跡非該当 ) 健康課題保有者 ( 軽度リスク者 :H6 国保受診者中特定保健指導外 ) 結果 8190 リスク重なりなし BMI5 以上 ( 肥満 ) 腹囲判定値以上者( 血圧 (130 ) HbA1

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記 第 1 平成 13 年通知の 第 1 栄養機能食品の取扱いについて の一部を次の ように改正する 2の表を次のように改める ( ミネラル類 ) 亜鉛 カルシウム 鉄 銅 マグネシウム 上限値 15mg 600mg 10mg 6mg 300mg 下限値 2.10mg 210mg 2.25mg 0.

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トランス脂肪酸に関するとりまとめ(参考資料)

4. まとめ 4.1 食事摂取量に関する調査について各国における食事摂取量に関する調査の比較結果は表 4-1 に示すとおりである EU 各国の場合 現時点で確認可能なデータは 2005 年 ~2011 年に実施された調査結果である EU のガイドラインが提示されたのは 2009 年であることから 当

食肉の知識



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不安とは何か


2 016 KOREAN FOOD 目 次 飲 料 酒 類 4 健 康 食 品 高 麗 人 参 11 生 鮮 食 品 キムチ 15 スナック 類 20 麺類 25 水産加工食品 28 調味料 39 その他 42 1

もっと知って欲しい!健康づくりに役立つ食品表示ガイド

“にがり”の成分や表示等についてテストしました

3 12 西中学校給食予定献立表 冬野菜のオムレツ味噌ドレッシングサラダじゃこ豆ぶどうゼリー TEL: kcal トンテキほうれん草ゅうまい春雨とひじきの和え物レモンゼリー ニラ玉焼き枝豆とコーンのサラダフルーツヨーグルト 39.g 2.g キャベツのイタリアンサラダりんご缶 キャベ

「いわゆる健康食品」の安全性評価ガイドライン(案)

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特定保健用食品等の在り方に関する専門調査会 報告書46~63ページ

【参考資料5】鬼武委員提出資料

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取扱説明書[d-01G]

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目次 < 栄養表示の特徴 > 栄養表示の特徴 1 < 健康 栄養政策と栄養表示の関係 > 健康 栄養政策と栄養表示基準 2 健康 栄養政策と栄養表示 3 健康 栄養政策と栄養表示の関係 4 21 世紀における国民健康づくり運動 ( 健康日本 21) の具体的な推進について 5 < 栄養表示の重要性の

Product | Grab-and-Go Cans | On-the-Go Packets | Berry Bars | Tropical Blast | Vitalagy | Product FAQs

はじめに レーザとは? 1) レーザ光の性質と特徴 補助資料 (1) 2) レーザ光による目の障害 補助資料 (2) IEC/EN の規格要求は? 3) レーザクラスと製造上の要求事項 補助資料 (3) 4) レーザクラス分けのための放射測定 補助資料 (4) 5) レーザ機器に表示す

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Microsoft Word - P  第1部(第1表~第6表)

19 December 2013

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今後 原産地表示は JAS 法からは独立することになる 従って 原産地表示は 品質 に関連するというこれまでの考え方から逃れられることになる 原産地表示は 原料原産地表示は 表示しないことにより消費者を誤認させる 欺く 消費者の informed choice( 知らされた上での自己選択 ) のため

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標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

結果の概要 1 栄養 食生活に関する状況 (1) 野菜の摂取状況 20 歳以上における 1 日の野菜摂取量の平均値は 288.1g 性別にみると男性 297.1g 女性 281.1g 年齢階級別にみると 男女ともに 40 歳代で最も少ない 図 1 野菜摂取量の平均値 (20 歳以上 性 年齢階級別

経管栄養食 アイソカル RTU アイソカルプラス EX ネスレヘルスサイエンス ネスレヘルスサイエンス 1.0kcal/ml の流動食さらにやさしく より確かな安全を 1.5kcal/ml の高濃度流動食 アルギニン配合 アイソカルプラス アイソカル 1K ネスレヘルスサイエンス ネスレヘルスサイエ

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平成 29 年度 厚生年金保険法第七十九条の八第二項に基づく国家公務員共済組合連合会にかかる管理積立金の管理及び運用の状況についての評価の結果 概要 平成 30 年 12 月 財務省主計局給与共済課

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具体的論点 1( 栄養成分 ) ( 案 ) 平成 28 年 2 月 16 日第 2 回検討会資料 2 から抜粋 1 栄養成分を機能性表示食品制度の対象とする意義 2 安全性の確保 対象となる食品 成分の範囲 摂取量の在り方 3 機能性の表示 適切な機能性表示の範囲 消費者に誤解を与えないための情報の

( 権限の委任等 ) 第十五条内閣総理大臣は, この法律の規定による権限 ( 政令で定めるものを除く ) を消費者庁長官に委任する 2 及び3 略 4 この法律に規定する農林水産大臣の権限に属する事務の一部は, 政令で定めるところにより, 都道府県知事又は地方自治法 ( 昭和二十二年法律第六十七号

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機能性表示食品制度に対する意見書

はじめに 食品表示法は 食品に関する表示が食品を摂取する際の安全性の確保及び自主的かつ合理的な食品の選択の機会の確保に関し重要な役割を果たしていることに鑑み 販売の用に供する食品に関する表示について 基準の策定その他の必要な事項を定めることにより その適正を確保し もって一般消費者の利益の増進を図る



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喀痰吸引

Transcription:

資料 1-3 合理的な方法に基づく表示値の設定 ( 平成 25 年 4 月 26 日 消費者委員会第 22 回食品表示部会 ) へのコメント -1 栄養成分の含有量を一定値で示す場合 収去検査による分析に基づく実績値が 表示値の規定された許容範囲内にあること 収去検査において規定された分析方法によって得られた値 ( 分析結果 ) が 表示値の規定された許容範囲内にあれば 問題なし 消費者は 表示された情報に基づいて商品選択をおこなうのであるから 栄養表示が適正に行われているかどうかをチェックする場合には 表示値をベースに 分析結果が表示値の規定された許容範囲内にあるか否かを判定すべきである 誤差の許容範囲 収去検査における分析値の許容範囲これらの値は 表示値をベースとする許容範囲を表わしている そして 分析結果 ( 分析値 ) がこれらの許容範囲内に収まっているかどうかが判定される 1 分析結果 ( 分析値 ) が表示値に規定された許容範囲内に収められる場合 2 分析結果 ( 分析値 ) が表示値に規定された許容範囲に収まることが困難な場合 これが新たな設定の追加として提案されているが この場合消費者を mislead する可能性がある この例示ではとの分析結果が表示値に規定された許容範囲内に収まっていないが およびの分析結果が表示値に規定された許容範囲内に収まっている しかしながら 例えば医師からの摂取を抑えるよう指示されている消費者にとって 分析結果が表示値に規定された許容範囲内に収まらないような食品が市場に販売されることを危惧することが想定される 分析によらない合理的な方法により得られた値を表示する場合でも 分析結果が表示値に規定された許容範囲内に収まることが重要である 分析によらない合理的な方法のひとつとして 米国やオーストラリア / ニュージーランドにおいては データベースの整備 構築が官民で行われている (US FDA;Guidance for Industry: Nutrition Labeling Manual A Guide for Developing and Using Data Bases food Standards Australia New Zealand; Nutrition Information, User Guide to Standard 1.2.8 Nutrition Information Requirements) 6

資料 1-3 合理的な方法に基づく表示値の設定 ( 平成 25 年 4 月 26 日 消費者委員会第 22 回食品表示部会 ) へのコメント -2 表示値の要件の性質が異なる とはどのようなことかの説明が必要である 分析により表示値を定める方法と 分析によらない合理的な手法で表示値を定める方法と差別する必要はないであろうと考える 今後 データベースの精密化 / 緻密化により 分析によらずとも適正な表示値を定めることが可能になるであろうからである ( 例えば オーストラリア / ニュージーランドは 分析以外の方法として FSAN Z Nutrition Panel Calculator その他の商業的ソフトウェア 食品成分表もしくは ( 国内外の ) データベースを挙げている ) 1: 表示値が誤差の許容範囲内にある は 製品の分析値 ( 実測値 ) が表示値の定められた許容範囲内にある とすべきである 2: 表示値が誤差の許容範囲内では収まらない可能性がある は 製品の分析値 ( 実測値 ) が表示値の定められた許容範囲内に収まらない可能性がある とすべきであろう 上に述べた理由で 1 と 2 の差別は不要である 合理的な方法で算出された表示値でも 分析によって定められた表示値と同等であると考えるべきである 7

資料 1-3 合理的な方法に基づく表示値の設定 ( 4 ページ 5 ページ ) へのコメント 表示値 分析値 100(%) ではなく 分析値 表示値 100(%) とすべきである 栄養表示基準等の取扱いについて( 平成 8 年 5 月 23 日衛新第 46 号 ) の中で 3 表示の方法について (5) 一定値を記載する場合は 栄養表示基準別表第 2 の分析方法による分析を基準として次の誤差の許容範囲内であること また 下限値及び上限値を記載する場合は 分析値がその範囲内であること と述べられている また US FDA の Guidance for Industry: Nutrition Labeling Manual A Guide for Developing and Using Data Bases のなかで (laboratory value / label value) x 100 = % が Class I nutrients Class II nutrients およびThird Group nutrients に関して定められている 即ち (laboratory value / label value) x 100 = % が compliance 判定のベースとなっている 更に 欧州委員会健康 消費者保護総局 (European Commission DG SANCO. December 2012) 文書 ラベル上に表示された栄養素値に関する tolerances( 公差 ) の設定に関しての EU の法律へのコンプライアンスのコントロールのための 主務官庁に対する指針文書の 3. Food supplements 以外の食品上の栄養素表示に関する tolerances( 公差 ) の例 1 において 表示値に対して 公式のコントロール値が tolerances( 公差 ) 範囲内にあるか否かの判定が行われている このように日本を含め 世界各国においては 表示値 / 分析値の比ではなく 分析値 / 表示値の比が適 正範囲にあるか否か 即ち許容範囲にあるか否かが判定される このことは当然のことである 例えば ある消費者が ビタミン C の摂取を期待して 食品 100 g 当たりビタミン C 150 mg と表示された食品を購入したものの その食品のビタミン C 含量が実は 10 mg/100 g であった場合 だまされたと思う 更に 摂取に慎重な消費者が 食品 100 g 当たり 100 kcal と表示された食品を購入したものの その食品の含量が 500 kcal/100 g であった場合も だまされたと思う 消費者の立場に立てば 消費者は表示された値に基づいて 購入や利用という意思決定を行うことを理解すべきである 即ち 表示値に基づいて考察を行うことがきわめて重要である 分析値 表示値 (%) という値は 消費者が 関心を持つ栄養素が表示通りに含まれているかどうかという点からだけではなく US FDA のように 栄養素を分類する手段としても 現在世界保健機関 (WHO) が取り組んでいる NCD(noncommunicable diseases) 戦略の観点から きわめて重要である Class I nutrients とは強化食品に添加されたビタミン ミネラル 蛋白質 食物繊維もしくはカリウムであり このような栄養素 (Class I nutrients) に関しては (laboratory value / label value) x 100 = % が 100% 以上でなければならないとされている Class II nutrients とは 食品に天然に含まれるビタ 8

ミン ミネラル 蛋白質 全 食物繊維 その他の 多不飽和脂肪およびモノ不飽和脂肪 もしくはカリウムである このような栄養素 (Class II nutrients) に関しては (laboratory value / label value) x 100 = % が 80% 以上でなければならないとされている 一方 Third Group nutrients とは カロリー 糖類 全脂肪 飽和脂肪 コレステロールおよびである このような栄養素 (Third Group nutrients) に関しては (laboratory value / label value) x 100 = % が 120% 以下でなければならないとされている このことは の数値が表示されている場合 分析値が表示値の 120% を超えてはならないが 例えばゼロであってもよいことを意味している 添付資料は消費者庁のページ 4~5 に記載されたばらつき例 (1) 及び (2) の表を 米国 FDA ガイダンスに記載された方法に基づいて再計算したものである こちらの算出方法に基づいたデータとその解析が必要と考えられる ページ 3 の人工要因は加工 調理 保管などのプロセシング要因と記載を改めるべきである 2 9

自然要因及び人工要因の影響と考えられる栄養成分量及び熱量のばらつき例 (1) 検体名 表示単位 表示値 分析値 分析値 表示値 100 (%) 範囲表示について範囲内に含まれている場合は と記載 ( 表示値からの乖離を評価するため 分母を表示値とした ) ほうれん草 1 100g 25 2.6 0.5 4.0 10 40 3.6 0.8 4.6 26 160 138 160 115 260 ほうれん草 2 100g 21 3.3 0.2 3.1 120 35 3.0 0.6 4.4 21 167 91 300 142 18 魚介調味缶詰類 ( さば味付 ) 100g 118-270 15.5 4.0-21.0 5.0 480 188 15.4 9.9 9.2 608 99 184 127 100g 魚介調味缶詰類 ( さば味噌煮 ) ( 液体含む ) 173 19.5 8.1 5.5 390 203 15.4 12.6 7.0 347 117 79 156 127 89 さつま揚げ -1 110g 152 8.8 4.8 18.4 880 147 8.4 4.3 18.7 838 97 95 90 102 95 さつま揚げ -2 100g 127 14.5 6.2 3.2 700 101 15.0 2.5 4.7 699 80 103 40 147 100 肉加工類 ( ロースハム )-1 38g 41 6.4 1.1 1.4 420 39 6.5 0.8 1.3 375 95 102 73 93 89 肉加工類 ( ロースハム )-2 100g 156 19.9 7.8 1.6 760 118 23.0 2.2 1.6 712 76 116 28 100 94 肉加工類 ( ソーセージ )-1 100g 355 11.3 32.1 5.1 630 366 11.9 33.1 5.1 718 103 105 103 100 114 肉加工類 ( ソーセージ )-2 100g 320 16.2 27.3 2.4 512 410 13.0 38.5 2.9 529 128 80 141 121 103 肉加工類 ( ベーコン )-1 100g 245 17.6 17.9 3.3 1230 255 15.4 20.3 2.7 1090 104 88 113 82 89 肉加工類 ( ベーコン )-2 70g 234 7.7 20.0 3.4 475 180 11.6 14.2 1.4 463 77 151 71 41 97 10 黄色反転 : (80% 以下 ) カロリー (120% 以上 )

自然要因及び人工要因の影響と考えられる栄養成分量及び熱量のばらつき例 (2) 表示値 分析値 分析値 表示値 100 (%) ( 表示値からの乖離を評価するため 分母を表示値とした ) 検体名 表示単位 レトルト製品 ( カレー )-1 200g 285 24.4 14.8 13.6 860 276 21.2 15.0 14.2 796 97 87 101 104 93 レトルト製品 ( カレー )-2 200g 239 9.6 13.8 19.0 992 212 10.6 11.0 17.6 1074 89 110 80 93 108 レトルト製品 ( シチュー )-1 200g 240 8.2 15.6 16.8 708 264 8.6 18.6 15.4 944 110 105 119 92 133 レトルト製品 ( シチュー )-2 100g 83 3.8 3.6 9.0 459 108 6.0 5.4 8.9 476 130 158 150 99 104 チルドパック ( 餃子 )-1 100g 210 6.6 9.2 23.3 357 210 6.5 9.9 23.8 443 100 98 108 102 124 チルドパック ( 餃子 )-2 96g 178 8.6 7.1 18.7 348 223 7.2 12.5 20.4 478 125 84 176 109 137 冷凍飯類 ( ライスバーガー )-1 130g 225 6.5 3.8 41.3 607 228 6.5 3.5 42.4 625 101 100 92 103 103 冷凍飯類 ( ライスバーガー )-2 120g 246 8.9 4.9 41.4 518 280 7.6 9.4 41.2 497 114 85 192 100 96 冷凍おかず類 ( コロッケ )-1 27g 94 1.4 6.9 6.5 80 88 1.5 6.0 6.9 84 94 107 87 106 105 冷凍おかず類 ( コロッケ )-2 50g 78 2.2 1.5 14.0 120 75 2.1 1.4 13.5 156 96 95 93 96 130 黄色反転 : (80% 以下 ) カロリー (120% 以上 ) 11