Simulink基礎2019

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概要 1. Simulink とは 2. Simulinkハンズオントレーニング sin 関数の積分シミュレーション 自由落下のモデリングとシミュレーション 1 自由度振動系のモデリングとシミュレーション 2

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モデル化とシミュレーションに基づくモノ作り (MBD) を一言で言うと... 動かない 紙 から 14

動く モデル = 設計図 へ 15

MBD とは / 実行可能な仕様書によるシミュレーションと自動化 詳細化 アルゴリズム設設計計 モテ ルによるシステムレヘ ルシミュレーション 活用 実機検証 実機 / 仮想環境 / モテ ル等による多様なシミュレーション / 検証 制御設計 単体検証 より詳細なシミュレーション / 検証 詳細化自動化 実装 コード検証ソースコート 自動生成 活用 16

自動車関連では... ハイブリッド自動車 パワーウィンドウ 冷却 / 空調サイクル デュアル クラッチ トランスミッション パワーステアリング 17

Using Model-Based Design to develop high quality and reliable Active Safety & Automated Driving Systems Jonny Andersson Senior Engineer Scania Thorsten Gerke Automotive Industry Manager EMEA MathWorks Elektronik I Fordon Congress, 11.05.2016 (Gothenburg) 18

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物理モデリング製品 SimPowerSystems 電力 モータ制御系 Simscape 物理モデリング基本製品 SimMechanics 機構系 (3-D) SimDriveline 車両駆動系 (1-D) SimHydraulics 油圧系 SimElectronics 電気回路 メカトロ系 数式導出不要 直感的 効率的なモデリング 21

Simulink ハンズオントレーニング 22

Simulink の起動方法 Simulinkの起動方法 (2 通り ). (1) MATLABコマンドウインドウ上で, 次のコマンドを入力. または >> simulink (2) ツールバーの, をクリック. Simulink を起動すると, Simulink スタートページが起動する. 23

モデルウインドウの起動 新規のモデルウインドウを起動する方法は, 2 通りある. (1) Simulinkライブラリブラウザーから, 空のモデルをクリック. (2) MATLABのメニューバーより, [ ホーム ] [ 新規作成 ] [Simulinkモデル] を選択. 24

Simulink のブロックライブラリ をクリックして Simulinkライブラリブラウザー ( ) を起動し, 次のいずれかの操作をする. (1) [Simulink] をダブルクリック. (2) [Simulink] の左側の [ ] マークをクリック. その後, Simulinkのブロックライブラリがツリー構造で現れる. ( ) 積分器などの各種のブロック要素を備えたライブラリ 25

ブロックの選択, 検索 ( 例 ) モデルウインドウ上に, [Sources] [Sine Wave] を置く. (1) Simulinkライブラリブラウザーで, [Simulink] [Sources] より探す. (2) Simulinkライブラリブラウザーので, ブロックの検索を行う. 26

演習 1:sin 信号をスコープブロックで表示 Simulink ライブラリブラウザーから 1. [Simulink] [Sources] [Sine Wave] 選びモデルウインドウ上まで, マウスの左ボタンを使い, ドラッグ & ドロップ. 2. [Simulink] [Sink] [Scope] を選び同様にドラッグ & ドロップ 27

ブロックの配置 [Sine Wave] を選択後, モデルウインドウ上まで, マウスの左ボタンを使い, ドラッグ & ドロップ. 28

補足 : ブロック名の表示 ブロックを選択してマウスを右クリックして 書式設定を選択し, ブロック名を表示を選択後 オンを選択する 29

ブロックのリサイズ ブロックの大きさを変えるには, ブロック選択後, 四隅のうちいずれかにマウスカーソルを近づけ, 左マウスボタンでドラッグする. または, ブロック選択後, マウスのホイール回転で zoom in zoom out. 30

ブロックの回転 フィードバック部に配置するブロックを結線する場合など, ブロックを回転させるには, ブロックを選択後, キーボードの [Ctrl+R] キーで時計回りに90 度回転. 31

ブロックのコピー 同じブロックをモデル内にコピーするには, 右マウスボタンを使ってドラッグする. 32

ブロックの結線 同様に, [Sinks] [Scope] をコピー後, 結線をする. (1) 結線をしたいブロックの片方のポートを選択し, もう片方のポートまで, 左マウスボタンでドラッグする. (2) A から B へ結線したい場合は, [Ctrl] キーを押しながら, マウスで A, B ブロックを順に左クリックすると, 簡単に結線できる. A B 33

様々なブロックの結線操作 結線マウス操作図の番号 信号線を直角に曲げる左マウスボタンでドラッグ図 1 信号線を途中から引き出す右マウスボタンでドラッグ図 2 図 1 図 2 34

信号線にラベルを付ける 信号線にラベルを付けるには, 信号線上でダブルクリックし, 文字を入力する. ラベルの位置は, マウスでドラッグすることにより, 変更できる. 35

ブロックパラメータの設定 パラメータを変更したいブロックをダブルクリックする. ( 例 ) Sine Waveブロックのパラメータの中で, 次のように正弦波の振幅, 周波数を変更する. 周波数は角周波数 [rad/sec] で入力 f [Hz] を指定する場合 = 2 f を入力 36

モデルの保存と起動 作成したモデルを保存するには, メニューの [ ファイル ] [ 名前を付けて保存 ] を選択し, 適当なファイル名を付けて保存する. Simulink モデルの拡張子は,.slx 37

シミュレーション シミュレーション終了時間を設定し, をクリックして, シミュレーションを実行する. Scopeブロックをダブルクリックして, ウインドウを開いておくと, シミュレーションの経過を見ることができる. sample_sinewave.slx 38

Scope ブロックによる複数信号の観測 Scope ウインドウに 2 つの応答を一度に表示するに次の 2 通りの方法がある. (1) 2 つの座標軸に, それぞれの応答を表示する. (2) 1 つの座標軸に, 2 つの応答を表示する. Signal Routing ライブラリにある, Mux ブロックを使用する. 39

演習 2:sin 関数の積分シミュレーション Simulink ライブラリブラウザーから 1. [Simulink] [Continuous] [Integrator] 選び, 配置 2. Scope をダブルクリック パラメータ設定で入力端子の数を 2 と指定し 下図のように結線してシミュレーション 40

演習 3: 自由落下のモデリングとシミュレーション y g m d2 y dt 2 = mg 41

Simulink によるシミュレーション ( 時間応答解析 ) (1) 自由落下の Simulink モデルの作成. (2) コンフィギュレーションパラメータの設定. (3) シミュレーション実行, 出力信号の観測. 42

自由落下のモデリング手順 (1) y g m d2 y dt 2 = mg 物体の質量 重力加速度 変位 ( 出力 ) m [kg] g [m/s^2] y[m] 微分方程式からブロック線図に置き換える方法 (1) 最高次の微係数について整理する. y = g (2) 積分器を中心にモデリングする. 43

自由落下のモデリング手順 (2) (3) 下図のように微分方程式を結線する (4) ブロックパラメータを次のように設定する 44

自由落下のモデリング手順 (3) (5) 後ろの Integrator ブロックに新たに Constant ブロックを結線する パラメータを以下の通りにする y = g 45

自由落下のモデリングで使用するブロック Simulinkライブラリの名前 ブロック名 機能 Continuous Integrator 積分 Sources Constant 定数 Sinks Scope 波形観測 46

Simulink によるシミュレーション ( 時間応答解析 ) (1) 自由落下の Simulink モデルの作成. (2) コンフィギュレーションパラメータの設定. (3) シミュレーション実行, 出力信号の観測. 47

シミュレーション時間, ソルバの設定 < シミュレーション時間 > 開始, 終了時間 < ソルバーオプション > 積分手法の選択, ステップサイズ ( 注 ) [ 最大ステップサイズ ] は, デフォルトの [auto] に設定すると, 上記の例では, 終了時間の 10.0[sec] を 50 で割った 0.2[sec] に自動で設定される. 今回は, [ 最大ステップサイズ ] を 0.01[sec] としてシミュレーションする. 48

Simulink によるシミュレーション ( 時間応答解析 ) (1) 自由落下の Simulink モデルの作成. (2) コンフィギュレーションパラメータの設定. (3) シミュレーション実行, 出力信号の観測. 49

シミュレーションの実行 シミュレーション時間を設定し, Simulink モデルのシミュレーションを実行する. Scope ブロックをダブルクリックし, 出力信号の波形を観測する. 50

Scope ブロックのスケール変更 (1) 1 2 3 4 5 6 7 8 番号 1 2 3 4 説明 Scope のプロパティ ステップオプション - 再生 - 1 ステップ 停止 ブロックの強調 (+ Scope のスナップショット ) 5 ズーム ( + 関連オプション ) 6 自動スケーリング (X 軸,Y 軸,XY 軸 ) 7 8 トリガー カーソルによる測定 51

Scope ブロックのスケール変更 (2) Scope 画面の X 軸と Y 軸の範囲をスケールをクリック 52

補足 :Scope ブロックのスケール変更 (3) ズームインをオフにして Scope 画面上で右クリック 縦軸の範囲を設定 53

ファイルの保存 free_fall.slx で保存 54

MATLAB ワークスペースにデータ保存. Simulink のシミュレーション結果を, MATLAB ワークスペースに保存する設定を行う. この設定を行った後に, シミュレーションを実行すると, MATLAB ワークスペース上に, シミュレーション結果が保存される.. 55

MATLAB plot 関数によるグラフ表示 時間付き構造体データ ScopeData を, plot 関数を用いてプロットする. >> plot(scopedata.time, ScopeData.signals.values) R2019a をインストールしている場合 plot(out.scopedata.time,out.scopedata.signals.values) 56

MATLAB のグラフィック機能の利用軸ラベル, 凡例, ラインスタイルの変更など plot_free_fall.m %% Scope のデータ表示 plot(scopedata.time, ScopeData.signals.values) %% 図のハンドル番号取得 H=get(gca,'parent'); %% 図の背景を白色に設定 whitebg(h, 'white') %% 速度, 変位の図のハンドル番号取得 h=get(gca,'child'); set(h(1),'color','r') %% 凡例 legend(' 高さ [m]') %% タイトル title(' 自由落下のシミュレーション ') %% X 軸, Y 軸ラベル xlabel(' 時間 [sec]') ylabel(' 高さ [m]') 57

演習 4: 1 自由度振動系のモデリングとシミュレーション 58

Simulink によるシミュレーション ( 時間応答解析 ) (1) 1 自由度振動系の Simulink モデルの作成. (2) Simulink モデル内のパラメータ ( 変数 ) の設定. (3) コンフィギュレーションパラメータの設定. (4) シミュレーション実行し, 出力信号の観測. 59

1 自由度振動系のモデリング手順 (1) f f 物体の質量 m [kg] ダンパの減衰係数 c [Ns/m] バネ定数 k [N/m] 外力 ( 入力 ) f [N] 平衡状態からの変位 ( 出力 ) x [m] ( 注 ) 摩擦, 空気抵抗などは無視. 微分からブロック線図に置き換える方法 (1) 最高次の微係数について整理する. 1 x = ( f cx kx) m (2) 積分器を中心にモデリングする. 60

1 自由度振動系のモデリング手順 (2) (3) 次式のように, 左辺のxの2 階微分が, 右辺の式になるように, ブロック線図を作成する. 1 x = m ( f cx kx) 61

1 自由度振動系のモデリング手順 (3) (4)x の一階微分を c 倍, x を k 倍したものを, 下図のように結線する. f はステップ信号とする. 1 x = m ( f cx kx) 62

1 自由度振動系のモデリングで使用するブロック Simulinkライブラリの名前 ブロック名 機能 Continuous Integrator 積分 Math Operations Sum 加算 / 減算 Math Operations Gain ゲイン Sources Step ステップ信号 Sinks Scope 波形観測 63

Simulink によるシミュレーション ( 時間応答解析 ) (1) 1 自由度振動系の Simulink モデルの作成. (2) Simulink モデル内のパラメータ ( 変数 ) の設定. (3) コンフィギュレーションパラメータの設定. (4) シミュレーション実行し, 出力信号の観測. 64

1 自由度振動系のパラメータ設定 Simulink モデル内のパラメータは, モデル内に数値を直接 入力するよりも, MATLAB スクリプトなどで管理する方が便利. para_1dof.m 65

Simulink によるシミュレーション ( 時間応答解析 ) (1) 1 自由度振動系の Simulink モデルの作成. (2) Simulink モデル内のパラメータ ( 変数 ) の設定. (3) コンフィギュレーションパラメータの設定. (4) シミュレーション実行し, 出力信号の観測. 66

シミュレーション時間, ソルバの設定 < シミュレーション時間 > 開始, 終了時間 < ソルバーオプション > 積分手法の選択, ステップサイズ ( 注 ) [ 最大ステップサイズ ] は, デフォルトの [auto] に設定すると, 上記の例では, 終了時間の 10.0[sec] を 50 で割った 0.2[sec] に自動で設定される. 今回は, [ 最大ステップサイズ ] を 0.01[sec] としてシミュレーションする. 67

Simulink によるシミュレーション ( 時間応答解析 ) (1) 1 自由度振動系の Simulink モデルの作成. (2) Simulink モデル内のパラメータ ( 変数 ) の設定. (3) コンフィギュレーションパラメータの設定. (4) シミュレーション実行し, 出力信号の観測. 68

シミュレーションの実行 シミュレーション時間を設定し, 1 自由度振動系の Simulink モデルのシミュレーション を実行する. Scope ブロックをダブルクリックし, 出力信号の波形を観測する. 69

2 つの座標軸に, それぞれの応答を表示する. 1 自由度振動系の結果. ( 上段 : 速度 x [m/s], 下段 : 変位 x[m]) 70

1 つの座標軸に, 2 つの応答を表示する. 1 自由度振動系の結果. ( 黄色 : 速度 x [m/s], 青 : 変位 x[m]) 71

MATLAB ワークスペースにデータ保存. Simulink のシミュレーション結果を, MATLAB ワークスペースに保存する設定を行う. この設定を行った後に, シミュレーションを実行すると, MATLAB ワークスペース上に, シミュレーション結果が保存される.. 72

MATLAB plot 関数によるグラフ表示 時間付き構造体データ state を, plot 関数を用いてプロットする. >> plot(state.time, state.signals.values) 1 自由度振動系の結果. ( 青 : 速度 x [rad/s], 赤 : 変位 x[rad]) 73

MATLAB のグラフィック機能の利用軸ラベル, 凡例, ラインスタイルの変更など plot_1dof.m %% Scope のデータ表示 plot(state.time, state.signals.values) %% 図のハンドル番号取得 H=get(gca,'parent'); %% 図の背景を白色に設定 whitebg(h, white ) %% 速度, 変位の図のハンドル番号取得 h=get(gca,'child'); set(h(1),'color','r') set(h(2),'color','b') %% 凡例 legend(' 速度 [m/s]',' 変位 [m]') %% タイトル title('1 自由度振動系のシミュレーション ') %% X 軸, Y 軸ラベル xlabel(' 時間 [sec]') ylabel(' 速度 [rad/s] & 変位 [rad] ) 74

オンライン自習システムへのアクセス ( 無償 2 時間コース ) Simulink 入門 2 時間コース無料 MATLAB のツールストリップ ( 画面上部 ) から MATLAB の学習 をクリックまたは matlab academy で検索して URL を見つけログイン MathWorks アカウントを作成し Simulink のインストールが必要 75

Simulink 入門オンラインコース 76

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