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市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

第2節 茨木市の現況

地域子育て支援拠点事業について

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

基本施策情報活用能力の育成を図ります 幼児教育の推進 にあたっては 幼児期が生涯の人格形成の基礎を培う大切な時期であるとの認識のもと 子どもたちの心身の発達に資する質の高い幼児教育を推進します 2 人との絆や自然との関わりの中で伸びゆく豊かな心の育成 子どもたちが生命を大切にする心や思いやりの心 感

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

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13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を


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目次 1 はじめに 1 2 根拠法令 1 3 計画期間 1 4 大綱の基本方針 2 5 主な取組 3 参考資料 7

八街市教育振興基本計画(平成26年~平成35年)

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(2) 熟練技能者等の派遣による若年技能者等に対する実技指導ものづくりマイスター対象職種以外の職種で企業等から実技指導の要請を受けた場合 熟練技能者等を派遣し実施します (3) 学校単位の製作実演のイベント熟練技能者等を小中学校 訓練施設等へ派遣し 製作実演 ものづくり体験等を行う ものづくり体験教

二さらに現代社会においては 音楽堂等は 人々の共感と参加を得ることにより 新しい広場 として 地域コミュニティの創造と再生を通じて 地域の発展を支える機能も期待されている また 音楽堂等は 国際化が進む中では 国際文化交流の円滑化を図り 国際社会の発展に寄与する 世界への窓 にもなることが望まれる

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

第 1 部 施策編 4

市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

希望をかなえるまちづくり 結婚 出産 子育て 結婚 出産 子育ての希望実現 1 結婚や出産に対する支援の充実 一人ひとりが結婚や出産について諦めることなく取 り組める環境をつくることによって まちに家族を持つこ との幸せをもたらします 結婚を希望する人の未婚率の改善 結婚や妊娠 出産に関するライフプ

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(3) その他 全日制高校進学率の向上を図るため 更に公私で全体として進学率が向上するよう工夫する そのための基本的な考え方として 定員協議における公私の役割 を次のとおり確認する 公立 の役割: 生徒一人ひとりの希望と適性に応じて 多様な選択ができるよう 幅広い進路先としての役割を担い 県民ニーズ

組織目標シート 平成 28 年度 部局 教育委員会事務局局長吉田久芳 1. 部局の使命 児童 生徒一人ひとりを大切にし 豊かな人間性と人間関係を築く力を育むとともに 自ら学び考え行動する子どもの育成を図る学校教育を推進する 市民生活が豊かで活力のあるものになるよう 市民が生涯を通して学習し学び続ける

愛媛県学力向上5か年計画

第3部 次世代育成支援対策(前期行動計画) 第3章 子どもの心身の健やかな成長に資する教育環境の整備

0-1表紙

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1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

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スライド 1

目 次 1 実施方針策定の趣旨 P. 1 2 振興計画に基づく取組みと求められる対応 P. 1 (1)Ⅰ 期期間中の取組み (2) 新制度のもと求められる対応 3 当面の実施方針 P. 2 (1) 基本となる考え方 (2) 当面の実施方針 4 新制度のもとでの市立幼稚園 P. 3 (1) 市立幼稚園

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参考資料 障害者の生涯を通じた多様な学習活動の充実について(1/2)

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

姫路市及びたつの市における連携中枢都市圏形成に係る連携協約 姫路市 ( 以下 甲 という ) 及びたつの市 ( 以下 乙 という ) は 連携中枢都市圏構想推進要綱 ( 平成 26 年 8 月 25 日付け総行市第 200 号総務省自治行政局長通知 ) に基づく連携中枢都市圏である播磨圏域 ( 以下

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第3節 重点的な取り組み

2 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収集を適切に行っている 十分 おおむね十分 やや十分 不十分 分からない 不明 計 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収

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目 次 1 設置の目的 1 2 設置の基本的枠組み (1) 課程 (2) 学科 (3) 入学定員 (4) 設置予定 3 教育理念 育てたい人物像 (1) 教育理念 (2) 育てたい人物像 4 教育課程について (1) スポーツマネジメント科教育課程編成の基本方針 2 (2) 教育課程表 4 5 その

学校評価保護者アンケート集計結果 2 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収集を適切に行っている 十分 おおむね十分 やや十分 不十分 分からない 不明

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

施策1

政策評価書3-3(4)

計画の概要 太田市地域福祉計画 太田市地域福祉活動計画とは? 太田市地域福祉計画市民のみなさまからご意見を伺いながら作成した 今後の地域福祉の方向性 将来像を示した太田市の計画です 太田市地域福祉活動計画社会福祉法人太田市社会福祉協議会が策定した 地域の社会福祉を推進するための具体的な活動計画です

な取組 日本や東京の文化 歴史を学び 日本人としての自覚と誇りを涵養主な取組 東京都国際交流委員会 * を再構築し 外国人への生活サポートを推進主な取 様々な広報媒体の活用などによる障害者への理解促進主2020 年に向けた取組の方向性 1 オリンピック パラリンピック教育を推進するとともに 多様性を

資料 目 次 事業方針 実施計画 みんなで福祉の風土を広げよう 住民 関係機関 団体のネットワークで身近な福祉活動を進めよう 一人ひとりの安全で安心な暮らしを守ろう Ⅳ 推進基盤の強化 主な年間行事等

はじめに

広島市障害者計画 2013 ー 2017 平成 25 年 3 月 広島市

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教育調査 ( 教職員用 ) 1 教育計画の作成にあたって 教職員でよく話し合っていますか 度数 相対度数 (%) 累積度数累積相対度数 (%) はい どちらかといえばはい どちらかといえばいいえ いいえ 0

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平成18年度標準調査票

基本方針1 小・中学校で、子どもたちの学力を最大限に伸ばします

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1. はじめに 本格的な地方分権の時代を迎え 市民に最も身近な地方自治体は 市民ニーズに応じた政策を自ら意志決定し それを自己責任の下に実行することがこれまで以上に求められており 地方自治体の果たすべき役割や地方自治体に寄せられる期待は ますます大きくなっています このような市民からの期待に応えるた

Ⅳ 第 2 次計画の目標 : 第 2 次計画で新たに設定した項目 府民主体 府民と行政と団体 行政と団体 1 内 容 新 規 栄養バランス等に配慮した食生活を送っている府民の割合 2 朝食欠食率 第 1 次計画策定時 35 現状値 第 2 次計画目標 第 2 次基本計画目標 24% 15% 60%

本町は 過疎地域における人口減少や少子高齢化 核家族化の進展という構造的な課題を抱え 若年層の人口流出や世代間交流の機会が少ない現代社会現象が問題となっている また 本町は 県を代表する観光地であるが 観光入込客数は 瀬戸大橋が開通した昭和 63 年をピークに減少しており 平成 27 年には約 23

第 4 章基本的な考え方 1. 計画推進の基本的な視点 本計画は 以下に示す基本的な視点をふまえて 各施策 事業の展開を図っていきます 協働とパートナーシップにもとづく活動の充実地域福祉の主役は その地域に暮らす市民です 地域福祉の取り組みを進めていくためには 市民 事業者 行政がお互いに理解し 尊

により 都市の魅力や付加価値の向上を図り もって持続可能なグローバル都 市形成に寄与することを目的とする活動を 総合的 戦略的に展開すること とする (2) シティマネジメントの目標とする姿中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりという将来に向けた大規模プロジェクトの推進 並びに産業振興 都市観光 地


基本指針の概要 1 基本指針改定の趣旨近年 地域社会における社会的課題が多様化 複雑化する中 行政 企業 NPO 自治会などが互いに協力して課題解決に取り組み 地域社会をより住み良いものとしていくことが今後ますます重要となっています このため 従前の NPO 活動に関する基本指針 の基本的な考え方を

農山漁村での宿泊体験活動の教育効果について

5 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概要 棋士のまち加古川 をより幅広く発信するため 市内外の多くの人が 将棋文化にふれる機会や将棋を通じた交流を図ることができる拠点施設を整備するとともに 日本将棋連盟の公式棋戦 加古川青流戦 の開催や将棋を活かした本市独自のソフト事業を展開する 5-2

計画の今後の方向性

学力向上のための取り組み

平成20年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果(概要)

Ⅰ その他 教育委員会所管予算の概要 予算総括表 項 施策体系別事業一覧 3 平成 30 年度主要施策の概要 目 Ⅱ 平成 30 年度主要施策の概要希望をかなえるための後押し すべての子供が夢をはぐくむことのできる社会づくり 社会で活躍する人材の育成 学びのセーフティネット構築事業 重点事業 ( 一

第 1 章 札幌市幼児教育振興計画の策定 本計画は 主に幼稚園教育を対象とする 本計画は 平成 18 年度から概ね10 年間を計画期間とし 今後はこの方向性に基づいて早期に具体的な施策 ( アクションプログラム ) を打ち出していく 本計画は 社会情勢の変化などに対応し 必要に応じて計画の見直しを行

ライフプランニング学科ライフデザインコース 学科 専攻名ミッション ( 教育目標 ) 到達目標到達目標に対応する授業科目 年 年 3 年授業科目春春春春組織のミッション到達目標 ( 綱 ) 到達目標 ( 細 ) 科目区分 科目区分 科目区分 3 家庭を経営する専門的知識と能力を身につけている に関す

資料1 第1回会議のポイントについて

別紙 町田市観光まちづくり リーディングプロジェクト ( 案 ) 町田市



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求められる整理編

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整整合合 本計画は 第三次宜野湾市総合計画 ( 案 ) に則するものとして位置づけられます また 第 2 次宜野湾市男女共同参画計画 や他の関連する計画との整合性をもったものとして定めています 一方 本計画には母子の健康確保を盛り込むことが定められていることから 宜野湾市母子保健計画 は本計画に包含

学生確保の見通し及び申請者としての取組状況

104 (3) 全中学校において アクティブスクール を展開 全中学校を アクティブスクール として位置付け 自校の目標 ( 値 ) や取組内容を定めた 体力向上推進計画 を作成し 取組を強力に推進している (4) スーパーアクティブスクール や アクティブライフ研究実践校 による取組中学校 47

平成29年度 小学校教育課程講習会 総合的な学習の時間

寄附文化の醸成に係る施策の実施状況 ( 平成 26 年度に講じた施策 ) 別紙 1 < 法律 制度改正 > 総務省 ふるさと納税の制度拡充 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 学校法人等への個人寄附に係る税額控除の要件の緩和 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 特例控除の上限の引上げ

第1章 計画の目指すもの

目 次 1. 策定の趣旨 2 2. 基本理念 2 3. 計画の期間及び推進状況の把握 2 4. 計画の対象 2 5. 第 1 次計画 における成果と課題 2 (1) 成果 2 (2) 課題 3 6. 計画の全体構想図 3 7. 推進事業 4 (1) 家庭における読書活動の推進 4 (2) 地域 図書

草津市 ( 幼保一体化 ) 集計表 資料 4 幼児教育と保育の一体的提供のための現況調査 ( 施設アンケート ) 速報 平成 25 年 7 月草津市 1

周南市版地域ケア会議 運用マニュアル 1 地域ケア会議の定義 地域ケア会議は 地域包括支援センターまたは市町村が主催し 設置 運営する 行政職員をはじめ 地域の関係者から構成される会議体 と定義されています 地域ケア会議の構成員は 会議の目的に応じ 行政職員 センター職員 介護支援専門員 介護サービ

初等中等教育局受入れ計画

Transcription:

資料 2 佐賀県教育大綱 ( 案 ) 平成 27 年 6 月 佐賀県 0

佐賀県教育大綱目次 1 はじめに (1) 策定の趣旨 1 (2) 位置づけ 2 (3) 計画期間 2 (4) 大綱の見直し 2 (5) 推進に当たっての姿勢 2 2 取組の方向性基本施策 1 確かな学力を育む教育の推進 3 基本施策 2 豊かな心を育む教育の推進 4 基本施策 3 健やかな体を育む教育の推進 6 基本施策 4 時代にニーズに対応した教育の推進 7 基本施策 5 教育を支える環境の整備 9 基本施策 6 産業人材の育成 10 基本施策 7 私立学校の振興 11 基本施策 8 高等教育機関等の充実 12 基本施策 9 保育サービスの充実と子どもの居場所づくり 13 基本施策 10 地域で支える青少年の健全育成 14 基本施策 11 未来に活かすまなびの環境づくり 15 基本施策 12 多彩な文化芸術の振興 16 基本施策 13 特色ある地域文化の保存 継承と魅力発信 18 基本施策 14 誰もがスポーツを楽しむ環境づくり 19 基本施策 15 人と地域が元気になるスポーツの推進 20 1

1 はじめに (1) 策定の趣旨今 わが国においては グローバル化や情報化の進展など 世界全体が大きく変化する中にあって 人口減少と少子高齢化の急速な進行による地域の活力の低下が懸念されており また 都市化 過疎化の進行や人々の価値観の多様化などによって地域社会のつながりが希薄化し 支え合いによるセーフティネット機能の低下や 伝統 文化の継承が困難となるおそれも生じるなど 様々な課題に直面しています これらの課題に対応していくにあたり 教育には 一人ひとりが豊かな人間性を培い 生涯にわたって自ら学ぶ意欲を養うなど 知 ( 確かな学力 ) 徳( 豊かな心 ) 体( 健やかな体 ) の調和がとれた 生きる力 を確実に育むとともに 国際的視野をもって社会経済の進展に創意を持って対応し 文化の創造や産業の振興など社会や地域の発展に貢献できる 心身ともにたくましく 郷土を愛し 郷土に誇りを持った県民を育成することが求められています このような中で 佐賀県には 幕末から明治維新 その後の国づくりで活躍する人材を多く輩出した伝統や 地域の人々の絆の強さなど 人 を大切にしてきた歴史や風土があります この歴史と風土を引き継ぎ すべての県民が生涯にわたって学び続け 一人ひとりが その個性や能力を伸ばし 充実した人生を自ら切り拓いていくことができる社会 個人や社会の多様性を尊重し 共に支えあい 主体的に社会に参画し さらには新しい価値を生み出していくことができる社会の実現を目指していきます また 年齢 性別 障害のあるなしに関係なく 県民の誰もがスポーツを楽しむとともに 豊かな文化 芸術に触れ 親しみ これらを通じて地域に賑わいと活力が生まれるよう取り組んでいきます こうした考えのもと 知事と県教育委員会が連携 協力して 本県における教育 生涯学習 文化 スポーツの振興に関する施策を総合的に推進していくため 佐賀県教育大綱 を策定します 世界に誇れる佐賀 をつくり 地域を支え 豊かな伝統 文化を引き継いでいくのは 人 であり 佐賀県では これからも人づくりにしっかりと取り組んでいきます 1

(2) 位置づけこの大綱は 地方教育行政の組織及び運営に関する法律 第 1 条の3 第 1 項の規定に基づき 本県の教育 学術及び文化等の振興に関する総合的な施策の基本的な方針を定めるものです (3) 計画期間平成 27 年度から平成 30 年度までの4 年間とします (4) 大綱の見直し社会経済情勢の変化等に的確に対応していくため 佐賀県総合計画との整合を図りながら 適宜 見直しを行います (5) 推進に当たっての姿勢施策の推進に当たっては 学ぶ人が活き活きと学び 教える人も現場で情熱と誇りをもって教えているなど 現場の人の思いが実現され 人が現場で輝いていること 現場 本来の目的を忘れることなく 何のためにやっているのかという目的意識を常に持って行動すること ミッション 政策や事業を決定していく場合 県民の声を聴き 県民と議論を重ねることで信頼関係をつくること プロセス を大切にします 2

2 取組の方向性 基本施策 1 確かな学力を育む教育の推進 目指す将来像すべての子どもたちが 自分のよさや可能性に気付き 学校や家庭 地域において 意欲的に学習活動を行い 確かな学力を身につけている 全国学力 学習状況調査 ( 全国調査 ) 及び佐賀県小 中学校学習状況調査 ( 県調査 ) を活用した学力向上対策に取り組んでいますが 全国調査の 全区分で全国平均以上 という目標には達しておらず 各学校における学力向上の検証 改善サイクルを徹底する必要があります また 児童生徒の学ぶ意欲を高め 基礎的 基本的な知識 技能の習得に加え これらを活用し 自ら考え 判断し 表現する力を育成することが必要です さらに 学力向上に係る児童生徒一人ひとりの目標や課題に応じた教育活動が組織的かつ効果的に展開できるよう学習環境を整備する必要があります 児童生徒の学力の現状把握と評価分析を行い 各学校の検証 改善サイクルの取組を支援します 教育内容の工夫や アクティブ ラーニング ( ) 等を取り入れた各学校の指導法改善の取組を推進します 家庭学習の充実等 家庭 地域の教育力向上に取り組みます 高校生の進路実現を図るため 学力向上とキャリア教育 ( ) を充実します きめ細かな指導による学力向上を目指した学習環境の整備 充実を図ります アクティブ ラーニング課題の発見と解決に向けて主体的 協働的に学ぶ学習 キャリア教育児童生徒一人ひとりのキャリア発達を支援し それぞれにふさわしいキャリアを形成していくために必要な意欲 能力を育てる教育 3

基本施策 2 豊かな心を育む教育の推進 目指す将来像子どもたちが 自他の生命を尊重する心 他者への思いやりや社会性 倫理観や正義感 感動する心などの豊かな心を身につけているとともに 地域を愛し誇りに感じている 学校は 道徳教育や体験活動 人権 同和教育などを中心とした 教育活動全体をとおして 児童生徒の豊かな心の育成に取り組んでいます しかし 今後グローバル化が進展する中で 様々な人々と相互に尊重しながら生きることや 社会経済状況の急激な変化の中で他者と対話し協働しながらよりよい社会の実現を図ることが一層重要な課題となることから 取組の更なる充実に向けて 家庭や地域と連携強化を図る必要があります 児童生徒が身近な地域を理解し愛着を育むために 小 中学校においては地域ならではの教育資源と地域の人材等を活用した体験活動などが行われており 高等学校においても地域でのボランティア活動が行われています 一方 先人の功績や佐賀のよさを 児童生徒に教えることは十分とは言い難い面もあることから その充実を図る必要があります また 児童生徒の豊かな心を育むうえで いじめ等の問題行動や不登校などは大きな課題です そのため学校では 家庭との連携を深めながら児童生徒一人ひとりに応じた指導や支援に取り組んでいます しかし 保護者に働きかけ その理解と協力のもと児童生徒が抱える問題を解決していくことについては 学校の取組だけでは実現することが困難な事例が増えてきました 児童生徒が抱える問題解決のための学校と家庭が連携を強化した取組の推進はもとより 地域や関係機関との連携強化にも努める必要があります 道徳教育や体験活動 人権 同和教育を核とした学校教育全体での心の教育の充実を引き続き推進します 心の教育の更なる充実を図るため 学校と連携して取り組むよう家庭や地域に働きかけます 小 中学校については 市町が主体で行っている地域ならではの教育資源と地域の人材等を活用した体験活動への支援などを引き続き行います 高等学校については 卒業する 3 年生が 社会へ出た後にふるさと佐賀のよさを誇らしく語ることができるように 3 年間を通して佐賀への愛着を育む教育に取り組みます 4

不登校やいじめ等 児童生徒の心身 時には生命にもかかわる問題に対して 未然防止や早期発見 早期対応など適切に対応できる校内体制や関係機関等との連携等の強化に取り組みます 5

基本施策 3 健やかな体を育む教育の推進 目指す将来像子どもたちが 生涯にわたってたくましく生きるために 必要な健康や体力並びに自らの安全を守るための能力を身につけている 新体力テストの実績値からみる小中学生の体力は 特に小学生において全国平均値を下回る状況が続いています 運動を日常的に行う児童生徒とそうでない児童生徒がいる現状からも 運動を日常的に行わない児童生徒に対して 授業等を通して運動の特性に触れさせるとともに 運動の習慣化を図るために 小学校から高等学校までの継続的な取組を推進していくことが必要です 児童生徒の食生活については 学校 家庭 地域が連携して 児童生徒の望ましい食習慣の形成に努める必要があります 感染症 アレルギー 性に関する健康問題等 学校だけでは解決できない現代的な健康課題に対応していくためには 学校 家庭 地域が連携した指導の充実を図る必要があります また 登下校時や校内における事件 事故 災害から児童生徒を守るため 様々な場面を想定し 学校安全計画に基づいて 児童生徒の危険予測能力 危機回避能力等を向上させる必要があります 各学校で 児童生徒の体力 運動能力の向上に係る取組が行われるよう支援します 児童生徒の運動習慣の形成や運動への意欲を高めるために 体力 運動能力向上へ取り組む機運を醸成します 学校体育や運動部活動等のスポーツ活動の推進 充実を図ります 安全で安心な学校給食の実施や学校からの情報提供による家庭や地域と連携した食育の実践を働きかけ 食育の充実を図ります 家庭や地域の関係機関等との連携により 学校保健計画に基づき 学校保健活動の推進を図ります 性に関する指導を推進します 児童生徒自身がその生涯にわたり自らの安全を主体的に確保することができるよう 学校安全に関する教育を推進します 6

基本施策 4 時代のニーズに対応した教育の推進 目指す将来像子どもたちが 国際化や情報化など社会経済の進展に対応した知識 技能を身につけている また 障害のある子どもたちが 一人ひとりのニーズに応じたきめ細かな支援を受け 自立と社会参加ができる力を身につけている これからの国際社会で必須となるコミュニケーション能力や情報活用能力等の育成のため 小学校から高等学校の各段階に応じた ICT ( ) 利活用教育の充実により 教育の質を向上させる必要があります 世界のグローバル化が急速に進んでいることから 国際的な視野を持ち 外国語によるコミュニケーション能力を備えたグローバル社会を生きぬく人材の育成が求められています 今後の更なる生徒減少や社会経済情勢の変化 生徒のニーズの多様化等の課題に対応するため その時々の教育課題に係る検証 改善 また 教育環境の整備を図る必要があります 特別な支援を必要とする児童生徒の増加等に対応しながら 一人ひとりのニーズに応じたきめ細かな支援を行い 自立と社会参加を促進するため 特別支援教育の更なる充実を図る必要があります 基礎科学 ( ) 科学技術の振興やそれを担う研究者 技術者の育成のため 基礎科学やものづくりに対するリテラシー ( ) の高い地域づくりが必要であり 産業分野と連携して 基礎科学やものづくりに対する関心の向上等に取り組む必要があります 教育の更なる質の向上に向け 現場の検証 反映を行いながら全県規模で教育の情報化を推進します 海外留学 研修旅行に係る経費の支援を行い 保護者の経済的負担の軽減を図ります 体験的英語活動を推進するとともに 教員の海外研修や国際化に対応した教育方法の調査 研究を行います 県立学校における教育課題について検証 改善を行うとともに 県立高等学校の再編整備を推進します 特別支援教育推進プランを策定し 教育環境の整備や教職員等の専門性向上 職業教育の充実などの取組を推進します 7

最先端の基礎科学やものづくり等に触れる機会を提供し 県民全体の基礎科学やものづくりに対する関心の向上を図ります ICT 情報通信技術 Information & Communications Technology の略 基礎科学実用上の目的から独立し 真理の探究そのものが目的とされる 宇宙や物質の究極の姿を当面の実用を前提とせずに探究している天体物理学や素粒子論などがそれにあたる リテラシー個人としての意思 市民的 文化的な問題への興味 関心 科学的概念 手法に対する知識と理解など 8

基本施策 5 教育を支える環境の整備 目指す将来像優秀な教職員が確保 育成されているとともに 安全 安心で質の高い学習環境が確保されるなど 子どもたちの 生きる力 を育む教育を支える環境が整備されている 国際化や高度情報化 いじめ等の諸課題へ対応していくため 教育に対する使命感 情熱に加え 豊かな人間性や実践的な指導力を備えた教職員の確保 育成が必要です 学校施設は 児童生徒の学習及び生活の場としての安全 安心で質の高い環境づくりや 教育内容 指導方法の高度化等に対応した学校施設 設備の充実のため 学習環境を整備する必要があります また 登下校時や校内における事件 事故等から児童生徒を守るため 学校安全や危機管理体制を確立する必要があります 学校が家庭や地域と連携協力しながら 学校運営の改善に向けた取組の充実を図り 信頼される学校づくりを進める必要があります 修学にかかる家庭の経済的負担を軽減し 学ぶ機会を保障する必要があります 教員採用選考方法を改善し 優秀な人材の確保に取り組みます 大学との連携により 指導力のある教員を養成していきます ライフステージに応じた教職員研修のほか 民間企業等の体験研修を実施していきます 英語教育や ICT 利活用 いじめ等の教育課題に応じた研修の充実に取り組みます 安全 安心な学校施設を整備 ( 改築 保全 ) します 教育内容 指導方法の高度化等に対応した学校施設 設備の充実や 安全 安心で質の高い学習環境の提供に取り組みます 登下校時 校内における児童生徒の安全の確保を図ります 学校の危機管理体制の確立 強化を図ります 学校評価の質の向上により 学校運営の改善に向けた取組を充実させます 就学支援金制度や奨学給付金制度等により授業料及び授業料以外の教育費負担軽減を図ります 必要な人に必要な額の育英資金が貸与できるように努めます 9

基本施策 6 産業人材の育成 目指す将来像高等学校において 勤労意欲が醸成された優秀な人材が育成され 子どもたちが身につけた技能 技術を生かし 地域や企業に貢献し 社会を支える産業人材となり活躍している 高等学校では 教育活動全般においてキャリア教育に取り組んでおり その中では 専門性を高め 働く意義を理解した生徒を育成する教育が進められています そうした中 本県においては 企業の育成や企業誘致が積極的に進められており その担い手として産業人材の育成が必要となっています 企業見学会 長期企業実習 インターンシップなどの体験型学習により 職業観 勤労観の醸成を図ります 専門 総合学科高校において学力の向上を図り より専門的な知識や技術の習得を図るとともに 高度な資格の取得を目指します 産業構造の変化や技術革新に対応した実習ができる施設 設備を導入するとともに 教員の指導力向上を図ります 高い技能を有する地域企業の人材 ( マイスター ) の活用など 産業界との連携を図ります 10

基本施策 7 私立学校の振興 目指す将来像公教育の一翼を担っている私立学校が 自らの創意工夫によって特色ある学校づくりを推進しており 今まで以上に子どもたちが行きたくなるような 魅力ある学校 になっている 私立学校は 私学の柔軟性や独自性を生かして 各校が工夫を凝らして私学の魅力を打ち出してきましたが 県立の中高一貫校の設置など これまで私学の魅力であった部分が私学固有の魅力ではなくなり また ICT 利活用教育において県立学校が先進的に推進されている一方で 私立学校ではその環境整備が進んでいません そのため 私立学校の創意工夫が行えるように支援し 魅力ある学校づくりの推進に努める必要があります また ほぼすべての子どもが高等学校に進学する中で 就学支援金 ( ) の支給等により私立高等学校等の保護者負担は軽減されているものの いまなお授業料等の負担が残っているため その支援の在り方を検討する必要があります 私立高等学校等の保護者負担について 国に就学支援金制度の拡充を求めていくとともに その支援の在り方を検討します 私立学校の創意工夫が行えるように運営費助成等を充実し 魅力ある学校の実現に努めます 私立学校自ら 優秀な教職員の確保や教育関連機器の整備など 教育条件の維持 向上に取り組むよう促します ICT 利活用教育の推進 進学や就職に向けたきめ細かなサポート スポーツ 文化活動の充実 支援を要する生徒の受け入れなど 特徴的で魅力ある学校づくりに向けた私立学校の積極的な取組を促します 専修学校における実践的な職業教育等による県内の人材育成の取組への支援を検討します 就学支援金 高等学校等に通う一定の収入額未満 ( モデル世帯で年収 910 万円未満 ) の世帯の生徒に対して 授業料に充 てるために 国から支給されるもの 11

基本施策 8 高等教育機関等の充実 目指す将来像県内の高等教育機関等に入学する者が増え 県の発展を支える高度で専門的な人材が育成されており 地域に活力をもたらしている 日本は人口減少局面に入っており 今後 2050 年には 9,700 万人程度となり 2100 年には 5,000 万人を割り込む水準にまで減少するとの推計があります 人口減少が進行すると 地域経済が縮小し 地域社会の様々な基盤の維持が困難となるため 地方においては 人口減少の克服が 喫緊の課題となっています ところが 佐賀県においては 大学進学時に多くの若者が県外に流出しており このことが 若者が地元に定着していない要因の一つと考えられます 佐賀県内において 4 年制大学は 2 校 短期大学は 3 校にとどまり 高等専門学校はなく 本県の高等教育機関の数は全国最低レベルとなっています 特に 平成 26 年 4 月に県内の高等学校を卒業して 4 年制大学に進学した者の数は約 3,500 名であるのに対し 県内 4 年制大学 2 校の入学定員数は約 1,750 人であり その割合は 50% と九州最低レベルとなっています 加えて 学部 ( 学科 ) の選択肢も限られており 県内の高等学校を卒業して大学に進学した者のうち県内の 4 年制大学に進学した者の割合は 15.1% と九州最低レベルです そのため 県内の高校生等の進学に当たっては 県内の高等教育機関等を選択できるような環境を整える必要があります 高等教育機関等の充実を図り 県内高等教育機関等への進学者を増やします 12

基本施策 9 保育サービスの充実と子どもの居場所づくり 目指す将来像保育サービスが充実するとともに 子どもの居場所が確保されており 誰もが安心して子育てができる環境となっている 本県の保育所においては 平成 22 年度まで 4 月 1 日時点の調査では 5 年連続で待機児童が発生していませんでしたが 平成 23 年度以降は毎年発生しており 平成 26 年 4 月 1 日時点では 50 人の待機児童が発生しています このため 引き続き保育の受け皿の拡大に取り組む必要があります また 近年 障害児 病児 病後児などの受入希望が増加するなど 県民の保育ニーズはますます多様化しており このような保育ニーズにきめ細やかに対応する必要があります 放課後児童クラブについては 十分な実施場所や支援員を確保できないためにクラブを利用できない児童が発生しているほか 平成 27 年度から対象児童が 小学校に就学している児童 に拡大されることに伴い 児童の受入れの進捗に遅れがみられる市町が出てくることが考えられます このため 引き続き 受け皿の拡大に取り組む必要があります 待機児童が発生しないよう制度の実施主体である市町と連携し 保育所等の整備や保育士確保に係る支援等を行い 待機児童の解消を図ります 病児 病後児保育 延長保育 一時預かり 乳児家庭全戸訪問等の子育て支援に係る事業を実施する市町と連携し 保育サービスの充実を図ります また 障害児の保育の場の確保に係る支援を行います 4 年生以上の児童受入を市町が円滑に実施できるよう 実施場所や支援員の確保に向けて引き続き支援を行い 待機児童の解消を図ります 13

基本施策 10 地域で支える青少年の健全育成 目指す将来像のびやかで健やかな 社会的に自立した心豊かな青少年を 地域が見守り育成する社会となっている また 地域の中で 自然体験などの体験活動や世代間交流が活発に行われ 子どもたちの人間性や社会性が育まれている 少子化 核家族化の進行による地域社会の人間関係の希薄化 情報通信機器の青少年への普及による有害情報の氾濫などにより 青少年を取り巻く環境が悪化しており その環境を改善するとともに 青少年を CSO ( ) や地域全体で見守り支える環境づくりや青少年の社会参加による実践力の育成が必要となっています しかし 地域で青少年を見守り支える活動を行なっている方や そうした方を指導する方々の高齢化が進んでいることから 新たな指導者養成と認定を行う仕組み作りが必要です また 少年自然の家等を利用した学校 少年団体などの自然体験活動や 地域の大人との交流を通した地域での体験活動を推進するため 県立少年自然の家の一層の利用推進を図る必要があります 既存の青少年関係団体だけでなく CSO との協働を進め 子ども 若者育成支援運動を各層に広げます 有害な社会環境の点検と改善を図るとともに インターネット上の有害情報等から青少年を守るための取組を行います 子ども 若者支援地域協議会の支援により ニート ひきこもり等いろいろな困難を抱えた子ども 若者の社会参加や就労につなげる活動の活性化を図ります 各地域において子ども 若者育成支援運動に携わっている人たちに対し支援を行い 各市町民会議を始め地域での子ども 若者育成支援活動の推進を図ります すべての小学校区で体験活動を実施するとともに 県内の学校や団体の県立少年自然の家の利用推進を図ります 地域の人材 資源を発掘 活用し 自然体験 社会体験などの体験活動や世代間交流の機会の充実を図ります CSO Civil Society Organizations( 市民社会組織 ) の略で 佐賀県では NPO 法人 市民活動 ボランティア団体に限らず 自治会 町内会 婦人会 老人会 PTA といった組織 団体も含めて CSO と呼称 14

基本施策 11 未来に活かすまなびの環境づくり 目指す将来像まなびたい人が誰でも いつでも どこでも 個人の要望や社会の要請に応じてまなぶことができ その成果を活かすことができている 人々の価値観やライフスタイルが多様化し 県民の生涯学習に対する意識や活動範囲は広範 多岐にわたってきており 自らのニーズに応じて学習し その成果を地域社会の中で活かすことができるような環境づくりが求められています こうした中 様々な学習機会を充実し 継続的なまなびの機会を増やしていくとともに 身近な地域でのまなびの成果を活かした活動を推進する必要があります また 今後の地域人口減少や世代構成の変化に伴い 地域の活性化に地域が自ら取り組むためには 主体的にまなび 行動する人を増やしていく必要があります さらに まなびの場 である県立図書館は 施設の老朽化とともに 図書館を取り巻く環境の変化や新たなニーズへの対応が課題となっています このため 平成 25 年度 平成 26 年度に これからのまなびの場のビジョン検討懇話会 により 将来の公立の施設の ビジョン 及び県立図書館 博物館 美術館の 3 施設ごとに 機能の在り方 を整理しました このうち県立図書館は 県内図書館の支援 新しい図書館サービスへの取組及び連携 協働の拠点を目指すこととされたことから 今後 これら方向性の具体化策を検討していく必要があります 今後の社会の課題に対応するため 県民一人ひとりがまなび続けることができる環境づくりを行い 生涯学習の機運を更に醸成します 地域でのまなびの成果を活かした活動を支援し 学習成果を活かす機会を増やします 子どもたちが地域で健やかにまなび育つ環境づくりを推進します 県内の図書館が更に利用しやすくなるように環境整備を進めます 県立図書館の機能の充実を図るとともに 施設整備の方向性を検討します 15

基本施策 12 多彩な文化芸術の振興 目指す将来像障害のある人もない人も また あらゆる世代の誰もが 日々の暮らしの中で 多彩な文化芸術に出会い 鑑賞し 楽しみ 自らも取り組んでいる 文化芸術は 人々に楽しさや感動 精神的な安らぎや生きる喜びをもたらし 人生を豊かにするとともに すべての県民が真にゆとりと潤いを実感できる心豊かな生活を実現していくうえで不可欠なものです 文化芸術の分野は多種多様にわたるため 多彩な文化芸術に出会い 楽しむ機会を提供することにより 文化芸術に親しむ人の裾野を広げるとともに 取り組む層を厚くしていくことが必要となっています 障害のある人もない人も またあらゆる世代の県民が それぞれの興味 関心に応じて 日々の暮らしの中で普通に文化芸術に接し 体験できるようにしていくことが必要です また 文化芸術活動の拠点となる県立の博物館 美術館等施設は 老朽化が進んだものも多く 耐震化や良好な展示館の維持に向けた緊急の対応はもとより 博物館等施設に求められる新たな機能に向けた対応も必要となっています 文化芸術に親しむ人の裾野を広げるとともに 取り組む層を厚くするため 多彩な文化芸術を楽しむことができる環境や 理解を深めるための機会の充実 拡充に取り組みます 展覧会の開催や各種コンサートの誘致による ライブツーリズム ( ) を促進します 小 中学校 高等学校の学校教育や公民館等の社会教育の中で 文化体験 鑑賞教室などによる文化芸術に理解を深める機会を充実するとともに 文化芸術活動の発表の場を設けます 誰もが いつでも文化芸術に関する情報が収集できるよう情報発信に努めます 佐賀県の特色ある歴史や文化への理解を深められるよう 県立博物館等施設の展示運営の充実や来館者サービスの向上などに取り組みます 気軽に文化芸術を鑑賞し 心地よい集いの空間となるよう県立博物館等施設の在り方や施設整備の方向性について検討します 障害のある人も参加しやすい文化芸術イベントやワークショップの開催を通して 文化芸術に親しむ障害者が増えるように取り組みます 16

ライブツーリズム 芸術鑑賞者や音楽鑑賞者と開催地周辺の観光とを融合させ 交流人口の拡大や地域経済への波及効果などを 目指す取組 17

基本施策 13 特色ある地域文化の保存 継承と魅力発信 目指す将来像佐賀県の文化的 歴史的資産が適切に保存 活用されており それらの魅力が国内外で注目を集めている 県民自らが故郷の歴史や文化のすばらしさを再発見 再認識し 地域文化を発展させるためには 価値ある歴史的文化財を後世に伝えるとともに そのための調査研究を行い 積極的に公開 活用していく必要があります 一方 少子高齢化の急速な進展によって 次世代の文化の担い手不足が懸念されており 伝統文化の継承が難しくなっていくことが予想されます そのため 子どもたちにふるさとの優れた文化的 歴史的遺産に触れる機会をつくるなどの仕組みづくりが必要となっています また 佐賀県を舞台 題材にした映画やドラマ 小説等によって 本県の文化的 歴史的魅力を県内外 国外へ発信していく取組も必要です さらには 明治日本の産業革命遺産九州 山口と関連地域 の構成資産である三重津海軍所跡は 一目でその価値が分かりにくい埋蔵文化財であることから 来訪者の興味 関心 資産への理解や満足度向上につなげる取組が必要であり 併せて来訪者増に向けた情報発信等への取組も必要となっています 文化的 歴史的資産の調査 研究 管理 保存及び民族芸能 伝統工芸等の伝統文化の継承に取り組みます 明治日本の産業革命遺産九州 山口と関連地域 の構成資産である三重津海軍所跡の内容 価値を分かりやすく紹介し 来訪者の増加及び満足度向上につなげるよう 活用を進めます 佐賀県を舞台にした映画 ドラマのロケや小説 マンガ等の制作を誘致します 18

基本施策 14 誰もがスポーツを楽しむ環境づくり 目指す将来像年齢 性別 障害のあるなしに関係なく 誰もが それぞれのスタイルでスポーツを楽しむことができている 佐賀県では スポーツの ちから を利用して 県民の 健康 楽しみ 生きがいつくり コミュニケーション を促進し 県民の暮らしを豊かにしていきたいと考えています 県民のスポーツ意識に関する調査 によると 健康志向の一層の高まりを背景として 60 代以上を中心に日常的に運動やスポーツを行う層が増える一方 20 代から 50 代を中心に 忙しい きっかけがない として運動やスポーツを全くしない ( しなくなる ) 層が増えています また 障害者は 健常者に比べて日常的にスポーツを楽しむ人の割合が少ない状況です 今後更に人口が減っていくこと これまで 20 代から 50 代の世代に対する取組が十分でなかったこと 日常的にスポーツを行う元気な高齢者が増えることなどを踏まえ 県民のライフスタイルやスポーツの楽しみ方の変化 多様化に対応して これまでとは違ったアプローチや取組を推進する必要があります 年齢 性別 障害のあるなしに関係なく 誰もがスポーツを楽しむことができる環境づくりに取り組みます スポーツを楽しむ きっかけ つくりを進めるとともに それぞれのライフスタイルやライフステージに応じて継続してスポーツを楽しむことができるよう スポーツの推進を図ります 障害者スポーツについて 障害者がスポーツを楽しむ きっかけ の拡充 指導者の育成 支援機能の充実などに取り組みます 佐賀県で開催する平成 35 年の国民体育大会 全国障害者スポーツ大会は 年齢 性別 障害のあるなしに関係なく 誰もが それぞれのスタイルでスポーツを楽しむことができる環境づくり や スポーツによる地域の活性化 に寄与する大会となるよう 両大会の融合推進に努めます 19

基本施策 15 人と地域が元気になるスポーツの推進 目指す将来像身近なスポーツ大会から世界レベルの国際大会まで様々なスポーツ大会やイベント等が開催され 県内外からの参加者と一体となって地域がにぎわっている 国民の注目度の高いスポーツイベントは 多くの人々のスポーツへの関心を高めるとともに 地域の情報発信やイメージアップ 地域経済の活性化に寄与することから スポーツを使った交流や誘客を通じて地域の活性化につなげていく スポーツツーリズム を推進していく必要があります スポーツを通じて地域の人々が交流したり 一体となって盛り上がったりすることは 希薄化が指摘されている住民同士のコミュニケーションの促進や地域のコミュニティ再生に寄与します このため スポーツを通じた 地域づくり 人づくり の取組を推進していく必要があります また オリンピック パラリンピックなど世界の舞台や 国内トップレベルの大会 リーグなど 国民の注目度の高い舞台で佐賀県ゆかりのアスリートやチームが活躍することは 県民に活力を与えます 今後更に人口が減っていくなかで スポーツの裾野を広げたり 世界や国内トップレベルで活躍する佐賀県ゆかりのアスリートやチームを増やしていくための取組を推進する必要があります 県民がトップアスリートやチームのプレーを間近に見たり トップアスリートと交流することで 県民がスポーツを始めたり 高い目標にチャレンジする きっかけ をつくります スポーツを通じて 様々なアスリートやたくさんの人が佐賀県を訪れることで おもてなしのレベルアップ 佐賀県の情報発信と魅力向上 地域の活性化につなげます トップレベルで活躍するスポーツチームを応援する機運を盛り上げるとともに スポーツを通じた地域コミュニティの活性化や 人財 の育成を図ります たくさんの佐賀県ゆかりのアスリートやチームが 世界や国内トップレベルの舞台で活躍する環境をつくっていきます 20

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