2014 年 3 月 期 第 2 四 半 期 決 算 に 関 する 機 関 投 資 家 アナリスト 向 け 説 明 会 ご 説 明 内 容 開 催 日 :2013 年 10 月 31 日 スピーカー: 常 務 執 行 役 村 松 衛 はじめに 当 社 原 子 力 発 電 所 の 事 故 から 2 年 7 ヵ 月 余 りが 経 過 いたしましたが 汚 染 水 問 題 をはじめ 今 なお 発 電 所 周 辺 地 域 の 皆 さま 社 会 の 皆 さま また 株 主 投 資 家 の 皆 さまに 大 変 なご 迷 惑 とご 心 配 をおかけしておりますことを 改 めて 深 くお 詫 び 申 し 上 げます 本 日 発 表 いたしました 2014 年 3 月 期 第 2 四 半 期 決 算 について 資 料 をもとにご 説 明 させていただきます 決 算 説 明 会 資 料 のスライド 2 をご 覧 ください スライド 1~2 決 算 のポイント まず 決 算 の 概 要 についてです 売 上 高 は 昨 年 実 施 した 料 金 改 定 や 燃 料 費 調 整 制 度 の 影 響 により 電 気 料 収 入 単 価 が 上 昇 したことなどから 連 結 で 前 年 同 期 比 11.8% 増 の 3 兆 2,161 億 円 単 独 では 12.8% 増 の 3 兆 1,265 億 円 となりました 一 方 費 用 面 では 原 子 力 発 電 が 全 機 停 止 するなか 為 替 レートの 大 幅 な 円 安 化 の 影 響 などにより 燃 料 費 が 引 き 続 き 高 い 水 準 となったものの 人 件 費 の 削 減 や 修 繕 工 事 の 緊 急 的 な 繰 り 延 べなど 全 社 を 挙 げて 徹 底 的 なコスト 削 減 に 努 めたことなど から 連 結 の 経 常 費 用 は 1.2% 増 の 3 兆 1,135 億 円 単 独 では 1.7% 増 の 3 兆 403 億 円 となりました これらの 結 果 経 常 損 益 は 連 結 で 1,416 億 円 単 独 では 1,120 億 円 の 利 益 となりました 四 半 期 純 損 益 については 特 別 利 益 として 原 子 力 損 害 賠 償 支 援 機 構 資 金 交 付 金 と 固 定 資 産 売 却 益 を 計 上 した 一 方 特 別 損 失 として 災 害 特 別 損 失 や 原 子 力 損 害 賠 償 費 を 計 上 したことなどから 連 結 で 6,161 億 円 単 独 では 5,931 億 円 の 利 益 とな りました この 大 半 は 第 1 四 半 期 決 算 と 同 様 に 2013 年 3 月 期 決 算 で 先 行 して 特 別 損 失 に 計 上 した 原 子 力 損 害 賠 償 費 が タイミングのズレにより 年 度 を 跨 いで 今 年 度 の 特 別 利 益 として 計 上 されたためであります 次 に スライド 1 にお 戻 りください 2014 年 3 月 期 の 業 績 見 通 しについては 未 定 としております これは 本 年 9 月 27 日 に 柏 崎 刈 羽 原 子 力 発 電 所 6 7 号 機 に 関 する 原 子 力 規 制 委 員 会 の 規 制 基 準 への 適 合 審 査 申 請 を 行 ったものの 再 稼 働 時 期 を 特 定 することが 困 難 であるなか 今 後 のコスト 削 減 について 安 定 供 給 や 公 衆 安 全 などの 確 保 に 必 要 なものを 厳 選 しつつ 検 討 していく 必 要 があるためです 今 後 業 績 見 通 しがお 示 しできる 状 況 となった 段 階 で 速 やかにお 知 らせいたしま す また 配 当 につきましては 予 想 からの 変 更 はなく 中 間 は 見 送 り 期 末 につき ましても 無 配 とさせていただく 予 定 です 皆 さまには 株 価 の 大 幅 な 下 落 に 加 え 配 当 についても 大 変 なご 迷 惑 をお 掛 けして おりますことを 改 めて 深 くお 詫 び 申 し 上 げます 1
なお このたびの 第 2 四 半 期 決 算 の 経 常 利 益 は コスト 削 減 に 加 えて 工 事 の 一 部 を 緊 急 的 に 繰 延 べた 結 果 であり 下 半 期 には 繰 り 延 べた 工 事 を 実 施 した 場 合 その 分 収 支 悪 化 が 想 定 されること 年 度 末 には 検 収 が 集 中 する 修 繕 費 や 委 託 費 などの 計 上 が 上 半 期 と 比 べて 多 く 見 込 まれること 下 半 期 のみに 一 括 計 上 される 費 用 があること さらには 汚 染 水 タンク 漏 えいに 対 するリスク 低 減 策 をより 一 層 進 めていくこ と などを 考 えますと 通 期 では 非 常 に 厳 しい 収 支 となることが 想 定 されます 〇 こうしたことから 下 半 期 についても 引 き 続 き 今 年 度 黒 字 化 の 目 標 達 成 に 向 け て 安 全 を 確 保 しつつ 費 用 削 減 を 一 層 深 堀 りするとともに 費 用 の 来 年 度 への 繰 り 延 べについても 検 討 するなど 収 支 改 善 策 を 検 討 してまいります 次 に スライド 3 をご 覧 下 さい スライド 3 販 売 発 受 電 販 売 電 力 量 ならびに 発 受 電 電 力 量 の 実 績 ですが なかほどの 販 売 電 力 量 計 の 濃 い 網 掛 け 部 分 をご 覧 下 さい 3 月 から 4 月 にかけての 気 温 が 前 年 に 比 べて 高 めに 推 移 したことにより 暖 房 需 要 が 減 少 したことなどから 前 年 同 期 比 1.3% 減 の 1,317 億 kwh となりました 2014 年 3 月 期 の 見 通 しにつきましては 薄 い 網 掛 け 部 分 をご 覧 下 さい 第 2 四 半 期 の 実 績 値 を 踏 まえ 前 回 見 通 しから 26 億 kwh 上 方 修 正 し 前 年 比 0.2% 減 の 2,685 億 kwh としております 販 売 電 力 量 に 関 する 詳 細 データはスライド 21 22 を 後 ほどご 覧 下 さい 次 に スライド 4 をご 覧 下 さい スライド 4 対 前 年 同 期 実 績 このスライドでは 前 年 同 期 実 績 との 比 較 で 単 独 ベースでの 収 支 実 績 の 増 減 要 因 分 析 を 行 っております < 収 支 実 績 比 較 > 表 の 左 側 をご 覧 ください 収 支 好 転 要 因 の 合 計 は 4,100 億 円 程 度 で 主 として 電 気 料 収 入 が 2,900 億 円 増 加 したことによるものです その 主 な 内 訳 は 料 金 値 上 げによる 影 響 約 1,770 億 円 燃 料 費 調 整 制 度 による 影 響 約 750 億 円 などとなっております また 表 の 右 側 収 支 悪 化 要 因 の 合 計 は 1,100 億 円 程 度 で 主 として 他 社 石 炭 火 力 発 電 所 からの 受 電 が 増 加 したことにより 購 入 電 力 料 が 485 億 円 増 加 したことや 燃 料 費 が 204 億 円 増 加 したことによるものです 燃 料 費 増 加 の 主 な 要 因 につきましては 右 の 吹 き 出 しの 中 をご 覧 ください 価 格 面 では CIF 価 格 の 低 下 に 加 え 4 月 から 石 炭 火 力 発 電 所 の 常 陸 那 珂 2 号 (100 万 kw) 広 野 6 号 (60 万 kw)の 2 基 計 160 万 kw が 試 運 転 を 継 続 しており 石 油 の 消 費 量 が 大 幅 に 減 少 したことなどから 約 1,720 億 円 の 負 担 減 となった 一 方 で 為 替 レートは 大 幅 に 円 安 となり 約 2,530 億 円 の 負 担 増 となったことから 約 810 億 円 の 負 担 増 となりました 消 費 量 面 では 震 災 で 停 止 していた 他 社 石 炭 火 力 が 復 旧 して 受 電 が 増 加 したこ となどから 約 610 億 円 の 負 担 減 となりました 以 上 の 結 果 経 常 損 益 は 3,013 億 円 の 好 転 となりました スライド 5 へお 進 み 下 さい 2
スライド 5 特 別 利 益 特 別 損 失 このスライドでは 単 独 ベースでの 震 災 影 響 による 特 別 損 益 について まとめて お 示 ししております まず 特 別 利 益 ですが 原 子 力 損 害 賠 償 支 援 機 構 からの 資 金 交 付 金 を 6,662 億 円 計 上 し これまでの 累 計 は 3 兆 7,893 億 円 となりました 次 に 特 別 損 失 についてです 上 から 2 つ 目 の 表 の 網 掛 け 部 分 をご 覧 ください 災 害 特 別 損 失 については 第 1 四 半 期 決 算 から 120 億 円 増 加 し 220 億 円 となりま した これは 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 の 敷 地 南 側 の 貯 留 タンク 設 置 費 用 を 増 額 した ことなどによるものです また 一 番 下 の 原 子 力 損 害 賠 償 費 については 出 荷 制 限 や 風 評 被 害 等 の 算 定 期 間 を 延 長 したことなどにより 2,305 億 円 計 上 し これまでの 累 計 は 3 兆 9,174 億 円 と なりました 表 にはございませんが このほかに 固 定 資 産 売 却 益 720 億 円 を 特 別 利 益 として 計 上 しております 続 きまして スライド 6 をご 覧 下 さい スライド 6 通 期 業 績 予 想 ( 諸 元 影 響 額 ) 冒 頭 でもご 説 明 しましたが 2014 年 3 月 期 の 業 績 予 想 につきましては 未 定 と しております そのため 通 期 見 通 しの 影 響 額 についても 未 定 としております 続 きまして スライド 7 をご 覧 下 さい スライド 7 燃 料 消 費 量 実 績 および 見 通 し このスライドでは 火 力 燃 料 の 消 費 量 実 績 および 見 通 しをご 紹 介 しています 経 済 性 に 優 れる 石 炭 火 力 やLNG 火 力 を 優 先 的 に 稼 働 させた 結 果 石 炭 およびL NGの 消 費 量 が 増 加 し 石 油 の 消 費 量 が 減 少 しております 2014 年 3 月 期 の 燃 料 消 費 量 見 通 しですが 柏 崎 刈 羽 原 子 力 発 電 所 の 運 転 計 画 を お 示 しできる 状 況 になく 確 度 の 高 い 予 想 を 行 うことが 困 難 であることから 燃 料 消 費 量 見 通 しについても 未 定 とさせていただいております 次 に スライド 8 にお 進 み 下 さい スライド 8 経 営 合 理 化 方 策 このスライドでは 経 営 合 理 化 策 の 柱 である コスト 削 減 と 資 産 売 却 に ついて その 目 標 と 進 捗 状 況 をお 示 ししています コスト 削 減 については 当 社 本 体 と 子 会 社 関 連 会 社 の 双 方 で 取 り 組 んでいます 総 合 特 別 事 業 計 画 で 掲 げた 今 年 度 の 計 画 値 当 社 本 体 2,719 億 円 子 会 社 関 連 会 社 280 億 円 については 達 成 できる 見 通 しです これに 加 え それぞれ 1,000 億 円 規 模 100 億 円 規 模 の 上 積 みを 目 指 しております 一 方 の 資 産 売 却 については 不 動 産 有 価 証 券 子 会 社 関 連 会 社 の 売 却 を 進 め ております 原 則 として 今 年 度 までの 3 年 間 で 7,074 億 円 の 売 却 を 計 画 しておりま すが 売 却 額 合 計 のこれまでの 累 計 は 7,460 億 円 となりました 今 後 も 資 産 売 却 を 着 実 に 進 めてまいります 次 に スライド 9 をご 覧 下 さい 3
スライド 9,10 原 子 力 改 革 の 取 り 組 み このスライドでは 当 社 の 原 子 力 改 革 の 取 り 組 みについてご 紹 介 しております 3 月 29 日 に 公 表 いたしました 原 子 力 安 全 改 革 プラン に 基 づき 原 子 力 改 革 監 視 委 員 会 からの 提 言 などを 踏 まえ 改 革 プランを 着 実 に 実 行 しております このあとのスライドでは 決 算 に 関 する 詳 細 データ 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 の 現 状 と 取 り 組 み そして 柏 崎 刈 羽 原 子 力 発 電 所 の 現 状 と 取 り 組 みについてご 紹 介 して います そのなかから 本 日 は 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 における 汚 染 水 の 問 題 への 対 応 および 柏 崎 刈 羽 原 子 力 発 電 所 6 7 号 機 の 新 規 制 基 準 への 適 合 申 請 について 触 れさ せていただきます 少 し 飛 びまして スライド 29 をご 覧 ください スライド 29 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 における 汚 染 水 問 題 への 対 応 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 における 汚 染 水 の 問 題 では 皆 さまに 大 変 なご 迷 惑 ご 心 配 をおかけしておりますことを 改 めてお 詫 び 申 し 上 げます 当 社 は この 問 題 を 緊 急 かつ 最 大 の 経 営 課 題 として 重 く 受 け 止 め 8 月 に 社 長 直 轄 の 汚 染 水 タンク 対 策 本 部 を 設 置 いたしました 設 置 の 目 的 は 3 つあり 1 つ 目 は タンクからの 大 量 の 汚 染 水 漏 えいにより タンク 管 理 が 不 十 分 であ ったことが 明 らかになったことから 緊 急 かつ 抜 本 的 な 強 化 を 図 ること 2 つ 目 は 汚 染 水 の 港 湾 への 流 出 防 止 や 汚 染 水 の 抑 制 対 策 が 後 手 に 廻 る 状 況 を 解 消 し 解 析 リスク 管 理 の 強 化 と 中 長 期 を 含 めた 対 策 を 加 速 化 すること そして 3 つ 目 は 全 社 的 リソースの 投 入 はもとより 国 内 外 の 知 見 提 案 ノ ウハウを 積 極 的 に 導 入 すること です 具 体 的 な 対 策 として タンクからの 汚 染 水 漏 えいに 対 するリスク 低 減 策 としまし ては 多 核 種 除 去 設 備 ALPS の 活 用 により 高 汚 染 水 を 早 期 に 浄 化 すること で タンクに 貯 水 している 汚 染 水 の 処 理 を 加 速 いたします また 接 合 部 をボルト でつなぐ 構 造 の フランジ 型 タンク から 溶 接 型 タンク へのリプレイスも 進 め てまいります 一 方 汚 染 水 の 港 湾 への 流 出 防 止 ならびに 汚 染 水 の 発 生 を 抑 制 する 対 策 としまし ては スライドにお 示 ししましたとおり 対 策 の 原 則 である1 汚 染 源 を 取 り 除 く 2 汚 染 源 に 地 下 水 を 近 づけない 3 汚 染 水 を 漏 らさない を 踏 まえながら 緊 急 対 策 ならびに 今 後 1~2 年 以 内 に 行 う 抜 本 対 策 の 両 方 を 実 施 してまいります 今 後 も 国 からのご 協 力 をいただきながら 国 内 外 の 英 知 を 結 集 し 全 社 一 丸 とな って 汚 染 水 対 策 に 取 り 組 んでまいります 次 に スライド 37 をご 覧 下 さい スライド 37 新 規 制 基 準 への 適 合 申 請 本 年 9 月 27 日 柏 崎 刈 羽 原 子 力 発 電 所 6 7 号 機 について 新 規 制 基 準 への 適 合 性 確 認 の 審 査 を 受 けるため 原 子 力 規 制 委 員 会 に 対 して 申 請 を 行 いました 当 社 は 2007 年 7 月 の 中 越 沖 地 震 以 降 柏 崎 刈 羽 原 子 力 発 電 所 において 耐 震 強 化 工 事 や 免 震 重 要 棟 の 新 設 などの 安 全 対 策 に 全 力 で 取 り 組 んでまいりました さら に このたび 発 生 しました 福 島 原 子 力 事 故 の 反 省 と 教 訓 を 踏 まえ 防 潮 堤 の 設 置 な ど より 一 層 の 安 全 性 向 上 対 策 を 実 施 してまいりました 申 請 にあたっては 新 規 制 基 準 で 新 たに 要 求 された 機 能 を 踏 まえ 現 時 点 における 最 大 限 の 対 策 を 織 り 込 ん でおります 4
今 後 も 安 全 を 大 前 提 に 地 元 を 含 めた 関 係 者 の 皆 さまのご 理 解 を 得 ながら 取 り 組 みを 進 めてまいる 所 存 です 以 上 本 日 ご 説 明 しましたように 当 社 の 経 営 環 境 は 依 然 厳 しい 状 況 にあります 引 き 続 き 福 島 復 興 に 向 けた 責 任 を 果 たしつつ 原 子 力 の 安 全 確 保 や 電 気 の 安 定 供 給 のみならず 経 営 の 合 理 化 にグループを 挙 げて 取 り 組 んでまいる 所 存 でありま す 皆 さまのご 理 解 を 賜 りますよう 改 めてお 願 い 申 し 上 げます 以 上 ~ 将 来 見 通 しについて~ 東 京 電 力 株 式 会 社 の 事 業 運 営 に 関 する 資 料 ならびに 情 報 の 中 には 今 後 の 見 通 し として 定 義 する 報 告 が 含 まれておりま す それらの 報 告 はこれまでの 実 績 ではなく 本 質 的 にリスクや 不 確 実 性 を 伴 う 将 来 に 関 する 予 想 であり 実 際 の 結 果 が 今 後 の 見 通 し にある 予 想 結 果 と 異 なる 場 合 が 生 じる 可 能 性 があります 5