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平 成 24 年 度 新 潟 薬 科 大 学 薬 学 部 卒 業 研 究 Ⅱ 論 文 題 目 抗 菌 活 性 をもつ 塩 基 性 トリペプチド 誘 導 体 の 合 成 Synthesis of basic tripeptide derivatives having antimicrobial activity 薬 品 製 造 学 研 究 室 6 年 07P244 松 岡 香 織 ( 指 導 教 員 : 北 川 幸 己 )

要 旨 抗 菌 ペプチドとは 抗 菌 性 をもつアミノ 酸 15-40 残 基 の 比 較 的 短 いペプチドの 総 称 である これらの 抗 菌 性 ペプチドは 広 い 抗 菌 スペクトルを 示 すこと 菌 への 選 択 毒 性 が 高 いこと 耐 性 菌 を 生 じにくいことから 新 規 抗 菌 薬 として 有 用 なシードであるため 新 規 な 抗 菌 ペプチド の 探 索 が 活 発 に 行 われており その 種 類 は 500 種 類 以 上 にも 及 ぶ 一 例 として その 配 列 が Boc-Lys-Xaa-Lys-OEt である 抗 菌 活 性 をもつ 塩 基 性 トリペプチドがある この 塩 基 性 トリ ペプチドは 末 端 の 保 護 基 を 意 図 的 に 取 り 除 かないことでペプチド 自 体 の 疎 水 性 を 高 くし 細 菌 細 胞 膜 への 透 過 性 を 良 くしていると 考 えられる これは Boc 基 などの 保 護 基 がついたペ プチドが 新 規 医 薬 品 のシーズとなることを 示 唆 している そこで 本 研 究 では この 塩 基 性 トリ ペプチド 誘 導 体 と 同 様 に 保 護 基 をもつペプチドライブラリーを 作 成 し それらの 抗 菌 作 用 を 検 討 することで 新 規 抗 菌 ペプチドの 探 索 及 び 医 薬 品 のシーズとしての 保 護 基 がついたペ プチドの 利 用 拡 大 を 目 指 している 今 回 抗 菌 作 用 を 検 討 する 上 でコントロールとして 用 い る Boc-Lys-Gly-Lys-OEt の 合 成 を 行 った その 結 果 大 腸 菌 に 抗 菌 性 があるとされている Boc-Lys-Gly-Lys-OEt の 合 成 に 成 功 した が 低 収 率 であった 今 後 はさらなる 合 成 法 の 検 討 を 行 い より 効 率 的 な 合 成 を 目 指 してい きたい さらには 大 腸 菌 以 外 の 菌 への 抗 菌 活 性 の 検 討 また 保 護 基 を Fmoc 基 などの 別 の 保 護 基 に 変 えた 場 合 や 他 のエステル 誘 導 体 に 変 えた 場 合 の 抗 菌 活 性 の 変 化 などの 研 究 を 行 う 予 定 である

キーワード 1. 抗 菌 ペプチド 2. 抗 菌 活 性 3.α ヘリックス 構 造 4.ループ 構 造 5.DNA 6. 塩 基 性 トリペプチド 誘 導 体 7. Boc 基 8.OEt 基 9.リジン 10.グリシン 11.Et 3 N 12.HOBt 13.DCC 14.HOSu 15.Z 基 の 脱 保 護 16.HPLC 17.MALDI-TOF-MS 18.FAB-MS 19.OSu 化 20.Fmoc 基

目 次 1.はじめに 1 2. 方 法 及 び 結 果 3 2-1. H-Lys(Z)-OEt の 合 成 2-2. Boc-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 (1) 2-3.Boc-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 2-3-1. DCC-HOBt による 縮 合 2-4.Boc-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 (2) 2-4-1.Boc-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 2-5.Boc-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 (3) 2-5-1.Boc-Gly-OSu の 合 成 2-5-2.Boc-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 2-6. Boc-Lys(Z)-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成

2-6-1. Boc-Lys(Z)-OSu の 合 成 2-6-2. Boc-Lys(Z)-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 2-7.Boc-Lys-Gly-Lys-OEt の 合 成 2-8.HPLC による 分 析 および 精 製 2-9.MS による 分 析 2-9-1.MALDI-TOF-MS による 分 析 2-9-2.FAB-MS による 分 析 3.おわりに 12 謝 辞 13 引 用 文 献 14

略 語 表 記 RP-HPLC : Reverce Phase-High-Performance Liquid Chromatography MALDI-TOF-MS : Matrix-Assisted Laser Desorption / Ionization-Time Of Flight-Mass Spectrometry FAB-MS : Fast Atom Bombardment-mass spectrometry TLC : Thin-Layer Chromatography 試 薬 DMF : N,N-dimethylformamide DCM :Dichloromethane NMM : 4-Methylmorpholine Ether : diethyl ether TFA : Trifluoroacetic acid CHCA : α- Cyano-4-hydroxycinnamic Acid HOBt : N-Hydroxybenzotriazole CHCl 3 : chloroform MeOH : Methanol Et 3 N : Triethylamine EtOAc : Ethyl acetate Na 2 CO 3 : sodium hydrogen carbonate HCl : hydrochloric acid HOSu : N-hydroxysuccinimide 保 護 基 Boc : N-tert-butoxycarbonyl Fmoc :9-Fluorenylmethyloxycarbonyl

論 文 1.はじめに 抗 菌 ペプチドとは アミノ 酸 15-40 残 基 の 比 較 的 短 いペプチドであり 全 体 として 塩 基 性 及 び 両 親 媒 性 を 示 す また 膜 中 などの 疎 水 的 環 境 に 置 かれると α ヘリックス 構 造 ループ 構 造 などを 示 す 1 作 用 機 序 について 詳 しくは 解 明 されていないが 一 般 には 細 胞 膜 の 脂 質 部 分 に 作 用 し 膜 のバリアー 能 を 破 壊 することが 主 な 作 用 であると 考 えら れている 2 卵 白 リゾチームや 乳 タンパク 質 であるラクトフェリン カゼインなどが 抗 菌 ペ プチドとして 広 く 知 られており その 他 にも 植 物 や 動 物 由 来 の 多 種 多 様 な 抗 菌 ペプチド が 我 々の 身 近 に 存 在 している 3 現 在 様 々な 抗 菌 剤 があるが 薬 剤 耐 性 菌 が 増 えているため 現 在 の 抗 菌 剤 だけでは 補 えなくなりつつある ゆえに 抗 菌 性 ペプチドという 新 たな 抗 菌 剤 のシードを 見 出 すこと は 非 常 に 重 要 である これら 抗 菌 性 ペプチドは 広 い 抗 菌 スペクトルを 示 すこと 菌 への 選 択 毒 性 が 高 いこと 耐 性 菌 を 生 じにくいことから 新 規 抗 菌 薬 として 有 用 なシードである ため 抗 菌 ペプチドの 研 究 が 現 在 多 く 行 われている これまでに 発 見 されている 抗 菌 性 ペプチドは 500 種 類 以 上 に 及 んでいる 一 例 として その 配 列 が Boc-Lys-Xaa-Lys-OEt である 抗 菌 活 性 をもつ 塩 基 性 トリペプチドが 報 告 されている 4 (Fig. 1) Boc-Lys-Xaa-Lys-OEt Fig. 1 塩 基 性 抗 菌 トリペプチド 中 央 のアミノ 酸 は 2 つの Lys の 間 に 挟 まれている 構 造 となる これは 2 つのリジンのうち N 末 端 のα-アミノ 基 を N-tert-butoxycarbonyl (Boc) C 末 端 側 Lys のカルボキシル 基 をエチルエステル (OEt) で 保 護 して 2 つのε-アミノ 基 を 遊 離 させ その 間 に 1 つのアミノ 酸 を 挿 入 したペプチドである このトリペプチドは 細 菌 の 細 胞 膜 を 通 って 細 胞 内 に 入 り DNA と 複 合 体 を 形 成 して DNA の 複 製 を 阻 害 すること で 抗 菌 作 用 を 示 す 1

このトリペプチドの 中 央 に 位 置 するアミノ 酸 として ロイシン プロリン トリプトファン フ ェニルアラニン グリシン セリンを 配 置 したペプチドの Escherichia coli B に 対 しての 抗 菌 活 性 が 検 討 されており トリプトファンの 場 合 が 最 も 抗 菌 活 性 が 強 いことが 示 されている (Table 1) 5 Table 1 トリプトファンを 100%としたときの 抗 菌 活 性 の 強 さ 塩 基 性 トリペプチド 誘 導 体 の 構 造 抗 菌 活 性 の 強 さ Boc-Lys-Trp-Lys-OEt 100% Boc-Lys-Ser-Lys-OEt 95-100%の 抗 菌 作 用 Boc-Lys-Pro-Lys-OEt 70-100%の 抗 菌 作 用 Boc-Lys-Gly-Lys-OEt 0-50%の 抗 菌 作 用 Boc-Lys-Les-Lys-OEt ほぼ 持 たない Boc-Lys-Phe-Lys-OEt ほぼ 持 たない 一 般 にペプチドを 化 学 合 成 する 際 末 端 保 護 基 は 取 り 除 く しかし ここで 述 べる 塩 基 性 トリペプチドの 場 合 末 端 の 保 護 基 を 意 図 的 に 取 り 除 かないことでペプチド 自 体 の 疎 水 性 を 高 くし 細 菌 細 胞 膜 の 透 過 性 を 良 くしていると 考 えられる これは Boc 基 などの 保 護 基 がついたペプチドが 新 規 医 薬 品 のシーズとなることを 示 唆 している そこで 本 研 究 では この 塩 基 性 トリペプチド 誘 導 体 と 同 様 に 保 護 基 をもつペプチドライブラリーを 作 成 し それ らの 抗 菌 作 用 を 検 討 することで 新 規 抗 菌 ペプチドの 探 索 及 び 医 薬 品 のシーズとしての 保 護 基 がついたペプチドの 利 用 拡 大 を 目 指 している 著 者 は 今 回 抗 菌 作 用 のコントロ ールとして 用 いるために Boc-Lys-Gly-Lys-OEt について 合 成 を 行 った 2

2. 方 法 及 び 結 果 2-1. 実 験 材 料 ペプチド 合 成 用 試 薬 類 は 渡 辺 化 学 ( 広 島 )より 購 入 した また その 他 の 試 薬 は 特 に 記 載 のない 限 り Nakalai Tesque ( 京 都 )または Wako Chemical ( 大 阪 )より 購 入 した 反 応 経 過 の 確 認 は 特 に 記 載 のない 限 り TLC により 行 った 展 開 溶 媒 は CHCl 3 : MeOH : H 2 O = 8:3:1 を 用 い スポットの 確 認 は N 末 端 が 保 護 されていない 場 合 は ニンヒドリン 反 応 によって N 末 端 が Boc 基 で 保 護 されている 場 合 は 濃 塩 酸 処 理 後 のニンヒドリン 反 応 によって 行 った 2-2.HCl H-Lys(Z)-OEt の 合 成 H-Lys(Z)-OH の C 末 端 をエチルエステル 化 した HCl H-Lys(Z)-OEt 5 の 合 成 を 行 っ た (Scheme 1) Ethanol (EtOH) (35.7 ml)を-10 に 冷 却 し 攪 拌 しながら 塩 化 チオ ニル (0.129 mol) をゆっくり 加 え 10 分 間 攪 拌 した 反 応 液 を 室 温 に 戻 し H-Lys(Z)-OH (35.0 mmol) を 加 え 室 温 でさらに 2 日 間 攪 拌 した その 後 溶 媒 をエバ ポレータで 減 圧 留 去 し 残 渣 に EtOH (17.9 ml) を 加 え 再 び 減 圧 濃 縮 した この 操 作 を 2 回 繰 り 返 し 析 出 した 結 晶 を 濾 取 し EtOH とエーテルを 用 いて 再 結 晶 化 を 行 っ た Scheme 1 H-Lys(Z)-OEt の 合 成 3

2-3. Boc-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 <1> 2-3-1. DCC-HOBt による 縮 合 2-2 で 合 成 した HCl H-Lys(Z)-OEt を triethylamine (Et 3 N と 略 す)で 中 和 後 Boc-Gly-OH 1-hydroxybenzotriazole (HOBt) N,N'-dicyclohexylcarbodiimide (DCC) を 用 いて 縮 合 を 行 った (Scheme 2) H-Lys(Z)-OEt HCl (6.67 mmol) に N,N-dimethylformamide (DMF) 20.0 ml を 加 えて 溶 解 し Et 3 N (6.67 mmol) を 氷 冷 下 で 加 えた そこに DMF 20.0 ml に 溶 かした Boc-Gly-OH (8.00 mmol) を 加 え その 後 HOBt (8.00 mmol) DCC (8.00 mmol) を 氷 冷 下 で 加 え 氷 冷 下 で 2 日 間 撹 拌 した その 後 不 溶 物 をろ 過 し ろ 液 をエバポレーターで 減 圧 濃 縮 した 残 渣 を ethyl acetate (EtOAc) に 溶 かし 蒸 留 水 10%クエン 酸 水 溶 液 4%NaHCO 3 水 溶 液 の 順 で 各 々2 回 ずつ 洗 浄 を 行 った 洗 浄 後 の 反 応 液 をエバポレーターで 減 圧 留 去 し 残 渣 をエーテルで 結 晶 化 させた その 結 果 収 率 は 6.32%と 非 常 に 低 収 率 であった Scheme 2 Boc-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 <1> 2-4.Boc-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 <2> 2-4-1.クロロギ 酸 イソブチルによる 縮 合 2-3-1 の 合 成 方 法 では 非 常 に 低 収 率 であったため クロロギ 酸 イソブチルにより Boc-Gly-OH のカルボキシル 基 を 活 性 化 させ HCl H-Lys(Z)-OEt を 結 合 させる 合 成 方 法 を 試 みた (Scheme 3) Boc-Gly-OH (20.0 mmol)を tetrahydrofuran (THF) で 溶 かし 0 以 下 で 撹 拌 し ながら Et 3 N (20.0 mmol) を 加 えた 更 にクロロギ 酸 イソブチル (20.0 mmol) を 少 量 ずつ 加 え 20 分 間 撹 拌 後 HCl H-Lys(Z)-OEt (14.5 mmol)に DMF を 加 えて 溶 かし Et 3 N (30.0 mmol) を 加 えた 溶 液 を 少 量 ずつ 加 え 5~10 で 30 分 激 しく 撹 拌 した 4

反 応 終 了 後 エバポレーターで THF を 留 去 し 残 渣 を EtOAc に 溶 かし 3%Na 2 CO 3 水 溶 液 3% 塩 酸 で 各 3 回 飽 和 食 塩 水 蒸 留 水 で 各 2 回 ずつ 洗 浄 した その 後 エバ ポレーターで 減 圧 留 去 した 残 渣 を n-hexane とエーテルで 結 晶 化 を 試 みたが 結 晶 化 し なかった Scheme 3 Boc-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 <2> 2-5.Boc-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 <3> 2-4 の 方 法 でも 収 率 が 低 かったため 反 応 性 の 高 い N-hydroxysuccinimide (HOSu) で Boc-Gly-OH を 活 性 化 し HCl H-Lys(Z)-OEt を 結 合 させる 合 成 法 を 試 みた 2-5-1.Boc-Gly-OSu の 合 成 まず HOSu による Boc-Gly-OH のカルボキシル 基 の 活 性 化 を 行 った (Scheme 4) Boc-Gly-OH (30.0 mmol) に AcOEt を 加 え 攪 拌 し 完 全 に 溶 かし 氷 冷 しながら HOSu (33.0 mmol) を 加 え 攪 拌 した さらに DCC (33.0 mmol) を 加 え 撹 拌 し 生 成 し た 尿 素 誘 導 体 をろ 過 し ろ 液 をエバポレーターで 減 圧 濃 縮 を 行 った 濃 縮 後 石 油 エー テルで 結 晶 化 させた その 結 果 収 率 は 67.1%であった Scheme 4 Boc-Gly-OSu の 合 成 5

2-5-2.Boc-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 2-5-1 で 合 成 した Boc-Gly-OSu を 用 いて Boc-Gly-Lys(Z)-OEt を 合 成 を 行 った (Scheme 5) H-Lys(Z)-OEt HCl (9.00 mmol) を DMF (20.0 ml) に 溶 かし Et 3 N (27.0 mmol) を 加 え 氷 冷 化 で 攪 拌 した その 溶 液 に 予 め DMF (20.0 ml) に 溶 かし た Boc-Gly-OSu (9.9 mmol)を 加 え 3.5 時 間 反 応 させた その 後 不 溶 物 をろ 過 し ろ 液 をエバポレーターで 減 圧 濃 縮 を 行 った 残 渣 を EtOAc に 溶 かし 蒸 留 水 3% Na 2 CO 3 水 溶 液 3% 塩 酸 で 各 3 回 飽 和 食 塩 水 蒸 留 水 で 各 2 回 ずつ 洗 浄 した 洗 浄 後 の 反 応 液 をエバポレーターで 減 圧 留 去 した 結 果 収 率 は 85.8%であり 次 の 反 応 に 差 支 えないと 判 断 したので 油 状 のまま 次 の 反 応 に 用 いた Scheme 5 Boc-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 <3> 2-6. Boc-Lys(Z)-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 この 合 成 にあたり 2-5-1 と 同 様 に Boc-Lys(Z)-OH のカルボキシル 基 を OSu 化 した (Scheme 6) 2-6-1. Boc-Lys(Z)-OSu の 合 成 Scheme 6 Boc- Lys(Z)-OSu の 合 成 Boc-Lys(Z)-OH (13.0 mmol) に AcOEt を 加 え 攪 拌 し 完 全 に 溶 かし 氷 冷 しながら HOSu (14.3 mmol) を 加 え 攪 拌 した そこに DCC (14.3 mmol) を 加 え 攪 拌 し 生 成 し た 不 溶 物 をろ 過 し ろ 液 をエバポレーターで 減 圧 濃 縮 を 行 った 濃 縮 後 石 油 エーテル で 結 晶 化 させ 収 率 は 96.67%であった 6

2-6-2. Boc-Lys(Z)-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 2-5-2 で 合 成 した Boc-Gly-Lys(Z)-OEt から Boc 基 を 脱 保 護 し 2-6-1 で 合 成 した Boc-Lys(Z)-OSu との 縮 合 を 行 った (Scheme 7) Boc-Gly-Lys(Z)-OEt (7.00 mmol) に 50% TFA/DCM (10.0 ml) を 氷 浴 中 で 加 え 1 時 間 攪 拌 し Boc 基 の 脱 保 護 を 行 っ た その 後 エバポレーターで TFA を 留 去 した 濃 縮 液 に DMF を 加 え さらに Et 3 N (21.0 mmol) を 加 えて 氷 冷 化 で 攪 拌 した その 溶 液 に 予 め DMF で 溶 かしておいた Boc-Lys(Z)-OSu (7.00 mmol)を 加 え 3.5 時 間 反 応 させた その 後 不 溶 物 をろ 過 し ろ 液 をエバポレーターで 減 圧 濃 縮 を 行 った その 残 渣 を EtOAc に 溶 かし 蒸 留 水 3% Na 2 CO 3 水 溶 液 3% 塩 酸 で 各 々3 回 飽 和 食 塩 水 蒸 留 水 で 各 々2 回 ずつ 洗 浄 を 行 っ た 洗 浄 した EtOAc をエバポレーターで 減 圧 留 去 し 残 渣 をエーテルで 結 晶 化 させた その 結 果 収 率 は 56.2%であった Scheme 7 Boc-Lys(Z)-Gly-Lys(Z)-OEt の 合 成 2-7.Boc-Lys-Gly-Lys-OEt の 合 成 2-6-2 で 合 成 した Boc-Lys(Z)-Gly-Lys(Z)-OEt から 接 触 水 素 化 により Z 基 の 脱 保 護 を 行 った (Scheme 8) Boc-Lys(Z)-Gly-Lys(Z)-OEt (1.30 mmol)を methanol (MeOH) (35.0 ml) 蒸 留 水 (5.00 ml) に 加 え 温 めて 溶 解 させた 完 全 に 溶 解 させた 後 Cyclohexene (1.00 ml) 5%Paradium-Carbon(0.25 g) を 加 えて 1 時 間 還 流 した その 後 自 然 濾 過 で 5%Pd-C を 取 り 除 き エバポレーターで 減 圧 留 去 し 残 渣 にエーテ ルを 加 え 結 晶 化 を 行 った 結 果 油 状 となり 結 晶 は 得 られなかった 油 状 物 質 のエーテ ルをエバポレーターで 留 去 後 蒸 留 水 を 加 えた 結 果 水 に 不 溶 の 沈 殿 物 が 生 じた 沈 殿 物 を 遠 心 分 離 (12000 rpm 10 分 ) し 沈 殿 物 及 び 上 澄 みを TLC により 確 認 した その 結 果 上 澄 みにニンヒドリン 陽 性 のスポットを 認 めたため 上 澄 みを 凍 結 乾 燥 させた 尚 7

沈 殿 物 は 有 機 溶 媒 にも 難 溶 性 を 示 し TLC 上 ニンヒドリンで 発 色 をしていなかったことか ら 保 護 トリペプチド 合 成 時 の 尿 素 誘 導 体 が 混 入 していたものと 思 われる Scheme 8 Boc-Lys-Gly-Lys-OEt の 合 成 8

2-8.HPLC による 分 析 および 精 製 凍 結 乾 燥 させたペプチド 画 分 をReverce Phase-High-Performance Liquid Chromatography (RP-HPLC) を 用 いて 分 析 及 び 精 製 を 行 った まず 分 析 用 カラ ムにCOSMOSIL 5C 18 AR-Ⅱ (4.6 250 mm) を 用 い 溶 媒 の 流 出 速 度 は1 ml/min 分 析 温 度 42 検 出 波 長 220 nm (アミノ 基 を 検 出 ) 移 動 相 0.05 (v/v)% TFA/H 2 O と0.05 (v/v)% TFA/acetonitrileを 用 い 0.05 (v/v)% TFA/acetonitrileの 初 期 濃 度 を 10% 30 min 後 の 濃 度 を45%になるように 設 定 し 分 析 を 行 った その 結 果 Fig. 2の ような 結 果 となり 図 で 示 したPeak 1-4をそれぞれ 分 取 した Fig.2 HPLC による Boc-Lys-Gly-Lys-OH の 分 析 分 析 用 カラム COSMOSIL 5C18-AR-Ⅱ (4.6 250 mm) 流 出 速 度 1 ml/min 分 析 温 度 42 検 出 波 長 220 nm 移 動 相 0.05 (v/v)% TFA/H2O と 0.05 (v/v)% TFA/acetonitrile を 用 い 0.05 (v/v)% TFA/acetonitrile の 初 期 濃 度 を 10% 30 min 後 の 濃 度 を 45%になるように 設 定 し 分 析 を 行 った 分 取 には COSMOSIL 5C 18 AR-Ⅱカラム(10 250 mm) を 用 い 溶 媒 の 流 出 速 度 を 5 ml/min 分 析 温 度 42 検 出 波 長 220 nm 移 動 相 0.05 (v/v)% TFA/H 2 O と 0.05 (v/v)% TFA/acetonitrile を 用 い 0.05 (v/v)% TFA/acetonitrile の 初 期 濃 度 を 10% 30 min 後 の 濃 度 を 45%になるように 設 定 した そこで 検 出 された Peak 1 9

~4 を 分 取 し 凍 結 乾 燥 した (Fig.3) 各 収 量 は Peak 1 (5.72 mg) Peak 2 (7.38 mg) Peak3 (4.45 mg) Peak 4 (3.72 mg)であった Peak.2 Peak.3 Peak.4 Peak.1 Fig.3 HPLC による Boc-Lys-Gly-Lys-OH の 分 取 分 取 精 製 用 カラム COSMOSIL 5C18-AR-Ⅱ (20 250mm) 流 出 速 度 5 ml/min 分 析 温 度 42 検 出 波 長 220 nm 移 動 相 0.05 (v/v)% TFA/H2O と 0.05 (v/v)% TFA/acetonitrile を 用 い 0.05 (v/v)% TFA/acetonitrile の 初 期 濃 度 を 10% 30 min 後 の 濃 度 を 45%になるように 分 取 した 10

2-9.MS による 分 析 2-9-1.MALDI-TOF-MS による 分 析 得 られた Peak1~4 を 凍 結 乾 燥 後 Matrix-Assisted Laser Desorption / Ionization-Time Of Flight-Mass Spectrometry (MALDI-TOF-MS Autoflex Ⅲ:Brucker Daltonics (ドイツ))で 質 量 を 測 定 した (Table 2) その 結 果 理 論 値 と 一 致 する 質 量 は 測 定 出 来 なかった しかし Peak 2 が Boc-Lys-Gly-Lys-OEt に 最 も 近 い 値 であった また 検 出 された 質 量 はエチルエステル 基 が 外 れた Boc-Lys-Gly-Lys-OH と 一 致 した これは MALDI-TOF-MS の 強 力 なレーザーにより 外 れてしまったことが 予 想 された Table 2 MALDI-TOF-MS の 結 果 (matrix として CHCA を 用 い positive mode で 測 定 した) サンプル 名 Theor. Avg. Found Peak 2 [M] [M+H] + [M+H-OEt] + 459.5807 460.5887 431.5270 431.851 2-9-2.FAB-MS による 分 析 合 成 したペプチドは 分 子 量 が 小 さく 分 子 量 の 大 きいペプチドを 分 析 する MALDI-TOF-MS では 正 確 に 分 析 できないと 判 断 したため 比 較 的 小 さい 分 子 量 のペ プチドを 分 析 することが 可 能 である Fast Atom Bombardment-Mass Spectrometry (FAB-MS MStation (MS700):JEOL ( 東 京 )) での 分 析 を 試 みた (Table 2) その 結 果 理 論 値 と 一 致 する [M+H] + のシグナルが 得 られたため Peak2 が 目 的 物 とするペ プチドであることが 判 った Table 3 FAB-MS の 結 果 (matrix としてグリセリンを 用 い negative mode で 測 定 した) サンプル 名 Theor. Avg. Found Peak 2 [M] 459.5807 [M+H] + 460.5887 460.7 11

3.おわりに 本 研 究 では Boc-Lys-Gly-Lys-OEt の 合 成 には 成 功 したが 非 常 に 低 収 率 であった Boc-Lys(Z)-Gly-Lys(Z)-OEt の Z 基 の 脱 保 護 後 の Boc-Lys-Gly-Lys-OEt の 収 率 が 非 常 に 低 かったことから Z 基 の 脱 保 護 が 不 十 分 であり 目 的 物 以 外 が 多 く 生 成 したと 考 え られる TLC でも Z 基 の 除 去 が 不 完 全 と 思 われるペプチドが 検 出 されており 又 HPLC の 溶 出 パターンでも 目 的 物 のあとに 溶 出 されてくる Peak 3 及 び 4 はそうしたペプチドと 考 えられる Z 基 の 脱 保 護 は 本 来 定 量 的 であるため 還 流 時 間 を 長 くするべきであったと 考 えられる 5 また それ 以 前 の 段 階 においても 合 成 した 保 護 ペプチドが 単 一 物 質 ではな く 不 純 物 を 含 んでいたことが 考 えられる これらの 点 を 改 善 し 更 に 収 率 の 良 い 簡 便 な 方 法 を 検 討 していきたい また 液 相 合 成 法 だけでなく 固 相 合 成 法 による 合 成 について も 検 討 していき 塩 基 性 トリペプチド 誘 導 体 の 効 率 的 な 合 成 を 目 指 したい 今 回 トリペプチドを 合 成 するにあたり C 末 端 側 から 順 次 延 長 していく 方 法 を 検 討 した これは C 末 端 側 ジペプチドエチルエステルに 種 々のアミノ 保 護 基 をもつ X-Lys(Z)-OH (X: 保 護 基 )を 縮 合 させることでアミノ 保 護 基 ライブラリーの 構 築 を 意 図 したためである 一 方 N 末 端 側 ジペプチドを 合 成 し このものと 種 々のエステル 構 造 をもつ H-Lys(Z)-OX (X :エステル) を 縮 合 させることでエステルライブラリーの 構 造 ができる 多 種 多 様 な 保 護 基 をもつペプチドライブラリーを 作 成 し Z 基 や Fmoc 基 のような Boc 基 以 外 の 保 護 基 を もつペプチド あるいはエチルエステル 以 外 のペプチドエステルで 抗 菌 性 はどのように 変 化 するかを 検 討 していく 予 定 である 本 研 究 を 進 めることにより 抗 菌 剤 の 新 たなシーズとなる 抗 菌 性 ペプチドの 発 見 に 繋 が る 可 能 性 がある 従 来 の 抗 菌 剤 では 対 応 できない 菌 にも 対 抗 できるような 新 たな 抗 菌 剤 の 発 見 を 期 待 したい 12

謝 辞 本 卒 業 論 文 Ⅱの 終 わりに 御 指 導 御 助 力 を 頂 きました 新 潟 薬 科 大 学 薬 学 部 薬 品 製 造 学 研 究 室 北 川 幸 己 教 授 に 心 から 感 謝 申 し 上 げます 本 卒 業 論 文 Ⅱを 進 めるにあたり 直 接 の 御 指 導 御 鞭 撻 を 賜 りました 新 潟 薬 科 大 学 薬 学 部 薬 品 製 造 学 研 究 室 浅 田 真 一 助 教 に 深 く 感 謝 いたします 本 卒 業 論 文 Ⅱを 進 めるにあたり FAB-MS を 測 定 して 頂 きました 吉 原 博 夢 氏 に 感 謝 いたします 最 後 に 薬 品 製 造 学 研 究 室 の 皆 様 方 に 感 謝 申 し 上 げます 13

引 用 文 献 1. Kobayashi S., YAKUGAKU ZASSHI.,122 (11),967-973 (2002). 2. Morampudi V.,Infect Immun.,79(5),2043-50 (2011). 3. 有 原 圭 三, 機 能 性 ペプチドの 最 新 応 用 技 術 - 食 品 化 粧 品 ペットフードへの 展 開 -, シーエムシー 出 版,2009,106-113 4. Kenichi S.,(1991). 醗 酵 工 学 会 誌.,69,65-73(1991). 5. Akira M., Bull. Fac. Agr. Saga Univ., 95, 39-47(2010). 6. 矢 島 治 明,ペプチド 合 成, 廣 川 書 店,1991,12-17 14