本 格 検 討 PCI Express! どこで PCI Express は 導 入 されているの? 2007 年 3 月 第 4 回 目 次 本 格 検 討 PCI Express!どこで PCI Express は 導 入 されているの?... 2 1 一 般 的 な PCI Express のシステム... 2 2 PCI Express Switch に 注 目!... 3 2.1 Switch とは... 3 2.2 Switch のルーティング 機 能... 3 2.3 レイテンシーについて... 4 2.4 ペイロードサイズについて... 4 3 PLX 社 の Switch チップ... 4 3.1 製 品 ラインナップ... 5 4 PCI Express 導 入 アプリケーション 事 例... 6 4.1 ストレージ... 6 最 後 に... 7 1
本 格 検 討 PCI Express!どこで PCI Express は 導 入 されているの? 1 一 般 的 な PCI Express のシステム PCI Express システムは 一 般 的 に 以 下 の 図 のような 構 造 となっています CPU Root Complex Memory Switch Bridge Endpoint から 構 成 されており 見 た 目 では PCI のシステムとそれほど 変 わっていないのではないかと 感 じるかもしれません 目 新 し い 言 葉 といえば Root complex でしょうか Root complex は GMCH (Graphics Memory Controller Hub) や ICH (I/O Controller Hub) を 含 む PCI Express 対 応 のメインブリッジのようなイメージです この Root complex はシステムを 構 成 する 上 で 要 となる 機 能 ですので Root complex の 対 応 する PCI Express レーン 数 ポート 数 ペイロードサイズ バッファサイズを 十 分 考 慮 して 設 計 を 進 めていきま しょう そしてこの Root complex の PCI Express リンクと Endpoint を 接 続 するのが Switch です PCI Express は point to point 接 続 ですので 複 数 のデバイスを 同 一 バス 上 に 接 続 する 事 はできませ ん よって 3 つ 以 上 のデバイスを 接 続 したいという 際 には 必 ず Switch が 必 要 となります PCI Express システムにおいて Switch はキーデバイスと 言 えるでしょう 2
2 PCI Express Switch に 注 目! ここで Switch に 注 目 します 大 規 模 システムでは 複 数 の PCI Express デバイスを 接 続 する 場 面 が 多 く 見 られます ここで Switch はどのような 役 割 を 持 つのでしょうか Switch を 中 心 として PCI Express システムの 特 徴 を 見 ていきましょう 2.1 Switch とは Switchとは 前 節 でも 述 べた 通 り 複 数 の PCI Express デバイスを 接 続 する 為 に 必 要 になるデバイスで す 例 えば 以 下 の 図 の 中 央 に 位 置 する Switch には 1 つの Root Complex 4 つの End Point 1 つの Bridge 2 つの PCI Express コネクタが 接 続 されています よってこの Switch は 全 てのポート 数 を 足 し て 8 ポート 品 となります そしてそれぞれのポートにレーン 数 が 割 り 当 てられています ここでは 全 デバ イスのレーン 数 を 足 した 28 レーンを 接 続 する 事 ができる Switch を 使 用 しています Switch 検 討 時 はこのポート 数 とレーン 数 が 必 要 数 とより 近 いデバイスを 選 定 する 事 が 必 要 です 2.2 Switch のルーティング 機 能 Switch を 使 用 する 事 によって 得 られるメリットの 一 つはルーティング 機 能 です 例 えば USB のデータ 転 送 方 法 を 想 像 してみましょう USB はデータ 転 送 する 際 には 全 ての 転 送 にお いて 一 度 ホストを 経 由 してからあて 先 へデータを 届 けていました では PCI Express における Switch ではどうかというと End point 同 士 の 転 送 であれば Root Complex を 介 する 必 要 はありません Switch は Endpoint から 送 られてくるパケットのヘッダー 部 分 を 読 み 取 りあて 先 を 確 認 し Root Complex の 指 示 を 受 けることなくあて 先 ポートへ 送 り 出 します よって Root Complex は Endpoint 同 士 の 転 送 に 介 入 することがないので 負 荷 が 減 り パフォーマン スを 高 く 保 つことができます 3
2.3 レイテンシーについて レイテンシーとはパケットがデバイスに 入 ってから 出 て 行 くまでの 時 間 を 指 します この 時 間 が 短 い 程 効 率 よくデータ 転 送 が 行 える 事 はおわかり 頂 けると 思 います Switch はシステムの 中 央 部 にあたる 為 Switch のレイテンシーがより 小 さなデバイスを 選 ぶ 事 がパフ ォーマンスを 保 つ 為 に 重 要 となります 2.4 ペイロードサイズについて PCI Express はパケットによりデータ 転 送 を 行 います パケットはアドレスや 転 送 方 式 エラーチェック など 様 々な 機 能 を 含 んでいますが この 中 でデータ 部 分 だけの 事 をペイロードサイズといいます PCI Express デバイスはデバイスによって 最 大 Payload size が 決 まっています ペイロードサイズは 大 きい 方 が 一 つのパケットで 多 くのデータを 送 ることができると 言 えます しかし エラー 発 生 時 やリアルタイムな 転 送 を 必 要 とする 時 は 小 さなパケットを 多 く 送 った 方 が 転 送 効 率 が 良 い 場 合 もあります また 一 つのシステム 中 に 最 大 ペイロードサイズの 違 うデバイスが 複 数 存 在 した 場 合 は 最 大 ペイロー ドサイズが 一 番 小 さなデバイスに 合 わせて 転 送 を 行 いますので いくら 大 きな 最 大 ペイロードサイズを もつデバイスが 含 まれていたとしてもそのペイロードサイズは 生 かせないでしょう 現 在 128byte 256byte の 最 大 ペイロードサイズを 持 つチップセットがほとんどです また Windows Vista は 2048byte に 対 応 できますので 今 後 チップセットがさらに 大 きなペイロードサ イズに 対 応 したとしても 十 分 対 応 できるように 作 られています 3 PLX 社 の Switch チップ PLX Technology 社 ではこの PCI Express システムのキーデバイスである Switch チップを 数 多 く 扱 っ ています 元 々PCI 関 連 デバイスを 扱 ってきた PLX Technology 社 では PCI Express が 規 格 化 された 当 時 どこよりも 早 く PCI Express デバイスを 市 場 に 投 入 し 長 年 サポートを 行 ってきました 蓄 積 され たノウハウとサポート 体 制 によりお 客 様 に 多 くのメリットを 提 供 しております Switch チップの 他 Bridge チップも 扱 っておりますが ここでは Switch の 特 徴 とメリットを 以 下 にまとめさせて 頂 きました Bridge チップに 関 しましてはこちらをご 覧 下 さい 詳 細 リンク 先 PLX 社 Bridge チップ http://www.paltek.co.jp/plx/products/01_pci-express/index.htm メリット1 他 社 にない 多 数 の 製 品 ラインナップ PLX Technology 社 の Switch 製 品 は 現 在 10 製 品 レーン 数 やポート 数 機 能 面 でも 多 くのパターン をご 用 意 しておりますので お 客 様 の 必 要 とするスペックにより 近 いデバイスを 見 つけて 頂 くことができ ます 2 低 レイテンシー 仕 様 Switch を 使 用 する 際 にパフォーマンスを 左 右 する 要 因 の 一 つがレイテンシー(パケットがSwitchを 通 過 する 時 間 )ですが PLX Technology 社 ではこれを 短 くする 為 初 期 の Switch から 改 版 を 重 ね 現 在 では 110ns まで 実 現 しています 4
3 Flexible Lane 対 応 一 般 的 な Switch チップは 各 ポートに 対 してレーン 数 が 固 定 されています PLX Technology 社 の Switch チップは 各 ポートにおけるレーン 数 を 自 由 に 選 択 する 事 ができます (x1 x2 x4 x8 x16) 各 ポートに 必 要 なレーン 数 を 割 り 当 てることができる 為 無 駄 なレーンを 最 小 に 抑 える 事 ができます 4 I2C 対 応 I2C は 主 に 近 距 離 に 配 置 されたデバイス 間 での 高 速 通 信 (100Kbps/400Kbps/3.4Mbps)を 行 うための バスですが PLX の Switch はこれを 持 っているため I2C を 通 じてレジスタ 設 定 値 の 変 更 や EEPROM への 書 き 込 みを 行 うことができます PCI Express レーンに 何 かしら 障 害 生 じた 場 合 もこのバスを 使 用 して 設 定 の 保 存 や 変 更 が 可 能 になります 5 評 価 キットサポート 評 価 ボードの 他 回 路 図 ドライバ API など 設 計 に 必 要 になるツールをご 用 意 しています 詳 細 リンク 先 PLX 社 評 価 キット http://www.paltek.co.jp/plx/products/05_rdk/index.htm 3.1 製 品 ラインナップ PLX では 2004 年 に PCI Express Switch をはじめにリリースしてからラインナップを 続 々と 追 加 してき ました 初 期 の Switch と 近 日 リリースされた Switch はピンコンパチ 製 品 も 多 く お 客 様 の 使 いやすさを 一 番 に 考 え 製 品 を 企 画 しております 今 後 は Gen1 対 応 の Switch だけでなく Gen2 に 対 応 したで Switch のリリース 更 に 多 レーン 多 ポ ート 品 ひとつのアプリケーションにターゲットを 絞 った 製 品 など PCI Express の 波 にのった 製 品 を 多 くリリースしていくでしょう Part Number Lanes Ports Hot-Plug Latency Non-Transparency Controllers (ns) Power (W) Typ. Package Size (mm) PEX 8508 8 5 5 Yes 150 1.6 19 x 19 PEX 8516* 16 4 4 Yes 275 3.2 27 x 27 PEX 8517** 16 5 4 Yes 150 2.6 27 x 27 PEX 8518 16 5 5 Yes 150 2.6 23 x 23 PEX 8524 24 6 6 Yes 275 3.9 31 x 31^ PEX 8525 24 5 3 No 115 2.6 31 x 31 PEX 8532 32 8 8 Yes 275 5.7 35 x 35 PEX 8533 32 6 3 No 115 3.3 35 x 35 PEX 8547 48 3 0 No 110 4.9 37.5 x 37.5 PEX 8548 48 9 3 No 110 4.9 37.5 x 37.5 ピン 互 換 製 品 PEX8516PEX8517 PEX8524PEX8525 PEX8532PEX8533 5
お 問 い 合 わせ 先 https://www.paltek.co.jp/plx/toiawase/form.htm 4 PCI Express 導 入 アプリケーション 事 例 現 在 PCI Express が 使 用 されるアプリケーションの 多 くはサーバ ストレージ 通 信 機 器 組 み 込 み 機 器 などですが 実 際 どのように 導 入 されているのでしょうか 4.1 ストレージ ここで 例 に 挙 げさせて 頂 くのはストレージです 以 下 の 図 の 構 成 を 見 て 下 さい サーバ 2 台 に 対 してストレージが 接 続 されています サーバとストレージ 間 のインタフェースは Fiber Chanel となっていますが ストレージ 内 部 の インタフェースは PCI Express が 使 用 されています ではなぜ PCI Express を 使 用 する 必 要 があったのでしょうか PCI Express 採 用 された 要 因 このストレージではサーバとの 接 続 部 分 を Fiber Chanel Disk との 接 続 部 分 を SAS(Serial Attached SCSI)で 行 っています Fiber Chanel では 4Gbps SAS では 3Gbps 程 度 の 転 送 パフォーマンスが 可 能 となり ストレージの 高 速 化 が 進 むにつれて 内 部 バスも 高 速 対 応 を 余 儀 なくされていました 既 存 の バスや 独 自 バスではこの 要 求 を 十 分 に 満 たす 事 は 難 しかった 為 PCI Express が 検 討 されました PCI Express は 今 後 長 く 使 われる 事 を 想 定 して 作 られたバスですので 転 送 パフォーマンスは 十 分 で した さらに 周 辺 デバイス ここでは CPU が PCI Express 対 応 していた 事 で PCI Express の 採 用 が 6
決 定 しました PLX の Switch チップが 採 用 された 要 因 PLX Technology 社 の Switch チップは 市 場 にいち 早 く 投 入 され 採 用 実 績 を 重 ねてきたチップです この 件 においても 他 社 製 品 のラインナップが 少 ない 中 PLX Technology 社 の 豊 富 なラインナップに よりお 客 様 の 探 しているチップが 見 つかりました PLX Technology 社 は 市 場 を 捉 えていたといえるでしょう 最 後 に このように PCI Express が 注 目 を 集 める 中 皆 さんには PCI Express 導 入 において 考 えて 頂 く 事 が たくさんあります PCI Express の 基 本 構 成 レイヤー 構 造 実 現 方 法 導 入 時 期 周 辺 デバイス ソ フトウェア など 一 度 には 検 討 しきれないと 思 いますが そんな 時 は 以 下 弊 社 お 問 い 合 わせ 対 応 窓 口 までご 連 絡 頂 けましたら 幸 いです 今 後 も PCI Express についての 情 報 を 発 信 させて 頂 きますので よろしくお 願 い 致 します お 問 い 合 わせ 先 https://www.paltek.co.jp/plx/toiawase/form.htm 7