別 添 72 後 退 灯 の 技 術 基 準 1. 適 用 範 囲 等 この 技 術 基 準 は 自 動 車 に 備 える 後 退 灯 に 適 用 する( 保 安 基 準 第 40 条 関 係 ) ただし 法 第 75 条 の2 第 1 項 の 規 定 によりその 型 式 について 指 定 を 受 けた 白 色 の 前 部 霧 灯 が 後 退 灯 として 取 付 けられている 自 動 車 にあっては 3.2.の 規 定 のみ 適 用 する なお 本 技 術 基 準 は 車 両 並 びに 車 両 への 取 付 け 又 は 車 両 における 使 用 が 可 能 な 装 置 及 び 部 品 に 係 る 統 一 的 な 技 術 上 の 要 件 の 採 択 並 びにこれらの 要 件 に 基 づいて 行 われる 認 定 の 相 互 承 認 のための 条 件 に 関 する 協 定 に 基 づく 規 則 ( 以 下 協 定 規 則 という ) 第 23 号 と 調 和 したものである 2. 用 語 の 定 義 2.1. 後 退 灯 とは 保 安 基 準 第 40 条 に 規 定 された 灯 火 器 をいい 自 動 車 の 後 方 の 道 路 を 照 らし かつ 他 の 道 路 使 用 者 に 対 して 自 動 車 が 後 退 中 又 は 後 退 しようと していることを 警 告 するために 自 動 車 に 備 えられるものをいう 2.2. 基 準 軸 とは 光 度 測 定 のための 灯 火 器 の 特 性 軸 をいい 灯 火 器 が 自 動 車 に 取 り 付 けられた 状 態 では 正 規 の 使 用 状 態 において 灯 火 器 の 光 源 を 通 る 水 平 線 で 車 両 中 心 線 に 平 行 な 軸 線 をいう 2.3. 基 準 中 心 とは 基 準 軸 と 灯 火 器 の 表 面 を 構 成 するレンズの 交 点 をいう 2.4. スクリーン とは 光 度 特 性 等 を 測 定 するために 用 いる 無 光 沢 の 白 板 又 はこ れと 同 等 の 性 能 を 有 するものをいう 2.5. 照 明 部 とは 基 準 軸 に 直 角 な 鉛 直 面 において 直 射 光 が 図 面 上 入 射 するレン ズの 部 分 又 は 基 準 軸 方 向 の 光 度 に 対 して98%の 光 度 となるレンズの 部 分 をいう 2.6. 標 準 電 球 とは 協 定 規 則 第 37 号 及 び 協 定 規 則 第 128 号 で 規 定 された 電 球 で あって 寸 法 公 差 を 少 なくした 照 明 装 置 の 試 験 用 電 球 をいう 2.7. 定 格 電 球 とは 協 定 規 則 第 37 号 及 び 協 定 規 則 第 128 号 で 規 定 されない 電 球 であって 寸 法 公 差 を 少 なくした 照 明 装 置 の 試 験 用 電 球 をいう 2.8. 試 験 自 動 車 状 態 とは 二 輪 自 動 車 側 車 付 二 輪 自 動 車 並 びにカタピラ 及 び そりを 有 する 自 動 車 にあっては 空 車 状 態 ( 原 動 機 及 び 燃 料 装 置 に 燃 料 潤 滑 油 冷 却 水 などの 全 量 を 搭 載 し 及 び 当 該 車 両 の 目 的 とする 用 途 に 必 要 な 固 定 的 な 設 備 を 設 けるなど 運 行 に 必 要 な 装 備 をした 状 態 をいう )の 自 動 車 に 運 転 者 1 名 (55kg)が 乗 車 した 状 態 をいい 二 輪 自 動 車 側 車 付 二 輪 自 動 車 並 びにカタピラ 及 びそりを 有 する 自 動 車 以 外 の 自 動 車 にあっては 非 積 載 状 態 ( 乗 車 人 員 又 は 積 載 物 品 を 乗 車 又 は 1/6
積 載 せず かつ 燃 料 冷 却 水 及 び 潤 滑 油 の 全 量 を 搭 載 し 自 動 車 製 作 者 が 定 める 工 具 及 び 付 属 品 (スペアタイヤを 含 む )を 全 て 装 備 した 状 態 をいう この 場 合 に おいて 燃 料 の 全 量 を 搭 載 するとは 燃 料 の 量 が 燃 料 装 置 の 容 量 の 90% 以 上 となる ように 燃 料 を 搭 載 することをいう )の 自 動 車 に 運 転 者 1 名 (75kg)が 乗 車 した 状 態 をいう なお 試 験 自 動 車 の 装 着 部 品 は 灯 火 器 の 取 付 位 置 寸 法 及 び 性 能 に 影 響 を 与 えるおそれのある 部 品 以 外 は 正 規 の 部 品 でなくてもよい 3. 一 般 規 定 3.1. 後 退 灯 は それぞれ4. 及 び6.の 規 定 に 適 合 しなければならない 3.2. 後 退 灯 は 通 常 の 使 用 状 態 において 予 想 される 振 動 を 受 けても 十 分 な 動 作 が 保 証 され かつ 本 技 術 基 準 で 定 められた 特 性 を 維 持 できるような 構 造 でなければな らない 3.3. 光 源 モジュールは 3.3.1.から3.3.3.までの 要 件 を 満 たすものとする 3.3.1. 光 源 モジュールは (a) 及 び(b)による 構 造 とする (a) 各 光 源 モジュールが 指 定 された 正 確 な 位 置 以 外 には 取 り 付 けることができ ず 工 具 を 使 わない 限 り 光 源 固 定 装 置 から 取 り 外 すことができない 構 造 であるこ と (b) 装 置 のハウジング 内 に 複 数 の 光 源 モジュールが 使 用 されている 場 合 は 異 なる 特 性 を 有 する 光 源 モジュールは 同 一 ランプハウジング 内 で 相 互 互 換 できない 構 造 であること 3.3.2. 光 源 モジュールは 改 造 防 止 対 策 が 施 された 構 造 でなければならない 3.3.3. 光 源 モジュールは いかなる 交 換 式 光 源 とも 交 換 できないように 設 計 されて いるものとする 3.4. 交 換 式 電 球 の 場 合 3.4.1. 標 準 電 球 を 使 用 する 場 合 は 協 定 規 則 第 37 号 の 最 新 改 訂 版 に 規 定 されたもの を 使 用 するものとする 3.4.2. 光 源 が 正 規 の 位 置 以 外 に 取 り 付 けることができないものとする 3.4.3. 交 換 式 電 球 の 受 金 形 状 は 標 準 電 球 を 使 用 する 場 合 にあっては IEC 規 格 60061 に 定 められた 形 状 定 格 電 球 を 使 用 する 場 合 にあっては JIS 規 格 C7709 に 定 められた 形 状 標 準 電 球 及 び 定 格 電 球 以 外 の 電 球 を 使 用 する 場 合 にあってはその 他 の 誤 組 付 防 止 措 置 が 図 られた 形 状 とする 3.7. 3.71. 標 準 電 球 を 使 用 する 場 合 は 協 定 規 則 第 37 号 及 び 協 定 規 則 第 128 号 の 最 新 改 訂 版 に 規 定 されたものを 使 用 するものとする 2/6
3.7.2. 4. 配 光 特 性 4.1. 後 退 灯 の 配 光 は 次 に 掲 げる 最 小 光 度 要 件 及 び 最 大 光 度 要 件 に 適 合 するもので あること 4.2. 後 退 灯 の 基 準 軸 の 光 度 は 80cd 以 上 であること 4.3. 後 退 灯 の 光 度 は 次 に 掲 げる 値 以 下 であること (1) 水 平 線 h-hを 含 む 水 平 面 上 方 :300cd (2) 水 平 面 及 び 水 平 面 下 方 5 に 含 まれる 間 :600cd (3) 水 平 面 下 方 5 を 超 える 下 方 向 :8000cd 4.4. 別 紙 1に 規 定 する 各 測 定 点 で 要 求 される 最 小 光 度 以 上 であること ただし 後 退 灯 が 自 動 車 の 後 面 の 両 側 に 備 えられる 場 合 は 各 内 側 角 度 30 まで の 各 測 定 点 における 光 度 が 要 求 される 最 小 光 度 25cd 以 上 であればよい 4.5. 複 数 の 光 源 を 有 する 後 退 灯 の 場 合 後 退 灯 は いずれか1つの 光 源 が 正 常 に 点 灯 しなくても 最 小 光 度 要 件 に 適 合 し すべての 光 源 が 点 灯 する 場 合 の 最 大 光 度 は 最 大 光 度 要 件 を 超 えてはならない この 場 合 において 複 数 の 光 源 のうちいずれか 1 個 が 正 常 に 機 能 しない 場 合 に すべての 光 源 が 消 灯 することとなるように 配 線 さ れている 場 合 は 1 個 の 光 源 とみなすものとする 5. 試 験 手 順 5.1. すべての 測 定 は 光 度 測 定 及 び 灯 光 の 色 の 測 定 を 含 め 以 下 に 定 める 方 法 で 実 施 する 5.1.1. 交 換 式 光 源 を 装 着 した 後 退 灯 であって 光 源 電 子 制 御 装 置 によって 電 圧 が 制 御 されないものは 当 該 装 置 に 使 用 される 無 色 の 標 準 電 球 又 は 定 格 電 球 を 用 い 所 定 の 光 束 ( 協 定 規 則 第 37 号 に 規 定 されたものにあってはその 規 則 に 定 められた 標 準 光 束 JIS 規 格 C7506 で 規 定 されたものにあってはその 規 格 に 定 められた 試 験 全 光 束 その 他 のものにあっては 設 計 された 光 束 )が 得 られるように 供 給 電 圧 を 調 整 す ること ただし 6.75V 13.5V 又 は 28.0VのLED 光 源 を 装 着 している 場 合 にあ っては 光 束 の 測 定 値 を 補 正 するものとし 補 正 係 数 は 目 標 光 束 値 と 供 給 電 圧 (6.75V 13.5V 又 は28.0V)における 平 均 光 束 値 との 比 によるものとする 5.1.2. 非 交 換 式 光 源 ( 電 球 等 )を 装 着 した 後 退 灯 であって 6V 12V 又 は 24Vの ものは それぞれ6.75V 13.5V 又 は28.0Vを 印 加 するものとする 5.1.3. 光 源 電 子 制 御 装 置 を 後 退 灯 の 一 部 として 供 給 する 場 合 にあっては 当 該 後 退 灯 3/6
の 入 力 端 子 に 自 動 車 製 作 者 等 が 定 める 電 圧 を 印 加 し 又 は 自 動 車 製 作 者 等 が 電 圧 を 定 めていない 場 合 にあっては6V 12V 又 は 24Vのものはそれぞれ 6.75V 13.5V 又 は28.0Vを 印 加 するものとする 5.1.4. 光 源 電 子 制 御 装 置 を 後 退 灯 の 一 部 として 供 給 しない 場 合 は 当 該 後 退 灯 の 入 力 端 子 に 自 動 車 製 作 者 等 が 定 める 電 圧 を 印 加 する 5.2. 電 球 以 外 の 光 源 を 使 用 する 後 退 灯 にあっては 動 作 から1 分 後 及 び 10 分 後 に 測 定 する 光 度 は 最 小 光 度 要 件 及 び 最 大 光 度 要 件 に 適 合 するものとする 動 作 から 1 分 後 及 び 10 分 後 の 光 度 分 布 は 各 試 験 実 施 点 において 1 分 後 10 分 後 及 び 光 度 安 定 性 が 生 じた 後 にHVで 測 定 される 光 度 の 比 率 を 適 用 することにより 光 度 安 定 性 が 生 じた 後 に 測 定 される 光 度 分 布 から 求 めるものとする この 場 合 において 光 度 安 定 性 が 生 じるとは 規 定 測 定 点 における 光 度 変 動 が 15 分 間 で3% 未 満 となる ことをいう 5.3. 見 かけの 表 面 は 灯 火 装 置 の 基 準 軸 方 向 により 決 定 する 6. 灯 光 の 色 規 定 灯 光 の 色 は 別 紙 1の 2.に 定 める 配 光 特 性 の 測 定 範 囲 内 において 白 色 であるこ ととし 配 光 特 性 の 測 定 範 囲 外 において 著 しい 色 のむらがないものであること また 色 度 特 性 の 試 験 方 法 については 5.のとおりとすること ただし 非 交 換 式 光 源 ( 電 球 等 )を 装 着 した 後 退 灯 の 場 合 には 5.1.の 規 定 に 基 づき 灯 火 器 に 装 着 され ている 光 源 を 用 いて 色 度 特 性 を 測 定 しなければならない 4/6
別 紙 1 配 光 特 性 測 定 方 法 1. 測 定 方 法 1.1. 配 光 特 性 測 定 中 は 適 切 な 遮 蔽 によって 乱 反 射 を 防 止 すること 1.2. 測 定 結 果 が 規 定 の 要 件 を 満 たさない 場 合 には 以 下 の 要 件 を 満 たす 方 法 で 測 定 を 行 う 1.2.1. 測 定 距 離 は 距 離 の 逆 2 乗 の 法 則 が 適 用 できるようにとること 後 退 灯 を 自 動 車 に 取 り 付 けた 状 態 で 測 定 する 場 合 にあっては 灯 火 器 の 基 準 中 心 か ら 測 定 スクリーンまでに 距 離 は 原 則 として 3m 以 上 とすること 1.2.2. 測 定 装 置 は 灯 火 器 の 基 準 中 心 から 見 た 受 光 器 の 開 口 角 が 10 以 上 1 以 下 になるように 設 定 する 1.2.3. 光 度 要 件 を 測 定 する 場 合 における 観 測 角 の 誤 差 は 0.25 以 内 であること 1.3. 配 光 特 性 の 試 験 は 製 作 者 等 が 複 数 の 基 準 軸 を 指 定 する 場 合 にあっては 指 定 す る 各 々の 基 準 軸 について 製 作 者 等 が 基 準 軸 の 一 定 の 範 囲 を 指 定 する 場 合 にあって は 指 定 する 基 準 軸 の 範 囲 のうち 最 も 不 利 な 位 置 について それぞれ 実 施 するものと する 2. 測 定 点 と 最 小 光 度 値 2.1. 表 のH=0 及 びV=0 点 は 基 準 軸 に 該 当 し 後 退 灯 を 自 動 車 に 取 り 付 けた 状 態 では 自 動 車 中 心 面 に 対 して 水 平 かつ 平 行 である 表 の 数 値 は 各 測 定 点 における 最 小 光 度 を cd で 表 したものである 5/6
2.2. 目 視 検 査 によって 後 退 灯 の 配 光 パターンに 明 らかなむらが 認 められる 場 合 には 上 記 の 測 定 点 のうち2 点 の 間 を 測 定 した 光 度 がこれらの 測 定 点 の 低 い 方 の 光 度 の 50 % 以 下 にならない 事 を 確 認 すること 3. 複 数 の 光 源 をもつ 後 退 灯 の 配 光 特 性 測 定 配 光 特 性 は 以 下 のように 検 査 する 3.1. 非 交 換 式 光 源 ( 電 球 等 )の 場 合 : 本 技 術 基 準 5.1.の 規 定 に 基 づき 灯 火 器 に 装 着 されている 光 源 を 用 いて 配 光 特 性 の 測 定 を 行 う 3.2. 交 換 式 光 源 の 場 合 : 6.75V 13.5V 又 は 28.0Vの 量 産 電 球 を 装 着 している 場 合 後 退 灯 の 光 度 の 値 は 補 正 するものとする 補 正 係 数 は 基 準 光 束 値 (LED 光 源 の 場 合 にあっては 目 標 光 束 値 )と 供 給 電 圧 (6.75V 13.5V 又 は 28.0V)で 測 定 した 光 束 値 の 比 率 とし それぞれの 使 用 電 球 の 実 際 の 光 束 値 は 平 均 光 束 値 から±5% 以 内 でなけ ればならない また 量 産 電 球 にかえて 標 準 電 球 又 は 定 格 電 球 を 使 用 することができる この 場 合 に それぞれの 電 球 の 位 置 における 電 球 の 所 定 の 光 束 で 測 定 した 光 度 を 合 計 する ものとする 6/6