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Q 平 成 25 年 金 商 法 改 正 ( 平 成 26 年 4 月 施 行 )で どうして 情 報 伝 達 者 に 対 するインサイ ダー 取 引 規 制 が 設 けられたのでしょうか? A 情 報 伝 達 行 為 まで 処 罰 することは 一 般 人 を 秘 密 漏 えい 罪 で 処 罰 することになりかねず また 悪 質 な 事 例 は 情 報 受 領 者 のインサイダー 取 引 違 反 の 教 唆 犯 幇 助 犯 で 処 罰 すれば よいとの 考 え 方 に 基 づきます 解 説 1. 情 報 伝 達 行 為 が 処 罰 の 対 象 とされてこなかった 理 由 平 成 25 年 金 商 法 改 正 ( 平 成 26 年 4 月 施 行 )により 情 報 伝 達 行 為 取 引 推 奨 行 為 が 処 罰 の 対 象 となりましたが それ 以 前 は 情 報 伝 達 行 為 を 直 接 処 罰 する 規 定 は 金 商 法 にはあり ませんでした これは 1 公 務 員 弁 護 士 公 認 会 計 士 等 の 特 に 他 人 の 秘 密 に 関 与 する 特 別 の 職 にある 者 について 秘 密 漏 示 罪 が 設 けられていますが 上 場 会 社 の 役 職 員 のような 特 別 の 職 にあ るわけではない 一 般 の 人 々について 同 様 の 秘 密 漏 示 罪 を 設 けることは 適 当 ではない 2 実 際 に 重 要 事 実 を 知 った 者 が 取 引 を 行 うことが 証 券 市 場 の 公 正 性 および 健 全 性 に 対 する 投 資 家 の 信 頼 を 害 するのであるので それ 以 前 の 単 なる 重 要 事 実 の 伝 達 行 為 について 処 罰 する 必 要 性 に 乏 しい との 考 え 方 によります( 横 畠 裕 介 逐 条 解 説 インサイダー 取 引 規 制 と 罰 則 ( 商 事 法 務 研 究 会 平 成 元 年 ) 127 頁 ) また 情 報 伝 達 行 為 をすべて 不 処 罰 とする 趣 旨 ではなく 当 該 重 要 事 実 の 伝 達 を 行 った 者 がその 教 唆 犯 または 幇 助 犯 として 処 罰 されることがあり 得 るので 不 合 理 な 結 果 は 生 じ ないと 考 えられていました( 前 掲 横 畠 127 頁 ) たとえば 1 会 社 関 係 者 がその 友 人 に 対 して 重 要 事 実 を 教 示 して 上 場 株 券 等 の 売 買 等 を 行 うことを 勧 め その 結 果 友 人 がインサイダー 取 引 をすることを 決 意 して 実 際 に 取 引 を した 場 合 には その 会 社 関 係 者 はその 友 人 のインサイダー 取 引 違 反 ( 金 商 法 166 条 3 項 197 条 の2 第 13 号 )の 教 唆 犯 ( 刑 法 61 条 1 項 )として 処 罰 されることとなり 2すでに 他 からの 情 報 により 会 社 の 未 公 表 の 重 要 事 実 を 知 り 上 場 株 式 の 売 買 を 行 おうとしている 知 人 から 当 該 重 要 事 実 の 確 認 を 求 められた 当 該 会 社 の 会 社 関 係 者 がこれに 応 じ その 知 人 が インサイダー 取 引 を 行 うことを 知 りながら 重 要 事 実 を 教 示 確 認 して その 犯 意 を 強 めさせ あるいはその 犯 行 を 容 易 ならしめ その 者 が 実 際 に 取 引 をした 場 合 には そ の 会 社 関 係 者 はその 知 人 のインサイダー 取 引 違 反 ( 金 商 法 166 条 3 項 197 条 の2 第 13 号 ) の 罪 の 幇 助 犯 として 処 罰 されることになります 2. 教 唆 犯 として 処 罰 された 事 例 上 記 1のとおり 情 報 受 領 者 のインサイダー 取 引 違 反 の 教 唆 犯 幇 助 犯 として 処 罰 され る 可 能 性 は 理 論 上 ありますが 刑 事 罰 の 謙 抑 性 の 見 地 から 実 際 にこれらの 共 犯 として 処 罰 された 例 はほとんどありません( 教 唆 犯 について 平 成 11 年 (トーアスチール 事 件 ) 平 2

成 25 年 ( 下 記 事 案 参 照 )の 計 2 例 のみ) この 点 横 浜 地 裁 において 平 成 25 年 9 月 30 日 に 大 手 証 券 会 社 の 執 行 役 員 (X 被 告 ) が 実 際 に 株 取 引 をした 知 人 の 会 社 役 員 ( 情 報 受 領 者 のインサイダー 取 引 違 反 で 有 罪 確 定 ) に 対 して 取 引 先 企 業 の 公 開 買 付 け(TOB)に 関 する 未 公 開 情 報 を 伝 達 したとして 教 唆 犯 として 処 罰 されたことが 注 目 されます( 懲 役 2 年 6 月 執 行 猶 予 4 年 罰 金 150 万 円 ( 求 刑 懲 役 3 年 罰 金 300 万 円 ) 控 訴 中 ) X 被 告 は 平 成 22 年 ~23 年 同 証 券 会 社 と 取 引 のある 物 流 会 社 など3 社 のTOB 情 報 を 会 社 役 員 に 提 供 してインサイダー 取 引 を 唆 し 会 社 役 員 は 当 該 情 報 を 基 に3 社 の 株 を 計 約 6400 万 円 で 買 い 付 け 公 表 直 後 に 売 り 抜 け 約 3600 万 円 の 利 益 を 得 た 同 判 決 では 1 会 社 役 員 がX 被 告 からの 情 報 伝 達 を 認 めていること 2X 被 告 が 社 内 で インサイダー 情 報 を 知 った 直 後 に 会 社 役 員 に 電 話 していること などから X 被 告 が 情 報 提 供 していたと 認 定 し 教 唆 犯 の 成 立 を 認 めました なお 検 察 は 当 初 X 被 告 がインサイダー 取 引 を 主 導 していたとして 共 謀 共 同 正 犯 と してインサイダー 取 引 の 共 謀 共 同 正 犯 として 起 訴 しましたが 会 社 役 員 の 判 決 において 共 謀 性 が 否 定 されたため 訴 因 を 変 更 して 教 唆 犯 としての 起 訴 に 変 更 しました 本 件 は 平 成 25 年 改 正 に 基 づく 情 報 伝 達 者 のインサイダー 取 引 規 制 の 施 行 後 に 行 われた 事 案 であれば 1X 被 告 には 会 社 役 員 に 取 引 を 行 わせる 目 的 があったこと 2インサ イダー 取 引 が 実 際 に 行 わせたことから 処 罰 の 対 象 になり 得 たと 考 えられます 3 金 融 商 品 取 引 業 者 の 情 報 管 理 に 対 する 行 為 規 制 金 融 商 品 取 引 業 者 等 ( 金 融 商 品 取 引 業 者 および 銀 行 等 の 登 録 金 融 機 関 )は その 取 り 扱 う 法 人 関 係 情 報 に 関 する 管 理 又 は 顧 客 の 有 価 証 券 の 売 買 等 に 関 する 管 理 について 法 人 関 係 情 報 に 係 る 不 公 正 な 取 引 の 防 止 を 図 るために 必 要 かつ 適 切 な 措 置 を 講 じなければな りません( 金 商 法 40 条 2 号 業 府 令 123 条 1 項 5 号 ) 法 人 関 係 情 報 ( 業 府 令 2 条 4 項 14 号 )とは 1 上 場 会 社 等 の 運 営 業 務 又 は 財 産 に 関 する 公 表 されていない 重 要 な 情 報 であって 顧 客 の 投 資 判 断 に 影 響 を 及 ぼすと 認 められ るもの 2 公 開 買 付 け 又 はこれに 準 ずる 株 券 等 の 買 集 めの 実 施 又 は 中 止 の 決 定 に 係 る 公 表 されていない 情 報 であり インサイダー 取 引 の 重 要 事 実 に 近 似 したものです( 重 要 事 実 よ りも 広 いと 考 えられています ) したがって 金 融 商 品 取 引 業 者 などの 役 職 員 が 第 三 者 にインサイダー 情 報 を 伝 達 した 場 合 は 法 人 関 係 情 報 の 管 理 違 反 として 行 政 処 分 の 対 象 となり 得 ます 4 上 場 会 社 の 役 職 員 がインサイダー 情 報 を 伝 達 した 場 合 上 場 会 社 の 役 職 員 がインサイダー 情 報 を 第 三 者 に 伝 達 した 場 合 には 上 記 1 2のとお り 情 報 受 領 者 のインサイダー 取 引 違 反 の 教 唆 犯 幇 助 犯 となることはあり 得 ましたが それ 以 外 の 場 合 は 刑 事 罰 の 対 象 となることはありませんでした もっとも 情 報 伝 達 行 為 については 上 場 会 社 のインサイダー 取 引 管 理 規 程 において 禁 じられているのが 通 常 でこれに 違 反 し 懲 戒 処 分 の 対 象 となることはあり 得 ます 3

Q 平 成 25 年 金 商 法 改 正 ( 平 成 26 年 4 月 施 行 )で どうして 情 報 伝 達 行 為 取 引 推 奨 行 為 に 対 するインサイダー 取 引 規 制 が 設 けられたのでしょうか? A 情 報 受 領 者 に 対 するインサイダー 取 引 違 反 の 課 徴 金 事 案 が 増 加 してきたことや 公 募 増 資 に 関 連 したインサイダー 取 引 行 為 が 相 次 いだこと 等 によります また 他 の 先 進 国 にお いては 情 報 伝 達 行 為 や 取 引 推 奨 行 為 も 規 制 の 対 象 としていることも 参 考 にしております 解 説 1 情 報 受 領 行 為 取 引 推 奨 行 為 のインサイダー 取 引 規 制 が 設 けられた 経 緯 平 成 25 年 金 商 法 改 正 ( 平 成 26 年 4 月 施 行 )により 情 報 受 領 行 為 および 取 引 推 奨 行 為 に 対 するインサイダー 取 引 規 制 が 設 けられた 背 景 には 近 時 情 報 受 領 者 に 対 するインサ イダー 取 引 違 反 の 課 徴 金 事 案 が 増 加 してきたことや 公 募 増 資 に 関 連 したインサイダー 取 引 行 為 が 相 次 いだこと 等 があります また 他 の 欧 米 の 先 進 国 においては 情 報 伝 達 行 為 や 取 引 推 奨 行 為 も 規 制 の 対 象 としてい ることも 参 考 にしております 平 成 24 年 7 月 31 日 に 金 融 審 議 会 にインサイダー 取 引 規 制 に 関 するワーキング グル ープが 設 けられ 同 年 12 月 25 日 までに 合 計 7 回 の 審 議 が 行 われました 同 年 12 月 25 日 に かかる 審 議 を 受 けて 金 融 審 議 会 は インサイダー 取 引 規 制 に 関 するワーキング グ ループ 報 告 書 を 公 表 しました 1 2 情 報 受 領 者 によるインサイダー 取 引 違 反 の 課 徴 金 事 案 下 記 のとおり インサイダー 取 引 違 反 については 課 徴 金 事 案 犯 則 事 案 のいずれにお いても 情 報 受 領 者 が 違 反 行 為 者 の 事 案 が 増 加 しております これを 受 けて 会 社 関 係 者 や 公 開 買 付 者 等 関 係 者 による 情 報 伝 達 行 為 や 取 引 推 奨 行 為 を 規 制 する 必 要 性 が 高 まってき ました 1 http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20121225-1.html 4

インサイダー 取 引 規 制 違 反 の 課 徴 金 事 案 犯 則 事 件 件 数 年 度 課 徴 金 事 案 犯 則 事 案 ( 平 成 ) うち 情 報 受 領 者 が 違 反 行 為 者 の 事 案 うち 情 報 受 領 者 が 違 反 行 為 者 の 事 案 17 年 度 4 0 4 1 18 年 度 11 3 8 5 19 年 度 16 7 4 1 20 年 度 17 21 6 4 21 年 度 38 12 7 3 22 年 度 20 12 4 3 23 年 度 15 12 6 4 合 計 121 58 39 21 ( 金 融 庁 公 表 資 料 参 照 ) 3 公 募 増 資 に 関 連 したインサイダー 取 引 違 反 平 成 25 年 金 商 法 改 正 ( 平 成 26 年 4 月 施 行 )により 情 報 受 領 行 為 および 取 引 推 奨 行 為 に 対 するインサイダー 取 引 規 制 が 設 けられた 契 機 は 下 記 のとおり 平 成 24 年 から 平 成 25 年 にかけて 大 手 証 券 会 社 がファンドに 対 して 上 場 会 社 の 公 募 増 資 に 関 する 情 報 を 公 表 前 に 伝 達 して ファンドが 情 報 受 領 者 のインサイダー 取 引 違 反 として 課 徴 金 納 付 命 令 を 受 けた 事 案 が 相 次 いだことによります 特 に ファンドは 他 人 の 計 算 により 運 用 をしますが 課 徴 金 額 よりも 利 得 額 がはる かに 多 く インサイダー 取 引 をした 方 が やり 得 で 課 徴 金 に 抑 止 力 がないことが 問 題 と なりました 5

公 募 増 資 に 関 連 したインサイダー 取 引 違 反 の 事 例 上 場 会 社 公 募 増 資 違 反 行 為 者 情 報 伝 達 者 課 徴 金 勧 課 徴 金 納 付 課 徴 金 額 フ ァ ン ド 発 表 日 告 日 命 令 日 の 利 得 額 1 国 際 石 油 平 成 22 年 C 信 託 銀 行 N 証 券 会 社 平 成 年 24 平 成 24 年 5 万 円 1455 万 円 開 発 帝 石 7 月 8 日 3 月 21 日 6 月 27 日 2 日 本 板 硝 平 成 22 年 A アセット J 証 券 会 社 平 成 24 年 平 成 24 年 13 万 円 6051 万 円 子 8 月 24 日 マネジメン 5 月 29 日 6 月 26 日 ト 3 み ず ほ フ 平 成 22 年 C 信 託 銀 行 N 証 券 会 社 平 成 年 24 平 成 24 年 8 万 円 2023 万 円 ィ ナ ン シ 6 月 25 日 5 月 29 日 6 月 27 日 ャ ル グ ル ープ 4 東 京 電 力 平 成 22 年 F 証 券 会 社 N 証 券 会 社 平 成 24 年 審 判 手 続 手 1468 万 9 月 29 日 個 人 6 月 8 日 続 終 了 円 - 6 万 円 5 日 本 板 硝 平 成 22 年 J 合 同 会 社 D 証 券 会 社 平 成 年 24 平 成 25 年 437 万 円 1624 万 円 子 8 月 24 日 6 月 29 日 月 16 日 6 エ ル ピ ー ダ メ モ リ ー 平 成 23 年 7 月 11 日 J 合 同 会 社 D 証 券 会 社 平 成 年 24 平 成 25 年 12 万 円 564 万 円 11 月 2 日 4 月 19 日 ( 金 融 庁 公 表 資 料 参 照 ) 4 諸 外 国 におけるインサイダー 取 引 規 制 平 成 25 年 金 商 法 改 正 では 諸 外 国 におけるインサイダー 取 引 規 制 も 参 考 にして 改 正 が なされています 下 記 のとおり 欧 米 の 先 進 諸 国 を 見 ると 日 本 を 除 き 情 報 伝 達 行 為 や 取 引 推 奨 行 為 違 反 について 規 制 が 設 けられています また 他 人 の 計 算 のインサイダー 取 引 違 反 についての 課 徴 金 については 米 国 では 取 引 自 体 の 利 得 の3 倍 英 国 では 報 酬 額 + 制 裁 金 とい うように ファンドによるインサイダー 取 引 の やり 得 を 防 ぐ 手 立 てが 設 けられています 6

諸 外 国 におけるインサイダー 取 引 規 制 の 比 較 ( 金 融 庁 公 表 資 料 参 照 ) 日 本 米 国 英 国 フランス ドイツ 規 制 対 象 イ ン サ イ ダー 取 引 情 報 伝 達 ( 注 1) ( 注 2) ( 注 2) ( 注 3) 行 為 * 情 報 伝 達 者 が 情 報 受 領 情 報 受 領 者 取 引 を 行 った 場 者 が 取 引 を が 取 引 を 行 っ 合 に 限 る 行 っ た 場 合 た 場 合 に 限 り に 限 り 執 行 執 行 例 あり 例 あり 取 引 推 奨 ( 注 4) 行 為 課 徴 金 等 ( 注 5) 他 人 の 報 酬 額 取 引 自 体 の 利 得 報 酬 額 + 制 裁 1 億 ユーロ 課 徴 金 等 なし 計 算 の の 最 大 3 倍 or 場 合 の 課 報 酬 額 の 10 徴 金 額 倍 以 下 刑 事 罰 (5 年 以 下 の (20 年 以 下 の (7 年 以 下 の (2 年 以 下 (5 年 以 下 の 懲 役 等 ) 自 由 刑 等 ) 自 由 刑 等 ) の 自 由 刑 自 由 刑 等 ) 等 ) ( 注 1) 発 行 体 若 しくは 株 主 に 対 する 信 任 義 務 又 は 情 報 源 等 に 対 する 信 任 義 務 に 違 反 して 他 の 者 に 情 報 伝 達 した 場 合 に 限 る ( 注 2) 雇 用 関 係 役 職 専 門 的 職 務 上 の 役 割 の 適 切 な 遂 行 等 として 行 う 場 合 を 除 く ( 注 3) 権 限 なく 行 う 場 合 に 限 る ( 注 4) 法 令 上 明 確 には 規 制 対 象 とされていないが 被 推 奨 者 による 取 引 が 行 われた 場 合 に は 法 令 違 反 になり 得 る ( 注 5) 情 報 伝 達 取 引 推 奨 を 行 った 者 に 対 する 行 政 上 の 措 置 ( 過 料 (20 万 ユーロ 以 下 の み)) 7

Q か 情 報 伝 達 行 為 取 引 推 奨 行 為 に 対 するインサイダー 取 引 規 制 はどのような 規 制 でしょう A 1 未 公 表 の 重 要 事 実 を 知 っている 会 社 関 係 者 ( 上 場 会 社 や 主 幹 事 証 券 会 社 の 役 職 員 等 ) が 他 人 に 対 し 2 公 表 前 に 取 引 をさせることにより 利 益 を 得 させる 目 的 をもって 3 情 報 伝 達 取 引 推 奨 を 行 うことを 禁 止 しています ただし 刑 事 罰 課 徴 金 納 付 命 令 の 対 象 となるのは 公 表 前 にインサイダー 取 引 が 行 われた 場 合 に 限 られます 解 説 情 報 伝 達 行 為 取 引 推 奨 行 為 に 対 するインサイダー 取 引 規 制 のイメージ 重 要 事 実 を 知 っ ている 会 社 関 係 者 ( 伝 達 推 奨 者 ) 伝 達 推 奨 取 引 を 行 わせる 目 的 等 取 引 行 為 者 ( 第 一 次 情 報 受 領 者 ) 株 取 引 インサイダー 取 引 が 行 われ たこと 証 券 市 場 金 融 庁 資 料 参 照 1 規 制 の 概 要 金 商 法 167 条 の2に 未 公 表 の 重 要 事 実 の 伝 達 等 の 禁 止 という 規 定 が 新 たに 設 けられ ます 同 条 1 項 では 会 社 関 係 者 が1 未 公 表 の 重 要 事 実 を 知 っている 会 社 関 係 者 ( 上 場 会 社 や 主 幹 事 証 券 会 社 の 役 職 員 等 )が 他 人 に 対 し 2 公 表 前 に 取 引 をさせることにより 利 益 を 得 させる 目 的 をもって 3 情 報 伝 達 取 引 推 奨 を 行 うことを 禁 止 しています もっとも 刑 事 罰 課 徴 金 納 付 命 令 の 対 象 となるのは 重 要 事 実 の 公 表 前 にインサイダー 取 引 が 行 われた 場 合 に 限 られます( 金 商 法 175 条 の2 第 1 項 197 条 の2 第 14 号 15 号 207 条 ) これは 情 報 受 領 者 によるインサイダー 取 引 を 防 止 するためには 情 報 伝 達 者 についても 一 定 の 規 制 をすることが 必 要 となりますが 他 方 企 業 の 通 常 の 業 務 活 動 に 支 障 が 生 じな いよう 配 慮 しつつ 取 引 に 結 びつく 不 正 な 情 報 漏 えいを 規 制 しようとするものです 金 融 庁 は 平 成 25 年 9 月 12 日 に 金 商 法 167 条 の2の 解 釈 指 針 として 情 報 伝 達 取 引 推 奨 規 制 に 関 する Q&A 2 を 公 表 しています 2 http://www.fsa.go.jp/news/25/syouken/20130912-1/01.pdf 8

2 会 社 関 係 者 の 未 公 表 の 重 要 事 実 の 伝 達 等 の 禁 止 会 社 関 係 者 の 未 公 表 の 重 要 事 実 の 伝 達 等 の 禁 止 は 以 下 のとおり 構 成 要 件 が 定 められてい ます( 金 商 法 167 条 の2 第 1 項 ) 1 主 体 2 時 期 3 実 行 行 為 4 主 観 的 要 件 会 社 関 係 者 であって 当 該 上 場 会 社 等 に 係 る 同 項 に 規 定 する 業 務 等 に 関 する 重 要 事 実 を 同 項 各 号 に 定 めるところにより 知 ったもの 当 該 業 務 等 に 関 する 重 要 事 実 について 同 項 の 公 表 がされたことになる 前 他 人 に 対 し 当 該 業 務 等 に 関 する 重 要 事 実 を 伝 達 すること ま たは 当 該 売 買 等 をすることを 勧 めること 当 該 上 場 会 社 等 の 特 定 有 価 証 券 等 に 係 る 売 買 等 をさせることにより 当 該 他 人 に 利 益 を 得 させる 目 的 又 は 他 人 の 損 失 の 発 生 を 回 避 さ せる 目 的 を 有 すること( 前 提 として 3の 実 行 行 為 をすることにつ いての 認 識 は 当 然 必 要 ) また 公 開 買 付 者 等 関 係 者 についても 以 下 のとおり 同 様 の 規 制 が 設 けられています( 金 商 法 167 条 の2 第 2 項 ) 1 主 体 2 時 期 3 実 行 行 為 4 主 観 的 要 件 公 開 買 付 者 等 関 係 者 であって 当 該 公 開 買 付 者 等 の 公 開 買 付 け 等 事 実 を 同 項 各 号 に 定 めるところにより 知 ったもの 当 該 公 開 買 付 等 事 実 について 同 項 の 公 表 がされたこととなる 前 他 人 に 対 し 公 開 買 付 け 等 事 実 を 伝 達 すること または 当 該 買 付 け 等 若 しくは 当 該 売 付 け 等 をすることを 勧 めること 公 開 買 付 け 等 の 実 施 に 関 する 事 実 に 係 る 場 合 にあっては 当 該 公 開 買 付 け 等 に 係 る 株 券 等 に 係 る 買 付 け 等 をさせること または 公 開 買 付 け 等 の 中 止 に 関 する 事 実 に 係 る 場 合 にあっては 当 該 公 開 買 付 け 等 に 係 る 株 券 等 に 係 る 売 付 け 等 をさせること により 当 該 他 人 に 利 益 を 得 させる 目 的 または 当 該 他 人 の 損 失 の 発 生 を 回 避 させる 目 的 を 有 すること( 前 提 として 3の 実 行 行 為 をすることについての 認 識 は 当 然 必 要 ) 3 会 社 内 での 伝 達 行 為 ( 情 報 伝 達 取 引 推 奨 規 制 に 関 するQ&A 問 1) 情 報 伝 達 の 相 手 方 となる 他 人 ( 上 記 23 参 照 )については 特 に 限 定 はなく 会 社 関 係 者 が 会 社 内 の 役 職 員 を 含 む 他 人 に 対 して 重 要 事 実 を 伝 達 することが 規 制 の 対 象 となりま す 会 社 関 係 者 の 所 属 する 上 場 会 社 等 の 他 の 役 職 員 も 会 社 関 係 者 であり 金 商 法 166 条 1 項 9

1 号 の 職 務 に 関 し は 広 く 解 釈 されるため 会 社 内 で 会 社 関 係 者 から 重 要 事 実 の 伝 達 を 受 けた 他 の 役 職 員 が 他 人 に 対 して 重 要 事 実 を 伝 達 することも 規 制 の 対 象 となり 得 ます 一 方 目 的 要 件 を 満 たさない 情 報 伝 達 は 規 制 の 対 象 ではなく 業 務 上 必 要 な 社 内 外 での 情 報 交 換 や 情 報 共 有 は 通 常 の 場 合 重 要 事 実 の 公 表 前 に 売 買 等 をさせることにより 他 人 に 利 益 を 得 させる 等 の 目 的 をもって 行 うものではないと 考 えられるため 基 本 的 に 規 制 対 象 とはならないものと 考 えられます 4 家 族 知 人 への 伝 達 ( 情 報 伝 達 取 引 推 奨 規 制 に 関 するQ&A 問 2) 重 要 事 実 の 公 表 前 に 売 買 等 をさせることにより 他 人 に 利 益 を 得 させる 等 の 主 観 的 目 的 ( 上 記 24)を 有 していなければ 日 常 会 話 の 中 で 重 要 事 実 を 話 したとしても 規 制 対 象 と はなりません ただし 上 場 会 社 等 の 未 公 表 の 重 要 事 実 を 業 務 とは 関 係 のない 他 人 に 話 すことは イン サイダー 取 引 が 行 われるおそれを 高 めるものであり また 上 場 会 社 等 の 社 内 規 則 に 違 反 す るおそれもあるため 情 報 管 理 に 留 意 する 必 要 があると 考 えられます また 日 常 会 話 の 中 で 重 要 事 実 を 聞 いた 家 族 や 知 人 が 重 要 事 実 の 公 表 前 に 取 引 を 行 えば 第 一 次 情 報 受 領 者 として 当 該 家 族 や 知 人 はインサイダー 取 引 規 制 の 違 反 ( 金 商 法 166 条 3 項 )となることにも 留 意 する 必 要 があります 5 IR 活 動 ( 情 報 伝 達 取 引 推 奨 規 制 に 関 する Q&A 問 3) 上 場 会 社 等 では IR 活 動 として 投 資 家 等 との 間 で 自 社 の 経 営 状 況 や 財 務 内 容 等 に 関 す る 広 報 活 動 が 一 般 的 に 行 われています こうした 活 動 の 一 環 として 行 う 自 社 への 投 資 を 促 す ような 一 般 的 な 推 奨 については 通 常 の 場 合 他 人 に 対 し 特 に 重 要 事 実 の 公 表 前 の 売 買 等 を 行 わせ それに 起 因 した 利 益 を 得 させるためのものではなく 重 要 事 実 の 公 表 前 に 売 買 等 をさせることにより 他 人 に 利 益 を 得 させる 等 の 主 観 的 な 目 的 ( 上 記 24)を 欠 くと 考 え られるため 基 本 的 に 規 制 対 象 とはならないものと 考 えられます 6 インサイダー 取 引 が 行 われなかった 場 合 ( 情 報 伝 達 取 引 推 奨 規 制 に 関 するQ&A 問 6) 情 報 伝 達 取 引 推 奨 規 制 に 違 反 した 者 が 処 罰 や 課 徴 金 の 対 象 となるのは 当 該 違 反 により 情 報 伝 達 取 引 推 奨 を 受 けた 者 が 重 要 事 実 の 公 表 前 に 売 買 等 をした 場 合 に 限 ることとされ ています なお 重 要 事 実 の 公 表 前 にした 売 買 等 がインサイダー 取 引 規 制 の 適 用 除 外 に 当 た る 場 合 についても 処 罰 や 課 徴 金 の 対 象 から 除 外 されています( 金 融 商 品 取 引 法 第 175 条 の2 第 197 条 の2 第 14 号 15 号 ) しかしながら 他 人 に 対 し 重 要 事 実 の 公 表 前 に 売 買 等 をさせることにより 他 人 に 利 益 を 得 させる 等 の 目 的 をもって 情 報 伝 達 取 引 推 奨 を 行 うことは インサイダー 取 引 等 を 引 き 起 こすおそれの 強 い 不 正 な 行 為 であり 結 果 的 に 重 要 事 実 の 公 表 前 の 売 買 等 が 行 われなかっ 10

たとしても ( 処 罰 や 課 徴 金 の 対 象 にならないものの ) 規 制 違 反 に 該 当 することとなります このため 金 融 商 品 取 引 業 者 等 がこのような 行 為 を 行 った 場 合 には 行 政 処 分 の 対 象 とな り 得 るほか 上 場 会 社 等 の 役 職 員 がこのような 行 為 を 行 った 場 合 には 上 場 会 社 等 の 社 内 規 則 に 違 反 することとなり 得 ます 7 証 券 会 社 の 営 業 部 員 の 取 引 推 奨 行 為 ( 情 報 伝 達 取 引 推 奨 規 制 に 関 するQ&A 問 5 6) 証 券 会 社 等 において 一 部 の 役 職 員 が 上 場 会 社 等 の 未 公 表 の 重 要 事 実 を 知 っていたとして も チャイニーズ ウォールにより 営 業 部 門 の 役 職 員 がそれを 知 らない 場 合 には 当 該 取 引 推 奨 行 為 は 基 本 的 に 規 制 違 反 とはならないものと 考 えられます 他 方 上 場 会 社 等 の 未 公 表 の 重 要 事 実 を 知 っている 証 券 会 社 の 営 業 部 門 の 役 職 員 が 顧 客 から 当 該 上 場 会 社 等 の 評 価 を 求 められた 場 合 明 示 的 に 取 引 推 奨 を 行 わなければ 取 引 推 奨 規 制 の 違 反 とならないか 問 題 となり 得 ます もっとも 一 般 に 証 券 会 社 等 については 上 場 会 社 等 の 法 人 関 係 情 報 を 提 供 して 勧 誘 する 行 為 が 禁 じられており( 金 融 商 品 取 引 業 等 に 関 する 内 閣 府 令 第 117 条 第 1 項 第 14 号 ) 証 券 会 社 等 においては 上 場 会 社 等 の 内 部 情 報 が 本 来 知 る 必 要 のない 営 業 部 門 の 役 職 員 に 伝 わることのないよう 適 切 に 情 報 管 理 することが 求 められるので 情 報 管 理 態 勢 が 適 切 に 確 立 されていれば 証 券 会 社 の 営 業 部 門 の 役 職 員 について ご 指 摘 のような 場 面 が 生 じるおそれ は 低 いものと 考 えられます しかしながら 証 券 会 社 等 の 営 業 部 門 の 役 職 員 が 上 場 会 社 等 の 未 公 表 の 重 要 事 実 を 職 務 等 に 関 し 知 っている 場 合 でも 一 般 論 としていえば 投 資 判 断 を 示 すものではない 一 般 的 な 会 社 の 評 価 に 触 れることは 差 し 支 えありません しかしながら 取 引 推 奨 規 制 の 違 反 に 該 当 す るのは 明 示 的 に 取 引 推 奨 を 行 う 場 合 だけに 限 られるものではなく 規 制 違 反 に 該 当 するか 否 かは 行 為 者 の 言 動 等 によって 実 質 的 に 判 断 されることに 留 意 が 必 要 です したがって 仮 に 明 示 的 に 取 引 推 奨 を 行 わなかったとしても 顧 客 に 対 して 早 期 の 又 は 一 定 期 間 内 の 売 買 を 促 すような 言 動 等 を 行 った 場 合 には 規 制 違 反 となるおそれがあると 考 えられます 8 知 る 者 同 士 の 取 引 (クロクロ 取 引 )の 適 用 除 外 との 関 係 ( 情 報 伝 達 取 引 推 奨 規 制 に 関 する Q&A 問 7) インサイダー 情 報 を 知 る 者 同 士 の 金 融 商 品 取 引 所 外 での 相 対 の 取 引 (クロクロ 取 引 )は インサイダー 取 引 の 適 用 除 外 とされています( 金 商 法 166 条 6 項 7 号 ) これに 対 して 情 報 伝 達 取 引 推 奨 規 制 は 重 要 事 実 の 公 表 前 に 売 買 等 をさせることに より 他 人 に 利 益 を 得 させる 等 の 目 的 があることが 要 件 ( 目 的 要 件 )として 必 要 であるとさ れています したがって 会 社 関 係 者 が 資 金 調 達 を 目 的 として 未 公 表 の 重 要 事 実 を 伝 達 した 上 で 保 有 株 式 を 売 却 するような 場 合 において 情 報 伝 達 に 当 たり 単 に 情 報 の 受 領 者 が 当 該 売 却 に 11

起 因 した 利 益 を 得 る 可 能 性 があることを 認 識 していたというだけでは 通 常 の 場 合 他 人 に 利 益 を 得 させる という 目 的 要 件 を 満 たさないと 考 えられるため 基 本 的 に 規 制 違 反 とは ならないものと 考 えられます これに 対 して クロクロ 取 引 が 市 場 価 格 よりも 割 り 引 いた 価 格 で 行 われるような 場 合 には 取 引 の 相 手 方 は 取 得 価 格 と 市 場 価 格 との 差 額 の 利 益 を 得 ることができる 可 能 性 があります しかしながら 情 報 伝 達 取 引 推 奨 規 制 の 目 的 要 件 を 満 たすか 否 かについては 単 に 市 場 価 格 よりも 割 り 引 いたという 事 実 があったか 否 かによってではなく 他 人 に 対 し 特 に 重 要 事 実 の 公 表 前 に 売 買 等 を 行 わせ それに 起 因 した 利 益 を 得 させる 目 的 があったか 否 か によって 判 断 されることとなります 9 主 観 的 要 件 の 認 定 の 方 法 公 表 前 に 取 引 をさせることにより 利 益 を 得 させる 目 的 といった 主 観 的 要 件 は 内 心 の 問 題 であり 捜 査 をする 警 察 や 起 訴 をする 検 察 側 においても 立 証 に 一 定 のハードルがありま す 実 際 には 客 観 的 な 事 実 (1 情 報 受 領 者 が 会 社 関 係 者 からの 情 報 伝 達 を 認 めていること 2 情 報 受 領 者 が 社 内 でインサイダー 情 報 を 知 った 直 後 に 関 係 者 に 電 話 していること 等 とい った 事 実 )があることにより 認 定 していくことになると 考 えられます 会 社 関 係 者 が 他 人 に 対 して 重 要 情 報 の 伝 達 や 取 引 推 奨 を 繰 り 返 し 行 っていた 場 合 には 公 表 前 に 取 引 をさせることにより 利 益 を 得 させる 目 的 があると 立 証 し 易 くなると 考 えら れます 12

Q 情 報 伝 達 行 為 取 引 推 奨 行 為 に 対 するインサイダー 取 引 規 制 違 反 にはどのような 刑 事 罰 課 徴 金 が 科 せられますか A 情 報 伝 達 行 為 取 引 推 奨 行 為 に 対 するインサイダー 取 引 規 制 に 違 反 した 者 は さらに 第 一 次 情 報 受 領 者 が 公 表 前 にインサイダー 取 引 を 行 った 場 合 には 刑 事 罰 課 徴 金 が 課 せら れます 刑 事 罰 は5 年 以 下 の 懲 役 もしくは 500 万 円 以 下 の 罰 金 またはこれらが 併 科 されます 法 人 の 代 表 者 や 従 業 員 等 が その 法 人 の 業 務 財 産 に 関 して 違 反 行 為 をした 場 合 は 当 該 法 人 は 5 億 円 以 下 の 罰 金 刑 に 科 せられます 課 徴 金 は 証 券 会 社 等 が 仲 介 関 連 業 務 に 関 して 違 反 した 場 合 は 取 引 を 行 った 者 か らの 仲 介 手 数 料 の3 月 分 に 相 当 する 額 の 課 徴 金 が 課 せられます また 証 券 会 社 等 が 募 集 等 関 連 業 務 に 関 して 違 反 した 場 合 は 取 引 を 行 った 者 からの 仲 介 手 数 料 の3 月 分 に 相 当 する 額 に 募 集 等 関 連 業 務 の 対 価 に 相 当 する 額 の1/2 を 加 えた 課 徴 金 が 課 せられ ます それ 以 外 の 違 反 の 場 合 は 取 引 を 行 った 者 の 利 得 相 当 額 の1/2に 相 当 する 額 の 課 徴 金 が 課 せられます 情 報 伝 達 行 為 取 引 推 奨 行 為 に 対 するインサイダー 取 引 規 制 違 反 の 刑 事 罰 課 徴 金 証 券 会 社 等 の 違 反 の 場 合 上 記 以 外 の 違 反 の 場 合 刑 事 罰 5 年 以 下 の 懲 役 500 万 円 以 下 の 罰 金 上 記 の 併 科 法 人 重 課 5 億 円 課 徴 金 仲 介 関 連 業 務 の 場 合 取 引 を 行 った 者 からの 仲 介 手 数 料 の3 月 分 募 集 等 関 連 業 務 の 違 反 の 場 合 取 引 を 行 った 者 からの 仲 介 手 数 料 の3 月 分 + 募 集 等 関 連 業 務 の 対 価 に 相 当 する 額 の1/2 情 報 受 領 者 等 の 利 得 相 当 額 の1/2 ( 金 融 庁 公 表 資 料 参 照 ) 解 説 1 刑 事 罰 ( 金 商 法 197 条 の2 第 14 号 15 号 207 条 ) 情 報 伝 達 取 引 推 奨 行 為 の 違 反 ( 金 商 法 167 条 の2)により 情 報 受 領 者 等 が 公 表 前 にイン サイダー 取 引 をした 場 合 違 反 者 を5 年 以 下 の 懲 役 若 しくは 500 万 円 以 下 の 罰 金 に 処 し 又 はこれを 併 科 されます( 金 商 法 197 条 の2 第 14 号 15 号 ) 法 人 ( 法 人 でない 団 体 で 代 表 者 又 は 管 理 人 の 定 めのあるものを 含 む 以 下 この 項 及 び 次 項 において 同 じ )の 代 表 者 又 は 法 人 若 しくは 人 の 代 理 人 使 用 人 その 他 の 従 業 者 が その 法 人 又 は 人 の 業 務 又 は 財 産 に 関 し 情 報 伝 達 取 引 推 奨 行 為 の 違 反 ( 金 商 法 167 条 の2)をし たときは 法 人 に 対 して5 億 円 以 下 の 罰 金 刑 が 科 せられます( 同 法 207 条 ) 13

2 会 社 関 係 者 等 の 情 報 伝 達 取 引 推 奨 行 為 の 違 反 による 課 徴 金 ( 金 商 法 175 条 の2 第 1 項 ) 会 社 関 係 者 等 の 情 報 伝 達 取 引 推 奨 行 為 の 違 反 ( 金 商 法 167 条 の2 第 1 項 )により 情 報 受 領 者 等 が 公 表 前 に 取 引 をした 場 合 違 反 者 に 対 して 次 の 計 算 方 法 により 課 徴 金 が 課 され ます (1) 仲 介 関 連 業 務 に 関 し 違 反 行 為 をした 場 合 ( 金 商 法 175 条 の2 第 1 項 1 号 ) 仲 介 関 連 業 務 とは 特 定 有 価 証 券 等 に 係 る 金 商 法 2 条 8 項 2 号 ( 売 買 の 媒 介 取 次 ぎ 代 理 ) 又 は3 号 ( 金 融 商 品 市 場 における 取 引 の 委 託 の 媒 介 取 次 ぎ 代 理 )に 掲 げる 行 為 又 は 同 項 4 号 に 掲 げる 行 為 ( 店 頭 デリバティブ 取 引 の 媒 介 取 次 ぎ 代 理 ) 同 項 10 号 に 掲 げる 行 為 (PTS 業 務 )その 他 これらに 類 する 政 令 で 定 める 行 為 に 係 る 業 務 ( 金 商 法 35 条 1 項 8 号 に 掲 げる 行 為 ( 有 価 証 券 に 関 連 する 情 報 の 提 供 又 は 助 言 )を 行 う 業 務 を 含 む )を いいます( 金 商 法 175 条 の2 第 1 項 1 号 課 徴 金 府 令 1 条 の 24) この 場 合 の 課 徴 金 額 は 取 引 を 行 った 者 からの 仲 介 手 数 料 の3 月 分 ですが 正 確 には 以 下 のとおりです 仲 介 関 連 業 務 に 関 し 違 反 行 為 をした 場 合 の 課 徴 金 額 は 当 該 情 報 受 領 者 等 から 当 該 違 反 者 に 対 して 支 払 われる 当 該 違 反 行 為 が 行 われた 日 の 属 する 月 ( 当 該 月 が2 以 上 ある 場 合 には これらの 月 のうち 最 後 の 月 )について 情 報 受 領 者 等 から 当 該 違 反 行 為 をした 者 に 対 し 仲 介 関 連 業 務 の 対 価 として 支 払 われ 又 は 支 払 われるべき 金 銭 その 他 の 財 産 ( 仲 介 関 連 業 務 報 酬 )の 価 額 ( 仲 介 関 連 業 務 報 酬 の 算 定 の 基 礎 となる 期 間 ( 算 定 期 間 )が1 月 を 超 える 場 合 には 当 該 仲 介 関 連 業 務 報 酬 を 当 該 算 定 期 間 を 月 数 で 除 する 方 法 その 他 の 合 理 的 な 方 法 により 算 定 した 額 )の 総 額 に3を 乗 じて 得 た 額 です( 課 徴 金 府 令 1 条 の 25 第 1 項 ) 月 数 は 歴 に 従 って 計 算 し 1 月 に 満 たない 端 数 を 生 じたときは これを1 月 とします( 課 徴 金 府 令 1 条 の 25 第 5 項 ) (2) 募 集 等 業 務 に 関 し 違 反 行 為 をした 場 合 ( 金 商 法 175 条 の2 第 1 項 2 号 ) 募 集 等 業 務 とは 特 定 有 価 証 券 等 に 係 る 金 商 法 2 条 8 項 9 号 ( 募 集 若 しくは 売 出 し の 取 扱 い 又 は 私 募 若 しくは 特 定 投 資 家 向 け 売 付 け 勧 誘 等 の 取 扱 い)に 掲 げる 行 為 に 係 る 業 務 をいいます)( 金 商 法 175 条 の2 第 1 項 2 号 ) いわゆる 増 資 による 売 り 捌 き 業 務 です この 場 合 の 課 徴 金 額 は 顧 客 からの 仲 介 手 数 料 (3 月 分 ) ( 下 記 1)に 募 集 等 関 連 業 務 の 対 価 に 相 当 する 額 ( 下 記 2)の1/2 を 加 えた 額 です 1 顧 客 からの 仲 介 手 数 料 の3 月 分 ( 金 商 法 175 条 の2 第 1 項 2 号 イ 課 徴 金 府 令 1 条 の 25 第 1 項 ) 当 該 情 報 受 領 者 等 から 当 該 違 反 者 に 対 して 支 払 われる 当 該 違 反 行 為 が 行 われた 日 の 属 する 月 ( 当 該 月 が2 以 上 ある 場 合 には これらの 月 のうち 最 後 の 月 )について 情 報 受 14

領 者 等 から 当 該 違 反 行 為 をした 者 に 対 し 仲 介 関 連 業 務 報 酬 の 価 額 ( 算 定 期 間 が1 月 を 超 える 場 合 には 当 該 仲 介 関 連 業 務 報 酬 を 当 該 算 定 期 間 を 月 数 で 除 する 方 法 その 他 の 合 理 的 な 方 法 により 算 定 した 額 )の 総 額 に3を 乗 じて 得 た 額 2 募 集 等 関 連 業 務 の 対 価 に 相 当 する 額 ( 金 商 法 175 条 の2 第 1 項 2 号 ロ 課 徴 金 府 令 1 条 の 25 第 2 項 ) 以 下 の(i)から(ii)を 控 除 した 金 額 がこれに 該 当 します (i) 特 定 有 価 証 券 等 の 発 行 者 から 違 反 行 為 をした 者 に 対 し 募 集 等 業 務 及 び 当 該 募 集 等 業 務 に 併 せて 行 われる 金 商 法 2 条 8 項 6 号 に 掲 げる 行 為 に 係 る 業 務 ( 有 価 証 券 の 引 受 業 務 )の 対 価 として 支 払 われ 又 は 支 払 われるべき 金 銭 その 他 の 財 産 の 価 額 の 総 額 (ii) 違 反 行 為 をした 者 が 募 集 等 業 務 に 関 して 他 の 者 に 金 商 法 2 条 8 項 6 号 に 掲 げる 行 為 に 係 る 業 務 ( 有 価 証 券 の 引 受 業 務 )をさせた 場 合 において 当 該 違 反 行 為 をした 者 から 当 該 他 の 者 に 対 して 当 該 業 務 の 対 価 として 支 払 われ 又 は 支 払 われるべき 金 銭 その 他 の 財 産 の 価 額 の 総 額 (3) (1)(2) 以 外 の 場 合 ( 金 商 法 175 条 の2 第 1 項 3 号 ) 上 記 (1) 又 は(2) 以 外 の 場 合 の 課 徴 金 額 は 違 反 行 為 により 情 報 受 領 者 等 が 行 った 取 引 によって 得 た 利 得 相 当 額 に2 分 の1を 乗 じて 得 た 額 です 利 得 相 当 額 ( 金 商 法 175 条 の2 第 3 項 )は 以 下 の1 2の 区 分 に 応 じ 以 下 の 金 額 をいいます 1 情 報 受 領 者 等 が 特 定 有 価 証 券 等 の 売 付 け 等 3 をした 場 合 次 のイに 掲 げる 額 から 次 のロに 掲 げる 額 を 控 除 した 額 が 利 得 相 当 額 となります イ 当 該 特 定 有 価 証 券 等 の 売 付 け 等 について 当 該 特 定 有 価 証 券 等 の 売 付 け 等 を した 価 格 にその 数 量 を 乗 じて 得 た 額 ロ 当 該 特 定 有 価 証 券 等 の 売 付 け 等 について 重 要 事 実 の 公 表 がされた 後 2 週 間 に おける 最 も 低 い 価 格 4 に 当 該 特 定 有 価 証 券 等 の 売 付 け 等 の 数 量 を 乗 じて 得 た 額 3 特 定 有 価 証 券 等 の 売 付 け 等 とは 特 定 有 価 証 券 の 売 付 け 金 商 法 2 条 21 項 2 号 に 掲 げる 取 引 ( 現 実 数 値 が 約 定 数 値 を 上 回 った 場 合 に 金 銭 を 支 払 う 立 場 の 当 事 者 となるものに 限 る ) 同 項 3 号 に 掲 げる 取 引 (オプションを 付 与 する 立 場 の 当 事 者 となるものに 限 る ) その 他 の 政 令 で 定 める 取 引 をいう( 金 商 法 175 条 の2 第 5 項 ) 政 令 で 定 める 取 引 とし ては 特 定 有 価 証 券 等 の 売 付 けその 他 の 有 償 の 譲 渡 合 併 又 は 分 割 により 特 定 有 価 証 券 等 を 承 継 させること などが 列 挙 されている( 金 商 法 施 行 令 38 条 の 18 各 号 ) 4 重 要 事 実 の 公 表 がされた 後 2 週 間 におけるもっとも 低 い 価 格 とは 重 要 事 実 の 公 表 が された 時 から2 週 間 を 経 過 するまでの 間 の 各 日 における 金 商 法 67 条 の 19 又 は 同 法 130 条 に 規 定 する 最 低 価 格 のうち 最 も 低 い 価 格 をいいます( 金 商 法 175 条 の2 第 6 項 ) なお 当 該 価 格 がない 場 合 には これに 相 当 するものが 課 徴 金 府 令 1 条 の 26 第 1 項 2 項 において 定 められております たとえば 特 定 有 価 証 券 の 売 付 け 等 が 上 場 有 価 証 券 等 の 売 付 けその 他 の 有 償 の 譲 渡 合 併 若 しくは 分 割 による 承 継 又 は 市 場 デリバティブ 取 引 である 場 合 には 金 融 商 品 取 引 所 又 は 認 可 金 融 商 品 取 引 業 協 会 が 公 表 した 気 配 相 場 の 価 格 のうち 最 も 低 い 価 格 とされています( 同 条 1 項 1 号 ) 15

2 情 報 受 領 者 等 が 特 定 有 価 証 券 等 の 買 付 け 等 5 をした 場 合 次 のイに 掲 げる 額 から 次 のロに 掲 げる 額 を 控 除 した 額 が 利 得 相 当 額 となります イ 当 該 特 定 有 価 証 券 等 の 買 付 け 等 について 重 要 事 実 の 公 表 がされた 後 2 週 間 に おける 最 も 高 い 価 格 6 に 当 該 特 定 有 価 証 券 等 の 買 付 け 等 の 数 量 を 乗 じて 得 た 額 ロ 当 該 特 定 有 価 証 券 等 の 買 付 け 等 について 当 該 特 定 有 価 証 券 等 の 買 付 け 等 を した 価 格 にその 数 量 を 乗 じて 得 た 額 3 公 開 買 付 等 関 係 者 の 情 報 伝 達 取 引 推 奨 行 為 の 違 反 による 課 徴 金 ( 金 商 法 175 条 の2 第 2 項 ) 公 開 買 付 等 関 係 者 の 情 報 伝 達 取 引 推 奨 行 為 の 違 反 ( 金 商 法 167 条 の2 第 2 項 )によ り 情 報 受 領 者 等 が 公 表 前 に 取 引 をした 場 合 に 関 しても 上 記 2の 会 社 関 係 者 等 の 違 反 と 同 様 に 課 徴 金 が 課 せられます 5 特 定 有 価 証 券 等 の 買 付 け 等 とは 特 定 有 価 証 券 等 の 買 付 け 金 商 法 2 条 21 項 2 号 に 掲 げる 取 引 ( 現 実 数 値 が 約 定 数 値 を 上 回 った 場 合 に 金 銭 を 受 領 する 立 場 の 当 事 者 となるも のに 限 る ) 同 項 3 号 に 掲 げる 取 引 (オプションを 取 得 する 立 場 の 当 事 者 となるものに 限 る )その 他 の 政 令 で 定 める 取 引 をいう( 金 商 法 175 条 の2 第 7 項 ) 政 令 で 定 める 取 引 としては 特 定 有 価 証 券 等 の 買 付 けその 他 の 有 償 の 譲 受 け 合 併 又 は 分 割 により 特 定 有 価 証 券 等 を 承 継 すること などが 列 挙 されている( 金 商 法 施 行 令 38 条 の 19 各 号 ) 6 重 要 事 実 の 公 表 がされた 後 2 週 間 における 最 も 高 い 価 格 とは 重 要 事 実 の 公 表 がされ た 時 から2 週 間 を 経 過 するまでの 間 の 各 日 における 金 商 法 67 条 の 19 又 は 同 法 130 条 に 規 定 する 最 高 の 価 格 のうち 最 も 高 い 価 格 をいいます( 金 商 法 175 条 の2 第 8 項 ) なお 当 該 価 格 がない 場 合 には これに 相 当 するものが 課 徴 金 府 令 1 条 の 26 第 3 項 4 項 において 定 められております たとえば 特 定 有 価 証 券 の 買 付 け 等 が 上 場 有 価 証 券 等 の 買 付 けその 他 の 有 償 の 譲 受 け 合 併 若 しくは 分 割 による 承 継 又 は 市 場 デリバティブ 取 引 である 場 合 には 金 融 商 品 取 引 所 又 は 認 可 金 融 商 品 取 引 業 協 会 が 公 表 した 気 配 相 場 の 価 格 のうち 最 も 高 い 価 格 とされています( 同 条 3 項 1 号 ) 16

Q 上 場 会 社 は 情 報 伝 達 行 為 取 引 推 奨 行 為 に 対 するインサイダー 取 引 規 制 が 設 けられる ことによりどのような 対 応 が 必 要 となりますか A 上 場 会 社 は 取 引 推 奨 行 為 に 関 して 内 部 規 程 の 見 直 しをする 必 要 があります また 上 場 会 社 は 役 職 員 に 対 して 情 報 伝 達 行 為 や 取 引 推 奨 行 為 が 内 部 規 程 違 反 だけでなく 法 令 違 反 にもなり 得 ることについて 改 めて 周 知 をする 必 要 があると 考 えられます 解 説 1 内 部 規 程 の 見 直 し 上 場 会 社 の 内 部 規 程 ( 内 部 者 取 引 管 理 規 程 )には 自 社 の 重 要 事 実 についての 伝 達 行 為 に ついては 既 に 以 下 のような 規 定 が 置 かれているのが 通 常 です ( 伝 達 規 制 ) 第 〇 条 役 職 員 は 当 社 の 内 部 情 報 を 職 務 の 遂 行 上 必 要 と 認 める 者 以 外 の 者 に 伝 達 して はならない 平 成 25 年 改 正 により 情 報 伝 達 行 為 だけでなく 取 引 推 奨 行 為 も 禁 じられるので 以 下 のように 規 定 を 見 直 す 必 要 があります ( 情 報 伝 達 取 引 推 奨 ) 第 〇 条 役 職 員 は 当 社 の 内 部 情 報 を 職 務 の 遂 行 上 必 要 と 認 める 者 以 外 の 者 に 伝 達 して はならない また 役 職 員 は 内 部 情 報 に 基 づき 他 者 に 当 社 株 式 の 取 引 を 推 奨 してはな らない 2 役 職 員 への 周 知 の 徹 底 上 場 会 社 としては 情 報 伝 達 行 為 や 取 引 推 奨 行 為 が 内 部 規 程 違 反 として 会 社 の 懲 戒 事 由 となり 得 ることについて 改 めて 周 知 をする 必 要 があると 考 えられます また 場 合 によ っては 法 令 違 反 となり 得 ることにも 周 知 をする 必 要 があると 考 えられます 金 融 機 関 の 場 合 は 実 際 にインサイダー 取 引 が 行 われなくても 法 令 違 反 として 行 政 処 分 になり 得 ることも 周 知 する 必 要 があります 3 IR 活 動 上 場 会 社 では IR 活 動 として 投 資 家 等 との 間 で 自 社 の 経 営 状 況 や 財 務 内 容 等 に 関 する 広 報 活 動 が 一 般 的 に 行 われています 情 報 伝 達 取 引 推 奨 規 制 に 関 する Q&A ( 問 3)で は こうした 活 動 の 一 環 として 行 う 自 社 への 投 資 を 促 すような 一 般 的 な 推 奨 については 通 常 の 場 合 他 人 に 対 し 特 に 重 要 事 実 の 公 表 前 の 売 買 等 を 行 わせ それに 起 因 した 利 益 を 得 させるためのものではなく 重 要 事 実 の 公 表 前 に 売 買 等 をさせることにより 他 人 に 利 益 を 17

得 させる 等 の 主 観 的 な 目 的 を 欠 くと 考 えられるため 基 本 的 に 規 制 対 象 とはならないとさ れています したがって 情 報 伝 達 行 為 取 引 推 奨 行 為 に 対 するインサイダー 取 引 規 制 が 設 けられるこ とにより 特 段 の 対 応 は 必 要 ないと 考 えられます 18

Q 平 成 25 年 改 正 により 資 産 運 用 業 者 などの 他 人 の 計 算 による 違 反 行 為 に 対 する 課 徴 金 額 はどのようになりますか A 資 産 運 用 業 者 による 他 人 の 計 算 による 違 反 行 為 については 改 正 前 は 違 反 行 為 が 行 われた 月 の 報 酬 額 に 運 用 財 産 の 総 額 に 対 する 対 象 銘 柄 の 割 合 を 乗 じた 金 額 が 課 徴 金 額 でしたが 改 正 後 は 運 用 報 酬 3 月 分 が 課 徴 金 額 となります 改 正 前 改 正 後 課 徴 金 課 徴 金 資 産 運 用 業 者 運 用 報 酬 (1 月 分 ) ( 運 用 財 産 の 総 額 に 対 する 対 象 銘 柄 の 割 合 ) 運 用 報 酬 (3 月 分 ) 上 記 以 外 の 者 違 反 行 為 の 対 価 違 反 行 為 の 対 価 解 説 1 インサイダー 取 引 規 制 に 関 するワーキング グループ 報 告 書 不 公 正 取 引 に 対 する 課 徴 金 制 度 は 平 成 16 年 の 旧 証 券 取 引 法 ( 現 金 商 法 ) 改 正 において 違 反 行 為 の 抑 止 を 図 り 規 制 の 実 効 性 を 確 保 する 目 的 で 導 入 されました そして 平 成 20 年 の 金 商 法 改 正 により それまでの 自 己 の 計 算 による 不 公 正 取 引 に 加 え 他 人 の 計 算 による 不 公 正 取 引 についても 課 徴 金 の 対 象 とされました 平 成 25 年 金 商 法 による 改 正 前 は 他 人 の 計 算 でインサイダー 取 引 が 行 われた 場 合 当 該 取 引 に 係 る 手 数 料 報 酬 その 他 の 対 価 の 額 (として 内 閣 府 令 で 定 める 額 ) の 課 徴 金 を 課 すこととなっています( 金 商 法 175 条 1 項 3 号 ) 内 閣 府 令 ( 課 徴 金 府 令 )では 1 資 産 運 用 として 違 反 行 為 を 行 った 場 合 には 違 反 行 為 が 行 われた 月 の 報 酬 額 に 運 用 財 産 の 総 額 に 対 する 対 象 銘 柄 の 割 合 を 乗 じた 金 額 ( 同 府 令 1 条 の 21 第 1 項 1 号 ) 21 以 外 によ り 違 反 行 為 を 行 った 場 合 には 違 反 行 為 の 対 価 の 額 を 課 徴 金 額 とすることが 定 められて いました( 同 項 2 号 ) 課 徴 金 制 度 は 違 反 行 為 の 抑 止 という 観 点 から 違 反 行 為 者 に 対 して 金 銭 的 負 担 を 課 す 行 政 上 の 措 置 であり 課 徴 金 額 の 水 準 は 違 反 抑 止 を 図 り 規 制 の 実 効 性 を 確 保 するために 十 分 なものである 必 要 があります しかしながら 公 募 増 資 に 関 連 したインサイダー 取 引 違 反 の 事 案 (Q )で 見 たとおり 課 徴 金 額 に 比 べて 資 産 運 用 業 者 の 運 用 するファンドの 利 得 が 大 きく 現 行 の 他 人 の 計 算 による 違 反 行 為 に 係 る 課 徴 金 額 の 計 算 方 法 は 違 反 行 為 に 対 する 抑 止 効 果 が 十 分 に 期 待 できないものとなっているため 金 融 庁 金 融 審 議 会 が 平 成 24 年 12 月 25 日 に 公 表 した インサイダー 取 引 規 制 に 関 するワーキング グループ 報 告 書 では 違 反 行 為 者 が 一 般 的 に 得 られる 利 得 を 適 切 に 捉 えた 計 算 方 法 になるよう 見 直 しを 行 うこと 19

が 適 当 であるとされました 他 人 の 計 算 により 違 反 行 為 を 行 う 可 能 性 がある 者 としては 1 運 用 委 託 契 約 等 に 基 づ き 資 産 運 用 業 務 を 行 う 者 ( 資 産 運 用 業 者 ) 及 び 2その 他 業 者 以 外 の 者 も 含 め 主 に 単 発 の 取 引 を 行 う 者 が 類 型 的 に 考 えられます 1については 資 産 運 用 業 者 は 違 反 行 為 によって 将 来 にわたり 継 続 的 に 運 用 報 酬 を 維 持 増 加 させることが 可 能 であり その 利 得 は 違 反 行 為 に 係 る 対 象 銘 柄 に 対 応 する 部 分 だけ でなく 顧 客 からの 運 用 報 酬 全 体 に 及 んでいるものと 考 えられます このため インサイ ダー 取 引 規 制 に 関 するワーキング グループ 報 告 書 では 現 行 の 課 徴 金 額 の 計 算 方 法 は 資 産 運 用 業 者 が 一 般 的 に 享 受 する 利 得 を 十 分 に 捉 えたものとなっていない 資 産 運 用 の 委 託 は 継 続 的 な 契 約 であり 投 資 家 と 資 産 運 用 業 者 の 間 で 運 用 委 託 契 約 が 締 結 されれば 相 当 の 期 間 運 用 報 酬 を 継 続 的 に 得 ることが 可 能 であることを 踏 まえ 課 徴 金 額 については 一 定 期 間 ( 例 えば3ヶ 月 )の 運 用 報 酬 額 を 基 準 とする 計 算 方 法 に 見 直 していくことが 適 当 である とされました 他 方 同 報 告 書 では 2については 違 反 行 為 に 基 づく 直 接 的 な 報 酬 等 が 違 反 行 為 者 の 得 る 一 般 的 な 利 得 と 考 えられるため 違 反 行 為 の 対 価 を 課 徴 金 額 とする 現 行 の 計 算 方 法 が 基 本 的 に 適 当 であるとされました なお 同 報 告 書 では 違 反 行 為 者 が 例 えば 複 数 のグループ 会 社 が 組 成 関 与 する 海 外 フ ァンドの 運 用 を 行 うような 場 合 には 違 反 事 案 の 調 査 において 課 徴 金 額 の 計 算 のために 必 要 となるファンドの 詳 細 な 内 容 や 違 反 行 為 者 の 得 る 利 得 の 細 部 が 必 ずしも 明 確 とならない ケースも 生 じ 得 るところ こうした 場 合 に 違 反 行 為 を 行 った 事 実 は 明 らかであっても 課 徴 金 額 の 計 算 ができず 課 徴 金 を 課 すことができないこととなれば 違 反 行 為 の 抑 止 を 十 分 に 図 ることができず また 課 徴 金 調 査 を 逃 れるための 潜 脱 的 なスキーム 作 りが 行 われるお それがあるとされています このため 違 反 事 実 が 認 められたにもかかわらず 課 徴 金 額 の 計 算 のための 計 数 が 直 接 に 把 握 できないような 場 合 について 適 切 に 課 徴 額 を 計 算 するこ とができるような 計 算 方 法 を 検 討 することが 適 当 であるとされています 2 平 成 25 年 改 正 による 課 徴 金 額 (1) 他 人 の 計 算 によるインサイダー 取 引 のうち 資 産 運 用 業 者 に 該 当 する 場 合 平 成 25 年 改 正 により 他 人 の 計 算 によるインサイダー 取 引 のうち 運 用 対 象 財 産 の 運 用 として 当 該 売 買 等 を 行 った 者 ( 資 産 運 用 業 者 )による 場 合 は 当 該 売 買 等 をした 日 の 属 する 月 ( 当 該 売 買 等 が2 以 上 の 月 にわたって 行 われたものである 場 合 には これらの 月 のう ち 最 後 の 月 )における 当 該 運 用 対 象 財 産 のうち 内 閣 府 令 で 定 めるもの の 運 用 の 対 価 に 相 当 する 額 として 内 閣 府 令 で 定 める 額 に3を 乗 じて 得 た 額 が 課 徴 金 とされました( 金 商 法 175 条 1 項 3 号 イ) 内 閣 府 令 で 定 めるもの は 以 下 の 投 資 運 用 業 ( 金 商 法 28 条 4 項 )に 該 当 する 行 為 の 区 分 に 応 じて 次 のとおり 定 められている( 課 徴 金 府 令 1 条 の 21 第 1 項 ) 1 登 録 投 資 法 人 との 資 産 運 用 契 約 に 係 るもの( 投 資 運 用 業 ( 金 商 法 28 条 4 項 1 号 に 掲 げ 20

る 行 為 )のうち 同 法 2 条 8 項 12 号 イに 掲 げる 契 約 に 係 るもの) 当 該 契 約 の 相 手 方 である 登 録 投 資 法 人 から 違 反 者 が 当 該 契 約 に 基 づき 委 託 を 受 けて 運 用 を 行 う 金 銭 その 他 の 財 産 のうち 当 該 売 買 等 ( 算 定 対 象 取 引 )に 係 る 利 益 又 は 損 失 が 帰 属 するもの 2 投 資 一 任 契 約 に 係 るもの( 金 商 法 28 条 4 項 1 号 に 掲 げる 行 為 のうち 同 法 2 条 8 項 12 号 ロに 掲 げる 契 約 に 係 るもの) 投 資 一 任 契 約 の 相 手 方 から 違 反 者 が 当 該 投 資 一 任 契 約 に 基 づき 委 託 を 受 けて 運 用 を 行 う 金 銭 その 他 の 財 産 のうち 算 定 対 象 取 引 に 係 る 利 益 又 は 損 失 が 帰 属 するもの 3 投 資 信 託 委 託 業 ( 金 商 法 28 条 4 項 2 号 ( 同 法 2 条 8 項 14 号 に 掲 げる 行 為 )) 投 資 証 券 若 しくは 投 資 法 人 債 券 又 は 外 国 投 資 証 券 ( 金 商 法 2 条 1 項 11 号 )に 掲 げる 有 価 証 券 に 表 示 される 権 利 を 有 する 者 から 違 反 者 が 拠 出 を 受 けて 運 用 を 行 う 金 銭 その 他 の 財 産 のうち 算 定 対 象 取 引 に 係 る 利 益 又 は 損 失 が 帰 属 するもの 4 自 己 運 用 業 ( 金 商 法 28 条 4 項 3 号 ( 同 法 2 条 8 項 15 号 )に 掲 げる 行 為 ) 信 託 受 益 権 ( 法 2 条 2 項 1 号 2 号 )や 集 団 投 資 スキーム 持 分 ( 法 2 条 2 項 5 号 6 号 )などの 権 利 者 から 出 資 又 は 拠 出 を 受 けた 金 銭 その 他 の 財 産 のうち 算 定 対 象 取 引 に 係 る 利 益 又 は 損 益 が 帰 属 するもの 内 閣 府 令 で 定 める 額 は 算 定 対 象 取 引 が 行 われた 日 の 属 する 月 について 違 反 者 に 上 記 の 投 資 運 用 業 の 区 分 に 応 じて 財 産 の 運 用 の 対 価 として 支 払 われ 又 は 支 払 われるべき 金 銭 その 他 の 財 産 ( 運 用 報 酬 )の 価 額 の 総 額 です( 課 徴 金 府 令 1 条 の 21 第 2 項 ) 投 資 信 託 委 託 業 ( 上 記 3)の 場 合 は 当 該 受 益 証 券 の 募 集 の 取 扱 い 又 は 私 募 の 取 扱 いの 対 価 として 支 払 われ 又 は 支 払 われるべき 金 銭 その 他 の 財 産 は 除 かれます 運 用 報 酬 は (i) 運 用 報 酬 の 算 定 の 基 礎 となる 期 間 ( 運 用 報 酬 算 定 期 間 )が1 月 を 超 える 場 合 は 当 該 運 用 報 酬 を 当 該 運 用 報 酬 算 定 期 間 の 月 数 で 除 す 方 法 (ii) 運 用 報 酬 算 定 期 間 に 係 る 運 用 実 績 に 基 づいて 運 用 報 酬 が 算 定 されるときには 当 該 算 定 対 象 取 引 が 行 われた 日 の 属 する 月 の 運 用 実 績 に 基 づいて 算 出 する 方 法 その 他 の 合 理 的 な 方 法 により 算 出 した 額 となります なお 運 用 報 酬 の 総 額 が 算 出 できない 場 合 は 当 該 算 定 対 象 取 引 をした 価 格 にその 数 量 を 乗 じた 額 を 10 で 除 した 額 とします (2) 他 人 の 計 算 によるインサイダー 取 引 のうち 資 産 運 用 業 者 に 該 当 しない 場 合 これに 対 して 他 人 の 計 算 によるインサイダー 取 引 のうち 資 産 運 用 業 者 以 外 のもの による 場 合 (2)は 改 正 前 と 同 様 に 当 該 売 買 等 に 係 る 手 数 料 報 酬 その 他 の 対 価 の 額 として 内 閣 府 令 で 定 める 額 とされました( 金 商 法 175 条 1 項 3 号 ロ) 内 閣 府 令 で 定 める 額 は 算 定 対 象 取 引 について 金 融 商 品 取 引 行 為 の 対 価 として 違 反 者 に 支 払 われ 又 は 支 払 われるべき 金 銭 その 他 の 財 産 の 価 額 ( 当 該 価 額 が 算 定 対 象 取 引 ごとに 計 算 される 場 合 以 外 の 場 合 は 当 該 価 額 に 基 づき 当 該 価 額 の 算 定 の 基 礎 となる 期 間 21

における 算 定 対 象 取 引 に 係 る 金 融 商 品 取 引 契 約 に 基 づく 取 引 総 額 に 占 める 算 定 対 象 取 引 の 総 額 の 割 合 に 応 じて 按 分 する 方 法 その 他 の 当 該 金 融 商 品 取 引 契 約 に 係 る 取 引 の 状 況 に 応 じ た 合 理 的 な 方 法 により 算 出 した 額 )の 総 額 です( 課 徴 金 府 令 1 条 の 21 第 3 項 ) 22

Q 平 成 25 年 改 正 により 違 反 行 為 を 行 った 者 の 氏 名 等 の 公 表 されることになりますが どのような 場 合 に 公 表 されますか A 情 報 伝 達 取 引 推 奨 行 為 に 関 わった 役 職 員 ( 補 助 的 役 割 を 担 った 者 を 除 く) 違 反 行 為 を 反 復 して 行 った 者 取 引 上 の 立 場 を 利 用 して 重 要 事 実 を 要 求 するなどにより 違 反 行 為 を 行 った 者 などについてインターネット 等 で 公 表 されることになります 解 説 1 違 反 者 の 氏 名 等 の 公 表 平 成 25 年 改 正 により 内 閣 総 理 大 臣 は 公 益 又 は 投 資 者 保 護 のため 必 要 かつ 適 当 である と 認 めるときは この 法 律 又 はこの 法 律 に 基 づく 命 令 に 違 反 する 行 為 ( 法 令 違 反 行 為 )を 行 った 者 の 氏 名 その 他 法 令 違 反 行 為 による 被 害 の 発 生 若 しくは 拡 大 を 防 止 し 又 は 取 引 の 公 正 を 確 保 するために 必 要 な 事 項 をインターネットの 利 用 その 他 適 当 な 方 法 により 公 表 する ことができことになります( 金 商 法 192 条 の2 金 融 商 品 取 引 法 令 に 違 反 する 行 為 を 行 った 者 の 氏 名 等 の 公 表 に 関 する 内 閣 府 令 ) 2 違 反 行 為 の 具 体 例 金 融 庁 の 金 融 審 議 会 が 平 成 24 年 12 月 25 日 に 公 表 した インサイダー 取 引 規 制 に 関 する ワーキング グループ 報 告 書 によれば 法 令 違 反 行 為 としては 以 下 の 行 為 が 該 当 す るとされています 情 報 伝 達 取 引 推 奨 行 為 に 関 わった 役 職 員 ( 補 助 的 役 割 を 担 った 者 を 除 く) 違 反 行 為 を 反 復 して 行 った 者 ( 相 場 操 縦 等 の 違 反 行 為 も 同 様 ) 取 引 上 の 立 場 を 利 用 して 重 要 事 実 を 要 求 するなどにより 違 反 行 為 を 行 った 者 3 法 令 違 反 行 為 が 認 められた 場 合 以 外 の 氏 名 等 の 公 表 措 置 行 政 機 関 による 氏 名 等 の 公 表 は 基 本 的 に 行 政 処 分 には 該 当 しないため 本 来 法 令 上 の 根 拠 がなくてもできるものと 考 えられます もっとも 法 令 違 反 行 為 を 行 った 者 の 氏 名 等 の 公 表 は 対 象 者 の 社 会 的 信 用 等 に 影 響 を 与 えるものであり 特 に 課 徴 金 事 案 に 係 る 違 反 行 為 者 は 必 ずしも 法 令 上 の 参 入 規 制 に 服 して いる 資 格 者 ではないこと 等 から 金 商 法 192 条 の2において 特 別 に 法 令 上 の 根 拠 を 設 けるこ ととしたものです したがって 金 商 法 192 条 の2は 法 令 違 反 行 為 が 認 められた 場 合 以 外 における 氏 名 等 の 公 表 措 置 を 禁 止 するものではないと 考 えられます ( 内 閣 府 令 パブコメ 回 答 20 頁 69 番 ) 従 前 から 適 格 機 関 投 資 家 等 特 例 業 務 届 出 者 においては 法 令 違 反 事 実 に 該 当 しない 資 金 流 用 等 の 事 実 が 認 められた 場 合 にも 証 券 取 引 等 監 視 委 員 会 および 金 融 庁 において 当 該 届 出 者 の 氏 名 等 の 公 表 を 行 っています 23

Q 平 成 25 年 改 正 法 により インサイダー 取 引 に 関 する 課 徴 金 調 査 を 実 行 あらしめるため にどのような 制 度 が 設 けられましたか A 課 徴 金 調 査 として 物 件 提 出 を 求 めることが 可 能 となると 共 に 官 公 署 への 照 会 規 定 が 整 備 されました また 情 報 伝 達 取 引 推 奨 行 為 を 調 査 するため 必 要 があるときにも 犯 則 調 査 が 可 能 となりました 解 説 1 課 徴 金 調 査 平 成 25 年 改 正 法 の 施 行 前 ( 平 成 26 年 4 月 1 日 より 前 )は 課 徴 金 調 査 として 1 事 件 関 係 人 若 しくは 参 考 人 に 出 頭 を 求 め 質 問 をし 又 はこれらの 者 から 意 見 若 しくは 報 告 を 徴 す ること 及 び 2 事 件 関 係 人 の 営 業 所 その 他 必 要 な 場 所 に 立 ち 入 り 帳 簿 書 類 その 他 の 物 件 を 検 査 することが 認 められていました( 金 商 法 177 条 ) 平 成 25 年 改 正 法 の 施 行 後 ( 平 成 26 年 4 月 1 日 以 降 )は これらに 加 えて 事 件 関 係 人 に 対 し 帳 簿 書 類 その 他 の 物 件 の 提 出 を 明 示 提 出 物 件 を 留 めて 置 くこと が 認 められました ( 同 条 1 項 2 号 ) これにより 取 引 の 記 録 情 報 伝 達 の 裏 付 け 証 拠 を 確 保 することが 可 能 となります また 内 閣 総 理 大 臣 は 課 徴 金 調 査 について 公 務 所 又 は 公 私 の 団 体 に 照 会 して 必 要 な 事 項 の 報 告 を 求 めることができることになりました( 同 条 2 項 ) これにより 違 反 行 為 者 の 所 在 等 を 確 認 することが 可 能 となります 2 犯 則 調 査 平 成 25 年 改 正 法 の 施 行 により 証 券 取 引 等 監 視 委 員 会 の 職 員 は 犯 則 事 件 として 情 報 伝 達 取 引 推 奨 行 為 を 調 査 するため 必 要 があるときは 犯 則 嫌 疑 者 若 しくは 参 考 人 に 対 して 出 頭 を 求 め 犯 則 嫌 疑 者 等 に 対 して 質 問 し 犯 則 嫌 疑 者 等 が 所 持 し 若 しくは 置 き 去 った 物 件 を 検 査 し 又 は 犯 則 嫌 疑 者 等 が 任 意 に 提 出 し 若 しくは 置 き 去 った 物 件 を 領 置 することができ ることになりました( 金 商 法 210 条 1 項 同 法 施 行 令 45 条 2 号 ) 24

Q 平 成 25 年 改 正 法 により 上 場 投 資 法 人 に 対 するインサイダー 取 引 規 制 が 設 けられた 背 景 について 教 えてください A 上 場 投 資 法 人 (J リート)の 実 際 の 価 格 動 向 を 見 ると 例 えばスポンサー 企 業 の 変 更 等 によっても 相 当 程 度 変 動 しており こうした 情 報 が 公 になる 前 に 知 り 得 る 立 場 の 人 が 当 該 情 報 を 知 って 取 引 を 行 えば 証 券 市 場 の 公 正 性 健 全 性 に 対 する 投 資 家 の 信 頼 を 害 するおそれ があることや 海 外 先 進 国 での 規 制 を 参 考 に 平 成 25 年 改 正 法 において 上 場 投 資 法 人 に 対 するインサイダー 取 引 規 制 が 設 けられることになりました 解 説 1 上 場 投 資 法 人 がインサイダー 取 引 規 制 の 対 象 外 とされてきた 背 景 平 成 25 年 改 正 法 が 施 行 前 ( 平 成 26 年 4 月 1 日 より 前 )は 投 資 法 人 ( 投 信 法 2 条 12 項 ) の 投 資 証 券 ( 同 条 15 項 )は 原 則 として インサイダー 取 引 規 制 の 対 象 とされる 特 定 有 価 証 券 等 ( 金 商 法 166 条 1 項 163 条 1 項 金 商 法 施 行 令 27 条 の 3 27 条 の 4)には 該 当 しませんでした インサイダー 取 引 規 制 の 対 象 外 とされていた 背 景 は 投 資 口 について 運 用 資 産 の 純 資 産 価 額 に 基 づく 価 格 形 成 が 行 われ インサイダー 取 引 の 余 地 が 比 較 的 小 さいと 考 えられます す なわち 投 資 法 人 は 株 式 会 社 である 一 般 の 上 場 会 社 等 とは 異 なり 簡 素 な 仕 組 みを 旨 とし ており 構 成 する 資 産 から 算 出 される 純 資 産 価 格 (NAV)が 投 資 口 価 格 を 根 拠 づけます また 金 商 法 157 条 の 不 正 行 為 の 禁 止 に 関 する 規 定 は 投 資 証 券 にも 適 用 あることから 不 公 正 取 引 については 同 条 の 規 定 により 対 処 すればよいと 考 えられていました 2 金 融 審 議 会 投 資 信 託 投 資 法 人 法 制 の 見 直 しに 関 するワーキング グループ 最 終 報 告 上 記 1の 理 由 により 金 商 法 ( 平 成 19 年 9 月 30 日 より 前 は 証 券 取 引 法 )では 上 場 投 資 法 人 がインサイダー 取 引 の 対 象 外 とされてきました しかしながら 上 場 投 資 法 人 (J リート)の 実 際 の 価 格 動 向 を 見 ると 例 えばスポンサー 企 業 の 変 更 等 によっても 相 当 程 度 変 動 (ボラティリティ)しており こうした 情 報 が 公 にな る 前 に 知 り 得 る 立 場 の 人 が 当 該 情 報 を 知 って 取 引 を 行 えば 不 公 正 取 引 で 利 益 を 得 る 可 能 性 が 存 在 し 証 券 市 場 の 公 正 性 健 全 性 に 対 する 投 資 家 の 信 頼 を 害 するおそれがあります また 諸 外 国 では 一 般 に 上 場 投 資 法 人 (REIT)に 係 る 投 資 証 券 に 相 当 するものはイン サイダー 取 引 規 制 の 対 象 とされています さらに 我 が 国 の 多 数 の 上 場 投 資 法 人 は 投 資 証 券 がインサイダー 取 引 規 制 の 対 象 外 であることをリスクとして 投 資 家 に 説 明 しています これらの 事 情 を 踏 まえ 金 融 審 議 会 投 資 信 託 投 資 法 人 法 制 の 見 直 しに 関 するワーキン グ グループ 最 終 報 告 ( 平 成 24 年 12 月 7 7 日 においては これらの ) 事 情 を 踏 まえ 投 7 http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20121212-1.html 25

資 法 人 特 有 の 事 情 を 考 慮 しつつ 上 場 投 資 法 人 に 係 る 投 資 証 券 の 取 引 をインサイダー 取 引 規 制 の 対 象 とすることが 適 当 である とされました 26

Q どのような 上 場 投 資 法 人 等 においては どのような 者 が 会 社 関 係 者 等 のインサイダー 取 引 ( 金 商 法 166 条 )の 会 社 関 係 者 に 該 当 しますか A 不 動 産 等 への 投 資 が 資 産 の 50%を 超 える 上 場 投 資 法 人 等 に 該 当 しますが 1 上 場 投 資 法 人 等 2 上 場 投 資 法 人 等 の 資 産 運 用 会 社 3 上 場 投 資 法 人 等 の 特 定 関 係 法 人 の 役 員 等 や 契 約 締 結 交 渉 者 などが 会 社 関 係 者 に 該 当 します 解 説 1 上 場 投 資 法 人 等 新 たに 上 場 会 社 等 に 該 当 する 投 資 法 人 ( 投 信 法 2 条 12 項 上 場 投 資 法 人 等 )は 投 信 法 上 の 投 資 証 券 又 は 投 資 法 人 債 券 で 金 融 商 品 取 引 所 に 上 場 されており 又 は 店 頭 売 買 8 有 価 証 券 若 しくは 取 扱 有 価 証 券 9 に 該 当 するものの 発 行 者 のうち 以 下 の 資 産 要 件 に 該 当 す るものです( 金 商 法 163 条 1 項 ) イ ロ 資 産 要 件 ( 金 商 法 施 行 令 27 条 2 号 イ ロ) その 資 産 の 総 額 の 50%を 超 える 額 を 不 動 産 等 資 産 ( 不 動 産 不 動 産 の 賃 借 権 地 上 権 及 びこれらの 資 産 のみを 信 託 する 信 託 の 受 益 権 をいいます ) 10 ( 取 引 規 制 府 令 27 条 2 項 投 信 法 施 行 規 則 105 条 1 号 へ)に 対 する 投 資 として 運 用 することを 規 約 に 定 めた 投 資 法 人 最 近 営 業 期 間 ( 投 信 法 129 条 2 項 )の 決 算 において 投 資 法 人 の 資 産 の 総 額 のうちに 占 めるイに 規 定 する 資 産 の 価 額 の 合 計 額 の 割 合 が 50%を 超 える 投 資 法 人 ( 取 引 規 制 府 令 27 条 3 項 ) す いわゆる J リートと 呼 ばれる 証 券 取 引 所 に 上 場 されている 上 場 投 資 法 人 が 対 象 となりま 2 上 場 投 資 法 人 等 における 上 場 会 社 等 会 社 関 係 者 等 インサイダー 取 引 規 制 ( 金 商 法 166 条 )においては 上 場 投 資 法 人 等 8 店 頭 売 買 有 価 証 券 とは 金 商 法 67 条 の 11 第 1 項 の 規 定 により 店 頭 売 買 有 価 証 券 登 録 原 簿 への 登 録 を 受 けた 有 価 証 券 をいいます( 金 商 法 2 条 8 項 10 号 ハ) JASDAQ は 現 在 のよ うな 大 阪 証 券 取 引 所 が 運 営 する 証 券 取 引 所 になる 以 前 は 日 本 証 券 業 協 会 が 運 営 する 店 頭 売 買 有 価 証 券 市 場 ( 金 商 法 67 条 2 項 )でしたが 現 在 はこれに 該 当 するものはありません 9 取 扱 有 価 証 券 とは 当 該 認 可 協 会 がその 規 則 において 売 買 その 他 の 取 引 の 勧 誘 を 行 うことを 禁 じていない 株 券 新 株 予 約 権 付 社 債 券 その 他 内 閣 府 令 で 定 める 有 価 証 券 ( 金 融 商 品 取 引 所 に 上 場 されている 有 価 証 券 及 び 店 頭 売 買 有 価 証 券 を 除 く )をいいます( 金 商 法 67 条 の 18 第 4 号 ) 日 本 証 券 業 協 会 は グリーンシート 銘 柄 及 びフェニックス 銘 柄 に 関 す る 規 則 において 取 扱 有 価 証 券 について 定 めています 10 27

のほか 上 場 投 資 法 人 等 の 資 産 運 用 会 社 及 び 上 場 投 資 法 人 等 の 特 定 関 係 法 人 が 上 場 会 社 等 に 該 当 します( 金 商 法 166 条 1 項 1 号 ) 上 場 投 資 法 人 等 における 上 場 会 社 等 ( 金 商 法 166 条 ) 1 上 場 投 資 法 人 等 2 上 場 投 資 法 人 等 の 資 産 運 用 会 社 3 上 場 投 資 法 人 等 の 特 定 関 係 法 人 上 場 投 資 法 人 等 の 資 産 運 用 会 社 (2)を 上 場 会 社 等 に 含 めるのは 投 資 法 人 では 主 として 業 務 委 託 先 である 資 産 運 用 会 社 で 取 得 物 件 に 関 する 重 要 情 報 の 取 得 保 有 管 理 が 行 われており 規 制 対 象 とする 取 引 主 体 の 範 囲 を 定 めるにあたり 資 産 運 用 会 社 を 投 資 法 人 の 契 約 締 結 先 との 位 置 付 けではなく 投 資 法 人 自 体 と 同 様 に 取 り 扱 うことが 適 当 である との 考 え 方 に 基 づくものです( 金 融 審 議 会 投 資 信 託 投 資 法 人 法 制 の 見 直 しに 関 するワー キング グループ 最 終 報 告 ) また 上 場 投 資 法 人 等 の 特 定 関 係 法 人 (3)を 上 場 会 社 等 に 含 めるのは スポンサ ー 企 業 については 上 記 のような 価 格 の 変 動 が 見 られることに 加 え 人 員 ノウハウや 投 資 対 象 物 件 の 提 供 等 の 面 で 大 きな 役 割 を 果 たしていることも 踏 まえ 規 制 の 対 象 とすべきであ る これにより 投 資 法 人 及 び 資 産 運 用 会 社 に 加 え スポンサー 企 業 の 関 係 者 がその 職 務 等 に 関 し 重 要 事 実 を 知 った 場 合 及 びこれら 関 係 者 からの 情 報 受 領 者 を 規 制 対 象 とすることが 適 当 であるとの 考 え 方 に 基 づくものです( 金 融 審 議 会 投 資 信 託 投 資 法 人 法 制 の 見 直 しに 関 するワーキング グループ 最 終 報 告 ) 特 定 関 係 法 人 の 定 義 については 下 記 3をご 覧 ください 3 特 定 利 害 関 係 人 上 記 2のとおり 上 場 投 資 法 人 等 の 特 定 関 係 法 人 も 会 社 関 係 者 等 インサイダー 取 引 規 制 ( 金 商 法 166 条 )における 上 場 会 社 等 に 該 当 します 特 定 関 係 法 人 ( 金 商 法 166 条 5 項 )には 以 下 のものが 該 当 します 上 場 投 資 法 人 等 の 資 産 運 用 会 社 のスポンサー( 下 記 1)や 上 場 投 資 法 人 等 の 運 用 の 対 象 となる 特 定 資 産 の 価 値 に 重 大 な 影 響 を 及 ぼす 取 引 を 行 う 利 害 関 係 法 人 等 ( 下 記 2)が 該 当 します 1 上 場 投 資 法 人 等 の 資 産 運 用 会 社 を 支 配 する 会 社 ( 金 商 法 166 条 5 項 1 号 金 商 法 施 行 令 29 条 の3 第 2 項 ) 上 場 投 資 法 人 等 が 提 出 した (i) 有 価 証 券 届 出 書 (ii) 有 価 証 券 報 告 書 (iii) 四 半 期 報 告 書 若 しくは 半 期 報 告 書 で 公 衆 の 縦 覧 に 供 されたもの (iv) 特 定 証 券 情 報 (v) 発 行 者 情 報 のうち 直 近 のものにおいて 上 場 投 資 法 人 等 の 資 産 運 用 会 社 の 親 会 社 として 記 載 され 又 は 記 録 された 会 社 28

2 上 場 投 資 法 人 等 の 資 産 運 用 会 社 の 利 害 関 係 人 等 のうち 当 該 資 産 運 用 会 社 が 当 該 上 場 投 資 法 人 等 の 委 託 を 受 けて 行 う 運 用 の 対 象 となる 特 定 資 産 の 価 値 に 重 大 な 影 響 を 及 ぼす 取 引 を 行 い 又 は 行 った 法 人 ( 金 商 法 166 条 5 項 2 号 金 商 法 施 行 令 29 条 の3 第 3 項 ) 上 場 投 資 法 人 等 が 提 出 した (i) 有 価 証 券 届 出 書 (ii) 有 価 証 券 報 告 書 (iii) 四 半 期 報 告 書 若 しくは 半 期 報 告 書 で 公 衆 の 縦 覧 に 供 されたもの (iv) 特 定 証 券 情 報 (v) 発 行 者 情 報 のうち 直 近 のものにおいて 資 産 運 用 会 社 の 利 害 関 係 人 等 ( 投 信 法 201 条 1 項 )のう ち 下 記 の 当 該 資 産 運 用 会 社 が 当 該 上 場 投 資 法 人 等 の 委 託 を 受 けて 行 う 運 用 の 対 象 とな る 特 定 資 産 の 価 値 に 重 大 な 影 響 を 及 ぼす 取 引 ( 右 欄 の 重 要 性 の 基 準 を 満 たすものに 限 る)を 行 い 又 は 行 った 法 人 として 記 載 され 又 は 記 録 された 法 人 利 害 関 係 人 等 ( 投 信 法 201 条 1 項 投 信 法 施 行 令 123 条 投 信 法 施 行 規 則 244 条 の3) 当 該 資 産 運 用 会 社 の 親 法 人 等 ( 資 産 運 用 会 社 の 親 会 社 ( 間 接 親 会 社 を 含 む) 及 びその 子 会 社 関 連 会 社 ) 当 該 資 産 運 用 会 社 の 子 法 人 等 ( 資 産 運 用 会 社 の 子 会 社 関 連 会 社 ) 当 該 資 産 運 用 会 社 の 特 定 個 人 株 主 ( 資 産 運 用 会 社 の 総 株 主 等 の 議 決 権 の 50%を 超 え る 議 決 権 を 保 有 する 個 人 ) 当 該 資 産 運 用 会 社 の 主 要 株 主 ( 資 産 運 用 会 社 の 総 株 主 の 議 決 権 の 20% 以 上 を 保 有 す る 者 等 ) 当 該 資 産 運 用 会 社 が 当 該 上 場 投 資 法 人 等 の 委 託 を 受 けて 行 う 運 用 の 対 象 となる 特 定 資 産 の 価 値 に 重 大 な 影 響 を 及 ぼす 取 引 取 引 の 種 類 ( 金 商 法 施 行 令 29 条 の3 第 3 項 ) 重 要 性 の 基 準 ( 取 引 規 制 府 令 55 条 の8) ア 不 動 産 等 の 取 得 又 は 譲 渡 の 取 引 前 営 業 期 間 の 末 日 から 過 去 3 年 間 にお イ 不 動 産 等 を 信 託 する 信 託 の 受 益 権 の 取 得 又 は 譲 渡 の 取 引 いて 当 該 上 場 投 資 法 人 等 が 当 該 利 害 関 係 人 等 との 間 でア 及 びイに 掲 げる 取 引 の 対 価 として 支 払 い 又 は 受 領 した 金 額 の 合 計 額 が 前 営 業 期 間 の 末 日 から 過 去 3 年 間 において 当 該 上 場 投 資 法 人 等 がア 及 びイに 掲 げる 取 引 の 対 価 として 支 払 い 又 は 受 領 した 金 額 の 合 計 額 の20% 以 上 であること 例 えば 平 成 27 年 1 月 1 日 から 同 年 6 月 30 日 を 計 算 期 間 とする 投 資 法 人 が 平 成 24 年 1 月 1 日 から 平 成 26 年 12 月 31 日 までに 不 動 産 の 取 得 の 取 引 の 対 価 と 29

して 50 億 円 を 支 払 い 譲 渡 の 取 引 の 対 価 として 50 億 円 を 受 領 していた 一 方 上 記 の3 年 間 に 利 害 関 係 人 等 に 対 し 不 動 産 の 取 得 の 取 引 の 対 価 として5 億 円 を 支 払 い 譲 渡 の 取 引 の 対 価 として 15 億 円 を 受 領 していたとする 場 合 の 該 当 性 を 判 断 す る 場 合 の 計 算 式 は (5 億 円 +15 億 円 ) (50 億 円 +50 億 円 ) 100=20% 20%と なり 該 当 することになります ( 内 閣 府 令 パブコメ 回 答 16 頁 57 番 ) 取 引 の 対 価 には 資 産 運 用 会 社 の 利 害 関 係 人 等 が 投 資 法 人 とマスター リ ース 契 約 を 締 結 している 場 合 における 当 該 投 資 法 人 が 当 該 利 害 関 係 人 等 から 当 該 契 約 の 対 価 として 受 領 した 賃 料 が 該 当 するものと 考 えられます ( 内 閣 府 令 パブ コメ 回 答 17 頁 60 番 ) ウ 不 動 産 の 賃 借 の 取 引 前 営 業 期 間 の 末 日 から 過 去 3 年 間 にお エ 当 該 上 場 投 資 法 人 等 の 特 定 資 産 である イに 掲 げる 信 託 受 益 権 に 係 る 信 託 の 受 託 者 との 間 で 当 該 信 託 の 信 託 財 産 で ある 不 動 産 に 関 する 不 動 産 の 賃 借 の 取 引 いて 当 該 上 場 投 資 法 人 等 若 しくは 当 該 信 託 の 受 託 者 が 当 該 利 害 関 係 人 等 からウ 及 びエに 掲 げる 取 引 の 対 価 として 受 領 した 金 額 の 合 計 額 の1 営 業 期 間 当 たりの 平 均 額 又 は 当 該 営 業 期 間 以 降 の3 年 間 に おいて 当 該 上 場 投 資 法 人 等 若 しくは 当 該 信 託 の 受 託 者 が 当 該 利 害 関 係 人 等 からウ 及 びエに 掲 げる 取 引 の 対 価 として 受 領 す ることが 見 込 まれる 金 額 の 合 計 額 の1 営 業 期 間 当 たりの 平 均 額 が 前 営 業 期 間 における 当 該 上 場 投 資 法 人 等 の 営 業 収 益 の 合 計 額 の20% 以 上 であること 重 要 性 の 基 準 ( 取 引 規 制 府 令 55 条 の8 第 1 項 及 び2 項 )について 資 産 運 用 会 社 の 親 会 社 等 の 子 会 社 等 または 資 産 運 用 会 社 の 親 会 社 等 の 関 連 会 社 等 に 該 当 する 利 害 関 係 人 等 がある 場 合 特 定 資 産 の 価 値 に 及 ぼす 影 響 が 重 大 な 取 引 の 基 準 への 該 当 の 有 無 の 判 断 は 資 産 運 用 会 社 の 親 会 社 等 との 取 引 額 の 合 算 によるのではなく それぞれの 利 害 関 係 人 毎 に 30

判 断 されます( 内 閣 府 令 パブコメ 回 答 17 頁 58 番 ) 4 上 場 投 資 法 人 等 における 会 社 関 係 者 等 上 記 2のとおり 上 場 投 資 法 人 等 において 上 場 会 社 等 に 該 当 するのは 1 上 場 投 資 法 人 等 2 上 場 投 資 法 人 等 の 資 産 運 用 会 社 3 上 場 投 資 法 人 等 の 特 定 関 係 法 人 です これらの 上 場 会 社 等 の1から6に 掲 げる 者 が 会 社 関 係 者 等 に 該 当 することになり 右 記 の 場 合 に 知 った 重 要 事 実 を 利 用 してインサイダー 取 引 を 行 うことが 禁 止 されます( 金 商 法 166 条 1 項 ) 上 場 投 資 法 人 等 上 場 投 資 法 人 等 の 資 産 運 用 会 社 上 場 投 資 法 人 等 の 特 定 関 係 法 人 の 会 社 関 係 者 上 場 投 資 法 人 等 / 上 場 投 資 法 人 等 の 資 産 運 用 会 社 / 重 要 事 実 を 知 った 場 面 上 場 投 資 法 人 等 の 特 定 関 係 法 人 1 役 員 等 ( 役 員 ( 会 計 参 与 が 法 人 であるときは その その 者 の 職 務 に 関 し 知 ったとき 社 員 ) 代 理 人 使 用 人 その 他 の 従 業 者 ) 2 投 資 主 帳 簿 閲 覧 権 を 有 する 親 法 人 投 資 主 ( 投 資 主 権 利 の 行 使 に 関 して 知 ったとき が 法 人 の 場 合 はその 役 員 等 を 含 む) 3 法 令 権 限 者 当 該 権 限 の 行 使 に 関 し 知 つたと き 4 契 約 締 結 交 渉 者 (その 者 が 法 人 であるときはその 当 該 契 約 の 締 結 若 しくはその 交 役 員 等 を その 者 が 法 人 以 外 の 者 であるときはその 渉 又 は 履 行 に 関 し 知 つたとき 代 理 人 又 は 使 用 人 を 含 む ) 5 上 記 2 4が 法 人 の 場 合 の 他 の 役 員 等 その 者 の 職 務 に 関 し 知 つたとき 6 上 記 1~5の 会 社 関 係 者 でなくなった 後 1 年 以 内 の 上 記 1~5の 各 場 合 もの 上 場 投 資 法 人 等 の 資 産 運 用 会 社 及 び 上 場 投 資 法 人 等 の 特 定 関 係 法 人 の 役 員 等 ( 役 員 ( 会 計 参 与 が 法 人 であるときは その 社 員 ) 代 理 人 使 用 人 その 他 の 従 業 者 )は 上 場 投 資 法 人 等 の 契 約 締 結 交 渉 者 として 会 社 関 係 者 等 に 該 当 し 得 ますが 法 166 条 1 項 1 号 の 職 務 に 関 し 知 ったとき は 広 く 解 釈 されていますので 契 約 の 締 結 若 しくはそ の 交 渉 又 は 履 行 に 関 し 知 つたとき よりもインサイダー 取 引 に 該 当 する 場 面 が 広 くなります これにより 株 式 会 社 の 上 場 会 社 の 場 合 よりも 第 一 次 情 報 受 領 者 の 範 囲 も 広 くなると 考 えられます 31

Q 上 場 投 資 法 人 等 の 会 社 関 係 者 等 のインサイダー 取 引 ( 金 商 法 166 条 )における 重 要 事 実 にはどのようなものが 該 当 しますか A 上 場 投 資 法 人 等 及 び 当 該 上 場 投 資 法 人 等 の 資 産 運 用 会 社 について 投 資 法 人 の 特 性 を 踏 まえた 重 要 事 実 が 定 められています 解 説 1 金 融 審 議 会 投 資 信 託 投 資 法 人 法 制 の 見 直 しに 関 するワーキング グループ 最 終 報 告 上 場 投 資 法 人 (J-REIT)における 物 件 取 得 譲 渡 や 業 務 委 託 先 スポンサー 企 業 に 係 る 事 項 は J-REIT 特 有 のものがあります 東 京 証 券 取 引 所 の 適 時 開 示 基 準 では 資 産 運 用 会 社 に 関 する 事 実 を 適 時 開 示 事 項 に 含 めているほか J-REIT 特 有 の 軽 微 基 準 を 規 定 しており ます( 例 : 不 動 産 の 取 得 譲 渡 に 係 る 価 額 の 軽 微 基 準 につき 一 般 の 上 場 会 社 等 では 純 資 産 額 の3 割 未 満 であるのに 対 して J-REIT は 5,000 万 円 未 満 となっています ) そこで 上 場 投 資 法 人 等 の 会 社 関 係 者 等 のインサイダー 取 引 ( 金 商 法 166 条 )におけ る 重 要 事 実 及 び 軽 微 基 準 についても 現 行 の 投 資 法 人 実 務 を 考 慮 して 定 める 必 要 が あります 金 融 審 議 会 投 資 信 託 投 資 法 人 法 制 の 見 直 しに 関 するワーキング グループ 最 終 報 告 では 重 要 事 実 の 具 体 例 として 以 下 のものを 掲 げております 投 資 口 の 内 容 及 び 条 件 の 変 化 ( 例 : 公 募 増 資 の 発 表 ) 投 資 法 人 の 財 産 の 変 化 ( 例 : 大 口 テナントの 退 去 の 発 表 ) 業 績 予 想 の 修 正 の 発 表 投 資 法 人 の 運 営 や 業 務 の 変 化 ( 例 : 倒 産 手 続 の 申 立 の 発 表 ) 資 産 運 用 会 社 の 運 営 や 業 務 の 変 化 及 びスポンサー 企 業 の 交 代 等 ( 例 :スポンサー 企 業 の 異 動 の 発 表 ) 2 上 場 投 資 法 人 等 資 産 運 用 会 社 の 重 要 事 実 軽 微 基 準 平 成 25 年 改 正 法 におり 上 場 投 資 法 人 等 及 びその 資 産 運 用 会 社 について それぞれ 決 定 事 実 発 生 事 実 決 算 情 報 が 重 要 事 実 として 定 められています 以 下 では 重 要 事 実 軽 微 基 準 重 要 事 実 の 公 表 主 体 を 具 体 的 に 列 挙 いたします なお 軽 微 基 準 に いう 営 業 期 間 とは 投 信 法 129 条 2 項 に 規 定 される 営 業 期 間 を いい( 取 引 規 制 府 令 25 条 3 項 ) 有 価 証 券 報 告 書 の 様 式 において 計 算 期 間 とも 定 義 されてい ます( 特 定 有 価 証 券 府 令 第 七 号 の 三 様 式 記 載 上 の 注 意 (1)f 第 四 号 の 三 様 式 記 載 上 の 注 意 (38) 第 23 条 ) ( 内 閣 府 令 パブコメ 回 答 11 頁 42 番 ) 軽 微 基 準 については 取 引 を 行 う 者 が 取 引 を 行 う 時 点 においてその 取 引 が 処 罰 される ものであるか 否 かが 明 確 に 判 断 できるようなものとするという 観 点 から 最 近 営 業 期 間 にお 32

ける 純 資 産 額 や 営 業 収 益 の 額 等 の 数 値 をもとに 客 観 的 にその 範 囲 が 規 定 されています その ため 新 規 に 金 融 商 品 取 引 所 に 投 資 証 券 等 を 上 場 した 投 資 法 人 や 新 設 合 併 を 行 った 投 資 法 人 について 1 最 近 営 業 期 間 又 は 最 近 二 営 業 期 間 が 存 在 しない 場 合 には 軽 微 基 準 の 根 拠 とな るべき 数 値 が 存 在 しないことから 軽 微 基 準 を 適 用 することはできないものと 考 えられます また 2 最 近 営 業 期 間 において 運 用 実 績 がない 場 合 ( 例 えば 不 動 産 の 売 買 や 貸 借 等 が 行 わ れていない 場 合 ) 等 には 最 近 営 業 期 間 の 純 資 産 額 や 営 業 収 益 の 額 等 の 数 値 が 存 在 しない 又 は 僅 少 となることもありますが 軽 微 基 準 の 根 拠 となるべき 最 近 営 業 期 間 の 数 値 は 明 確 であ ることから 当 該 最 近 営 業 期 間 の 数 値 をもとに 軽 微 基 準 を 判 断 することとなると 考 えられま す ( 内 閣 府 令 パブコメ 回 答 11 頁 43 番 ) 合 併 等 のために 変 更 された 営 業 期 間 ( 以 下 変 則 営 業 期 間 という )も 他 の 営 業 期 間 と 同 様 に 最 近 営 業 期 間 又 は 最 近 二 営 業 期 間 ( 以 下 最 近 営 業 期 間 等 という )となりますが 最 近 営 業 期 間 等 に 係 る 軽 微 基 準 の 計 算 の 基 礎 となる 数 値 が 営 業 収 益 等 のように 期 間 に 比 例 すべき 性 質 のものである 場 合 については 最 近 営 業 期 間 等 の 営 業 収 益 等 の 数 値 を 比 較 する 対 象 となる 各 営 業 期 間 又 は 各 特 定 営 業 期 間 の 期 間 に 応 じた 数 値 に 換 算 することとなると 考 えられます ( 内 閣 府 令 パブコメ 回 答 12 頁 44 番 ) 33

(1) 上 場 投 資 法 人 等 の 決 定 事 実 上 場 投 資 法 人 等 の 決 定 事 実 に 係 る 重 要 事 実 と 軽 微 基 準 は 以 下 のとおり 定 めら れています( 金 商 法 166 条 1 項 9 号 取 引 規 制 府 令 55 条 の2) 公 表 主 体 は 上 場 投 資 法 人 等 に 限 られます 当 該 上 場 投 資 法 人 等 の 資 産 運 用 会 社 は 公 表 主 体 となりません( 金 商 法 166 条 4 項 2 号 ) 重 要 事 実 1 資 産 の 運 用 に 係 る 委 託 契 約 の 締 結 又 はその 解 約 2 投 資 法 人 の 発 行 する 投 資 口 を 引 き 受 ける 者 の 募 集 3 投 資 口 の 分 割 4 金 銭 の 分 配 軽 微 基 準 募 集 の 払 込 金 額 の 総 額 が1 億 円 ( 外 国 通 貨 をもって 表 示 さ れる 投 資 証 券 の 募 集 の 場 合 は 1 億 円 に 相 当 する 額 ) 未 満 であると 見 込 まれること 1 口 に 対 し 増 加 する 投 資 口 の 数 の 割 合 が 0.1 未 満 であるこ と 1 口 当 たりの 金 銭 の 分 配 の 額 を 前 営 業 期 間 に 係 る1 口 当 た りの 金 銭 の 分 配 の 額 で 除 して 得 た 数 値 が 0.8 超 かつ 1.2 未 満 であること 増 資 新 投 資 口 予 約 権 の 行 使 投 資 口 の 分 割 自 己 投 資 口 の 取 得 その 他 の 要 因 による 発 行 済 投 資 口 数 の 変 化 等 の 結 果 として1 口 当 たりの 分 配 金 予 想 値 に 20% 以 上 の 変 動 が 発 生 した 場 合 であっても 金 銭 の 分 配 について 何 らの 決 定 も 行 われていない 場 合 には 本 重 要 事 実 ( 金 商 法 166 条 2 項 9 号 ニ)には 該 当 しません ただし 1 口 あたりの 分 配 金 予 想 値 に 直 近 の 予 想 値 等 と 比 較 して 20% 以 上 の 変 動 が 生 じた 場 合 には 取 引 規 制 府 令 55 条 の4 第 4 号 の 基 準 を 満 たすものと 考 えられますので 上 場 投 資 法 人 等 の 決 算 情 報 ( 金 商 法 166 条 2 項 11 号 )の 重 要 事 実 に 該 当 するものと 考 えられます ( 内 閣 府 令 パブコメ 回 答 12 頁 45 番 ) 34

5 合 併 6 解 散 ( 合 併 による 解 散 を 除 く ) 7 最 低 純 資 産 額 の 減 少 8 金 融 商 品 取 引 所 に 対 する 投 資 証 券 の 上 場 の 廃 止 に 係 る 申 請 9 認 可 金 融 商 品 取 引 業 協 会 に 対 する 投 資 証 券 の 登 録 の 取 消 しに 係 る 申 請 合 併 による 投 資 法 人 の 資 産 の 増 加 額 が 当 該 投 資 法 人 の 最 近 営 業 期 間 の 末 日 における 純 資 産 の 30%に 相 当 する 額 未 満 であると 見 込 まれ かつ 当 該 合 併 の 予 定 日 の 属 する 営 業 期 間 及 び 翌 営 業 期 間 ( 当 該 投 資 法 人 の 営 業 期 間 が6 月 であ る 場 合 は 当 該 合 併 の 予 定 日 の 属 する 営 業 期 間 開 始 の 日 か ら 開 始 する 特 定 営 業 期 間 ( 連 続 する2 営 業 期 間 ) 及 びよく 特 定 営 業 期 間 の 各 特 定 営 業 期 間 )の 各 営 業 期 間 においてい ずれも 当 該 合 併 による 当 該 投 資 法 人 の 営 業 収 益 の 増 加 額 が 最 近 営 業 期 間 の 営 業 収 益 ( 当 該 投 資 法 人 の 営 業 期 間 が6 月 である 場 合 は 最 近 2 営 業 期 間 の 営 業 収 益 の 合 計 額 )の 10%に 相 当 する 額 未 満 であると 見 込 まれること 10 認 可 金 融 商 品 取 引 業 協 会 に 対 する 取 扱 有 価 証 券 である 投 資 証 券 の 取 扱 有 価 証 券 とし ての 指 定 の 取 消 しに 係 る 申 請 11 破 産 手 続 又 は 再 生 手 続 開 始 の 申 立 て 12 金 商 法 166 条 6 項 4 号 又 は 167 条 5 号 に 規 定 する 要 請 35

(2) 上 場 投 資 法 人 等 の 発 生 事 実 上 場 投 資 法 人 等 の 発 生 事 実 に 係 る 重 要 事 実 と 軽 微 基 準 は 以 下 のとおり 定 めら れています( 金 商 法 166 条 1 項 10 号 金 商 法 施 行 令 29 条 の2の3 各 号 取 引 規 制 府 令 55 条 の3) 重 要 事 実 の 公 表 主 体 は 当 該 上 場 投 資 法 人 等 又 は 当 該 上 場 投 資 法 人 等 の 資 産 運 用 会 社 とされています( 金 商 法 166 条 4 項 4 号 ) 重 要 事 実 1 災 害 に 起 因 する 損 害 又 は 業 務 遂 行 の 過 程 で 生 じた 損 害 2 特 定 有 価 証 券 又 は 特 定 有 価 証 券 に 係 るオプションの 上 場 の 廃 止 又 は 登 録 の 取 消 しの 原 因 とな る 事 実 3 財 産 権 上 の 請 求 に 係 る 訴 えが 提 起 されたこと 又 は 当 該 訴 えに ついて 判 決 があつたこと 若 しく は 当 該 訴 えに 係 る 訴 訟 の 全 部 若 しくは 一 部 が 裁 判 によらずに 完 結 したこと 軽 微 基 準 災 害 業 務 に 起 因 する 損 害 又 は 業 務 遂 行 の 過 程 で 生 じた 損 害 の 額 が 投 資 法 人 の 最 近 営 業 期 間 の 末 日 における 純 資 産 額 の3% 未 満 であると 見 込 まれること 投 資 法 人 債 券 に 係 る 上 場 の 廃 止 又 は 登 録 の 取 消 しの 原 因 となる 事 実 ( 投 資 口 の 上 場 廃 止 の 原 因 となる 事 実 を 除 く )が 生 じたこと (1) 訴 えが 提 起 されたこと 訴 訟 の 目 的 の 価 額 が 投 資 法 人 の 最 近 営 業 期 間 の 末 日 に おける 純 資 産 額 の 15%に 相 当 する 額 未 満 かつ 当 該 請 求 が 当 該 訴 えの 提 起 後 直 ちに 訴 えのとおり 認 められ て 敗 訴 したとした 場 合 当 該 訴 えの 提 起 された 日 の 属 す る 営 業 期 間 開 始 の 日 から3 年 以 内 に 開 始 する 各 営 業 期 間 においていずれも 当 該 敗 訴 による 当 該 投 資 法 人 の 営 業 収 益 の 減 少 額 が 当 該 投 資 法 人 の 最 近 営 業 期 間 の 営 業 収 益 の 10% 未 満 に 相 当 する 額 未 満 であると 見 込 まれる こと (2) 判 決 訴 訟 の 全 部 一 部 が 裁 判 によらず 終 結 す る 場 合 ( 判 決 等 ) 当 該 判 決 等 により 投 資 法 人 の 給 付 する 財 産 の 額 が 当 該 投 資 法 人 の 最 近 営 業 期 間 の 末 日 における 純 資 産 額 の 3% に 相 当 する 額 未 満 であると 見 込 まれ かつ 当 該 判 決 等 の 日 の 属 する 営 業 期 間 開 始 の 日 から3 年 以 内 に 開 始 す る 各 営 業 期 間 においていずれも 当 該 判 決 等 による 当 該 投 資 法 人 の 営 業 収 益 の 減 少 額 が 当 該 投 資 法 人 の 最 近 営 業 期 間 の 営 業 収 益 の 10%に 相 当 する 額 未 満 であると 見 込 まれること 36

訴 え とは ある 者 ( 原 告 )が 他 の 者 ( 被 告 )に 対 する 一 定 の 権 利 主 張 ( 請 求 )について 裁 判 所 に 審 理 判 決 を 求 める 行 為 であり 調 停 は 含 まれないものと 考 えられます ただし 投 資 法 人 の 財 産 に 関 する 重 要 な 調 停 の 申 立 で 投 資 者 の 投 資 判 断 に 著 しい 影 響 を 及 ぼす ものであれば バスケット 条 項 ( 金 商 法 166 条 2 項 14 号 )の 業 務 等 に 関 する 重 要 事 実 に 該 当 する 場 合 があるも のと 考 えられます ( 内 閣 府 令 パブコメ 回 答 13 頁 48 番 ) 4 資 産 の 運 用 の 差 止 めその 他 (1) 仮 処 分 命 令 の 申 立 てがなされた 場 合 これに 準 ずる 処 分 を 求 める 仮 処 分 命 令 の 申 立 てがなされたこと 又 は 当 該 申 立 てについて 裁 判 が あつたこと 若 しくは 当 該 申 立 て に 係 る 手 続 の 全 部 若 しくは 一 部 が 裁 判 によらずに 完 結 したこ と 当 該 仮 処 分 命 令 が 当 該 申 立 て 後 直 ちに 申 立 てのとおり 発 せられたとした 場 合 当 該 申 立 てのとおり 発 せられた とした 場 合 当 該 申 立 の 日 の 属 する 営 業 期 間 開 始 の 日 か ら3 年 以 内 に 開 始 する 各 営 業 期 間 においていずれも 当 該 仮 処 分 命 令 による 投 資 法 人 の 営 業 収 益 の 減 少 額 が 当 該 投 資 法 人 の 最 近 営 業 期 間 の 営 業 収 益 の 10%に 相 当 す る 額 未 満 であると 見 込 まれること (2) 仮 処 分 命 令 の 申 立 てについて 裁 判 があったこ 例 えば 投 資 法 人 を 債 務 者 と する 建 築 差 止 め 又 は 開 発 差 止 め に 係 る 仮 処 分 等 が 考 えられる ( 政 令 パブコメ 回 答 2 頁 4 番 ) と 裁 判 によらずに 完 結 したこと( 裁 判 等 ) 当 該 裁 判 等 の 日 の 属 する 営 業 期 間 開 始 の 日 から3 年 以 内 に 開 始 する 各 営 業 期 間 においていずれも 当 該 裁 判 等 による 投 資 法 人 の 営 業 収 益 の 減 少 額 が 当 該 投 資 法 人 の 最 近 営 業 期 間 の 営 業 収 益 の 10%に 相 当 する 額 未 満 であ ると 見 込 まれること 5 投 信 法 216 条 1 項 の 規 定 法 に令 に 基 づく 処 分 を 受 けた 日 の 属 する 営 業 期 間 開 始 の よる 同 法 187 条 の 登 録 の 取 消 し日 から3 年 以 内 に 開 始 する 各 営 業 期 間 においていずれ その 他 これに 準 ずる 行 政 庁 によ る 法 令 に 基 づく 処 分 も 当 該 処 分 による 投 資 法 人 の 営 業 収 益 の 減 少 額 が 当 該 投 資 法 人 の 最 近 営 業 期 間 の 営 業 収 益 の 10%に 相 当 する 額 未 満 であると 見 込 まれること 6 債 権 者 その 他 の 上 場 投 資 法 人 以 外 の 者 による 破 産 手 続 開 始 又 は 再 生 手 続 開 始 の 申 立 て 7 不 渡 り 等 ( 手 形 若 しくは 小 切 手 の 不 渡 り( 支 払 資 金 の 不 足 を 事 由 とするものに 限 る ) 又 は 手 形 交 換 所 による 取 引 停 止 処 分 ) 37