胸 郭 出 口 症 候 群 に 対 す る 治 療 選 択 手 術 方 法 と 遠 隔 成 績 の 検 討 か ら 原 田 淳 西 嶌 美 知 春 * 栗 本 昌 紀 * 2 遠 藤 * 2 俊 郎 Evaluation of Long term Follow up Results after SurgeryforThoracicOutletSyndrome JunHarada M.D. Michiharu Nishijima M.D. MasanoriKurimotoM.D. and Shunro Endo MD. from Department of Neurosurgery Saiseikai TakaokaHospital * idepartment of Neurosurgery Aomori Prefectural CentralHospital and * 2Department of Neurosurgery Toyama University We evaluated surgery forthoracicoutlet syndrome (TOS )and long terrn foilow up outcome.the surgical methods consisted of the transaxillary approach forthe 丘 rst rib resection (FR ) the anterior approach forscalenec tomy (AAS ) and the lateral approach for scalenectomy (LAS).Preoperative symptoms disappearedimmediately in/4(79%) 236 (88% ) and 7/9 (78% )of patientsinfr AAS and LASrespectively.Inlong term follow up (more thantwo years)therewere threerecurrent cases.two of cases theseunderwent reoperation (FR)and theirsymptoms disappeared.we discussed thefeaturesand outcomes of thesethreeoperative methods. (ReceivedMay 26 2006 ;accepted August7 2006> Keg words :scalenectomy firstrib resection outlet syndrome JpnJ Neurosurg (T()kyo)6 :2 25 2007 は じめ に 胸 郭 出 凵 症 候 群 (thoracicoutlet syndrome ;TOS )は 第 肋 骨 斜 角 筋 群 鎖 骨 小 胸 筋 頸 肋 な どに よ っ て 腕 神 経 叢 や 鎖 骨 下 動 静 脈 が 絞 扼 され て 生 ず る 症 候 群 で あ る 6)0) TOS に 対 す る 手 術 法 は 前 斜 角 筋 中 斜 角 筋 小 胸 筋 な ど の 切 除 お よび 切 離 術 第 肋 骨 鎖 骨 頸 肋 な ど の 切 除 術 な ど 数 多 く の 方 法 が 報 告 さ れ て い る 3 ) )6) )9). これ まで に われわ れ は TOS に 対 して 胸 鎖 乳 突 筋 の 両 頭 間 か らの ア プ ロ ーチ お よ び 胸 鎖 乳 突 筋 僧 帽 筋 鎖 骨 に よ 形 成 され る posterior triangleか らの ア プ ロ ーチ に よ る 2 種 類 の 前 斜 角 筋 切 除 術 経 腋 窩 的 第 肋 骨 切 除 術 を 行 い これ ら 3 種 類 の 手 術 法 の 短 期 手 術 成 績 術 後 合 併 症 お よび 手 術 法 の 特 徴 に 関 し て 報 告 を 行 っ て き た )2). 今 回 は こ れ ら の 症 例 の 術 後 遠 隔 成 績 を 調 査 し TOS に 対 す る 手 術 法 の 選 択 に つ い て 考 察 した. 対 象 TOS の 診 断 は 臨 床 症 状 琿 学 所 見 に 加 え て 頸 椎 MRI trtpmr 撮 影 サ ーモ グ ラ フ ィ 指 尖 容 積 脈 波 体 性 感 覚 誘 発 電 位 な ど の 補 助 検 査 を 用 い て 行 っ た (Table ). 頸 椎 MRI は 頸 椎 病 変 の 除 外 診 断 の 目 的 で 全 例 に 施 行 し 異 常 所 見 を 認 め な い こ と を 確 認 した. 血 管 撮 影 は 25 例 に 対 し て 施 行 し た. 患 側 上 肢 の 外 転 挙 上 に よる 鎖 骨 下 済 生 会 高 岡 病 院 脳 神 経 外 科 / 933 8525 高 岡 市 二 塚 387 連 絡 先 : 原 田 淳 Addressreprint requests to : JunHarada M.D.Department ef NeurosurgerySaiseikai TakaokaHospital 387 FutazukaTakaoka shi Toyama 933 8525Japan * * 青 森 県 立 中 央 病 院 2 脳 神 経 外 科 富 山 大 学 医 学 部 脳 神 経 外 科 JpnJ Neurosurg vol.6 No 2 2007.2 2 Eleotronio Library
DSA Thermography Plethysmogram SEP Table l Findings of clinical examination subclavian artery subclavian vein stenosis occlusion stenosis occlusion decreasedskin temperature attenuation of pulse wave attenuation of N9 853 55 5 53 3 8 /33 Table 2 Symptoms of operative cases 嬲 纓 驫 攤 覊 灘 鑿 黷 li 攤 難 麟 嬲 欝 蝋 ll 麟 鑼 麟 驪 灘 驪 覊 鑼 懿 韆 { 蕪 Paresthesia ぬ inweakness 022 6/9 戸 OQ PaleneSSEdemaDizziness 尸 D4 2 5/6 6/8 / 3/9 /62 /80 / 49 D2q 〆 / 9/ ゾ 0 / 0 /53 0 /90 〆 0 2 〆 2 0 Operations 49 4 26 9 FR ;transaxilaryapproach forfirstribresection AAS ;anterior approach forscalenectomy LAS ;ateral approach for SCaleneCtOmy 尸 D 0 Table 3 Summary of operative cases 覊 難 iiililll 蘿 鑞 飜 轗 轗 鑼 糶 灘 蠶 靆 孅 難 iili FRAASLAS 40 0 ゾリ 9 787 σ コ D3 l δ 2 匚 25 65 (43) 30 69 (47) 24 60 (43) 5f77 /82 4 /4 2/7 /80 0 /4 韈 i 灘 饑 i 鑛 iiiil ρ 0 驪 覊 轢 韈 2 4692( Total l9 25 24 69 (45) 25 30 9 49 FR ;transaxilaryapproach forfirst rib resection MS ;anterior approach forscalenectomy LAS ; lateralapproach forscalenectomy 動 脈 の 狭 窄 を 8 例 に 閉 塞 を 3 例 に 認 め た.ま た 鎖 骨 下 静 脈 の 狭 窄 を 5 例 に 閉 塞 を 例 に 認 め た サーモ グ ラ フ ィ に お け る 思 側 上 肢 の 皮 膚 温 低 下 を 23 例 中 3 例 に 患 側 上 肢 挙 上 時 の 指 尖 容 積 脈 波 消 失 を 2 例 中 例 に ま た 患 側 上 肢 挙 上 時 の 体 性 感 覚 誘 発 電 位 の 振 幅 低 下 を 33 例 中 8 例 に 認 めた. しか し TOS の 確 定 診 断 と な うる 画 像 診 断 所 見 は な くRoos7 ) は 詳 細 な 理 学 所 見 の み で 診 断 可 能 で あ る と 述 べ て い る.わ れ わ れ も これ らの 補 助 検 査 は 除 外 診 断 を 第 の 目 的 と して 行 っ て い る. 術 前 の 臨 床 症 状 は 患 側 上 肢 の しびれ 疼 痛 冷 感 蒼 自 脱 力 な どが 主 体 で あ っ た (Table2). TOS と 診 断 した 症 例 の うち 薬 物 理 学 療 法 な ど の 保 存 的 治 療 の 効 果 が 乏 し く 耐 え 難 い 痛 み 就 業 の 妨 げ と な る 激 し い しびれ 脱 力 を 有 す る 症 例 に 対 して 患 者 の 承 諾 が 得 られた 場 合 に 外 科 的 治 療 を 行 っ た. 今 回 の 検 討 の 対 象 は 外 科 的 治 療 を 行 っ た 44 症 例 ( 両 側 性 5 例 ) 49 手 術 側 で あ る. 症 例 の 内 訳 は 男 性 が 9 例 女 性 が 25 例 で 合 計 44 例 で あ っ た. 患 側 は 左 が 30 側 右 が 9 側 で あ っ た. 年 齢 は 24 69 歳 ( 平 均 年 齢 45 歳 )で あ っ た. 平 均 罹 病 期 間 は 25 カ 月 で あ っ た (Table3) これ らの 手 術 症 例 に お い て 手 術 方 法 直 後 の 手 術 成 績 と 術 後 遠 隔 成 績 の 関 係 に つ い て 検 討 した 手 術 方 法 手 術 方 法 は 経 腋 窩 的 第 肋 骨 切 除 術 (t saxillary approach forfirst rib resection ;FR ) 胸 鎖 乳 突 筋 の 両 頭 間 か ら ア プ ロ ーチ す る 前 斜 角 筋 切 除 術 ( anterior approach forscalenectomy ;AAS )お よび 側 方 の posteriortriangle か ら ア プ ロ ーチ す る 前 斜 角 筋 切 除 術 (lateral approach for scalenectomy l LAS ) の 3 法 で あ る. わ れ わ れ は こ れ ま で に め ま い 症 例 に 対 して 椎 骨 動 脈 22 脳 外 誌 6 巻 2 号 2007 年 2 月 Eleotronio Library
Table4 mmediate results of operation δ テ tt _ 嬲 織 i ii i 灘 輜 鑓 讌 蕪 懿 轗 il FRAASLAS 2 4 /4 (79) ρ09 236 (88) 7 9 (78) 瀁 靆 i 難 ら 鬟 磁 灘 鐸 3 f4 (2) 36 (2) 2/9 (22) Total 49 4 〆 49 (84) 8 f49 (6) 瀚 鯔 繍 難 ll Table 5 Long terrnfollow up (over 2 years )results of operation 黼 黼 購 轍 轟 鐵 鑿 鑞 i 繍 灘 ミ 萋 鑿 韃 萋 蕪 轗 攤 灘 灘 覊 灘 羃 爨 難 灘 鰍 懸 i 議 ii FR 8 〆 4 0 0 0 AAS 76 0 (pain) LAS 8/9 (pain (pain) edema ) (pain) Tc)tal 23/49 3 2 起 始 部 の 走 行 矯 正 術 を 行 っ て き た 5 ) こ の 手 術 ア プ ロ ー チ は AAS とほ ぼ 同 じ で あ る.そ こで 本 シ リーズ の 前 半 で は 操 作 に 慣 れ て い る AAS 外 科 医 との 連 携 に よ を 多 く 選 択 した.そ の 後 血 管 最 も 理 論 的 に 優 れ て い る と 思 わ れ る FR を 採 入 れ た. と こ ろが FR に は 過 性 で あ る と は い え 胸 膜 損 傷 上 肢 麻 痺 な ど の 合 併 症 が み られ たた め 最 近 の シ リーズ で は LAS に よ る 斜 角 筋 群 の 切 除 術 を 行 っ て い る.LAS はAAS と 比 較 して よ 外 側 か ら 腕 神 経 叢 を 視 認 で きるた め 斜 角 筋 群 の 切 除 前 に 腕 神 経 叢 と の 関 係 を 確 認 す る こ と が 容 易 で あ る ま た 文 献 的 に 鎖 骨 上 窩 か らの 斜 角 筋 切 除 術 の 成 績 は 経 腋 窩 的 第 肋 骨 切 除 術 の 成 績 に 匹 敵 す る とい われて い る 8). 手 術 件 数 は FR が 4 側 で うち 2 側 は 再 手 術 症 例 で あ る.AAS は 26 側 LAS は 9 側 で あ っ た (Table 3) FR は 側 臥 位 で 患 側 上 肢 を 過 外 転 位 と し 腋 窩 か ら ア プ ロ ーチす る. 皮 切 は 腋 窩 の 大 胸 筋 と 広 背 筋 の 間 に 置 く. 剥 離 を 進 め る と 第 肋 骨 お よび そ の 斜 角 筋 付 着 部 が 確 認 さ れ る の で これを 切 除 す る. 理 論 的 に は 最 も 優 れ て い るが 術 野 が 狭 くか つ 深 い の で 手 術 操 作 に 熟 練 を 要 す る また 術 後 に 過 性 上 肢 麻 痺 や 胸 膜 損 傷 を きたす こ とが あ る )2}. AAS は 胸 鎖 乳 突 筋 の 両 頭 間 に 皮 切 を 置 き 腕 神 経 叢 の 前 方 か ら ア プ ロ ーチす る. LAS は 胸 鎖 乳 突 筋 と 僧 帽 筋 の 問 の posteriortriangleに 皮 切 を 置 き 腕 神 経 叢 の 側 方 か らア プ ーチす ロ るAAS で は 術 野 を 展 開 す る と 前 斜 角 筋 が 直 下 に 確 認 で き るの で disorientation に 陥 る こ とが 少 な い が 前 斜 角 筋 の 切 除 後 で な い と 腕 神 経 叢 を 確 認 す る こ とが 困 難 で あ る.これ に 対 して LAS で はAAS よ も 側 方 か ら 腕 神 経 叢 を 観 察 で き る た め 前 お よび 巾 斜 角 筋 と 腕 神 経 叢 が 同 時 に 確 認 で き る とい う 利 点 を 持 つ. AAS LAS と も に 前 斜 角 筋 を 第 肋 骨 付 着 部 付 近 か ら 起 始 部 付 近 まで で きる 限 広 範 囲 に 切 除 す るよ うに 努 め る. 中 斜 角 筋 に よ る 腕 神 経 叢 の 圧 迫 を 認 め た 場 合 に は こ. れ も 切 除 す る 血 管 撮 影 ヒ 鎖 骨 ド 動 脈 の 狭 窄 や 閉 塞 を 認 め た 症 例 や arterialtos の 症 状 を 有 す る 症 例 で は 鎖 骨 下 動 脈 の 血 管 周 囲 交 感 神 経 節 切 除 を 行 う 結 果 手 術 直 後 に お い て 3 法 す べ て で 78% 以 上 の 症 例 で 症 状 消 失 を 認 め 3 法 間 に 有 意 の 差 を 認 め な か っ た. 消 失 率 の 高 い 症 状 は 蒼 自 脱 力 で あ しびれ 疼 痛 は 約 5 分 の の 症 例 で 術 後 に 軽 快 し た が 消 失 しなか っ た (Table 2). 方 症 状 の 増 悪 例 はな か っ た (Table4). 手 術 合 併 症 は 上 肢 の 過 性 麻 痺 が AAS 26 側 中 の 側 にFR 4 il 側 の 2 例 に 認 め られ た.ま た FR 4 側 中 の 例 に 胸 膜 損 傷 を 生 じ た. 術 後 2 年 以 L の 追 跡 調 査 が 可 能 で あ っ た 症 例 は FR が 8 側 AAS が 7 側 LAS が 8 側 で あ っ た (Table5). こ れ ら の 症 例 の うちAAS で 例 ( 疼 痛 )LAS で 2 例 ( 疼 痛 お よ び 浮 腫 が 例 疼 痛 が 例 ) に 症 状 の 再 発 を 認 め た. こ の うち AAS の 例 と LAS の 例 ( 疼 痛 お よ び 浮 腫 例 ) に 対 して 再 手 術 (い ずれ も FR ) を 行 い そ の 後 症 状 は 消 失 した. 残 の 例 は 経 過 観 察 中 で ある. FR で は 術 後 2 年 以 上 の 追 跡 で も 症 状 の 再 発 は な か っ た JpnJNeurosurg vol.6 No.2 2007.2 23 Eleotronio Library
考 察 900 年 代 前 半 に 頸 肋 や 前 斜 角 筋 症 候 群 な どの 報 告 が な さ れ て 以 来 こ れ ら の 病 態 は TOS と し て つ の clini cal entity と 認 識 され て い るしか し そ の 手 術 成 績 に っ い て の ま とま っ た 報 告 は 少 な い Roos ら 6 ) は それ 以 前 に 行 われ た 前 斜 角 筋 切 除 術 を review し 第 肋 骨 切 除 術 が 最 も 優 れ た 手 術 法 で あ る と 報 告 し て い るわ れ わ れ も これ ま で に 3 例 4 側 の FR を 行 っ て きた.その 結 果 は 良 好 で 79% の 症 状 消 失 率 を 得 る こ とが で き 症 状 増 悪 例 は 例 もなか っ た.FR は 理 論 的 に 最 も 優 れ た 手 術 法 で あ る と 考 え る.し か し そ の 方 FR は 術 野 が 狭 く 操 作 に 熟 練 を 要 す る た め 術 後 の 過 性 上 肢 麻 痺 を 2 例 に 胸 膜 損 傷 を 例 に 認 め た. 鎖 骨 上 窩 か らの ア プ ロ ーチ に よ る 斜 角 筋 切 離 術 は 術 後 の 癒 着 な ど が 原 因 で 症 状 の 再 発 が 多 い と い わ れ て い る が 斜 角 筋 群 を で き る だ け 広 範 囲 に 切 除 す る こ と に よ 手 術 成 績 は 向 上 し 文 献 的 に も 経 腋 窩 的 第 肋 骨 切 除 術 と 同 程 度 の 有 効 率 が 報 告 され て い る 8 ). こ の た め われわれ は 最 近 で は まず LAS を 第 選 択 手 術 として 行 っ て い るが 本 論 文 で は 3 手 術 法 の 手 術 直 後 お よ び 遠 隔 成 績 に つ い て 調 査 し 検 討 を 行 っ た. 初 回 手 術 が AAS で FR に よ る 再 手 術 を 行 っ た 症 例 は 初 回 手 術 後 に 症 状 ( 疼 痛 )は 軽 快 したが 消 失 に は 至 らず 初 回 手 術 の 30 カ 月 後 に 疼 痛 の 再 燃 増 悪 を 認 めたた め 再 手 術 を 行 っ た 症 例 で あ る.また 初 回 手 術 が LAS の 例 は 患 側 上 肢 の しびれ 脱 力 は 消 失 したが 32 カ 月 後 に 上 肢 の 浮 腫 と 疼 痛 が 再 燃 増 悪 したた め 再 手 術 を 行 っ た 症 例 で あ る.い ずれ の 症 例 も FR ( 再 手 術 )の 後 に は 症 状 は 消 失 し た. 症 状 再 発 例 の うち 経 過 観 察 中 の 例 は 初 回 手 術 が LAS で あ 術 直 後 に は 症 状 ( 疼 痛 )は 消 失 し て い た が 7 年 後 に 症 状 が 再 発 し 現 在 保 存 的 に 治 療 中 で あ る (Table5). 前 斜 角 筋 切 除 術 は 操 作 が 簡 便 で あ ま た LAS で は 腕 神 経 叢 と 斜 角 筋 群 鎖 骨 下 動 脈 な ど の 観 察 が 容 易 で あ る 遠 隔 成 績 に お い て も 症 状 の 再 発 例 は 3 例 の み で あ 前 斜 角 筋 切 除 術 は TOS に 対 す る 第 選 択 手 術 で あ る と 考 える. FR は 術 野 が 狭 く 深 い た め 体 位 の 取 方 な どに 熟 練 を 要 す る が 理 論 的 に は 最 も 優 れ た 方 法 で あ 前 斜 角 筋 切 除 術 後 の 再 発 例 に お い て は 追 加 手 術 として 考 慮 す べ き 手 術 法 で あ る と 考 え る. 結 前 斜 角 筋 切 除 術 は TOS に 対 す る 第 選 択 とな うる 手 術 手 技 で あ る と 考 えるしか し 症 状 再 発 例 にお い て 論 は 第 肋 骨 切 除 術 の 追 加 を 考 慮 す べ き で あ る. 文 ) 原 田 淳 西 嶌 美 知 春 堀 江 幸 男 栗 本 昌 紀 遠 藤 俊 郎 : 献 胸 郭 出 口 症 候 群 に 対 す る 手 術 法 に つ い て の 検 討. 脊 髄 外 $ 斗 6 : 49 542002 2> 原 田 淳 西 嶌 美 知 春 堀 恵 美 子 水 巻 康 平 島 豊 遠 藤 俊 郎 :Vascular Thoracic OutletSyndromeの 診 断 お よ び 外 科 的 治 療.The Mt.FujiWorkshop on CVD vo2. 東 京 に ゅ うん 社 2003pp.39 42. 3)Hardy RW JrWilbournA Hanson M : Surg 正 cal treatment of compressive 980 cervical band.neuros rgery 7 :le 3 4)Hardy RW : Thoracicoutlet syndrome.spinalsurgeay 3 :83 90999. 5)Nishijima M AkaiTKuwayamaNNakadaJFuruichi S Takaku A : Vertigocaused by scalenus anterior compres sion of the subclavian artery :Areportof two cases.br / Neurosurg4 :35 40990. 6)Roos DB Owens JC : Thoracicoutlet syndrome.arch Surg 93 : 7 74966 7>Roos DB :New concepts of thoracicoutlet syndrome that explain etiology syrnptoms diagnosisand treatment.vmsc Surg 3 : 33 32979. 8)Sanders RJ : Resultsof the surgical treat]rnent forthoracic outlet syndrome.seminthoraccardiovasc Surg 8 :22 228996. 9)Sheth RN CampbellJN : Surgicaltreatment of thoracic out et syndrome :Arandomized trial comparing two ope rations. ノ ノ>burosurgSpine 3 :355 3632005. 0)WilbournAJ :Thoracicoutlet syndrome in Dawson DM HallettM WilbournAJ (eds ) EntrapmentNeuropathies. : Philadelphia Lippincot Raven999pp.227 250. 24 脳 外 誌 6 巻 2 号 2007 年 2 月 Eleotronio Library
要 旨 胸 郭 出 口 症 候 群 に 対 す る 治 療 選 択 手 術 方 法 と 遠 隔 成 纉 の 検 討 か ら 原 田 淳 西 嶌 美 知 春 栗 本 昌 紀 遠 藤 俊 郎 胸 郭 出 口 症 候 群 に 対 す る 手 術 方 法 と 遠 隔 成 績 に つ い て 検 討 し た 手 術 法 は 経 腋 窩 的 第 肋 骨 切 除 術 (FR )4 側 前 方 からの 前 斜 角 筋 切 除 術 (AAS )26 側 側 方 か ら の 前 斜 角 筋 切 除 術 (LAS )9 側 で あ る.2 年 以 上 の 長 期 追 跡 が 可 能 で あ っ た 症 例 は 計 6 側 で あ っ た 手 術 直 後 の 成 績 は 3 法 す べ て で 78% 以 上 の 症 状 消 失 率 を 得 た 長 期 追 跡 症 例 の う ち AAS 側 LAS2 側 に 症 状 再 発 を 認 め た. このうち AAS 側 LAS 側 に 対 し 再 手 術 (FR)を 行 い 症 状 は 消 失 した 前 斜 角 筋 切 除 術 は 手 技 の 簡 便 さ と 腕 神 経 叢 斜 角 筋 群 の 観 察 の 容 易 さから 第 選 択 となる 手 術 法 で ある が 症 状 再 発 例 で は FR を 追 加 手 術 と し て 考 慮 す べ き で あ る と 考 え る. 脳 外 誌 6 2 252007. JpnJ Neurosurg vol.6 No.2 2007.2 25 Eleotronio Library