はじめに 我 が 国 の 畜 産 経 営 において 飼 料 費 は 経 営 コストの 約 4 割 から7 割 を 占 めています 特 に 飼 料 穀 物 は 海 外 からの 輸 入 に 依 存 しており 海 外 穀 物 市 場 の 相 場 や 為 替 変 動 が 飼 料 価 格 に 反 映 されるた



Similar documents
ニュースリリース

ニュースリリース

Microsoft Word )40期決算公開用.doc

情 報 通 信 機 器 等 に 係 る 繰 越 税 額 控 除 限 度 超 過 額 の 計 算 上 控 除 される 金 額 に 関 する 明 細 書 ( 付 表 ) 政 党 等 寄 附 金 特 別 控 除 額 の 計 算 明 細 書 国 庫 補 助 金 等 の 総 収 入 金 額 不 算 入 に 関

<4D F736F F D2093FC8F6F8BE082CC8BE695AA82C68AA892E889C896DA82CC91CE899E955C E646F63>

損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等


< DB8CAF97BF97A6955C2E786C73>

スライド 1

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

1_2013BS(0414)

受 託 工 事 費 一 般 管 理 費 何 地 区 給 料 手 当 賞 与 引 当 金 繰 入 額 賃 金 報 酬 法 定 福 利 費 退 職 給 付 費 備 消 品 費 厚 生 福 利 費 報 償 費 旅 費 被 服 費 光 熱 水 費 燃 料 費 食 糧 費 印 刷 製 本 費 測 量 調 査

1. 決 算 の 概 要 法 人 全 体 として 2,459 億 円 の 当 期 総 利 益 を 計 上 し 末 をもって 繰 越 欠 損 金 を 解 消 しています ( : 当 期 総 利 益 2,092 億 円 ) 中 期 計 画 における 収 支 改 善 項 目 に 関 して ( : 繰 越

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

目 次 高 山 市 連 結 財 務 諸 表 について 1 連 結 貸 借 対 照 表 2 連 結 行 政 コスト 計 算 書 4 連 結 純 資 産 変 動 計 算 書 6 連 結 資 金 収 支 計 算 書 7

< CF6955C976C8EAE DE82C28E73816A2E786C73>

科 売 上 原 価 売 上 総 利 益 損 益 計 算 書 ( 自 平 成 26 年 4 月 1 日 至 平 成 27 年 3 月 31 日 ) 目 売 上 高 販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 営 業 利 益 営 業 外 収 益 受 取 保 険 金 受 取 支 援 金 補 助 金 収 入 保

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

第316回取締役会議案

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 新 規 社 ( 社 名 ) 除 外 社 ( 社 名 ) (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の

Microsoft Word - H25年度の概要

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6


1 ガス 供 給 業 を 行 う 法 人 の 事 業 税 の 課 税 について ガス 供 給 業 を 行 う 法 人 は 収 入 金 額 を 課 税 標 準 として 収 入 割 の 申 告 となります ( 法 72 条 の2 72 条 の 12 第 2 号 ) ガス 供 給 業 とその 他 の 事

目 次 1 報 酬 給 与 額 事 例 1 報 酬 給 与 額 に 含 める 賞 与 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 1 事 例 2 役 員 退 職 金 ( 役 員 退 職 慰 労 金 )を 報 酬 給 与 額 として 申 告 して いなかった 事 例 1 事 例 3 持 株 奨 励 金 を


<4D F736F F D DE096B EF8C7689F E836A E836D815B E C A2E646F63>

< DE096B1838C837C815B ECA905E93FC2E786C7378>

(2) 就 業 規 則 の 状 況 就 業 規 則 は 90.0%の 事 業 所 が 整 備 している このうち 就 業 規 則 を 周 知 している 事 業 所 は 84.0%で 周 知 の 方 法 ( 複 数 回 答 )については 常 時 掲 示 または 備 え 付 け が 最 も 多 く 64

Microsoft Word - Ⅲ-fin.doc

スライド 1

経 常 収 支 差 引 額 の 状 況 平 成 22 年 度 平 成 21 年 度 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 4,154 億 円 5,234 億 円 1,080 億 円 改 善 赤 字 組 合 の 赤 字 総 額 4,836 億 円 5,636 億 円 800 億 円 減

目 次 貸 借 対 照 表 1 損 益 計 算 書 2 キャッシュ フロー 計 算 書 3 利 益 の 処 分 に 関 する 書 類 4 国 立 大 学 法 人 等 業 務 実 施 コスト 計 算 書 5 注 記 事 項 6 附 属 明 細 書 別 紙

Taro-01 議案概要.jtd

別紙3

 

社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

<6D33335F976C8EAE CF6955C A2E786C73>

<4D F736F F D E91E6318E6C94BC8AFA925A904D D838A815B8BA693AF8E9497BF2E646F63>

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

平成16年度

(1) 貸 借 対 照 表 ( 平 成 26 年 11 月 30 日 現 在 ) ( 単 位 : 千 円 ) 資 産 の 部 負 債 の 部 科 目 金 額 科 目 金 額 流 動 資 産 4,623,985 流 動 負 債 3,859,994 現 金 及 び 預 金 31,763 支 払 手 形

3 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 43.7 歳 32, , ,321

課 税 ベ ー ス の 拡 大 等 : - 租 税 特 別 措 置 の 見 直 し ( 後 掲 ) - 減 価 償 却 の 見 直 し ( 建 物 附 属 設 備 構 築 物 の 償 却 方 法 を 定 額 法 に 一 本 化 ) - 欠 損 金 繰 越 控 除 の 更 な る 見 直 し ( 大

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (5 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 区 類 団 府 分 似 体 平 均 年 齢

PowerPoint プレゼンテーション

第5回法人課税ディスカッショングループ 法D5-4

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

は し が き

平 成 24 年 4 月 1 日 から 平 成 25 年 3 月 31 日 まで 公 益 目 的 事 業 科 目 公 1 公 2 公 3 公 4 法 人 会 計 合 計 共 通 小 計 苦 情 相 談 解 決 研 修 情 報 提 供 保 証 宅 建 取 引 健 全 育 成 Ⅰ. 一 般 正 味 財


Q7 従 業 員 に 対 する 現 物 給 付 は 報 酬 給 与 額 に 含 まれます A7 法 人 が 役 員 又 は 使 用 人 のために 給 付 する 金 銭 以 外 の 物 又 は 権 利 その 他 経 済 的 利 益 (いわ ゆる 現 物 給 与 )については 所 得 税 において 給

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 例 ) ( 例 ) 15 (H2) (H2) (H24) (H24) (H25.4.1) (H25.4.1) (H24) (H24)

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 135,6 243,7 2 級 185,8 37,8 3 級 4 級 222,9 354,7 ( 注 )

損 益 計 算 書 ( 自 平 成 23 年 4 月 1 日 至 平 成 24 年 3 月 31 日 ) 金 額 ( 単 位 : 百 万 円 ) 売 上 高 99,163 売 上 原 価 90,815 売 上 総 利 益 8,347 販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 4,661 営 業 利 益

18 国立高等専門学校機構

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

<8DE096B18F94955C816996BE8DD78ADC82DE816A81798F4390B394C5817A F89AA8BB388E791E58A77816A2E786C73>

注 記 事 項 (1) 当 四 半 期 連 結 累 計 期 間 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 : 無 (2) 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 : 有 ( 注 ) 詳 細 は 添 付 資 料 4ページ 2.サマリー 情 報 (

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 H H H5.4.1 ( 参 考 値 ) 97.1 H H H H5.4.1 H H5.4.1 ( 参 考

損 益 計 算 書 ( 平 成 25 年 10 月 1 日 から 平 成 26 年 9 月 30 日 まで) ( 単 位 : 千 円 ) 科 目 金 額 営 業 収 益 304,971 営 業 費 用 566,243 営 業 総 損 失 261,271 営 業 外 収 益 受 取 利 息 3,545

( 注 )1 ラスパイレス 指 数 とは 全 地 方 公 共 団 体 の 一 般 行 政 職 の 給 料 月 額 を 一 の 基 準 で 比 較 するため の 職 員 数 ( 構 成 )を 用 いて 学 歴 や 経 験 年 数 の 差 による 影 響 を 補 正 し の 行 政 職 俸 給 表 (

経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66

32 農事組合法人法人用パンフ_24.2一部改正)

質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 級 の 給 料 月 額 最 高 号 級 の 給 料 月 額 1 級 ( 単 位 : ) 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 9 級 1 級 135,6 185,8 222,9 261,

定 性 的 情 報 財 務 諸 表 等 1. 連 結 経 営 成 績 に 関 する 定 性 的 情 報 当 第 3 四 半 期 連 結 累 計 期 間 の 業 績 は 売 上 高 につきましては 前 年 同 四 半 期 累 計 期 間 比 15.1% 減 少 の 454 億 27 百 万 円 となり

(2) 支 状 況 保 育 所 ( 定 員 60 人 以 上 ) 支 状 況 は 次 とおりです 1 総 入 構 成 比 は 割 合 が88.1% 活 動 外 入 が2.1% 特 別 入 が9.8%でした 2 構 成 比 は 運 営 費 入 が80.1% 経 常 経 費 補 助 金 入 が17.8%


(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) (H25.4.1) (H25.4.1) (H25.7.1) (H25.7.1) (H25.4.1) (H25.7.1)

<4D F736F F D20836E E819592E88C5E B F944E82548C8E89FC90B3816A5F6A D28F57>

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

<4D F736F F D F5A91EE8BC F368C8E3393FA8DC48D F C8E323893FA916493C B95AA8D CE3816A>

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

1

事 業 税 の 外 形 標 準 課 税 事 業 税 は 都 道 府 県 が 所 得 ( 利 益 )に 対 して 課 税 します 1. 個 人 事 業 税 業 種 区 分 税 率 ( 標 準 税 率 ) 第 1 種 事 業 ( 物 品 販 売 業 製 造 業 金 銭 貸 付 業 飲 食 店 業 不 動

< BD90AC E E7392AC91BA96AF81453F3F3F3F14>

(5) 給 与 改 定 の 状 況 該 当 なし ( 事 委 員 会 を 設 置 していないため) 1 月 例 給 事 委 員 会 の 勧 告 ( 参 考 ) 民 間 給 与 公 務 員 給 与 較 差 勧 告 給 与 改 定 率 国 の 改 定 率 A B AB ( 改 定 率 ) 年 度 ( )

Microsoft Word - 文書 3

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与

m07 北見工業大学 様式①

養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,600 円 185,800 円 222,900 円 261,900 円

損 益 計 算 書 ( 自 平 成 25 年 4 月 1 日 至 平 成 26 年 3 月 31 日 ) ( 単 位 : 百 万 円 ) 科 目 金 額 営 業 収 益 75,917 取 引 参 加 料 金 39,032 上 場 関 係 収 入 11,772 情 報 関 係 収 入 13,352 そ

<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B38FDA8DD72E747874>

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

している 5. これに 対 して 親 会 社 の 持 分 変 動 による 差 額 を 資 本 剰 余 金 として 処 理 した 結 果 資 本 剰 余 金 残 高 が 負 の 値 となるような 場 合 の 取 扱 いの 明 確 化 を 求 めるコメントが 複 数 寄 せられた 6. コメントでは 親

<4D F736F F D E718CF68D C768E5A8F9197DE>

連結計算書

6 構 造 等 コンクリートブロック 造 平 屋 建 て4 戸 長 屋 16 棟 64 戸 建 築 年 1 戸 当 床 面 積 棟 数 住 戸 改 善 後 床 面 積 昭 和 42 年 36.00m m2 昭 和 43 年 36.50m m2 昭 和 44 年 36.

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

(Microsoft Word - \213\213\227^\201E\222\350\210\365\212\307\227\235\214\366\225\\\201iH \)\201iHP\227p\201j.doc)

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

<重要な会計方針及び注記>

Transcription:

ISSN 1883-592

はじめに 我 が 国 の 畜 産 経 営 において 飼 料 費 は 経 営 コストの 約 4 割 から7 割 を 占 めています 特 に 飼 料 穀 物 は 海 外 からの 輸 入 に 依 存 しており 海 外 穀 物 市 場 の 相 場 や 為 替 変 動 が 飼 料 価 格 に 反 映 されるため 畜 産 経 営 の 収 益 性 に 大 きな 影 響 を 及 ぼしています このように 畜 産 経 営 を 取 り 巻 く 環 境 が 厳 しさを 増 す 中 で 畜 産 経 営 の 収 益 性 を 高 める 取 り 組 みが 求 められています 収 益 を 単 純 に 定 義 すると 収 益 = 売 上 -コスト で 表 すことができます よって 収 益 性 を 高 めるためには 顧 客 が 価 値 を 認 める 付 加 価 値 の 高 い( 価 格 の 高 い) 農 産 物 を 生 産 する 高 付 加 価 値 戦 略 や 価 格 は 一 般 的 だが 他 の 経 営 よりも 低 いコストで 生 産 する 低 コスト 戦 略 などに 取 り 組 む 必 要 があります 今 回 の 調 査 では 高 収 益 を 実 現 している 畜 産 経 営 について 決 算 分 析 と 現 地 調 査 を 通 じて 規 模 拡 大 生 産 性 向 上 単 価 アップ 副 産 物 収 入 増 加 飼 料 費 削 減 減 価 償 却 費 削 減 経 営 管 理 労 務 管 理 の 7 つの 視 点 から 高 収 益 のポイントを 多 面 的 に 探 りま した よって 高 付 加 価 値 戦 略 をとる 場 合 は 単 価 アップ のポイントを 低 コスト 戦 略 をとる 場 合 は 飼 料 費 削 減 のポイントを といった 具 合 に 自 分 の 目 指 すべき 経 営 を 勘 案 しながら 参 考 にしていただければと 思 います 今 回 の 分 析 結 果 が 皆 さまの 畜 産 経 営 や 営 農 指 導 農 業 研 究 の 一 助 になれば 幸 いです 日 本 政 策 金 融 公 庫 農 林 水 産 事 業 本 部 情 報 戦 略 部 ( 平 成 26 年 4 月 に 情 報 企 画 部 に 改 組 ) 免 責 条 項 本 資 料 で 提 供 している 情 報 は 利 用 者 の 判 断 責 任 においてご 使 用 ください 万 一 本 資 料 で 提 供 した 内 容 に 関 連 して 利 用 者 が 不 利 益 等 を 被 る 事 態 が 生 じたとしても 日 本 政 策 金 融 公 庫 は 一 切 の 責 任 を 負 いかねますので ご 了 承 ください

目 次 ページ < 酪 農 > 1 Ⅰ 決 算 分 析 編 ( 酪 農 北 海 道 ) 2 Ⅱ 決 算 分 析 編 ( 酪 農 都 府 県 ) 6 Ⅲ 現 地 調 査 編 1 < 肉 用 牛 肥 育 > 23 Ⅰ 決 算 分 析 編 24 Ⅱ 現 地 調 査 編 28 < 養 豚 一 貫 > 39 Ⅰ 決 算 分 析 編 4 Ⅱ 現 地 調 査 編 44 < 採 卵 鶏 > 57 Ⅰ 決 算 分 析 編 58 Ⅱ 現 地 調 査 編 62 ( 参 考 ) 技 術 の 窓 75

< 酪 農 >

< 酪 農 > < 酪 農 経 営 について> 酪 農 経 営 は 搾 乳 専 門 に 品 種 改 良 されたホルスタイン 種 などの 雌 牛 を 繰 返 し 妊 娠 分 娩 させて 生 乳 を 生 産 する 経 営 である 副 産 物 である 子 牛 は 後 継 牛 となる 雌 牛 を 除 いて 肉 用 の 素 牛 として 取 引 されることから 肉 用 牛 経 営 とも 密 接 な 関 係 を 有 してい る 酪 農 経 営 において 土 地 に 恵 まれた 北 海 道 と 土 地 の 制 約 が 大 きい 都 府 県 では 経 営 規 模 やコスト 飲 用 と 加 工 の 仕 向 け 割 合 などが 大 きく 異 なっている 近 年 は 北 海 道 の シェアが 増 加 しており 22 年 度 に 北 海 道 の 生 産 量 が 都 府 県 を 上 回 った 全 国 の 生 乳 生 産 量 のうち5 割 強 が 飲 用 向 け 5 割 弱 が 加 工 向 けであるが 加 工 向 けの8 割 以 上 は 北 海 道 で 生 産 されている < 生 乳 の 流 通 について> ( 注 生 乳 の 取 引 は 指 定 生 乳 生 産 者 団 体 ) ( 以 下 指 定 団 体 という )と 乳 業 メーカ ーとの 間 で 行 われる 生 乳 生 産 者 は 指 定 団 体 に 生 乳 販 売 を 委 託 し 指 定 団 体 が 各 乳 業 メーカーと 交 渉 用 途 別 に 乳 価 を 決 め 販 売 する( 一 元 集 荷 多 元 販 売 ) 指 定 団 体 は 生 乳 生 産 者 にプール 乳 価 を 支 払 うとともに 加 工 原 料 乳 に 対 する 生 産 者 補 給 金 の 交 付 も 行 う 生 乳 生 産 者 の 約 9 割 は 指 定 団 体 に 属 し 生 乳 生 産 量 の 約 95%が 指 定 団 体 を 通 じて 取 引 されている なお 一 部 の 生 産 者 の 中 には ジャージー 種 の 牛 乳 (わが 国 の 酪 農 家 のほとんどはホルスタイン 種 を 飼 養 )などを 用 いたブランド 化 や 自 家 でアイスクリー ムやヨーグルトの 加 工 販 売 まで 行 うなど 自 由 な 経 営 を 展 開 しているところもある ( 注 ) 加 工 原 料 乳 生 産 者 補 給 金 等 暫 定 措 置 法 に 基 づいて 指 定 された 生 乳 生 産 者 団 体 < 牛 乳 乳 製 品 の 需 給 について> 24 年 度 の 牛 乳 乳 製 品 の 国 内 需 要 量 は 約 1,18 万 トン( 生 乳 換 算 )で そのうち 65% にあたる761 万 トン 程 度 が 国 内 で 生 産 されている なお 都 府 県 で 生 産 される 生 乳 は そのほとんどが 飲 用 向 けであるのに 対 し 北 海 道 で 生 産 される 生 乳 の 多 くはバターや 脱 脂 粉 乳 チーズなどの 乳 製 品 に 仕 向 けられる 総 需 要 量 の3 割 にあたる 輸 入 乳 製 品 は その3 分 の2がチーズ 他 に 乳 調 製 品 や 脱 脂 粉 乳 バターなどであり 生 乳 の 輸 入 はない 1

< 酪 農 北 海 道 > Ⅰ 決 算 分 析 編 ( 酪 農 北 海 道 ) 1 決 算 データの 分 析 方 法 日 本 公 庫 農 林 水 産 事 業 ( 以 下 公 庫 と 記 載 )のご 融 資 先 の 農 業 法 人 ( 北 海 道 の 酪 農 経 営 )のうち H21 年 度 ~H23 年 度 の 決 算 書 及 び 経 営 規 模 等 のデータが 入 力 されている 先 を 分 析 対 象 とした 分 析 対 象 のうち 上 記 3 ヵ 年 の 決 算 の 平 均 値 が 以 下 の1 又 は2のいずれかに 当 てはまる 先 を 高 収 益 経 営 ( 以 下 高 収 益 と 記 載 )として 抽 出 し 高 収 益 経 営 以 外 ( 以 下 その 他 と 記 載 )と 決 算 を 比 較 した 1 利 益 ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 )が 上 位 2% 2 規 模 ( 成 牛 1 頭 ) 当 たり 利 益 ( 同 上 )が 上 位 2% 2 各 経 営 体 の 利 益 分 布 分 布 図 ( 規 模 と 利 益 ) が 高 収 益 が その 他 ( 以 下 同 じ) ( 百 万 円 ) 8. 6. 利 益 ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 )の 分 布 上 段 : 利 益 ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 )の 分 布 下 段 : 規 模 当 たり 利 益 の 分 布 4. 2.. -2. 1 2 3 4 5 6 7 成 牛 頭 数 ( 頭 ) 規 模 当 たり 利 益 ( )の 分 布 ( 千 円 / 頭 ) 3 25 2 15 1 5-5 1 2 3 4 5 6 7-1 成 牛 頭 数 ( 頭 ) ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 ) 成 牛 頭 数 2

決 算 分 析 編 3 高 収 益 と その 他 の 決 算 比 較 (3 ヵ 年 平 均 値 ) 貸 借 対 照 表 ( 単 位 : 百 万 円 ) 法 人 全 体 高 収 益 その 他 法 人 全 体 高 収 益 その 他 サンプル 数 1 31 69 サンプル 数 1 31 69 流 動 資 産 77.3 18.3 63.3 負 債 計 237.1 256.3 228.5 当 座 資 産 35.4 56. 26.1 流 動 負 債 37.5 43.6 34.8 現 預 金 26.5 45.1 18.1 買 掛 金 3.1 4.2 2.6 売 掛 金 8.3 1.3 7.4 短 期 借 入 金 12.3 7.6 14.4 棚 卸 資 産 1. 13.2 8.6 未 払 金 未 払 費 用 19.2 27.1 15.6 その 他 流 動 資 産 31.9 39.1 28.7 その 他 流 動 負 債 3. 4.7 2.3 固 定 資 産 繰 延 資 産 191.8 225.3 176.8 固 定 負 債 199.6 212.7 193.7 有 形 固 定 資 産 179.2 28.7 165.9 長 期 借 入 金 145.5 14.9 147.6 建 物 構 築 物 98.3 16.6 94.6 役 員 借 入 金 36.2 47.2 31.3 機 械 装 置 運 搬 具 19.7 19.4 19.8 その 他 固 定 負 債 17.9 24.6 14.8 果 樹 家 畜 31.9 33.4 31.2 純 資 産 計 32. 77.3 11.6 土 地 26.8 44.1 19.1 資 本 金 5.8 8. 4.8 無 形 固 定 資 産 投 資 繰 延 資 産 12.7 16.6 1.9 剰 余 金 26.2 69.4 6.8 資 産 計 269.1 333.6 24.1 負 債 純 資 産 計 269.1 333.6 24.1 損 益 計 算 書 サンプル 数 成 牛 頭 数 ( 頭 ) 売 上 高 売 上 原 価 期 首 棚 卸 高 材 料 費 労 務 費 燃 料 動 力 費 賃 借 料 リース 料 減 価 償 却 費 その 他 ( 売 上 原 価 ) 他 勘 定 振 替 高 ( ) 当 期 仕 入 高 期 末 棚 卸 高 ( ) 売 上 総 利 益 販 売 費 一 般 管 理 費 販 売 手 数 料 人 件 費 役 員 報 酬 減 価 償 却 費 その 他 ( 販 売 管 理 費 ) 営 業 利 益 営 業 外 収 益 営 業 外 費 用 支 払 利 息 割 引 料 経 常 利 益 同 上 ( 役 員 報 酬 含 む) 特 別 損 益 税 引 前 当 期 純 利 益 法 人 税 等 税 引 後 当 期 純 利 益 ( 単 位 : 百 万 円 ) 法 人 全 体 高 収 益 その 他 1 31 69 227.2 281.8 22.6 188.8 247.1 162.6 157.9 24.6 137. 9.8 13.7 8. 84.4 13.9 75.7 1.9 19. 7.3 5.9 7.7 5.1 5.6 6.6 5.1 26.1 31.6 23.6 34.2 49.3 27.4-14. -17.8-12.2 5. 3.7 5.6-1. -13.2-8.6 3.8 42.5 25.6 38.7 45.3 35.8 3. 3.3 2.9 19.1 25.2 16.3 13.7 21. 1.4 3.2 1.8 3.9 13.5 15. 12.8-7.9-2.8-1.2 16.7 21.2 14.7 3.5 3.6 3.5 2.6 2.6 2.6 5.3 14.9 1. 19. 35.8 11.5 -.1 -.3 -. 5.2 14.6 1. 1.1 3..2 4.1 11.6.8 法 人 全 体 高 収 益 その 他 サンプル 数 1 31 69 単 収 ( 成 牛 1 頭 当 たり 出 荷 量 ) kg/ 頭 8,56 9,283 8,2 単 価 ( 乳 価 ) 円 /kg 79.1 79.1 79.2 成 規 模 当 たり 売 上 高 千 円 / 頭 831 877 82 牛 1 規 模 当 たり 売 上 総 利 益 千 円 / 頭 135.8 15.8 126.4 頭 規 模 当 たり 経 常 利 益 千 円 / 頭 23.4 52.7 5.1 当 た 同 上 ( 役 員 報 酬 含 む) 千 円 / 頭 83.8 127.2 56.7 り 規 模 当 たりキャッシュフロー( 1) 千 円 / 頭 152.6 171.2 14.9 総 資 本 経 常 利 益 率 % 2. 4.5.4 同 上 ( 役 員 報 酬 含 む) % 7.1 1.7 4.8 利 売 上 高 総 利 益 率 % 16.3 17.2 15.8 益 率 売 上 高 経 常 利 益 率 % 2.8 6..6 収 同 上 ( 役 員 報 酬 含 む) % 1.1 14.5 7.1 益 売 上 高 キャッシュフロー 比 率 % 18.4 19.5 17.6 性 総 資 本 回 転 率 回.7.7.7 回 固 定 資 産 回 転 率 回 1. 1.1.9 転 棚 卸 資 産 回 転 期 間 月.6.6.6 売 上 高 材 料 費 率 % 44.7 42.1 46.5 売 上 高 材 料 費 仕 入 高 比 率 ( 2) % 47.4 43.5 5. 売 売 上 高 減 価 償 却 費 率 % 15.5 13.5 16.9 上 売 上 高 人 件 費 率 % 15.9 17.9 14.5 高 比 同 上 ( 役 員 報 酬 除 く) % 8.6 9.4 8.1 売 上 高 支 払 利 息 率 % 1.4 1. 1.6 売 上 高 借 入 金 残 高 比 率 % 83.6 6.1 99.6 当 座 比 率 % 94.2 128.7 74.8 安 流 動 比 率 % 25.8 248.7 181.8 全 性 自 己 資 本 比 率 % 11.9 23.2 4.8 借 入 金 依 存 度 % 58.6 44.5 67.4 分 損 損 益 分 岐 点 売 上 高 ( 3) 百 万 円 177 216 16 岐 益 損 益 分 岐 点 比 率 ( 4) % 93.8 87.4 98.5 3 財 務 指 標 1 キャッシュフロー = 当 期 純 利 益 + 減 価 償 却 費 2 売 上 高 材 料 費 仕 入 高 比 率 = ( 材 料 費 + 商 品 仕 入 高 )/ 売 上 高 3 損 益 分 岐 点 売 上 高 = 固 定 費 /(1-( 変 動 費 / 売 上 高 )) 4 損 益 分 岐 点 比 率 = 損 益 分 岐 点 売 上 高 / 売 上 高

酪農 北海道 4 分析結果 (1) 利益要因の分析 ポイント 高収益 の利益 経常利益 役員報酬 が 35.8 百万円なのに対し その他 の利益は 11.5 百万円と約 3 倍の差がある 利益は 経営規模 規模当たり売上高 売上高利益率 に分解できる 各項目について 高収益 と その他 を比較すると 規模当たり売上高 は約1割の差があ り 売上高利益率 は約 2 倍の差がある なお 規模当たり売上高 の分布をみると 5 1, 千円/頭に多く分布しており 規模が 拡大してもほぼ横ばいとなっている 利益 平均値 規模当たり売上高の分布 百万円 4. 千円/頭 35.8 2, 3. 1,5 19. 全体平均 11.5 (下図も同じ) 2. 1. 1, 5. 高収益 その他 1 2 3 4 5 6 7 成牛頭数 頭 経常利益 役員報酬 分布図 成牛頭数 3 経営規模 規模当たり売上高( ) 平均値 平均値 23 2 平均値 千円/頭 282 25 227 15 1 1, 877 82 8 6 4 2. 14.5 1. 7.1 1.1 5. その他 831 15. 2 5 高収益 売上高利益率. 高収益 その他 売上高 成牛頭数 高収益 その他 (経常利益 役員報酬) 売上高 次ページで詳しく分析 44

決算分析編 (2) コスト要因の分析 ポイント 売上高に対する各コストの割合を比較すると 材料費 仕入高 は 高収益 が その他 に 比べ 6.5 ポイント低く 減価償却費 は 3.4 ポイント低い つまり この差が利益率の差につな がっている 一方 人件費は 高収益 の方が高い また 規模 成牛 1 頭 当たりの各コストでも同じ傾向が読み取れる 北海道では土地が広く 自給飼料生産基盤が確保されているため 都府県に比べ低コスト で生産できる一方 加工用向けの生乳出荷が多いため 総合乳価は低い このため 飼料 費や減価償却費といったコストをいかに抑えて生産できるかが重要 売上高に対する各コストと利益の割合 平均値 % 2% 4% 6% 47.4 全体平均 15.5 8.6 43.5 高収益 13.5 9.4 5. その他 8% 16.9 8.1 分布図 1% 18.4 19.1 規模当たりの各コストと利益 1.1 14.5 17.9 7.1 平均値 1, 左右共通 材料費 仕入高 千円/頭 減価償却費 84 127 人件費 役員報酬除く 153 167 その他経費 72 129 394 利益 8 83 118 57 143 65 136 382 41 2 6 4 分布図 分布図 全体平均 高収益 その他 売上高に対する材料費 仕入高の割合 売上高に対する人件費 役員報酬除く の割合 1 35 8 3 6 25 4 2 15 2 1 5 1 2 3 4 5 6 7 成牛頭数 頭 1 2 3 4 成牛頭数 頭 売上高に対する減価償却費の割合 5 4 3 2 1 1 2 3 4 成牛頭数 頭 55 5 6 7 5 6 7

< 酪 農 都 府 県 > Ⅱ 決 算 分 析 編 ( 酪 農 都 府 県 ) 1 決 算 データの 分 析 方 法 公 庫 ご 融 資 先 の 農 業 法 人 ( 都 府 県 の 酪 農 経 営 )のうち H21 年 度 ~H23 年 度 の 決 算 書 及 び 経 営 規 模 等 のデータが 入 力 されている 先 を 分 析 対 象 とした 分 析 対 象 のうち 上 記 3 ヵ 年 の 決 算 の 平 均 値 が 以 下 の1 又 は2のいずれかに 当 てはまる 先 を 高 収 益 経 営 ( 以 下 高 収 益 と 記 載 )として 抽 出 し 高 収 益 経 営 以 外 ( 以 下 その 他 と 記 載 )と 決 算 を 比 較 した 1 利 益 ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 )が 上 位 2% 2 規 模 ( 成 牛 1 頭 ) 当 たり 利 益 ( 同 上 )が 上 位 2% 2 各 経 営 体 の 利 益 分 布 分 布 図 ( 規 模 と 利 益 ) が 高 収 益 が その 他 ( 以 下 同 じ) ( 百 万 円 ) 1. 8. 6. 4. 2. 利 益 ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 )の 分 布 上 段 : 利 益 ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 )の 分 布 下 段 : 規 模 当 たり 利 益 の 分 布. -2. -4. 1 2 3 4 5 6 7 成 牛 頭 数 ( 頭 ) 規 模 当 たり 利 益 ( )の 分 布 ( 千 円 / 頭 ) 6 5 4 3 2 1-1 1 2 3 4 5 6 7-2 成 牛 頭 数 ( 頭 ) ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 ) 成 牛 頭 数 6

決 算 分 析 編 3 高 収 益 と その 他 の 決 算 比 較 (3 ヵ 年 平 均 値 ) 貸 借 対 照 表 ( 単 位 : 百 万 円 ) 法 人 全 体 高 収 益 その 他 法 人 全 体 高 収 益 その 他 サンプル 数 116 36 8 サンプル 数 116 36 8 流 動 資 産 41.4 64.5 31. 負 債 計 144.9 174.8 131.5 当 座 資 産 23.5 42. 15.2 流 動 負 債 29.4 39.3 25. 現 預 金 14.8 27.7 9. 買 掛 金 7.1 1.6 5.6 売 掛 金 8.3 13.1 6.2 短 期 借 入 金 8.4 7.5 8.8 棚 卸 資 産 7.9 11.1 6.4 未 払 金 未 払 費 用 11.2 17.9 8.2 その 他 流 動 資 産 1. 11.5 9.3 その 他 流 動 負 債 2.7 3.3 2.5 固 定 資 産 繰 延 資 産 128.9 165.4 112.5 固 定 負 債 115.5 135.5 16.5 有 形 固 定 資 産 119.1 151.7 14.4 長 期 借 入 金 82.7 12.5 73.8 建 物 構 築 物 48.4 61.8 42.3 役 員 借 入 金 26.9 23.9 28.2 機 械 装 置 運 搬 具 13.3 14.5 12.7 その 他 固 定 負 債 5.9 9.1 4.5 果 樹 家 畜 35.4 54.8 26.7 純 資 産 計 25.4 55.2 11.9 土 地 17.8 15.6 18.8 資 本 金 8.1 8.3 8. 無 形 固 定 資 産 投 資 繰 延 資 産 9.8 13.7 8. 剰 余 金 17.3 46.9 3.9 資 産 計 17.3 23. 143.4 負 債 純 資 産 計 17.3 23. 143.4 損 益 計 算 書 サンプル 数 成 牛 頭 数 ( 頭 ) 売 上 高 売 上 原 価 期 首 棚 卸 高 材 料 費 労 務 費 燃 料 動 力 費 賃 借 料 リース 料 減 価 償 却 費 その 他 ( 売 上 原 価 ) 他 勘 定 振 替 高 ( ) 当 期 仕 入 高 期 末 棚 卸 高 ( ) 売 上 総 利 益 販 売 費 一 般 管 理 費 販 売 手 数 料 人 件 費 役 員 報 酬 減 価 償 却 費 その 他 ( 販 売 管 理 費 ) 営 業 利 益 営 業 外 収 益 営 業 外 費 用 支 払 利 息 割 引 料 経 常 利 益 同 上 ( 役 員 報 酬 含 む) 特 別 損 益 税 引 前 当 期 純 利 益 法 人 税 等 税 引 後 当 期 純 利 益 ( 単 位 : 百 万 円 ) 法 人 全 体 高 収 益 その 他 116 36 8 149.3 28.8 122.5 15.2 214.6 121.3 116.8 157.5 98.4 7.7 1.3 6.6 73.2 12.9 59.8 8.1 11.1 6.8 4.1 5.1 3.6 2.5 3.2 2.1 16.4 2.6 14.5 18.4 22.5 16.5-7.1-7.7-6.8 1.3.4 1.8-7.9-11.1-6.4 33.5 57.2 22.8 34.8 5.5 27.8 4.1 4.6 3.9 13.2 21.2 9.5 8.9 16.2 5.7 3.8 5.8 3. 13.7 18.9 11.3-1.3 6.6-4.9 11.5 14.7 1.1 2.4 3.2 2. 1.4 1.7 1.2 7.8 18.1 3.2 16.8 34.2 8.9-2.5-5.6-1.1 5.4 12.5 2.1.5 1..2 4.9 11.5 1.9 7 財 務 指 標 法 人 全 体 高 収 益 その 他 サンプル 数 116 36 8 単 収 ( 成 牛 1 頭 当 たり 出 荷 量 ) kg/ 頭 9,231 9,692 8,876 単 価 ( 乳 価 ) 円 /kg 94.2 93. 95.2 成 規 模 当 たり 売 上 高 千 円 / 頭 1,7 1,28 99 牛 1 規 模 当 たり 売 上 総 利 益 千 円 / 頭 224.3 273.8 186.4 頭 規 模 当 たり 経 常 利 益 千 円 / 頭 52.4 86.5 26.2 当 た 同 上 ( 役 員 報 酬 含 む) 千 円 / 頭 112.3 164. 72.7 り 規 模 当 たりキャッシュフロー( 1) 千 円 / 頭 188.1 213. 169. 総 資 本 経 常 利 益 率 % 4.6 7.9 2.2 同 上 ( 役 員 報 酬 含 む) % 9.8 14.9 6.2 利 売 上 高 総 利 益 率 % 22.3 26.6 18.8 益 率 売 上 高 経 常 利 益 率 % 5.2 8.4 2.6 収 同 上 ( 役 員 報 酬 含 む) % 11.2 16. 7.3 益 売 上 高 キャッシュフロー 比 率 % 18.7 2.7 17.1 性 総 資 本 回 転 率 回.9.9.8 回 固 定 資 産 回 転 率 回 1.2 1.3 1.1 転 棚 卸 資 産 回 転 期 間 月.6.6.6 売 上 高 材 料 費 率 % 48.7 47.9 49.3 売 上 高 材 料 費 仕 入 高 比 率 ( 2) % 49.6 48.1 5.8 売 売 上 高 減 価 償 却 費 率 % 13.5 12.3 14.4 上 売 上 高 人 件 費 率 % 14.2 15.1 13.4 高 比 同 上 ( 役 員 報 酬 除 く) % 8.2 7.5 8.7 売 上 高 支 払 利 息 率 %.9.8 1. 売 上 高 借 入 金 残 高 比 率 % 6.6 51.2 68.1 当 座 比 率 % 79.9 16.7 6.8 安 流 動 比 率 % 14.5 164.2 123.8 全 性 自 己 資 本 比 率 % 14.9 24. 8.3 借 入 金 依 存 度 % 53.5 47.8 57.6 分 損 損 益 分 岐 点 売 上 高 ( 3) 百 万 円 134 178 114 岐 益 損 益 分 岐 点 比 率 ( 4) % 89. 83. 94.2 1 キャッシュフロー = 当 期 純 利 益 + 減 価 償 却 費 2 売 上 高 材 料 費 仕 入 高 比 率 = ( 材 料 費 + 商 品 仕 入 高 )/ 売 上 高 3 損 益 分 岐 点 売 上 高 = 固 定 費 /(1-( 変 動 費 / 売 上 高 ))

酪農 都府県 4 分析結果 (1) 利益要因の分析 ポイント 高収益 の利益 経常利益 役員報酬 が 34.2 百万円なのに対し その他 の利益は 8.9 百万円と約 4 倍の差がある 利益は 経営規模 規模当たり売上高 売上高利益率 に分解できる 各項目について 高収益 と その他 を比較すると 規模当たり売上高 の差は 4 以内と 少ない一方 売上高利益率 は 2 倍強の差がある なお 規模当たり売上高 の分布をみると 1, 千円/頭前後に多く分布しており 規模が 拡大するほど 1, 千円/頭に収束する傾向がある 利益 規模当たり売上高の分布 平均値 千円/頭 百万円 4. 2,5 34.2 2, 3. 1,5 16.8 全体平均 8.9 (下図も同じ) 2. 1. 1, 5. 高収益 その他 1 2 3 4 5 6 7 成牛頭数 頭 経常利益 役員報酬 分布図 経営規模 規模当たり売上高( ) 平均値 平均値 平均値 千円/頭 成牛頭数 25 売上高利益率 1,2 29 2 123 15 1 149 1, 128 99 17 6 高収益 その他 11.2 1. 7.3 5. 2 16. 15. 8 4 5 2.. 高収益 その他 売上高 成牛頭数 高収益 その他 (経常利益 役員報酬) 売上高 次ページで詳しく分析 88

決算分析編 (2) コスト要因の分析 ポイント 売上高に対する各コストの割合を比較すると 高収益 が その他 に比べ 材料費 仕入 高 をはじめ 各コストの項目が万遍なく低く 利益率の差につながっている また 規模 成牛 1 頭 当たりの各コストでも同じ傾向が読み取れる 都府県では土地が狭く 粗飼料や初妊牛を外部から導入する経営が多いため 北海道に比 べてコストが高い一方 飲用牛乳向けの生乳出荷が大半で 北海道に比べ平均乳価も高 い このため 経産牛 1 頭当たりの搾乳量を増やすことが重要になるとともに 飼料費だけで なく いかにコスト全体を引き下げるかも重要 規模当たりの各コストと利益 売上高に対する各コストと利益の割合 平均値 % 2% 全体平均 49.6 高収益 48.1 4% 6% 13.5 8.2 1% 17.5 12.3 7.5 16.1 5.8 その他 8% 14.4 8.7 11.2 1,2 千円/頭 減価償却費 人件費 役員報酬除く 16. 18.8 平均値 左右共通 材料費 仕入高 その他経費 7.3 利益 112 164 177 83 136 165 78 127 1, 73 185 8 87 143 6 4 499 495 53 2 分布図 分布図 分布図 全体平均 高収益 その他 売上高に対する材料費 仕入高の割合 売上高に対する人件費 役員報酬除く の割合 1 3 8 25 6 2 4 15 2 1 5 1 2 3 4 5 6 7 成牛頭数 頭 1 2 3 4 成牛頭数 頭 売上高に対する減価償却費の割合 35 3 25 2 15 1 5 1 2 3 4 成牛頭数 頭 99 5 6 7 5 6 7

< 酪 農 > 現 地 調 査 編 Ⅲ 現 地 調 査 編 1 現 地 調 査 の 実 施 方 法 高 収 益 経 営 の 中 から 地 域 や 経 営 規 模 等 を 勘 案 して 北 海 道 及 び 都 府 県 で 1 先 程 度 を 選 定 し 現 地 調 査 を 実 施 現 地 調 査 では 以 下 のロジックツリーに 基 づき 具 体 的 にどのような 工 夫 や 改 善 等 を 行 っているかを 経 営 者 からヒアリング 2 収 益 要 因 のロジックツリー 以 下 のロジックツリーでは 収 益 要 因 を 経 営 規 模 規 模 当 たり 売 上 高 売 上 高 に 対 するコスト で 分 けて 各 要 因 を 分 解 生 産 性 向 上 と 飼 料 費 削 減 など 相 互 に 関 連 する 要 因 もあります 経 営 管 理 労 務 管 理 経 営 規 模 の 拡 大 飼 養 頭 数 の 増 加 生 産 性 向 上 利 益 の 増 加 規 模 当 たり 売 上 高 の 増 加 単 価 アップ 副 産 物 収 入 増 加 飼 料 費 削 減 売 上 高 に 対 する コスト 削 減 減 価 償 却 費 削 減 その 他 の 経 費 削 減 1

規 模 拡 大 生 産 性 向 上 単 価 アップ 副 産 物 収 入 増 加 飼 料 費 削 減 減 価 償 却 費 削 減 経 営 管 理 労 務 管 理 3 高 収 益 のポイント ヒアリングにより 取 りまとめた 高 収 益 のポイントは 以 下 のとおり 具 体 的 な 取 組 内 容 は 次 ページ 以 降 各 経 営 体 によって 地 域 の 状 況 や 経 営 規 模 等 が 異 なるため 採 用 できる 方 法 が 異 なります 自 社 の 目 指 す 方 向 性 や 何 に 重 点 を 置 くかなどを 決 めたうえで 具 体 的 な 改 善 策 を 検 討 し 日 々の 飼 養 管 理 に 落 とし 込 むことが 大 切 です 規 模 拡 大 のポイント 適 切 な 牛 群 管 理 による 乳 牛 のストレス 軽 減 と 飼 料 設 計 の 適 正 化 生 産 性 向 上 のポイント 1 日 3 回 搾 乳 による 搾 乳 量 の 増 加 発 情 発 見 繁 殖 管 理 の 向 上 による 平 均 分 娩 間 隔 の 短 縮 暑 熱 ストレス 対 策 の 徹 底 による 夏 場 の 搾 乳 量 維 持 及 び 受 胎 率 向 上 単 価 アップ のポイント 乳 房 炎 対 策 の 徹 底 による 乳 質 の 向 上 及 び 乳 生 産 性 の 改 善 アイス チーズ 等 への 加 工 による 付 加 価 値 の 付 与 副 産 物 収 入 増 加 のポイント 子 牛 等 の 販 売 による 副 産 物 収 入 の 確 保 飼 料 費 削 減 のポイント 自 給 粗 飼 料 の 積 極 的 活 用 による 飼 料 費 の 削 減 飼 料 の 共 同 購 入 や 入 札 等 による 飼 料 仕 入 単 価 の 削 減 TMR の 給 与 による 乳 量 乳 質 の 向 上 及 び 給 飼 作 業 の 効 率 化 減 価 償 却 費 削 減 のポイント 機 械 の 適 切 なメンテナンスの 実 施 や 共 同 利 用 等 による 減 価 償 却 費 の 削 減 経 営 管 理 労 務 管 理 のポイント 優 秀 な 人 材 確 保 及 び 人 材 育 成 による 労 働 生 産 性 の 向 上 コンサルタントの 活 用 による 経 営 改 善 及 び 人 材 育 成 搾 乳 ロボットや 自 動 哺 乳 機 等 の 導 入 による 省 力 化 糞 尿 処 理 の 適 正 化 による 地 域 社 会 との 共 生 11

< 酪 農 > 現 地 調 査 編 4 具 体 的 な 取 組 内 容 (1) 規 模 拡 大 ポイント 適 切 な 牛 群 管 理 による 乳 牛 のストレス 軽 減 と 飼 料 設 計 の 適 正 化 一 定 の 経 営 規 模 ( 経 産 牛 1 頭 など) 以 上 の 場 合 フリーストールやフリーバーン の 牛 舎 で 飼 養 することが 一 般 的 であるが それらの 飼 養 方 式 では 適 切 な 牛 群 管 理 を 行 うことにより 飼 料 設 計 の 適 正 化 と 乳 牛 のストレス 軽 減 に 努 めることが 大 切 ヒアリング 先 の 事 例 ( 北 海 道 経 産 牛 4 頭 規 模 ) 搾 乳 牛 は 5 群 乾 乳 牛 は 2 群 に 分 けて 管 理 搾 乳 牛 は1 産 後 1 ヵ 月 以 内 のフレ ッシュ 牛 群 ( 牛 舎 にゴムマットを 敷 き 5 頭 規 模 の 牛 舎 に 3 頭 程 飼 養 ) 2 初 産 牛 の 高 泌 乳 群 3 経 産 牛 の 高 泌 乳 群 4 低 泌 乳 ( 泌 乳 後 期 ) 群 5 治 療 中 の 牛 群 の 5 群 乾 乳 牛 は1 乾 乳 前 期 及 び 初 産 2 乾 乳 後 期 の 2 群 (2) 生 産 性 向 上 ポイント 1 1 日 3 回 搾 乳 による 搾 乳 量 の 増 加 搾 乳 回 数 を 増 やすことで 乳 量 が 増 加 することが 知 られており 1 日 3 回 搾 乳 により 搾 乳 量 を 増 加 させることも 効 果 的 ただし 搾 乳 量 を 増 加 させるためには 乾 物 摂 取 量 及 び 飲 水 量 を 増 加 させる 必 要 があること 乳 牛 にとってストレスが 少 ない 状 態 を 作 ることが 大 切 また 搾 乳 時 間 が 早 朝 又 は 深 夜 に 及 ぶため 搾 乳 作 業 を 誰 が 行 うかな ど 労 働 体 制 の 構 築 や 労 働 力 の 確 保 が 必 要 ヒアリング 先 の 事 例 ( 都 府 県 経 産 牛 4 頭 規 模 ) 搾 乳 は 1 日 3 回 AM: AM8: PM15: に 実 施 ただし 泌 乳 後 期 群 は AM8: PM15: の 2 回 搾 乳 搾 乳 作 業 は 搾 乳 が 2 名 追 込 みが 1 名 で 1 名 が 1 日 2 回 の 搾 乳 作 業 を 行 うよう 分 担 3 回 搾 乳 による 効 果 は 乳 量 が 増 大 し 搾 乳 時 間 が 短 縮 し 乳 房 炎 が 減 少 した こと 初 めて 2 回 搾 乳 から 3 回 搾 乳 に 変 えたとき 乳 量 3kg が 35kg に 増 加 し たので それ 以 来 3 回 搾 乳 を 継 続 ただし 乳 量 が 下 がる 夏 期 に 搾 乳 回 数 を 2 回 から 3 回 にしても 乳 量 増 加 の 効 果 は 得 られない 12

規 模 拡 大 生 産 性 向 上 単 価 アップ 副 産 物 収 入 増 加 飼 料 費 削 減 減 価 償 却 費 削 減 経 営 管 理 労 務 管 理 ポイント 2 発 情 発 見 繁 殖 管 理 の 向 上 による 平 均 分 娩 間 隔 の 短 縮 乳 牛 の 発 情 発 見 は 目 視 での 観 察 が 一 般 的 であるが 目 視 を 補 うため 発 情 に 伴 う 運 動 量 の 増 加 から 発 情 を 検 出 する 歩 数 計 を 用 いる 方 法 がある 近 年 では 無 線 通 信 によ るリアルタイム 計 測 式 歩 数 計 システムが 普 及 しており 発 情 発 見 と 共 に 授 精 適 期 の 判 断 に 活 用 できる ただし 初 期 投 資 費 用 が 嵩 むというデメリットがあり 日 々の 飼 養 管 理 にどう 組 み 込 むかがポイントとなる ヒアリング 先 の 事 例 ( 北 海 道 経 産 牛 4 頭 規 模 ) 発 情 管 理 には K 社 の 歩 数 計 ( 足 に 付 けるタイプ)を 7~8 年 前 に 導 入 歩 数 計 からは 毎 日 牛 舎 内 からコンピューターにデータが 送 られてきて 歩 数 の 変 化 を 基 に 発 情 している 牛 を 発 見 できる 仕 組 み 歩 数 計 の 取 り 付 けについては 経 産 牛 は 分 娩 後 4 日 頃 初 産 牛 は 分 娩 後 6 日 頃 になると 足 に 青 いスプレーをしておき 搾 乳 時 に 取 り 付 け 妊 娠 鑑 定 で 妊 娠 が 分 かった 段 階 で 取 り 外 して 洗 うという 一 連 の 流 れをマニュアル 化 している ポイント 3 暑 熱 ストレス 対 策 の 徹 底 による 夏 場 の 搾 乳 量 維 持 及 び 受 胎 率 向 上 乳 牛 は 気 温 が 22 以 上 になると 乾 物 摂 取 量 が 落 ち 乳 量 乳 成 分 や 繁 殖 成 績 が 低 下 しやすくなる このため 様 々な 暑 熱 対 策 が 必 要 となるが 中 でも 舎 外 から 新 鮮 な 空 気 を 取 り 入 れて 舎 内 の 空 気 を 押 し 出 すという 送 風 と 換 気 を 考 えた 暑 さ 対 策 が 必 要 不 可 欠 である また 暑 熱 ストレスによる 乾 物 摂 取 量 の 落 ち 込 みを 防 ぐには 気 温 が 低 い 夜 間 の 給 飼 飲 水 場 の 増 設 冷 たい 地 下 水 の 給 水 などが 効 果 的 である ヒアリング 先 の 事 例 ( 都 府 県 経 産 牛 27 頭 規 模 ) 通 年 13~14 程 度 の 地 下 水 を 飲 ませているので 冷 たい 地 下 水 によって 牛 の 体 温 が 下 がり 夏 場 の 暑 熱 対 策 として 効 果 的 また 暑 熱 ストレスで 採 食 量 が 減 少 するのを 防 ぐため 朝 昼 夕 方 の 1 日 3 回 の 給 飼 を 行 い 掻 き 寄 せも 適 時 行 っている 13

< 酪 農 > 現 地 調 査 編 (3) 単 価 アップ ポイント 1 乳 房 炎 対 策 の 徹 底 による 乳 質 の 向 上 及 び 乳 生 産 性 の 改 善 乳 房 炎 が 発 生 すると 乳 量 の 損 失 や 乳 質 の 低 下 に 加 えて 治 療 費 の 増 加 や 牛 の 淘 汰 などの 経 済 的 損 失 が 生 じる また 生 乳 の 廃 棄 や 牛 の 治 療 など 煩 雑 な 管 理 作 業 も 発 生 する そのため 牛 床 の 適 切 な 管 理 清 掃 正 しい 搾 乳 手 順 搾 乳 機 の 定 期 点 検 など の 実 施 により 乳 房 炎 の 発 生 を 防 ぐことが 大 切 ヒアリング 先 の 事 例 ( 都 府 県 経 産 牛 4 頭 規 模 ) 搾 乳 前 の 前 絞 りで 臭 いを 感 じ 乳 房 炎 が 疑 われる 場 合 は ブツ( 凝 固 物 )のチ ェック PL テスト( 簡 易 乳 房 炎 診 断 )を 実 施 従 業 員 に 徹 底 して 指 導 この 作 業 を 怠 り 乳 房 炎 の 生 乳 が 混 じってしまうと 面 倒 なミルカー 洗 浄 の 作 業 をしな ければならないので 厳 しく 指 導 している ヒアリング 先 の 事 例 ( 北 海 道 経 産 牛 2 頭 規 模 ) 乳 房 炎 は 少 なく 3 か 月 に 1 頭 程 度 当 社 は 搾 乳 ロボットを 導 入 しており そ の 場 合 搾 乳 前 処 理 にロールブラシによる 乳 房 ( 頭 ) 洗 浄 を 行 うが パーラーの 手 作 業 より 衛 生 的 獣 医 の 話 によれば ロボット 搾 乳 はコンピューター 制 御 に より 個 体 ごとに 作 業 が 一 定 になるので 牛 に 余 分 な 負 荷 もかからず ストレスも なくて 乳 房 炎 も 少 なくなるのではないか とのこと また 1 頭 毎 の 乳 質 管 理 が 可 能 なため 乳 伝 導 率 ( 電 気 伝 導 度 )を 測 ることで 乳 房 炎 のチェックが 可 能 となる( 乳 房 炎 になると 生 乳 中 の 塩 化 ナトリウムが 増 加 し 電 気 伝 導 度 が 上 昇 する) ポイント 2 アイス チーズ 等 への 加 工 による 付 加 価 値 の 付 与 アイスクリームやチーズなどの 乳 製 品 に 加 工 し 付 加 価 値 を 付 けて 販 売 することで 売 上 高 を 向 上 させている 経 営 もある ただし 販 売 先 の 確 保 や 加 工 設 備 や 人 件 費 等 の 費 用 増 加 など クリアすべき 課 題 も 多 い 14

規 模 拡 大 生 産 性 向 上 単 価 アップ 副 産 物 収 入 増 加 飼 料 費 削 減 減 価 償 却 費 削 減 経 営 管 理 労 務 管 理 ヒアリング 先 の 事 例 ( 北 海 道 経 産 牛 4 頭 規 模 ) 酪 農 の 傍 ら 加 工 場 兼 レストランをオープン ただし 本 業 は 酪 農 であり あ くまで 副 業 としての 位 置 づけ 牛 乳 については 通 常 の 瓶 詰 ラインだと 1 単 位 が 5~1,l と 規 模 が 大 きく 5 百 万 円 ほどかかるところ 15l の 低 温 殺 菌 器 を 特 注 で 作 ってもらい 保 健 所 と 打 合 せしながら 事 業 を 進 めた 結 果 2 百 万 円 程 の 費 用 で 済 んだ また 瓶 容 器 だと 洗 浄 などの 工 程 が 必 要 となり ラインが 複 雑 になり 費 用 が 嵩 むため プラス チック 製 の 使 い 捨 て 容 器 に 牛 乳 を 詰 めている なお 15l の 殺 菌 器 を 利 用 すれば 牛 を 特 定 して 牛 乳 を 作 ることができるため ビジネスとして 面 白 い アイスクリームについては 通 常 は 市 販 のアイスクリームミックスに 自 社 の 牛 乳 を 混 ぜて 製 造 販 売 しているケースが 多 いが 当 社 では 牛 乳 と 砂 糖 のみを 使 っ て 甘 さ 控 えめで 製 造 (4) 副 産 物 収 入 増 加 ポイント 子 牛 等 の 販 売 による 副 産 物 収 入 の 確 保 黒 毛 和 牛 精 液 の 種 付 けや 受 精 卵 移 植 により 積 極 的 な F1 や 黒 毛 和 牛 の 子 牛 生 産 を 行 い 副 産 物 収 入 を 稼 いでいる 経 営 が 多 い また 自 家 育 成 牛 を 確 保 したうえで F1 や 黒 毛 和 牛 の 子 牛 生 産 に 取 り 組 むため 性 判 別 精 液 を 活 用 している 事 例 も 増 加 してい る ヒアリング 先 の 事 例 ( 都 府 県 経 産 牛 3 頭 規 模 ) 初 妊 牛 は 全 て F1 腹 を 購 入 2 産 目 以 降 も 全 て 黒 毛 和 牛 の 種 を 付 けること で F1 生 産 を 行 い 6 日 齢 で 家 畜 市 場 に 出 荷 肥 育 用 子 牛 として 価 値 が 上 がる ように 種 付 けする 精 液 は 家 畜 改 良 事 業 団 やジェネティクス 北 海 道 から 高 成 績 や 肥 育 農 家 に 人 気 のある 血 統 の 良 い 種 雄 牛 のストローを 意 識 して 購 入 ヒアリング 先 の 事 例 ( 都 府 県 経 産 牛 27 頭 規 模 ) 初 産 で 状 態 の 良 い 牛 は 性 判 別 精 液 を 使 用 自 治 体 から 1 本 5, 円 の 補 助 が 出 るため 負 担 は 少 ない 一 方 初 産 で 状 態 が 良 くない 牛 はお 産 を 軽 くするため 黒 毛 和 牛 精 液 を 種 付 け 黒 毛 和 牛 受 精 卵 移 植 も 一 部 導 入 経 産 牛 は 後 継 牛 確 保 の ため 基 本 的 にはホルスタインを 種 付 け 15

< 酪 農 > 現 地 調 査 編 (5) 飼 料 費 削 減 ポイント 1 自 給 粗 飼 料 の 積 極 的 活 用 による 購 入 飼 料 費 の 削 減 海 外 からの 輸 入 飼 料 に 依 存 している 状 況 では 飼 料 価 格 の 高 騰 による 生 産 費 の 増 大 によって 収 益 性 が 大 きく 影 響 される このため 飼 料 用 トウモロコシや 牧 草 稲 発 酵 粗 飼 料 の 利 用 及 び 耕 作 放 棄 地 の 活 用 などによる 自 給 粗 飼 料 の 拡 大 稲 わら 麦 わらの 収 集 飼 料 用 米 の 利 用 食 品 残 渣 などの 未 利 用 低 利 用 資 源 の 活 用 を 図 ると 共 に 給 与 飼 料 の 適 正 化 が 重 要 ヒアリング 先 の 事 例 ( 都 府 県 経 産 牛 9 頭 規 模 ) 粗 飼 料 はほぼ 1% 自 給 で チモシーのサイレージを 通 年 給 飼 チモシーは 栄 養 価 が 高 く 嗜 好 性 も 良 いので 粗 飼 料 として 非 常 に 高 効 率 当 社 の 牧 草 地 の 雑 草 防 除 は スコップによる 物 理 的 駆 除 で 根 から 根 絶 する 草 地 管 理 を 実 施 し 夏 場 でもほとんど 雑 草 は 生 えてこないため 良 質 なサイレージが 調 製 可 能 ヒアリング 先 の 事 例 ( 北 海 道 経 産 牛 2 頭 規 模 ) 以 前 は 粗 飼 料 割 合 が 適 正 ではなく アメリカ 型 の 配 合 飼 料 に 重 きを 置 いた 経 営 をしていたので 平 成 2 年 の 配 合 飼 料 高 騰 の 際 には 大 きな 損 失 を 被 った それ が 経 営 の 転 換 点 となり それからは 粗 飼 料 用 の 畑 地 を 徐 々に 取 得 していき 現 在 の 粗 飼 料 割 合 まで 改 善 粗 飼 料 については 8 割 を 自 給 しており 残 り 2 割 が 輸 入 乾 草 (アメリカ カナ ダ)と 北 海 道 産 のサイレージを 使 用 自 給 飼 料 用 地 は 全 体 で 15ha のうち デ ントコーンは 3ha 作 付 その 他 委 託 面 積 5ha 3 回 刈 取 りで 8 軒 の 周 辺 農 家 と 任 意 組 合 を 設 立 し 共 同 で 刈 取 りを 実 施 1 番 草 は 6 月 下 旬 2 番 草 は 8 月 中 旬 3 番 草 は 1 月 中 旬 1 番 草 は 繊 維 質 が 多 く 2 番 草 は 水 分 量 が 多 い 3 番 草 は 一 番 栄 養 価 が 高 く 乳 量 増 加 に 結 びつく 16

規 模 拡 大 生 産 性 向 上 単 価 アップ 副 産 物 収 入 増 加 飼 料 費 削 減 減 価 償 却 費 削 減 経 営 管 理 労 務 管 理 ポイント 2 飼 料 の 共 同 購 入 や 入 札 による 飼 料 仕 入 単 価 の 削 減 配 合 飼 料 価 格 の 高 騰 による 生 産 費 の 増 大 に 対 応 するため 複 数 の 酪 農 家 との 共 同 購 入 による 大 量 仕 入 れや 情 報 の 共 有 飼 料 仕 入 先 の 多 様 化 入 札 の 活 用 単 味 飼 料 の 購 入 ( 自 家 配 合 飼 料 及 び TMR 調 製 )などにより 飼 料 仕 入 単 価 の 低 コスト 化 を 図 ること が 大 切 また それと 同 時 に コンサルタントや 獣 医 の 活 用 により 給 与 飼 料 の 適 正 化 を 図 ることも 重 要 ヒアリング 先 の 事 例 ( 都 府 県 経 産 牛 27 頭 規 模 ) 他 の 酪 農 家 ( 酪 農 協 のパーラー 会 のメンバー)と 購 入 飼 料 の 価 格 に 関 する 情 報 を 共 有 して 飼 料 会 社 と 価 格 交 渉 を 行 い 購 入 飼 料 の 低 コスト 化 を 実 現 以 前 は 乳 飼 比 を 下 げるために 1 円 でも 安 い 飼 料 を 購 入 するよう 努 力 したが 飼 料 の 質 が 変 化 して 嗜 好 性 が 低 下 したり 乳 量 が 低 下 する 等 の 苦 い 経 験 がある 乳 飼 比 を 下 げることは 重 要 だが 乳 量 が 低 下 したのでは 意 味 がない 現 在 は 乳 飼 比 を 下 げることより 飼 料 効 率 ( 乾 物 飼 料 当 り 1kg から 何 g のミルクを 絞 れ るか)を 高 めることに 注 力 している ポイント 3 TMR の 給 与 による 乳 量 乳 質 の 安 定 及 び 給 飼 作 業 の 効 率 化 良 質 な TMR の 給 与 により 乳 牛 の 乾 物 摂 取 量 が 増 加 し これにより 乳 量 が 増 加 す るとともに 乳 質 が 高 品 質 化 する 効 果 が 得 られる また TMR に 調 製 しておくこと で 給 飼 作 業 の 効 率 化 省 力 化 が 図 られる また TMR を 畜 産 経 営 に 供 給 する TMR センターを 活 用 することにより 飼 料 生 産 に 関 わる 労 働 力 不 足 が 解 消 され 良 質 飼 料 の 供 給 が 可 能 になる ヒアリング 先 の 事 例 ( 都 府 県 経 産 牛 27 頭 規 模 ) 飼 料 はバーチカルミキサー( 容 量 2 m3)で TMR に 調 製 して 給 飼 飼 料 設 計 は 全 農 の 獣 医 師 に 依 頼 し 成 分 も 2 週 間 毎 にチェックしてもらう TMR に 調 製 する 手 間 がかかるものの 給 飼 の 際 は 手 間 が 省 けることがメリット 給 飼 は 朝 夕 の 2 回 で 餌 寄 せは 適 時 数 回 実 施 17

< 酪 農 > 現 地 調 査 編 (6) 減 価 償 却 費 削 減 ポイント 1 機 械 の 適 切 なメンテナンスの 実 施 や 共 同 利 用 等 による 減 価 償 却 費 の 削 減 長 期 間 部 品 の 交 換 が 可 能 な 機 械 の 購 入 や 定 期 的 なメンテナンスの 実 施 等 により 耐 用 年 数 を 超 えて 使 用 し 減 価 償 却 費 を 抑 える 努 力 を 行 うことが 大 切 牧 草 の 刈 取 用 の 機 械 などは 近 隣 の 酪 農 家 との 共 同 購 入 や 共 同 利 用 等 で 減 価 償 却 費 を 削 減 している 経 営 もある ヒアリング 先 の 事 例 ( 都 府 県 経 産 牛 1 頭 規 模 ) ミルキングパーラーはライナーの 交 換 真 空 ポンプのフィルターの 交 換 圧 力 のチェックなどを 業 者 に 依 頼 して 定 期 的 に 実 施 している 機 械 は 毎 月 の 定 期 メンテナンス(ミキサー 年 1 回 ローダー2 ヶ 月 に 1 回 )を しっかりすることで 2 年 以 上 使 用 しているものもある 中 古 で 購 入 してコス トを 下 げている 機 械 もいくつかある ヒアリング 先 の 事 例 ( 都 府 県 経 産 牛 9 頭 規 模 ) 農 作 業 用 機 器 類 について 国 産 メーカーは 新 製 品 が 出 るスパンが 短 く 部 品 保 有 期 限 が 短 いため 長 期 使 用 しているとメンテナンスや 修 理 のための 部 品 交 換 な どに 支 障 が 出 ることが 多 い なお 当 社 では 全 て 海 外 メーカー 品 主 に 欧 州 製 品 を 購 入 また 購 入 した 機 器 類 は マニュアルを 熟 読 し 定 期 的 なメンテナンスを 実 施 することで 減 価 償 却 期 間 を 超 えての 長 期 使 用 が 可 能 となり 投 資 効 果 の 最 大 化 を 図 っている 例 えば ドイツ 製 ロールベーラーは 23 年 間 使 用 し 最 近 また 同 メーカーのものを 購 入 更 新 した ヒアリング 先 の 事 例 ( 北 海 道 経 産 牛 4 頭 規 模 ) 機 械 の 大 型 化 効 率 化 を 共 同 購 入 共 同 利 用 で 進 めており 5 戸 で 大 型 ハーベ スター1 台 を 共 同 利 用 していたが 4 集 団 (2 戸 )が 合 併 5 台 あったハーベス ターを 3 台 に 削 減 し 共 同 で 利 用 オペレーターについては 現 在 は 地 域 の 農 家 が 代 わる 代 わるやっているが 将 来 的 には 1 名 か 2 名 を 雇 いたい 18

規 模 拡 大 生 産 性 向 上 単 価 アップ 副 産 物 収 入 増 加 飼 料 費 削 減 減 価 償 却 費 削 減 経 営 管 理 労 務 管 理 (7) 経 営 管 理 労 務 管 理 ポイント 1 優 秀 な 人 材 確 保 及 び 人 材 育 成 による 労 働 生 産 性 の 向 上 給 与 や 休 暇 等 の 労 働 条 件 に 加 え 社 会 保 険 や 年 金 などの 福 利 厚 生 の 充 実 を 図 り 優 秀 な 人 材 の 確 保 定 着 を 図 ることが 大 切 また 人 材 の 育 成 も 重 要 ヒアリング 先 の 事 例 ( 北 海 道 経 産 牛 4 頭 規 模 ) H2 年 に 法 人 化 した 目 的 は 従 業 員 確 保 のため 規 模 が 大 きくなると 社 長 と 妻 では 全 く 作 業 が 回 らない また ハローワークに 求 人 をかけると 給 与 や 休 暇 の 他 社 会 保 険 もチェックする 人 が 多 く 優 秀 な 従 業 員 を 確 保 するためには 社 会 保 険 が 不 可 欠 なため 従 業 員 には 厚 生 年 金 や 雇 用 保 険 健 康 保 険 を 掛 けている 週 の 労 働 時 間 は 44 時 間 週 休 1 日 に 加 え 休 みの 前 日 は 朝 の 搾 乳 のみで 午 前 9 時 上 がり 分 娩 や 機 械 のトラブル 等 で 残 業 が 発 生 した 場 合 は 残 業 代 もきちっ と 支 払 う 農 場 内 には 5 人 分 の 従 業 員 住 宅 があるほか 市 内 に 一 軒 家 を 1 棟 確 保 しており 従 業 員 用 の 住 宅 として 活 用 している 従 業 員 は 長 く 勤 めている 人 が 多 く 一 番 長 い 人 で 17 年 勤 めており 5 年 以 上 勤 めているスタッフが 大 半 ヒアリング 先 の 事 例 ( 北 海 道 経 産 牛 3 頭 規 模 ) 従 業 員 については 数 年 前 からインターネットを 使 って 募 集 道 外 からの 応 募 者 も 多 いが 面 談 して 採 用 にいたるのは 北 海 道 の 地 縁 者 や 農 業 経 験 者 農 業 大 学 出 身 者 人 材 育 成 は 基 本 的 に 従 業 員 の 自 主 性 にまかせており 社 長 からは 上 から 押 さ えつけるような 命 令 はしない 雇 用 している 若 手 従 業 員 4 名 のうち 1 番 最 初 に 雇 用 した 従 業 員 をリーダーとし まずはリーダーに 相 談 し 必 要 に 応 じて ( 社 長 の) 息 子 社 長 と 順 に 上 にあげるように 指 示 している 技 術 面 の 教 育 は コンサルが 来 た 時 にミーティングを 実 施 第 三 者 からの 客 観 的 な 技 術 面 の 指 導 のため 従 業 員 も 耳 を 傾 け 熱 心 に 指 導 内 容 に 取 り 組 んでいる 給 与 は 従 事 年 数 順 最 近 は 年 2 回 の 2~2.5 か 月 分 / 回 のボーナスも 出 せるよう になった 成 績 が 良 かった 者 には ボーナスを 加 算 するなどの 工 夫 もしている 福 利 厚 生 は 厚 生 年 金 や 社 会 保 険 など 一 般 企 業 並 みに 整 備 週 の 労 働 時 間 も 45 時 間 とし シフト 制 による 休 日 を 設 け 酪 農 経 営 であってもしっかりと 休 める 体 制 を 整 備 農 協 の 子 会 社 の 労 務 派 遣 制 度 を 利 用 し 農 繁 期 ( 粗 飼 料 生 産 期 )の 不 足 する 労 働 力 を 補 っている 農 業 用 重 機 の 運 転 が 可 能 な 者 が 派 遣 されるため 非 常 に 助 か っている 19

< 酪 農 > 現 地 調 査 編 ヒアリング 先 の 事 例 ( 都 府 県 経 産 牛 3 頭 規 模 ) 従 業 員 教 育 としては 資 材 等 無 駄 を 出 さないように 常 に 教 育 実 際 に 1 日 に 出 る 残 飼 は 一 輪 車 1 台 に 収 まる 程 度 高 価 な 配 合 飼 料 を 給 与 しているので 嗜 好 性 が 高 いこともあるが 給 飼 方 法 も 工 夫 して 無 駄 が 出 ないように 配 慮 従 業 員 給 与 は 能 力 給 で 支 給 また 社 会 保 険 以 外 に 傷 害 保 険 等 も 別 にも 加 入 ポイント 2 コンサルタントの 活 用 による 経 営 改 善 及 び 人 材 育 成 外 部 コンサルタントを 飼 養 管 理 や 人 材 育 成 に 積 極 的 に 活 用 することで 経 営 改 善 や 人 材 育 成 に 努 めることも 効 果 的 ヒアリング 先 の 事 例 ( 都 府 県 経 産 牛 1 頭 規 模 ) コンサルタントと 相 談 のうえ 乳 質 を 厳 密 に 管 理 しており 体 細 胞 数 も 9 万 個 /ml の 水 準 を 維 持 している 平 均 産 次 数 が 3 産 以 下 で 体 細 胞 数 9 万 個 /ml とい う 点 がポイントとなっている また 乳 質 に 関 する 要 望 を 踏 まえながら 安 価 な TMR の 設 計 を 行 い 乳 飼 比 を 改 善 ヒアリング 先 の 事 例 ( 北 海 道 経 産 牛 3 頭 規 模 ) 経 営 が 悪 化 した 時 期 に 以 下 の 飼 養 管 理 についてコンサルタントから 指 導 を 受 け 経 営 が 改 善 した 牛 体 の 管 理 : 分 娩 直 後 牛 の 定 期 診 療 や 薬 の 投 与 飼 料 管 理 乾 乳 期 の 管 理 搾 乳 牛 群 管 理 :1 泌 乳 最 初 期 群 2 泌 乳 初 期 群 3 泌 乳 最 盛 期 群 4 泌 乳 後 期 群 5 牛 白 血 病 陽 性 牛 の5 群 に 分 けて 群 管 理 搾 乳 管 理 : 乳 量 確 保 及 び 乳 頭 への 負 荷 軽 減 のためのミルカー 離 脱 ディッピン グのタイミング 等 の 見 極 め ライン 洗 浄 管 理 方 法 乳 頭 清 拭 方 法 の 変 更 (ペーパータオルから 一 頭 一 布 の 湿 式 タオルへの 変 更 ) 衛 生 管 理 :フットバス 導 入 牛 舎 敷 材 の 変 更 ( 生 石 灰 混 合 のオガ 粉 ) 繁 殖 管 理 : 投 薬 による 性 周 期 の 調 整 種 付 け 適 期 での 人 工 授 精 実 施 ヒアリング 先 の 事 例 ( 都 府 県 経 産 牛 27 頭 規 模 ) 繁 殖 コンサルタントとの 契 約 により 月 に 2 回 の 従 業 員 向 けセミナーの 開 催 飼 養 管 理 に 関 わる 研 修 への 参 加 実 績 に 応 じた 賞 与 などを 通 じて 従 業 員 の 意 識 と 質 を 高 めている 2

規模拡大 生産性 向上 単価 アップ 副産物収入 増加 飼料費 削減 減価償却費 削減 経営管理 労務管理 ポイント 3 搾乳ロボットや自動哺乳機等の導入による省力化 搾乳ロボットや自動哺乳機 飼料の自動かき寄せ機等の導入により 省力化を実現 している経営もある なお 搾乳ロボットについては 初期投資費用が嵩むことに加 え メンテナンス費用が発生すること ロボットに適さない牛が出ることなどに注意 が必要 ヒアリング先の事例 北海道 経産牛 2 頭規模 数年前から搾乳ロボットを導入しているが 7 床分の牛を 1 台で 8 トン搾 乳可能で 一人で作業可能 労働時間の短縮により人件費も抑えられる 当地方 では 従業員の確保が難しいことと 一方で拡大志向が強いことから 搾乳ロボ ットの普及が近年進んでいる また 飼料の自動かき寄せ機も導入 手間も省け るうえ 人間だと どうしても夜の間はかき寄せ作業ができないので 機械だと そういった欠点を補えるメリットもある これからの酪農は 機械に作業しても らうことで浮いた時間を有効活用する という新しい発想が必要 ポイント 4 糞尿処理の適正化による地域社会との共生 堆肥化して自社の畑に還元するか 近隣の耕種農家に販売することにより 適切に 糞尿処理を行うことが大切 なお 固液分離処理を行った場合は 液肥の曝気処理に より臭気を抑えることが大切 堆肥は戻し堆肥として牛舎の敷料として利用している ケースもある ヒアリング先の事例 都府県 経産牛 1 頭規模 糞尿は ローダーを用いて搾乳時に一日 2 回搬出し 撹拌型堆肥化装置で堆肥 化している まず 深さ 4cm のロータリー式堆肥化装置で予備乾燥を行い そ の後 深さ 1.2m のロータリー式堆肥化装置で堆肥化 堆肥の販売価格は 2t ダ ンプ 1, 円 軽トラ 3 円で 耕種農家が買い取りに来る 現在 全量を販売 ヒアリング先の事例 都府県 経産牛 27 頭規模 糞尿処理は バケットローダーで糞尿を牛舎から搬出し オガクズで水分調整 して堆肥化処理を行っていたが 近年はオガクズの代わりに白土を用いて水分調 整を行い堆肥化 発酵調製した堆肥は太陽熱による乾燥処理を行い トウモロコ シ畑に還元し 一部は戻し堆肥としてフリーバーンの敷料に利用 21 21

< 肉 用 牛 肥 育 >

< 肉 用 牛 肥 育 > < 肉 用 牛 経 営 について> 肉 用 牛 経 営 は 経 営 形 態 により 繁 殖 経 営 肥 育 経 営 一 貫 経 営 の3つのタ イプに 分 けられる 繁 殖 経 営 とは 子 牛 を 取 るための 雌 牛 を 飼 育 し 人 工 授 精 をして 分 娩 させ9か 月 齢 前 後 まで 飼 育 した 子 牛 を 販 売 する 経 営 で 肥 育 部 門 がなく 繁 殖 に 特 化 した 経 営 であ る これに 対 し 肥 育 経 営 とは 子 牛 を 外 部 から 購 入 し 肥 育 して 食 肉 用 の 牛 を 出 荷 する 経 営 である また 一 貫 経 営 とは 繁 殖 から 肥 育 出 荷 までを 一 貫 して 行 う 経 営 である 本 調 査 で 対 象 としているのは 肥 育 経 営 と 一 貫 経 営 である 肉 用 牛 経 営 で は 肥 育 牛 は 棚 卸 資 産 ( 仕 掛 品 )として 計 上 されるが 繁 殖 から 肥 育 出 荷 までに 要 する 期 間 は 長 く( 和 牛 の 場 合 で3か 月 程 度 ) 肥 育 経 営 及 び 一 貫 経 営 におい ては 売 上 高 に 比 べて 棚 卸 資 産 が 多 額 となる 特 徴 がある < 牛 肉 の 流 通 について> 牛 肉 の 流 通 では 肉 牛 がと 畜 場 でと 畜 され 縦 に2 分 割 した 半 丸 の 枝 肉 となり さらに 食 肉 加 工 メーカーや 食 肉 問 屋 などで 骨 を 取 り 除 きながら 部 位 別 に 分 割 され て 余 分 な 脂 肪 を 削 られ 部 分 肉 にされる その 後 スーパーや 小 売 店 ( 精 肉 店 )で 食 材 に 供 するためのスライス 肉 やステーキ 用 肉 となり 消 費 者 に 販 売 される < 牛 肉 の 需 給 について> ( 注 24 年 度 の 牛 肉 の 国 内 供 給 量 は 年 間 約 87 万 トン( 部 分 肉 ) ベース)で うち 国 産 が 約 4 割 輸 入 が 約 6 割 を 占 める 国 内 生 産 においては 黒 毛 和 種 などの 和 牛 の 繁 殖 肥 育 と 酪 農 家 で 生 まれた 乳 用 種 の 雄 牛 や 乳 用 種 に 和 牛 のオスを 交 配 ( 人 工 授 精 )して 生 まれるF1( 交 雑 種 )の 育 成 肥 育 とがある 国 産 の 牛 肉 供 給 量 約 36 万 トンのうち 和 牛 が 約 17 万 トン F1 乳 用 種 が 約 19 万 トン ( 注 ) 生 体 をと 畜 解 体 し 皮 や 内 蔵 等 を 取 り 除 いた 骨 付 きのものを 枝 肉 枝 肉 を 分 割 して 骨 を 取 り 除 いたものを 部 分 肉 という 23

< 肉 用 牛 肥 育 > Ⅰ 決 算 分 析 編 1 決 算 データの 分 析 方 法 公 庫 ご 融 資 先 の 農 業 法 人 ( 肉 用 牛 肥 育 経 営 )のうち H21 年 度 ~H23 年 度 の 決 算 書 及 び 経 営 規 模 等 のデータが 入 力 されている 先 を 分 析 対 象 とした 分 析 対 象 のうち 上 記 3 ヵ 年 の 決 算 の 平 均 値 が 以 下 の1 又 は2のいずれかに 当 てはまる 先 を 高 収 益 経 営 ( 以 下 高 収 益 と 記 載 )として 抽 出 し 高 収 益 経 営 以 外 ( 以 下 その 他 と 記 載 )と 決 算 を 比 較 した 1 利 益 ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 )が 上 位 2% 2 規 模 ( 飼 養 1 頭 ) 当 たり 利 益 ( 同 上 )が 上 位 2% 2 各 経 営 体 の 利 益 分 布 分 布 図 ( 規 模 と 利 益 ) が 高 収 益 が その 他 ( 以 下 同 じ) ( 百 万 円 ) 1. 8. 6. 4. 2. 利 益 ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 )の 分 布 上 段 : 利 益 ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 )の 分 布 下 段 : 規 模 当 たり 利 益 の 分 布. -2. -4. 5 1, 1,5 2, 2,5 3, 飼 養 頭 数 ( 頭 ) ( 千 円 / 頭 ) 2 15 1 5 規 模 当 たり 利 益 ( )の 分 布 ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 ) 飼 養 頭 数 -5 5 1, 1,5 2, 2,5 3, 飼 養 頭 数 ( 頭 ) 24

決 算 分 析 編 3 高 収 益 と その 他 の 決 算 比 較 (3 ヵ 年 平 均 値 ) 貸 借 対 照 表 流 動 資 産 サンプル 数 当 座 資 産 ( 単 位 : 百 万 円 ) 法 人 全 体 高 収 益 その 他 法 人 全 体 高 収 益 その 他 86 21 65 サンプル 数 86 21 65 358.2 554.8 294.7 負 債 計 361.4 487.9 32.6 5.3 89.6 37.6 流 動 負 債 134.3 228.4 13.9 現 預 金 38. 79.5 24.6 買 掛 金 18.7 18.9 18.6 売 掛 金 12. 9.2 12.9 短 期 借 入 金 84.2 163.5 58.6 棚 卸 資 産 その 他 流 動 資 産 固 定 資 産 繰 延 資 産 有 形 固 定 資 産 249.8 372.3 21.2 未 払 金 未 払 費 用 16.2 18.2 15.5 58.1 92.9 46.9 その 他 流 動 負 債 15.2 27.8 11.2 128.5 141.5 124.2 固 定 負 債 227.1 259.5 216.7 95.8 127.9 85.4 長 期 借 入 金 176. 222.6 161. 建 物 構 築 物 52.9 59.1 5.9 役 員 借 入 金 4.5 31.8 43.3 機 械 装 置 運 搬 具 5.4 5.7 5.4 その 他 固 定 負 債 1.6 5.1 12.3 果 樹 家 畜 7. 1.5 5.8 純 資 産 計 125.2 28.3 98.4 土 地 28.7 49.9 21.8 資 本 金 8.4 1.7 7.6 無 形 固 定 資 産 投 資 繰 延 資 産 32.7 13.6 38.8 剰 余 金 116.9 197.7 9.7 資 産 計 486.7 696.3 418.9 負 債 純 資 産 計 486.7 696.3 418.9 損 益 計 算 書 サンプル 数 飼 養 頭 数 ( 頭 ) 売 上 高 売 上 原 価 期 首 棚 卸 高 材 料 費 労 務 費 燃 料 動 力 費 賃 借 料 リース 料 減 価 償 却 費 その 他 ( 売 上 原 価 ) 他 勘 定 振 替 高 ( ) 当 期 仕 入 高 期 末 棚 卸 高 ( ) 売 上 総 利 益 販 売 費 一 般 管 理 費 販 売 手 数 料 人 件 費 役 員 報 酬 減 価 償 却 費 その 他 ( 販 売 管 理 費 ) 営 業 利 益 営 業 外 収 益 営 業 外 費 用 支 払 利 息 割 引 料 経 常 利 益 同 上 ( 役 員 報 酬 含 む) 特 別 損 益 税 引 前 当 期 純 利 益 法 人 税 等 税 引 後 当 期 純 利 益 ( 単 位 : 百 万 円 ) 法 人 全 体 高 収 益 その 他 86 21 65 561.4 756.6 498.4 275.2 41.6 234.4 253.5 364.9 217.5 251.2 366.9 213.8 181.1 264.7 154. 11.4 19.2 8.9 3.2 6.4 2.1 2. 1.5 2.1 5.9 8.4 5.1 19.7 39.4 13.3-2.1 -.2-2.7 31. 3.8 31.1-249.8-372.3-21.2 21.7 36.6 16.9 41. 52.4 37.3 6.7 9.4 5.8 14. 19.9 12.1 9.4 12.6 8.4 2.5 3.1 2.3 17.9 2. 17.2-19.3-15.8-2.5 31. 55.3 23.1 6.1 8. 5.5 5.1 6.6 4.6 5.5 31.5-2.8 14.9 44. 5.5 -.1-5.1 1.5 5.4 26.4-1.3 1. 2.7.4 4.5 23.7-1.7 25 財 務 指 標 法 人 全 体 高 収 益 その 他 サンプル 数 86 21 65 単 収 ( 飼 養 1 頭 当 たり 出 荷 頭 数 ) 頭.6.63.59 単 価 ( 出 荷 1 頭 当 たり 単 価 ) 千 円 / 頭 748.3 733.1 756.3 飼 規 模 当 たり 売 上 高 千 円 / 頭 49 531 47 養 規 模 当 たり 売 上 総 利 益 1 千 円 / 頭 38.6 48.4 33.8 頭 規 模 当 たり 経 常 利 益 千 円 / 頭 9.9 41.6-5.7 当 た 同 上 ( 役 員 報 酬 含 む) 千 円 / 頭 26.6 58.2 11.1 り 規 模 当 たりキャッシュフロー( 1) 千 円 / 頭 24.9 56.9 9.2 総 資 本 経 常 利 益 率 % 1.1 4.5 -.7 同 上 ( 役 員 報 酬 含 む) % 3.1 6.3 1.3 利 売 上 高 総 利 益 率 % 7.9 9.1 7.2 益 率 売 上 高 経 常 利 益 率 % 2. 7.8-1.2 収 同 上 ( 役 員 報 酬 含 む) % 5.4 11. 2.4 益 売 上 高 キャッシュフロー 比 率 % 5.1 1.7 2. 性 総 資 本 回 転 率 回.6.6.6 回 固 定 資 産 回 転 率 回 2.1 2.8 1.9 転 棚 卸 資 産 回 転 期 間 月 1.9 11.1 1.8 売 上 高 材 料 費 率 % 65.8 65.9 65.7 売 上 高 材 料 費 仕 入 高 比 率 ( 2) % 77.1 73.6 79. 売 売 上 高 減 価 償 却 費 率 % 3.1 2.9 3.2 上 売 上 高 人 件 費 率 % 9.2 9.7 9. 高 比 同 上 ( 役 員 報 酬 除 く) % 5.8 6.6 5.4 売 上 高 支 払 利 息 率 % 1.9 1.6 2. 売 上 高 借 入 金 残 高 比 率 % 94.6 96.1 93.7 当 座 比 率 % 37.5 39.2 36.2 安 流 動 比 率 % 266.7 242.9 283.7 全 性 自 己 資 本 比 率 % 25.7 29.9 23.5 借 入 金 依 存 度 % 53.5 55.5 52.4 分 損 損 益 分 岐 点 売 上 高 ( 3) 百 万 円 248 281 251 岐 益 損 益 分 岐 点 比 率 ( 4) % 9.2 69.9 16.9 1 キャッシュフロー = 当 期 純 利 益 + 減 価 償 却 費 2 売 上 高 材 料 費 仕 入 高 比 率 = ( 材 料 費 + 商 品 仕 入 高 )/ 売 上 高 3 損 益 分 岐 点 売 上 高 = 固 定 費 /(1-( 変 動 費 / 売 上 高 )) 4 損 益 分 岐 点 比 率 = 損 益 分 岐 点 売 上 高 / 売 上 高

肉用牛肥育 4 分析結果 (1) 利益要因の分析 ポイント 高収益 の利益 経常利益 役員報酬 が 44. 百万円なのに対し その他 の利益は 5.5 百万円と 8 倍の差がある 利益は 経営規模 規模当たり売上高 売上高利益率 に分解できる 各項目について 高収益 と その他 を比較すると 規模当たり売上高 は1割強の差があ り 売上高利益率 は約 4.5 倍の差がある なお 規模当たり売上高 の分布をみると 2 1, 千円/頭とかなり上下の幅があるが 規模が拡大するほど やや減少する やや右肩下がり 傾向がある 利益 平均値 規模当たり売上高の分布 百万円 5. 千円/頭 44. 1,2 4. 1, 3. 8 14.9 2. 5.5 1. 6 全体平均 4 (下図も同じ) 2. 高収益 その他 5 1, 1,5 2, 2,5 3, 飼養頭数 頭 経常利益 役員報酬 分布図 飼養頭数 8 経営規模 規模当たり売上高( ) 平均値 平均値 平均値 千円/頭 757 6 498 561 6 4 2 531 5 47 4 その他 49 3 12. 11. 1. 8. 5.4 6. 2 4. 1 2. 2.4. 高収益 売上高利益率 高収益 その他 売上高 飼養頭数 高収益 その他 (経常利益 役員報酬) 売上高 次ページで詳しく分析 26 26

決算分析編 (2) コスト要因の分析 ポイント 売上高に対する各コストの割合を比較すると 材料費 仕入高 は 高収益 が その他 に 比べ 5.4 ポイント低く この差が利益率の差につながっている また 規模 飼養 1 頭 当たりのコストを比較すると 材料費 仕入高 は 高収益 の方が そ の他 に比べ高い 売上高に対する 材料費 仕入高 の割合が 7 割以上と高い要因は 飼料費に加え 素畜費 が高いためであり 素畜費を抑えつつ いかに良い牛を育てるか つまり 売上高と素畜費 のバランスが重要となる 規模当たりの各コストと利益 売上高に対する各コストと利益の割合 平均値 % 2% 4% 6% 3.1 77.1 全体平均 2.9 73.6 高収益 8% 8.6 5.4 5.9 6.6 11. 3.2 1. 5.4 2.4 79. その他 5.8 1% 平均値 6 左右共通 材料費 仕入高 27 42 29 15 減価償却費 人件費 役員報酬除く 58 32 35 15 千円/頭 11 47 25 15 その他経費 5 4 3 利益 378 391 371 2 1 分布図 分布図 分布図 全体平均 高収益 その他 売上高に対する材料費 仕入高の割合 売上高に対する人件費 役員報酬除く の割合 12 1 25 8 2 6 15 4 1 2 5 5 1, 1,5 2, 2,5 3, 飼養頭数 頭 5 1, 1,5 飼養頭数 頭 売上高に対する減価償却費の割合 16 14 12 1 8 6 4 2 5 1, 1,5 飼養頭数 頭 27 27 2, 2,5 3, 2, 2,5 3,

< 肉 用 牛 肥 育 > 現 地 調 査 編 Ⅱ 現 地 調 査 編 1 現 地 調 査 の 実 施 方 法 高 収 益 経 営 の 中 から 地 域 や 経 営 規 模 等 を 勘 案 して 5 先 程 度 を 選 定 し 現 地 調 査 を 実 施 現 地 調 査 では 以 下 のロジックツリーに 基 づき 具 体 的 にどのような 工 夫 や 改 善 等 を 行 っているかを 経 営 者 からヒアリング 2 収 益 要 因 のロジックツリー 以 下 のロジックツリーでは 収 益 要 因 を 経 営 規 模 規 模 当 たり 売 上 高 売 上 高 に 対 するコスト で 分 けて 各 要 因 を 分 解 生 産 性 向 上 と 飼 料 費 削 減 など 相 互 に 関 連 する 要 因 もあります 経 営 管 理 労 務 管 理 経 営 規 模 の 拡 大 飼 養 頭 数 の 増 加 利 益 の 増 加 規 模 当 たり 売 上 高 の 増 加 生 産 性 向 上 販 路 開 拓 単 価 アップ 飼 料 費 削 減 売 上 高 に 対 する コスト 削 減 素 畜 費 削 減 その 他 の 経 費 削 減 28

規 模 拡 大 生 産 性 向 上 販 路 開 拓 単 価 アップ 飼 料 費 削 減 素 畜 費 削 減 経 営 管 理 労 務 管 理 3 高 収 益 のポイント ヒアリングにより 取 りまとめた 高 収 益 のポイントは 以 下 のとおり 具 体 的 な 取 組 内 容 は 次 ページ 以 降 各 経 営 体 によって 地 域 の 状 況 や 経 営 規 模 等 が 異 なるため 採 用 できる 方 法 が 異 なります 自 社 の 目 指 す 方 向 性 や 何 に 重 点 を 置 くかなどを 決 めたうえで 具 体 的 な 改 善 策 を 検 討 し 日 々の 飼 養 管 理 に 落 とし 込 むことが 大 切 です 規 模 拡 大 のポイント 生 産 原 価 の 低 減 につながる 一 方 多 額 の 運 転 資 金 が 必 要 生 産 性 向 上 のポイント 適 切 な 飼 養 衛 生 管 理 による 肥 育 期 間 の 短 縮 及 び 事 故 率 の 低 減 販 路 開 拓 単 価 アップ のポイント 適 切 な 飼 料 設 計 による 肉 質 の 向 上 ブランド 化 による 枝 肉 価 格 の 向 上 出 荷 する 食 肉 市 場 の 工 夫 や 量 販 店 等 との 直 接 取 引 による 販 売 収 入 の 増 加 飼 料 費 削 減 のポイント 価 格 交 渉 等 による 飼 料 仕 入 単 価 の 低 減 素 畜 費 削 減 のポイント 肥 育 素 牛 の 仕 入 れの 工 夫 による 素 畜 費 の 削 減 一 貫 生 産 ( 自 家 繁 殖 の 導 入 )による 素 畜 費 の 削 減 経 営 管 理 労 務 管 理 のポイント 優 秀 な 人 材 確 保 及 び 人 材 育 成 による 労 働 生 産 性 の 向 上 適 切 な 資 金 管 理 による 経 営 管 理 の 強 化 糞 尿 処 理 の 適 正 化 による 地 域 社 会 との 共 生 29

< 肉 用 牛 肥 育 > 現 地 調 査 編 4 具 体 的 な 取 組 内 容 (1) 規 模 拡 大 ポイント 生 産 原 価 の 低 減 につながる 一 方 多 額 の 運 転 資 金 が 必 要 規 模 拡 大 によるスケールメリットの 享 受 により 飼 料 調 達 コストの 削 減 や 省 力 化 による 労 働 生 産 性 の 向 上 などで 生 産 原 価 を 抑 えることができる ただし 肉 用 牛 肥 育 経 営 においては 素 牛 を 導 入 してから 出 荷 するまでに 長 期 間 を 要 することが 大 きな 特 徴 であり 肉 専 用 種 ( 黒 毛 和 牛 )で 飼 養 期 間 が 約 2か 月 程 度 かかる このため 素 牛 導 入 費 に 加 え この 間 の 飼 料 費 や 労 賃 など 多 くの 運 転 資 金 が 必 要 である ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 1,8 頭 規 模 ) 出 荷 1 頭 当 たりの 単 価 は 安 いが 大 規 模 経 営 によるスケールメリットにより 飼 養 頭 数 1 頭 当 たりの 生 産 原 価 が 35 万 円 程 度 と 安 い また 機 械 化 施 設 化 による 省 力 化 によって 人 件 費 を 抑 えるなど 規 模 拡 大 に よるメリットを 享 受 している 自 動 給 飼 機 大 型 のショベルローダー 等 機 械 化 可 能 な 部 分 は 徹 底 して 省 力 化 を 図 り 労 働 者 1 名 あたり 35 頭 の 飼 養 管 理 ( 糞 尿 処 理 含 む)を 実 現 (2) 生 産 性 向 上 ポイント 適 切 な 飼 養 衛 生 管 理 による 肥 育 期 間 の 長 期 化 防 止 及 び 事 故 率 の 低 減 適 切 な 飼 料 給 与 や 飼 養 管 理 早 期 肥 育 開 始 などにより 肥 育 期 間 の 長 期 化 の 防 止 に 努 めることが 大 切 また 消 毒 剤 の 散 布 や 血 液 検 査 などの 衛 生 管 理 を 徹 底 し 事 故 率 の 低 減 に 努 めることも 大 切 無 理 に 5 等 級 を 目 指 さず 牛 の 健 康 に 重 点 を 置 くことで 事 故 率 を 低 減 させている 経 営 もある ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 1, 頭 規 模 ) 素 牛 を 導 入 後 1 年 間 2 頭 飼 いし その 後 は 1 頭 ずつ 分 けて 出 荷 まで 個 体 管 理 を 実 施 1 頭 管 理 のため 飼 料 の 食 い 込 みや 糞 尿 の 状 態 など 体 調 異 常 は 観 察 で 発 見 しやすい 口 蹄 疫 発 生 以 降 衛 生 管 理 には 今 まで 以 上 に 気 を 付 けている 夏 季 は 週 1 回 畜 舎 周 辺 に 消 毒 剤 を 散 布 3

規 模 拡 大 生 産 性 向 上 販 路 開 拓 単 価 アップ 飼 料 費 削 減 素 畜 費 削 減 経 営 管 理 労 務 管 理 ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 6 頭 規 模 ) 健 康 管 理 飼 料 効 果 等 を 確 認 するために 肥 育 ステージごとの 血 液 検 査 を 実 施 ( 家 畜 共 済 の 事 業 を 利 用 ) 目 的 に 応 じて 導 入 ~ 出 荷 までの 状 況 を 同 じ 牛 につ いて 追 跡 検 査 したり 飼 料 効 果 が 低 いときに 同 時 期 導 入 のロットを 検 査 するな ど 検 査 対 象 はその 都 度 使 い 分 けて 実 施 全 ての 牛 で 5 等 級 を 目 指 すような 飼 養 管 理 は 事 故 率 が 増 えるため 当 社 では 肉 質 を 最 優 先 とせず 牛 に 無 理 をさせない 飼 養 をしている 事 故 病 気 の 少 ない 飼 育 が 出 来 ることで 飼 養 管 理 担 当 者 も 少 人 数 で 実 施 結 果 として 人 件 費 の 抑 制 に 繋 がっている (3) 販 路 開 拓 単 価 アップ ポイント 1 適 切 な 飼 料 設 計 による 肉 質 の 向 上 牛 肉 は 他 の 食 肉 と 比 べ 枝 肉 ランクによる 価 格 差 が 大 きい このため 枝 肉 ランク を 上 げる( 肉 にサシを 入 れる)ために ビタミン A をコントロールすることも 行 われ ているが 牛 の 状 態 の 観 察 や 血 液 検 査 などにより ビタミン A 欠 乏 にならないよう 十 分 注 意 を 図 る 必 要 がある ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 1, 頭 規 模 ) 他 1 先 ビタミンコントロールは 今 までの 経 験 と 牛 の 状 態 の 観 察 で 実 施 血 液 成 分 検 査 は 今 は 当 社 では 実 施 していない ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 1,8 頭 規 模 ) 当 社 では A5 A4 を 何 % 以 上 という 考 えではなく 出 来 上 がりの 肉 質 がど うあれ 1 頭 ずつ 儲 けが 出 る 構 造 が 最 も 重 要 と 考 えている ただし 素 牛 導 入 後 は 徹 底 して 良 い 牛 が 仕 上 がるように 肥 育 管 理 しており 結 果 として A5 A4 にラ ンクされる 牛 が 出 来 るだけのこと A5 の 追 及 は 収 益 との 関 係 薄 く ビタミン A のコントロール 等 は 飼 養 面 でのリスクが 大 きいため 当 社 では A4 に 焦 点 をあて て 生 産 に 励 んできた 31

< 肉 用 牛 肥 育 > 現 地 調 査 編 ポイント 2 ブランド 化 による 枝 肉 価 格 の 向 上 ブランド 牛 を 生 産 することで 枝 肉 価 格 の 向 上 を 図 ることも 効 果 的 ただし ブラ ンドは 地 域 毎 に 定 まっていることが 多 く ブランド 牛 によって 定 義 も 異 なるため 採 用 するブランド 牛 の 定 義 と 自 社 の 生 産 販 売 戦 略 とのマッチングが 重 要 になる ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 6 頭 規 模 ) 肥 育 農 場 の 立 地 から 地 域 のブランド 牛 として 出 荷 し 比 較 的 高 単 価 を 維 持 で きている 当 社 独 自 のブランドもあるが まだブランド 力 は 弱 いため グループの 販 売 会 社 と 提 携 してブランド 価 値 を 上 げるための 取 組 みを 行 っている ポイント 3 出 荷 する 食 肉 市 場 の 工 夫 や 量 販 店 等 との 直 接 取 引 による 販 売 収 入 の 増 加 出 荷 する 食 肉 市 場 を 工 夫 したり 高 級 スーパーや 外 食 店 などと 直 接 取 引 することで 販 売 収 入 を 増 加 させている 経 営 もある ただし 消 費 者 の 志 向 の 変 化 には 敏 感 になる 必 要 がある ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 1, 頭 規 模 ) 主 な 出 荷 先 は 地 元 JA 開 設 の 食 肉 市 場 だが 県 外 にも 法 人 化 以 前 から 月 8 頭 程 度 を 出 荷 しており 外 食 店 などで 提 供 されている 相 対 取 引 としては 月 5 頭 程 度 を 別 の 県 外 の 食 肉 市 場 に 出 荷 し 量 販 店 が 市 場 価 格 よりも 高 めの 価 格 設 定 で 購 入 してくれている 県 外 の 食 肉 市 場 への 輸 送 費 を 考 えると 体 格 の 小 さい 雌 は 不 利 なので 高 く 売 れる 見 込 みがないと 難 しい ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 6 頭 規 模 ) 近 年 消 費 者 の 牛 肉 志 向 に 変 化 があり A5 が 25 円 /kg というような 高 値 の 時 代 はもうこないと 考 えている 消 費 者 の 中 には A5 より A3 の 方 が 美 味 しいと いう 人 もいる 以 前 はロースのサシが 重 要 視 されていたが 最 近 はモモ 肉 のサシ が 重 要 視 されている 模 様 黒 毛 和 種 も 消 費 者 の 志 向 にあわせて 品 種 改 良 していく のではないか 32

規 模 拡 大 生 産 性 向 上 販 路 開 拓 単 価 アップ 飼 料 費 削 減 素 畜 費 削 減 経 営 管 理 労 務 管 理 (4) 飼 料 費 削 減 ポイント 価 格 交 渉 等 による 飼 料 仕 入 単 価 の 低 減 四 半 期 毎 の 価 格 改 定 交 渉 や 他 社 が 示 した 価 格 を 提 示 して 値 引 きを 促 すなど 価 格 交 渉 により 飼 料 仕 入 単 価 の 低 減 を 図 っている 経 営 が 多 い また 単 味 飼 料 やエコフ ィード 等 により 飼 料 仕 入 単 価 の 低 減 を 図 っている 経 営 もある ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 9 頭 規 模 ) 飼 料 は 配 合 飼 料 が 約 7 割 で 単 味 飼 料 が 約 3 割 配 合 飼 料 については 指 定 配 合 は 行 わず 飼 料 会 社 の おすすめ の 飼 料 を 購 入 その 代 わり 月 何 t 使 っ たら おまけ して などと 交 渉 また 他 の 飼 料 会 社 から 安 い 価 格 の 提 案 があ った 場 合 は そちらから 買 うのではなく こういう 話 があったと 取 引 がある 飼 料 会 社 の 担 当 者 に 話 すようにしている( 担 当 者 との 付 き 合 いを 大 切 にするため) 単 味 飼 料 については 酒 造 会 社 の 酒 米 の 削 りかす 製 粉 会 社 の 麦 の 削 りかす 豆 腐 の 粕 (おから)なども 積 極 的 に 活 用 粗 飼 料 については 集 落 営 農 のホールク ロップサイレージを 積 極 的 に 活 用 ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 1,8 頭 規 模 ) 粗 飼 料 は 細 断 梱 包 した 麦 わらを 安 く 購 入 ( 中 国 から 稲 わら カナダ 北 米 から 麦 わらを 購 入 ) 開 放 経 済 体 制 下 にある 日 本 では 安 くて 品 質 のよい 輸 入 粗 飼 料 を 世 界 中 に 求 め 利 用 するのが 最 も 効 率 的 配 合 飼 料 は 肥 育 前 期 中 期 後 期 ごとに 飼 料 設 計 を 行 い 注 文 して 購 入 ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 6 頭 規 模 ) 配 合 飼 料 は 当 社 の 独 自 設 計 を 飼 料 メーカーにオーダー 飼 料 設 計 においては 成 分 分 析 の 実 施 ( 飼 料 メーカーに 依 頼 )や と 畜 後 の 飼 養 成 績 との 照 合 などを 行 い 自 社 の 農 場 の 飼 育 管 理 に 最 適 な 飼 料 となるよう 試 行 錯 誤 を 重 ねている 配 合 飼 料 は 複 数 の 飼 料 メーカーから 購 入 しているが 飼 料 メーカーの 変 更 は 飼 養 管 理 上 のリスクになるので 簡 単 には 変 更 できない 飼 料 メーカーが 異 なると 同 じ 配 合 でオーダーしても 配 合 されている 飼 料 穀 物 等 の 質 などが 異 なることもあるので 価 格 についても 基 本 中 身 を 変 えないで どれだけ 協 力 していただけるかで 交 渉 お 願 いをしている 粗 飼 料 は 隣 県 の 稲 わら 回 収 業 者 から 購 入 輸 入 粗 飼 料 の 利 用 は US チモシーな ど 少 量 のみ 輸 入 粗 飼 料 の 価 格 が 高 くなっている 33

< 肉 用 牛 肥 育 > 現 地 調 査 編 (5) 素 畜 費 削 減 ポイント 1 肥 育 素 牛 の 仕 入 れの 工 夫 による 素 畜 費 の 削 減 いかに 良 い 素 牛 をいかに 安 く 仕 入 れるかが 大 切 なポイント 育 種 価 ( 親 牛 から 子 牛 に 伝 える 能 力 遺 伝 的 能 力 を 数 値 で 示 したもの)を 活 用 するだけでなく 各 社 とも 自 社 の 飼 育 方 法 に 合 う 素 牛 を 選 んで 仕 入 れを 行 っている また 市 場 取 引 だけでなく 酪 農 家 との 相 対 取 引 により 初 生 牛 (ヌレ 子 )を 仕 入 れている 経 営 や 厳 密 な 原 価 計 算 により 販 売 単 価 と 生 産 原 価 から 素 牛 の 購 入 価 格 を 決 めている 経 営 もある ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 6 頭 規 模 ) 素 牛 の 購 入 にあたっては 当 社 の 飼 養 管 理 に 向 いている 牛 を 導 入 するために 当 社 の 飼 育 プログラムに 合 う 血 統 かどうか 確 認 し 判 断 している 牛 を 見 る 目 を 養 うことも 大 切 血 統 や 健 康 状 態 に 加 え できるだけ 性 格 がおとなしく 群 れで 管 理 するのに 向 いている 子 牛 を 選 ぶようにしている ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 9 頭 規 模 ) 素 牛 の 仕 入 れについては 和 牛 は 8~1 ヵ 月 齢 がメインだが 交 雑 種 は 生 後 2 週 間 ~1 ヵ 月 齢 の 仔 牛 で 仕 入 れており 初 生 牛 (ヌレ 子 )での 仕 入 れ( 酪 農 家 と の 相 対 )も 2 割 程 ある 仕 入 れ 先 については 市 場 が 約 65% 相 対 ( 近 隣 の 酪 農 家 からの 仕 入 れ)が 約 35% 以 前 はホルスタイン 主 体 だったため 相 対 がメ インだった 現 在 も 相 対 を 中 心 に 考 えており 不 足 する 分 を 市 場 から 調 達 すると の 考 え ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 1,8 頭 規 模 ) 素 牛 購 入 の 際 は 成 牛 の 販 売 価 格 から 肥 育 牛 1 頭 当 たりの 生 産 原 価 を 差 し 引 いた 額 以 下 となるよう 購 入 価 格 を 設 定 素 牛 の 品 質 に 関 しては 能 力 のある 牛 を 見 極 めることが 基 本 であるが 家 畜 市 場 での 上 場 リスト( 生 年 月 日 体 重 血 統 など)と これまでの 血 統 による 肥 育 成 績 をもとに 検 討 最 近 は 9 ヶ 月 齢 でも 見 栄 えを 良 くするため 太 らせた 素 牛 が 市 場 に 出 回 っているが その 場 合 には 飼 い 直 しをしなければならず 飼 料 時 間 人 が 無 駄 になることから 太 りすぎていない 素 牛 の 購 入 を 基 本 にしている 素 牛 産 地 の 繁 殖 農 家 とは 年 に 2 回 ぐらい 交 流 を 行 い 導 入 したい 素 牛 につい て 意 見 交 換 を 行 い 当 社 にあった 素 牛 の 育 成 を 依 頼 している 34

規模拡大 生産性向上 販路開拓 単価アップ 飼料費削減 素畜費削減 経営管理 労務管理 ヒアリング先の事例 飼養頭数 1, 頭規模 肥育素牛は 9 1 か月齢を家畜市場で購入 県内の家畜市場で購入していた が 22 年の口蹄疫発生後 県内産の子牛供給頭数が減少し価格も高騰している ため 昨年末から県外の家畜市場でも購入 現在は 飼養頭数の 1/3 が県外産の 素牛 当社は雌のみを飼養しているが 県内の素牛市場では 他県の地域ブラン ド牛生産者が競りに多数参加しているため 最近は買い負けすることが多い 県 内の素牛供給量が減少しているため 県内産の素牛にこだわらず 県外産の素牛 の導入割合を増やしている ポイント 2 一貫生産 自家繁殖の導入 による素畜費の削減 素牛価格の高騰から自家繁殖を導入し 一貫生産を行う経営が増えている 一貫生産のメリットとしては 安定した価格での素牛の供給や 自分の経営にあっ た素牛の育成が可能になるなどが挙げられる また 一貫生産をブランド化に活用し ている事例もある 一方 肥育牛と繁殖牛では 飼養 栄養管理が全く異なるため 思うように繁殖成 績が上がらないという事例も見受けられる ヒアリング先の事例 飼養頭数 4 頭規模 事故率は 5%程度 一貫生産の強みで子牛の状態のときから体調管理が把握で きているため 疾病で獣医の診察を受けることは少ない 疾病予防に係る衛生費 消毒剤等 には費用をかけている 地域ブランド牛というブランド力に加え 繁殖からの一貫生産を前面に出した当社独自のブランド化を推進 ヒアリング先の事例 飼養頭数 6 頭規模 素牛価格の高値は 繁殖農家の減少で引き起こされおり 将来的にも高止まり するとみているため 素牛導入費削減のためにも 自家育成の増加 繁殖雌牛の 増頭 を考えている 一方で 現時点ではまだ繁殖技術が確立できておらず 素 牛が欲しい時期に合わせた繁殖が難しいことから 当面は市場からの素牛導入も 平行して実施 35 35

< 肉 用 牛 肥 育 > 現 地 調 査 編 (6) 経 営 管 理 労 務 管 理 ポイント 1 優 秀 な 人 材 確 保 及 び 人 材 育 成 による 労 働 生 産 性 の 向 上 給 与 や 休 暇 等 の 労 働 条 件 に 加 え 社 会 保 険 や 年 金 などの 福 利 厚 生 の 充 実 により 優 秀 な 人 材 の 確 保 定 着 を 図 ることが 大 切 また 人 材 の 育 成 も 重 要 ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 1, 頭 規 模 ) 外 部 雇 用 者 は 男 性 3 名 (6 年 目 5 年 目 1 年 目 )と 女 性 2 名 (2 年 目 の 社 員 とパート) 6 年 目 の 男 性 社 員 は 面 倒 なこともおっくうがらずに 取 り 組 むた め 現 在 リーダー 的 地 位 にしている また 女 性 社 員 は 当 社 での 雇 用 が 長 く 女 性 目 線 で 細 かいことによく 気 付 くため 牛 の 体 調 変 化 などの 観 察 眼 に 優 れてい る 1 日 1 回 全 従 業 員 ( 役 員 含 む)でお 茶 をする 時 間 をとっており その 時 に 業 務 報 告 等 を 聞 いている なお 経 験 年 数 以 外 でも 優 秀 な 従 業 員 には ボーナス で 差 をつけている 息 子 が 3 年 前 に 入 社 してから 徐 々に 技 術 面 を 継 承 中 現 在 は 息 子 が 牛 舎 管 理 セリ 等 を 担 当 し 代 表 は 主 に 会 計 管 理 を 担 当 している ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 4 頭 規 模 ) 従 業 員 には 上 物 率 (A4 以 上 ) A5 以 上 出 荷 月 齢 枝 肉 重 量 を 改 善 するよ うに 指 導 している 牛 づくりは 人 づくり であり 従 業 員 に 働 いてもらうことで 経 営 が 成 り 立 っ ている 部 門 毎 にマニュアルがあるが 現 畜 の 状 態 を 確 認 したうえで 従 業 員 にプ ラスアルファの 作 業 をさせる 従 業 員 には どうしてこの 作 業 をしているのか 本 当 にこの 作 業 の 仕 方 でいいのか とあえて 質 問 し 従 業 員 がどこまで 理 解 し て 作 業 を 行 っているか 確 認 36

規 模 拡 大 生 産 性 向 上 販 路 開 拓 単 価 アップ 飼 料 費 削 減 素 畜 費 削 減 経 営 管 理 労 務 管 理 ポイント 2 適 切 な 資 金 管 理 による 経 営 管 理 の 強 化 資 金 の 出 入 りを 綿 密 に 管 理 し 先 を 見 通 した 資 金 計 画 を 立 てることが 大 切 独 自 に 原 価 計 算 システムを 構 築 し 運 用 している 経 営 もある ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 4 頭 規 模 ) 会 計 士 に 毎 月 会 計 監 査 をさせており 今 月 はなにが 悪 い なにが 良 い など を 会 計 士 と 話 し 合 う 資 金 管 理 の 面 では 支 払 いを 口 座 振 替 にせず 全 て 請 求 書 を 発 行 させて 何 に いくら 支 払 ったかを 把 握 また 農 協 で 全 て 賄 っていた 当 時 は 当 座 貸 越 を 利 用 し ていたが 現 在 は 金 利 が 高 いので 貸 越 にせず お 金 が 必 要 な 場 合 は 別 の 口 座 から 移 すなどを 行 い 資 金 の 出 入 りをチェック なお お 金 ができたらすぐに 農 協 の 預 託 牛 を 買 い 戻 している ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 1,8 頭 規 模 ) 平 成 3 年 に 肥 育 牛 原 価 計 算 システム を 開 発 し 1 頭 当 たりの 原 価 計 算 によ り 利 幅 を 管 理 前 年 との 比 較 項 目 別 分 析 などにより 素 早 く 経 営 の 状 態 が 把 握 でき 次 の 経 営 戦 略 と 資 金 計 画 を 樹 立 するのに 役 立 っている 変 動 費 は 材 料 費 労 務 費 経 費 について 28 項 目 に 分 け 固 定 費 は 素 畜 費 販 売 費 について 1 項 目 に 分 けて 計 算 平 成 6 年 には データ 通 信 システム を 確 立 し 県 経 済 連 の 子 牛 市 場 肉 牛 販 売 データを 通 信 回 線 を 使 い 受 信 し 肥 育 牛 1 頭 毎 の 購 買 販 売 データを 蓄 積 財 務 体 質 強 化 のため キャッシュフローを 最 重 要 に 考 えた 資 金 運 用 を 図 ってい る 年 間 ほぼ 均 等 の 販 売 と 導 入 を 心 掛 け 月 毎 にも 一 定 の 販 売 と 導 入 を 行 い 一 定 の 収 入 があるようにしている 財 務 健 全 化 のため 構 成 員 の 出 資 準 備 金 の 積 立 の 増 強 のため 給 与 のうち 年 間 3, 千 円 は 農 場 に 積 み 立 てるようにしている 37

< 肉 用 牛 肥 育 > 現 地 調 査 編 ヒアリング 先 の 事 例 ( 飼 養 頭 数 9 頭 規 模 ) お 金 があるところにお 金 が 集 まる というお 金 の 習 性 を 意 識 また 人 が 集 まるところに 情 報 が 集 まり 情 報 が 集 まるところから 利 益 が 生 まれる という ことも 意 識 しており 地 域 とのつながり や 取 引 先 との WIN-WIN の 関 係 を 築 くことも 常 に 意 識 相 手 の 無 理 を 聞 いてあげる 一 方 で 自 分 の 無 理 も 聞 いて もらう 法 人 化 後 は 様 々な 役 を 引 き 受 けており こういった 人 付 き 合 いをす ることで 様 々な 情 報 が 集 まってくる 肉 用 牛 肥 育 経 営 は 牛 肉 価 格 が 高 くて 子 牛 も 高 いときは 売 上 高 が 上 がって 棚 卸 も 増 えるから 二 重 で 利 益 が 出 る 一 方 牛 肉 も 子 牛 も 安 い 時 には ダブルパ ンチで 決 算 が 悪 化 する そのときに 持 ちこたえることができるだけの 体 力 をつけ ることが 重 要 と 認 識 目 標 は 無 借 金 経 営 ポイント 3 糞 尿 処 理 の 適 正 化 による 地 域 社 会 との 共 生 堆 肥 化 して 自 社 の 畑 に 還 元 するか 近 隣 の 耕 種 農 家 に 販 売 することにより 適 切 に 糞 尿 処 理 を 行 うことが 大 切 38

< 養 豚 一 貫 >

< 養 豚 一 貫 > < 養 豚 経 営 について> 養 豚 経 営 は 経 営 形 態 により 子 取 り 経 営 肥 育 経 営 一 貫 経 営 の3つのタ イプに 分 けられる 本 調 査 で 対 象 としているのは 一 貫 経 営 である 子 取 り 経 営 とは 繁 殖 豚 ( 雌 雄 )を 飼 い 雌 豚 を 妊 娠 させ 子 豚 を 取 り 上 げ そ の 子 豚 を 販 売 する 経 営 である 一 方 肥 育 経 営 とは 子 豚 を 購 入 し 肥 育 し 食 用 として 豚 を 出 荷 する 経 営 である また 一 貫 経 営 とは 繁 殖 豚 から 子 豚 を 取 り 肥 育 し 出 荷 する 繁 殖 から 肥 育 まで 一 貫 して 行 う 経 営 である 養 豚 経 営 では 肥 育 豚 は 棚 卸 資 産 ( 仕 掛 品 )として 計 上 されるが 繁 殖 から 肥 育 出 荷 までに 要 する 期 間 は 長 く(6ヶ 月 程 度 ) 他 の 農 作 物 と 比 べて 売 上 に 対 する 棚 卸 資 産 が 多 額 となる 特 徴 がある < 豚 肉 の 流 通 について> 豚 肉 流 通 では 肉 豚 がと 畜 場 でと 畜 され 縦 に2 分 割 した 半 丸 の 枝 肉 となり さ らに 食 肉 加 工 メーカーや 食 肉 問 屋 などで 骨 を 取 り 除 きながら 部 位 別 に 分 割 されて 余 分 な 脂 肪 を 削 られ 部 分 肉 にされる その 後 スーパーや 小 売 店 ( 精 肉 店 )で 食 材 に 供 するためのスライス 肉 やとんかつ 用 肉 となり 消 費 者 に 販 売 される < 豚 肉 の 需 給 について> 24 年 度 の 豚 肉 の 国 内 消 費 量 は 約 167 万 トン( 部 分 肉 ベース)で うち 国 産 が 約 91 万 トン 輸 入 が 約 76 万 トンとなっており 自 給 率 は5 割 強 39

< 養 豚 一 貫 > Ⅰ 決 算 分 析 編 1 決 算 データの 分 析 方 法 公 庫 ご 融 資 先 の 農 業 法 人 ( 養 豚 一 貫 経 営 )のうち H21 年 度 ~H23 年 度 の 決 算 書 及 び 経 営 規 模 等 のデータが 入 力 されている 先 を 分 析 対 象 とした 分 析 対 象 のうち 上 記 3 ヵ 年 の 決 算 の 平 均 値 が 以 下 の1~3のいずれかに 当 て はまる 先 を 高 収 益 経 営 ( 以 下 高 収 益 と 記 載 )として 抽 出 し 高 収 益 経 営 以 外 ( 以 下 その 他 と 記 載 )と 決 算 を 比 較 した 1 利 益 ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 )が 上 位 15% 2 規 模 ( 母 豚 1 頭 ) 当 たり 利 益 ( 同 上 )が 上 位 15% 3 償 却 前 利 益 ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 + 減 価 償 却 費 )が 上 位 15% 2 各 経 営 体 の 利 益 分 布 分 布 図 ( 規 模 と 利 益 ) が 高 収 益 が その 他 ( 以 下 同 じ) ( 百 万 円 ) 2. 15. 1. 5. 利 益 ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 )の 分 布 上 段 : 利 益 ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 )の 分 布 下 段 : 規 模 当 たり 利 益 の 分 布. -5. 5 1, 1,5 2, 2,5 3, -1. -15. 母 豚 頭 数 ( 頭 ) 規 模 当 たり 利 益 ( )の 分 布 ( 千 円 / 頭 ) 25 2 15 1 5-5 5 1, 1,5 2, 2,5 3, -1-15 母 豚 頭 数 ( 頭 ) ( 経 常 利 益 + 役 員 報 酬 ) 母 豚 頭 数 4

決 算 分 析 編 3 高 収 益 と その 他 の 決 算 比 較 (3 ヵ 年 平 均 値 ) 貸 借 対 照 表 ( 単 位 : 百 万 円 ) 法 人 全 体 高 収 益 その 他 法 人 全 体 高 収 益 その 他 サンプル 数 175 48 127 サンプル 数 175 48 127 流 動 資 産 133.7 235.7 95.2 負 債 計 251.2 371.3 25.8 当 座 資 産 48.3 12.2 27.9 流 動 負 債 84.8 131.4 67.2 現 預 金 39.2 84.8 22. 買 掛 金 32.4 5.1 25.6 売 掛 金 8.4 15.6 5.7 短 期 借 入 金 25.7 41.1 19.9 棚 卸 資 産 65. 93.7 54.2 未 払 金 未 払 費 用 17.6 26.6 14.2 その 他 流 動 資 産 2.4 39.8 13. その 他 流 動 負 債 9.1 13.6 7.5 固 定 資 産 繰 延 資 産 163.6 267.3 124.4 固 定 負 債 166.3 239.9 138.5 有 形 固 定 資 産 151.9 251.6 114.2 長 期 借 入 金 137.4 196.7 115. 建 物 構 築 物 12.3 171.2 76.2 役 員 借 入 金 24. 3.7 21.4 機 械 装 置 運 搬 具 14.6 23.3 11.3 その 他 固 定 負 債 5. 12.6 2.1 果 樹 家 畜 4.9 8.9 3.3 純 資 産 計 46.1 131.6 13.8 土 地 23.9 39.3 18.1 資 本 金 12.3 16.2 1.8 無 形 固 定 資 産 投 資 繰 延 資 産 11.7 15.7 1.2 剰 余 金 33.8 115.4 3. 資 産 計 297.3 53. 219.6 負 債 純 資 産 計 297.3 53. 219.6 損 益 計 算 書 サンプル 数 母 豚 頭 数 ( 頭 ) 売 上 高 売 上 原 価 期 首 棚 卸 高 材 料 費 労 務 費 燃 料 動 力 費 賃 借 料 リース 料 減 価 償 却 費 その 他 ( 売 上 原 価 ) 他 勘 定 振 替 高 ( ) 当 期 仕 入 高 期 末 棚 卸 高 ( ) 売 上 総 利 益 販 売 費 一 般 管 理 費 販 売 手 数 料 人 件 費 役 員 報 酬 減 価 償 却 費 その 他 ( 販 売 管 理 費 ) 営 業 利 益 営 業 外 収 益 営 業 外 費 用 支 払 利 息 割 引 料 経 常 利 益 同 上 ( 役 員 報 酬 含 む) 特 別 損 益 税 引 前 当 期 純 利 益 法 人 税 等 税 引 後 当 期 純 利 益 ( 単 位 : 百 万 円 ) 法 人 全 体 高 収 益 その 他 175 48 127 458.6 746.9 349.6 334.4 577.3 242.6 284.1 484.9 28.1 63.8 91. 53.5 173.1 285.1 13.7 24.7 43.3 17.7 11.2 19. 8.2 3.8 7.3 2.5 16.4 29.3 11.5 38.7 73.5 25.6-1.7-4.6 -.6 19.1 34.6 13.2-65. -93.7-54.2 5.3 92.3 34.5 61.4 89.8 5.7 13.6 21.8 1.5 21.3 34.2 16.4 13.6 23.1 1. 3.5 4.2 3.3 23. 29.6 2.5-11.1 2.5-16.2 15.7 23.3 12.8 4. 7.7 2.6 2.4 3.5 2..6 18.1-6. 14.2 41.2 3.9-1.1-4.2.1 -.5 13.9-6. 1.6 4.9.4-2.1 9. -6.3 41 財 務 指 標 法 人 全 体 高 収 益 その 他 サンプル 数 175 48 127 単 収 ( 母 豚 1 頭 当 たり 出 荷 頭 数 ) 頭 19.8 19.5 2.1 単 価 ( 出 荷 1 頭 当 たり 単 価 ) 千 円 / 頭 32.8 34.2 31.6 母 規 模 当 たり 売 上 高 千 円 / 頭 729 773 694 豚 規 模 当 たり 売 上 総 利 益 1 千 円 / 頭 19.8 123.6 98.6 頭 規 模 当 たり 経 常 利 益 千 円 / 頭 1.3 24.2-17.3 当 た 同 上 ( 役 員 報 酬 含 む) 千 円 / 頭 3.9 55.2 11.3 り 規 模 当 たりキャッシュフロー( 1) 千 円 / 頭 44.8 69.3 25. 総 資 本 経 常 利 益 率 %.2 3.6-2.8 同 上 ( 役 員 報 酬 含 む) % 4.8 8.2 1.8 利 売 上 高 総 利 益 率 % 15.1 16. 14.2 益 率 売 上 高 経 常 利 益 率 %.2 3.1-2.5 収 同 上 ( 役 員 報 酬 含 む) % 4.2 7.1 1.6 益 売 上 高 キャッシュフロー 比 率 % 6.1 9. 3.6 性 総 資 本 回 転 率 回 1.1 1.1 1.1 回 固 定 資 産 回 転 率 回 2. 2.2 2. 転 棚 卸 資 産 回 転 期 間 月 2.3 1.9 2.7 売 上 高 材 料 費 率 % 51.8 49.4 53.9 売 上 高 材 料 費 仕 入 高 比 率 ( 2) % 57.5 55.4 59.3 売 売 上 高 減 価 償 却 費 率 % 6. 5.8 6.1 上 売 上 高 人 件 費 率 % 13.8 13.4 14.1 高 比 同 上 ( 役 員 報 酬 除 く) % 9.7 9.4 9.9 売 上 高 支 払 利 息 率 %.7.6.8 売 上 高 借 入 金 残 高 比 率 % 49.2 42.1 55.6 当 座 比 率 % 56.9 77.8 41.6 安 流 動 比 率 % 157.6 179.4 141.5 全 性 自 己 資 本 比 率 % 15.5 26.2 6.3 借 入 金 依 存 度 % 55.3 48.3 61.4 分 損 損 益 分 岐 点 売 上 高 ( 3) 百 万 円 333 533 259 岐 益 損 益 分 岐 点 比 率 ( 4) % 99.6 92.4 16.8 1 キャッシュフロー = 当 期 純 利 益 + 減 価 償 却 費 2 売 上 高 材 料 費 仕 入 高 比 率 = ( 材 料 費 + 商 品 仕 入 高 )/ 売 上 高 3 損 益 分 岐 点 売 上 高 = 固 定 費 /(1-( 変 動 費 / 売 上 高 )) 4 損 益 分 岐 点 比 率 = 損 益 分 岐 点 売 上 高 / 売 上 高

養豚一貫 4 分析結果 (1) 利益要因の分析 ポイント 高収益 の利益 経常利益 役員報酬 が 41.2 百万円なのに対し その他 の利益は 3.9 百万円と約 1 倍の差がある 利益は 経営規模 規模当たり売上高 売上高利益率 に分解できる 各項目について 高収益 と その他 を比較すると 規模当たり売上高 は約1割の差があ り 売上高利益率 は約 4.5 倍の差がある なお 規模当たり売上高 の分布をみると 5 1, 千円/頭に多く分布しており 規模が 拡大するほど 75 千円/頭前後に収束する傾向がある 利益 平均値 規模当たり売上高の分布 百万円 5. 千円/頭 41.2 2, 4. 1,5 3. 14.2 2. 3.9 1. 1, 全体平均 (下図も同じ) 5. 高収益 その他 5 1, 1,5 2, 2,5 3, 母豚頭数 頭 経常利益 役員報酬 分布図 経営規模 規模当たり売上高( ) 平均値 平均値 母豚頭数 8 売上高利益率 平均値 千円/頭 747 1, 6 35 4 2 459 8 773 694 729 6 4 その他 4.2 4. 1.6 2. 高収益 7.1 6. 2 8.. 高収益 その他 売上高 母豚頭数 高収益 その他 (経常利益 役員報酬) 売上高 次ページで詳しく分析 42 42

決算分析編 (2) コスト要因の分析 ポイント 売上高に対する各コストの割合を比較すると 高収益 が その他 に比べ 材料費 仕入 高 で 3.9 ポイント低く その他の項目も僅かに低い 一方 規模 母豚 1 頭 当たりのコストでは 高収益 が その他 に比べ 各項目とも高い が 高収益 の方が 規模当たり売上高 が高く コストを引いても利益が残る計算 規模当たりの売上高 が高い理由は 母豚 1 頭当たりの出荷頭数が多いことが主因であり 衛生管理の徹底等により 事故率を抑え 生産性を高めることが重要となる また ブランド 化等により高単価で販売することで売上高を増やしている事例もある 売上高に対する各コストと利益の割合 平均値 % 2% 4% 6% 57.5 全体平均 6. 9.7 55.4 高収益 1% 22.6 5.8 9.4 59.3 その他 8% 22.3 6.1 9.9 規模当たりの各コストと利益 4.2 平均値 1, 左右共通 材料費 仕入高 千円/頭 減価償却費 人件費 役員報酬除く 7.1 その他経費 利益 23.1 1.6 55 31 165 172 71 43 73 45 419 428 8 11 16 6 69 42 4 412 2 分布図 分布図 分布図 全体平均 高収益 その他 売上高に対する材料費 仕入高の割合 売上高に対する人件費 役員報酬除く の割合 1 3 8 25 6 2 4 15 2 1 5 5 1, 1,5 2, 2,5 3, 母豚頭数 頭 5 1, 1,5 母豚頭数 頭 売上高に対する減価償却費の割合 25 2 15 1 5 5 1, 1,5 2, 母豚頭数 頭 43 43 2,5 3, 2, 2,5 3,