35 東 京 都 小 金 井 市 ビオトープ 水 路 水 源 導 水 方 法 導 水 箇 所 水 環 境 上 問 題 雨 水 新 設 管 路 動 力 自 然 流 下 河 川 水 路 親 水 性 景 観 東 京 都 ビオトープ 水 路 地 図 中 破 線 枠 は 次 ページ 地 図 範 囲 対 象 地 域 地 域 東 京 都 小 金 井 市 と 小 平 市 境 にあるこ 地 域 は 市 境 を 五 日 市 街 道 と 玉 川 上 水 堀 が 通 っているいわゆる 武 蔵 野 台 地 にあり 区 画 整 理 された 短 冊 状 畑 地 が 宅 地 として 整 備 された 小 金 井 市 一 体 は 武 蔵 野 台 地 地 下 水 を 涵 養 するため 雨 水 地 下 浸 透 対 策 が 行 われているため こ 受 託 建 設 計 画 においても 雨 水 利 用 域 内 100% 浸 透 ため 対 策 が 施 されている 167
小 金 井 公 園 玉 川 上 水 ( 小 金 井 サクラ) 環 境 共 生 住 宅 (ルミナス 武 蔵 小 金 井 ) 対 象 地 域 対 象 水 域 平 成 7 年 6 月 東 京 都 武 蔵 小 金 井 市 に 建 設 された 勤 労 者 住 宅 会 ルミナス 武 蔵 小 金 井 は 環 境 共 生 住 宅 * として 全 国 に 先 駆 けて 分 譲 され 話 題 となりました こ 三 階 建 て 総 戸 数 43 戸 共 同 住 宅 では 屋 上 菜 園 や 屋 上 緑 化 壁 面 緑 化 立 体 花 壇 など 緑 と 太 陽 熱 給 湯 器 太 陽 光 発 電 太 陽 風 車 やクールチューブなど 風 雨 水 貯 留 利 用 浸 透 など 水 について それぞれ テーマで 環 境 共 生 工 夫 がなされています 特 に 中 庭 をめぐる 水 路 は 雨 水 を 利 用 し そ 循 環 に 風 車 やソーラーポンプを 用 い 水 生 植 物 によ る 水 質 浄 化 を 試 み クロメダカや 水 生 生 物 生 息 域 としてビオトープをつくる 総 合 的 な 取 組 みをし ています * 環 境 共 生 住 宅 : 地 球 環 境 を 保 全 するという 観 点 からエネルギー 資 源 廃 棄 物 など 面 で 充 分 に 配 慮 がなされ また 周 辺 自 然 環 境 と 親 密 に 美 しく 調 和 し 住 み 手 が 主 体 的 に 関 わりながら 健 康 で 快 適 に 生 活 できるよう 工 夫 された 住 宅 及 びそ 地 域 環 境 水 環 境 上 問 題 : 水 質 悪 化 悪 臭 生 態 系 悪 影 響 親 水 性 景 観 導 水 事 業 水 源 雨 水 導 水 方 法 集 合 住 宅 中 庭 に 水 路 型 ビオトープを 作 り 屋 根 に 降 った 雨 水 を 地 下 に 貯 留 自 然 エネルギーを 利 用 してポンプアップして 流 し メダカを 主 とした 小 川 生 態 系 に 誘 導 しています 施 設 諸 元 水 路 水 循 環 システム 水 路 全 体 形 状 は 平 均 50cm 幅 30~90 cmほどで 水 深 は 15cm 最 大 約 30 cm 延 長 は 約 60m 水 源 は 中 庭 自 転 車 置 き 場 等 地 下 に 約 40 トン 貯 留 可 能 で 水 路 はゆるやかに 蛇 行 し ながら 中 庭 を 一 巡 するようになっており 一 部 は 地 下 配 管 となっています 168
導 水 事 業 水 循 環 ためエネルギーは 自 然 エネルギーみであり 主 たるエネルギー 源 は 風 力 で 雨 水 貯 留 層 から 揚 水 風 車 により 水 路 にポンプアップされ 一 巡 して 再 び 貯 留 層 に 戻 る 様 になっていま す 長 時 間 にわたって 風 力 が 得 られない 場 合 は バックアップとしてソーラーポンプを 設 置 して あります ビオトープ 水 路 として 水 質 維 持 水 路 水 質 は 屋 根 に 降 った 雨 水 なで 水 質 は 良 好 汚 れ 原 因 として 雨 水 集 める 屋 根 面 汚 れ 水 路 内 に 生 息 するメダカ 金 魚 など 排 泄 物 同 じく 落 ち 葉 腐 食 土 壌 中 腐 養 分 などがあるが 負 荷 は 大 きくない 雨 水 水 質 は 周 辺 環 境 上 特 に 問 題 がないため 通 常 雨 水 利 用 方 法 と 同 様 ルーフドレイ ン 手 前 に 金 網 を 設 置 して 大 きなゴミを 取 り 除 くだけで 貯 留 槽 に 入 ってからは 細 かいチリを 沈 殿 ろ 過 した 上 部 水 を 採 取 する 汚 れ 除 去 等 は 水 路 側 で 下 記 ような 対 処 を 施 している < 風 車 ソーラーポンプによるエアレーション> 風 車 ポンプによって 地 下 貯 水 槽 から 汲 み 上 げられた 水 は 陶 器 で 作 られた 龍 口 から 吐 水 さ れ 風 が 強 ければ 勢 いよく 吹 き 出 します 吐 水 口 周 りは 玉 石 と 砂 利 で 階 段 状 に 作 られており 小 さなせせらぎとなっています < 砂 や 礫 による 吸 着 > 水 路 水 際 は 砂 や 砂 利 と 緩 やかな 角 度 で 接 するように 作 られ 水 生 昆 虫 行 き 来 しやすい 環 境 を 形 成 するとともに 水 面 微 細 な 汚 れ 吸 着 しやすいようにし 水 路 そもに 浄 化 機 能 を 持 た せています < 植 物 浄 化 > 日 当 たりよい 水 路 については ショウブ キショウブ ホテイアオイなど 水 生 植 物 による 水 質 浄 化 を 図 っていますが 同 時 に 繁 茂 抑 制 や 他 植 物 生 育 など 維 持 管 理 が 必 です < 木 炭 浄 化 > 木 炭 浄 化 は 実 績 も 多 く 効 果 が 確 かめられているも 汚 濁 負 荷 が 大 きい 場 合 は 取 替 え 頻 度 が 高 くなるという 難 点 もあります ここでは 年 1 回 程 度 実 施 を 想 定 し 使 い 終 わった 木 炭 は 砕 いて 屋 上 菜 園 に 鋤 き 込 むこととしました しかし 実 際 には 負 荷 が 少 なく 木 炭 交 換 は 行 っていま せん <オーバーフロー 浸 透 > 雨 が 多 いときは 水 路 水 位 が 上 がり 周 囲 土 中 にオーバーフローして 浸 透 するようになって います また 貯 留 槽 オーバーフローもトレンチで 浸 透 します 風 雨 が 強 い 時 には 自 然 川 が 洪 水 でフラッシュされると 同 じ 効 果 が 期 待 できます もともと 初 期 雨 水 は 直 接 ビオトープ 水 路 へ 放 流 し オーバーフローした 水 は 浸 透 枡 により 地 下 へ 通 過 させています NPO と 背 景 費 用 イニシャルコストは 風 車 とソーラーシステム 及 び 雨 水 貯 留 層 にかかるが ランニングコストはかか りません 貯 留 槽 は 地 中 梁 を 利 用 しているで 費 用 は 底 版 コンクリートと 防 水 分 み 上 乗 せとな ります 水 路 維 持 管 理 については 環 境 共 生 主 旨 からできる 限 りエネルギーかからない 方 法 を 採 るこ ととし 前 項 水 質 維 持 で 示 したようなさまざまな 措 置 を 複 合 的 に 組 み 合 わせることによる 効 果 を 図 りました 自 然 ペースやエネルギーに 任 せた 仕 組 みであるで 一 時 的 な 濁 りや 汚 れがあっても 年 間 を 通 じて 一 定 程 度 水 質 保 持 を 目 標 とし 仕 組 みがうまくいっているかどうかについては ビ オトープ 以 外 環 境 共 生 仕 組 みも 併 せ 継 続 的 に 追 跡 調 査 することとしました そ 際 検 討 なども 含 め 管 理 規 約 冒 頭 に 環 境 を 守 るため アースビレッジ 憲 章 を 定 め 作 り 手 だけでなく 入 居 者 も 一 緒 になったアースビレッジ 研 究 会 がつくられた 作 り 手 設 計 チームは ソーラーエネルギーや 雨 水 利 用 普 及 に 取 り 組 むエコハウス 研 究 会 メンバーが 主 体 となり 企 画 設 計 から 建 設 運 営 まで 支 えた 169
NPO と ヒ ア リ ン グ 先 背 景 役 割 分 担 成 功 因 今 後 課 題 資 料 提 供 及 び アースビレッジ 憲 章 ( 第 1 章 )アースビレッジは 人 と 地 域 環 境 そして 地 球 環 境 にやさしいライフスタイルをめざ します ( 第 2 章 )アースビレッジは そこに 住 む 人 が 力 して 緑 と 花 を 育 て 美 観 維 持 につとめます ( 第 3 章 )アースビレッジは 太 陽 や 風 など 自 然 エネルギーを 活 用 し 省 エネルギーをはかりま す ( 第 4 章 )アースビレッジは 近 隣 と 力 し 専 門 家 とも 連 携 をとりつつ 環 境 学 習 に 取 り 組 みま す ソーラーハウスや 環 境 にやさしい 住 宅 づくりをめざす 建 築 家 を 主 体 としたエコハウス 研 究 会 提 案 を 事 業 実 施 主 体 者 が 受 入 れ 設 計 がスタートしました またこ 住 宅 は 武 蔵 野 畑 作 地 帯 に 建 設 されることから 屋 上 菜 園 づくりによる 農 地 喪 失 ミティゲーションとして 目 的 も 持 つもでし た また 雨 水 地 下 水 涵 養 と 治 水 対 策 を 行 政 制 度 として 展 開 している 小 金 井 市 方 針 にあわせ 雨 水 屋 上 菜 園 屋 上 緑 化 立 体 花 壇 等 へ 給 水 ビオトープ 池 維 持 水 に 活 用 するとともに 過 剰 水 は 敷 地 内 に 設 置 したトレンチで 地 下 へ 浸 透 し 域 外 には 排 出 しない 方 針 とし 入 居 者 も 理 解 しています また 事 業 者 仕 掛 けによる 周 辺 住 民 や 工 事 関 係 者 入 居 者 等 による アースビレッジ 研 究 会 は こ れまで 継 続 的 な 調 査 研 究 や 自 然 環 境 育 成 管 理 に 関 わる 活 動 を 行 っています アースビレッジ 憲 章 や 研 究 会 活 動 による 環 境 共 生 型 ライフスタイルについて 啓 発 活 動 が 居 住 者 へ 理 解 を 高 めている 水 風 太 陽 資 源 エネルギー 利 用 に 対 する 環 境 保 全 へ 寄 与 など 満 足 感 が 居 住 者 に 多 い ( 平 成 8 年 10 月 アンケート 結 果 ) 提 供 公 園 へ 植 栽 樹 種 選 定 ワークショップで 事 前 に 周 辺 住 民 参 加 を 得 たことや クロメダカ 放 流 と 育 成 等 を 通 し 居 住 者 が 専 門 家 も 交 えて 自 主 的 に 維 持 管 理 に 参 加 し 自 覚 を 高 めた 環 境 へ 維 持 管 理 へ 参 加 意 欲 低 下 を 研 究 会 活 動 を 通 じてどう 向 上 させるか 建 築 物 構 造 物 劣 化 と 補 修 改 善 方 策 に 対 する 理 解 をどうするか 雨 水 利 用 は 屋 上 利 用 とビオトープ 利 用 配 分 が 問 題 となるとともに 雨 水 みで 水 量 不 足 が 生 じている ヒアリング 先 設 計 計 画 水 系 デザイン 研 究 室 ( ルミナス 武 蔵 小 金 井 計 画 設 計 ) 参 考 資 料 雨 建 築 学 日 本 建 築 学 界 編, 北 斗 出 版,2000 暮 らしに 活 かす 雨 建 築 術 日 本 建 築 学 界 編, 北 斗 出 版,2005 環 境 用 水 浄 化 実 例 集 (2) 村 上 光 正 編 パワー 社,1996 170
環 境 共 生 住 宅 ルミナス 東 小 金 井 念 図 資 料 : 神 谷 博 共 同 住 宅 ビオトープ 環 境 用 水 浄 化 実 例 集 (2) 村 上 光 正 編 パワー 社 1996 近 隣 風 景 環 境 共 生 住 宅 庭 全 体 水 循 環 システム 図 171
ビオトープ 池 ビオトープ 水 路 ソーラーパネル 付 き 揚 水 水 車 雨 樋 172
屋 上 菜 園 トレンチ 枡 と 駐 車 場 173