エマージングにとって 一 人 当 たり GDP3, ドルの 壁 ~タイの 教 訓 ~ 29 年 7 月 2 日 アセットマネジメント 部 チーフ エコノミスト チーフ ストラテジスト 黒 瀬 浩 一 近 年 エマージング 向 けの 株 式 投 資 がある 種 のブームとなっている 昨 年 秋 には リーマン ショッ ク で 株 価 と 通 貨 が 共 に 大 きく 下 落 したものの 景 気 の 底 打 ち 観 測 と 共 に 再 び 活 気 が 戻 りつつある エマージング 向 け 株 式 投 資 の 典 型 的 な 成 功 例 は 8 年 代 最 後 までの 戦 後 日 本 への 投 資 である 195 ~7 年 代 の 日 本 は 今 の 言 葉 で 表 現 するとエマージングだった 196 年 に 策 定 された 所 得 倍 増 計 画 は その 後 に 高 度 成 長 期 に 入 ったこともあり 1967 年 に 達 成 された かつて 日 本 でも 所 得 が 毎 年 2 桁 の 勢 い で 伸 びた 時 期 があったのだ 日 経 平 均 株 価 は 戦 後 の 最 も 古 い 記 録 の 1949 年 5 月 16 日 に 176.21 円 最 高 値 は 1989 年 12 月 29 日 の 38,915 円 だった( 注 1) 日 本 は 戦 後 エマージングから 身 を 起 こし 先 進 国 入 りした 典 型 的 な 成 功 例 である エマージングへの 株 式 投 資 は 日 本 のような 成 功 例 では 長 期 的 に 高 いリターンが 得 られる しかし 全 てのエマージング 向 け 株 式 投 資 がそうとは 限 らない ここではタイの 例 を 取 り 上 げ エマージング 向 け 株 式 投 資 の 留 意 点 を 整 理 しておこう 1.エマージング 発 展 の 図 式 発 展 途 上 国 の 経 済 発 展 には 様 々なパターンがあり その 方 法 論 も 時 代 と 共 に 変 わってきた しかし 一 人 当 たり GDP( 年 間 )に 着 目 して 経 済 成 長 の 歴 史 を 類 型 化 ( 注 2)すると 以 下 のようになる 図 表 1 経 済 発 展 段 階 別 の 特 徴 一 人 当 たりGDP 又 は 国 民 所 得 (ドル) 経 済 成 長 率 政 治 行 政 中 心 的 産 業 経 済 社 会 の 特 徴 ~ ~3, 3,~1, 1, 以 上 低 成 長 高 度 成 長 (1% 前 後 ) 中 成 長 (5% 前 後 ) 低 成 長 (2-3%) 独 裁 体 制 など 産 業 ( 供 給 サイト ) 優 先 民 主 体 制 へシフト 生 活 優 先 へシフト 農 業 重 化 学 工 業 工 業 全 般 サービス 業 未 開 発 国 産 業 インフラ 建 設 貿 易 自 由 化 安 定 成 長 都 市 化 公 害 通 貨 切 り 上 げ 社 会 保 障 充 実 モータリゼーション 民 主 体 制 の 確 立 小 さな 物 語 ( 価 値 観 多 様 化 ) 大 きな 物 語 ( 立 身 出 世 ) 出 所 各 種 資 料 より りそな 銀 行 作 成 初 期 段 階 は 政 治 の 安 定 による 経 済 成 長 の 始 まりである( 注 3) 近 年 の 例 では インドのような 社 会 主 義 体 制 の 終 焉 ベトナムのような 経 済 制 裁 が 解 除 されたことによるグローバル 経 済 への 組 込 み ア ンゴラやモザンビークのような 内 戦 の 終 結 など 経 済 成 長 を 目 指 せる 体 制 への 転 換 が 多 い こうした 例 の 底 流 には 1991 年 のソ 連 崩 壊 がある ソ 連 崩 壊 で 後 ろ 盾 を 失 った 旧 東 側 陣 営 の 社 会 主 義 国 家 が グロ ーバリゼーションが 加 速 する 時 代 に 資 本 主 義 へと 転 換 したのである 米 国 のベトナムへの 経 済 制 裁 解 除 やアンゴラでの 内 戦 の 終 結 も 背 景 要 因 はソ 連 の 崩 壊 である 99 年 ナイジェリアでの 民 主 政 権 成 立 97 年 インドネシアでのスハルト 政 権 崩 壊 なども 同 じ 文 脈 に 位 置 づけられよう この 段 階 の 産 業 面 での 特 徴 は 工 業 化 の 萌 芽 にある しかし 中 心 的 な 産 業 はまだ 依 然 として 農 業 など 第 一 次 産 業 だ 1
そして ある 程 度 の 経 済 成 長 を 経 て 一 人 当 たり GDP が ドルに 達 すると 経 済 成 長 が 加 速 する 高 度 成 長 期 に 入 る 現 代 の 主 流 は 積 極 的 な 外 資 導 入 により 安 い 労 働 力 を 組 み 立 て 加 工 業 で 活 かし 先 進 国 向 けに 輸 出 する 成 長 パターンである 実 例 としては 8 年 代 の 中 国 の 経 済 特 区 政 策 9 年 代 のアジ ア NIEs 近 年 の 東 欧 等 である 並 行 して 進 められる 産 業 インフラ 整 備 のため 鉄 鋼 やセメントなど 規 模 の 利 益 の 活 かせる 重 厚 長 大 産 業 が 発 展 し 都 市 化 とモータリゼーションが 急 速 に 進 展 する 経 済 成 長 の 観 点 では 既 に 先 進 国 で 効 果 が 実 証 済 の 技 術 や 開 発 計 画 を 完 成 された 後 に 導 入 する 方 が 効 率 的 だ これを 後 発 性 の 利 益 と 呼 ぶが 多 くのエマージングが 比 較 的 短 期 間 で 高 成 長 を 実 現 するカギでもある 経 済 の 発 展 に 伴 い 社 会 も 大 きく 変 化 し 契 約 遵 守 納 期 遵 守 勤 労 マイカー 職 住 分 離 といった 先 進 国 では 普 通 の 価 値 観 やライフスタイルが 浸 透 してゆく 公 害 や 過 密 化 などの 社 会 問 題 も 顕 在 化 する そして 一 人 当 たり GDP が 3, ドルに 達 すると 次 のステージに 移 り 重 厚 長 大 産 業 から 軽 薄 短 小 と 称 される 産 業 へのシフト 通 貨 切 上 げ 貿 易 自 由 化 社 会 体 制 の 民 主 化 などが 起 こる もう 一 段 高 いレ ベルでの 国 際 競 争 に 耐 えうる 経 済 社 会 体 制 への 移 行 である 中 国 の 一 人 当 たり GDP は 28 年 に 3, ドルを 超 えたが 26 年 には 将 来 を 見 越 して 次 のような 社 会 評 論 が 出 ていた 世 界 的 に 見 ると 1 人 当 たり GDP が ドルから 3, ドルまで 発 展 した 段 階 は 高 度 経 済 成 長 期 になると 同 時 に さま ざまな 社 会 の 矛 盾 が 現 われる 時 期 になる 可 能 性 が 大 きいと 見 られている いくつかの 国 はこの 段 階 を 経 て 経 済 が 大 飛 躍 を 遂 げ 先 進 国 になった しかし 多 くの 国 は 社 会 の 矛 盾 を 上 手 く 処 理 できなかったた め 経 済 の 停 滞 ひいては 逆 戻 りを 招 いた( チャイナネット 26 年 8 月 22 日 ( 注 4) 経 済 の 発 展 段 階 が 低 い 国 々では 多 くの 先 進 国 では 当 たり 前 の 自 由 主 義 的 な 市 場 経 済 より 中 央 集 権 的 で 計 画 経 済 的 な 運 営 方 法 が 選 択 される 場 合 が 多 い チャイナネットの 記 事 が 問 題 視 するのは 後 者 から 前 者 への 移 行 がスム-ズでないリスクである そして この 段 階 を 通 じて 順 調 に 経 済 成 長 し 一 人 当 たり GDP が 1, ドルを 超 えると 先 進 国 とみられるようになる 尚 日 本 の 場 合 一 人 当 たり GDP が ドルを 超 えたのは 1966 年 3, ドルに 達 したのは 1973 年 だった モータリゼーションと 都 市 化 を 象 徴 するのが 高 度 成 長 期 に 急 増 した 一 人 当 たり 鉄 鋼 消 費 量 で 196 年 代 に 約 3 倍 増 加 し 197 年 にピークを 付 けた 社 会 の 矛 盾 では 四 大 公 害 に 加 え 1969 年 には 全 共 闘 など 学 生 運 動 がピークに 達 し 1973 年 には 田 中 内 閣 が 福 祉 元 年 と 名 付 け 社 会 の 矛 盾 を 解 消 する 方 向 へと 舵 を 切 った 為 替 相 場 は 1971 年 のニクソンショックを 経 て 1973 年 に 変 動 相 場 制 に 移 行 した その 後 も 一 人 当 たり GDP は 順 調 に 増 加 ピークは 円 建 てでは 1997 年 ドル 建 てでは 1995 年 だった ( 注 5) 図 表 2 日 本 の 一 人 当 たり GDP と 株 価 1, 日 本 のドル 建 一 人 当 たりGDPと 株 価 ( 対 数 表 示 ) 1, 日 経 平 均 株 価 一 人 当 たりGDP(ドル) 1 195 196 197 198 199 2 2
2.タイの 例 先 に 引 用 したチャイナネットが 経 済 の 停 滞 ひいては 逆 戻 り と 表 現 した 実 例 がタイである タイは 8 年 代 から 9 年 代 にかけ 順 調 に 経 済 成 長 を 続 けた 典 型 的 なエマージングで 当 時 はタイ 向 けの 投 資 信 託 が 一 種 のブームとなった ところが 9 年 代 半 ばに 一 人 当 たり GDP が 3, ドルの 壁 に 突 き 当 たると その 後 世 界 に 伝 播 した 最 初 の 通 貨 危 機 を 97 年 7 月 に 引 き 起 こした 通 貨 危 機 の 直 接 的 な 原 因 は 拡 大 する 経 常 収 支 赤 字 に 対 する 懸 念 で 通 貨 バーツのドルとの 固 定 平 価 を 維 持 できなくなったために 起 きた 資 本 逃 避 だった しかし その 遠 因 は 馴 れ 合 い 資 本 主 義 (crony capitalism) 官 民 結 託 (collusion) 腐 敗 (corruption) 隠 蔽 (lack of transparency) など IMF などの 国 際 機 関 からも 批 判 された 制 度 や 慣 行 の 不 備 にあったとみられている( 注 6) 図 表 3 タイのドル 建 一 人 当 たり GDP と 代 表 的 株 価 指 数 一 人 当 たりGDP( 左 軸 ドル) バンコクSET 株 価 指 数 ( 右 軸 ) 5, 4,5 4, 3,5 3, 2,5 2, 1,5 5 1985 1989 1993 1997 21 25 29 1,8 1,6 1,4 1,2 8 6 4 2 タイの 株 価 は 多 くのエマージングが 27 年 から 28 年 にかけて 最 高 値 を 記 録 する 中 代 表 的 な 株 価 指 数 であるバンコク SET 株 価 指 数 は 94 年 に 付 けた 最 高 値 の 半 値 辺 りに 留 まっていた 26 年 にタク シン 首 相 外 遊 中 に 起 きた 軍 部 と 警 察 による 無 血 クーデターも 民 主 体 制 への 移 行 の 難 しさを 物 語 ってい ると 言 えるだろう 株 価 は 将 来 の 期 待 を 織 り 込 んで 形 成 されるが 株 価 が 最 高 値 をつけた 93 94 年 頃 の PER( 株 価 収 益 率 株 価 / 一 株 利 益 )が 約 3 倍 と 高 かった 事 実 は 一 人 当 たり GDP が 3, ドルで 特 に 厚 い 壁 に 突 き 当 たることなく 順 調 に 増 加 することを 織 り 込 んでいた と 考 えられる 図 表 4 タイ SET 株 価 指 数 の 株 価 収 益 率 (PER) バンコクSET 株 価 指 数 のPER( 単 位 : 倍 ) 35 3 25 2 15 1 5 75 77 79 81 83 85 87 89 91 93 95 97 99 1 3 5 7 9 3
3. 結 論 エマージングへの 株 式 投 資 に 当 たっては 将 来 的 に 発 展 する 国 とそうでない 国 の 選 別 が 肝 要 である 発 展 段 階 別 の 重 要 な 政 策 課 題 を 整 理 すると まず 初 期 段 階 は 経 済 成 長 がテイクオフ( 離 陸 )するきっか けとなりうる 社 会 体 制 の 転 換 である 次 の 高 度 成 長 期 は 外 資 導 入 による 輸 出 向 け 組 み 立 て 加 工 業 と 規 模 の 利 益 を 活 かせる 重 厚 長 大 産 業 の 育 成 都 市 化 とモータリゼーションを 実 現 するインフラ 整 備 効 率 的 な 国 土 計 画 などが 重 要 である 次 の 中 成 長 期 は チャイナネットの 評 論 にある 通 り 高 度 成 長 期 に 顕 在 化 し 始 める 社 会 の 矛 盾 具 体 的 には 所 得 格 差 や 公 害 などに 対 処 しつつ 通 貨 価 値 の 上 昇 や 貿 易 自 由 化 に 対 応 する 高 度 な 産 業 構 造 への 移 行 が 必 要 である 更 に 先 進 国 となるのには 内 生 的 成 長 ( 注 7)を 実 現 する 制 度 設 計 が 重 要 である 図 表 5 各 国 のドル 建 一 人 当 たり GDP(27 年 ) ~ドル ~3,ドル 3,~1,ドル 1,ドル 以 上 ルワンダ 32 カメルーン 1,5 タイ 3,4 ハンガリー 11,68 ジンバブエ 34 ボリビア 1,26 イラン 3,54 スロバキア 11,72 ウガンダ 37 モンゴル 1,29 アルジェリア 3,62 チェコ 14,58 バングラディッシュ 47 スリランカ 1,54 ブルガリア 4,58 サウジアラビア 15,47 カンボジア 55 コンゴ 1,54 南 アフリカ 5,72 韓 国 19,73 ケニア 64 エジプト 1,58 ブラジル 5,86 イスラエル 22,17 ウズベキスタン 73 フィリピン 1,62 アルゼンチン 6,4 ニュージーランド 27,8 ベトナム 77 インドネシア 1,65 ルーマニア 6,39 香 港 31,56 セネガル 83 パラグアイ 1,71 マレーシア 6,42 シンガポール 32,34 パキスタン 86 モロッコ 2,29 ロシア 7,53 日 本 37,79 ナイジェリア 92 中 国 2,37 トルコ 8,3 フランス 38,81 インド 95 アンゴラ 2,54 チリ 8,19 米 国 46,4 ウクライナ 2,56 メキシコ 9,4 スイス 6,82 アゼルバイジャン 2,64 ポーランド 9,85 ルクセングルグ 72,43 エルサルバドル 2,85 ラトビア 9,92 ノルウェー 77,37 出 所 世 界 銀 行 のデータをもとに りそな 銀 行 で 編 集 (http://siteresources.worldbank.org/datastatistics/resources/gnipc.pdf) 尚 本 レポートでは 経 済 発 展 は 工 業 化 を 前 提 としてきた( 注 8) しかし 実 際 には エネルギー 資 源 や 鉱 物 資 源 など 天 然 資 源 に 恵 まれれば 工 業 化 や 社 会 の 民 主 化 を 経 ずに 所 得 水 準 が 一 定 レベルに 達 することはある こうした 所 与 の 条 件 として 存 在 する 天 然 資 源 気 候 条 件 土 地 や 水 など 事 実 上 の 財 産 人 口 などを 総 称 して 要 素 賦 存 と 呼 ぶが メリットとデメリットは 表 裏 一 体 である やや 古 い 言 葉 に オ ランダ 病 という 現 象 がある かつてのオランダは 原 油 輸 出 に 依 存 する 形 で 貿 易 収 支 が 黒 字 だったのだ が そのことで 通 貨 が 割 高 となり 産 業 構 造 の 高 度 化 が 遅 れたことを 意 味 する オランダ 病 と 表 裏 一 体 なのだが 石 油 ショック(197 年 代 ) 後 の 日 本 は 石 油 が 採 掘 できないがために 省 エネ 技 術 が 発 達 し たと 見 られている この 時 代 の 技 術 革 新 こそ 日 本 企 業 が 世 界 で 躍 進 する 原 動 力 となり 日 本 の 一 人 当 たり GDP が 先 進 国 の1つの 基 準 である 1, ドルを 超 える 礎 となったものである( 図 表 2) 近 年 の エネルギー 資 源 価 格 の 上 昇 を コモディティー スーパー サイクル と 呼 び 構 造 的 な 現 象 だとする 見 方 がある しかし 必 要 は 発 明 の 母 という 格 言 にある 通 り 超 長 期 的 にはもっと 動 態 的 なダイナミ ズムを 想 定 する 方 が 現 実 的 ではあるだろう 以 上 4
( 注 1) ベトナム 株 ( 戸 松 信 博 著 アスペクト 刊 ) 17 ページでは 1955 年 に 店 頭 公 開 したソニー( 当 時 の 社 名 は 東 京 通 信 工 業 )を 当 時 の 株 価 138 円 で 単 位 株 の 株 を 買 い 2 年 3 月 まで 保 有 す れば 無 償 増 資 も 勘 案 すると 時 価 総 額 26 億 円 受 取 配 当 の 総 額 は 7,5 万 円 と 試 算 している ( 注 2) 厳 密 には 国 別 の 比 較 は 時 点 が 異 なるためインフレ 分 だけ 貨 幣 価 値 が 異 なるし ドルの 価 値 も 安 定 し 続 けたとは 言 い 難 いが 概 ね 比 較 可 能 な 分 岐 点 で 分 類 した また 一 人 当 たり GDP に 代 えて 国 民 所 得 重 要 な 分 岐 点 を 3, ドルではなく 別 の 水 準 ( 代 表 例 は 9 年 価 格 の 米 ドル 2, ドルとした 元 OECD のエコノミスト アンガス マディソン(Angus Maddison) 氏 )に 置 く 例 があることを 付 記 しておく ( 注 3) 世 界 銀 行 は 発 展 途 上 国 に 開 発 援 助 などを 実 施 する 国 際 機 関 だが 総 裁 のゼーリック 氏 は 発 展 途 上 国 の 開 発 問 題 の 解 決 に 向 け 経 済 だけでなく 政 治 にも 着 目 する ポリティカル エコノミー を 特 に 重 要 視 することで 知 られている ( 注 4) 記 事 のタイトルは 静 かな 革 命 副 題 に 中 国 の 所 得 分 配 制 度 改 革 と 付 けられている http://j.peopledaily.com.cn/26/8/23/print26823_62428.html ( 注 5)195 年 から3 年 間 にわたり 朝 鮮 半 島 では 北 朝 鮮 と 韓 国 の 間 で 朝 鮮 動 乱 と 呼 ばれる 戦 争 が 勃 発 日 本 に 特 需 をもたらした 戦 後 日 本 の 経 済 復 興 においては 東 西 冷 戦 を 背 景 に 日 本 の 共 産 主 義 化 を 防 止 するため 米 国 がバックアップした 影 響 も 大 きい ( 注 6) 一 部 には タイの 通 貨 危 機 はヘッジファンドが 仕 掛 けた 単 なる 投 機 だとする 見 方 がある しか し タイを 始 めこの 時 期 のアジアの 経 済 成 長 は 生 産 性 の 向 上 を 伴 っていないためいずれは 行 き 詰 る と したクルーグマン 氏 (28 年 ノーベル 経 済 学 賞 受 賞 )の 分 析 に 説 得 力 があるのも 事 実 であろう ( 注 7) 経 済 成 長 が 直 線 的 に 進 むなら すべての 発 展 途 上 国 がいずれは 先 進 国 となる しかし 現 実 の 歴 史 はそうなっていない この 事 実 の 説 明 として 経 済 成 長 の 源 泉 が 外 国 からの 技 術 やノウハウなどの 導 入 や 移 植 ではなく 国 内 部 門 での 連 続 的 な 絶 えざる 生 産 性 向 上 によるもの とする 考 え 方 ( 注 8) 上 記 注 2と 同 様 に 地 政 学 的 要 因 も 重 要 である 米 国 は 不 安 定 の 弧 (バルカン 半 島 から 中 東 東 南 アジアを 経 て 朝 鮮 半 島 に 至 る 帯 状 の 紛 争 多 発 地 域 で 民 族 宗 教 紛 争 を 背 景 としたテロが 絶 えない 地 域 米 軍 の 駐 留 が 少 なく 海 軍 の 管 轄 ではパキンスタン 以 西 はアフリカ 軍 以 東 はハワイを 本 拠 地 と する 第 七 艦 隊 とされている)への 対 策 からインド パキスタン インドネシアなどを 重 視 していると 見 られる 本 資 料 は お 客 様 への 情 報 提 供 を 目 的 としたものであり 特 定 のお 取 引 の 勧 誘 を 目 的 としたもの ではありません 本 資 料 は 作 成 時 点 において 信 頼 できると 思 われる 各 種 データ 等 に 基 づいて 作 成 されていますが 弊 社 はその 正 確 性 または 完 全 性 を 保 証 するものではありません また 本 資 料 に 記 載 された 情 報 意 見 および 予 想 等 は 弊 社 が 本 資 料 を 作 成 した 時 点 の 判 断 を 反 映 しており 今 後 の 金 融 情 勢 社 会 情 勢 等 の 変 化 により 予 告 なしに 内 容 が 変 更 されることがあ りますのであらかじめご 了 承 下 さい 本 資 料 に 関 わる 一 切 の 権 利 はりそな 銀 行 に 属 し その 目 的 を 問 わず 無 断 で 引 用 または 複 製 するこ とを 固 くお 断 りします 5