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はじめに 子 宮 頸 がんは 成 人 女 性 の 癌 として 世 界 的 に 罹 患 数 死 亡 数 では 第 2 位 に 発 展 途 上 国 では 第 1 位 にあげられている 疾 患 であり 1 ) わが 国 でも 年 間 7 千 人 が 罹 患 し およそ 35%が 死 亡 し ていることが 調 査 報 告 されている 2 ) ヒトパピローマウイルス(Human papillomavirus;hpv) による 感 染 が 最 も 危 険 な 因 子 とされ 早 期 発 見 と 感 染 予 防 が 有 効 とされる 3-9 ) 予 防 ワクチン( 不 活 化 ワクチン)はすでに 世 界 100 ヶ 国 以 上 で 承 認 され 接 種 されており わが 国 でも 2009 年 2011 年 に 相 次 いで 上 市 ( 表 1)された しかしながら 日 本 における HPV ワクチンの 接 種 は 現 在 までのところ 任 意 接 種 10) 注 であり 厚 生 労 働 省 1) は 現 在 HPV ワクチンを 含 む 複 数 のワク チンについて 予 防 接 種 法 11) の 対 象 とすべく 協 議 12) を 続 ける 一 方 で ワクチン 接 種 緊 急 促 進 事 業 (12 歳 ~16 歳 女 子 対 象 )に 認 定 し 自 治 体 に 対 して 接 種 に 関 わる 費 用 の 支 援 を 行 っている 13,14 ) 最 初 のワクチンが 販 売 開 始 となった 2010 年 に 本 学 薬 学 部 の 3,4 年 次 生 ( 現 5,6 年 次 生 ) を 対 象 に 子 宮 頸 がんワクチンの 理 解 度 について 調 査 を 行 ったが ワクチンの 存 在 自 体 は 知 ってい るものの その 理 解 度 は 低 く リーフレットなどにより 啓 発 を 行 ってきた ワクチンギャップが 指 摘 されてきたわが 国 であるが 近 年 HPV ワクチンの 他 複 数 のワク チンが 承 認 され 併 せて 予 防 接 種 法 の 改 定 10) も 進 められている また 薬 剤 師 に 対 して チー ム 医 療 の 一 員 として 医 療 現 場 で 用 いられるワクチンに 関 する 基 本 的 な 知 識 を 求 める 声 も 聞 かれ るようになってきた 4 ) このような 状 況 下 5 年 次 実 務 実 習 ( 病 院 )でも HPV ワクチンについ て 患 者 ( 対 象 者 ) 向 け 医 療 従 事 者 向 け それぞれに 対 し HPV ワクチン 医 薬 情 報 を 作 成 する 課 題 を 取 り 上 げたケースが 認 められたことから 改 めてアンケート 調 査 を 実 施 し 前 回 調 査 との 理 解 度 の 変 化 について 比 較 を 行 った 表 1 日 本 国 内 で 販 売 されている 子 宮 頸 がん 予 防 ワクチン * 市 販 名 サーバリックス ガーダシル 一 般 名 組 換 え 沈 降 2 価 ヒトパピローマ ウイルス 様 粒 子 ワクチン 組 換 え 沈 降 4 価 ヒトパピローマ ウイルス 様 粒 子 ワクチン 規 制 区 分 生 物 由 来 製 品 劇 薬 処 方 せん 医 薬 品 劇 薬 処 方 せん 医 薬 品 イラクサギンウワバ 細 胞 由 来 酵 母 由 来 販 売 開 始 2009 年 12 月 2011 年 8 月 用 法 10 歳 以 上 の 女 性 0 1 6 ケ 月 後 に 3 回 筋 肉 内 接 種 9 歳 以 上 の 女 性 0 2 6 ケ 月 後 に 3 回 筋 肉 内 に 接 種 製 造 販 売 元 グラクソ スミスクライン( 株 ) MSD( 株 ) 添 付 文 書 引 用 * 生 物 学 的 製 剤 基 準 薬 価 適 応 外 方 法 アンケート 調 査 対 象 者 :2010 2012 年 度 に 本 学 に 在 学 した 薬 学 部 学 生 3 4 年 次 のうち 調 査 2

に 同 意 の 得 られた 学 生 307 178 名 を 対 象 に 実 施 した その 内 訳 を 表 2 に 示 す 表 2 アンケート 回 答 者 数 調 査 年 度 3 年 次 4 年 次 男 女 男 女 合 計 2010 年 度 64 62 82 97 305(307 * ) 2012 年 度 33 44 56 45 178 *2 名 性 別 未 記 入 実 施 方 法 及 び 調 査 期 間 :2010 年 2012 年 進 級 時 の 4~6 月 の 期 間 の 講 義 終 了 後 に 調 査 の 目 的 を 口 頭 で 説 明 し アンケート 用 紙 を 配 布 回 答 を 依 頼 した 調 査 項 目 : 調 査 した 項 目 は 子 宮 頸 がんの 予 防 ワクチンがあることを 知 っているか ワクチ ンの 接 種 部 位 はどこか ワクチンの 接 種 回 数 とその 期 間 ワクチンに 関 する 情 報 の 入 手 先 について 選 択 及 び 自 由 記 載 により 実 施 した 結 果 1. 子 宮 頸 がんワクチンの 認 知 度 について 子 宮 頸 がんの 予 防 ワクチンがあることを 知 っていますか の 問 いに 対 し 知 っていると 回 答 した 学 生 の 割 合 を 表 3 に 示 す 何 れの 調 査 においても 女 子 学 生 が 有 意 に 高 く また 4 年 次 生 で 高 い 傾 向 にあった また 2010 年 度 の 調 査 に 比 較 し 2012 年 度 では 認 知 度 が 高 い 傾 向 を 示 したが 特 に 3 年 次 女 子 学 生 においては 前 回 調 査 時 の 61%から 大 きく 上 昇 し 91%が 知 っていると 回 答 した 最 初 のワクチンの 販 売 開 始 から 3 年 が 経 過 し その 存 在 は 広 く 知 られてきていることが 明 らかとなった 表 3 子 宮 頸 がん 予 防 ワクチンの 認 知 度 (%) 調 査 年 度 3 年 次 4 年 次 男 女 男 女 2010 年 度 34.3 61.3 45.1 80.4 2012 年 度 36.3 90.9 58.9 82.2 2. 接 種 部 位 と 期 間 回 数 の 理 解 度 について 予 防 ワクチンがあることを 知 っている と 回 答 した 学 生 に 対 し ワクチンの 接 種 部 位 につい 3

て 聞 いたところ 知 っていると 回 答 した 学 生 は 3 年 次 男 子 では 何 れの 年 度 においても 4%であ り 大 半 の 学 生 が 知 らないと 回 答 した また 女 子 学 生 でも 認 知 度 は 大 きく 上 昇 したにも 関 わら ず 15%が 知 っていると 回 答 したに 留 まり ワクチンの 詳 細 についての 理 解 は 進 んでいないこと が 示 唆 された( 図 1) 一 方 4 年 次 生 では 男 子 学 生 で 11%から 15%へ 女 子 学 生 では 19% から 30%へと 増 加 していた 次 いで 自 由 記 載 により 具 体 的 な 接 種 部 位 について 回 答 を 求 めた ところ 3 4 年 次 それぞれについて 回 答 者 全 員 のうち 約 10 名 が 腕 と 回 答 したにすぎなか った 更 に 期 間 回 数 については 2010 年 度 では 大 半 の 学 生 が 未 記 入 であった この 点 につい ては 調 査 時 期 が 販 売 開 始 から 半 年 未 満 であったことから ワクチンの 存 在 は 知 っていても 接 種 方 法 までは 理 解 されていなかったためと 思 われる 2012 年 では 4 年 次 生 においてはおよそ 10% の 学 生 で 接 種 回 数 や 期 間 の 記 載 が 認 められた しかしながら 2 種 のワクチンの 違 いについてま での 記 載 は 認 められなかった 図 1 3 年 次 女 子 学 生 (2012 年 度 )ワクチンの 認 知 度 及 び 接 種 部 位 の 理 解 度 について 3.ワクチンに 関 する 情 報 について ワクチンについて 知 っていると 回 答 した 学 生 に 対 し ワクチンに 関 する 情 報 を 何 で 知 ったか (1.テレビコマーシャル 2. 新 聞 3. 家 族 知 人 4.その 他 及 び 自 由 記 載 )の 問 いに 対 し ては 約 半 数 の 学 生 から 回 答 が 得 られた 女 子 学 生 では 家 族 知 人 から と 回 答 した 学 生 が およそ 20%と 最 も 多 く 次 いでテレビコマーシャルと 回 答 した( 図 2) また 男 女 ともに 新 聞 からと 回 答 した 学 生 は 極 めて 少 なかった( 図 2,3) このことについては 近 年 新 聞 を 購 読 している 学 生 が 少 ないことも 影 響 しているものと 考 えられる 一 方 その 他 のうち 自 由 記 載 には 講 義 と 回 答 した 例 が 見 られたが 3 4 年 次 生 を 通 じて 少 なく 講 義 の 中 で 項 目 と しては 取 り 上 げられていないことが 示 唆 された 4

図 2 ワクチンに 関 する 情 報 について(4 年 次 女 子 学 生 ) 図 3 ワクチンに 関 する 情 報 について(4 年 次 男 子 学 生 ) まとめ 今 回 HPVワクチンについて その 理 解 度 の 調 査 を 行 った 結 果 ワクチンの 存 在 自 体 は 広 く 知 られるようになってきているが その 知 識 は 十 分 ではないことが 明 らかとなった HPVの 感 染 は 性 感 染 でもっとも 高 いことが 明 らかになっており 予 防 には 早 い 段 階 でのワクチン 接 種 5

が 重 要 であることが 報 告 されている 9 ) 調 査 の 結 果 その 周 知 度 は 女 子 学 生 で 高 い 傾 向 にあっ たが HPV 自 身 子 宮 頸 がん 以 外 の 癌 の 原 因 になることも 知 られており 男 性 にも 感 染 する 可 能 性 がある したがって HPVワクチンは 子 宮 頸 がんのための 予 防 ワクチンというだけでな く HPVに 対 するワクチンであることを 理 解 しておく 必 要 がある 現 行 の6 年 制 コアカリキュラムでは C10 生 体 防 御 において (2) 免 疫 系 の 破 綻 免 疫 系 の 応 用 ( 一 般 目 標 : 免 疫 反 応 に 基 づく 生 体 の 異 常 を 理 解 するために 代 表 的 な 免 疫 関 連 疾 患 につ いての 基 本 的 知 識 を 修 得 する 併 せて 免 疫 反 応 の 臨 床 応 用 に 関 する 基 本 的 知 識 と 技 能 を 身 につ ける)では 小 項 目 の 一 つとして 予 防 接 種 を 履 修 することになっており その 中 では 予 防 接 種 の 原 理 とワクチン ワクチンの 種 類 と 特 徴 ( 生 ワクチン 不 活 化 ワクチン トキソイド 混 合 ワクチン)について 基 本 的 特 徴 を 説 明 できる 予 防 接 種 について,その 種 類 と 実 施 状 況 を 説 明 できることが 到 達 目 標 として 掲 げられている 今 回 の 結 果 から 科 目 担 当 者 間 の 連 携 を 密 にして いくことが 必 要 であると 考 えられた 注 先 述 したが 現 在 厚 生 労 働 省 1) はインフルエンザと 同 様 に2 類 疾 病 に 位 置 づけるべく 協 議 を 続 けている この 間 は HPVワクチン( 中 学 生 ~ 高 校 1 年 生 女 子 ) Hib(インフルエンザ 菌 b 型 )ワクチン 小 児 用 肺 炎 球 菌 ワクチン(ともに0~4 歳 )とともに 緊 急 促 進 臨 時 特 例 交 付 金 の 対 象 として 市 町 村 の 事 業 として 認 定 され また 予 防 接 種 後 健 康 被 害 救 済 制 度 の 対 象 となって いる 近 年 日 本 でも 複 数 のワクチンが 承 認 され ワクチンギャップが 解 消 されつつあり 薬 剤 師 は 法 律 や 予 防 接 種 情 報 の 入 手 先 10) も 含 め 知 識 が 求 められている 米 国 ではすでに 薬 剤 師 が 医 師 の 処 方 せんやプロトコールに 基 づき インフルエンザワクチン 接 種 に 携 わっている 州 ごとの 違 いはあるものの 複 数 のワクチンを 接 種 している 場 合 も 見 受 けら れる 当 然 ワクチンに 知 識 のみならず 疾 患 の 知 識 接 種 の 手 技 などが 求 められる わが 国 は チーム 医 療 を 推 進 すべく 本 年 4 月 に 診 療 報 酬 調 剤 報 酬 が 改 訂 せれた 病 棟 在 宅 何 れに おいても 薬 剤 師 が 薬 物 療 法 のみならず 医 療 において 求 められる 範 囲 は 広 がる 一 方 であり その 責 務 も 重 くなっている 共 同 薬 物 管 理 業 務 (CDTM;collaborate drug therapy management)の 進 む 中 フィジカルアセスメントとともに 議 論 されていくものと 思 われる 注 1) 2013 年 4 月 から 子 宮 頸 がん インフルエンザ 菌 b 型 (Hib) 小 児 用 肺 炎 球 菌 の 3 ワクチンが 定 期 予 防 接 種 法 対 象 ( 第 1 類 )とすることを 閣 僚 折 衝 ( 厚 生 労 働 省 総 務 省 財 務 省 )で 合 意 (2013 年 1 月 27 日 ) 厚 生 労 働 省 は 通 常 国 会 に 予 防 接 種 法 改 正 案 が 提 出 する 謝 辞 アンケート 調 査 の 実 施 にあたり ご 協 力 いただきました 薬 学 部 学 生 の 皆 様 に 深 謝 いたします な お 本 結 果 は 日 本 薬 学 会 第 133 年 会 (2013 年 3 月 横 浜 )において 発 表 引 用 文 献 参 考 資 料 1) WHO: New and under-utilized Vaccine-Implementation. Human papillomavirus(hpv). http://www.who.int/nuvi/hpv/en/ 2) 統 計 独 立 行 政 法 人 国 立 がん 研 究 センターがん 対 策 情 報 センターがん 情 報 サービス http://ganjoho.jp/professional/statistics/statistics.html 6

3) HPVワクチン 開 発 の 現 状 と 展 望 井 上 正 樹 医 薬 ジャーナル vol.40, 979-985 (2004). 4) がんワカウチン 山 田 亮 医 薬 ジャーナル vol.43, 2260-2263 (2007). 5) HPVワクチンによる 子 宮 頸 がん 予 防 井 上 正 樹 ウイルス vol.58, 155-164(2008). 6) ワクチンの 現 状 と 展 望 吉 川 裕 之 ウイルス vol.59, 243-248(2009). 7) ワクチン 佐 藤 弘 多 屋 馨 子 医 薬 ジャーナル vol.45, 335-127 (2009). 8) HPVワクチン 吉 川 裕 之 医 薬 ジャーナル vol.47, 783-788(2011). 9) 思 春 期 の 性 感 染 とHPVワクチン 佐 藤 武 幸 小 児 感 染 免 疫 vol.23, 63-73(2011). 10) 予 防 接 種 情 報 http://www.nih.go.jp/niid/ja/vaccine-j.html 国 立 感 染 症 研 究 所. 11) 昭 和 23 年 6 月 30 日 法 律 第 68 号 最 終 改 正 平 成 23 年 7 月 22 日 法 律 第 85 号 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/s23/s23ho068.html 12) 疾 病 区 分 の 考 え 方 資 料 厚 生 労 働 省 厚 生 科 学 審 議 会 感 染 症 分 科 会 予 防 接 種 部 会 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000026qek.html(2012 3). 13) 予 防 接 種 制 度 の 見 直 しについて 厚 生 労 働 省 厚 生 科 学 審 議 会 感 染 症 分 科 会 予 防 接 種 部 会 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002b6r0.html(2012 5) 14) 子 宮 頸 がん 等 ワクチン 接 種 緊 急 促 進 事 業 の 実 施 について の 一 部 改 正 について 健 康 発 0208 第 3 号 薬 食 発 0208 第 2 号 厚 生 労 働 省 通 知 ( 平 成 24 年 2 月 24 日 ) http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/pdf/sesshu_youryou.pdf 7