精神障害者の障害特性と支援技法を学ぶ研修

Similar documents
■認知症高齢者の状況

Microsoft Word - 【溶け込み】【修正】第2章~第4章

自 分 にあった 健 康 保 険 を 見 つけよう! それぞれの 健 康 保 険 の 特 徴 を 踏 まえ 自 分 にあった 健 康 保 険 を 選 ぶようにしましょう! 今 までの 収 入 扶 養 家 族 の 有 無 によって どの 健 康 保 険 に 加 入 するとメリットがあるか 参 考 にし

Taro-iryouhoken

 

Microsoft Word - 目次.doc

公 営 企 業 職 員 の 状 況 1 水 道 事 業 1 職 員 給 与 費 の 状 況 ア 決 算 区 分 総 費 用 純 利 益 職 員 給 与 費 総 費 用 に 占 める ( 参 考 ) 職 員 給 与 費 比 率 22 年 度 の 総 費 用 に 占 A B B/A める 職 員 給 与

<4D F736F F F696E74202D208CE38AFA8D8297EE8ED288E397C390A CC8A AE98EBA8DEC90AC816A2E707074>

(2) 特 別 障 害 給 付 金 国 民 年 金 に 任 意 加 入 していなかったことにより 障 害 基 礎 年 金 等 を 受 給 していない 障 がい 者 の 方 に 対 し 福 祉 的 措 置 として 給 付 金 の 支 給 を 行 う 制 度 です 支 給 対 象 者 平 成 3 年 3

発 覚 理 由 違 反 態 様 在 日 期 間 違 反 期 間 婚 姻 期 間 夫 婦 間 の 子 刑 事 処 分 等 1 出 頭 申 告 不 法 残 留 約 13 年 9 月 約 9 年 11 月 約 1 年 10 月 2 出 頭 申 告 不 法 入 国 約 4 年 2 月 約 4 年 2 月 約

Microsoft Word - 配付資料

<4D F736F F D20836E E819592E88C5E B F944E82548C8E89FC90B3816A5F6A D28F57>

目 次 1. 社 会 保 障 分 野 でできること 1 1 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 の 改 善 2 保 険 証 機 能 の 一 元 化 3 自 己 診 療 情 報 の 活 用 4 給 付 可 能 サービスの 行 政 側 からの 通 知 2. 年 金 分 野 でできること 5

Microsoft Word - 3大疾病保障特約付団体信用生命保険の概要_村上.docx

05_現状把握指標一覧(H28.1.1時点)【 確定版】

平 成 34 年 4 月 1 日 から 平 成 37 年 3 月 31 日 まで 64 歳 第 2 章 労 働 契 約 ( 再 雇 用 希 望 の 申 出 ) 第 3 条 再 雇 用 職 員 として 継 続 して 雇 用 されることを 希 望 する 者 は 定 年 退 職 日 の3か 月 前 まで

(3) 福 祉 施 設 から 一 般 就 労 への 移 行 本 市 の 福 祉 施 設 利 用 者 の 中 で 平 成 24 年 度 に 一 般 就 労 により 退 所 した 人 は 3 人 です ここでいう 福 祉 施 設 とは 生 活 介 護 事 業 自 立 訓 練 事 業 ( 生 活 訓 練

(1) 団 体 への 問 い 合 わせ 件 数 平 成 20 年 8 月 から 平 成 20 年 11 月 までの 間 に 団 体 への 所 謂 家 出 行 方 不 明 者 に 関 する 捜 索 支 援 への 問 い 合 わせ 総 数 は 26 件 であり 月 平 均 :6.5 人 である 8 月

昨 年 今 年 退 職 した< 雇 用 保 険 に 関 すること> 1. 雇 用 保 険 ( 失 業 給 付 )を 受 給 予 定 (または 受 給 している) 雇 用 保 険 受 給 資 格 証 のコピー ( 退 職 日 基 本 日 額 処 理 状 況 のわかる 面 ) 日 額 3,611 円 未

各論_1章〜7章.indd

回 答 Q3-1 土 地 下 落 の 傾 向 の 中 固 定 資 産 税 が 毎 年 あがるのはなぜですか? 質 問 : 土 地 下 落 の 傾 向 の 中 土 地 の 固 定 資 産 税 が 毎 年 あがるのはなぜですか? 答 : あなたの 土 地 は 過 去 の 評 価 替 えで 評 価 額 が

横浜市障害者ガイドヘルプ事業実施要綱

17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

    平成11年度余市町私立幼稚園就園奨励費補助金交付要綱

<4D F736F F D2095BD90AC E ED957D977B8ED28E918A6982C982C282A282C42E646F63>

<4D F736F F D208B6388C491E D E7390EC8E738D7390AD8EE891B182C982A882AF82E993C192E882CC8CC2906C82F08EAF95CA82B782E982BD82DF82CC94D48D8682CC C98AD682B782E A582C98AEE82C382AD8CC2906C94D48D868

< DB8CAF97BF97A6955C2E786C73>

第 2 問 問 4 問 5 1ロ 2チ 3ヲ 4ホ ⅰ)Aさんは 今 年 の 誕 生 日 で 40 歳 となるので 公 的 介 護 保 険 の(1 第 2 号 ) 被 保 険 者 資 格 を 取 得 し 介 護 保 険 料 を 負 担 することになる 40 歳 以 上 65 歳 未 満 の 医 療

FP知年金_-D-_[本文].indb

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

3 薬 局 サービス 等 (1) 健 康 サポート 薬 局 である 旨 の 表 示 健 康 サポート 薬 局 である 旨 を 表 示 している 場 合 健 康 サポート 薬 局 とは かかりつけ 薬 剤 師 薬 局 としての 基 本 的 な 機 能 に 加 えて 積 極 的 な 健 康 サポート 機

有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の

月 収 額 算 出 のながれ 給 与 所 得 者 の 場 合 年 金 所 得 者 の 場 合 その 他 の 所 得 者 の 場 合 前 年 中 の 年 間 総 収 入 を 確 かめてください 前 年 中 の 年 間 総 収 入 を 確 かめてください 前 年 中 の 年 間 総 所 得 を 確 かめ

Q5 育 児 休 業 を 請 求 する 際 の 事 務 手 続 は? A5 育 児 休 業 を 請 求 しようとする 職 員 は, 育 児 休 業 承 認 請 求 書 ( 様 式 第 1 号 )に 子 の 氏 名 や 請 求 する 期 間 等 を 記 入 し, 育 児 休 業 を 始 めようとする1

<4D F736F F D2095BD90AC E398C8E323793FA95D78BAD89EFDABCDEADD22E646F6378>

Microsoft Word - 05_roumuhisaisoku

職員退職手当規程

鳥 取 国 民 年 金 事 案 177 第 1 委 員 会 の 結 論 申 立 人 の 昭 和 37 年 6 月 から 38 年 3 月 までの 国 民 年 金 保 険 料 については 納 付 していたものと 認 められることから 納 付 記 録 を 訂 正 することが 必 要 である 第 2 申

tokutei2-7.xls

(\202g22\214\366\225\\.xls)

群馬県多文化共生推進指針

障害福祉制度あらまし目次

Microsoft Word - T2-09-1_紙上Live_独自給付_①_12分_

2 1.ヒアリング 対 象 (1) 対 象 範 囲 分 類 年 金 医 療 保 険 雇 用 保 険 税 備 考 厚 生 年 金 の 資 格 喪 失 国 民 年 金 の 加 入 老 齢 給 付 裁 定 請 求 など 健 康 保 険 の 資 格 喪 失 国 民 健 康 保 険 の 加 入 健 康 保 険

< E8BE08F6D2082C682B DD2E786C7378>


市 の 人 口 密 度 は 5,000 人 を 超 え 図 4 人 口 密 度 ( 単 位 : 人 /k m2) に 次 いで 高 くなっている 0 5,000 10,000 15,000 首 都 圏 に 立 地 する 政 令 指 定 都 市 では 都 内 に 通 勤 通 学 する 人 口 が 多

社会資源について 

<947A957A8E9197BF C E786C73>

Microsoft Word - y doc

(3) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 5 年 月 日 現 在 ) 決 定 初 任 給 採 用 年 経 過 後 給 料 月 額 大 学 卒 7, 8, 一 般 行 政 職 短 大 卒 9,8 6, 高 校 卒, 8,5 () 職 員 の 経 験 年 数 別 学 歴 別 平 均 給 料

日 雇 い 等 の 収 入 の 場 合 前 々 年 1 月 1 日 以 前 から 引 きつづき 前 々 年 分 所 得 額 証 勤 務 先 が 不 特 定 の 日 雇 いをしている 方 前 年 分 確 定 申 告 書 ( 控 ) 前 々 年 1 月 1 日 以 前 から 引 きつづき 前 々 年 分

< F2D87442DFA D977B82CC905C97A78F B4C93FC97E1>

<8BB388F58F5A91EE82A082E895FB8AEE967B95FB906A>

介護保険制度改正にかかる事業所説明会

奨学事業戦略部個人情報ファイル簿

Microsoft Word - 奨学金相談Q&A.rtf

Microsoft Word - 公表用答申422号.doc

障 がい 福 祉 サービスの 利 用 までの 流 れ 1 相 談 2 利 用 申 請 使 いサービスや 困 っていなどをご 相 談 ください 障 がい のあ 方 のニーズを 確 認 し,サービス 利 用 のための 支 援 を 行 いま 窓 口 市 役 所 及 び 各 支 所, 基 幹 相 談 支 援

訪 問 看 護 と 看 護 職 員 による の 選 択 主 治 医 意 見 書 において 訪 問 看 護 と 看 護 職 員 の 訪 問 による 相 談 支 援 の 両 方 の 項 にチェ ックがある 場 合 どちらのサービスを 優 先 すべ きか 以 下 の 場 合 は どのように 取 扱 うのか

Microsoft Word - (課×県・指定)【頭紙】「精神障害者保健福祉手帳の診断書の記入に当たって留意すべき事項について」等の一部改正について.rtf

保 険 料 の 軽 減 措 置 均 等 割 額 の 軽 減 1 以 下 の 基 準 によって 均 等 割 額 が 軽 減 されます 軽 減 割 合 は 被 保 険 者 と 世 帯 主 の 総 所 得 金 額 等 の 合 計 額 によって 判 定 します 軽 減 割 合 同 一 世 帯 内 の 被 保

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

小 売 電 気 の 登 録 数 の 推 移 昨 年 8 月 の 前 登 録 申 請 の 受 付 開 始 以 降 小 売 電 気 の 登 録 申 請 は 着 実 に 増 加 しており これまでに310 件 を 登 録 (6 月 30 日 時 点 ) 本 年 4 月 の 全 面 自 由 化 以 降 申

( 運 用 制 限 ) 第 5 条 労 働 基 準 局 は 本 システムの 維 持 補 修 の 必 要 があるとき 天 災 地 変 その 他 の 事 由 によりシステムに 障 害 又 は 遅 延 の 生 じたとき その 他 理 由 の 如 何 を 問 わず その 裁 量 により システム 利 用 者


(2) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 17 年 4 月 1 日 現 在 ) 初 任 給 2 年 後 の 給 料 初 任 給 2 年 後 の 給 料 一 般 行 政 職 技 能 労 務 職 大 学 卒 171,1 151,5 19,2 164,7 17,7 184,4 中 学 卒 1

該 介 護 休 業 が 終 了 する 日 までに, 当 該 介 護 休 業 に 係 る 対 象 家 族 が 死 亡 したとき 又 は 離 婚, 婚 姻 の 取 消, 離 縁 等 により 当 該 介 護 休 業 に 係 る 対 象 家 族 との 親 族 関 係 が 消 滅 した とき (3) 配 偶

2 条 例 の 概 要 (1) 趣 旨 この 条 例 は 番 号 利 用 法 第 9 条 第 2 項 に 基 づく 個 人 番 号 の 利 用 に 関 し 必 要 な 事 項 を 定 めます (2) 定 義 この 条 例 で 規 定 しようとする 用 語 の 意 義 は 次 のとおりです 1 個 人

①表紙

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与

2. 居 住 用 財 産 を 売 却 し た 場 合 の 特 例 譲 渡 資 産 は 居 住 用 財 産 で す か? 住 宅 取 得 特 別 控 除 の 適 用 を 受 け て い ま せ ん か? 所 有 期 間 が 1 0 年 を 超 え て い ま す か? 居 住 期 間 は 3 0 年

25年度 全国アンケート結果

KYOSAI 号CC2014.indd

国民健康保険税について

児童扶養手当(大阪府)

第 7 条 職 員 の 給 与 に 関 する 規 程 ( 以 下 給 与 規 程 という ) 第 21 条 第 1 項 に 規 定 す るそれぞれの 基 準 日 に 育 児 休 業 している 職 員 のうち 基 準 日 以 前 6 月 以 内 の 期 間 にお いて 在 職 した 期 間 がある 職

( 新 ) 医 療 提 供 の 機 能 分 化 に 向 けたICT 医 療 連 携 導 入 支 援 事 業 費 事 業 の 目 的 医 療 政 策 課 予 算 額 58,011 千 円 医 療 分 野 において あじさいネットを 活 用 したICT したICT 導 入 により により 医 療 機 能


_si00421

<4D F736F F D205F976C8EAE8F4390B38DCF82DD5F8B8B975E814592E888F58AC7979D82C982C282A282C BD90AC E937894C5817A2E646F63>

職 員 の 等 に 関 する 条 例 第 24 条 の 承 認 は 正 規 の 勤 務 時 間 の 始 め 又 は 終 わりにおいて 30 分 を 単 位 として 行 う ものとする 2 育 児 を 原 因 とする 特 別 休 暇 を 承 認 されている 職 員 に 対 する の 承 認 については

Microsoft Word - nagekomi栃木県特定医療費(指定難病)支給認定申請手続きのご案内 - コピー

住み慣れたこの町で最期まで 安心して暮らすために

<4D F736F F D F582CC88E78E998B788BC C98AD682B782E92E646F63>

資 格 給 付 関 係 ( 問 1) 外 国 人 Aさん(76 歳 )は 在 留 期 間 が3ヶ 月 であることから 長 寿 医 療 の 被 保 険 者 ではない が 在 留 資 格 の 変 更 又 は 在 留 期 間 の 伸 長 により 長 寿 医 療 の 適 用 対 象 となる 場 合 には 国

スライド 1

<4D F736F F F696E74202D CC8DEC90AC82C6838D815B E838C CC8A E707074>

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

福 岡 厚 生 年 金 事 案 4486 第 1 委 員 会 の 結 論 申 立 人 の 申 立 期 間 については その 主 張 する 標 準 報 酬 月 額 に 基 づく 厚 生 年 金 保 険 料 を 事 業 主 により 給 与 から 控 除 されていたことが 認 められることから 申 立 期

母 子 医 療 対 策 費 462 (313,289) 国 4,479 1 不 妊 治 療 助 成 事 業 8,600 不 妊 治 療 費 用 の 一 部 を 助 成 し 経 済 的 負 担 の 軽 減 を 図 る 230, ,608 不 妊 治 療 費 の 増 加 による 増 額 分

スライド 1

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

伊勢崎市職員職場復帰支援制度

Speed突破!Premium問題集 基本書サンプル

奨学資金の受領から返還までの手続

資料2-2 定時制課程・通信制課程高等学校の現状

PowerPoint プレゼンテーション

制 度 名 制 度 の 主 旨 休 業 等 ( 無 給 短 時 間 勤 務 ( 平 成 21 年 4 月 1 日 施 行 ) 3 歳 未 満 ( 3 歳 に 達 す る 日 ( 誕 生 日 の 前 日 )ま で)の 子 を 養 育 す る 職 員 が 一 定 期 間 休 業 することを 認 め られ

Transcription:

講 義 4 障 害 特 性 の 理 解 と 具 体 的 な 対 応 2 -その1 老 年 期 の 精 神 障 害 - 1

老 年 期 における 障 害 特 性 とは 老 年 期 は 人 生 の 中 で 喪 失 の 時 期 といわれ 心 身 面 で 機 能 が 低 下 し 生 活 面 でも 役 割 地 位 財 産 知 人 友 人 などを 失 っていく 時 期 生 きる 支 えを 徐 々に 失 いながらも 生 きているのが 高 齢 者 特 に 身 体 機 能 の 低 下 死 の 意 識 親 や 配 偶 者 との 死 別 や 子 どもとの 離 別 あるいは 家 庭 内 での 人 間 関 係 の 変 化 が 起 こる 時 期 である 2

老 年 期 になり 精 神 障 害 を 発 症 する 人 たちとは? 若 くして 精 神 障 害 を 発 症 した 人 たちの 老 年 期 とは? その 人 が 現 在 に 至 るまでにどんな 背 景 を 抱 えて いるのか それを 知 ることから 始 まります <ここでは3つに 分 類 します> 1 2 3 妄 想 性 障 害 とは 精 神 科 病 院 での 長 期 入 院 を 経 験 した 高 齢 精 神 障 害 者 が 地 域 生 活 を 開 始 する 時 親 の 支 援 のみで 生 活 してきた 高 齢 精 神 障 害 者 が 一 人 暮 らしと なった 時 3

1 妄 想 性 障 害 とは 4

(1) 妄 想 性 障 害 とは 物 が 盗 まれる 食 べ 物 に 毒 が 入 っている 意 地 悪 を される などの 被 害 妄 想 が 主 症 状 である 妄 想 対 象 は 身 近 な 人 が 多 い 身 体 に 電 気 をかけられる といったような 体 感 幻 覚 と 結 びつき 妄 想 が 形 成 されることもある 妄 想 の 内 容 は 現 実 的 で 日 常 の 卑 近 な 体 験 の 誤 解 から 発 展 しやすい 妄 想 内 容 に 変 化 が 少 なく 長 期 に 及 ぶ 妄 想 があっても 疎 通 性 や 対 人 接 触 はよく 日 常 行 動 も まとまっている 独 居 の 女 性 に 多 い 5

(2) 妄 想 性 障 害 への 対 応 隣 人 が 私 が 眠 っている 間 に 家 に 入 ってきて 食 事 に 毒 を 入 れている 1 2 3 4 5 鍵 もないのに 勝 手 に 家 に 入 れるわけがないでしょう 等 と 通 常 の 説 明 をしても 効 果 はない 明 らかに 間 違 っていて ありえないと わかっていても とにかく 傾 聴 する 妄 想 を 強 化 しすぎないように それは 大 変 ですね 困 りましたね でも 私 にはそんなことはないように 思 いますが などと 婉 曲 に 否 定 する 方 法 もあり 妄 想 で 本 人 が 困 っていることに 働 きかける 例 : 食 事 を 食 べていないなら 今 一 緒 に 作 ってすぐ 食 べましょうか 本 人 は 妄 想 体 験 でいてもたってもいられない 状 況 孤 立 感 恐 怖 感 を 和 らげ 自 分 を 理 解 してくれる 人 がいる 安 心 感 を 持 ってもらう 長 期 間 食 事 をとれずに 衰 弱 してきている 隣 人 への 攻 撃 的 な 言 動 が 頻 回 になる 等 日 常 生 活 社 会 生 活 に 影 響 が 出 ている 場 合 は 医 療 機 関 に 相 談 する 6

事 例 紹 介 :70 代 女 性 で 妄 想 性 障 害 のEさんの 場 合 自 宅 に 誰 かが 入 ってきたり 盗 聴 器 をしかけ られている 自 分 の 生 活 が 筒 抜 けで 怖 くて 夜 も 眠 れないので 市 役 所 に 相 談 に 行 ったところ 地 域 包 括 支 援 センターの 職 員 が 自 宅 に 訪 問 に 来 てくれました 生 育 歴 10 年 前 に 夫 に 先 立 たれて 以 降 一 人 暮 らし 子 どもはいない 元 来 内 気 な 性 格 で 近 所 に 親 しい 友 人 もおらず 一 人 で 自 宅 で 過 ごすことが 多 い 病 歴 これまでに 精 神 科 受 診 歴 はなし 7

(1) 地 域 包 括 センター 職 員 の 悩 みは 本 人 宅 を 訪 問 して 話 を 聞 いたけれど 盗 聴 や 第 三 者 が 室 内 に 入 ったような 形 跡 はないようですが 本 当 の 話 なんです! 食 器 の 位 置 が 変 わっていた りするんです! と 真 剣 に 訴 えてきてこちらの 話 を 聞 く 余 地 はなく 精 神 科 受 診 を 勧 めると 私 の 言 うことが 嘘 だと 言 うんですか!こんなに 怖 い 思 いをしているのに 信 じてくれないなんて 病 院 なんか 行 きません!もう 来 ないでください! 怒 りだして 家 から 追 い 出 されてしまいました 私 はどう 対 応 したらいいのかしら??? 8

(2) 相 談 支 援 専 門 員 からの 助 言 そんな 時 の 対 応 について 本 人 にとっては 妄 想 体 験 は 現 実 に 起 こっていることであり 恐 怖 でいっぱいです まずは 本 人 の 辛 い 気 持 ちを 受 け 止 め 共 感 の 姿 勢 を 示 しましょう 例 えば 誰 かが 入 ってきて 怖 い 夜 も 眠 れない 不 安 焦 燥 恐 怖 事 実 の 確 認 をするの ではなく 辛 い 気 持 ちに 共 感 する 私 の 言 うことが 嘘 だと 言 う んですか! もう 来 ないでください! 混 乱 怒 り 妄 想 についての 認 識 は 本 人 と 支 援 者 でズレが ある 本 人 が 困 っていること に 焦 点 を 絞 って 話 し 合 う 9

(3)Eさんの 心 の 声 は 初 めて 私 の 話 をじっくり 聴 いてくれると 思 ったのに 病 気 扱 いして でも 本 当 に 誰 か 入 ってきているのに 眠 れなくて 食 欲 もなくて 誰 かに 助 けて 欲 しくて 市 役 所 に 相 談 に 行 ったの に 夫 に 先 立 たれて 以 降 誰 とも 口 を 利 かない 日 が 続 いている 誰 かと 話 をしたいと 思 っても 今 さら 友 人 も 作 れない ずっと 家 にいるんじゃなくて 出 かける 場 所 があればいいのに 支 援 者 や 本 人 の 周 囲 の 人 ではなく 本 人 自 身 が 困 っている ことに 焦 点 をあてて 傾 聴 し 解 決 策 を 提 示 してみましょう 例 えば 眠 れないのは 本 当 に 辛 いですね お 薬 の 力 を 借 りて 少 し 休 息 をとる 方 法 もありますよ そんなに 怖 いのに 一 人 で 家 にいると 滅 入 って しまいますね 時 々 一 緒 に 外 出 してみませんか 10

(4) 受 け 止 めても 抱 え 込 まないで 1 2 3 4 本 人 との 関 係 ができてくれば 私 はそうは 思 わないけど と 伝 えてみるのも 一 つの 方 法 です 本 人 の 日 常 生 活 や 社 会 生 活 に 著 しく 支 障 をきたしている 場 合 は 医 療 機 関 に 報 告 し てください 妄 想 の 話 を 終 始 付 き 合 うことは 支 援 者 にも 大 きな 負 荷 がかかります 時 間 を 区 切 る 等 の 設 定 をすることも 時 には 必 要 です 一 人 の 支 援 者 で 抱 えるのではなくチームで 支 えましょう 11

2 精 神 科 病 院 での 長 期 入 院 を 経 験 した 高 齢 精 神 障 害 者 が 地 域 生 活 を 開 始 する 時 12

(1) 精 神 科 病 院 における 長 期 入 院 とは 精 神 障 害 者 は 社 会 から 隔 離 されてきた 歴 史 がある 精 神 科 病 院 はその 受 け 皿 として 機 能 し 長 期 入 院 患 者 が 生 み 出 されてきた 急 性 期 症 状 が 減 退 した 後 も 退 院 先 や 受 け 入 れて くれる 家 族 がいないため 地 域 生 活 に 戻 ることがで きず 長 期 にわたって 社 会 的 入 院 が 続 けられてきた 精 神 科 病 院 には5 年 以 上 入 院 している 患 者 が10 万 人 存 在 する (H26 年 厚 生 労 働 省 患 者 調 査 より) 13

(2) 精 神 科 病 院 での 生 活 とは 例 えば 病 棟 の 出 入 り 口 に 鍵 がかかっていて 自 由 に 出 入 りができません 食 事 睡 眠 入 浴 時 間 は 決 められていて 毎 日 同 じことの 繰 り 返 しです 病 院 外 への 外 出 許 可 が 出 ていない 人 は 一 人 で 外 出 できません お 金 は 病 院 が 管 理 していることもあり 本 人 が 現 金 を 触 らずにカード で 買 物 することができます 洗 濯 や 掃 除 などは 自 分 でしなくても 看 護 師 さんや 業 者 さんがして くれます お 薬 は 毎 食 後 や 寝 る 前 に 看 護 師 さんが 配 ってくれます 年 に 数 回 レクレーションで 外 出 することもありますが 大 型 バスで 移 動 します このような 生 活 を20 代 から35 年 間 続 けた 後 退 院 して 単 身 生 活 を 始 めると 想 像 してください 本 人 にとっては 生 活 が180 度 変 わります! 病 院 の 外 は 全 て 未 知 の 世 界 です!! 14

(3) 精 神 科 病 院 での 長 期 入 院 によるリスク 因 子 1. 生 活 習 慣 によるもの 運 動 不 足 体 力 低 下 喫 煙 の 常 態 化 肥 満 口 腔 ケア 不 足 2. 抗 精 神 薬 眠 剤 等 の 長 期 服 薬 副 作 用 による 振 戦 感 情 鈍 麻 3. 社 会 的 孤 立 と 文 化 的 刺 激 のない 生 活 家 族 や 友 人 関 係 の 途 絶 自 分 の 衣 食 住 に 関 する 選 択 権 の 剥 奪 身 体 的 精 神 的 社 会 的 健 康 に 関 する 選 択 が 自 らできない 状 態 に 長 く 置 かれている ( 健 康 格 差 の 問 題 ) 15

事 例 紹 介 :60 代 男 性 で 統 合 失 調 症 のFさんの 場 合 長 い 間 病 院 に 入 院 していましたが 意 を 決 して 退 院 しました 地 域 生 活 を 始 めて3カ 月 ヘルパーさんに 週 3 回 来 てもらっていますが ヘルパーさんがなんだ かイライラしている 気 がします 生 育 歴 大 学 卒 業 後 就 職 するが 仕 事 のストレスで 発 症 結 婚 歴 はなく 両 親 は 既 に 死 亡 しており 兄 弟 とも 絶 縁 状 態 一 人 暮 らしの 経 験 はない 病 歴 20 代 前 半 で 発 症 後 約 40 年 間 精 神 科 病 院 に 長 期 入 院 して いた 16

(1) 担 当 ヘルパーの 悩 みは 生 活 保 護 費 が 入 るとタバコを 大 量 購 入 してしまい 残 り の 少 ない 生 活 費 で 食 材 をやりくりしている 本 人 にもう 少 し 金 銭 感 覚 を 持 ってほしいと 言 うと 食 費 がどれくらいいるのか わからない 服 もずっと 同 じものを 着 ていて 古 くなってきている 新 しいものを 買 ってきたらどう?と 言 うと どこで どうやって 買 ったらいいか わからない なかなか 話 がかみ 合 わない 本 人 は 困 ってないの? 私 はどう 対 応 したらいいのかしら??? 17

(2) 相 談 支 援 専 門 員 からの 助 言 そんな 時 の 対 応 について 本 人 にとっては 生 活 費 のやりくりも 新 しい 服 を 買 うという 行 為 も 初 めての 体 験 です 細 かなことまで 具 体 的 に 提 案 して みてください 食 費 って 一 食 いくらくらい? 何 を 食 べたらいいの? 一 緒 にスーパーに 出 かけて 金 額 を 確 認 しながら 惣 菜 や 食 品 を 選 んでみましょう 服 を 自 分 で 選 んで 買 ったことが ない どこで 売 ってるの? どうやって 選 ぶの? 初 めて 行 く 場 所 は 苦 手! 洋 服 売 り 場 に 行 って 試 着 してみましょう 一 緒 に 選 びますよ 18

(3)Fさんの 心 の 声 は 地 域 生 活 は 大 変! 病 院 にいれば 食 事 も 薬 も 勝 手 に 出 て くるし 服 装 も 気 にしなくてよかった タバコも 看 護 師 さんが 配 ってくれてたから お 金 のことなんて 考 えたことがなかった 地 域 生 活 は 病 院 生 活 にはない 自 由 があるけど 自 分 の ことは 自 分 で 決 めないといけない 経 験 がない 私 には どん な 選 択 肢 があるのかもわからない 本 人 は 病 気 や 高 齢 化 による 不 安 を 抱 えつつも 地 域 での 生 活 を 希 望 して 退 院 した 人 です 地 域 生 活 には 様 々な 生 活 の 有 り 様 や それを 選 ぶ 権 利 があることを 伝 えてください スーパーでの 買 い 物 の 仕 方 電 車 の 乗 り 方 や 携 帯 電 話 の 使 い 方 など 少 しずつ 一 緒 に 体 験 しましょうね! 19

3 親 の 支 援 のみで 生 活 してきた 高 齢 精 神 障 害 者 が 一 人 暮 らしとなった 時 20

介 護 保 険 サービスの 対 象 者 と かかわる 時 に 利 用 者 の 家 族 として 高 齢 精 神 障 害 者 に 出 会 ったことは ありませんか? 例 えば 21

事 例 紹 介 :80 代 の 母 親 と60 代 の 息 子 Gさんの 場 合 民 生 委 員 さんが 地 域 包 括 支 援 センターに 相 談 に 来 ました 80 代 の 母 親 と60 代 の 息 子 Gさんの 二 人 暮 らしの 家 なんですが 母 親 は 最 近 認 知 症 がすすんでいるのか 昼 夜 構 わず 徘 徊 して 何 度 も 警 察 に 保 護 されているんです 病 院 に 連 れて 行 った 方 がいいと 思 うんだけど Gさんは 母 親 を 受 診 さ せたり 介 護 保 険 サービスを 利 用 したりする 様 子 はなく 放 置 しているん です Gさんは 統 合 失 調 症 で クリニックに 通 院 していると 聞 いたこともあっ たので 私 がそれとなくお 母 さんのことで 声 をかけても 目 を 合 わせるこ ともなく 立 ち 去 ってしまって 話 ができないんです 22

若 くして 精 神 障 害 を 発 症 し 社 会 とのつながりを 持 たず 親 のみが 本 人 を 支 えてきた 場 合 本 人 の 社 会 生 活 能 力 は 培 われていない ことが 多 い 親 が 高 齢 となり 親 自 身 の 生 活 に 支 障 がでてくると 親 も 子 も 高 齢 化 しており 当 事 者 たちだけでは 解 決 できない 本 来 ならば 親 のキーパーソンとなるべき 子 は これまでの 生 活 の 中 で 他 者 を 頼 ったり 社 会 資 源 を 利 用 した 経 験 がない ため サービス 導 入 がうまくいかない 23

(1) 地 域 包 括 センター 職 員 の 悩 みは お 母 さんの 徘 徊 がひどくて 大 変 ですね 何 か 他 にも 困 っていることはないですか? 別 に 何 も 家 の 中 もぐちゃぐちゃで 食 事 もまともに 摂 れて いない 様 子 お 母 さんのお 食 事 の 準 備 に ヘルパーが 入 ってもいいですか? 知 らない 人 が 家 に 入 るのはちょっと Gさんは 現 状 に 困 っている 様 子 もない 私 はどう 対 応 したらよいですか? 24

(2) 相 談 支 援 専 門 員 からの 助 言 そんな 時 の 対 応 について G さ ん に と っ て は 母 親 の 変 化 に 戸 惑 い つ つ も どう 対 応 してよいかわからない 状 況 です これまで 家 族 以 外 の 人 と 接 触 したことがないため 他 者 との 接 触 時 は 極 度 の 緊 張 状 態 になります まずは Gさんとの 信 頼 関 係 を 構 築 することを 意 識 しましょう 可 能 であれば Gさんのクリニックと 連 携 をとって どれく らい 対 処 できる 力 があるのか 主 治 医 の 見 解 を 確 認 しま しょう Gさん 一 人 で 全 て 対 処 できないようであれば 支 援 が 必 要 です 訪 問 を 重 ねて 信 頼 関 係 を 作 り Gさんが 生 活 で 困 っていることを 少 しずつ 解 決 していきます お 母 さんの 支 援 では Gさんの 生 活 に 影 響 を 及 ぼさない 範 囲 でサービス 導 入 をしていきます 25

(3)Gさんの 心 の 声 は これまで 家 事 の 全 てをしてくれていた 母 親 の 様 子 が 変 わっ て 食 事 が 出 てこなくて 困 っている どこで 食 事 を 調 達 したらいいのかもわからない 今 までク リニックにも 母 親 が 連 れていってくれていたのに 次 の 受 診 がいつなのかもわからない 長 らく 母 親 以 外 の 人 と 話 をしたことがないので どう 接 して いいかわからない Gさんの 困 っていることも 一 緒 に 考 えて 信 頼 関 係 を 作 るきっかけにしましょう まずは Gさんのこだわりや 生 活 リズムを 崩 さないような サービス 導 入 を 心 がけましょう 1 人 で 食 事 の 準 備 をするのは 大 変 ですね 近 所 のスーパーに 一 緒 に 行 ってみませんか 家 に 他 人 が 入 るのはGさんも 気 を 遣 いますよね お 母 さんはデイサービスを 利 用 して 食 事 や 入 浴 を 手 伝 ってもらいましょうか 26

ここで 確 認 です 今 回 の 事 例 は 息 子 のGさんが 医 療 機 関 につながって いることが 前 提 です もし Gさんが 未 治 療 や 受 診 中 断 していて 主 治 医 がいな い 場 合 は 各 自 治 体 の 精 神 保 健 相 談 窓 口 の 担 当 者 と 連 携 しながら 介 入 していくと 良 いでしょう 27

高 齢 精 神 障 害 者 の 特 徴 1. 精 神 科 薬 を 長 期 間 服 用 してきたことによる 身 体 的 リスクが 高 い 例 :ADL 低 下 肥 満 など 2. 自 身 の 心 身 の 変 化 を 察 知 する 力 が 弱 いため 問 題 が 表 面 化 した 時 には 重 症 化 している 3. 生 活 の 様 々な 場 面 での 不 器 用 さが 目 立 つ 例 :1 食 事 身 辺 整 理 が 適 切 にできない 2 金 銭 管 理 が 苦 手 で 生 活 費 の 配 分 や 生 活 を 豊 かに するような 適 切 な 消 費 ができない 4.もともとみられるこだわりや 認 知 機 能 障 害 が ひどくなる 28

高 齢 精 神 障 害 者 の 特 徴 5. 対 人 関 係 が 苦 手 例 : 1 他 者 との 距 離 がうまくとれず 攻 撃 的 になったり 依 存 的 になったりする 2 人 づきあいが 下 手 で 孤 立 しがち 3 相 談 したり 他 者 の 力 を 借 りるのが 苦 手 6. 若 いころから 社 会 との 結 びつき( 友 人 近 隣 づき あい 等 )が 希 薄 な 人 は 年 を 重 ねることにより 一 層 孤 独 になる 29

高 齢 精 神 障 害 者 への 対 応 1. 精 神 面 だけでなく 身 体 面 の 変 化 も 意 識 して 支 援 する 2.もともとのこだわりや その 人 なりの 生 活 パターンは できるだけ 崩 さないように かかわり 信 頼 関 係 の 構 築 を 目 指 す 30

高 齢 精 神 障 害 者 の 支 援 を 始 める 前 に まずは これまでにどのように 生 活 してきたかを 確 認 してください 1. 発 症 はいつ 頃 ですか? 2. 発 症 前 に 社 会 経 験 がありますか? 3. 発 症 後 の 社 会 経 験 はありますか? 4. 発 症 してから 日 常 生 活 は 自 立 していましたか? 5. 入 院 歴 はありますか?どれくらいの 期 間 入 院 していましたか? 6. 地 域 生 活 を 始 めて 何 年 目 ですか? 31