講 義 4 障 害 特 性 の 理 解 と 具 体 的 な 対 応 2 -その1 老 年 期 の 精 神 障 害 - 1
老 年 期 における 障 害 特 性 とは 老 年 期 は 人 生 の 中 で 喪 失 の 時 期 といわれ 心 身 面 で 機 能 が 低 下 し 生 活 面 でも 役 割 地 位 財 産 知 人 友 人 などを 失 っていく 時 期 生 きる 支 えを 徐 々に 失 いながらも 生 きているのが 高 齢 者 特 に 身 体 機 能 の 低 下 死 の 意 識 親 や 配 偶 者 との 死 別 や 子 どもとの 離 別 あるいは 家 庭 内 での 人 間 関 係 の 変 化 が 起 こる 時 期 である 2
老 年 期 になり 精 神 障 害 を 発 症 する 人 たちとは? 若 くして 精 神 障 害 を 発 症 した 人 たちの 老 年 期 とは? その 人 が 現 在 に 至 るまでにどんな 背 景 を 抱 えて いるのか それを 知 ることから 始 まります <ここでは3つに 分 類 します> 1 2 3 妄 想 性 障 害 とは 精 神 科 病 院 での 長 期 入 院 を 経 験 した 高 齢 精 神 障 害 者 が 地 域 生 活 を 開 始 する 時 親 の 支 援 のみで 生 活 してきた 高 齢 精 神 障 害 者 が 一 人 暮 らしと なった 時 3
1 妄 想 性 障 害 とは 4
(1) 妄 想 性 障 害 とは 物 が 盗 まれる 食 べ 物 に 毒 が 入 っている 意 地 悪 を される などの 被 害 妄 想 が 主 症 状 である 妄 想 対 象 は 身 近 な 人 が 多 い 身 体 に 電 気 をかけられる といったような 体 感 幻 覚 と 結 びつき 妄 想 が 形 成 されることもある 妄 想 の 内 容 は 現 実 的 で 日 常 の 卑 近 な 体 験 の 誤 解 から 発 展 しやすい 妄 想 内 容 に 変 化 が 少 なく 長 期 に 及 ぶ 妄 想 があっても 疎 通 性 や 対 人 接 触 はよく 日 常 行 動 も まとまっている 独 居 の 女 性 に 多 い 5
(2) 妄 想 性 障 害 への 対 応 隣 人 が 私 が 眠 っている 間 に 家 に 入 ってきて 食 事 に 毒 を 入 れている 1 2 3 4 5 鍵 もないのに 勝 手 に 家 に 入 れるわけがないでしょう 等 と 通 常 の 説 明 をしても 効 果 はない 明 らかに 間 違 っていて ありえないと わかっていても とにかく 傾 聴 する 妄 想 を 強 化 しすぎないように それは 大 変 ですね 困 りましたね でも 私 にはそんなことはないように 思 いますが などと 婉 曲 に 否 定 する 方 法 もあり 妄 想 で 本 人 が 困 っていることに 働 きかける 例 : 食 事 を 食 べていないなら 今 一 緒 に 作 ってすぐ 食 べましょうか 本 人 は 妄 想 体 験 でいてもたってもいられない 状 況 孤 立 感 恐 怖 感 を 和 らげ 自 分 を 理 解 してくれる 人 がいる 安 心 感 を 持 ってもらう 長 期 間 食 事 をとれずに 衰 弱 してきている 隣 人 への 攻 撃 的 な 言 動 が 頻 回 になる 等 日 常 生 活 社 会 生 活 に 影 響 が 出 ている 場 合 は 医 療 機 関 に 相 談 する 6
事 例 紹 介 :70 代 女 性 で 妄 想 性 障 害 のEさんの 場 合 自 宅 に 誰 かが 入 ってきたり 盗 聴 器 をしかけ られている 自 分 の 生 活 が 筒 抜 けで 怖 くて 夜 も 眠 れないので 市 役 所 に 相 談 に 行 ったところ 地 域 包 括 支 援 センターの 職 員 が 自 宅 に 訪 問 に 来 てくれました 生 育 歴 10 年 前 に 夫 に 先 立 たれて 以 降 一 人 暮 らし 子 どもはいない 元 来 内 気 な 性 格 で 近 所 に 親 しい 友 人 もおらず 一 人 で 自 宅 で 過 ごすことが 多 い 病 歴 これまでに 精 神 科 受 診 歴 はなし 7
(1) 地 域 包 括 センター 職 員 の 悩 みは 本 人 宅 を 訪 問 して 話 を 聞 いたけれど 盗 聴 や 第 三 者 が 室 内 に 入 ったような 形 跡 はないようですが 本 当 の 話 なんです! 食 器 の 位 置 が 変 わっていた りするんです! と 真 剣 に 訴 えてきてこちらの 話 を 聞 く 余 地 はなく 精 神 科 受 診 を 勧 めると 私 の 言 うことが 嘘 だと 言 うんですか!こんなに 怖 い 思 いをしているのに 信 じてくれないなんて 病 院 なんか 行 きません!もう 来 ないでください! 怒 りだして 家 から 追 い 出 されてしまいました 私 はどう 対 応 したらいいのかしら??? 8
(2) 相 談 支 援 専 門 員 からの 助 言 そんな 時 の 対 応 について 本 人 にとっては 妄 想 体 験 は 現 実 に 起 こっていることであり 恐 怖 でいっぱいです まずは 本 人 の 辛 い 気 持 ちを 受 け 止 め 共 感 の 姿 勢 を 示 しましょう 例 えば 誰 かが 入 ってきて 怖 い 夜 も 眠 れない 不 安 焦 燥 恐 怖 事 実 の 確 認 をするの ではなく 辛 い 気 持 ちに 共 感 する 私 の 言 うことが 嘘 だと 言 う んですか! もう 来 ないでください! 混 乱 怒 り 妄 想 についての 認 識 は 本 人 と 支 援 者 でズレが ある 本 人 が 困 っていること に 焦 点 を 絞 って 話 し 合 う 9
(3)Eさんの 心 の 声 は 初 めて 私 の 話 をじっくり 聴 いてくれると 思 ったのに 病 気 扱 いして でも 本 当 に 誰 か 入 ってきているのに 眠 れなくて 食 欲 もなくて 誰 かに 助 けて 欲 しくて 市 役 所 に 相 談 に 行 ったの に 夫 に 先 立 たれて 以 降 誰 とも 口 を 利 かない 日 が 続 いている 誰 かと 話 をしたいと 思 っても 今 さら 友 人 も 作 れない ずっと 家 にいるんじゃなくて 出 かける 場 所 があればいいのに 支 援 者 や 本 人 の 周 囲 の 人 ではなく 本 人 自 身 が 困 っている ことに 焦 点 をあてて 傾 聴 し 解 決 策 を 提 示 してみましょう 例 えば 眠 れないのは 本 当 に 辛 いですね お 薬 の 力 を 借 りて 少 し 休 息 をとる 方 法 もありますよ そんなに 怖 いのに 一 人 で 家 にいると 滅 入 って しまいますね 時 々 一 緒 に 外 出 してみませんか 10
(4) 受 け 止 めても 抱 え 込 まないで 1 2 3 4 本 人 との 関 係 ができてくれば 私 はそうは 思 わないけど と 伝 えてみるのも 一 つの 方 法 です 本 人 の 日 常 生 活 や 社 会 生 活 に 著 しく 支 障 をきたしている 場 合 は 医 療 機 関 に 報 告 し てください 妄 想 の 話 を 終 始 付 き 合 うことは 支 援 者 にも 大 きな 負 荷 がかかります 時 間 を 区 切 る 等 の 設 定 をすることも 時 には 必 要 です 一 人 の 支 援 者 で 抱 えるのではなくチームで 支 えましょう 11
2 精 神 科 病 院 での 長 期 入 院 を 経 験 した 高 齢 精 神 障 害 者 が 地 域 生 活 を 開 始 する 時 12
(1) 精 神 科 病 院 における 長 期 入 院 とは 精 神 障 害 者 は 社 会 から 隔 離 されてきた 歴 史 がある 精 神 科 病 院 はその 受 け 皿 として 機 能 し 長 期 入 院 患 者 が 生 み 出 されてきた 急 性 期 症 状 が 減 退 した 後 も 退 院 先 や 受 け 入 れて くれる 家 族 がいないため 地 域 生 活 に 戻 ることがで きず 長 期 にわたって 社 会 的 入 院 が 続 けられてきた 精 神 科 病 院 には5 年 以 上 入 院 している 患 者 が10 万 人 存 在 する (H26 年 厚 生 労 働 省 患 者 調 査 より) 13
(2) 精 神 科 病 院 での 生 活 とは 例 えば 病 棟 の 出 入 り 口 に 鍵 がかかっていて 自 由 に 出 入 りができません 食 事 睡 眠 入 浴 時 間 は 決 められていて 毎 日 同 じことの 繰 り 返 しです 病 院 外 への 外 出 許 可 が 出 ていない 人 は 一 人 で 外 出 できません お 金 は 病 院 が 管 理 していることもあり 本 人 が 現 金 を 触 らずにカード で 買 物 することができます 洗 濯 や 掃 除 などは 自 分 でしなくても 看 護 師 さんや 業 者 さんがして くれます お 薬 は 毎 食 後 や 寝 る 前 に 看 護 師 さんが 配 ってくれます 年 に 数 回 レクレーションで 外 出 することもありますが 大 型 バスで 移 動 します このような 生 活 を20 代 から35 年 間 続 けた 後 退 院 して 単 身 生 活 を 始 めると 想 像 してください 本 人 にとっては 生 活 が180 度 変 わります! 病 院 の 外 は 全 て 未 知 の 世 界 です!! 14
(3) 精 神 科 病 院 での 長 期 入 院 によるリスク 因 子 1. 生 活 習 慣 によるもの 運 動 不 足 体 力 低 下 喫 煙 の 常 態 化 肥 満 口 腔 ケア 不 足 2. 抗 精 神 薬 眠 剤 等 の 長 期 服 薬 副 作 用 による 振 戦 感 情 鈍 麻 3. 社 会 的 孤 立 と 文 化 的 刺 激 のない 生 活 家 族 や 友 人 関 係 の 途 絶 自 分 の 衣 食 住 に 関 する 選 択 権 の 剥 奪 身 体 的 精 神 的 社 会 的 健 康 に 関 する 選 択 が 自 らできない 状 態 に 長 く 置 かれている ( 健 康 格 差 の 問 題 ) 15
事 例 紹 介 :60 代 男 性 で 統 合 失 調 症 のFさんの 場 合 長 い 間 病 院 に 入 院 していましたが 意 を 決 して 退 院 しました 地 域 生 活 を 始 めて3カ 月 ヘルパーさんに 週 3 回 来 てもらっていますが ヘルパーさんがなんだ かイライラしている 気 がします 生 育 歴 大 学 卒 業 後 就 職 するが 仕 事 のストレスで 発 症 結 婚 歴 はなく 両 親 は 既 に 死 亡 しており 兄 弟 とも 絶 縁 状 態 一 人 暮 らしの 経 験 はない 病 歴 20 代 前 半 で 発 症 後 約 40 年 間 精 神 科 病 院 に 長 期 入 院 して いた 16
(1) 担 当 ヘルパーの 悩 みは 生 活 保 護 費 が 入 るとタバコを 大 量 購 入 してしまい 残 り の 少 ない 生 活 費 で 食 材 をやりくりしている 本 人 にもう 少 し 金 銭 感 覚 を 持 ってほしいと 言 うと 食 費 がどれくらいいるのか わからない 服 もずっと 同 じものを 着 ていて 古 くなってきている 新 しいものを 買 ってきたらどう?と 言 うと どこで どうやって 買 ったらいいか わからない なかなか 話 がかみ 合 わない 本 人 は 困 ってないの? 私 はどう 対 応 したらいいのかしら??? 17
(2) 相 談 支 援 専 門 員 からの 助 言 そんな 時 の 対 応 について 本 人 にとっては 生 活 費 のやりくりも 新 しい 服 を 買 うという 行 為 も 初 めての 体 験 です 細 かなことまで 具 体 的 に 提 案 して みてください 食 費 って 一 食 いくらくらい? 何 を 食 べたらいいの? 一 緒 にスーパーに 出 かけて 金 額 を 確 認 しながら 惣 菜 や 食 品 を 選 んでみましょう 服 を 自 分 で 選 んで 買 ったことが ない どこで 売 ってるの? どうやって 選 ぶの? 初 めて 行 く 場 所 は 苦 手! 洋 服 売 り 場 に 行 って 試 着 してみましょう 一 緒 に 選 びますよ 18
(3)Fさんの 心 の 声 は 地 域 生 活 は 大 変! 病 院 にいれば 食 事 も 薬 も 勝 手 に 出 て くるし 服 装 も 気 にしなくてよかった タバコも 看 護 師 さんが 配 ってくれてたから お 金 のことなんて 考 えたことがなかった 地 域 生 活 は 病 院 生 活 にはない 自 由 があるけど 自 分 の ことは 自 分 で 決 めないといけない 経 験 がない 私 には どん な 選 択 肢 があるのかもわからない 本 人 は 病 気 や 高 齢 化 による 不 安 を 抱 えつつも 地 域 での 生 活 を 希 望 して 退 院 した 人 です 地 域 生 活 には 様 々な 生 活 の 有 り 様 や それを 選 ぶ 権 利 があることを 伝 えてください スーパーでの 買 い 物 の 仕 方 電 車 の 乗 り 方 や 携 帯 電 話 の 使 い 方 など 少 しずつ 一 緒 に 体 験 しましょうね! 19
3 親 の 支 援 のみで 生 活 してきた 高 齢 精 神 障 害 者 が 一 人 暮 らしとなった 時 20
介 護 保 険 サービスの 対 象 者 と かかわる 時 に 利 用 者 の 家 族 として 高 齢 精 神 障 害 者 に 出 会 ったことは ありませんか? 例 えば 21
事 例 紹 介 :80 代 の 母 親 と60 代 の 息 子 Gさんの 場 合 民 生 委 員 さんが 地 域 包 括 支 援 センターに 相 談 に 来 ました 80 代 の 母 親 と60 代 の 息 子 Gさんの 二 人 暮 らしの 家 なんですが 母 親 は 最 近 認 知 症 がすすんでいるのか 昼 夜 構 わず 徘 徊 して 何 度 も 警 察 に 保 護 されているんです 病 院 に 連 れて 行 った 方 がいいと 思 うんだけど Gさんは 母 親 を 受 診 さ せたり 介 護 保 険 サービスを 利 用 したりする 様 子 はなく 放 置 しているん です Gさんは 統 合 失 調 症 で クリニックに 通 院 していると 聞 いたこともあっ たので 私 がそれとなくお 母 さんのことで 声 をかけても 目 を 合 わせるこ ともなく 立 ち 去 ってしまって 話 ができないんです 22
若 くして 精 神 障 害 を 発 症 し 社 会 とのつながりを 持 たず 親 のみが 本 人 を 支 えてきた 場 合 本 人 の 社 会 生 活 能 力 は 培 われていない ことが 多 い 親 が 高 齢 となり 親 自 身 の 生 活 に 支 障 がでてくると 親 も 子 も 高 齢 化 しており 当 事 者 たちだけでは 解 決 できない 本 来 ならば 親 のキーパーソンとなるべき 子 は これまでの 生 活 の 中 で 他 者 を 頼 ったり 社 会 資 源 を 利 用 した 経 験 がない ため サービス 導 入 がうまくいかない 23
(1) 地 域 包 括 センター 職 員 の 悩 みは お 母 さんの 徘 徊 がひどくて 大 変 ですね 何 か 他 にも 困 っていることはないですか? 別 に 何 も 家 の 中 もぐちゃぐちゃで 食 事 もまともに 摂 れて いない 様 子 お 母 さんのお 食 事 の 準 備 に ヘルパーが 入 ってもいいですか? 知 らない 人 が 家 に 入 るのはちょっと Gさんは 現 状 に 困 っている 様 子 もない 私 はどう 対 応 したらよいですか? 24
(2) 相 談 支 援 専 門 員 からの 助 言 そんな 時 の 対 応 について G さ ん に と っ て は 母 親 の 変 化 に 戸 惑 い つ つ も どう 対 応 してよいかわからない 状 況 です これまで 家 族 以 外 の 人 と 接 触 したことがないため 他 者 との 接 触 時 は 極 度 の 緊 張 状 態 になります まずは Gさんとの 信 頼 関 係 を 構 築 することを 意 識 しましょう 可 能 であれば Gさんのクリニックと 連 携 をとって どれく らい 対 処 できる 力 があるのか 主 治 医 の 見 解 を 確 認 しま しょう Gさん 一 人 で 全 て 対 処 できないようであれば 支 援 が 必 要 です 訪 問 を 重 ねて 信 頼 関 係 を 作 り Gさんが 生 活 で 困 っていることを 少 しずつ 解 決 していきます お 母 さんの 支 援 では Gさんの 生 活 に 影 響 を 及 ぼさない 範 囲 でサービス 導 入 をしていきます 25
(3)Gさんの 心 の 声 は これまで 家 事 の 全 てをしてくれていた 母 親 の 様 子 が 変 わっ て 食 事 が 出 てこなくて 困 っている どこで 食 事 を 調 達 したらいいのかもわからない 今 までク リニックにも 母 親 が 連 れていってくれていたのに 次 の 受 診 がいつなのかもわからない 長 らく 母 親 以 外 の 人 と 話 をしたことがないので どう 接 して いいかわからない Gさんの 困 っていることも 一 緒 に 考 えて 信 頼 関 係 を 作 るきっかけにしましょう まずは Gさんのこだわりや 生 活 リズムを 崩 さないような サービス 導 入 を 心 がけましょう 1 人 で 食 事 の 準 備 をするのは 大 変 ですね 近 所 のスーパーに 一 緒 に 行 ってみませんか 家 に 他 人 が 入 るのはGさんも 気 を 遣 いますよね お 母 さんはデイサービスを 利 用 して 食 事 や 入 浴 を 手 伝 ってもらいましょうか 26
ここで 確 認 です 今 回 の 事 例 は 息 子 のGさんが 医 療 機 関 につながって いることが 前 提 です もし Gさんが 未 治 療 や 受 診 中 断 していて 主 治 医 がいな い 場 合 は 各 自 治 体 の 精 神 保 健 相 談 窓 口 の 担 当 者 と 連 携 しながら 介 入 していくと 良 いでしょう 27
高 齢 精 神 障 害 者 の 特 徴 1. 精 神 科 薬 を 長 期 間 服 用 してきたことによる 身 体 的 リスクが 高 い 例 :ADL 低 下 肥 満 など 2. 自 身 の 心 身 の 変 化 を 察 知 する 力 が 弱 いため 問 題 が 表 面 化 した 時 には 重 症 化 している 3. 生 活 の 様 々な 場 面 での 不 器 用 さが 目 立 つ 例 :1 食 事 身 辺 整 理 が 適 切 にできない 2 金 銭 管 理 が 苦 手 で 生 活 費 の 配 分 や 生 活 を 豊 かに するような 適 切 な 消 費 ができない 4.もともとみられるこだわりや 認 知 機 能 障 害 が ひどくなる 28
高 齢 精 神 障 害 者 の 特 徴 5. 対 人 関 係 が 苦 手 例 : 1 他 者 との 距 離 がうまくとれず 攻 撃 的 になったり 依 存 的 になったりする 2 人 づきあいが 下 手 で 孤 立 しがち 3 相 談 したり 他 者 の 力 を 借 りるのが 苦 手 6. 若 いころから 社 会 との 結 びつき( 友 人 近 隣 づき あい 等 )が 希 薄 な 人 は 年 を 重 ねることにより 一 層 孤 独 になる 29
高 齢 精 神 障 害 者 への 対 応 1. 精 神 面 だけでなく 身 体 面 の 変 化 も 意 識 して 支 援 する 2.もともとのこだわりや その 人 なりの 生 活 パターンは できるだけ 崩 さないように かかわり 信 頼 関 係 の 構 築 を 目 指 す 30
高 齢 精 神 障 害 者 の 支 援 を 始 める 前 に まずは これまでにどのように 生 活 してきたかを 確 認 してください 1. 発 症 はいつ 頃 ですか? 2. 発 症 前 に 社 会 経 験 がありますか? 3. 発 症 後 の 社 会 経 験 はありますか? 4. 発 症 してから 日 常 生 活 は 自 立 していましたか? 5. 入 院 歴 はありますか?どれくらいの 期 間 入 院 していましたか? 6. 地 域 生 活 を 始 めて 何 年 目 ですか? 31