大学院ビジネス日本語コースにおける口頭表現クラスの

Similar documents
(Microsoft Word - \220\340\226\276\217\221.doc)

<4D F736F F D208ED089EF95DB8CAF89C193FC8FF38BB CC8EC091D492B28DB88C8B89CA82C982C282A282C42E646F63>

(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

<4D F736F F D AC90D1955D92E CC82CC895E DD8C D2816A2E646F63>

参 考 様 式 再 就 者 から 依 頼 等 を 受 けた 場 合 の 届 出 公 平 委 員 会 委 員 長 様 年 月 日 地 方 公 務 員 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 261 号 ) 第 38 条 の2 第 7 項 規 定 に 基 づき 下 記 のとおり 届 出 を します この

2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

- 1 - 総 控 負 傷 疾 病 療 養 産 産 女 性 責 帰 べ 由 試 ~ 8 契 約 契 約 完 了 ほ 契 約 超 締 結 専 門 的 知 識 技 術 験 専 門 的 知 識 高 大 臣 専 門 的 知 識 高 専 門 的 知 識 締 結 契 約 満 歳 締 結 契 約 契 約 係 始

Microsoft Word - 目次.doc

学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知)

2 出 願 資 格 審 査 前 記 1の 出 願 資 格 (5) 又 は(6) により 出 願 を 希 望 する 者 には, 出 願 に 先 立 ち 出 願 資 格 審 査 を 行 いますので, 次 の 書 類 を 以 下 の 期 間 に 岡 山 大 学 大 学 院 自 然 科 学 研 究 科 等

<4D F736F F D C482C682EA817A89BA90BF8E7793B1834B A4F8D91906C8DDE8A A>

Speed突破!Premium問題集 基本書サンプル

<8BB388F58F5A91EE82A082E895FB8AEE967B95FB906A>

小 売 電 気 の 登 録 数 の 推 移 昨 年 8 月 の 前 登 録 申 請 の 受 付 開 始 以 降 小 売 電 気 の 登 録 申 請 は 着 実 に 増 加 しており これまでに310 件 を 登 録 (6 月 30 日 時 点 ) 本 年 4 月 の 全 面 自 由 化 以 降 申

2 1.ヒアリング 対 象 (1) 対 象 範 囲 分 類 年 金 医 療 保 険 雇 用 保 険 税 備 考 厚 生 年 金 の 資 格 喪 失 国 民 年 金 の 加 入 老 齢 給 付 裁 定 請 求 など 健 康 保 険 の 資 格 喪 失 国 民 健 康 保 険 の 加 入 健 康 保 険

(別紙3)保険会社向けの総合的な監督指針の一部を改正する(案)

(5 ) 当 該 指 定 居 宅 介 護 事 業 所 の 新 規 に 採 用 し た 全 て の 居 宅 介 護 従 業 者 に 対 し 熟 練 し た 居 宅 介 護 従 業 者 の 同 行 に よ る 研 修 を 実 施 し て い る こ と (6 ) 当 該 指 定 居 宅 介 護 事 業

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

東京都立産業技術高等専門学校

02【発出】280328福島県警察職員男女共同参画推進行動計画(公表版)

PowerPoint プレゼンテーション

答申第585号

<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

<4D F736F F D208DE3905F8D8291AC8B5A8CA48A948EAE89EF8ED0208BC696B18BA492CA8E64976C8F BD90AC E378C8E89FC92F994C5816A>

(Microsoft PowerPoint \213\306\213\226\211\302\215X\220V\220\340\226\276\211\357\201i3\201j)

〔平成27年6月1日〕商品先物取引業務に関する規則第18条第1項に基づく留意事項 一部改正

平 成 27 年 11 月 ~ 平 成 28 年 4 月 に 公 開 の 対 象 となった 専 門 協 議 等 における 各 専 門 委 員 等 の 寄 附 金 契 約 金 等 の 受 取 状 況 審 査 ( 別 紙 ) 専 門 協 議 等 の 件 数 専 門 委 員 数 500 万 円 超 の 受

「報・連・相」の方法

平成21年9月29日

1

続 に 基 づく 一 般 競 争 ( 指 名 競 争 ) 参 加 資 格 の 再 認 定 を 受 けていること ) c) 会 社 更 生 法 に 基 づき 更 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなされている 者 又 は 民 事 再 生 法 に 基 づき 再 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなさ

人 に 使 用 される 者 としての 勤 続 期 間 を 当 該 職 員 となつた 者 の 職 員 としての 勤 続 期 間 に 通 算 することと 定 められている 法 人 に 限 る )をいう 3 第 一 項 の 退 職 手 当 通 算 予 定 職 員 とは 任 命 権 者 又 はその 委 任

推 進 項 目 15 人 材 育 成 の 強 化 重 要 A 番 号 取 組 事 業 名 151 職 員 の 専 門 性 向 上 作 成 日 H 更 新 日 H 担 当 部 署 32 総 務 部 人 事 課 責 任 者 吉 田 克 夫 担 当 者 人 事 人 材 育 成 担

< C8EAE81698B4C93FC8FE382CC97AF88D38E968D CA8E86816A2E786C73>

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

第 8 条 本 協 議 会 における 研 修 は 以 下 のとおりとする (1) 座 学 研 修 農 業 講 座 や 先 進 農 家 視 察 など 農 業 経 営 基 礎 講 座 やその 他 担 い 手 のための 研 修 会 等 への 参 加 など 年 24 回 程 度 とする (2) 実 務 研

弁護士報酬規定(抜粋)

平成17年度高知県県産材利用推進事業費補助金交付要綱

(3) 小 単 元 の 指 導 と 評 価 の 計 画 小 単 元 第 11 章 税 のあらまし の 指 導 と 評 価 の 計 画 ( 四 次 確 定 申 告 制 度 抜 粋 ) 関 心 意 欲 態 度 思 考 判 断 技 能 表 現 知 識 理 解 小 単 元 の 評 価 規 準 税 に 関 す

共 通 認 識 1 官 民 較 差 調 整 後 は 退 職 給 付 全 体 でみて 民 間 企 業 の 事 業 主 負 担 と 均 衡 する 水 準 で あれば 最 終 的 な 税 負 担 は 変 わらず 公 務 員 を 優 遇 するものとはならないものであ ること 2 民 間 の 実 態 を 考

労働時間と休日は、労働条件のもっとも基本的なものの一つです

<4D F736F F D C93FA967B91E5906B8DD082D682CC91CE899E2E646F6378>

・モニター広告運営事業仕様書

< F2D A C5817A C495B6817A>

平 成 26 年 度 事 業 計 画 書 ( 平 成 26 年 4 月 1 日 から 平 成 27 年 3 月 31 日 まで) 公 益 目 的 事 業 事 業 の 趣 旨 共 用 品 共 用 サービス( 高 齢 者 障 害 のある 人 々 等 日 常 生 活 に 不 便 さのある 者 に 対 して

Microsoft Word - 文書 3

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

文化政策情報システムの運用等

しかし 主 に 欧 州 の 一 部 の 回 答 者 は 受 託 責 任 について 資 源 配 分 の 意 思 決 定 の 有 用 性 とは 独 立 の 財 務 報 告 の 目 的 とすべきであると 回 答 した 本 ED に 対 する ASBJ のコメント レターにおける 意 見 経 営 者 の 受

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

大学と学生第545号ビジネスモデルからみた卒業生就職支援の課題_関西学院大学(澤谷 敏行)-JASSO

Taro-2220(修正).jtd

01.活性化計画(上大久保)

<4D F736F F D F4390B3208A948C E7189BB8CE F F8C668DDA97702E646F63>

Taro-1-14A記載例.jtd

IAF ID x:2010 International Accreditation Forum, Inc. Page 2 of 8 国 際 認 定 機 関 フォーラム(IAF)は 適 合 性 評 価 サービスを 提 供 する 機 関 の 認 定 のためのプログラ ムを 運 営 している この 認 定

独立行政法人国立病院機構

Taro-学校だより学力調査号.jtd

1. 実 施 内 容 (1) 研 修 体 制 の 概 要 2 大 阪 府 教 育 庁 大 阪 府 教 育 センター 進 捗 管 理 研 修 の 委 託 進 捗 管 理 連 携 協 力 進 捗 報 告 民 間 業 者 ( 外 部 機 関 ) 市 町 村 教 育 委 員 会 府 立 高 等 学 校 研

6 構 造 等 コンクリートブロック 造 平 屋 建 て4 戸 長 屋 16 棟 64 戸 建 築 年 1 戸 当 床 面 積 棟 数 住 戸 改 善 後 床 面 積 昭 和 42 年 36.00m m2 昭 和 43 年 36.50m m2 昭 和 44 年 36.


Microsoft Word - (課×県・指定)【頭紙】「精神障害者保健福祉手帳の診断書の記入に当たって留意すべき事項について」等の一部改正について.rtf

(5) 診 療 報 酬 請 求 業 務 にあたる 職 員 は 診 療 報 酬 請 求 業 務 に 係 る 経 験 年 数 3 年 以 上 の 者 を 半 数 以 上 とすること (6) 診 療 報 酬 請 求 業 務 にあたる 職 員 は 査 定 減 点 請 求 漏 れ 返 戻 が 発 生 し ない

(Microsoft Word - \203A \225\345\217W\227v\227\314 .doc)

Microsoft Word - 02第3期計画(元データ).doc

代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

とする (1) 多 重 債 務 や 過 剰 債 務 を 抱 え 返 済 が 困 難 になっている 人 (2) 債 務 整 理 を 法 律 専 門 家 に 依 頼 した 直 後 や 債 務 整 理 途 上 の 人 (3) 収 入 よりも 生 活 費 が 多 くお 金 が 不 足 がちで 借 金 に 頼

47 高 校 講 座 モ オ モ 圏 比 較 危 述 覚 普 第 章 : 活

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

新 行 財 政 改 革 推 進 大 綱 実 施 計 画 個 票 取 組 施 策 国 や 研 究 機 関 への 派 遣 研 修 による 資 質 向 上 の 推 進 鳥 インフルエンザ 等 新 たな 感 染 症 等 に 対 する 検 査 技 術 の 習 得 など 職 員 の 専 門

Microsoft Word - 養生学研究投稿規定(改)

平成27年度大学改革推進等補助金(大学改革推進事業)交付申請書等作成・提出要領

別 紙

(6) 事 務 局 職 場 積 立 NISAの 運 営 に 係 る 以 下 の 事 務 等 を 担 当 する 事 業 主 等 の 組 織 ( 当 該 事 務 を 代 行 する 組 織 を 含 む )をいう イ 利 用 者 からの 諸 届 出 受 付 事 務 ロ 利 用 者 への 諸 連 絡 事 務

目 次 1. 社 会 保 障 分 野 でできること 1 1 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 の 改 善 2 保 険 証 機 能 の 一 元 化 3 自 己 診 療 情 報 の 活 用 4 給 付 可 能 サービスの 行 政 側 からの 通 知 2. 年 金 分 野 でできること 5

学校安全の推進に関する計画の取組事例

Taro-07-1提言概要.jtd

< F2D8E518D6C B83678C8B89CA >

<4D F736F F D208E9197BF A955B895E93AE82CC8B4B90A C982C282A282C42E646F6378>

<4D F736F F D D31208EC096B18F438F4B8E7793B1834B FC92F BD896694C5816A2E646F6378>

●電力自由化推進法案

根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

財政再計算結果_色変更.indd

ジョブ・カード様式

1 物品管理の内部統制について

社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

資料2-2 定時制課程・通信制課程高等学校の現状

総合評価点算定基準(簡易型建築・電気・管工事)

スライド 1

している 5. これに 対 して 親 会 社 の 持 分 変 動 による 差 額 を 資 本 剰 余 金 として 処 理 した 結 果 資 本 剰 余 金 残 高 が 負 の 値 となるような 場 合 の 取 扱 いの 明 確 化 を 求 めるコメントが 複 数 寄 せられた 6. コメントでは 親

3 独 占 禁 止 法 違 反 事 件 の 概 要 (1) 価 格 カルテル 山 形 県 の 庄 内 地 区 に 所 在 する5 農 協 が, 特 定 主 食 用 米 の 販 売 手 数 料 について, 平 成 23 年 1 月 13 日 に 山 形 県 酒 田 市 所 在 の 全 国 農 業 協

国 税 クレジットカード 納 付 の 創 設 国 税 のクレジットカード 納 付 については マイナンバー 制 度 の 活 用 による 年 金 保 険 料 税 に 係 る 利 便 性 向 上 に 関 するアクションプログラム( 報 告 書 ) においてその 導 入 の 方 向 性 が 示 されている

1 書 誌 作 成 機 能 (NACSIS-CAT)の 軽 量 化 合 理 化 電 子 情 報 資 源 への 適 切 な 対 応 のための 資 源 ( 人 的 資 源,システム 資 源, 経 費 を 含 む) の 確 保 のために, 書 誌 作 成 と 書 誌 管 理 作 業 の 軽 量 化 を 図

Transcription:

大 学 院 ビジネス 日 本 語 コースにおける 口 頭 表 現 クラスの シラバス 教 材 について 向 山 陽 子 村 野 節 子 山 辺 真 理 子 1. はじめに 企 業 のグローバル 化 に 伴 い 日 本 と 世 界 特 にアジアの 国 々を 繋 ぐブリッジ 人 材 の 育 成 が 求 められている 留 学 生 がブリッジ 人 材 となるためには ビジネス 場 面 で 使 用 される 日 本 語 表 現 だけでなく 社 会 人 基 礎 力 ( 前 に 踏 み 出 す 力 考 え 抜 く 力 チームで 働 く 力 ) 異 文 化 調 整 能 力 など 日 本 語 以 外 の 能 力 も 養 成 する 必 要 がある( 堀 井 2007, 2008) 武 蔵 野 大 学 大 学 院 のビジネス 日 本 語 コースでは 2006 年 の 開 講 以 来 これらの 能 力 を 養 成 するための 教 育 を 行 ってきた コース 科 目 中 1 年 次 の 口 頭 表 現 クラスでは 特 に 日 本 語 の 口 頭 能 力 問 題 発 見 解 決 能 力 異 文 化 調 整 能 力 の 育 成 を に 授 業 を 行 ってきた 本 稿 ではこれまでの 5 年 間 の 教 育 実 践 を 報 告 することを 通 し ビジネス 日 本 語 教 育 における 口 頭 能 力 養 成 について 考 察 する 2. 口 頭 表 現 クラスの 使 用 教 材 本 節 では 1 年 次 の 口 頭 表 現 クラスで 使 用 した 教 材 の 変 遷 について 述 べる どの 教 科 書 が 最 適 なのか 1 冊 に 定 まらなかったため 何 冊 かを 試 用 したことから 使 用 教 材 は 年 度 ごと に 異 なる 表 1 は 本 コースで 使 用 が 検 討 された 教 科 書 の 一 覧 である(これらに 関 する 本 コ ースにおける は 稿 末 資 料 参 照 ) そして 表 2 はこれまでに 使 用 した 教 材 の 一 覧 であ る 開 講 初 年 度 の 2006 年 度 は 春 入 学 だけであったが 2007 年 度 からは 秋 入 学 も 始 まった ため 表 2 にはそれぞれのクラスで 使 用 した 教 材 を 示 した 表 1 ビジネス 日 本 語 教 科 書 一 覧 教 科 書 名 出 版 年 出 版 社 1 Talking Business in Japanese 1991 ジャパンタイムズ 2 新 装 版 ビジネスのための 日 本 語 初 中 級 2006 スリーエーネットワーク 3 新 装 版 商 談 のための 日 本 語 中 級 2006 スリーエーネットワーク 4 実 践 ビジネス 日 本 語 上 級 2008 スリーエーネットワーク 5 日 本 企 業 への 就 職 ビジネス 会 話 トレーニング 2006 アスク 6 新 装 版 実 用 ビジネス 日 本 語 2006 アルク 7 ビジネス 日 本 語 テキスト1 内 定 者 編 2004 凡 人 社 8 ビジネス 日 本 語 テキスト2 新 入 社 員 編 2004 凡 人 社 1

これまでの 5 年 間 は 教 材 使 用 に 関 して 大 きく 3 つの 時 期 に 分 けられる 既 存 のテキスト だけを 使 用 した 第 1 期 タスク 先 行 型 ロールプレイによるオリジナル 教 材 を 使 用 した 第 2 期 教 科 書 とロールプレイを 併 用 した 第 3 期 である それぞれの 期 について 説 明 する 2.1 第 1 期 (2006 年 度 2007 年 度 ) 2006 年 度 は 表 1 の 教 科 書 の 中 から Talking Business in Japanese を 選 んだ 大 学 院 の 留 学 生 に 適 した 教 材 とは 言 えないものの 全 体 が 1 つのストーリーになっていて 業 務 の 流 れが 把 握 しやすいこと フローチャートにより 会 話 の 流 れが 理 解 できることからこの 教 科 書 を 採 用 した また 現 実 的 な 理 由 としてコース 開 講 時 には 1 年 あるいは 半 年 単 位 で 使 用 できる 教 科 書 がほとんどなかったという 事 情 もあった 1 年 間 使 用 した 結 果 学 習 者 として 想 定 されているのが 欧 米 系 のビジネスパーソンであること カーペットを 売 り 込 む というストーリーの 主 人 公 が 企 業 トップのアメリカ 人 であることから ビジネス 経 験 のな いアジア 人 留 学 生 には 内 容 が 特 化 しすぎているという となった 表 2 使 用 教 材 の 変 遷 教 材 ( 春 入 学 生 ) 教 材 ( 秋 入 学 生 ) 備 考 2006 年 前 期 Talking Business in Japanese 2006 年 後 期 Talking Business in Japanese 2007 年 前 期 ビジネスのための 日 本 語 初 中 級 2007 年 後 期 商 談 のための 日 本 語 中 級 ビジネスのための 日 本 語 初 中 級 2008 年 前 期 タスク 先 行 型 RP(アパレル) タスク 先 行 型 RP(アパレル) 2008 年 後 期 日 本 企 業 への 就 職 ビジネス 実 践 ビジネス 日 本 語 上 級 会 話 トレーニング タスク 先 行 型 RP(IT) タスク 先 行 型 RP(IT) 2009 年 前 期 実 践 ビジネス 日 本 語 上 級 実 践 ビジネス 日 本 語 上 級 タスク 先 行 型 RP(IT) タスク 先 行 型 RP(IT) 2009 年 後 期 実 践 ビジネス 日 本 語 上 級 実 践 ビジネス 日 本 語 上 級 タスク 先 行 型 RP( 観 光 貿 易 ) タスク 先 行 型 RP(IT) 2010 年 前 期 実 践 ビジネス 日 本 語 上 級 実 践 ビジネス 日 本 語 上 級 タスク 先 行 型 RP(IT) タスク 先 行 型 RP( 観 光 貿 易 ) 2010 年 後 期 実 践 ビジネス 日 本 語 上 級 実 践 ビジネス 日 本 語 上 級 タスク 先 行 型 RP( 観 光 貿 易 ) タスク 先 行 型 RP(IT) 教 科 書 のみ 使 用 教 科 書 のみ 使 用 教 科 書 のみ 使 用 教 科 書 のみ 使 用 RP のみ 使 用 TA(ビジネス 経 験 者 ) RP のみ 使 用 シニアサポーター 導 入 教 科 書 と RP を 併 用 教 科 書 と RP を 併 用 教 科 書 と RP を 併 用 教 科 書 と RP を 併 用 *RP:ロールプレイ *アパレル IT 観 光 貿 易 はロールプレイの 舞 台 とした 業 界 2

2007 年 度 は 前 期 に 新 装 版 ビジネスのための 日 本 語 初 中 級 後 期 に 新 装 版 商 談 のた めの 日 本 語 中 級 を 使 用 した この 教 科 書 も 留 学 生 向 きのものではないが 他 に 多 くの 選 択 肢 がない 中 練 習 にロールプレイが 含 まれていること 及 び CD が 付 属 していること を して 採 用 した しかし 初 版 が 1996 年 出 版 であることから 内 容 がやや 古 いと 感 じ られた また 1 年 で 2 冊 の 教 科 書 を 購 入 することは 学 生 にとって 経 済 的 負 担 が 大 きかっ た(2 冊 で 5,600 円 ) 上 述 のようにビジネス 日 本 語 コースの 口 頭 表 現 クラスではビジネス 場 面 で 通 用 する 日 本 語 能 力 問 題 発 見 解 決 能 力 異 文 化 調 整 能 力 の 養 成 を としていた しかし 既 存 の 教 科 書 によって 学 生 にビジネス 表 現 は 身 に 付 けさせることはできたが 問 題 発 見 解 決 能 力 や 異 文 化 調 整 能 力 を 育 てることは 困 難 であった 他 の 科 目 で 問 題 発 見 解 決 能 力 異 文 化 調 整 能 力 を 養 成 する 授 業 を 展 開 してはいたが 口 頭 表 現 クラスにおいても を 達 成 するため の 改 善 が 必 要 となった 2.2 第 2 期 (2008 年 前 期 ) 上 記 のような 問 題 点 を 踏 まえ 2008 年 度 はタスク 先 行 型 のロールプレイ( 山 内 2004) を 中 心 とした 教 材 を 作 成 して 授 業 で 使 用 した タスク 先 行 型 ロールプレイにおいては 設 定 された 場 面 でどのような 発 話 行 動 をすべきかを 自 分 で 考 える 必 要 があるため 問 題 発 見 解 決 能 力 が 養 成 できると 考 えた そして このような を 持 つロールプレイにさらに 異 文 化 理 解 の 視 点 を 組 み 込 んだ 学 生 はロールカードとして 提 示 された 状 況 の 何 が 問 題 とな るのか その 問 題 を 解 決 するためにはどうすればいいのか といったことを 考 えたり 話 し 合 ったりする そして それを 元 に 会 話 を 組 み 立 てる さらに そこで 出 てきた 様 々なパ ターンの 会 話 について 話 し 合 う このような 活 動 のサイクルを 通 して 問 題 発 見 解 決 能 力 や 異 文 化 調 整 能 力 を 養 成 することを 目 指 した( 向 山 村 野 山 辺 2008) なお 試 みとして ビジネス 経 験 のあるティーチング アシスタントに 何 回 か 授 業 に 参 加 してもらった 教 材 使 用 後 にこの 教 材 に 対 する 学 生 の を 調 査 した( 向 山 村 野 山 辺 2009) は 全 般 的 に 肯 定 的 であったが ロールプレイをすることの 難 しさに 触 れたコメントもあっ た つまり 学 生 にとって 教 材 のコンセプトは 理 解 できるものであったが 実 際 にロール プレイをすることはそれほど 簡 単 ではなかったと 言 える アパレル 業 界 を 舞 台 にしたこの 教 材 は 異 文 化 に 焦 点 を 当 て 過 ぎていた また アパレル という 業 界 は 特 殊 すぎた そして 仕 事 の 流 れを 意 識 せずに 教 材 を 作 ったために 全 く 企 業 のことを 知 らない 学 生 には 理 解 するのが 難 しかった 半 期 の 授 業 を 経 て このような 問 題 点 が 浮 き 彫 りになった これらの 問 題 は 主 に 教 材 作 成 にあたって 学 生 の 能 力 を 実 際 より かなり 上 に 想 定 していたことに 起 因 するものであり 基 本 的 表 現 の 学 習 段 階 を 追 ったタ スクによる 会 話 練 習 などが 必 要 であることが 明 らかになった 3

2.3 第 3 期 (2008 年 度 後 期 ~2010 年 度 後 期 ) タスク 先 行 型 ロールプレイ 教 材 だけでは 限 界 があることが 明 らかになったため 2008 年 度 後 期 からは 再 び 既 存 の 教 科 書 を 使 用 することにした しかし 第 1 期 において 教 科 書 だけではコースが 目 指 す 能 力 を 育 成 できないことが 明 らかになっていたため 教 科 書 とタ スク 先 行 型 ロールプレイを 併 用 することに 決 めた 教 科 書 はその 年 に 出 版 された 実 践 ビジネス 日 本 語 上 級 を 使 用 することにした この 教 科 書 は 段 階 を 追 った 会 話 練 習 が 組 み 込 まれていること 日 本 語 学 習 者 が 混 乱 しやすい 表 現 文 法 をビジネス 場 面 に 特 化 し 列 挙 してあることから 学 生 の 口 頭 能 力 養 成 に 対 して 他 の 教 科 書 より 有 効 性 が 高 いだろうと したからである しかし 会 話 練 習 は 基 本 的 には 代 入 練 習 である そのため この 教 科 書 を 2 年 半 使 用 した 結 果 ビジネス 場 面 での 日 本 語 表 現 の 習 得 には 適 しているが 学 習 者 の 運 用 能 力 の 向 上 のためにはより 自 由 度 の 高 い 応 用 練 習 も 必 要 だという 結 論 になった 一 方 タスク 先 行 型 ロールプレイは 2008 年 前 期 にアパレル 業 界 を 舞 台 に 作 成 したもの を 改 良 し IT 観 光 貿 易 の 3 業 種 でそれぞれ 3~5 のロールプレイを 作 成 した そして 1 年 前 期 に 1 つ(IT) 後 期 に 2 つ( 観 光 貿 易 )を 使 用 した このロールプレイ 教 材 を 使 用 する 際 には 武 蔵 野 大 学 の 生 涯 学 習 講 座 大 学 における 留 学 生 をサポートするためのボ ランティア 講 座 文 化 庁 委 託 事 業 仕 事 をする 外 国 人 をサポートするためのボランティア 講 座 を 受 講 したビジネス 経 験 者 のボランティア(シニアサポーター)に 授 業 参 加 しても らった このシニアサポーター 制 度 は 2008 年 前 期 のビジネス 経 験 者 の 授 業 参 加 に 一 定 の 効 果 があると 考 えられたため 授 業 に 参 加 するビジネス 経 験 者 を 確 保 するために 始 めたも のである なお シニアサポーターの 授 業 参 加 は 学 生 シニアサポーター 双 方 に 意 義 のあ る 活 動 であることが 示 されている( 山 辺 村 野 向 山 2009) 3. シラバス 教 材 の 提 案 - 新 たな 展 開 に 向 けて 以 上 のように 2008 年 後 期 からの 2 年 半 は ビジネス 表 現 学 習 のために 既 存 の 教 科 書 を 使 用 し 問 題 発 見 解 決 能 力 異 文 化 調 整 能 力 養 成 のためにタスク 先 行 型 ロールプレイ 教 材 を 使 用 するといった 形 で 授 業 を 展 開 してきた つまり 2 種 類 の 教 材 を 目 的 に 応 じて 使 い 分 けてきた このような 授 業 形 態 により 全 体 としては 学 生 の 口 頭 表 現 教 育 において 一 定 の 成 果 を 上 げてきた しかし 一 貫 したストーリーのない 既 存 の 教 科 書 と 場 面 ごとのタス ク 先 行 型 ロールプレイの 併 用 では ビジネス 経 験 のない 留 学 生 にビジネスの 流 れを 理 解 さ せるのは 難 しい そこで ストーリー 性 を 持 たせたモデル 会 話 集 と 重 要 表 現 の 練 習 を 組 み 込 んだ 教 材 を 試 作 した 第 1 部 はプラスティック 製 品 を 扱 う 商 社 に 就 職 した 留 学 生 を 主 人 公 にして 基 本 的 な 仕 事 の 流 れ 仕 事 の 進 め 方 が 分 かるような 場 面 を 設 定 した 会 話 集 で そこに 会 話 のフ 4

ローチャートと 表 現 練 習 を 付 けた 第 2 部 では 第 1 部 で 示 したモデル 会 話 から 離 れて 自 分 で 考 えて 状 況 に 適 した 会 話 が 展 開 できるようにロールプレイカード( 基 本 と 応 用 )だけ を 示 した 2010 年 度 後 期 に 試 作 版 の 一 部 を 用 いて 2 クラスで 授 業 を 行 い 学 期 終 了 時 にアンケー トを 実 施 した その 結 果 ロールプレイという 授 業 形 態 については 1 会 話 を 覚 えるだけ の 授 業 より 楽 しい 2 会 話 能 力 の 向 上 につながる 3 考 える 力 が 付 く などと 捉 えられて いることが 示 された また 教 材 に 対 する 20 の 項 目 すべてに 関 して 肯 定 的 が 得 られた 特 に1ビジネス 表 現 が 学 べる 2 将 来 ビジネスに 携 わった 時 に 役 に 立 つ 3ビジ ネス 経 験 がない 学 生 にも 使 いやすい などの 項 目 が 高 い であった これらの 結 果 から 今 回 の 試 作 版 ビジネス 日 本 語 教 材 は ビジネス 経 験 のない 留 学 生 をブリッジ 人 材 として 育 成 するために 役 立 つ 可 能 性 があることが 示 唆 された( 村 野 向 山 山 辺 2011) 今 回 の 試 作 版 は 従 来 使 用 してきた 既 存 の 教 科 書 に 代 わるものという 位 置 付 けであった 今 後 この 試 作 版 を 教 材 として 完 成 させるためには 1 部 2 部 と 2008 年 から 改 良 を 重 ね てきた 異 文 化 理 解 を 狙 ったタスク 先 行 型 ロールプレイを 統 合 することが 必 要 であろう そ のような 教 材 を 用 いることで ビジネス 場 面 での 日 本 語 口 頭 能 力 問 題 発 見 解 決 能 力 異 文 化 調 整 能 力 すべてを 養 成 することが 可 能 になると 考 えられる したがって 更 なる 教 材 の 改 良 を 目 指 すと 同 時 に 実 践 と 研 究 を 並 行 して 進 めていくことが 今 後 の 課 題 となろう 参 考 文 献 堀 井 惠 子 (2007) 留 学 生 の 就 職 支 援 のためのビジネス 日 本 語 教 育 に 求 められるものは 何 か 第 6 回 OPI 国 際 シンポジウム:プロフィシェンシーと 第 2 言 語 教 育 121-126. 堀 井 惠 子 (2008) 留 学 生 の 就 職 支 援 のためのビジネス 日 本 語 教 育 に 求 められるものは 何 か 武 蔵 野 大 学 文 学 部 紀 要 132-140. 向 山 陽 子 村 野 節 子 山 辺 真 理 子 (2008) 留 学 生 に 対 するビジネス 日 本 語 教 育 ブリッ ジ 人 材 育 成 の 視 点 を 取 り 入 れたロールプレイ 教 材 の 開 発 と 実 践 WEB 版 日 本 語 教 育 実 践 研 究 フォーラム 報 告 向 山 陽 子 村 野 節 子 山 辺 真 理 子 (2009) ビジネス 日 本 語 教 育 におけるタスク 先 行 型 ロ ールプレイ 教 材 に 対 する 学 習 者 の 言 語 文 化 と 日 本 語 教 育 37, 63-66. 村 野 節 子 向 山 陽 子 山 辺 真 理 子 (2011 発 表 予 定 ) 留 学 生 のためのロールプレイで 学 ぶ ビジネス 日 本 語 教 材 の 開 発 2011( 平 成 23) 年 度 実 践 研 究 フォーラム 山 内 博 之 (2004) ロールプレイで 学 ぶ 中 級 から 上 級 への 日 本 語 会 話 アルク 山 辺 真 理 子 村 野 節 子 向 山 陽 子 (2009) ビジネス 日 本 語 教 育 へのシニアサポーター 導 入 の 試 み 2009( 平 成 21) 年 度 日 本 語 教 育 学 会 春 季 大 会 予 稿 集 145-150. 5

稿 末 資 料 教 科 書 分 析 武 蔵 野 大 学 大 学 院 ビジネス 日 本 語 コースにおける 1 1. Talking Business in Japanese 対 象 主 に 英 語 圏 ビジネスパーソン 上 級 学 習 者 全 20 課 アメリカ 人 ビジネスマンが 日 本 に 着 任 し 客 先 を 紹 介 してもらいカーペットを 販 売 するストーリー 1. 名 刺 を 作 る 2. 日 本 着 任 の 挨 拶 3. 新 しい 客 先 の 紹 介 を 受 ける 4. 新 しい 客 先 の 紹 介 を 受 ける( 面 識 あり) 5. アポイントメント 6. 客 先 訪 問 7. 自 社 紹 介 取 引 打 診 8. 商 品 プレゼン 9. カタログ 作 成 打 ち 合 わせ 10. 問 い 合 わ せ 催 促 11. 問 い 合 わせ 催 促 ( 相 手 が 好 意 的 でない 場 合 ) 12. 先 方 の 担 当 者 にアドバイス 要 求 13. 価 格 交 渉 14. 契 約 条 件 社 内 打 ち 合 わせ 15. 交 渉 成 立 16. 社 内 で 飲 みに 行 く 17. 社 内 で 商 品 納 入 打 ち 合 わせ 18. クレーム 処 理 19. クレーム 処 理 を 社 内 報 告 20. 交 渉 成 立 のお 礼 効 率 的 にビジネス 業 務 を 遂 行 できる 1. 目 的 2. 留 意 事 項 (ビジネスマナーなど) 3.フローチャート 4. 会 話 5. 重 要 表 現 語 彙 表 現 個 々の 語 句 表 現 に 重 点 を 置 かず 場 面 でのやり 取 りに 主 眼 を 置 いている 日 常 的 な 業 務 場 面 を 想 定 し 標 準 的 なやり 取 りの 流 れを 示 している どの 課 からも 学 習 可 能 である 日 本 語 教 師 と 日 本 人 ビジネスマン 教 師 が 連 携 した 授 業 展 開 を 前 提 としている 全 体 が 1 つのストーリーになっているので 業 務 の 流 れが 把 握 しやすい フロートチャートで 会 話 の 流 れが 理 解 できる それぞれの 発 話 で 何 を 言 うべきかが 指 示 されているので 他 の 場 面 で 応 用 がきく どちらかというとプライベートレッスン 向 けである ビジネスマン 教 師 が 大 きな 役 割 を 果 たしているが 確 保 が 難 しいのではないか 欧 米 系 の 日 本 企 業 でトップのビジネスマン 向 けである ビジネス 経 験 のない 学 生 には 内 容 が 特 化 しすぎている 1 ここに 記 述 した 内 容 は 対 象 とした 教 材 に 対 する 一 般 的 な ではない あくまでも 本 学 大 学 院 ビジ ネス 日 本 語 コースで 使 用 することを 考 えた 場 合 の である 6

2.ビジネスのための 日 本 語 初 中 級 対 象 初 級 レベル 終 了 したビジネスパーソン( 英 語 の 訳 が 付 いているので 英 語 話 者 を 想 定 していると 思 われる) 企 業 研 修 生 または 日 本 企 業 に 就 職 を 希 望 する 大 学 生 全 8 課 場 面 シラバスと 機 能 シラバスの 折 衷 1. 紹 介 2. あいさつ 3. 許 可 4. 依 頼 5. 誘 い 6. 電 話 7. アポイント 8. 提 案 申 し 出 ビジネスの 現 場 で 役 立 つ 会 話 表 現 の 習 得 STAGE 1 表 現 練 習 ( 代 入 練 習 + 状 況 のみ 提 示 ) 短 いロールプレイ STAGE 2 表 現 の 定 着 発 話 内 容 についての 指 示 があるロールプレイ STAGE 3 ロールカードによるロールプレイ STAGE 4 学 習 した 表 現 がどのように 使 用 されるか 実 際 の 場 面 を 観 察 する 読 み 物 Vocabulary 欧 米 系 ( 英 語 話 者 ) 学 習 者 を 対 象 としている 機 能 別 どの 課 からも 始 めることが 可 能 である 各 課 とも 社 内 と 社 外 に 分 かれている クラス 授 業 プライベートレッスンに 対 応 できる 独 学 も 可 能 である 社 外 社 内 で 会 話 が 独 立 しているので 表 現 の 違 いが 意 識 化 できる STAGE 4 で 観 察 させる(ビジネスパーソンの 場 合 ) 現 実 への 橋 渡 しになる STAGE 4 に 日 本 のビジネスマナーや 慣 行 などのコラムがあり 基 本 的 知 識 が 得 られる STAGE 3 では RP カードの 形 で 状 況 のみを 提 示 しているため 学 習 者 が 全 体 の 流 れを 考 えながら 会 話 を 作 れる 学 習 した 表 現 を 確 認 しながら かつ 会 話 の 流 れを 把 握 するのに 有 効 である STAGE 1 STAGE 2 では 与 えられた 語 彙 や 状 況 をそのまま 言 うだけでよい 練 習 が 多 い 初 級 でも 考 えさせる 部 分 が 必 要 ではないか 表 現 を 覚 えることに 重 点 が 置 かれている 語 彙 やロールカードには 英 訳 がついているのに 対 し コラムは 日 本 語 のみであ る 独 学 可 能 とうたっているのでやや 不 親 切 である 7

3. 新 装 版 商 談 のための 日 本 語 中 級 対 象 欧 米 系 を 中 心 とした 英 語 が 話 せる 外 国 人 ビジネスパーソン 全 8 課 易 難 機 能 シラバス 1. 説 明 2. 意 見 3. 賛 成 4. 反 対 5. 結 論 6. 説 得 7. クレーム( 謝 罪 説 明 ) 8. プレゼンテーション( 説 得 ) 商 談 ができるようになる STAGE 1 4( 易 難 ) 社 内 / 社 外 STAGE 1 機 能 表 現 定 着 のための 代 入 練 習 ロールプレイ STAGE 2 聴 解 練 習 (Q & A 機 能 表 現 の 書 き 取 り) 応 用 運 用 力 育 成 のための ロールプレイ STAGE 3 複 雑 なロールプレイ STAGE 4 ビジネスシミュレーション 実 際 の 状 況 を 考 えさせる 発 表 商 習 慣 などのコラム 各 課 のポイント 社 外 / 社 内 の 扱 い 商 習 慣 ビジネスマナーなどがコラムとして 記 載 されている 表 現 練 習 まとまりのある 会 話 考 えさせるロールプレイと 段 階 を 追 っている ので 学 習 者 に 負 担 が 少 ない STAGE 3 の 状 況 説 明 だけでロールプレイをさせる 方 法 は 学 習 者 の 考 える 能 力 を 育 成 する 7 課 のクレーム 8 課 のプレゼンテーション 以 外 は 機 能 別 になっているため い ろいろな 業 種 が 各 課 で 扱 われている そのため ビジネス 業 務 全 体 の 流 れはつ かめない 8

4. 実 践 ビジネス 日 本 語 上 級 対 象 日 本 語 でビジネス 活 動 を 行 っている 上 級 レベルの 学 習 者 全 11 課 易 難 場 面 シラバス 1. アポイントメント 2. 業 務 引 き 継 ぎ 3. 面 会 して 交 渉 する 4, 5. クレーム を 受 ける 6,7. トラブル 処 理 8. 謝 絶 9. インタビュー 取 材 10. 議 論 11. プレゼンテーション さまざまなビジネス 場 面 で 実 践 的 な 会 話 展 開 ができる 力 を 養 成 1. ロールプレイにチャレンジ ロールプレイの 流 れを 提 示 2. 全 体 の 会 話 を 数 個 のパートに 分 け 指 示 された 語 彙 状 況 から 会 話 を 作 る (= 戦 略 会 話 ) 代 入 練 習 のための 選 択 肢 がある < 練 習 >ビジネス 会 話 で 注 意 が 必 要 な 表 現 文 法 練 習 がある < 応 用 練 習 > 学 習 者 に 同 じ 状 況 で 会 話 を 作 らせる 3. 戦 略 会 話 を 通 して 話 す (モデル 会 話 の 記 載 がある) 4. 実 践 会 話 各 課 で 提 示 されている 会 話 と 同 じ 流 れで 異 なる 場 面 のロールプレ イを 行 う 練 習 をする 5. 実 践 会 話 のロールプレイの 結 果 を 10 項 目 で する 教 科 書 の 最 後 に 機 能 表 現 集 がある どの 課 からでも 始 めることが 可 能 である コミュニケーション 力 (あいづち 前 置 き 反 対 や 謝 絶 の 状 況 での 抑 揚 やスピ ード 婉 曲 表 現 など)を 養 成 するために さまざまな 場 面 でビジネスに 共 通 す る 表 現 について 徹 底 した 口 頭 練 習 とロールプレイを 行 う このプロセスを 通 し て 適 切 な 説 明 力 を 身 に 付 け 相 手 を 動 かす 会 話 力 を 育 成 する ビジネスの 日 本 語 ( 初 級 ) 商 談 ( 中 級 )から 続 く 上 級 編 として 位 置 付 けられ る 教 科 書 である どこから 始 めることも 可 能 である ビジネスパーソンにとっては 状 況 に 応 じて 会 話 ( 表 現 )を 学 べる < 練 習 >は 日 本 語 学 習 者 が 混 乱 しやすい 表 現 文 法 をビジネス 場 面 に 特 化 し 列 挙 してあり 有 効 性 が 高 い 各 課 に 連 携 がないため ビジネス 業 務 の 流 れがつかめない ある 程 度 のビジネス 業 務 に 関 する 専 門 知 識 がないと 理 解 できない ( 後 半 部 分 ) ビジネス 経 験 のない 学 生 向 けではない 戦 略 会 話 での 代 入 練 習 では ただ 単 に 表 現 を 入 れればよい 練 習 になってし 9

まう 徹 底 的 な 口 頭 練 習 をするという からは 外 れていないが こうした 徹 底 した 口 頭 練 習 で 果 たして 運 用 能 力 が 育 成 されるかは 疑 問 である 応 用 練 習 の 実 践 会 話 のための 状 況 説 明 が 発 話 ごとに 丁 寧 に 提 示 されているため に 学 習 者 は 会 話 全 体 が 見 えにくい < 応 用 練 習 >で 学 習 者 の 状 況 に 合 わせた 会 話 を 作 らせることで 運 用 能 力 を 高 め ようとしていると 思 われるが その 比 重 が 低 すぎる 基 本 的 には 徹 底 的 な 代 入 練 習 が 多 い 実 践 会 話 ( 応 用 練 習 )も 各 発 話 で 言 うべき 内 容 の 詳 細 な 説 明 を 読 んで 会 話 を 続 けていく 練 習 である これで 運 用 能 力 が 上 がるかは 若 干 疑 問 である 5. 日 本 企 業 への 就 職 対 象 中 国 人 学 生 全 8 課 1. 自 己 紹 介 2. 電 話 3. アポイント 4. 依 頼 ( 断 り) 5. 許 可 求 め/ 承 諾 6. お 礼 /お 詫 び 7. 意 見 8. 誘 い 受 ける/ 断 る 日 本 企 業 で 働 くときに 必 要 とされる 基 本 の 文 型 や 表 現 を 身 に 付 け 簡 単 な 表 現 で 自 分 の 伝 えたいことを 誤 解 なく 相 手 に 伝 え 仕 事 がスムーズに 進 められる この 課 で 練 習 する 文 型 表 現 機 能 別 に 提 出 聞 いてみよう( 穴 埋 め) 文 型 表 現 確 認 聴 解 どう 言 いますか どこがヘン? 誤 用 の 提 示 言 ってみようⅠ 言 ってみようⅡ 代 入 練 習 社 外 / 社 内 状 況 説 明 から 会 話 を 作 る 状 況 説 明 を 読 み 会 話 を 完 成 させる ロールプレイ 状 況 説 明 でロールプレイをする チャレンジ(リスニング) 新 しいことば 中 国 人 向 け 中 国 語 訳 付 RP は 今 まで 練 習 した 表 現 をどう 使 って 会 話 をするかを 学 習 者 に 考 えさせる ( ビジネスのための 日 本 語 商 談 のための 日 本 語 と 同 じ 形 式 である ) フローチャートは 表 現 が 多 すぎる 会 話 を 書 く 作 業 では 使 えるが 話 す 作 業 では 役 に 立 たない むしろ 状 況 設 定 を 具 体 的 にしたフローチャートの 方 が 有 効 だ と 思 われる 10

6. 実 用 ビジネス 日 本 語 対 象 英 語 圏 学 習 者 初 級 を 終 了 した 学 習 者 全 10 章 1. 挨 拶 2. 電 話 3. 依 頼 4. 注 文 5. 誘 い 6. 許 可 7. アドバイス 8. 情 報 伝 達 9. 意 見 陳 述 10. 意 見 交 換 社 内 で 使 う 日 本 語 ビジネス 用 語 をマスターする 基 本 会 話 戦 略 表 現 実 用 会 話 学 習 項 目 の 理 解 すぐに 使 える 表 現 の 習 得 現 場 でのやり 取 り 会 話 の 形 で 教 材 化 されている 正 確 に 迅 速 に 学 習 することが 可 能 である どの 課 からでも 始 めることが 可 能 である 電 話 会 話 (2 章 )にフローチャートが 付 いている Coffee Break で 日 本 社 会 の 常 識 マナーについて 説 明 されている 系 統 的 な 道 筋 に 添 って 実 際 に 使 われる 表 現 を 記 載 している 生 き 生 きとした 日 本 語 の 学 習 が 可 能 である 英 訳 が 付 いている 表 現 のバリエーションは 増 える 戦 略 表 現 が 細 分 化 されすぎている 聴 解 で 十 分 であろう 実 際 にどの 表 現 をどの 状 況 で 使 えばいいのか 混 乱 する 恐 れがある 違 いの 説 明 が 男 女 の 区 別 だけで 基 本 会 話 の 代 入 練 習 に 使 おうとすると 不 適 切 なものが 出 てくる 状 況 説 明 がないと 不 適 切 に 使 う 危 険 性 が 大 きい 実 用 会 話 から 発 展 した 練 習 がないため 丸 暗 記 で 終 わってしまう 初 級 を 終 わった 学 習 者 には 難 しい 表 現 が 多 すぎる 11

7 8. ビジネス 日 本 語 1 内 定 者 編 2 新 入 社 員 編 (DVD 教 材 対 応 テキスト) 対 象 中 級 上 級 以 上 ( 能 力 試 験 2 級 以 上 程 度 ) テキスト 1 内 定 者 編 1. ビジネスマナーの 基 本 2. 敬 語 Ⅰ 敬 語 の 基 本 3. 敬 語 Ⅱ 敬 語 の 使 い 方 4. ビジネス 文 書 Ⅰ ビジネス 文 書 の 書 き 方 5. ビジネス 文 書 Ⅱ 様 々なビジネス 文 書 (4 5 でテキストの 1/2 を 占 める) テキスト 2 新 入 社 員 編 6. 電 話 を 受 けるⅠ 7. 電 話 を 受 けるⅡ 8. 電 話 をかける 9. 訪 問 のマナー 10. 応 接 のマナー ビジネス 日 本 語 ビジネスマナーを 定 着 させる ( 映 像 を 使 用 ) 映 像 で 場 面 と 会 話 を 把 握 する(よい 例 / 悪 い 例 ) アドバイザーの 解 説 (テキスト) チェックポイント 会 話 注 意 点 /コラム 映 像 教 材 映 像 で 学 ぶビジネス 日 本 語 の 副 教 材 会 社 設 定 登 場 人 物 が 一 貫 して 仕 事 の 流 れがつかみやすい 状 況 説 明 と 写 真 で 会 話 が 作 れる マナーが 学 べる (ここに 重 点 が 置 かれている ) 視 覚 的 配 慮 がなされている ( 写 真 の 提 示 が 多 く 理 解 しやすい ) ビジネス 場 面 での 待 遇 表 現 漢 字 読 みなどを 詳 しく 説 明 している 映 像 を 見 た 後 の 押 さえとしては 有 効 である 会 話 の 練 習 より 表 現 を 押 さえる( 書 かせる) 部 分 が 多 い 映 像 教 材 がないと 使 いにくい あくまでも 副 教 材 の 位 置 付 けであり ビジネス 会 話 のテキストとしては 不 十 分 である 12