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翌 朝 千 与 は 神 の 社 で 目 が 覚 めました みんなが 宮 殿 に 連 れてきてくれたのでしょう 千 与 か どこからともなく 声 が 聞 こえます はい いつも 私 の 住 処 に 来 た 動 物 たちと 遊 んでくれてありがとう 今 まで 動 物 たちと 遊 び 私 の 住 処 を 掃 除 してくれたお 礼 に これから 千 与 にいいことを 教 えてあげよう この 後 私 の 住 処 の もう 一 つ 向 こうの 山 が 火 を 噴 く その 山 の 神 が 怒 っているからだ 私 の 住 処 より 向 こう 側 に 行 かないように 村 の 人 にもそう 伝 えておくれ はい いつも 住 処 で 遊 んでしまってごめんなさい 怒 っていないよ これからもたまに 遊 びに 来 なさい またいいことを 教 えてあげよう 千 与 は 自 分 のいた 神 の 社 の 扉 をあけ 放 つと 村 の 人 にそのことを 教 えました 村 の 人 で 千 与 の 言 葉 を 信 じたものは その 日 の 狩 りを 止 めて 村 にとどまりました しかし 千 与 の 家 族 と 仲 が 悪 い 人 々は 向 こうの 山 まで 行 ってしまいました はたして その 日 の 夕 方 急 に 向 こう の 山 が 噴 火 し 山 が 大 きく 崩 れてしまいました 神 様 私 怖 いよ 千 与 や 千 与 が 教 えなければもっとたくさんの 人 が 死 んでいた そうならないように 千 与 は 怖 がらないで もっと 多 くの 人 を 救 いなさい はい その 後 千 与 は 姫 巫 女 (ひめみこ) と 呼 ばれるようになり その 予 言 は ほとんどすべて 当 たるとして 多 くの 人 が 聞 きに 来 ました 姫 巫 女 は 隣 村 やその 向 こうの 国 の 人 々にも 喜 んで 神 様 の 言 葉 を 伝 えました 中 には 姫 巫 女 の 予 言 を 嫌 がる 人 もいました しかし そのような 人 の 行 動 も 神 様 は 全 て 教 えてくれました 姫 巫 女 は 隣 村 の 人 々がもうじき 攻 めてきます と 言 って 多 くの 人 が 姫 巫 女 を 守 るようにしてきたのです

これが サ 2 というものですか 神 様 が 姫 巫 女 に 米 を 渡 しました 千 与 よ これを 河 原 に 撒 いて 水 と 太 陽 をたくさんあげると 良 い 今 までの 穀 物 よりも 良 い 収 穫 になる ありがとうございます ある 日 神 様 の 言 う 通 りに 久 しぶりに 神 の 住 処 に 行 き 動 物 たちと 遊 んでいると ウサギが 草 で 包 んだ 米 を 持 ってきたのです 姫 巫 女 は ウサギと 少 し 遊 ぶと 神 様 の 報 告 の 通 りに 米 を 育 てはじめました 翌 日 から 村 の 人 々は 狩 猟 するものと 米 を 育 てるものとに 分 かれて 皆 で 働 きました 姫 巫 女 のいる 国 は 稲 作 と 狩 猟 で 非 常 に 豊 かになっていきました 山 の 神 と 人 の 国 として 多 くの 人 が 集 まってくる 国 になりました しかし 人 が 多 くなれば 姫 巫 女 はそこでまた 大 きな 悩 みを 抱 えるようになりました 神 様 人 が 多 くなってしまいました 食 べるものが 足 りません どうしたらよいでしょう か 千 与 よ 海 を 渡 り 大 陸 の 真 ん 中 に 魏 (ぎ) 3 という 大 きな 国 がある その 国 は 千 与 の 国 よりも 多 くの 人 を 抱 え 戦 争 もおこない そして 多 くの 食 料 を 作 り 出 している その 国 に 行 ってどうしたらよいか 見 ておいで きっとうまくゆく 神 様 どうやったら 魏 の 国 の 人 はあってくれますか 千 与 よ 魏 の 国 の 人 は 今 戦 争 をしている 兵 士 を 少 し 貸 してあげなさい それが 最 もよいであろう わかりました 姫 巫 女 は すぐに 隣 の 国 に 行 ける 兵 士 と そして 稲 作 の 技 術 者 である 難 升 米 (なしめ)を 呼 2 サ 古 い 日 本 の 言 葉 で 稲 の 神 様 のことをいう 3 魏 中 国 の 古 い 国 名 三 国 志 などの 時 代 に 出 てくる

び 寄 せ 神 様 のお 告 げとして 魏 の 国 に 向 かわせました その 模 様 は 中 国 の 歴 史 書 である 魏 志 倭 人 伝 (ぎしわじんでん) に 書 いてあります 景 初 二 年 (238 年 ) 六 月 倭 の 女 王 は 大 夫 の 難 升 米 (なしめ)たちを 帯 方 郡 (たいほ うぐん)に 派 遣 して 天 子 に 朝 貢 (ちょうこう)したいと 求 めた 太 守 の 劉 夏 (りゅうか) は 使 いを 派 遣 して 都 洛 陽 (らくよう) まで 送 らせた ( 中 略 ) 難 升 米 牛 利 (ぐり)に 託 す 国 に 帰 ったならば 記 録 して 受 取 り 汝 の 国 中 の 人 々に 示 して わが 国 家 が 汝 の 国 を 哀 れんでいることを 知 らしめよ そのために 丁 重 (ていちょう)に 汝 に 良 いものを 与 え るのである このようにして 難 升 米 は 収 穫 量 が 多 くなるような 技 術 を 大 陸 から 持 ち 帰 ってきたのです な お この 時 に 山 の 神 と 人 の 国 は 魏 の 国 では 邪 馬 台 国 (やまたいこく) と 訳 され また 姫 巫 女 は 卑 弥 呼 (ひみこ) と 書 かれることになったのです 当 時 日 本 には 文 字 はま だ 伝 わっていなかったので この 魏 志 倭 人 伝 の 記 述 が そのまま 現 在 でもつかわれていま す このようにして 山 の 神 と 人 の 国 は 徐 々に 発 展 してゆきました 姫 巫 女 は 今 まで 以 上 に 神 の 住 処 に 行 き また 国 の 中 心 にある 神 の 社 で 神 様 の 声 を 聴 き それを 人 々に 伝 えたのです しかし そのような 姫 巫 女 をあまり 快 く 思 っていなかった 人 がいました 狗 奴 国 (くぬこく) の 男 王 卑 弥 弓 呼 (ひみくこ)という 人 です 自 分 の 国 の 人 々も 次 々に 山 の 神 と 人 の 国 に 行 ってしまい どんどんと 領 土 が 少 なくなってしまいます それも 姫 巫 女 という 人 がそれを 治 めているといいます 考 えてみろ 女 が 男 の 俺 に 勝 てるはずがない それにもかかわらず どうして 俺 は 姫 巫 女 に 勝 てないのだ 卑 弥 弓 呼 は 自 分 の 屋 敷 に 家 臣 たちを 集 めて 酒 を 飲 みながら 苦 々(にがにが)しげにそう

言 いました 恐 れながら 申 し 上 げます 狗 奴 国 軍 の 将 軍 が 言 いました それは 我 々が 行 く 場 所 邪 馬 台 国 に 行 くまでに 必 ず 敵 の 軍 隊 が 待 ち 伏 せしているので す こちらの 軍 の 動 きが 全 部 姫 巫 女 にはわかっているかのようで まったく 勝 てません どうして 我 々の 軍 の 動 きがわかってしまうのだ 恐 れながら 狗 奴 国 の 大 臣 が 声 をあげます 邪 馬 台 国 から 戻 った 我 々の 用 間 (ようかん) 4 から 話 を 聞 きますと どうも 姫 巫 女 に 山 の 神 が 事 前 に 我 々の 動 きを 教 えているようで 我 々の 動 きは 神 々によってばれてしまっている のです そうか 神 か 卑 弥 弓 呼 は 酒 を 一 気 に 飲 み 干 すと にやりと 笑 って 言 いました 神 を 殺 せ 神 の 住 処 を 壊 してしまえ 数 日 後 狗 奴 国 の 用 間 は 邪 馬 台 国 にいました そんなことは 全 く 知 らない 姫 巫 女 は いつ ものように 山 の 神 の 住 処 に 向 かいます 沿 道 には 多 くの 人 が 姫 巫 女 を 見 送 っています その 中 に 狗 奴 国 のスパイも 入 っていたのです あそこが 神 の 住 処 か 姫 巫 女 がいなくなった 後 狗 奴 国 のスパイは 山 の 中 の 神 の 住 処 を 壊 しました そこにある 木 々をすべて 薙 (な)ぎ 払 い 火 をつけ そこにいる 動 物 を 殺 し そして その 土 地 に 穴 を 掘 って 汚 いものを 埋 めたのです 千 与 千 与 神 様 4 用 間 スパイのこと

もうおわりだ 私 の 力 がなくなってしまった どうして さようなら 千 与 慌 てて 姫 巫 女 は 神 の 住 処 に 行 きました きゃー 姫 巫 女 は 神 の 住 処 があまりにもひどい 状 態 になっているのを 見 て そのまま 倒 れてしまっ たのです 日 本 の 神 々は 怒 り それから 二 年 間 太 陽 を 隠 してしまいました 姫 巫 女 は 神 の 住 処 が 壊 されたことでショックを 受 け 病 気 になりました そのうえ 神 様 の 怒 りを 受 けて 亡 くなっ てしまいました 私 が 私 が 神 様 を 護 れなかった ごめんなさい 姫 巫 女 は 最 期 にそのように 言 うと 静 かに 息 を 引 き 取 りました 姫 巫 女 と 神 様 のいない 山 の 神 と 人 の 国 は 弱 かったのです 姫 巫 女 の 死 を 知 ると 狗 奴 国 の 卑 弥 弓 呼 はすぐに 攻 め 込 みました しかし 神 様 を 汚 したのは 卑 弥 弓 呼 です 神 様 はすぐに 稲 妻 を 落 として 狗 奴 国 の 卑 弥 弓 呼 を 殺 してしまい また 悪 いことをした 軍 をすべて 滅 ぼしてし まいました その 後 国 がたくさん 出 てきましたが 戦 争 ばかりしてまったく 平 和 にはなりませんでした 邪 馬 台 国 の 人 々は 戦 争 を 止 めさせ 姫 巫 女 の 姪 の 壱 与 (いよ) という 名 の 女 性 を 姫 巫 女 の 代 わりにして 国 を 治 めたのです でも 国 の 人 は 姫 巫 女 の 時 代 が 良 かったと いつまでも 思 い 出 し 山 の 神 の 住 処 はきれいにして 神 社 を 建 てたのでした

第 3 話 日 本 武 尊 小 碓 命 (こうすのみこと)はいるかな 景 行 天 皇 (けいこうてんのう) 1 は 息 子 の 小 碓 命 を 呼 び 出 しました 景 行 天 皇 は 現 在 の 九 州 福 岡 県 当 時 は 筑 紫 国 といわれていた 仮 の 宮 殿 に 来 ていました 景 行 天 皇 の 息 子 である 小 碓 命 は 飛 鳥 の 都 からわざわざ 呼 ばれたのです 小 碓 元 気 か しばらく 見 ないうちに 大 きくなったな はい 陛 下 のおかげをもちまして 健 やかに 過 ごしております 本 当 の 親 子 ではあっても 景 行 天 皇 と 皇 太 子 でもない 小 碓 命 は 宮 殿 でも また 社 会 的 にも 身 分 が 全 く 違 います そのため 小 碓 命 は 父 であっても 天 皇 に 対 するときは 敬 語 で 話 さなけ ればなりません 一 つ 小 碓 に 聞 きたいことがある はい 何 なりと 実 は われら 朝 廷 が 命 じてもその 命 令 に 服 さない 者 がおる 小 碓 は 朕 (ちん) 2 の 命 令 に 服 さない 者 をどうするか それは 忌 忌 (ゆゆ)しき 問 題 でございます この 小 碓 がきっと 成 敗 して 御 覧 に 入 れましょ う よし それでこそ 我 が 息 子 小 碓 である 景 行 天 皇 は 手 をたたいて 喜 びました 陛 下 に 申 しあげます 陛 下 の 命 令 に 服 さない 者 とは 一 体 誰 でしょうか 今 戦 っておる 熊 襲 建 (くまそたける) 3 兄 弟 である 1 景 行 天 皇 第 12 代 天 皇 和 名 で 大 足 彦 忍 代 別 天 皇 (おおたらしひこおしろわけのすめらみこ と) 2 朕 天 皇 や 皇 帝 が 自 分 のことを 指 していう 言 葉 3 熊 襲 建 景 行 天 皇 の 時 代 九 州 南 部 に 勢 力 の 在 った 豪 族

え 熊 襲 建 ですか 小 碓 命 が 驚 くのも 無 理 はありません もともと 朝 廷 は 初 代 神 武 天 皇 が 九 州 の 高 千 穂 から 東 征 軍 を 率 いて 大 和 の 国 を 平 定 してでき たものです よって 現 在 の 朝 廷 は 九 州 が 元 々の 地 盤 なので 関 係 は 深 いはずでした しかし 何 代 もつづくなかで 九 州 の 中 に 自 分 たちこそ 本 来 の 大 和 朝 廷 の 直 臣 である というよう な 思 いが 強 くなり 飛 鳥 の 都 の 役 人 との 間 に 意 識 の 違 いができるようになってしまったのです 景 行 天 皇 は そのことを 問 いただすために 熊 襲 建 を 呼 び 出 しましたが 熊 襲 建 は 上 京 しませ んでした そこで 景 行 天 皇 は 軍 を 率 いて 熊 襲 建 征 伐 (せいばつ)に 来 たのです しかし 熊 襲 建 の 軍 は 強 かったのです もともと 九 州 の 土 地 を 知 り 尽 くしており 地 盤 を 生 かした 戦 いをしただけでなく 兵 の 一 人 一 人 が 精 強 でとてもかなわなかったのです そこで 景 行 天 皇 は 誰 かに 暗 殺 させることを 考 えました しかし 今 率 いている 軍 の 者 は 何 回 も 戦 っている 間 に 顔 を 知 られてしまっています そこで 強 く そして 自 分 が 最 も 信 頼 で きる 自 分 の 息 子 の 小 碓 命 を 呼 んだのです 数 万 の 軍 勢 でも 倒 せない 熊 襲 建 を 私 に 倒 せとおっしゃられるのですか そうだ それも 小 碓 軍 はなし 小 碓 一 人 で 行 って 倒 してまいれ そんな それは 無 理 というものでございます いや 私 のところに 来 た 情 報 では 熊 襲 建 は 現 在 自 分 の 屋 敷 を 新 築 中 で その 屋 敷 が 来 月 出 来 上 がるそうだ 陛 下 陛 下 がそこまでご 存 知 とは 知 らず 失 礼 いたしました その 屋 敷 の 新 築 祝 いの 宴 に 入 り 込 み 熊 襲 建 を 斃 (たお)してきたらよいのですね 小 碓 命 は 景 行 天 皇 が 見 込 んだだけあって 非 常 に 頭 が 良 く また 行 動 力 がありました 小 碓 命 は すぐに 母 のところに 行 き 女 性 用 の 小 袖 を 借 りました まだ 十 六 歳 であまり 農 作 業 など をしない 小 碓 命 は 肌 も 白 く 身 体 もそんなに 大 きくはなかったので 大 人 の 女 性 の 小 袖 を 着 て いれば 女 性 に 見 られます そうすれば 武 士 や 他 の 男 と 違 って 熊 襲 建 に 近 づくことも 簡 単 に

なると 思 ったのです 小 碓 命 は 宴 会 の 中 にうまく 入 り 込 みました 新 築 祝 いだけあって 酒 も 料 理 も 素 晴 らしい ものばかりです 小 碓 命 は いつも 見 ている 宮 廷 内 の 女 中 のように 酒 や 料 理 を 運 んだり お 酌 をしたりというように 振 る 舞 って 新 築 の 祝 いの 席 で 普 通 に 働 きました そこの 女 中 あまり 見 かけない 顔 であるな わざわざこの 熊 襲 様 のお 祝 いに 駆 けつけたの か 熊 襲 建 は 朝 から 続 く 酒 宴 の 席 での 酒 と 料 理 で 顔 どころか 身 体 中 真 っ 赤 になり かなり 酔 っ ているのか 近 くの 柱 に 寄 りかかって 身 体 もだるそうでした はい 私 ですか そうじゃ こっちに 来 てこの 熊 襲 様 に 酒 の 酌 をせよ 小 碓 命 は 近 くのお 酒 の 器 を 手 に 取 ると 熊 襲 の 近 くに 行 きました そして 熊 襲 建 が 利 き 手 の 右 手 で 器 を 差 し 出 した 瞬 間 小 碓 命 は 懐 にしまった 懐 剣 を 熊 襲 建 の 腹 に 突 き 刺 しました お お 前 は 景 行 天 皇 の 息 子 小 碓 命 である お 命 頂 戴 する 慌 てたのは 熊 襲 建 の 弟 です 兄 である 熊 襲 建 が 殺 されたことを 見 て とるものもとりあえ ず すぐに 逃 げだしました しかし 弟 も 朝 からの 酒 宴 で 酔 ってしまって 速 く 走 れませんでし た 小 碓 命 は すぐに 追 いつくと 熊 襲 建 を 刺 した 懐 剣 を 一 気 に 背 中 に 突 き 立 てました 我 々が 最 も 強 いと 思 っていたが 東 の 国 にはもっと 強 い 者 がいた 我 々は 熊 襲 で 最 も 強 い 建 と 名 乗 っていたが あなたは 倭 の 国 で 最 も 強 い ヤマトタケル とこれから 名 乗 ってくださ い 熊 襲 の 弟 はそう 言 うと そのまま 息 絶 えてしまいました こうやって 小 碓 命 は これ 以 来 日 本 武 尊 (やまとたけるのみこと) と 名 乗 るようになった のです そして たった 一 人 で 強 い 熊 襲 兄 弟 を 誅 (ちゅう)した ということで その 武 勇 は

日 本 で 有 名 になったのです しかし その 有 名 になったことで 最 も 困 ったのが 父 である 景 行 天 皇 でした 景 行 天 皇 は すでに 皇 太 子 を 別 な 人 に 決 めていました また 長 男 が 跡 を 継 いだ 方 が 争 いもなくなります しかし 日 本 武 尊 が 強 く 有 名 になると 日 本 武 尊 を 天 皇 にすべき というような 声 が 朝 廷 の 中 で 上 がってきてしまいます そこで 景 行 天 皇 は 人 気 があり 強 い 日 本 武 尊 を 都 から 遠 ざける ようにしたのです 小 碓 よ はい お 呼 びでございましょうか 陛 下 熊 襲 を 斃 したのはお 手 柄 であった 朕 がほめてつかわす ありがとうございます ところで 熊 襲 を 斃 しても まだ 私 の 命 令 に 服 さない 荒 ぶる 神 々がいるので 困 っておる 今 度 はそれを 斃 してきてほしい 東 国 十 二 か 国 のすべてを 平 定 してまいれ 陛 下 熊 襲 の 時 のように 何 か 情 報 がおありでしょうか 朕 であっても 十 二 か 国 分 の 情 報 をすべて 持 っているわけではない 今 回 は 小 碓 いや 今 や 日 本 武 尊 というのであったか そなたが 情 報 収 集 からすべてをやってまいれ ああ 何 という 陛 下 は 私 にそのようなことができるとお 思 いでしょうか そなたの 兄 の 大 碓 (おおうす) 4 に 任 せたら 逃 げてしまった 兄 弟 で 助 け 合 うのは 本 分 であ ろう よろしく 頼 む 景 行 天 皇 は そう 言 うと 日 本 武 尊 の 反 論 も 聞 かずに 奥 の 間 に 下 がってしまいました 日 本 武 尊 は これで 最 後 になるかと 思 い 伊 勢 神 宮 にいる 母 の 下 に 行 きました 母 は 大 変 心 配 していましたが 天 皇 の 命 令 であれば 従 わないわけにはいきません 何 もしてあげられない けれども これを 持 ってゆきなさい 伊 勢 神 宮 に 伝 わる 草 那 芸 剣 (くさなぎのつるぎ)と 小 さ 4 大 碓 大 碓 命 日 本 武 尊 の 兄 古 事 記 では 景 行 天 皇 に 逆 らって 日 本 武 尊 に 殺 されてしまうが 日 本 書 紀 では 景 行 天 皇 に 東 国 征 伐 を 命 じられるも 怖 くなって 逃 げ 出 してしまう

な 袋 を 一 つ 手 渡 しました 何 かあればこれを 開 けてみなさい きっと 役 に 立 つから 日 本 武 尊 は それをもって 東 国 に 行 きました 東 国 に 来 たら そこは 敵 ばかりです さすがの 日 本 武 尊 も なかなかうまくいきません そ れでも 三 河 国 遠 江 国 と 平 定 して 先 に 進 みました ある 日 荒 ぶる 神 がいる と 言 われてそちらの 方 向 に 進 むと 一 面 ススキが 茂 っています いまだ 敵 はその 時 に 日 本 武 尊 を 囲 むように 火 をつけたのです どうしよう その 時 に 日 本 武 尊 の 頭 の 中 に 伊 勢 であった 母 の 顔 が 思 い 浮 かびました 困 った 時 にあけて みるとした 袋 の 中 には 火 打 石 が 入 っていたのです よし 日 本 武 尊 は 草 那 芸 剣 で 近 くのススキを 切 り そして 火 打 石 で 迎 え 火 をつけて 敵 を 逆 に 焼 き 尽 くしました このことから 静 岡 県 には 今 でも 焼 津 という 地 名 が 残 っています 草 那 芸 剣 と 火 打 石 で 順 調 に 平 定 を 進 めた 日 本 武 尊 でしたが 戻 ってきて 美 濃 国 伊 吹 山 に 最 後 の 荒 ぶる 神 がいるといわれて それを 平 定 に 行 こうとしました しかし その 時 草 那 芸 剣 が 急 に 熱 を 帯 びて 全 く 剣 を 持 つことができなくなりました 草 那 芸 剣 などなくても 素 手 で 伊 吹 の 神 を 平 定 してこよう 日 本 武 尊 は そう 言 うと 素 手 で 伊 吹 山 に 登 りました しかし 伊 吹 山 の 神 は 大 氷 雨 を 降 らせ 日 本 武 尊 を 失 神 させ 追 い 返 してしまいます 居 醒 の 清 水 (いさめのしみず) 5 などを 使 って 何 と か 山 を 下 りますが 病 気 になってしまいました 何 とか 国 に 帰 りたい 病 の 身 体 でありながら 日 本 武 尊 は 何 とか 大 和 の 国 を 目 指 します しかし どんなに 強 い 日 5 居 醒 の 清 水 滋 賀 県 米 原 町 醒 井 (さめがい)の 加 茂 神 社 に 出 る 湧 き 水 のこと

本 武 尊 も 神 の 障 りで 起 きた 病 気 には 勝 てず とうとう 伊 勢 の 国 能 煩 野 (のぼの 三 重 県 亀 山 市 )で 亡 くなってしまうのです 尾 張 に ただに 向 へる 尾 津 の 崎 なる 一 つ 松 あせを 一 つ 松 人 にありせば 太 刀 はけましを きぬ 着 せましを 一 つ 松 あせを <ミヤズヒメのいる 尾 張 の 国 に 向 いてる 尾 津 岬 の 一 本 松 よ なあ 一 本 松 よ お 前 が 人 間 だったら この 刀 をつけてやれるのに この 着 物 を 着 せてやれるのに なあ 一 本 松 よ > 大 和 は 国 のまほろば たたなづく 青 垣 山 隠 れる ヤマトしうるはし < 大 和 は 日 本 の 中 でもっともすばらしいところだ 長 く 続 く 垣 根 のような 青 い 山 々に 囲 まれた 大 和 は 本 当 に 美 しい > 命 の またけむ 人 は たたみこも 平 群 (へぐり)の 山 の 熊 白 檮 (くまかし)が 葉 を 髻 華 (うず) 6 に 挿 せ その 子 < 命 の 無 事 な 者 は 幾 重 にも 連 なる 平 群 山 (= 奈 良 県 生 駒 郡 平 群 村 )の 大 きな 樫 の 木 の 葉 をかんざしとして 挿 すがよい > 嬢 子 (おとめ)の 床 のべに わが 置 きし 剣 の 太 刀 その 太 刀 はや < 私 がミヤズヒメの 寝 床 に 置 いてきた 草 薙 の 剣 ああ あの 太 刀 はどうしただろうか > この 四 つの 歌 を 詠 んで 亡 くなった 後 日 本 武 尊 は 白 鳥 になって 海 に 飛 んでいったと 伝 わっ ています 6 髻 華 かんざし 当 時 は 髪 飾 りではなく 頭 を 守 る 魔 よけとして 使 われていた