被 災 者 さまとご 家 族 さま 向 け 被 災 者 さまとご 家 族 さまへのリーフレット ~ 傷 つかれた 心 をご 自 愛 していただくために~ 2011 年 3 月 18 日 発 行 製 作 : 株 式 会 社 アドバンテッジ リスク マネジメント 監 修 : 早 稲 田 大 学 教 授 熊 野 宏 昭 先 生 ( 医 学 博 士 医 師 ) 管 理 番 号 :hisaicare_01_201104n Copyright(C)2011 Advantage Risk Management Co., Ltd. All Rights Reserved. 1
被 災 者 さまとご 家 族 さまへ このたびの 地 震 災 害 にお 遭 いになられました 被 災 者 の 皆 さま 方 とご 家 族 さまに 謹 んで 心 より お 見 舞 いを 申 し 上 げます 私 どもは 企 業 や 公 的 機 関 にお 勤 めの 社 員 さま 職 員 さまに 心 のご 支 援 サービスをご 提 供 させて いただいております 株 式 会 社 アドバンテッジ リスク マネジメントと 申 します 被 災 者 の 皆 さま 方 がご 家 族 さまも 含 め 心 をご 自 愛 していただく 上 でのご 参 考 になればと 願 い いくつか のポイントをこのリーフレットにまとめさせて 頂 きました もし 何 かのお 役 にたつようでしたら 大 変 有 難 く 思 っ ております 1 安 全 の 優 先 について まず ご 自 身 と 今 ご 一 緒 にいらっしゃるご 家 族 のお 体 と 心 の 安 全 をなによりも 優 先 されてく ださい 安 否 をご 確 認 されたい お 探 しになりたいというお 気 持 ちはたいへんお 強 いと 思 いま すが 指 定 された 安 全 なエリアから 離 れる 事 がないようにされる 事 がとても 大 切 です 2 周 りの 方 との 交 流 について ご 無 理 のない 範 囲 で 結 構 ですので 被 災 されお 近 くにいらっしゃる 他 の 方 々ともお 話 しした り 交 流 なさってみることもよいかもしれません まずは 挨 拶 だけでもよいと 思 います 3お 子 さまへのケア 小 さい 子 供 や 思 春 期 のお 子 さまが これ 以 上 不 安 や 苦 しみを 感 じられる 事 を 防 ぐために 可 能 でしたら 映 像 音 ( 災 害 のテレビやラジオの 報 道 も 含 みます)など 災 害 を 思 い 出 させる 刺 激 か ら 一 時 的 に 遠 ざけてあげることも 良 いでしょう これは 大 人 の 皆 さま 方 ご 自 身 がお 辛 く 感 じ られるときも 同 様 です もしお 子 さまが 不 安 を 感 じられたら それについて 話 しあってみてあげてください その 際 に 同 じ 目 の 高 さで 話 すようにして ときには 手 を 取 ってあげたりするのもよいでしょう も し 周 囲 にひどく 取 り 乱 している 方 がいらっしゃる 場 合 は お 子 さまを 少 しその 方 から 離 される ようにしていただいたり びっくりして 落 ち 着 くのに 時 間 がかかる 人 もいらっしゃるんだよ という 事 をお 子 さまに 伝 えてさしあげることもよいと 思 います 4 医 療 機 関 のご 利 用 みなさまご 自 身 やご 家 族 さまに 次 のようなことがあった 時 は 医 療 機 関 のご 利 用 医 師 への ご 相 談 をお 考 えになってください 睡 眠 がとれない 時 パニック 発 作 ( 動 悸 息 苦 しさ 強 い 恐 怖 感 など)が 起 きてコントロールする 必 要 がある 時 極 度 の 興 奮 状 態 で じっとしていられなくなった 時 自 分 を 傷 つけてしまったり その 危 険 性 が 高 いと 思 われる 時 抑 うつや 不 安 が 強 い 時 Copyright(C)2011 Advantage Risk Management Co., Ltd. All Rights Reserved. 2
5 今 のお 辛 いお 気 持 ちと 感 覚 について 皆 さま 方 は 大 変 な 体 験 をなさったので いろいろな 形 で 辛 いお 気 持 ちをお 感 じになっていら っしゃることと 思 います 今 回 のような 大 変 な 災 害 に 遭 われた 場 合 次 のような 気 持 ちを 経 験 される 方 が 非 常 に 多 数 いらっしゃいます 恐 怖 ご 不 安 な 気 持 ち 音 光 などの 刺 激 に 対 して 過 敏 に 反 応 してしまうこと 怖 かった 体 験 が 急 に 断 片 的 によみがえるフラッシュバックという 体 験 集 中 力 の 低 下 怒 り いらいらしたお 気 持 ち 罪 悪 感 後 悔 を 感 じること 悲 しみ おちこみの 気 持 ち 感 情 があまり 感 じられず 感 情 がマヒしたように 思 うこと 否 定 的 な 考 えになってしまうこと など このような 辛 いお 気 持 ちや 感 覚 は 大 変 な 災 害 に 遭 われたことに 対 する 心 の 反 応 として ど なたにも 当 然 におこってくることと 考 えられます 人 それぞれに 個 人 差 はおありですが 波 の ように 起 こっては 消 え 一 定 の 期 間 は 続 くことが 考 えられますので このことを 知 っておいて いただければと 思 います このような 辛 い 気 持 ちを 強 く 感 じていらっしゃる 方 またご 家 族 や 親 しい 方 を 失 われて 苦 し んでいらっしゃる 方 などは 専 門 の 支 援 スタッフや 専 門 機 関 などの 相 談 窓 口 にご 連 絡 をなさっ てください また 被 災 のご 体 験 から1か 月 経 過 しても 辛 いお 気 持 ちが 継 続 するような 場 合 も 医 療 機 関 や 専 門 機 関 などにご 相 談 なさってください 6ご 自 分 自 身 やご 家 族 のケアにつながる 活 動 次 のような 活 動 はみなさまにお 奨 めできることです できるかぎり 定 期 的 な 食 事 をとられること 適 度 な 休 養 を 取 られること 建 設 的 な 気 晴 らし( 読 書 趣 味 運 動 ストレッチ 散 歩 など)をされること 誰 かと 一 緒 に 過 ごされること サポートを 提 供 する 人 や 場 所 を 知 り 活 用 していただくこと できる 範 囲 でいつも 通 りの 生 活 リズム( 起 きる 時 間 寝 る 時 間 食 事 の 時 間 など)を 維 持 するように 試 みていただくこと 状 況 をよくするために 今 すぐできる 現 実 的 なことに 集 中 してみること Copyright(C)2011 Advantage Risk Management Co., Ltd. All Rights Reserved. 3
7 控 えられたほうが 良 いこと 次 のようなことはご 自 身 やご 家 族 のケアにつながらないと 言 われていますので ご 注 意 いただければと 思 います 過 度 にアルコールを 飲 んでしまうこと 他 の 方 々( 含 むご 家 族 やご 友 人 )から 離 れて ひきこもってしまうこと 怒 りを 爆 発 させてしまうこと 長 時 間 テレビを 見 続 けたり ゲームに 没 頭 してしまうこと 食 べ 過 ぎてしまったり 逆 にきちんと 食 事 をしないこと 30 分 以 上 の 長 い 昼 寝 をすること あまりに 長 い 時 間 働 くこと 8 腹 式 呼 吸 によるリラクセーション お 辛 い 気 持 ちの 時 には 胸 でする 浅 い 呼 吸 になりがちです お 腹 を 使 って 呼 吸 をする 腹 式 呼 吸 をしていただくと 体 も 心 もリラックスしていきます 少 しお 時 間 があるとき に 試 されてはいかがでしょうか? 次 のようにやってみましょう お 腹 がへこむようにゆっくりすこしずつ 息 を 吐 き 自 然 にゆっくりお 腹 がふくらむように 息 を 吸 って みましょう お 腹 がへこんだり ふくらんだりするのが 確 認 できるように 手 の 平 をお 腹 に 当 てながらしてみると 良 いでしょう 息 を 吐 くとき 一 気 に 全 部 吐 いてしまわないように 口 笛 を 吹 くように 唇 をすぼめゆっくりすこしづつ 出 すと 良 いでしょう 吐 くときは 口 から 吸 うときは 鼻 からできればとても 良 いですが 季 節 がら 花 粉 が 飛 んでいますの で 両 方 とも 口 からでも 大 丈 夫 です 呼 吸 は 吸 う 方 からでなく 吐 くほうから 始 めましょう 最 初 は 吐 く 時 間 を 長 く(1,2,3,4)とり 吸 う 時 間 を 短 く(1,2)するとやりやすいでしょう 馴 れて 来 たら 同 じ 時 間 で 吐 いて 吸 いましょう 息 をお 腹 でしっかり 吐 くと 自 分 で 意 識 しないでも 息 が 自 然 にお 腹 にはいってきます お 子 さまにも 遊 びのような 感 じでご 一 緒 にしていただきましょう 本 文 は 早 稲 田 大 学 教 授 熊 野 宏 昭 先 生 ( 医 学 博 士 医 師 )のご 監 修 のもとに( 株 )アド バンテッジ リスク マネジメント 研 究 主 幹 奈 良 元 壽 が 作 成 しました Copyright(C)2011 Advantage Risk Management Co., Ltd. All Rights Reserved. 4
( 参 考 文 献 ) 上 記 内 容 は 相 当 部 分 を 米 国 立 PTSD センターが 推 奨 し 被 災 者 への 早 期 介 入 の 標 準 的 方 法 とさ れる サイコロジカル ファーストエイド 実 施 の 手 引 き(PFA) 第 二 版 日 本 語 訳 ( 兵 庫 こころ のケアセンター 訳 )に 準 拠 し 抜 粋 もさせていただき 作 成 しております http://www.j-hits.org/psychological/index.html のURL で 原 文 をご 覧 いただけます 災 害 や 大 事 故 被 災 集 団 への 早 期 介 入 法 の 普 及 に 関 する 研 究 明 石 加 代 藤 井 千 太 加 藤 寛 兵 庫 県 こころのケアセンター 兵 庫 県 こころのケアセンター 研 究 報 告 書, 平 成 20 年 度 版, 2009 ( 専 門 機 関 の 相 談 窓 口 一 覧 ) 心 の 相 談 緊 急 電 話 メンタルヘルスケアに 関 する 窓 口 です 0120-111-916 平 成 23 年 3 月 19 日 ( 土 )~4 月 中 旬 まで( 状 況 により 延 長 あり) 13:00~22:00 日 本 精 神 衛 生 学 会, 日 本 臨 床 心 理 士 会, 東 京 都 臨 床 心 理 士 会, 日 本 電 話 相 談 学 会 の 協 力 にて 実 施 こころの 健 康 相 談 統 一 ダイヤル 全 国 どこからでも 共 通 の 電 話 番 号 に 電 話 すれば, 所 在 地 の 公 的 な 相 談 機 関 に 接 続 されます 0570-064556 PHS 電 話,IP 電 話,プリペイド 式 携 帯 電 話, 海 外 からは 接 続 できません 株 式 会 社 アドバンテッジ リスク マネジメントについて 株 式 会 社 アドバンテッジ リスク マネジメントは 安 心 して 働 ける 環 境 と 活 力 ある 個 と 組 織 を 共 に 創 る を 企 業 理 念 に メンタルヘルスケアを 中 心 とした 人 事 ソリューションを 提 供 しています 日 本 で 最 初 となる GLTD( 福 利 厚 生 制 度 として 導 入 する 傷 病 による 就 業 不 能 時 の 所 得 補 償 保 険 制 度 )を 提 供 して 以 来 就 業 不 能 リスク メンタルヘルス 問 題 などの 社 会 的 課 題 を 解 決 するためのソリューションをお 届 けしています Copyright(C)2011 Advantage Risk Management Co., Ltd. All Rights Reserved. 5