高 校 生 の 授 業 外 の 学 習 時 間 に 影 響 を 与 える 学 校 教 員 の 取 組 に 関 する 要 因 分 析 埼 玉 県 立 高 等 学 校 の 調 査 を 通 して 要 旨 本 研 究 は 高 等 学 校 の 教 育 活 動 や 取 組 が 高 校 生 の 授 業 外 の 学 習 時 間 にどのような 影 響 を 与 えるかについて 分 析 した 研 究 である 本 研 究 では 全 日 制 普 通 科 を 設 置 する 埼 玉 県 立 高 等 学 校 の 3 学 年 生 徒 と 教 員 を 対 象 とした 質 問 紙 調 査 を 実 施 し 国 語 数 学 英 語 の 3 教 科 における 授 業 外 の 学 習 時 間 に 影 響 を 与 える 学 校 や 教 員 の 取 組 要 因 について 分 析 考 察 を 行 い 以 下 のような 結 論 を 得 た 生 徒 の 授 業 外 の 学 習 時 間 に 影 響 を 与 える 要 因 として 学 校 の 取 組 では 個 人 面 談 興 味 関 心 を 引 き 出 す 授 業 授 業 評 価 授 業 アンケート などが 学 校 の 取 組 以 外 で は 学 習 への 取 組 状 況 家 庭 生 活 状 況 教 科 への 興 味 関 心 入 学 試 験 や 就 職 試 験 の 存 在 などがあげられることが 明 らかになった さらに 進 学 校 中 堅 校 就 職 多 数 校 の 学 校 のタイプが 異 なることによって 生 徒 の 授 業 外 の 学 習 時 間 に 影 響 を 与 える 要 因 にも 差 異 が 見 られることが 明 らかになった 以 上 の 結 論 を 踏 まえ 生 徒 の 授 業 外 の 学 習 時 間 を 増 加 させるために 興 味 関 心 を 引 き 出 す 授 業 の 工 夫 授 業 評 価 アンケート の 推 奨 及 び 指 針 の 作 成 普 及 など 5 つ の 政 策 提 言 を 行 った 2014 年 2 月 政 策 研 究 大 学 院 大 学 教 育 政 策 プログラム MJE13702 相 模 幸 之
目 次 序 章 1 1. 研 究 の 概 要 3 1.1 研 究 の 背 景 と 問 題 意 識 3 1.2 先 行 研 究 8 1.3 研 究 の 目 的 と 方 法 10 1.3.1 研 究 の 目 的 10 1.3.2 研 究 の 方 法 11 2. 回 答 結 果 の 概 要 13 2.1 調 査 対 象 校 及 び 調 査 実 施 時 期 13 2.1.1 調 査 対 象 校 13 2.1.2 調 査 実 施 時 期 13 2.2 回 答 結 果 13 2.2.1 回 答 状 況 13 2.2.2 生 徒 対 象 質 問 紙 回 答 結 果 の 概 要 14 2.2.3 調 査 対 象 生 徒 のクラス 担 任 対 象 質 問 紙 回 答 結 果 の 概 要 33 2.2.4 調 査 対 象 生 徒 の 国 語 数 学 英 語 担 当 教 員 対 象 質 問 紙 回 答 結 果 の 概 要 39 3. 回 答 結 果 の 分 析 考 察 44 3.1 仮 説 の 構 築 44 3.2 重 回 帰 モデルを 用 いた 分 析 考 察 44 3.2.1 生 徒 対 象 質 問 紙 の 回 答 結 果 に 関 する 重 回 帰 モデルを 用 いた 分 析 考 察 44 3.2.2 調 査 対 象 生 徒 のクラス 担 任 対 象 質 問 紙 の 回 答 結 果 に 関 する 重 回 帰 モデルを 用 いた 分 析 考 察 54 3.2.3 調 査 対 象 生 徒 の 国 語 数 学 英 語 担 当 教 員 対 象 質 問 紙 の 回 答 結 果 に 関 する 重 回 帰 モデルを 用 いた 分 析 考 察 61 3.3. 生 徒 対 象 質 問 紙 の 回 答 結 果 に 関 する 学 校 分 類 ごとの 授 業 外 の 学 習 時 間 の 平 均 値 が 長 い 学 校 群 と 短 い 学 校 群 との 差 異 に 関 する 分 析 考 察 68 3.4. 仮 説 の 検 証 と 結 論 71 3.4.1 仮 説 の 検 証 71 3.4.2 結 論 72 4. 政 策 提 言 及 び 課 題 73 4.1 政 策 提 言 73 4.2 課 題 75 < 参 考 文 献 資 料 等 > 77
序 章 平 成 21 年 3 月 文 部 科 学 省 から 告 示 された 高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 の 第 1 章 総 則 には 学 校 の 教 育 活 動 を 進 めるに 当 たっては 各 学 校 において 生 徒 に 生 きる 力 をはぐくむこ とを 目 指 し ( 中 略 ) 主 体 的 に 学 習 に 取 り 組 む 態 度 を 養 い ( 中 略 ) 生 徒 の 学 習 習 慣 が 確 立 されるよう 配 慮 しなければならない 1 と 示 されている このように 生 徒 の 主 体 的 な 学 習 活 動 を 促 し 学 習 習 慣 を 確 立 させることは 我 が 国 の 高 校 教 育 において 極 めて 重 要 な 課 題 であることが 国 の 方 針 として 打 ち 出 されている また 生 徒 の 学 習 習 慣 を 確 立 す るためには 各 学 校 が 創 意 工 夫 を 生 かした 特 色 ある 教 育 活 動 を 展 開 することが 重 要 である ことも 同 指 導 要 領 の 中 で 明 記 されている 2 生 徒 の 学 習 習 慣 の 確 立 の 重 要 性 が 指 摘 されている 要 因 として 近 年 の 我 が 国 における 子 どもたちの 学 習 状 況 の 変 容 がその 背 景 にあげられる 平 成 20 年 1 月 中 央 教 育 審 議 会 によ る 幼 稚 園 小 学 校 中 学 校 高 等 学 校 及 び 特 別 支 援 学 校 の 学 習 指 導 要 領 の 改 善 について の 答 申 は OECD( 経 済 開 発 協 力 機 構 )の PISA 調 査 や 全 国 学 力 学 習 状 況 調 査 など 各 種 調 査 の 結 果 から 我 が 国 の 子 どもたちには 学 力 の 状 況 とともに 学 習 意 欲 や 学 習 習 慣 など 学 習 状 況 にも 課 題 があることを 言 及 している 3 具 体 的 な 状 況 については 後 述 するが 特 に 我 が 国 の 高 校 生 が 抱 える 大 きな 問 題 として 約 4 割 の 生 徒 が 平 日 に 学 校 の 授 業 時 間 以 外 にまったく またはほとんど 勉 強 をしていないという 現 状 が 国 立 教 育 政 策 研 究 所 による 調 査 結 果 の 中 でも 報 告 されている 4 このように 高 校 生 の 学 習 習 慣 の 確 立 は 我 が 国 が 抱 える 大 きな 教 育 課 題 の 一 つである その 課 題 解 決 のためには 生 徒 が 授 業 時 間 以 外 の 時 間 での 学 習 活 動 に 取 り 組 むようさら に 積 極 的 に 働 きかけることが 必 要 であると 考 える 前 述 の 中 央 教 育 審 議 会 による 答 申 にも 各 学 校 や 設 置 者 は ( 中 略 ) 改 善 計 画 を 策 定 し 学 習 意 欲 や 学 習 習 慣 などを 含 めた 学 力 に 課 題 を 抱 えている 子 どもたちへのきめ 細 かい 指 導 の 充 実 を 図 ることが 求 められる 5 と 述 べられている 生 徒 の 学 習 習 慣 の 確 立 を 図 るためには 各 学 校 における 指 導 を 充 実 さ せることはもちろん 学 校 の 設 置 者 ( 公 立 学 校 の 場 合 は 都 道 府 県 または 市 町 村 )による 取 組 や 支 援 を 充 実 させることも 重 要 であることが 本 答 申 でも 指 摘 されている そこで 本 研 究 では 高 校 生 の 学 習 習 慣 の 状 況 に 関 する 指 標 ともいえる 授 業 外 の 学 習 時 間 に 着 目 し 学 校 や 教 員 によるどのような 働 きかけや 取 組 が 授 業 外 の 学 習 時 間 を 増 加 させるのか その 要 因 について 分 析 することとした ここでの 授 業 外 の 学 習 時 間 は 自 宅 で 宿 題 や 予 習 復 習 などに 取 り 組 む 時 間 のほか 学 校 で 行 われる 授 業 以 外 の 補 習 の 時 間 塾 や 予 備 校 などで 勉 強 する 時 間 など 学 校 の 授 業 時 間 以 外 の 学 習 活 動 の 時 間 のす 1 文 部 科 学 省 (2010) 高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 p.1 2 同 上 p.1 3 中 央 教 育 審 議 会 (2008) 幼 稚 園 小 学 校 中 学 校 高 等 学 校 及 び 特 別 支 援 学 校 の 学 習 指 導 要 領 等 の 改 善 について( 答 申 ) p.14 4 国 立 教 育 政 策 研 究 所 (2007) 平 成 17 年 度 高 等 学 校 教 育 課 程 実 施 状 況 調 査 結 果 の 概 要 p.17 5 中 央 教 育 審 議 会 (2008) 前 掲 書 p.28 1
べてを 分 析 考 察 の 対 象 とする また 授 業 外 の 学 習 時 間 を 分 析 考 察 する 対 象 教 科 を 国 語 数 学 英 語 の 3 教 科 とする これは 平 成 20 年 8 月 文 部 科 学 省 子 どもの 学 校 外 での 学 習 活 動 に 関 する 実 態 調 査 報 告 6 の 結 果 でも 示 されているが 現 在 多 くの 生 徒 が 授 業 外 の 学 習 時 間 に 費 やしているのは 国 語 数 学 英 語 の 3 教 科 であると 考 えられるから である 生 徒 の 授 業 外 の 学 習 時 間 は 学 校 の 教 育 活 動 や 教 員 の 働 きかけが 充 実 すればするほ ど 増 加 するものである 中 西 (2011)は 1979 年 1997 年 2009 年 の 3 時 点 における あ る 2 県 の 成 績 上 位 校 (3 校 )の 高 校 2 年 生 375 人 を 対 象 に 学 習 時 間 中 学 時 成 績 教 師 の 指 導 などの 変 化 について 重 回 帰 分 析 を 行 い 1979 年 には 中 学 校 の 頃 に 成 績 が 良 かっ た 高 校 生 ほど 学 習 時 間 が 多 かったが その 後 の 30 年 の 間 で 中 学 校 の 頃 の 成 績 ではなく 教 師 がどれだけきめ 細 やかに 指 導 したかどうかが 学 習 時 間 の 増 減 を 規 定 する 要 因 となって いると 論 じている 7 また 吉 田 金 西 (2012)は 大 学 生 90 人 を 対 象 とした 研 究 で 授 業 の 工 夫 によって 授 業 外 の 学 習 時 間 が 前 年 度 同 時 期 の 大 学 生 と 比 べて 大 幅 に 増 加 したことを 報 告 している 8 このように 複 数 の 先 行 研 究 では 学 校 や 教 員 の 取 組 と 授 業 外 の 学 習 時 間 には 関 連 が あることを 示 唆 している 筆 者 は 本 研 究 で 生 徒 の 授 業 外 の 学 習 時 間 に 影 響 を 与 え る 要 因 となる 総 合 的 かつ 包 括 的 な 学 校 や 教 員 の 取 組 を 明 らかにしたいと 考 えている 本 研 究 を 進 めるに 当 たっては 筆 者 の 派 遣 元 である 埼 玉 県 での 状 況 を 調 査 したいと 考 え 埼 玉 県 立 高 等 学 校 のうち 全 日 制 普 通 科 を 設 置 する 高 等 学 校 40 校 を 対 象 に 生 徒 及 び 教 員 へ の 質 問 紙 調 査 を 実 施 した 得 られた 回 答 結 果 をもとに 重 回 帰 モデルを 用 い 生 徒 の 授 業 外 の 学 習 時 間 に 影 響 を 与 える 要 因 について 分 析 した また 生 徒 の 授 業 外 の 学 習 時 間 が 比 較 的 長 い 学 校 群 と 短 い 学 校 群 における 教 育 活 動 や 取 組 の 状 況 を 比 較 考 察 し 生 徒 の 授 業 外 の 学 習 時 間 に 影 響 を 与 えると 考 えられる 学 校 の 取 組 に 関 する 要 因 も 分 析 した なお 分 析 の 際 には 大 学 進 学 希 望 者 が 多 い 進 学 校 就 職 希 望 者 が 多 い 就 職 多 数 者 校 このどちらにも 属 さない 中 堅 校 の 3 つのカテゴリーに 分 類 し 学 校 分 類 ごとの 特 質 を 考 慮 した 上 で 比 較 分 析 を 行 った 本 稿 の 結 びでは 本 研 究 から 導 き 出 された 結 論 を 踏 まえ 今 回 の 調 査 対 象 である 埼 玉 県 立 高 等 学 校 が 取 り 組 むべきこと 及 び 埼 玉 県 教 育 委 員 会 ( 教 育 局 )が 取 り 組 むべきことについ て 政 策 提 言 を 行 う 6 文 部 科 学 省 (2008) 子 どもの 学 校 外 での 学 習 活 動 に 関 する 実 態 調 査 報 告 について pp.12-15 http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/08/ icsfiles/afieldfile/2009/03/23/1196664.pdf この 調 査 は 対 象 が 小 中 学 生 のみで 高 校 生 は 含 まれていないが 中 学 生 の 学 校 外 での 学 習 活 動 におい てもっとも 多 くの 時 間 が 費 やされている 教 科 が 国 語 数 学 英 語 という 回 答 結 果 であった 7 中 西 啓 喜 (2011) 少 子 化 と 90 年 代 高 校 教 育 改 革 が 高 校 に 与 えた 影 響 : 自 ら 学 び 自 ら 考 える 力 に 着 目 して 教 育 社 会 学 研 究 88 pp.151-155 8 吉 田 博 金 西 計 英 (2012) 学 生 の 授 業 外 学 習 を 促 進 する 授 業 2 年 にわたる 授 業 実 践 を 通 して 大 学 教 育 研 究 ジャーナル 第 9 号 pp.6-9 2
1. 研 究 の 概 要 1.1 研 究 の 背 景 と 問 題 意 識 高 校 生 の 授 業 外 の 学 習 時 間 に 影 響 を 与 える 要 因 は 多 岐 にわたると 考 えられるが 特 に 彼 らが 1 日 の 大 半 を 過 ごす 学 校 での 教 育 活 動 から 受 ける 影 響 は 大 きいものと 推 測 され る 序 章 で 述 べたように どのような 学 校 の 取 組 が 生 徒 の 授 業 外 の 学 習 時 間 を 増 加 さ せる 要 因 となりうるかを 明 らかにすることが 本 研 究 の 主 要 な 目 的 であるが 本 章 では そ の 背 景 として 近 年 の 我 が 国 における 高 校 生 の 学 習 状 況 の 変 容 について 概 観 しておきたい 平 成 25 年 4 月 25 日 中 央 教 育 審 議 会 答 申 第 2 期 教 育 振 興 基 本 計 画 について( 中 教 審 第 163 号 ) 第 1 部 のⅡ 我 が 国 の 教 育 の 現 状 と 課 題 では 高 等 学 校 進 学 以 降 の 段 階 におけ る 対 応 すべき 課 題 として 中 学 校 卒 業 後 のほぼ 全 ての 者 が 学 ぶ 教 育 機 関 としてふさわしい 教 育 費 の 負 担 軽 減 及 び 多 様 な 高 等 学 校 の 在 り 方 を 前 提 とした 教 育 の 質 の 保 証 の 2 点 を 掲 げ 特 に 後 者 について 以 下 のように 述 べている 高 等 学 校 教 育 段 階 は 義 務 教 育 と 異 なり 個 人 の 意 欲 能 力 等 に 応 じて 進 学 が 選 択 さ れるものであり ( 中 略 ) また 生 徒 の 多 様 な 学 習 ニーズに 応 えるため 単 位 制 高 等 学 校 や 総 合 学 科 など 多 様 な 高 等 学 校 教 育 の 選 択 肢 を 提 供 するための 制 度 を 整 備 し てきたが 学 習 時 間 の 減 少 学 習 意 欲 の 減 退 などが 課 題 となっており 高 等 学 校 教 育 の 質 を 保 証 する 仕 組 みの 必 要 性 が 指 摘 されている 特 に 我 が 国 の 高 校 生 について 平 均 学 習 時 間 がここ 15 年 で 減 少 傾 向 にあるという 調 査 結 果 もある ( 中 略 ) 公 財 政 支 出 が 成 果 に 結 び 付 くよう 高 等 学 校 と 大 学 の 接 続 の 観 点 も 含 め 高 等 学 校 教 育 の 質 の 保 証 等 に 本 格 的 に 取 り 組 むことが 喫 緊 の 課 題 となっている 9 本 答 申 を 受 けて 平 成 25 年 6 月 14 日 第 2 期 教 育 振 興 基 本 計 画 ( 対 象 期 間 : 平 成 25 年 度 ~ 平 成 29 年 度 ) が 閣 議 決 定 され 今 後 5 年 間 の 我 が 国 の 教 育 政 策 に 係 る 基 本 計 画 が スタートした 序 章 で 我 が 国 の 高 校 教 育 における 生 徒 の 学 習 習 慣 の 確 立 が 重 要 な 課 題 であることが 学 習 指 導 要 領 に 打 ち 出 されていることは 既 述 したが この 第 2 期 教 育 振 興 基 本 計 画 の 中 でも 学 習 時 間 の 減 少 学 習 意 欲 の 減 退 等 に 関 して 課 題 があることが 示 さ れている 10 このように 学 習 指 導 要 領 や 教 育 振 興 基 本 計 画 では 高 校 生 の 学 習 習 慣 や 学 習 時 間 に 関 する 課 題 が 指 摘 されているが 果 たして 高 校 生 の 学 習 時 間 は 具 体 的 にどのような 状 況 になっているのだろうか 序 章 でも 言 及 したように 国 立 教 育 政 策 研 究 所 による 高 等 学 校 教 育 課 程 実 施 状 況 調 査 11 の 結 果 が 参 考 になる 同 調 査 は 学 習 指 導 要 領 における 各 教 科 の 内 容 に 照 らした 学 習 9 中 央 教 育 審 議 会 (2013) 第 2 期 教 育 振 興 基 本 計 画 について( 答 申 )( 中 教 審 第 163 号 ) p.11 10 文 部 科 学 省 (2013a) 教 育 振 興 基 本 計 画 p.10 11 国 立 教 育 政 策 研 究 所 (2007) 前 掲 書 p.17 3
の 実 現 状 況 を 把 握 し 今 後 の 教 育 課 程 や 指 導 方 法 の 改 善 に 資 する 目 的 で 高 等 学 校 の 生 徒 を 抽 出 して 実 施 したものであり 平 成 14 年 度 平 成 15 年 度 平 成 17 年 度 の 計 3 回 実 施 されている 表 1-1 は 高 等 学 校 用 質 問 紙 のうち 生 徒 質 問 紙 の 設 問 2-(3) 学 校 の 授 業 時 間 以 外 に 1 日 にだいたいどのくらい 勉 強 しますか という 問 いに 対 する 回 答 状 況 につ いて それぞれの 年 度 ごとにまとめたものである 表 1-1 学 校 の 授 業 時 間 以 外 に 1 日 にだいたいどのくらい 勉 強 しますか に 対 する 高 校 生 の 回 答 状 況 ( 単 位 :%) まったく ま 30 分 より たは ほとん 少 ない どしない 30 分 以 上 1 時 間 より 少 ない 1 時 間 以 上 2 時 間 より 少 ない 2 時 間 以 上 3 時 間 より 少 ない 3 時 間 以 上 無 回 答 平 成 14 年 度 41.0 7.6 7.4 9.8 11.0 22.6 0.5 平 成 15 年 度 40.8 8.0 7.7 10.1 11.0 21.8 0.6 平 成 17 年 度 39.3 8.2 7.6 9.8 10.8 23.9 0.3 出 典 : 国 立 教 育 政 策 研 究 所 高 等 学 校 教 育 課 程 実 施 状 況 調 査 ( 平 成 14 15 17 年 度 ) より 筆 者 作 成 特 に 顕 著 な 点 は 学 校 の 授 業 時 間 以 外 に まったく またはほとんど 勉 強 をしない と 回 答 した 生 徒 の 割 合 が どの 年 度 においても 約 4 割 を 占 めていることである さらに 授 業 時 間 以 外 に 勉 強 する 時 間 が 30 分 より 少 ない 30 分 以 上 1 時 間 より 少 ない と 回 答 する 生 徒 の 割 合 も 含 めると 我 が 国 の 高 校 生 の 約 6 割 近 くは 学 校 の 授 業 以 外 に 勉 強 する 時 間 が 1 日 につき 1 時 間 未 満 であるということになる 国 立 教 育 政 策 研 究 所 では 小 中 学 生 の 学 習 状 況 についても 小 中 学 生 教 育 課 程 実 施 状 況 調 査 を 小 学 校 5~6 年 生 及 び 中 学 校 1~3 年 生 の 児 童 生 徒 を 対 象 に 平 成 13 年 度 と 平 成 15 年 度 に 実 施 している 小 中 学 生 への 調 査 でも 学 校 の 授 業 時 間 以 外 に 1 日 にだ いたいどのくらい 勉 強 しますか という 設 問 があるが 平 成 15 年 度 調 査 での まったく またはほとんど 勉 強 しない と 回 答 した 小 中 学 生 の 児 童 生 徒 の 割 合 は 小 学 生 が 約 9% 程 度 中 学 生 が 約 8~16% 程 度 であった 12 いずれも 高 校 生 の 回 答 と 比 べて 著 しく 低 い 割 合 である 小 中 学 生 の 頃 に 学 習 する 習 慣 を 身 に 付 けないまま 高 等 学 校 へ 入 学 し そのまま 学 習 習 慣 を 確 立 することなく 高 校 生 活 を 過 ごしている 生 徒 も 相 当 数 いると 思 われるが 授 業 時 間 以 外 に まったく またはほとんど 勉 強 をしない と 回 答 した 高 校 生 の 大 多 数 は 小 中 学 生 の 頃 に 一 定 程 度 の 学 習 習 慣 を 確 立 してきたにもかかわらず 高 校 入 学 後 勉 強 しな くなってしまったのではないかと 推 察 される 12 国 立 教 育 政 策 研 究 所 (2005) 平 成 15 年 度 小 中 学 校 教 育 課 程 実 施 状 況 調 査 結 果 の 概 要 p.19 小 中 学 生 への 調 査 では まったく またはほとんど 勉 強 しない と 回 答 した 割 合 が 最 も 高 い 学 年 は 中 学 2 年 生 最 も 低 い 学 年 は 中 学 3 年 生 であった 4
高 校 生 の 学 習 時 間 の 長 期 的 な 変 化 の 状 況 に 関 しては ベネッセ 教 育 研 究 開 発 センター( 当 時 )による 学 習 基 本 調 査 のデータが 参 考 になる この 調 査 は 全 国 の 都 市 部 及 び 郡 部 か ら 抽 出 された 小 学 生 (5 年 生 ) 中 学 生 (2 年 生 ) 高 校 生 ( 普 通 科 :2 年 生 )を 対 象 に 学 習 に 対 する 意 識 や 行 動 などを 問 う 質 問 紙 を 用 いて 1990 年 ( 第 1 回 ) 1996 年 ( 第 2 回 ) 2001 年 ( 第 3 回 ) 2006 年 ( 第 4 回 )の 計 4 回 実 施 された 13 高 校 生 対 象 の 調 査 結 果 及 びその 分 析 考 察 については 第 4 回 学 習 基 本 調 査 報 告 書 ( 高 校 生 版 ) としてベネッセ 教 育 総 合 研 究 所 のホームページに 掲 載 されている 図 1-1 は 同 報 告 書 の 中 で 示 されている あなたは 普 段 ( 月 曜 日 ~ 金 曜 日 ) 学 校 での 授 業 以 外 に 1 日 にだいたい 何 時 間 くらい 勉 強 していますか 学 習 塾 や 予 備 校 家 庭 教 師 について 勉 強 する 時 間 も 含 めてください に 対 する 回 答 結 果 に ついて グラフにまとめたものである 図 1-1 あなたは 普 段 ( 月 曜 日 ~ 金 曜 日 ) 学 校 の 授 業 以 外 に 1 日 にだいたい 何 時 間 くらい 勉 強 していますか 学 習 塾 や 予 備 校 家 庭 教 師 について 勉 強 する 時 間 も 含 めてください に 対 する 高 校 生 の 回 答 状 況 出 典 :ベネッセ 教 育 総 合 研 究 所 ホームページ(2008) 第 4 回 学 習 基 本 調 査 報 告 書 ( 高 校 生 版 ) より 筆 者 作 成 この 調 査 は 対 象 を 普 通 科 の 生 徒 に 絞 っているため すべての 学 科 を 対 象 とした 前 述 の 国 立 教 育 政 策 研 究 所 の 調 査 とは 異 なり 学 校 の 授 業 以 外 の 勉 強 を ほとんどしない と 回 答 した 生 徒 の 割 合 が 4 割 までには 達 していない しかし 第 1 回 調 査 (1990 年 )では 学 校 の 授 業 以 外 の 勉 強 を ほとんどしない と 回 答 した 生 徒 の 割 合 が 16.8%であったのに 対 し 13 2001 年 ( 第 3 回 ) 調 査 では 学 習 に 対 する 意 識 や 行 動 を 問 う 質 問 紙 調 査 の 他 に 学 習 到 達 度 テスト( 小 中 学 生 は 国 語 算 数 数 学 高 校 生 は 国 語 数 学 英 語 )も 実 施 された 5
第 2 回 調 査 (1996 年 ) 以 降 は 毎 回 20%を 越 える 割 合 となっている また 学 校 の 授 業 以 外 の 勉 強 時 間 が およそ 30 分 という 生 徒 の 割 合 も 回 を 追 うごとに 高 くなり 学 校 の 授 業 以 外 の 勉 強 が 1 時 間 以 内 の 生 徒 の 割 合 は 第 1 回 調 査 (1990 年 )の 43%から 第 4 回 調 査 (2006 年 )の 58%にまで 増 加 している 14 本 調 査 のうち 第 3 回 調 査 (2001 年 ) 及 び 第 4 回 調 査 (2006 年 )の 実 施 時 期 は 国 立 教 育 政 策 研 究 所 の 調 査 実 施 時 期 とほぼ 同 じである 両 調 査 は 調 査 対 象 学 科 や 数 値 結 果 が 若 干 異 なるものの 回 答 状 況 には 同 様 の 傾 向 が 見 られる このよう に 複 数 のデータからも 近 年 高 校 生 の 半 分 以 上 は 授 業 以 外 はほとんど 勉 強 しないか 勉 強 するにしてもせいぜい 1 時 間 以 内 である という 状 況 にあることが 推 察 される また ベネッセ 教 育 研 究 開 発 センター( 当 時 )では 同 調 査 の 回 答 を 分 単 位 に 換 算 し 15 生 徒 の 平 日 の 平 均 家 庭 学 習 時 間 を 高 校 の 偏 差 値 帯 別 に 区 分 けした 結 果 も 報 告 しており それをグラフ 化 したものが 図 1-2 である 図 1-2 高 校 生 の 平 日 の 平 均 家 庭 学 習 時 間 ( 高 校 の 偏 差 値 帯 別 ) 出 典 :ベネッセ 教 育 総 合 研 究 所 ホームページ(2008) 第 4 回 学 習 基 本 調 査 報 告 書 ( 高 校 生 版 ) より 筆 者 作 成 注 : 偏 差 値 55 以 上 の 生 徒 数 は 第 1 回 422 名 第 2 回 830 名 第 3 回 1462 名 第 4 回 1593 名 50 以 上 55 未 満 は 第 1 回 621 名 第 2 回 435 名 第 3 回 824 名 第 4 回 905 名 45 以 上 50 未 満 は 第 1 回 562 名 第 2 回 231 名 第 3 回 619 名 第 4 回 416 名 45 未 満 は 第 1 回 400 名 第 2 回 1119 名 第 3 回 903 名 第 4 回 1550 名 14 ベネッセ 教 育 総 合 研 究 所 ホームページ(2008) 第 4 回 学 習 基 本 調 査 報 告 書 ( 高 校 生 版 ) p.15 http://berd.benesse.jp/berd/center/open/report/gakukihon4/hon/pdf/kou/data_02.pdf 15 回 答 選 択 肢 のうち それ 以 上 については 240 分 として 算 出 している 6
グラフからもわかるように 偏 差 値 55 以 上 の 高 校 や 偏 差 値 45 未 満 の 高 校 に 在 籍 する 生 徒 の 平 均 家 庭 学 習 時 間 にはあまり 大 きな 変 化 はないが 偏 差 値 50 以 上 55 未 満 の 高 校 や 偏 差 値 45 以 上 50 未 満 の 高 校 に 在 籍 する 生 徒 の 平 均 家 庭 学 習 時 間 は 大 きく 減 少 している 本 調 査 を 設 計 した 耳 塚 (2008)は 第 4 回 学 習 基 本 調 査 報 告 書 ( 高 校 生 版 ) の 中 で 少 子 化 による 受 験 競 争 の 客 観 的 緩 和 学 歴 志 向 や 学 習 の 価 値 を 相 対 化 する 言 説 の 浸 透 ゆ とり 教 育 などの 要 因 により 高 校 生 の 家 庭 での 学 習 時 間 の 減 少 成 績 アスピレーション の 低 下 と ほどほどの 大 学 志 向 の 強 まり 教 員 や 保 護 者 からの 勉 強 や 受 験 へのプレッシ ャーの 低 下 が 生 じていると 分 析 している また 特 に このような 現 象 が 最 も 顕 著 に 見 ら れるのは 偏 差 値 中 位 層 である セカンド ランク の 生 徒 で 彼 らは 少 子 化 を 背 景 に 易 しくなった 大 学 入 試 の 恩 恵 を 受 けることで 家 庭 学 習 をしなくなり 結 果 学 習 習 慣 は 偏 差 値 上 位 層 に 位 置 する 一 握 りの 生 徒 にのみ 局 所 的 に 存 在 しているにすぎないと 指 摘 してい る 16 少 子 化 が 大 学 入 試 に 与 える 影 響 は 日 本 私 立 学 校 振 興 共 済 事 業 団 私 学 経 営 情 報 センタ ー 平 成 25(2013) 年 度 私 立 大 学 短 期 大 学 等 入 試 志 願 動 向 の 報 告 からもうかがえる 同 報 告 によると 入 学 定 員 充 足 率 100% 未 満 の 大 学 は 576 校 中 232 校 で 全 体 の 40.3% 17 短 期 大 学 は 323 校 中 197 校 で 全 体 の 61.0% 18 となっている このように 現 在 入 学 定 員 を 満 たすことのできない 私 立 大 学 短 期 大 学 はかなりの 数 に 上 り そのことにより 入 試 倍 率 の 低 下 に 拍 車 がかかり その 結 果 入 学 試 験 の 易 化 も 進 行 しているのではないかと 推 測 される 多 くの 私 立 大 学 が 直 面 している 入 学 定 員 充 足 率 の 問 題 は 入 学 者 選 抜 の 在 り 方 を 大 きく 変 える 結 果 をもたらし その 影 響 も 大 きいものと 考 えられる 文 部 科 学 省 平 成 25 年 度 国 公 私 立 大 学 短 期 大 学 入 学 者 選 抜 実 施 状 況 の 概 要 によると 平 成 25 年 度 入 試 において 我 が 国 の 大 学 入 学 者 のうちの 約 44% 短 期 大 学 入 学 者 のうちの 約 80%は 推 薦 入 試 または AO 入 試 を 経 て 大 学 に 入 学 している 特 に 私 立 では 大 学 入 学 者 のうちの 約 50%が また 短 期 大 学 入 学 者 のうちの 82%が 学 力 検 査 中 心 の 一 般 入 試 でなく 推 薦 AO 入 試 を 経 て 入 学 している 19 この 推 薦 AO 入 学 者 について ベネッセ 教 育 研 究 開 発 センター( 当 時 )は 大 学 生 が 振 り 返 る 大 学 受 験 調 査 (2012 年 ) の 報 告 の 中 で 推 薦 AO 入 学 者 の 特 徴 として 推 薦 AO 入 学 者 の 約 半 数 が 高 3 時 の 学 習 時 間 が 1 日 1 時 間 未 満 であり 受 験 対 策 20をしなかった 比 率 も 5 人 に 1 人 にのぼるなど 受 験 期 の 学 16 ベネッセ 教 育 総 合 研 究 所 ホームページ(2008) 前 掲 書 pp.14-17 17 日 本 私 立 学 校 振 興 共 済 事 業 団 私 学 経 営 情 報 センター(2013) 平 成 25(2013) 年 度 私 立 大 学 短 期 大 学 等 入 学 志 願 動 向 p.2 18 同 上 p.28 19 文 部 科 学 省 (2013b) 平 成 25 年 度 国 公 私 立 大 学 短 期 大 学 入 学 者 選 抜 実 施 状 況 の 概 要 http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/25/10/1340441.htm 20 ここでの 受 験 対 策 とは 一 般 入 試 の 教 科 学 習 推 薦 AO 入 試 のための 小 論 文 や 面 接 などの 準 備 を 指 す 7
習 習 慣 が 未 確 立 なまま 大 学 へ 進 学 している と 記 している 21 同 調 査 の 結 果 について 樋 口 (2013)は 大 学 の 経 営 上 入 学 者 の 確 保 は 最 重 要 課 題 であ る しかし 何 の 準 備 も 努 力 の 必 要 もなく 入 学 が 許 可 されるとしたら 学 力 以 前 の 問 題 と して 果 たして 受 験 者 は 大 学 での 専 門 や 学 びに 対 して 目 的 意 識 を 自 覚 して 入 学 できるのだ ろうか 22 と 高 校 生 の 学 習 習 慣 の 欠 如 が 高 等 教 育 へもたらす 負 の 影 響 の 可 能 性 について 問 題 を 提 起 している これまで 述 べてきたように 高 校 生 の 学 習 時 間 が 減 少 傾 向 であったり 学 校 の 授 業 以 外 の 学 習 時 間 が ほとんど 0 時 間 という 生 徒 が 高 い 割 合 で 存 在 したりする 背 景 には 少 子 化 による 大 学 等 の 入 試 倍 率 の 低 下 や 入 学 者 選 抜 の 形 態 の 変 化 など 様 々な 要 因 により 生 徒 の 努 力 して 勉 強 しよう という 気 持 ちが 薄 らいでいる 状 況 があるのではないかと 考 えら れる このような 状 況 であるからこそ 多 くの 高 校 生 の 課 題 である 学 習 習 慣 の 確 立 の 指 標 の 一 つである 授 業 外 の 学 習 時 間 を 増 やすためには 彼 らの 自 覚 の 高 まり とい う 意 識 変 容 を 待 つのでなく 学 校 や 教 員 による 積 極 的 な 働 きかけがこれまで 以 上 に 必 要 な のではないか また 学 校 や 教 員 による 指 導 の 充 実 によって 生 徒 の 授 業 外 の 学 習 時 間 が 増 加 するのであれば その 取 組 や 働 きかけに 共 通 する 要 因 を 明 らかにすることで 高 校 教 育 に 関 する 政 策 立 案 及 び 政 策 提 言 に 結 び 付 けることができるのではないか 以 上 の 観 点 が 筆 者 の 問 題 意 識 の 根 本 であり また 本 研 究 のモチベーションでもある 1.2 先 行 研 究 前 節 では 国 立 教 育 政 策 研 究 所 やベネッセ 教 育 研 究 開 発 センター( 当 時 )による 学 習 時 間 に 関 する 実 態 調 査 におけるデータを 基 に 問 題 意 識 を 論 じたが 児 童 生 徒 学 生 の 授 業 外 の 学 習 時 間 を 対 象 とした 先 行 研 究 も 少 なからず 存 在 する 先 行 研 究 での 授 業 外 の 学 習 時 間 の 定 義 や その 定 義 を 示 す 用 語 ( 例 : 学 校 外 の 学 習 授 業 時 間 外 の 学 習 授 業 外 学 習 など)は 各 研 究 者 により 異 なっているが 本 稿 では 特 別 に 示 す 必 要 がない 限 り 授 業 外 の 学 習 時 間 という 表 現 を 用 いることとする 筆 者 の 問 題 意 識 は 高 校 生 の 授 業 外 の 学 習 時 間 に 影 響 を 与 える 要 因 について 様 々 なタイプの 高 等 学 校 に 在 籍 する 様 々なタイプの 生 徒 に 幅 広 く 有 効 である 学 校 や 教 員 の 取 組 を 総 合 的 に 明 らかにしたいというところにある また クラス 担 任 や 教 科 担 当 教 員 など 様 々な 立 場 の 教 員 による 取 組 についても 包 括 的 に 分 析 対 象 にしたいと 考 えている その ような 観 点 で 授 業 外 の 学 習 時 間 と 学 校 や 教 員 の 取 組 との 関 連 について 扱 った 先 行 研 究 を 概 観 したい 序 章 で 言 及 した 中 西 (2011)や 吉 田 金 西 (2012)の 研 究 の 他 にも 伊 佐 地 (2009)は 岐 阜 県 内 38 校 の 県 立 高 校 生 (N=4299) 及 び 教 員 (N=130)への 質 問 紙 調 査 の 結 果 から 教 員 の 予 21 ベネッセ 教 育 総 合 研 究 所 ホームページ(2012) 大 学 生 が 振 り 返 る 大 学 受 験 調 査 (2012 年 ) pp.1-4 http://berd.benesse.jp/berd/center/open/report/daigaku_jyuken/2012/pdf/data_01.pdf 22 樋 口 健 (2013) 脱 競 争 時 代 の 大 学 入 試 と 高 校 生 の 学 習 意 識 IDE 現 代 の 高 等 教 育 No.554 10 月 号 pp.45-46 8
習 の 重 要 性 に 対 する 認 識 の 強 さと 生 徒 の 予 習 の 実 施 状 況 との 間 には 有 意 な 相 関 関 係 があることを 指 摘 している 23 また 渡 邉 (2010, 2011)は 平 成 20 21 年 度 全 国 学 力 学 習 状 況 調 査 ( 小 学 校 6 年 生 中 学 校 3 年 生 )の 結 果 及 び 教 員 (N=222)への 質 問 紙 調 査 の 結 果 から 宿 題 に 取 り 組 む 児 童 生 徒 が 予 習 復 習 にはあまり 取 り 組 まない 状 況 であることと 教 員 の 予 習 復 習 に 対 する 指 導 が 宿 題 の 指 導 ほど 十 分 でないこととの 間 には 関 連 があると 分 析 している 24 吉 田 戸 川 金 西 (2012)は 大 学 生 (N=123)が 授 業 外 の 学 習 を 行 う 動 機 付 けとして 1 授 業 内 容 のレベル( 適 度 な 難 しさ) 2 適 切 な 課 題 ( 頻 度 レベルなど) 3 教 材 資 料 の 工 夫 ( 指 示 の 明 確 さ web 上 への 掲 載 の 早 さ) 4 学 生 同 士 の 関 係 ( 教 え 合 う 雰 囲 気 の 有 無 ) 5 教 員 による 適 切 な 授 業 設 計 ( 学 生 を 主 体 的 に 取 り 組 ませる 工 夫 )などが 有 効 であると 考 察 している 25 このように 先 行 研 究 の 多 くは 教 員 の 指 導 や 働 きかけが 授 業 外 の 学 習 活 動 を 促 進 したり 授 業 外 の 学 習 時 間 の 増 加 に 寄 与 したりする 結 果 をもたら しうると 結 論 している しかし これらの 先 行 研 究 は 1 調 査 対 象 の 生 徒 学 生 の 標 本 数 が 多 くない 2ある 特 定 のクラスに 在 籍 する 生 徒 学 生 のみを 調 査 対 象 としている 3 授 業 外 の 学 習 は 数 学 または 英 語 など 特 定 の 教 科 に 絞 られている などの 側 面 がある したがって 学 校 や 教 員 が 生 徒 の 授 業 外 の 学 習 時 間 を 増 加 させようと 取 り 組 む 際 に 参 考 になる 点 はあるが 授 業 外 の 学 習 時 間 に 影 響 を 与 える 一 般 的 な 取 組 要 因 を 導 き 出 すという 点 においては さら なる 研 究 の 余 地 が 残 されているといえる 授 業 外 の 学 習 時 間 の 増 減 を 規 定 する 要 因 について 教 員 の 取 組 以 外 の 要 因 を 分 析 し ている 研 究 についても 触 れておきたい 高 校 生 を 対 象 とした 研 究 では 長 谷 川 前 橋 (2008)が 高 校 生 の 家 庭 学 習 時 間 の 増 減 に 影 響 を 与 える 生 活 要 因 について 岡 山 県 内 の 普 通 科 に 所 属 する 生 徒 (N=3224)を 対 象 とした 質 問 紙 調 査 の 結 果 をもとに 重 回 帰 分 析 を 実 施 し 生 活 要 因 のうち 最 も 強 い 影 響 を 及 ぼして いるのは 夕 食 開 始 時 刻 であると 論 じている 26 また 林 (2011)は 高 校 3 年 生 (N=681) を 対 象 とした 質 問 紙 調 査 結 果 から 大 学 入 試 の 存 在 が 高 校 生 の 学 習 動 機 付 けを 促 進 し 生 徒 の 学 習 意 欲 が 高 まることによって 授 業 外 の 学 習 時 間 が 増 大 すると 考 察 している 27 これらの 研 究 は 授 業 外 の 学 習 時 間 に 影 響 を 与 える 様 々な 要 因 について 浮 き 彫 りにして くれるが 学 校 や 教 員 の 取 組 に 関 してはほとんど 言 及 していない 23 伊 佐 地 恒 久 (2009) 日 本 人 高 校 生 の 家 庭 学 習 に 対 する 教 師 の 指 導 と 生 徒 の 取 組 の 関 係 annual review of English language education in Japan 20 pp.214-217 24 渡 邉 誠 一 (2010) 家 庭 学 習 の 習 慣 形 成 の 指 導 に 関 するアンケート 調 査 報 告 山 形 大 学 教 職 教 育 実 践 研 究 5 pp.49-53 渡 邉 誠 一 (2011) 家 庭 学 習 の 習 慣 形 成 の 指 導 に 関 するアンケート 調 査 報 告 (Ⅱ) 山 形 大 学 教 職 教 育 実 践 研 究 6 pp.81-86 25 吉 田 博 戸 川 聡 金 西 計 英 (2012) 大 学 の 授 業 における 学 生 が 授 業 外 学 習 を 行 う 要 因 日 本 教 育 工 学 会 論 文 誌 35(Suppl.) pp.154-156 26 長 谷 川 大 前 橋 明 (2008) 高 校 生 の 家 庭 学 習 時 間 に 影 響 を 与 える 生 活 要 因 日 本 幼 少 児 健 康 教 育 学 会 運 動 健 康 教 育 研 究 Vol.16 pp.59-60 27 林 日 出 男 (2011) 高 校 高 学 年 での 英 語 学 習 における 入 試 緊 張 動 機 づけ 自 己 調 整 学 習 意 欲 学 習 時 間 の 因 果 モデル Annual Review of English Learning and Teaching (16) pp.6-9 9
授 業 外 の 学 習 時 間 の 大 きな 部 分 を 占 める 家 庭 学 習 時 間 の 増 減 に 関 する 家 庭 環 境 や 階 層 差 などが 与 える 影 響 について 苅 谷 (2000)の 研 究 は 注 目 に 値 する 苅 谷 (2000) は 1979 年 と 1997 年 の 2 時 点 における 高 校 生 の 学 校 外 の 学 習 時 間 の 変 化 について 同 一 の 公 立 高 校 11 校 の 生 徒 (N=1375)に ほぼ 同 一 の 質 問 紙 調 査 を 実 施 して 分 析 した その 主 な 結 果 は 11979 年 より 1997 年 の 方 が 生 徒 の 学 習 時 間 は 大 きく 減 少 2 出 身 階 層 によっ て 学 習 時 間 に 差 異 がある( 例 : 大 卒 の 両 親 の 子 供 は 学 習 時 間 が 長 い) 3 出 身 階 層 による 学 習 時 間 の 差 は 1979 年 よりも 1997 年 の 方 が 拡 大 している などが 明 らかになったと 論 じて いる 28 さらに 苅 谷 志 水 清 水 諸 田 (2002)は 家 庭 環 境 の 格 差 による 学 習 時 間 や 学 習 意 欲 への 影 響 は 小 学 校 段 階 から 発 現 し 中 学 校 段 階 ではその 差 がさらに 拡 大 し 結 果 学 力 格 差 に 結 び 付 く 可 能 性 があることを 指 摘 している 29 これらの 研 究 結 果 から 見 える 状 況 は 前 節 で 述 べた 高 校 生 の 授 業 外 の 学 習 時 間 の 近 年 の 状 況 ( 全 体 として 学 習 時 間 が 減 少 して いること 偏 差 値 中 位 層 の 学 習 時 間 の 減 少 が 特 に 顕 著 であること)と 大 きく 重 なる 部 分 があ ろう これらの 研 究 結 果 は 高 校 生 の 授 業 外 の 学 習 時 間 を 研 究 する 上 で 階 層 差 が 要 因 かもしれない 彼 らの 学 力 格 差 や 小 中 学 生 の 頃 の 学 習 行 動 なども 考 慮 する 重 要 性 を 言 及 し ている 点 で 示 唆 に 富 むものである 1.3 研 究 の 目 的 と 方 法 1.3.1 研 究 の 目 的 これまで 述 べてきたように 我 が 国 の 教 育 課 題 の 一 つである 学 習 習 慣 の 確 立 の 重 要 性 が 声 高 に 叫 ばれているにも 関 わらず 高 校 生 の 授 業 外 の 学 習 時 間 が 減 少 している 一 方 その 課 題 解 決 に 向 けての 総 合 的 かつ 多 面 的 な 取 組 に 関 する 研 究 はあまり 進 んでいない こ れまでの 先 行 研 究 においても 授 業 外 の 学 習 時 間 と 学 校 や 教 員 の 取 組 との 関 連 に 係 る 研 究 は 複 数 存 在 するものの 調 査 対 象 となる 学 校 生 徒 及 び 学 生 学 校 や 教 員 の 取 組 などに 関 して 限 定 的 であることも 既 述 のとおりである そこで 本 研 究 では 全 日 制 普 通 科 の 高 校 生 を 対 象 として 授 業 外 の 学 習 時 間 と 学 校 や 教 員 の 取 組 との 関 連 性 についてより 包 括 的 に 研 究 するために 生 徒 教 員 双 方 の 現 状 等 について 質 問 紙 を 用 いた 広 範 な 調 査 を 行 い その 回 答 結 果 を 実 証 的 に 分 析 することとし た 様 々なタイプの 高 等 学 校 に 在 籍 する 生 徒 クラス 担 任 教 科 担 当 教 員 に 質 問 紙 調 査 を 実 施 し 授 業 外 の 学 習 時 間 の 現 状 を 把 握 するための 十 分 なデータサンプルを 集 めること で 生 徒 の 授 業 外 の 学 習 時 間 に 影 響 を 与 えうる 学 校 や 教 員 に 共 通 する 一 般 的 かつ 具 体 的 な 取 組 は 何 か を 明 らかにすることが 本 研 究 の 主 要 な 目 的 である 28 苅 谷 剛 彦 (2000) 学 習 時 間 の 研 究 努 力 の 不 平 等 とメリトクラシー 教 育 社 会 学 研 究 66 pp.219-224 29 苅 谷 剛 彦 志 水 宏 吉 清 水 睦 美 諸 田 裕 子 (2002) 調 査 報 告 学 力 低 下 の 実 態 岩 波 ブックレット No.578 pp.36-46 10
1.3.2 研 究 の 方 法 本 研 究 では 前 項 で 述 べた 生 徒 及 び 教 員 を 対 象 とした 質 問 紙 調 査 の 回 答 結 果 に 加 えて 埼 玉 県 教 育 委 員 会 ( 教 育 局 )から 公 表 されているデータ 及 び 提 供 を 受 けたデータをもとに 分 析 考 察 を 進 めた 本 研 究 に 係 る 質 問 紙 調 査 については 以 下 のように 実 施 することとした 1 筆 者 の 派 遣 元 である 埼 玉 県 が 所 管 する 全 日 制 普 通 科 を 設 置 する 県 立 高 等 学 校 ( 計 99 校 : 平 成 25 年 度 )の 中 から 40 校 を 抽 出 して 質 問 紙 調 査 の 実 施 を 依 頼 した 抽 出 す る 際 は 県 内 4 地 区 ( 東 部 西 部 南 部 北 部 )の 学 校 数 に 鑑 み 地 区 の 偏 りがないよ う 留 意 し 東 部 地 区 から 12 校 西 部 地 区 から 10 校 南 部 地 区 から 12 校 北 部 地 区 から 6 校 を 抽 出 した また 男 女 比 についても 偏 りがないよう 留 意 し 男 子 校 3 校 女 子 校 3 校 男 女 共 学 校 34 校 を 抽 出 した さらに 様 々なタイプの 学 校 を 抽 出 する ため 埼 玉 県 教 育 局 から 公 開 されている 高 等 学 校 卒 業 者 の 進 路 状 況 調 査 30 での 過 去 3 年 間 ( 平 成 22 年 度 ~ 平 成 24 年 度 )の 卒 業 者 数 に 占 める 大 学 短 期 大 学 進 学 者 数 ( 現 役 浪 人 含 む) の 比 率 の 平 均 値 に 偏 りを 生 じないよう 留 意 し 調 査 対 象 校 を 抽 出 した 2 質 問 紙 調 査 における 授 業 外 の 学 習 時 間 については 学 校 の 授 業 以 外 の 勉 強 ( 学 習 活 動 )のすべてを 対 象 とした 具 体 的 には 宿 題 や 予 習 復 習 などのほか 勉 強 とし ての 読 書 やインターネットの 利 用 学 校 での 補 習 塾 予 備 校 家 庭 教 師 通 信 添 削 などの 学 習 時 間 も すべて 授 業 外 の 学 習 時 間 の 対 象 とした 3 また 授 業 外 の 学 習 時 間 に 関 しては 回 答 者 が 質 問 紙 に 回 答 する 際 に 混 乱 しない よう 対 象 教 科 に 関 して 一 定 の 枠 組 みを 設 けた 具 体 的 には 国 語 数 学 英 語 の 3 教 科 に 関 する 授 業 外 の 学 習 時 間 を 調 査 対 象 とした この 3 教 科 を 選 んだ 理 由 は 序 章 で 述 べたとおり 多 くの 生 徒 が 上 記 3 教 科 に 授 業 外 の 学 習 時 間 を 費 やしてい ると 推 測 されるからである 31 4 授 業 外 の 学 習 時 間 と 学 校 や 教 員 の 取 組 との 関 連 を 調 べるため 1 2 学 年 の 生 徒 と 比 較 して 学 校 での 在 籍 期 間 が 長 い 3 学 年 の 生 徒 を 対 象 に 各 校 2 クラス(60~80 人 程 度 )に 質 問 紙 調 査 を 依 頼 した 5 生 徒 対 象 質 問 紙 に 回 答 する 3 学 年 の 生 徒 を 担 当 するクラス 担 任 ( 各 校 2 人 程 度 ) 及 び 国 語 数 学 英 語 担 当 教 員 ( 各 校 6~8 人 程 度 )を 対 象 とした 質 問 紙 調 査 も 依 頼 し 授 業 外 の 学 習 時 間 に 影 響 を 与 える 学 校 や 教 員 の 取 組 を 明 らかにできるようにした 質 問 紙 調 査 の 回 答 結 果 は SQS 32 を 用 いてコンピュータへの 読 み 込 み 作 業 を 行 い 回 答 を 30 埼 玉 県 教 育 局 高 等 学 校 卒 業 者 の 進 路 状 況 調 査 http://www.pref.saitama.lg.jp/page/kosotu.html 31 文 部 科 学 省 (2008) 前 掲 ホームページ pp.12-15 32 Shared Questionnaire System の 略 質 問 紙 作 成 集 計 のためのオープンソースソフトウェア http://sourceforge.jp/projects/sqs-xml/ 11
数 値 化 し 統 計 的 に 処 理 した さらに 数 値 化 された 回 答 結 果 を 実 証 分 析 するために SPSS 12.0J for Windows 33 の 統 計 ソフトを 用 いて 以 下 のように 分 析 を 進 めた 1 生 徒 クラス 担 任 国 語 数 学 英 語 担 当 教 員 それぞれの 回 答 結 果 に 関 して 重 回 帰 モ デルを 用 いた 分 析 を 行 い 推 定 モデルの 係 数 の 有 意 性 から 授 業 外 の 学 習 時 間 に 影 響 を 与 える 要 因 を 抽 出 した また 抽 出 された 要 因 に 関 して 学 校 の 取 組 との 関 連 性 の 有 無 や 度 合 いなどについて 考 察 した 2 調 査 対 象 校 を 進 学 校 中 堅 校 就 職 多 数 校 の3つのタイプに 分 類 し それ ぞれの 学 校 分 類 ごとに 生 徒 の 授 業 外 の 学 習 時 間 の 平 均 値 が 比 較 的 長 い 学 校 群 と 短 い 学 校 群 との 回 答 状 況 の 差 異 を 分 析 した 具 体 的 には 生 徒 対 象 質 問 紙 の 回 答 項 目 のうち 順 序 尺 度 及 び 比 例 尺 度 によって 回 答 された 回 答 平 均 値 の 両 群 の 差 の 有 意 性 に ついてt 検 定 を 用 いて 分 析 した このことによって 進 学 校 中 堅 校 就 職 多 数 校 それぞれの 生 徒 の 回 答 状 況 の 差 異 をより 明 らかにするとともに 異 なる 学 校 の タイプによって 有 効 な 取 組 が 異 なるかどうかも 検 証 した 調 査 対 象 校 の 分 類 埼 玉 県 教 育 局 教 育 政 策 課 から 公 開 されている 高 等 学 校 卒 業 者 の 進 路 状 況 調 査 で 把 握 しうる 直 近 の 過 去 3 年 間 ( 平 成 22 年 度 ~ 平 成 24 年 度 )の 卒 業 者 数 に 占 める 大 学 短 期 大 学 進 学 者 数 ( 現 役 浪 人 含 む)の 割 合 の 平 均 値 及 び 埼 玉 県 教 育 委 員 会 ( 教 育 局 )から 提 供 を 受 けた 把 握 しうる 直 近 の 過 去 3 年 間 ( 平 成 21 年 度 ~ 平 成 23 年 度 )の 卒 業 者 数 に 占 める 就 職 希 望 者 数 の 割 合 の 平 均 値 をもとに 以 下 のように 調 査 対 象 校 を 分 類 した 進 学 校 卒 業 者 数 に 占 める 大 学 短 期 大 学 進 学 者 数 ( 現 役 浪 人 含 む)の 過 去 3 年 間 ( 平 成 22 年 度 ~ 平 成 24 年 度 )の 割 合 の 平 均 値 が 75% 以 上 の 高 等 学 校 ( 調 査 対 象 40 校 中 13 校 ) 中 堅 校 卒 業 者 数 に 占 める 大 学 短 期 大 学 進 学 者 数 ( 現 役 浪 人 含 む)の 過 去 3 年 間 ( 平 成 22 年 度 ~ 平 成 24 年 度 )の 割 合 の 平 均 値 が 39% 以 上 75% 未 満 の 高 等 学 校 ( 調 査 対 象 40 校 中 14 校 ) 就 職 多 数 校 卒 業 者 数 に 占 める 大 学 短 期 大 学 進 学 者 数 ( 現 役 浪 人 含 む)の 過 去 3 年 間 ( 平 成 22 年 度 ~ 平 成 24 年 度 )の 割 合 の 平 均 値 が 39% 未 満 かつ 就 職 希 望 者 数 の 過 去 3 年 間 ( 平 成 21 年 度 ~ 平 成 23 年 度 ) の 割 合 の 平 均 値 が 20% 以 上 の 高 等 学 校 ( 調 査 対 象 40 校 中 13 校 ) 33 統 計 解 析 ソフト 12
2. 回 答 結 果 の 概 要 本 章 では 前 章 で 言 及 した 方 法 により 埼 玉 県 が 所 管 する 全 日 制 普 通 科 を 設 置 する 県 立 高 等 学 校 の 生 徒 及 び 教 員 を 対 象 とした 質 問 紙 調 査 に 対 する 回 答 結 果 の 概 要 を 示 す 2.1 調 査 対 象 校 及 び 調 査 実 施 時 期 2.1.1 調 査 対 象 校 埼 玉 県 が 所 管 する 全 日 制 普 通 科 を 設 置 する 県 立 高 等 学 校 99 校 のうち 40 校 を 質 問 紙 調 査 の 対 象 校 とした 調 査 対 象 校 40 校 の 内 訳 は 各 地 区 の 学 校 数 に 応 じて 東 部 地 区 から 12 校 西 部 地 区 か ら 10 校 南 部 地 区 から 12 校 北 部 地 区 から 6 校 を 抽 出 した また 男 女 比 のバランスに ついても 考 慮 し 男 子 校 3 校 女 子 校 3 校 男 女 共 学 校 34 校 を 抽 出 した 普 通 科 を 設 置 す る 高 等 学 校 には 卒 業 生 のほぼ 全 員 が 大 学 や 短 期 大 学 に 進 学 する 進 学 校 や 就 職 希 望 者 の 割 合 が 多 い 学 校 もあるため 卒 業 時 の 進 路 状 況 についても 考 慮 し 前 章 での 分 類 による 進 学 校 から 13 校 中 堅 校 から 14 校 就 職 多 数 校 から 13 校 を 抽 出 した 2.1.2 調 査 実 施 時 期 平 成 25 年 (2013 年 )11 月 12 日 ~12 月 2 日 2.2 回 答 結 果 2.2.1 回 答 状 況 調 査 対 象 校 40 校 中 36 校 から 回 答 を 得 た( 回 答 率 90%) 回 答 者 全 体 の 内 訳 は 生 徒 2312 名 ( 男 子 1195 名 女 子 1039 名 不 明 78 名 ) 調 査 対 象 クラス 担 任 63 名 調 査 対 象 クラス 国 語 数 学 英 語 担 当 教 員 170 名 ( 国 語 52 名 数 学 57 名 英 語 61 名 )であった 学 校 分 類 ごとの 内 訳 は 進 学 校 では 13 校 中 12 校 が 回 答 し 生 徒 801 名 ( 男 子 385 名 女 子 397 名 不 明 19 名 ) 調 査 対 象 クラス 担 任 23 名 調 査 対 象 クラス 国 語 数 学 英 語 担 当 教 員 67 名 ( 国 語 20 名 数 学 22 名 英 語 25 名 ) 中 堅 校 では 14 校 中 12 校 が 回 答 し 生 徒 802 名 ( 男 子 440 名 女 子 326 名 不 明 36 名 ) 調 査 対 象 クラス 担 任 19 名 調 査 対 象 クラス 国 語 数 学 英 語 担 当 教 員 54 名 ( 国 語 16 名 数 学 16 名 英 語 22 名 ) 就 職 多 数 校 では 13 校 中 12 校 が 回 答 し 生 徒 709 名 ( 男 子 370 名 女 子 316 名 不 明 23 名 ) 調 査 対 象 クラス 担 任 21 名 調 査 対 象 クラス 国 語 数 学 英 語 担 当 教 員 49 名 ( 国 語 16 名 数 学 19 名 英 語 14 名 )であった 質 問 用 紙 及 び 回 答 結 果 の 詳 細 については 巻 末 参 考 文 献 資 料 等 を 参 照 されたい 13
2.2.2 生 徒 対 象 質 問 紙 回 答 結 果 の 概 要 生 徒 全 体 の 回 答 結 果 の 他 進 学 校 中 堅 校 就 職 多 数 校 の 結 果 も 併 せて 示 す (1) 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 表 2-1 平 日 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 : 記 述 統 計 量 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 授 業 外 の 学 習 時 間 ( 全 体 : 平 日 ) 2286 1 6 3.10 1.873 授 業 外 の 学 習 時 間 ( 進 学 校 : 平 日 ) 787 1 6 4.66 1.385 授 業 外 の 学 習 時 間 ( 中 堅 校 : 平 日 ) 797 1 6 2.77 1.684 授 業 外 の 学 習 時 間 ( 就 職 多 数 校 : 平 日 ) 702 1 6 1.73 1.140 注 : 回 答 は 6 件 法 により 1= まったくしない 2= 0 時 間 ~1 時 間 未 満 3= 1 時 間 ~2 時 間 未 満 4= 2 時 間 ~3 時 間 未 満 5= 3 時 間 ~4 時 間 未 満 6= 4 時 間 以 上 である 図 2-1 平 日 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 14
表 2-2 休 日 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 : 記 述 統 計 量 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 授 業 外 の 学 習 時 間 ( 全 体 : 休 日 ) 2278 1 6 3.51 2.126 授 業 外 の 学 習 時 間 ( 進 学 校 : 休 日 ) 786 1 6 5.33 1.254 授 業 外 の 学 習 時 間 ( 中 堅 校 : 休 日 ) 792 1 6 3.21 2.002 授 業 外 の 学 習 時 間 ( 就 職 多 数 校 : 休 日 ) 700 1 6 1.81 1.312 注 : 回 答 は 6 件 法 により 1= まったくしない 2= 0 時 間 ~1 時 間 未 満 3= 1 時 間 ~2 時 間 未 満 4= 2 時 間 ~3 時 間 未 満 5= 3 時 間 ~4 時 間 未 満 6= 4 時 間 以 上 である 図 2-2 休 日 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 表 2-1 及 び 図 2-1 は 学 期 中 ( 夏 休 み 冬 休 み 春 休 みなどは 除 く)の 平 日 における 生 徒 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 の 回 答 結 果 について 表 2-2 及 び 図 2-2 は 休 日 15
( 授 業 のない 土 曜 日 日 曜 日 祝 日 )における 生 徒 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 の 回 答 結 果 について それぞれ 示 したものである 全 体 では 30%の 生 徒 が 平 日 休 日 ともに 学 校 の 授 業 以 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 を ま ったくしない と 回 答 している 学 校 の 授 業 以 外 はほとんど 勉 強 をしない 高 校 生 がかな り 大 きな 割 合 を 占 めている 点 は 前 章 1.1 問 題 意 識 で 参 照 した 国 立 教 育 政 策 所 及 びベ ネッセ 教 育 研 究 開 発 センター( 当 時 )による 調 査 結 果 と 同 様 の 傾 向 である 一 方 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 が 1 日 につき 0 時 間 ~1 時 間 未 満 である と 回 答 した 生 徒 の 割 合 は 学 校 の 授 業 以 外 の 勉 強 を まったくしない と 回 答 した 生 徒 の 割 合 も 含 め 平 日 では 47% 休 日 では 43%である 国 立 教 育 政 策 所 及 びベネッセ 教 育 研 究 開 発 センター( 当 時 )の 調 査 では 特 に 近 年 において 学 校 の 授 業 以 外 の 学 習 時 間 が 1 時 間 未 満 (または 1 時 間 以 内 ) と 回 答 した 生 徒 の 割 合 がともに 6 割 程 度 に 上 っていたが 今 回 の 調 査 結 果 では 国 立 教 育 政 策 研 究 所 及 びベネッセ 教 育 総 合 研 究 所 の 調 査 よりも 低 い 割 合 となっている 学 校 分 類 ごとの 回 答 結 果 については かなり 大 きな 違 いが 見 られる 授 業 以 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 を まったくしない と 回 答 する 割 合 は 進 学 校 では 平 日 休 日 とも に 2% 中 堅 校 では 平 日 休 日 ともに 約 30% 就 職 多 数 校 では 平 日 休 日 ともに 約 60%と 大 きく 異 なっている また 他 の 選 択 肢 の 回 答 割 合 や 回 答 平 均 値 にも 大 きな 差 異 が 生 じていることも 記 述 統 計 及 び 円 グラフから 見 てとれる 今 回 の 調 査 では 学 校 分 類 ごとの 差 異 や 特 徴 が 平 日 よりも 休 日 の 方 が 顕 著 であった 進 学 校 では 授 業 時 間 以 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 を 4 時 間 以 上 している 生 徒 が 平 日 では 38%であるのに 対 し 休 日 では 71%となっている 中 堅 校 では 休 日 でも 勉 強 を ま ったくしない 生 徒 が 平 日 と 同 様 約 30% 程 度 を 占 めているが 一 方 休 日 になると 4 時 間 以 上 勉 強 をする 生 徒 が 25%となっており 休 日 の 授 業 外 の 学 習 時 間 の 二 極 化 が 見 られる 就 職 多 数 校 では 休 日 の 方 が 平 日 より 授 業 外 の 学 習 時 間 が 若 干 増 加 してい るものの 平 日 と 休 日 の 回 答 状 況 にはそれほど 大 きな 差 は 見 られない 本 研 究 では 今 回 の 質 問 紙 調 査 の 回 答 結 果 をもとに 生 徒 の 一 週 間 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 を 算 出 し 分 析 を 進 めることとした 分 析 結 果 等 の 詳 細 は 次 章 で 述 べるが ここでは その 算 出 方 法 及 び 算 出 結 果 について 以 下 に 記 す 前 章 で 参 照 したベネッセ 教 育 研 究 開 発 センター( 当 時 )の 算 出 方 法 を 参 考 に 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 を まったくしない と 回 答 した 生 徒 を 0 分 0 時 間 ~1 時 間 未 満 と 回 答 した 生 徒 を 30 分 1 時 間 ~2 時 間 未 満 と 回 答 した 生 徒 を 90 分 2 時 間 ~3 時 間 未 満 と 回 答 した 生 徒 を 150 分 3 時 間 ~4 時 間 未 満 と 回 答 した 生 徒 を 210 分 4 時 間 以 上 と 回 答 した 生 徒 を 270 分 として 換 算 した このようにして 算 出 した 生 徒 の 平 日 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 を 5 日 分 乗 じ また 休 日 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 を 2 日 分 乗 じ これらを 加 算 した 数 値 を 一 週 間 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 とした 表 2-3 は 算 出 した 結 果 の 記 述 統 計 量 を 示 し たものである 16
表 2-3 一 週 間 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 : 記 述 統 計 量 ( 単 位 : 分 ) 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 一 週 間 の 授 業 外 の 学 習 時 間 ( 全 体 ) 2288 0 1890 782.69 734.530 一 週 間 の 授 業 外 の 学 習 時 間 ( 進 学 校 ) 787 0 1890 1412.21 532.688 一 週 間 の 授 業 外 の 学 習 時 間 ( 中 堅 校 ) 797 0 1890 650.21 662.555 一 週 間 の 授 業 外 の 学 習 時 間 ( 就 職 多 数 校 ) 704 0 1890 228.92 412.626 このようにして 算 出 した 生 徒 の 一 週 間 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 の 平 均 時 間 は 進 学 校 では 約 1412 分 (23 時 間 32 分 ) 中 堅 校 では 約 650 分 (10 時 間 50 分 ) 就 職 多 数 校 では 約 229 分 (3 時 間 49 分 )となった さらに 進 学 校 中 堅 校 就 職 多 数 校 のそれぞれの 分 類 に 属 する 学 校 ごとの 生 徒 の 一 週 間 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 の 平 均 にもかなり 大 きな 差 がある ことが 今 回 の 調 査 で 明 らかになった 表 2-4 は それぞれの 学 校 分 類 に 属 する 各 学 校 での 回 答 平 均 時 間 の 記 述 統 計 量 である 表 2-4 一 週 間 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 の 学 校 ごとの 平 均 : 記 述 統 計 量 ( 単 位 : 分 ) 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 一 週 間 の 授 業 外 の 学 習 時 間 の 学 校 ごとの 平 均 ( 進 学 校 ) 一 週 間 の 授 業 外 の 学 習 時 間 の 学 校 ごとの 平 均 ( 中 堅 校 ) 一 週 間 の 授 業 外 の 学 習 時 間 の 学 校 ごとの 平 均 ( 就 職 多 数 校 ) 12 1120.26 1733.46 1417.67 205.315 12 290.42 1281.00 648.35 320.006 12 101.89 473.04 218.08 126.624 表 2-4 が 示 すように 一 週 間 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 の 平 均 時 間 が 最 も 長 い 学 校 は 最 も 短 い 学 校 の 約 17 倍 となっている さらに 進 学 校 中 堅 校 就 職 多 数 校 という 学 校 分 類 ごとの 各 カテゴリー 内 においても 一 週 間 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 の 平 均 時 間 の 差 異 は 学 校 ごとに 大 きいことがわかる 特 に 中 堅 校 では 平 均 時 間 の 最 小 値 と 最 大 値 の 差 及 び 標 準 偏 差 が 大 きくなっている 次 に 各 学 校 の 一 週 間 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 の 平 均 値 と 大 学 短 期 大 学 進 学 率 ( 卒 業 者 数 に 占 める 大 学 短 期 大 学 進 学 者 数 ( 現 役 浪 人 含 む)) の 過 去 3 年 間 ( 平 成 22 年 度 ~ 平 成 24 年 度 )の 平 均 値 との 相 関 を 見 る 図 2-3 は 両 者 のデータの 散 布 状 況 及 び 線 形 関 係 について 示 したものである 17
図 2-3 一 週 間 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 の 学 校 ごとの 平 均 と 卒 業 者 数 に 占 める 大 学 短 期 大 学 進 学 者 数 の 比 率 との 相 関 出 典 : 生 徒 対 象 質 問 紙 調 査 回 答 及 び 埼 玉 県 教 育 委 員 会 ( 教 育 局 )のデータより 筆 者 作 成 このように 上 記 散 布 図 には 外 れ 値 がなく また 授 業 外 の 学 習 時 間 と 大 学 短 期 大 学 進 学 者 数 の 比 率 には 強 い 正 の 相 関 ( 相 関 係 数 r=.96 p<.00)があるため 大 学 短 期 大 学 進 学 者 数 の 占 める 割 合 が 高 くなればなるほど 授 業 外 の 学 習 時 間 も 増 加 する 傾 向 があると 考 えられる 以 上 今 回 の 質 問 紙 の 回 答 結 果 から 1 生 徒 全 体 では 授 業 以 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 を まったくしない 生 徒 は 少 なからず 存 在 している 2 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 は 生 徒 間 の 差 も 大 きいが 学 校 分 類 間 の 差 や 学 校 間 の 差 も 大 きい 3 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 は 大 学 短 期 大 学 進 学 者 数 の 比 率 と 大 きく 関 係 し ている などのことが 明 らかになった 本 研 究 では 回 答 結 果 から 算 出 した 一 週 間 の 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 を 変 数 として 用 いて 次 章 での 分 析 を 進 めることとする 18
(2) 娯 楽 (ゲーム テレビ メールなど)の 時 間 表 2-5 平 日 の 娯 楽 (ゲーム テレビ メールなど)の 時 間 : 記 述 統 計 量 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 娯 楽 (ケ ーム テレヒ メールなど)の 時 間 ( 全 体 :: 平 日 ) 娯 楽 (ケ ーム テレヒ メールなど)の 時 間 ( 進 学 校 : 平 日 ) 娯 楽 (ケ ーム テレヒ メールなど)の 時 間 ( 中 堅 校 : 平 日 ) 娯 楽 (ケ ーム テレヒ メールなど)の 時 間 ( 就 職 多 数 校 : 平 日 ) 2284 1 6 3.48 1.483 788 1 6 2.77 1.023 795 1 6 3.55 1.441 701 1 6 4.21 1.593 注 : 回 答 は 6 件 法 により 1= まったくしない 2= 0 時 間 ~1 時 間 未 満 3= 1 時 間 ~2 時 間 未 満 4= 2 時 間 ~3 時 間 未 満 5= 3 時 間 ~4 時 間 未 満 6= 4 時 間 以 上 である 図 2-4 平 日 の 娯 楽 (ゲーム テレビ メールなど)の 時 間 19
表 2-6 休 日 の 娯 楽 (ゲーム テレビ メールなど)の 時 間 : 記 述 統 計 量 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 娯 楽 (ケ ーム テレヒ メールなど)の 時 間 ( 全 体 :: 休 日 ) 娯 楽 (ケ ーム テレヒ メールなど)の 時 間 ( 進 学 校 : 休 日 ) 娯 楽 (ケ ーム テレヒ メールなど)の 時 間 ( 中 堅 校 : 休 日 ) 娯 楽 (ケ ーム テレヒ メールなど)の 時 間 ( 就 職 多 数 校 : 休 日 ) 2282 1 6 4.12 1.532 787 1 6 3.48 1.271 795 1 6 4.23 1.492 700 1 6 4.71 1.576 注 : 回 答 は 6 件 法 により 1= まったくしない 2= 0 時 間 ~1 時 間 未 満 3= 1 時 間 ~2 時 間 未 満 4= 2 時 間 ~3 時 間 未 満 5= 3 時 間 ~4 時 間 未 満 6= 4 時 間 以 上 である 図 2-5 休 日 の 娯 楽 (ゲーム テレビ メールなど)の 時 間 20
授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 と 同 様 に 娯 楽 (ゲーム テレビ メールな ど)の 時 間 についても 平 日 及 び 休 日 の 状 況 を 質 問 した 表 2-5 及 び 表 2-6 は それぞれ 平 日 と 休 日 の 記 述 統 計 量 を 図 2-4 及 び 図 2-5 は それぞれ 平 日 と 休 日 に 費 やす 娯 楽 の 時 間 に 関 する 回 答 結 果 のグラフを 示 したものである 全 体 的 には 平 日 よりも 休 日 の 方 が また 進 学 校 よりも 中 堅 校 の 方 が 中 堅 校 よりも 就 職 多 数 校 の 方 が 娯 楽 に 費 やす 時 間 が 長 い 傾 向 となっている 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 学 習 時 間 と 同 様 娯 楽 (ゲーム テレビ メールなど) の 時 間 についても まったくしない と 回 答 した 生 徒 を 0 分 0 時 間 ~1 時 間 未 満 と 回 答 した 生 徒 を 30 分 1 時 間 ~2 時 間 未 満 と 回 答 した 生 徒 を 90 分 2 時 間 ~3 時 間 未 満 と 回 答 した 生 徒 を 150 分 3 時 間 ~4 時 間 未 満 と 回 答 した 生 徒 を 210 分 4 時 間 以 上 と 回 答 した 生 徒 を 270 分 として 換 算 し 平 日 の 時 間 を 5 日 分 乗 じ 休 日 の 時 間 を 2 日 分 乗 じて 両 者 を 加 算 した 時 間 を 一 週 間 の 娯 楽 (ゲーム テレビ メールなど)の 時 間 として 算 出 した 表 2-7 は このようにして 算 出 した 数 値 の 記 述 統 計 量 である 表 2-7 一 週 間 の 娯 楽 (ゲーム テレビ メールなど)の 時 間 : 記 述 統 計 量 ) 単 位 : 分 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 一 週 間 の 娯 楽 (ケ ーム テレヒ メールなど)の 時 間 ( 全 体 ) 一 週 間 の 娯 楽 (ケ ーム テレヒ メールなど)の 時 間 ( 進 学 校 ) 一 週 間 の 娯 楽 (ケ ーム テレヒ メールなど)の 時 間 ( 中 堅 校 ) 一 週 間 の 娯 楽 (ケ ーム テレヒ メールなど)の 時 間 ( 就 職 多 数 校 ) 2290 0 1890 916.36 593.154 789 0 1890 625.59 425.711 798 0 1890 948.16 575.903 703 0 1890 1206.61 621.845 本 研 究 では このようにして 算 出 した 一 週 間 の 娯 楽 (ゲーム テレビ メールなど) の 時 間 の 値 を 次 章 での 分 析 の 際 の 変 数 として 用 いることとする 21
(3) 夕 食 開 始 時 刻 表 2-8 夕 食 開 始 時 刻 ( 一 週 間 の 平 均 ): 記 述 統 計 量 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 夕 食 開 始 時 刻 ( 一 週 間 の 平 均 : 全 体 ) 2261 1 6 3.29 1.190 夕 食 開 始 時 刻 ( 一 週 間 の 平 均 : 進 学 校 ) 788 1 6 3.40 1.271 夕 食 開 始 時 刻 ( 一 週 間 の 平 均 : 中 堅 校 ) 785 1 6 3.20 1.110 夕 食 開 始 時 刻 ( 一 週 間 の 平 均 : 就 職 多 数 校 ) 688 1 6 3.26 1.174 注 : 回 答 は 6 件 法 により 1= 午 後 6 時 より 前 2= 午 後 6 時 ~7 時 より 前 3= 午 後 7 時 ~8 時 より 前 4= 午 後 8 時 ~9 時 より 前 5= 午 後 9 時 ~10 時 より 前 6= 午 後 10 時 以 降 である 平 日 及 び 休 日 それぞれの 夕 食 開 始 時 刻 について 1= 午 後 6 時 より 前 2= 午 後 6 時 ~7 時 より 前 3= 午 後 7 時 ~8 時 より 前 4= 午 後 8 時 ~9 時 より 前 5= 午 後 9 時 ~10 時 より 前 6= 午 後 10 時 以 降 の 6 件 法 により 質 問 した 平 日 の 回 答 値 (1~6)を 5 日 分 乗 じ 休 日 の 回 答 値 (1~6)を 2 日 分 乗 じ 両 者 を 加 算 して 7 日 分 で 割 った 値 を 夕 食 開 始 時 刻 の 一 週 間 の 平 均 として 算 出 した 表 2-8 は 算 出 した 値 の 記 述 統 計 量 を 示 したもの である 回 答 値 が 大 きくなればなるほど 夕 食 開 始 時 刻 は 遅 くなっているため 全 体 的 には 進 学 校 の 生 徒 の 方 が 夕 食 開 始 時 刻 は 遅 い 傾 向 にあるといえる (4) 就 寝 時 刻 表 2-9 就 寝 時 刻 ( 一 週 間 の 平 均 ): 記 述 統 計 量 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 就 寝 時 刻 ( 一 週 間 の 平 均 : 全 体 ) 2264 1 6 4.69 1.000 就 寝 時 刻 ( 一 週 間 の 平 均 : 進 学 校 ) 788 1 6 4.79.904 就 寝 時 刻 ( 一 週 間 の 平 均 : 中 堅 校 ) 786 1 6 4.66.968 就 寝 時 刻 ( 一 週 間 の 平 均 : 就 職 多 数 校 ) 690 1 6 4.62 1.124 注 : 回 答 は 6 件 法 により 1= 午 後 9 時 より 前 2= 午 後 9 時 ~10 時 より 前 3= 午 後 10 時 ~11 時 より 前 4= 午 後 11 時 ~ 午 前 0 時 より 前 5= 午 前 0 時 ~1 時 より 前 6= 午 前 1 時 以 降 である 平 日 及 び 休 日 それぞれの 就 寝 時 刻 について 1= 午 後 9 時 より 前 2= 午 後 9 時 ~10 時 より 前 3= 午 後 10 時 ~11 時 より 前 4= 午 後 11 時 ~ 午 前 0 時 より 前 5= 午 前 0 時 ~1 時 より 前 6= 午 前 1 時 以 降 の 6 件 法 により 質 問 した 平 日 の 回 答 値 (1~6) を 5 日 分 乗 じ 休 日 の 回 答 値 (1~6)を 2 日 分 乗 じ 両 者 を 加 算 して 7 日 分 で 割 った 値 を 就 寝 時 刻 の 一 週 間 の 平 均 として 算 出 した 表 2-9 は 算 出 した 値 の 記 述 統 計 量 を 示 したもの である 22
回 答 値 が 大 きくなればなるほど 就 寝 時 刻 は 遅 くなっているため 全 体 的 には 進 学 校 の 生 徒 の 方 が 夕 食 開 始 時 刻 と 同 様 就 寝 時 刻 も 遅 い 傾 向 にあるといえる (5) 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 について 宿 題 をする 表 2-10 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 について 宿 題 をする : 記 述 統 計 量 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 宿 題 をする( 全 体 ) 2273 1 4 3.07.996 宿 題 をする( 進 学 校 ) 777 1 4 3.33.812 宿 題 をする( 中 堅 校 ) 791 1 4 3.13.948 宿 題 をする( 就 職 多 数 校 ) 705 1 4 2.72 1.127 注 : 回 答 は 4 件 法 により 4= いつもそうだ 3= ときどきそうだ 2= たまにある 1= まったくない であ る 図 2-6 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 について 宿 題 をする 23
授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 ( 学 習 活 動 )の 具 体 的 内 容 に 関 して 生 徒 対 象 質 問 紙 で いくつか 設 けた 項 目 の 一 つが 宿 題 への 取 組 状 況 である 学 校 で 出 された 宿 題 をどのく らいするか という 問 いに 対 して 4= いつもそうだ 3= ときどきそうだ 2= たま にある 1= まったくない の 4 件 法 による 生 徒 の 回 答 結 果 をまとめたものが 表 2-10 及 び 図 2-6 である 学 校 から 出 される 宿 題 であるにもかかわらず いつもやっている と 回 答 した 生 徒 が 全 体 の 43%であり 進 学 校 でさえも 出 された 宿 題 をいつもやる 生 徒 は 51%にとどまって いる 一 方 宿 題 を まったくやらない と 回 答 した 生 徒 も どの 学 校 分 類 においても 一 定 程 度 の 割 合 で 存 在 しており 特 に 就 職 多 数 校 では 20%と 5 人 に 1 人 の 割 合 の 生 徒 が 宿 題 をまったくやらない 結 果 となっている (6) 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 について 宿 題 以 外 に 勉 強 をする 表 2-11 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 について 宿 題 以 外 に 勉 強 をする : 記 述 統 計 量 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 宿 題 以 外 に 勉 強 をする( 全 体 ) 2286 1 4 2.65 1.171 宿 題 以 外 に 勉 強 をする( 進 学 校 ) 794 1 4 3.55.711 宿 題 以 外 に 勉 強 をする( 中 堅 校 ) 794 1 4 2.48 1.106 宿 題 以 外 に 勉 強 ををする( 就 職 多 数 校 ) 698 1 4 1.82.940 注 : 回 答 は 4 件 法 により 4= いつもそうだ 3= ときどきそうだ 2= たまにある 1= まったくない であ る 24
図 2-7 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 について 宿 題 以 外 に 勉 強 をする 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 ( 学 習 活 動 )として 学 校 の 宿 題 以 外 の 勉 強 をどのくら いするか という 問 いに 対 して 4= いつもそうだ 3= ときどきそうだ 2= たまに ある 1= まったくない の 4 件 法 による 生 徒 の 回 答 結 果 をまとめたものが 表 2-11 及 び 図 2-7 である 回 答 結 果 については 進 学 校 中 堅 校 就 職 多 数 校 の 学 校 分 類 ごとの 差 異 が 非 常 に 大 きい 宿 題 以 外 の 勉 強 を いつもやっている という 回 答 割 合 は 進 学 校 で 66% 中 堅 校 で 24% 就 職 多 数 校 で 8%である 一 方 宿 題 以 外 の 勉 強 を まったくやら ない という 回 答 割 合 は 進 学 校 で 2% 中 堅 校 で 24% 就 職 多 数 校 で 47%であ り 極 めて 対 照 的 である 25
(7) 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 について 大 学 短 期 大 学 への 進 学 等 に 向 けた 受 験 勉 強 をどこでしているか( 複 数 回 答 可 ) 表 2-12 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 について 大 学 短 期 大 学 等 への 進 学 等 に 向 け た 受 験 勉 強 をどこでしているか( 複 数 回 答 可 ): 記 述 統 計 量 注 : 回 答 は 複 数 選 択 形 式 により 1= あてはまる 0= そうでない である 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 受 験 勉 強 を 予 備 校 塾 でする ( 全 体 ) 2312 0 1.22.413 ( 進 学 校 ) 801 0 1.41.492 ( 中 堅 校 ) 802 0 1.18.387 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 1.04.198 受 験 勉 強 を 自 宅 でする ( 全 体 ) 2312 0 1.49.500 ( 進 学 校 ) 801 0 1.71.456 ( 中 堅 校 ) 802 0 1.48.500 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 1.27.445 受 験 勉 強 を 学 校 の 補 習 でする ( 全 体 ) 2312 0 1.15.355 ( 進 学 校 ) 801 0 1.23.424 ( 中 堅 校 ) 802 0 1.12.329 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 1.08.265 いずれでも 受 験 勉 強 をしない ( 全 体 ) 2312 0 1.33.470 ( 進 学 校 ) 801 0 1.04.196 ( 中 堅 校 ) 802 0 1.34.475 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 1.64.479 図 2-8 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 について 大 学 短 期 大 学 等 への 進 学 に 向 けた 受 験 勉 強 をどこでしているか 26
表 2-12 及 び 図 2-8 は 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 について 大 学 短 期 大 学 への 進 学 に 向 けた 受 験 勉 強 をどこでしているか( 複 数 回 答 可 ) という 問 いに 対 する 回 答 結 果 を 示 したものである 生 徒 全 体 では 受 験 勉 強 に 取 り 組 んでいる 生 徒 は 自 宅 で 勉 強 している 割 合 が 多 くな っている 次 に 予 備 校 塾 で 勉 強 している 学 校 の 補 習 で 勉 強 している の 順 になっ ているが 就 職 多 数 校 においては 予 備 校 塾 で 勉 強 している 生 徒 の 割 合 が 極 めて 少 ない (8) 今 している 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 が 将 来 与 える 影 響 について どのように 考 えてい るか( 複 数 回 答 可 ) 表 2-13 今 している 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 が 将 来 与 える 影 響 について どのように 考 え ているか( 複 数 回 答 可 ): 記 述 統 計 量 注 : 回 答 は 複 数 選 択 形 式 により 1= あてはまる 0= そうでない である 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 将 来 仕 事 をする 上 で 役 に 立 つ ( 全 体 ) 2312 0 1.62.485 ( 進 学 校 ) 801 0 1.66.474 ( 中 堅 校 ) 802 0 1.63.484 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 1.57.496 入 学 試 験 や 就 職 試 験 に 役 に 立 つ ( 全 体 ) 2312 0 1.70.459 ( 進 学 校 ) 801 0 1.87.340 ( 中 堅 校 ) 802 0 1.66.475 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 1.56.497 自 分 の 人 格 形 成 にとって 役 に 立 つ ( 全 体 ) 2312 0 1.22.415 ( 進 学 校 ) 801 0 1.25.436 ( 中 堅 校 ) 802 0 1.19.396 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 1.21.410 生 きるために 必 要 な 基 本 的 知 識 に 役 に 立 つ ( 全 体 ) 2312 0 1.52.499 ( 進 学 校 ) 801 0 1.51.500 ( 中 堅 校 ) 802 0 1.49.500 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 1.58.493 論 理 的 な 思 考 力 を 高 める 上 で 役 に 立 つ ( 全 体 ) 2312 0 1.32.467 ( 進 学 校 ) 801 0 1.40.490 ( 中 堅 校 ) 802 0 1.27.443 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 1.29.456 金 銭 的 な 成 功 や 名 誉 の 獲 得 に 役 に 立 つ ( 全 体 ) 2312 0 1.21.408 ( 進 学 校 ) 801 0 1.25.435 ( 中 堅 校 ) 802 0 1.20.397 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 1.18.384 今 している 勉 強 は 役 に 立 たない ( 全 体 ) 2312 0 1.06.231 ( 進 学 校 ) 801 0 1.02.152 ( 中 堅 校 ) 802 0 1.06.233 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 1.09.291 その 他 ( 全 体 ) 2312 0 1.02.137 ( 進 学 校 ) 801 0 1.02.131 ( 中 堅 校 ) 802 0 1.02.131 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 1.02.149 27
図 2-9 今 している 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 が 将 来 与 える 影 響 について どのように 考 え ているか( 複 数 回 答 可 ) 28
表 2-13 及 び 図 2-9 は 今 している 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 が 将 来 与 える 影 響 について どのように 考 えているか( 複 数 回 答 可 ) という 問 いに 対 する 回 答 結 果 を 示 したものである 進 学 校 の 生 徒 は 平 均 値 の 高 さや 回 答 人 数 の 多 さから 中 堅 校 就 職 多 数 校 の 生 徒 よりも 今 している 勉 強 が 多 くの 点 で 将 来 役 に 立 つと 考 えている 傾 向 がうかがえる また 今 している 勉 強 は 役 に 立 たない と 考 えている 生 徒 は 全 体 で 約 6%であり 授 業 外 の 国 語 数 学 英 語 の 勉 強 を まったくしない と 回 答 した 割 合 の 30%と 比 べると 極 め て 低 い 勉 強 は 役 に 立 たない とは 考 えていないが 授 業 以 外 には 勉 強 をしない 生 徒 が 少 なからず 存 在 している 状 況 であると 考 えられる (9) 今 の 国 語 数 学 英 語 の 授 業 はどのような 授 業 だと 思 うか( 国 語 数 学 英 語 それぞれ の 教 科 について: 複 数 回 答 可 ) 表 2-14 今 の 国 語 数 学 英 語 の 授 業 はどのような 授 業 だと 思 うか( 国 語 数 学 英 語 そ れぞれの 教 科 について: 複 数 回 答 可 ): 記 述 統 計 量 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 予 習 復 習 をするよう 言 われる 授 業 だと 思 う ( 全 体 ) 2312 0 3 1.28.941 ( 進 学 校 ) 801 0 3 1.68.820 ( 中 堅 校 ) 802 0 3 1,29.891 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 3.80.906 教 科 書 の 内 容 を 講 義 形 式 で 教 える 授 業 だと 思 う ( 全 体 ) 2312 0 3 1.22 1.102 ( 進 学 校 ) 801 0 3 1.40 1.077 ( 中 堅 校 ) 802 0 3 1.17 1.053 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 3 1.06 1.155 入 試 問 題 をたくさん 練 習 する 授 業 だと 思 う ( 全 体 ) 2312 0 3 1.23 1.104 ( 進 学 校 ) 801 0 3 1.75.987 ( 中 堅 校 ) 802 0 3 1.17 1.082 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 3.71.986 生 徒 の 興 味 関 心 を 引 き 出 す 授 業 だと 思 う ( 全 体 ) 2312 0 3.89.979 ( 進 学 校 ) 801 0 3 1.16 1.046 ( 中 堅 校 ) 802 0 3.76.897 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 3.72.923 生 徒 によく 発 言 させる 授 業 だと 思 う ( 全 体 ) 2312 0 3 1.38.967 ( 進 学 校 ) 801 0 3 1.45.926 ( 中 堅 校 ) 802 0 3 1.37.963 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 3 1.32 1.012 グループで 考 えたり 調 べたりする 授 業 だと 思 う ( 全 体 ) 2312 0 3.41.666 ( 進 学 校 ) 801 0 3.34.641 ( 中 堅 校 ) 802 0 3.49.705 ( 就 職 多 数 校 ) 709 0 3.38.637 注 : 回 答 は 複 数 選 択 形 式 により 国 語 数 学 英 語 それぞれの 教 科 について 1= あてはまる 0= そうでない である 国 語 数 学 英 語 のうち どれか 1 つの 教 科 のみ 1= あてはまる と 回 答 した 場 合 の 回 答 値 は 1 すべ ての 教 科 について 1= あてはまる と 回 答 した 場 合 の 回 答 値 は 3 となる 29
図 2-10 今 受 けている 国 語 数 学 英 語 はどのような 授 業 か( 国 語 数 学 英 語 それぞれ の 教 科 について: 複 数 回 答 可 ) 30
表 2-14 及 び 図 2-10 は 今 受 けている 国 語 数 学 英 語 の 授 業 はどのように 考 えている か( 国 語 数 学 英 語 それぞれの 教 科 について: 複 数 回 答 可 ) という 問 いに 対 する 回 答 結 果 を 示 したものである( 記 述 統 計 量 は 国 語 数 学 英 語 それぞれの 教 科 に 対 する 回 答 を 統 合 した 結 果 を 示 す) 予 習 復 習 をするよう 言 われる 授 業 だと 思 う 入 試 問 題 をたくさん 練 習 する 授 業 だ と 思 う などのように 学 校 分 類 ごとの 回 答 割 合 の 差 が 大 きい 項 目 もあれば 生 徒 によく 発 言 させる 授 業 だと 思 う グループで 考 えたり 調 べたりする 授 業 だと 思 う などのよう に 学 校 分 類 ごとの 差 がそれほど 大 きくない 項 目 もある また 図 2-10 から あてはま る と 回 答 する 人 数 について 教 科 ごとの 差 が 大 きい 項 目 もあれば 教 科 ごとの 差 があま り 大 きくない 項 目 もあることが 見 てとれる (10) 中 学 校 高 校 1 年 生 ~2 年 生 のときに 国 語 数 学 英 語 を 平 均 してどのくらい 勉 強 し ていたか 表 2-15 中 学 校 高 校 1 年 生 ~2 年 生 のときに 国 語 数 学 英 語 を 平 均 してどのくらい 勉 強 していたか: 記 述 統 計 量 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 中 学 校 のとき ( 全 体 ) 2278 1 4 2.34 1.045 ( 進 学 校 ) 791 1 4 2.73 1.022 ( 中 堅 校 ) 793 1 4 2.33.980 ( 就 職 多 数 校 ) 694 1 4 1.92 1.000 高 校 1 年 生 ~2 年 生 のとき ( 全 体 ) 2272 1 4 2.18.914 ( 進 学 校 ) 788 1 4 2.29.890 ( 中 堅 校 ) 792 1 4 2.17.878 ( 就 職 多 数 校 ) 692 1 4 2.08.967 注 : 回 答 は 4 件 法 により 中 学 校 のとき 高 校 1 年 生 ~2 年 生 のとき それぞれについて 4= よく 勉 強 していた 3= まあまあ 勉 強 していた 2= あまり 勉 強 していなかった 1= ほとんど 勉 強 していなかった である 31
図 2-11 中 学 校 高 校 1 年 生 ~2 年 生 のときに 国 語 数 学 英 語 を 平 均 してどのくらい 勉 強 していたか 32
中 学 校 高 校 1 年 生 ~2 年 生 のときに 国 語 数 学 英 語 を 平 均 してどのくらい 勉 強 し ていたか という 問 いに 対 して 4= よく 勉 強 していた 3= まあまあ 勉 強 していた 2= あまり 勉 強 していなかった 1= ほとんど 勉 強 していなかった の 4 件 法 による 生 徒 の 回 答 結 果 をまとめたものが 表 2-15 及 び 図 2-11 である 中 学 校 のときによく 勉 強 していた と 回 答 した 生 徒 の 人 数 は 進 学 校 中 堅 校 就 職 多 数 校 で 大 きな 違 いがあるが 高 校 1 年 生 ~2 年 生 のときによく 勉 強 していた と 回 答 した 生 徒 の 人 数 は 学 校 分 類 ごとの 差 があまり 大 きくない また 就 職 多 数 校 では 中 学 校 のときも 高 校 1 年 生 ~2 年 生 のときも ほとんど 勉 強 していなかった と 回 答 し た 生 徒 の 割 合 が 最 も 高 くなっている 2.2.3 調 査 対 象 生 徒 のクラス 担 任 対 象 質 問 紙 回 答 結 果 の 概 要 調 査 対 象 生 徒 のクラス 担 任 対 象 質 問 紙 回 答 結 果 については 進 学 校 中 堅 校 就 職 多 数 校 全 体 での 回 答 結 果 のみ 示 す (1) 担 任 する 生 徒 に 対 して どのような 観 点 で 高 校 での 勉 強 は 将 来 役 に 立 つ と 話 し たことがあるか 表 2-16 担 任 する 生 徒 に 対 して どのような 観 点 で 高 校 での 勉 強 は 将 来 役 に 立 つ と 話 したことがあるか(3 つ 以 内 で 回 答 ): 記 述 統 計 量 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 将 来 仕 事 をする 上 で 役 に 立 つ 63 0 1.37.485 入 学 試 験 や 就 職 試 験 に 役 に 立 つ 63 0 1.40.493 自 分 の 人 格 形 成 にとって 役 に 立 つ 63 0 1.51.504 生 きるために 必 要 な 基 本 的 知 識 に 役 に 立 つ 63 0 1.59.496 論 理 的 な 思 考 力 を 高 める 上 で 役 に 立 つ 63 0 1.54.502 金 銭 的 な 成 功 や 名 誉 の 獲 得 に 役 に 立 つ 63 0 1.03.177 特 に 話 したことはない 63 0 1.03.177 その 他 63 0 1.06.246 注 : 回 答 は 複 数 選 択 形 式 により 1= あてはまる 0= そうでない である 33
図 2-12 担 任 する 生 徒 に 対 して どのような 観 点 で 高 校 での 勉 強 は 将 来 役 に 立 つ と 話 したことがあるか(3 つ 以 内 で 回 答 ) 表 2-16 及 び 図 2-12 は 調 査 対 象 生 徒 のクラス 担 任 を 対 象 として 担 任 する 生 徒 に 対 し て どのような 観 点 で 高 校 での 勉 強 は 将 来 役 に 立 つ と 話 したことがあるか(3 つ 以 内 で 回 答 ) という 問 いに 対 する 回 答 結 果 を 示 したものである 生 徒 に 対 しても 今 している 勉 強 が 将 来 どのような 影 響 を 与 えるか という 項 目 を 設 定 し 同 じような 観 点 を 質 問 しているが 生 徒 とクラス 担 任 の 回 答 状 況 には 若 干 差 異 が 見 ら れる 今 している 勉 強 が 将 来 役 に 立 つ として 最 も 多 くの 生 徒 が 回 答 した 観 点 は 入 学 試 験 や 就 職 試 験 に 役 に 立 つ 次 いで 将 来 仕 事 をするうえで 役 に 立 つ であったが 34 最 も 多 くのクラス 担 任 が 回 答 した 観 点 は 生 きていくために 必 要 な 基 本 的 知 識 を 身 に 付 ける うえで 役 に 立 つ 次 いで 論 理 的 な 思 考 力 を 高 めるうえで 役 に 立 つ であった また 将 来 金 銭 的 な 成 功 や 名 誉 の 獲 得 を 達 成 するために 役 に 立 つ という 観 点 を 回 答 した 生 徒 が 全 体 で 486 名 だったことと 対 照 的 に 将 来 金 銭 的 な 成 功 や 名 誉 の 獲 得 を 達 成 するために 役 に 立 つ と 生 徒 に 話 していると 回 答 したクラス 担 任 は わずか 2 名 であった 34 表 2-13 及 び 図 2-9 を 参 照 34
(2) 担 任 する 生 徒 への 進 路 指 導 について どのような 指 導 に 重 点 的 に 取 り 組 んできたか 表 2-17 担 任 する 生 徒 への 進 路 指 導 について どのような 指 導 に 重 点 的 に 取 り 組 んできた か(3 つ 以 内 で 回 答 ): 記 述 統 計 量 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 生 徒 の 自 己 理 解 を 深 めさせる 指 導 63 0 1.78.419 高 校 卒 業 時 の 進 路 目 標 を 持 たせる 指 導 63 0 1.68.469 高 校 卒 業 以 降 の 将 来 のキャリアを 設 計 させる 指 導 63 0 1.51.504 上 級 学 校 の 体 験 授 業 や 職 業 体 験 などへの 参 加 を 促 す 指 導 63 0 1.13.336 進 路 対 策 補 習 などへの 参 加 を 促 す 指 導 63 0 1.30.463 将 来 役 立 つ 資 格 の 取 得 や 検 定 の 受 検 などを 促 す 指 導 63 0 1.13.336 その 他 63 0 1.08.272 注 : 回 答 は 複 数 選 択 形 式 により 1= あてはまる 0= そうでない である 図 2-13 担 任 する 生 徒 への 進 路 指 導 について どのような 進 路 指 導 に 重 点 的 に 取 り 組 ん できたか(3 つ 以 内 で 回 答 ) 表 2-17 及 び 図 2-13 は 担 任 する 生 徒 への 進 路 指 導 について どのような 進 路 指 導 に 重 点 的 に 取 り 組 んできたか(3 つ 以 内 で 回 答 ) という 問 いに 対 しての 調 査 対 象 生 徒 のクラス 担 任 全 体 の 回 答 結 果 を 示 したものである 最 も 多 かった 回 答 は 生 徒 の 自 己 理 解 を 深 めさせる 指 導 で 約 8 割 近 くのクラス 担 任 が 重 点 的 に 取 り 組 んできたと 回 答 している 35
(3) 調 査 対 象 年 度 ( 平 成 25 年 度 )の 1 年 間 に 予 定 している 担 任 する 生 徒 への 個 人 面 談 ( 保 護 者 が 同 伴 する 三 者 面 談 も 含 む)は 何 回 か 表 2-18 調 査 対 象 年 度 ( 平 成 25 年 度 )の 1 年 間 に 予 定 している 担 任 する 生 徒 への 個 人 面 談 ( 保 護 者 が 同 伴 する 三 者 面 談 も 含 む)は 何 回 か: 記 述 統 計 量 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 担 任 する 生 徒 への 1 年 間 に 予 定 している 個 人 面 談 の 回 数 61 1 6 3.38 1.128 注 : 回 答 は 7 件 法 により 1= 1 回 2= 2 回 3= 3 回 4= 4 回 5= 5 回 6= 6 回 以 上 7= 予 定 して いない である(ただし 7= 予 定 していない は 記 述 統 計 から 外 す) 図 2-14 調 査 対 象 年 度 ( 平 成 25 年 度 )の 1 年 間 に 予 定 している 担 任 する 生 徒 への 個 人 面 談 ( 保 護 者 が 同 伴 する 三 者 面 談 も 含 む)は 何 回 か 表 2-18 及 び 図 2-14 は 調 査 対 象 年 度 ( 平 成 25 年 度 )の 1 年 間 に 予 定 している 担 任 す る 生 徒 への 個 人 面 談 ( 保 護 者 が 同 伴 する 三 者 面 談 も 含 む)は 何 回 か という 問 いに 対 しての 調 査 対 象 生 徒 のクラス 担 任 全 体 の 回 答 結 果 を 示 したものである 約 8 割 のクラス 担 任 が 1 年 間 で 2~4 回 程 度 の 個 人 面 談 を 予 定 しており 最 も 多 かった 回 答 は 3 回 であった 36
(4) 調 査 対 象 年 度 ( 平 成 25 年 度 )にこれまで 実 施 してきた 個 人 面 談 で 最 も 多 く 話 題 となっ た 内 容 はどんなことか(3 つ 以 内 で 回 答 ) 表 2-19 調 査 対 象 年 度 ( 平 成 25 年 度 )にこれまで 実 施 してきた 個 人 面 談 で 最 も 多 く 話 題 と なった 内 容 はどんなことか(3 つ 以 内 で 回 答 ): 記 述 統 計 量 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 学 校 での 学 習 状 況 や 成 績 について 63 0 1.71.455 学 校 での 生 活 状 況 や 生 活 態 度 について 63 0 1.33.475 クラス 内 (または 学 校 内 )の 友 人 関 係 や 人 間 関 係 について 63 0 1.11.317 部 活 動 の 状 況 について 63 0 1.05.215 家 庭 での 学 習 状 況 について 63 0 1.25.439 家 庭 での 生 活 状 況 や 生 活 態 度 について 63 0 1.03.177 高 校 卒 業 時 の 進 路 選 択 について 63 0 1.89.317 高 校 卒 業 以 降 における 将 来 のキャリア 設 計 について 63 0 1.14.353 その 他 63 0 1.03.177 注 : 回 答 は 複 数 選 択 形 式 により 1= あてはまる 0= そうでない である 図 2-15 調 査 対 象 年 度 ( 平 成 25 年 度 )にこれまで 実 施 してきた 個 人 面 談 で 最 も 多 く 話 題 となった 内 容 はどんなことか(3 つ 以 内 で 回 答 ) 表 2-19 及 び 図 2-15 は 調 査 対 象 年 度 ( 平 成 25 年 度 )にこれまで 実 施 してきた 個 人 面 談 で 最 も 多 く 話 題 となった 内 容 はどんなことか(3 つ 以 内 で 回 答 ) という 問 いに 対 しての 調 査 対 象 生 徒 のクラス 担 任 全 体 の 回 答 結 果 を 示 したものである 最 も 多 かった 回 答 は 高 校 卒 業 時 の 進 路 選 択 について であり 約 9 割 の 担 任 が 生 徒 との 個 人 面 談 で 話 題 としている 37
(5) 予 定 している 個 人 面 談 ( 保 護 者 が 同 伴 する 三 者 面 談 も 含 む)のほかに 必 要 に 応 じて 個 人 面 談 を 実 施 しているか 表 2-20 予 定 している 個 人 面 談 ( 保 護 者 が 同 伴 する 三 者 面 談 も 含 む)のほかに 必 要 に 応 じて 個 人 面 談 を 実 施 しているか: 記 述 統 計 量 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 必 要 に 応 じて 個 人 面 談 を 実 施 しているか 62 1 4 3.21.704 出 典 : 調 査 対 象 クラス 生 徒 のクラス 担 任 対 象 質 問 紙 調 査 回 答 より 筆 者 作 成 注 : 回 答 は 4 件 法 により 4= よく 実 施 している 3= まあまあ 実 施 している 2= あまり 実 施 していない 1= ほとんど 実 施 していない である 図 2-16 予 定 している 個 人 面 談 ( 保 護 者 が 同 伴 する 三 者 面 談 も 含 む)のほかに 必 要 に 応 じて 個 人 面 談 を 実 施 しているか 表 2-20 及 び 図 2-16 は 予 定 している 個 人 面 談 ( 保 護 者 が 同 伴 する 三 者 面 談 も 含 む)の ほかに 必 要 に 応 じて 個 人 面 談 を 実 施 しているか という 問 いに 対 しての 調 査 対 象 生 徒 のクラス 担 任 全 体 の 回 答 結 果 を 示 したものである よく 実 施 している まあまあ 実 施 している という 回 答 は 約 9 割 を 占 めており 大 多 数 の 担 任 が 必 要 に 応 じた 個 人 面 談 を 実 施 している 状 況 がうかがえる 38
2.2.4 調 査 対 象 生 徒 の 国 語 数 学 英 語 担 当 教 員 対 象 質 問 紙 回 答 結 果 の 概 要 調 査 対 象 生 徒 の 国 語 数 学 英 語 担 当 教 員 対 象 質 問 紙 回 答 結 果 についても 進 学 校 中 堅 校 就 職 多 数 校 全 体 での 回 答 結 果 のみ 示 す (1) 自 身 が 担 当 する 教 科 の 勉 強 をすることが どのような 観 点 で 将 来 役 に 立 つ と 話 し たことがあるか 表 2-21 自 身 が 担 当 する 教 科 の 勉 強 をすることが どのような 観 点 で 将 来 役 に 立 つ と 話 したことがあるか(3 つ 以 内 で 回 答 ): 記 述 統 計 量 度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差 将 来 仕 事 をする 上 で 役 に 立 つ 170 0 1.41.493 入 学 試 験 や 就 職 試 験 に 役 に 立 つ 170 0 1.59.493 自 分 の 人 格 形 成 にとって 役 に 立 つ 170 0 1.31.462 生 きるために 必 要 な 基 本 的 知 識 に 役 に 立 つ 170 0 1.53.501 論 理 的 な 思 考 力 を 高 める 上 で 役 に 立 つ 170 0 1.48.501 金 銭 的 な 成 功 や 名 誉 の 獲 得 に 役 に 立 つ 170 0 1.02.152 その 他 170 0 1.06.236 注 : 回 答 は 複 数 選 択 形 式 により 1= あてはまる 0= そうでない である 図 2-17 自 身 が 担 当 する 教 科 の 勉 強 をすることが どのような 観 点 で 将 来 役 に 立 つ と 話 したことがあるか(3 つ 以 内 で 回 答 ) 表 2-21 及 び 図 2-17 は 調 査 対 象 生 徒 の 国 語 数 学 英 語 担 当 教 員 を 対 象 とした 自 身 が 担 当 する 教 科 の 勉 強 をすることが どのような 観 点 で 将 来 役 に 立 つ と 話 したこと があるか(3 つ 以 内 で 回 答 ) という 問 いに 対 する 回 答 結 果 を 示 したものである 39