ネットジャーナル Weeklyエコノミスト レター ニッセイ 基 礎 研 究 所 Weeklyエコノミスト レター 2009 年 1 月 16 日 号 急 減 速 する 中 国 経 済 ~ 政 策 効 果 で 底 割 れは 回 避 要 旨 1 2 中 国 経 済 の 昨 年 10~12 月 期 の

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調査結果の概要

●電力自由化推進法案

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情


Microsoft Word - 通達(参考).doc

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

PowerPoint プレゼンテーション

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

就 業 規 則 ( 福 利 厚 生 ) 第 章 福 利 厚 生 ( 死 亡 弔 慰 金 等 ) 第 条 法 人 が 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 民 間 社 会 福 祉 施 設 等 職 員 共 済 規 程 に 基 づき 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 との 間 において 締 結 す

根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

スライド 1

1

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私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

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労働時間と休日は、労働条件のもっとも基本的なものの一つです

[2] 控 除 限 度 額 繰 越 欠 損 金 を 有 する 法 人 において 欠 損 金 発 生 事 業 年 度 の 翌 事 業 年 度 以 後 の 欠 損 金 の 繰 越 控 除 にあ たっては 平 成 27 年 度 税 制 改 正 により 次 ページ 以 降 で 解 説 する の 特 例 (

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

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共 通 認 識 1 官 民 較 差 調 整 後 は 退 職 給 付 全 体 でみて 民 間 企 業 の 事 業 主 負 担 と 均 衡 する 水 準 で あれば 最 終 的 な 税 負 担 は 変 わらず 公 務 員 を 優 遇 するものとはならないものであ ること 2 民 間 の 実 態 を 考

弁護士報酬規定(抜粋)

資料1-2 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案要綱

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている


資料2 年金制度等について(山下委員提出資料)

第 3 四 半 期 運 用 状 況 の 概 要 第 3 四 半 期 末 の 運 用 資 産 額 は 2,976 億 円 となりました 第 3 四 半 期 の 修 正 総 合 収 益 率 ( 期 間 率 )は +1.79%となりました なお 実 現 収 益 率 は +0.67%です 第 3 四 半 期

H28記入説明書(納付金・調整金)8

資    料 (法人課税)


第5回法人課税ディスカッショングループ 法D5-4

平成24年度 業務概況書

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

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( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

消 費 ~ 軽 減 率 消 費 の 軽 減 率 制 度 が 消 費 率 10% 時 に 導 入 することとされています 平 成 26 年 4 月 1 日 平 成 27 年 10 月 1 日 ( 予 定 ) 消 費 率 5% 消 費 率 8% 消 費 率 10% 軽 減 率 の 導 入 平 成 26

社 会 保 障 税 一 体 改 革 ( 年 金 分 野 )の 経 緯 社 会 保 障 税 一 体 改 革 大 綱 (2 月 17 日 閣 議 決 定 ) 国 年 法 等 改 正 法 案 (2 月 10 日 提 出 ) 法 案 を 提 出 する または 法 案 提 出 を 検 討 する と された 事

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平 成 34 年 4 月 1 日 から 平 成 37 年 3 月 31 日 まで 64 歳 第 2 章 労 働 契 約 ( 再 雇 用 希 望 の 申 出 ) 第 3 条 再 雇 用 職 員 として 継 続 して 雇 用 されることを 希 望 する 者 は 定 年 退 職 日 の3か 月 前 まで

1 変更の許可等(都市計画法第35条の2)

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

資料1:勧告の仕組みとポイント 改【完成】

Taro-29職員退職手当支給規程

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

国立大学法人 東京医科歯科大学教職員就業規則

(3) 善 通 寺 市 の 状 況 善 通 寺 市 においては 固 定 資 産 税 の 納 期 前 前 納 に 対 する 報 奨 金 について 善 通 寺 市 税 条 例 の 規 定 ( 交 付 率 :0.1% 限 度 額 :2 万 円 )に 基 づき 交 付 を 行 っています 参 考 善 通 寺

●労働基準法等の一部を改正する法律案

平 成 27 年 11 月 ~ 平 成 28 年 4 月 に 公 開 の 対 象 となった 専 門 協 議 等 における 各 専 門 委 員 等 の 寄 附 金 契 約 金 等 の 受 取 状 況 審 査 ( 別 紙 ) 専 門 協 議 等 の 件 数 専 門 委 員 数 500 万 円 超 の 受

第 40 回 中 央 近 代 化 基 金 補 完 融 資 推 薦 申 込 み 公 募 要 綱 1 公 募 推 薦 総 枠 30 億 円 一 般 物 流 効 率 化 促 進 中 小 企 業 高 度 化 資 金 貸 付 対 象 事 業 の 合 計 枠 2 公 募 期 間 平 成 28 年 6 月 20

大 田 区 保 育 従 事 職 員 宿 舎 借 り 上 げ 支 援 事 業 Q&A 目 次 Ⅰ 補 助 事 業 全 般 について P3~P4 Ⅱ 補 助 対 象 施 設 について P5 Ⅲ 補 助 対 象 職 員 について P6~P10 Ⅳ 補 助 対 象 経 費 について P11~P13 2

(3) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 5 年 月 日 現 在 ) 決 定 初 任 給 採 用 年 経 過 後 給 料 月 額 大 学 卒 7, 8, 一 般 行 政 職 短 大 卒 9,8 6, 高 校 卒, 8,5 () 職 員 の 経 験 年 数 別 学 歴 別 平 均 給 料

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第4回税制調査会 総4-1

別紙3

[ 組 合 員 期 間 等 の 特 例 ] 組 合 員 期 間 等 については 年 齢 職 種 などにより 過 去 の 制 度 からの 経 過 措 置 が 設 けられ ており 被 用 者 年 制 度 の 加 入 期 間 ( 各 共 済 組 合 の 組 合 員 期 間 など)については 生 年 月 日

個人住民税徴収対策会議

(3) 育 児 休 業 (この 号 の 規 定 に 該 当 したことにより 当 該 育 児 休 業 に 係 る 子 について 既 にし たものを 除 く )の 終 了 後 3 月 以 上 の 期 間 を 経 過 した 場 合 ( 当 該 育 児 休 業 をした 教 職 員 が 当 該 育 児 休 業

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加 算 税 制 度 の 見 直 し 等 1. 現 行 制 度 の 概 要 関 税 においては 国 税 ( 輸 入 貨 物 に 対 する 内 国 消 費 税 を 含 む 以 下 同 じ ) の 制 度 と 同 様 の 過 少 申 告 加 算 税 無 申 告 加 算 税 及 び 重 加 算 税 の 制

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2 前 項 に 定 める 日 に 支 給 する 給 与 は 総 額 給 与 を12 分 割 した 額 ( 以 下 給 与 月 額 という ) 扶 養 手 当 住 居 手 当 通 勤 手 当 単 身 赴 任 手 当 寒 冷 地 手 当 及 び 業 績 手 当 並 びに 前 月 分 の 超 過 勤 務

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

(2) 懲 戒 については 戒 告 は 3 ヵ 月 減 給 は 6 ヵ 月 停 職 は 9 ヵ 月 4 病 気 休 暇 休 職 欠 勤 により 勤 務 しなかった 職 員 が 再 び 勤 務 するに 至 った 場 合 において 他 の 職 員 との 均 衡 上 必 要 があると 認 められるときは

4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

Microsoft PowerPoint - 基金制度

続 に 基 づく 一 般 競 争 ( 指 名 競 争 ) 参 加 資 格 の 再 認 定 を 受 けていること ) c) 会 社 更 生 法 に 基 づき 更 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなされている 者 又 は 民 事 再 生 法 に 基 づき 再 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなさ

Microsoft Word - 【溶け込み】【修正】第2章~第4章

疑わしい取引の参考事例

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2 その 年 中 の 特 定 支 出 の 額 ( 前 払 をした 特 定 支 出 ) 問 資 格 取 得 費 に 該 当 する 専 門 学 校 (2 年 制 )の 授 業 料 等 の 支 出 をしましたが この 特 定 支 出 については その 支 出 した 年 分 の 特 定 支 出 の 額 の

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

m07 北見工業大学 様式①

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2 条 ) ア 育 児 休 業 の 対 象 とならない 職 員 ( 法 第 2 条 及 び 条 例 第 2 条 関 係 ) (ア) 臨 時 的 に 任 用 される 職 員 (イ) 育 児 休 業 に 係 る 期 間 を 任 期 と 定 めて 採 用 された 職 員 (ウ) 勤 務 延 長 職 員 (

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国立大学法人東京医科歯科大学職員の労働時間、休暇等に関する規則(案)

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(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 例 ) ( 例 ) 15 (H2) (H2) (H24) (H24) (H25.4.1) (H25.4.1) (H24) (H24)

第2回 制度設計専門会合 事務局提出資料

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

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った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

連合「改正高年齢者雇用安定法」に関する取り組みについて

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Ⅰ 元 請 負 人 を 社 会 保 険 等 加 入 建 設 業 者 に 限 定 平 成 28 年 10 月 1 日 以 降 に 入 札 公 告 指 名 通 知 随 意 契 約 のための 見 積 依 頼 を 行 う 工 事 から 以 下 に 定 める 届 出 の 義 務 ( 以 下 届 出 義 務 と

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養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

1 特 別 会 計 財 務 書 類 の 検 査 特 別 会 計 に 関 する 法 律 ( 平 成 19 年 法 律 第 23 号 以 下 法 という ) 第 19 条 第 1 項 の 規 定 に 基 づき 所 管 大 臣 は 毎 会 計 年 度 その 管 理 する 特 別 会 計 について 資 産

03 平成28年度文部科学省税制改正要望事項

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Microsoft Word - 奨学金相談Q&A.rtf

ほかに パート 従 業 員 らの 厚 生 年 金 加 入 の 拡 大 を 促 す 従 業 員 五 百 人 以 下 の 企 業 を 対 象 に 労 使 が 合 意 すれば 今 年 十 月 から 短 時 間 で 働 く 人 も 加 入 できる 対 象 は 約 五 十 万 人 五 百 人 超 の 企 業

Transcription:

No.034 週 刊 企 業 経 営 MAGAZINE マガジン 発 行 AERTS GROUP 2009.1.21 発 行 アーツ 税 理 士 法 人 アーツ 公 認 会 計 士 事 務 所 1 ネットジャーナル Weeklyエコノミスト レター 2009 年 1 月 16 日 号 急 減 速 する 中 国 経 済 ~ 政 策 効 果 で 底 割 れは 回 避 経 済 金 融 フラッシュ 2009 年 1 月 16 日 号 1 月 ECB 政 策 理 事 会 : 50bp の 利 下 げで 政 策 金 利 は2%に 2 経 営 TOPICS 統 計 調 査 資 料 景 気 ウォッチャー 調 査 ( 平 成 20 年 12 月 調 査 結 果 ) 3 経 営 情 報 レポート 知 らなかったでは 済 まされない! 時 間 外 労 働 に 関 する 基 礎 知 識 4 経 営 データベース ジャンル: 経 営 実 務 サブジャンル: 海 外 事 業 進 出 海 外 事 業 進 出 の 目 的 海 外 事 業 進 出 における 事 前 調 査 本 誌 掲 載 記 事 の 無 断 転 載 を 禁 じます アーツ 税 理 士 法 人 1

ネットジャーナル Weeklyエコノミスト レター ニッセイ 基 礎 研 究 所 Weeklyエコノミスト レター 2009 年 1 月 16 日 号 急 減 速 する 中 国 経 済 ~ 政 策 効 果 で 底 割 れは 回 避 要 旨 1 2 中 国 経 済 の 昨 年 10~12 月 期 の 成 長 率 は 雇 用 確 保 の 観 点 から 必 要 水 準 とされ る8%を 割 り 込 んだ 模 様 である このた め 2008 年 の 年 間 の 成 長 率 も9% 程 度 に 鈍 化 水 準 こそ 高 いが 2007 年 の 13.0%から 大 きく 低 下 しそうだ 景 気 の 急 減 速 に 対 応 し リーマン ショ ック 後 金 融 面 では 合 計 5 回 216bp の 利 下 げと 預 金 準 備 率 の 引 き 下 げ 貸 出 総 量 規 制 の 撤 廃 財 政 面 では 総 額 4 兆 元 (56 兆 円 対 GDP 比 16%)という 大 規 模 な 景 気 対 策 と 政 策 フル 動 員 で 景 気 底 割 れ 回 避 に 動 いている 3 4 2009 年 の 中 国 経 済 の 成 長 テンポは 輸 出 環 境 悪 化 による 下 押 し 圧 力 を 政 策 の 下 支 えによってどの 程 度 緩 和 できるか にかかっている 輸 出 環 境 に 関 しては 明 るい 材 料 は 少 なく かなり 厳 しい 調 整 圧 力 を 想 定 せざるを 得 ないが 景 気 対 策 に 一 定 の 効 果 が 期 待 され 追 加 的 な 政 策 対 応 の 余 地 もある これらを 勘 案 すると 2009 年 の 中 国 は 成 長 率 が8%を 下 回 るものの 底 割 れは 回 避 できるだろう 過 度 の 輸 出 依 存 と 貿 易 不 均 衡 地 域 格 差 の 是 正 の 半 面 投 資 偏 重 は 続 く 見 通 しだ 地 域 格 差 の 是 正 や 環 境 対 策 民 生 向 上 に 資 する 投 資 や 中 小 企 業 に 資 金 が 配 分 されるよう 十 分 に 目 を 配 ることが 望 まれよう 中 国 でも 景 気 動 向 指 数 は 急 速 に 低 下 Weeklyエコノミスト レター の 全 文 は 当 事 務 所 のホームページの ネットジャーナル よりご 確 認 ください 2

ネットジャーナル 経 済 金 融 フラッシュ ニッセイ 基 礎 研 究 所 経 済 金 融 フラッシュ 2009 年 1 月 16 日 号 1 月 ECB 政 策 理 事 会 : 50bp の 利 下 げで 政 策 金 利 は2%に 要 旨 1 経 済 見 通 しの 悪 化 に 対 応 4カ 月 連 続 の 利 下 げ 欧 州 中 央 銀 行 (ECB)は 15 日 に 政 策 理 事 会 を 開 催 50bp の 利 下 げを 決 めた 利 下 げは4カ 月 連 続 この 間 の 利 下 げ 幅 は 225bp となり 政 策 金 利 は 2%と 過 去 最 低 水 準 に 並 んだ( 図 表 1) 前 回 12 月 の 政 策 理 事 会 後 の 記 者 会 見 では 10 月 以 降 異 例 のピッチで 利 下 げを 進 めてきたことを 強 調 し 追 加 利 下 げに 慎 重 な 姿 勢 を 示 していた しかしな がら 今 回 50bp の 大 幅 利 下 げに 踏 み 切 った 理 由 を トリシェ 総 裁 は 経 済 見 通 しの 一 層 の 悪 化 によりインフレ 圧 力 の 後 退 が 続 いている ことに 対 応 したも ので 全 員 一 致 で 決 定 したと 説 明 し た 声 明 文 の 中 では 1 前 回 理 事 会 後 のサ ーベイや 月 次 統 計 は 経 済 活 動 が 明 らか に 一 層 弱 まっていることを 示 し 警 戒 さ れていた 下 振 れリスクが 現 実 化 した と いう 前 回 よりも 厳 しい 景 気 判 断 2 中 期 的 なインフレ リスクの 判 断 の 以 前 よ りも 均 衡 から 概 ね 均 衡 への 変 更 3マネーの 伸 びを 中 期 的 なインフレ リスク とする 表 現 の 削 除 などによって 景 気 見 通 しの 悪 化 とインフレ リスクの 後 退 が 表 現 された 2 3 月 の 追 加 利 下 げを 示 唆 トリシェ 総 裁 は 質 疑 応 答 で 2%とい う 政 策 金 利 の 水 準 を 下 限 ではない と して 追 加 利 下 げの 可 能 性 を 示 唆 すると 同 時 に 流 動 性 のわなにはまるつもり はない として (FRBや 日 銀 に 並 ぶ ような) 非 常 に 低 い 金 利 水 準 への 引 き 下 げは 否 定 デフレのリスク も 排 除 した 次 回 利 下 げの 時 期 について 3 週 間 後 の 2 月 5 日 に 開 催 される 次 回 理 事 会 は 様 子 見 とするが 新 たに 重 要 な 情 報 が 出 揃 う 3 月 5 日 の 理 事 会 は 重 要 と して 利 下 げに 踏 み 切 る 用 意 があること を 強 く 示 唆 した 図 表 1 ヨーロッパの 中 央 銀 行 の 政 策 金 利 ( 資 料 ) 各 中 央 銀 行 経 済 金 融 フラッシュ の 全 文 は 当 事 務 所 のホームページの ネットジャーナル よりご 確 認 ください 2

経 営 TOPICS 統 計 調 査 資 料 内 閣 府 2009 年 1 月 13 日 公 表 景 気 ウォッチャー 調 査 ( 平 成 20 年 12 月 調 査 結 果 ) 今 月 の 動 き (12 月 ) 12 月 の 現 状 判 断 DIは 前 月 比 5.1 ポイント 低 下 の 15.9 となり 9か 月 連 続 で 低 下 した 家 計 動 向 関 連 DIは ガソリン 価 格 は 低 下 したものの 景 気 や 雇 用 情 勢 の 悪 化 ボーナスの 減 少 等 により 消 費 者 の 購 買 態 度 が 一 段 と 慎 重 となり クリスマス 商 戦 が 振 るわなかったこと 等 から 低 下 した 企 業 動 向 関 連 DIは 世 界 的 な 景 気 後 退 や 円 高 等 の 影 響 による 受 注 の 減 少 やそれに 伴 う 在 庫 調 整 減 産 の 拡 大 設 備 投 資 の 見 送 り 資 金 繰 りの 悪 化 等 から 低 下 した 雇 用 関 連 DIは 新 規 求 人 数 の 減 少 や 派 遣 契 約 の 途 中 解 除 再 契 約 停 止 の 増 加 等 から 低 下 し た 12 月 の 先 行 き 判 断 DIは 前 月 比 7.1 ポイント 低 下 の 17.6 となった 家 計 動 向 関 連 DIは 景 気 や 雇 用 に 対 する 先 行 き 不 安 所 得 の 減 少 見 込 み 等 により 低 下 し た 企 業 動 向 関 連 DIは 原 油 原 材 料 価 格 の 低 下 が 見 込 まれるものの 世 界 的 な 景 気 後 退 や 円 高 の 影 響 により 更 なる 在 庫 調 整 や 減 産 が 行 われ 資 金 繰 りの 悪 化 が 続 くとみられているこ と 等 から 低 下 した 雇 用 動 向 関 連 DIは 派 遣 契 約 の 再 契 約 停 止 の 増 加 が 続 くと 懸 念 されて いること 等 から 低 下 した 景 気 ウォッチャーによる 判 断 を 総 合 すると 景 気 の 現 状 は 一 段 と 厳 しさを 増 しているとのこ とであった 全 国 の 動 向 1 景 気 の 現 状 判 断 DI 3か 月 前 と 比 較 しての 景 気 の 現 状 に 対 する 判 断 DIは 15.9 となった 家 計 動 向 関 連 企 業 動 向 関 連 雇 用 関 連 のすべてのDIが 低 下 したことから 前 月 を 5.1 ポイント 下 回 り 9か 月 連 続 の 低 下 となった また 横 ばいを 示 す 50 を 21 か 月 連 続 で 下 回 った 3

図 表 1 景 気 の 現 状 判 断 DI 図 表 2 構 成 比 図 表 3 景 気 の 現 状 判 断 DI 4

2 景 気 の 先 行 き 判 断 DI 2~3か 月 先 の 景 気 の 先 行 きに 対 する 判 断 DIは 17.6 となった 家 計 動 向 関 連 企 業 動 向 関 連 雇 用 関 連 のすべてのDIが 低 下 したことから 前 月 を 7.1 ポイント 下 回 り 3か 月 連 続 の 低 下 となった また 横 ばいを 示 す 50 を 19 か 月 連 続 で 下 回 った 図 表 4 景 気 の 先 行 き 判 断 DI 図 表 5 構 成 比 図 表 6 景 気 の 先 行 き 判 断 DI 景 気 ウォッチャー 調 査 ( 平 成 20 年 12 月 調 査 結 果 の 全 文 は 当 事 務 所 のホームページの 企 業 経 営 TOPICS よりご 確 認 ください 5

企 業 経 営 情 報 レポート ジャンル: 人 事 労 務 知 らなかったでは 済 まされない! 時 間 外 労 働 に 関 する 基 礎 知 識 ポ イ ン ト 1 2 3 4 時 間 外 労 働 対 策 は 企 業 経 営 の 最 重 要 課 題 労 働 日 数 に 柔 軟 性 を 持 たせる 変 形 労 働 時 間 制 の 活 用 法 みなし 裁 量 労 働 時 間 制 適 用 は 要 注 意 名 ばかり 管 理 者 問 題 への 対 応 法 < 参 考 文 献 > これだけは 知 っておきたい 労 働 法 9 しない させないサービス 残 業 労 働 基 準 オンブズマン 著 ( 旬 報 社 2002 年 ) 監 督 官 がやってくる! 小 さな 会 社 の 労 基 署 調 査 対 策 福 田 秀 樹 著 日 労 研 サービス 残 業 労 使 トラブルを 解 消 する 就 業 規 則 の 見 直 し 方 北 見 昌 朗 著 東 洋 経 済 新 報 社 ビジネスガイド 2008 年 6 月 号 ビジネスガイド 2008 年 8 月 号 鈴 木 潔 編 日 本 法 令 6

1 時 間 外 労 働 対 策 は 企 業 経 営 の 最 重 要 課 題 労 働 時 間 の 弾 力 化 が 進 行 するなか いつからいつまでが 労 働 時 間 なのかがわかりにくくなり それがサービス 残 業 の 原 因 になっています この 情 報 レポートでは 労 基 法 の 定 める 労 働 時 間 の 原 則 と 例 外 についての 基 礎 知 識 を 踏 まえて どのような 場 合 がサービス 残 業 になるかを 明 らかにし それをなくすためにはどうしたらよいか について 述 べます 1 まずは 労 働 基 準 法 を 正 しく 理 解 することから (1) 労 働 基 準 法 は 最 低 基 準 労 働 基 準 法 ( 労 基 法 )は 経 営 者 や 働 く 人 の 意 思 に 関 係 なくすべての 職 場 に 適 用 される 法 律 で す 労 基 法 は 労 働 条 件 について 定 めていますが それはあくまでも 人 たるに 値 する 生 活 を 営 む ための (1 条 1 項 ) 最 低 の 基 準 (1 条 2 項 )を 定 めたものにすぎません 労 基 法 が 定 める 労 働 条 件 を 下 回 る 内 容 の 契 約 をしても 無 効 です(13 条 ) (2)1 日 8 時 間 1 週 間 40 時 間 の 原 則 労 基 法 32 条 は 1 使 用 者 は 労 働 者 に 休 憩 時 間 を 除 き1 週 間 について 40 時 間 を 超 えて 労 働 させてはならない 2 使 用 者 は 1 週 間 の 各 日 については 労 働 者 に 休 憩 時 間 を 除 き1 日 について8 時 間 を 超 えて 労 働 をさせてはならない と 定 めています 1 週 間 40 時 間 1 日 8 時 間 労 働 制 の 原 則 を 明 確 に この 場 合 の1 週 間 とは 就 業 規 則 などに 別 に 定 めていないかぎり 日 曜 日 から 土 曜 日 までの 暦 週 をいい 1 日 とは 午 前 0 時 から 午 後 12 時 までの 暦 日 をいいます 労 基 法 は 同 居 の 親 族 のみを 使 用 する 事 業 所 を 除 き 事 業 の 種 類 を 問 わずすべての 事 業 所 に 強 制 的 に 適 用 されます したがって 法 律 に 定 められた 例 外 に 当 てはまらないかぎり 使 用 者 は 1 日 8 時 間 以 上 1 週 間 40 時 間 以 上 働 かせてはいけないということです(ただし 特 例 措 置 対 象 事 業 場 を 除 く) (3) 労 働 時 間 とは 労 働 時 間 とは 労 働 者 が 使 用 者 の 指 揮 監 督 の 下 にある 時 間 で 拘 束 時 間 から 休 憩 時 間 を 除 いた ものをいいます 最 も 単 純 な 形 では 出 勤 時 間 から 退 勤 時 間 までの 時 間 ( 拘 束 時 間 )から 昼 休 み などの 休 憩 時 間 を 引 いた 時 間 を 労 働 時 間 ということになります 休 憩 時 間 は 使 用 者 の 指 揮 監 督 の 下 から 離 れることです 現 実 に 仕 事 をしているわけではない がいつでも 就 労 できるように 待 機 しているいわゆる 手 待 時 間 も 当 然 労 働 時 間 に 含 まれます また 作 業 の 準 備 や 後 始 末 作 業 着 制 服 などの 更 衣 時 間 なども 労 働 時 間 に 含 まれます 7

労 働 時 間 = 束 縛 時 間 - 休 憩 時 間 労 働 時 間 と 認 められる 労 働 時 間 と 認 められない 使 用 者 の 指 揮 監 督 下 にある 時 間 実 際 に 頭 脳 肉 体 を 働 かせている 時 間 手 待 ち 時 間 所 定 時 間 外 の 義 務 的 な 教 育 研 修 への 参 加 時 間 労 働 に 不 可 欠 な 準 備 整 理 時 間 使 用 者 の 監 督 下 から 離 れ 自 由 に 使 える 時 間 ( 休 憩 時 間 など) 所 定 時 間 外 に 自 由 意 思 で 教 育 研 修 に 参 加 した 時 間 その 他 の 準 備 整 理 のための 時 間 通 勤 時 間 2 36 協 定 の 締 結 がなければ 時 間 外 労 働 は 一 切 認 められない (1) 36 協 定 とは 労 基 法 36 条 は 労 使 協 定 による1 日 8 時 間 1 週 間 40 時 間 労 働 制 原 則 の 例 外 を 認 めていま す この 労 使 協 定 のことを 労 基 法 36 条 に 規 定 されていることから 36 協 定 と 呼 んでいま す 36 協 定 は 使 用 者 と 労 働 者 との 間 で 締 結 される 協 定 ですが 労 働 者 個 々 人 との 間 で 締 結 される 契 約 とは 異 なります 事 業 場 に 労 働 者 の 過 半 数 で 組 織 する 労 働 組 合 がある 場 合 にはその 労 働 組 合 そのような 労 働 組 合 がない 場 合 には 労 働 者 の 過 半 数 を 代 表 する 者 ( 労 働 者 代 表 )が 締 結 当 事 者 となります 36 協 定 によって 時 間 外 労 働 が 認 められていれば 1 日 8 時 間 1 週 間 40 時 間 労 働 制 を 超 えて 働 かせる 事 ができるようになります (2) 使 用 者 の 周 知 義 務 使 用 者 は 労 基 法 および 同 法 による 命 令 の 要 旨 就 業 規 則 36 協 定 などの 労 使 協 定 を 従 業 員 に 周 知 しなければなりません( 労 基 法 106 条 ) 就 業 規 則 や 労 使 協 定 は 次 の3つのいずれかの 方 法 で 周 知 しなければなりません 1 常 時 各 作 業 所 の 見 やすい 場 所 に 掲 示 し または 備 え 付 ける 方 法 2 労 働 者 に 書 面 を 交 付 する 方 法 3 磁 気 テープ 磁 気 ディスクその 他 これらに 準 ずるものに 記 録 し かつ 各 作 業 所 に 労 働 者 がその 記 録 の 内 容 を 常 時 確 認 できる 機 器 を 設 置 する 方 法 8

2 労 働 日 数 に 柔 軟 性 を 持 たせる 変 形 労 働 時 間 制 の 活 用 変 形 労 働 時 間 制 とは 所 定 の 要 件 を 満 たせば 一 定 期 間 の 総 所 定 労 働 時 間 を 平 均 した 時 間 が 法 定 の 週 40 時 間 を 超 えないかぎり 特 定 の 週 に 40 時 間 または 特 定 の 日 に8 時 間 を 超 える 労 働 を 認 める 制 度 です 変 形 労 働 時 間 制 は 業 務 量 が 多 い 時 期 と 少 ない 時 期 の 繁 閑 が 大 きい 業 種 で 効 率 的 に 労 働 時 間 の 弾 力 的 配 分 を 可 能 とする 制 度 です 使 用 者 には 時 間 外 労 働 を 減 少 させ 残 業 手 当 を 削 減 できるメ リットがあります 1 1ヵ 月 単 位 の 変 形 労 働 時 間 制 とは 1ヵ 月 単 位 の 変 形 労 働 時 間 制 とは 1ヵ 月 以 内 の 一 定 の 期 間 を 平 均 し1 週 間 の 所 定 労 働 時 間 が 40 時 間 以 下 の 範 囲 内 において 1 日 8 時 間 及 び1 週 40 時 間 の 法 定 労 働 時 間 を 超 えて 労 働 させ ることができる 制 度 です 1ヵ 月 単 位 の 変 形 労 働 時 間 制 は 就 業 規 則 その 他 これに 準 ずるものまたは 労 使 協 定 により 導 入 することができます 労 使 協 定 は 労 働 基 準 監 督 署 長 に 届 け 出 る 必 要 があります なお 労 使 協 定 の 締 結 と 届 出 だけでは 足 らず 就 業 規 則 の 変 更 手 続 が 必 要 になる 場 合 があります また 変 形 労 働 時 間 制 であっても いったん 各 日 各 週 の 労 働 時 間 が 特 定 されたときには 業 務 上 の 必 要 があっても その 変 更 は 認 められません 1ヵ 月 単 位 の 変 形 制 で 時 間 外 労 働 となるのは 以 下 の 通 りです 1 変 形 時 間 の 労 働 時 間 の 枠 を 超 え かつ 1 日 8 時 間 または1 週 40 時 間 を 超 えて 労 働 した 時 間 2 変 形 期 間 における 法 定 労 働 時 間 の 総 枠 を 超 えて 労 働 した 時 間 2 1 年 単 位 の 変 形 労 働 時 間 制 とは 使 用 者 は 事 業 場 の 過 半 数 組 合 または 過 半 数 代 表 者 との 書 面 協 定 により 対 象 期 間 として 定 め られた 期 間 を 平 均 し1 週 間 当 たりの 労 働 時 間 が 40 時 間 を 超 えない 範 囲 内 で 協 定 で 定 めるとこ ろにより 特 定 の 週 に 40 時 間 または 特 定 の 日 に8 時 間 を 超 えて 労 働 させることができ これ を 1 年 単 位 の 変 形 労 働 時 間 制 と 言 います ただし 協 定 には 以 下 について 定 め 労 働 基 準 監 督 署 に 届 け 出 ることが 必 要 です 1 対 象 労 働 者 の 範 囲 2 対 象 期 間 (1ヵ 月 を 超 え1 年 以 内 の 期 間 ) 3 特 定 期 間 ( 対 象 期 間 中 特 に 業 務 が 繁 忙 な 期 間 ) 4 対 象 期 間 の 労 働 日 労 働 時 間 5 協 定 の 有 効 期 間 9

3 みなし 裁 量 労 働 時 間 制 適 用 は 要 注 意 1 みなし 労 働 時 間 制 とは 何 か 就 業 形 態 の 多 様 化 に 伴 い 画 一 的 な 労 働 時 間 制 度 になじまないタイプの 労 働 者 が 増 えています こうした 労 働 者 の 業 務 に 係 わる 労 働 時 間 については 通 常 の 労 働 時 間 の 算 定 は 困 難 であると 考 え られることから 別 に 労 働 時 間 の 算 定 方 法 を 定 めた 制 度 を みなし 労 働 時 間 制 といいます 2 みなし 労 働 時 間 制 と 裁 量 労 働 制 を 適 用 できる 条 件 労 基 法 は セールスマンや 新 聞 記 者 の 業 務 等 事 業 場 外 で 行 われる 労 働 の 一 部 については 労 働 時 間 の 算 定 等 が 困 難 であることから 労 働 時 間 算 定 義 務 の 例 外 として みなし 労 働 時 間 制 を 認 めてきました この みなし 労 働 時 間 制 は 使 用 者 による 正 確 な 労 働 時 間 の 算 定 が 困 難 な 種 類 の 労 働 につい て 実 際 の 労 働 時 間 とは 違 う みなし 時 間 働 いたこととする フィクション( 擬 制 ぎせい) を 容 認 するものです 労 基 法 の 定 める 労 働 時 間 制 のなかでは 実 労 働 時 間 の 使 用 者 による 正 確 な 算 定 が 基 本 です から みなし 労 働 時 間 制 は きわめて 例 外 的 なものにすぎません みなし 労 働 時 間 制 はつぎの3つに 大 別 できます 1 事 業 場 外 労 働 に 関 するみなし 労 働 時 間 制 2 専 門 業 務 型 裁 量 労 働 に 関 するみなし 労 働 時 間 制 裁 量 労 働 制 3 企 画 業 務 型 裁 量 労 働 に 関 するみなし 労 働 時 間 制 裁 量 労 働 制 以 下 この3 種 類 の みなし 労 働 時 間 制 について その 概 要 を 説 明 します (1) 事 業 場 外 みなし 労 働 時 間 制 事 業 場 外 労 働 についての みなし 労 働 時 間 制 は 外 務 員 新 聞 記 者 など 外 勤 業 務 や 出 張 など で 労 働 者 が 労 働 時 間 の 全 部 または 一 部 について 事 業 場 外 で 業 務 に 従 事 した 場 合 に 所 定 労 働 時 間 労 働 したものとみなす 制 度 です この 制 度 を 導 入 するためには 次 のことが 必 要 になります 1 就 業 規 則 に 対 象 業 務 対 象 労 働 者 の 範 囲 とみなし 労 働 時 間 ( 所 定 労 働 時 間 ) 事 業 場 外 労 働 のみなし 労 働 時 間 制 に 関 する 定 め (90 条 Ⅱ 項 )を 明 記 2 就 業 規 則 を 労 働 基 準 監 督 署 に 届 け 出 る 3 労 働 者 に 周 知 する レポート 全 文 は 当 事 務 所 のホームページの 企 業 経 営 情 報 レポート よりご 覧 ください 10

経 営 データベース 1 ジャンル: 経 営 実 務 > サブジャンル: 海 外 事 業 進 出 uestion 海 外 事 業 進 出 の 目 的 海 外 事 業 進 出 の 目 的 とは 何 ですか nswer 大 まかに 分 類 すると 次 の3つに 大 別 されます 1 輸 出 市 場 の 確 保 拡 大 このタイプの 特 徴 として 次 の2 点 が 挙 げられます 1) 消 費 地 生 産 の 有 利 性 現 地 生 産 コストが 製 品 輸 出 よりも 安 いことが 前 提 となります 日 本 の 場 合 は 部 品 を 輸 出 し 現 地 で 組 み 立 てて 販 売 するノックダウン 方 式 が 主 に 採 用 されています 2) 現 地 においては 輸 入 代 替 産 業 となること 途 上 国 の 場 合 は 外 資 規 制 により 合 弁 方 式 をとる 必 要 があります このため 合 弁 パートナー 次 第 で 事 業 の 成 否 が 左 右 されますので 選 定 は 慎 重 に 行 うべきでしょう 2 輸 出 市 場 の 防 衛 ここでも 途 上 国 を 例 に 考 えてみます 主 な 特 徴 は 次 の2 点 です 1) 輸 出 市 場 の 防 衛 を 目 的 としたケースでは その 理 由 が 関 税 障 壁 の 回 避 です 自 国 産 業 の 育 成 を 目 的 とした 関 税 は 完 成 品 にかけられます 従 って 現 地 生 産 にした 場 合 完 成 品 の 輸 入 は 制 限 されています から 現 地 需 要 があり 一 定 レベルの 生 産 の 仕 組 みが 定 着 すれば 早 々の 利 益 の 確 保 が 可 能 となります 2)ノックダウン 方 式 による 小 規 模 事 業 が 中 心 となります 但 し 現 地 においても 部 品 原 料 の 現 地 調 達 輸 出 比 率 についてもある 程 度 の 要 求 が 出 ることは 予 想 すべきです 3 海 外 調 達 ( 製 品 輸 入 ) 現 地 生 産 の 上 日 本 や 他 の 国 へ 輸 出 することを 目 的 とした 海 外 事 業 進 出 です 特 徴 として 次 の 4 点 が 挙 げられます 1)100% 出 資 が 認 められること 現 地 にとっては 輸 出 企 業 となるため 優 遇 措 置 として100% 出 資 が 認 められます 2) 製 品 の 販 売 先 が 日 本 (または 他 国 )となること いずれにおいても 輸 出 先 はグループの 販 売 会 社 となります 日 本 の 場 合 対 象 市 場 の 情 報 が 得 られ 安 い のが 特 徴 です 3) 原 料 部 品 の 調 達 先 により 利 益 が 大 幅 に 変 わること 現 地 調 達 であれば 相 応 の 利 益 は 見 込 めますが 輸 入 の 場 合 はコスト 高 になるため 賃 金 コストの 差 額 分 が 利 益 増 となります 4) 労 働 集 約 型 の 投 資 が 多 いこと 低 廉 豊 富 な 労 働 力 をターゲットにした 進 出 の 場 合 は 労 働 集 約 型 になります 一 方 で 近 年 は 知 識 労 働 者 をターゲットにしたIT 産 業 の 海 外 事 業 進 出 も 増 えており この 場 合 は 知 識 集 約 型 となります 11

経 営 データベース 2 ジャンル: 経 営 実 務 > サブジャンル: 海 外 事 業 進 出 uestion 事 前 調 査 海 外 事 業 進 出 における 事 前 調 査 にはどのようなものがありますか nswer 規 模 の 大 小 に 関 わらず 事 前 調 査 には 十 分 な 時 間 と 経 費 をかけるべきです 事 前 調 査 を 大 別 すると 次 の7つに 分 けられます 制 定 すべき 運 用 基 準 の 範 囲 は 以 下 の 通 りです 1 2 3 4 5 6 7 相 手 国 の 政 治 経 済 情 勢 進 出 対 象 とする 製 品 の 市 場 調 査 製 造 業 の 場 合 工 場 立 地 場 所 の 選 定 原 料 部 品 調 達 ルートの 検 討 外 資 規 制 税 制 などの 観 点 法 規 制 の 調 査 金 融 為 替 動 向 などの 調 査 合 弁 パートナーの 信 用 調 査 多 くは 国 内 での 事 前 調 査 と 現 地 調 査 によりますが 次 の2 点 に 留 意 すべきです 1) 客 観 性 客 観 性 を 脅 かすものとして 現 地 情 報 の 信 頼 性 経 営 トップの 思 い 込 み 調 査 担 当 者 の 現 地 びいき があげられます いずれにしてもそれぞれを 意 識 しながらできるだけ 客 観 性 の 高 い 調 査 を 行 うべきです 2) 効 率 性 必 要 な 調 査 は 行 うべきですが 闇 雲 に 現 地 に 出 張 しても 思 うような 効 果 は 得 られません 日 本 国 内 で 入 手 できる 情 報 をもかなりありますし 現 地 へ 赴 く 際 には 事 前 に 何 が 調 査 の 主 点 なのか を 明 確 にしておくべきです 12