Microsoft Word - 20130308071.docx

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平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

岡山県警察用航空機の運用等に関する訓令

●電力自由化推進法案

(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

〔自 衛 隊〕

航空隊及び教育航空隊の編制に関する訓令

航空隊等の内部組織に関する達

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セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

Microsoft Word - 目次.doc

名称


防 衛 関 係 予 算 のポイント 28 年 度 予 算 編 成 の 基 本 的 な 考 え 方 1. 中 期 防 衛 力 整 備 計 画 に 沿 って 南 西 地 域 の 島 嶼 部 における 防 衛 態 勢 の 強 化 等 を 図 るとともに 装 備 品 の 調 達 の 効 率 化 等 を 推

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公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

社 会 保 障 税 一 体 改 革 ( 年 金 分 野 )の 経 緯 社 会 保 障 税 一 体 改 革 大 綱 (2 月 17 日 閣 議 決 定 ) 国 年 法 等 改 正 法 案 (2 月 10 日 提 出 ) 法 案 を 提 出 する または 法 案 提 出 を 検 討 する と された 事

●幼児教育振興法案

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

別紙3

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

平成24年度 政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告 20_防衛省(個表)

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Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

就 学 前 教 育 保 育 の 実 施 状 況 ( 平 成 23 年 度 ) 3 歳 以 上 児 の 多 く(4 歳 以 上 児 はほとんど)が 保 育 所 又 は 幼 稚 園 に 入 所 3 歳 未 満 児 (0~2 歳 児 )で 保 育 所 に 入 所 している 割 合 は 約 2 割 就 学

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

小 売 電 気 の 登 録 数 の 推 移 昨 年 8 月 の 前 登 録 申 請 の 受 付 開 始 以 降 小 売 電 気 の 登 録 申 請 は 着 実 に 増 加 しており これまでに310 件 を 登 録 (6 月 30 日 時 点 ) 本 年 4 月 の 全 面 自 由 化 以 降 申

16 日本学生支援機構

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1 特 別 会 計 財 務 書 類 の 検 査 特 別 会 計 に 関 する 法 律 ( 平 成 19 年 法 律 第 23 号 以 下 法 という ) 第 19 条 第 1 項 の 規 定 に 基 づき 所 管 大 臣 は 毎 会 計 年 度 その 管 理 する 特 別 会 計 について 資 産

m07 北見工業大学 様式①

波佐見町の給与・定員管理等について

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

学校安全の推進に関する計画の取組事例

定款

災害時の賃貸住宅居住者の居住の安定確保について

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

減 することとし 計 画 期 間 末 の 編 成 定 数 については おおむね16 万 6 千 人 程 度 常 備 自 衛 官 定 員 につ いてはおおむね15 万 6 千 人 程 度 即 応 予 備 自 衛 官 員 数 については おおむね1 万 人 程 度 をめどとする なお 陸 上 自 衛 隊

Microsoft Word - H27概要版

18 国立高等専門学校機構

航空機の防衛生産・技術基盤に必要な論点・視点

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の 提 供 状 況 等 を 総 合 的 に 勘 案 し 土 地 及 び 家 屋 に 係 る 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 を 減 額 せずに 平 成 24 年 度 分 の 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 を 課 税 することが 適 当 と 市 町 村 長 が 認 め

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

ずれの 年 度 においても これら 在 職 機 関 と 住 商 エアロシステム 株 式 会 社 との 間 で 締 結 された 契 約 の 総 額 が 当 該 年 度 における 住 商 エアロシステム 株 式 会 社 の 売 上 額 の 総 額 に 占 める 割 合 (いずれの 年 度 も0%)は 2

Microsoft Word 行革PF法案-0概要

03《G》資料1-2当初予算【H28】280207

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4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 (H20.4.1) 96.7 (H25.4.1) (H25.7.1) (H25.4.1), (H25.4.1) 参 考 値 98.3 (H25.7.1) (H20.4.1) (H25.4

ぞれの 能 力 に 基 づいて 適 切 な 貢 献 を 行 い 実 効 的 な 態 勢 確 立 のために 必 要 な 措 置 をとる 迅 速 かつ 実 効 的 な 対 応 のためには 柔 軟 な 能 力 が 必 要 緊 密 な 日 米 間 の 協 力 及 び 政 策 調 整 が 有 益 定 期 的

自衛官俸給表の1等陸佐、1等海佐及び1等空佐の(一)欄又は(二)欄に定める額の俸給の支給を受ける職員の占める官職を定める訓令

事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知)

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

長崎市民間建築物耐震化推進事業の概要

平 均 賃 金 を 支 払 わなければならない この 予 告 日 数 は 平 均 賃 金 を 支 払 った 日 数 分 短 縮 される( 労 基 法 20 条 ) 3 試 用 期 間 中 の 労 働 者 であっても 14 日 を 超 えて 雇 用 された 場 合 は 上 記 2の 予 告 の 手 続

公表表紙

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 例 ) ( 例 ) 15 (H2) (H2) (H24) (H24) (H25.4.1) (H25.4.1) (H24) (H24)

 

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 級 の 給 料 月 額 最 高 号 級 の 給 料 月 額 1 級 ( 単 位 : ) 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 9 級 1 級 135,6 185,8 222,9 261,

Microsoft Word - 基地協211117表紙重点要望.doc

高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)

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1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

Taro-01 議案概要.jtd

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

送 信 局 を 電 気 通 信 事 業 者 に 貸 し 付 けるとともに 電 気 通 信 事 業 者 とあらかじめ 契 約 等 を 締 結 する 必 要 があること なお 既 に 電 気 通 信 事 業 者 において 送 信 局 を 整 備 している 地 域 においては 当 該 設 備 の 整 備

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 135,6 2 級 185,8 ( 注 ) 給 料 月 額 は 給 与 抑 制 措 置 を 行 う 前 のものである 3 級

スライド 1

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課 税 ベ ー ス の 拡 大 等 : - 租 税 特 別 措 置 の 見 直 し ( 後 掲 ) - 減 価 償 却 の 見 直 し ( 建 物 附 属 設 備 構 築 物 の 償 却 方 法 を 定 額 法 に 一 本 化 ) - 欠 損 金 繰 越 控 除 の 更 な る 見 直 し ( 大

の 購 入 費 又 は 賃 借 料 (2) 専 用 ポール 等 機 器 の 設 置 工 事 費 (3) ケーブル 設 置 工 事 費 (4) 防 犯 カメラの 設 置 を 示 す 看 板 等 の 設 置 費 (5) その 他 設 置 に 必 要 な 経 費 ( 補 助 金 の 額 ) 第 6 条 補

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新ひだか町住宅新築リフォーム等緊急支援補助金交付要綱

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

PowerPoint プレゼンテーション

行政機関ガイドブック(平成26年度版)・関東管区行政評価局/防衛省の機関

Taro-条文.jtd

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 最 高 号 給 の 給 料 月 額 243,7 37,8 35

【労働保険事務組合事務処理規約】

市 町 村 税 の 概 況 市 町 村 税 の 概 況 は 平 成 25 年 度 地 方 財 政 状 況 調 査 平 成 26 年 度 市 町 村 税 の 課 税 状 況 等 の 調 及 び 平 成 26 年 度 固 定 資 産 の 価 格 等 の 概 要 調 書 等 報 告 書 等 の 資 料 に

新 行 財 政 改 革 推 進 大 綱 実 施 計 画 個 票 取 組 施 策 国 や 研 究 機 関 への 派 遣 研 修 による 資 質 向 上 の 推 進 鳥 インフルエンザ 等 新 たな 感 染 症 等 に 対 する 検 査 技 術 の 習 得 など 職 員 の 専 門

東久留米市訓令乙第   号

0439 研究開発推進事業(防衛省所管計上)250614

経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,600 円 185,800 円 222,900 円 261,900 円

( 国 連 平 和 維 持 活 動 人 道 支 援 災 害 救 援 等 の 非 伝 統 的 安 全 保 障 問 題 への 対 応 を 始 め 国 際 的 な 安 全 保 障 環 境 を 改 善 するために 国 際 社 会 が 協 力 して 行 う 活 動 をいう 以 下 同 じ ) 等 への 対 応

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

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Transcription:

平 成 25 年 度 防 衛 関 係 費 の 概 要 11 年 ぶりに 増 額 された 防 衛 予 算 くつぬぎ 外 交 防 衛 委 員 会 調 査 室 沓 脱 かずひと いまい 和 人 今 井 かずまさ 和 昌 はじめに 平 成 25 年 1 月 29 日 平 成 25 年 度 予 算 政 府 案 が 閣 議 決 定 され 防 衛 関 係 費 として 対 前 年 度 比 0.8%(400 億 円 ) 増 となる4 兆 7,538 億 円 が 計 上 された 1 SACO 2 関 係 経 費 (88 億 円 ) 及 び 米 軍 再 編 関 係 経 費 のうち 地 元 負 担 軽 減 分 (646 億 円 )を 除 いた 場 合 でも 対 前 年 度 比 0.8%(351 億 円 ) 増 の4 兆 6,804 億 円 となり 10 年 連 続 で 対 前 年 度 比 マイナスだ った 防 衛 関 係 費 が 11 年 ぶりに 増 額 に 転 じた 経 費 の 内 訳 は 人 件 糧 食 費 が1 兆 9,896 億 円 ( 対 前 年 度 比 3.9%(806 億 円 ) 減 ) 3 物 件 費 のうち 歳 出 化 経 費 が1 兆 7,149 億 円 ( 同 3.0%(494 億 円 ) 増 ) 一 般 物 件 費 が1 兆 493 億 円 ( 同 7.3%(712 億 円 ) 増 )であり 新 規 後 年 度 負 担 額 4 は1 兆 7,299 億 円 ( 同 0.3%(46 億 円 ) 増 )となった また 平 成 9 年 度 以 来 措 置 してきた 繰 延 べ 5 が 初 めてなくなった 平 成 25 年 度 予 算 編 成 の 特 色 は 予 算 編 成 途 中 で 政 権 が 交 代 し 従 来 の 概 算 要 求 が 行 わ れた 後 改 めて 概 算 要 求 の 入 れ 替 えが 実 施 されたこと また 防 衛 政 策 の 基 本 方 針 等 が 示 されている 平 成 23 年 度 以 降 に 係 る 防 衛 計 画 の 大 綱 ( 以 下 防 衛 大 綱 という )の 見 直 しが 決 まり 防 衛 関 係 費 編 成 のよりどころとなる 中 期 防 衛 力 整 備 計 画 ( 平 成 23 年 度 ~ 平 成 27 年 度 ) ( 以 下 中 期 防 という )が 廃 止 され 6 新 たに 定 められた 平 成 25 年 度 の 防 衛 予 算 の 編 成 の 準 拠 となる 方 針 ( 以 下 準 拠 方 針 という )に 基 づいて 予 算 編 成 され たことである 安 倍 総 理 は 第 183 回 国 会 冒 頭 の 所 信 表 明 演 説 において 外 交 安 全 保 障 の 基 軸 となる 日 米 同 盟 を 一 層 強 化 して 日 米 の 絆 を 取 り 戻 す 我 が 国 を 取 り 巻 く 安 全 保 障 環 境 は 厳 しさ を 増 している 国 境 離 島 の 適 切 な 振 興 管 理 警 戒 警 備 の 強 化 に 万 全 を 尽 くし 国 民 の 生 命 財 産 領 土 領 海 領 空 を 断 固 として 守 り 抜 いていく との 姿 勢 を 示 した 7 平 成 25 1 このほか 東 日 本 大 震 災 からの 復 旧 復 興 に 係 る 経 費 1,252 億 円 ( 東 日 本 大 震 災 復 興 特 別 会 計 )を 合 わせる と 4 兆 8,789 億 円 ( 対 前 年 度 比 1.1%(515 億 円 ) 増 )となる 2 沖 縄 に 関 する 特 別 行 動 委 員 会 (Special Action Committee on Okinawa) 3 平 成 24 年 度 から 実 施 されている 国 家 公 務 員 の 平 均 7.8% 給 与 削 減 による 減 額 が 自 衛 官 の 実 員 の 増 員 にかか る 増 額 を 上 回 るため 総 額 で 806 億 円 の 減 額 が 生 じている 4 特 に 艦 船 や 航 空 機 等 の 主 要 な 装 備 の 調 達 格 納 庫 隊 舎 等 の 建 設 など 完 成 までに 複 数 年 度 を 要 する 事 業 に ついて 将 来 の 一 定 時 期 ( 原 則 5 年 以 内 )に 支 払 うことを 約 束 した 契 約 に 基 づき 平 成 26 年 度 以 降 に 支 払 わ れる 経 費 5 繰 延 べとは 当 該 年 度 に 予 定 されていた 歳 出 化 経 費 の 一 部 を 翌 年 度 以 降 に 繰 り 延 べる 措 置 である 6 政 府 レベルでの 中 期 計 画 がない 中 で 予 算 を 編 成 したのは 第 1 次 防 衛 力 整 備 計 画 がスタートした 昭 和 33 年 度 以 降 では 昭 和 36 年 度 昭 和 52 年 度 ~60 年 度 平 成 22 年 度 以 来 となる(ただし 昭 和 55~60 年 度 は 防 衛 庁 限 りの 内 部 資 料 である 中 期 計 画 中 期 業 務 見 積 り により 編 成 ) これまでは 有 効 な 中 期 計 画 自 体 が 存 在 していなかったが 今 回 は 現 に 有 効 な 中 期 防 を 廃 止 したところが 相 違 している 7 第 183 回 国 会 参 議 院 会 議 録 第 1 号 ( 平 25.1.28) ( 参 議 院 事 務 局 企 画 調 整 室 編 集 発 行 ) 71

年 度 防 衛 関 係 費 は このような 安 倍 政 権 の 外 交 安 全 保 障 政 策 を 反 映 したものとなってい る 本 稿 では まず 政 権 交 代 と 平 成 25 年 度 における 予 算 編 成 過 程 について 説 明 した 後 予 算 のポイントを 中 心 に 紹 介 する 1. 政 権 交 代 と 平 成 25 年 度 予 算 編 成 過 程 ( 平 成 24 年 度 補 正 予 算 を 含 む) 平 成 25 年 度 予 算 概 算 要 求 は 民 主 党 及 び 国 民 新 党 連 立 の 野 田 前 政 権 の 下 平 成 24 年 9 月 12 日 に 提 出 され 防 衛 関 係 費 は 24 年 度 予 算 額 4 兆 6,453 億 円 (SACO 関 係 経 費 及 び 米 軍 再 編 関 係 経 費 ( 地 元 負 担 軽 減 分 )を 除 く)より 602 億 円 少 ない4 兆 5,851 億 円 であっ た 8 その 後 衆 議 院 選 挙 の 結 果 を 受 け 12 月 26 日 に 自 由 民 主 党 及 び 公 明 党 連 立 の 安 倍 政 権 が 発 足 した 安 倍 総 理 は 同 日 小 野 寺 防 衛 大 臣 に 対 し 防 衛 大 綱 中 期 防 を 見 直 し 自 衛 隊 の 体 制 強 化 に 取 り 組 むこと 等 を 指 示 した 9 また 翌 27 日 の 臨 時 閣 議 において 全 閣 僚 に 対 し 概 算 要 求 の 入 れ 替 え 等 を 指 示 した 10 これを 受 け 平 成 25 年 1 月 11 日 防 衛 省 は 概 算 要 求 を 入 れ 替 え 提 出 した 入 れ 替 え 後 の 概 算 要 求 では 厳 しさを 増 す 安 全 保 障 環 境 において 領 土 領 海 領 空 を 断 固 として 守 りぬくための 防 衛 力 を 整 備 するため まず 602 億 円 の 追 加 要 求 により 平 成 24 年 度 予 算 と 同 額 まで 戻 した 上 で これに 上 積 みする 形 で 装 備 品 の 即 応 性 向 上 教 育 訓 練 の 充 実 強 化 災 害 等 対 処 拠 点 としての 駐 屯 地 等 の 機 能 維 持 強 化 自 衛 隊 の 充 足 事 務 官 の 増 員 等 に 係 る 事 業 が 要 求 された これらは 短 い 準 備 期 間 のため 当 初 は 金 額 を 示 さない 事 項 要 求 として 要 求 する 形 態 が 取 られた その 事 業 内 容 規 模 は 当 初 1 千 億 円 を 超 える 水 準 とされていた 11 その 後 1 月 24 日 平 成 25 年 度 予 算 編 成 の 基 本 方 針 が 閣 議 決 定 され 防 衛 関 係 費 については 各 種 対 応 能 力 の 向 上 情 報 機 能 の 強 化 などに 重 点 的 に 取 り 組 む 等 の 方 針 が 示 された 翌 25 日 には 安 全 保 障 会 議 及 び 閣 議 において 平 成 25 年 度 の 防 衛 力 整 備 等 につ いて が 決 定 された この 中 で 防 衛 大 綱 を 見 直 し 平 成 25 年 中 にその 結 論 を 得 ること 中 期 防 を 廃 止 することが 決 定 され 中 期 防 の 廃 止 に 伴 い 準 拠 方 針 が 示 された 防 衛 大 綱 見 直 し 中 期 防 廃 止 の 背 景 について 平 成 25 年 度 の 防 衛 力 整 備 等 について は 北 朝 鮮 によるミサイル 発 射 中 国 による 我 が 国 領 海 侵 入 領 空 侵 犯 米 国 が 同 盟 国 等 との 連 携 協 力 の 強 化 を 指 向 していること 東 日 本 大 震 災 における 自 衛 隊 の 活 動 に 関 する 教 訓 等 を 挙 げ 現 下 の 状 況 に 即 応 して 我 が 国 の 防 衛 態 勢 を 強 化 していく 観 点 から 防 衛 大 綱 を 見 直 すとしている これに 対 し 民 主 党 議 員 から 防 衛 大 綱 は 北 朝 鮮 や 中 国 を 含 めた 地 8 財 政 健 全 化 のため 政 府 全 体 で 既 存 経 費 を 抑 制 し 東 日 本 大 震 災 復 興 や 日 本 経 済 再 生 成 長 に 資 する 分 野 へ の 重 点 配 分 を 行 うとの 方 針 に 基 づき 予 算 の 組 替 えを 行 った 結 果 防 衛 省 としては 概 算 要 求 が 前 年 度 予 算 を 初 めて 下 回 った 9 平 成 24 年 12 月 26 日 防 衛 大 臣 臨 時 会 見 <http://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2012/12/26.pdf> 10 平 成 24 年 12 月 27 日 臨 時 閣 議 での 安 倍 総 理 発 言 ( 内 閣 府 平 成 二 十 四 年 度 補 正 予 算 及 び 平 成 二 十 五 年 度 予 算 の 編 成 方 針 等 について <http://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/2013/0111_02sourihatsugen.pdf>) 11 防 衛 省 平 成 25 年 度 概 算 要 求 に 関 する 主 要 事 項 ( 平 成 25 年 1 月 11 日 )1 頁 72

域 の 安 全 保 障 環 境 の 変 化 を 見 据 え 南 西 重 視 や 動 的 防 衛 力 の 構 築 などを 積 極 的 に 推 進 する 内 容 となっており 今 回 の 見 直 し 理 由 は 必 ずしも 納 得 がいかない 旨 の 批 判 がなされた 12 また 平 成 25 年 度 の 防 衛 予 算 編 成 について 準 拠 方 針 は 北 朝 鮮 による 核 弾 道 ミサイ ル 開 発 の 推 進 中 国 による 領 海 侵 入 及 び 領 空 侵 犯 を 含 む 我 が 国 周 辺 海 空 域 における 活 動 の 活 発 化 などの 我 が 国 周 辺 の 安 全 保 障 環 境 や 東 日 本 大 震 災 による 大 規 模 震 災 に 対 する 備 えの 重 要 性 の 認 識 等 のほか 1 月 24 日 策 定 の 平 成 25 年 度 予 算 編 成 の 基 本 方 針 において 民 主 党 政 権 時 代 の 歳 出 の 無 駄 を 最 大 限 縮 減 しつつ 中 身 を 最 大 限 重 点 化 する とされ ていることに 配 慮 する 必 要 があるとしている 具 体 的 には 1 各 種 事 態 への 実 効 的 な 対 応 及 び 即 応 性 の 向 上 2 日 米 同 盟 の 強 化 3 国 際 的 な 安 全 保 障 環 境 の 一 層 の 安 定 化 への 取 組 4 効 果 的 効 率 的 な 防 衛 力 の 整 備 の4つの 事 項 を 重 視 しつつ 我 が 国 の 領 土 領 海 領 空 及 び 国 民 の 生 命 財 産 を 守 る 態 勢 の 強 化 に 取 り 組 むとしている この 準 拠 方 針 に 基 づき 予 算 編 成 作 業 が 進 められ 大 臣 折 衝 13 を 経 て 1 月 29 日 平 成 25 年 度 予 算 政 府 案 は 閣 議 決 定 された( 防 衛 関 係 費 は 351 億 円 増 の4 兆 6,804 億 円 ) なお 平 成 24 年 度 補 正 予 算 は 日 本 経 済 再 生 に 向 けた 緊 急 経 済 対 策 のため 平 成 25 年 度 予 算 と 一 体 のいわゆる 15 ヶ 月 予 算 として 平 成 25 年 1 月 31 日 に 国 会 に 提 出 され 防 衛 関 係 費 は 2,124 億 円 計 上 されている 野 外 通 信 システムの 整 備 (12 式 ) 及 び 多 用 途 ヘリコ プター(UH-60J) 等 の 取 得 (1,099 億 円 ) ペトリオット システム(2 式 )の 改 修 PAC-3ミサイルの 取 得 戦 闘 機 (F-15)の 近 代 化 改 修 (4 機 ) 及 び 哨 戒 ヘリコプタ ー(SH-60K) 等 の 取 得 (605 億 円 )など 主 要 装 備 品 の 整 備 が 初 めて 経 済 対 策 (1,805 億 円 )として 行 われることとなった 2. 各 種 事 態 への 実 効 的 な 対 応 及 び 即 応 性 の 向 上 (1) 各 種 事 態 に 対 応 する 即 応 性 の 向 上 南 西 地 域 における 情 報 収 集 警 戒 監 視 や 安 全 確 保 に 万 全 を 期 すため 関 連 する 自 衛 隊 の 部 隊 において 計 287 人 ( 純 増 計 217 人 )の 自 衛 官 の 実 員 を 増 員 する その 内 訳 は 航 空 自 衛 隊 の 早 期 警 戒 管 制 機 (E-767) 及 び 早 期 警 戒 機 (E-2C)の 搭 乗 員 や 整 備 員 などの 充 足 のために 97 人 海 上 自 衛 隊 の 護 衛 艦 隊 の 対 空 水 上 レーダー 及 び 対 潜 ソーナーの 操 作 員 の 充 足 のために 96 人 及 び 陸 上 自 衛 隊 の 防 衛 警 備 を 担 当 する 部 隊 ( 第 15 旅 団 西 部 方 面 普 通 科 連 隊 ) 等 の 充 足 のために 94 人 を 増 員 する 一 方 ( 陸 海 空 計 287 人 ) 陸 上 自 衛 隊 の 看 護 学 生 の 非 自 衛 官 化 により 70 人 を 減 員 する 14 実 員 が 増 員 されたのは8 年 ぶりのことであ る また 十 分 な 維 持 費 修 理 費 等 を 確 保 することによって 装 備 品 の 稼 働 率 向 上 を 図 るため 護 衛 艦 哨 戒 ヘリコプター(SH-60J/K) 等 の 運 用 を 拡 大 するための 修 理 費 等 の 確 保 12 第 183 回 国 会 衆 議 院 会 議 録 第 2 号 ( 平 25.1.30) 13 大 臣 折 衝 の 結 果 調 達 改 革 を 強 力 に 推 進 して 平 成 26 年 度 予 算 編 成 にその 成 果 たるコスト 削 減 を 反 映 するこ と を 前 提 に 既 存 経 費 については 11 年 ぶりに 対 前 年 増 額 が 認 められた( 財 務 省 平 成 25 年 度 防 衛 関 係 予 算 のポイント ) 14 財 務 省 平 成 25 年 度 防 衛 関 係 予 算 のポイント 15 頁 73

(97 億 円 ) 早 期 警 戒 管 制 機 (E-767) 及 び 早 期 警 戒 機 (E-2C)の 運 用 拡 大 を 支 える ための 燃 料 費 修 理 費 及 び 通 信 維 持 費 等 の 確 保 を 行 う(135 億 円 ) 他 方 装 備 品 等 の 高 性 能 化 ハイテク 化 といった 要 因 により 整 備 維 持 経 費 が 増 加 するなか 装 備 品 の 維 持 整 備 を 効 率 的 効 果 的 に 行 うため 維 持 整 備 に 係 る 成 果 の 達 成 に 応 じて 対 価 を 支 払 う 新 たな 契 約 方 式 (PBL 15 )を 導 入 する その 他 教 育 訓 練 を 充 実 させるため 各 種 事 態 等 への 対 処 能 力 向 上 に 資 する 訓 練 を 実 施 する (2) 領 土 領 海 領 空 の 防 衛 ア 周 辺 海 域 の 情 報 収 集 警 戒 監 視 安 全 確 保 情 報 収 集 警 戒 監 視 能 力 の 強 化 海 上 における 抑 止 力 を 向 上 させるため 艦 船 につい ては 新 型 汎 用 護 衛 艦 (5,000 トン 型 :DD)1 隻 (701 億 円 ) 及 び 潜 水 艦 そうりゅ う 型 9 番 艦 (2,900 トン 型 )1 隻 (531 億 円 )を 建 造 するとともに 護 衛 艦 の 艦 齢 延 伸 工 事 2 隻 分 及 び 部 品 調 達 12 隻 分 (94 億 円 ) 潜 水 艦 の 艦 齢 延 伸 工 事 2 隻 分 及 び 部 品 調 達 1 隻 分 (26 億 円 )を 実 施 する 固 定 翼 哨 戒 機 については 現 有 のP-3Cの 代 替 とし て 探 知 識 別 能 力 飛 行 性 能 情 報 処 理 能 力 攻 撃 能 力 等 の 向 上 したP-1を 取 得 すると ともに(2 機 409 億 円 ) 現 有 P-3Cの 機 齢 延 伸 を 実 施 する(2 機 8 億 円 ) また 哨 戒 機 搭 載 システムの 対 潜 能 力 向 上 のための 研 究 (28 億 円 ) 新 艦 対 艦 誘 導 弾 の 開 発 (13 億 円 ) 潜 水 艦 用 の 広 帯 域 受 信 機 の 整 備 及 び 音 響 情 報 分 析 機 材 の 整 備 を 行 う 海 上 交 通 の 安 全 確 保 のためには 除 籍 が 見 込 まれる 掃 海 艦 やえやま の 代 替 として 船 体 をFRP 16 化 した 掃 海 艦 (690 トン 型 )1 隻 を 建 造 するとともに(183 億 円 ) 救 難 飛 行 艇 (US-2)1 機 (123 億 円 )の 取 得 及 び 哨 戒 ヘリコプター(SH-60J)の 機 齢 延 伸 を 実 施 する(2 機 9 億 円 ) イ 南 西 諸 島 を 含 む 領 空 の 警 戒 監 視 防 空 能 力 の 向 上 島 嶼 部 を 始 めとする 周 辺 空 域 の 警 戒 監 視 態 勢 を 強 化 するため 現 有 の 早 期 警 戒 管 制 機 (E-767)の 警 戒 管 制 能 力 を 向 上 させるとともに(101 億 円 ) 宮 古 島 ( 沖 縄 県 ) 及 び 高 畑 山 ( 宮 崎 県 )の 現 有 レーダーを 新 型 のFPS-7へ 換 装 し(2 式 89 億 円 ) レー ダー 能 力 の 向 上 を 図 る また 南 西 地 域 において 早 期 警 戒 機 (E-2C)を 常 時 継 続 的 に 運 用 し 得 る 態 勢 を 確 保 するため 青 森 に 配 備 されているE-2Cの 那 覇 基 地 への 受 入 体 制 を 拡 充 する(3 億 円 ) その 他 遠 距 離 から 小 型 航 空 機 等 を 探 知 するため 短 波 レ ーダー 等 の 警 戒 監 視 技 術 に 関 する 技 術 的 動 向 技 術 的 実 現 可 能 性 及 び 課 題 等 について 調 査 研 究 を 実 施 することとしている(0.1 億 円 ) 南 西 諸 島 における 航 空 自 衛 隊 の 運 用 態 勢 を 充 実 させるため 那 覇 基 地 におけるF-15 15 PBL(Performance Based Logistics)とは メンテナンスの 作 業 量 に 応 じた 対 価 を 支 払 うのではなく 可 動 率 や 安 全 性 修 理 時 間 の 短 縮 安 定 在 庫 の 確 保 といった 装 備 品 のパフォーマンスの 達 成 に 対 して 対 価 を 支 払 う 企 業 との 契 約 形 態 をいう 平 成 25 年 度 については 航 空 自 衛 隊 の 練 習 機 T-7 用 部 品 ( 約 1.8 億 円 ) 及 びF-15 用 エンジンF100 用 部 品 ( 約 43.8 億 円 )を 対 象 に 実 施 する 16 FRP(Fiber Reinforced Plastic)とは 繊 維 強 化 プラスチックのことであり 従 来 の 木 造 船 と 比 べ 艦 齢 が 約 30 年 程 度 に 延 伸 する 74

戦 闘 機 部 隊 の2 個 飛 行 隊 化 に 向 けた 施 設 整 備 を 行 うとともに(34 億 円 ) 南 西 地 域 にお ける 航 空 自 衛 隊 の 運 用 態 勢 の 充 実 強 化 に 係 る 調 査 研 究 を 行 う 17 (0.5 億 円 ) また 防 空 能 力 を 向 上 させるため 現 有 戦 闘 機 (F-4)の 後 継 機 として ステルス 戦 闘 機 (F-35A)を 取 得 する(2 機 分 299 億 円 18 国 内 企 業 参 画 に 伴 う 初 度 費 830 億 円 教 育 用 器 材 等 の 関 連 経 費 211 億 円 ) 平 成 24 年 度 以 降 F-35Aを 42 機 取 得 する こととなっており 平 成 24 年 度 契 約 の4 機 は 完 成 品 を 輸 入 するが 平 成 25 年 度 の2 機 は 国 内 企 業 による 製 造 参 画 を 予 定 している 他 方 同 機 をめぐっては 価 格 高 騰 や 開 発 の 遅 れが 指 摘 されていること 我 が 国 で 製 造 された 同 機 の 部 品 の 海 外 輸 出 が 武 器 輸 出 3 原 則 等 に 抵 触 する 恐 れがあること 等 の 懸 念 がある 19 また F-35Aの 最 初 の 配 備 先 は 三 沢 基 地 となり 教 育 訓 練 施 設 の 整 備 のための 調 査 工 事 が 実 施 される その 他 F-15 の 近 代 化 改 修 (6 機 69 億 円 ) 戦 闘 機 (F-2)の 空 対 空 戦 闘 能 力 の 向 上 (12 機 43 億 円 ) 及 び 同 機 への 精 密 誘 導 装 置 付 爆 弾 (JDAM) 機 能 の 付 加 (11 機 10 億 円 )を 実 施 し 現 有 戦 闘 機 の 能 力 向 上 も 図 る ウ 南 西 諸 島 を 始 めとする 島 嶼 を 含 む 領 土 の 防 衛 態 勢 の 充 実 迅 速 な 展 開 のための 輸 送 力 及 び 機 動 力 を 向 上 させるため 96 式 装 輪 装 甲 車 (11 両 14 億 円 ) 軽 装 甲 機 動 車 ( 陸 自 44 両 14 億 円 空 自 1 両 0.4 億 円 ) 及 び 多 用 途 ヘリコプ ター(UH-60JA)1 機 (43 億 円 )を 取 得 するとともに 島 嶼 における 不 法 行 動 及 び 侵 攻 事 態 への 対 処 や 国 内 外 における 災 害 派 遣 活 動 等 において 海 上 からの 部 隊 等 の 投 入 に 使 用 するため 水 陸 両 用 車 の 参 考 品 を 購 入 し その 配 備 の 検 討 に 着 手 する(4 両 25 億 円 ) 20 また 自 衛 隊 の 機 動 展 開 能 力 向 上 ( 民 間 輸 送 能 力 等 の 活 用 策 )に 係 る 調 査 研 究 (0.6 億 円 ) 諸 外 国 におけるティルト ローター 機 の 開 発 運 用 等 に 関 する 調 査 研 究 (8 百 万 円 )を 行 う 21 また 陸 上 における 火 力 戦 闘 能 力 を 向 上 させるため 10 式 戦 車 (14 両 139 億 円 ) 及 び 12 式 地 対 艦 誘 導 弾 (4 式 79 億 円 )を 取 得 するとともに 現 有 の 牽 引 式 りゅう 弾 砲 (FH70)の 減 勢 に 対 応 するため 装 輪 155mm りゅう 弾 砲 の 開 発 を 実 施 する(14 億 円 ) エ 無 人 機 に 関 する 調 査 研 究 高 高 度 滞 空 型 無 人 機 の 運 用 維 持 整 備 に 関 する 海 外 調 査 を 継 続 する(1 百 万 円 ) 防 17 沖 縄 県 の 先 島 諸 島 への 航 空 自 衛 隊 戦 闘 機 部 隊 やレーダー 配 備 を 検 討 する 調 査 費 と 報 じられている( 読 売 新 聞 ( 平 25.1.30) 琉 球 新 報 ( 平 25.2.1) 等 ) 18 国 内 企 業 の 製 造 参 画 に 伴 い 平 成 24 年 度 の 完 成 輸 入 機 1 機 当 たりの 機 体 価 格 96 億 円 と 比 べて 平 成 25 年 度 は1 機 当 たり 約 150 億 円 と 価 格 が 上 昇 しているが 過 去 の 例 からすると 国 産 の 価 格 は 輸 入 機 の 1.6 倍 と なっており 今 回 もそれに 倣 ったとされる 19 政 府 は 日 本 企 業 が 国 内 で 製 造 した 部 品 の 輸 出 を 武 器 輸 出 3 原 則 等 の 例 外 とする 方 針 を 固 めたと 報 じられ ている 政 府 は 日 本 企 業 が 製 造 に 参 画 することは 日 本 の 防 衛 力 の 強 化 につながることや 米 国 が 輸 出 を 厳 しく 制 限 していることなどから 日 本 企 業 の 部 品 輸 出 は 例 外 的 に 認 められる 条 件 を 満 たしていると 判 断 した とされる( 読 売 新 聞 ( 平 25.2.5) 等 ) 20 米 海 兵 隊 の 装 甲 兵 員 輸 送 車 AAV7 の 導 入 が 検 討 されているとの 報 道 がある( 朝 雲 ( 平 25.2.14)) 防 衛 省 は4 両 とも 同 型 のものを 購 入 するとしている 21 ティルト ローター 機 とは 回 転 翼 機 の 垂 直 離 発 着 やホバリングの 機 能 と 固 定 翼 機 の 速 度 及 び 航 続 距 離 を 持 ち 合 わせた 航 空 機 である 本 調 査 については 米 軍 の 垂 直 離 着 陸 輸 送 機 オスプレイを 自 衛 隊 に 導 入 できる か 検 討 する 調 査 費 であるとの 報 道 もある( 日 本 経 済 新 聞 ( 平 25.1.30) 等 ) 75

衛 省 は 米 国 のグローバルホークの 導 入 を 念 頭 に 置 いているとされる 22 オ サイバー 攻 撃 等 への 対 処 (141 億 円 ) サイバー 関 連 経 費 として 141 億 円 が 計 上 された サイバー 空 間 防 衛 隊 ( 仮 称 )を 新 編 し( 人 員 は 90 名 程 度 ) 防 衛 省 自 衛 隊 のネットワークの 監 視 及 び 事 案 発 生 時 の 対 処 を 24 時 間 体 制 で 実 施 するとともに 各 自 衛 隊 に 分 散 しているサイバー 攻 撃 等 に 関 する 脅 威 情 報 の 収 集 及 び 調 査 研 究 を 一 元 的 に 行 い その 成 果 を 省 全 体 で 共 有 する カ 弾 道 ミサイルの 脅 威 への 対 応 (283 億 円 ) 北 朝 鮮 ミサイル 発 射 事 案 の 検 証 23 を 踏 まえた 取 組 として 宇 宙 空 間 における 高 感 度 赤 外 線 センサーの 実 証 に 係 る 研 究 や 弾 道 ミサイルを 探 知 可 能 な 航 空 機 搭 載 型 の 小 型 赤 外 線 センサーシステムインテグレーションの 研 究 を 実 施 する(14 億 円 ) 概 算 要 求 におい ては 弾 道 ミサイルを 発 射 段 階 で 探 知 することが 可 能 な 高 感 度 赤 外 線 センサーを 搭 載 し て 探 知 等 を 行 い 得 る 滞 空 型 無 人 機 システムの 研 究 試 作 が 掲 げられていたが 政 府 案 では 滞 空 型 無 人 機 の 試 作 を 改 め 既 存 機 を 活 用 することとし 弾 道 ミサイル 警 戒 監 視 任 務 に 必 要 となる 技 術 の 確 立 を 先 行 することとした 24 キ 宇 宙 関 連 施 策 の 推 進 情 報 通 信 機 能 の 強 化 (359 億 円 ) BMD 対 処 能 力 の 向 上 自 衛 隊 が 利 用 する 衛 星 の 防 護 及 び 日 米 協 力 の 観 点 から 宇 宙 状 況 監 視 に 関 する 取 組 が 掲 げられた 宇 宙 状 況 監 視 とは 衛 星 スペースデブリ( 宇 宙 ゴミ) 等 を 発 見 識 別 し 軌 道 情 報 を 確 定 してデータベースに 登 録 し 管 理 するととも に その 情 報 に 基 づき 監 視 を 行 う 活 動 であり 固 定 式 警 戒 管 制 レーダー(FPS-5) 25 を 利 用 した 人 工 衛 星 等 の 探 知 追 尾 能 力 等 の 技 術 的 な 検 証 (1 億 円 ) 等 を 行 う また 陸 海 空 自 衛 隊 それぞれが 保 有 する 無 線 機 等 との 間 で 統 合 秘 匿 通 信 を 実 現 するた めの 研 究 (10 億 円 )や 次 期 Xバンド 衛 星 通 信 に 対 応 した 洋 上 ターミナルの 艦 艇 潜 水 艦 への 整 備 (14 億 円 ) 等 も 実 施 する (3) 大 規 模 特 殊 災 害 等 への 対 応 能 力 の 向 上 東 日 本 大 震 災 の 教 訓 を 踏 まえ 大 規 模 自 然 災 害 や 特 殊 な 災 害 に 際 して 災 害 等 対 処 拠 点 となる 駐 屯 地 基 地 等 の 機 能 維 持 強 化 のための 耐 震 改 修 等 を 促 進 するとともに(247 億 円 ) 防 衛 医 大 病 院 の 医 療 機 器 の 充 実 強 化 を 行 う(8 億 円 ) また 自 衛 隊 統 合 防 災 演 習 (0.7 億 円 )や 各 種 災 害 等 対 処 訓 練 (6 億 円 )など 大 規 模 特 殊 災 害 に 対 応 する 訓 練 等 を 行 う 3. 日 米 同 盟 の 強 化 (1) 米 軍 再 編 関 連 措 置 米 軍 再 編 経 費 については 総 額 942 億 円 ( 対 前 年 度 比 99 億 円 減 )が 計 上 された その 22 小 林 春 彦 25 年 度 概 算 要 求 3 自 衛 隊 の 航 空 戦 力 整 備 軍 事 研 究 (2012.12)78 頁 23 防 衛 省 は 平 成 24 年 6 月 15 日 に 北 朝 鮮 による 人 工 衛 星 と 称 するミサイル 発 射 事 案 に 係 る 検 証 及 び 対 応 検 討 チーム 報 告 書 <http://www.mod.go.jp/j/press/news/2012/06/15b_1.pdf> を 公 表 している 24 財 務 省 平 成 25 年 度 防 衛 関 係 予 算 のポイント 17 頁 25 FPS-5は 下 甑 島 ( 鹿 児 島 県 ) 佐 渡 ( 新 潟 県 ) 大 湊 ( 青 森 県 ) 与 座 岳 ( 沖 縄 県 )の 航 空 警 戒 管 制 部 隊 で 運 用 されている 76

内 訳 は 地 元 負 担 軽 減 分 として 889 億 円 地 元 負 担 軽 減 関 連 施 設 整 備 等 分 として 3.7 億 円 抑 止 力 の 維 持 等 分 として 50 億 円 である 在 沖 縄 海 兵 隊 のグアムへの 移 転 事 業 26 に 係 る 経 費 については7 億 円 が 計 上 された( 対 前 年 度 比 81 億 円 減 ) このうち 真 水 事 業 に 関 しては グアム 島 でのインフラ 整 備 の 遅 れな ど 米 側 の 状 況 を 踏 まえ 設 計 費 約 2 億 円 が 計 上 された( 同 5 億 円 減 ) インフラ 事 業 に 関 し ては 平 成 24 年 4 月 27 日 の 日 米 安 全 保 障 協 議 委 員 会 (2+2) 共 同 発 表 により 真 水 事 業 以 外 の 形 態 での 財 政 支 援 は 利 用 しないこととなったため 計 上 されていない グアム 移 転 経 費 について 同 2+2 共 同 発 表 では 総 額 として 86 億 ドル(2012 会 計 年 度 ドル)が 暫 定 的 な 費 用 見 積 りとして 示 されており 日 本 側 負 担 額 は 在 沖 縄 海 兵 隊 のグアム 移 転 に 係 る 協 定 に 規 定 された 真 水 事 業 の 上 限 28 億 ドル(2008 会 計 年 度 ドル)のみであること が 確 認 されている(インフレ 率 等 を 換 算 すると 31 億 ドル 程 度 とされる) また これまで の 施 設 整 備 等 に 加 えて グアム 北 マリアナ 諸 島 における 日 米 が 共 同 使 用 する 訓 練 場 の 整 備 も 行 われることとなっており( 日 本 側 負 担 は 上 限 28 億 ドルの 内 数 ) 2+2 共 同 発 表 で は 平 成 24 年 末 までに 具 体 的 な 協 力 分 野 を 特 定 するとされていたが 現 在 も 日 米 間 で 具 体 的 な 費 用 分 担 等 の 協 議 が 行 われている 普 天 間 飛 行 場 の 移 設 経 費 については キャンプ シュワブ 辺 野 古 崎 地 区 及 びこれに 隣 接 する 水 域 で 実 施 している 環 境 現 況 調 査 の 継 続 に 要 する 経 費 12 億 円 ( 対 前 年 度 比 7 億 円 減 ) が また キャンプ シュワブ 内 の 陸 上 工 事 に 要 する 経 費 44 億 円 ( 同 22 億 円 増 )が そ れぞれ 計 上 された 代 替 施 設 本 体 に 係 る 設 計 費 及 び 工 事 費 は 計 上 していない 厚 木 飛 行 場 から 岩 国 飛 行 場 への 空 母 艦 載 機 の 移 駐 等 については 654 億 円 が 計 上 された ( 対 前 年 度 比 276 億 円 増 ) 27 米 軍 の 空 母 艦 載 機 離 発 着 訓 練 (FCLP)の 恒 久 的 な 施 設 選 定 については 平 成 23 年 6 月 21 日 の2+2 共 同 発 表 で 馬 毛 島 ( 鹿 児 島 県 )が 検 討 対 象 とされ 平 成 24 年 度 予 算 において2 年 分 の 調 査 費 約 2.3 億 円 が 認 められている 28 嘉 手 納 飛 行 場 等 所 在 米 軍 機 の 日 本 国 内 及 びグアム 等 への 訓 練 移 転 については 42 億 円 が また 再 編 交 付 金 については 87 億 円 ( 対 前 年 度 比 6 億 円 減 )が 計 上 された 抑 止 力 の 維 持 等 に 資 する 措 置 として キャンプ 座 間 への 陸 自 中 央 即 応 集 団 司 令 部 の 移 転 や 横 田 飛 行 場 への 空 自 航 空 総 隊 司 令 部 等 の 移 転 に 伴 う 米 軍 施 設 の 機 能 補 償 等 に 50 億 円 が また SACO 関 係 経 費 として 91 億 円 が それぞれ 計 上 された (2) 基 地 対 策 在 日 米 軍 の 駐 留 に 関 連 する 経 費 等 基 地 周 辺 対 策 経 費 ( 自 衛 隊 等 の 行 為 又 は 防 衛 施 設 の 設 置 運 用 により 生 ずる 障 害 の 防 止 等 に 要 する 経 費 )として 1,211 億 円 が 計 上 された( 対 前 年 度 比 5 億 円 増 ) 在 日 米 軍 駐 留 経 費 負 担 として 1,864 億 円 が 計 上 されており( 対 前 年 度 比 52 億 円 減 ) そ の 内 訳 は 特 別 協 定 関 係 1,398 億 円 ( 同 6 億 円 増 ) 29 提 供 施 設 整 備 213 億 円 ( 同 42 億 円 26 経 緯 等 は 岡 留 康 文 神 田 茂 2013 年 の 国 際 情 勢 と 我 が 国 の 外 交 防 衛 課 題 - 当 面 する 外 交 防 衛 の 主 要 課 題 - 立 法 と 調 査 (2013.1 No.336)42~43 頁 を 参 照 されたい 27 防 衛 省 は 平 成 25 年 1 月 移 駐 事 業 の 完 了 時 期 が3 年 程 度 遅 れて 平 成 29 年 頃 になることを 明 らかにした 28 平 成 25 年 1 月 29 日 防 衛 大 臣 臨 時 会 見 <http://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2013/01/29a.pdf> 29 特 別 協 定 上 基 地 従 業 員 給 与 のうち 日 本 側 負 担 する 上 限 労 働 者 数 は 昨 年 度 より 108 名 減 となるが 昇 給 原 資 77

減 ) 基 地 従 業 員 対 策 等 253 億 円 ( 同 16 億 円 減 ) 30 である このうち 提 供 施 設 整 備 に 関 し ては 普 天 間 飛 行 場 の 補 修 事 業 (1 億 円 )を 含 んでいる 平 成 24 年 4 月 27 日 の2+2 共 同 発 表 において 普 天 間 飛 行 場 の 代 替 施 設 が 完 全 に 運 用 可 能 となるまでの 間 の 必 要 な 補 修 事 業 に 対 し 日 本 側 が 経 費 負 担 することが 確 認 されている 今 後 も 普 天 間 飛 行 場 の 固 定 化 に つながらないよう 米 側 要 望 について 日 米 間 で 協 議 を 行 い 個 別 に 毎 年 度 精 査 し 安 全 や 環 境 対 策 上 必 要 最 小 限 の 改 修 工 事 の 実 施 について 検 討 されることとなる 31 4. 効 果 的 効 率 的 な 防 衛 力 の 整 備 厳 しい 財 政 事 情 を 踏 まえ 現 下 の 安 全 保 障 環 境 における 喫 緊 の 課 題 への 対 応 に 重 点 的 に 取 り 組 むとともに 精 強 性 向 上 の 観 点 から 自 衛 官 の 階 級 年 齢 構 成 の 適 正 化 など 人 的 資 源 の 効 率 的 な 活 用 を 図 るほか 装 備 品 等 の 効 率 的 な 取 得 のための 取 組 を 推 進 する 特 に ラ イフサイクルコストの 抑 制 を 徹 底 して 費 用 対 効 果 を 高 めるとともに 平 成 24 年 の 調 達 に 係 る 不 適 切 な 事 実 を 踏 まえ 調 達 プロセスの 透 明 化 及 び 契 約 制 度 の 適 正 化 を 推 進 する コスト 削 減 過 大 請 求 事 案 への 対 応 については 一 括 調 達 等 によるコスト 削 減 として エアクッション 艇 用 ガスタービン 機 関 の 部 品 を 集 中 調 達 することによるコスト 低 減 (5.3 億 円 減 ) F-2 戦 闘 機 のエンジンにおける 電 子 制 御 装 置 を 集 中 調 達 することによるコスト 低 減 (4.6 億 円 減 ) 除 籍 艦 艇 から 取 り 出 した 部 品 を 転 活 用 することで 新 品 の 調 達 を 抑 制 す ること(2.7 億 円 減 )でコスト 削 減 を 図 る 32 主 要 装 備 品 の 艦 齢 機 齢 延 伸 による 新 規 建 造 取 得 コストの 削 減 として 護 衛 艦 (はつ ゆき 型 3 隻 ほか 計 14 隻 )の 艦 齢 延 伸 潜 水 艦 (おやしお 型 2 隻 )の 艦 齢 延 伸 固 定 翼 哨 戒 機 (P-3C2 機 )の 機 齢 延 伸 及 び 哨 戒 ヘリコプター(SH-60J2 機 )の 機 齢 延 伸 を 行 う 33 また 過 大 請 求 事 案 への 対 応 として 三 菱 電 機 等 7 社 による 過 大 請 求 事 案 に 対 して 特 別 調 査 を 実 施 し これまでの 過 払 額 を 算 定 するとともに 過 大 請 求 により 水 増 しされていた 額 等 を 25 年 度 の 要 求 額 から 削 減 する(38.5 億 円 減 ) 34 その 他 既 存 武 器 とのファミリー 化 による 開 発 費 及 び 初 度 費 の 低 減 ( 新 艦 対 艦 誘 導 弾 の 開 発 ) 並 びに 新 たな 契 約 方 式 (PBL)の 実 施 対 象 の 拡 大 (T-7 練 習 機 用 部 品 等 )によ りコスト 削 減 を 行 う 35 5. 東 日 本 大 震 災 からの 復 旧 ( 東 日 本 大 震 災 復 興 特 別 会 計 ) 等 の 増 により 労 務 費 については 1,144 億 円 ( 対 前 年 度 比 6 億 円 増 )となった 30 日 米 地 位 協 定 上 の 在 日 米 軍 基 地 従 業 員 に 対 する 格 差 給 及 び 語 学 手 当 の 廃 止 に 伴 う 激 変 緩 和 措 置 ( 平 成 20 年 度 ~24 年 度 )の 期 間 延 長 は 行 わないこととなった 31 滑 走 路 の 修 復 など 米 軍 施 設 の 維 持 管 理 については 基 本 的 に 米 側 の 予 算 で 行 われているが 老 朽 化 が 著 しいな どの 理 由 で 建 て 替 えや 改 修 工 事 を 要 するものについては 予 算 の 範 囲 内 で 日 本 側 による 提 供 施 設 整 備 として 行 っているものもある( 第 180 回 国 会 参 議 院 予 算 委 員 会 会 議 録 第 9 号 30 頁 ( 平 24.3.15)) 32 財 務 省 平 成 25 年 度 防 衛 関 係 予 算 のポイント 33 財 務 省 平 成 25 年 度 防 衛 関 係 予 算 のポイント 34 財 務 省 平 成 25 年 度 防 衛 関 係 予 算 のポイント 35 財 務 省 平 成 25 年 度 防 衛 関 係 予 算 のポイント 78

東 日 本 大 震 災 復 興 特 別 会 計 における 防 衛 関 係 費 は 1,252 億 円 であり 対 前 年 度 比 10.2% (115 億 円 ) 増 となった また 新 規 後 年 度 負 担 額 は 376 億 円 ( 対 前 年 度 比 537.9%(317 億 円 ) 増 )である 主 な 事 項 としては 東 日 本 大 震 災 において 被 災 した 装 備 品 等 及 び 自 衛 隊 施 設 の 復 旧 を 図 るため 松 島 基 地 において 水 没 したF-2 戦 闘 機 7 機 の 追 加 修 復 を 始 め 津 波 などによ り 使 用 不 能 となった 装 備 品 等 の 復 旧 (495 億 円 )を 行 う また 被 災 地 域 の 庁 舎 整 備 工 場 の 建 て 替 えなどの 自 衛 隊 施 設 の 復 旧 を 行 うこととして いる(160 億 円 ) 79