タッチスクリーン 型 モバイル 端 末 の 文 字 入 力 の 速 度 と 習 熟 度 *) 加 藤 琢 也, 満 仲 洋 介 Takuya KATO and Yosuke MANNAKA 名 古 屋 文 理 大 学 情 報 文 化 学 部 情 報 メディア 学 科 はせがわ 研 究 室 HASEGAWA Laboratory, Department of Information and Media Studies, Faculty of Information Culture, Nagoya Bunri University 2010 年 1 月 28 日 提 出 要 旨 タッチスクリーンを 搭 載 したスマートフォン iphone(ipod touch)におけ るフリック 文 字 入 力 について 未 経 験 者 による 入 力 速 度 を 計 測 し 連 続 10 回 試 行 した 場 合 の 変 化 ( 短 期 変 化 )と 週 に 1 度 の 割 合 で5 週 間 志 向 した 場 合 の 変 化 ( 長 期 変 化 )について 調 べた 短 期 長 期 とも 入 力 速 度 が 向 上 し 誤 入 力 が 減 少 する 学 習 効 果 が 見 られた 学 習 曲 線 は 短 期 に 連 続 して 学 習 する 効 果 が 高 いことを 示 唆 していた 1.はじめに 2009 年 発 表 の 内 閣 府 の 調 査 1) では 携 帯 電 話 ( 以 下 ケータイ)の 世 帯 普 及 率 ( 単 身 世 帯 を 含 まない)は 2007 年 2008 年 とも 90% 以 上 となっており ケータイが 生 活 必 需 品 とな っているといえる ケータイは 現 在 小 学 生 から 高 齢 者 まで 幅 広 い 世 代 が 使 用 している また ケータイは 音 声 通 話 だけでなく 文 字 メール Web アクセス PIM(Personal *) 本 研 究 の 一 部 は モバイル 端 末 の 文 字 フリ ック 入 力 の 習 熟 度 と 入 力 速 度 ( 加 藤 琢 也, 満 仲 洋 介, 長 谷 川 旭, 長 谷 川 聡, 宮 尾 克 )としてモバ イル 学 会 シンポジウム モバイル'10 ( 2010.3.18 名 古 屋 大 学 )にて 加 藤 が 報 告 した Information Management)アプリケーショ ンの 利 用 など 多 様 な 用 途 に 使 われる 情 報 端 末 となっており 2) ケータイで 文 字 を 入 力 す ることが 頻 繁 に 行 われている 3) ケータイの 文 字 入 力 には 様 々な 方 式 が 考 案 されている 4-9) が 現 在 市 販 されている 一 般 的 なボタン 式 ケータイの 入 力 方 式 は マル 4) チタップ 方 式 がほとんどである マルチタ ッツプ 入 力 とは 10 個 のボタンが あ ~ わ 行 に 対 応 し それぞれの 行 のボタンを あ 段 は1 回 い 段 では2 回 う 段 では3 回 え 段 では4 回 お 段 では5 回 押 すことで 日 本 語 の50 音 の 文 字 入 力 を 行 う 入 力 方 式 である 17
図 1 iphone のフリック 入 力 画 面 の 例 一 方 Apple 社 のスマートフォン iphone (ipod touch も)は タッチスクリーン 搭 載 端 末 であり 文 字 は ボタンの 代 わりに 画 面 に 表 示 されるソフトウェアキーボードを 使 っ て 入 力 する 画 面 に 日 本 語 のマルチタップと 同 じ 配 列 のボタンを 表 示 した 場 合 ( 図 1)に 9) は マルチタップ 入 力 またはフリック 入 力 が 可 能 である フリック 入 力 は タッチスク リーンならではの 入 力 方 式 で ソフトキーボ ードのキーにタッチした 指 をそのままスライ ドさせて 文 字 を 選 択 する 方 式 である 日 本 語 の 場 合 はスライドする 方 向 ( 上 下 左 右 のいず れか)が 母 音 (50 音 の 段 )に 対 応 している( 図 1) 例 えば あ をタッチしたまま 左 にス ライドすると い を 入 力 できる 同 様 に 上 にスライドすると う 右 なら え 下 なら お が 入 力 できる フリック 入 力 では マルチタップ 入 力 に 比 べてキーストローク 数 が 少 なくて 済 む 濁 点 を 除 いたひらがな 入 力 に 限 定 して 計 算 すると マルチタッツプ 入 力 では1 文 字 を 決 定 するの に 平 均 3 ストローク 必 要 なのが フリック 入 力 では スライド 動 作 を1ストロークと 計 算 した 場 合 平 均 1.8 ストロークである フリ ック 入 力 は 入 力 効 率 が 良 いとされ 習 熟 す ればマルチタップ 方 式 より 速 い 入 力 が 可 能 と いう 指 摘 がある 9) しかし 現 状 では マル チタップ 方 式 に 比 べて 一 般 的 とはいえず 慣 れないユーザからは 入 力 に 時 間 がかかるとの 感 想 も 聞 かれる 文 字 入 力 時 のユーザのメンタルモデル 動 作 モデル 4-6) を フリック 入 力 についても 理 解 するため 文 字 の 入 力 速 度 や 誤 入 力 10-12) に ついての 基 礎 的 データが 必 要 である 今 回 我 々は モバイル 端 末 でのフリック 入 力 についてユーザの 文 字 入 力 の 特 性 を 調 べる ため 普 段 はマルチタップボタンの 一 般 的 な ケータイを 利 用 していて iphone や ipod touch などのタッチスクリーンでの 文 字 入 力 には 不 慣 れな 被 験 者 を 対 象 に ipod touch で のフリック 入 力 とマルチタップ 入 力 さらに 比 較 のために 被 験 者 が 普 段 利 用 して 慣 れてい るケータイを 使 ってのマルチタップ 入 力 によ る 文 字 入 力 の 速 度 を 調 べた 入 力 結 果 につい て 誤 入 力 の 数 も 記 録 した また 不 慣 れなフ リック 入 力 について 実 験 を 繰 り 返 すことで 入 力 速 度 と 誤 入 力 数 がどのように 変 化 するか を 短 期 的 長 期 的 の2 通 りの 反 復 試 行 によ って 調 査 した 2. 実 験 の 方 法 iphoneos 搭 載 端 末 である ipod touch を 使 用 して 文 字 入 力 の 実 験 を 行 った 実 験 1 短 期 反 復 実 験 実 験 2 長 期 反 復 実 験 の2 通 りの 実 験 を 行 った 被 験 者 および 実 験 の 手 順 はそれぞれ 以 下 の 通 りである (1) 実 験 1 短 期 反 復 実 験 被 験 者 :タッチスクリーンを 搭 載 した 文 字 入 力 端 末 を 所 持 しておらずフリック 入 力 をはじ めて 行 う 19 歳 から27 歳 の 男 女 20 人 18
(a) 入 力 課 題 とした 文 字 列 の 例 (A~Lの 12 パターンを 利 用 ) (b)フリック 入 力 を 行 っているところ 図 2 実 験 で 利 用 した 入 力 課 題 文 字 列 とその 入 力 場 面 の 例 被 験 者 が 普 段 所 持 して 使 用 しているケータイ は 一 般 的 なマルチタップ 入 力 型 である 課 題 : 50 文 字 の 無 意 味 なひらがな 文 字 列 ( 図 2(a))を 見 ながら 指 定 された 入 力 方 法 で できるだけ 速 く 入 力 する 入 力 課 題 の 文 字 列 は A~Lの 12 種 類 用 意 し 試 行 ごとに また 被 験 者 ごとに 文 字 列 を 変 えて 行 った 計 測 : 次 に 記 す1~4の 手 順 ごとに それぞ れ 50 文 字 の 入 力 に 要 した 時 間 を 計 測 し 入 力 終 了 後 に 誤 入 力 の 文 字 数 を 数 えて 記 録 した 手 順 : 1まず 各 自 の 所 持 ケータイを 利 用 し 文 字 入 力 をさせた メール 送 信 画 面 の 本 文 に 文 字 入 力 する 状 態 で 行 った 2iPod touch のマルチタップ 入 力 の 手 順 を 示 した 説 明 文 を 読 んでもらい ボタンが 画 面 表 示 になっている 点 以 外 は 通 常 のケ ータイと 同 様 の 入 力 方 式 であることを 伝 えた 上 で 文 字 入 力 できる 状 態 で ipod touch を 渡 して 文 字 入 力 実 験 を 行 った 3フリック 入 力 の 説 明 文 を 読 んでもらい 実 際 にフリック 入 力 している 様 子 を 見 て もらった 後 ipod touch をすぐ 文 字 入 力 で きる 状 態 で 渡 してフリック 入 力 ( 図 2(b)) によって 入 力 実 験 を 行 った 4さらに 続 けて9 回 ( 合 計 10 回 ) 課 題 文 を 変 えてフリック 入 力 を 行 った (2) 実 験 2 長 期 反 復 実 験 被 験 者 :タッチスクリーン 搭 載 文 字 入 力 端 末 を 所 持 しておらずフリック 入 力 が 未 経 験 な 点 は 実 験 1と 同 じだが 実 験 1とは 異 なる 被 験 者 21 歳 から36 歳 の 男 女 8 人 を 対 象 とし た 所 持 ケータイはマルチタップ 型 である 課 題 : 実 験 1と 同 じ 計 測 : 実 験 1と 同 じ 手 順 : 手 順 1~3は 実 験 1と 同 じ 41 週 間 ずつ 期 間 をおいてフリック 入 力 実 験 を4 週 間 後 まで 行 った 実 験 は 最 初 の 実 験 ( 手 順 3)を 入 れて 合 計 5 回 行 った 被 験 者 は 実 験 を 行 う 時 以 外 はフリック 入 力 に 触 れる 機 会 を 持 たなかった 3. 実 験 の 結 果 実 験 1 の 結 果 を 図 3 4 5に 実 験 2 の 結 果 を 図 6 7 8に 示 す 19
n=20 n=8 図 3 入 力 方 法 による 入 力 速 度 の 違 い( 実 験 1) 図 6 入 力 方 法 による 入 力 速 度 の 違 い( 実 験 2) 試 行 回 数 ( 回 目 ) 実 験 日 ( 週 目 ) 図 4 フリック 入 力 連 続 10 回 の 入 力 速 度 の 変 化 ( 実 験 1) 図 7 フリック 入 力 週 1 回 5 週 間 の 入 力 速 度 の 変 化 ( 実 験 2) 誤 入 力 文 字 数 の 平 均 ( 文 字 ) 誤 入 力 文 字 数 の 平 均 ( 文 字 ) 図 8 フリッ 験 2) 試 行 回 数 ( 回 目 ) 実 験 日 ( 週 目 ) 図 5 フリック 入 力 連 続 10 回 の 誤 入 力 数 の 変 化 ( 実 験 1) 図 8 フリック 入 力 週 1 回 5 週 間 の 誤 入 力 数 の 変 化 ( 実 験 2) 20
図 3と 図 6は 実 験 1と 実 験 2の 共 通 部 分 ( 前 述 の 手 順 1~3)の 結 果 である 被 験 者 の 平 均 は どちらも 所 持 ケータイ(マルチタップ)>タッチスクリ ーンのマルチタップ>フリック 入 力 の 順 で あるという 傾 向 は 同 じだが はじめから 所 持 ケータイによる 入 力 速 度 に 実 験 1と2の 被 験 者 間 の 差 があった( 図 3 図 6) 所 持 ケータ イの 平 均 入 力 速 度 を 基 準 とすれば タッチス クリーンでのマルチタップ 入 力 の 速 度 は 68.7%( 実 験 1)と 69.6%( 実 験 2)のよう にほぼ 同 等 に 低 下 しているが フリック 入 力 では 46.3%( 実 験 1)と 57.1%( 実 験 2)の ように 低 下 率 が 異 なり むしろ 所 持 ケータイ での 習 熟 度 にかかわらず 絶 対 的 な 入 力 速 度 ( 文 字 / 秒 )0.37( 実 験 1)と 0.32( 実 験 2) がほぼ 同 じ 値 であったといえる 実 験 1( 短 期 反 復 実 験 )の 結 果 反 復 試 行 10 回 の 間 に 入 力 速 度 は 向 上 し( 図 4) 誤 入 力 数 は 低 下 した( 図 5) 図 4 5 7 8 中 の 曲 線 はいずれも 累 乗 関 数 を 最 小 二 乗 法 に よりあてはめた 結 果 である 一 般 的 な 学 習 曲 線 (learning curve)がよくあてはまってお り 経 験 の 効 果 が 表 れているといえる 1 週 間 ずつ 期 間 をおいて 行 った 実 験 2( 長 期 反 復 実 験 )の 結 果 も ほぼ 同 様 の 傾 向 を 示 してお り 入 力 速 度 ( 図 7) 誤 入 力 数 ( 図 8)とも はじめの 試 行 (1 週 目 )に 比 べて2~3 週 目 に 大 きく 変 化 が 見 られ その 後 は 学 習 による 変 化 が 緩 やかになっている 今 回 行 った 実 験 の 範 囲 では 使 い 慣 れている マルチタップ 入 力 には 及 ばなかったものの フリック 入 力 の 経 験 回 数 に 応 じて 学 習 効 果 が 見 られ 習 熟 度 によって 入 力 速 度 は 早 くなり 誤 入 力 文 字 数 も 減 っていくことが 確 認 された iphone や ipod touch のフリック 入 力 は 表 示 ボタンを 長 押 しして 図 1のように5 段 の 文 字 すべてが 表 示 されるのを 待 たなくても スライドすべき 方 向 を 覚 えてしまえばすぐに スライドさせて 必 要 な 文 字 を 選 択 できるが 今 回 の 実 験 期 間 内 に 高 速 の 入 力 方 式 を 身 に つけて 実 践 した 被 験 者 はいなかった また 今 回 の 調 査 では 被 験 者 を 対 象 に 所 持 ケータイでの 入 力 とタッチスクリーンのマ ルチタップ 入 力 フリック 入 力 での 入 力 のし 易 さを 評 価 させるアンケートも 行 ったが そ の 結 果 これまで 経 験 したことがなかったフ リック 入 力 は 他 と 比 べて 使 いにくいという 評 価 された 理 由 として 自 分 の 指 と 表 示 ボタ ンの 大 きさが 合 っていない 爪 でタッチし ても 入 力 できない などが 挙 がった さらに 通 常 のケータイのようにボタンの 触 感 ( 凹 凸 や 押 下 感 )がないことや タッチスクリーン の 反 応 時 間 などが 入 力 時 間 に 影 響 している 可 能 性 もある 今 後 より 長 期 間 そして 習 熟 済 みの 被 験 者 や 高 齢 ユーザなどについても 調 査 を 行 い タッチスクリーン 搭 載 ケータイにおける フ リック 入 力 をはじめとする 文 字 入 力 方 式 につ いてのユーザ 特 性 を 解 明 したい 4. 考 察 とまとめ 今 回 連 続 して10 回 フリック 入 力 を 行 う 実 験 と 週 1 回 5 週 に 渡 って 入 力 を 行 う2つ の 実 験 を 行 った 入 力 速 度 誤 入 力 の 点 から 見 て 2つの 実 験 とも 類 似 した 傾 向 が 得 られ た 両 者 とも1 回 目 に 比 べて2 回 目 以 降 の 早 い 段 階 の 試 行 で 最 も 学 習 効 果 が 表 れており 参 考 文 献 1) 内 閣 府 経 済 社 会 総 合 研 究 所 : 消 費 動 向 調 査 ( 全 国 月 次 ) 平 成 21 年 3 月 実 施 調 査 結 果, (2009). 2) 丸 田 洋 介, 長 谷 川 旭, 長 谷 川 聡 : ケータ イ 文 字 メールを 利 用 したスケジュール 管 理 システム, シンポジウムモバイル 08, 21
pp.79-82, (2008). 3) 丸 田 洋 介, 加 藤 正 史, 長 谷 川 旭, 長 谷 川 聡, 宮 尾 克 : ケータイ 文 字 メールによる 情 報 管 理 システムの 利 用 性 と 応 用, シン ポジウムモバイル 09, pp.21-24, (2009). 4) 田 村 博 : ケータイの 文 字 入 力 とそのメン タルプロセス, バイオメカニズム 学 会 誌, Vol.28, No.3, pp.112-116, (2004). 5) 丁 井 雅 美, 田 村 博 : ケータイ 文 字 入 力 の 動 作 モデル, ケータイ カーナビの 利 用 性 と 人 間 工 学 2003, pp.69 74, (2003). 6) 新 居, 米 谷, 戸 苅 : 高 密 度 キーによるデ ータ 入 力 システムに 対 する 行 動 モデル, 情 報 処 理 学 会 研 究 報 告 ヒューマンイン タフェース 研 究 会 報 告,3, pp.103-111, (2001). 7) 松 沼 正 平, 宮 尾, 梅 崎, 藤 掛, 大 森, 渡 辺, 長 谷 川 : 高 齢 者 に 対 する 携 帯 電 話 T9 入 力 方 式 の 使 用 性 に 関 する 研 究, 日 本 福 祉 工 学 会 誌, Vol.10, No.1, pp.29 33,(2008). 8) 登 内, 河 村, 吉 田, 田 中 : 重 ね 書 き 文 字 認 識 とかな 漢 字 変 換 による 文 字 入 力 手 法, ケータイ カーナビの 利 用 性 と 人 間 工 学 2006, pp.135 138, (2006). 9) 長 谷 川 旭, 長 谷 川 聡, 宮 尾 克 : タッチパ ネル 搭 載 ケータイにおける 入 力 方 式 の 評 価,シンポジウムモバイル'10, (2010). 10) 上 新 内, 田 村, 丁 井 : ケータイ 文 字 入 力 のエラー 解 析, ケータイ カーナビの 利 用 性 と 人 間 工 学 2005, pp.77 80, (2005). 11) 浮 田, 大 塚, 丁 井, 上 新 内 : モバイル 機 器 の 文 字 入 力 の 比 較 - 短 文 の 文 字 入 力 -, シンポジウムモバイル 08, pp.177-44180, (2008). 12) 大 塚, 冨 田, 浮 本, 安 原, 丁 井 : モバイル 機 器 の 文 字 入 力 の 比 較 -モバイル 環 境 に おける 比 較 検 討 -, シンポジウムモバイ ル 09, pp.41-44, (2009). 謝 辞 今 回 の 実 験 にあたって 情 報 文 化 学 部 卒 業 の 先 輩 で 図 書 情 報 センター 勤 務 の 長 谷 川 旭 さ んから 実 験 の 方 法 についてのアドバイスをい ただいた また 実 験 に 参 加 し 協 力 してくだ さった 多 くの 方 々には 大 変 お 世 話 になりま した この 場 をお 借 りして 御 礼 申 し 上 げま す 22