Microsoft Word - MS_JAP_Think Scenarios Rethink Education.doc



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Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

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1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

18 国立高等専門学校機構

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

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新 行 財 政 改 革 推 進 大 綱 実 施 計 画 個 票 取 組 施 策 国 や 研 究 機 関 への 派 遣 研 修 による 資 質 向 上 の 推 進 鳥 インフルエンザ 等 新 たな 感 染 症 等 に 対 する 検 査 技 術 の 習 得 など 職 員 の 専 門

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

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公表表紙

●電力自由化推進法案

m07 北見工業大学 様式①

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1 書 誌 作 成 機 能 (NACSIS-CAT)の 軽 量 化 合 理 化 電 子 情 報 資 源 への 適 切 な 対 応 のための 資 源 ( 人 的 資 源,システム 資 源, 経 費 を 含 む) の 確 保 のために, 書 誌 作 成 と 書 誌 管 理 作 業 の 軽 量 化 を 図

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検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

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16 日本学生支援機構

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている


代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

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4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

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(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

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しかし 主 に 欧 州 の 一 部 の 回 答 者 は 受 託 責 任 について 資 源 配 分 の 意 思 決 定 の 有 用 性 とは 独 立 の 財 務 報 告 の 目 的 とすべきであると 回 答 した 本 ED に 対 する ASBJ のコメント レターにおける 意 見 経 営 者 の 受

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主要生活道路について

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

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(3) 善 通 寺 市 の 状 況 善 通 寺 市 においては 固 定 資 産 税 の 納 期 前 前 納 に 対 する 報 奨 金 について 善 通 寺 市 税 条 例 の 規 定 ( 交 付 率 :0.1% 限 度 額 :2 万 円 )に 基 づき 交 付 を 行 っています 参 考 善 通 寺

6 構 造 等 コンクリートブロック 造 平 屋 建 て4 戸 長 屋 16 棟 64 戸 建 築 年 1 戸 当 床 面 積 棟 数 住 戸 改 善 後 床 面 積 昭 和 42 年 36.00m m2 昭 和 43 年 36.50m m2 昭 和 44 年 36.

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 2 年 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 ( 注 ) 給 料 月 額 は 給 与 抑 制 措 置 を 行 う 前 のものです ( 単 位 : ) 3 職 員 の 平 均 給 与 月

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容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

別 紙

第2分野 男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識の改革

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

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02【発出】280328福島県警察職員男女共同参画推進行動計画(公表版)

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健 康 医 療 戦 略 に 係 る 農 林 産 省 の 主 な 取 組 みについて 1. 健 康 長 寿 社 会 の 形 成 のための 食 の 研 究 開 発 の 推 進 2. 医 福 食 農 連 携 の 取 組 の 推 進 3 5 2

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4 教 科 に 関 する 調 査 結 果 の 概 況 校 種 学 年 小 学 校 2 年 生 3 年 生 4 年 生 5 年 生 6 年 生 教 科 平 均 到 達 度 目 標 値 差 達 成 率 国 語 77.8% 68.9% 8.9% 79.3% 算 数 92.0% 76.7% 15.3% 94

1 変更の許可等(都市計画法第35条の2)

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官報掲載【セット版】

企 画 課 企 画 部 満 了 2 55 総 務 部 企 画 室 設 置 認 可 学 部 佐 賀 大 学 附 属 図 書 館 医 学 分 館 設 置 申 請 書 企 画 室 企 画 調 査 係 2004/4/1 30 年 2005/4/1 2035/3/31 ファイル 事 務 室 企 画 部 企 画

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通 知 カード と 個 人 番 号 カード の 違 い 2 通 知 カード ( 紙 )/H27.10 個 人 番 号 カード (ICカード)/H28.1 様 式 (おもて) (うら) 作 成 交 付 主 な 記 載 事 項 全 国 ( 外 国 人 含 む)に 郵 送 で 配 布 希 望 者 に 交

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 26 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 法 人 の 長 副 理 事 長 A 理 事 16,638 10,332 4,446 1,

平 成 27 年 11 月 ~ 平 成 28 年 4 月 に 公 開 の 対 象 となった 専 門 協 議 等 における 各 専 門 委 員 等 の 寄 附 金 契 約 金 等 の 受 取 状 況 審 査 ( 別 紙 ) 専 門 協 議 等 の 件 数 専 門 委 員 数 500 万 円 超 の 受

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Transcription:

Schooling for Tomorrow Think Scenarios, Rethink Education Summary in Japanese 明 日 の 学 校 教 育 思 考 のシナリオ 再 考 教 育 日 本 語 要 約 エグゼクティブ サマリー 今 日 の 教 育 界 で 起 きていることは 今 後 数 十 年 の 人 々の 生 活 およびコミュニ ティ 全 体 の 繁 栄 に 大 いに 影 響 を 与 えるものである しかし 教 育 における 意 思 決 定 は 長 期 的 な 展 望 についてというよりも むしろ 主 として 差 し 迫 った 課 題 への 対 応 や 伝 統 的 な 慣 行 を 維 持 する 効 果 的 な 方 法 を 模 索 することに 関 して 行 われてい る いくつかのシナリオを 作 成 利 用 することは この 不 均 衡 を 是 正 するひとつ の 有 力 な 方 法 といえる OECD の 明 日 の 学 校 教 育 シリーズの 新 刊 では その 方 法 に 関 する 理 論 と 実 践 について 示 していく 1. 教 育 に 効 果 をもたらすシナリオの 作 成 と 利 用 パート 1 では 各 界 からの 見 識 をもとに 未 来 の 思 考 が 教 育 に 対 して 真 に 効 果 を 発 揮 できる 主 要 な 課 題 と 優 先 事 項 を 特 定 している 内 容 は 学 問 の 面 からみ た 根 拠 に 基 づく 全 体 像 と 実 践 に 応 用 可 能 な 教 訓 とを 組 み 合 わせたものである 学 校 の 個 性 化 公 平 化 および シナリオアプローチ ジェイ オグルヴィはシナリオの 作 成 方 法 と 様 々な 用 途 について 検 討 してい る 教 育 とビジネスの 特 徴 を 比 較 しながら オグルヴィは 教 育 者 は 戦 略 的 な 選 択 肢 に 直 面 すると 行 動 よりも 論 じることを 好 むのに 対 し ビジネスマンは 迅 速 な 行 動 を 選 ぶ 傾 向 にあるとしている 本 書 の 議 論 ではシナリオの 3 つの 用 途 につ いて 詳 述 している すなわち 戦 略 的 な 対 話 を 促 す 真 に 新 しく 先 見 性 あふれる 思 考 を 刺 激 する そして 行 き 詰 まりを 防 ぐモティベーターとなる ということ である オグルヴィは 肯 定 的 否 定 的 双 方 のシナリオを 比 較 し 考 え 方 や 用 途 は 異 なるものの 二 つのシナリオは 共 に 必 要 であるとしている SCHOOLING FOR TOMORROW: FUTURES THINKING - 92-64-02364X OECD 2006 1

パート 2 では 内 容 の 詳 細 について 触 れるとともに 手 法 上 のポイントにつ いて 例 証 している オグルヴィは 学 校 は 農 工 業 時 代 に 誕 生 した 際 の 名 残 がある とし 学 校 の 意 思 決 定 をめぐる 課 題 と 精 密 農 法 に 絡 む 課 題 との 間 にどのよう な 共 通 点 を 見 出 せるかを 示 している オグルヴィは 知 識 へのアクセスが 必 須 で ある 情 報 化 時 代 において 公 平 性 と 平 等 性 をより 持 続 する 形 で 実 現 することは 不 可 欠 であるとしている さらに 学 校 教 育 に 市 場 の 原 理 をより 体 系 的 に 導 入 する ことも 唱 えている システム 思 考 と 持 続 的 変 化 能 力 開 発 教 育 の 面 からイノベーションと 変 革 を 考 える 第 一 線 の 研 究 者 マイケル フ ランによれば 教 育 現 場 の 意 思 決 定 者 にとっては 未 来 を 思 考 するだけでは 不 十 分 であるという 現 行 システムを 具 体 的 かつ 効 果 的 に 変 革 する 方 法 を 概 念 的 に 示 すことも 同 様 に 必 要 である フランが 行 ったのは 既 存 の 知 識 で 対 応 可 能 な 技 術 問 題 (technical problems) と 現 行 の 知 識 では 解 決 できない 適 応 課 題 (adaptive challenges) の 対 比 である フランは 教 育 における 未 来 の 思 考 が 真 価 を 発 揮 できるのは 適 応 課 題 に 関 してであるとしている システム 思 考 は 必 要 であるが 実 際 に 有 効 であるためには 実 践 志 向 のシステム 思 考 者 を 育 成 し なければならない 持 続 可 能 性 の 向 上 を 目 指 して 主 要 機 関 の 指 導 者 の 能 力 を 高 め 今 度 はその 指 導 者 たちが 他 の 指 導 者 を 同 じ 方 向 に 導 いていくというのが 前 進 に 向 けた 鍵 であ る フランは 持 続 可 能 性 の 次 の 8 つの 要 素 を 定 義 し それぞれについて 論 じて いる すなわち 1) 道 義 的 目 的 をもった 公 共 サービス 2)あらゆるレベルにお いて 文 脈 を 変 化 させることへの 意 欲 3)ネットワークを 通 じた 側 面 からの 能 力 開 発 4) 知 的 アカウンタビリティと 新 たな 縦 のつながりの 形 成 5) 深 い 学 習 (deep learning) 6) 短 期 的 長 期 的 成 果 双 方 に 対 する 責 任 7) 周 期 的 な 活 性 化 8)リーダーシップという 長 い 梃 子 である 教 育 シナリオにつながる 価 値 と 供 給 の 傾 向 ジャン ミシェル ソソワは ビジネス 界 におけるシナリオの 進 化 と 応 用 そ れらの 教 育 における 意 思 決 定 との 関 連 性 と 価 値 に 注 目 しながら シナリオの 基 本 的 特 徴 を 理 念 型 として 提 示 し それらを 発 展 させる 手 段 について 述 べている ソソワは シナリオ 作 成 が 特 に 国 際 比 較 を 基 に 行 われる 場 合 には 厳 しい 前 提 が 伴 うと 示 唆 している これは 地 図 と 領 土 とのマッチングと 捉 えることも でき その 場 合 は シナリオを 作 成 することはマップメーカーとしての 役 割 を 担 うこととなる ソソワは 学 校 教 育 の 傾 向 と 未 来 社 会 の 仕 組 みの 中 での 学 校 の 地 位 に 関 す る 価 値 の 転 換 そして 学 校 教 育 の 提 供 または 供 給 機 能 について 分 析 するための 2 次 元 の 枠 組 みを 示 している 学 校 教 育 が 消 費 者 としての 顧 客 に 向 けられる なかで 価 値 のラインは 社 会 志 向 型 の 教 育 から 個 人 志 向 型 へと 向 かっている 供 給 のラインでは 学 校 は 閉 鎖 的 あるいは 開 放 的 と 捉 えられている これら 2 つの 次 元 が 組 み 合 わさってできる 4 つの 区 分 を それぞれ 保 全 シナリオ( 閉 鎖 的 + 社 会 的 ) 生 存 シナリオ( 閉 鎖 的 + 個 人 的 ) 変 容 シナリオ( 開 放 的 + 社 会 的 ) マーケット シナリオ( 開 放 的 + 個 人 的 )と 称 している SCHOOLING FOR TOMORROW: FUTURES THINKING - 92-64-02364X OECD 2006 2

分 野 横 断 的 なシナリオの 類 型 とその 用 途 フィリップ ファン ノッテンは シナリオを 過 去 現 在 未 来 の 動 向 に 関 する 様 々な 視 点 を 反 映 した 選 択 可 能 な 仮 想 未 来 についての 整 合 的 で 首 尾 一 貫 した 記 述 であり 行 動 の 基 礎 となりうるもの と 定 義 している ファン ノッテ ンが 検 討 した 研 究 の 多 くは 環 境 エネルギー 輸 送 テクノロジー 地 域 開 発 といった 教 育 以 外 の 分 野 で 実 施 されたものであり こうした 分 野 になじみのない 教 育 関 係 者 にとっても 有 益 なものである 次 にファン ノッテンは 本 章 の 主 要 部 分 でシナリオ 手 法 の 類 型 を 提 示 し 論 じている これは 目 標 作 成 内 容 の 3 つの マクロ 的 特 徴 と さらにこの 広 い 特 徴 のなかの 10 の ミクロ 的 特 徴 とに 分 類 される この 類 型 は シナリ オアプローチの 多 様 性 とシナリオの 使 用 法 とその 背 景 ならびに 成 果 を 明 確 にす るものである ファン ノッテンは 好 奇 心 の 文 化 と 称 して シナリオ 作 成 を 効 果 的 に するさまざまな 組 織 上 の 構 成 について 論 じ 非 常 に 長 期 に 及 ぶ 思 考 の 価 値 を 唱 え ている 学 問 としての 未 来 研 究 とシナリオに 対 する 可 能 性 空 間 アプローチ リエル ミラーは 変 化 のスピードと 複 雑 さを 背 景 に 関 心 が 引 き 起 こされる 未 来 研 究 分 野 について 紹 介 し 歴 史 研 究 との 数 々の 共 通 点 を 導 き 出 している ミラ ーは 予 測 精 度 の 向 上 を 求 める 際 の 問 題 点 を 指 摘 している ひとつは 過 去 の 傾 向 に 依 存 する 予 測 手 法 を 採 用 すること もうひとつは 可 能 性 の 高 いものに 執 着 す る 結 果 可 能 性 は 低 いながらも その 方 が 望 ましい 場 合 もある 未 来 を 目 立 たなく してしまう 恐 れがあるということである 予 測 アプローチに 潜 む 罠 のなかには 様 々なシナリオによって 克 服 できるものもあり よって 戦 略 的 思 考 にとってシ ナリオは 有 益 なツールとなりうるのである 傾 向 あるいはビジョンの 明 確 化 のモデル 化 に 基 づくシナリオ 傾 向 別 シナ リオ と 選 好 別 シナリオ は 時 に 予 測 アプローチと 同 様 の 限 界 が 存 在 し 独 創 的 な 発 想 を 抑 制 してしまう 恐 れがある ミラーはその 代 替 として 可 能 性 空 間 アプローチを 紹 介 している 同 アプローチでは シナリオを 以 下 のステップ を 通 じて 構 築 していく すなわち シナリオ 主 題 の 重 要 な 属 性 の 決 定 または 定 義 付 け この 属 性 の 変 化 の 主 要 属 性 を 用 いた 空 間 の 設 計 そして 確 定 した 可 能 性 空 間 のなかでの 各 シナリオの 特 定 である 成 功 するシナリオプロセス 利 用 者 ガイドライン 本 章 では ヨナス スヴァヴァ イベルセンが 利 用 者 の 視 点 に 立 った 様 々な シナリオ 手 法 を 紹 介 している 4 つの 重 要 な 局 面 に 関 してシナリオ 手 法 を 示 し 成 功 するやり 方 と 陥 りやすい 罠 について 考 え 方 を 示 している 主 題 の 地 図 作 成 と 概 要 説 明 は 最 初 の 重 要 なステップである これによっ て 焦 点 が 定 まり 適 切 なシナリオの 作 成 が 可 能 になる SCHOOLING FOR TOMORROW: FUTURES THINKING - 92-64-02364X OECD 2006 3

重 要 課 題 および 動 向 の 特 定 : 様 々な 学 問 分 野 での 分 析 や 専 門 家 からの 見 識 や 新 たな 見 方 を 得 ることにより 分 析 を 行 うことが 可 能 である シナリオの 作 成 :イベルセンは 本 章 の 中 心 となるこの 部 分 を さらに 1)ドライバー(けん 引 役 )の 特 定 2) 各 種 傾 向 の 整 理 3) 各 傾 向 の 優 先 付 け 4)シナリオ 軸 の 特 定 5)アクター 分 析 の 5 項 目 に 分 けている シナリオの 使 用 では 共 有 知 識 の 構 築 公 共 での 議 論 の 強 化 決 定 を 支 えるツールという 3 つの 主 要 用 途 について 検 討 し これらが 生 じる 背 景 と 実 現 のための 最 善 の 方 法 について 意 見 を 述 べている イベルセンは 結 論 として オーナーシップ 構 築 の 重 要 性 を 強 調 し シナリオ 作 成 過 程 はすべての 関 係 者 に 明 快 なものでなくてはならないとしている また 広 範 な 包 括 的 アプローチの 採 用 も 唱 えている 2. 未 来 の 思 考 の 実 践 パート 2 では 改 革 課 題 に 取 り 組 むなかで 実 際 にシナリオを 利 用 している イングランド 地 域 オランダ ニュージーランド カナダ オンタリオ 州 の 事 例 を 紹 介 する 最 後 に こうした 例 を 踏 まえ 第 一 線 の 専 門 家 による 将 来 に 対 する 見 識 を 示 す 指 導 力 向 上 のためのシナリオの 活 用 イングランド フューチャーサイト プロジェクト フューチャーサイト(FutureSight) プロジェクトは イングランドの 様 々な 機 関 の 連 携 による 取 り 組 みで OECD も 開 発 に 関 わっている その 目 的 は 教 師 が 未 来 を 単 に 推 測 するのではなく 形 成 することができるよう 実 践 を 通 じて 未 来 思 考 力 を 高 めることにある これまでに 様 々なバックグラウンドをもつ 学 校 の 教 師 組 織 の 上 級 職 員 後 期 中 等 学 校 の 生 徒 上 位 の 政 策 立 案 者 に 対 して 実 施 されてきた 本 章 ではツールの 説 明 とともに その 開 発 プロセスや 用 途 につい ても 述 べる これは 次 の 4 モジュールサイクルが 土 台 になっている 主 要 な 傾 向 を 調 べ その 方 向 性 を 探 る( 石 を 転 がす ) 各 シナリオを 様 々な 視 点 で 実 際 に 体 験 する( 現 実 化 する ) 理 想 的 な 複 合 シナリオの 分 析 コンセンサスの 形 成 のためのツールを 提 供 す る( 望 ましい 未 来 へ ) 現 在 の 慣 行 政 策 と 理 想 型 とを 比 較 する( 現 行 との 調 整 ) 各 ディスカッションレポートでは フューチャーサイト プロジェクト 参 加 者 からのフィードバックについて 詳 述 する 分 権 型 変 革 に 向 けた 一 つの 手 段 としての 未 来 の 思 考 オランダの 例 オランダ 政 府 による 教 育 改 革 の 理 念 は 利 害 関 係 者 への 影 響 を 強 め 学 校 の 分 権 化 とより 高 い 独 立 性 を 実 現 するというものである 多 年 に 及 ぶ 政 策 プランが SCHOOLING FOR TOMORROW: FUTURES THINKING - 92-64-02364X OECD 2006 4

あり 教 育 の 各 セクターに 対 する 短 期 (4 年 ) 長 期 (8~10 年 )ビジョンを 示 している OECD の 明 日 の 学 校 教 育 プログラムでは 2 つの 取 り 組 みに 焦 点 を 置 いている そのひとつは オランダ 校 長 養 成 アカデミー(Dutch Principals Academy) 主 催 の 未 来 の 思 考 に 関 する 催 しを 通 して ビジョナリー リーダーシップ( 訳 注 : 明 確 なビジョンをもって 組 織 を 導 く) 能 力 を 高 める 取 り 組 みである 独 創 的 思 考 を 促 し 学 校 のあり 方 に 関 する 根 本 的 な 問 い(なぜ 人 は 学 ぶのか 何 を 学 ぶべき なのか どこで どのようにして 学 ぶことができるのか 学 習 はいかにして 形 成 できるのか 学 習 は 将 来 どのような 形 で 支 えられていくのか)に 対 応 するために カナダ オンタリオ 州 でのシナリオ( 第 10 章 )と 同 様 のものが 初 等 学 校 の 校 長 のグループに 対 して 使 用 された もうひとつの 取 り 組 みでは スラッシ/21 (Slash/21) という 大 胆 な 学 校 教 育 改 革 に 注 目 する スラッシュ 21 は 2 つの 中 心 概 念 知 識 社 会 の 台 頭 と 個 別 化 の 拡 大 をもった 未 来 に 対 する 特 定 のビジョ ンを 基 礎 に 置 いている 制 度 全 体 にわたる 学 校 教 育 改 革 ニュージーランド 中 等 教 育 の 未 来 プログラム ニュージーランドの 中 等 教 育 の 未 来 (Secondary Futures) プログラムは 次 のことを 通 して 中 等 教 育 のビジョンを 示 そうというものである すなわち 未 来 を 描 くための 空 間 を 創 造 する 未 来 を 考 えるための ツールを 提 供 する ニュージーランド 社 会 の 将 来 の 方 向 性 についての 傾 向 を 共 有 する 生 徒 をよ り 成 功 に 導 くための 可 能 性 に 関 する 情 報 を 共 有 する 教 育 システムの 将 来 に 関 して 人 々の 選 好 を 引 き 出 す そして 情 報 を 普 及 させ 変 革 を 支 える で ある このプログラムでは 教 育 分 野 非 教 育 分 野 の 有 識 者 4 人 を 監 督 者 に 任 命 しプロセスの 独 立 性 を 保 護 するという 独 特 のアプローチをとっている 中 等 教 育 の 未 来 プログラムで 明 らかになったテーマと 主 要 な 問 いは 進 行 中 の 話 し 合 い 調 査 分 析 の 体 系 を 示 すマトリックスに 組 み 込 まれている こ のマトリックスはインターネット 上 でファイルキャビネットの 役 目 も 果 たし 中 等 教 育 の 未 来 プログラムのイベントを 通 じて 収 集 された 情 報 や 教 育 改 革 の 継 続 を 促 す 様 々な 資 料 が 収 められている 職 業 としての 教 職 を 再 考 するための 対 話 と 能 力 の 創 造 オンタリオ 州 の 例 職 業 としての 教 職 プログラムは カナダ オンタリオ 州 の 英 語 系 地 域 の 学 校 制 度 において 開 発 されたものであり 一 連 のワークショップでシナリオが 活 用 されている プロジェクトの 背 景 にあったのが コンセンサスを 得 るのも 困 難 であったかつての 緊 張 の 時 代 であり 最 初 に 行 った 作 業 は シナリオを 用 いてあ る 主 要 政 策 課 題 に 関 する 対 話 の 場 を 設 けようとするものだった オンタリオのプロジェクトでは 複 数 のシナリオに 基 づく 戦 略 計 画 の 枠 組 み を 用 いた この 枠 組 みは 望 ましい 未 来 とそれを 実 現 するための 戦 略 を 特 定 して いる ここで 使 用 したのは OECD の 各 シナリオの 修 正 版 であり 現 在 ではそれ ぞれ 過 去 の 再 定 義 破 壊 コミュニティ 中 心 型 モデル マクロモ デル 複 雑 系 科 学 の 躍 進 と 呼 ばれている プロジェクトには 学 校 と 学 校 SCHOOLING FOR TOMORROW: FUTURES THINKING - 92-64-02364X OECD 2006 5

教 育 に 関 する 代 替 シナリオが 職 業 としての 教 職 にどのような 影 響 を 及 ぼすかを 明 らかにするために 幅 広 い 分 野 の 専 門 家 教 師 などが 参 加 している 今 後 は 望 ま しいシナリオを 特 定 するとともに 政 策 論 議 と 意 思 決 定 を 促 すための 確 固 たる 戦 略 が 作 られることが 期 待 される オンタリオのフランス 語 教 育 の 将 来 の ための 7 番 目 のシナリオ ビジョン 2020 ビジョン 2020(Vision 2020) プロジェクトは 1990 年 代 末 社 会 への 同 化 と 独 自 文 化 の 衰 退 に 対 するオンタリオのフランス 語 系 住 民 の 懸 念 があるなかで 彼 らが 学 校 統 治 の 手 段 を 得 たという 点 で 時 宜 を 得 たものであった オンタリオ 州 教 育 省 やフランス 語 教 育 機 関 教 育 分 野 のさまざまな 関 係 者 の 間 では プロジ ェクトの 進 展 状 況 を 評 価 し 質 の 高 いフランス 語 教 育 を 提 供 する 上 での 課 題 を 特 定 し オンタリオのフランス 語 教 育 の 将 来 について 検 討 することの 必 要 性 を 感 じ ていた 明 日 の 学 校 のパラメーターを 視 覚 化 するためにシナリオアプローチが 採 用 さ れ 未 来 思 考 力 を 開 発 する 手 段 として 有 益 であることが 証 明 された 本 プロジェ クトでは 学 校 教 育 に 関 する OECD の 6 つのシナリオを 出 発 点 として フラン ス 語 教 育 の 未 来 について 独 自 の 7 番 目 のシナリオを 作 成 した ビジョン 2020 の 結 論 は 2006 年 末 までは 出 ないが マイノリティな 制 度 としてのフランス 語 教 育 の 実 施 ビジョンの 発 展 につながることが 期 待 される 第 一 線 の 思 考 者 が 未 来 思 考 教 育 の 実 践 と 将 来 性 について 検 討 今 回 2004 年 6 月 のトロントフォーラムで 報 告 担 当 を 務 めた 専 門 家 が 要 請 を 受 け 教 育 における 未 来 の 思 考 に 関 する 広 範 な 優 先 課 題 を 提 示 し 彼 らが 追 跡 調 査 をしていたあるボランティア 制 度 に 関 して 意 見 を 寄 せている 彼 らの 寄 稿 から は 未 来 思 考 アプローチの 可 能 性 への 期 待 が 込 められている 一 方 で 教 育 改 革 の 複 雑 さを 実 感 していることがわかる チャールズ ウンゲルライダーは 特 に 価 値 に 関 する 問 いに 注 目 している すなわち 危 機 にある 価 値 を 明 らかにするための 未 来 の 思 考 の 活 用 法 と 各 価 値 間 の 矛 盾 も 含 めた 関 係 についてである レイモンド ダイグルは 現 行 の 改 革 は 往 々にして 一 部 をいじっている だけではないかと 問 いかけ より 根 本 的 に 再 定 義 をする 上 でシナリオは 有 用 であるとしている ワロ ハットメイカーは こ うしたアプローチの 基 礎 となる 根 拠 を 整 理 し 即 座 に 規 範 的 な 議 論 に 進 むよりも しっかりとした 分 析 ツールを 使 用 する 必 要 があると 論 じている ハンネ シャピ ロはこうした 立 場 に 同 調 するとともに 未 来 の 思 考 に 携 わる 関 係 者 や 手 法 の 範 囲 を 拡 大 すべきだとしている トム ベントレーは 現 在 行 われている 未 来 の 思 考 の 内 向 き 外 向 きそれぞれの 側 面 の 違 いを 示 し 論 じている ベントレーは い かにシナリオが 様 々な 思 考 を 誘 発 しうるかを 述 べる 一 方 で 確 実 で 妥 当 性 のある 未 来 分 析 と 既 存 のコミットメントに 対 して 公 平 かつ 柔 軟 に 対 応 できる 環 境 を 求 めている 政 策 決 定 者 にとっては そのことが 特 に 課 題 になるとしている SCHOOLING FOR TOMORROW: FUTURES THINKING - 92-64-02364X OECD 2006 6

OECD 2006 本 要 約 は OECD の 公 式 翻 訳 ではありません 本 要 約 の 転 載 は OECD の 著 作 権 と 原 書 名 を 明 記 することを 条 件 に 許 可 されます 多 言 語 版 要 約 は 英 語 と 仏 語 で 発 表 された OECD 出 版 物 の 抄 録 を 翻 訳 したものです OECD オンラインブックショップから 無 料 で 入 手 できます www.oecd.org/bookshop/ お 問 い 合 わせは OECD 広 報 局 版 権 翻 訳 部 にお 願 いいたします rights@oecd.org Fax: +33 (0)1 45 24 13 91 OECD Rights and Translation unit (PAC) 2 rue André-Pascal 75116 Paris France Visit our website www.oecd.org/rights/ SCHOOLING FOR TOMORROW: FUTURES THINKING - 92-64-02364X OECD 2006 7