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京 都 教 育 大 学 教 育 実 践 研 究 紀 要 第 13 号 2013 83 自 転 車 用 空 気 入 れを 利 用 した 圧 力 実 験 装 置 の 開 発 川 崎 善 照 中 野 英 之 村 上 忠 幸 ( 京 都 教 育 大 学 大 学 院 京 都 教 育 大 学 教 育 学 部 京 都 教 育 大 学 教 育 学 部 ) Development of educational materials for pressure experiments using a inflator for bicycle Yoshiaki Kawasaki Hideyuki Nakano Tadayuki Murakami 2012 年 11 月 30 日 受 理 抄 録 : 中 学 校 理 科 の 圧 力 分 野 において 減 圧 実 験 は 頻 繁 に 行 われるが 加 圧 実 験 が 行 われることは 少 ない そ の 原 因 として 加 圧 実 験 装 置 が 非 常 に 高 価 であることが 挙 げられる 著 者 らは 減 圧 だけでなく 加 圧 の 実 験 も 行 うことでより 圧 力 分 野 の 理 解 が 促 されるのではないかと 考 え 身 近 な 材 料 を 用 いて 安 価 に 作 製 できる 加 圧 減 圧 実 験 装 置 の 開 発 を 試 みた 開 発 した 実 験 装 置 を 用 いて 中 学 生 を 対 象 に 圧 力 の 変 化 によるものの 変 形 と 炭 酸 水 生 成 の 実 験 の 教 育 実 践 を 行 った 実 践 の 結 果 本 教 材 は 生 徒 が 楽 しみながら 圧 力 に 対 する 理 解 を 深 めることに 一 定 の 効 果 があることが 示 された キーワード: 気 圧 実 験 圧 力 実 験 装 置 自 転 車 用 空 気 入 れ 炭 酸 水 Ⅰ.はじめに 日 常 生 活 の 中 には 減 圧 や 加 圧 をすることにより 作 られるものや 減 圧 や 加 圧 を 利 用 したものが 多 くある 例 えば 圧 力 鍋 や 炭 酸 水 加 圧 トレーニングなど 多 くのものが 挙 げられるが 生 活 の 中 で 圧 力 の 原 理 やその 特 徴 に ついて 考 える 機 会 は 少 ない 圧 力 は 身 近 な 事 象 であるにも 関 わらず それが 利 用 されていることに 気 付 かないこ とも 多 い 中 学 校 学 習 指 導 要 領 解 説 理 科 編 では 圧 力 分 野 において スポンジなどの 柔 らかい 物 体 に 接 触 面 積 を 変 えて 同 じ 力 を 加 えたときのへこみ 方 を 調 べさせ 単 位 面 積 当 たりに 働 く 力 の 大 きさとして 圧 力 の 概 念 を 形 成 させる 実 験 が 示 されている 大 気 圧 については 缶 をつぶす 実 験 ボンベ 内 の 気 体 を 放 出 して 質 量 を 測 定 する 実 験 など 大 気 圧 と 空 気 の 重 さの 関 係 について 触 れられている また 中 学 校 理 科 の 圧 力 分 野 では 様 々な 実 験 が 取 り 入 れられ ているが その 多 くは 簡 易 真 空 実 験 装 置 を 使 用 した 減 圧 実 験 である 容 器 内 をポンプによって 減 圧 することによ り 風 船 を 膨 らませることや 白 い 霧 を 発 生 させる 実 験 ( 雲 の 発 生 実 験 )などが 行 われている しかしながら これらの 実 験 はすべて 減 圧 のみに 着 目 したものであり 加 圧 に 関 する 実 験 が 行 われることは 少 ない 減 圧 すれば 風 船 が 膨 らむことを 示 すのであれば 逆 に 加 圧 することで 風 船 が 縮 む 様 子 を 示 すことで 圧 力 の 理 解 を 促 すこと ができるのではないかと 考 える また 加 圧 実 験 が 行 われない 要 因 の 一 つとして 加 圧 するための 実 験 装 置 が 身 近 にないことが 挙 げられる 市 販 の 加 圧 実 験 装 置 も 存 在 するが どれも 高 価 で 教 育 現 場 で 購 入 することは 非 常 に 難 しい これらのことから 著 者 らは 減 圧 と 加 圧 の 実 験 が 同 時 に 行 うことで 圧 力 への 理 解 をより 促 すことができるの ではないかと 考 え 減 圧 だけでなく 加 圧 のできる 実 験 装 置 を 開 発 することにした また 開 発 にあたっては な るべく 安 価 で 身 の 周 りにある 材 料 を 用 いて 開 発 することにした

84 京 都 教 育 大 学 教 育 実 践 研 究 紀 要 第 13 号 Ⅱ. 教 材 開 発 1. 圧 力 実 験 装 置 の 概 要 装 置 の 開 発 の 要 となる 減 圧 加 圧 の 開 発 にあたっては 児 童 生 徒 にとって 身 近 な 器 具 であり 加 圧 を 体 全 体 で 体 感 できることから 自 転 車 用 の 空 気 入 れを 用 いることにした 本 研 究 では これを 改 造 することにより 減 圧 と 加 圧 実 験 を 行 うことのできる 装 置 の 開 発 を 行 うことにした 自 転 車 用 の 空 気 入 れは 図 1 の 構 造 をしており 握 りを 引 くことによりピストンとシリンダーの 隙 間 からシリン ダー 内 に 空 気 が 入 り( 図 1.1) 握 りを 押 し 上 げることによりピストンが 圧 縮 されて 逆 止 弁 を 通 して 蓄 圧 タンク に 空 気 が 送 り 出 される( 図 1.2) なお 逆 止 弁 とは 流 体 の 逆 流 を 防 ぐための 弁 であり 自 転 車 用 空 気 入 れに おいては タイヤの 空 気 圧 を 高 めるために 使 用 される 本 研 究 では シリンダーに 穴 を 開 け 逆 止 弁 を 取 り 付 けた 吸 気 ホースを 接 続 するとともに シリンダーの 内 径 を 合 わせたゴム 栓 をピストンに 取 り 付 けることによりシリンダー 上 部 からの 空 気 の 流 入 を 防 ぎ シリンダー 内 の 気 密 性 を 高 める 改 造 を 行 った この 改 造 により 握 りを 引 くことにより 吸 気 ホース 側 からシリンダー 内 に 気 体 が 入 り( 図 1.3) 握 りを 押 し 下 げることにより 吸 気 ホース 側 からシリンダー 内 に 入 った 気 体 のみを 圧 縮 して 蓄 圧 タンクに 送 り 出 すことができる( 図 1.4) 吸 気 ホース 側 に 圧 力 容 器 を 接 続 することにより 減 圧 実 験 を 排 気 ホース 側 に 圧 力 容 器 を 接 続 することにより 加 圧 実 験 を 行 うことができる( 図 2) 本 研 究 では 以 下 の 視 点 をもとに 自 転 車 用 空 気 入 れを 改 造 した 減 圧 加 圧 装 置 と 圧 力 容 器 の 開 発 を 行 った 安 価 に 製 作 可 能 で 材 料 が 比 較 的 入 手 しやすいこと 圧 力 容 器 内 の 圧 力 を 定 量 的 に 測 定 できるようにすること 2 気 圧 以 上 に 加 圧 することが 可 能 であること 物 体 が 加 圧 減 圧 されている 状 態 が 見 えること 圧 力 容 器 の 中 に ある 程 度 の 大 きさの 物 体 を 入 れることが 可 能 なこと 空 気 だけでなく O2,CO2,C3H8 などの 気 体 を 圧 力 容 器 に 注 入 できるようにすること 図 1.1 既 製 の 自 転 車 用 空 気 入 れ( 吸 気 時 ) 図 1.2 既 製 の 自 転 車 用 空 気 入 れ( 排 気 時 )

自 転 車 用 空 気 入 れを 利 用 した 圧 力 実 験 装 置 の 開 発 85 図 1.3 開 発 する 圧 力 ポンプ( 吸 気 時 ) 図 1.4 開 発 する 圧 力 ポンプ( 排 気 時 ) 圧 力 容 器 減 圧 圧 力 容 器 加 圧 吸 気 ホース 排 気 ホース 図 2 圧 力 容 器 内 の 減 圧 加 圧 2. 圧 力 実 験 装 置 の 開 発 (1) 圧 力 容 器 の 開 発 準 備 物 ジャム 瓶 (600 cc),ユニクロ 丸 ワッシャー(12 mm),ゴム 板 (3 100 100 mm),ベニヤ 板 (10 120 120 mm), ナット 付 六 角 ボルト(12 150 mm) 作 製 手 順 1 ベニヤ 板 を 120 120 mm に 切 りとり 2 枚 作 る ベニヤ 板 の 一 方 を 上 板 とし もう 一 方 を 下 板 とする 2 3 4 上 板 下 板 のそれぞれ 両 面 の 中 心 に 印 を 付 ける ゴム 板 を 100 100 mm に 切 りとり 上 板 の 裏 面 に 木 工 用 ボンドで 接 着 する 上 板 下 板 のそれぞれに 角 から 中 心 に 向 かって 25 mm の 位 置 に ボール 盤 を 用 いて 直 径 12 mm の 穴 を 計 4 箇 所 開 ける( 図 3) 5 上 板 の 中 心 にボール 盤 を 用 いて 直 径 2 mm の 穴 を 開 ける 6 上 板 の 表 面 4 箇 所 の 穴 と 下 面 の 裏 面 4 箇 所 の 穴 に 木 工 用 ボンドを 用 いてワッシャーを 固 定 する( 図 4)

86 京都教育大学教育実践研究紀要 図 3 ゴム板を貼った上板裏面 第 13 号 図 4 ワッシャーを取り付けた上板表面 ⑦ 下板の 4 箇所の穴にボルトを裏面から通し 木工用ボンドで固定する 図 5 ⑧ 下板に瓶を置く ⑨ 上板の 4 箇所の穴にボルトを裏面から通し ナットで固定する 図 6 図 5 金属棒を取り付けた下板表面 (2) 図6 完成した圧力容器 圧力ポンプの開発 準備物 自転車用空気入れ TASONIC タンク付エアーポンプ 逆止弁付ボールバルブ 13 株式会社 KVK 浄水器用ホースニップル テープ状コーク ボール用空気針 ホースバンド ゴム栓 8 号 ホース 作製手順 ① 自転車のタイヤチューブからバルブの部分を切り取る ② 自転車の空気入れのピストン部分を取り出す ③ シリンダー部分の下から 20 mm のところに直径 6 mm の穴を開ける ④ 穴を開けた部分に シリンダーの内側からバルブを通し 接着剤で固定する 図 7 ⑤ ホースを 5 cm に切りとり シリンダーに固定したバルブと逆止弁ボールバルブをホースで接続する 図 8 ⑥ 逆止弁ボールバルブのもう一端に 1 m のホース 吸気ホース を接続する ホースのもう一端には ボー ル用空気針を装着する ⑦ ホースの端の接続部分にそれぞれホースバンドを取り付け ホースが抜けないようにする ⑧ ピストンの先端中心部分にゴム栓を取り付け ネジで固定する 図 9 ⑨ ピストンをシリンダー内に戻す 図 10

自転車用空気入れを利用した圧力実験装置の開発 図 7 シリンダーに取り付けたバルブ 図 9 ピストン先端に取り付けたゴム栓 図8 87 逆止弁ボールバルブ 図 10 完成した圧力ポンプ 3 圧力実験装置を使用した実験 本研究で開発した圧力実験装置を用いた実験の検討を行った 1 ものの変形 圧力容器に物体をいれて 減圧 加圧をすることで物体の形を変形させる 準備物 圧力ポンプ 圧力容器 風船 マシュマロ 実験方法 ① 圧力ポンプの吸気ホース先端を圧力容器に取り付ける 圧力容器内に物体 風船 マシュマロなど を入 れ 減圧させる 物体が変形する様子を観察する ② 圧力ポンプの排気ホース先端を圧力容器に取り付ける 圧力容器内に物体を入れ 加圧させる 物体が変 形する様子を観察する 実験結果 圧力容器内の気体 空気 を抜いて減圧することで 物体が膨張すること 容器内に気体を注入し加圧するこ とで 物体が収縮することを確認することができた 図 11

88 京都教育大学教育実践研究紀要 第 13 号 加圧前 加圧後 図 11 圧力容器内に入れて加圧前後の風船の様子 2 炭酸水の生成 圧力実験装置を使用して 炭酸水の生成実験を行う 実験の概要は 吸気用ホースから二酸化炭素をシリン ダー内に取り込み 排気用ホースから二酸化炭素を圧力容器内に注入する 容器内に冷水を入れておき 冷水に 二酸化炭素で圧力をかけて気体を溶解させる 図 12 炭酸水生成装置の概要図 図 13 炭酸水生成装置 準備物 圧力ポンプ 圧力容器 丸底フラスコ ゴム栓 スタンド 重曹 クエン酸 冷水 スパナ 薬包紙 電子天秤 実験方法 ① 圧力ポンプの黒ホース先端を圧力容器に取り付け 青ホース先端にゴム栓を取り付ける ポンプのピスト ンは奥までしっかり押し込んである状態にする ② 圧力容器内に冷水を入れて ナットを締める このとき ナットは弛めておく ③ 重曹とクエン酸を 3 g ずつ薬包紙にとり 丸底フラスコ内に入れる ④ フラスコ内に水を入れて 青いホースが付いているゴム栓で蓋をする ⑤ ゴム栓で蓋をした後 10 秒程度待つ 圧力ポンプ ホース 圧力容器内に気体が充満させるため ⑥ ある程度気体が充満したら スパナを使って圧力容器のナットをしっかり締める ⑦ 圧力ポンプのピストンを持ち上げて フラスコ内から気体を 吸気し 押し込んで 圧力容器内に気体を 排気する 途中 フラスコ内の気体発生が弱まったら フラスコを軽く振って反応を促す または 重曹 とクエン酸を 3 g ずつ足し 再びピストンを動かす

自 転 車 用 空 気 入 れを 利 用 した 圧 力 実 験 装 置 の 開 発 89 8 9 10 圧 力 容 器 を 時 々 振 って 気 体 を 冷 水 によく 溶 かす 7と8を 繰 り 返 し 行 い 圧 力 ポンプの 目 盛 りが 4 4.5 気 圧 になるまで 継 続 する 4 4.5 気 圧 になったところでピストンの 動 きを 止 め スパナを 使 って 圧 力 容 器 のナットを 取 り 外 し 瓶 内 に 炭 酸 水 が 生 成 されているか 確 認 する 実 験 結 果 圧 力 容 器 を 開 放 すると 圧 力 容 器 内 に 入 れた 冷 水 は 図 14 のように 気 泡 が 発 生 した 試 飲 してみたところ 炭 酸 水 のような 感 じがした 炭 酸 水 が 生 成 できたと 言 える 図 14 生 成 した 炭 酸 水 4. 考 察 圧 力 実 験 装 置 開 発 における 留 意 点 について 検 証 する 圧 力 実 験 装 置 の 製 作 費 用 は 総 額 で 4500 円 程 度 であり 比 較 的 安 価 に 製 作 できたと 考 えられる 圧 力 計 を 付 属 していないものを 採 用 すれば 更 に 安 価 に 製 作 可 能 である 表 1 圧 力 実 験 装 置 の 製 作 費 用 内 訳 圧 力 ポンプ 費 用 ( 円 ) 圧 力 容 器 費 用 ( 円 ) 自 転 車 タイヤ 用 空 気 入 れ 2000 ベニヤ 板 100 逆 止 弁 ボールバルブ 1300 ナット 付 六 角 ボルト 240 ホース 200 ゴム 板 150 ボール 用 空 気 針 50 ジャム 瓶 300 ホースバンド 100 計 790 計 3650 逆 止 弁 ボールバルブも より 安 価 なものに 代 えることで 費 用 を 抑 えることができる 加 圧 の 圧 力 については 採 用 する 空 気 入 れのタイプによるが 今 回 採 用 したものでは 5 気 圧 まで 達 成 することができた 圧 力 容 器 にジャ ム 瓶 を 使 用 することで 容 器 内 を 観 察 することができ ある 程 度 の 大 きさのものでも 入 れることが 可 能 になった ジャム 瓶 は 一 般 的 なガラスコップやビーカーよりもガラスが 厚 く 丈 夫 にできているため 5 気 圧 程 度 の 圧 力 で 破 裂 することはないと 考 えられが 5 気 圧 以 上 を 想 定 する 場 合 には 特 殊 な 容 器 を 使 用 する 方 がよい また 圧 力 ポンプ 製 作 の 過 程 で 注 意 することとして 気 体 の 漏 出 が 挙 げられる 少 しの 隙 間 からでも 気 体 が 漏 れ 出 てしまう ため パテ 等 を 使 用 して 隙 間 を 塞 ぐ 必 要 がある ものの 変 形 に 関 する 実 験 は 中 学 校 の 圧 力 分 野 で 頻 繁 に 行 われてきた 実 験 であるが 今 回 開 発 した 実 験 装 置 でも

90 京 都 教 育 大 学 教 育 実 践 研 究 紀 要 第 13 号 同 じような 現 象 が 見 られたことから 圧 力 の 実 験 装 置 として 使 用 可 能 であると 考 えられる 炭 酸 水 生 成 実 験 にお いては 市 販 されているような 気 泡 が 多 量 に 出 る 炭 酸 水 ( 図 12)を 生 成 することができた 本 実 験 から 本 研 究 で 開 発 した 圧 力 実 験 装 置 は 空 気 だけでなく 二 酸 化 炭 素 など 他 の 気 体 でも 圧 力 を 加 える 装 置 として 使 用 するこ とが 可 能 である Ⅲ. 授 業 実 践 1. 実 践 計 画 開 発 した 圧 力 実 験 装 置 を 用 いて 中 学 生 を 対 象 に 授 業 実 践 を 行 った 対 象 とした 中 学 生 は 本 学 で 実 施 された SPP(サイエンスパートナーシップ プロジェクト,2012 年 7 月 4 日 )に 参 加 した 宇 治 市 立 北 宇 治 中 学 校 3 年 生 11 名 である (1) 学 習 の 目 標 圧 力 実 験 機 を 使 用 して 圧 力 ( 気 圧 )の 特 徴 ( あらゆる 方 向 からはたらく 等 )について 理 解 させるととも に 圧 力 が 身 近 なものに 利 用 されていることを 実 感 させる (2) 授 業 の 展 開 区 分 学 習 活 動 と 内 容 指 導 上 の 留 意 点 支 援 準 備 物 導 入 1. 圧 力 ( 気 圧 )の 存 在 を 実 感 する ワークシート 中 心 に 取 手 のついたゴムマットを 持 ち 上 げて 大 気 圧 を 実 感 する 圧 力 ( 気 圧 )が 身 の 周 りにはたらい ていることを 実 感 させる 2. 圧 力 について 知 っていることを ワー クシートに 記 入 する 1 cm 2 あたりに 10 N の 圧 力 ( 気 圧 )が かかっていることを 復 習 する 圧 力 はどのようなところで 使 われて いるか 圧 力 にはどのような 性 質 があ ったかなどを 確 認 させる 展 開 圧 力 ( 気 圧 )の 実 験 を 通 して 圧 力 の 特 徴 を 理 解 し 身 の 周 りで 利 用 されている 圧 力 について 考 えてみよう 3. 圧 力 実 験 装 置 を 用 いて 減 圧 加 圧 の 現 象 について 考 える 圧 力 ポンプ 圧 力 容 器 を 使 用 して 減 圧 加 圧 の 実 験 を 行 う 圧 力 容 器 内 に 風 船 とマシュマロを 入 れ 減 圧 加 圧 をするこ とにより 物 体 がどのように 変 形 するかに ついて 観 察 する 各 班 に 圧 力 ポンプと 圧 力 容 器 を 設 置 し それらの 使 用 方 法 を 演 示 する 風 船 やマシュマロなど 以 外 にも 生 徒 が 入 れたてみたいと 思 うものを 入 れ て 実 験 を 行 う 物 体 の 形 がどのように 変 化 したのか を 確 認 させ ワークシートに 記 入 させ る 圧 力 ポンプ 圧 力 容 器 風 船 マシュマロ 4. 圧 力 実 験 機 を 用 いて 炭 酸 水 を 生 成 す る 圧 力 ポンプ 圧 力 容 器 を 使 用 して 炭 酸 水 を 生 成 する 圧 力 容 器 内 にできた 炭 酸 水 各 班 でリーダーを 決 めさせ リーダ ーに 炭 酸 水 の 生 成 方 法 を 演 示 し 他 の 班 員 は 実 験 の 準 備 をさせる フラスコ スタンド 重 曹 クエン 酸

自 転 車 用 空 気 入 れを 利 用 した 圧 力 実 験 装 置 の 開 発 91 を 観 察 し 試 飲 する 各 班 のリーダーの 指 示 のもと 実 験 を 進 める 炭 酸 水 が 生 成 した 際 には 試 飲 させて 確 かめさせても 良 い 5. 炭 酸 水 生 成 を 利 用 して オリジナルな 炭 酸 ジュースを 作 る 生 成 した 炭 酸 水 とジュースを 混 ぜて オ リジナルな 炭 酸 ジュースを 作 る 炭 酸 水 とジュースを 混 合 させた 後 に ジュースを 直 接 加 圧 して 炭 酸 ジュ ースを 作 らせても 良 い 牛 乳 やコーヒ ーといったものも 準 備 しておくと 面 白 い ジュース まとめ 6. 圧 力 についてまとめる 圧 力 の 性 質 について 炭 酸 水 の 生 成 など について 自 分 なりに 理 解 したことをまと める 炭 酸 水 以 外 にも 身 近 なところで 圧 力 が 利 用 されていることを 紹 介 する 圧 力 についてのまとめをする 2. 授 業 実 践 後 のアンケート 結 果 について 授 業 実 践 後 に 受 講 した 中 学 生 (n=11)を 対 象 に 授 業 に 関 するアンケート 調 査 を 行 った 調 査 項 目 は 以 下 の 通 りである 結 果 は 下 図 に 示 す i. 圧 力 容 器 ( 透 明 ビン)は 使 いやすかったですか ( 図 15) ii. 圧 力 ポンプ( 自 転 車 タイヤ 用 空 気 入 れ)は 使 いやすかったですか ( 図 16) iii. グループで 協 力 して 実 験 に 取 り 組 めましたか ( 図 17) iv. この 授 業 を 通 して 気 圧 についての 理 解 は 深 まりましたか ( 図 18) 使 いにくかった 使 いにくかった どちらでもない 使 いやすかった どちらでもない 使 いやすかった 図 15 圧 力 容 器 は 使 いやすかったか 図 16 圧 力 ポンプは 使 いやすかったか 取 り 組 めなかった 取 り 組 めた よく 取 り 組 めた 全 く 理 解 できなかった 理 解 できなかった よく 理 解 できた 理 解 できた 図 17 グループで 協 力 して 取 り 組 めたか 図 18 炭 酸 水 の 作 り 方 は 理 解 できたか

92 京 都 教 育 大 学 教 育 実 践 研 究 紀 要 第 13 号 3. 考 察 アンケート 調 査 の 結 果 より 生 徒 は 圧 力 に 関 する 理 解 が 深 まったと 考 えられる これは 開 発 した 実 験 機 を 使 用 して 圧 力 に 関 する 実 験 を 幾 らか 行 ったことにより 実 感 を 伴 って 学 習 することができたためと 考 えられる ま た アンケート 結 果 図 17 より 本 実 験 はグループで 協 力 して 活 動 できるものとなっていると 考 えられる 本 実 験 は 現 象 の 観 察 者 に 加 えて 圧 力 ポンプを 使 用 する 者 圧 力 容 器 を 振 る 者 薬 品 を 準 備 する 者 など 実 験 におけ る 協 力 者 を 必 要 とする 教 材 になっているといえる しかしながら 教 育 実 践 より 本 実 験 及 び 開 発 した 実 験 機 について 改 善 点 が 挙 げられる 特 に 改 善 すべき 点 とし て 圧 力 ポンプの 強 度 である 今 回 行 った 実 践 では 多 数 用 意 されていた 圧 力 ポンプのほとんどが 途 中 で 故 障 し てしまった この 原 因 については ピストン 先 端 部 分 に 取 り 付 けられたゴム 栓 がシリンダー 内 ではずれてしまい シリンダー 内 の 気 体 を 充 分 に 排 気 することができなくなってしまったからである 今 後 は ピストン 部 分 の 更 な る 改 良 が 必 要 と 考 えられる Ⅳ.おわりに これまで 中 学 校 理 科 における 圧 力 分 野 の 実 験 では 減 圧 実 験 のみが 行 われてきたが 今 回 加 圧 実 験 を 取 り 入 れることで 圧 力 に 対 する 理 解 が 深 まると 考 えられる 授 業 実 践 後 の 感 想 のなかに 気 圧 を 使 ってこんな 事 がで きるなんて 知 らなかったし 楽 しかったです という 回 答 があった 身 近 に 使 われている 圧 力 だが 生 徒 の 多 くはその 存 在 や 利 用 方 法 については 気 付 いていないということがわかった 今 回 の 授 業 実 践 では 開 発 した 圧 力 実 験 装 置 に 幾 つかの 課 題 も 見 つかった これらについては 今 後 教 材 として 発 展 させていく 上 で 改 善 していく 必 要 がある 炭 酸 水 の 生 成 については 身 の 周 りで 利 用 されている 圧 力 について 実 験 として 取 り 上 げたものである が 他 にも 沢 山 のものに 圧 力 が 利 用 されている それらについても 取 り 上 げて 今 後 も 圧 力 に 関 する 実 験 の 開 発 を 進 めていく 必 要 がある 参 考 文 献 1) 文 部 科 学 省 中 学 校 学 習 指 導 要 領 解 説 理 科 編 平 成 20 年 7 月 2) 村 田 憲 治 お 手 軽 真 空 ポンプ http://physics.atnifty.com/pdf/010605.pdf(2012 年 5 月 7 日 アクセス) 3) 田 中 岳 彦 高 校 教 育 に 取 り 入 れる 高 圧 科 学 の 試 み 高 圧 の 科 学 と 技 術 17(3) 245-250 2007 4) 下 澤 秀 夫 簡 易 真 空 ポンプの 製 作 と 活 用 理 科 の 教 育 49(5) 332-335 2000