資 料 2-1-2 平 成 27 年 11 月 10 日 風 力 部 会 資 料 むつ 小 川 原 港 洋 上 風 力 発 電 事 業 環 境 影 響 評 価 準 備 書 補 足 説 明 資 料 平 成 27 年 11 月 むつ 小 川 原 港 洋 上 風 力 開 発 株 式 会 社
目 次 1. 超 低 周 波 音 の 予 測 結 果 について 1 2. 水 底 の 底 質 のCODの 単 位 について 3 3. 水 底 の 底 質 のヒ 素 及 びクロムについて 4 4. 底 質 の 粒 度 組 成 について 8 5. 強 熱 減 量 の 値 について 11 6. 底 質 の 影 響 について 12 7.むつ 小 川 原 港 内 の 土 砂 の 粒 度 組 成 について 17 8. 鳥 類 の 事 後 調 査 について 18 9. 鳥 類 の 環 境 保 全 措 置 について 21
超 低 周 波 音 1. 超 低 周 波 音 の 予 測 結 果 について 低 周 波 音 の 周 波 数 帯 別 の 予 測 結 果 ( 準 備 書 420 及 び422ページ)について 200Hzまで 記 載 してください 200Hz の 周 波 数 帯 までの 低 周 波 音 の 予 測 結 果 は 下 図 に 示 すとおりです 図 低 周 波 音 の 周 波 数 帯 別 の 予 測 結 果 (Z 特 性 : 平 坦 )( 準 備 書 p420) 120 100 音 圧 レ ベ ル (db) 80 60 40 20 St.a( 昼 間 ) St.a( 夜 間 ) St.b( 昼 間 ) St.b( 夜 間 ) St.c( 昼 間 ) St.c( 夜 間 ) St.d( 昼 間 ) St.d( 夜 間 ) St.e( 昼 間 ) St.e( 夜 間 ) 0 1 10 100 1000 周 波 数 (Hz) 注 : 予 測 結 果 は 予 測 値 と 現 況 実 測 値 の 合 成 値 である 1
図 圧 迫 感 振 動 感 を 感 じる 低 周 波 音 レベル( 準 備 書 p422) : 予 測 結 果 の 範 囲 出 典 : 環 境 アセスメントの 技 術 ( 一 般 社 団 法 人 環 境 情 報 科 学 センター 平 成 11 年 ) 2
地 域 概 況 2. 水 底 の 底 質 のCODの 単 位 について 水 底 の 底 質 のCODの 単 位 について 第 3.1-23 表 (p58)は mg/g である 一 方 第 3.1-24 表 (p59)は % であり 単 位 が 異 なる 出 典 を 確 認 してください 第 3.1-23 表 は 平 成 24 年 度 公 共 用 水 域 及 び 地 下 水 の 水 質 測 定 結 果 ( 青 森 県 平 成 26 年 ) を 第 3.1-24 表 は むつ 小 川 原 港 港 湾 計 画 資 料 (その 2) 新 規 (むつ 小 川 原 港 港 湾 管 理 者 昭 和 52 年 )を 出 典 としております 前 者 は 単 位 質 量 当 たり 後 者 は 割 合 で 値 が 示 されており 出 典 どおりの 記 載 としています なお 1mg/g=0.1%となるため 第 3.1-24 表 (p59)の COD の 値 は 下 表 のとおりとなります 表 海 域 の 底 質 (COD)の 測 定 結 果 ( 昭 和 46~50 年 度 ) 測 定 地 点 名 尾 駮 沼 1 鷹 架 沼 2 東 通 海 域 3 東 通 海 域 4 COD(mg/g) 0.82 24 0.6~1.2 0.4~1.6 測 定 地 点 名 東 通 海 域 5 東 通 海 域 6 東 通 海 域 7 鷹 架 沼 沖 8 COD(mg/g) 0.4 0.05 0.06 0.3 注 : 東 通 海 域 3 4 5 7 は 2 ヶ 年 の 最 小 値 及 び 最 大 値 を 示 す 3
水 底 の 底 質 3. 水 底 の 底 質 のヒ 素 及 びクロムについて 文 献 調 査 の 結 果 によると 当 該 海 域 の 水 底 の 底 質 において ヒ 素 (As) 及 びクロム(T -Cr)の 含 有 率 が 高 く 対 応 を 検 討 してください 1 ヒ 素 及 びクロムの 含 有 率 の 現 状 対 象 事 業 実 施 区 域 周 辺 の 水 底 の 底 質 のヒ 素 (As) 及 びクロム(T-Cr)の 測 定 結 果 は 下 表 及 び 下 図 に 示 すとおりであり 鷹 架 沼 及 び 尾 駮 沼 の 含 有 率 が 高 くなっています これは 周 辺 の 土 砂 に 含 まれる 自 然 由 来 のヒ 素 及 びクロム 等 の 重 金 属 が 長 期 間 を 経 て 湖 底 に 堆 積 したことが 要 因 であることが 考 えられます 対 象 事 業 実 施 区 域 の 海 域 は 尾 駮 沼 及 び 鷹 架 沼 からの 河 川 の 河 口 部 に 位 置 するため 当 該 湖 沼 からの 土 砂 が 流 入 し その 結 果 ヒ 素 及 びクロムの 含 有 率 が 高 くなったことが 考 えられます 尾 駮 地 先 尾 駮 沼 2 鷹 架 沼 2 鷹 架 沼 3 東 通 海 域 3 東 通 海 域 4 東 通 海 域 8 新 納 屋 地 先 凡 例 対 象 事 業 実 施 区 域 風 力 発 電 機 の 位 置 調 査 地 点 東 通 海 域 5 0 2 4km 項 目 鷹 架 沼 2 鷹 架 沼 3 尾 駮 沼 2 東 通 海 域 3 東 通 海 域 4 東 通 海 域 5 東 通 海 域 8 As(mg/kg) 6.9 12 16 2.3~7.7 ND ND 6.0 T-Cr(mg/kg) ND 120 100 4.3~5.1 6.9~11.7 1.3~4.7 17.0 4
2 全 国 のヒ 素 及 びクロムの 分 布 状 況 日 本 の 周 辺 海 域 におけるヒ 素 及 びクロムの 含 有 量 の 分 布 状 況 並 びに 既 存 資 料 における 当 該 海 域 のヒ 素 及 びクロムの 最 大 値 (As:7.7 mg/kg 東 通 海 域 3 T-Cr:17.0 mg/kg 東 通 海 域 8 ) の 区 分 は 下 図 に 示 すとおりです 日 本 の 周 辺 海 域 における 値 と 当 該 海 域 の 値 を 比 較 しますと ヒ 素 につきましては 中 位 程 度 クロムにつきましては 低 位 程 度 の 値 となっています 図 日 本 の 周 辺 海 域 の 分 布 状 況 及 び 当 該 海 域 の 最 大 値 の 区 分 (ヒ 素 ) 当 該 海 域 の 最 大 値 の 区 分 (7.7 mg/kg 東 通 海 域 3 ) 当 該 海 域 海 と 陸 の 地 球 化 学 図 ( 国 立 研 究 開 発 法 人 産 業 技 術 総 合 研 究 所 地 質 調 査 総 合 センター 平 成 27 年 10 月 閲 覧 ) より 作 成 5
図 日 本 の 周 辺 海 域 の 分 布 状 況 及 び 当 該 海 域 の 最 大 値 の 区 分 (クロム) 当 該 海 域 の 最 大 値 の 区 分 (17.0 mg/kg 東 通 海 域 8 ) 当 該 海 域 海 と 陸 の 地 球 化 学 図 ( 国 立 研 究 開 発 法 人 産 業 技 術 総 合 研 究 所 地 質 調 査 総 合 センター 平 成 27 年 10 月 閲 覧 ) より 作 成 6
3 影 響 の 回 避 低 減 に 係 る 対 応 1に 記 載 のとおり 河 口 部 近 傍 の 海 域 における 重 金 属 等 の 含 有 率 は 比 較 的 高 くなっています 掘 削 工 事 又 は 杭 打 ち 工 事 を 実 施 するにあたっては 工 事 実 施 前 に 当 該 海 域 の 水 底 土 砂 を 採 取 し 土 壌 汚 染 対 策 法 ( 平 成 14 年 法 律 第 53 号 )に 定 める 基 準 との 比 較 を 行 い 基 準 を 上 回 る 場 合 には 工 事 実 施 前 に 関 係 機 関 と 協 議 の 上 適 切 な 対 応 を 講 じることとしています また 風 力 発 電 機 の 単 機 出 力 を 上 げることにより 設 置 基 数 を 削 減 し 重 金 属 等 の 含 有 率 が 比 較 的 高 いことが 想 定 される 尾 駮 沼 及 び 鷹 架 沼 の 河 口 部 近 傍 への 設 置 は 行 わないことを 検 討 しま す 7
4. 底 質 の 粒 度 組 成 について 底 質 の 粒 度 組 成 の 結 果 を 提 示 してください 粒 度 組 成 の 調 査 位 置 及 び 調 査 結 果 は 以 下 に 示 すとおりです 図 底 質 ( 粒 度 組 成 ) 調 査 位 置 8
表 (1) 底 質 調 査 結 果 ( 調 査 点 別 粒 度 組 成 冬 季 ) 調 査 点 礫 分 2~75mm 粗 砂 分 0.85~2mm 中 砂 分 0.25~0.85mm 細 砂 分 0.075~ 0.25mm 調 査 年 月 日 : 平 成 26 年 2 月 26 日 シルト 分 0.005~ 0.075mm 粘 土 分 <0.005mm 50% 粒 径 (mm) St.1 0.0 0.4 52.7 46.0 0.5 0.4 0.255 St.3 0.0 0.0 27.1 70.0 2.2 0.7 0.226 St.4 0.0 1.5 41.7 54.1 2.0 0.7 0.240 St.5 0.0 0.0 13.6 83.0 2.9 0.5 0.182 最 小 0.0 0.0 13.6 46.0 0.5 0.4 0.182 最 大 0.0 1.5 52.7 83.0 2.9 0.7 0.255 表 (2) 底 質 調 査 結 果 ( 調 査 点 別 粒 度 組 成 春 季 ) 調 査 点 礫 分 2~75mm 粗 砂 分 0.85~2mm 中 砂 分 0.25~0.85mm 細 砂 分 0.075~ 0.25mm 調 査 年 月 日 : 平 成 26 年 6 月 3 日 シルト 分 0.005~ 0.075mm 粘 土 分 <0.005mm 50% 粒 径 (mm) St.1 0.0 1.9 62.6 32.8 2.2 0.5 0.291 St.3 0.0 0.1 32.4 66.4 0.7 0.4 0.231 St.4 0.0 0.5 19.5 78.5 1.0 0.5 0.224 St.5 0.0 0.5 11.5 82.2 5.3 0.5 0.177 最 小 0.0 0.1 11.5 32.8 0.7 0.4 0.177 最 大 0.0 1.9 62.6 82.2 5.3 0.5 0.291 9
表 (3) 底 質 調 査 結 果 ( 調 査 点 別 粒 度 組 成 夏 季 ) 調 査 点 礫 分 2~75mm 粗 砂 分 0.85~2mm 中 砂 分 0.25~0.85mm 調 査 年 月 日 : 平 成 26 年 8 月 28 日 9 月 9 日 細 砂 分 0.075~ 0.25mm シルト 分 0.005~ 0.075mm 粘 土 分 <0.005mm 50% 粒 径 (mm) St.1 0.0 0.4 39.7 55.3 3.7 0.9 0.236 St.3 0.0 0.0 9.0 86.1 4.0 0.9 0.181 St.4 0.0 0.5 10.3 85.3 3.3 0.6 0.177 St.5 0.0 0.7 1.6 85.0 11.3 1.4 0.139 St.6 0.0 0.3 41.0 54.4 3.2 1.1 0.236 St.7 0.0 0.1 15.4 82.3 1.8 0.4 0.186 St.8 0.0 0.3 15.3 81.7 2.2 0.5 0.184 St.9 0.0 0.0 8.7 88.5 2.2 0.6 0.186 St.10 0.0 0.3 3.1 87.2 8.1 1.3 0.140 St.11 0.0 0.5 15.5 80.0 3.3 0.7 0.187 最 小 0.0 0.0 1.6 54.4 1.8 0.4 0.139 最 大 0.0 0.7 41.0 88.5 11.3 1.4 0.236 表 (4) 底 質 調 査 結 果 ( 調 査 点 別 粒 度 組 成 秋 季 ) 調 査 点 礫 分 2~75mm 粗 砂 分 0.85~2mm 中 砂 分 0.25~0.85mm 細 砂 分 0.075~ 0.25mm 調 査 年 月 日 : 平 成 26 年 11 月 15 日 シルト 分 0.005~ 0.075mm 粘 土 分 <0.005mm 50% 粒 径 (mm) St.1 0.0 0.2 35.4 62.7 1.2 0.5 0.233 St.3 0.0 0.1 11.7 85.9 1.7 0.6 0.184 St.4 0.0 0.3 7.7 89.2 2.3 0.5 0.163 St.5 2.7 1.2 2.3 79.0 13.7 1.1 0.134 St.6 0.0 0.1 31.7 65.2 2.5 0.5 0.230 St.7 0.0 0.1 16.8 78.8 3.6 0.7 0.185 St.8 0.1 2.4 22.4 72.1 2.4 0.6 0.193 St.9 0.0 0.0 11.2 86.1 2.2 0.5 0.183 St.10 0.0 0.3 5.0 86.3 7.4 1.0 0.147 St.11 0.1 0.8 9.0 87.2 2.2 0.7 0.161 最 小 0.0 0.0 2.3 62.7 1.2 0.5 0.134 最 大 2.7 2.4 35.4 89.2 13.7 1.1 0.233 10
5. 強 熱 減 量 の 値 について 東 通 海 域 4 地 点 の 強 熱 減 量 の 値 が 他 地 点 と 比 較 して 高 いため 出 典 を 確 認 してくだ さい むつ 小 川 原 港 港 湾 計 画 資 料 (その 2) 新 規 (むつ 小 川 原 港 港 湾 管 理 者 昭 和 52 年 )に 記 載 の 強 熱 減 量 の 調 査 結 果 は 以 下 に 示 すとおりです 東 通 海 域 4 を 含 むいずれの 地 点 でも 出 典 どおりの 値 となっています 出 典 : むつ 小 川 原 港 港 湾 計 画 資 料 (その2) 新 規 (むつ 小 川 原 港 港 湾 管 理 者 昭 和 52 年 ) 11
6. 底 質 の 影 響 について 底 質 の 調 査 点 があまりにも 少 なく 既 存 資 料 のデータから 考 えるとケーソン 沈 設 すると き 重 金 属 が 溶 出 するかどうかの 判 断 ができないと 考 える 方 法 書 と 方 法 書 補 足 説 明 資 料 について 測 点 をメッシュ 状 に 打 つべきであるとコメント しましたが 準 備 書 に 反 映 しなかった 根 拠 を 示 してください 方 法 書 段 階 における 本 件 に 係 る 補 足 説 明 資 料 の 内 容 を 以 下 に 示 します ご 指 摘 のメッシュ 状 の 調 査 は 流 況 についてのものと 理 解 し 次 頁 以 降 に 本 事 業 での 考 え 方 を 記 載 いたします 方 法 書 段 階 における 補 足 説 明 資 料 ( 抜 粋 ) 水 環 境 10. 水 環 境 の 調 査 地 点 について 工 事 の 施 工 に 伴 って 発 生 する 海 域 の 濁 り および 底 質 からの 有 害 物 質 の 溶 出 こ れらを 環 境 影 響 評 価 の 項 目 としていることは 妥 当 である それらの 発 生 影 響 を 論 じる 場 合 流 況 を 知 ることが 必 須 であるが 事 業 実 施 区 域 が 海 岸 のごく 近 傍 である ことから 海 岸 流 の 発 生 潮 汐 流 の 影 響 なども 予 想 される とくにこの 海 域 は 風 浪 に よる 離 岸 流 があるはずで 風 車 の 位 置 ではそれがかなり 強 く また 潮 流 と 合 成 され るのではないかと 思 われる メッシュ 状 の 流 況 調 査 が 必 要 である 水 の 濁 りの 予 測 に 用 いる 流 況 については むつ 小 川 原 港 港 湾 計 画 資 料 に 掲 載 されて いる 恒 流 や 潮 汐 等 色 々なデータを 分 析 して 用 いる 計 画 です 既 存 文 献 調 査 で 知 見 が 得 られていると 考 えておりますが さらに 当 該 海 域 の 流 況 に 関 する 文 献 調 査 を 行 い 適 切 なパラメータの 把 握 に 努 めます 海 岸 流 ( 海 浜 流 )のうち 沿 岸 流 については 砕 波 帯 から 岸 側 に 発 生 します また 離 岸 流 の 消 える 位 置 は 岸 を 基 準 として 岸 から 波 が 砕 ける 位 置 までの 距 離 の 約 1~ 2.5 倍 といわれており 対 象 事 業 実 施 区 域 付 近 では 岸 から 約 100~250m の 位 置 となり ます 本 事 業 におけるケーソンの 設 置 位 置 は 岸 から 約 400m 以 上 離 れていることか ら 沿 岸 流 及 び 離 岸 流 は 及 ばないものと 考 えます 出 典 : むつ 小 川 原 港 洋 上 風 力 発 電 事 業 環 境 影 響 評 価 方 法 書 補 足 説 明 資 料 ( 平 成 26 年 8 月 むつ 小 川 原 港 洋 上 風 力 開 発 ( 株 )) 12
(1) 流 況 調 査 について 流 況 調 査 点 をメッシュ 状 に 配 置 すべき とのご 指 摘 は 離 岸 流 などの 影 響 で 複 雑 な 流 況 を 呈 していることが 想 定 されることを 考 慮 してのことと 理 解 いたします 当 該 海 域 においては 波 浪 に 起 因 する 沿 岸 流 および 離 岸 流 の 発 生 が 想 定 されますが 離 岸 流 の 消 える 位 置 は 岸 を 基 準 として 岸 から 波 が 砕 ける 位 置 までの 距 離 の 約 1~2.5 倍 とい われており 対 象 事 業 実 施 区 域 付 近 では 岸 から 約 100~250m の 位 置 となります 本 事 業 にお けるケーソンの 設 置 位 置 は 岸 から 約 400m 以 上 離 れていることから 沿 岸 流 及 び 離 岸 流 は 及 ばないものと 考 えます( 図 1 参 照 方 法 書 補 足 説 明 資 料 より 転 載 ) 図 1 沿 岸 流 および 離 岸 流 発 生 の 模 式 図 風 力 発 電 機 列 (ケーソン 設 置 位 置 ) 約 400m 以 上 離 岸 流 頭 約 100~250m 砕 波 新 体 系 土 木 工 学 82 港 湾 施 設 の 設 計 (( 社 ) 土 木 学 会 昭 和 55 年 )より 作 成 13
また 計 画 地 周 辺 の 流 況 を 確 認 するために 周 辺 海 域 で 過 去 に 実 施 された 以 下 の 流 況 観 測 データを 収 集 しました 1)むつ 小 川 原 港 港 湾 計 画 資 料 (その 2)- 新 規 -( 昭 和 52 年 むつ 小 川 原 港 港 湾 管 理 者 ) 2)むつ 小 川 原 港 港 湾 計 画 資 料 (その 2)- 一 部 改 訂 -( 平 成 5 年 むつ 小 川 原 港 港 湾 管 理 者 ) 委 第 3 の 14 の 1 号 むつ 小 川 原 港 港 湾 計 画 調 査 委 託 報 告 書 ( 平 成 4 年 むつ 小 川 原 港 管 理 事 務 所 三 洋 テクノマリン ) 3) 委 第 3202 号 平 成 11 年 度 むつ 小 川 原 港 港 湾 計 画 策 定 調 査 調 査 報 告 書 ( 平 成 11 年 青 森 県 むつ 小 川 原 港 管 理 事 務 所 朝 日 航 洋 ) 4) 青 森 県 資 料 流 況 調 査 位 置 は 図 2 に 示 すとおり 調 査 結 果 より 得 られた 主 要 4 分 潮 の 潮 流 振 幅 は 表 1 に 示 すとおりです 当 該 海 域 で 卓 越 する 潮 流 は K 1 潮 または O 1 潮 で 潮 流 振 幅 は 最 大 15cm/s 程 度 です また 潮 流 の 方 向 をみるために 冬 季 における 調 査 点 3-1 で 卓 越 している K 1 潮 の 潮 流 楕 円 を 図 3 に 示 します 流 向 は 沿 岸 に 沿 う 南 北 方 向 を 向 いており 東 西 方 向 の 流 れはほとんどな いことが 確 認 できます 表 1 主 要 4 分 潮 の 潮 流 振 幅 [ 単 位 :cm/s] 出 典 調 査 時 期 調 査 点 K 1 潮 O 1 潮 M 2 潮 S 2 潮 1) 1974.12-1975.1 1-1:3m 層 3.1 4.5 2.9 3.1 1-4:3m 層 4.7 10.4 2.5 1.3 1975.8-9 1-1:3m 層 3.7 13.2 4.1 1.9 1-4:3m 層 6.5 2.4 5.9 1.3 2) 1991.8.23-9.11 2-2: 上 下 層 平 均 8.5 4.2 2.1 0.5 1992.1.15-1.31 2-4: 上 下 層 平 均 8.9 3.2 1.7 0.6 3) 1998.12.12-12.26 3-1: 上 下 層 平 均 15.6 9.8 1.3 1.3 3-2: 上 下 層 平 均 15.6 9.5 1.1 0.9 1999.7.19-8.3 3-1: 上 下 層 平 均 12.6 13.1 3.2 1.7 3-2: 上 下 層 平 均 13.8 12.5 2.6 2.5 4) 2010.1.1-12.31 4-1:8m 層 3.2 3.1 0.6 0.2 2011.1.1.12.31 4-1:8m 層 3.1 2.8 0.5 0.1 2013.1.1-12.31 4-1:8m 層 3.0 2.6 0.6 0.2 ( 注 ) 調 査 点 2-2 と 2-4 の 潮 流 振 幅 は 夏 季 と 冬 季 を 平 均 した 値 である 14
図 2 周 辺 海 域 の 流 況 調 査 位 置 1-1 3-1 2-4 4-1 1-4 3-2 2-2 0 2 4km 15
図 3 潮 流 楕 円 ( 冬 季 調 査 点 3-1 K 1 潮 ) 上 層 下 層 以 上 のことから 流 況 に 関 しては 周 辺 海 域 で 過 去 に 実 施 された 観 測 結 果 から 南 北 方 向 の 流 れ 場 を 設 定 することで 濁 りの 予 測 が 可 能 であると 判 断 しました (2) 重 金 属 の 溶 出 防 止 対 策 について 掘 削 工 事 又 は 杭 打 ち 工 事 を 実 施 するにあたっては 工 事 実 施 前 に 当 該 海 域 の 水 底 土 砂 を 採 取 し 土 壌 汚 染 対 策 法 ( 平 成 14 年 5 月 29 日 法 律 第 53 号 )に 定 める 基 準 との 比 較 調 査 を 行 い 基 準 を 上 回 る 結 果 が 測 定 された 場 合 には 工 事 実 施 前 に 関 係 機 関 と 協 議 の 上 適 切 な 対 応 を 講 じることとします また 準 備 書 における 風 力 部 会 のご 意 見 を 踏 まえ 風 力 発 電 機 の 単 機 出 力 を 上 げることに より 設 置 基 数 を 削 減 し 重 金 属 等 の 含 有 率 が 比 較 的 高 いことが 想 定 される 尾 駮 沼 及 び 鷹 架 沼 の 河 口 部 近 傍 への 設 置 は 行 わないことを 検 討 します 16
7.むつ 小 川 原 港 内 の 土 砂 の 粒 度 組 成 について 過 去 のむつ 小 川 原 港 でのしゅんせつ 工 事 における 土 砂 の 粒 度 組 成 を 提 示 してください 過 去 にむつ 小 川 原 港 内 で 実 施 した しゅんせつ 工 事 における 土 砂 の 粒 度 組 成 は 以 下 に 示 すと おりです 表 底 質 調 査 結 果 細 砂 分 シルト 分 礫 分 粗 砂 分 中 砂 分 粘 土 分 0.075~ 0.005~ 50% 粒 径 2~75mm 0.85~2mm 0.25~0.85mm <0.005mm 0.25mm 0.075mm (mm) 5.5 30.9 38.8 19.8 2.8 2.2 0.55 浚 渫 事 業 者 から 提 供 されたデータより 作 成 17
鳥 類 8. 鳥 類 の 事 後 調 査 について バードストライクに 係 る 事 後 調 査 について 海 外 等 で 用 いられている 手 法 を 採 用 するこ とを 検 討 してください 1 海 外 での 調 査 手 法 洋 上 風 力 発 電 所 の 導 入 が 進 んでいる 欧 州 において 以 下 の 2 種 の 鳥 類 の 衝 突 及 び 回 避 行 動 の 把 握 手 法 の 研 究 が 報 告 されています ORJIP(Offshore Renewables Joint Industry Program)における 調 査 手 法 : 英 国 概 要 既 存 の 航 空 調 査 の 結 果 及 び 立 体 画 像 技 術 ( 三 次 元 カメラ)の 結 果 を 用 いて 各 風 車 か ら 500 メートル 以 内 の 鳥 類 を 種 レベルで 同 定 し より 広 範 囲 を 従 来 通 りの 精 度 で 調 査 することにより 洋 上 風 力 発 電 により 影 響 される 可 能 性 がある 鳥 類 を 把 握 することが できる 写 真 立 体 画 像 技 術 ( 三 次 元 カメラ) 外 景 左 カメラ 画 像 右 カメラ 画 像 備 考 2013 年 8 月 から 2 年 間 のプロジェクト 出 典 : 野 鳥 保 護 資 料 集 シンポジウム 野 鳥 と 洋 上 風 力 発 電 - 野 鳥 保 護 と 自 然 エネルギーの 共 存 を 目 指 して ( 日 本 野 鳥 の 会 平 成 27 年 6 月 ) 18
TADS( 動 物 熱 探 知 システム):デンマーク 概 要 リモートコントロールでの 自 動 映 像 記 録 装 置 赤 外 線 カメラで 風 車 ブレード 周 辺 の 動 画 データを 取 得 し 鳥 類 等 がカメラ 画 角 に 入 った 場 合 に その 前 後 の 画 像 を 取 り 出 し 記 録 するシステム 出 典 : 浮 体 式 洋 上 超 大 型 風 力 発 電 機 設 置 実 証 事 業 環 境 影 響 評 価 準 備 書 補 足 説 明 資 料 ( 経 済 産 業 省 資 源 エネルギー 庁 平 成 25 年 12 月 ) 写 真 TADS( 動 物 熱 探 知 システム) 備 考 出 典 : 野 鳥 保 護 資 料 集 シンポジウム 野 鳥 と 洋 上 風 力 発 電 - 野 鳥 保 護 と 自 然 エネルギーの 共 存 を 目 指 して ( 日 本 野 鳥 の 会 平 成 27 年 6 月 ) 国 内 では 福 島 県 沖 に 計 画 中 の 浮 体 式 洋 上 超 大 型 風 力 発 電 機 設 置 実 証 事 業 にて 設 置 予 定 19
2 その 他 の 調 査 手 法 バードストライクに 係 る 事 後 調 査 につきまして 鳥 類 の 専 門 家 から 以 下 の 手 法 のご 提 案 があり ました 浮 網 設 置 による 死 骸 回 収 概 要 風 力 発 電 機 のブレード 旋 回 範 囲 又 は 流 れの 主 流 向 の 下 流 に 浮 網 ( 刺 網 等 )を 設 置 し 落 下 着 水 する 鳥 類 を 捕 獲 し 定 期 的 に 回 収 する イメー ジ ブレード 旋 回 範 囲 流 れの 主 流 向 の 下 流 ブイ ブイ 主 流 向 刺 網 刺 網 備 考 海 面 を 漂 っている 又 は 魚 類 等 の 捕 食 時 の 海 鳥 等 の 捕 獲 事 故 が 懸 念 される 3 本 事 業 での 採 用 について ORJIP の 手 法 につきましては 立 体 画 像 技 術 の 結 果 の 他 航 空 調 査 等 の 結 果 を 含 めた 比 較 的 規 模 の 大 きい 種 々の 調 査 結 果 に 基 づく 統 括 的 な 解 析 を 用 いた 鳥 類 の 行 動 把 握 の 手 法 であり 現 在 進 行 中 のプロジェクトと 理 解 しております 実 用 化 に 至 っていない 技 術 手 法 と 考 えられること から 本 事 業 での 採 用 は 困 難 と 考 えます TADS につきましては 欧 州 及 び 日 本 において その 実 用 化 のための 実 証 実 験 段 階 であると 理 解 しております 特 に 日 本 では 福 島 県 沖 に 計 画 中 の 浮 体 式 洋 上 超 大 型 風 力 発 電 機 設 置 実 証 事 業 に おいて 同 システムの 採 用 が 計 画 されており 日 本 における 適 用 の 可 能 性 が 今 後 検 証 されること となります ORJIP の 手 法 と 同 様 に 実 用 化 に 至 っていない 技 術 手 法 と 考 えられることから 本 事 業 での 採 用 は 困 難 と 考 えます これら 新 技 術 につきましては 運 転 開 始 後 の 事 後 調 査 等 の 結 果 を 踏 まえ 技 術 開 発 の 動 向 及 び 専 門 家 等 の 意 見 を 参 考 に 導 入 の 可 能 性 について 検 討 したいと 考 えております また 浮 網 設 置 による 死 骸 回 収 につきましては 海 面 を 漂 っている 又 は 魚 類 等 の 捕 食 時 の 海 鳥 等 が 誤 って 網 にかかる 事 故 の 発 生 が 懸 念 されるため 専 門 家 との 協 議 の 結 果 採 用 を 見 送 ること としました 20
9. 鳥 類 の 環 境 保 全 措 置 について 当 該 地 域 は オオハクチョウの 重 要 なフライウェイである 鷹 架 沼 や 尾 駮 沼 等 は 重 要 な ねぐらであり 現 状 の 配 置 を 見 たとき 風 力 発 電 機 がトラップになっていると 考 える 追 加 の 環 境 保 全 措 置 を 検 討 する 必 要 があるのではないか 第 1 回 の 風 力 部 会 でのご 指 摘 を 踏 まえて 風 力 発 電 機 の 単 機 出 力 を 上 げることにより 設 置 基 数 を 削 減 し オオハクチョウ 等 の 鳥 類 による 利 用 が 多 いことが 想 定 される 尾 駮 沼 及 び 鷹 架 沼 の 河 口 部 近 傍 への 設 置 は 行 わないことを 検 討 します 21