Microsoft Word - 労働者派遣法 質問 高橋千鶴子.docx



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平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

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国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

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●幼児教育振興法案

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●労働基準法等の一部を改正する法律案

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公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

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セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

公表表紙

2 前 項 前 段 の 規 定 にかかわらず 年 俸 制 教 職 員 から 申 し 出 があった 場 合 においては 労 使 協 定 に 基 づき その 者 に 対 する 給 与 の 全 額 又 は 一 部 を 年 俸 制 教 職 員 が 希 望 する 金 融 機 関 等 の 本 人 名 義 の 口

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就 学 前 教 育 保 育 の 実 施 状 況 ( 平 成 23 年 度 ) 3 歳 以 上 児 の 多 く(4 歳 以 上 児 はほとんど)が 保 育 所 又 は 幼 稚 園 に 入 所 3 歳 未 満 児 (0~2 歳 児 )で 保 育 所 に 入 所 している 割 合 は 約 2 割 就 学

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

18 国立高等専門学校機構

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図 表 1 雇 用 保 険 法 等 の 一 部 を 改 正 する 法 律 案 概 要 現 下 の 雇 用 情 勢 等 を 踏 まえ 失 業 等 給 付 に 係 る 保 険 料 率 を 引 き 下 げるとともに 労 働 者 の 離 職 の 防 止 や 再 就 職 の 促 進 を 図 るため 育 児 休

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

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●電力自由化推進法案

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( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

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別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

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(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

官報掲載【セット版】

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は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

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定款

* 解 雇 の 合 理 性 相 当 性 は 整 理 解 雇 の 場 合 には 1 整 理 解 雇 の 必 要 性 2 人 員 選 択 の 相 当 性 3 解 雇 回 避 努 力 義 務 の 履 行 4 手 続 きの 相 当 性 の 四 要 件 ( 要 素 )で 判 断 され る 部 門 閉 鎖 型

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3 体 制 整 備 等 (1) 全 ての 特 定 事 業 主 が 共 同 して 取 組 むものとする () 総 務 部 人 事 管 理 室 人 事 課 を 計 画 推 進 の 主 管 課 とし 全 ての 市 職 員 により 推 進 する (3) 実 施 状 況 を 把 握 し 計 画 期 間 中 で

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 法 人 の 長 A 18,248 11,166 4, ,066 6,42

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共 通 認 識 1 官 民 較 差 調 整 後 は 退 職 給 付 全 体 でみて 民 間 企 業 の 事 業 主 負 担 と 均 衡 する 水 準 で あれば 最 終 的 な 税 負 担 は 変 わらず 公 務 員 を 優 遇 するものとはならないものであ ること 2 民 間 の 実 態 を 考

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社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

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入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

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預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

70 愛媛大学

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ほかに パート 従 業 員 らの 厚 生 年 金 加 入 の 拡 大 を 促 す 従 業 員 五 百 人 以 下 の 企 業 を 対 象 に 労 使 が 合 意 すれば 今 年 十 月 から 短 時 間 で 働 く 人 も 加 入 できる 対 象 は 約 五 十 万 人 五 百 人 超 の 企 業

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1

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第 8 条 本 協 議 会 における 研 修 は 以 下 のとおりとする (1) 座 学 研 修 農 業 講 座 や 先 進 農 家 視 察 など 農 業 経 営 基 礎 講 座 やその 他 担 い 手 のための 研 修 会 等 への 参 加 など 年 24 回 程 度 とする (2) 実 務 研

(2) 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 保 育 の 必 要 な 子 どものいる 家 庭 だけでなく 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 のために 利 用 者 支 援 事 業 や 地 域 子 育 て 支 援 事 業 な

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桜井市外国人高齢者及び外国人重度心身障害者特別給付金支給要綱

Transcription:

187- 衆 - 本 会 議 -8 号 平 成 26 年 10 月 28 日 高 橋 千 鶴 子 君 私 は 日 本 共 産 党 を 代 表 し 労 働 者 派 遣 法 改 正 案 に 対 し 質 問 します ( 拍 手 ) 安 倍 総 理 は 所 信 表 明 演 説 で 大 胆 な 規 制 改 革 なくして 成 長 戦 略 の 成 功 はありませんと 述 べ 雇 用 を 医 療 や 農 業 と 並 べて 岩 盤 のようにかたい 規 制 と 強 調 しました その 成 長 戦 略 では 失 業 なき 労 働 移 動 や 多 様 な 正 社 員 いわゆる 残 業 代 ゼロ 制 度 と 呼 ぶべき 新 たな 労 働 時 間 制 度 など 労 働 法 制 の 緩 和 が 検 討 されています 岩 盤 どころか そもそも 日 本 は 一 日 八 時 間 労 働 を 定 めたILO 第 一 号 条 約 を 初 め 労 働 時 間 に 関 する 十 八 本 のILO 条 約 を 批 准 すらしていません 安 倍 総 理 が 目 指 す 世 界 で 一 番 企 業 が 活 動 しやすい 国 とは 今 以 上 に 労 働 者 が 大 切 にされない 国 なのではありませんか 職 業 安 定 法 四 十 四 条 は 労 働 者 供 給 事 業 を 禁 止 しています 中 間 搾 取 を 禁 止 する 労 働 基 準 法 第 六 条 と 相 まって 間 接 雇 用 を 禁 止 し 直 接 雇 用 を 原 則 としているのです それは 戦 前 の 人 夫 供 給 業 のような 中 間 搾 取 や 強 制 労 働 を 許 さないための 規 定 であり 戦 後 の 労 働 法 の 出 発 点 であります 一 九 八 五 年 の 労 働 者 派 遣 法 成 立 の 際 我 が 党 は この 直 接 雇 用 の 原 則 に 風 穴 をあけるものと 厳 し く 批 判 しました しかし 政 府 は 常 用 代 替 を 防 止 するため 業 務 や 期 間 を 限 定 した 上 で 労 働 者 供 給 事 業 の 一 部 をあくまでも 例 外 的 に 認 めるものと 説 明 してきました 総 理 にこうした 認 識 はあり ますか 派 遣 法 は 一 九 九 九 年 に 原 則 自 由 化 二 〇 〇 三 年 に 製 造 業 派 遣 解 禁 専 門 二 十 六 業 務 の 期 間 制 限 廃 止 など たび 重 なる 規 制 緩 和 の 歴 史 をたどります 二 〇 〇 八 年 のリーマン ショックでは 派 遣 労 働 は 真 っ 先 に 首 を 切 られる 究 極 の 不 安 定 雇 用 で あることが 明 らかになりました その 後 民 主 党 政 権 が 誕 生 し 労 働 者 派 遣 法 は 初 めて 規 制 強 化 に 踏 み 出 すかに 見 えました し かし 二 〇 一 二 年 現 行 法 成 立 時 には 自 公 両 党 の 修 正 を 受 け 入 れ 骨 抜 きにした 上 唯 一 残 った 直 接 雇 用 申 し 込 みみなし 規 定 は いまだ 施 行 されないまま 今 回 の 改 正 案 によって 葬 り 去 られよう としているのです 今 回 の 法 案 の 最 大 の 問 題 点 は 従 来 政 府 が 述 べてきた 臨 時 的 一 時 的 という 派 遣 労 働 の 原 則 を 覆 すものだということです 派 遣 元 に 無 期 雇 用 されていれば 期 間 制 限 をなくすと 言 います 派 遣 先 の 仕 事 がなくなれば 契 約 解 除 という 形 で 紙 切 れ 一 枚 で 解 雇 される まるで 物 のように 使 い 捨 てられるのが 派 遣 労 働 の 本 質 です 二 〇 〇 八 年 派 遣 切 りが 横 行 した 際 には 解 雇 された 派 遣 労 働 者 の 九 割 が 無 期 雇 用 派 遣 でした これでも 派 遣 元 に 無 期 雇 用 されていれば 雇 用 が 安 定 して いると 言 えるのですか

法 案 は 専 門 二 十 六 業 務 を 廃 止 するとしています 専 門 二 十 六 業 務 の 優 先 雇 用 義 務 は 三 年 を 超 えて 働 いていれば 派 遣 先 の 業 務 を 十 分 こなせる 能 力 があると 認 められ 直 接 雇 用 で 雇 用 の 安 定 を 図 るというものでした しかし この 規 定 は 二 〇 一 二 年 改 正 で 削 除 され 本 法 案 にもありません 専 門 業 務 といいながら 一 般 業 務 と 変 わらない 仕 事 をさせて 期 間 制 限 を 免 れていた 実 態 が 数 多 く ありました この 現 状 を 追 認 するということですか 今 後 は 専 門 業 務 を 区 別 しないというなら こ れまで 専 門 業 務 として 三 年 を 超 えて 働 いてきた 派 遣 労 働 者 は 派 遣 先 に 優 先 的 に 雇 用 されるべきで はありませんか 答 弁 を 求 めます 事 業 所 の 派 遣 受 け 入 れ 可 能 期 間 は 三 年 としますが 過 半 数 労 働 組 合 等 からの 意 見 聴 取 をすれば 際 限 なく 延 長 できます 労 働 組 合 がある 事 業 所 は 二 割 未 満 にすぎません 労 働 組 合 のかわりに 過 半 数 代 表 者 が 選 挙 で 選 出 されているのは 一 割 にも 届 かず 四 割 近 くが 会 社 の 指 名 や 親 睦 会 の 代 表 というのが 実 態 です こ れで 歯 どめになるでしょうか さらに 派 遣 労 働 者 個 人 の 期 間 制 限 は 同 じ 職 場 で 働 ける 期 間 を 三 年 とするものの 別 の 課 に 移 せば 同 じ 派 遣 労 働 者 を 使 うことができます これは 常 用 代 替 そのものです 総 理 は 生 涯 派 遣 との 批 判 はレッテル 張 りだと 答 弁 されましたが まさに 生 涯 派 遣 そのものでは ありませんか 次 に 総 理 は 派 遣 労 働 者 の 正 社 員 化 を 含 むキャリアアップを 支 援 すると 強 調 しますが いずれ も 配 慮 義 務 努 力 義 務 にとどまり 実 効 性 は 期 待 できません 派 遣 労 働 者 の 雇 用 主 は 派 遣 元 であり 派 遣 先 は 派 遣 労 働 者 を 特 定 できないはずです ところが 今 回 派 遣 先 が 派 遣 労 働 者 の 働 きぶりなどの 情 報 を 派 遣 元 に 提 供 するとの 規 定 が 盛 り 込 まれました これは 派 遣 先 による 人 事 評 価 であり 労 働 者 を 選 別 することも 可 能 になるのでは ありませんか 結 局 正 社 員 化 どころか 有 能 で 安 上 がりの 派 遣 労 働 者 をずっと 使 いたい 使 用 者 側 の 身 勝 手 な 論 理 にほかなりません 課 題 とされてきた 均 等 待 遇 原 則 の 明 記 は 今 回 も 盛 り 込 まれませんでした 派 遣 制 度 を 持 つヨー ロッパ 諸 国 は 均 等 待 遇 が 当 たり 前 の 原 則 です 総 理 は 女 性 の 活 躍 を 叫 んでいますが やるべきことは 有 期 でもパートでも 女 性 がみずからに 最 もふさわしい 働 き 方 を 選 び 取 れるよう 均 等 待 遇 原 則 派 遣 先 の 団 体 交 渉 応 諾 義 務 など 派 遣 労 働 者 の 保 護 を 強 化 する 規 定 を 法 定 化 することであります 今 労 働 者 派 遣 法 の 改 正 を 初 めとする 労 働 法 制 の 改 悪 に 反 対 する 地 方 議 会 の 意 見 書 が 三 百 七 十 六 にも 達 するなど 雇 用 のルール 守 れの 声 が 大 きく 広 がっています 労 働 法 制 は 人 間 らしい 働 き 方 を 保 障 するための 最 低 限 のルールです 労 働 者 に 生 涯 派 遣 を 押 し つけ 不 安 定 雇 用 と 貧 困 を 広 げる 派 遣 法 改 悪 案 は 廃 案 しかありません

以 上 で 質 問 を 終 わります ( 拍 手 ) 内 閣 総 理 大 臣 安 倍 晋 三 君 登 壇 内 閣 総 理 大 臣 ( 安 倍 晋 三 君 ) 高 橋 千 鶴 子 議 員 にお 答 えをいたします 成 長 戦 略 における 労 働 法 制 等 の 見 直 しについてのお 尋 ねがありました 現 在 進 めている 雇 用 労 働 に 関 する 改 革 については いずれも 個 人 がその 能 力 を 発 揮 し 経 済 成 長 の 担 い 手 として 活 躍 できるようにすることを 目 指 して 取 り 組 んでいくこととしています 安 倍 内 閣 としては 全 ての 人 々が 生 きがいを 持 って 働 くことができる 環 境 をつくっていくという 一 貫 した 方 針 のもと これらの 取 り 組 みを 進 めているところであり 今 以 上 に 労 働 者 が 大 切 にされ ない 国 になるとの 御 指 摘 は 当 たりません 労 働 者 派 遣 法 と 労 働 者 供 給 事 業 禁 止 の 原 則 との 関 係 についてのお 尋 ねがありました 我 が 国 の 労 働 者 派 遣 制 度 は 昭 和 六 十 年 職 業 安 定 法 で 禁 止 されている 労 働 者 供 給 事 業 から 分 離 する 形 で 常 用 労 働 者 との 代 替 のおそれが 少 ない 業 務 に 限 り 制 度 化 されたものです 労 働 者 派 遣 法 の 制 定 以 来 こうした 考 え 方 は 維 持 されており 今 回 の 改 正 案 においても 同 じ 事 業 所 における 継 続 的 な 派 遣 労 働 者 の 受 け 入 れについて 三 年 という 期 間 制 限 を 課 すこととし 三 年 を 超 えて 派 遣 労 働 者 を 受 け 入 れようとする 場 合 には 過 半 数 労 働 組 合 等 からの 意 見 聴 取 を 義 務 づけ ることにより 派 遣 先 で 正 社 員 が 派 遣 労 働 者 に 代 替 されることを 防 ぐこととしています 無 期 雇 用 の 派 遣 労 働 者 の 雇 用 についてお 尋 ねがありました 無 期 雇 用 の 派 遣 労 働 者 は 有 期 雇 用 のように 雇 いどめの 対 象 とならないことから 有 期 雇 用 に 比 べて 雇 用 が 安 定 していると 言 えます また 今 回 の 改 正 案 では 無 期 雇 用 の 派 遣 労 働 者 について 長 期 的 なキャリア 形 成 を 視 野 に 入 れ た 計 画 的 な 教 育 訓 練 等 を 義 務 づけるほか 派 遣 会 社 が 派 遣 契 約 の 終 了 のみをもって 解 雇 することが ないよう 許 可 基 準 に 示 すこととしており これらにより 雇 用 の 安 定 を 図 ることとしております なお 厚 生 労 働 省 の 調 査 によれば 平 成 二 十 年 において 解 雇 された 派 遣 労 働 者 の 多 くは 有 期 雇 用 であったと 認 識 しております 専 門 業 務 に 従 事 する 派 遣 労 働 者 についてのお 尋 ねがありました 今 回 の 改 正 案 では わかりやすい 制 度 にする 観 点 から 派 遣 受 け 入 れ 期 間 に 関 する 現 行 の 制 限 を 見 直 し 全 ての 業 務 を 対 象 として 派 遣 労 働 者 ごとの 個 人 単 位 で 同 じ 職 場 への 派 遣 は 三 年 を 上 限 とするなどの 期 間 制 限 を 新 たに 課 すこととしています この 見 直 しにより 現 行 では 制 限 対 象 外 とされる 二 十 六 業 務 が 新 たに 制 限 対 象 となりますが 個 々の 労 働 者 の 雇 用 が 途 切 れないよう 派 遣 会 社 に 対 して 新 たに 雇 用 安 定 措 置 を 義 務 づけることと しています さらに 今 後 期 間 制 限 を 超 えて 派 遣 労 働 者 を 受 け 入 れる 派 遣 先 については 派 遣 労 働 者 に 労 働

契 約 の 申 し 込 みをしたものとみなすこととしており これにより 派 遣 労 働 者 の 保 護 はより 強 化 さ れることになります 派 遣 労 働 者 個 人 の 期 間 制 限 についてお 尋 ねがありました 一 般 に 派 遣 労 働 という 働 き 方 には 雇 用 の 安 定 やキャリア 形 成 が 図 られにくい 面 があり 働 く 人 の 希 望 に 応 じ 正 社 員 化 を 含 むキャリアアップを 図 ることが 重 要 であると 考 えています このため 今 回 の 改 正 案 では 派 遣 会 社 に 対 し 計 画 的 な 教 育 訓 練 等 を 新 たに 義 務 づけるほか 派 遣 期 間 が 満 了 した 場 合 の 雇 用 安 定 措 置 を 義 務 づけるなど 派 遣 就 労 への 固 定 化 を 防 ぐための 措 置 を 強 化 するとともに 派 遣 先 に 対 しても 派 遣 労 働 者 への 正 社 員 募 集 情 報 の 提 供 を 義 務 づけること としています これに 加 え 派 遣 先 において 派 遣 労 働 者 を 正 社 員 として 雇 用 する 場 合 のキャリアアップ 助 成 金 の 活 用 等 を 進 めることとしています これらの 取 り 組 みは 正 社 員 を 希 望 している 派 遣 労 働 者 について 正 社 員 への 道 が 開 かれるように するものであり 生 涯 派 遣 との 御 指 摘 は 当 たりません 派 遣 労 働 者 の 保 護 についてお 尋 ねがありました 同 一 労 働 をしていれば 同 一 賃 金 が 保 障 されるという 仕 組 みをつくっていくことは 一 つの 重 要 な 考 え 方 であると 考 えています 他 方 能 力 や 責 任 の 大 きさなどさまざまな 要 素 を 考 慮 して 労 働 者 の 処 遇 が 決 定 されることが 一 般 的 である 我 が 国 の 労 働 市 場 においては すぐさまこうした 仕 組 みを 導 入 するには 乗 り 越 えるべき 課 題 があります また 派 遣 労 働 者 の 場 合 派 遣 先 のどの 労 働 者 と 比 較 するかといった 課 題 もあります このため まずは 個 々の 事 情 に 応 じた 均 衡 待 遇 を 推 進 していくことが 重 要 であると 認 識 しており 今 回 の 改 正 案 において 賃 金 等 の 面 で 派 遣 先 の 責 任 を 強 化 するなど 均 衡 待 遇 を 一 層 推 進 すること としております また 派 遣 先 の 団 体 交 渉 応 諾 義 務 については 一 律 に 定 めるのではなく 個 別 の 事 案 ごとに 判 断 されるべきものと 考 えております 安 倍 内 閣 としては 今 回 の 改 正 により 全 ての 人 々が 生 きがいを 持 って 安 心 して 働 くことができ る 社 会 を 築 いてまいります 残 余 の 質 問 につきましては 関 係 大 臣 から 答 弁 させます ( 拍 手 ) 国 務 大 臣 塩 崎 恭 久 君 登 壇 国 務 大 臣 ( 塩 崎 恭 久 君 ) 高 橋 千 鶴 子 議 員 にお 答 えをいたします まず 過 半 数 労 働 組 合 等 からの 意 見 聴 取 の 実 効 性 についてのお 尋 ねがございました 今 回 の 改 正 案 では 過 半 数 組 合 がない 事 業 所 においては 派 遣 先 は 労 働 者 の 過 半 数 を 代 表 する

者 を 選 出 し その 者 に 対 して 意 見 聴 取 を 行 うこととしております この 過 半 数 代 表 者 は 管 理 監 督 者 以 外 の 者 とし 投 票 挙 手 等 の 民 主 的 な 方 法 による 手 続 によっ て 選 出 された 者 とすること 等 により 過 半 数 代 表 者 に 対 する 意 見 聴 取 の 透 明 性 等 を 担 保 することと しております また 意 見 聴 取 に 際 しては 反 対 意 見 に 対 して 対 応 方 針 を 説 明 すること 意 見 聴 取 の 記 録 を 事 業 所 内 に 周 知 等 すること 等 を 派 遣 先 に 新 たに 法 的 に 義 務 づけることとしており これらにより 意 見 聴 取 の 実 効 性 が 確 保 できるものと 考 えております 次 に 派 遣 先 による 情 報 提 供 についてのお 尋 ねがございました 今 回 の 改 正 によりまして 派 遣 労 働 者 の 希 望 に 応 じたキャリアアップを 図 ることができる 環 境 を 整 備 するため 派 遣 元 事 業 主 にキャリアアップ 措 置 を 義 務 づけることとしております これらの 措 置 が 適 切 に 講 じられるようにするため 派 遣 先 は 派 遣 元 事 業 主 の 求 めに 応 じ 派 遣 労 働 者 の 業 務 の 遂 行 状 況 等 の 情 報 提 供 に 努 めることとしているものであり 特 定 目 的 行 為 に 当 たる ものではなく また 派 遣 先 が 人 事 評 価 を 行 うことにもなりません 特 定 目 的 行 為 については 現 在 も 認 められておらず 改 正 後 も 同 様 に 対 応 してまいります ( 拍 手 )