三 角 巾 の 使 い 方 創 傷 部 の 被 覆 包 帯 圧 迫 包 帯 止 血 支 持 包 帯 固 定 包 帯 等 広 く 活 用 できる たたみ 三 角 巾 の 作 り 方 地 面 ( 床 面 ) 衣 類 等 に 接 触 させることなく 手 に 持 ったままの 状 態 で 操 作 し 三 角 巾 の 汚 染 を 防 止 す る ア. 基 底 中 央 を 左 手 で 持 ち 右 手 で 頂 点 を 持 つ 2つ 折 りたたみ 三 角 巾 4つ 折 りたたみ 三 角 巾 イ. 半 巾 を 作 る この 右 手 左 手 ともに 第 1 指 を 外 に 出 して 他 の4 指 を 三 角 巾 の 中 に 入 れる 8つ 折 りたたみ 三 角 巾 使 用 上 の 注 意 事 項 ア. 滅 菌 処 理 されているもの 以 外 は, 三 角 巾 そのも のを 直 接 創 傷 部 にあてないようにし 必 ず 滅 菌 ガーゼ 等 をあててから 包 帯 を 行 うこと イ. 解 き 易 いように 結 ぶこと ウ. 全 巾 として 使 用 する 場 合 は 必 す 基 底 部 を3~ 5cm 折 り 上 げ 折 り 返 した 方 を 外 側 にすること エ.たたみ 三 角 巾 は 創 傷 および 部 位 に 応 じて 適 当 な 幅 および 大 きさとし 創 傷 部 上 に 結 び 目 がこ ないようにすること オ. 結 び 目 の 位 置 は 創 傷 部 上 をさけ かつ 臥 床 時 下 にならないようにすること カ. 被 覆 包 帯 および 圧 迫 包 帯 止 血 等 の 目 的 にあった 用 い 方 をすること ウ. 右 手 ( 頂 点 側 )を 手 前 ( 山 折 り)に 折 り 左 手 と 右 手 が 合 さるようにし 左 手 の 第 1 指 で 頂 点 を おさえる 右 手 を 手 前 1 枚 目 と2 枚 目 の 間 ( 図 は 第 1~5 指 まで 入 っている 所 )に 入 れ 折 り 目 の 頂 点 をつまむ
エ. 両 腕 を 開 いて 開 側 を 外 側 に 返 し 2つ 折 りのた たみ 三 角 巾 を 作 る ク.4つ 折 りにした 後 右 左 手 ともに 第 1 指 を 外 側 にし 残 り 第 2~3 指 を 内 側 に 入 れておく オ.2つ 折 りした 後 右 左 手 ともに 第 1 指 を 外 側 に 残 し 他 の 指 を 内 側 に 入 れる ケ. 右 手 側 を 手 前 ( 山 折 り)に 折 り 左 手 と 右 手 が 合 わさようにし 左 手 第 1 指 で 右 手 側 の 折 り 目 の 頂 点 をおさえる 右 手 を 手 前 1 枚 目 と2 枚 目 の 間 ( 図 は 第 1~5 指 まで 入 っている 所 )に 入 れ 折 り 目 の 頂 点 をつまむ カ. 右 手 側 を 手 前 ( 山 折 り)に 折 り 左 手 と 右 手 が 合 わさるようにし 左 手 の 第 1 指 で 右 手 側 の 折 り 目 の 頂 点 をおさえる 右 手 を 手 前 1 枚 目 と2 枚 目 の 間 ( 図 は 第 1~5 指 まで 入 っている 所 )に 入 れ 折 り 目 の 頂 点 をつまむ コ. 両 腕 を 開 いて 内 側 に 返 して 8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を 作 る キ. 両 腕 を 開 いて 内 側 を 外 側 に 返 して4つ 折 りのた たみ 三 角 巾 を 作 る
サ.8つ 折 りたたみ 三 角 巾 の 出 来 上 がり この 方 法 によると 手 に 持 った 状 態 で 全 巾 からたたみ 三 角 巾 (2つ 折 りから8つ 折 り 三 角 巾 まで)が 作 れる c (B)を 上 方 にあげ(A)の 内 側 から(A)の 下 を 通 し 外 側 にだす d (B)の 上 に(A)を 重 ねる 三 角 巾 の 結 び 方 解 き 方 三 角 巾 を 結 んだり 解 いたりする 操 作 は 傷 病 者 に あたえる 苦 痛 を 最 少 限 に 止 めることを 前 提 として 熟 知 しておく 必 要 がある ア. 結 び 方 三 角 巾 の 両 端 を 結 ぶときは 本 結 びとすること ただし 結 んだ 端 を 更 に 他 と 結 ぶときは たて 結 び とし 結 び 目 がゆるまないようにする e (A)を(B)の 上 外 側 から 下 を 通 し 内 側 に 出 す (ア) 本 結 び a 8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を 準 備 する b 三 角 巾 の 右 端 ( 以 下 (A)という)を 左 端 ( 以 下 (B)という)の 上 に 重 ねる f (A) (B)の 両 端 を 引 き しっかりしめる (こ の 結 び 方 を 普 通 本 結 び という)
(イ) たて 結 び a 三 角 巾 の 右 端 (A)を 左 端 (B)の 上 に 重 ねる b 右 ( 左 ) 手 で 結 び 目 近 くの 輸 の 内 側 部 分 を 握 る 次 いで 左 ( 右 ) 手 で 片 方 の 端 (A)を 力 強 く 上 方 に 引 く ( 右 手 と 左 手 で 持 っている 部 分 の 三 角 巾 が 一 直 線 になるようにする ) b (B)を 上 方 にあげ(A)の 内 側 から(A)の 下 を 通 し 外 側 にだし(A)の 上 に(B)を 重 ねる c 左 ( 右 ) 手 を(A)の 端 より 離 し, 結 び 目 の 内 側 で 結 び 目 の 所 を 左 ( 右 ) 手 の 第 1 指 と 第 2 指 でつまむ c (A)を(B)の 上 外 側 から 下 を 通 し 外 側 に 出 す e (A) (B)の 両 端 を 引 き しっかりしめる d 結 び 目 を 上 方 ((A)の 端 の 方 )におし 上 げるよ うにしてしごく このとき 右 ( 左 ) 手 も 下 方 に 引 く ようにする このようにすれば どのようにしっかり 結 んで ある 本 結 びであっても 容 易 に 解 くことができる (イ) たて 結 び たて 結 びのときは 本 結 びのように 解 くことは 不 可 能 であることから 状 況 によっては 結 び 目 をハサ ミで 切 ることも 考 えなければならない イ. 解 き 方 (ア) 本 結 び a 結 んである 三 角 巾 を 準 備 する
固 定 包 帯 損 傷 部 位 を 固 定 し 動 揺 を 防 ぎ 疼 痛 を 軽 減 させ るとともに 症 状 の 改 善 をはかるために 用 いる (オ)8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 で 上 腕 部 ( 肘 に 近 い 部 分 で 受 傷 部 位 をさける)を 体 幹 に 固 定 する ( 注 ) 指 先 は 血 液 の 循 環 を 確 認 するため 覆 わな いで 若 干 だしておくようにする (1) 全 巾 固 定 包 帯 法 ア. 提 肘 固 定 三 角 巾 (その1) 上 腕 前 腕 の 骨 折 または 骨 折 の 疑 いのある 場 合 に 多 く 用 いられる (ア) 全 巾 および8つ 折 リたたみ 三 角 巾 1 枚 準 備 す る (イ) 全 巾 の 一 端 を 健 側 肩 部 にかけ 基 底 部 が 体 側 と 平 行 になるようにする 全 巾 の 頂 点 は 患 側 肘 部 におき 患 側 手 掌 は 胸 ( 乳 房 部 )に あてるか 手 掌 部 を 上 または 下 側 に 向 ける イ. 提 肘 固 定 三 角 巾 (その2) (ア) 全 巾 の 三 角 巾 1 枚 準 備 する (イ) 全 巾 の 一 端 を 健 側 肩 部 にかけ 基 底 部 が 体 側 に 平 行 になるようにする 全 巾 の 頂 点 は 患 側 肘 部 におき 患 側 手 掌 は 胸 ( 乳 房 部 )にあて るか 手 掌 部 を 上 または 下 側 にむける (ウ) 三 角 巾 の 下 肢 側 の 端 は 患 側 前 腕 を 包 んで 折 り 上 げ 患 側 腋 窩 を 通 して 背 部 にまわす (ウ) 三 角 巾 の 下 肢 側 の 端 は 患 側 の 前 腕 を 包 んで 折 り 上 げ 患 側 の 肩 に 掛 け 両 端 を 後 頭 部 で 結 ぶ (エ) 腋 窩 を 通 した 端 と 健 側 肩 部 の 端 とを 背 部 で 結 ぶ (エ) 肘 部 にある 全 巾 の 頂 点 は とめ 結 びで 結 んで 三 角 巾 の 頂 点 を 処 理 する 方 法 または 安 全 ピンを 用 いる 方 法 により 止 める (オ) 肘 部 にある 全 巾 の 頂 点 は とめ 結 びで 結 んで 三 角 巾 の 頂 点 を 処 理 する 方 法 または 安 全 ピンを 用 いる 方 法 により 止 める
(2)たたみ 三 角 巾 固 定 包 帯 法 ア. 下 顎 部 (ア)8つ 折 りのたたみ 三 角 を2 枚 準 備 する (イ) 実 施 者 の 手 掌 をくぼめて 傷 病 者 の 下 顎 にあて 下 顎 を 静 かに 支 持 しておき 8つ 折 りたたみ 三 角 巾 の 中 央 部 を 下 顎 部 にあてる イ. 胸 部 (ア)8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を4 枚 準 備 する (イ) 傷 病 者 が 仰 臥 位 の 場 合 は 次 のように 固 定 す る a 固 定 する 胸 部 の 位 置 の 左 ( 右 ) 側 の 床 面 上 にた たみ 三 角 巾 の 基 底 部 が 床 面 で 下 肢 側 になるように して 間 隔 なく 配 置 する (ウ) 両 端 を 頭 頂 都 で 結 ぶ ( 注 )ずり 落 ちないようにする b 8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を1 枚 すつ 腰 部 から 通 して 固 定 する 部 位 に 移 動 させる ( 注 )この 場 合 健 胸 部 側 の 端 を 短 く 患 胸 部 側 の 端 を 長 めにする c 健 胸 部 側 でたたみ 三 角 巾 の 両 端 を 結 ぶ 位 置 に8 つ 折 りたたみ 三 角 巾 等 のあて 布 を 配 置 する (エ) 更 にもう1 枚 の8つ 折 りたたみ 三 角 巾 の 中 央 部 を 下 顎 頭 部 にあて 後 頭 部 にまわして 結 ぶ (オ) 頭 頂 部 の 結 んだ 端 末 と 後 頭 部 で 結 んだ 端 末 とを 後 頭 部 でA 端 末 とa 端 末 をB 端 とb 端 末 で 結 び 固 定 する d 8つ 折 りたたみ 三 角 巾 のB 両 端 を 一 番 始 めにあ て 布 上 で 結 ぶ 結 ぶ 場 合 は 傷 病 者 に 大 きく 呼 気 させておいて 固 定 装 着 する
e 8つ 折 りたたみ 三 角 巾 C 両 端 をたたみ 三 角 巾 B の 基 底 部 を1~2cm おさえるようにしながら 前 d の 要 領 で 固 定 装 着 する (エ) 両 肩 を 後 方 に 十 分 にそらせて 背 部 で 両 端 を 結 び 肩 甲 骨 を 固 定 する f 終 りに8つ 析 りたたみ 三 角 巾 A 両 端 をたたみ 三 角 巾 Bの 頭 部 側 を1~2cm おさえるようにしなが ら 前 dの 要 領 で 固 定 装 着 する エ. 足 関 節 (ア)8つ 折 りたたみ 三 角 巾 1 枚 を 準 備 する (イ)たたみ 三 角 巾 の 中 央 部 を 足 底 部 にあてる (ウ)たたみ 三 角 巾 の 両 端 を 足 関 節 後 方 に 引 き 上 げ て 交 差 させる ウ. 鎖 骨 部 (ア)8つ 折 りたたみ 三 角 巾 1 枚 準 備 する (イ)8つ 折 りたたみ 三 角 巾 の 一 端 を 患 側 肩 峰 部 に かけ 他 の 端 を 健 側 腋 窩 になるように 背 部 に 斜 めにあてる (エ)ついで たたみ 三 角 巾 の 両 端 を 足 背 部 の 方 に まわし 足 関 節 前 部 で 交 差 させ 両 端 をかかと 斜 め に 巻 いた 三 角 巾 の 内 側 に 通 す (ウ) 肩 峰 部 の 端 を 前 面 から 肩 関 節 部 をおさえ 腋 窩 を 通 して 背 部 にまわし 健 側 腋 窩 部 にある 端 を 肩 関 節 部 をおさえながら 肩 峰 部 から 背 部 にまわ す (オ)たたみ 三 角 巾 の 両 端 を 足 関 節 前 方 部 に 引 き 締 めながら 足 関 節 前 部 で 結 ぶ
(1) 前 額 部 圧 迫 包 帯 止 血 ア.8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を 準 備 する (2) 頭 部 ア.8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を 準 備 し たたみ 三 角 巾 の 中 央 部 を 右 ( 左 ) 手 指 で 持 ち 左 ( 右 ) 手 指 で 15cm くらいの 幅 を 保 って 持 ち 頭 頂 部 の 受 傷 部 に あてる イ.たたみ 三 角 巾 の 基 底 部 を 外 側 とし かつ 下 の 方 になるようにして 中 央 部 を 右 ( 左 ) 手 指 で 持 ち 左 ( 右 ) 手 指 で 約 15cm くらいの 幅 を 保 つ ように 持 って その 中 央 部 を 損 傷 部 にあてる ウ. 眼 瞼 部 上 にたたみ 三 角 巾 の 基 底 部 がかかるよ うにあてる イ. 長 い 方 の 端 を 頬 を 通 して 下 顎 にあて 適 度 に 圧 迫 しながら 反 対 側 の 側 頭 部 にまわす エ.たたみ 三 角 巾 で 損 傷 部 を 適 度 に 圧 迫 しながら 両 端 を 後 方 にまわし 外 後 頭 隆 起 で 交 差 させる ウ. 両 端 を 側 頭 部 ( 耳 介 やや 上 方 )で 交 差 し 一 端 を 前 額 部 から 反 対 側 の 側 頭 部 へ 他 の 一 端 を 外 後 頭 隆 起 の 下 を 通 って 反 対 側 の 側 頭 部 へまわす オ. 外 後 頭 隆 起 の 下 で 交 差 した 両 端 を 更 に 前 方 にま わして 受 傷 部 をさけて 前 額 部 で 結 ぶ エ. 両 端 を 側 頭 部 のたたみ 三 角 巾 上 で 結 ぶ
(3) 下 顎 部 ア.8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を 準 備 し たたみ 三 角 巾 の 中 央 部 を 右 手 指 で 持 ち 左 手 指 で 約 15cm の 幅 を 保 って 持 ち 下 顎 損 傷 部 にあてる (4) 眼 部 ア. 眼 ( 片 方 の 損 傷 その1) (ア)8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を 準 備 し 損 傷 した 眼 に 斜 めにたたみ 三 角 巾 の 中 央 部 をあてる この 場 合 滅 菌 ガーゼを 厚 めにしてあてる ( 以 下 眼 部 損 傷 については 同 じ) イ. 長 い 方 の 端 を 頬 側 頭 部 頭 頂 部 を 適 度 に 圧 迫 しながら 反 対 側 の 側 頭 部 へ 他 の 端 は 頬 を 通 って 側 頭 部 にまわす (イ) 両 端 を 後 頭 部 にまわし 外 後 頭 隆 起 部 で 交 差 させ 前 額 部 に 両 端 をまわす ウ. 両 端 を 側 頭 部 ( 耳 介 やや 上 方 )で 交 差 させる (ウ) 両 端 を 前 額 部 のたたみ 三 角 巾 上 で 結 ぶ エ. 一 端 を 前 額 部 から 反 対 側 の 側 頭 部 へ 他 の 端 を 外 後 頭 隆 起 の 下 から 反 対 側 の 側 頭 部 へまわす オ. 両 端 を 側 頭 部 ( 耳 介 やや 上 方 )のたたみ 三 角 巾 上 で 結 ぶ
イ. 眼 ( 片 方 の 損 傷 その2) (ア)8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 2 枚 を 準 備 する (イ)1 枚 の8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 の 中 央 部 を 頭 頂 部 にあて 一 方 の 端 が 損 傷 していない 方 の 眼 を 覆 うようにする ( 注 ) 頭 部 にかけた 三 角 巾 は ずれ 落 ちないよう に 注 意 する ウ. 眼 ( 両 眼 の 損 傷 その1) (ア)8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を 準 備 し 前 額 部 損 傷 の 要 領 に 準 じて 装 着 する (ウ) 他 の8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を 使 用 し 前 額 部 の 要 領 を 準 用 して 両 眼 を 覆 い 損 傷 部 をさけて 結 ぶ エ. 眼 ( 両 眼 の 損 傷 その2) (ア)8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を 準 備 し たたみ 三 角 巾 の 中 央 部 から 15~20cm くらい 右 ( 左 )に 寄 った 部 分 を 片 方 の 眼 にあてる (イ) 両 端 を 後 頭 部 で 交 差 させ 前 方 にまわす (エ) 前 額 部 のたたみ 三 角 巾 と 三 角 巾 の 交 差 部 を 手 でおさえ 他 の 手 で 前 方 にたれているたたみ 三 角 巾 の 端 を 静 かに 引 きあげ 健 眼 がでるようにする (ウ) 長 い 方 の 端 で 他 の 損 傷 眼 を 覆 い 他 の 端 を 側 頭 部 で 結 ぶ (5) 腋 窩 部 または 肩 峰 部 (オ) 後 方 にたれているたたみ 三 角 巾 の 端 を 引 きあ げ 頭 頂 部 で 結 ぶ ア.8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を 準 備 し たたみ 三 角 巾 の 中 央 部 を 腋 窩 損 傷 部 にあてる 肩 峰 部 の 場 合 は たたみ 三 角 巾 中 央 部 から 15~20cm くら い 左 ( 右 )に 寄 った 部 分 を 肩 峰 部 にあて 長 い 方 の 端 を 腋 窩 を 通 して 肩 峰 部 で 交 差 させる
イ. 両 端 を 肩 峰 部 上 で 交 差 させる (ウ) 両 端 を 結 ぶ ウ. 交 差 させ 背 部 側 にまわった 端 を 反 対 側 の 腋 窩 を 通 し 両 端 を 前 胸 部 で 結 ぶ イ. 前 腕 部 上 腕 部 下 腿 部 大 腿 部 (そ の2) (ア)8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を 準 備 し たたみ 三 角 巾 の 中 央 部 を 損 傷 部 位 にあてる ( 注 ) 下 肢 部 は 4つ 折 りたたみ 三 角 巾 にして 装 着 するとよい (6) 四 肢 ア. 前 腕 部 上 腕 部 下 腿 部 大 腿 部 (そ の1) (ア)8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を 準 備 し たたみ 三 角 巾 の 全 長 の 約 3 分 の1の 部 分 を 創 傷 の 上 に 斜 めにあて 平 手 で 十 分 におさえる ( 注 ) 下 肢 部 は 4つ 折 りたたみ 三 角 巾 にして 装 着 するとよい (イ) 一 方 の 端 を 上 の 方 に 他 の 端 を 下 の 方 にそれ ぞれ 巻 き 上 げ 巻 き 降 すように 装 着 する (イ) 手 部 側 にあるたたみ 三 角 巾 の 端 を 持 ち 適 度 に 圧 迫 しながら 上 腕 に 向 って 順 次 巻 き 上 げる ( 注 ) 重 ね 合 せた 部 分 が 開 いて 皮 膚 が 露 出 したり ゆるんだりしないようにする ( 先 に 巻 いたたたみ 三 角 巾 を3 分 の1ぐらい 重 ね 合 せるように 巻 くとよい) (ウ) 両 端 は 損 傷 部 位 をさけるようにして 対 角 線 上 に 結 ぶ
ウ. 肘 部 ( 膝 部 ) (ア)8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を 準 備 し たたみ 三 角 巾 の 中 央 部 を 肘 の 外 側 にあてる ( 注 ) 膝 部 は 4つ 折 りたたみ 三 角 巾 にして 装 着 するとよい エ. 手 掌 部 (その1) (ア)8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を 準 備 し 第 1 指 の 内 側 から 手 掌 の 上 にたたみ 三 角 巾 の 中 央 部 をあ てる (イ) 第 1 指 側 のたたみ 三 角 巾 の 端 を 手 背 側 にまわ し 第 5 指 側 から 手 掌 を 圧 迫 し 第 1 指 側 に 巻 く (イ) 両 端 を 肘 ( 膝 )の 内 側 で 交 差 させる (ウ) 第 5 指 側 のたたみ 三 角 巾 の 端 を 手 背 から 第 1 指 の 基 部 外 側 をまわし 手 掌 の 上 にのせ 第 5 指 側 に 巻 く (ウ) 交 差 したたたみ 三 角 巾 の 下 になっている 輪 を 上 腕 ( 大 腿 )の 方 にして 肘 部 ( 膝 部 ) 外 側 を おさえているたたみ 三 角 巾 を 重 ねておさえるよ うにしながらそれぞれ 一 巻 きし 肘 部 ( 膝 部 ) 内 側 に 両 端 をもってくる (エ) 両 端 を 手 背 で 交 差 させる ( 第 1 指 側 の 端 を 第 5 指 基 部 外 側 に 第 5 指 側 の 端 を 第 1 指 第 2 指 の 間 を 通 して 手 掌 側 にして 交 差 させる ) (エ) 肘 ( 膝 )の 内 側 で 結 ぶ (オ) 両 端 を 手 掌 部 で 結 ぶ
オ. 手 掌 部 (その2) この 包 帯 法 は 手 指 切 断 創 の 場 合 も 装 着 できる (ア) 手 関 節 の 外 側 に8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 の 3 分 の1の 部 分 をあてる ( 注 ) 手 掌 の 場 合 は 十 分 な 厚 さの 滅 菌 ガーゼ を 傷 者 に 握 らせること (イ) 長 い 方 の 端 で 適 度 に 圧 迫 しながらにぎった 指 背 から 手 背 を 覆 い ついで 第 1 指 基 部 外 側 か ら 第 5 指 外 側 にまわす カ. 股 間 部 (ア)8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を 準 備 し たたみ 三 角 巾 の 中 央 部 を 股 間 ( 内 側 )の 損 傷 部 にあて 両 端 を 大 腿 部 の 外 側 で 交 差 させ 反 対 側 の 腰 部 で 結 ぶ キ. 足 部 (ア)8つ 折 りのたたみ 三 角 巾 を 準 備 し 足 底 にた たみ 三 角 巾 の 中 央 部 をあてる (ウ) 第 5 指 外 側 から 第 1 指 と 第 2 指 の 間 を 通 して もう 一 度 手 背 を 通 して 手 関 節 部 に 巻 き 上 げる (イ) 両 端 を 足 背 で 交 差 し 足 関 節 部 にまわす (エ) 両 端 を 手 関 節 部 で 結 ぶ (ウ) 足 関 節 部 の 後 部 で 交 差 した 両 端 を 足 背 にまわ し 足 関 節 前 部 で 結 ぶ
2 被 覆 包 帯 (エ) 前 額 部 にまわした 三 角 巾 の 両 端 を 本 結 びで 結 ぶ (1) 全 巾 被 覆 包 帯 法 ア. 頭 部 (その1) 頭 部 の 創 傷 を 被 覆 するために 用 いる (ア) 基 底 部 を3~5cm 折 り 折 った 側 を 外 側 に して 眼 窩 上 部 に 折 り 目 の 基 底 部 をあて 頂 点 は 頭 部 から 後 頭 部 にたらしておく (オ) 頂 点 部 分 をたたみ 込 むようにして 外 後 頭 隆 起 まで 巻 き 込 み 離 脱 しないようにして 処 理 する (イ) 側 頭 部 にある 三 角 きんの 両 側 を 握 り 三 角 巾 で 額 をしばるようにしながら 両 耳 の 後 方 で 第 1 指 と 第 2 指 を 動 かして 三 角 巾 をたぐりながらし ぼり 込 み 頭 部 にぴったり 密 着 するようにする イ. 頭 部 (その2) (ア) 頭 部 (その1)のアからエまでを 準 用 する (ウ) 三 角 巾 の 両 端 を 外 後 頭 隆 起 の 下 で 交 差 させ 前 額 部 の 方 にまわす ( 注 ) 外 後 頭 隆 起 の 下 で 交 差 させるのは 三 角 巾 の 離 脱 を 防 止 するためである (イ) 外 後 頭 隆 起 の 三 角 巾 交 差 部 を 左 ( 右 ) 手 でお さえ 右 ( 左 ) 手 で 頂 点 を 持 って 上 方 に 引 き 上 げ 安 全 ピンで 頂 点 をとめる
ウ. 頭 部 (その3) (ア) 頭 部 (その2)のア イを 準 用 する ただ し 三 角 巾 の 両 端 は たて 結 びとする (イ) 前 額 部 で 結 んだ 一 端 と 後 部 から 持 ってきた 頂 点 とを 結 ぶ オ. 体 幹 ( 肩 甲 部 胸 部 背 部 ) 肩 胸 部 背 部 の 熱 傷 等 の 損 傷 に 用 いる (ア) 三 角 巾 の 頂 点 を 下 にして 基 底 を3~5cm 外 側 に 折 り 折 った 基 底 部 を 受 傷 部 側 ( 以 下 患 側 という)の 肩 におき 全 巾 の 中 央 の 線 が 患 側 の 肩 から 上 腕 の 中 央 を 通 るようにあてる エ. 顔 面 顔 面 の 熱 傷 等 の 損 傷 に 用 いる (ア) 三 角 巾 の 頂 点 から 15cm 位 のところを 止 め 結 び で 結 ぶ (イ) 基 底 部 端 の 一 方 は 患 側 から 背 部 へ 受 傷 し ていない 側 ( 以 下 健 側 という)の 胸 部 側 から 他 の 端 を 健 側 腋 窩 を 通 して 背 部 にまわし 肩 甲 下 部 でた て 結 びで 結 ぶ (ウ) 健 側 肩 甲 下 部 で 結 ぶとき 一 方 の 端 をながめ にする (イ) 頭 頂 部 に 結 び 目 がくるように 当 てて 顔 面 を 覆 い 両 端 を 後 頭 部 で 交 差 する ( 注 ) 基 底 部 を 折 って 三 角 巾 の 大 きさを 調 節 する (ウ) 交 差 した 三 角 巾 の 両 端 をそのまま 前 方 に 回 わして 顎 の 下 で 結 ぶ 必 要 に 応 じ 目 鼻 口 の 部 分 に 穴 をあける (それぞれの 部 分 を 指 でつ まみハサミで 切 る ) ( 注 ) 顎 の 下 で 結 ぶ 場 合 頚 部 を 強 く 巻 きすぎ て 窒 息 させることのないように 注 意 する (エ) 患 側 にある 三 角 巾 の 頂 点 を 左 ( 右 ) 手 で 十 分 にのばして 患 部 を 被 覆 し 右 ( 左 ) 手 で 患 側 の 腋 窩 部 にある 三 角 巾 の 両 辺 をつまむ (オ)つまんだ 三 角 巾 の 両 辺 を 腋 窩 部 へおさえつけ るようにして 頂 点 を 患 側 上 腹 部 の 内 側 から 腋 窩 を 通 して 背 部 にまわす
(カ)ながめに 結 んだ 端 と 腋 窩 部 をおさえつけて きた 頂 点 とを 結 ぶ キ. 両 肩 部 と 胸 部 (ア) 全 巾 の 基 底 部 を3~5cm 折 り 折 った 部 分 が 外 側 になるようにして 体 前 面 から 両 肩 に 両 端 をかけ 頂 点 が 腹 部 側 にたれるようにする (イ) 両 端 をそれぞれ 引 き 締 めながら 背 部 から 腋 窩 を 通 して 胸 部 にまわして 結 ぶ 結 ぶときは 傷 病 者 に 十 分 呼 気 させた 状 態 で 結 ぶようにする カ. 胸 部 ( 乳 房 部 ) (ア) 頂 点 を 右 ( 左 ) 肩 にかける 次 いで 全 巾 の 基 底 部 を5~10cm 折 り 折 った 部 分 が 外 側 になる ようにして 乳 房 下 部 にあてる (イ) 両 端 を 背 部 にまわす (ウ) 全 巾 の 両 辺 を 持 って 胸 部 に 密 着 するように 十 分 しぼり 込 んでから 頂 点 を 折 り 込 むようにし て 両 端 を 結 んだ 三 角 巾 の 間 に 離 脱 しないよう に 処 理 する ( 注 ) 背 部 の 場 合 は この 方 法 (ア~ウ)を 準 用 して 装 着 することができる (ウ) 両 端 を 背 部 中 央 でたて 結 びで 結 ぶ 両 端 を 結 んでから 頂 点 を 持 って 胸 部 に 密 着 するように 十 分 にしぼり 込 む (エ) 背 部 中 央 でたて 結 びとした 一 端 と 肩 から 背 部 にまわってきた 頂 点 とを 結 ぶ ( 注 )この 方 法 (ア~エ)を 準 用 すれば 背 部 にも 装 着 することができる
ク. 陰 部 (ア) 全 巾 の 基 底 を3~5cm 折 り 折 った 部 分 が 外 側 になるようにして 腹 部 にあて 頂 点 が 下 肢 側 にたれるようにする 両 端 を 背 部 にまわして 腰 部 中 央 でたて 結 びに 結 ぶ (イ) 全 巾 の 頂 点 は 前 面 から 鼠 径 部 陰 部 を 覆 い 股 間 を 通 して 後 方 にまわす (ウ) 両 辺 を5~10cm 内 側 に 折 り 込 みながら 足 部 に 密 着 させる (エ) 両 端 を 足 背 で 交 差 させる (ウ) 腰 部 中 央 で 結 んだ 端 の 一 方 と 頂 点 とを 結 ぶ (オ) 更 に 足 関 節 後 方 で 両 端 を 交 差 させる (カ) 両 端 を 足 関 節 前 部 で 頂 点 をおさえるよう にして 結 ぶ ケ. 足 部 (ア) 全 巾 の 基 底 を2~5cm 折 り 折 った 部 分 が 外 側 になるようにして 中 央 やや 頂 点 側 に 患 足 を 指 先 が 頂 点 側 に 向 くようにしておく (2) 半 巾 被 覆 包 帯 法 (イ) 頂 点 を 折 り 足 背 を 覆 う ア. 手 部 指 趾 轢 断 創 面 部 の 被 覆 にも 用 いられる 包 帯 法 でも ある (ア) 半 巾 を 作 る 半 巾 の 基 底 を3~5cm 折 る
(イ) 半 巾 頂 点 側 に 手 の 指 先 が 向 くようにして 半 巾 の 中 央 部 に 手 を 置 く (カ) 両 端 の 余 分 を 手 関 節 部 で 後 方 にまき 込 み 交 差 させる (キ) 手 背 で 結 ぶ (ウ) 半 巾 頂 点 を 手 背 部 に 折 り 手 を 包 むように する (ク) 頂 点 を 内 側 に 折 り 込 み 完 全 に 処 理 する (エ) 両 辺 を 手 側 に 沿 って 料 めに 折 り 込 みながら 手 に 密 着 させる (オ) 両 端 で 手 背 部 を 覆 って 交 差 させ 更 に 手 関 節 部 で 交 差 させる