平 成 28 年 熊 本 地 震 に 関 する 要 望 書 (たたき 台 ) 平 成 28 年 7 月 熊 本 連 携 中 枢 都 市 圏
平 成 28 年 熊 本 地 震 に 関 する 要 望 この 度 の 熊 本 地 震 の 発 生 以 降 被 災 者 の 救 助 活 動 避 難 者 への 生 活 支 援 激 甚 災 害 の 指 定 補 正 予 算 編 成 など 国 の 機 動 的 かつ 迅 速 なご 対 応 及 び 多 大 なるご 支 援 に 対 しまして ここ に 深 く 感 謝 の 意 を 表 します さて 熊 本 連 携 中 枢 都 市 圏 域 は 熊 本 県 の 中 央 部 に 位 置 し 圏 域 面 積 は 県 全 体 の 約 35% 圏 域 人 口 は110 万 人 超 と 県 人 口 の60% 超 を 占 め ております 今 回 の 熊 本 地 震 の 被 災 地 は この 連 携 中 枢 都 市 圏 域 とほぼ 一 致 しており 各 地 で 多 くの 家 屋 が 倒 壊 するとともに 地 盤 沈 下 や 法 面 崩 壊 等 により 道 路 橋 梁 等 が 破 損 し 住 民 生 活 や 経 済 活 動 に 大 きな 影 響 をもたらしております また 庁 舎 や 学 校 施 設 などの 公 共 施 設 や 熊 本 城 や 阿 蘇 神 社 をはじめとした 文 化 観 光 施 設 さらには 農 業 基 盤 や 企 業 の 施 設 設 備 も 大 きな 損 壊 を 受 けております この 圏 域 の 市 町 村 が 連 携 して 県 全 体 の 復 興 を 牽 引 してい くため 国 におかれましては 一 日 も 早 い 復 旧 復 興 に 向 け た 支 援 措 置 について 迅 速 且 つ 万 全 の 体 制 により 既 存 の 枠 組 みにとらわれることなく 取 り 組 んでいただきますことを 強 く 要 望 いたします 平 成 2 8 年 7 月 熊 本 市 長 大 西 一 史 宇 城 市 長 守 田 憲 史 合 志 市 長 荒 木 義 行 玉 東 町 長 前 田 移 津 行 菊 陽 町 長 後 藤 三 雄 西 原 村 長 日 置 和 彦 御 船 町 長 藤 木 正 幸 益 城 町 長 西 村 博 則 山 都 町 長 工 藤 秀 一 宇 土 市 長 元 松 茂 樹 阿 蘇 市 長 佐 藤 義 興 美 里 町 長 上 田 泰 弘 大 津 町 長 家 入 勲 高 森 町 長 草 村 大 成 南 阿 蘇 村 長 長 野 敏 也 嘉 島 町 長 荒 木 泰 臣 甲 佐 町 長 奥 名 克 美
目 次 1 災 害 救 助 法 の 対 象 の 拡 大 及 び 生 活 再 建 支 援 制 度 の 拡 充 等 P1 内 閣 府 2 公 共 施 設 の 早 期 復 旧 支 援 等 P 5 総 務 省 文 部 科 学 省 厚 生 労 働 省 3 被 災 し た 文 化 財 の 災 害 復 旧 P 1 3 文 部 科 学 省 4 地 域 雇 用 に 対 する 支 援 P 1 7 厚 生 労 働 省 5 本 格 復 興 に 対 応 し た 農 林 水 産 基 盤 及 び 農 業 共 同 利 用 施 設 の 早 期 復 旧 並 びに 営 農 再 開 に 向 け た 支 援 P 1 9 農 林 水 産 省 6 公 共 土 木 施 設 等 の 早 期 復 旧 及 び 宅 地 被 害 復 旧 に 係 る 支 援 等 P 25 国 土 交 通 省
1 災 害 救 助 法 の 対 象 の 拡 大 及 び 生 活 再 建 支 援 制 度 の 拡 充 等 内 閣 府 連 携 中 枢 都 市 圏 構 想 に お い て 災 害 に 対 す る 広 域 的 な 避 難 及 び 支 援 の 体 制 を 整 備 す る こ と に よ り 圏 域 住 民 の 安 全 の 確 保 及 び 迅 速 な 災 害 復 旧 を 図 る こ と と し て お り ま し た し か し な が ら 本 年 4 月 二 度 に わ た り 熊 本 を 襲 っ た 大 地 震 に お い て 連 携 中 枢 都 市 圏 の 市 町 村 の ほ と ん ど が 被 災 し こ れ ま で の と こ ろ 上 述 の 連 携 事 業 の よ う な 広 域 的 な 体 制 を 整 備 す る こ と な く そ れ ぞ れ の 市 町 村 で 災 害 救 助 や 生 活 再 建 支 援 を 進 め て 参 り ま し た 今 回 連 携 中 枢 都 市 圏 の ほ と ん ど の 市 町 村 が 被 災 す る 中 各 市 町 村 が 広 域 的 な 体 制 の 整 備 に 相 互 に 応 援 し 合 う こ と の 難 しさを 強 く 感 じ た と こ ろ で ご ざ い ま す こ う し た 中 に あ っ て は 国 に よ る 強 力 な 財 政 支 援 が 必 要 で あ り 都 市 圏 域 の 被 災 者 の 生 活 再 建 を 着 実 に 進 め て い く た め 次 の と お り 要 望 い た し ま す 1
( 1 ) 応 急 仮 設 住 宅 の 維 持 管 理 に 係 る 費 用 への 財 政 支 援 応 急 仮 設 住 宅 の 供 与 に 係 る 費 用 ついては 災 害 救 助 法 の 対 象 と な っ て い ま す が 仮 設 住 宅 入 居 者 へ 安 全 安 心 な 生 活 環 境 を 提 供 する 観 点 から 応 急 仮 設 住 宅 の 維 持 管 理 に 係 る 費 用 に つ い て も 災 害 救 助 法 の 対 象 と す る とと も に 必 要 な 財 政 支 援 を 求 め ま す ( 2 ) 被 災 者 生 活 再 建 支 援 制 度 の 拡 充 等 被 災 者 生 活 再 建 支 援 制 度 では 半 壊 以 下 が 制 度 対 象 外 と な っ て い ま す が 家 屋 被 害 を 受 け た 全 て の 者 に 対 し 同 制 度 が 適 用 で き る よ う 対 象 範 囲 の 拡 充 を 求 め ま す 加 え て 被 災 者 生 活 再 建 支 援 法 第 4 条 第 2 項 の 規 定 に よ り 委 託 を 受 け た 事 務 に 係 る 経 費 に つ い て の 財 政 支 援 を 求 めます ( 3 ) 応 急 修 理 制 度 の 見 直 し 今 回 の 地 震 に よ り 多 く の 住 宅 が 損 壊 し た こ と か ら 被 災 し た 住 民 は 災 害 救 助 法 に 基 づ く 応 急 修 理 制 度 を 活 用 し 住 宅 の 補 修 を 行 っ て い る と こ ろ で す 現 行 制 度 上 対 象 住 宅 は 半 壊 以 上 と な っ て い ま す が 一 部 損 壊 で あ っ て も 多 額 の 自 己 負 担 に よ る 補 修 が 発 生 しています こ の こ と か ら 一 部 損 壊 に つ い て も 対 象 と な る よ う 対 象 住 宅 の 拡 充 を 求 め ま す ま た 日 常 生 活 に 必 要 不 可 欠 な 最 小 限 度 の 部 分 に つ い 2
て 1 世 帯 あ た り の 修 理 費 用 の 限 度 額 が 定 め ら れ て お り ま す が 実 態 と し て は そ れ 以 外 の 部 分 の 修 理 も 多 い こ と か ら 限 度 額 を 超 え る 費 用 が 生 じ て お り 多 額 の 自 己 負 担 が 発 生 し て い ま す このことから 被 災 住 宅 の 応 急 修 理 にかかる 修 理 対 象 範 囲 の 拡 充 及 び 1 世 帯 あ た り の 修 理 費 用 の 限 度 額 について 引 上 げ を 求 め ま す ( 4 ) 災 害 援 護 資 金 貸 付 制 度 の 拡 充 貸 付 金 利 3 % を 東 日 本 大 震 災 と 同 様 に 撤 廃 す る と と も に 据 え 置 き 期 間 及 び 返 済 期 間 の 延 長 を 求 め ま す (5) 被 災 者 支 援 に 係 る 費 用 への 財 政 支 援 被 災 者 に 対 し 各 種 支 援 制 度 の 情 報 を 提 供 す る た め 内 容 や 手 続 き 等 の 質 問 に ワ ン ス ト ッ プ で 対 応 で き る よ う に 民 間 業 者 を 活 用 し た コ ー ル セ ン タ ー の 設 置 などに 対 し て 支 援 を 求 め ま す ま た り 災 証 明 書 を 発 行 す る た め に は 家 屋 調 査 など の 情 報 を 管 理 す る 被 災 者 台 帳 を 作 成 す る 必 要 が あ り ま す 効 率 的 か つ 効 果 的 な 被 災 者 支 援 の 実 施 に あ た っ て は 税 情 報 や 国 民 健 康 保 険 等 の 基 幹 系 シ ス テ ム 等 と の 連 携 マ イ ナ ン バ ー な ど の 活 用 も 含 め た 統 合 的 シ ス テ ム を 構 築 す る 必 要 が あ る た め 災 害 時 の 新 た な シ ス テ ム 構 築 及 び 運 営 に 対 す る 支 援 を 求 め ま す 3
圏 域 の 状 況 合 志 市 広 場 で 一 夜 を 明 かす 人 々 物 資 搬 出 玉 東 町 武 道 館 前 給 水 福 祉 センター 避 難 所 西 原 村 仮 設 住 宅 ( 小 森 仮 設 団 地 ) 南 阿 蘇 村 罹 災 証 明 発 行 の 様 子 4
2 公 共 施 設 の 早 期 復 旧 支 援 等 総 務 省 文 部 科 学 省 厚 生 労 働 省 今 回 の 熊 本 地 震 では 住 民 サービスの 維 持 に 欠 かせない 庁 舎 をはじ めとした 公 共 施 設 も 多 数 被 害 を 受 けており 一 刻 も 早 く 復 旧 し 安 全 安 心 な 環 境 のもとで 住 民 サービスを 提 供 する 必 要 があります 中 でも 学 校 施 設 は 児 童 生 徒 の 学 習 生 活 の 場 であ るとともに 災 害 時 には 地 域 住 民 の 避 難 所 として 重 要 な 役 割 を 果 たすことからも その 安 全 性 機 能 性 の 確 保 は 不 可 欠 であります また 住 民 の 憩 いの 場 である 文 化 スポーツ 施 設 公 民 館 集 会 所 等 の 被 害 も 大 きく 施 設 の 閉 鎖 を 余 儀 なくされており 住 民 生 活 に 欠 かせない 文 化 スポーツ 活 動 や 交 流 の 場 として これらの 施 設 の 再 開 が 求 められています 連 携 中 枢 都 市 圏 構 想 においては 公 共 施 設 の 共 同 利 用 等 を 推 進 する ことにより 圏 域 住 民 の 利 便 性 の 向 上 及 び 効 率 的 な 公 共 施 設 の 整 備 を 図 っていくこととしておりましたが 公 共 施 設 等 の 復 旧 費 用 の 財 政 負 担 は 大 きく このままでは 公 共 施 設 の 共 同 利 用 等 の 推 進 も 停 滞 する ことが 懸 念 されます つきましては 住 民 サービスの 維 持 に 欠 かせない 公 共 施 設 の 復 興 の ため 次 のとおり 要 望 いたします 5
総 務 省 ( 1 ) 公 共 施 設 の 復 旧 再 建 に 係 る 財 政 支 援 公 共 施 設 は 災 害 時 に 避 難 所 と な る な ど 重 要 な 機 能 を 持 つことから 今 回 の 地 震 と 同 程 度 の 地 震 に も 耐 え う る 強 靭 さ が 必 要 で す こ の た め 今 回 被 災 し た 公 共 施 設 に つ い て ま ず は 詳 細 な 検 査 に よ り 安 全 性 を 確 認 す る と と も に 単 に 原 形 復 旧 す る の で は な く 必 要 な 耐 震 免 震 等 の 改 良 工 事 が 必 要 で す ま た, 被 害 の 大 き さ に よ っ て は 施 設 の 建 替 え を 検 討 す る 必 要 が あ り そ の 場 合 は 多 額 の 費 用 を 要 し ま す の で 特 段 の 財 政 支 援 を 求 め ま す な お, 建 替 え る 際 に は, 原 形 以 上 の 防 災 機 能 を 持 つ こ と や 今 後 の ま ち づ く り も 考 慮 す る 必 要 が あ る た め 尚 更 単 な る 原 形 復 旧 で は な い 創 造 的 復 旧 に つ い て も 補 助 対 象 と す る こ と を 求 め ま す ( 2 ) 消 防 防 災 施 設 の 災 害 復 旧 に 伴 う 国 庫 補 助 事 業 費 の 確 保 熊 本 地 震 により 多 数 の 消 防 防 災 施 設 が 被 災 していま す し か し 現 行 制 度 で は 災 害 復 旧 事 業 制 度 が 東 日 本 大 震 災 に 限 定 さ れ て お り 各 自 治 体 では 多 額 の 負 担 が 生 じ る 見 込 み で あ る こ と か ら 東 日 本 大 震 災 並 み の 国 庫 補 助 率 の か さ 上 げ を 求 め ま す 6
文 部 科 学 省 ( 3 ) 学 校 施 設 等 の 災 害 復 旧 に 伴 う 国 庫 補 助 事 業 費 の 確 保 今 回 の 地 震 に よ り 多 く の 小 中 学 校 が 被 害 を 受 け て お り 復 旧 に は 多 額 の 費 用 を 要 す る こ と が 見 込 ま れ ま す 早 期 の 復 旧 を 果 た す た め に も 必 要 な 国 庫 補 助 事 業 の 補 助 率 の か さ 上 げ と 予 算 の 確 保 を 求 め ま す ま た 現 行 制 度 上 補 助 対 象 と な っ て い な い 被 害 状 況 調 査 や 設 計 の 費 用 な ど 補 助 の 対 象 とされるよう 求 め ま す (4) 学 校 施 設 等 の 避 難 所 としての 機 能 強 化 に 伴 う 補 助 対 象 の 拡 大 等 被 災 し た 学 校 施 設 等 の 復 旧 は 原 形 復 旧 が 原 則 と さ れ て い ま す が 避 難 所 と し て 活 用 す る こ と か ら よ り 耐 震 性 の 高 い 施 設 へ の 建 替 等 に つ い て も 必 要 な 財 政 支 援 を 求 めます ま た 今 後 も 学 校 施 設 等 を 災 害 発 生 時 の 避 難 所 と し て 使 用 す る 必 要 が あ る こ と か ら 多 目 的 ト イ レ 空 調 設 備 及 び 中 水 道 設 備 の 整 備 等 避 難 者 の 保 健 衛 生 の 確 保 の た め の 環 境 整 備 も 含 め た 復 旧 や 建 替 え 及 び 建 替 え に 伴 う 解 体 に つ い て も 補 助 対 象 の 拡 大 や 補 助 率 の か さ 上 げ を 求 めます ( 5 ) 社 会 教 育 施 設 の 災 害 復 旧 に 係 る 国 庫 補 助 拡 充 社 会 教 育 施 設 は 今 回 の 地 震 で 甚 大 な 被 害 を 受 け 未 だ 多 く の 施 設 が 使 用 を 制 限 さ れ て お り 復 旧 に は 多 額 の 費 用 を 要 し て い ま す こ う し た 施 設 は 住 民 生 活 に 欠 か せ 7
な い 文 化 ス ポ ー ツ 活 動 や 交 流 の 場 で あ る と と も に 地 域 住 民 の 拠 り 所 と して 不 可 欠 な 施 設 で あ り ま す そ の 早 期 か つ 安 全 な 使 用 再 開 の た め に 災 害 復 旧 費 に つ い て 国 庫 補 助 率 の か さ 上 げ を 求 め ま す ま た こ れ ら の 施 設 は 非 常 時 に は 避 難 所 と し て の 機 能 も 担 う こ と か ら 現 行 制 度 上 補 助 対 象 となっていない 被 害 状 況 調 査 や 設 計 費 用 必 要 な 耐 震 免 震 工 事 等 の 改 良 費 用 解 体 を 含 め た 建 替 費 用 多 目 的 ト イ レ や 空 調 設 備 の 設 置 費 用 な ど 防 災 機 能 の 充 実 の た め の 事 業 を 補 助 対 象 と さ れ ま す よ う 求 め ま す 併 せ て 記 念 館 や 先 哲 の 旧 居 な ど 郷 土 の 歴 史 学 習 施 設 と し て 共 用 さ れ て い る 博 物 館 の 類 似 施 設 に つ い て も 確 実 に 補 助 対 象 と な る よ う 要 望 し ま す ( 6 ) 激 甚 災 害 に 対 処 す る た め の 特 別 の 財 政 援 助 等 に 関 す る 法 律 で 定 め る 特 定 地 方 公 共 団 体 の 基 準 の 緩 和 等 現 行 制 度 で は 激 甚 災 害 に 対 処 す る た め の 特 別 の 財 政 援 助 等 に 関 す る 法 律 で 定 め る 特 定 地 方 公 共 団 体 の 基 準 に 満 た な い 場 合 は 当 該 施 設 に 対 す る 災 害 復 旧 補 助 制 度 が あ り ま せ ん そ の た め 早 急 な 復 旧 復 興 に 向 け て 特 定 地 方 公 共 団 体 の 基 準 に 満 た な い 社 会 教 育 施 設 に 対 して 財 政 支 援 を 求 め ま す ま た 社 会 教 育 施 設 で は 激 甚 災 害 に 係 る 特 定 地 方 公 共 団 体 に 指 定 さ れ な け れ ば 災 害 復 旧 事 業 に 着 手 で き な い た め 基 準 を 満 た し て い る 場 合 は 早 期 指 定 を 求 め ま す 8
( 7 ) 地 区 公 民 館 施 設 ( 集 会 所 ) の 早 期 復 旧 と 機 能 強 化 に 対 す る 支 援 今 回 の 地 震 で は 住 民 の 避 難 安 否 確 認 炊 き 出 し 救 援 物 資 の 配 布 行 政 住 民 間 の 連 絡 な ど 地 域 の 代 表 で あ る 区 長 ( 自 治 会 長 ) を 中 心 と し た 住 民 の 共 助 の し く み の 重 要 性 災 害 対 応 へ の 貢 献 度 の 高 さ が 強 く 実 感 されました そ の 活 動 の 拠 点 と な る の が 地 区 公 民 館 ( 集 会 所 ) で す が 多 く の 施 設 が 被 災 し た に も か か わ ら ず 補 修 建 替 え 等 に 対 す る 助 成 制 度 が な い た め 施 設 の 再 建 が 困 難 で す こ の た め 被 災 公 民 館 の 早 期 の 復 旧 と と も に 地 域 の 防 災 拠 点 避 難 所 と し て の 機 能 強 化 を 図 る た め 耐 震 工 事 や 備 蓄 倉 庫 や 非 常 用 電 源 な ど の 整 備 等 に 対 する 財 政 支 援 を 求 め ま す 厚 生 労 働 省 (8) 社 会 福 祉 施 設 保 健 衛 生 施 設 の 災 害 復 旧 費 についての 国 庫 補 助 率 かさ 上 げ 等 熊 本 地 震 により 多 数 の 社 会 福 祉 施 設 及 び 保 健 衛 生 施 設 が 被 災 し て お り 現 行 制 度 で は 自 治 体 及 び 設 置 者 に 多 額 の 負 担 が 生 じ る 見 込 み で あ る こ と か ら 東 日 本 大 震 災 並 み の 国 庫 補 助 率 の か さ 上 げ を 求 め ま す ま た 社 会 福 祉 施 設 に お い て 災 害 復 旧 費 補 助 金 の 対 象 と な ら な い 土 地 の 整 地 に 要 す る 費 用 並 び に 門 囲 障 構 内 の 雨 水 排 水 設 備 及 び 構 内 通 路 等 の 外 構 整 備 に 要 す 9
る 費 用 の ほ か 民 間 事 業 者 等 へ の 補 助 対 象 の 拡 大 を 求 めます さ ら に は 事 業 再 開 に 不 可 欠 な 設 備 整 備 費 用 災 害 復 旧 工 事 完 了 ま で の 仮 設 設 置 費 用 事 業 所 等 の 被 災 に よ る 移 転 に 要 す る 費 用 ( 入 居 設 備 等 改 修 費 等 ) 及 び 被 災 し た 施 設 等 の 調 査 費 用 に つ い て 新 た な 補 助 対 象 の 創 設 を 求 め る と と も に 被 災 者 や 生 活 物 資 の 受 入 れ の た め 営 業 停 止 し た 施 設 等 に 対 し て 事 業 収 入 の 損 失 補 て ん に つ い て 財 政 支 援 を 求 め ま す 10
圏 域 の 被 害 状 況 宇 土 市 市 役 所 本 庁 舎 大 津 町 庁 舎 内 部 菊 陽 町 菊 陽 中 学 校 体 育 館 益 城 町 消 防 団 詰 所 合 志 市 合 志 市 総 合 センター 美 里 町 勤 労 者 体 育 センター 11
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3 被 災 した 文 化 財 の 災 害 復 旧 文 部 科 学 省 今 回 の 熊 本 地 震 に よ り 熊 本 城 や 阿 蘇 神 社 を は じ め と し て 多 数 の 文 化 財 が 被 害 を 受 け ました 熊 本 城 や 阿 蘇 神 社 な ど の 文 化 財 の 復 旧 は 震 災 復 興 の 象 徴 と な る も の で あ り 今 後 の 復 興 に 向 け た 取 り 組 み を 進 め て い く う え で 住 民 が 心 を ひ と つ に で き る 目 標 と な る も の です 連 携 中 枢 都 市 圏 構 想 に お い て は 文 化 事 業 を 連 携 し て 行 う こ と に よ り 充 実 し た 事 業 展 開 を 図 り 圏 域 全 体 で 文 化 の 向 上 に 努 め る と と も に 郷 土 の 文 化 を 発 信 し て い く こ と と し て お り ま し た が 今 回 の 地 震 に よ り こ う し た 事 業 も 実 施 で き な い 状 況 で す 文 化 財 の 復 旧 に 向 け て は 長 き に 亘 る 歳 月 と 莫 大 な 費 用 を 要 す る ほ か 高 い 専 門 知 識 技 術 を 要 す る こ と か ら 被 災 自 治 体 の み で 復 旧 を 進 め て い く こ と は 非 常 に 困 難 な 状 況 に あ り ま す つ き ま し て は 被 災 し た 文 化 財 の 災 害 復 旧 に つ い て 次 の と お り 要 望 い た し ま す 13
( 1 ) 被 災 した 文 化 財 の 復 旧 に 向 けた 特 別 なる 支 援 崩 壊 倒 壊 し て い る 文 化 財 建 造 物 等 の 復 旧 に は 高 い 専 門 知 識 と 技 術 並 び に マ ン パ ワ ー が 必 要 で あ り 国 被 災 地 自 治 体 及 び 専 門 家 を 含 め た 復 旧 チ ー ム 等 の 組 織 構 築 と 現 地 へ の 常 駐 派 遣 復 旧 技 術 者 従 事 者 の 確 保 な ど 国 による 強 力 な 人 的 支 援 を 求 め ま す ま た 復 旧 に は 多 大 な 経 費 を 要 す る た め 国 指 定 文 化 財 や 国 登 録 文 化 財 に 対 す る 国 庫 補 助 制 度 の 拡 充 や 県 市 町 村 指 定 文 化 財 を 対 象 と す る 財 政 的 支 援 を 求 め ま す ( 2 ) 地 域 に 根 ざした 未 指 定 文 化 財 の 復 旧 への 支 援 圏 域 に は 文 化 財 と し て の 指 定 を 受 け て い な く と も 地 域 に 根 ざし 地 域 住 民 に 愛 さ れ 人 々 の 心 の 拠 り 所 と な る 未 指 定 文 化 財 が 数 多 く 存 在 し て い ま す この 度 の 地 震 ではこれらも 大 きな 被 害 を 受 けました が 国 庫 補 助 制 度 が な い た め 自 治 体 や 所 有 者 の 負 担 が 過 大 と な り そ の 復 旧 は 困 難 を 極 め ま す このような 潜 在 的 価 値 を 有 する 未 指 定 文 化 財 の 早 期 復 旧 が 進 む よ う 財 政 的 支 援 を 求 め ま す 14
圏 域 の 被 害 状 況 熊 本 市 熊 本 城 飯 田 丸 五 階 櫓 宇 土 市 船 場 橋 ( 市 指 定 ) 阿 蘇 市 阿 蘇 神 社 拝 殿 ( 国 指 定 ) 御 船 町 八 勢 目 鑑 橋 ( 県 指 定 ) 菊 陽 町 西 園 寺 左 大 臣 実 晴 男 随 宜 之 墓 ( 町 指 定 ) 山 都 町 通 潤 橋 ( 国 指 定 ) 15
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4 地 域 雇 用 に 対 する 支 援 厚 生 労 働 省 熊 本 県 に 所 在 す る 約 7 6, 0 0 0 の 事 業 所 の う ち 圏 域 に は 約 4 5, 0 0 0 の 事 業 所 が 所 在 し て い ます ま た 熊 本 市 に は 近 隣 市 町 村 か ら 約 4 万 人 が 通 勤 し て い る 一 方 近 隣 市 町 村 に は 熊 本 市 か ら 約 3 万 人 が 通 勤 し て お り 圏 域 全 体 で 一 つ の 経 済 圏 が 形 成 さ れ て い ます 今 回 の 熊 本 地 震 により 多 くの 企 業 事 業 者 が 休 業 を 余 儀 な くされており 営 業 再 開 の 目 途 さえ 立 っていない 企 業 事 業 者 も 多 く 雇 用 の 維 持 が 喫 緊 の 課 題 となっています また 圏 域 内 の 主 要 観 光 地 においては 観 光 業 者 が 被 災 による 休 業 や 風 評 被 害 による 観 光 客 数 の 減 少 により 経 営 困 難 な 状 況 であります こ の よ う な 状 況 に お い て 圏 域 内 の 企 業 事 業 者 で 被 災 等 に よ る 一 時 離 職 者 や 休 業 者 今 後 雇 用 不 安 に よ る 人 口 流 出 が 懸 念 さ れ ま す 今 後 の 復 興 に あ た っ て は 地 域 雇 用 の 安 定 化 が 重 要 な 課 題 で あ る こ と か ら 次 の と お り 要 望 い た し ま す 17
( 1 ) 雇 用 調 整 助 成 金 制 度 や 雇 用 保 険 失 業 給 付 制 度 の 更 なる 拡 充 今 回 の 地 震 に よ り 多 く の 企 業 事 業 者 が 休 業 を 余 儀 な く さ れ て お り 営 業 再 開 の 目 途 さ え 立 っ て い な い 企 業 事 業 者 も 多 く 雇 用 の 維 持 が 喫 緊 の 課 題 と な っ て い ま す そ の た め 雇 用 調 整 助 成 金 制 度 及 び 雇 用 保 険 失 業 給 付 制 度 に 関 し て 支 給 限 度 日 数 の 拡 充 や 助 成 額 の 日 額 単 価 の 引 き 上 げ 等 更 な る 拡 充 を 求 め ま す ( 2 ) 被 災 者 の 就 労 支 援 に つ い て の 財 政 支 援 等 今 回 の 地 震 に よ り 今 後 多 数 の 被 災 した 求 職 者 が 生 じ る こ と が 予 想 さ れ ます こ の た め 被 災 者 等 を 雇 入 れ た 事 業 主 へ 奨 励 金 を 支 給 す る こ と に よ り そ の 再 就 職 を 促 進 す る 必 要 が あ る こ と か ら 東 日 本 大 震 災 と 同 様 当 該 奨 励 金 に つ い て の 財 政 支 援 を 求 め ま す ま た 被 災 者 等 を 対 象 と し た 就 労 説 明 会 等 の 開 催 経 費 や 被 災 企 業 等 の 人 材 確 保 を 目 的 と し た UIJ タ ー ン 就 職 支 援 窓 口 運 営 経 費 な ど 被 災 自 治 体 にとって 自 由 度 の 高 い 就 労 支 援 に 係 る 雇 用 関 連 交 付 金 に 対 す る 財 政 支 援 を 求 めます 18
5 本 格 復 興 に 対 応 した 農 林 水 産 業 の 生 産 基 盤 及 び 共 同 利 用 施 設 の 早 期 復 旧 並 びに 農 林 水 産 業 の 再 開 に 向 けた 支 援 農 林 水 産 省 熊 本 連 携 中 枢 都 市 圏 域 は 温 暖 な 気 候 に 加 え 火 山 灰 の 肥 沃 な 土 壌 を 生 か し た 野 菜 果 樹 等 園 芸 栽 培 が 盛 ん で あ る ほ か 白 川 等 の 一 級 河 川 や 豊 富 な 地 下 水 に も 恵 ま れ そ の 地 下 水 を 利 用 し た 多 様 な 農 作 物 を 生 産 し て い ま す ま た 阿 蘇 や 熊 本 東 部 に お い て は 酪 農 や 肉 牛 等 の 畜 産 業 有 明 海 沿 岸 で は ノリの 養 殖 等 の 漁 業 山 間 部 で は 林 業 と 自 然 を 生 か し た 第 1 次 産 業 が 多 様 な 姿 で 展 開 さ れ て い ま す 特 に 農 業 は 圏 域 を 含 む 熊 本 県 の 主 要 産 業 で あ り 県 の 農 業 産 出 額 は 全 国 第 5 位 を 誇 り 圏 域 外 か ら の 収 入 獲 得 に も 貢 献 しています し か し な が ら 今 回 の 熊 本 地 震 に 加 え 6 月 以 降 の 豪 雨 で 農 地 や 漁 港 関 連 施 設 が 大 き な 被 害 を 受 け 圏 域 の 主 要 産 業 で あ る 農 林 水 産 業 に 多 大 な 損 害 を 与 え て い ま す 特 に 農 業 は 従 前 か ら の 後 継 者 不 足 に 加 え 今 回 の 被 災 に よ り 農 業 者 が 生 産 を 断 念 す る こ と も 懸 念 さ れ る こ と か ら 今 後 離 農 が 加 速 し 耕 作 放 棄 地 の 拡 大 も 懸 念 さ れ ま す つ き ま し て は 農 林 水 産 業 の 生 産 基 盤 や 共 同 利 用 施 設 な ど を 早 期 に 復 旧 す る と と も に 農 林 水 産 業 を 本 格 的 に 再 開 復 興 す る た め 次 の と お り 要 望 い た し ま す 19
(1) 農 地 災 害 等 の 復 旧 に 係 る 支 援 用 排 水 路 やダムをはじめとした 土 地 改 良 施 設 が 甚 大 な 被 害 を 受 け 作 付 けができない 状 況 にあります このため さく 井 等 の 代 替 措 置 を 災 害 復 旧 事 業 に 含 めるとともに 軽 微 な 工 事 も 補 助 対 象 とするよ う 求 めます また 農 業 用 施 設 や 農 地 等 の 災 害 復 旧 事 業 の 推 進 については 国 から 技 術 的 助 言 や 人 的 財 政 的 支 援 をいただいていますが 引 き 続 きの 支 援 を 求 めます さらに 災 害 復 旧 事 業 と 併 せ 将 来 の 営 農 を 見 据 えた 創 造 的 復 興 への 支 援 を 求 めます (2) 経 営 体 育 成 支 援 事 業 に 係 る 要 望 被 災 農 業 者 向 け 経 営 体 育 成 支 援 事 業 で 修 繕 再 建 する 農 機 具 格 納 庫 等 の 被 災 施 設 については 事 業 完 了 まで 相 当 の 期 間 を 要 するため 年 度 内 完 了 の 要 件 を 翌 年 度 まで 延 長 するとともに 被 災 自 治 体 の 財 政 負 担 の 軽 減 を 求 めます (3) 産 地 活 性 化 総 合 対 策 事 業 に 係 る 要 望 水 稲 から 大 豆 などへの 作 物 転 換 については 産 地 活 性 化 総 合 対 策 事 業 ( 平 成 28 年 熊 本 地 震 対 応 産 地 支 援 事 業 )を 活 用 できますが 農 地 の 復 旧 に 数 年 を 要 することから 本 事 業 については 次 年 度 以 降 も 引 続 き 支 援 を 求 めます (4) 施 設 園 芸 産 地 づ く り の 推 進 平 成 28 年 熊 本 地 震 の 被 災 を 受 けて 既 存 園 芸 ハウスへの 防 油 堤 20
の 整 備 等 災 害 に 強 い 施 設 園 芸 産 地 づくりに 対 する 支 援 を 充 実 すると ともに 優 れた 農 業 者 のチャレンジが 実 現 できるよう 高 いレベル にある 農 業 者 の 成 果 目 標 値 のポイントを 改 める 等 予 算 配 分 基 準 の 見 直 しや 十 分 な 予 算 措 置 を 求 めます ( 5 ) 地 域 防 災 拠 点 と し て の 共 同 利 用 施 設 の 利 活 用 の 促 進 地 域 農 業 の 拠 点 である 共 同 利 用 施 設 が 農 業 利 用 に 限 定 されること なく 地 域 住 民 の 生 命 を 守 る 防 災 の 拠 点 施 設 として 有 効 活 用 される よう 関 係 省 庁 と 連 携 して 施 設 の 改 修 整 備 に 支 援 を 行 うよう 求 めま す ( 6 ) 漁 業 者 向 け 経 営 体 育 成 支 援 事 業 への 財 政 的 支 援 今 回 の 地 震 や 豪 雨 により 多 くの 漁 家 で ノリ 乾 燥 機 の 破 損 等 加 工 施 設 が 被 災 し 漁 業 生 産 に 大 きな 支 障 が 生 じています しかし 現 行 制 度 ではノリ 乾 燥 機 の 修 繕 点 検 を 除 き 水 産 用 個 人 施 設 は 災 害 復 旧 事 業 の 対 象 ではないことから 被 災 農 業 者 向 け 経 営 体 育 成 支 援 事 業 の 漁 業 者 版 の 事 業 への 財 政 的 支 援 を 求 めます ( 7 ) 河 川 か ら の 流 入 土 砂 流 木 等 に よ る 漁 場 環 境 悪 化 対 策 の 推 進 白 川 等 の 上 流 部 分 で 地 すべりが 続 いており 河 川 からの 土 砂 流 木 等 の 流 入 による 漁 場 環 境 の 悪 化 に 対 する 対 策 として 平 成 28 年 度 に 引 き 続 き 底 質 改 善 や 作 れいを 継 続 して 実 施 するとともに 災 害 関 連 緊 急 大 規 模 漂 着 流 木 等 処 理 対 策 事 業 及 び 災 害 復 旧 事 業 の 予 算 確 保 を 求 めます さらに 災 害 発 生 時 の 早 急 な 漁 場 環 境 復 旧 と 将 来 にわたる 漁 場 環 21
境 保 全 のため 国 直 営 の 水 産 多 面 的 機 能 発 揮 対 策 事 業 の 実 施 と 事 業 実 施 期 間 の 延 長 を 求 めます ( 8 ) 亀 裂 等 に よ る 山 腹 崩 壊 の 防 止 等 今 回 の 地 震 により 住 宅 に 近 接 する 山 腹 等 に 多 くの 亀 裂 が 発 生 し ています 多 量 の 雨 等 による 山 腹 崩 壊 等 の 危 険 も 予 想 されることか ら 実 態 の 把 握 と 二 次 災 害 防 止 のための 対 策 等 について 支 援 を 求 め ます 22
圏 域 の 被 害 状 況 宇 城 市 用 水 路 にガードレールが 落 下 阿 蘇 市 地 割 れした 水 田 ( 的 石 ) 嘉 島 町 地 割 れした 農 道 山 都 町 地 盤 が 崩 落 した 農 機 具 倉 庫 宇 土 市 土 砂 流 出 により 寸 断 された 農 園 南 阿 蘇 村 土 石 流 による 農 地 流 出 23
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6 公 共 土 木 施 設 等 の 早 期 復 旧 及 び 宅 地 被 害 復 旧 に 係 る 支 援 等 国 土 交 通 省 連 携 中 枢 都 市 圏 構 想 に お い て 人 口 減 少 少 子 高 齢 社 会 が 進 展 す る 中 公 共 交 通 が 地 域 活 性 化 等 に 果 た す 役 割 が 極 め て 重 要 と な っ て い ま す こ の こ と に 鑑 み 将 来 に 亘 っ て 持 続 可 能 な 地 域 公 共 交 通 網 の 形 成 に 向 け て 都 市 圏 域 の 総 合 的 地 域 の 核 となる 熊 本 市 と 熊 本 市 域 内 及 び 近 隣 市 町 村 等 の 地 域 拠 点 を 結 ぶ 基 幹 公 共 交 通 の 機 能 強 化 を 図 る と と も に 各 地 域 拠 点 と 生 活 拠 点 を 結 ぶ 分 か り 易 い バ ス 路 線 や 多 様 な 交 通 手 段 等 に よ る ネ ッ ト ワ ー ク 形 成 を 進 め て い く こ と と し て お り ま し た 今 回 の 熊 本 地 震 に よ り 道 路 橋 梁 河 川 公 園 等 の 一 部 は 通 行 止 め に よ る 交 通 渋 滞 な ど に よ り 住 民 の 日 常 生 活 や 災 害 復 旧 経 済 活 動 等 に 大 き な 影 響 を 及 ぼ し て い ま す また 震 災 か ら 3 ヶ 月 が 経 過 し 被 害 の 実 態 を 把 握 す る 中 宅 地 擁 壁 崩 壊 や 液 状 化 に よ る 宅 地 被 害 の 甚 大 さ が 明 ら か に な っ て き て お り ま す つ き ま し て は 公 共 土 木 施 設 等 の 早 期 復 旧 及 び 被 災 者 の 生 活 再 建 の た め の 宅 地 被 害 の 早 期 復 旧 に 向 け て 次 の と お り 要 望 い た し ま す 25
( 1 ) 災 害 復 旧 の 補 助 採 択 に 至 ら な い 災 害 の 復 旧 費 等 に 対 す る 財 政 支 援 今 回 の 地 震 により 道 路 橋 りょう 河 川 砂 防 港 湾 下 水 道 及 び 都 市 公 園 施 設 等 において 様 々な 被 害 が 発 生 しており 災 害 復 旧 対 応 を 実 施 しているところです しかし 現 行 制 度 では 流 木 や 土 砂 の 除 去 河 川 浚 渫 など 災 害 復 旧 の 補 助 採 択 に 至 らないものや 迂 回 路 の 舗 装 補 修 落 石 の 除 去 いわゆる のみ 災 都 市 公 園 の 記 念 碑 植 栽 港 湾 施 設 などで 補 助 対 象 とならないものがあり 地 方 負 担 が 過 大 となっています そのため 災 害 復 旧 の 補 助 採 択 に 至 らない 災 害 の 復 旧 費 等 に 対 す る 国 の 財 政 支 援 を 求 めます ( 2 ) 宅 地 復 旧 に 係 る 財 政 的 支 援 の 拡 充 大 規 模 盛 土 造 成 地 滑 動 崩 落 防 止 事 業 に 係 る 財 政 支 援 の 拡 充 今 回 の 地 震 により 住 宅 宅 地 の 擁 壁 等 の 転 倒 や 崩 壊 クラッ クの 発 生 など 多 数 の 住 宅 擁 壁 等 の 被 害 とともに 住 宅 団 地 内 に おける 盛 土 部 の 地 すべりが 発 生 しています このまま 放 置 すれ ば 次 期 降 雨 や 余 震 等 により 被 害 が 拡 大 し 周 辺 の 住 家 及 び 各 種 公 共 施 設 等 に 甚 大 な 被 害 が 生 ずる 恐 れがあります しかし 現 行 制 度 の 大 規 模 盛 土 造 成 地 滑 動 崩 落 防 止 事 業 は 国 庫 負 担 率 が1/4と 低 く 地 方 負 担 が 過 大 となります そのため 東 日 本 大 震 災 と 同 様 財 政 的 支 援 の 拡 充 を 求 めま す 26
被 災 宅 地 復 旧 促 進 事 業 ( 公 共 施 設 との 一 体 的 な 整 備 を 行 う 事 業 ) に 係 る 財 政 支 援 今 回 の 地 震 により 大 規 模 な 宅 地 被 害 が 発 生 しています し かしながら 公 共 施 設 に 影 響 を 及 ぼす 宅 地 被 害 であっても 国 庫 補 助 制 度 の 対 象 とならない 場 合 が 多 くあり 多 額 の 自 治 体 負 担 が 必 要 になっています そのため 公 共 施 設 の 安 全 対 策 を 推 進 すべく 公 共 施 設 と 隣 接 宅 地 等 との 一 体 的 整 備 を 行 う 被 災 宅 地 復 旧 促 進 事 業 に 係 る 財 政 的 支 援 を 求 めます 液 状 化 対 策 事 業 に 係 る 財 政 支 援 今 回 の 地 震 により 液 状 化 による 宅 地 への 大 規 模 な 被 害 が 発 生 しています これらの 復 旧 に 際 しては 宅 地 液 状 化 防 止 事 業 の 活 用 を 検 討 していますが 現 行 の 国 庫 補 助 率 は1/4と 低 く 多 額 の 自 治 体 負 担 が 必 要 となっています そのため 東 日 本 大 震 災 や 今 回 の 震 災 を 踏 まえ 液 状 化 対 策 事 業 に 係 る 財 政 支 援 を 求 めます ( 3 ) 熊 本 連 携 中 枢 都 市 圏 の 主 要 幹 線 道 路 の 整 備 促 進 今 回 の 地 震 により 熊 本 連 携 中 枢 都 市 圏 の 物 流 の 要 である 九 州 縦 貫 自 動 車 道 が 寸 断 され 熊 本 都 市 圏 の 交 通 に 深 刻 な 交 通 渋 滞 が 発 生 し 人 や 物 資 の 輸 送 並 びに 緊 急 車 両 等 の 通 行 に 大 きな 影 響 が 生 じるなど 災 害 時 における 既 存 道 路 のネットワークの 脆 弱 性 が 露 呈 されたところです このことから 熊 本 環 状 道 路 や 九 州 縦 貫 自 動 車 道 とのアクセス 道 27
路 などの 熊 本 都 市 圏 の 骨 格 を 形 成 する 道 路 の 早 期 整 備 は 災 害 発 生 時 のリダンダンシーの 確 保 や 道 路 機 能 の 強 化 を 図 る 上 で 非 常 に 重 要 であると 再 認 識 したところです つきましては 国 道 3 号 熊 本 北 バイパスの4 車 線 化 国 道 3 号 植 木 バイパス(3 工 区 ) 及 び 九 州 横 断 自 動 車 道 延 岡 線 の 早 期 完 成 ま た 国 道 3 号 植 木 バイパス(1 工 区 ) 中 九 州 横 断 道 路 ( 熊 本 市 ~ 大 津 町 間 ) 熊 本 環 状 連 絡 道 路 及 び 有 明 海 沿 岸 道 路 (Ⅱ 期 )の 早 期 事 業 化 を 求 めます (4) 集 団 移 転 等 に 対 す る 支 援 住 民 がやむなく 集 団 移 転 を 選 択 した 場 合 において 移 転 に 係 る 経 費 住 宅 再 建 に 係 る 支 援 及 び 事 業 に 関 係 する 事 務 に 対 する 財 政 的 技 術 的 支 援 を 求 めます ( 5 ) 被 災 公 営 住 宅 等 の 災 害 復 旧 費 に 係 る 対 象 事 業 の 拡 充 及 び 国 庫 負 担 率 の か さ 上 げ 等 今 回 の 地 震 により 市 町 村 営 住 宅 のうち 公 営 住 宅 改 良 住 宅 単 独 住 宅 が 大 きな 被 害 を 受 けたところであり 居 住 者 の 安 全 な 生 活 を 取 り 戻 すためには 早 急 な 復 旧 工 事 が 必 要 です 現 行 制 度 上 公 営 住 宅 の 災 害 復 旧 費 に 対 しては 公 営 住 宅 法 によ り 1 戸 あたり11 万 円 以 上 の 補 修 費 用 がかかるものを 対 象 に 1/2の 国 庫 負 担 があり 更 に 激 甚 災 害 に 対 処 するための 特 別 の 財 政 援 助 等 に 関 する 法 律 によりかさ 上 げが 可 能 となっていますが 現 行 の 対 象 事 業 及 び 国 庫 負 担 率 では 多 額 の 自 治 体 負 担 が 必 要 とな ってきます 28
このことから 対 象 事 業 の 拡 充 並 びに 国 庫 負 担 率 かさ 上 げ 及 び かさ 上 げ 算 定 基 準 の 見 直 しを 求 めます また 改 良 住 宅 の 災 害 復 旧 費 に 対 しては 現 行 制 度 上 改 良 住 宅 等 改 善 事 業 により 公 営 住 宅 と 同 様 に1 戸 当 り11 万 円 以 上 の 補 修 費 用 がかかるものを 対 象 に1/2の 国 庫 補 助 があるものの 激 甚 災 害 に 対 処 するための 特 別 の 財 政 援 助 等 に 関 する 法 律 によるかさ 上 げ 措 置 がなく 現 行 の 対 象 事 業 及 び 国 庫 負 担 率 では 多 額 の 自 治 体 負 担 が 必 要 となってきます このことから 対 象 事 業 の 拡 充 並 びに 国 庫 負 担 率 かさ 上 げ 及 び 激 甚 特 例 によるかさ 上 げを 求 めます さらに 単 独 住 宅 の 災 害 復 旧 費 については 国 庫 補 助 制 度 がなく 多 額 の 自 治 体 負 担 が 必 要 となってきます このことから 単 独 住 宅 の 災 害 復 旧 に 係 る 財 政 支 援 を 求 めます 加 えて 市 町 村 営 住 宅 の 復 旧 整 備 については 原 形 復 旧 だけでな く 今 後 の 地 震 台 風 等 に 対 する 将 来 の 安 全 性 や 防 災 に 資 するよう な 復 興 のための 改 良 復 旧 事 業 の 積 極 的 な 採 択 及 び 国 庫 補 助 率 が かさ 上 げされるよう 求 めます 29
圏 域 の 被 害 状 況 美 里 町 崩 落 ( 町 道 福 佐 線 ) 落 石 ( 町 道 萱 野 津 留 線 ) 高 森 町 線 路 に 土 砂 流 入 ( 南 阿 蘇 鉄 道 ) 流 木 土 砂 ( 南 阿 蘇 鉄 道 ) 御 船 町 崩 落 ( 県 道 田 代 御 船 線 ) 崩 落 ( 明 目 野 線 ) 30
甲 佐 町 住 宅 被 害 ( 液 状 化 地 区 ) 河 川 被 害 ( 宮 ノ 尾 川 ) 西 原 村 住 宅 被 害 ( 大 切 畑 地 区 ) 南 阿 蘇 村 土 砂 崩 れ( 阿 蘇 大 橋 周 辺 ) 山 都 町 路 肩 崩 落 ( 白 小 野 鶴 越 線 ) 熊 本 市 宅 地 擁 壁 崩 落 ( 南 区 城 南 町 ) 31