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国 家 戦 略 特 区 における 医 学 部 新 設 の 問 題 点 I. 医 師 養 成 が 過 剰 となる 時 期 の 医 学 部 新 設 目 的 が 不 明 確 な 医 学 部 新 設 は 到 底 認 められない 1. 厚 生 労 働 省 医 療 従 事 者 の 需 給 に 関 する 検 討 会 ( 医 師 需 給 分 科 会 )の 中 間 報 告 において 医 師 の 需 要 と 供 給 は 2024 年 に 均 衡 に 達 する 事 が 明 らかに なっている 2. 医 学 部 は 6 年 教 育 であることから 2018 年 には 医 学 部 定 員 を 削 減 してゆ く 事 が 求 められている 3. 国 の 方 針 では 国 際 的 な 医 療 人 材 の 育 成 を 目 的 とした 際 立 った 特 徴 を 有 する 医 学 部 とすること とされている しかし 既 存 の 80 大 学 医 学 部 ではすでに 国 際 的 な 医 療 人 材 育 成 は 進 んでおりこの 目 的 での 医 学 部 新 設 の 意 味 はない 4. 国 際 的 な 医 療 人 材 の 育 成 を 目 的 とした 際 立 った 特 徴 を 有 する 医 学 部 とす るには 長 期 にわたる 十 分 な 経 験 の 蓄 積 が 求 められ 既 存 の 医 学 部 に 任 せるべきである 5. 新 設 の 医 学 部 では 前 述 の 目 的 を 十 分 に 達 成 することは 困 難 である 6. 留 学 生 の 受 け 入 れは 既 に 既 存 の 医 学 部 で 進 んでいる 7. 従 って 医 学 部 新 設 は 認 められない II. 第 190 回 国 会 で 国 際 医 療 福 祉 大 学 医 学 部 の 設 置 認 可 の 差 し 止 めに 関 する 請 願 ( 受 理 番 号 3431)が 提 出 されている ( 資 料 1) 1. 平 成 二 十 五 年 九 月 に 成 田 市 が 国 際 医 療 福 祉 大 学 と 共 同 で 提 出 した 国 際 医 療 学 園 都 市 構 想 の 内 容 は 入 学 定 員 百 四 十 名 のうち 百 二 十 名 は 国 内 の 医 師 不 足 の 解 消 を 図 るため 地 域 医 療 の 担 い 手 として 教 育 すると 記 され ている これは 内 閣 府 文 部 科 学 省 及 び 厚 生 労 働 省 が 平 成 二 十 七 年 七 月 三 十 一 日 付 けで 定 めた 国 家 戦 略 特 別 区 域 における 医 学 部 新 設 に 関 す る 方 針 に 明 確 に 反 しており 認 められない 2. 地 域 医 療 の 実 情 を 無 視 した 医 学 部 及 び 附 属 病 院 の 設 置 により 地 域 医 療 崩 壊 の 危 惧 があり 認 められない 1

III. 前 述 の 如 く 医 学 部 新 設 を 容 認 している 訳 ではないが 国 家 戦 略 特 区 による 医 学 部 新 設 については 国 会 答 弁 で 確 約 している 様 に 平 成 27 年 7 月 31 日 付 け 国 の 方 針 に 厳 格 に 従 う 事 を 求 める 1. 平 成 27 年 7 月 31 日 付 内 閣 府 文 部 科 学 省 厚 生 労 働 省 方 針 ( 資 料 2)では 一 般 の 臨 床 医 の 養 成 確 保 を 主 たる 目 的 とする 既 存 の 医 学 部 とは 次 元 の 異 なる 国 際 的 な 医 療 人 材 の 育 成 を 目 的 とした 際 立 った 特 徴 を 有 する 医 学 部 とすること とされている 2. 本 問 題 については 第 190 回 国 会 で 3 通 の 質 問 主 意 書 ( 内 閣 参 質 190 第 17 号 第 86 号 第 87 号 )が 提 出 ( 資 料 3,4,5)され さらに 参 議 院 第 6 回 予 算 委 員 会 参 議 院 第 16 回 内 閣 委 員 会 で 桜 井 充 議 員 から 質 疑 が 行 われた それぞれ 内 閣 総 理 大 臣 大 臣 副 大 臣 等 からの 答 弁 が 行 われ ている 3. 以 下 の 国 会 答 弁 では 答 弁 者 いずれもが 平 成 27 年 7 月 31 日 付 内 閣 府 文 部 科 学 省 厚 生 労 働 省 の 方 針 である 一 般 の 臨 床 医 の 養 成 確 保 を 主 たる 目 的 とする 既 存 の 医 学 部 とは 次 元 の 異 なる 国 際 的 な 医 療 人 材 の 育 成 を 目 的 とした 際 立 った 特 徴 を 有 する 医 学 部 とする ことを 厳 密 に 守 る 事 を 確 約 しており 国 会 答 弁 を 遵 守 することは 当 然 である i. 内 閣 参 質 190 第 17 号 に 対 する 安 倍 晋 三 内 閣 総 理 大 臣 からの 答 弁 国 家 戦 略 特 別 区 域 における 医 学 部 新 設 に 関 する 方 針 ( 平 成 27 年 7 月 31 日 内 閣 府 文 部 科 学 省 厚 生 労 働 省 決 定 )は 国 家 戦 略 特 区 の 趣 旨 を 踏 まえた 国 際 的 な 医 療 人 材 育 成 のための 医 学 部 新 設 の 方 針 として 定 めた ( 資 料 6) ii. 内 閣 参 質 190 第 86 号 に 対 する 安 倍 晋 三 内 閣 総 理 大 臣 からの 答 弁 留 学 生 を 含 めた 学 生 全 員 に 対 して 国 際 的 な 医 療 人 材 の 育 成 のため の 教 育 が 行 われる 予 定 であると 承 知 している ( 資 料 7) iii. 内 閣 参 質 190 第 87 号 に 対 する 安 倍 晋 三 内 閣 総 理 大 臣 からの 答 弁 留 意 点 への 対 応 状 況 について 確 認 を 行 ったところであり 留 学 生 を 含 めた 学 生 全 員 に 対 して 国 際 的 な 医 療 人 材 の 育 成 のための 教 育 が 行 われる 予 定 であると 承 知 している ( 資 料 8) 2

iv. 参 議 院 第 6 回 予 算 委 員 会 ( 資 料 9) 質 問 : 特 区 における 医 学 部 新 設 に 関 する 方 針 というものがございま して この 方 針 を 見 る 限 り この 文 章 を 読 む 限 りにおいては いわゆ る 一 般 の 医 療 者 の 育 成 はできないことになっていますがそれでよろ しいのでしょうか 答 弁 ( 内 閣 地 方 創 生 推 進 室 川 上 尚 貴 室 長 代 理 ):ご 指 摘 のとおりで ございます 質 問 :( 養 成 する 医 師 は) 一 般 的 な 国 内 医 療 に 携 わる 人 ではないとう 認 識 でよろしいんですね 答 弁 ( 内 閣 地 方 創 生 推 進 室 川 上 尚 貴 室 長 代 理 ): 一 般 的 なというこ とではございませんで 国 際 的 な 医 療 人 材 の 育 成 ための 医 学 部 とい う 位 置 づけというふうに 承 知 しているところでございます 質 問 :その 方 々( 卒 業 生 )は 医 者 になった 後 に 地 域 医 療 に 携 さわる とか そういうことはしないということでよろしいんですね 答 弁 ( 厚 生 労 働 省 神 田 裕 二 医 政 局 長 ): 一 般 的 な 診 療 に 従 事 すると いうことを 主 目 的 としているものではございません 質 問 : 今 この 方 針 に 則 っている 枠 は 20 名 で 残 りの 120 名 は 一 般 の 臨 床 医 と 私 は 聞 いていますが そうことであればとても 認 められ ないという 認 識 でよろしいんですね 答 弁 ( 国 務 大 臣 馳 浩 ): 入 学 定 員 140 人 の 全 員 を 対 象 として 国 際 的 な 医 療 人 材 の 育 成 のための 教 育 を 行 うということについて 昨 年 11 月 に 関 係 3 省 で 確 認 を 行 っております v. 参 議 院 第 16 回 内 閣 委 員 会 ( 資 料 10) 質 問 : 医 師 の 受 給 の 問 題 で 医 学 部 の 新 設 はもうしませんというその ルールそのものがまちがいだから だから 特 区 で 穴 を 埋 めようとし ている その 認 識 でいいですね 答 弁 ( 梅 田 珠 実 厚 生 労 働 大 臣 官 房 審 議 官 ): 今 回 新 設 が 予 定 されて いる 医 学 部 につきましては 昨 年 7 月 に 内 閣 府 文 部 科 学 省 および 厚 生 労 働 省 の3 府 省 で 合 意 した 国 家 戦 略 特 別 区 域 における 医 学 部 新 設 に 関 する 方 針 におきまして 国 家 戦 略 特 区 の 趣 旨 を 踏 まえた 国 際 的 な 3

医 療 人 材 の 育 成 を 行 う そして 一 般 の 臨 床 医 の 養 成 確 保 を 主 たる 目 的 とする 既 存 の 医 学 部 とは 次 元 が 異 なるものとするとされておりま す 質 問 : 特 区 に 従 えば 国 際 的 な 医 療 をやる 人 たちしか 育 てないはずの 大 学 なんです しかし 今 の 申 請 は この 国 際 的 なことをやる 人 達 の 定 数 はわずか 20 一 般 の 医 者 を 120 育 てるといって 出 してきている んですよ だからこれは 三 省 合 意 が 平 成 27 年 7 月 31 日 に 出 されて いますが これに 全 く 違 反 しています 一 般 の 医 学 部 を 本 当 はつくり たかったから ただ 単 純 に 特 区 を 悪 用 して 圧 力 をかけて こういう ことをやってきているんじゃないかと 思 っているんですよ 3 省 で 合 意 した 内 容 から 読 めば 一 文 たりとも 一 般 の 医 師 を 育 てるとは 書 い ておりません 3 省 の 合 意 はちゃんと 守 って 下 さるんでしょうね? 答 弁 ( 副 大 臣 義 家 弘 介 ): 国 家 戦 略 特 区 で 新 設 する 国 際 的 な 医 療 人 材 の 育 成 という 趣 旨 を 踏 まえた 医 学 部 であるかどうか その 教 育 内 容 について 適 切 に 判 断 して 参 りたいと 思 っております IV. 前 述 した 国 会 答 弁 を 遵 守 するためにも 国 家 戦 略 特 区 における 医 学 部 では 育 成 する 医 師 は 地 域 医 療 を 担 う 一 般 の 医 師 の 育 成 は 出 来 ないとするルール を 定 めることを 強 く 求 める V. 医 学 部 新 設 を 容 認 している 訳 ではないが 特 殊 な 医 療 人 材 の 育 成 のための 医 学 部 であれば 定 員 は 限 定 的 とすべきであり 例 えば 定 員 40 名 とする 等 適 切 な 定 員 規 模 とすることを 強 く 求 める 1. 3 省 合 意 による 国 の 方 針 を 厳 格 に 守 ったとしても 140 名 の 入 学 定 員 は 常 識 を 逸 脱 している 2. 新 医 師 確 保 総 合 対 策 (2006) 緊 急 医 師 確 保 総 合 対 策 (2007)での 暫 定 的 定 員 増 が 認 められる 以 前 の 既 存 の 医 学 部 定 員 は 基 本 一 校 100 名 である 3. 昨 年 特 例 で 認 められた 東 北 医 科 薬 科 大 学 でも 東 北 地 方 における 医 学 部 設 置 に 係 る 構 想 審 査 会 構 想 審 査 結 果 の 指 摘 ( 入 学 定 員 について 臨 時 定 員 20 名 を 設 定 せず 100 名 の 定 員 で 開 学 すること)を 受 け 100 名 定 員 で 開 学 している 4. 一 般 の 臨 床 医 の 養 成 確 保 を 主 たる 目 的 とする 既 存 の 医 学 部 とは 次 元 の 異 なる 国 家 戦 略 特 区 の 趣 旨 を 踏 まえた 特 殊 ( 国 際 的 )な 医 療 人 材 の 育 成 のための 医 師 養 成 であれば 定 員 は 限 定 的 とすべきである 4

VI. 大 学 設 置 審 議 会 にあっては 国 家 戦 略 特 区 で 新 設 する 国 際 的 な 医 療 人 材 の 育 成 という 趣 旨 を 踏 まえた 医 学 部 であるかどうか その 教 育 内 容 について 適 切 に 判 断 して 参 りたいと 思 っております 旨 の 義 家 弘 介 文 部 科 学 副 大 臣 答 弁 ( 資 料 10)を 重 く 受 け 止 め 教 育 内 容 が 国 家 戦 略 特 区 で 新 設 する 国 際 的 な 医 療 人 材 の 育 成 という 趣 旨 を 踏 まえた 医 学 部 であるかどうか を 厳 密 に 判 断 されることを 望 む さらに 入 学 者 全 員 を 対 象 として 国 際 的 な 医 療 人 材 の 育 成 のための 教 育 を 行 うということについて 昨 年 11 月 に 関 係 3 省 で 確 認 を 行 っております 旨 の 馳 浩 文 部 科 学 大 臣 答 弁 ( 資 料 9)を 受 け 入 学 者 全 員 に 国 際 的 な 医 療 人 材 の 育 成 のための 教 育 を 行 う 教 育 内 容 になっているか また 育 成 する 医 師 は 地 域 医 療 を 担 う 一 般 の 医 師 の 育 成 は 出 来 ない 事 が 担 保 されているか を 厳 密 に 判 断 されることを 望 む 5