中教審、「専門職業大学」創設を答申!|旺文社教育情報センター



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平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

公表表紙

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16 日本学生支援機構

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●幼児教育振興法案

18 国立高等専門学校機構

m07 北見工業大学 様式①

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

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公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

Microsoft PowerPoint - 【資料5】社会福祉施設職員等退職手当共済制度の見直し(案)について

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(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

03 平成28年度文部科学省税制改正要望事項

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就 学 前 教 育 保 育 の 実 施 状 況 ( 平 成 23 年 度 ) 3 歳 以 上 児 の 多 く(4 歳 以 上 児 はほとんど)が 保 育 所 又 は 幼 稚 園 に 入 所 3 歳 未 満 児 (0~2 歳 児 )で 保 育 所 に 入 所 している 割 合 は 約 2 割 就 学

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

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別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

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スライド 1

学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知)

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●電力自由化推進法案

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新 行 財 政 改 革 推 進 大 綱 実 施 計 画 個 票 取 組 施 策 国 や 研 究 機 関 への 派 遣 研 修 による 資 質 向 上 の 推 進 鳥 インフルエンザ 等 新 たな 感 染 症 等 に 対 する 検 査 技 術 の 習 得 など 職 員 の 専 門

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セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

Taro-08国立大学法人宮崎大学授業

文化政策情報システムの運用等

本 校 の 沿 革 昭 和 21 年 昭 和 49 年 昭 和 54 年 昭 和 60 年 平 成 9 年 平 成 11 年 平 成 18 年 北 海 道 庁 立 農 業 講 習 所 として 発 足 北 海 道 立 農 業 大 学 校 に 改 組 修 業 年 限 を1 年 制 から2 年 制 に 改

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

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3 体 制 整 備 等 (1) 全 ての 特 定 事 業 主 が 共 同 して 取 組 むものとする () 総 務 部 人 事 管 理 室 人 事 課 を 計 画 推 進 の 主 管 課 とし 全 ての 市 職 員 により 推 進 する (3) 実 施 状 況 を 把 握 し 計 画 期 間 中 で

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国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

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別 添 1 女 性 国 家 公 務 員 の 登 用 状 況 資 料 1 指 定 職 に 占 める 女 性 の 割 合 は3.0%( 平 成 27 年 11 月 1 日 現 在 ) ( 前 年 9 月 1 日 現 在 から0.2ポイント 増 ) 本 省 課 室 長 相 当 職 以 上 に 占 める 女

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

参 考 様 式 再 就 者 から 依 頼 等 を 受 けた 場 合 の 届 出 公 平 委 員 会 委 員 長 様 年 月 日 地 方 公 務 員 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 261 号 ) 第 38 条 の2 第 7 項 規 定 に 基 づき 下 記 のとおり 届 出 を します この

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

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02【発出】280328福島県警察職員男女共同参画推進行動計画(公表版)

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70 愛媛大学

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1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

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技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

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80 鹿児島大学

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(2) 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 保 育 の 必 要 な 子 どものいる 家 庭 だけでなく 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 のために 利 用 者 支 援 事 業 や 地 域 子 育 て 支 援 事 業 な

別記

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一般競争入札について

ず 第 1 段 階 目 の 選 抜 に 係 る 額 は4,000 円 とし 第 2 段 階 目 の 選 抜 に 係 る 額 は13,000 円 と する 4 第 1 項 に 規 定 する 幼 稚 園 小 学 校 及 び 中 学 校 並 びに 特 別 支 援 学 校 の 小 学 部 中 学 部 及 び

学校法人日本医科大学利益相反マネジメント規程

1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

1. 中 小 企 業 等 経 営 強 化 法 の 目 的 (1) 生 産 性 向 上 の 必 要 性 (3) 業 種 別 の 経 営 課 題 への 対 応 少 子 高 齢 化 人 手 不 足 等 の 状 況 において 効 果 的 に 付 加 価 値 を 生 み 出 せるよう 製 造 業 はもとより

定款

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 法 人 の 長 A 18,248 11,166 4, ,066 6,42

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設


第2分野 男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識の改革

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

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企 画 課 企 画 部 満 了 2 55 総 務 部 企 画 室 設 置 認 可 学 部 佐 賀 大 学 附 属 図 書 館 医 学 分 館 設 置 申 請 書 企 画 室 企 画 調 査 係 2004/4/1 30 年 2005/4/1 2035/3/31 ファイル 事 務 室 企 画 部 企 画

厚 生 年 金 は 退 職 後 の 所 得 保 障 を 行 う 制 度 であり 制 度 発 足 時 は 在 職 中 は 年 金 を 支 給 しないこととされていた しかしながら 高 齢 者 は 低 賃 金 の 場 合 が 多 いと いう 実 態 に 鑑 み 在 職 者 にも 支 給 される 特 別

3 独 占 禁 止 法 違 反 事 件 の 概 要 (1) 価 格 カルテル 山 形 県 の 庄 内 地 区 に 所 在 する5 農 協 が, 特 定 主 食 用 米 の 販 売 手 数 料 について, 平 成 23 年 1 月 13 日 に 山 形 県 酒 田 市 所 在 の 全 国 農 業 協

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

共 通 認 識 1 官 民 較 差 調 整 後 は 退 職 給 付 全 体 でみて 民 間 企 業 の 事 業 主 負 担 と 均 衡 する 水 準 で あれば 最 終 的 な 税 負 担 は 変 わらず 公 務 員 を 優 遇 するものとはならないものであ ること 2 民 間 の 実 態 を 考

Ⅱ. 公 表 方 法 等 について( ガイドラインの 要 旨 ) 1. 趣 旨 国 立 大 学 法 人 等 の 役 員 の 報 酬 等 及 び 職 員 の 給 与 の 水 準 に 関 する 情 報 を, 国 民 及 び 関 係 者 に 分 かりやすく 提 供 するもの 2. 公 表 されるべき 事

推 進 項 目 15 人 材 育 成 の 強 化 重 要 A 番 号 取 組 事 業 名 151 職 員 の 専 門 性 向 上 作 成 日 H 更 新 日 H 担 当 部 署 32 総 務 部 人 事 課 責 任 者 吉 田 克 夫 担 当 者 人 事 人 材 育 成 担

( 教 育 職 員 免 許 状 の 取 得 ) 第 9 条 教 育 職 員 免 許 状 ( 幼 稚 園 教 諭 二 種 免 許 状 )を 取 得 しようとする 者 は 教 育 職 員 免 許 法 に 基 づき 別 表 2に 掲 げる を 修 得 しなければならない 2 教 育 職 員 免 許 状 の

社 会 保 障 税 一 体 改 革 ( 年 金 分 野 )の 経 緯 社 会 保 障 税 一 体 改 革 大 綱 (2 月 17 日 閣 議 決 定 ) 国 年 法 等 改 正 法 案 (2 月 10 日 提 出 ) 法 案 を 提 出 する または 法 案 提 出 を 検 討 する と された 事

3. 選 任 固 定 資 産 評 価 員 は 固 定 資 産 の 評 価 に 関 する 知 識 及 び 経 験 を 有 する 者 のうちから 市 町 村 長 が 当 該 市 町 村 の 議 会 の 同 意 を 得 て 選 任 する 二 以 上 の 市 町 村 の 長 は 当 該 市 町 村 の 議

自衛官俸給表の1等陸佐、1等海佐及び1等空佐の(一)欄又は(二)欄に定める額の俸給の支給を受ける職員の占める官職を定める訓令

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学校安全の推進に関する計画の取組事例

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官報掲載【セット版】

Transcription:

今 月 の 視 点 -115 中 教 審 専 門 職 業 大 創 設 を 答 申! 既 存 の 大 体 系 に 位 置 付 け 31 年 度 開 目 指 す! 旺 文 社 教 育 情 報 センター 28 年 7 月 中 教 審 北 山 禎 介 会 長 は 28 年 5 月 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 う 新 たな 高 等 教 育 機 関 として 専 門 職 業 大 仮 称 専 門 職 業 短 期 大 仮 称 の 創 設 を 馳 浩 文 部 科 相 に 答 申 した 新 機 関 は 既 存 の 大 体 系 に 位 置 付 け 大 相 当 は4 年 制 短 大 相 当 は2 年 又 は3 年 制 で 31 年 度 の 開 を 目 指 す 4 年 制 は 企 業 内 実 習 などを 600 時 間 以 上 実 習 等 の 科 目 履 修 を 卒 業 単 位 の3~4 割 程 度 以 上 とすることなどを 義 務 付 ける 大 体 系 に 新 たな 類 型 が 制 度 化 されるのは 昭 和 391964 年 の 短 期 大 以 来 55 年 ぶりとなる ここでは 答 申 の 概 要 大 等 と 社 会 職 業 との 接 続 の 状 況 高 等 教 育 における 実 践 的 な 職 業 教 育 の 在 り 方 を 巡 るこれまでの 経 緯 などについて 整 理 した < 社 会 経 済 の 変 化 に 即 応 した 質 の 高 い 職 業 人 の 育 成 > 〇 社 会 産 業 構 造 の 変 貌 成 熟 社 会 にあって 課 題 先 進 国 であるともいわれている 我 が 国 では 超 高 齢 社 会 や 少 子 化 の 拡 大 による 生 産 年 齢 人 口 の 減 少 日 本 型 雇 用 慣 行 の 変 容 企 業 内 教 育 訓 練 の 縮 小 職 業 能 力 の 高 度 化 複 雑 化 などの 国 内 状 況 に 加 え グローバル 化 やイノベーションの 進 展 な どの 世 界 的 状 況 も 含 めて 社 会 産 業 構 造 や 職 業 を 取 り 巻 く 環 境 が 急 激 に 変 化 している 一 方 社 会 の 成 熟 化 に 伴 う 個 人 の 価 値 観 やライフスタイルの 多 様 化 で 仕 事 と 生 活 の 調 和 が 重 視 され 仕 事 以 外 の 時 間 をいかに 創 造 的 かつ 生 産 的 に 過 ごすかということの 重 要 性 が 増 してきている 〇 中 教 審 への 諮 問 文 科 省 は 上 記 のような 状 況 を 踏 まえて 27 年 4 月 中 教 審 に 個 人 の 能 力 と 可 能 性 を 開 花 させ 全 員 参 加 による 課 題 解 決 社 会 を 実 現 するための 教 育 の 多 様 化 と 質 保 証 の 在 り 方 に ついて を 諮 問 した 諮 問 内 容 は 大 きく 2 つに 分 かれており 第 1 部 は 社 会 経 済 の 変 化 に 伴 う 人 材 需 要 に 即 応 した 質 の 高 い 職 業 人 の 育 成 について / 第 2 部 は 生 涯 を 通 じた びによる 可 能 性 の 拡 大 自 己 実 現 及 び 社 会 貢 献 地 域 課 題 解 決 に 向 けた 環 境 整 備 について である 本 稿 では 諮 問 の 第 1 部 について 取 り 上 げる 審 議 事 項 は 次 のような 内 容 である - 1 -

産 業 経 済 の 状 況 により 変 化 が 激 しい 社 会 の 多 様 な 人 材 ニーズに 対 応 し 各 職 業 分 野 の 特 性 を 踏 まえた 質 の 高 い 職 業 人 養 成 を 行 うことができる 制 度 設 計 について 現 在 の 大 の 制 度 や 体 系 との 関 係 を 踏 まえ 高 等 教 育 機 関 としての 教 育 の 質 を 確 保 し 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 う 新 たな 高 等 教 育 機 関 以 下 新 機 関 における 修 成 果 が 国 際 的 にも 国 内 的 にも 適 切 な 評 価 を 受 けられる 制 度 の 在 り 方 について 専 門 高 生 を 含 む 高 生 の 進 路 の 選 択 肢 拡 大 や より 高 度 な 技 術 や 知 識 の 習 得 を 目 指 して び 直 す 際 に 就 職 後 も 社 会 人 が 習 しやすい 仕 組 みについて その 他 新 機 関 の 制 度 化 に 関 し 必 要 な 事 項 について 専 門 職 業 大 答 申 中 教 審 は 上 記 のような 審 議 事 項 の 検 討 議 論 を 約 1 年 にわたり 行 い 28 年 5 月 社 会 経 済 の 変 化 に 伴 う 人 材 需 要 に 即 応 した 質 の 高 い 専 門 職 業 人 養 成 のための 新 たな 高 等 教 育 機 関 の 制 度 化 について を 答 申 した 以 下 専 門 職 業 大 答 申 当 答 申 は 第 Ⅰ 章 :21 世 紀 を 生 きる 職 業 人 を 取 り 巻 く 状 況 と 今 後 の 職 業 人 材 養 成 / 第 Ⅱ 章 : 高 等 教 育 における 職 業 人 養 成 の 現 状 と 課 題 / 第 Ⅲ 章 : 新 たな 高 等 教 育 機 関 の 制 度 化 の 方 向 性 / 第 Ⅳ 章 : 新 たな 高 等 教 育 機 関 の 制 度 設 計 等 の 4 部 構 成 である ここでは 第 Ⅲ 章 と 第 Ⅳ 章 を 中 心 に その 概 要 を 以 下 にまとめた < 実 践 的 職 業 教 育 の 高 等 教 育 機 関 化 の 方 向 性 > 大 等 における 質 の 高 い 職 業 人 の 養 成 は 高 等 教 育 の 抱 える 主 要 な 課 題 のひとつとされ これまでにも 職 業 教 育 キャリア 教 育 に 関 する 様 々な 提 言 や 方 策 が 講 じられてきた 後 述 一 方 既 存 の 高 等 教 育 機 関 では 十 分 に 対 応 できない 課 題 があるとの 指 摘 もなされてきた 専 門 職 業 大 答 申 では 新 機 関 の 制 度 化 の 方 向 性 として 養 成 すべき 人 材 像 と 推 進 すべき 教 育 の 特 性 の 明 確 化 当 該 機 関 の 大 体 系 への 位 置 付 け について そ の 基 本 的 な 考 え 方 を 次 のように 示 している 〇 養 成 すべき 人 材 像 企 業 等 で 果 たす 役 割 新 機 関 は 専 門 職 業 人 の 生 産 性 向 上 競 争 力 強 化 に 貢 献 することを 役 割 としており 特 に 当 該 機 関 の 教 育 では 専 門 職 業 人 の 専 門 性 によって 企 業 等 の 現 場 レベルでの 改 善 革 新 を 牽 引 していく 層 の 養 成 資 質 向 上 等 に 主 な 重 点 を 置 くとしている このような 人 材 は 専 門 的 な 職 業 を 担 うスペシャリストとして 理 論 の 裏 打 ちと 優 れた 技 能 等 を 強 みに 例 えば 次 のような 側 面 から 事 業 活 動 を 先 導 する 役 割 が 期 待 されるという < 新 機 関 で 養 成 する 人 材 に 将 来 的 に 期 待 する 役 割 > 生 産 サービスの 現 場 で 中 核 的 な 役 割 を 担 う 人 材 等 として 生 産 サービスの 工 程 の 改 善 やこれを 通 じた 生 産 性 の 向 上 高 度 な 技 能 や 洗 練 された 技 術 ノウハウによる 優 れた 商 品 サービスの 提 供 など その 専 門 性 をもって 自 ら 事 業 を 営 み 又 はこれを 補 佐 する 人 材 として 新 たな 付 加 価 値 の 創 造 これを 活 かした 新 しい 商 品 サービスの 考 案 新 規 事 業 の 創 出 強 みのある 製 品 サービスを 活 かした 新 規 市 場 の 開 拓 など - 2 -

成 長 分 野 等 で 求 められる 人 材 例 IT 分 野 : 新 たなアイデアの 構 想 提 案 等 も 行 うプログラマーやCGデザイナー 等 / 観 光 分 野 : 接 客 のプロとして 活 躍 するとともに 現 場 におけるサービス 向 上 の 先 導 役 を 果 たす 人 材 / 農 業 分 野 : 農 産 物 を 生 産 しつつ 直 売 や 加 工 品 開 発 等 の 事 業 も 手 掛 け 高 付 加 価 値 化 販 路 拡 大 等 を 先 導 する 人 材 など 職 業 人 としての 観 点 これからの 職 業 人 は 変 化 の 激 しい 経 済 社 会 の 中 自 立 した 職 業 人 として 積 極 的 能 動 的 に 自 己 のキャリア 形 成 を 図 っていくことを ますます 求 められるようになるという 新 機 関 では 生 涯 にわたる 職 業 生 活 を 通 じ 社 会 経 済 の 変 化 に 対 応 しつつ 継 続 的 にス キルアップを 図 りながら 自 らのキャリアを 主 体 的 に 切 り 拓 いていける 人 材 を 養 成 するこ とが 特 に 重 要 になるとしている 経 済 社 会 で 果 たす 役 割 新 機 関 で 養 成 された 人 材 は 上 記 のような 事 業 活 動 や 職 業 生 活 を 通 じ 国 の 経 済 成 長 を 支 え 地 域 の 発 展 にも 貢 献 することになるとしている また これらの 人 材 が 事 業 現 場 を 先 導 していくことで 事 業 実 務 を 担 う 専 門 人 材 全 体 の 底 上 げに 資 するとしている 更 に 産 業 の 生 産 性 を 押 し 上 げ 地 域 の 強 みを 活 かした 産 業 の 振 興 等 にもつながるものと 期 待 されるという 〇 推 進 すべき 教 育 新 機 関 の 教 育 では 企 業 等 で 求 められる 実 践 性 を 身 に 付 けさせるため 特 定 の 職 業 分 野 における 専 門 性 の 陶 冶 と 専 門 性 の 枠 に 止 まらないより 広 い 基 礎 教 養 の 涵 養 とを 同 時 に 実 現 する 必 要 があるとしている また 技 能 の 教 育 と 問 の 教 育 の 双 方 を 結 びつけることで 新 た な 職 業 教 育 のモデルを 構 築 していくことも 期 待 されるという 新 機 関 はこうした 観 点 から 次 のような 教 育 機 能 を 総 合 的 に 担 う 必 要 があるとしている 専 門 職 業 を 担 うための 高 度 で 実 践 的 な 技 能 を 育 成 し 産 業 構 造 人 材 需 要 の 変 化 に 対 応 した 人 材 養 成 を 行 う 実 践 力 を 裏 付 ける 理 論 面 への 理 解 を 深 化 させたり 変 化 する 状 況 の 中 知 識 技 能 や 教 養 を 結 び 付 けて 課 題 解 決 につなげる 総 合 力 を 養 ったりする 幅 のある 基 礎 力 や 職 業 人 に 必 要 な 教 養 を 育 むとともに 職 業 の 高 度 化 等 に 対 応 した びを 生 涯 にわたり 継 続 するための 基 礎 を 培 う キャリア アップやキャリア 変 更 職 場 復 帰 等 を 目 指 す 社 会 人 のための 多 様 な び 直 し 機 会 を 提 供 する 〇 大 体 系 への 位 置 付 け 新 機 関 は 教 養 や 理 論 にも 裏 付 けられた 実 践 力 を 育 成 するものであることなどを 踏 まえ 大 体 系 の 一 部 をなす 機 関 として その 制 度 設 計 を 図 り 従 来 の 大 と 同 等 の 評 価 を 得 られるようにすることが 適 切 であるとしている 大 には 国 際 的 な 共 通 概 念 が 存 在 する 大 体 系 の 機 関 は 術 に 基 づく 理 論 の 教 育 や 教 養 教 育 を 行 うことを 特 徴 とするほか 高 等 教 育 機 関 のうち 位 授 与 権 を 持 つ - 3 -

ものは 基 本 として 大 体 系 の 機 関 に 限 られる 大 体 系 に 位 置 付 けることは こうした 世 界 の 大 の 標 準 的 な 在 り 方 を 踏 まえることに もなり 当 該 機 関 の 国 際 通 用 性 を 高 めることにつながるとしている 更 に 高 等 教 育 の 多 様 な 発 展 に 資 するとともに 生 の 将 来 にとっても 有 益 であり 保 護 者 等 のニーズや 期 待 にも 応 えることとなるという とりわけ 多 様 な 生 集 団 による 質 の 高 い 教 育 を 展 開 するため 優 秀 な 外 国 人 留 生 の 獲 得 を 目 指 すなどの 場 合 には その 修 了 により 位 を 得 られるようにすることが 非 常 に 重 要 になるとしている 図 3 参 照 < 新 たな 高 等 教 育 機 関 の 制 度 設 計 > 表 1 図 1 参 照 〇 基 本 的 な 視 点 専 門 職 業 大 答 申 は 新 機 関 では 前 述 した 養 成 すべき 人 材 像 や 推 進 すべき 教 育 の 在 り 方 を 踏 まえ 変 化 に 対 応 できる 実 践 的 な 専 門 職 業 人 養 成 を 進 めていくうえで 次 のような 資 質 能 力 を 育 成 することが 適 当 であるとしている < 新 機 関 で 身 に 付 けさせるべき 資 質 能 力 > 1 専 門 とする 特 定 の 職 業 一 定 の 産 業 職 業 分 野 に 関 して 身 に 付 けさせる 能 力 ➀ 専 門 とする 特 定 の 職 業 職 種 に 関 し 高 度 な 専 門 的 知 識 等 を 与 え 理 解 を 深 化 専 門 高 度 化 特 定 の 職 業 における 高 度 で 専 門 的 な 知 識 理 解 等 例 当 該 職 業 に 関 する 理 論 への 深 い 理 解 分 析 的 批 判 的 能 力 など ➁ 専 門 とする 特 定 の 職 業 職 種 に 関 し 卓 越 した 技 能 等 を 育 成 するとともに 実 践 的 な 対 応 力 を 強 化 実 践 力 強 化 特 定 の 職 業 における 卓 越 した 技 能 等 と 実 践 的 な 対 応 力 例 生 産 サービスの 現 場 で 培 う 高 度 な 技 能 など ➂ 一 定 の 産 業 職 業 分 野 例 えば 情 報 分 野 保 健 分 野 などに 関 し 当 該 分 野 全 般 の 又 は その 関 連 の 基 礎 知 識 技 能 等 を 育 成 分 野 全 般 の 精 通 等 当 該 職 業 分 野 全 般 の 知 識 技 能 等 例 当 該 分 野 内 における 各 職 種 等 全 般 の 基 礎 的 な 理 論 共 通 的 な 技 能 等 開 業 等 に 際 して 必 要 となる 他 分 野 簿 記 会 計 経 営 などの 基 礎 知 識 技 能 等 など ➃ 職 業 に 関 する 実 践 的 な 技 能 や 実 践 知 と 理 論 知 教 養 等 を 統 合 し それらの 活 用 により 現 実 の 複 雑 な 課 題 の 解 決 や 新 たな 手 法 等 の 創 造 に 結 び 付 けることのできる 総 合 的 な 能 力 を 育 成 総 合 力 強 化 理 論 と 実 践 を 結 び 付 ける 総 合 的 な 能 力 例 高 度 かつ 実 践 的 な 課 題 発 見 解 決 能 力 新 たな 付 加 価 値 や 商 品 サービス 生 産 手 法 等 の 創 出 改 善 を 推 し 進 める 創 造 的 な 能 力 など 2 職 業 人 として 共 通 に 身 に 付 けさせる 能 力 ➄ 職 業 人 として 共 通 に 求 められる 基 礎 的 汎 用 的 能 力 や 教 養 主 体 的 なキャリア 形 成 を 図 るため に 必 要 な 能 力 を 育 成 自 立 した 職 業 人 のための 士 力 育 成 職 業 人 の 基 礎 的 汎 用 的 能 力 等 例 コミュニケーション 能 力 ディベート 力 課 題 対 応 能 力 チームワークや リーダーシップを 発 揮 して 責 任 を 担 う 能 力 多 様 性 への 理 解 職 業 観 など 主 体 的 なキャリア 形 成 を 図 るために 必 要 な 能 力 例 生 涯 にわたり び 続 けるための 基 礎 教 養 習 スキル 等 キャリア アップ 等 の 基 盤 となるリテラシー 外 国 語 ICT 等 キャリアデザイン 力 など - 4 -

〇 新 機 関 の 制 度 設 計 に 当 たり 重 視 すべき 視 点 専 門 職 業 大 答 申 は 新 機 関 の 理 念 を 実 現 するため その 制 度 設 計 に 当 たり ➀ 理 論 と 実 践 の 架 橋 による 職 業 教 育 の 充 実 /➁ 産 業 界 地 域 等 のニーズの 適 切 な 反 映 産 業 界 地 域 等 との 連 携 による 教 育 の 推 進 /➂ 社 会 人 の び 直 し 等 多 様 な 習 ニーズへの 対 応 / ➃ 高 等 教 育 機 関 としての 質 保 証 と 国 際 的 な 通 用 性 の 担 保 実 践 的 な 職 業 教 育 に 相 応 しい 教 育 条 件 の 整 備 の 4 つの 視 点 を 特 に 重 視 する 必 要 があるとしている 〇 制 度 の 基 本 設 計 新 機 関 の 基 本 的 な 制 度 設 計 については 高 卒 業 後 の 若 者 の 進 路 として 及 び 社 会 人 の び 直 し 機 関 としても 魅 力 ある 機 関 となるよう 大 体 系 に 位 置 付 く 次 のような 機 関 を 制 度 化 することが 適 当 であるとしている < 大 体 系 に 位 置 付 く 新 機 関 の 制 度 化 > 1 士 課 程 相 当 の 課 程 を 提 供 する 機 関 : 修 業 年 限 4 年 修 業 年 限 は4 年 とする 当 該 機 関 の 課 程 については 4 年 一 貫 制 のほか 4 年 の 課 程 を 前 期 2 年 又 は3 年 後 期 2 年 又 は1 年 に 区 分 する 区 分 制 にもできるようにする 一 貫 制 課 程 の 修 了 者 及 び 後 期 課 程 の 修 了 者 には 士 相 当 の 位 を 前 期 課 程 の 修 了 者 には 短 期 大 士 相 当 の 位 を 授 与 する 一 貫 制 課 程 の 修 了 者 及 び 後 期 課 程 の 修 了 者 には 大 院 入 資 格 を 前 期 課 程 の 修 了 者 には 大 編 入 資 格 を 付 与 する 2 短 期 大 士 課 程 相 当 の 課 程 を 提 供 する 機 関 : 修 業 年 限 2 年 又 は3 年 修 業 年 限 は2 年 又 は3 年 とする 修 了 者 には 短 期 大 士 相 当 の 位 を 授 与 する 修 了 者 には 短 期 大 士 相 当 の 大 編 入 資 格 を 付 与 する 区 分 制 の 導 入 新 機 関 の4 年 制 課 程 における 区 分 制 の 導 入 は 前 期 課 程 から 後 期 課 程 への 連 続 した 進 だけでなく 前 期 修 了 後 一 旦 就 職 してから 後 期 へ 再 入 する/ 他 の 高 等 教 育 機 関 等 大 短 大 高 専 専 門 又 は 高 等 専 攻 科 から 編 入 する/ 他 の 高 等 教 育 機 関 を 既 に 卒 業 し 就 職 等 した 社 会 人 が び 直 しのために 後 期 から 編 入 するなど 積 み 上 げ 型 の 多 様 な 習 スタイルを 可 能 にするとしている 〇 具 体 的 な 制 度 設 計 当 答 申 では 前 述 した 新 機 関 の 制 度 化 に 関 する 基 本 的 な4つの 視 点 を 踏 まえ 新 機 関 の 理 念 を 実 現 するための 具 体 的 制 度 設 計 として 次 のような 仕 組 みを 提 案 している ➀ 理 論 と 実 践 の 架 橋 による 職 業 教 育 の 充 実 理 論 と 実 践 を 架 橋 する 教 育 内 容 として 教 養 基 礎 教 育 及 び 専 門 教 育 を 通 じ 実 践 的 な 能 力 を 培 うよう 体 系 的 に 教 育 課 程 を 編 成 分 野 の 特 性 に 応 じ 卒 業 単 位 の おおむね3~4 割 程 度 以 上 は 実 習 等 の 科 目 を 修 得 企 業 内 実 習 等 を 2 年 間 で300 時 間 以 上 4 年 間 で600 時 間 以 上 履 修 授 業 で 身 に 付 けた 知 識 技 能 等 を 統 合 する 総 合 的 な 演 習 科 目 を 設 定 - 5 -

実 務 家 教 員 を 教 員 組 織 の 中 に 積 極 的 に 位 置 付 け 必 要 専 任 教 員 数 の おおむね4 割 以 上 は 実 務 家 教 員 とする 更 に 専 任 実 務 家 教 員 については その 必 要 数 の 半 数 以 上 は 研 究 能 力 を 併 せ 有 する 実 務 家 教 員 とする ➁ 産 業 界 地 域 等 のニーズの 適 切 な 反 映 産 業 界 地 域 等 との 連 携 による 教 育 の 推 進 産 業 職 能 団 体 地 域 の 関 係 機 関 等 との 連 携 により 教 育 課 程 を 編 成 実 施 する 体 制 の 整 備 を 義 務 付 け 設 置 認 可 評 価 における 連 携 として 設 置 認 可 審 査 における 産 業 界 等 との 連 携 体 制 を 確 保 認 証 評 価 においては 専 門 団 体 との 連 携 による 分 野 別 質 保 証 の 観 点 を 採 り 入 れ ➂ 社 会 人 の び 直 し 等 多 様 な 習 ニーズへの 対 応 社 会 人 等 が びやすい 仕 組 みに 対 応 した 教 育 内 容 方 法 として パートタイム 生 や 科 目 等 履 修 生 として ぶ 機 会 を 積 極 的 に 提 供 長 期 履 修 制 度 の 活 用 内 単 位 バンクの 整 備 等 短 期 の 修 成 果 を 積 上 げ 位 取 得 につなげる 仕 組 みを 整 備 モジュール 制 修 業 年 限 の 通 算 単 位 認 定 等 入 者 の 受 入 れなどとして 普 通 高 からの 入 希 望 者 と 並 び 専 門 高 卒 業 生 社 会 人 生 編 入 生 など 多 様 な 生 を 積 極 的 に 受 け 入 れることを 努 力 義 務 化 多 様 な 生 像 の 類 型 に 応 じたアドミッション ポリシーを 明 確 化 する 入 者 選 抜 では 実 践 的 な 職 業 教 育 の 観 点 から 実 務 経 験 や 保 有 資 格 技 能 検 定 での 成 績 等 を 積 極 的 に 考 慮 し 意 欲 能 力 適 性 等 を 多 面 的 総 合 的 に 評 価 する ➃ 高 等 教 育 機 関 としての 質 保 証 と 国 際 的 な 通 用 性 の 担 保 実 践 的 な 職 業 教 育 に 相 応 しい 教 育 条 件 の 整 備 教 員 について 教 授 准 教 授 等 の 資 格 基 準 求 める 能 力 の 水 準 は 大 短 大 と 同 等 の 水 準 確 保 を 基 本 実 務 家 教 員 を 教 員 組 織 の 中 に 積 極 的 に 位 置 付 け 教 育 条 件 について 必 要 専 任 教 員 数 施 設 設 備 地 舎 面 積 は 大 短 大 の 水 準 を 踏 まえつつ 質 の 高 い 職 業 人 養 成 に 相 応 しい 適 切 な 水 準 を 設 定 * 大 短 期 大 設 置 基 準 の 水 準 を 踏 まえつつ 機 関 の 特 性 に 留 意 し 地 面 積 や 運 動 場 等 に ついては 弾 力 的 な 対 応 が 可 能 な 基 準 を 設 定 実 習 等 のための 施 設 設 備 の 充 実 は 特 に 重 要 各 授 業 科 目 において 同 時 に 授 業 を 受 ける 生 数 について 原 則 40 人 以 下 とすることを 義 務 付 け * 各 科 目 の 指 導 体 制 については 大 講 義 室 等 での 一 斉 指 導 中 心 の 授 業 ではなく 教 員 配 置 の 充 実 と 相 まって 実 習 等 における 少 人 数 指 導 体 制 など 必 要 な 体 制 を 確 保 する 質 保 証 について 教 員 や 教 育 内 容 等 の 質 が 十 分 に 確 保 されたものを 認 可 大 短 大 と 同 等 又 はそれ 以 上 に 充 実 した 情 報 公 表 を 義 務 付 け 分 野 別 質 保 証 やできる 限 り 客 観 的 な 指 標 を 採 り 入 れた 評 価 - 6 -

〇 新 機 関 の 制 度 全 般 にわたる 事 項 専 門 職 業 大 答 申 は 前 掲 のような 具 体 的 制 度 設 計 の 検 討 のうえに 新 機 関 におけ る 研 究 機 能 の 位 置 付 けや 当 該 機 関 の 制 度 上 の 位 置 付 けなど 制 度 全 般 にわたる 事 項 について 次 のように 提 言 している 研 究 機 能 の 位 置 付 け 新 機 関 の 機 能 は 実 践 的 な 専 門 職 業 人 養 成 のための 教 育 に 重 点 を 置 くが 大 体 系 に 位 置 付 く 機 関 として 理 論 と 実 践 を 架 橋 する 教 育 を 行 うためにも 新 機 関 の 目 的 には 研 究 を 含 めるものとしている その 場 合 職 業 社 会 における 実 践 の 理 論 を 重 視 した 研 究 を 志 向 するものであり 術 上 の 探 求 についての 研 究 を 目 指 すことが 主 目 的 でないことに 留 意 が 必 要 であるという 制 度 上 の 位 置 付 け 目 的 新 機 関 の 目 的 に 研 究 が 含 まれ 教 員 の 資 格 基 準 等 にも 一 定 の 水 準 を 担 保 することか ら 当 該 機 関 は 大 制 度 の 中 に 創 設 し 国 際 的 な 通 用 性 のある 位 授 与 機 関 とし て 位 置 付 けることが 適 当 であるとしている 位 の 種 類 表 記 授 与 する 位 の 種 類 表 記 は 世 界 における 位 授 与 の 標 準 的 な 在 り 方 や 我 が 国 の 既 存 の 位 制 度 との 整 合 性 等 も 踏 まえつつ 実 践 的 な 職 業 教 育 の 成 果 を 徴 表 するものと して 相 応 しいものにする 必 要 があるという 新 機 関 における 位 の 種 類 としては 現 行 の 大 及 び 短 期 大 と 同 様 士 及 び 短 期 大 士 の 位 を 授 与 することが 適 当 であるとしている また 位 の 表 記 は 当 該 専 攻 分 野 の 名 称 として 問 分 野 よりも 産 業 職 業 分 野 の 名 称 を 付 記 することや 専 攻 分 野 に 加 え 専 門 職 業 専 門 職 などの 字 句 を 併 せて 付 し 専 門 職 業 人 養 成 のための 課 程 修 了 を 明 確 にすることが 適 当 であるとしている 名 称 新 機 関 の 名 称 は 例 えば 4 年 制 士 課 程 相 当 の 課 程 提 供 は 専 門 職 業 大 専 門 職 大 など/ 2 3 年 制 短 期 大 士 課 程 相 当 の 課 程 提 供 は 専 門 職 業 短 期 大 専 門 職 短 期 大 などと 提 示 している 新 機 関 が その 教 育 活 動 等 について 正 しく 理 解 され 社 会 に 受 け 入 れられることとなる よう 更 に 幅 広 い 意 見 を 踏 まえ 相 応 しい 名 称 を 定 めることが 適 当 であるという 対 象 分 野 新 機 関 の 対 象 になる 職 業 分 野 は 制 度 として 分 野 の 限 定 は 行 わない と 断 じている 職 業 実 践 知 に 基 づく 教 育 技 能 教 育 と 術 知 に 基 づく 教 育 の 融 合 によ る 人 材 養 成 の 充 実 について 具 体 的 ニーズ が 認 められる 分 野 が 主 に 想 定 されるという 実 務 家 教 員 の 確 保 や 企 業 内 実 習 の 受 入 先 の 確 保 教 育 課 程 の 編 成 実 施 や 分 野 別 質 保 証 における 産 業 界 地 域 等 との 連 携 体 制 の 整 備 などについて 準 備 が 整 った 分 野 から 逐 次 設 置 が 可 能 になるものと 想 定 されている なお 前 述 した 養 成 すべき 人 材 像 の 項 で 成 長 分 野 での 例 示 が 挙 げられている - 7 -

設 置 形 態 新 機 関 の 設 置 形 態 は その 目 的 の 違 いに 応 じて 既 存 の 大 短 期 大 と 並 んで 独 立 した 組 織 として 設 置 されることになる それとともに 既 存 の 大 短 期 大 が 実 践 的 な 職 業 教 育 の 専 攻 を 新 たに 開 設 し ア カデミックな 教 育 と より 実 践 的 な 教 育 とを 共 に 提 供 していけるようにすることも 有 益 であるという また 既 存 の 大 短 期 大 が 一 部 の 部 科 を 転 換 させるなどして 新 機 関 を 併 設 できるようにし より 多 様 な 習 機 会 を 生 に 提 供 することも 可 能 としている なお 士 課 程 相 当 の 課 程 修 業 年 限 4 年 提 供 の 新 機 関 については その 設 置 者 が 更 に 大 院 独 立 大 院 含 むを 設 置 することも 可 能 としている 財 政 措 置 専 門 職 業 大 答 申 は 新 機 関 に 対 する 基 盤 的 経 費 やプロジェクト 経 費 生 に 対 す る 修 支 援 や 教 員 に 対 する 研 究 助 成 の 措 置 が 図 られるようにすることを 基 本 としている 特 に 新 機 関 は 産 業 界 等 のニーズに 即 応 した 教 育 を 行 う 機 関 でもあることなどから 財 政 に 関 しては 民 間 資 金 の 活 用 が 重 要 であるとしている 産 業 界 等 から 求 められる 人 材 養 成 とそのための 多 元 的 な 資 金 導 入 との 好 循 環 が 確 立 された 機 関 となるよう 必 要 な 制 度 設 計 等 を 進 めていくとしている また 成 長 分 野 の 専 門 職 業 人 養 成 や 地 域 産 業 を 担 う 人 材 育 成 など 成 長 戦 略 や 地 方 創 生 の 推 進 において 積 極 的 な 役 割 を 果 たすことにより 関 係 省 庁 や 地 方 公 共 団 体 等 からの 多 様 な 資 金 を 導 入 していくことも 求 めている < 新 機 関 の 基 盤 整 備 > 〇 産 業 界 等 との 連 携 体 制 前 述 したような 産 業 界 等 との 連 携 体 制 をはじめ 職 業 教 育 の 環 境 整 備 は 新 機 関 での 人 材 養 成 を 推 進 していくうえでも 重 要 な 基 盤 になるという 例 えば 新 機 関 の 教 育 課 程 の 編 成 実 施 に 当 たり それぞれの 職 業 で 必 要 とされる 能 力 の 内 容 水 準 の 明 示 / 実 務 家 教 員 の 派 遣 等 の 協 力 / 企 業 内 実 習 に 際 して 受 入 先 の 確 保 や 効 果 的 な 指 導 の 実 施 などのため 地 域 の 企 業 等 との 広 範 密 接 な 関 係 構 築 が 不 可 欠 となる このように 産 業 界 等 の 関 係 機 関 や 関 係 者 には 質 の 高 い 専 門 職 業 人 材 を 新 機 関 と 共 に 養 成 していく 観 点 から 積 極 的 な 参 画 を 求 めている また 評 価 機 関 の 整 備 など 専 門 職 業 人 養 成 における 分 野 別 質 保 証 に 向 けた 全 国 レベルでの 組 織 的 な 協 力 も 期 待 している 〇 社 会 人 の び 直 し 促 進 / 生 の 負 担 軽 減 策 社 会 人 の び 直 し の 促 進 に 当 たっては その 修 成 果 に 対 する 企 業 内 での 評 価 の 在 り 方 や 企 業 等 における 働 き 方 の 問 題 なども 関 わってくるとし び 直 し 環 境 の 整 備 についても 企 業 等 に 協 力 を 要 請 している 更 に 産 業 界 等 による 職 業 教 育 への 支 援 協 力 体 制 の 構 築 に 向 け 行 政 レベルでの 省 庁 間 の 連 携 推 進 の 必 要 性 のほか 生 の 費 用 負 担 の 軽 減 策 についても 検 討 を 求 めている - 8 -

新 機 関 専 門 職 業 大 と 既 存 の 大 の 比 較 新 機 関 : 専 門 職 業 大 仮 称 専 門 職 大 仮 称 既 存 の 大 表 1 目 的 技 能 と 問 の 双 方 の 教 育 を 行 う 質 の 高 い 実 践 的 な 職 業 教 育 の 高 等 教 育 機 関 の 制 度 化 高 度 な 専 門 的 知 識 技 能 等 を 修 得 し 現 場 レベルの 改 善 革 新 を 牽 引 できる 人 材 の 養 成 強 化 術 の 中 心 として 高 い 教 養 と 専 門 的 能 力 を 培 うとともに 深 く 真 理 を 探 究 して 新 たな 知 見 を 創 造 し これらの 成 果 を 広 く 社 会 に 提 供 することにより 社 会 の 発 展 に 寄 与 修 業 年 限 4 年 制 前 期 後 期 の 区 分 制 課 程 も 導 入 位 士 士 4 年 制 / 医 歯 獣 医 課 程 及 び 薬 の 臨 床 に 係 る 実 践 的 能 力 を 培 う 課 程 薬 剤 師 養 成 は6 年 制 教 育 内 容 教 員 質 保 証 職 業 実 践 知 に 基 づく 教 育 と 術 知 に 基 づく 教 育 を 融 合 自 立 した 職 業 人 のための 士 力 を 育 成 実 践 的 な 職 業 教 育 のカリキュラム 卒 業 単 位 の3~4 割 以 上 は 実 習 企 業 内 実 習 を4 年 間 で600 時 間 以 上 産 業 界 地 域 等 との 連 携 体 制 の 整 備 必 要 専 任 教 員 数 の4 割 以 上 は 実 務 家 教 員 必 要 な 専 任 実 務 家 教 員 数 の 半 数 以 上 は 研 究 能 力 を 併 せ 持 つ 実 務 家 教 員 自 己 点 検 評 価 認 証 評 価 分 野 別 質 保 証 含 むへの 取 組 各 授 業 科 目 の 同 時 受 講 生 数 クラスサイズは 原 則 40 人 以 下 主 として 術 知 に 基 づく 教 育 分 析 的 批 判 的 能 力 等 の 育 成 専 門 の 芸 を 教 授 し 幅 広 く 深 い 教 養 と 総 合 的 な 判 断 力 を 培 い 豊 かな 人 間 性 を 涵 養 体 系 的 な 教 育 課 程 を 編 成 主 として 研 究 業 績 を 重 視 教 育 研 究 組 織 の 規 模 や 授 与 する 位 分 野 等 に 応 じた 教 員 組 織 自 己 点 検 評 価 認 証 評 価 への 取 組 注. 中 教 審 専 門 職 業 大 答 申 28 年 5 月 文 科 省 資 料 等 を 基 に 作 成 各 高 等 教 育 機 関 の 機 能 - 職 業 実 践 知 に 基 づく 教 育 & 術 知 に 基 づく 教 育 - イメージ 図 ベースとなる 知 識 技 能 職 業 実 践 知 に 基 づく 教 育 術 知 に 基 づく 教 育 職 業 実 践 に 基 づく 知 識 技 能 術 に 基 づく 知 識 思 考 法 研 究 成 果 問 的 教 養 図 1 教 育 内 容 教 育 方 法 技 能 中 心 実 習 実 技 中 心 体 験 的 知 識 理 解 中 心 座 中 心 理 論 的 身 に 付 けさせる 能 力 実 技 能 力 技 能 の 卓 越 性 を 重 視 思 考 力 分 析 的 批 判 的 能 力 を 重 視 新 機 関 各 高 等 教 育 機 関 の 機 能 専 門 高 短 専 大 大 * 左 図 の 各 高 等 教 育 機 関 の 楕 円 形 の 位 置 と 色 の 濃 淡 は 職 業 実 践 地 と 術 知 の 教 育 機 能 の 重 み 付 け の 度 合 いをイメージ 注.1 新 機 関 は 専 門 職 業 大 仮 称 専 門 職 業 短 期 大 仮 称 / 2 中 教 審 専 門 職 業 大 答 申 28 年 5 月 の 資 料 を 基 に 作 成 <キャリア 教 育 と 職 業 教 育 > 専 門 職 業 大 答 申 の 背 景 の 一 つとして 教 育 におけるキャリア 教 育 と 職 業 教 育 の 在 り 方 が 挙 げられよう 中 教 審 は 23 年 1 月 今 後 の におけるキャリア 教 育 職 業 教 育 の 在 り 方 について を 答 申 した 以 下 キャリア 職 業 教 育 答 申 ここで キャリア 教 育 と 職 業 教 育 について 次 のように 定 義 している 〇 キャリア 教 育 まず キャリアについて 人 が 生 涯 の 中 で 様 々な 役 割 を 果 たす 過 程 で 自 らの 役 割 の 価 値 や 自 分 と 役 割 との 関 係 を 見 いだしていく 連 なりや 積 み 重 ねが キャリア の 意 味 する ところである としている - 9 -

そして キャリア 教 育 は 一 人 一 人 の 社 会 的 職 業 的 自 立 に 向 け 必 要 な 基 盤 となる 能 力 や 態 度 を 育 てることを 通 して キャリア 発 達 を 促 す 教 育 であると 位 置 付 けている また キャリア 教 育 は 特 定 の 活 動 や 指 導 方 法 に 限 定 されるものではなく 様 々な 教 育 活 動 を 通 して 実 践 される そして 一 人 一 人 の 発 達 や 社 会 人 職 業 人 としての 自 立 を 促 す 視 点 から 変 化 する 社 会 と 教 育 との 関 係 性 を 特 に 意 識 しつつ 教 育 を 構 成 してい くための 理 念 と 方 向 性 を 示 すものである としている 〇 職 業 教 育 キャリア 職 業 教 育 答 申 は 人 は 専 門 性 を 身 に 付 け 仕 事 を 持 つことによって 社 会 と 関 わり 社 会 的 な 責 任 を 果 たし 生 計 を 維 持 するとともに 自 らの 個 性 を 発 揮 し 誇 りを 持 ち 自 己 を 実 現 することができる 仕 事 に 就 くためには 社 会 的 職 業 的 自 立 に 向 けて 必 要 な 基 盤 となる 能 力 だけでなく それぞれに 必 要 な 専 門 性 や 専 門 的 な 知 識 技 能 を 身 に 付 けることが 不 可 欠 である としている そして このような 一 定 又 は 特 定 の 職 業 に 従 事 するために 必 要 な 知 識 技 能 能 力 や 態 度 を 育 てる 教 育 が 職 業 教 育 である と 定 義 している < 系 統 とキャリア 職 業 教 育 > キャリア 教 育 にしろ 職 業 教 育 にしろ それらは 教 育 のみで 完 成 するものではなく 生 涯 習 を 通 じた 教 育 の 在 り 方 が 重 要 であるといえる ただ キャリア 職 業 教 育 の 実 態 としては 進 路 選 択 指 導 も 含 めた 教 育 との 結 び 付 きが 強 く 教 育 としての 完 結 に 留 まりがちである そこで 戦 前 の 旧 教 育 制 度 及 び 終 戦 直 後 の 新 教 育 制 度 発 足 以 降 の 各 段 階 系 統 における 職 業 教 育 等 の 制 度 的 な 経 緯 をみてみる 〇 戦 前 の 系 統 : 複 線 型 戦 前 の 制 度 は 所 謂 複 線 型 といわれるように 様 々な 種 に 分 かれ 上 級 への 進 路 も 多 様 に 分 岐 していた 昭 和 初 期 の 制 度 と 進 路 のおよそのイメージは 次 の ようなものである まず 尋 常 小 で 6 年 間 の 義 務 教 育 の 終 了 後 そのまま 社 会 に 出 る あるいは 2 年 間 の 高 等 小 に 進 むといった 初 等 教 育 機 関 のコースがあった 他 方 義 務 教 育 終 了 後 上 級 の 旧 制 中 旧 制 中 に 進 み さらに 旧 制 高 等 旧 制 高 などから 旧 制 大 帝 大 官 立 大 公 立 大 私 立 大 あるいは 高 等 師 範 や 旧 制 専 門 などの 高 等 教 育 機 関 へ 進 む 進 路 があった また 高 等 女 や 師 範 実 業 などの 進 路 も 併 設 されていた 戦 前 の 系 統 と 義 務 教 育 終 了 後 の 進 路 を 概 観 すると 旧 制 中 旧 制 高 大 のコース 大 は 最 も 高 い 問 を ぶ 所 謂 最 高 府 / 種 々の 職 業 と 関 係 する 実 業 / 教 員 養 成 の 師 範 / 医 師 を 含 む 高 度 な 職 業 人 養 成 の 専 門 等 のコ ースなど 複 雑 な 構 成 で 職 業 教 育 は 体 系 に 明 確 に 位 置 付 けられていた 戦 前 の 義 務 教 育 終 了 後 の 複 線 化 した 系 統 は 現 行 のような 教 育 目 的 別 な 系 統 性 では なく 専 門 職 業 教 育 を 色 濃 く 反 映 した 系 統 性 が 伺 える 図 2 参 照 - 10 -

年 齢 24 23 22 21 20 19 18 17 16 15 14 13 12 尋 常 科 大 高 高 等 等 科 予 科 戦 前 の 系 統 のイメージ 図 大 正 8<1919> 年 図 2 予 科 大 院 予 科 専 門 中 高 等 師 範 女 子 高 等 師 範 高 等 女 尋 常 小 義 務 教 育 師 範 高 等 小 注.1 大 令 公 布 大 正 7<1918> 年 の 翌 年 の 系 統 の 概 略 2 主 な 種 を 記 載 幼 稚 園 各 種 の 研 究 科 専 攻 科 補 習 科 等 は 省 略 3 各 種 の 名 称 入 年 齢 修 業 年 限 等 は 時 代 や 年 代 で 異 なる 4 各 種 の 図 の 大 きさと 規 模 の 大 小 とは 関 係 ない 5 尋 常 小 の 年 齢 の 一 部 を 省 略 文 科 省 制 百 年 史 を 基 に 作 図 予 科 実 甲 業 種 予 科 実 乙 業 種 6 〇 戦 後 の 系 統 : 単 線 型 昭 和 201945 年 8 月 の 終 戦 によって 教 育 制 度 も 大 きく 変 わった 教 育 の 憲 法 とも いえる 教 育 基 本 法 昭 和 22<1947> 年 3 月 公 布 施 行 とともに 教 育 法 が 制 定 され 教 育 に 関 する 法 規 が 整 備 された これによって 前 述 した 戦 前 の 複 線 型 体 系 から 小 6 年 新 制 中 3 年 新 制 高 等 3 年 新 制 大 4 年 の 所 謂 6 3 3 4 制 の 単 線 型 体 系 に 転 換 された 高 等 教 育 機 関 は 旧 制 高 旧 制 専 門 師 範 等 が 旧 制 大 と 統 合 改 編 されて 4 年 制 の 新 制 大 に 一 本 化 された 進 路 の 多 様 化 と 職 業 教 育 : 短 大 高 専 専 門 の 創 設 戦 後 の 単 線 型 制 度 が 制 定 された 中 まず 昭 和 371962 年 に 工 業 教 育 を 主 体 とする 実 践 的 技 術 者 養 成 のための 高 等 専 門 高 専 が 制 度 化 され 昭 和 391964 年 には 旧 制 専 門 で 4 年 制 大 に 転 換 せず 大 の 修 業 年 限 の 特 例 2 年 又 は 3 年 とされていた 短 期 大 の 恒 久 化 が 実 現 した 短 大 は その 目 的 の 一 つに 職 業 又 は 実 際 生 活 に 必 要 な 能 力 を 育 成 すること が 明 記 された 当 時 の 大 における 職 業 人 養 成 は 幅 広 い 教 養 教 育 一 般 教 育 と これを 基 盤 とした 専 門 教 育 の 中 で その 養 成 を 一 体 的 に 行 うものとされた 他 方 技 能 教 育 の 育 成 は 戦 前 の 実 業 が 新 制 高 昭 和 23<1948> 年 度 発 足 の 職 業 科 に 転 換 するなどの 動 きはみられたが 高 等 教 育 段 階 での 制 度 化 はなかった 高 度 成 長 期 に 入 り 技 術 革 新 の 進 展 や 産 業 社 会 の 複 雑 化 教 育 の 多 様 化 などを 背 景 に 昭 和 511976 年 には 従 来 の 各 種 のうち 職 業 に 必 要 な 能 力 の 育 成 等 を 目 的 とする などの 要 件 を 充 たした 専 修 制 度 が 創 設 された 特 に 高 卒 業 程 度 を 入 資 格 とす る 専 修 専 門 課 程 専 門 は 新 たに 高 等 教 育 機 関 として 位 置 付 けられた 単 線 型 の 制 度 としてスタートした 戦 後 の 制 度 は 進 路 選 択 の 多 様 化 が 進 められてきた ただ 実 践 的 な 職 業 教 育 を 明 確 にした 高 等 教 育 機 関 を 大 体 系 の 一 部 に 位 置 付 ける ような 制 度 設 計 は 今 回 の 専 門 職 業 大 答 申 の 提 言 までみられなかった 図 3 参 照 - 11 -

中 等 教 育 高 等 教 育 の 職 業 教 育 に 係 る 主 な 系 統 イメージ 図 図 3 年 齢 注.1 系 統 における 幼 稚 園 小 義 務 教 育 中 等 教 育 特 別 支 援 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 16 15 14 13 12 大 院 博 士 課 程 修 士 課 程 大 専 門 院 職 大 4 年 制 6 年 制 高 等 普 通 科 以 上 1 条 は 本 図 では 省 略 / 2 新 機 関 専 門 職 業 大 専 門 職 業 短 期 大 は 大 体 系 に 位 置 付 け / 3 職 業 実 践 専 門 課 程 は 専 門 のうち より 実 践 的 な 職 業 教 育 の 質 の 確 保 に 組 織 的 に 取 り 組 む 専 門 課 程 を 文 科 大 臣 が 認 定 / 4 各 種 の 図 の 大 きさと 規 模 の 大 小 とは 関 係 ない 文 科 省 実 践 的 職 業 教 育 の 高 等 教 育 機 関 化 会 議 の 審 議 のまとめ <27 年 3 月 > 等 を 基 に 作 成 短 大 2 3 年 制 新 機 関 大 専 4 門 年 職 制 業 総 合 科 専 門 科 専 門 高 中 専 門 職 業 短 期 大 2 3 年 制 高 教 育 の 多 様 化 の 実 態 中 からの 進 率 が98.5%27 年 度 に 達 している 高 では 生 徒 の 多 様 な 興 味 関 心 や 進 路 等 に 応 じるべく 単 位 制 を 前 提 に 普 通 科 / 専 門 科 / 総 合 科 の 各 科 や 全 日 制 定 時 制 通 信 制 の 各 課 程 を 設 置 し 多 様 な 教 育 内 容 を 様 々な 方 法 で 習 す ることができる 仕 組 みとなっている ただ 高 生 の72.8%27 年 度 以 下 同 は 普 通 科 に 在 籍 し 職 業 教 育 を 主 体 に 行 う 工 業 科 高 生 の7.7% 商 業 科 同 6.1% 農 業 科 同 2.5%などの 職 業 科 専 門 高 は 高 生 の18.7%に 留 まる 図 4 参 照 因 みに 普 通 教 育 を 主 とする 普 通 科 と 専 門 教 育 を 主 とする 専 門 科 の 双 方 を 履 修 する 総 合 科 は5.3%である 高 等 専 門 専 修 専 門 課 程 専 門 専 職 門 業 課 実 程 践 専 修 高 等 課 程 8.3 万 人 総 合 科 2.5% 17.6 万 人 5.3% 商 業 科 20.2 万 人 6.1% 工 業 科 25.5 万 人 7.7% 27 年 度 高 の 科 別 生 徒 数 本 科 農 業 科 その 他 18.4 万 人 5.6% 生 徒 数 本 科 331.0 万 人 普 通 科 240.9 万 人 72.8% 注.1 その 他 18.4 万 人 は 工 業 商 業 農 業 科 を 除 い た 職 業 科 7.9 万 人 及 び その 他 専 門 科 10.5 万 人 の 合 計 / 2 文 科 省 27 年 度 基 本 調 査 報 告 書 を 基 に 作 成 図 4 27 年 高 普 通 科 卒 業 者 の 進 路 状 況 図 5 専 修 一 般 課 程 入 者 4.8 万 人 6.2% 就 職 者 6.6 万 人 8.5% 専 門 進 者 11.8 万 人 15.3% 27 年 3 月 普 通 科 卒 業 者 77.5 万 その 他 4.8 万 人 6.2% < 高 等 教 育 におけるキャリア 職 業 教 育 > 高 等 教 育 における 職 業 教 育 などの 在 り 方 の 前 提 となる 高 から 大 短 大 等 への 進 状 況 などの 現 状 をみてみる 〇 高 - 大 短 大 等 - 社 会 職 業 の 接 続 27 年 3 月 に 高 中 等 教 育 後 期 課 程 含 む 以 下 同 を 卒 業 した 約 106 万 9,000 人 の うち 大 短 大 への 進 者 は 約 58 万 4,000 人 進 率 54.6% 専 門 への 進 者 は 約 17 万 8,000 人 進 率 16.7%である 大 短 大 進 者 49.5 万 人 63.9% 注. 文 科 省 27 年 度 基 本 調 査 報 告 書 を 基 に 作 成 - 12 -

また 27 年 3 月 の 普 通 科 卒 業 者 約 77 万 5,000 人 高 卒 者 の 72.8%のうち 大 短 大 進 者 は 約 49 万 5,000 人 普 通 科 卒 業 者 に 占 める 割 合 63.9% 専 門 進 者 は 約 11 万 8,000 人 同 15.3% 就 職 者 は 約 6 万 6,000 人 同 8.5%などである 図 5 参 照 このように 高 教 育 は 教 育 課 程 制 度 としては 多 様 化 しているものの 高 生 の 70% 以 上 が 普 通 科 で その 卒 業 生 の 約 80%が 大 短 大 や 専 門 といった 高 等 教 育 機 関 へ 進 している つまり 義 務 教 育 化 した 高 生 の 多 くは 大 短 大 の 高 等 教 育 機 関 への 進 を 意 識 して 普 通 科 に 在 している 一 方 で 大 短 大 への 進 に 際 しては 進 路 意 識 や 目 的 意 識 が 希 薄 なまま 大 短 大 へ 進 している 者 も 少 なくないようだ 因 みに 昨 春 27 年 3 月 大 の 部 卒 業 者 約 56 万 4,000 人 のうち 就 職 者 は 約 41 万 人 卒 業 者 の 72.6% 大 院 等 への 進 者 は 約 6 万 2,000 人 同 11.0%で 就 職 も 進 も していない 進 路 未 定 者 が 約 5 万 8,000 人 卒 業 者 の 10.3%に 達 している なお 高 等 教 育 機 関 の 一 つで 中 卒 業 後 の 5 年 一 貫 教 育 を 特 色 とする 高 専 には 27 年 3 月 の 中 卒 者 約 117 万 5,000 人 のうち 約 1 万 1,000 人 進 率 0.9%が 進 している 社 会 職 業 への 円 滑 な 移 行 に 向 けて 高 - 大 などから 社 会 職 業 への 移 行 は 上 記 のような 状 況 であるが 将 来 への 進 路 意 識 や 職 業 と 社 会 との 関 わりなど 明 確 な 課 題 意 識 具 体 的 な 目 標 をもたないまま 大 短 大 に 入 し 卒 業 していく 生 も 少 なくない 大 短 大 は こうした 生 に 対 し 社 会 職 業 への 円 滑 な 移 行 を 見 据 えたキャリア 教 育 職 業 教 育 をいかに 行 うかが 課 題 となっている キャリアガイダンス の 規 定 大 短 大 におけるキャリア 教 育 や 職 業 教 育 の 現 状 と 課 題 を 踏 まえ 大 短 大 が 教 育 課 程 の 内 外 を 通 じて 生 の 社 会 的 職 業 的 自 立 に 向 けた 指 導 等 に 取 り 組 むよう 所 謂 キ ャリアガイダンス が 法 令 大 短 大 の 設 置 基 準 上 に 明 確 化 されている 規 定 では 生 が 自 らの 職 業 観 勤 労 観 を 培 い 社 会 人 としての 資 質 能 力 を 高 めること ができるよう 教 育 課 程 の 内 外 を 含 む 生 生 活 全 体 を 通 じた 大 の 教 育 指 導 方 針 として 取 り 組 むことをイメージしている 単 に 教 育 課 程 上 に 職 業 教 育 関 連 の 科 目 を 開 設 するだけでなく 大 教 育 全 体 として 生 の 自 立 支 援 に 取 り 組 むことが 求 められている < 職 業 教 育 体 系 の 構 築 を 巡 る 改 革 提 言 > 〇 専 修 の 1 条 化 運 動 / 改 正 教 育 基 本 法 における 職 業 教 育 の 重 要 性 今 回 の 専 門 職 業 大 答 申 は 職 業 教 育 体 系 の 構 築 に 向 けたこれまでの 推 進 運 動 や 改 革 提 言 等 を 経 て 出 されたものといえる ところで 前 述 した 専 修 は 教 育 法 第 1 条 に 定 められた 所 謂 1 条 : 幼 稚 園 小 中 義 務 教 育 高 等 中 等 教 育 特 別 支 援 大 < 短 期 大 大 院 含 む> 高 等 専 門 ではない そのため 専 修 と 各 種 の 全 国 組 織 は 平 成 18 年 既 成 の 1 条 との 格 差 解 消 教 育 制 度 における 職 業 教 育 体 系 の 構 築 と 専 修 の 位 置 付 けの 明 確 化 などを 求 めて 専 修 の 1 条 化 運 動 を 推 進 した - 13 -

他 方 18 年 改 正 の 教 育 基 本 法 には 教 育 の 目 標 として 職 業 及 び 生 活 との 関 連 を 重 視 し 勤 労 を 重 んずる 態 度 を 養 うこと が 新 たに 規 定 され 職 業 教 育 の 重 要 性 が 謳 われた 専 修 の 振 興 に 関 する 文 科 省 の 有 識 者 会 議 は 20 年 11 月 新 たな 種 に 関 して は キャリア 教 育 職 業 教 育 の 在 り 方 の 全 体 像 を 議 論 する 中 で より 総 合 的 多 面 的 専 門 的 な 検 討 を 行 い 得 る 場 である 中 教 審 において 議 論 を 深 めていくことが 適 当 と 報 告 した 〇 中 教 審 キャリア 職 業 教 育 答 申 中 教 審 の キャリア 職 業 教 育 答 申 23 年 1 月 は 幼 児 期 の 教 育 から 高 等 教 育 まで 教 育 におけるそれまでのキャリア 教 育 及 び 職 業 教 育 への 取 組 を 踏 まえて 生 涯 にわた るキャリア 形 成 を 支 援 すべく 各 段 階 を 通 じた 体 系 的 なキャリア 教 育 の 基 本 的 な 方 向 性 を 提 言 した 特 に 高 等 教 育 における 職 業 教 育 の 充 実 を 図 るべく 職 業 実 践 的 な 教 育 に 特 化 した 新 たな 枠 組 み の 整 備 に 関 して 提 言 した ただ この 新 たな 枠 組 み については 基 本 的 な 構 想 は 提 示 されたものの 新 たな 種 を 創 設 するのか/ 既 存 の 高 等 教 育 機 関 においてその 趣 旨 を 生 かした 教 育 システ ムを 構 築 するのかなども 含 め 様 々な 面 から 議 論 が 交 わされ 実 現 には 至 らなかった 〇 教 育 再 生 実 行 会 議 第 5 次 提 言 第 6 次 提 言 政 府 の 教 育 再 生 実 行 会 議 は 今 後 の 制 等 の 在 り 方 について 第 5 次 提 言 :26 年 7 月 で 専 門 高 卒 業 者 の 進 機 会 や 社 会 人 の び 直 しの 機 会 の 拡 大 に 資 するため 国 は 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 う 新 たな 高 等 教 育 機 関 を 制 度 化 する と 提 言 した 更 に び 続 ける 社 会 全 員 参 加 型 社 会 地 方 創 生 を 実 現 する 教 育 の 在 り 方 につい て 第 6 次 提 言 :27 年 3 月 でも 第 5 次 提 言 で 述 べた 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 う 新 た な 高 等 教 育 機 関 の 制 度 化 が 地 域 の 職 業 人 育 成 に 大 きな 効 果 をもたらすことが 期 待 できる ことから その 実 現 に 向 けた 取 組 を 推 進 する と 提 言 した 〇 文 科 省 実 践 的 職 業 教 育 の 高 等 教 育 機 関 化 会 議 の 審 議 のまとめ 文 科 省 は 教 育 再 生 実 行 会 議 の 提 言 等 を 受 け 26 年 9 月 に 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 う 新 た な 高 等 教 育 機 関 の 制 度 化 に 関 する 有 識 者 会 議 を 設 置 当 会 議 は 26 年 10 月 以 降 新 機 関 の 位 置 付 けや 新 機 関 の 制 度 設 計 の 基 本 的 方 向 性 などを 検 討 議 論 し 27 年 3 月 次 のよう な 基 本 的 方 向 性 を 提 言 した 審 議 のまとめ を 公 表 した 当 会 議 では この 審 議 のまとめ を 踏 まえつつ 新 機 関 の 具 体 的 な 制 度 設 計 等 につい ての 審 議 が 中 教 審 で 行 われることを 期 待 するとしていた 基 本 的 方 向 性 新 機 関 は 大 体 系 の 中 に 位 置 付 け 位 授 与 機 関 とすることを 基 本 とする 新 機 関 の 主 目 的 は 質 の 高 い 専 門 職 業 人 養 成 のための 教 育 とする 実 習 実 技 演 習 実 験 等 を 重 視 する 教 育 課 程 編 成 や 評 価 に 産 業 界 が 参 画 する 新 機 関 に 相 応 しい 設 置 基 準 を 設 置 し 設 置 認 可 は 国 が 行 う 中 教 審 はこれらの 提 言 等 を 踏 まえ 27 年 5 月 以 降 改 めて 新 機 関 の 制 度 設 計 等 に 関 する 審 議 を 行 い 今 回 の 専 門 職 業 大 答 申 を 取 りまとめた - 14 -

< 新 機 関 の 創 設 と 進 路 指 導 > 専 門 職 業 大 仮 称 専 門 職 業 短 期 大 仮 称 といった 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 う 新 たな 高 等 教 育 機 関 は 今 後 必 要 な 法 改 正 が 行 われ 31 年 度 の 開 設 が 予 定 されている 新 機 関 は 専 門 からの 転 換 のほか 既 存 の 大 や 短 大 の 参 入 も 想 定 される 高 の 進 路 指 導 の 観 点 から 新 機 関 の 創 設 によって 既 存 の 大 と 専 門 職 業 大 に 対 す る 見 方 がどうなるのか 注 目 される 高 から 高 等 教 育 機 関 への 進 路 としては 大 / 短 大 / 専 門 職 業 大 仮 称 / 専 門 職 業 短 期 大 仮 称 / 専 門 / 専 修 職 業 実 践 専 門 課 程 など 多 種 多 様 な 選 択 肢 が 増 える 高 側 は 各 機 関 の 創 設 の 目 的 や 位 置 付 け 特 色 実 態 評 価 などを 十 分 に 把 握 理 解 し 生 徒 の 進 路 指 導 に 当 たる 必 要 がある < 既 存 の 大 と 専 門 職 業 大 > 前 述 した キャリア 職 業 教 育 答 申 23 年 1 月 では 職 業 実 践 的 教 育 に 特 化 した 新 たな 枠 組 み 提 言 に 留 まり 新 たな 大 創 設 には 至 らなかった これは 既 存 の 大 でも 例 えば 現 場 実 習 など 企 業 との 連 携 や 実 践 的 な 修 プログラ ム 導 入 などカリキュラムの 多 様 化 が 進 み キャリア 職 業 教 育 に 十 分 取 り 組 んでおり 対 応 できるとする 考 えが 大 関 係 者 に 強 かったためとみられる 今 回 も 高 等 教 育 政 策 全 体 の 将 来 ビジョンが 示 されていない 状 況 で 新 たな 高 等 教 育 機 関 を 創 設 することについて 懐 疑 的 な 見 方 もある 既 存 の 大 には 医 師 歯 科 医 師 獣 医 師 養 成 薬 剤 師 養 成 看 護 師 養 成 教 員 養 成 な ど 資 格 取 得 に 係 る 実 践 的 で 高 度 な 職 業 教 育 を 行 う 部 科 法 曹 養 成 は 法 科 大 院 がある これらの 高 等 教 育 機 関 と 新 機 関 との 違 いはどこにあるのか 例 えば 今 後 増 大 す る 医 療 看 護 ニーズに 向 けた 高 度 専 門 職 業 人 の 育 成 に 関 して チーム 医 療 の 観 点 から 医 療 看 護 系 の 大 院 や 医 療 機 関 で 特 定 行 為 に 係 る 看 護 師 の 研 修 制 度 27 年 10 月 施 行 など も 実 施 されている また 既 存 の 大 等 が 社 会 人 の び 直 しや 企 業 等 のニーズに 応 じた 実 践 的 専 門 的 な プログラム を 提 供 する 職 業 実 践 力 育 成 プロブラム BP: 文 科 大 臣 認 定 27 年 7 月 施 行 との 関 連 性 はどうなるのか 更 に 受 験 生 や 生 にとって 新 機 関 における 設 置 分 野 の 出 口 需 要 はどこまで 見 通 せる のか 具 体 的 な 関 連 情 報 の 公 開 等 / 社 会 産 業 構 造 等 の 変 化 にどこまで 柔 軟 に 対 応 できる のか/ 大 としての 社 会 的 国 際 的 な 認 知 評 価 : 質 保 証 はどこまで 得 られるのかな ど まだ 不 透 明 なところも 多 い 大 体 系 に 術 アカデミック 主 体 の 既 存 の 大 と 実 践 的 専 門 職 業 スペシャリスト 志 向 主 体 の 専 門 職 業 大 仮 称 を 併 置 した 場 合 大 における 教 育 研 究 と 職 業 との 関 係 がどう 変 わっていくのか 今 後 の 成 り 行 きが 注 目 される 2016.07. 大 塚 - 15 -