今 月 の 視 点 -115 中 教 審 専 門 職 業 大 創 設 を 答 申! 既 存 の 大 体 系 に 位 置 付 け 31 年 度 開 目 指 す! 旺 文 社 教 育 情 報 センター 28 年 7 月 中 教 審 北 山 禎 介 会 長 は 28 年 5 月 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 う 新 たな 高 等 教 育 機 関 として 専 門 職 業 大 仮 称 専 門 職 業 短 期 大 仮 称 の 創 設 を 馳 浩 文 部 科 相 に 答 申 した 新 機 関 は 既 存 の 大 体 系 に 位 置 付 け 大 相 当 は4 年 制 短 大 相 当 は2 年 又 は3 年 制 で 31 年 度 の 開 を 目 指 す 4 年 制 は 企 業 内 実 習 などを 600 時 間 以 上 実 習 等 の 科 目 履 修 を 卒 業 単 位 の3~4 割 程 度 以 上 とすることなどを 義 務 付 ける 大 体 系 に 新 たな 類 型 が 制 度 化 されるのは 昭 和 391964 年 の 短 期 大 以 来 55 年 ぶりとなる ここでは 答 申 の 概 要 大 等 と 社 会 職 業 との 接 続 の 状 況 高 等 教 育 における 実 践 的 な 職 業 教 育 の 在 り 方 を 巡 るこれまでの 経 緯 などについて 整 理 した < 社 会 経 済 の 変 化 に 即 応 した 質 の 高 い 職 業 人 の 育 成 > 〇 社 会 産 業 構 造 の 変 貌 成 熟 社 会 にあって 課 題 先 進 国 であるともいわれている 我 が 国 では 超 高 齢 社 会 や 少 子 化 の 拡 大 による 生 産 年 齢 人 口 の 減 少 日 本 型 雇 用 慣 行 の 変 容 企 業 内 教 育 訓 練 の 縮 小 職 業 能 力 の 高 度 化 複 雑 化 などの 国 内 状 況 に 加 え グローバル 化 やイノベーションの 進 展 な どの 世 界 的 状 況 も 含 めて 社 会 産 業 構 造 や 職 業 を 取 り 巻 く 環 境 が 急 激 に 変 化 している 一 方 社 会 の 成 熟 化 に 伴 う 個 人 の 価 値 観 やライフスタイルの 多 様 化 で 仕 事 と 生 活 の 調 和 が 重 視 され 仕 事 以 外 の 時 間 をいかに 創 造 的 かつ 生 産 的 に 過 ごすかということの 重 要 性 が 増 してきている 〇 中 教 審 への 諮 問 文 科 省 は 上 記 のような 状 況 を 踏 まえて 27 年 4 月 中 教 審 に 個 人 の 能 力 と 可 能 性 を 開 花 させ 全 員 参 加 による 課 題 解 決 社 会 を 実 現 するための 教 育 の 多 様 化 と 質 保 証 の 在 り 方 に ついて を 諮 問 した 諮 問 内 容 は 大 きく 2 つに 分 かれており 第 1 部 は 社 会 経 済 の 変 化 に 伴 う 人 材 需 要 に 即 応 した 質 の 高 い 職 業 人 の 育 成 について / 第 2 部 は 生 涯 を 通 じた びによる 可 能 性 の 拡 大 自 己 実 現 及 び 社 会 貢 献 地 域 課 題 解 決 に 向 けた 環 境 整 備 について である 本 稿 では 諮 問 の 第 1 部 について 取 り 上 げる 審 議 事 項 は 次 のような 内 容 である - 1 -
産 業 経 済 の 状 況 により 変 化 が 激 しい 社 会 の 多 様 な 人 材 ニーズに 対 応 し 各 職 業 分 野 の 特 性 を 踏 まえた 質 の 高 い 職 業 人 養 成 を 行 うことができる 制 度 設 計 について 現 在 の 大 の 制 度 や 体 系 との 関 係 を 踏 まえ 高 等 教 育 機 関 としての 教 育 の 質 を 確 保 し 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 う 新 たな 高 等 教 育 機 関 以 下 新 機 関 における 修 成 果 が 国 際 的 にも 国 内 的 にも 適 切 な 評 価 を 受 けられる 制 度 の 在 り 方 について 専 門 高 生 を 含 む 高 生 の 進 路 の 選 択 肢 拡 大 や より 高 度 な 技 術 や 知 識 の 習 得 を 目 指 して び 直 す 際 に 就 職 後 も 社 会 人 が 習 しやすい 仕 組 みについて その 他 新 機 関 の 制 度 化 に 関 し 必 要 な 事 項 について 専 門 職 業 大 答 申 中 教 審 は 上 記 のような 審 議 事 項 の 検 討 議 論 を 約 1 年 にわたり 行 い 28 年 5 月 社 会 経 済 の 変 化 に 伴 う 人 材 需 要 に 即 応 した 質 の 高 い 専 門 職 業 人 養 成 のための 新 たな 高 等 教 育 機 関 の 制 度 化 について を 答 申 した 以 下 専 門 職 業 大 答 申 当 答 申 は 第 Ⅰ 章 :21 世 紀 を 生 きる 職 業 人 を 取 り 巻 く 状 況 と 今 後 の 職 業 人 材 養 成 / 第 Ⅱ 章 : 高 等 教 育 における 職 業 人 養 成 の 現 状 と 課 題 / 第 Ⅲ 章 : 新 たな 高 等 教 育 機 関 の 制 度 化 の 方 向 性 / 第 Ⅳ 章 : 新 たな 高 等 教 育 機 関 の 制 度 設 計 等 の 4 部 構 成 である ここでは 第 Ⅲ 章 と 第 Ⅳ 章 を 中 心 に その 概 要 を 以 下 にまとめた < 実 践 的 職 業 教 育 の 高 等 教 育 機 関 化 の 方 向 性 > 大 等 における 質 の 高 い 職 業 人 の 養 成 は 高 等 教 育 の 抱 える 主 要 な 課 題 のひとつとされ これまでにも 職 業 教 育 キャリア 教 育 に 関 する 様 々な 提 言 や 方 策 が 講 じられてきた 後 述 一 方 既 存 の 高 等 教 育 機 関 では 十 分 に 対 応 できない 課 題 があるとの 指 摘 もなされてきた 専 門 職 業 大 答 申 では 新 機 関 の 制 度 化 の 方 向 性 として 養 成 すべき 人 材 像 と 推 進 すべき 教 育 の 特 性 の 明 確 化 当 該 機 関 の 大 体 系 への 位 置 付 け について そ の 基 本 的 な 考 え 方 を 次 のように 示 している 〇 養 成 すべき 人 材 像 企 業 等 で 果 たす 役 割 新 機 関 は 専 門 職 業 人 の 生 産 性 向 上 競 争 力 強 化 に 貢 献 することを 役 割 としており 特 に 当 該 機 関 の 教 育 では 専 門 職 業 人 の 専 門 性 によって 企 業 等 の 現 場 レベルでの 改 善 革 新 を 牽 引 していく 層 の 養 成 資 質 向 上 等 に 主 な 重 点 を 置 くとしている このような 人 材 は 専 門 的 な 職 業 を 担 うスペシャリストとして 理 論 の 裏 打 ちと 優 れた 技 能 等 を 強 みに 例 えば 次 のような 側 面 から 事 業 活 動 を 先 導 する 役 割 が 期 待 されるという < 新 機 関 で 養 成 する 人 材 に 将 来 的 に 期 待 する 役 割 > 生 産 サービスの 現 場 で 中 核 的 な 役 割 を 担 う 人 材 等 として 生 産 サービスの 工 程 の 改 善 やこれを 通 じた 生 産 性 の 向 上 高 度 な 技 能 や 洗 練 された 技 術 ノウハウによる 優 れた 商 品 サービスの 提 供 など その 専 門 性 をもって 自 ら 事 業 を 営 み 又 はこれを 補 佐 する 人 材 として 新 たな 付 加 価 値 の 創 造 これを 活 かした 新 しい 商 品 サービスの 考 案 新 規 事 業 の 創 出 強 みのある 製 品 サービスを 活 かした 新 規 市 場 の 開 拓 など - 2 -
成 長 分 野 等 で 求 められる 人 材 例 IT 分 野 : 新 たなアイデアの 構 想 提 案 等 も 行 うプログラマーやCGデザイナー 等 / 観 光 分 野 : 接 客 のプロとして 活 躍 するとともに 現 場 におけるサービス 向 上 の 先 導 役 を 果 たす 人 材 / 農 業 分 野 : 農 産 物 を 生 産 しつつ 直 売 や 加 工 品 開 発 等 の 事 業 も 手 掛 け 高 付 加 価 値 化 販 路 拡 大 等 を 先 導 する 人 材 など 職 業 人 としての 観 点 これからの 職 業 人 は 変 化 の 激 しい 経 済 社 会 の 中 自 立 した 職 業 人 として 積 極 的 能 動 的 に 自 己 のキャリア 形 成 を 図 っていくことを ますます 求 められるようになるという 新 機 関 では 生 涯 にわたる 職 業 生 活 を 通 じ 社 会 経 済 の 変 化 に 対 応 しつつ 継 続 的 にス キルアップを 図 りながら 自 らのキャリアを 主 体 的 に 切 り 拓 いていける 人 材 を 養 成 するこ とが 特 に 重 要 になるとしている 経 済 社 会 で 果 たす 役 割 新 機 関 で 養 成 された 人 材 は 上 記 のような 事 業 活 動 や 職 業 生 活 を 通 じ 国 の 経 済 成 長 を 支 え 地 域 の 発 展 にも 貢 献 することになるとしている また これらの 人 材 が 事 業 現 場 を 先 導 していくことで 事 業 実 務 を 担 う 専 門 人 材 全 体 の 底 上 げに 資 するとしている 更 に 産 業 の 生 産 性 を 押 し 上 げ 地 域 の 強 みを 活 かした 産 業 の 振 興 等 にもつながるものと 期 待 されるという 〇 推 進 すべき 教 育 新 機 関 の 教 育 では 企 業 等 で 求 められる 実 践 性 を 身 に 付 けさせるため 特 定 の 職 業 分 野 における 専 門 性 の 陶 冶 と 専 門 性 の 枠 に 止 まらないより 広 い 基 礎 教 養 の 涵 養 とを 同 時 に 実 現 する 必 要 があるとしている また 技 能 の 教 育 と 問 の 教 育 の 双 方 を 結 びつけることで 新 た な 職 業 教 育 のモデルを 構 築 していくことも 期 待 されるという 新 機 関 はこうした 観 点 から 次 のような 教 育 機 能 を 総 合 的 に 担 う 必 要 があるとしている 専 門 職 業 を 担 うための 高 度 で 実 践 的 な 技 能 を 育 成 し 産 業 構 造 人 材 需 要 の 変 化 に 対 応 した 人 材 養 成 を 行 う 実 践 力 を 裏 付 ける 理 論 面 への 理 解 を 深 化 させたり 変 化 する 状 況 の 中 知 識 技 能 や 教 養 を 結 び 付 けて 課 題 解 決 につなげる 総 合 力 を 養 ったりする 幅 のある 基 礎 力 や 職 業 人 に 必 要 な 教 養 を 育 むとともに 職 業 の 高 度 化 等 に 対 応 した びを 生 涯 にわたり 継 続 するための 基 礎 を 培 う キャリア アップやキャリア 変 更 職 場 復 帰 等 を 目 指 す 社 会 人 のための 多 様 な び 直 し 機 会 を 提 供 する 〇 大 体 系 への 位 置 付 け 新 機 関 は 教 養 や 理 論 にも 裏 付 けられた 実 践 力 を 育 成 するものであることなどを 踏 まえ 大 体 系 の 一 部 をなす 機 関 として その 制 度 設 計 を 図 り 従 来 の 大 と 同 等 の 評 価 を 得 られるようにすることが 適 切 であるとしている 大 には 国 際 的 な 共 通 概 念 が 存 在 する 大 体 系 の 機 関 は 術 に 基 づく 理 論 の 教 育 や 教 養 教 育 を 行 うことを 特 徴 とするほか 高 等 教 育 機 関 のうち 位 授 与 権 を 持 つ - 3 -
ものは 基 本 として 大 体 系 の 機 関 に 限 られる 大 体 系 に 位 置 付 けることは こうした 世 界 の 大 の 標 準 的 な 在 り 方 を 踏 まえることに もなり 当 該 機 関 の 国 際 通 用 性 を 高 めることにつながるとしている 更 に 高 等 教 育 の 多 様 な 発 展 に 資 するとともに 生 の 将 来 にとっても 有 益 であり 保 護 者 等 のニーズや 期 待 にも 応 えることとなるという とりわけ 多 様 な 生 集 団 による 質 の 高 い 教 育 を 展 開 するため 優 秀 な 外 国 人 留 生 の 獲 得 を 目 指 すなどの 場 合 には その 修 了 により 位 を 得 られるようにすることが 非 常 に 重 要 になるとしている 図 3 参 照 < 新 たな 高 等 教 育 機 関 の 制 度 設 計 > 表 1 図 1 参 照 〇 基 本 的 な 視 点 専 門 職 業 大 答 申 は 新 機 関 では 前 述 した 養 成 すべき 人 材 像 や 推 進 すべき 教 育 の 在 り 方 を 踏 まえ 変 化 に 対 応 できる 実 践 的 な 専 門 職 業 人 養 成 を 進 めていくうえで 次 のような 資 質 能 力 を 育 成 することが 適 当 であるとしている < 新 機 関 で 身 に 付 けさせるべき 資 質 能 力 > 1 専 門 とする 特 定 の 職 業 一 定 の 産 業 職 業 分 野 に 関 して 身 に 付 けさせる 能 力 ➀ 専 門 とする 特 定 の 職 業 職 種 に 関 し 高 度 な 専 門 的 知 識 等 を 与 え 理 解 を 深 化 専 門 高 度 化 特 定 の 職 業 における 高 度 で 専 門 的 な 知 識 理 解 等 例 当 該 職 業 に 関 する 理 論 への 深 い 理 解 分 析 的 批 判 的 能 力 など ➁ 専 門 とする 特 定 の 職 業 職 種 に 関 し 卓 越 した 技 能 等 を 育 成 するとともに 実 践 的 な 対 応 力 を 強 化 実 践 力 強 化 特 定 の 職 業 における 卓 越 した 技 能 等 と 実 践 的 な 対 応 力 例 生 産 サービスの 現 場 で 培 う 高 度 な 技 能 など ➂ 一 定 の 産 業 職 業 分 野 例 えば 情 報 分 野 保 健 分 野 などに 関 し 当 該 分 野 全 般 の 又 は その 関 連 の 基 礎 知 識 技 能 等 を 育 成 分 野 全 般 の 精 通 等 当 該 職 業 分 野 全 般 の 知 識 技 能 等 例 当 該 分 野 内 における 各 職 種 等 全 般 の 基 礎 的 な 理 論 共 通 的 な 技 能 等 開 業 等 に 際 して 必 要 となる 他 分 野 簿 記 会 計 経 営 などの 基 礎 知 識 技 能 等 など ➃ 職 業 に 関 する 実 践 的 な 技 能 や 実 践 知 と 理 論 知 教 養 等 を 統 合 し それらの 活 用 により 現 実 の 複 雑 な 課 題 の 解 決 や 新 たな 手 法 等 の 創 造 に 結 び 付 けることのできる 総 合 的 な 能 力 を 育 成 総 合 力 強 化 理 論 と 実 践 を 結 び 付 ける 総 合 的 な 能 力 例 高 度 かつ 実 践 的 な 課 題 発 見 解 決 能 力 新 たな 付 加 価 値 や 商 品 サービス 生 産 手 法 等 の 創 出 改 善 を 推 し 進 める 創 造 的 な 能 力 など 2 職 業 人 として 共 通 に 身 に 付 けさせる 能 力 ➄ 職 業 人 として 共 通 に 求 められる 基 礎 的 汎 用 的 能 力 や 教 養 主 体 的 なキャリア 形 成 を 図 るため に 必 要 な 能 力 を 育 成 自 立 した 職 業 人 のための 士 力 育 成 職 業 人 の 基 礎 的 汎 用 的 能 力 等 例 コミュニケーション 能 力 ディベート 力 課 題 対 応 能 力 チームワークや リーダーシップを 発 揮 して 責 任 を 担 う 能 力 多 様 性 への 理 解 職 業 観 など 主 体 的 なキャリア 形 成 を 図 るために 必 要 な 能 力 例 生 涯 にわたり び 続 けるための 基 礎 教 養 習 スキル 等 キャリア アップ 等 の 基 盤 となるリテラシー 外 国 語 ICT 等 キャリアデザイン 力 など - 4 -
〇 新 機 関 の 制 度 設 計 に 当 たり 重 視 すべき 視 点 専 門 職 業 大 答 申 は 新 機 関 の 理 念 を 実 現 するため その 制 度 設 計 に 当 たり ➀ 理 論 と 実 践 の 架 橋 による 職 業 教 育 の 充 実 /➁ 産 業 界 地 域 等 のニーズの 適 切 な 反 映 産 業 界 地 域 等 との 連 携 による 教 育 の 推 進 /➂ 社 会 人 の び 直 し 等 多 様 な 習 ニーズへの 対 応 / ➃ 高 等 教 育 機 関 としての 質 保 証 と 国 際 的 な 通 用 性 の 担 保 実 践 的 な 職 業 教 育 に 相 応 しい 教 育 条 件 の 整 備 の 4 つの 視 点 を 特 に 重 視 する 必 要 があるとしている 〇 制 度 の 基 本 設 計 新 機 関 の 基 本 的 な 制 度 設 計 については 高 卒 業 後 の 若 者 の 進 路 として 及 び 社 会 人 の び 直 し 機 関 としても 魅 力 ある 機 関 となるよう 大 体 系 に 位 置 付 く 次 のような 機 関 を 制 度 化 することが 適 当 であるとしている < 大 体 系 に 位 置 付 く 新 機 関 の 制 度 化 > 1 士 課 程 相 当 の 課 程 を 提 供 する 機 関 : 修 業 年 限 4 年 修 業 年 限 は4 年 とする 当 該 機 関 の 課 程 については 4 年 一 貫 制 のほか 4 年 の 課 程 を 前 期 2 年 又 は3 年 後 期 2 年 又 は1 年 に 区 分 する 区 分 制 にもできるようにする 一 貫 制 課 程 の 修 了 者 及 び 後 期 課 程 の 修 了 者 には 士 相 当 の 位 を 前 期 課 程 の 修 了 者 には 短 期 大 士 相 当 の 位 を 授 与 する 一 貫 制 課 程 の 修 了 者 及 び 後 期 課 程 の 修 了 者 には 大 院 入 資 格 を 前 期 課 程 の 修 了 者 には 大 編 入 資 格 を 付 与 する 2 短 期 大 士 課 程 相 当 の 課 程 を 提 供 する 機 関 : 修 業 年 限 2 年 又 は3 年 修 業 年 限 は2 年 又 は3 年 とする 修 了 者 には 短 期 大 士 相 当 の 位 を 授 与 する 修 了 者 には 短 期 大 士 相 当 の 大 編 入 資 格 を 付 与 する 区 分 制 の 導 入 新 機 関 の4 年 制 課 程 における 区 分 制 の 導 入 は 前 期 課 程 から 後 期 課 程 への 連 続 した 進 だけでなく 前 期 修 了 後 一 旦 就 職 してから 後 期 へ 再 入 する/ 他 の 高 等 教 育 機 関 等 大 短 大 高 専 専 門 又 は 高 等 専 攻 科 から 編 入 する/ 他 の 高 等 教 育 機 関 を 既 に 卒 業 し 就 職 等 した 社 会 人 が び 直 しのために 後 期 から 編 入 するなど 積 み 上 げ 型 の 多 様 な 習 スタイルを 可 能 にするとしている 〇 具 体 的 な 制 度 設 計 当 答 申 では 前 述 した 新 機 関 の 制 度 化 に 関 する 基 本 的 な4つの 視 点 を 踏 まえ 新 機 関 の 理 念 を 実 現 するための 具 体 的 制 度 設 計 として 次 のような 仕 組 みを 提 案 している ➀ 理 論 と 実 践 の 架 橋 による 職 業 教 育 の 充 実 理 論 と 実 践 を 架 橋 する 教 育 内 容 として 教 養 基 礎 教 育 及 び 専 門 教 育 を 通 じ 実 践 的 な 能 力 を 培 うよう 体 系 的 に 教 育 課 程 を 編 成 分 野 の 特 性 に 応 じ 卒 業 単 位 の おおむね3~4 割 程 度 以 上 は 実 習 等 の 科 目 を 修 得 企 業 内 実 習 等 を 2 年 間 で300 時 間 以 上 4 年 間 で600 時 間 以 上 履 修 授 業 で 身 に 付 けた 知 識 技 能 等 を 統 合 する 総 合 的 な 演 習 科 目 を 設 定 - 5 -
実 務 家 教 員 を 教 員 組 織 の 中 に 積 極 的 に 位 置 付 け 必 要 専 任 教 員 数 の おおむね4 割 以 上 は 実 務 家 教 員 とする 更 に 専 任 実 務 家 教 員 については その 必 要 数 の 半 数 以 上 は 研 究 能 力 を 併 せ 有 する 実 務 家 教 員 とする ➁ 産 業 界 地 域 等 のニーズの 適 切 な 反 映 産 業 界 地 域 等 との 連 携 による 教 育 の 推 進 産 業 職 能 団 体 地 域 の 関 係 機 関 等 との 連 携 により 教 育 課 程 を 編 成 実 施 する 体 制 の 整 備 を 義 務 付 け 設 置 認 可 評 価 における 連 携 として 設 置 認 可 審 査 における 産 業 界 等 との 連 携 体 制 を 確 保 認 証 評 価 においては 専 門 団 体 との 連 携 による 分 野 別 質 保 証 の 観 点 を 採 り 入 れ ➂ 社 会 人 の び 直 し 等 多 様 な 習 ニーズへの 対 応 社 会 人 等 が びやすい 仕 組 みに 対 応 した 教 育 内 容 方 法 として パートタイム 生 や 科 目 等 履 修 生 として ぶ 機 会 を 積 極 的 に 提 供 長 期 履 修 制 度 の 活 用 内 単 位 バンクの 整 備 等 短 期 の 修 成 果 を 積 上 げ 位 取 得 につなげる 仕 組 みを 整 備 モジュール 制 修 業 年 限 の 通 算 単 位 認 定 等 入 者 の 受 入 れなどとして 普 通 高 からの 入 希 望 者 と 並 び 専 門 高 卒 業 生 社 会 人 生 編 入 生 など 多 様 な 生 を 積 極 的 に 受 け 入 れることを 努 力 義 務 化 多 様 な 生 像 の 類 型 に 応 じたアドミッション ポリシーを 明 確 化 する 入 者 選 抜 では 実 践 的 な 職 業 教 育 の 観 点 から 実 務 経 験 や 保 有 資 格 技 能 検 定 での 成 績 等 を 積 極 的 に 考 慮 し 意 欲 能 力 適 性 等 を 多 面 的 総 合 的 に 評 価 する ➃ 高 等 教 育 機 関 としての 質 保 証 と 国 際 的 な 通 用 性 の 担 保 実 践 的 な 職 業 教 育 に 相 応 しい 教 育 条 件 の 整 備 教 員 について 教 授 准 教 授 等 の 資 格 基 準 求 める 能 力 の 水 準 は 大 短 大 と 同 等 の 水 準 確 保 を 基 本 実 務 家 教 員 を 教 員 組 織 の 中 に 積 極 的 に 位 置 付 け 教 育 条 件 について 必 要 専 任 教 員 数 施 設 設 備 地 舎 面 積 は 大 短 大 の 水 準 を 踏 まえつつ 質 の 高 い 職 業 人 養 成 に 相 応 しい 適 切 な 水 準 を 設 定 * 大 短 期 大 設 置 基 準 の 水 準 を 踏 まえつつ 機 関 の 特 性 に 留 意 し 地 面 積 や 運 動 場 等 に ついては 弾 力 的 な 対 応 が 可 能 な 基 準 を 設 定 実 習 等 のための 施 設 設 備 の 充 実 は 特 に 重 要 各 授 業 科 目 において 同 時 に 授 業 を 受 ける 生 数 について 原 則 40 人 以 下 とすることを 義 務 付 け * 各 科 目 の 指 導 体 制 については 大 講 義 室 等 での 一 斉 指 導 中 心 の 授 業 ではなく 教 員 配 置 の 充 実 と 相 まって 実 習 等 における 少 人 数 指 導 体 制 など 必 要 な 体 制 を 確 保 する 質 保 証 について 教 員 や 教 育 内 容 等 の 質 が 十 分 に 確 保 されたものを 認 可 大 短 大 と 同 等 又 はそれ 以 上 に 充 実 した 情 報 公 表 を 義 務 付 け 分 野 別 質 保 証 やできる 限 り 客 観 的 な 指 標 を 採 り 入 れた 評 価 - 6 -
〇 新 機 関 の 制 度 全 般 にわたる 事 項 専 門 職 業 大 答 申 は 前 掲 のような 具 体 的 制 度 設 計 の 検 討 のうえに 新 機 関 におけ る 研 究 機 能 の 位 置 付 けや 当 該 機 関 の 制 度 上 の 位 置 付 けなど 制 度 全 般 にわたる 事 項 について 次 のように 提 言 している 研 究 機 能 の 位 置 付 け 新 機 関 の 機 能 は 実 践 的 な 専 門 職 業 人 養 成 のための 教 育 に 重 点 を 置 くが 大 体 系 に 位 置 付 く 機 関 として 理 論 と 実 践 を 架 橋 する 教 育 を 行 うためにも 新 機 関 の 目 的 には 研 究 を 含 めるものとしている その 場 合 職 業 社 会 における 実 践 の 理 論 を 重 視 した 研 究 を 志 向 するものであり 術 上 の 探 求 についての 研 究 を 目 指 すことが 主 目 的 でないことに 留 意 が 必 要 であるという 制 度 上 の 位 置 付 け 目 的 新 機 関 の 目 的 に 研 究 が 含 まれ 教 員 の 資 格 基 準 等 にも 一 定 の 水 準 を 担 保 することか ら 当 該 機 関 は 大 制 度 の 中 に 創 設 し 国 際 的 な 通 用 性 のある 位 授 与 機 関 とし て 位 置 付 けることが 適 当 であるとしている 位 の 種 類 表 記 授 与 する 位 の 種 類 表 記 は 世 界 における 位 授 与 の 標 準 的 な 在 り 方 や 我 が 国 の 既 存 の 位 制 度 との 整 合 性 等 も 踏 まえつつ 実 践 的 な 職 業 教 育 の 成 果 を 徴 表 するものと して 相 応 しいものにする 必 要 があるという 新 機 関 における 位 の 種 類 としては 現 行 の 大 及 び 短 期 大 と 同 様 士 及 び 短 期 大 士 の 位 を 授 与 することが 適 当 であるとしている また 位 の 表 記 は 当 該 専 攻 分 野 の 名 称 として 問 分 野 よりも 産 業 職 業 分 野 の 名 称 を 付 記 することや 専 攻 分 野 に 加 え 専 門 職 業 専 門 職 などの 字 句 を 併 せて 付 し 専 門 職 業 人 養 成 のための 課 程 修 了 を 明 確 にすることが 適 当 であるとしている 名 称 新 機 関 の 名 称 は 例 えば 4 年 制 士 課 程 相 当 の 課 程 提 供 は 専 門 職 業 大 専 門 職 大 など/ 2 3 年 制 短 期 大 士 課 程 相 当 の 課 程 提 供 は 専 門 職 業 短 期 大 専 門 職 短 期 大 などと 提 示 している 新 機 関 が その 教 育 活 動 等 について 正 しく 理 解 され 社 会 に 受 け 入 れられることとなる よう 更 に 幅 広 い 意 見 を 踏 まえ 相 応 しい 名 称 を 定 めることが 適 当 であるという 対 象 分 野 新 機 関 の 対 象 になる 職 業 分 野 は 制 度 として 分 野 の 限 定 は 行 わない と 断 じている 職 業 実 践 知 に 基 づく 教 育 技 能 教 育 と 術 知 に 基 づく 教 育 の 融 合 によ る 人 材 養 成 の 充 実 について 具 体 的 ニーズ が 認 められる 分 野 が 主 に 想 定 されるという 実 務 家 教 員 の 確 保 や 企 業 内 実 習 の 受 入 先 の 確 保 教 育 課 程 の 編 成 実 施 や 分 野 別 質 保 証 における 産 業 界 地 域 等 との 連 携 体 制 の 整 備 などについて 準 備 が 整 った 分 野 から 逐 次 設 置 が 可 能 になるものと 想 定 されている なお 前 述 した 養 成 すべき 人 材 像 の 項 で 成 長 分 野 での 例 示 が 挙 げられている - 7 -
設 置 形 態 新 機 関 の 設 置 形 態 は その 目 的 の 違 いに 応 じて 既 存 の 大 短 期 大 と 並 んで 独 立 した 組 織 として 設 置 されることになる それとともに 既 存 の 大 短 期 大 が 実 践 的 な 職 業 教 育 の 専 攻 を 新 たに 開 設 し ア カデミックな 教 育 と より 実 践 的 な 教 育 とを 共 に 提 供 していけるようにすることも 有 益 であるという また 既 存 の 大 短 期 大 が 一 部 の 部 科 を 転 換 させるなどして 新 機 関 を 併 設 できるようにし より 多 様 な 習 機 会 を 生 に 提 供 することも 可 能 としている なお 士 課 程 相 当 の 課 程 修 業 年 限 4 年 提 供 の 新 機 関 については その 設 置 者 が 更 に 大 院 独 立 大 院 含 むを 設 置 することも 可 能 としている 財 政 措 置 専 門 職 業 大 答 申 は 新 機 関 に 対 する 基 盤 的 経 費 やプロジェクト 経 費 生 に 対 す る 修 支 援 や 教 員 に 対 する 研 究 助 成 の 措 置 が 図 られるようにすることを 基 本 としている 特 に 新 機 関 は 産 業 界 等 のニーズに 即 応 した 教 育 を 行 う 機 関 でもあることなどから 財 政 に 関 しては 民 間 資 金 の 活 用 が 重 要 であるとしている 産 業 界 等 から 求 められる 人 材 養 成 とそのための 多 元 的 な 資 金 導 入 との 好 循 環 が 確 立 された 機 関 となるよう 必 要 な 制 度 設 計 等 を 進 めていくとしている また 成 長 分 野 の 専 門 職 業 人 養 成 や 地 域 産 業 を 担 う 人 材 育 成 など 成 長 戦 略 や 地 方 創 生 の 推 進 において 積 極 的 な 役 割 を 果 たすことにより 関 係 省 庁 や 地 方 公 共 団 体 等 からの 多 様 な 資 金 を 導 入 していくことも 求 めている < 新 機 関 の 基 盤 整 備 > 〇 産 業 界 等 との 連 携 体 制 前 述 したような 産 業 界 等 との 連 携 体 制 をはじめ 職 業 教 育 の 環 境 整 備 は 新 機 関 での 人 材 養 成 を 推 進 していくうえでも 重 要 な 基 盤 になるという 例 えば 新 機 関 の 教 育 課 程 の 編 成 実 施 に 当 たり それぞれの 職 業 で 必 要 とされる 能 力 の 内 容 水 準 の 明 示 / 実 務 家 教 員 の 派 遣 等 の 協 力 / 企 業 内 実 習 に 際 して 受 入 先 の 確 保 や 効 果 的 な 指 導 の 実 施 などのため 地 域 の 企 業 等 との 広 範 密 接 な 関 係 構 築 が 不 可 欠 となる このように 産 業 界 等 の 関 係 機 関 や 関 係 者 には 質 の 高 い 専 門 職 業 人 材 を 新 機 関 と 共 に 養 成 していく 観 点 から 積 極 的 な 参 画 を 求 めている また 評 価 機 関 の 整 備 など 専 門 職 業 人 養 成 における 分 野 別 質 保 証 に 向 けた 全 国 レベルでの 組 織 的 な 協 力 も 期 待 している 〇 社 会 人 の び 直 し 促 進 / 生 の 負 担 軽 減 策 社 会 人 の び 直 し の 促 進 に 当 たっては その 修 成 果 に 対 する 企 業 内 での 評 価 の 在 り 方 や 企 業 等 における 働 き 方 の 問 題 なども 関 わってくるとし び 直 し 環 境 の 整 備 についても 企 業 等 に 協 力 を 要 請 している 更 に 産 業 界 等 による 職 業 教 育 への 支 援 協 力 体 制 の 構 築 に 向 け 行 政 レベルでの 省 庁 間 の 連 携 推 進 の 必 要 性 のほか 生 の 費 用 負 担 の 軽 減 策 についても 検 討 を 求 めている - 8 -
新 機 関 専 門 職 業 大 と 既 存 の 大 の 比 較 新 機 関 : 専 門 職 業 大 仮 称 専 門 職 大 仮 称 既 存 の 大 表 1 目 的 技 能 と 問 の 双 方 の 教 育 を 行 う 質 の 高 い 実 践 的 な 職 業 教 育 の 高 等 教 育 機 関 の 制 度 化 高 度 な 専 門 的 知 識 技 能 等 を 修 得 し 現 場 レベルの 改 善 革 新 を 牽 引 できる 人 材 の 養 成 強 化 術 の 中 心 として 高 い 教 養 と 専 門 的 能 力 を 培 うとともに 深 く 真 理 を 探 究 して 新 たな 知 見 を 創 造 し これらの 成 果 を 広 く 社 会 に 提 供 することにより 社 会 の 発 展 に 寄 与 修 業 年 限 4 年 制 前 期 後 期 の 区 分 制 課 程 も 導 入 位 士 士 4 年 制 / 医 歯 獣 医 課 程 及 び 薬 の 臨 床 に 係 る 実 践 的 能 力 を 培 う 課 程 薬 剤 師 養 成 は6 年 制 教 育 内 容 教 員 質 保 証 職 業 実 践 知 に 基 づく 教 育 と 術 知 に 基 づく 教 育 を 融 合 自 立 した 職 業 人 のための 士 力 を 育 成 実 践 的 な 職 業 教 育 のカリキュラム 卒 業 単 位 の3~4 割 以 上 は 実 習 企 業 内 実 習 を4 年 間 で600 時 間 以 上 産 業 界 地 域 等 との 連 携 体 制 の 整 備 必 要 専 任 教 員 数 の4 割 以 上 は 実 務 家 教 員 必 要 な 専 任 実 務 家 教 員 数 の 半 数 以 上 は 研 究 能 力 を 併 せ 持 つ 実 務 家 教 員 自 己 点 検 評 価 認 証 評 価 分 野 別 質 保 証 含 むへの 取 組 各 授 業 科 目 の 同 時 受 講 生 数 クラスサイズは 原 則 40 人 以 下 主 として 術 知 に 基 づく 教 育 分 析 的 批 判 的 能 力 等 の 育 成 専 門 の 芸 を 教 授 し 幅 広 く 深 い 教 養 と 総 合 的 な 判 断 力 を 培 い 豊 かな 人 間 性 を 涵 養 体 系 的 な 教 育 課 程 を 編 成 主 として 研 究 業 績 を 重 視 教 育 研 究 組 織 の 規 模 や 授 与 する 位 分 野 等 に 応 じた 教 員 組 織 自 己 点 検 評 価 認 証 評 価 への 取 組 注. 中 教 審 専 門 職 業 大 答 申 28 年 5 月 文 科 省 資 料 等 を 基 に 作 成 各 高 等 教 育 機 関 の 機 能 - 職 業 実 践 知 に 基 づく 教 育 & 術 知 に 基 づく 教 育 - イメージ 図 ベースとなる 知 識 技 能 職 業 実 践 知 に 基 づく 教 育 術 知 に 基 づく 教 育 職 業 実 践 に 基 づく 知 識 技 能 術 に 基 づく 知 識 思 考 法 研 究 成 果 問 的 教 養 図 1 教 育 内 容 教 育 方 法 技 能 中 心 実 習 実 技 中 心 体 験 的 知 識 理 解 中 心 座 中 心 理 論 的 身 に 付 けさせる 能 力 実 技 能 力 技 能 の 卓 越 性 を 重 視 思 考 力 分 析 的 批 判 的 能 力 を 重 視 新 機 関 各 高 等 教 育 機 関 の 機 能 専 門 高 短 専 大 大 * 左 図 の 各 高 等 教 育 機 関 の 楕 円 形 の 位 置 と 色 の 濃 淡 は 職 業 実 践 地 と 術 知 の 教 育 機 能 の 重 み 付 け の 度 合 いをイメージ 注.1 新 機 関 は 専 門 職 業 大 仮 称 専 門 職 業 短 期 大 仮 称 / 2 中 教 審 専 門 職 業 大 答 申 28 年 5 月 の 資 料 を 基 に 作 成 <キャリア 教 育 と 職 業 教 育 > 専 門 職 業 大 答 申 の 背 景 の 一 つとして 教 育 におけるキャリア 教 育 と 職 業 教 育 の 在 り 方 が 挙 げられよう 中 教 審 は 23 年 1 月 今 後 の におけるキャリア 教 育 職 業 教 育 の 在 り 方 について を 答 申 した 以 下 キャリア 職 業 教 育 答 申 ここで キャリア 教 育 と 職 業 教 育 について 次 のように 定 義 している 〇 キャリア 教 育 まず キャリアについて 人 が 生 涯 の 中 で 様 々な 役 割 を 果 たす 過 程 で 自 らの 役 割 の 価 値 や 自 分 と 役 割 との 関 係 を 見 いだしていく 連 なりや 積 み 重 ねが キャリア の 意 味 する ところである としている - 9 -
そして キャリア 教 育 は 一 人 一 人 の 社 会 的 職 業 的 自 立 に 向 け 必 要 な 基 盤 となる 能 力 や 態 度 を 育 てることを 通 して キャリア 発 達 を 促 す 教 育 であると 位 置 付 けている また キャリア 教 育 は 特 定 の 活 動 や 指 導 方 法 に 限 定 されるものではなく 様 々な 教 育 活 動 を 通 して 実 践 される そして 一 人 一 人 の 発 達 や 社 会 人 職 業 人 としての 自 立 を 促 す 視 点 から 変 化 する 社 会 と 教 育 との 関 係 性 を 特 に 意 識 しつつ 教 育 を 構 成 してい くための 理 念 と 方 向 性 を 示 すものである としている 〇 職 業 教 育 キャリア 職 業 教 育 答 申 は 人 は 専 門 性 を 身 に 付 け 仕 事 を 持 つことによって 社 会 と 関 わり 社 会 的 な 責 任 を 果 たし 生 計 を 維 持 するとともに 自 らの 個 性 を 発 揮 し 誇 りを 持 ち 自 己 を 実 現 することができる 仕 事 に 就 くためには 社 会 的 職 業 的 自 立 に 向 けて 必 要 な 基 盤 となる 能 力 だけでなく それぞれに 必 要 な 専 門 性 や 専 門 的 な 知 識 技 能 を 身 に 付 けることが 不 可 欠 である としている そして このような 一 定 又 は 特 定 の 職 業 に 従 事 するために 必 要 な 知 識 技 能 能 力 や 態 度 を 育 てる 教 育 が 職 業 教 育 である と 定 義 している < 系 統 とキャリア 職 業 教 育 > キャリア 教 育 にしろ 職 業 教 育 にしろ それらは 教 育 のみで 完 成 するものではなく 生 涯 習 を 通 じた 教 育 の 在 り 方 が 重 要 であるといえる ただ キャリア 職 業 教 育 の 実 態 としては 進 路 選 択 指 導 も 含 めた 教 育 との 結 び 付 きが 強 く 教 育 としての 完 結 に 留 まりがちである そこで 戦 前 の 旧 教 育 制 度 及 び 終 戦 直 後 の 新 教 育 制 度 発 足 以 降 の 各 段 階 系 統 における 職 業 教 育 等 の 制 度 的 な 経 緯 をみてみる 〇 戦 前 の 系 統 : 複 線 型 戦 前 の 制 度 は 所 謂 複 線 型 といわれるように 様 々な 種 に 分 かれ 上 級 への 進 路 も 多 様 に 分 岐 していた 昭 和 初 期 の 制 度 と 進 路 のおよそのイメージは 次 の ようなものである まず 尋 常 小 で 6 年 間 の 義 務 教 育 の 終 了 後 そのまま 社 会 に 出 る あるいは 2 年 間 の 高 等 小 に 進 むといった 初 等 教 育 機 関 のコースがあった 他 方 義 務 教 育 終 了 後 上 級 の 旧 制 中 旧 制 中 に 進 み さらに 旧 制 高 等 旧 制 高 などから 旧 制 大 帝 大 官 立 大 公 立 大 私 立 大 あるいは 高 等 師 範 や 旧 制 専 門 などの 高 等 教 育 機 関 へ 進 む 進 路 があった また 高 等 女 や 師 範 実 業 などの 進 路 も 併 設 されていた 戦 前 の 系 統 と 義 務 教 育 終 了 後 の 進 路 を 概 観 すると 旧 制 中 旧 制 高 大 のコース 大 は 最 も 高 い 問 を ぶ 所 謂 最 高 府 / 種 々の 職 業 と 関 係 する 実 業 / 教 員 養 成 の 師 範 / 医 師 を 含 む 高 度 な 職 業 人 養 成 の 専 門 等 のコ ースなど 複 雑 な 構 成 で 職 業 教 育 は 体 系 に 明 確 に 位 置 付 けられていた 戦 前 の 義 務 教 育 終 了 後 の 複 線 化 した 系 統 は 現 行 のような 教 育 目 的 別 な 系 統 性 では なく 専 門 職 業 教 育 を 色 濃 く 反 映 した 系 統 性 が 伺 える 図 2 参 照 - 10 -
年 齢 24 23 22 21 20 19 18 17 16 15 14 13 12 尋 常 科 大 高 高 等 等 科 予 科 戦 前 の 系 統 のイメージ 図 大 正 8<1919> 年 図 2 予 科 大 院 予 科 専 門 中 高 等 師 範 女 子 高 等 師 範 高 等 女 尋 常 小 義 務 教 育 師 範 高 等 小 注.1 大 令 公 布 大 正 7<1918> 年 の 翌 年 の 系 統 の 概 略 2 主 な 種 を 記 載 幼 稚 園 各 種 の 研 究 科 専 攻 科 補 習 科 等 は 省 略 3 各 種 の 名 称 入 年 齢 修 業 年 限 等 は 時 代 や 年 代 で 異 なる 4 各 種 の 図 の 大 きさと 規 模 の 大 小 とは 関 係 ない 5 尋 常 小 の 年 齢 の 一 部 を 省 略 文 科 省 制 百 年 史 を 基 に 作 図 予 科 実 甲 業 種 予 科 実 乙 業 種 6 〇 戦 後 の 系 統 : 単 線 型 昭 和 201945 年 8 月 の 終 戦 によって 教 育 制 度 も 大 きく 変 わった 教 育 の 憲 法 とも いえる 教 育 基 本 法 昭 和 22<1947> 年 3 月 公 布 施 行 とともに 教 育 法 が 制 定 され 教 育 に 関 する 法 規 が 整 備 された これによって 前 述 した 戦 前 の 複 線 型 体 系 から 小 6 年 新 制 中 3 年 新 制 高 等 3 年 新 制 大 4 年 の 所 謂 6 3 3 4 制 の 単 線 型 体 系 に 転 換 された 高 等 教 育 機 関 は 旧 制 高 旧 制 専 門 師 範 等 が 旧 制 大 と 統 合 改 編 されて 4 年 制 の 新 制 大 に 一 本 化 された 進 路 の 多 様 化 と 職 業 教 育 : 短 大 高 専 専 門 の 創 設 戦 後 の 単 線 型 制 度 が 制 定 された 中 まず 昭 和 371962 年 に 工 業 教 育 を 主 体 とする 実 践 的 技 術 者 養 成 のための 高 等 専 門 高 専 が 制 度 化 され 昭 和 391964 年 には 旧 制 専 門 で 4 年 制 大 に 転 換 せず 大 の 修 業 年 限 の 特 例 2 年 又 は 3 年 とされていた 短 期 大 の 恒 久 化 が 実 現 した 短 大 は その 目 的 の 一 つに 職 業 又 は 実 際 生 活 に 必 要 な 能 力 を 育 成 すること が 明 記 された 当 時 の 大 における 職 業 人 養 成 は 幅 広 い 教 養 教 育 一 般 教 育 と これを 基 盤 とした 専 門 教 育 の 中 で その 養 成 を 一 体 的 に 行 うものとされた 他 方 技 能 教 育 の 育 成 は 戦 前 の 実 業 が 新 制 高 昭 和 23<1948> 年 度 発 足 の 職 業 科 に 転 換 するなどの 動 きはみられたが 高 等 教 育 段 階 での 制 度 化 はなかった 高 度 成 長 期 に 入 り 技 術 革 新 の 進 展 や 産 業 社 会 の 複 雑 化 教 育 の 多 様 化 などを 背 景 に 昭 和 511976 年 には 従 来 の 各 種 のうち 職 業 に 必 要 な 能 力 の 育 成 等 を 目 的 とする などの 要 件 を 充 たした 専 修 制 度 が 創 設 された 特 に 高 卒 業 程 度 を 入 資 格 とす る 専 修 専 門 課 程 専 門 は 新 たに 高 等 教 育 機 関 として 位 置 付 けられた 単 線 型 の 制 度 としてスタートした 戦 後 の 制 度 は 進 路 選 択 の 多 様 化 が 進 められてきた ただ 実 践 的 な 職 業 教 育 を 明 確 にした 高 等 教 育 機 関 を 大 体 系 の 一 部 に 位 置 付 ける ような 制 度 設 計 は 今 回 の 専 門 職 業 大 答 申 の 提 言 までみられなかった 図 3 参 照 - 11 -
中 等 教 育 高 等 教 育 の 職 業 教 育 に 係 る 主 な 系 統 イメージ 図 図 3 年 齢 注.1 系 統 における 幼 稚 園 小 義 務 教 育 中 等 教 育 特 別 支 援 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 16 15 14 13 12 大 院 博 士 課 程 修 士 課 程 大 専 門 院 職 大 4 年 制 6 年 制 高 等 普 通 科 以 上 1 条 は 本 図 では 省 略 / 2 新 機 関 専 門 職 業 大 専 門 職 業 短 期 大 は 大 体 系 に 位 置 付 け / 3 職 業 実 践 専 門 課 程 は 専 門 のうち より 実 践 的 な 職 業 教 育 の 質 の 確 保 に 組 織 的 に 取 り 組 む 専 門 課 程 を 文 科 大 臣 が 認 定 / 4 各 種 の 図 の 大 きさと 規 模 の 大 小 とは 関 係 ない 文 科 省 実 践 的 職 業 教 育 の 高 等 教 育 機 関 化 会 議 の 審 議 のまとめ <27 年 3 月 > 等 を 基 に 作 成 短 大 2 3 年 制 新 機 関 大 専 4 門 年 職 制 業 総 合 科 専 門 科 専 門 高 中 専 門 職 業 短 期 大 2 3 年 制 高 教 育 の 多 様 化 の 実 態 中 からの 進 率 が98.5%27 年 度 に 達 している 高 では 生 徒 の 多 様 な 興 味 関 心 や 進 路 等 に 応 じるべく 単 位 制 を 前 提 に 普 通 科 / 専 門 科 / 総 合 科 の 各 科 や 全 日 制 定 時 制 通 信 制 の 各 課 程 を 設 置 し 多 様 な 教 育 内 容 を 様 々な 方 法 で 習 す ることができる 仕 組 みとなっている ただ 高 生 の72.8%27 年 度 以 下 同 は 普 通 科 に 在 籍 し 職 業 教 育 を 主 体 に 行 う 工 業 科 高 生 の7.7% 商 業 科 同 6.1% 農 業 科 同 2.5%などの 職 業 科 専 門 高 は 高 生 の18.7%に 留 まる 図 4 参 照 因 みに 普 通 教 育 を 主 とする 普 通 科 と 専 門 教 育 を 主 とする 専 門 科 の 双 方 を 履 修 する 総 合 科 は5.3%である 高 等 専 門 専 修 専 門 課 程 専 門 専 職 門 業 課 実 程 践 専 修 高 等 課 程 8.3 万 人 総 合 科 2.5% 17.6 万 人 5.3% 商 業 科 20.2 万 人 6.1% 工 業 科 25.5 万 人 7.7% 27 年 度 高 の 科 別 生 徒 数 本 科 農 業 科 その 他 18.4 万 人 5.6% 生 徒 数 本 科 331.0 万 人 普 通 科 240.9 万 人 72.8% 注.1 その 他 18.4 万 人 は 工 業 商 業 農 業 科 を 除 い た 職 業 科 7.9 万 人 及 び その 他 専 門 科 10.5 万 人 の 合 計 / 2 文 科 省 27 年 度 基 本 調 査 報 告 書 を 基 に 作 成 図 4 27 年 高 普 通 科 卒 業 者 の 進 路 状 況 図 5 専 修 一 般 課 程 入 者 4.8 万 人 6.2% 就 職 者 6.6 万 人 8.5% 専 門 進 者 11.8 万 人 15.3% 27 年 3 月 普 通 科 卒 業 者 77.5 万 その 他 4.8 万 人 6.2% < 高 等 教 育 におけるキャリア 職 業 教 育 > 高 等 教 育 における 職 業 教 育 などの 在 り 方 の 前 提 となる 高 から 大 短 大 等 への 進 状 況 などの 現 状 をみてみる 〇 高 - 大 短 大 等 - 社 会 職 業 の 接 続 27 年 3 月 に 高 中 等 教 育 後 期 課 程 含 む 以 下 同 を 卒 業 した 約 106 万 9,000 人 の うち 大 短 大 への 進 者 は 約 58 万 4,000 人 進 率 54.6% 専 門 への 進 者 は 約 17 万 8,000 人 進 率 16.7%である 大 短 大 進 者 49.5 万 人 63.9% 注. 文 科 省 27 年 度 基 本 調 査 報 告 書 を 基 に 作 成 - 12 -
また 27 年 3 月 の 普 通 科 卒 業 者 約 77 万 5,000 人 高 卒 者 の 72.8%のうち 大 短 大 進 者 は 約 49 万 5,000 人 普 通 科 卒 業 者 に 占 める 割 合 63.9% 専 門 進 者 は 約 11 万 8,000 人 同 15.3% 就 職 者 は 約 6 万 6,000 人 同 8.5%などである 図 5 参 照 このように 高 教 育 は 教 育 課 程 制 度 としては 多 様 化 しているものの 高 生 の 70% 以 上 が 普 通 科 で その 卒 業 生 の 約 80%が 大 短 大 や 専 門 といった 高 等 教 育 機 関 へ 進 している つまり 義 務 教 育 化 した 高 生 の 多 くは 大 短 大 の 高 等 教 育 機 関 への 進 を 意 識 して 普 通 科 に 在 している 一 方 で 大 短 大 への 進 に 際 しては 進 路 意 識 や 目 的 意 識 が 希 薄 なまま 大 短 大 へ 進 している 者 も 少 なくないようだ 因 みに 昨 春 27 年 3 月 大 の 部 卒 業 者 約 56 万 4,000 人 のうち 就 職 者 は 約 41 万 人 卒 業 者 の 72.6% 大 院 等 への 進 者 は 約 6 万 2,000 人 同 11.0%で 就 職 も 進 も していない 進 路 未 定 者 が 約 5 万 8,000 人 卒 業 者 の 10.3%に 達 している なお 高 等 教 育 機 関 の 一 つで 中 卒 業 後 の 5 年 一 貫 教 育 を 特 色 とする 高 専 には 27 年 3 月 の 中 卒 者 約 117 万 5,000 人 のうち 約 1 万 1,000 人 進 率 0.9%が 進 している 社 会 職 業 への 円 滑 な 移 行 に 向 けて 高 - 大 などから 社 会 職 業 への 移 行 は 上 記 のような 状 況 であるが 将 来 への 進 路 意 識 や 職 業 と 社 会 との 関 わりなど 明 確 な 課 題 意 識 具 体 的 な 目 標 をもたないまま 大 短 大 に 入 し 卒 業 していく 生 も 少 なくない 大 短 大 は こうした 生 に 対 し 社 会 職 業 への 円 滑 な 移 行 を 見 据 えたキャリア 教 育 職 業 教 育 をいかに 行 うかが 課 題 となっている キャリアガイダンス の 規 定 大 短 大 におけるキャリア 教 育 や 職 業 教 育 の 現 状 と 課 題 を 踏 まえ 大 短 大 が 教 育 課 程 の 内 外 を 通 じて 生 の 社 会 的 職 業 的 自 立 に 向 けた 指 導 等 に 取 り 組 むよう 所 謂 キ ャリアガイダンス が 法 令 大 短 大 の 設 置 基 準 上 に 明 確 化 されている 規 定 では 生 が 自 らの 職 業 観 勤 労 観 を 培 い 社 会 人 としての 資 質 能 力 を 高 めること ができるよう 教 育 課 程 の 内 外 を 含 む 生 生 活 全 体 を 通 じた 大 の 教 育 指 導 方 針 として 取 り 組 むことをイメージしている 単 に 教 育 課 程 上 に 職 業 教 育 関 連 の 科 目 を 開 設 するだけでなく 大 教 育 全 体 として 生 の 自 立 支 援 に 取 り 組 むことが 求 められている < 職 業 教 育 体 系 の 構 築 を 巡 る 改 革 提 言 > 〇 専 修 の 1 条 化 運 動 / 改 正 教 育 基 本 法 における 職 業 教 育 の 重 要 性 今 回 の 専 門 職 業 大 答 申 は 職 業 教 育 体 系 の 構 築 に 向 けたこれまでの 推 進 運 動 や 改 革 提 言 等 を 経 て 出 されたものといえる ところで 前 述 した 専 修 は 教 育 法 第 1 条 に 定 められた 所 謂 1 条 : 幼 稚 園 小 中 義 務 教 育 高 等 中 等 教 育 特 別 支 援 大 < 短 期 大 大 院 含 む> 高 等 専 門 ではない そのため 専 修 と 各 種 の 全 国 組 織 は 平 成 18 年 既 成 の 1 条 との 格 差 解 消 教 育 制 度 における 職 業 教 育 体 系 の 構 築 と 専 修 の 位 置 付 けの 明 確 化 などを 求 めて 専 修 の 1 条 化 運 動 を 推 進 した - 13 -
他 方 18 年 改 正 の 教 育 基 本 法 には 教 育 の 目 標 として 職 業 及 び 生 活 との 関 連 を 重 視 し 勤 労 を 重 んずる 態 度 を 養 うこと が 新 たに 規 定 され 職 業 教 育 の 重 要 性 が 謳 われた 専 修 の 振 興 に 関 する 文 科 省 の 有 識 者 会 議 は 20 年 11 月 新 たな 種 に 関 して は キャリア 教 育 職 業 教 育 の 在 り 方 の 全 体 像 を 議 論 する 中 で より 総 合 的 多 面 的 専 門 的 な 検 討 を 行 い 得 る 場 である 中 教 審 において 議 論 を 深 めていくことが 適 当 と 報 告 した 〇 中 教 審 キャリア 職 業 教 育 答 申 中 教 審 の キャリア 職 業 教 育 答 申 23 年 1 月 は 幼 児 期 の 教 育 から 高 等 教 育 まで 教 育 におけるそれまでのキャリア 教 育 及 び 職 業 教 育 への 取 組 を 踏 まえて 生 涯 にわた るキャリア 形 成 を 支 援 すべく 各 段 階 を 通 じた 体 系 的 なキャリア 教 育 の 基 本 的 な 方 向 性 を 提 言 した 特 に 高 等 教 育 における 職 業 教 育 の 充 実 を 図 るべく 職 業 実 践 的 な 教 育 に 特 化 した 新 たな 枠 組 み の 整 備 に 関 して 提 言 した ただ この 新 たな 枠 組 み については 基 本 的 な 構 想 は 提 示 されたものの 新 たな 種 を 創 設 するのか/ 既 存 の 高 等 教 育 機 関 においてその 趣 旨 を 生 かした 教 育 システ ムを 構 築 するのかなども 含 め 様 々な 面 から 議 論 が 交 わされ 実 現 には 至 らなかった 〇 教 育 再 生 実 行 会 議 第 5 次 提 言 第 6 次 提 言 政 府 の 教 育 再 生 実 行 会 議 は 今 後 の 制 等 の 在 り 方 について 第 5 次 提 言 :26 年 7 月 で 専 門 高 卒 業 者 の 進 機 会 や 社 会 人 の び 直 しの 機 会 の 拡 大 に 資 するため 国 は 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 う 新 たな 高 等 教 育 機 関 を 制 度 化 する と 提 言 した 更 に び 続 ける 社 会 全 員 参 加 型 社 会 地 方 創 生 を 実 現 する 教 育 の 在 り 方 につい て 第 6 次 提 言 :27 年 3 月 でも 第 5 次 提 言 で 述 べた 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 う 新 た な 高 等 教 育 機 関 の 制 度 化 が 地 域 の 職 業 人 育 成 に 大 きな 効 果 をもたらすことが 期 待 できる ことから その 実 現 に 向 けた 取 組 を 推 進 する と 提 言 した 〇 文 科 省 実 践 的 職 業 教 育 の 高 等 教 育 機 関 化 会 議 の 審 議 のまとめ 文 科 省 は 教 育 再 生 実 行 会 議 の 提 言 等 を 受 け 26 年 9 月 に 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 う 新 た な 高 等 教 育 機 関 の 制 度 化 に 関 する 有 識 者 会 議 を 設 置 当 会 議 は 26 年 10 月 以 降 新 機 関 の 位 置 付 けや 新 機 関 の 制 度 設 計 の 基 本 的 方 向 性 などを 検 討 議 論 し 27 年 3 月 次 のよう な 基 本 的 方 向 性 を 提 言 した 審 議 のまとめ を 公 表 した 当 会 議 では この 審 議 のまとめ を 踏 まえつつ 新 機 関 の 具 体 的 な 制 度 設 計 等 につい ての 審 議 が 中 教 審 で 行 われることを 期 待 するとしていた 基 本 的 方 向 性 新 機 関 は 大 体 系 の 中 に 位 置 付 け 位 授 与 機 関 とすることを 基 本 とする 新 機 関 の 主 目 的 は 質 の 高 い 専 門 職 業 人 養 成 のための 教 育 とする 実 習 実 技 演 習 実 験 等 を 重 視 する 教 育 課 程 編 成 や 評 価 に 産 業 界 が 参 画 する 新 機 関 に 相 応 しい 設 置 基 準 を 設 置 し 設 置 認 可 は 国 が 行 う 中 教 審 はこれらの 提 言 等 を 踏 まえ 27 年 5 月 以 降 改 めて 新 機 関 の 制 度 設 計 等 に 関 する 審 議 を 行 い 今 回 の 専 門 職 業 大 答 申 を 取 りまとめた - 14 -
< 新 機 関 の 創 設 と 進 路 指 導 > 専 門 職 業 大 仮 称 専 門 職 業 短 期 大 仮 称 といった 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 う 新 たな 高 等 教 育 機 関 は 今 後 必 要 な 法 改 正 が 行 われ 31 年 度 の 開 設 が 予 定 されている 新 機 関 は 専 門 からの 転 換 のほか 既 存 の 大 や 短 大 の 参 入 も 想 定 される 高 の 進 路 指 導 の 観 点 から 新 機 関 の 創 設 によって 既 存 の 大 と 専 門 職 業 大 に 対 す る 見 方 がどうなるのか 注 目 される 高 から 高 等 教 育 機 関 への 進 路 としては 大 / 短 大 / 専 門 職 業 大 仮 称 / 専 門 職 業 短 期 大 仮 称 / 専 門 / 専 修 職 業 実 践 専 門 課 程 など 多 種 多 様 な 選 択 肢 が 増 える 高 側 は 各 機 関 の 創 設 の 目 的 や 位 置 付 け 特 色 実 態 評 価 などを 十 分 に 把 握 理 解 し 生 徒 の 進 路 指 導 に 当 たる 必 要 がある < 既 存 の 大 と 専 門 職 業 大 > 前 述 した キャリア 職 業 教 育 答 申 23 年 1 月 では 職 業 実 践 的 教 育 に 特 化 した 新 たな 枠 組 み 提 言 に 留 まり 新 たな 大 創 設 には 至 らなかった これは 既 存 の 大 でも 例 えば 現 場 実 習 など 企 業 との 連 携 や 実 践 的 な 修 プログラ ム 導 入 などカリキュラムの 多 様 化 が 進 み キャリア 職 業 教 育 に 十 分 取 り 組 んでおり 対 応 できるとする 考 えが 大 関 係 者 に 強 かったためとみられる 今 回 も 高 等 教 育 政 策 全 体 の 将 来 ビジョンが 示 されていない 状 況 で 新 たな 高 等 教 育 機 関 を 創 設 することについて 懐 疑 的 な 見 方 もある 既 存 の 大 には 医 師 歯 科 医 師 獣 医 師 養 成 薬 剤 師 養 成 看 護 師 養 成 教 員 養 成 な ど 資 格 取 得 に 係 る 実 践 的 で 高 度 な 職 業 教 育 を 行 う 部 科 法 曹 養 成 は 法 科 大 院 がある これらの 高 等 教 育 機 関 と 新 機 関 との 違 いはどこにあるのか 例 えば 今 後 増 大 す る 医 療 看 護 ニーズに 向 けた 高 度 専 門 職 業 人 の 育 成 に 関 して チーム 医 療 の 観 点 から 医 療 看 護 系 の 大 院 や 医 療 機 関 で 特 定 行 為 に 係 る 看 護 師 の 研 修 制 度 27 年 10 月 施 行 など も 実 施 されている また 既 存 の 大 等 が 社 会 人 の び 直 しや 企 業 等 のニーズに 応 じた 実 践 的 専 門 的 な プログラム を 提 供 する 職 業 実 践 力 育 成 プロブラム BP: 文 科 大 臣 認 定 27 年 7 月 施 行 との 関 連 性 はどうなるのか 更 に 受 験 生 や 生 にとって 新 機 関 における 設 置 分 野 の 出 口 需 要 はどこまで 見 通 せる のか 具 体 的 な 関 連 情 報 の 公 開 等 / 社 会 産 業 構 造 等 の 変 化 にどこまで 柔 軟 に 対 応 できる のか/ 大 としての 社 会 的 国 際 的 な 認 知 評 価 : 質 保 証 はどこまで 得 られるのかな ど まだ 不 透 明 なところも 多 い 大 体 系 に 術 アカデミック 主 体 の 既 存 の 大 と 実 践 的 専 門 職 業 スペシャリスト 志 向 主 体 の 専 門 職 業 大 仮 称 を 併 置 した 場 合 大 における 教 育 研 究 と 職 業 との 関 係 がどう 変 わっていくのか 今 後 の 成 り 行 きが 注 目 される 2016.07. 大 塚 - 15 -