説 明 的 な 章 批 判 的 に 読 む 児 童 育 てる 高 学 年 国 語 科 学 習 指 導 - 焦 点 化 した 課 題 追 究 する 評 価 読 み 通 して- 教 育 指 導 部 教 科 教 育 班 長 期 派 遣 研 修 員 ( 吉 富 町 立 吉 富 小 学 校 教 諭 坂 山 利 1 研 究 主 題 について 説 明 (1 主 題 意 味 ア 主 題 について 説 明 的 な 章 とは 筆 者 が 物 事 本 質 論 理 的 な 認 識 方 法 によって 捉 え 捉 えたも 論 理 的 に 表 現 することによって 生 み 出 される 章 ことである 説 明 的 な 章 批 判 的 に 読 む とは 章 事 柄 内 容 相 互 関 係 や 言 語 表 現 妥 当 性 既 有 知 識 基 に 疑 い 筆 者 意 図 解 釈 しながら 妥 当 性 検 討 し 自 分 立 場 から 筆 者 主 張 に 対 する 考 え もつことである 説 明 的 な 章 批 判 的 に 読 む 児 童 には 書 かれている 内 容 受 容 的 に 読 むではなく 筆 者 書 き 方 が 妥 当 かどうか 疑 ってかかる 態 度 が 求 められる また 一 方 的 に 批 判 するではなく 筆 者 意 図 解 釈 した 上 で 自 分 考 えもつことが 求 められる そこで 説 明 的 な 章 批 判 的 に 読 む 児 童 は 以 下 資 質 や 能 力 が 必 要 になる 章 事 柄 内 容 相 互 関 係 や 言 語 表 現 妥 当 性 疑 い そこから 抱 いた 疑 問 意 欲 的 に 追 究 しながら 読 もうとする 態 度 関 心 意 欲 態 度 事 例 取 り 上 げ 方 言 葉 用 い 方 などについて 筆 者 意 図 や 思 考 想 定 しながら 章 全 体 構 成 把 握 し 自 分 考 え 明 確 にしていく 力 読 む 力 頭 括 型 尾 括 型 双 括 型 など 型 や 事 例 取 り 上 げ 方 配 列 など 章 構 成 末 表 現 役 割 に 関 する 知 識 理 解 言 語 に 関 する 知 識 理 解 イ 副 題 について 評 価 読 み について 森 田 氏 は 確 認 読 み として 読 み 取 ったも(ことがら 内 容 表 現 方 法 論 理 それら 妥 当 性 や 問 題 有 無 という 観 点 から 吟 味 評 価 することであり また 問 題 があ るもについては そ 問 題 解 決 する 方 途 探 り 実 際 に 解 決 改 善 してみるという 行 為 指 して いる 1 と 述 べている 本 研 究 でいう 評 価 読 み は こ 概 念 指 導 法 として 具 体 化 するもである 焦 点 化 した 課 題 とは 児 童 が 説 明 的 な 章 特 徴 的 な 部 分 ( 語 や 段 落 事 例 題 材 など に 着 眼 し そ 役 割 追 究 していくこと 目 的 とした 課 題 である 具 体 的 には 筆 者 は なぜこよ うな 事 例 挙 げたか 筆 者 は なぜこような 言 葉 用 いたか といった 課 題 である こよう な 課 題 追 究 することは 児 童 表 1 焦 点 化 した 課 題 追 究 する 評 価 読 み 集 中 的 思 考 促 すとともに 筆 者 段 階 確 認 読 み 吟 味 読 み 批 評 読 み 意 図 解 釈 することにつながる 焦 点 化 した 課 題 追 究 する 評 価 読 み とは 児 童 が 焦 点 化 した 課 題 つかみ 課 題 解 決 しながら 筆 者 意 図 解 釈 し 筆 者 主 張 に 対 する 自 分 考 えもつことが できるように 確 認 読 み 吟 味 読 み 批 評 読 み という 段 階 で 構 成 した 単 元 指 導 過 程 である 具 体 的 には 次 ように 学 習 展 開 していく( 表 1 目 的 内 容 方 法 説 明 的 な 章 特 徴 的 な 部 分 役 割 追 究 しようとす る 課 題 意 識 もつ 1 接 続 語 や 末 表 現 に 着 眼 したり と つながり 考 えたりしながら 序 論 - 本 論 - 結 論 事 例 まとまりな ど 章 構 成 つかむ 2 章 構 成 分 析 し 吟 味 が 必 要 な 点 出 し 合 いな がら 課 題 設 定 する 構 成 シート 活 用 しながら 章 構 成 整 理 する 構 成 分 析 視 点 基 に 章 構 成 分 析 する 事 例 取 り 上 げ 方 言 葉 用 い 方 などについて 筆 者 意 図 様 々な 要 素 から 解 釈 する 1 語 や に 着 眼 しながら 設 定 した 課 題 解 決 する < 課 題 追 究 過 程 > 課 題 確 認 する 着 眼 する 対 象 に 意 識 焦 点 化 し 自 分 考 えまと める 互 い 考 え 交 流 し 筆 者 意 図 まとめる 比 較 基 に 着 眼 する 対 象 に 意 識 焦 点 化 する 解 釈 したこと 根 拠 に 筆 者 主 張 に 対 する 自 分 考 えもつ 1 学 習 振 り 返 りながら 筆 者 主 張 に 対 する 批 評 書 く 既 習 掲 示 物 やワーク シート 基 に 学 習 振 り 返 る - 1 -
確 認 読 み 段 階 では まず 接 続 語 や 末 表 現 に 着 眼 したり と つながり 考 えたりしな がら 章 構 成 つかむ そして 構 成 分 析 視 点 基 に 吟 味 が 必 要 な 点 出 し 合 いながら 課 題 設 定 する こように 児 童 が 章 構 成 捉 えた 上 で 構 成 分 析 視 点 基 に 吟 味 が 必 要 な 点 出 し 合 うことで 焦 点 化 した 課 題 自 ら 設 定 することができる 吟 味 読 み 段 階 では 確 認 読 み 段 階 で 設 定 した 課 題 一 つずつ 解 決 していく 吟 味 読 み 段 階 では 焦 点 化 した 課 題 一 つずつ 解 決 していくため 児 童 が 明 確 な 目 的 意 識 もち 学 習 展 開 していくことができる 批 評 読 み 段 階 では 批 評 作 成 しながら 筆 者 主 張 に 対 する 自 分 考 えまとめる こように 確 認 読 み 吟 味 読 み 批 評 読 み と 段 階 的 に 指 導 していくことで 妥 当 性 疑 う 態 度 叙 述 関 係 付 けて 解 釈 する 力 評 価 する 力 といった 資 質 能 力 身 に 付 けていくことができる (2 主 題 設 定 理 由 現 在 情 報 化 進 展 により 多 く 人 々が 日 々 膨 大 な 情 報 に 接 している これら 中 には 信 用 できる 情 報 もあれば 根 拠 が 明 確 でない 疑 わしい 情 報 もある こような 情 報 社 会 生 き 抜 くために は 情 報 ありままに 受 け 止 めるではなく それら 妥 当 性 判 断 し 自 分 立 場 から 情 報 に 対 する 考 えもつことが 必 要 である しかし 平 成 19 年 度 より 実 施 されている 全 国 学 力 学 習 状 況 調 査 で 福 岡 県 児 童 は 読 むこと 領 域 ウ 説 明 的 な 章 解 釈 に 関 する 指 導 事 項 において 課 題 があることが 分 かっている 特 に 章 構 成 や 言 葉 用 い 方 など 役 割 捉 える 表 現 仕 方 に 対 する 自 分 考 えまとめる という 問 題 は 平 均 正 答 率 が 低 く 無 解 答 率 が 高 い 傾 向 にあり 筆 者 意 図 解 釈 したり 筆 者 書 き 方 や 主 張 評 価 したりする 力 に 課 題 があることが 分 かる これらことから 説 明 的 な 章 通 して 論 理 妥 当 性 疑 い 意 図 解 釈 した 上 で 自 分 考 え もつといった 一 連 力 身 に 付 けた 児 童 育 てること 目 指 す 本 研 究 は 意 義 深 いと 考 える 2 研 究 目 標 小 学 校 国 語 科 第 6 学 年 読 むこと 説 明 的 な 章 指 導 において 説 明 的 な 章 批 判 的 に 読 む 児 童 育 てるために 焦 点 化 した 課 題 追 究 す る 評 価 読 み 具 体 化 とそ 有 効 性 究 明 する 3 研 究 仮 説 小 学 校 第 6 学 年 読 むこと 学 習 において 焦 点 化 した 課 題 追 究 する 評 価 読 み 構 成 し 段 階 に 応 じた 具 体 的 な 支 援 行 えば 関 心 意 欲 態 度 読 む 力 言 語 に 関 する 知 識 理 解 三 つ 資 質 能 力 が 高 まり 説 明 的 な 章 批 判 的 に 読 む 児 童 が 育 つであろう( 図 1 4 研 究 実 際 (1 具 体 的 構 想 ア 構 成 シート 活 用 確 認 読 み 段 階 において 章 構 成 捉 えさせ たり 章 構 成 分 析 させたりするために 資 料 1 ような 構 成 シート 使 用 させる 構 成 シートとは 取 り 外 しが 可 能 な 付 箋 紙 使 用 し 色 違 う 付 箋 紙 に まとまり 要 点 とそ 要 点 支 える 具 体 例 書 き 章 構 成 整 理 していくもである 構 成 シートは 付 箋 紙 色 違 いで 具 体 と 抽 象 関 係 捉 えたり 着 目 した 付 箋 紙 取 り 外 し 他 まとまりとつながりが あるかどうか 考 えたりすることができる 焦 点 化 した 課 題 追 究 する 評 価 読 み 批 評 読 み 筆 者 主 張 に 対 する 批 評 作 成 吟 味 読 み 焦 点 化 した 課 題 解 決 確 認 読 み 章 構 成 分 析 し 焦 点 化 した 課 題 設 定 章 構 成 把 握 説 明 的 な 章 批 判 的 に 読 む 児 童 筆 者 主 張 評 価 する 力 筆 者 意 図 解 釈 する 力 内 容 理 解 する 力 書 き 方 へ 関 心 論 理 追 究 する 意 欲 論 理 妥 当 性 疑 う 態 度 児 童 実 態 表 現 工 夫 理 解 表 現 工 夫 理 解 章 構 成 理 解 図 1 研 究 構 想 図 資 料 1 構 成 シート 具 体 的 な 支 援 比 較 提 示 着 眼 させたい 内 容 や 言 葉 削 除 したり 置 換 したりし た 構 成 分 析 視 点 提 示 話 題 提 示 と 事 例 つながり 事 例 と 主 張 つながり 題 材 と 主 張 つながり 構 成 シート 活 用 - 2 -
イ 構 成 分 析 視 点 提 示 確 認 読 み 段 階 において 焦 点 化 した 課 題 設 定 させるために 構 成 分 析 視 点 提 示 する 構 成 分 析 視 点 とは 章 論 構 成 吟 味 するため 視 点 である 例 えば 資 料 2ように 話 題 提 示 にあった 事 例 になっているか と 話 題 提 示 と 事 例 関 係 に 目 向 けたり 主 張 根 拠 となる 事 例 になっている か と 主 張 と 事 例 関 係 に 目 向 けたりする 視 点 がある こような 視 点 基 に 構 成 シートと 照 らし 合 わせることで 筆 者 論 理 に 迫 るような 焦 点 化 した 課 題 設 定 することができる また 児 童 がこれら 視 点 身 に 付 け 他 章 読 む 際 に 活 用 しながら 読 むこともできる ウ 比 較 対 象 提 示 吟 味 読 み 段 階 において 着 眼 する 対 象 に 児 童 意 識 焦 点 化 させるために 比 較 対 象 提 示 する 比 較 対 象 は 読 み 手 に 着 眼 させたい 内 容 や 言 葉 削 除 したり 置 換 したりして 作 成 する こような 比 較 対 象 提 示 することで 児 童 は 比 較 対 象 と 教 材 比 べ 着 眼 する 対 象 に 意 識 焦 点 化 しながら 筆 者 意 図 追 究 することができる 例 えば 資 料 3ように あな た 例 あなたという 言 葉 に 着 眼 させたいときは あなた 人 間 に 置 換 した 比 較 対 象 提 示 する そうすることで 比 較 対 象 と 教 材 比 べ なぜ 人 間 ではなく あなた という 言 葉 用 いたか とあなたという 言 葉 用 いたことに 意 識 向 けながら 課 題 解 決 することができる (2 実 証 授 業 実 際 ア 単 元 名 章 読 んで 自 分 考 え 明 確 にもとう( イースター 島 にはなぜ 森 林 がないか イ 単 元 目 標 ウ 単 元 計 画 ( 図 2 エ 指 導 実 際 (ア 確 認 読 み 段 階 (1/8~4/8 a 章 構 成 把 握 (1/8~3/8 まず 章 構 成 捉 えさせるために 章 全 体 序 論 - 本 論 - 結 論 に 分 け 段 落 ごと 中 心 捉 えさせていった 本 論 三 つまとまりに 分 けた 後 黄 色 付 箋 紙 にはそれぞ れまとまり 要 点 青 色 付 箋 紙 には そ 要 点 支 える 具 体 例 書 かせていった 多 く 児 童 が 黄 色 付 箋 紙 に イースター 島 にポリネシア 人 とラットが 上 陸 した 人 間 が 資 料 2 構 成 分 析 視 点 資 料 3 言 葉 置 換 した 比 較 対 象 イースター 島 にはなぜ 森 林 がないか 内 容 や 書 き 方 に 関 心 もち ポリネシア 人 やラッ ト 上 陸 まで 様 子 述 べたり イースター 島 例 に 挙 げたりした 筆 者 意 図 意 欲 的 に 追 究 しながら 読 もうとする 態 度 育 てる 関 心 意 欲 態 度 章 構 成 捉 え 事 例 と 結 論 や 主 張 とつながり 考 えながらポリネシア 人 やラット 上 陸 まで 様 子 述 べたり イースター 島 例 に 挙 げたりした 筆 者 意 図 捉 え 筆 者 主 張 に 対 する 自 分 考 えまとめることができるようにする 読 む 力 主 張 明 確 に 伝 えるため 題 材 選 び 方 事 例 取 り 上 げ 方 や 事 例 配 置 工 夫 した 章 構 成 理 解 することができるようにする 言 語 に 関 する 知 識 理 解 批 評 読 み (2 時 間 吟 味 読 み (2 時 間 図 2 単 元 計 画 ( 全 8 時 間 確 認 読 み (4 時 間 様 々な 目 的 で 森 林 切 り 開 いた ラットが 森 林 再 生 さまたげた と 書 き 本 論 三 つまとま りに 分 けることができていた しかし 要 点 と 具 体 例 が 混 在 し 宗 教 的 化 的 な 目 的 が 具 体 例 であ ること 捉 えることができていない 児 童 もいた そこで 構 成 シートズレに 目 向 けさせ 宗 教 的 互 い 批 評 交 流 す る ( 一 時 間 筆 者 主 張 に 対 す る 批 評 ( 一 書 時 く 間 な 例 ぜ に 挙 イ げ ー た ス タ か ー 島 よ う な ( 小 一 さ 時 な 間 島 な 様 ぜ 子 ポ く リ わ ネ し シ く ア 述 人 べ や た ラ ッ か ト ( 一 上 時 陸 間 ま で す る 章 構 成 分 析 し 学 習 課 ( 題 一 時 設 間 定 教 材 読 み 章 構 成 ( つ 三 か 時 む 間 - 3 -
化 的 な 目 的 は 本 論 2 具 体 例 に 入 る か と 発 問 し 検 討 させた 児 童 たちは 本 論 2には まず 次 いで さらに と 具 体 例 三 つ 書 いてあります だから 宗 教 的 化 的 な 目 的 は 本 論 2 具 体 例 だと 思 います モアイ 像 作 りために 森 林 伐 採 したは 人 間 なで モアイ 像 作 りは 人 間 による 森 林 破 壊 例 に 入 ると 思 い ます と 意 見 交 流 していった こよう に 検 討 していくことで 要 点 と 具 体 例 が 混 在 していた 児 童 も 資 料 4ように 宗 教 的 化 的 な 目 的 は 本 論 2 具 体 例 だとい うことに 気 付 いていくことができた 資 料 4 児 童 が 作 成 した 構 成 シート b 学 習 課 題 設 定 (4/8 次 に 焦 点 化 した 課 題 設 定 させるために 構 成 分 析 視 点 提 示 した 児 童 は 構 成 シートと 視 点 照 らし 合 わせながら 疑 問 生 み 出 していった また 児 童 中 には 視 点 基 に 付 箋 紙 取 り 外 し こまとまりは なくてもつながるな と 事 例 つながり 考 えながら 思 考 する 姿 も 見 られた そうすることで 資 料 5ノートように 話 題 提 示 と 上 陸 するまで 様 子 述 べた 事 例 はあってい ないに なぜ そ 事 例 述 べただろう という 話 題 提 示 と 事 例 関 係 や 人 類 存 続 へ 思 い 述 べるなら もっと 大 きな 国 で 深 刻 な 森 林 破 壊 例 に 挙 げた 方 が 伝 わるに なぜ イースター 島 よ うな 小 さな 島 例 に 挙 げただろう という 題 材 と 主 張 関 係 に 疑 問 抱 いていった そして 一 人 一 人 が 抱 いた 疑 問 学 級 全 体 で 交 流 した 多 く 児 童 がこ 二 つ 疑 問 抱 いていることに 気 付 き なぜ 筆 者 は ポリネシア 人 やラット 上 陸 まで 様 子 くわしく 述 べただろう なぜ 筆 者 はイースター 島 ような 小 さな 島 例 に 挙 げただろう という 二 つ 焦 点 化 した 課 題 設 定 した こように 章 構 成 捉 えた 上 で 構 成 シート と 視 点 照 らし 合 わせながら 構 成 分 析 させたことで 筆 者 論 理 妥 当 性 に 疑 問 抱 くことができた (イ 吟 味 読 み 段 階 (5/8 資 料 5 論 理 妥 当 性 に 疑 問 抱 いた 記 述 ここでは なぜ 筆 者 はポリネシア 人 やラット 上 陸 まで 様 子 くわしく 述 べたか という 課 題 解 決 する 場 面 について 述 べる 上 陸 まで 様 子 には 前 半 に 島 は 森 林 におおわれ 人 間 やほ 乳 動 物 が 全 く 住 んでいなかったこと 後 半 に 森 林 破 壊 したラットはポリネシア 人 が 逃 がしていたこと が 書 かれている 筆 者 は これら 示 すことで ポリネシア 人 以 外 に 原 因 が 考 えられないことやラッ トによる 森 林 破 壊 もポリネシア 人 責 任 だということ 読 者 に 意 識 させ 森 林 が 失 われたは 全 て 人 間 責 任 だと 強 調 しようとしているである こような 筆 者 意 図 に 迫 るためには 前 半 島 様 子 と 後 半 ラットが 上 陸 していたというこ 事 例 二 つ 構 成 要 素 に 気 付 くことが 必 要 になる そこ で こ 事 例 二 つ 構 成 要 素 捉 え それぞれ 構 成 要 素 に 着 眼 しながら 筆 者 意 図 追 究 して いけるように 学 習 進 めていった a 事 例 構 成 要 素 把 握 まず 上 陸 まで 様 子 述 べた 事 例 構 成 要 素 捉 えさせるために こ 事 例 二 つまとまりに 分 けさせた 児 童 たちは 45 段 落 には 人 間 もほ 乳 動 物 もいなかったという 島 様 子 67 段 落 に - 4 -
は ポリネシア 人 がラット 逃 がしたことが 書 いてあります 45 段 落 には 森 林 にお おわれ 大 陸 から 遠 く 離 れていたという 島 特 徴 67 段 落 には ラットが 船 から 逃 走 し たことが 書 いてあります と 意 見 交 流 して いった そうすることで 資 料 6ように 上 陸 まで 様 子 述 べた 事 例 は 森 林 におおわ れ 人 間 もほ 乳 動 物 も 住 んでいなかったとい う 島 様 子 とポリネシア 人 が 連 れてきたラッ トが 逃 走 し 上 陸 していたという 二 つまとま りに 分 けられることに 気 付 いていった 資 料 6 事 例 構 成 要 素 に 分 けた 板 書 b 島 様 子 に 着 眼 し 筆 者 意 図 追 究 そこで まず 島 様 子 に 意 識 焦 点 化 しながら 意 図 追 究 させるために 島 様 子 述 べたまとまり 削 除 し なぜ 島 様 子 書 いたか と 発 問 した 児 童 は 島 様 子 削 除 したことで 逆 に 島 様 子 に 着 眼 しながら 自 分 考 え 書 いていった 資 料 7は そ 際 A 児 が 書 いた 記 述 である A 児 は 人 間 もほ 乳 動 物 もいなかった 島 様 子 が 書 かれていると 今 まで 平 和 だっ たに 人 間 がやって 来 て 森 林 破 壊 が 起 こったことがよく 分 かるからです と 述 べており 人 間 が 上 陸 したことで 森 林 破 壊 が 始 まったことが 強 調 されるという ことに 気 付 いていることが 分 かる また 他 児 童 も 島 は もともと 森 林 に おおわれていたと 書 かれていると 人 間 が 上 陸 したことにより 森 林 が 失 われて いったことがよく 分 かるからです 人 間 以 外 だれも 上 陸 することができな かったんだから 森 林 破 壊 したは 人 間 以 外 考 えられないということが 分 か るからです と 島 様 子 細 かい 部 分 に 着 眼 しながら 思 考 していた これら 意 見 交 流 していくことで 島 様 子 書 くことで 森 林 が 失 われたは 人 間 責 任 だと 強 調 している という 筆 者 意 図 共 有 していった c ラットが 上 陸 していたことに 着 眼 し 筆 者 意 図 追 究 次 に 島 様 子 述 べたまとまり 削 除 した 場 合 と 同 じように ラットが 上 陸 していたこと 述 べたまとまり 削 除 し なぜ ラットが 上 陸 していたこと 書 いたか と 発 問 した 児 童 多 くは 本 論 3にラットによって 森 林 が 破 壊 されたと 書 いているで ラットがどうやって 上 陸 したか 書 かないと 後 につながらないからです と 本 論 3とつながりに 目 向 けて 思 考 していた しかし 資 料 8ように ポリネシア 人 がラット 逃 がしたと 書 いていると 本 論 3に 書 いているラットによる 森 林 破 壊 もポリネシア 人 せいだと 分 かるか らです と 人 間 責 任 強 調 していることに 気 付 く 児 童 も 見 られた これら 意 見 交 流 していくことで ラットが 上 陸 していたこと 書 くことで 森 林 破 壊 は 人 間 責 任 だと 強 調 している という 筆 者 意 図 共 有 していった こように 事 例 二 つ 構 成 要 素 に 分 け 事 例 細 かい 部 分 に 意 識 焦 点 化 しながら 筆 者 意 図 追 究 していくことで 児 童 は 上 陸 するまで 様 子 述 べることで 人 間 責 任 強 調 しようとした 筆 者 意 図 捉 えることができた (ウ 批 評 読 み 段 階 (7/8 資 料 7 児 童 記 述 資 料 8 児 童 記 述 筆 者 主 張 に 対 する 自 分 考 えもたせるために 既 習 図 やワークシート 基 に 学 習 振 り 返 らせ 批 評 書 かせた 資 料 9は 吟 味 読 み で 解 釈 したこと 根 拠 に 自 分 考 えまとめた 児 童 批 評 である ポリネシア 人 やラットが 上 陸 するまで 様 子 くわしく 述 べることで 森 林 が 失 われ たは 人 間 責 任 だと 思 った 子 孫 思 う 気 持 ち 大 切 さが 伝 わってきた と 吟 味 読 み 段 階 - 5 -
で 解 釈 したことから 妥 当 性 検 討 し そこと 根 拠 に モアイ 像 例 くわしく 書 いたら 筆 者 主 張 により 説 得 力 が 増 す と 自 分 立 場 から 意 見 述 べることができている それは 確 認 読 み 段 階 で 焦 点 化 した 課 題 設 定 し 吟 味 読 み 段 階 で 焦 点 化 した 課 題 解 決 しながら 筆 者 意 図 明 らかにしていったた めであると 考 える 5 研 究 成 果 と 今 後 課 題 (1 研 究 成 果 6 月 と12 月 に 同 じアンケートと 調 査 問 題 使 用 して 行 った 実 態 調 査 結 果 から 全 体 考 察 する ア 関 心 意 欲 態 度 事 前 調 査 では 説 明 内 容 に 関 心 もちながら 読 んでいると 答 えた 児 童 は 多 かったが 表 現 や 論 理 など 書 き 方 に 目 向 けて 読 んでいると 答 えた 児 童 は 少 なかった しかし 事 後 調 査 では こ 事 例 はなくてもよいではないか 事 例 と 主 張 はつながっているか など 筆 者 書 き 方 に 目 向 けな がら 読 んでいると 答 えた 児 童 が 増 え 内 容 だけでなく 書 き 方 にも 関 心 もちながら 読 むことができる ようになったことが 分 かる これは 章 構 成 捉 えた 上 で 構 成 分 析 させたことによって 児 童 に 分 析 視 点 が 身 に 付 いていったからだと 考 える イ 読 む 力 図 3は 筆 者 意 図 解 釈 し 自 分 考 え 明 確 にしてい く 力 について 児 童 変 容 示 したもである 調 査 問 題 に 使 用 した 説 明 は 動 物 体 と 気 候 ( 東 京 書 籍 である こ 説 明 は 事 例 取 り 上 げ 方 に 筆 者 書 き 方 工 夫 が 見 ら れる そこで 事 例 取 り 上 げ 方 について 筆 者 意 図 や 思 考 想 定 しながら 章 全 体 構 成 把 握 し 主 張 に 対 する 自 分 考 え 明 確 にしていくことができるか 調 査 した 6 月 は 誤 答 や 無 解 答 が 多 かったが 12 月 は 事 例 と 主 張 とつ ながり 基 に 事 例 役 割 捉 え そこと 根 拠 に 主 張 に 対 する 考 えまとめることができていた これは 比 較 対 象 提 示 し 構 成 要 素 に 着 眼 させたことにより 叙 述 関 係 付 け て 読 む 力 が 身 に 付 いたからだと 考 える また 焦 点 化 した 課 題 で 解 釈 した 上 で 批 評 書 かせたことにより 根 拠 明 確 にして 自 分 考 えもつ 力 も 身 に 付 いたと 考 える ウ 言 語 に 関 する 知 識 理 解 頭 括 型 尾 括 型 双 括 型 など 型 選 択 する 問 題 や 本 論 三 つまとまりに 分 ける 問 題 で 正 答 率 が 上 がっていた これは 構 成 シート 活 用 して 章 構 成 整 理 させたことにより 末 表 現 や 接 続 語 具 体 と 抽 象 など 読 み 視 点 が 身 に 付 いたからだと 考 える (2 今 後 課 題 評 価 読 み 通 して 身 に 付 けた 資 質 や 能 力 定 着 図 るために 発 展 的 な 学 習 位 置 付 け 方 とそ 仕 組 み 明 らかにする < 引 用 献 > 1 森 田 信 義 (2011 評 価 読 み による 説 明 的 章 教 育 p.23 溪 水 社 < 参 考 献 > 資 料 9 児 童 が 書 いた 批 評 森 田 信 義 (1998 説 明 的 章 教 育 目 標 と 内 容 - 何 なぜ 教 えるか- 溪 水 社 事 例 と 主 張 とつながり 考 えながら 事 例 役 割 捉 える 問 題 事 例 と 主 張 とつながり 基 に 事 例 役 割 説 明 できた 人 数 (27 人 6 月 12 月 筆 者 主 張 に 対 する 自 分 考 えまとめる 問 題 根 拠 明 確 にして 自 分 考 えまとめることができた 人 数 (27 人 6 月 12 月 5 人 3 人 24 人 0% 20% 40% 60% 80% 100% 23 人 0% 20% 40% 60% 80% 100% 図 3 読 む 力 に 関 する 児 童 変 容 - 6 -