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1. 計 画 策 定 の 趣 旨 第 1 章 計 画 策 定 の 趣 旨 1 計 画 の 背 景 と 目 的 平 成 7 年 1 月 17 日 に 発 生 した 阪 神 淡 路 大 震 災 では 建 築 物 の 倒 壊 等 により 多 くの 尊 い 命 が 奪 われました この 地 震 による 直 接 的 な 死 者 数 の 約 9 割 の 方 が 住 宅 建 築 物 の 倒 壊 等 によるものと 報 告 されています また 倒 壊 した 建 築 物 による 道 路 の 閉 塞 や 火 災 の 発 生 等 により 避 難 救 援 消 火 活 動 が 妨 げられ 被 害 の 拡 大 をまねく 大 きな 原 因 となりました 近 年 では 新 潟 中 越 地 震 福 岡 県 西 方 沖 地 震 などの 大 地 震 が 頻 発 し 家 屋 倒 壊 等 による 甚 大 な 被 害 が 発 生 しており 大 規 模 地 震 が いつ どこで 発 生 してもおかしくない 状 況 にあります 日 本 には 現 在 知 られているだけでも 約 2,000 ヵ 所 の 活 断 層 があり その 他 にもまだ 発 見 され ていない 活 断 層 が 多 数 あると 考 えられています 文 部 科 学 省 地 震 調 査 研 究 推 進 本 部 の 地 震 調 査 委 員 会 では 全 国 の 主 な 活 断 層 98 ヵ 所 について 長 期 的 発 生 の 地 震 発 生 の 確 率 を 公 表 しています その 中 で 今 後 30 年 の 間 に 大 規 模 地 震 が 発 生 する 可 能 性 が 高 い 活 断 層 として 九 州 地 方 では 大 分 県 の 別 府 - 万 年 山 断 層 帯 と 熊 本 県 の 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 の 2 つが 公 表 されています 熊 本 県 には 上 述 した 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 をはじめとする 多 くの 活 断 層 が 県 内 を 縦 横 断 して おり 今 後 30 年 の 間 に 地 震 が 発 生 する 確 率 は 0~6%と 推 定 されています この 断 層 による 地 震 が 発 生 した 場 合 には 大 津 町 で 最 大 震 度 5 強 ~5 弱 となることが 予 測 されています また 福 岡 県 など 地 震 が 少 ないといわれてきた 地 域 での 大 規 模 な 地 震 が 発 生 したことからも 速 やかな 地 震 対 策 の 推 進 が 望 まれています これらの 状 況 を 踏 まえ 平 成 17 年 度 の 中 央 防 災 会 議 では 今 後 10 年 間 で 地 震 による 被 害 を 被 害 想 定 から 半 減 させることを 目 標 に 定 め 国 の 基 本 方 針 ( 平 成 18 年 1 月 25 日 付 国 土 交 通 省 告 示 第 184 号 )では 住 宅 や 多 数 の 者 が 利 用 する 一 定 規 模 以 上 の 建 築 物 の 耐 震 化 率 を 平 成 27 年 度 までに90% にすることを 目 標 としました 県 では 国 の 基 本 方 針 を 踏 まえ 住 宅 特 定 建 築 物 を 平 成 27 年 度 までに 90%にすることを 目 標 とした 熊 本 県 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 ( 平 成 19 年 3 月 ) を 策 定 しました 本 町 においても 震 災 による 住 宅 建 築 物 の 被 害 の 軽 減 を 図 り 町 民 の 生 命 と 財 産 を 保 護 する ために 大 津 町 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 を 策 定 し 地 震 災 害 に 強 いまちづくりを 推 進 していき ます 表 1-1 地 震 の 概 要 と 被 害 の 概 要 項 目 福 岡 県 西 方 沖 地 震 福 岡 県 西 方 沖 地 震 阪 神 淡 路 大 震 災 発 生 日 時 平 成 17 年 3 月 20 日 ( 日 ) 午 前 10 時 53 分 平 成 16 年 10 月 23 日 ( 土 ) 午 後 5 時 56 分 平 成 7 年 1 月 17 日 ( 火 ) 午 前 5 時 46 分 地 震 規 模 マグニチュード 7.0 マグニチュード 6.8 マグニチュード 7.3 最 大 震 度 6 弱 7 7 ( 福 岡 市 前 原 市 みやき 町 ) ( 川 口 町 ) ( 神 戸 市 北 淡 町 他 一 部 ) 死 者 : 1 人 死 者 : 46 人 死 者 : 6,435 人 被 害 の 概 要 重 軽 傷 者 : 1,087 人 重 軽 傷 者 : 4,801 人 重 軽 傷 者 : 43,792 人 住 家 被 害 : 8,997 棟 住 家 被 害 :117,082 棟 住 家 被 害 :512,882 棟 行 方 不 明 者 3 人 を 含 む 出 典 : 熊 本 県 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 1

1. 計 画 策 定 の 趣 旨 図 1-1 日 本 の 主 な 活 断 層 と 地 震 危 険 地 帯 出 典 : 国 土 交 通 省 災 害 列 島 2002 2

1. 計 画 策 定 の 趣 旨 2 計 画 の 位 置 付 け 阪 神 淡 路 大 震 災 の 教 訓 を 踏 まえて 建 築 物 の 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 する 法 律 ( 平 成 7 年 10 月 27 日 法 律 第 123 号 以 下 法 という )が 制 定 されました その 後 中 央 防 災 会 議 や 地 震 防 災 推 進 会 議 の 提 言 を 踏 まえ 平 成 17 年 10 月 に 一 部 が 改 正 され 以 下 の 内 容 が 規 定 されました 1 国 土 交 通 大 臣 が 基 本 方 針 を 策 定 し 地 方 公 共 団 体 は 耐 震 改 修 促 進 計 画 を 策 定 することで 計 画 的 に 耐 震 化 を 促 進 すること 2 国 民 に 建 築 物 の 安 全 性 を 確 保 する 努 力 義 務 があり 特 に 多 数 のものが 利 用 する 建 築 物 等 の 所 有 者 は 耐 震 診 断 改 修 の 努 力 義 務 があること 3 特 定 建 築 物 は 用 途 に 応 じて 規 模 を 引 き 下 げるとともに 危 険 物 を 取 り 扱 う 建 築 物 や 緊 急 輸 送 路 等 の 道 路 を 閉 塞 させるおそれがある 住 宅 建 築 物 も 新 たに 対 象 とすること 4 特 定 建 築 物 に 対 して 所 管 行 政 庁 による 指 導 助 言 指 示 等 を 実 施 し 指 示 に 従 わない 場 合 は 公 表 すること 5 所 有 者 が 耐 震 改 修 計 画 を 申 請 し 認 定 された 耐 震 改 修 工 事 については 耐 震 関 係 規 定 以 外 の 不 適 格 事 項 があっても 適 用 しない 特 例 を 設 けること 6 耐 震 改 修 支 援 センターによる 債 務 保 証 情 報 提 供 等 を 実 施 すること 法 とともに 熊 本 県 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 ( 平 成 19 年 3 月 ) ( 以 下 県 計 画 という )や 熊 本 県 地 域 防 災 計 画 等 の 上 位 計 画 大 津 町 地 域 防 災 計 画 等 の 関 連 計 画 との 整 合 を 図 りつつ 大 津 町 の 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 促 進 に 係 る 施 策 の 基 本 計 画 として 大 津 町 耐 震 改 修 促 進 計 画 を 策 定 します 建 築 物 の 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 する 法 律 ( 耐 震 改 修 促 進 法 ) 法 律 国 の 方 針 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 促 進 を 図 るための 基 本 的 な 方 針 災 害 対 策 基 本 法 熊 本 県 熊 本 県 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 熊 本 県 地 域 防 災 計 画 大 津 町 大 津 町 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 大 津 町 地 域 防 災 計 画 水 防 計 画 大 津 町 振 興 総 合 計 画 図 1-2 計 画 の 位 置 づけのイメージ 3

1. 計 画 策 定 の 趣 旨 3 計 画 の 期 間 本 計 画 の 計 画 期 間 は 国 の 基 本 方 針 県 計 画 と 整 合 を 図 り 平 成 22 年 度 から 平 成 27 年 度 まで の 6 年 間 とします また 計 画 の 進 捗 状 況 や 社 会 情 勢 の 変 化 関 連 計 画 の 改 訂 等 に 対 応 して 必 要 に 応 じて 実 計 画 の 見 直 しを 行 うこととします なお 計 画 の 実 施 に 当 たり 必 要 な 事 項 は 別 途 定 めることとします 4 対 象 区 域 本 計 画 の 対 象 区 域 は 大 津 町 全 域 とします 5 対 象 建 築 物 阪 神 淡 路 大 震 災 や 新 潟 県 中 越 地 震 において 特 に 昭 和 56 年 6 月 の 新 耐 震 基 準 適 用 以 前 の 構 造 基 準 で 建 設 された 既 存 建 築 物 の 被 害 が 顕 著 にみられました 本 計 画 では 特 に 耐 震 化 を 図 るべき 建 築 物 として 以 下 の 建 築 物 で 新 耐 震 基 準 適 用 以 前 に 建 築 された 建 築 物 を 対 象 とします 1 住 宅 戸 建 て 住 宅 共 同 住 宅 等 の 全 ての 住 宅 2 特 定 建 築 物 ( 法 第 6 条 の 規 定 により 所 有 者 は 当 該 建 築 物 の 耐 震 化 に 努 めることとなっています ) 1 号 特 定 建 築 物 : 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 であり 地 震 発 生 時 に 利 用 者 の 安 全 を 確 保 する 必 要 が 高 い 建 築 物 2 号 特 定 建 築 物 : 危 険 物 を 取 り 扱 う 建 築 物 であり 倒 壊 した 場 合 多 大 な 被 害 につながるおそれが ある 建 築 物 3 号 特 定 建 築 物 : 倒 壊 した 場 合 緊 急 輸 送 路 や 避 難 路 等 を 閉 塞 し 多 数 の 者 の 円 滑 な 避 難 を 妨 げる おそれがある 建 築 物 3 公 共 建 築 物 庁 舎 や 学 校 など 町 所 有 の 建 築 物 住 宅 戸 建 住 宅 共 同 住 宅 等 大 規 模 マ ン シ ョ ン な ど 公 営 住 宅 な ど 特 定 建 築 物 特 定 または 不 特 定 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 (ホテル 賃 貸 住 宅 事 務 所 病 院 など) 危 険 物 ( 火 薬 軽 油 ガス 等 )を 取 り 扱 う 建 築 物 緊 急 輸 送 路 等 を 閉 塞 させるおそれがある 建 築 物 上 記 の 建 築 物 のうち 法 で 定 める 規 模 以 上 の 建 築 物 庁 舎 学 校 体 育 館 など 社 会 福 祉 施 設 公 民 館 集 会 場 等 公 共 建 築 物 図 1-3 計 画 の 対 象 とする 建 築 物 4

法 法 第 6 条 第 1 号 法 第 6 条 第 2 号 法 第 6 条 第 3 号 政 令 第 2 条 第 2 項 表 1-2 特 定 建 築 物 一 覧 用 途 特 定 建 築 物 の 規 模 要 件 1. 計 画 策 定 の 趣 旨 指 示 対 象 となる 特 定 建 築 物 の 規 模 要 件 ( ) 第 1 号 幼 稚 園, 保 育 所 階 数 2 以 上 かつ 500 m2 以 上 750 m2 以 上 第 2 号 学 校 第 3 号 小 学 校, 中 学 校, 中 等 教 育 学 校 の 前 期 課 程, 盲 学 校, 聾 学 校 若 しくは 養 護 学 校 階 数 2 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 ( 屋 内 運 動 場 の 面 積 を 含 む) 1,500 m2 以 上 ( 屋 内 運 動 場 の 面 積 を 含 む) 老 人 ホーム, 老 人 短 期 入 所 施 設, 身 体 障 害 者 福 祉 ホームその 他 これらに 類 す るもの 階 数 2 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 老 人 福 祉 センター, 児 童 厚 生 施 設, 身 階 数 2 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 体 障 害 者 福 祉 センター,その 他 これら に 類 するもの 第 2 号 以 外 の 学 校 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 ボーリング 場,スケート 場, 水 泳 場 そ 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 の 他 これらに 類 する 運 動 施 設 病 院, 診 療 所 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 劇 場, 観 覧 場, 映 画 館, 演 芸 場 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 集 会 場, 公 会 堂 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 展 示 場 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 卸 売 市 場 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 百 貨 店,マーケットその 他 の 物 品 販 売 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 業 を 営 む 店 舗 ホテル, 旅 館 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 賃 貸 住 宅 ( 共 同 住 宅 に 限 る), 寄 宿 舎, 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 下 宿 事 務 所 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 博 物 館, 美 術 館, 図 書 館 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 遊 技 場 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 公 衆 浴 場 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 飲 食 店,キャバレー, 料 理 店,ナイト 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 クラブ,ダンスホールその 他 これらに 類 するもの 理 髪 店, 質 屋, 貸 衣 裳 屋, 銀 行 その 他 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 これらに 類 するサービス 業 を 営 む 店 舗 工 場 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 車 両 の 停 車 場 又 は 船 舶 若 しくは 航 空 機 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 の 発 着 場 を 構 成 する 建 築 物 で 旅 客 の 乗 降 又 は 待 合 の 用 に 供 するもの 自 動 車 車 庫 その 他 の 自 動 車 又 は 自 転 車 の 停 留 又 は 駐 車 のための 施 設 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 ( 一 般 公 共 の 用 に 供 されるもの) 2,000 m2 以 上 郵 便 局, 保 健 所, 税 務 署 その 他 これら 階 数 3 以 上 かつ 1,000 m2 以 上 に 類 する 公 益 上 必 要 な 建 築 物 第 4 号 体 育 館 1,000 m2 以 上 2,000 m2 以 上 ( 一 般 公 共 の 用 に 供 されるもの) 危 険 物 の 貯 蔵 又 は 処 理 場 の 用 途 に 供 す る 建 築 物 地 震 によって 倒 壊 した 場 合 においてそ の 敷 地 に 接 する 道 路 の 通 行 を 妨 げ, 多 数 の 者 の 円 滑 な 避 難 を 困 難 とするお それがあり,その 敷 地 が 本 計 画 に 記 載 された 道 路 に 接 する 建 築 物 指 示 対 象 は 24 項 法 第 7 条 第 2 項 による 指 示 対 象 建 築 物 政 令 で 定 める 数 量 以 上 の 危 険 物 を 貯 蔵, 処 理 する 建 築 物 政 令 で 定 める 高 さを 超 える 建 築 物 500 m2 以 上 5

1. 計 画 策 定 の 趣 旨 表 1-3 法 第 6 条 第 2 号 に 該 当 する 危 険 物 の 種 類 と 数 量 危 険 物 の 種 類 危 険 物 の 数 量 1 火 薬 類 火 薬 の 場 合 10t 他 規 定 あり 2 危 険 物 の 規 制 に 関 する 政 令 別 表 第 三 の 指 定 危 険 物 各 々 指 定 数 量 の 10 倍 3 同 政 令 別 表 第 四 備 考 第 六 号 に 規 定 する 可 燃 性 固 体 類 30t 4 同 政 令 別 表 第 四 備 考 第 八 号 に 規 定 する 可 燃 性 液 体 類 20m 3 5 マッチ 300 マッチトン 6 可 燃 性 ガス(7 8 除 く) 20,000m 3 7 圧 縮 ガス 200,000m 3 8 液 化 ガス 2,000t 9 毒 物 及 び 劇 物 取 締 法 第 二 条 第 一 項 に 規 定 する 毒 物 20t 10 同 第 二 項 に 規 定 する 劇 物 200t マッチトンはマッチの 計 量 単 位 1マッチトンは 並 型 マッチ(56 36 17mm)で 7,200 個 約 120kg 特 定 建 築 物 ( 道 路 からの 後 退 距 離 ) 図 1-4 道 路 を 閉 塞 させるおそれのある 建 築 物 ( 法 第 6 条 第 3 号 に 該 当 する 建 築 物 ) 6

第 2 章 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 1 想 定 される 地 震 と 被 害 概 要 (1) 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 熊 本 県 には 今 後 30 年 の 間 に 大 規 模 地 震 が 発 生 する 可 能 性 が 高 いグループに 属 している 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 があります 1 断 層 帯 の 位 置 及 び 形 態 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 は 熊 本 県 阿 蘇 郡 南 阿 蘇 村 ( 旧 長 陽 村 )の 阿 蘇 外 輪 山 の 西 側 斜 面 か ら 葦 北 郡 芦 北 町 田 浦 ( 旧 田 浦 町 )を 経 て 八 代 海 南 部 まで 一 部 でやや 方 向 が 変 化 するものの 全 体 としてほぼ 北 東 - 南 西 方 向 に 延 びる 長 さ 101km の 断 層 帯 となっています 本 断 層 帯 は 南 阿 蘇 村 長 陽 の 阿 蘇 外 輪 山 西 側 斜 面 から 上 益 城 郡 甲 佐 町 付 近 までの 北 東 部 甲 佐 町 付 近 から 芦 北 町 の 御 立 岬 付 近 までの 中 部 及 び 御 立 岬 付 近 から 八 代 海 南 部 までの 南 西 部 の 3 つの 区 間 からなっていると 推 定 されます 全 体 として 右 横 ズレと 断 層 南 東 側 の 相 対 的 な 隆 起 を 主 体 と し 一 部 では 断 層 が 並 走 して 小 規 模 な 地 溝 帯 を 形 成 しています 図 2-1 断 層 位 置 図 7

2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 2 断 層 帯 の 過 去 の 活 動 断 層 帯 北 東 部 は 平 均 して 11,000 年 から 27,000 年 の 間 隔 で 活 動 した 可 能 性 があり 最 新 活 動 時 期 は 約 1,500 年 前 以 後 から 約 1,200 年 前 以 前 と 推 定 され 活 動 時 のズレの 量 は 右 横 ズレを 主 体 として 2m 程 度 であったと 考 えられています 断 層 帯 中 部 及 び 南 西 部 は 活 動 履 歴 の 解 釈 から 過 去 の 活 動 時 期 などについて2つの 可 能 性 が 考 えられていますが そのど ちらであるかは 判 断 できていません 断 層 帯 中 部 は 平 均 して 3,500 年 から 11,000 年 程 度 若 しくは 7,000 年 から 14,000 年 程 度 の 間 隔 で 活 動 した 可 能 性 があり 最 新 活 動 時 期 は 約 7,500 年 前 以 後 から 約 2,200 年 前 以 前 若 しくは 約 8,000 年 前 以 後 から 約 7,500 年 前 以 前 で 活 動 時 には 断 層 南 東 側 の 3m 程 度 の 相 対 的 隆 起 と それ 以 上 の 量 の 右 横 ズレがあったと 考 えられています 断 層 帯 南 西 部 は 最 新 活 動 時 期 が 約 7,500 年 前 以 後 から 約 2,200 年 前 以 前 若 しくは 約 7,500 年 前 以 後 から 約 1,300 年 前 以 前 であったと 推 定 されていますが その 平 均 活 動 間 隔 と 1 回 の 活 動 に 伴 うズレの 量 は 不 明 です 中 部 と 南 西 部 の 最 新 活 動 が 約 7,500 年 前 以 後 から 約 2,200 年 前 以 前 の 場 合 同 時 であった と 推 定 されています (2) 想 定 される 地 震 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 と 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 の 計 2 地 震 を 想 定 される 地 震 とします 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 中 部 は マグニチュード 7.6 程 度 の 地 震 が 発 生 すると 推 定 され 30 年 以 内 の 地 震 発 生 確 率 は ほぼ 0~6%と 予 想 されます 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 は マグニチュード 6.9 程 度 の 地 震 が 発 生 すると 推 定 され 地 震 はいつ 起 こるかわかりません( 直 下 型 地 震 の 設 定 は 平 成 17 年 3 月 に 内 閣 府 が 地 震 防 災 マップの 作 成 方 法 の 解 説 を 取 りまとめた 地 震 防 災 マップ 作 成 技 術 資 料 の 記 載 されて いる 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 (マグニチュード 6.9)に 基 づいて 震 源 の 設 定 を 行 いました) 表 2-1 想 定 地 震 一 覧 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 想 定 地 震 マグニチ ュード 地 震 のタイプ 地 震 発 生 確 率 30 年 以 内 50 年 以 内 100 年 以 内 300 年 以 内 北 東 部 7.2 ほぼ 0% ほぼ 0% ほぼ 0% ほぼ 0% ほぼ 0%~ ほぼ 0%~ ほぼ 0%~ ほぼ 0%~ 中 部 7.6 活 断 層 で 発 生 す 6% 10% 20% 50% る 地 震 南 西 部 7.2 不 明 不 明 不 明 不 明 中 部 南 西 部 7.9 不 明 不 明 不 明 不 明 全 国 どこでも 起 こ りうる 直 下 の 地 震 6.9 地 表 面 に 断 層 が 表 れない 浅 いところ で 発 生 し どこの 場 所 でも 起 こる 可 能 性 のある 地 震 - - - - 8

2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 (3) 地 盤 の 揺 れやすさ 以 下 に 本 町 における 震 度 分 布 及 を 示 します 想 定 した 地 震 が 起 きたときの 揺 れの 大 きさ( 震 度 )を 推 定 すると 震 源 からの 距 離 やマグニチュード 及 び 本 町 の 地 形 区 分 ( 図 2-3 地 形 分 類 図 参 照 )の 関 係 から 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 中 部 の 場 合 計 測 震 度 は 4.68~5.27 と 予 想 されます 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 の 場 合 計 測 震 度 は 5.35~5.73 と 予 想 されます 想 定 地 震 として 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 と 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 の 計 測 震 度 を 比 較 すると 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 の 方 が 計 測 震 度 は 高 いことから 本 町 で 想 定 する 地 震 は 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 を 用 います 最 大 震 度 は 本 町 の 市 街 地 の 平 野 部 周 辺 で 震 度 6 弱 町 北 東 の 山 地 丘 陵 地 で 震 度 5 強 であ ると 想 定 されます 表 2-2 想 定 地 震 別 の 解 析 結 果 想 定 地 震 マグニチュード 計 測 震 度 分 布 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 ( 北 東 部 ) 7.2 4.95 ~ 5.60 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 ( 中 部 ) 7.6 4.68 ~ 5.27 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 ( 南 西 部 ) 7.2 3.48 ~ 3.98 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 ( 中 部 南 西 部 ) 7.9 4.83 ~ 5.41 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 6.9 5.35 ~ 5.73 想 定 地 震 : 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 マグニチュード:6.9 計 測 震 度 分 布 図 : 5.35 ~ 5.73 図 2-2 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 震 度 分 布 図 9

2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 表 2-3 各 震 度 の 被 害 状 況 の 目 安 震 度 階 級 人 間 屋 内 の 状 況 屋 外 の 状 況 0 人 は 揺 れを 感 じない 1 屋 内 にいる 人 の 一 部 が わずかな 揺 れを 感 じる 2 屋 内 にいる 人 の 多 くが 揺 れを 感 じる 眠 っている 人 の 一 部 が 目 を 覚 ます 電 灯 などのつり 下 げ 物 が わずかに 揺 れ る 3 屋 内 にいる 人 のほとんどが 揺 れを 感 じ る 恐 怖 感 を 覚 える 人 もいる 棚 にある 食 器 類 が 音 を 立 てることがあ る 電 線 が 少 し 揺 れる 4 かなりの 恐 怖 感 があり 一 部 の 人 は 身 の 安 全 を 図 ろうとする 眠 っている 人 のほと んどが 目 を 覚 ます つり 下 げ 物 は 大 きく 揺 れ 棚 にある 食 器 類 は 音 を 立 てる 座 りの 悪 い 置 物 が 倒 れるこ とがある 電 線 が 大 きく 揺 れる 歩 いている 人 も 揺 れ を 感 じる 自 動 車 を 運 転 していて 揺 れに 気 付 く 人 がいる 5 弱 5 強 多 くの 人 が 身 の 安 全 を 図 ろうとする 一 部 の 人 は 行 動 に 支 障 を 感 じる 非 常 な 恐 怖 を 感 じる 多 くの 人 が 行 動 に 支 障 を 感 じる つり 下 げ 物 は 激 しく 揺 れ 棚 にある 食 器 類 書 棚 の 本 が 落 ちることがある 座 りの 悪 い 置 物 の 多 くが 倒 れ 家 具 が 移 動 することが ある 棚 にある 食 器 類 書 棚 の 本 の 多 くが 落 ち る テレビが 台 から 落 ちることがある タ ンスなど 重 い 家 具 が 倒 れることがある 変 形 によりドアが 開 かなくなることがある 一 部 の 戸 が 外 れる 耐 震 性 の 低 い 木 造 住 宅 では 壁 や 柱 が 破 損 するものがある 耐 震 性 の 低 い 木 造 住 宅 では 壁 や 柱 がかな り 破 損 したり 傾 くものがある 6 弱 立 っていることが 困 難 になる 固 定 していない 重 い 家 具 の 多 くが 移 動 転 倒 する 開 かなくなるドアが 多 い 耐 震 性 の 低 い 木 造 住 宅 では 倒 壊 するもの がある 耐 震 性 の 高 い 住 宅 でも 壁 や 柱 が 破 損 するものがある 6 強 立 っていることができず はわないと 動 くこ とができない 固 定 していない 重 い 家 具 のほとんどが 移 動 転 倒 する 戸 が 外 れて 飛 ぶことがあ る 耐 震 性 の 低 い 木 造 住 宅 では 倒 壊 するもの が 多 い 耐 震 性 の 高 い 住 宅 でも 壁 や 柱 が かなり 破 損 するものがある 7 揺 れにほんろうされ 自 分 の 意 志 で 行 動 で きない ほとんどの 家 具 が 大 きく 移 動 し 飛 ぶもの もある 耐 震 性 の 高 い 住 宅 でも 傾 いたり 大 きく 破 壊 するものがある 10

2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 図 2-3 地 形 分 類 図 (1/50000 土 地 分 類 基 本 調 査 ) 出 典 : 熊 本 県 11

2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 (4) 想 定 される 被 害 の 状 況 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 の 震 度 分 布 をもとに 建 物 全 壊 率 の 算 出 を 行 ないました 建 物 全 壊 率 の 算 出 の 手 順 は 以 下 の 通 りです 揺 れやすさマップ( 震 度 分 布 図 )の 作 成 構 造 別 建 築 年 次 別 に 区 分 した 建 物 データの 作 成 字 境 界 の 確 認 メッシュ 単 位 の 字 区 分 の 設 定 メッシュ 単 位 の 建 物 有 無 の 確 認 建 物 全 壊 率 の 算 出 危 険 度 マップ( 建 物 全 壊 率 分 布 図 )の 作 成 図 2-4 建 物 全 壊 率 分 布 算 出 の 作 業 手 順 構 造 別 建 築 年 次 別 に 区 分 した 建 物 データの 整 理 については 地 区 単 位 での 構 造 別 建 築 年 次 別 ( 建 築 基 準 法 の 改 正 前 後 )の 建 物 棟 数 を 算 出 し 字 町 丁 目 単 位 に 建 物 棟 数 比 率 データを 作 成 しました 構 造 区 分 と 年 次 区 分 を 下 表 に 示 し 字 別 の 整 理 結 果 を 次 ページに 示 します また 危 険 度 マ ップ( 建 物 全 壊 率 分 布 図 )で 建 物 集 計 単 位 である 大 字 境 界 線 図 を 作 成 し メッシュごとに 大 字 区 分 の 設 定 を 行 い メッシュ 単 位 で 建 物 全 壊 率 を 表 現 しました また 建 物 が 建 っていないことが 地 図 上 から 判 断 したメッシュについては 着 色 しないこととしました また 全 半 壊 率 を 算 出 し 防 災 マップでは 全 半 壊 率 を 採 用 しています 表 2-4 構 造 区 分 と 年 次 区 分 [ 構 造 区 分 ]: 木 造 非 木 造 [ 年 次 区 分 ]: 木 造 S34 年 以 前 S35~55 年 S56 年 以 降 の 3 区 分 非 木 造 S45 年 以 前 S46~55 年 S56 年 以 降 の 3 区 分 12

2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 表 2-5 構 造 別 建 築 年 次 別 に 区 分 した 建 物 データ 町 丁 目 名 木 造 (~S34) 木 造 (S35~S55) 木 造 (S56~) 非 木 造 (~S45) 非 木 造 (S46~S55) 非 木 造 (S56~) 建 物 合 計 外 牧 171 105 51 6 5 17 355 錦 野 142 108 55 12 8 12 337 岩 坂 260 155 96 11 30 51 603 瀬 田 33 26 28 4 6 19 116 大 林 152 216 292 8 36 113 817 吹 田 86 145 397 7 18 86 739 森 100 91 170 6 31 67 465 陣 内 262 237 371 34 56 94 1,054 町 79 52 46 6 8 6 197 下 町 75 37 51 6 15 16 200 中 島 87 27 27 2 2 8 153 大 津 346 550 987 36 164 401 2,484 室 243 318 822 45 93 573 2,094 灰 塚 90 46 36 3 0 7 182 新 65 52 98 9 6 29 259 引 水 146 171 497 14 40 182 1,050 高 尾 野 69 61 81 9 8 111 339 平 川 215 192 254 19 74 281 1,035 古 城 43 17 10 1 3 13 87 真 木 129 90 50 7 31 24 331 矢 護 川 335 217 117 21 22 67 779 杉 水 312 372 583 48 58 377 1,750 美 咲 野 一 丁 目 0 0 156 0 0 18 174 美 咲 野 二 丁 目 0 0 133 0 0 16 149 美 咲 野 三 丁 目 0 0 132 0 0 23 155 合 計 3,440 3,285 5,540 314 714 2,611 15,904 H.21.1.1 現 在 13

2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 以 下 に 本 町 における 建 物 全 壊 率 分 布 を 示 します 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 中 部 の 場 合 建 物 全 壊 率 は 0.00~0.01%と 予 想 されます 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 の 場 合 建 物 全 壊 率 は 0.03~2.14%と 予 想 されます 防 災 マップは 危 険 度 が 一 番 高 いことから 全 国 どこでも 起 こ りうる 直 下 の 地 震 を 採 用 しています 表 2-6 想 定 地 震 別 の 解 析 結 果 想 定 地 震 マグニチュード 建 物 全 壊 率 分 布 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 ( 北 東 部 ) 7.2 0.00% ~ 0.73% 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 ( 中 部 ) 7.6 0.00% ~ 0.01% 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 ( 南 西 部 ) 7.2 ほぼ 0.00% 布 田 川 日 奈 久 断 層 帯 ( 中 部 南 西 部 ) 7.9 0.00% ~ 0.076% 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 6.9 0.03% ~ 2.14% 想 定 地 震 : 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 マグニチュード:6.9 建 物 全 壊 率 分 布 0.03% ~ 2.14% 図 2-5 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 建 物 全 壊 率 分 布 図 14

2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 想 定 地 震 : 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 マグニチュード:6.9 建 物 全 半 壊 率 分 布 0.82% ~ 21.9% 図 2-6 全 国 どこでも 起 こりうる 直 下 の 地 震 建 物 全 半 壊 率 分 布 図 15

2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 2 耐 震 化 の 現 状 わが 国 では 昭 和 25 年 に 初 めて 建 築 基 準 法 が 制 定 され 昭 和 56 年 及 び 平 成 12 年 に 建 築 基 準 法 が 改 正 されています 建 築 基 準 法 の 耐 震 基 準 に 関 する 改 正 が 昭 和 56 年 6 月 1 日 から 施 行 され 新 耐 震 設 計 法 が 導 入 さ れました この 改 正 は 昭 和 53 年 の 宮 城 県 沖 地 震 後 (マグニチュード 7.4( 震 度 5)であり 当 時 の 人 口 50 万 人 以 上 の 都 市 が 初 めて 経 験 した 都 市 型 地 震 の 典 型 と 言 われている) 耐 震 設 計 法 が 抜 本 的 に 見 直 され 耐 震 設 計 基 準 が 大 幅 に 改 正 された 現 在 の 新 耐 震 設 計 基 準 が 誕 生 しました こ の 新 耐 震 設 計 基 準 による 建 物 は 阪 神 大 震 災 においても 被 害 は 少 なかったとされており その 耐 震 基 準 が 概 ね 妥 当 であると 考 えられています 昭 和 56 年 の 建 築 基 準 法 の 改 正 を 踏 まえて 昭 和 56 年 6 月 1 日 以 降 に 建 築 された 建 築 物 を 新 耐 震 基 準 建 築 物 これ 以 前 に 建 築 された 建 築 物 を 旧 耐 震 基 準 建 築 物 に 分 類 されます 耐 震 性 を 有 する 建 築 物 とは 地 震 に 対 する 安 全 性 が 確 保 された 建 築 物 のことであり 新 耐 震 基 準 により 建 築 された 建 築 物 耐 震 診 断 結 果 等 により 耐 震 性 を 満 たす 建 築 物 及 び 耐 震 改 修 建 て 替 えにより 耐 震 化 した 建 築 物 をいいます 耐 震 性 が 不 十 分 な 建 築 物 とは 旧 耐 震 基 準 により 建 築 された 建 築 物 のうち 耐 震 診 断 結 果 等 から 耐 震 性 が 不 十 分 であり かつ 耐 震 改 修 が 行 われていない 建 築 物 をいいます (1) 住 宅 平 成 21 年 度 現 在 本 町 の 住 宅 総 数 は 9,073 棟 です 国 の 推 計 方 法 に 基 づいて 推 計 すると 耐 震 性 を 有 する 住 宅 は 5,947 棟 であり 耐 震 化 率 は 65.5%となっています 国 は 75%( 平 成 15 年 度 現 在 ) 県 は 68%( 平 成 18 年 度 現 在 )であり 国 県 より 低 い 状 況 にあります 表 2-7 住 宅 の 耐 震 化 の 現 状 ( 平 成 21 年 度 ) 単 位 : 棟 耐 震 化 率 分 類 総 数 A 新 基 準 建 築 物 B 旧 基 準 建 築 物 C うち 耐 震 性 ありと 推 定 D 耐 震 性 を 有 する 建 築 物 E=B+D F=E/A 戸 建 て 8,600 4,608 3,992 873 5,481 63.7% 共 同 住 宅 473 443 30 23 466 98.5% 計 9,073 5,051 4,022 896 5,947 65.5% 出 典 : 課 税 台 帳 住 宅 土 地 統 計 調 査 を 基 に 耐 震 改 修 済 みと 推 計 した 住 宅 と 耐 震 診 断 の 結 果 が 耐 震 性 ありと 推 定 できる 住 宅 ( 国 土 交 通 省 が 平 成 14 年 3 月 に 実 施 した 都 道 府 県 へのアンケート 調 査 結 果 戸 建 て:12% 共 同 住 宅 76%)を 計 上 しています 耐 震 性 が 不 十 分 34.5% 耐 震 性 を 有 する 65.5% 図 2-7 住 宅 の 耐 震 化 率 ( 平 成 21 年 度 ) 16

2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 (2) 民 間 特 定 建 築 物 民 間 特 定 建 築 物 全 体 では 平 成 21 年 度 時 点 で 耐 震 化 率 は 67.2%となっています 県 は 79.8% ( 平 成 18 年 度 現 在 )であり 県 より 低 い 水 準 となっています 分 類 表 2-8 民 間 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 ( 平 成 21 年 度 ) 総 数 A=B+C 新 基 準 建 築 物 B 旧 基 準 建 築 物 C うち 耐 震 性 ありと 推 定 D 耐 震 性 を 有 する 建 築 物 E=B+D 単 位 : 棟 耐 震 化 率 F=E/A 1. 学 校 0 0 0 0 0-2. 病 院 診 療 所 7 6 1 0 6 85.7% 3. 店 舗 等 1 1 0 0 1 100.0% 第 1 号 4.ホテル 旅 館 等 8 7 1 0 7 87.5% 5. 賃 貸 共 同 住 宅 寄 宿 舎 22 16 6 5 21 95.5% 6. 社 会 福 祉 施 設 2 2 0 0 2 0.0% 7.その 他 24 23 1 0 23 95.8% 小 計 64 55 9 5 60 93.8% 第 2 号 第 3 号 危 険 物 の 貯 蔵 場 又 は 処 理 場 の 用 途 に 供 する 建 築 物 0 0 0 0 0 - 地 震 によって 倒 壊 した 場 合 におい て 道 路 の 通 行 を 妨 げ 多 数 の 者 の 円 滑 な 避 難 を 困 難 とする 建 築 物 52 17 35 1 18 34.6% 合 計 116 72 44 6 78 67.2% 1 号 特 定 建 築 物 は 耐 震 診 断 の 結 果 が 耐 震 性 ありと 推 定 できる 建 築 物 ( 国 土 交 通 省 が 平 成 16 年 3 月 に 実 施 した 都 道 府 県 へのアンケート 調 査 結 果 による)を 計 上 している 3 号 特 定 建 築 物 は 耐 震 性 ありと 診 断 された 建 築 物 を 計 上 している 耐 震 性 が 不 十 分 32.8% 耐 震 性 を 有 する 67.2% 図 2-8 民 間 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 率 ( 平 成 21 年 度 ) 17

2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 1 多 数 の 者 が 利 用 する 特 定 建 築 物 ( 法 第 6 条 第 1 号 ) 多 数 の 者 が 利 用 する 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 率 は 93.8%となっています 県 は 80.5%( 平 成 18 年 度 現 在 )であり 県 より 高 い 水 準 となっています 耐 震 性 が 不 十 分 6.2% 耐 震 性 を 有 する 93.8% 図 2-9 1 号 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 率 ( 平 成 21 年 度 ) 2 危 険 物 を 取 り 扱 う 特 定 建 築 物 ( 法 第 6 条 第 2 号 ) 平 成 21 年 度 現 在 該 当 する 建 築 物 はありません 3 道 路 を 閉 塞 するおそれがある 住 宅 建 築 物 ( 法 第 6 条 第 3 号 ) 緊 急 輸 送 路 を 閉 塞 するおそれがある 建 築 物 の 耐 震 化 率 は 34.6%となっています 県 は 75.2%( 平 成 18 年 度 現 在 )であり 県 よりかなり 低 い 水 準 となっています 耐 震 性 を 有 する 34.6% 耐 震 性 が 不 十 分 65.4% 図 2-10 3 号 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 率 ( 平 成 21 年 度 ) 18

2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 (3) 町 有 建 築 物 平 成 21 年 度 時 点 で 町 有 建 築 物 は 全 体 で 74 棟 であり 耐 震 化 率 は 77.0%となっています 県 有 は 62.7% 市 町 村 有 の 平 均 は 47.8%( 平 成 18 年 度 現 在 )であり 県 及 び 県 内 の 他 市 町 村 の 平 均 より 高 い 水 準 となっています 町 有 建 築 物 のうち 特 定 建 築 物 は 38 棟 であり 耐 震 化 率 は 73.7%となっています 県 有 は 81.5% 市 町 村 有 の 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 率 が 64.8%( 平 成 18 年 度 現 在 )であり 県 内 の 他 市 町 村 の 平 均 より 高 い 水 準 となっています 建 築 物 の 分 類 防 災 拠 点 施 設 復 旧 拠 点 施 設 救 援 救 護 施 設 避 難 所 の 施 設 ライフライ ン 管 理 施 設 福 祉 施 設 庁 舎 支 所 警 察 署 消 防 署 病 院 学 校 コミュ ニティセンタ ーなど 水 道 ガス 電 気 等 の 管 理 施 設 老 人 福 祉 施 設 老 人 ホー ム 養 護 学 校 児 童 福 祉 施 設 幼 稚 園 保 育 所 表 2-9 町 有 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 ( 平 成 21 年 度 ) 総 数 A=B+C 新 基 準 建 築 物 B 旧 基 準 建 築 物 C 耐 震 診 断 済 D 診 断 の 結 耐 震 改 修 果 耐 震 済 性 有 E F 耐 震 性 を 有 する 建 築 物 G=B+E+F 単 位 : 棟 耐 震 化 率 H=G/A 2 1 1 0 0 0 1 50.0% 0 0 0 0 0 0 0-0 0 0 0 0 0 0-42 32 10 5 4 0 36 85.7% 0 0 0 0 0 0 0-7 6 1 0 0 0 6 85.7% その 他 23 14 9 0 0 0 14 60.9% 合 計 74 53 21 5 4 0 57 77.0% 総 数 表 2-10 町 有 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 ( 平 成 21 年 度 ) 新 基 準 建 築 物 旧 基 準 建 築 物 耐 震 性 を 有 する 建 築 物 単 位 : 棟 耐 震 化 率 耐 震 診 診 断 の 耐 震 改 断 済 結 果 耐 修 済 震 性 有 A=B+C B C D E F G=B+E+F H=G/A 町 有 特 定 建 築 物 38 26 12 3 2 0 28 73.7% 19

3 耐 震 化 の 目 標 2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 (1) 住 宅 平 成 27 年 度 時 点 の 住 宅 の 耐 震 化 率 は 住 宅 の 建 て 替 え 等 の 自 然 更 新 を 考 慮 すると 76.1%と 推 計 されます 国 の 基 本 方 針 や 県 計 画 は 平 成 27 年 度 時 点 における 住 宅 の 耐 震 化 率 の 目 標 を 90%としてい ることを 踏 まえて 本 町 でも 目 標 を 90%に 設 定 します 耐 震 化 率 90%を 達 成 するためには 平 成 27 年 度 までに 合 計 で 1,474 棟 ( 約 246 棟 / 年 )の 耐 震 化 が 必 要 です 表 2-11 住 宅 の 耐 震 化 の 予 測 ( 平 成 27 年 度 ) 単 位 : 棟 総 数 新 基 準 旧 基 準 耐 震 性 耐 震 化 率 建 築 物 建 築 物 うち 耐 震 を 有 する 性 ありと 建 築 物 推 定 分 類 A B C D E=B+D F=E/A 戸 建 て 10,085 6,681 3,404 873 7,554 74.9% 共 同 住 宅 555 525 30 23 547 98.7% 計 10,640 7,205 3,434 896 8,101 76.1% 耐 震 性 が 不 十 分 23.9% 耐 震 性 を 有 する 76.1% 図 2-11 住 宅 の 耐 震 化 率 ( 平 成 27 年 度 ) 20

2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 平 成 21 年 度 時 点 現 状 の 耐 震 化 率 表 2-12 住 宅 の 耐 震 化 の 目 標 ( 平 成 27 年 度 ) 平 成 27 年 度 時 点 自 然 更 新 による 耐 震 化 率 の 予 測 平 成 27 年 度 時 点 目 標 耐 震 化 率 目 標 の 達 成 に 向 けて 65.5% (5,947 棟 ) 76.1% (8,101 棟 ) 90% (9,575 棟 ) 1,474 棟 ( 約 246 棟 / 年 )の 耐 震 化 が 必 要 ( ) 内 は 耐 震 性 を 有 している 住 宅 棟 数 総 数 9,073 棟 総 数 10,640 棟 総 数 10,640 棟 耐 震 性 を 有 する 住 宅 5,947 棟 (65.5%) 耐 震 性 を 有 する 住 宅 ( 自 然 更 新 ) 8,101 棟 (76.1%) 耐 震 性 を 有 する 住 宅 ( 自 然 更 新 ) 8,101 棟 (76.1%) 耐 震 性 あり 9,575 棟 (90.0%) 耐 震 性 が 不 十 分 な 住 宅 3,126 棟 (34.5%) 耐 震 性 が 不 十 分 な 住 宅 2,539 棟 (23.9%) 施 策 効 果 1,474 棟 (13.9%) 耐 震 性 が 不 十 分 な 住 宅 1,064 棟 (10.0%) 平 成 21 年 度 平 成 27 年 度 ( 自 然 更 新 ) 平 成 27 年 度 ( 施 策 促 進 ) 図 2-12 住 宅 の 耐 震 化 の 目 標 ( 平 成 27 年 度 ) 21

2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 (2) 民 間 特 定 建 築 物 国 の 基 本 方 針 や 県 計 画 は 平 成 27 年 度 時 点 における 民 間 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 率 の 目 標 を 90% としていることを 踏 まえて 本 町 でも 目 標 を 90%に 設 定 します 耐 震 化 率 90%を 達 成 するためには 平 成 27 年 度 までに 合 計 で 27 棟 (4.5 棟 / 年 )の 耐 震 化 が 必 要 です 1 号 特 定 建 築 物 は 90%( 計 画 書 P-14 参 照 )を 超 えているので 耐 震 化 率 の 低 い 3 号 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 が 課 題 となっています 表 2-13 民 間 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 の 目 標 ( 平 成 27 年 度 ) 平 成 21 年 度 時 点 現 状 の 耐 震 化 率 67.2% (78 棟 ) 平 成 27 年 度 時 点 目 標 耐 震 化 率 90% (105 棟 ) 目 標 の 達 成 に 向 けて 27 棟 (4.5 棟 / 年 )の 耐 震 化 が 必 要 ( ) 内 は 耐 震 性 を 有 している 民 間 特 定 建 築 物 棟 数 総 数 116 棟 総 数 116 棟 耐 震 性 を 有 する 民 間 特 定 建 築 物 78 棟 (67.2%) 耐 震 性 を 有 する 民 間 特 定 建 築 物 78 棟 (67.2%) 耐 震 性 あり 105 棟 (90.5%) 施 策 効 果 27 棟 (23.3%) 耐 震 性 が 不 十 分 な 民 間 特 定 建 築 物 38 棟 (32.8%) 平 成 21 年 度 耐 震 性 が 不 十 分 な 民 間 特 定 建 築 物 11 棟 (9.5%) 平 成 27 年 度 ( 施 策 促 進 ) 図 2-13 民 間 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 の 目 標 ( 平 成 27 年 度 ) 22

4 公 共 建 築 物 の 耐 震 化 計 画 2. 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 (1) 町 有 建 築 物 の 耐 震 化 に 関 する 方 針 町 有 建 築 物 は 災 害 時 の 活 動 拠 点 として 重 要 な 役 割 を 果 たします そのため 平 常 時 の 利 用 者 の 安 全 確 保 だけでなく 災 害 時 における 機 能 確 保 の 観 点 からも 計 画 的 な 耐 震 化 を 行 います (2) 町 有 建 築 物 の 耐 震 化 の 目 標 設 定 町 有 建 築 物 については 平 成 27 年 度 末 までに 耐 震 化 率 を 90%とすることを 目 標 とします 町 有 建 築 物 のうち 特 定 建 築 物 については 平 成 27 年 度 末 までに 耐 震 化 率 を 95%とすること を 目 標 とします 町 有 建 築 物 の 耐 震 化 の 目 標 現 状 ( 平 成 21 年 度 ) 目 標 ( 平 成 27 年 度 ) 77.0% 90% 町 有 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 の 目 標 現 状 ( 平 成 21 年 度 ) 目 標 ( 平 成 27 年 度 ) 73.7% 95% 図 2-14 町 有 建 築 物 の 耐 震 化 の 目 標 ( 平 成 27 年 度 ) (3) 町 有 建 築 物 の 耐 震 化 計 画 防 災 拠 点 となる 施 設 を 優 先 的 に 耐 震 化 を 行 います その 他 の 施 設 については 震 災 時 の 役 割 や 建 築 物 規 模 等 から 耐 震 化 の 優 先 順 位 を 定 め 計 画 的 かつ 効 率 的 に 耐 震 化 を 図 るものとします また 耐 震 診 断 結 果 及 び 耐 震 改 修 の 結 果 や 進 捗 の 公 表 に 取 り 組 みます 23

第 3 章 建 築 物 の 耐 震 化 を 促 進 するための 基 本 的 な 考 え 方 3. 建 築 物 の 耐 震 化 を 促 進 するための 基 本 的 な 考 え 方 1 優 先 的 に 耐 震 化 に 着 手 すべき 建 築 物 庁 舎 等 の 防 災 拠 点 施 設 や 特 定 建 築 物 について 法 の 趣 旨 を 踏 まえ 計 画 的 に 耐 震 化 を 促 進 する ため 耐 震 性 が 不 明 な 建 築 物 について 早 期 に 耐 震 診 断 を 実 施 し 計 画 的 に 地 震 に 伴 う 倒 壊 等 によ る 被 害 を 減 少 させるために 優 先 的 に 耐 震 化 に 着 手 すべき 建 築 物 を 設 定 します なお 特 定 建 築 物 以 外 の 町 有 建 築 物 においても その 用 途 や 規 模 機 能 等 により 耐 震 性 を 確 保 する 必 要 がある 建 築 物 について 耐 震 化 を 促 進 します 表 3-1 優 先 的 に 耐 震 化 すべき 建 築 物 の 考 え 方 分 類 備 考 ( 建 築 物 の 例 定 義 など) 昭 和 5 6 年 以 前 に 建 築 さ れ た 建 築 物 災 害 時 の 拠 点 と な る 建 築 物 特 定 建 築 物 災 害 時 に 機 能 の 確 保 が 必 要 なもの 防 災 拠 点 施 設 復 旧 拠 点 施 設 救 援 救 護 施 設 市 町 舎 各 支 所 警 察 署 消 防 署 病 院 避 難 所 の 施 設 学 校 コミュニティセンターなど ライフライン 管 理 施 設 水 道 ガス 電 気 等 の 管 理 施 設 災 害 時 に 要 福 祉 施 設 老 人 福 祉 施 設 老 人 ホーム 養 護 学 校 援 護 者 等 の 児 童 福 祉 施 設 幼 稚 園 保 育 所 利 用 するも の 一 号 特 定 建 築 物 多 数 の 者 が 利 用 するなど 一 定 の 用 途 ( 学 校 病 院 百 貨 店 事 務 所 など)で 一 定 の 規 模 以 上 の 建 築 物 二 号 特 定 建 築 物 火 薬 類 石 油 類 など 一 定 の 数 量 以 上 のも のの 危 険 物 の 貯 蔵 場 又 は 処 理 場 の 用 途 に 供 する 建 築 物 三 号 特 定 建 築 物 地 震 によって 倒 壊 した 場 合 においてそ の 敷 地 に 接 する 道 路 の 通 行 を 妨 げ 多 数 の 者 の 円 滑 な 避 難 を 困 難 とするおそれ がある 一 定 の 高 さを 超 える 建 築 物 表 3-2 優 先 的 に 耐 震 化 すべき 建 築 物 の 優 先 度 優 先 順 位 建 築 物 例 1 災 害 対 策 拠 点 機 能 等 の 確 保 を 図 る 上 で 優 先 庁 舎 病 院 避 難 所 等 的 に 耐 震 化 すべき 施 設 かつ 特 定 建 築 物 2 震 災 時 における 被 害 防 止 の 観 点 から 耐 震 化 福 祉 施 設 ホテル 等 すべき 施 設 かつ 特 定 建 築 物 3 1 2 以 外 の 特 定 建 築 物 地 震 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 の 沿 道 で 道 路 閉 塞 のおそれのある 建 築 物 等 4 1~3 以 外 の 木 造 建 築 物 24

3. 建 築 物 の 耐 震 化 を 促 進 するための 基 本 的 な 考 え 方 2 重 点 的 に 耐 震 化 すべき 区 域 耐 震 化 率 が 町 全 体 (65.5%)の 半 分 以 下 の 地 区 と 全 半 壊 率 の 平 均 が 10% 以 上 の 地 区 を 重 点 的 に 耐 震 化 すべき 区 域 とし 計 画 的 な 耐 震 化 を 図 ります 大 字 名 木 造 (~S34) 木 造 (S35~S55) 木 造 (S56~) 表 3-3 地 区 別 の 耐 震 化 率 木 造 耐 震 化 率 (%) 木 造 計 非 木 造 (~S45) 非 木 造 (S46~S55) 非 木 造 (S56~) 非 木 造 耐 震 化 率 (%) 非 木 造 計 建 物 合 計 建 物 耐 震 化 率 (%) 全 半 壊 率 (%) 外 牧 171 105 51 15.6 327 6 5 17 60.7 28 355 19.2 11.7 錦 野 142 108 55 18.0 305 12 8 12 37.5 32 337 19.9 13.8 岩 坂 260 155 96 18.8 511 11 30 51 55.4 92 603 24.4 15.1 瀬 田 33 26 28 32.2 87 4 6 19 65.5 29 116 40.5 6.1 大 林 152 216 292 44.2 660 8 36 113 72.0 157 817 49.6 5.3 吹 田 86 145 397 63.2 628 7 18 86 77.5 111 739 65.4 4.3 森 100 91 170 47.1 361 6 31 67 64.4 104 465 51.0 7.7 陣 内 262 237 371 42.6 870 34 56 94 51.1 184 1,054 44.1 11.5 町 79 52 46 26.0 177 6 8 6 30.0 20 197 26.4 16.9 下 町 75 37 51 31.3 163 6 15 16 43.2 37 200 33.5 15.3 中 島 87 27 27 19.1 141 2 2 8 66.7 12 153 22.9 20.6 大 津 346 550 987 52.4 1883 36 164 401 66.7 601 2,484 55.9 5.0 室 243 318 822 59.4 1383 45 93 573 80.6 711 2,094 66.6 5.0 灰 塚 90 46 36 20.9 172 3 0 7 70.0 10 182 23.6 18.7 新 65 52 98 45.6 215 9 6 29 65.9 44 259 49.0 11.4 引 水 146 171 497 61.1 814 14 40 182 77.1 236 1,050 64.7 6.1 高 尾 野 69 61 81 38.4 211 9 8 111 86.7 128 339 56.6 3.3 平 川 215 192 254 38.4 661 19 74 281 75.1 374 1,035 51.7 6.1 古 城 43 17 10 14.3 70 1 3 13 76.5 17 87 26.4 7.9 真 木 129 90 50 18.6 269 7 31 24 38.7 62 331 22.4 8.3 矢 護 川 335 217 117 17.5 669 21 22 67 60.9 110 779 23.6 5.0 杉 水 312 372 583 46.0 1267 48 58 377 78.1 483 1,750 54.9 8.2 美 咲 野 一 丁 目 0 0 156 100 156 0 0 18 100.0 18 174 100.0 0.8 美 咲 野 二 丁 目 0 0 133 100 133 0 0 16 100.0 16 149 100.0 0.7 美 咲 野 三 丁 目 0 0 132 100 132 0 0 23 100.0 23 155 100.0 0.8 真 木 真 木 矢 護 川 矢 護 川 杉 水 古 城 杉 水 古 城 平 川 平 川 平 川 高 尾 野 平 川 高 尾 野 美 咲 野 大 津 瀬 田 美 咲 野 大 津 瀬 田 室 室 引 水 吹 田 大 林 引 水 吹 田 大 林 下 町 新 陣 内 森 外 牧 下 町 新 陣 内 森 外 牧 灰 塚 町 中 島 岩 坂 錦 野 凡 例 耐 震 化 率 (%) 19.2-32.8 灰 塚 町 中 島 岩 坂 錦 野 凡 例 全 半 壊 率 32.9-65.5 10% 未 満 65.6-100.0 10% 以 上 図 3-1 地 区 別 の 耐 震 化 率 図 3-2 地 区 別 の 全 半 壊 率 25

3. 建 築 物 の 耐 震 化 を 促 進 するための 基 本 的 な 考 え 方 3 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 国 の 基 本 方 針 では 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 策 定 に 関 する 基 本 的 な 事 項 等 において 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 として 緊 急 輸 送 道 路 避 難 路 等 を 指 定 することとしています また 緊 急 輸 送 道 路 のうち 災 害 時 の 拠 点 施 設 を 連 絡 する 道 路 で 災 害 時 に 重 要 な 道 路 について は 平 成 27 年 度 までに 沿 道 の 建 築 物 の 耐 震 化 を 図 ることとしています 県 促 進 計 画 では 県 地 域 防 災 計 画 において 指 定 されている 緊 急 輸 送 道 路 と 知 事 が 特 に 多 数 の 者 の 円 滑 な 避 難 及 び 震 災 後 の 救 援 活 動 等 の 機 能 を 確 保 するため 必 要 と 認 めた 道 路 を 緊 急 輸 送 道 路 として 指 定 しています また 市 町 村 は 必 要 に 応 じて 市 町 村 が 定 める 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 において 避 難 路 等 を 追 加 して 設 定 するものとしています 本 町 では 災 害 時 における 多 数 の 者 の 円 滑 な 避 難 救 急 消 防 活 動 の 実 施 避 難 者 への 救 援 物 資 の 輸 送 の 確 保 等 の 観 点 から 県 指 定 の 第 1 次 緊 急 輸 送 道 路 と 町 指 定 の 緊 急 輸 送 道 路 を 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 とし 沿 道 の 建 築 物 の 耐 震 化 を 図 ります 国 道 57 号 沿 道 の 耐 震 化 が 必 要 な 建 築 物 は 1 棟 のみとなっています 県 道 30 号 大 津 植 木 線 は 建 築 年 の 古 い 住 宅 や 店 舗 が 多 数 存 在 し 耐 震 化 率 が 低 くなっているため 重 点 的 に 耐 震 化 に 取 り 組 みます 表 3-4 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 緊 急 輸 送 道 路 区 分 位 置 づけ 路 線 名 第 1 次 緊 急 輸 送 道 路 ( 県 指 定 ) 第 2 次 緊 急 輸 送 道 路 ( 県 指 定 ) 町 指 定 緊 急 輸 送 道 路 県 庁 舎 地 方 生 活 圏 中 心 都 市 の 役 場 等 重 要 港 湾 空 港 等 の 防 災 拠 点 を 結 ぶ 道 路 県 の 地 方 機 関 市 町 村 役 場 警 察 署 消 防 署 等 の 防 災 拠 点 を 結 ぶ 道 路 県 指 定 緊 急 輸 送 道 路 を 補 完 する 町 役 場 を 結 ぶ 道 路 国 道 57 号 国 道 325 号 該 当 なし 県 道 30 号 大 津 植 木 線 県 道 202 号 矢 護 川 大 津 線 路 線 表 3-5 路 線 別 の 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 総 数 新 基 準 旧 基 準 耐 震 性 建 築 物 建 築 物 うち 耐 震 を 有 する 性 あり 建 築 物 A B C D E=B+D 単 位 : 棟 耐 震 化 率 F=E/A 国 道 57 号 8 6 2 1 7 87.5% 国 道 325 号 0 0 0 0 0 0 県 道 30 号 大 津 植 木 線 40 9 31 0 9 22.5% 県 道 202 号 矢 護 川 大 津 線 4 2 2 0 2 50.0% 計 52 17 35 1 18 34.6% 26

3. 建 築 物 の 耐 震 化 を 促 進 するための 基 本 的 な 考 え 方 国 道 325 号 大 津 植 木 線 国 道 57 号 矢 護 川 大 津 線 凡 例 第 1 次 緊 急 輸 送 道 路 ( 県 指 定 ) 町 指 定 緊 急 輸 送 道 路 町 役 場 図 3-3 地 震 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 ( 緊 急 輸 送 道 路 ) 国 道 325 号 大 津 植 木 線 矢 護 川 大 津 線 国 道 57 号 図 3-4 地 震 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 ( 緊 急 輸 送 道 路 )の 役 場 周 辺 拡 大 図 27

4 建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための施策 第4章 建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための施策 1 民間建築物の耐震化基本方針 災害時に重要な機能を果たすべき建築物や 木造住宅が密集する地区などの建築物の所有者に 自助的な努力を促していきます また 特定建築物については 建築物の耐震改修の促進に関する法律 に基づき 所管行政庁 である熊本県が指導 助言を行います 2 民間建築物耐震化促進支援 (1) 耐震診断及び耐震改修に対する補助事業 ① 国 国では 以下のような補助事業を行っています 図 4-1 国の補助事業の概要 28 出典 国土交通省ホームページ

4. 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 促 進 を 図 るための 施 策 2 県 熊 本 県 では 熊 本 県 緊 急 輸 送 道 路 沿 道 建 築 物 耐 震 診 断 事 業 により 旧 耐 震 基 準 の 木 造 戸 建 住 宅 の 耐 震 診 断 費 用 の 補 助 を 実 施 しています 表 4-1 熊 本 県 緊 急 輸 送 道 路 沿 道 建 築 物 耐 震 診 断 事 業 の 概 要 対 象 建 築 物 補 助 対 象 経 費 補 助 額 市 町 村 の 耐 震 改 修 促 進 計 画 に 定 められた 取 組 方 針 に 基 づく 緊 急 輸 送 道 路 沿 道 の 民 間 建 築 物 の 耐 震 診 断 に 関 する 事 業 に 係 る 建 築 物 国 の 住 宅 建 築 物 安 全 ストック 形 成 事 業 補 助 金 交 付 要 項 に 基 づき 算 出 された 民 間 補 助 事 業 者 等 の 行 う 耐 震 診 断 に 要 する 経 費 の 3 分 の 1 かつ 市 町 村 が 補 助 する 経 費 の 2 分 の 1 以 内 の 額 補 助 対 象 経 費 に 補 助 率 2 分 の 1 を 乗 じた 額 以 内 3 町 本 町 においては 耐 震 化 の 促 進 を 図 るために 国 や 県 の 施 策 をもとに 町 独 自 の 支 援 策 を 検 討 していきます (2) 住 宅 に 係 る 耐 震 改 修 促 進 税 制 ( 所 得 税 固 定 資 産 税 ) 耐 震 改 修 工 事 に 要 する 費 用 負 担 を 軽 減 し 耐 震 化 を 促 進 するため 耐 震 改 修 促 進 税 制 が 運 用 されています 耐 震 改 修 工 事 を 行 う 必 要 のある 対 象 建 築 物 の 所 有 者 は 所 得 税 の 特 別 控 除 固 定 資 産 税 の 減 額 措 置 を 受 けることができます 表 4-2 所 得 税 額 の 特 別 控 除 の 概 要 対 象 住 宅 対 象 区 域 特 例 期 間 対 象 工 事 控 除 額 昭 和 56 年 5 月 31 日 以 前 の 耐 震 基 準 により 建 築 された 住 宅 住 宅 耐 震 改 修 のための 一 定 の 事 業 を 定 めた 以 下 の 計 画 の 区 域 地 域 における 多 様 な 需 要 に 応 じた 公 的 賃 貸 住 宅 等 の 整 備 等 に 関 する 特 別 措 置 法 の 地 域 住 宅 計 画 建 築 物 の 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 する 法 律 の 耐 震 改 修 促 進 計 画 住 宅 耐 震 改 修 促 進 計 画 ( 地 方 公 共 団 体 が 地 域 の 安 全 を 確 保 する 見 地 から 独 自 に 定 める 計 画 ) 平 成 21 年 1 月 1 日 ~ 平 成 25 年 12 月 31 日 現 行 の 耐 震 基 準 に 適 合 させるための 耐 震 改 修 工 事 耐 震 改 修 工 事 費 の 10%(20 万 円 を 上 限 )が 所 得 税 から 控 除 されます 表 4-3 固 定 資 産 税 額 の 減 額 措 置 の 概 要 対 象 住 宅 対 象 区 域 特 例 期 間 対 象 工 事 控 除 額 昭 和 57 年 1 月 1 日 以 前 に 所 在 する 住 宅 (1 戸 当 たり 120 m2 相 当 部 分 まで) 対 象 区 域 に 制 限 なし 平 成 21 年 1 月 1 日 ~ 平 成 27 年 12 月 31 日 改 修 の 費 用 が 30 万 円 以 上 で 現 行 の 耐 震 基 準 に 適 合 させる 耐 震 改 修 工 事 以 下 の 期 間 固 定 資 産 税 が 2 分 の 1 に 減 額 されます 平 成 18~21 年 工 事 完 了 :3 年 間 平 成 22~24 年 工 事 完 了 :2 年 間 平 成 25~27 年 工 事 完 了 :1 年 間 29

4. 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 促 進 を 図 るための 施 策 (3) 耐 震 改 修 に 対 するリフォーム 融 資 耐 震 改 修 工 事 を 伴 うリフォーム 工 事 について 独 立 行 政 法 人 住 宅 金 融 支 援 機 構 から 工 事 費 用 の 融 資 を 受 けることができます 表 4-4 リフォーム 融 資 の 概 要 事 業 主 体 ( 独 ) 住 宅 金 融 支 援 機 構 ( 旧 住 宅 金 融 公 庫 ) 対 象 住 宅 工 事 完 了 後 の 住 宅 部 分 の 床 面 積 が 50 m2( 共 同 建 ては 40 m2) 以 上 の 住 宅 対 象 工 事 建 築 物 の 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 する 法 律 ( 平 成 7 年 法 律 123 号 )に 定 める 計 画 の 認 定 を 受 けた 改 修 計 画 にしたがって 行 う 耐 震 改 修 工 事 機 構 の 定 める 耐 震 性 に 関 する 基 準 に 適 合 するよう 行 う 耐 震 補 強 工 事 融 資 内 容 融 資 限 度 額 1,000 万 円 ( 対 象 工 事 の 8 割 以 内 ) 金 利 償 還 期 間 10 年 以 内 2.26% 11 年 以 内 3.04% 3 耐 震 改 修 促 進 の 環 境 整 備 本 町 では 熊 本 県 耐 震 診 断 アドバイザー 派 遣 事 業 に 基 づき 木 造 戸 建 住 宅 所 有 者 からの 申 請 を 受 け 耐 震 診 断 アドバイザーの 派 遣 を 行 っています また 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 に 係 わる 技 術 者 の 養 成 知 識 技 術 の 向 上 を 図 るために 県 や 建 築 関 係 団 体 と 協 力 し 講 習 会 の 実 施 技 術 資 料 の 作 成 等 に 努 めます 表 4-5 熊 本 県 耐 震 診 断 アドバイザー 派 遣 事 業 の 概 要 事 業 概 要 対 象 住 宅 費 用 県 内 の 戸 建 て 木 造 住 宅 所 有 者 の 求 めに 応 じ ( 社 ) 熊 本 県 建 築 士 事 務 所 協 会 を 通 じて 建 築 士 の 資 格 を 有 する 耐 震 診 断 アドバイザーを 派 遣 し 一 般 診 断 法 による 耐 震 診 断 を 実 施 昭 和 56 年 5 月 31 日 以 前 に 着 工 した 戸 建 て 木 造 住 宅 1 件 当 たり 2,000 円 30

4 地 震 時 の 総 合 的 な 安 全 対 策 4. 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 促 進 を 図 るための 施 策 (1) エレベーターの 閉 じこめ 防 止 対 策 平 成 17 年 7 月 23 日 最 大 震 度 5 強 を 記 録 する 千 葉 県 北 西 部 地 震 が 発 生 し 首 都 圏 では 約 6,400 台 のエレベーターが 運 転 休 止 そのうち 78 台 において 閉 じこめ 事 故 が 発 生 しました 本 町 では この 教 訓 を 踏 まえて 取 りまとめられた エレベーターの 地 震 防 災 対 策 の 推 進 につ いて を 踏 まえて エレベーター 所 有 者 管 理 者 等 へ 地 震 時 における 事 故 防 止 等 に 関 する 対 策 をとるよう 建 築 基 準 法 によるエレベーターの 定 期 検 査 の 機 会 等 に 周 知 し 安 全 確 保 の 促 進 を 図 ります エレベーターの 地 震 防 災 対 策 の 推 進 について ( 早 急 に 講 ずべき 施 策 ) P 波 感 知 型 地 震 管 制 運 転 装 置 の 義 務 化 ドア 開 放 検 知 による 安 全 装 置 等 の 改 良 等 閉 じ 込 め 時 リスタート 運 転 機 能 の 開 発 既 設 エレベーターに 対 する 安 全 性 の 周 知 等 保 守 会 社 への 連 絡 手 段 の 多 様 化 等 による 早 期 覚 知 保 守 会 社 における 体 制 整 備 建 物 管 理 者 他 の 保 守 会 社 等 による 救 出 復 旧 体 制 の 整 備 消 防 との 連 携 1 ビル 1 台 の 復 旧 適 時 適 切 な 情 報 提 供 情 報 共 有 (2) 工 作 物 等 の 安 全 対 策 昭 和 53 年 の 宮 城 県 沖 地 震 や 平 成 15 年 の 十 勝 沖 地 震 では 耐 震 対 策 が 不 十 分 なブロック 塀 等 が 数 多 く 倒 壊 し その 下 敷 きとなって 多 くの 人 が 犠 牲 になりました また 地 震 後 の 避 難 や 救 急 消 火 活 動 に 支 障 をきたす 可 能 性 も 認 識 されています 本 町 では ブロック 塀 等 の 倒 壊 による 被 害 を 未 然 に 防 ぐために 老 朽 化 したブロック 塀 等 の 修 理 補 強 生 け 垣 への 転 換 などの 安 全 対 策 を 進 めていきます また 市 街 地 における 窓 ガラス 看 板 タイル 吊 り 天 井 等 の 地 震 による 落 下 の 危 険 性 のあ るものについても 安 全 対 策 を 進 めていきます 31

4. 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 促 進 を 図 るための 施 策 5 地 震 に 伴 うがけ 崩 れ 等 の 建 築 物 の 被 害 軽 減 本 町 では 地 震 に 伴 うがけ 崩 れ 等 による 建 築 物 の 被 害 の 軽 減 を 図 るために がけ 地 近 接 等 危 険 住 宅 移 転 事 業 の 活 用 を 促 進 します 表 4-6 熊 本 県 がけ 地 近 接 等 危 険 住 宅 移 転 事 業 の 概 要 事 業 の 目 的 事 業 対 象 住 宅 補 助 対 象 経 費 がけ 地 の 崩 壊 等 の 危 険 から 住 民 の 生 命 の 安 全 を 確 保 するため 災 害 危 険 区 域 等 の 区 域 内 にある 危 険 住 宅 の 移 転 を 行 う 者 に 対 し 補 助 金 を 交 付 することで 危 険 住 宅 の 移 転 を 促 進 するものです 次 のいずれかに 該 当 する 住 宅 (1) 建 築 基 準 法 第 39 条 第 1 項 の 規 定 により 県 又 は 市 町 村 が 指 定 した 災 害 危 険 区 域 内 ( 県 においては 建 築 基 準 条 例 第 25 条 により 急 傾 斜 崩 壊 危 険 区 域 としています ) にある 既 存 不 適 格 住 宅 (2) 建 築 基 準 法 第 40 条 の 規 定 による 建 築 基 準 条 例 第 2 条 (がけ 条 例 )により 建 築 を 制 限 している 区 域 内 にある 既 存 不 適 格 住 宅 (3) 土 砂 災 害 警 戒 区 域 等 における 土 砂 災 害 防 止 対 策 の 推 進 に 関 する 法 律 第 8 条 に 基 づ き 都 道 府 県 知 事 が 指 定 した 土 砂 災 害 特 別 警 戒 区 域 (いわゆるレッドゾーン) 内 に ある 既 存 不 適 格 住 宅 (4) 建 築 後 の 大 規 模 地 震 台 風 等 により 安 全 上 の 支 障 が 生 じ 特 定 行 政 庁 が 是 正 勧 告 等 を 行 った(1)~(3)の 区 域 内 にある 住 宅 で 違 反 建 築 物 でないもの 既 存 不 適 格 住 宅 : 法 令 の 適 用 または 施 行 時 に 現 存 し または 工 事 中 の 住 宅 で これ らの 規 定 に 適 合 しないものを 言 い 法 令 の 適 用 後 に 建 築 された 住 宅 で 規 定 に 適 合 し ない 違 反 建 築 物 とは 性 格 を 異 にします 危 険 住 宅 の 除 却 等 に 係 る 費 用 や 危 険 住 宅 に 代 わる 住 宅 の 建 設 又 は 購 入 資 金 の 一 部 を 補 助 します 32

5. 建 築 物 の 地 震 に 対 する 安 全 性 の 向 上 に 関 する 啓 発 及 び 知 識 の 普 及 第 5 章 建 築 物 の 地 震 に 対 する 安 全 性 の 向 上 に 関 する 啓 発 及 び 知 識 の 普 及 1 地 震 防 災 マップの 作 成 公 表 地 震 防 災 マップは 想 定 される 地 震 による 震 度 や 住 宅 の 倒 壊 率 避 難 所 位 置 等 を 示 したもの です 本 町 では 事 前 に 地 域 の 地 震 による 危 険 度 を 周 知 し 平 常 時 からの 防 災 意 識 の 向 上 と 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 を 促 進 するために 作 成 し ます そして 町 内 全 戸 への 配 布 庁 舎 や 避 難 所 等 への 掲 示 や 町 ホームページ 等 で 公 表 します 図 5-1 地 震 防 災 マップ 2 相 談 体 制 の 整 備 及 び 情 報 提 供 の 充 実 本 町 では 都 市 計 画 課 に 耐 震 診 断 改 修 の 相 談 窓 口 を 開 設 し 町 民 からの 相 談 や 問 い 合 わせの 対 応 パンフレット 等 の 各 種 資 料 や 耐 震 改 修 に 係 る 費 用 等 の 情 報 提 供 耐 震 改 修 促 進 センターや ( 財 ) 熊 本 県 建 築 住 宅 センター 等 の 建 築 関 連 機 関 等 の 紹 介 を 行 っていきます また ( 財 ) 熊 本 県 建 築 住 宅 センター ( 社 ) 熊 本 県 建 築 士 会 ( 社 ) 熊 本 県 建 築 士 事 務 所 協 会 に 対 して 町 民 からの 相 談 に 対 応 するように 協 力 を 要 請 します また 広 報 誌 ホームページ 講 演 会 の 開 催 等 を 通 じて 情 報 提 供 を 行 っていきます 3 パンフレットの 作 成 配 布 セミナー 講 習 会 の 開 催 本 町 では 耐 震 改 修 促 進 計 画 に 関 するパンフ レットを 作 成 配 布 し 建 築 物 の 耐 震 化 に 関 す る 啓 発 及 び 知 識 の 普 及 に 努 めます また 耐 震 診 断 や 耐 震 改 修 に 関 する 各 種 セミナーや 講 習 会 の 紹 介 や 開 催 に 努 めます 図 5-2 パンフレット( 案 ) 4 リフォームに 併 せた 耐 震 改 修 の 促 進 リフォームの 際 に 併 せて 耐 震 改 修 工 事 を 行 うことで 工 事 費 用 を 低 減 させることができます 本 町 では 相 談 窓 口 やホームページ パンフレット 各 種 イベントの 機 会 等 を 通 じて リフォー ムに 併 せた 耐 震 改 修 工 事 を 実 施 するよう 広 報 し 耐 震 化 の 促 進 を 図 ります また トラブルにあわず 安 心 してリフォームなどを 行 うことができるように 関 係 機 関 と 連 携 し 相 談 や 問 い 合 わせに 対 応 します 33

5. 建 築 物 の 地 震 に 対 する 安 全 性 の 向 上 に 関 する 啓 発 及 び 知 識 の 普 及 5 自 主 対 策 の 推 進 地 震 時 における 家 具 食 器 棚 冷 蔵 庫 等 の 転 倒 は 人 の 負 傷 に 加 え 避 難 や 救 助 活 動 の 妨 げ となる 恐 れがあります 室 内 における 安 全 対 策 として 食 器 棚 等 の 固 定 窓 ガラスの 飛 散 防 止 フ ィルムの 利 用 防 災 ベッドや 耐 震 テーブルの 活 用 等 があります 本 町 では 室 内 の 安 全 確 保 の 啓 発 に 努 めます 6 地 域 住 民 との 連 携 による 啓 発 活 動 地 震 防 災 対 策 として 自 らの 命 は 自 らで 守 る 自 分 たちの 地 域 は 自 分 たちで 守 る という 共 通 の 目 的 を 持 って 住 民 が 自 発 的 に 結 成 する 組 織 である 自 主 防 災 組 織 の 活 動 が 非 常 に 有 効 であると いわれています 町 内 でも 自 治 会 や 町 内 会 等 が 自 主 防 災 組 織 として 活 動 を 行 っています 平 成 19 年 現 在 58 団 体 が 活 動 し 防 災 活 動 に 従 事 する 隊 員 は 346 名 います 本 町 では 自 主 防 災 組 織 と 連 携 して 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 普 及 啓 発 を 図 ります 34

6.その 他 建 築 物 の 耐 震 診 断 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 し 必 要 な 事 項 第 6 章 その 他 建 築 物 の 耐 震 診 断 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 し 必 要 な 事 項 1 耐 震 診 断 耐 震 改 修 の 指 導 等 所 管 行 政 庁 である 県 は 特 定 建 築 物 の 所 有 者 等 に 対 して 耐 震 改 修 促 進 法 に 基 づく 指 導 助 言 指 示 公 表 を 実 施 します 町 は 県 に 協 力 していきます 2 建 築 基 準 法 による 勧 告 又 は 命 令 等 の 実 施 特 定 行 政 庁 である 県 は 指 示 に 従 わない 特 定 建 築 物 の 所 有 者 等 に 対 して 建 築 基 準 法 に 基 づく 勧 告 命 令 を 実 施 します 町 は 県 に 協 力 していきます 3 関 係 機 関 及 び 関 係 団 体 との 連 携 本 町 は 熊 本 県 建 築 物 耐 震 対 策 市 町 村 連 絡 会 議 や 菊 池 地 域 振 興 局 管 内 建 築 物 耐 震 化 推 進 協 議 会 等 を 通 じて 県 と 県 内 市 町 村 と 連 携 して 耐 震 化 の 推 進 を 図 ります また ( 財 ) 熊 本 県 建 築 住 宅 センターや 耐 震 改 修 支 援 センター ( 社 ) 熊 本 県 建 築 士 事 務 所 協 会 ( 社 ) 熊 本 県 建 設 業 協 会 ( 社 ) 熊 本 県 建 築 士 会 等 の 関 係 機 関 及 び 関 係 団 体 との 連 携 を 図 り 建 築 物 の 耐 震 診 断 や 耐 震 改 修 に 関 する 技 術 や 知 識 の 普 及 を 図 ります 熊 本 県 建 築 物 耐 震 対 策 市 町 村 連 絡 会 議 改 正 耐 震 改 修 促 進 法 が 施 行 されたことを 踏 まえて 県 と 市 町 村 と 連 携 した 耐 震 対 策 を 推 進 するため この 連 絡 協 議 会 を 通 じて 県 民 に 対 する 知 識 の 普 及 啓 発 努 めていくとともに 市 町 村 における 耐 震 改 修 促 進 計 画 策 定 の 推 進 事 業 進 捗 状 況 の 把 握 など 計 画 的 な 耐 震 改 修 等 の 促 進 を 図 ることを 目 的 として 県 及 び 市 町 村 の 関 係 主 務 課 で 構 成 される 熊 本 県 建 築 物 耐 震 対 策 市 町 村 連 絡 会 議 を 平 成 17 年 度 に 設 立 し ている 菊 池 地 域 振 興 局 管 内 建 築 物 耐 震 化 推 進 協 議 会 ( 目 的 ) 建 築 物 の 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 する 法 律 ( 平 成 7 年 法 律 第 123 号 )に 基 づき 建 築 物 の 耐 震 改 修 の 推 進 を 図 る ( 業 務 ) 協 議 会 は 建 築 物 の 耐 震 改 修 ための 各 種 事 業 を 実 施 する 上 で 事 業 実 施 の 円 滑 な 推 進 を 図 るための 協 議 調 整 及 び 情 報 交 換 等 を 行 う また 管 内 各 市 町 民 等 に 対 して 建 築 物 の 耐 震 化 についての 普 及 啓 蒙 を 行 う ( 構 成 ) 協 議 会 委 員 : 菊 池 市 建 設 部 都 市 整 備 課 長 合 志 市 都 市 建 設 部 都 市 計 画 課 長 大 津 町 土 木 部 都 市 計 画 課 長 菊 陽 町 産 業 建 設 部 都 市 計 画 課 長 菊 池 地 域 振 興 局 土 木 部 景 観 建 築 課 長 35

資 料 関 係 法 令 等 (1) 国 土 交 通 省 告 示 第 百 八 十 四 号 ( 平 成 十 八 年 一 月 二 十 五 日 ) 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 促 進 を 図 るための 基 本 的 な 方 針 平 成 七 年 一 月 の 阪 神 淡 路 大 震 災 では 地 震 により 六 千 四 百 三 十 四 人 の 尊 い 命 が 奪 われた このうち 地 震 による 直 接 的 な 死 者 数 は 五 千 五 百 二 人 であり さらにこの 約 九 割 の 四 千 八 百 三 十 一 人 が 住 宅 建 築 物 の 倒 壊 等 によるものであった この 教 訓 を 踏 まえて 建 築 物 の 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 する 法 律 ( 以 下 法 という )が 制 定 された しかし 近 年 平 成 十 六 年 十 月 の 新 潟 県 中 越 地 震 平 成 十 七 年 三 月 の 福 岡 県 西 方 沖 地 震 など 大 地 震 が 頻 発 しており 我 が 国 において 大 地 震 はいつどこで 発 生 してもおかしくない 状 況 にあるとの 認 識 が 広 が っている また 東 海 地 震 東 南 海 南 海 地 震 日 本 海 溝 千 島 海 溝 周 辺 海 溝 型 地 震 及 び 首 都 圏 直 下 地 震 については 発 生 の 切 迫 性 が 指 摘 され ひとたび 地 震 が 発 生 すると 被 害 は 甚 大 なものと 想 定 されてい る 建 築 物 の 耐 震 改 修 については 中 央 防 災 会 議 で 決 定 された 建 築 物 の 耐 震 化 緊 急 対 策 方 針 ( 平 成 十 七 年 九 月 )において 全 国 的 に 取 り 組 むべき 社 会 全 体 の 国 家 的 な 緊 急 課 題 とされるとともに 東 海 東 南 海 南 海 地 震 に 関 する 地 震 防 災 戦 略 ( 同 年 三 月 )において 十 年 後 に 死 者 数 及 び 経 済 被 害 額 を 被 害 想 定 から 半 減 させるという 目 標 の 達 成 ための 最 も 重 要 な 課 題 とされ 緊 急 かつ 最 優 先 に 取 り 組 むべきもの として 位 置 づけられているところである 特 に 切 迫 性 の 高 い 地 震 については 発 生 までの 時 間 が 限 られて いることから 効 果 的 かつ 効 率 的 に 建 築 物 の 耐 震 改 修 等 を 実 施 することが 求 められている この 告 示 は このような 認 識 の 下 に 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 促 進 を 図 るため 基 本 的 な 方 針 を 定 めるものである 一 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 する 基 本 的 な 事 項 1 国 地 方 公 共 団 体 所 有 者 等 の 役 割 分 担 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 の 促 進 のためには まず 住 宅 建 築 物 の 所 有 者 等 が 地 域 防 災 対 策 を 自 らの 問 題 地 域 の 問 題 として 意 識 して 取 り 組 むことが 不 可 欠 である 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は こうした 所 有 者 等 の 取 り 組 みをできる 限 り 支 援 するという 観 点 から 所 有 者 等 にとって 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 を 行 い やすい 環 境 の 整 備 や 負 担 軽 減 のための 制 度 の 構 築 など 必 要 な 施 策 を 講 じ 耐 震 改 修 の 実 施 の 阻 害 要 因 と なっている 課 題 を 解 決 していくべきである 2 公 共 建 築 物 の 耐 震 化 の 促 進 公 共 建 築 物 については 災 害 時 には 学 校 は 避 難 場 所 等 として 活 用 され 病 院 では 災 害 による 負 傷 者 の 治 療 が 国 及 び 地 方 公 共 団 体 の 庁 舎 では 被 害 情 報 収 集 や 災 害 対 策 指 示 が 行 われるなど 多 くの 公 共 建 築 物 が 応 急 活 動 の 拠 点 として 活 用 される このため 平 常 時 の 利 用 者 の 安 全 確 保 だけでなく 災 害 時 の 拠 点 施 設 としての 機 能 確 保 の 観 点 からも 公 共 建 築 物 の 耐 震 性 確 保 が 求 められるとの 認 識 のもと 強 力 に 公 共 建 築 物 の 耐 震 化 の 促 進 に 取 り 組 むべきである 具 体 的 には 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 各 施 設 の 耐 震 診 断 を 速 やかに 行 い 耐 震 性 に 係 るリストを 作 成 及 び 公 表 するとともに 整 備 目 標 及 び 整 備 プログラムの 策 定 等 を 行 い 計 画 的 かつ 重 点 的 な 耐 震 化 の 促 進 に 積 極 的 に 取 り 組 むべきである 36

3 法 に 基 づく 指 導 等 の 実 施 所 管 行 政 庁 は すべての 特 定 建 築 物 の 所 有 者 に 対 して 法 第 七 条 第 一 項 の 規 定 に 基 づく 指 導 助 言 を 実 施 するよう 努 めるとともに 指 導 に 従 わない 者 に 対 しては 同 条 第 二 項 の 規 定 に 基 づき 必 要 な 指 示 を 行 い その 指 示 に 従 わなかったときは その 旨 を 公 報 ホームーページ 等 を 通 じて 公 表 すべきである また 指 導 助 言 指 示 等 を 行 ったにもかかわらず 特 定 建 築 物 の 所 有 者 が 必 要 な 対 策 をとらなかっ た 場 合 には 所 管 行 政 庁 は 構 造 耐 力 上 主 要 な 部 分 の 地 震 に 対 する 安 全 性 について 著 しく 保 安 上 危 険 で あると 認 められる 建 築 物 ( 別 添 の 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 実 施 について 技 術 上 の 指 針 となるべ き 事 項 ( 以 下 別 添 の 指 針 という ) 第 一 第 一 号 及 び 第 二 号 の 規 定 により 構 造 体 力 上 主 要 な 部 分 の 地 震 に 対 する 安 全 性 を 評 価 した 結 果 地 震 の 振 動 及 び 衝 撃 に 対 して 倒 壊 し 又 は 崩 壊 する 危 険 性 が 高 いと 判 断 された 建 築 物 をいう )については 速 やかに 建 築 基 準 法 ( 昭 和 二 十 五 年 法 律 第 二 百 一 号 ) 第 十 条 第 三 項 の 規 定 に 基 づく 命 令 を 損 傷 腐 食 その 他 の 劣 化 が 進 み そのまま 放 置 すれば 著 しく 保 安 上 危 険 となる おそれがあると 認 められる 建 築 物 については 同 条 第 一 項 の 規 定 に 基 づく 勧 告 や 同 条 第 二 項 の 規 定 に 基 づく 命 令 を 行 うべきである また 法 第 八 条 第 三 項 の 計 画 の 認 定 についても 所 管 行 政 庁 による 適 切 かつ 速 やかな 認 定 が 行 われる よう 国 は 必 要 な 助 言 情 報 提 供 等 を 行 うこととする さらに 建 築 物 の 倒 壊 による 道 路 の 閉 塞 対 策 として 都 道 府 県 は 法 第 五 条 第 三 項 第 一 号 の 規 定 に 基 づき 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 において 必 要 な 道 路 を 適 切 に 定 めるべきである 4 所 有 者 等 の 費 用 負 担 の 軽 減 等 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 に 要 する 費 用 は 建 築 物 の 状 況 や 工 事 の 内 容 により 様 々であるが 相 当 の 費 用 を 要 することから 所 有 者 等 の 費 用 負 担 の 軽 減 を 図 ることが 課 題 となっている このため 地 方 公 共 団 体 は 所 有 者 等 に 対 する 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 に 係 る 助 成 制 度 等 の 整 備 や 耐 震 改 修 促 進 税 制 の 普 及 に 努 め 密 集 市 街 地 や 緊 急 輸 送 道 路 避 難 路 沿 いの 建 築 物 の 耐 震 化 を 促 進 するなど 重 点 的 な 取 組 を 行 うこ とが 望 ましい 国 は 地 方 公 共 団 体 に 対 し 必 要 な 助 言 補 助 交 付 金 税 の 優 遇 措 置 等 の 制 度 に 係 る 情 報 提 供 等 を 図 ることとする また 法 第 十 七 条 の 規 定 に 基 づき 指 定 された 耐 震 改 修 支 援 センター( 以 下 センター という )が 債 務 保 証 業 務 情 報 提 供 業 務 等 を 行 うこととしているが 国 は センターを 指 定 した 場 合 においては セ ンターの 業 務 が 適 切 に 運 用 されるよう センターに 対 して 必 要 な 指 導 等 を 行 うとともに 都 道 府 県 に 対 し 必 要 な 情 報 提 供 等 を 行 うこととする さらに 所 有 者 等 が 耐 震 改 修 工 事 を 行 う 際 に 仮 住 居 の 確 保 が 必 要 となる 場 合 については 地 方 公 共 団 体 が 公 共 賃 貸 住 宅 の 空 家 の 紹 介 等 に 努 めることが 望 ましい 5 相 談 体 制 の 整 備 及 び 情 報 提 供 の 充 実 近 年 悪 質 なリフォーム 工 事 詐 欺 による 被 害 が 社 会 問 題 となっており 住 宅 建 築 物 の 所 有 者 等 が 安 心 して 耐 震 改 修 を 実 施 できる 環 境 整 備 が 重 要 な 課 題 となっている 特 に どの 事 業 者 に 頼 めば 良 いか 工 事 費 用 は 適 正 か 工 事 内 容 は 適 切 か 改 修 の 効 果 はあるのか 等 の 不 安 に 対 応 する 必 要 がある このため 全 国 の 市 町 村 は 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 に 関 する 相 談 窓 口 を 設 置 するよう 努 めるべきであり 国 は 地 方 公 共 団 体 に 対 し 必 要 な 助 言 情 報 提 供 等 を 行 うこととする また 地 方 公 共 団 体 は セン ター 等 と 連 携 し 先 進 的 な 取 組 事 例 耐 震 改 修 事 例 一 般 的 な 工 事 費 用 専 門 家 事 業 者 情 報 助 成 制 37

度 概 要 等 について 情 報 提 供 の 充 実 を 図 ることが 望 ましい 6 専 門 家 事 業 者 の 育 成 及 び 技 術 開 発 適 切 な 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 が 行 われるためには 専 門 家 事 業 者 が 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 について 必 要 な 知 識 技 術 等 の 更 なる 習 得 に 努 め 資 質 の 向 上 を 図 ることが 望 ましい 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は センター 等 の 協 力 を 得 て 講 習 会 や 研 修 会 の 開 催 受 講 者 の 登 録 紹 介 制 度 の 整 備 等 に 努 めるものとす る また 簡 易 な 耐 震 改 修 工 法 の 開 発 やコストダウン 等 が 促 進 されるよう 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 関 係 団 体 と 連 携 を 図 り 耐 震 改 修 及 び 耐 震 改 修 に 関 する 調 査 及 び 研 究 を 実 施 するものとする 7 地 域 における 取 り 組 みの 推 進 地 方 公 共 団 体 は 地 域 に 根 ざした 専 門 家 事 業 者 の 育 成 町 内 会 等 を 単 位 とした 地 震 防 災 対 策 への 取 組 の 推 進 NPOとの 連 携 や 地 域 における 取 組 に 対 する 支 援 地 域 ごとに 関 係 団 体 等 からなる 協 議 会 の 設 置 等 を 行 うことが 考 えられる 国 は 地 方 公 共 団 体 に 対 し 必 要 な 助 言 情 報 提 供 等 を 行 うこととす る 8 その 他 の 地 震 時 の 安 全 対 策 地 方 公 共 団 体 及 び 関 係 団 体 は ブロック 塀 の 倒 壊 防 止 窓 ガラス 天 井 等 の 落 下 防 止 対 策 についての 改 善 指 導 や 地 震 時 のエレベータ 内 の 閉 じ 込 め 防 止 対 策 の 実 施 に 努 めるべきであり 国 は 地 方 公 共 団 体 及 び 関 係 団 体 に 対 し 必 要 な 助 言 情 報 提 供 等 を 行 うこととする 二 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 実 施 に 関 する 目 標 の 設 定 に 関 する 事 項 1 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 平 成 十 五 年 の 統 計 調 査 に 基 づき 我 が 国 の 住 宅 については 総 数 約 四 千 七 百 万 戸 のうち 約 千 百 五 十 万 戸 ( 約 二 十 五 %)が 耐 震 性 が 不 十 分 と 推 計 されている この 推 計 では 耐 震 性 が 不 十 分 な 住 宅 は 平 成 十 年 の 約 千 四 百 万 戸 から 五 年 間 で 約 二 百 五 十 万 戸 減 少 しているが 大 部 分 が 建 替 えによるもので 耐 震 改 修 によるものは 五 年 間 で 約 三 十 二 万 戸 に 過 ぎないと 推 計 されている また 法 第 六 条 第 一 号 に 掲 げる 学 校 病 院 劇 場 百 貨 店 事 務 所 老 人 ホーム 等 であって 階 数 が 三 以 上 かつ 延 べ 面 積 が 千 平 方 メートル 以 上 の 建 築 物 ( 以 下 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 という ) については 約 三 十 六 万 棟 のうち 約 九 万 棟 ( 約 二 十 五 %)が 耐 震 性 が 不 十 分 と 推 計 されている 2 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 目 標 の 設 定 東 海 東 南 海 南 海 地 震 に 関 する 地 震 防 災 戦 略 ( 中 央 防 災 会 議 決 定 )において 十 年 後 に 死 者 数 及 び 経 済 被 害 額 を 被 害 想 定 から 半 減 させることが 目 標 とされたことを 踏 まえ 住 宅 の 耐 震 化 率 及 び 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 の 耐 震 化 率 について 現 状 の 約 七 十 五 %を 平 成 二 十 七 年 までに 少 なくとも 九 割 にす ることを 目 標 とする 耐 震 化 率 を 九 割 とするためには 今 後 少 なくとも 住 宅 約 六 百 五 十 万 戸 (うち 耐 震 改 修 は 約 百 万 戸 ) 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 約 五 万 棟 (うち 耐 震 改 修 は 約 三 万 棟 )について 耐 震 化 を 進 める 必 要 があり 建 替 え 促 進 を 図 るとともに 現 在 の 耐 震 改 修 のペースを 二 倍 ないし 三 倍 にすること が 必 要 となる 38

また 耐 震 化 の 促 進 を 図 るためには 耐 震 診 断 の 実 施 の 促 進 を 図 ることが 必 要 であり 今 後 五 年 間 で 十 年 後 の 耐 震 化 率 の 目 標 達 成 のために 必 要 な 耐 震 改 修 の 戸 数 又 は 棟 数 と 同 程 度 の 耐 震 診 断 の 実 施 が 必 要 となると 考 えて 住 宅 については 約 百 万 戸 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 については 約 三 万 棟 の 耐 震 診 断 の 実 施 が 必 要 であり さらに 平 成 二 十 七 年 までに 少 なくとも 住 宅 については 百 五 十 万 戸 ないし 二 百 万 戸 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 については 約 五 万 棟 の 耐 震 診 断 の 実 施 を 目 標 とすることとする 特 に 公 共 建 築 物 については 各 地 方 公 共 団 体 において 今 後 できる 限 り 用 途 ごとに 目 標 が 設 定 さ れるよう 国 土 交 通 省 は 関 係 省 庁 と 連 携 を 図 り 必 要 な 助 言 情 報 提 供 を 行 うこととする 三 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 実 施 について 技 術 上 の 指 針 となるべき 事 項 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 は 既 存 の 建 築 物 について 現 行 の 耐 震 関 係 規 定 に 適 合 しているかど うかを 調 査 し これに 適 合 しない 場 合 には 適 合 させるために 必 要 な 改 修 を 行 うことが 基 本 である し かしながら 既 存 の 建 築 物 については 耐 震 関 係 規 定 に 適 合 していることを 詳 細 に 調 査 することや 適 合 しない 部 分 を 完 全 に 適 合 させることが 困 難 な 場 合 がある このような 場 合 には 建 築 物 の 所 有 者 等 は 別 添 の 指 針 に 基 づいて 耐 震 診 断 を 行 い その 結 果 に 基 づいて 必 要 な 耐 震 改 修 を 行 うべきである 四 建 築 物 の 地 震 に 対 する 安 全 性 の 向 上 に 関 する 啓 発 及 び 知 識 の 普 及 に 関 する 基 本 的 な 事 項 建 築 物 の 所 有 者 等 が 地 震 防 災 対 策 を 自 らの 問 題 地 域 の 問 題 として 意 識 することができるよう 地 方 公 共 団 体 は 過 去 に 発 生 した 地 震 の 被 害 と 対 策 発 生 のおそれがある 地 震 の 概 要 と 地 震 による 危 険 性 の 程 度 等 を 記 載 した 地 図 ( 以 下 地 震 防 災 マップ という ) 建 築 物 の 耐 震 性 能 や 免 震 等 の 技 術 情 報 地 域 での 取 組 の 重 要 性 等 について 町 内 会 等 や 各 種 メディアを 活 用 して 啓 発 及 び 知 識 の 普 及 を 図 ること が 考 えられる 国 は 地 方 公 共 団 体 に 対 し 必 要 な 助 言 及 び 情 報 提 供 等 を 行 うこととする また 地 方 公 共 団 体 が 適 切 な 情 報 提 供 を 行 うことができるよう 地 方 公 共 団 体 とセンターとの 間 で 必 要 な 情 報 の 共 有 及 び 連 携 が 図 れることが 望 ましい 五 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 策 定 に 関 する 基 本 的 な 事 項 その 他 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 する 重 要 事 項 1 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 基 本 的 な 考 え 方 都 道 府 県 は 法 第 五 条 第 一 項 の 規 定 に 基 づく 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 ( 以 下 単 に 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 という )を 法 施 行 後 できるだけ 速 やかに 策 定 すべきである 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 策 定 に 当 たっては 道 路 部 局 防 災 部 局 衛 生 部 局 教 育 委 員 会 等 とも 連 携 するとともに 都 道 府 県 内 の 市 町 村 の 耐 震 化 の 目 標 や 施 策 との 整 合 を 図 るため 市 町 村 と 協 議 会 を 設 置 する 等 の 取 り 組 みが 考 えられる なお 都 道 府 県 は 耐 震 化 の 進 捗 状 況 や 新 たな 施 策 の 実 施 等 にあわせて 適 宜 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 見 直 しを 行 うことが 望 ましい 2 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 実 施 に 関 する 目 標 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 においては 二 2の 目 標 を 踏 まえ 各 都 道 府 県 において 想 定 される 地 震 の 規 模 被 害 の 状 況 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 を 勘 案 し 可 能 な 限 り 建 築 物 の 用 途 ごとに 目 標 を 定 めること 39

が 望 ましい なお 都 道 府 県 は 定 めた 目 標 について 一 定 期 間 ごとに 検 証 するべきである 特 に 学 校 病 院 庁 舎 等 の 公 共 建 築 物 については 関 係 部 局 と 協 力 し 今 後 速 やかに 耐 震 診 断 を 行 い その 結 果 の 公 表 に 取 組 とともに 具 体 的 な 耐 震 化 の 目 標 を 設 定 すべきである また 重 点 化 を 図 り ながら 着 実 な 耐 震 化 を 推 進 するため 都 道 府 県 は 公 共 建 築 物 に 係 る 整 備 プログラム 等 を 作 成 すること が 望 ましい 3 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 促 進 を 図 るための 施 策 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 においては 都 道 府 県 市 町 村 建 築 物 の 所 有 者 等 との 役 割 分 担 の 考 え 方 実 施 する 事 業 の 方 針 等 基 本 的 な 取 組 方 針 について 定 めるとともに 具 体 的 な 支 援 策 の 概 要 安 心 して 耐 震 改 修 等 を 行 うことができるようにするための 環 境 整 備 地 震 時 の 総 合 的 な 安 全 対 策 に 関 する 事 業 の 概 要 等 を 定 めることが 望 ましい 法 第 五 条 第 三 第 一 号 の 規 定 に 基 づき 定 めるべき 道 路 は 建 築 物 の 倒 壊 によって 緊 急 車 両 の 通 行 や 住 民 の 避 難 の 妨 げになるおそれがある 道 路 であるが 例 えば 緊 急 輸 送 道 路 避 難 路 通 学 路 等 避 難 所 に 通 ず る 道 路 その 他 密 集 市 街 地 内 の 道 路 等 を 定 めることが 考 えられる 特 に 緊 急 輸 送 道 路 のうち 災 害 時 の 拠 点 施 設 を 連 絡 する 道 路 であり 災 害 時 における 多 数 の 者 の 円 滑 な 避 難 救 急 消 防 活 動 の 実 施 避 難 者 への 緊 急 の 耐 震 化 を 図 ることが 必 要 な 道 路 として 定 めるべきである また 同 項 第 二 号 の 規 定 に 基 づく 特 定 優 良 賃 貸 住 宅 に 関 する 事 項 は 法 第 十 三 条 の 特 例 の 適 用 の 考 え 方 等 について 定 めることが 望 ましい さらに 同 項 第 三 号 の 規 定 に 基 づく 独 立 行 政 法 人 都 市 再 生 機 構 又 は 地 方 住 宅 供 給 公 社 ( 以 下 機 構 等 という )による 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 実 施 に 関 する 事 項 は 機 構 等 が 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 を 行 う 地 域 建 築 物 の 種 類 等 について 定 めることが 考 えられる なお 独 立 行 政 法 人 都 市 再 生 機 構 によ る 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 業 務 及 び 地 域 は 原 則 として 都 市 再 生 に 資 するものに 限 定 するとともに 地 域 における 民 間 事 業 者 による 業 務 を 補 完 して 行 うよう 留 意 する 4 建 築 物 の 地 震 に 対 する 安 全 性 の 向 上 に 関 する 啓 発 及 び 知 識 の 普 及 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 においては 個 々の 建 築 物 の 所 在 地 を 識 別 可 能 とする 程 度 に 詳 細 な 地 震 防 災 マップの 作 成 について 盛 り 込 むとともに 相 談 窓 口 の 設 置 パンフレットの 作 成 配 布 セミナー 講 習 会 の 開 催 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 に 係 る 情 報 提 供 等 啓 発 及 び 知 識 の 普 及 に 係 る 事 業 について 定 め ることが 望 ましい 特 に 地 震 防 災 マップの 作 成 及 び 相 談 窓 口 の 設 置 は 都 道 府 県 内 のすべての 市 町 村 において 措 置 されるよう 努 めるべきである また 地 域 における 地 震 時 の 危 険 箇 所 の 点 検 等 を 通 じて 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 のための 啓 発 活 動 や 危 険 なコンクリートブロック 塀 の 改 修 撤 去 等 の 取 り 組 みを 行 うことが 効 果 的 あり 必 要 に 応 じ 町 内 会 等 との 連 携 策 についても 定 めることが 考 えられる 5 建 築 基 準 法 による 勧 告 又 は 命 令 等 の 連 携 法 に 基 づく 指 導 助 言 指 示 等 について 所 管 行 政 庁 は 優 先 的 に 実 施 すべき 建 築 物 の 選 定 及 び 対 応 方 針 公 表 の 方 法 等 について 定 めることが 望 ましい また 法 第 七 条 第 三 項 の 規 定 による 公 表 を 行 ったにもかかわらず 建 築 物 の 所 有 者 が 耐 震 改 修 を 行 わ ない 場 合 には 建 築 基 準 法 第 十 条 第 一 項 の 規 定 による 勧 告 同 条 第 二 項 又 は 第 三 項 の 規 定 による 命 令 等 40

を 実 施 すべきであり その 実 施 の 考 え 方 方 法 等 について 定 めることが 望 ましい 6 市 町 村 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 策 定 平 成 十 七 年 三 月 に 中 央 防 災 会 議 において 決 定 された 地 震 防 災 戦 略 において 東 海 地 震 及 び 東 南 海 南 海 地 震 の 被 害 を 受 けるおそれのある 地 方 公 共 団 体 については 地 域 目 標 を 定 めることが 要 請 され その 他 の 地 域 においても 減 災 目 標 を 策 定 することが 必 要 とされている こうしたことを 踏 まえ 法 第 五 条 第 七 項 において 基 礎 的 自 治 体 である 市 町 村 においても 耐 震 改 修 促 進 計 画 を 定 めるよう 努 めるものとされた ところであり 可 能 な 限 りすべての 市 町 村 において 耐 震 改 修 促 進 計 画 を 策 定 することが 望 ましい 市 町 村 の 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 内 容 については この 告 示 や 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 内 容 を 勘 案 し つつ 地 域 の 状 況 を 踏 まえ 詳 細 なハザードマップの 作 成 及 び 公 表 優 先 的 に 耐 震 化 に 着 手 すべき 建 築 物 や 重 点 的 に 耐 震 化 すべき 区 域 の 設 定 地 域 住 民 等 との 連 携 による 普 及 啓 発 活 動 等 について より 地 域 固 有 の 状 況 を 配 慮 して 作 成 することが 望 ましい 附 則 1 この 告 示 は 建 築 物 の 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 する 法 律 の 一 部 を 改 正 する 法 律 ( 平 成 十 七 年 法 律 第 百 二 十 号 )の 施 行 の 日 ( 平 成 十 八 年 一 月 二 十 六 日 )から 施 行 する 2 平 成 七 年 建 設 省 告 示 第 二 千 八 十 九 号 は 廃 止 する 3 この 告 示 の 施 行 前 に 平 成 七 年 建 設 省 告 示 第 二 千 八 十 九 号 第 一 ただし 書 の 規 定 により 国 土 交 通 大 臣 が 同 告 示 第 一 の 指 針 の 一 部 又 は 全 部 と 同 等 以 上 の 効 力 を 有 すると 認 めた 方 法 については この 告 示 の 別 添 第 一 ただし 書 の 規 定 により 国 土 交 通 大 臣 が 同 告 示 第 一 の 指 針 の 一 部 又 は 全 部 と 同 等 以 上 の 効 力 を 有 すると 認 めた 方 法 とみなす 41