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Q:包茎ではないか?手術とか必要ないか?

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◎公表用資料

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1. 交際や結婚について 4 人に3 人は 恋人がいる または 恋人はいないが 欲しいと思っている と回答している 図表 1 恋人が欲しいと思わない理由は 自分の趣味に力を入れたい 恋愛が面倒 勉強や就職活動に力を入れたい の順に多い 図表 2 結婚について肯定的な考え方 ( 結婚はするべきだ 結婚

妊娠 出産 不妊に関する知識の普及啓発について 埼玉県参考資料 現状と課題 初婚の年齢は男女とも年々上昇している 第一子の出生時年齢も同時に上昇している 理想の子ども数を持たない理由として 欲しいけれどもできないから と回答する夫婦は年々上昇している 不妊を心配している夫婦の半数は病院へ行っていない

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3 調査項目一覧 分類問調査項目 属性 1 男女平等意識 F 基本属性 ( 性別 年齢 雇用形態 未既婚 配偶者の雇用形態 家族構成 居住地 ) 12 年調査 比較分析 17 年調査 22 年調査 (1) 男女の平等感 (2) 男女平等になるために重要なこと (3) 男女の役割分担意

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123456789012345678901234567890aaaaaaaaaはじめに

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都立小岩高等学校 全日制

1 内閣府が実施する世論調査の概要 所掌事務 内閣府設置法第 4 条第 3 項 39 世論の調査に関すること 事業の目的 内閣府では 基本的な国民意識の動向や政府の重要施策に関する国民の意識を把握するために 世論調査を実施している 世論調査では 調査対象の縮図となるように 代表性を確保する必要性があ

染症であり ついで淋菌感染症となります 病状としては外尿道口からの排膿や排尿時痛を呈する尿道炎が最も多く 病名としてはクラミジア性尿道炎 淋菌性尿道炎となります また 淋菌もクラミジアも検出されない尿道炎 ( 非クラミジア性非淋菌性尿道炎とよびます ) が その次に頻度の高い疾患ということになります

調査の背景 埼玉県では平成 29 年度から不妊に関する総合的な支援施策として ウェルカムベイビープロジェクト を開始しました 当プロジェクトの一環として 若い世代からの妊娠 出産 不妊に関する正しい知識の普及啓発のため 願うときに こうのとり は来ますか? を作成し 県内高校 2 年生 3 年生全員

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第 1 部 施策編 4

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特定不妊治療費助成制度 の利用の手引き ( 申請案内 ) 平成 23 年 8 月 1 日から特定不妊治療に対する助成制度を創設しました 富田林市では 不妊治療の経済的負担の軽減を図るため 大阪府及びその他の都道府県 指定都市 中核市 ( 以下 大阪府等 という ) が実施する 特定不妊治療費助成制度

必要性 学習指導要領の改訂により総則において情報モラルを身に付けるよう指導することを明示 背 景 ひぼう インターネット上での誹謗中傷やいじめ, 犯罪や違法 有害情報などの問題が発生している現状 情報社会に積極的に参画する態度を育てることは今後ますます重要 目 情報モラル教育とは 標 情報手段をいか

家庭における教育

家族の介護負担感や死別後の抑うつ症状 介護について全般的に負担感が大きかった 割合が4 割 患者の死亡後に抑うつ等の高い精神的な負担を抱えるものの割合が2 割弱と 家族の介護負担やその後の精神的な負担が高いことなどが示されました 予備調査の結果から 人生の最終段階における患者や家族の苦痛の緩和が難し

性別 女性 48% 男性 52% 男性 女性 年齢 29 歳 5% 30 歳以上 16% 20 歳未満 21 歳 1% 1% 22 歳 7% 23 歳 10% 20 歳未満 21 歳 22 歳 23 歳 24 歳 28 歳 8% 24 歳 14% 25 歳 26 歳 27 歳 27 歳 12% 26

参考 1 男女の能力発揮とライフプランに対する意識に関する調査 について 1. 調査の目的これから結婚 子育てといったライフ イベントを経験する層及び現在経験している層として 若年 ~ 中年層を対象に それまでの就業状況や就業経験などが能力発揮やライフプランに関する意識に与える影響を把握するとともに

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

1 調査目的 今年度策定する 津山市総合戦略 で 子どもを産み 育てやすい環境づくりに 向けた取組みを進めるにあたり 出産 子育ての現状を把握するために実施した 2 調査内容の背景と設問設定理由国では 出生率を 2.07 まで高めることで 2060 年に現状の社会構造を維持できる人口 1 億人程度を

はじめての子どもが生まれる前に 赤ちゃんの世話をしたことがある割合 (25 年度と 20 年度の 比較 ) 利用ニーズ把握のための調査 ( 平成 20 年 ( 市民意識調査 ) 25 年 ( 未就学児 )) < 平成 20 年 > 無回答 2.9% < 平成 25 年 > 無回答 %

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05 Ⅳ集計結果(実数)

~「よい夫婦の日」、夫婦間コミュニケーションとセックスに関する実態・意識調査~

第 1 章調査の実施概要 1. 調査の目的 子ども 子育て支援事業計画策定に向けて 仕事と家庭の両立支援 に関し 民間事業者に対する意識啓発を含め 具体的施策の検討に資することを目的に 市内の事業所を対象とするアンケート調査を実施しました 2. 調査の方法 千歳商工会議所の協力を得て 4 月 21

編1 鳥取県における 10 代の人工妊娠中絶の実態について 鳥取県の人工妊娠中絶率は 全国と比較して 依然 高い数値であるが 徐々に減少傾向にある 鳥取県人工妊娠中絶実施率 ( 全年齢 ) 鳥取県人工妊娠中絶実施率 (20 歳未満 ) 3章資料第 平成 25 年 平成 26 年年代別実施率 83

附帯調査

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25~34歳の結婚についての意識と実態

調査の概要 本調査は 788 組合を対象に平成 24 年度の特定健診の 問診回答 (22 項目 ) の状況について前年度の比較から調査したものです 対象データの概要 ( 全体 ) 年度 被保険区分 加入者 ( 人 ) 健診対象者数 ( 人 ) 健診受診者数 ( 人 ) 健診受診率 (%) 評価対象者

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(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

派遣社員の評価に関する 派遣先担当者調査結果

全な生殖補助医療を含めて, それぞれの選択肢を示す必要がある. 3 種類の HIV 感染カップルの組み合わせとそれぞれの対応 1. 男性が HIV 陽性で女性が陰性の場合 体外受精この場合, もっとも考慮しなければいけないことは女性への感染予防である. 上記のように陽性である男性がすでに治療を受けて

表紙(A4)

Ⅲ 調査対象および回答数 調査対象 学校数 有効回答数児童生徒保護者 (4~6 年 ) 12 校 1, 校 1, 校 1,621 1,238 合計 41 校 3,917 ( 有効回答率 96.3%) 3,098 ( 有効回答率 77.7%) Ⅳ 調査の実施時期

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夫婦間でスケジューラーを利用した男性は 家事 育児に取り組む意識 家事 育児を分担する意識 などに対し 利用前から変化が起こることがわかりました 夫婦間でスケジューラーを利用すると 夫婦間のコミュニケーション が改善され 幸福度も向上する 夫婦間でスケジューラーを利用している男女は 非利用と比較して

資料1-1 HTLV-1母子感染対策事業における妊婦健康診査とフォローアップ等の状況について

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参考 調査員調査の対象者へのアンケート ( 平成 21 年 4 月実施 ) の概要 1 目的総務省統計局が調査対象者から直接 調査員調査の実施状況を把握し 平成 20 年度の委託業務の中で調査員調査の検証を行うとともに 今後の民間調査機関への指導についての参考資料を得る また 本アンケートでは 回答

性別 女性 48% 男性 52% 男性 女性 年齢 29 歳 5% 30 歳以上 16% 20 歳未満 21 歳 1% 1% 22 歳 7% 23 歳 10% 20 歳未満 21 歳 22 歳 23 歳 28 歳 8% 24 歳 14% 24 歳 25 歳 26 歳 27 歳 27 歳 12% 26

日本医師会男女共同参画についての男性医師の意識調査 クロス集計

目 次 第 1 章生徒の性に関するアンケート調査の概要 1 第 2 章 生徒の性に関するアンケート調査結果 1 各質問ごとの集計結果 (1) 精通 初経の年齢 4 (2) 交際に対する保護者の考え方 (3) 異性の友人の有無 5 (4) 異性から交際を求められたときの対応 (5) 性に関して知りたい

ボランティア行動等実態調査【速報】

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Ⅱ. 学校保健 学校安全の現状と課題 思春期の性の健康教育と学校保健 きた一般社団法人日本家族計画協会家族計画研究センター所長北 むら村 くに邦 お夫 キーワード 思春期 性の健康教育 電話相談 人工妊娠中絶 調査 はじめに学校性教育の立ち後れが話題になって久しい 発端はといえば 2001 年から配布されていた中学生向け性教育パンフレット 思春期のためのラブ & ボディ BOOK ( 母子衛生研究会発行 ) に関して国会で取り上げられたことだ これを機に ジェンダーフリー批判 過激過ぎる性教育 等全国各地で政治を巻き込んだ性教育バッシングが起こり 学校性教育を後退させる結果となった 1) 一方 筆者らが厚生労働科学研究の一環として 2002 年から 2 年ごとに実施している 男女の生活と意識に関する調査 2)*) には 義務教育年限までには コンドームの使い方 など学ぶ必要があるのであれば きちん教えるべきだという国民の率直な声が届いている 本稿では この調査結果や電話相談 診療などを通して 思春期の性の健康教育として今何が求められているかについて言及したい *)2010 年に実施した 男女の生活と意識に関する調査 を行うにあたっては 1 調査の目的と必要性及び期待される成果 2 調査及び学術調査の概要 3 調査内容 ( 調査目的と質問項目 ) の妥当性 4 調査対象者の標本数及び属性について 5 調査対象者の選定 依頼と協力について ( 選定基準 依頼方法 協力の詳細 ) 6 調査対象者の権利の保護について ( 調査対象者が未成年者の場合も含む ) 7 個人情報を保護する方法 8 調査結果の公表などについて詳細に明記した上で ( 社 ) 新情報センター倫理委員会 ( 東京都渋谷区 ) に宛てて 倫理審査申請書 を提出し慎重な審議 を経た後 実施した 調査内容は 1 日常生活や考え方について 2 性の意識や知識について 3 対象者自身の性行動について 4 初めてのセックス ( 性交渉 ) について 5 現在の避妊の状況について 6 低用量ピルについて 7 子宮頸がん予防ワクチンについて 8 人工妊娠中絶についてなど 調査は層化二段無作為抽出法という調査手法を用い 平成 22 年 9 月 1 日現在満 16 ~ 49 歳の国民男女 3 千人を住民基本台帳から無作為に抽出し 平成 22 年 9 月 11 日 ( 土 )~ 9 月 28 日 ( 火 ) に 調査員による訪問留置回収作業が行われた その結果 転居 長期不在 住居不明によって調査票を手渡すことができなかったものを除く 2,693 人のうちの有効回答数は 1,540 人 ( 男性 671 人 女性 869 人 ) 57.2% であった 同様な計算方法で算出した有効回答率は第 1 回 52.4% 第 2 回 52.7% 第 3 回 51.9% 第 4 回 54.1% であり過去最高であった 回答者の平均年齢は 34.2 歳 ( 男性 33.8 歳 女性 34.5 歳 ) 1. 悩まされている思春期の子どもたち私どもは 1982 年より思春期を対象にした電話相談を 1984 年からは思春期婦人科外来を開設し今日に至っている 電話相談は 30 年目を数え 相談票が整備された 1988 ~ 2010 年度までの相談件数累計は 124,870 件 ( 男性 74,075 件 女性 50,795 件 ) となっている しかし 思春期の子どもたちから寄せられる相談内容を分析すると 男性からは射精 性器 包茎 女性では緊急避妊 妊娠 月経などの相談が常に上位を占めている ( 表 1 2) インターネットなどを通じて 性に関連する情報は溢れているが 子どもたちの疑問を解決させるものにはなっていないのではないだろうか 学校教育を通じて 子どもたちの年齢や成長 35

関心の度合いに応じた性情報が正確に提供されていれば悩む必要がない問題で悩まされているとは言えないだろうか 以下 性の健康教育の中で取り上げて欲しい主な性の悩みについて略記した 3) 1) 包茎電話相談には男性からの包茎相談が圧倒的に多い 手術した方がいいか 包茎だと恋愛できないか 医学界の常識も 手術の適応となるのは 包皮の反転が困難な真性包茎だけである コンドームの装着や性感の高まりを得るという観点からも 包皮は重要な役割を果たすと考えられ 筆 者は安易な手術には反対の立場をとってきた 若者たちには 皮かぶりは包茎 剥ければオーケー のメッセージを送り続けている 2) 性器の悩み泌尿器科の専門医によれば 排尿 射精 性器結合というペニスの基本的な役割を考えたとき 勃起状態で約 4 5 cmあれば十分だという ペニスも個性 ペニスを含めて男である 持ち物よりも持ち主 という意識啓発が重要ではないだろうか 15 歳になっても陰毛が生えない 声変わりや性器の発育が遅れている場合には 泌尿器科を紹介することにしている 表 1. 男性からの電話相談内容 ( 中学生男子上位 10 傑 ) ( 日本家族計画協会 2010 年度相談実績 ) 全体 小学生 中学生 高校生 専門校生予備校生 大学生 家事専業 社会人 フリーター その他 合計 1,410 45 259 637 44 14 225 3 137 24 19 自慰 16.8 2.2 21.6 19.3 11.4 21.4 10.7 0.0 9.5 20.8 36.8 射精 8.4 17.8 15.1 6.8 4.5 42.9 4.9 0.0 5.8 4.2 0.0 包茎 21.1 6.7 12.7 25.4 36.4 7.1 27.1 0.0 10.2 16.7 21.1 性欲 7.3 4.4 9.7 7.4 2.3 14.3 6.7 0.0 5.1 4.2 10.5 性器 12.3 26.7 7.7 14.9 13.6 7.1 8.9 0.0 9.5 8.3 21.1 性感染症 4.3 2.2 6.2 1.9 9.1 0.0 6.7 33.3 8.0 0.0 0.0 性交 5.7 0.0 4.2 5.0 4.5 0.0 6.7 33.3 10.9 16.7 0.0 問題行動 3.1 15.6 3.5 2.5 6.8 0.0 1.3 0.0 1.5 16.7 0.0 妊娠不安 4.6 0.0 1.9 2.4 2.3 0.0 12.0 33.3 11.7 0.0 0.0 病気 1.9 4.4 1.9 1.6 0.0 0.0 2.2 0.0 2.2 4.2 0.0 表 2. 女性からの電話相談内容 ( 中学生女子上位 10 傑 ) ( 日本家族計画協会 2010 年度相談実績 ) 全体 小学生 中学生 高校生 専門校生予備校生 大学生 家事専業 社会人 フリーター その他 合計 2,047 48 97 237 9 5 385 371 771 32 84 月経 8.1 39.6 26.8 14.3 0.0 40.0 2.9 7.3 4.5 3.1 10.7 緊急避妊 37.7 0.0 12.4 32.9 55.6 0.0 55.6 19.4 46.3 28.1 27.4 病気 10.0 10.4 11.3 3.4 11.1 20.0 2.1 20.5 10.2 9.4 14.3 妊娠不安 8.1 8.3 7.2 13.5 0.0 0.0 15.1 2.2 5.6 15.6 8.3 精神 心 2.1 4.2 6.2 1.3 0.0 0.0 0.5 3.5 1.0 0.0 9.5 問題行動 0.8 4.2 6.2 2.5 0.0 0.0 0.0 0.5 0.1 0.0 0.0 自慰 1.8 6.3 5.2 2.1 0.0 0.0 0.5 1.3 1.2 3.1 7.1 男女交際 0.8 0.0 5.2 3.4 0.0 20.0 0.3 0.0 0.0 0.0 1.2 妊娠 4.5 2.1 4.1 8.0 0.0 0.0 2.3 8.4 3.4 6.3 1.2 性器 0.5 6.3 2.1 0.8 0.0 0.0 0.0 0.3 0.3 0.0 1.2 36

3) マスターベーション ( 自慰 ) 男性からはマスターベーションの相談も集中する マスターベーションとは やり方を教えて 回数は何回までいいか やり過ぎて病気にならないか などだ 第一に 自分の体を知る 第二に自分の性欲の適正なコントロ-ル 第三に望まない妊娠やエイズを含む性感染症の防止という観点からも 男女共にマスターベーションは重要であることを再認識すべきである 4) 月経 月経指導のポイント 4 か条 を例示する これに一つでも当てはまるものがあったら産婦人科医に相談させて欲しい (1)15 歳になっても初経がない (2)3 か月以上の無月経 (3) 月経が 8 日を超えて続く (4) 月経前後に腰痛 腹痛や不快感がある 5) 避妊筆者は 理想的な避妊法について 1 避妊効果が確実 2 使い方が簡単で長期間にわたって使える 3 経費がかからない 4 副作用がなく 仮に妊娠しても胎児に悪影響が及ばない 5 性感を損ねない 6 男性の協力がなくても女性が主体的に使える などを挙げている これらの理想条件を完璧に満たす避妊法はこの世に存在しないが 可能な限り これに近づける避妊法選択を求めることになる 性交が行われていても妊娠を受容できない若者の場合には 避妊を目的に低用量経口避妊薬を性感染症予防にはコンドームの併用を勧め たい 知らないのは愚か 知らせないのは罪 とまで言われている緊急避妊法 (Emergency Contraception: EC) 4) に関する情報も提供しておこう EC とは避妊しなかった 避妊できなかった 避妊に失敗した 時にはレイプされたなどの場合に 望まない妊娠を回避する最後の避妊手段である わが国においても 2010 年 2 月 23 日に緊急避妊薬 ( 成分レボノルゲストレル :LNG) が公に承認された 黄体ホルモン製剤の一種である LNG0.75 mgを性交後 72 時間以内にできるだけ速やかに 2 錠服用する方法である 2001 年 4 月 ~ 2010 年 3 月末日までの 10 年間に 788 人が私どもの EC 外来を訪れている 受診理由などその背景は図 1 の通りであるが このうち EC を処方し 治療後の出血の有無 避妊効果 服用時の副作用まで正確に追跡できた 497 人のうち 12 人 (2.41%) で妊娠が起こっている 6) 性感染症 (STI) STI は性行為のある誰でもが感染することを学ばせて欲しい 以下 STI の特徴を示した 5) (1) 男女差別をしない (2) 顔で選ばない (3) お金があるなし関係なし (4) 学歴不問 (5) セックスの経験に無関係 (6) 職業で選ばない (7) 性器からだけうつるのではない 図 1. 緊急避妊を必要とした理由 (%) ( 日本家族計画協会クリニック :2001 年 4 月 ~ 2011 年 3 月末 ) 37

2. 反復中絶にみる学校教育の不備前述の 第 5 回男女の生活と意識に関する調査 は 人工妊娠中絶の減少要因に関する研究 の一環として実施したものであるが これによれば これまでに人工妊娠中絶の手術を受けたことが ある という女性は 15.5% そのうち 35.6% が中絶を繰り返していることがわかった ( 図 2) 1 回目の手術を受けた年齢は 23.9 歳 2 回目は 24.9 歳であった 過去の調査結果を含めて反復中絶実施率をみると 前回に比べて 10.2 ポイントも高くなっていた わが国の人工妊娠中絶実施率が年々減少傾向を示していることを考え合わせると 中絶が限られた女性によって行われているのではないかと推測される 仮にこれが事実であるとしたら 中絶防止対策は反復中絶を防止することが効果的ではないだろうか 100% 確実な避妊法がこの世の中に存在しない以上 性交が行われる誰でも妊娠する可能性がある その妊娠が仮に意図しない あるいは予定外の場合 やむを得ぬ理由で中絶を選択せざるを得ない場合があることをリプロダクティブ ライツ ( 性と生殖に関する権利 ) として捉えることが大切である しかし 繰り返すこと についてはどうだろうか まずは 人工妊娠中絶手術を担当した医師やコ メディカルの怠慢さを問題にしたい 中絶が行われた日を月経の初日としてなぜ低用量経口避妊薬など確実な避妊法を提供できなかったか あるいは手術が行われるに合わせて子宮内避妊具や子宮内避妊システムの挿入を勧めることができなかったのか その一方で 今回の研究では反復中絶経験のある女性の特徴を明らかにした ( 表 3) 以下 今後の課題を含めて列挙したい (1) 子どもの頃の家庭環境に問題はないか 中学生の頃の家庭 について尋ねると 反復中絶経験あり群 ( 以下 あり 群 ) では 楽しくなかった 割合が 40.4%( なし 群 23.4%) と高率であり 両親の離婚経験 では あり 群 25.5%( なし 群 12.7%) と高率であった 自傷行為 ( リストカットなど ) についても 何回もある 1 度だけある を加えた経験割合は あり 群 29.8%( なし 群 7.8%) となっている (2) 喫煙 飲酒などの生活習慣に改善の余地はないか タバコを習慣的に吸っているか には あり 群の 54.2% なし 群 13.0% が 習慣的に吸っている と回答 一週間の飲酒量 を尋ねると 飲まない は なし 群が 57.9% に対して あり 群が 47.9% と少数であった 3 合以上 に限ってみると なし 群が 5.2% あり 群 29.2% の結果であった 図 2. あなた ( あるいは あなたの相手 ) は人工妊娠中絶手術を受けたことがあるか 38

表 3. 人工妊娠中絶を繰り返す女性の特徴 ( 数値は % で 順に 中絶経験なし 中絶経験 1 回のみ 反復中絶経験あり ) 1. 中学生の頃の家庭 楽しくなかった (23.4%, 34.9%, 40.4%) 2. 両親の離婚経験 はい (12.7%, 14.0%, 25.5%) 3. 自傷行為( リストカットなど ) の経験 ある (4.8%, 14.9%, 29.8%) 4. 避妊方法について主にどこで知ったか 学校の授業 (42.0%, 34.5%, 25.0%) 5. 低用量経口避妊薬( ピル ) の認知度 よく知っている (10.7%, 23.0%, 31.3%) 6. 初めての異性とのセックス 重大だと感じていた (75.8%, 69.8%, 54.2%) 7. 初めてセックスした相手との知り合い方 町で声をかけられたりして知り合った (2.4%, 6.9%, 16.7%) 8. 初めてのセックスの時に避妊したか 避妊しなかった (18.7%, 23.0%, 37.5%) 9. 人工妊娠中絶についての考え方 認める (70.2%, 80.4%, 85.4%) 10. 結婚したい気持ちがあるか いいえ (22.4%, 30.4%, 77.8%) 11. 子どもの有無 いる (52.5%, 87.2%, 89.6%) 12. 学歴 中学校卒業 (7.7%, 8.2%, 18.8%) 13. 喫煙習慣 習慣的に吸っている (13.0%, 26.7%, 54.2%) 14. 一週間の飲酒量 一合以上 (18.8%, 25.9%, 41.7%) 15. 婚姻関係 ある (52.9%, 72.4%, 81.3%) ( 北村邦夫 : 第 5 回男女の生活と意識に関する調査 2010) (3) 学習の機会が奪われているのではないか今回の調査では 最終学歴 を聞いている これによれば 中学校卒 の割合が あり 群では 18.8%( なし 群 7.7%) 高等学校卒業 までを加えると あり 群 70.9%( なし 群 44.2%) であり あり 群では なし 群に比べて公教育との関わりの機会が短いことが明らかにされた また 中学生がセックスすることについて では 責任のとれる年齢や立場ですべき ( あり 群 50.0% なし 群 68.8%) 学業の影響がありしないほうがよい ( あり 群 27.1% なし 群 18.4%) であり 中学生のセックスに対して あり 群が寛容な傾向にあった また 初めての異性とのセックスについて も 重大なことだと感じていた という割合は あり 群の 54.2% に対して なし 群では 75.8% で セックスを意外と軽く考えている様子がうかがえるだけでなく 初めてセックスした相手との知り合い方 では 町で声をかけられて知り合った が あり 群 16.7% なし 群 2.4% と際立った違いを認めた そのためか 初めてのセックスの時に避妊をしたか では あり 群の 39.6%( なし 群 70.1%) が 避妊した と答えたに過ぎな かった 避妊方法について主にどこで知ったか の問いでは 回答者全体の 40.2% が 学校 と回答している一方 あり 群での割合は 25.0%( なし 群 42.0%) と極めて低率であり その一方で 友だち の回答が あり 群では 35.4% なし 群 18.9% と高かった このような傾向は 中絶経験がないということだけでなく 中絶経験が 1 回 ( 学校 34.5% 友だち 17.2%) と比較しても統計的に有意な差を認めることとなった 結局 中学生の頃までの性の健康教育の不備が露呈される結果になったとは言えないだろうか 異性とのコミュニケーションの在り方 セックスに伴うリスクなど 本来であれば公教育の責任から義務教育年限までにしっかりと学ぶことが大切であるのに そのチャンスが奪われたために反復中絶を余儀なくされているとしたら 看過できない由々しき事態とは言えないだろうか ちなみに 表 4 にあるように 例えば コンドームの使い方 について国民は 15 歳までに 67.2% が 避妊法 については 76.3% が 知るべき と回答しており この傾向は過去の調査と照らしても一貫している しかし その一方で コンドームの使い方 を中学 3 年生までに教えることは不適切であるとの烙印を押されかねないという 39

表 4. 性に関する以下の事柄について 15 歳までに知るべきと思う割合 (%) 2010 年 2008 年 2006 年 2004 年 2002 年 男女の心と身体の違い 92.6 93.7 92.7 88.7 90.3 二次性徴 月経 射精などの仕組み 93.0 95.0 94.1 89.6 90.8 受精 妊娠 出産 誕生のしくみ 89.8 91.9 90.6 84.9 86.7 セックス ( 性交渉 ) 73.4 74.9 73.2 65.7 0.0 避妊法 76.3 77.2 76.5 70.1 75.0 人工妊娠中絶 65.1 68.0 66.9 61.4 66.8 エイズとその予防 77.1 77.0 78.1 71.8 75.1 エイズ以外の性感染症とその予防 74.2 74.7 73.5 68.8 72.3 コンドームの使い方 67.2 68.5 68.7 61.8 62.8 多様な性のあり方 59.4 57.5 55.7 50.8 50.6 性的被害の対処法 66.2 67.7 66.1 60.4 61.0 男女間の平等や助け合い 80.4 80.0 81.5 75.4 73.1 結婚 59.5 58.6 57.5 46.6 49.9 離婚 56.1 53.7 52.7 41.7 45.7 人と人とのコミュニケーション 86.4 85.9 84.7 80.2 76.0 性に関する倫理や道徳 76.8 78.1 76.2 72.1 70.9 ( 北村邦夫 : 男女の生活と意識に関する調査 2010 2008 2006 2004 2002) のは 国民と教育界との間の乖離が大きすぎる これでは反復中絶を減少させること ひいては人工妊娠中絶を防止することは難しい おわりに 1998 年に出版された世界人口白書には 早期性教育が若者たちの性行動に及ぼす影響 についてまとめている これを紹介することで結語としたい (1) 若者には セクシュアリティ 妊娠や STI を防ぐ方法 相手の権利を尊重することなどに関して より質の高い教育と情報が必要である (2) そうすれば 彼らは 性行為の開始を遅らせることを含めて 責任のある決定ができるようになる (3) 特に若い男性は 適切な行動とはどのようなものかを学ぶ必要がある (4) 家庭生活教育と人口施策 中でも仲間教育が 多様な文化的背景のもとで効果を上げている (5) 性教育は性の乱れにつながるどころか 責任感を高めることが証明されている 文献 1. 浅井春夫 北村邦夫 橋本紀子 村瀬幸浩 ジェンダーフリー 性教育バッシングここが知りたい 50 の Q&A 大月書店 2003 2. 平成 22 年度厚生労働科学研究費補助金 ( 成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業 ) 望まない妊娠防止対策に関する総合的研究 第 5 回男女の生活と意識に関する調査 報告書 2011 3. 北村邦夫 連載青年期におけるメンタルヘルスへの取り組み 性の問題とメンタルヘルス 保健の科学 54(5):119-126 2012 4. 北村邦夫 オフィスギネコロジーにおける避妊 From Emergency Contraception to Oral Contraceptives 日本産科婦人科学会雑誌 63(5): 1268-1276 2011 5. 北村邦夫 ティーンズ ボディーブック 扶桑社 2003 * * * 40