日本企業のサプライチェーンにおける人権に関する取組状況のアンケート調査 集計結果 2021 年 11 月 経済産業省 外務省

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H25見える化 Ⅰ

IR 活動の実施状況 IR 活動を実施している企業は 96.6% 全回答企業 1,029 社のうち IR 活動を 実施している と回答した企業は 994 社 ( 全体の 96.6%) であり 4 年連続で実施比率は 95% を超えた IR 活動の体制 IR 専任者がいる企業は約 76% 専任者数は平

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Transcription:

日本企業のサプライチェーンにおける人権に関する取組状況のアンケート調査 集計結果 2021 年 11 月 経済産業省 外務省

日本企業のサプライチェーンにおける人権に関する取組状況のアンケート調査 について 調査概要 目的 日本企業のビジネスと人権への取組状況に関する政府として初の調査 ( 経済産業省と外務省が連名で実施 ) 日本政府は 2011 年に国連人権理事会で支持された ビジネスと人権に関する指導原則 を踏まえ 2020 年 10 月に ビジネスと人権 に関する行動計画 ( 以下 行動計画 という ) を策定 行動計画では その規模 業種等にかかわらず 日本企業に対して 人権デュー ディリジェンスの導入への期待を表明しており 本調査は 行動計画のフォローアップの一環として 企業の取組状況を把握することを目的として実施したもの 調査期間 2021 年 9 月 3 日 ~10 月 14 日 調査対象 2021 年 8 月末時点での東証一部 二部上場企業等 対象企業数及び回答企業数 対象企業数 2786 社に対し 回答企業数 760 社 1

回答企業の業種 回答企業の業種は製造業が 57% と最も多く 次いで商業 金融 保険業と続く 2

結果概要 回答した企業 (760 社 ) のうち 約 7 割が人権方針を策定し 5 割強が人権デュー ディリジェンスを実施 外部ステークホルダー関与は 3 割にとどまる 3

人権方針の策定 人権方針を策定している企業は約 7 割 人権方針を策定している企業のうち 9 割弱が企業の最上層レベルによる承認を受けており 6 割弱が内外の専門家から情報提供を受けている 人権尊重に関して 人権方針を策定 または企業方針 経営理念 経営戦略などに明文化していますか また それらを公表していますか 人権方針の策定に関し 国連 ビジネスと人権に関する指導原則 で求められている下記要件について 満たしている要件をすべて選択してください ( 複数回答可 ) わからない, 14 社, 2% 策定 明文化していない, 67 社, 9% N=760 策定 明文化しており 公表している, 450 社, 59% 将来的に / 数年以内に策定 明文化することを検討中, 98 社, 1 策定していない / わからない 237 社, 31% 1 年以内に策定 明文化を予定, 58 社, 8% 策定している 523 社, 69% 策定 明文化しているが 公表していない, 73 社, 9% 4

人権方針の策定における国際的な基準への準拠 人権方針を策定している企業のうち 6 割強が国際的な基準に準拠 国連ビジネスと人権に関する指導原則に準拠しているケースが約 7 割と最も多い 人権方針の策定にあたり 国際的な基準に準拠してい ますか 人権方針の策定にあたり 準拠している国際的な基 準をすべて選択してください 準拠していない / わからない / 無回答 35%,181 社 無回答 1%,7 社わからない 準拠していない 12%,63 社 部分的に準拠している 10%,53 社 N=523 21%,111 社 準拠しており 方針の中で具体的な基準名も示している 44%,231 社 準拠しているが 方針の中で具体的な基準名は示していない 11%,58 社 準拠している 65%,342 社 5

国連ビジネスと人権に関する指導原則と人権デュー ディリジェンスの認識 国連ビジネスと人権に関する指導原則の内容まで把握している企業は 6 割強 人権デュー ディリジェンスの内容まで把握している企業は 7 割 国連のビジネスと人権に関する指導原則 ( 以降 指導原則 ) を 知っていますか 人権デュー ディリジェンスを 知っていますか 聞いたことはあるが内容は知らない 21%,160 社 N=760 聞いたことはあるが内容は知らない 17%,131 社 N=760 知らない / 内容は知らない 35%,267 社 知らない / 内容は知らない 30%,226 社 知らない 知らない 1,95 社 14%,107 社 知っている 65%,493 社 知っている 70%,534 社 知っている 65%,493 社 知っている 70%,534 社 6

人権デュー ディリジェンスの実施状況 人権デュー ディリジェンスを実施している企業は 5 割強 人権デュー ディリジェンスを実施している企業のうち 間接仕入先まで実施している企業は約 25% 販売先 顧客まで実施している企業は約 10~16% 人権デュー ディリジェンスの実施状況 現在行っている人権デュー ディリジェンスの実施対象は どこまでとしていますか ( 複数回答可 ) N=760 N=392 実施していない / わからない 48% (368 社 ) 52% (392 社 ) 実施している 自社 ( 国内 ) グループ会社 ( 子会社 関連会社等 )( 国内 ) グループ会社 ( 子会社 関連会社等 )( 海外 ) 直接仕入先 ( 国内 ) 直接仕入先 ( 海外 ) 間接仕入先 ( 国内 ) 間接仕入先 ( 海外 ) 販売先 / 顧客 (BtoB)( 国内 ) 販売先 / 顧客 (BtoB)( 海外 ) 最終顧客 (BtoC)( 国内 ) 最終顧客 (BtoC)( 海外 ) 自社の製品 サービス プロジェクト投融資先その他 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 90%,351 社 25%,99 社 25%,99 社 16%,62 社 12%,48 社 14%,54 社 10%,38 社 17%,66 社 9%,36 社 10%,39 社 81%,317 社 64%,252 社 62%,244 社 49%,192 社 7

人権デュー ディリジェンスを実施していない理由 人権デュー ディリジェンスを実施していない理由として 3 割強が実施方法が分からない 3 割弱が十分な人員 予算を確保できないと回答 8

外部ステークホルダーの関与 外部ステークホルダーが関与する機会を設けている企業は 3 割 外部ステークホルダーが関与する企業では 専門家が関与するケースが 7 割弱と最も多く 4 割以上の企業では投資家 NPO/NGO が参画 人権の取組を推進するにあたって 外部ステークホルダーが関与する機会を設けていますか 人権の取組を推進するにあたって どのような外部ステークホルダーと関与していますか わからない 10%,77 社 設けていない / わからない 70%,529 社 N=760 設けている 30%,231 社 設けていない ( 数年以内に設けることも検討していない ) 39%,298 社 設けている 30%,231 社 1 年以内に設定を予定 2%,17 社 将来的に / 数年以内に設定 することを検討中 18%,137 社 9

組織体制 人権に関する主幹組織を設置している企業は 6 割弱 主幹組織を設置している企業では 企業の最上層レベルが直接的または間接的に関与するケースがほとんど (96%) 人権に関する施策を主として企画 実行する 主幹組織 ( 部署 委員会など ) を設置していますか 人権に関する施策を企画 実行する組織に 経営層等の企業の最上層レベルが関与していますか わからない 4%,31 社 設置していない ( 数年以内の設置も検討していない ) 22%,169 社 N=760 直接的に関与し 人権に関する成果を役員報酬に連動させている 2%,11 社 わからない無回答 0%,2 社 1%,5 社 関与していない 2%,8 社 N=442 関与していない / わからない / 無回答,,15 社 設置している 58%,442 社 ある 58%,442 社 設置していない / わからない 42%,328 社 将来的に / 数年以内に設 置することを検討中 1,96 社 直接的に関与している 6,280 社 間接的に関与している 31%,136 社 1 年以内に設置を予定,22 社 関与している 97%,427 社 10

情報公開状況 人権に関する取組について情報公開している企業は 5 割強 自社の人権に関する課題 取組に関する情報を 有価証券報告書 / 統合報告書 / サステナビリティ報告書やウェブサイトなどにおいて公開していますか 公開している ( 海外の法令に基づいて公開し 自主的に追加で情報公開 ) 6%,49 社 わからない,22 社 N=760 公開している ( 海外の法令に基づいて公開 ) 1%,6 社 公開していない ( 数年以内の公開も検討していない ) 21%,157 社 公開していない / わからない 48%,362 社 公開している ( 海外の法令に関係なく自主的に公開 ) 45%,343 社 将来的に / 数年以内に公 開することを検討中 18%,140 社 公開している 52%,398 社 1 年以内に公開を予定 6%,43 社 11

救済 通報体制 被害者救済 問題是正のためのガイドライン 手続を定めている企業は 全体の約 5 割 そのうち 9 割強は企業内に通報窓口を設けている 人権侵害が発覚した際の 被害者救済と問題是正のためのガイドライン 手続き ( 苦情処理 救済メカニズム ) を具体的に定めていますか 人権侵害に関する通報窓口を設置していますか 設置していない / 無回答 2%,6 社 定めていない / わからない 51%,389 社 N=760 設置している (NPO と連 携して窓口を設置 ) わからない 0%,0 社 無回答 1%,3 社 1 年以内に設置を予定 0%,1 社 N=371 わからない 6%,43 社 定めていない ( 数年以内の策定も検討していない ) 24%,179 社 設置している ( 業界団体等に窓口を設置 ) 5%,18 社 1%,4 社 設置していない ( 数年以内の設置も検討していない ) 0%,1 社 将来的に / 数年以内に設置 することを検討中 定めている 0%,1 社 49%,371 社 将来的に / 数年以内に策定することを検討中 設置している ( 企業内 ) 92%,343 社 定めている 49%,371 社 19%,143 社 1 年以内に策定を予定 設置している 98%,365 社,24 社 12

研修実施状況 サステナブル調達基準 人権に関する研修を実施している企業は 6 割強 人権を含めたサステナブル調達基準を設定している企業は 5 割弱 人権に関する研修を 実施していますか サステナブル調達基準を策定していますか さらに その中で人権についても基準を定めていますか わからない 2%,18 社 N=760 実施していない ( 数年以内の実施も検討していない ) 15%,115 社 実施していない / わからない 37%,283 社 人権を含めたサステナブル調達基準を策定しており 対外的に公表している 38%,289 社 わからない 5%,37 社 N=760 策定していない / 人権について定めていない / わからない 5,401 社 将来的に / 数年以内に 実施することを検討中 サステナブル調達基準を策定していない 実施している 16%,120 社 4,328 社 6,477 社 1 年以内に実施を予定 4%,30 社 人権を含め策定している 47%,359 社 実施している 6,447 社 人権を含めたサステナブル調達基準を策定している 9%,70 社 サステナブル調達基準は策定しているが 人権については定めていない 5%,36 社 13

人権を尊重する経営を実践する上での課題 人権尊重の経営実践における課題は 取組方法 体制 その他に大別される 対応状況の評価手法の確立や対象範囲の特定 ( 取組方法に関する課題 ) 人員 予算の確保 ( 体制上の課題 ) が上位に挙げられる サプライチェーン上における人権尊重の対応状況を評価する手法が確立されていない 取組方法に関する課題 人権対応のための各種の取組を自社で実施するには経済的負担が大きい 体制上の課題 その他課題 サプライチェーン構造が複雑で 対象範囲の特定が難しい 情報のトレーサビリティが確保できない 具体的な取り組み方法が分からない 事業領域が広く 対象分野の特定が難しい 十分な人員 予算を確保できない 社内の従業員に人権尊重の重要性を理解してもらいにくい 複数の取引先から異なる要請があり 対応が難しい 取引先に人権尊重の重要性を理解してもらえない 経営層に人権尊重の重要性を理解してもらえない 取引先との取引条件が厳しく 人権尊重経営を行う余裕がない 仮に問題があっても 取引先を簡単に変えることはできない 進出先 取引先国における政府 企業の人権意識の向上が必要 企業だけで解決できない複雑な問題がある 優先すべき人権課題が分からない 労働組合や市民社会などからの要請が弱い N=760 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45% その他 特になし わからない 8% 8% 5% 2% 6% 15% 15% 11% 11% 20% 21% 25% 28% 31% 38% 4 41% 14

人権を尊重する経営を実践した結果 得られた成果 効果 人権経営の成果として 最も多いのが自社内の人権リスク低減で SDGs への貢献 サプライチェーン上の人権リスク低減 ESG 評価機関からの評価向上が続く N=760 自社内の人権リスクの低減 SDGs への貢献サプライチェーンにおける人権リスクの低減 ESG 評価機関からの評価向上わからない投資家からの評価向上 ( 機関投資家含む ) 採用力 人材定着力の向上ブランド価値の向上特になし新規顧客の開拓 既存顧客との関係強化生産性の向上現地国の開発 発展への寄与 ESG 資金の獲得その他 ( 具体的にご記入ください ) 株価の向上政府調達等における加点 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 34% 37% 21% 30% 20% 19% 16% 11% 5% 11% 2% 2% 54% 15

政府 公的機関に対する要望 1 政府 公的機関に対する要望は 1 ガイドラインの整備 好事例の共有 2 企業への情報提供及び支援 3 企業及び国民の意識向上 4 国際的な制度調和 他国の制度に関する支援 5 国内の体制及び制度整備などに大別 N=760 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 自主的な取り組みのためのガイドライン整備 ( 業種別のガイドライン整備 ) 51% 人権デュー ディリジェンス ステークホルダーエンゲージメントに関する好事例の収集 頒布 自主的な取り組みのためのガイドライン整備 ( 業種横断的 包括的なガイドライン整備 ) 人権デュー ディリジェンスに取り組んでいる企業による情報共有の場の提供 人権課題 法制度等に関する情報提供 ( ポータルサイト ) 28% 38% 37% 1 ガイドラインの整備 好事例の共有 36% 企業が自主的に人権リスクに対応することを推進 支援するための相談窓口の設置 ( 国内外 ) 29% 企業の人権対応を促進するための予算 税制等のインセンティブ措置 22% 人権デュー ディリジェンス試験運用の実施支援 14% 企業 ( 特に中小企業 ) のキャパシティ ビルディング支援 11% 労働組合その他ステークホルダー団体との情報交換 対話と結果の公表 5% 2 企業への情報提供及び支援 企業の ビジネスと人権 に関する理解促進と意識向上 42% 国民全体の人権に関する理解の促進と意識向上 28% 学校における人権教育の充実 ( 国際的に認められている人権への理解を促す教育を含む ) 2 3 企業及び国民の意識向上 16

政府 公的機関に対する要望 2 N=760 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 各国政府が企業に求める人権デュー ディリジェンスの制度調和 27% 海外のサプライチェーンにおける人権尊重状況の確認のためのサポート 27% 他国政府の規制その他の措置の対象となるリスクを低減するための国際協調 人権リスクを抱える国に対するキャパシティ ビルディング支援 1 21% 4 国際的な制度調和 他国の制度に関する支援 救済メカニズム ( 司法的 非司法的救済 ) の整備および改善の支援 ( 例 : 日本 NCP の強化 ) 企業の人権尊重責任の履行を求める法制度の策定 ビジネスと人権に関する政府における一元的な組織の設置 国内人権機関の設置 公共調達における加点評価 非財務情報開示の義務化 輸出入規制等の措置 国内外における政策と人権保護のギャップを分析するのに必要な調査 脆弱な立場に置かれている人とビジネスとのつながりに関する調査 特になし 17% 16% 15% 10% 8% 7% 4% 12% 10% 16% 5 国内の体制及び制度整備 6 その他 17

売上規模別の集計結果 回答した企業において 売上規模が大きくなるほど 人権対応の基礎項目 の実施率が高くなる傾向 人権方針策定 人権 DD 実施状況 外部ステークホルダー関与 組織体制 情報公開状況 救済 通報体制 研修実施状況 サステナブル調達基準 100% 90% 80% 70% 実施率 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 人権方針策定人権デュー ディリジェンス実施状況外部ステークホルダー関与組織体制情報公開状況救済 通報体制研修実施状況 売上規模を わからない と回答した企業は除くサステイナブル調達基準 100 億未満 100 億円 ~500 億円未満 500 億円 ~1000 億円未満 1000 億円 ~5000 億円未満 5000 億円 ~1 兆円未満 1 兆円以上 売上規模 18

100% 90% 80% 70% 海外売上比率別の集計結果 回答した企業において 全体として 海外売上比率が大きくなるほど 人権対応の基礎項目 の実施率が高くなる傾向 ( ただし 海外売上比率が 80~100% の企業の実施率が必ずしも高いわけではない ) 人権方針策定 人権 DD 実施状況 外部ステークホルダー関与 組織体制 情報公開状況 救済 通報体制 研修実施状況 サステナブル調達基準 実施率 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 人権方針策定人権デュー ディリジェンス実施状況外部ステークホルダー関与組織体制情報公開状況救済 通報体制研修実施状況 海外売上比率を わからない と回答した企業は除くサステイナブル調達基準 0~20% 未満 20~40% 未満 40~60% 未満 60~80% 未満 80~100% 海外売上比率 19

人権への取組について グループ A: 人権方針策定 人権 DD 実施等の基礎項目 を全て実施している企業 :103 社 人権方針策定 人権 DD 実施状況 外部ステークホルダー関与 組織体制 情報公開状況 救済 通報体制 研修実施状況 サステナブル調達基準 グループ B: 人権方針未策定 かつ 人権 DD を実施していない企業 :160 社 金融 保険業, 9 商業, 11 グループ A(103 社 ) グループ B(160 社 ) 不動産業, 2 サービス業, 4 業種別 業種別 鉱業, 2 水産 農林業, 2 建設業, 6 サービス業, 14 不動産業, 2 金融 保険業, 24 鉱業, 1 建設業, 11 運輸 情報通信業, 7 電気 ガス業, 3 製造業, 59 商業, 18 運輸 情報通信業, 11 製造業, 75 電気 ガス業, 2 売上高別 500 億円 ~1000 億円未満, 1 海外売上比率 わからない, 11 80~100%, 7 1000 億円 ~5000 億円未満, 26 0~20% 未満, 27 60~80% 未満, 22 1 兆円以上, 60 20~40% 未満, 18 5000 億円 ~1 兆円未満, 16 40~60% 未満, 18 5000 億円 ~ 1 兆円未満, 7 1000 億円 ~ 5000 億円未満, 32 500 億円 ~ 1000 億円未満, 24 売上高別 1 兆円以上, 2 100 億円未満, 27 100 億円 ~ 500 億円未満, 68 60-80% 未満, 8 40-60% 未満, 13 海外売上比率別 20-40% 未満, 16 80-100%, 1 未回答, 11 0-20% 未満, 111 20

グループ A 人権を尊重する経営を実施した結果 得られた成果 効果 グループAにおける 人権尊重経営により得られた成果 効果については 自社内の人権リスクの低減は8 ESG 評価機関からの評価向上は 82% など 全体平均と比べても高い数字が出ている 自社内の人権リスクの低減 ( 例 : 人事関連課題の解消 ) ESG 評価機関からの評価向上 SDGs への貢献 サプライチェーンにおける人権リスクの低減 投資家からの評価向上 ( 機関投資家含む ) ブランド価値の向上 採用力 人材定着力の向上 新規顧客の開拓 既存顧客との関係強化 現地国の開発 発展への寄与 ESG 資金の獲得 生産性の向上 政府調達等における加点 株価の向上 わからない その他 ( 具体的にご記入ください ) 特になし 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 20% 30% 16% 30% 19% 27% 11% 1 1 12% 5% 8% 2% 2% 0% 21% 1% 11% 34% 37% 4 54% 59% 70% 70% 8 82% グループ A 全体 21

企業が自主的に人権リスクに対応することを推進 支援するための相談窓口の設置 ( 国内外 ) グループ A 政府 公的機関に対する要望 1 グループ A が 全体平均と比べて特に多く要望しているものとして 4 国際的な制度調和 他国の制度に関する支援や 3 企業及び国民の意識向上が挙げられる 自主的な取り組みのためのガイドライン整備 ( 業種別のガイドライン整備 ) 人権デュー ディリジェンス ステークホルダーエンゲージメントに関する好事例の収集 頒布 自主的な取り組みのためのガイドライン整備 ( 業種横断的 包括的なガイドライン整備 ) 人権デュー ディリジェンスに取り組んでいる企業による情報共有の場の提供 人権課題 法制度等に関する情報提供 ( ポータルサイト ) 企業の人権対応を促進するための予算 税制等のインセンティブ措置 企業 ( 特に中小企業 ) のキャパシティ ビルディング支援 人権デュー ディリジェンス試験運用の実施支援 労働組合その他ステークホルダー団体との情報交換 対話と結果の公表 学校における人権教育の充実 ( 国際的に認められている人権への理解を促す教育を含む ) 企業の ビジネスと人権 に関する理解促進と意識向上 国民全体の人権に関する理解の促進と意識向上 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 5% 11% 8% 16% 14% 22% 2 28% 29% 28% 28% 38% 37% 37% 36% 39% 4 42% 47% 51% 50% 5 55% 5 58% 1 ガイドラインの整備 好事例の共有 57% グループ A 全体 2 企業への情報提供及び支援 3 企業及び国民の意識向上 22

グループ A 政府 公的機関に対する要望 2 各国政府が企業に求める人権デュー ディリジェンスの制度調和 海外のサプライチェーンにおける人権尊重状況の確認のためのサポート人権侵害を理由に他国政府の規制その他の措置の対象となるリスクを低減するための国際協調 人権リスクを抱える国に対するキャパシティ ビルディング支援 救済メカニズム ( 司法的 非司法的救済 ) の整備および改善の支援 ( 例 : 日本 NCP の強化 ) 国内人権機関の設置 ビジネスと人権に関する政府における一元的な組織の設置 企業の人権尊重責任の履行を求める法制度の策定 公共調達における加点評価 非財務情報開示の義務化 輸出入規制等の措置 国内外における政策と人権保護のギャップを分析するのに必要な調査 脆弱な立場に置かれている人とビジネスとのつながりに関する調査 特になし 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 1% 4% 8% 7% 10% 11% 11% 10% 12% 1 15% 17% 16% 17% 16% 21% 21% 27% 27% 27% 26% 26% 36% 34% 47% 4 40% 50% 4 国際的な制度調和 他国の制度に関する支援 グループ A 全体 5 国内の体制及び制度整備 6 その他 23

グループ B 人権を尊重する経営を実践する上での課題 人権を尊重する経営を実践する上での課題として 具体的な取り組み方法が分からない が 48% と 全体平均と比べても高い数字となっている 具体的な取り組み方法が分からない サプライチェーン上における人権尊重の対応状況を評価する手法が確立されていない 情報のトレーサビリティが確保できない サプライチェーン構造が複雑で 対象範囲の特定が難しい 事業領域が広く 対象分野の特定が難しい 十分な人員 予算を確保できない 人権対応のための各種の取組を自社で実施するには経済的負担が大きい 複数の取引先から異なる要請があり 対応が難しい 社内の従業員に人権尊重の重要性を理解してもらいにくい 経営層に人権尊重の重要性を理解してもらえない 取引先に人権尊重の重要性を理解してもらえない 取引先との取引条件が厳しく 人権尊重経営を行う余裕がない 優先すべき人権課題が分からない 仮に問題があっても 取引先を簡単に変えることはできない 進出先 取引先国における政府 企業の人権意識の向上が必要 企業だけで解決できない複雑な問題がある 労働組合や市民社会などからの要請が弱い その他 特になし わからない 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45% 50% 4% 8% 4% 8% 5% 1% 2% 12% 4% 1% 2% 6% 11% 1 1 11% 15% 18% 21% 15% 15% 48% 28% 3 4 21% 31% 18% 38% 25% 取組方法に関する課題 18% 20% 32% 41% グループ B 全体 体制上の課題 その他課題 24

自主的な取り組みのためのガイドライン整備 ( 業種別のガイドライン整備 ) 人権デュー ディリジェンスに取り組んでいる企業による情報共有の場の提供 企業が自主的に人権リスクに対応することを推進 支援するための相談窓口の設置 ( 国内外 ) 企業の人権対応を促進するための予算 税制等のインセンティブ措置 労働組合その他ステークホルダー団体との情報交換 対話と結果の公表 グループ B 政府 公的機関に対する要望 1 グループ B の政府 公的機関に対する要望は ガイドラインの整備や企業の人権 DD 等に関する好事例の収集 頒布 企業の理解促進と意識向上が上位に来ている 自主的な取り組みのためのガイドライン整備 ( 業種横断的 包括的なガイドライン整備 ) 人権デュー ディリジェンス ステークホルダーエンゲージメントに関する好事例の収集 頒布 人権課題 法制度等に関する情報提供 ( ポータルサイト ) 人権デュー ディリジェンス試験運用の実施支援 企業 ( 特に中小企業 ) のキャパシティ ビルディング支援 企業の ビジネスと人権 に関する理解促進と意識向上 国民全体の人権に関する理解の促進と意識向上 学校における人権教育の充実 ( 国際的に認められている人権への理解を促す教育を含む ) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 42% 6% 2% 5% 1 11% 14% 11% 1 26% 21% 28% 2 29% 2 22% 2 2 29% 28% 37% 38% 36% 35% グループ B 全体 42% 51% 1 ガイドラインの整備 好事例の共有 2 企業への情報提供及び支援 3 企業及び国民の意識向上 25

グループ B 政府 公的機関に対する要望 2 各国政府が企業に求める人権デュー ディリジェンスの制度調和 海外のサプライチェーンにおける人権尊重状況の確認のためのサポート 人権侵害を理由に他国政府の規制その他の措置の対象となるリスクを低減するための国際協調 人権リスクを抱える国に対するキャパシティ ビルディング支援 ビジネスと人権に関する政府における一元的な組織の設置 企業の人権尊重責任の履行を求める法制度の策定 救済メカニズム ( 司法的 非司法的救済 ) の整備および改善の支援 ( 例 : 日本 NCP の強化 ) 非財務情報開示の義務化 国内人権機関の設置 公共調達における加点評価 輸出入規制等の措置 国内外における政策と人権保護のギャップを分析するのに必要な調査 脆弱な立場に置かれている人とビジネスとのつながりに関する調査 特になし 0% 10% 20% 30% 40% 50% 14% 27% 14% 27% 6% 21% 4% 1 11% 15% 10% 16% 6% 17% 6% 7% 4% 10% 2% 8% 2% 4% 9% 12% 6% 10% 25% 16% 4 国際的な制度調和 他国の制度に関する支援 グループ B 全体 5 国内の体制及び制度整備 6 その他 26