参 考 資 料 2 復 興 まちづくり 懇 談 会 の 開 催 結 果 報 告 1. 講 演 明 るいまち 釜 石 をつくろう ( 講 演 者 : 建 築 家 伊 東 豊 雄 ) 開 催 日 時 平 成 23 年 8 月 6 日 ( 土 )12:00~13:00 開 催 場 所 沿 岸 広 域 振 興 局 4 階 大 会 議 室 参 加 者 数 59 名 1.1 講 演 の 位 置 づけ 海 岸 線 や 坂 を 活 かした 世 界 の 美 しい 都 市 の 事 例 を 上 げながら 伊 東 豊 雄 氏 の 夢 のある 釜 石 の 将 来 像 まちづくりのアイデアを 語 る 1.2 講 演 内 容 (1) 今 治 でのプロジェクト 紹 介 今 治 市 に 伊 東 豊 雄 建 築 ミュージアムがオープン 鵜 住 居 小 学 校 の 生 徒 10 名 を 今 治 へ 招 待 し 現 地 小 学 生 との 交 流 を 図 りながらの 建 築 ワークショ ップを 開 催 した 今 治 の 子 供 700 人 が 描 いた みんなの 家 の 絵 を 紹 介 した (2) みんなの 家 の 事 例 紹 介 伊 東 氏 は 熊 本 県 のアートポリス 事 業 のコミッショナーであることから 熊 本 県 が 熊 本 の 木 材 職 人 を 供 給 し 仙 台 市 の 宮 城 野 区 の 仮 設 団 地 に みんなの 家 第 1 号 を 建 設 中 である (3) みんなの 家 の 進 め 方 住 民 が 集 まり 相 談 できる 場 所 をつくってはどうか 新 築 に 限 らず 被 災 した 建 物 を 仮 囲 いするのも 一 つの 案 である これからまちをどう 創 っ ていくか 語 り 合 える 拠 点 自 由 に 集 まれる 空 間 をつくる 1
(4) みんなの 家 の 具 体 的 な 提 案 みんなの 家 の 例 ( 伊 東 氏 の 昔 からの 考 え) 桜 が 咲 くと 自 然 に 人 々が 集 い 一 時 的 に 設 置 する 幔 幕 の 囲 いの 中 で 宴 を 開 き 元 の 自 然 に 戻 る これも 建 築 の 原 点 の 一 つであると 考 える 釜 石 の みんなの 家 を 建 築 家 難 波 和 彦 氏 が 提 案 角 材 を 縦 方 向 に 組 む ログハウス 鈴 子 広 場 内 のバス 停 近 くに 建 設 の 予 定 他 大 只 越 公 園 に 計 画 中 (5) 坂 の 美 しい 街 今 後 釜 石 は 高 台 の 活 用 が 必 要 になる しかし 単 に 安 心 安 全 だけで は 良 い 街 の 実 現 には 繋 がらない 空 間 的 な 工 夫 が 必 要 となる 坂 を 活 か すことが 重 要 である たとえば 尾 道 の 坂 : 坂 道 からの 海 の 眺 望 が 良 く 若 者 が 坂 を 歩 く という 目 的 の 為 に 訪 れる 長 崎 の 坂 : 美 しい 景 観 の 坂 函 館 の 坂 : 海 や 船 が 見 える 景 色 全 てが 良 い 景 観 となっている いずれも 坂 の 町 を 楽 しむために 各 地 から 人 が 訪 れている (6) 斜 面 に 住 む 釜 石 の 斜 面 で 居 住 が 可 能 か 伊 東 塾 で 検 討 を 重 ねている 例 えば ギリシャのサントリーニ 島 は インフラ 先 行 ではなく 住 居 と インフラが 一 体 となり 集 落 を 形 成 している 都 市 である 防 災 面 の 配 慮 を 施 しつつ 坂 道 を 活 かすことで 魅 力 的 な 街 区 が 形 成 できる 景 観 の 統 一 により 美 しい 街 並 みが 生 まれる 地 形 を 細 かく 読 み 解 くことが 鍵 となる (7) 東 部 地 区 鵜 住 居 地 区 における 斜 面 居 住 の 検 討 東 部 地 区 の 斜 面 は 30 度 という 急 傾 斜 伊 東 塾 の 塾 生 が 煉 瓦 を 積 み 重 ね 2
たような 建 築 を 提 案 鵜 住 居 の 谷 合 は 景 色 が 良 い 獅 子 踊 り 産 直 など 魅 力 的 な 資 源 も 多 いことから 谷 側 に 沿 った 集 落 の 形 成 が 実 現 可 能 か 検 討 している (8) 市 場 の 提 案 バルセロナには 方 々に 市 場 があり カジュアルな 市 場 で 賑 わっている 建 築 家 が 古 い 市 場 の 屋 根 を 葺 いただけで 名 所 になった マルセイユの 陽 射 しを 釜 石 に 取 り 込 むなど 参 考 にしたい 事 例 も 多 々ある 釜 石 東 部 地 区 の 商 店 街 再 生 に 活 かせそうな 町 として アルゼンチンのボ タ 地 区 の 事 例 芸 術 家 が 古 い 建 物 の 壁 をトタンで 囲 い カラフルに 仕 上 げたことで 観 光 客 が 世 界 中 から 訪 れるようになった 被 災 して 建 物 が 部 分 的 に 無 くなったことで 残 存 建 物 の 側 面 が 露 出 したため 壁 面 を 活 用 す ることも 考 えられる (9)コミュニティセンターとしての 学 校 熊 本 県 宇 土 市 の 小 学 校 改 築 事 例 少 しの 工 夫 をすれば 通 常 の 公 立 学 校 と 同 じコストで 魅 力 的 な 学 校 が 建 設 できる (10)スタジアムのある 街 伊 東 事 務 所 設 計 の 台 湾 の 高 雄 のスタジアムの 事 例 締 め 切 らず 都 市 に 対 して 開 放 した 設 計 自 然 の 風 が 抜 けるスタジアム ソーラーパネルで 遮 光 暑 さ 対 策 を 行 っている (11)みんなの 家 からみんなの 街 へ 東 部 地 区 魚 市 場 商 店 街 の 人 の 流 れと 津 波 防 御 を 考 える 呑 兵 衛 横 丁 の 桜 並 木 を 提 案 あおば 通 りや 市 役 所 を 整 備 し 更 に 魅 力 的 な 坂 のある 街 を 考 える あ おば 通 りの 都 市 下 水 路 は 常 に 水 が 流 れる 工 夫 をしたらどうか 市 役 所 周 3
辺 に 緩 やかにカーブする 坂 ができたら 美 しい 景 観 が 想 像 できる 中 番 庫 に ガレキを 覆 土 したマウンドを 造 り 緑 化 することも 考 えられる 斜 面 の 山 裾 に 沿 ったコンクリート 建 築 も 考 えられるのではないか 鵜 住 居 地 区 スタジアムに 防 潮 機 能 を 付 加 したものとし 簡 易 なマウンドと 芝 のスタン ドを 考 えてはどうか また 幹 線 道 路 を 嵩 上 げし 斜 面 にも 住 宅 を 配 置 し て 居 住 地 を 確 保 してはどうか 4
2. 復 興 まちづくり 懇 談 会 開 催 概 要 開 催 日 時 鵜 住 居 地 区 : 平 成 23 年 8 月 6 日 ( 土 )13:30~17:00 東 部 地 区 : 平 成 23 年 8 月 7 日 ( 日 )10:00~14:00 開 催 場 所 沿 岸 広 域 振 興 局 4 階 大 会 議 室 参 加 者 数 鵜 住 居 地 区 59 人 東 部 地 区 29 人 開 催 目 的 復 興 まちづくり 計 画 を 策 定 するにあたり 広 く 市 民 の 意 見 を 伺 い 参 加 者 の 意 見 交 換 により ほかの 考 え 方 を 考 慮 して 方 向 性 を 住 民 主 体 となって 考 える 2.1 鵜 住 居 地 区 での 意 見 地 域 の 資 源 を 見 直 し 活 用 海 岸 沿 い ビオトープなどの 資 産 を 有 効 に 活 用 都 市 機 能 とビオトープ の 境 界 に 防 波 堤 機 能 を 設 置 し 桜 並 木 などをつくる 箱 崎 半 島 の 資 源 を 有 効 活 用 する 公 園 として 土 地 利 用 する 場 合 は ゾーン 分 けをして 使 い 方 を 変 える 例 えば バーベキューが 出 来 る 場 所 メモリアルパーク 花 見 スポットな ど 通 常 時 は 公 園 とし イベント 時 はスタジアムとして 利 用 するなど ) 道 路 三 陸 縦 断 自 動 車 道 への 避 難 時 アクセス 等 避 難 道 路 の 整 備 が 必 要 釜 石 市 街 地 とつながる 道 路 が 重 要 三 陸 縦 貫 自 動 車 道 の 早 期 整 備 が 必 要 国 道 45 号 の 嵩 上 げ 昭 和 三 陸 津 波 の 時 点 で 堤 防 はなかったが 死 亡 者 が いなかった てんでんこの 言 い 伝 えが 活 きていた 今 回 はハードに 頼 り すぎた まちづくり 5
学 校 :まちづくりの 中 心 がよい ( 子 供 が 多 い 地 区 の 近 くが 良 い ) 今 回 の 震 災 は 子 供 が 学 校 にいる 間 に 起 きた 迎 えに 行 き 被 災 した 人 も いる 安 全 な 場 所 に 子 供 が 居 ると 分 かっていれば 防 げた 事 態 小 学 校 は 非 浸 水 エリアの 高 台 へ 防 災 機 能 との 一 体 化 が 必 要 分 散 案 も 一 部 あり 駅 : 嵩 上 げを 基 本 と 考 える 利 用 者 の 多 くは 高 齢 者 と 高 校 生 学 校 の 位 置 と 一 緒 に 考 える 都 市 機 能 : 三 陸 縦 貫 自 動 車 道 のIC 周 辺 に 集 約 するのが 良 い 商 業 地 はたくさんいらない 人 口 減 少 車 社 会 なので 市 街 地 へ 買 い 物 に 行 くことができる 高 齢 化 を 考 慮 する 公 共 施 設 : 設 置 場 所 については 今 回 の 被 災 状 況 を 十 分 に 分 析 することが 必 要 公 共 施 設 は 分 散 させることで 避 難 場 所 が 増 え より 安 全 である 避 難 子 どもたちが 大 人 よりも 避 難 行 動 が 迅 速 だった 地 形 による 津 波 の 高 さ 確 認 ハードに 頼 りすぎたことを 反 省 することが 必 要 被 災 しなかった 原 因 を 調 べる 今 回 は 情 報 が 不 足 して 困 った 情 報 伝 達 等 のソフト 対 策 も 重 要 その 他 コミュニティーづくりが 重 要 ( 新 たなコミュニティーの 形 成 や 話 し 合 い の 場 が 必 要 ) ここに 戻 ってこられるか 土 地 利 用 はどうするか 早 く 知 りたい 状 況 ワークショップなどの 情 報 も 含 めて 復 興 に 関 する 情 報 発 信 が 不 足 終 の 棲 家 として 時 間 が 間 に 合 うのか 復 興 のスピードを 早 めるべき 現 状 の 課 題 仮 設 住 宅 間 の 道 路 が 不 十 分 買 い 物 通 学 の 道 路 の 改 善 在 宅 介 護 の 方 々 の 利 便 性 の 改 善 6
仮 設 住 宅 に 行 く 道 に 街 灯 がない 真 っ 暗 な 中 を 女 子 高 生 が 通 学 していて 危 険 箱 崎 半 島 の 灌 水 する 道 路 の 改 善 7
2.2 東 部 地 区 での 意 見 産 業 商 業 スピードある 復 旧 を 商 店 が 困 っている どうしたらよいか 分 からない 観 光 PR 魚 市 場 活 性 化 俺 たちは 海 で 育 った 海 が 中 心 魚 の 街 高 台 から 見 た 景 観 が 釜 石 らしさをあらわす 商 店 街 は 歩 車 分 離 にして 人 が 歩 ける 通 りとする 呑 兵 衛 横 丁 周 辺 は 桜 並 木 にする 商 店 街 は 復 興 住 宅 とリンクさせる 働 くことが 必 要 漁 業 で 活 気 が 出 る 浜 の 活 性 化 が 必 要 若 い 人 の 遊 ぶ 場 が 求 められている 震 災 を 機 に 戻 ってくる 人 の 活 用 地 元 の 声 を 大 切 にしてまちづくりに 取 り 入 れる 商 業 多 目 的 なビル 映 画 館 やいろいろな 複 合 的 集 客 力 ある 施 設 安 全 まちの 守 り 方 は 防 波 堤 の 高 さが 決 まっていないと 分 からないので 話 せ ない 避 難 : 山 に 逃 げるのを 基 本 避 難 道 路 整 備 が 必 要 山 から 遠 い 場 所 は 避 難 ビルを 設 置 避 難 ビルをつなげて 山 に 逃 げ る 手 段 を 確 保 防 潮 堤 の 水 門 は 重 くて 閉 じられないため 人 力 でない 方 法 があると 良 い 防 潮 堤 湾 口 防 波 堤 は 最 低 現 状 復 旧 が 必 要 盛 土 : 土 木 工 事 でつくるものより 建 築 の 方 が 景 観 的 にも 良 くみえる 住 まい 永 年 住 んでといたところに 戻 り 住 みたい そこが 住 めるかを 早 く 示 し てほしい 復 興 住 宅 を 避 難 ビルとして 整 備 し 商 店 などを 加 え 複 合 ビル にする 8
その 他 この 会 議 は 何 回 もやっているが 前 進 していない 会 議 の 仕 方 を 変 える 必 要 がある たとえば 行 政 側 がまちに 出 て 話 を 聞 く コミュニティーか ら 具 体 的 な 提 案 を 聞 く 被 災 程 度 により 考 えが 異 なる 被 災 状 況 に 応 じ た 話 し 合 いも 必 要 コミュニケーションが 重 要 命 を 守 る 真 剣 さが 足 りない まちづくり とはどういうことか まちづくりより 生 活 が 第 一 市 民 の 意 見 を 聞 くことに 関 して 市 が 意 思 表 明 していないので 困 惑 して いる 避 難 所 の 情 報 が 不 足 今 の 安 全 も 確 保 してほしい 信 号 がないので 子 供 が 安 心 して 歩 けない 交 通 事 故 の 心 配 9