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は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

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c. 投 資 口 の 譲 渡 に 係 る 税 務 個 人 投 資 主 が 投 資 口 を 譲 渡 した 際 の 譲 渡 益 は 株 式 等 に 係 る 譲 渡 所 得 等 として 原 則 20%( 所 得 税 15% 住 民 税 5%)の 税 率 による 申 告 分 離 課 税 の 対 象 となりま

公 共 債 の 税 金 について Q 公 共 債 の 利 子 に 対 する 税 金 はどのようになっていますか? 平 成 28 年 1 月 1 日 以 後 に 個 人 のお 客 様 が 支 払 いを 受 ける 国 債 や 地 方 債 などの 特 定 公 社 債 ( 注 1) の 利 子 については



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(12) 配当所得の収入金額の収入すべき時期

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1 ガス 供 給 業 を 行 う 法 人 の 事 業 税 の 課 税 について ガス 供 給 業 を 行 う 法 人 は 収 入 金 額 を 課 税 標 準 として 収 入 割 の 申 告 となります ( 法 72 条 の2 72 条 の 12 第 2 号 ) ガス 供 給 業 とその 他 の 事

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定 性 的 情 報 財 務 諸 表 等 1. 連 結 経 営 成 績 に 関 する 定 性 的 情 報 当 第 3 四 半 期 連 結 累 計 期 間 の 業 績 は 売 上 高 につきましては 前 年 同 四 半 期 累 計 期 間 比 15.1% 減 少 の 454 億 27 百 万 円 となり

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(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

面 を 保 佐 人 又 は 補 助 人 の 同 意 を 要 する 場 合 は 同 意 を 証 する 書 面 を 提 出 する ものとする 前 項 の 場 合 代 理 人 は 代 理 人 自 身 の 本 人 であることを 証 する 書 面 を 保 佐 人 及 び 補 助 人 は 株 主 本 人 の 保

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く) 取 得 した 特 例 対 象 宅 地 が 2 区 分 にまたがるときは 下 記 の 算 式 を 限 度 とする A 200/400 + B 200/330 + C 200 m2 A 選 択 特 例 対 象 宅 地 等 である 特 定 事 業 用 等 宅 地 等 の 面 積 の 合 計 B 選

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目 次 1 報 酬 給 与 額 事 例 1 報 酬 給 与 額 に 含 める 賞 与 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 1 事 例 2 役 員 退 職 金 ( 役 員 退 職 慰 労 金 )を 報 酬 給 与 額 として 申 告 して いなかった 事 例 1 事 例 3 持 株 奨 励 金 を

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4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

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定款

40 総 論 41 法 人 課 税 01 租 税 法 概 論 ( 4001 ) 02 税 制 の 動 向 ( 4002 ) 91 事 例 研 究 ( 4091 ) 99 その 他 ( 4099 ) 01 法 人 税 ( 4101 ) 3. 税 務 官 庁 の 組 織 4. 不 服 申 立 て 税 務


2 前 項 に 定 める 日 に 支 給 する 給 与 は 総 額 給 与 を12 分 割 した 額 ( 以 下 給 与 月 額 という ) 扶 養 手 当 住 居 手 当 通 勤 手 当 単 身 赴 任 手 当 寒 冷 地 手 当 及 び 業 績 手 当 並 びに 前 月 分 の 超 過 勤 務

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連 結 株 主 資 本 等 変 動 計 算 書 ( 平 成 27 年 4 月 1 日 から 平 成 28 年 3 月 31 日 まで ) 項 目 株 主 資 本 ( 単 位 : 百 万 円 ) 資 本 金 資 本 剰 余 金 利 益 剰 余 金 自 己 株 式 株 主 資 本 合 計 当 連 結 会

22 第 1 章 資 本 金 等 利 益 積 立 金 貴 見 のとおり 資 本 等 取 引 は 本 来 は 増 資 とか 減 資 と か さらには 旧 資 本 積 立 金 額 の 増 加 または 減 少 をいうこと になる ただ 利 益 の 配 当 はいわゆる 資 本 金 等 取 引 である か 損

注 記 事 項 (1) 当 四 半 期 連 結 累 計 期 間 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 : 無 (2) 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 : 有 ( 注 ) 詳 細 は 添 付 資 料 4ページ 2.サマリー 情 報 (

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www.pwc.com/jp/tax 連 結 納 税 のメリット- 連 結 所 得 計 算 連 結 納 税 から 最 大 限 の ベネフィットを 享 受 するた めには 連 結 納 税 の 通 算 効 果 を 十 分 に 活 用 する 必 要 があります 連 結 納 税 の 導 入 を 検 討 す るにあたり そのエッセン スである 連 結 所 得 計 算 のメカニズムをよく 理 解 し ましょう 2011 年 9 月

目 次 1. 連 結 納 税 における 欠 3 2. 連 結 納 税 の 構 成 メンバー- の 通 算 のできる 法 人 4 3. 留 保 した 連 結 所 得 の 帰 属 - 単 体 納 税 との 架 橋 5 4. 連 結 納 税 に 係 る 税 務 調 整 項 目 7 5. 連 結 納 税 からの 離 脱 と の 通 算 の 期 間 8 6. 連 結 納 税 をしない 連 結 法 人 9 税 理 士 法 人 プライスウォーターハウスクーパース 100-6015 東 京 都 千 代 田 区 霞 が 関 3 丁 目 2 番 5 号 霞 が 関 ビル 15 階 電 話 : (03) 5251-2400 Fax: (03) 5251-2424 www.pwc.com/jp/tax/

1. 連 結 納 税 における 欠 連 結 納 税 の 場 合 メンバー 法 人 の 欠 は 他 のメンバーの 当 期 又 は 将 来 の 所 得 と 相 殺 可 能 なので 欠 の 所 得 相 殺 効 果 が 著 しく 拡 大 します したがって 同 じ 欠 でも 連 結 納 税 における 欠 はその 性 格 が 単 体 納 税 の 欠 とは 異 なります 通 常 の 単 体 納 税 の 場 合 の 通 算 は 同 一 法 人 の 過 去 の 事 業 年 度 の 失 との 通 算 ( 欠 の 繰 越 控 除 又 は 繰 戻 し)しかありません しかし 連 結 納 税 の 場 合 には 連 結 納 税 の メンバーを 一 体 として 所 得 計 算 を 行 いますので (1) ある 連 結 事 業 年 度 内 でメンバー 法 人 間 の 所 得 と 欠 の 相 殺 が 可 能 (2) 連 結 欠 が 発 生 した 場 合 (すなわち 通 算 結 果 がマイナス) その 繰 越 控 除 は 翌 連 結 事 業 年 度 以 降 7 年 間 の 連 結 所 得 が 発 生 した 連 結 事 業 年 度 で 行 え ます( 連 結 子 法 人 が 単 体 納 税 から 持 ち 込 む 特 定 連 結 欠 には 若 干 の 制 限 あり) すなわち 連 結 納 税 のエッセンスはメンバー 法 人 間 での の 通 算 なのです したがっ て 同 じように 所 得 あるいは 欠 という 名 称 で 呼 ばれていても 連 結 納 税 の 所 得 計 算 から 生 じる 欠 ( 連 結 欠 )は 単 体 納 税 の 欠 とは 異 なる 性 格 を 持 っていると いえます この 欠 にみられる メンバー 法 人 間 での 通 算 という 連 結 納 税 の 特 徴 は 平 成 22 年 度 の 法 人 税 法 の 改 正 で 導 入 された グループ 法 人 単 体 課 税 制 度 の 場 合 と 比 較 し てみると より 明 確 になります ご 存 知 のように この 制 度 は 連 結 納 税 制 度 とほぼ 同 じく 完 全 支 配 関 係 (2. の 通 算 のできる 法 人 参 照 )のある 法 人 間 に 適 用 されるので 連 結 納 税 制 度 と 共 通 の 規 定 があり たとえば 一 定 のグループ 法 人 間 の 資 産 の 譲 渡 について その を 繰 り 延 べることなどができます しかし グループ 法 人 単 体 課 税 制 度 の 場 合 グループの 各 法 人 の 所 得 は 単 体 納 税 であるため あるグループ 法 人 間 の 取 引 が 一 方 で 収 入 他 方 で 費 用 となるとしても これ をネットすることはできませんし また あるグループ 内 法 人 の 欠 を 同 一 グループ 内 の の 法 人 の 所 得 に 充 当 することもできません もちろん 組 織 再 編 成 や 事 業 譲 渡 を 利 用 して 事 業 を 移 転 し 将 来 的 に 連 結 納 税 制 度 を 適 用 した 場 合 と 同 じような 効 果 を 得 ること は 可 能 ですが その 都 度 合 併 や 分 割 等 の 相 対 (あいたい) 的 的 な 対 応 をしなけれ ばならず 連 結 納 税 制 度 のようにシステマティックにグループ 法 人 間 で 通 算 ができる 訳 ではありません このように 単 体 納 税 と 連 結 納 税 における 所 得 あるいは 欠 の 計 算 過 程 は 違 っている という 差 異 性 を 強 調 する 見 方 を 押 し 進 めると 連 結 納 税 の 開 始 (への 加 入 )は 単 体 納 税 とは の 次 元 への 移 行 を 意 味 することになるので (ア) 単 体 納 税 のもとで 発 生 した 欠 は 連 結 欠 とは 発 生 構 造 に 違 いがあ るので 一 定 の 要 件 を 満 たさなければ 連 結 納 税 に 持 ち 込 ませない (イ) 単 体 納 税 のもとで 課 税 繰 延 べになっている 資 産 の 含 み ( 特 に 潜 在 的 欠 である 含 み )は 各 メンバー 法 人 において 一 旦 精 算 したうえで 連 結 納 税 に 参 加 するべき すなわち 連 結 納 税 の 開 始 前 と 開 始 後 の の 通 算 は 制 限 すべき という 主 張 につな がり 連 結 納 税 の 開 始 加 入 にあたって 一 定 の 例 外 的 な 取 り 扱 いを 受 ける 連 結 親 法 人 等 の 場 合 を 除 き 上 の(ア)と(イ)の 制 限 を 規 定 した 条 文 が 設 けられることになりました( 次 の 図 1 参 照 ) そこで 連 結 納 税 の 採 用 ( 開 始 又 は 加 入 )にあたっては それらの 制 限 との 関 係 で 失 われ る 欠 と 実 現 する 含 み の 課 税 上 の 影 響 等 を 慎 重 に 検 討 する 必 要 があります PwC 3

( 図 1) 連 結 納 税 開 始 加 入 時 の 繰 越 欠 切 捨 て 時 価 評 価 課 税 ( 原 則 ) 2. 連 結 納 税 の 構 成 メンバー- の 通 算 のできる 法 人 の 通 算 は 原 則 として 連 結 納 税 の 承 認 の 効 力 が 生 じた 法 人 ( 連 結 法 人 ) 間 で 認 められます 連 結 法 人 連 結 親 法 人 連 結 子 法 人 連 結 申 告 法 人 などの 定 義 同 士 の 関 係 を 理 解 しましょう の 通 算 を 行 っている 法 人 ( 連 結 申 告 法 人 )は 法 法 2 十 六 ( 資 本 等 の 額 の 定 義 ) において 各 連 結 事 業 年 度 の 連 結 所 得 に 対 する 法 人 税 を 課 される 連 結 事 業 年 度 の 連 結 法 人 と 規 定 されています 次 の 図 2 をご 覧 になりながら 以 下 の 説 明 をお 読 みください ( 図 2) 連 結 申 告 法 人 と 連 結 法 人 PwC 4

連 結 所 得 に 対 して 法 人 税 を 課 される のが 連 結 納 税 であれば 連 結 納 税 は 複 数 法 人 間 の の 通 算 の 代 名 詞 でもあるということになります それでは の 通 算 が 認 められる 複 数 の 法 人 はどのような 属 性 の 法 人 でなければならないかというと 連 結 法 人 は 連 結 納 税 の 承 認 を 受 けているグループのメンバーである 法 人 ( 単 数 )を 指 すので の 通 算 を 行 う 複 数 の 法 人 同 士 の 関 係 は より 具 体 的 には 内 国 法 人 同 士 で 完 結 する 発 行 済 株 式 に 係 り 直 接 又 は 間 接 100% 保 有 とされる 資 本 関 係 ( 完 全 支 配 関 係 に 含 まれる)で 結 びついた 複 数 の 内 国 法 人 間 の 関 係 ( 一 つの 連 結 親 法 人 と 一 つ 以 上 の 連 結 子 法 人 )で 連 結 納 税 義 務 者 の 承 認 を 受 けたもの ( 連 結 完 全 支 配 関 係 )ということになります したが って 完 全 支 配 関 係 があれば グループ 法 人 単 体 課 税 制 度 の 適 用 対 象 にはなります が 連 結 納 税 に 係 る 承 認 がなければ 連 結 納 税 は 始 まりません なお 連 結 納 税 義 務 者 の 承 認 とは 連 結 納 税 義 務 者 ( 法 法 4 の 2)となるための 申 請 に 対 する 国 税 庁 長 官 の 承 認 です 連 結 納 税 の 承 認 ( 法 法 4 の 3) と 連 結 納 税 の 承 認 の 取 消 し ( 法 法 4 の 5)の 規 定 が 具 体 的 に 申 請 とその 承 認 による 効 果 を 定 めています この 承 認 が 効 力 を 発 生 する 日 から 例 外 的 なものを 除 き 連 結 納 税 を 申 請 した 親 法 人 および 親 法 人 と 連 結 完 全 支 配 関 係 で 結 ばれた 子 法 人 は その 効 力 により 連 結 法 人 成 りし また その 効 力 を 失 う 日 から 非 連 結 法 人 となります したがって 連 結 納 税 の 承 認 という 場 合 実 はその 承 認 の 効 力 が 生 じているかどうかがポイントになる 訳 です 以 下 では 承 認 を 受 け 効 力 が 発 生 している 状 態 を 簡 略 化 して 承 認 を 受 けた と 記 します つまり 連 結 申 告 納 税 を 行 う 連 結 申 告 法 人 とは 連 結 納 税 を 行 うための 承 認 を 受 け 申 告 すべき 所 得 の 計 算 に 関 し 他 の 連 結 納 税 のメ ンバーとの 間 での 一 体 計 算 することが 許 されている 法 人 ( 連 結 法 人 )であって かつ 一 体 計 算 をすべき 申 告 期 間 にある 法 人 ということになります 連 結 申 告 法 人 に 係 る 法 人 税 の 申 告 納 税 は 連 結 親 法 人 がそのグループで 一 体 計 算 し た 所 得 ( 連 結 所 得 )とそれに 係 る 税 額 等 をひとつの 申 告 書 ( 連 結 確 定 申 告 書 )に 記 載 して 行 います この 場 合 連 結 親 法 人 は 法 人 税 の 申 告 納 付 に 係 り 連 結 納 税 のメンバーで ある 一 連 結 法 人 というよりも 連 結 納 税 を 行 う 全 ての 連 結 申 告 法 人 の 代 表 機 関 の 地 位 に あるといえます また 子 法 人 である 々の 連 結 申 告 法 人 は 連 結 申 告 を 行 った 期 間 に 関 して 法 人 税 の 申 告 納 税 を 行 う 必 要 はありませんが 帰 属 額 の 届 出 書 を 所 轄 税 務 署 に 提 出 する 義 務 があります( 法 法 4の2 81 の 22 81 の 27) なお 図 2 の 下 部 に 楕 円 で 囲 まれた 連 結 分 離 と 真 正 離 脱 がありますが これは 連 結 申 告 法 人 ではない 連 結 法 人 に 関 係 しておりますので 6. 連 結 納 税 をしない 連 結 法 人 で 説 明 します 3. 留 保 した 連 結 所 得 の 帰 属 - 単 体 納 税 との 架 橋 連 結 所 得 税 額 はメンバー 一 体 で 計 算 しますが メンバーは 独 立 した 法 人 なので 連 結 所 得 税 額 を 分 割 してメンバーそれぞれに 帰 属 させる( 帰 属 ) 必 要 がありま す 一 体 として 所 得 を 算 出 するということは 連 結 所 得 はあくまで 連 結 法 人 全 体 の 額 として のみ 把 握 されることを 意 味 します 連 結 納 税 は 原 則 として 所 得 計 算 だけに 関 する 制 度 なので 各 メンバー 法 人 に 再 編 その 他 みなし 配 当 事 由 が 生 じる 場 合 ( 解 散 を 含 む)のこと などを 考 えると 所 得 として 留 保 される 額 がどの 連 結 法 人 にどれだけ 残 っているかを 各 法 人 単 位 で 把 握 しておかなければならない 必 要 が 制 度 上 生 じます そもそも ある 連 結 親 法 人 のもとで 形 成 された 連 結 納 税 グループは 法 人 税 の 通 算 の 便 宜 からグループとされるものなので その 輪 郭 ( 通 算 の 範 囲 )も 連 結 法 人 の 加 入 離 脱 によって 変 化 してゆきますし また 連 結 納 税 グループとして 法 人 格 を 有 する 訳 PwC 5

ではないので 制 度 的 には 全 く 法 人 としての 権 利 能 力 の 裏 付 けを 欠 いた 法 人 税 法 固 有 の 存 在 にすぎません したがって 連 結 納 税 上 の 連 結 資 本 等 の 額 あるいは 連 結 利 積 立 といった 法 人 の 資 本 の 部 に 属 する 項 目 は 連 結 納 税 グループ 単 位 で 直 接 処 分 や 処 理 のできない 単 なる 集 計 上 の 名 目 値 でしかありません そこで グループ 全 体 で 把 握 した 連 結 所 得 のうち 留 保 される 額 は 実 際 にそれらを 処 分 の 対 象 とできる 場 所 す なわち 各 連 結 法 人 に 帰 属 させることが 必 要 となります この 帰 属 のための 手 続 は 連 結 所 得 を 各 連 結 事 業 年 度 の 連 結 申 告 法 人 の の 合 計 額 から 同 じく の 合 計 額 を 控 除 して 計 算 ( 法 法 81 の2)するのと 実 務 的 にはほぼ 同 時 並 行 で 行 われるようになっています ここで 次 頁 の 図 3 をご 覧 になりながら 法 人 税 法 における 連 結 所 得 計 算 の 規 定 の 構 造 等 について 以 下 の 説 明 をお 読 み 下 さい ( 図 3) 連 結 所 得 と 所 得 との 関 係 連 結 事 業 年 度 の と の 差 が 連 結 所 得 または 連 結 欠 連 結 事 業 年 度 の 帰 属 P S1 S2 S3 S4 S5 S6 連 結 所 得 計 算 の 段 の 定 め 等 による 帰 属 連 結 所 得 計 算 の 段 の 定 め 等 による 連 結 事 業 年 度 の 各 連 結 法 人 の 帰 属 と 帰 属 の 差 が 所 得 または 欠 (*) (*) 連 結 欠 が 生 じる 場 合 欠 の 額 はその 法 人 で 連 結 欠 帰 属 額 (の 発 生 額 )とさ れる 額 の 部 分 を 除 く 法 人 税 法 の 計 算 規 定 は 所 得 計 算 を 単 体 計 算 ( 第 2 編 第 1 章 第 1 節 第 2 款 から 第 11 款 ま で)と 連 結 計 算 ( 第 2 編 第 1 章 の2 第 1 節 第 2 款 から 第 4 款 まで)の 二 種 類 に 分 けられてい ます( 前 者 の 適 用 は 後 述 するように 連 結 法 人 か 否 かを 問 わないが 後 者 は 連 結 申 告 法 人 のみに 適 用 )が 連 結 所 得 計 算 においては 法 法 81 の 3 によって 第 2 編 第 1 章 第 1 節 第 2 款 から 第 11 款 までの 多 くの 計 算 規 定 が 準 用 され 単 体 納 税 の の 取 扱 い が 連 結 所 得 計 算 に 組 み 込 まれています なお 法 人 税 法 の 条 文 のうえでは 連 結 所 得 計 算 における と は 法 人 格 に 係 り なくグループ 全 体 として 先 ず 把 握 する 建 前 になっていますが 実 務 においては の 帰 属 の 規 定 との 関 係 で 連 結 法 人 ごとに( 単 体 納 税 と 同 じように) 実 際 には 把 握 されることになります PwC 6

すなわち 連 結 所 得 計 算 の 最 初 の 段 階 では 各 連 結 申 告 法 人 が 法 法 81 の 3 により 準 用 する 単 体 課 税 の 規 定 ( 法 人 税 法 第 2 編 第 1 章 第 1 節 第 2 款 から 第 11 款 まで 法 法 81 の 3 で 除 外 されているものを 除 く)に 基 づいて その 法 人 で 発 生 する 又 は の 認 識 をおこなうと その あるいは として 認 識 されたそれぞれの 額 は そのまま 認 識 した 連 結 法 人 に( ) 帰 属 する 額 または 額 となります しかし 連 結 所 得 を 算 定 するためには さらに 連 結 納 税 の 一 体 計 算 から 必 然 的 に 要 請 さ れるところの いくつかの 連 結 納 税 固 有 の または の 調 整 が 必 要 となります その ような 連 結 納 税 固 有 の または の 項 目 の 主 なものについては 次 節 4. 連 結 納 税 に 係 る 税 務 調 整 の 項 目 で 説 明 します( 法 法 81 の 3 で 除 外 されている 単 体 課 税 の 規 定 に 対 応 するもの 法 人 税 法 本 法 に 係 るものは 段 の 定 め として 法 法 81 の 4 以 下 の 部 分 に 規 定 されています) 4. 連 結 納 税 に 係 る 税 務 調 整 項 目 連 結 納 税 独 自 の 主 な 計 算 規 定 は の 通 算 によっても 自 動 的 に 相 殺 されない 連 結 法 人 間 の 取 引 について 設 けられています 自 動 的 に 相 殺 されない 連 結 法 人 間 の 取 引 の 主 なものには 連 結 法 人 間 の 配 当 や 資 産 の 譲 渡 に 係 る (これらはグループ 法 人 単 体 課 税 制 度 と 共 通 )および 投 資 簿 価 修 正 等 があります このほか 他 連 結 ベースでの 限 度 額 計 算 をするものに 受 取 配 当 の 不 算 入 額 あるいは 寄 附 および 交 際 費 の 不 算 入 額 の 計 算 等 があります 複 数 の 連 結 申 告 法 人 を 一 体 として 所 得 を 算 出 するという 連 結 納 税 の 原 則 に 照 らすと 々の 連 結 申 告 法 人 が あるいは として 認 識 している 取 引 (これまでの 単 体 納 税 上 で や となる 取 引 という 意 味 です)であっても 連 結 所 得 として 全 体 で 所 得 額 を 計 算 する 場 合 には 例 えば 連 結 子 法 人 株 式 の 譲 渡 のうち 実 質 的 に の 連 結 法 人 の 所 得 として 連 結 納 税 で 課 税 済 みである 部 分 の 額 や 完 全 支 配 関 係 法 人 間 で 売 買 されたある 種 の 資 産 の 譲 渡 は 調 整 が 必 要 です これら 連 結 所 得 計 算 で 調 整 が 必 要 な 項 目 は 以 下 のようなものがグループ 法 人 単 体 課 税 制 度 ( 法 法 61 の 13 など)あるい は 連 結 納 税 固 有 の 申 告 調 整 を 要 する 項 目 ( 主 として 法 法 81 の 4 から 81 の 10)として 法 人 税 法 で 規 定 されています (1) 完 全 支 配 関 係 のある 内 国 法 人 間 の 資 産 譲 渡 から 生 じる 連 結 法 人 間 の 一 定 の 資 産 の 売 買 等 から 生 じる は 連 結 会 計 の 未 実 現 の 取 り 扱 いと 同 様 の 考 え 方 に 基 き 完 全 支 配 関 係 のある 内 国 法 人 間 の 資 産 譲 渡 に 係 わる 譲 渡 の 調 整 ( 法 法 61 の 13)として 課 税 所 得 計 算 において 繰 り 延 べます (2) 連 結 欠 ( 法 法 81 の9123) 連 結 事 業 年 度 で 生 じた 連 結 欠 および 一 定 の 条 件 を 満 たして 連 結 欠 とみなさ れた 連 結 事 業 年 度 前 の 連 結 法 人 の 繰 越 欠 ( 特 定 連 結 欠 を 含 む)は 連 結 所 得 から 繰 越 控 除 できます (3) 受 取 配 当 ( 法 法 81 の435) 連 結 法 人 が 受 け 取 る 受 取 配 当 については 連 結 納 税 グループを 一 体 とした 不 算 入 額 の 計 算 が 必 要 となります また 所 得 への 二 重 課 税 を 避 ける 意 味 もあって 完 全 支 配 関 係 法 人 からの 配 当 は 全 額 不 算 入 となります (4) 寄 附 ( 法 法 81 の6)および 対 応 する 受 贈 (3)の 受 取 配 当 と 同 様 に 連 結 法 人 が 支 出 した 寄 附 については 連 結 納 税 グル ープを 一 体 とした 不 算 入 額 の 計 算 が 必 要 となります なお 完 全 支 配 関 係 法 人 に 支 出 した 寄 附 の 額 は 全 額 不 算 入 となりますが 寄 附 を 受 けた 側 で 受 贈 は 課 税 されません( 法 法 25 の 2) (5) 交 際 費 等 ( 措 法 68 の 66) 交 際 費 等 の 不 算 入 額 の 計 算 は 連 結 納 税 グループを 一 体 とした 計 算 が 必 要 とな ります PwC 7

以 上 のうち (1)の 完 全 支 配 関 係 法 人 間 の 資 産 譲 渡 取 引 や( 上 に 列 挙 されていませんが 連 結 子 法 人 株 式 の 譲 渡 のうち 実 質 的 に 連 結 所 得 計 算 で 課 税 済 みの 部 分 の 額 を 調 整 する) 投 資 簿 価 修 正 は 当 事 者 の 連 結 法 人 で 直 接 又 は となる 額 を 把 握 できますので 一 般 の や の 場 合 と 同 様 に 当 該 当 事 者 の 法 人 に 直 接 帰 属 させることになります しかし その 他 の 項 目 例 えば 連 結 欠 の 繰 越 控 除 額 受 取 配 当 の 不 算 入 額 寄 付 の 不 算 入 額 等 については 全 体 計 算 の 結 果 で その あるいは となる 額 が 決 定 しますので 定 められた 配 賦 方 法 によって 算 出 される 帰 属 額 を 各 連 結 申 告 法 人 に 配 分 することになります ここまでの 手 続 で( 正 確 にいうと 欠 の 繰 越 控 除 完 了 後 ) 連 結 申 告 法 人 ごとに 帰 属 と 帰 属 が 確 定 しますので それらの 差 額 として 連 結 申 告 法 人 ごと の 所 得 ( 又 は 欠 )がやはり 確 定 することになります 以 上 の 説 明 を 帰 属 させる 額 が 直 接 に 決 まるかどうかを 基 準 にして 図 にまとめると 以 下 の 図 4 のよ うになります ( 図 4) 連 結 納 税 の 申 告 調 整 と 帰 属 Σ 当 期 利 または 当 期 失 の 額 Σ 減 価 償 却 超 過 額 Σ 貸 倒 引 当 繰 入 限 度 超 過 額 Σ 受 取 配 当 の 不 算 入 額 寄 附 の 不 算 入 額 控 除 所 得 税 額 完 全 支 配 関 係 法 人 間 取 引 の 繰 延 譲 渡 交 際 費 等 の 不 算 入 額 控 除 対 象 外 国 法 人 税 額 Σ 特 定 連 結 欠 控 除 額 非 特 定 連 結 欠 の 繰 越 控 除 当 期 利 または 当 期 失 の 額 減 価 償 却 超 過 額 貸 倒 引 当 繰 入 限 度 超 過 額 完 全 支 配 関 係 法 人 間 取 引 の 繰 延 譲 渡 受 取 配 当 の 不 算 入 額 の 帰 属 額 交 際 費 等 の 不 算 入 額 の 帰 属 額 寄 附 の 不 算 入 額 の 帰 属 額 控 除 所 得 税 額 の 帰 属 額 控 除 対 象 外 国 法 人 税 税 額 の 帰 属 額 所 得 から 控 除 する 特 定 連 結 欠 帰 属 額 非 特 定 連 結 欠 帰 属 額 連 結 所 得 額 所 得 額 法 人 税 額 の 特 控 除 (*) 所 得 税 額 の 控 除 外 国 法 人 税 額 の 控 除 (*) 連 結 法 人 税 額 法 人 税 額 の 特 控 除 所 得 税 額 の 帰 属 額 外 国 法 人 税 額 の 控 除 連 結 法 人 税 帰 属 税 額 各 連 結 法 人 で 申 告 調 整 すべき 額 を 決 定 する 項 目 (*) 連 結 納 税 グループ 全 体 で 申 告 調 整 すべき 額 が 決 るため 各 連 結 法 人 は その 計 算 の もととなる 情 報 を 連 結 親 法 人 に 送 り 計 算 結 果 としての 帰 属 額 を 申 告 調 整 する : 基 本 的 には 控 除 限 度 額 を 全 体 で 計 算 し 各 連 結 法 人 に 按 分 し 控 除 額 自 体 は 各 連 結 法 人 で 決 定 する 連 結 所 得 が 確 定 すると 法 人 税 率 30%を 乗 じ さらに 所 得 税 額 控 除 外 国 税 額 控 除 等 の 税 額 控 除 等 が 調 整 され 最 終 的 な 連 結 法 人 税 額 が 算 定 されます また さらに 当 該 連 結 法 人 税 額 は 各 連 結 申 告 法 人 の 所 得 又 は 欠 額 に 基 づき 連 結 法 人 税 帰 属 支 払 額 又 は 連 結 法 人 税 帰 属 受 取 額 として 各 連 結 申 告 法 人 に 帰 属 させられま す 連 結 申 告 法 人 に 配 分 された 帰 属 支 払 額 又 は 受 取 額 は 連 結 親 法 人 への 債 務 PwC 8

又 は 債 権 として 認 識 され 原 則 として 適 当 な 期 間 内 で 精 算 することとされています 5. 連 結 納 税 からの 離 脱 と の 通 算 の 期 間 連 結 納 税 の の 通 算 では 通 算 するメンバーを 特 定 することに 加 えて の 通 算 をすべき 期 間 が 特 定 されなくてはなりません を 通 算 すべき 期 間 を 特 定 しなければならないのは メンバーの 加 入 や 離 脱 等 に 伴 い 連 結 親 法 人 事 業 年 度 の 期 間 に 一 致 しない 課 税 期 間 (みなし 事 業 年 度 )が 発 生 するからです 連 結 納 税 は の 内 国 法 人 を 完 全 支 配 関 係 で 束 ねて 連 結 納 税 グループを 擬 制 し の 通 算 を 行 う 制 度 なので 完 全 支 配 関 係 がなくなったり 新 たにメンバーが 増 加 する 場 合 には 連 結 納 税 グループの 範 囲 が 変 化 することになります 1. 単 体 納 税 の 通 算 との 比 較 から で 概 観 したように 単 体 納 税 と 連 結 納 税 は のタ イプの 所 得 計 算 であると 考 えれば 連 結 法 人 がいつから 連 結 納 税 を 開 始 あるいは 加 入 す るか または ある 連 結 法 人 がいつ 連 結 納 税 を 離 脱 するかは 課 税 上 重 要 な 問 題 となって きます すなわち 連 結 納 税 の 対 象 になる 法 人 を 承 認 により 連 結 法 人 として 特 定 するこ とに 加 え の 通 算 の 時 間 的 な 範 囲 を 特 定 することも 連 結 納 税 制 度 のうえで 対 処 しなければならない 課 題 となります 単 体 納 税 であれば 納 税 申 告 する 法 人 とその 確 定 申 告 の 対 象 期 間 は 通 常 あたりまえのよ うに 決 定 しますが の 通 算 の 必 要 な 連 結 納 税 の 場 合 連 結 納 税 グループの 範 囲 はつねに 変 化 する 可 能 性 をはらんでいますので 各 連 結 法 人 が 所 得 を 通 算 すべき 期 間 に 係 る 取 り 決 めがなければ 前 述 の 制 度 に 基 く 適 正 な 所 得 計 算 は 成 立 しません そこで 先 ず 連 結 親 法 人 の 事 業 年 度 を 連 結 事 業 年 度 とし 子 法 人 の 事 業 年 度 もそれ にならうことにしていますが 子 法 人 の 会 社 法 上 の 営 業 年 度 はつねに 親 法 人 のものと 一 致 するとは 限 りませんし また 連 結 事 業 年 度 の 中 途 での 連 結 納 税 への 加 入 や 連 結 納 税 からの 離 脱 もありえます そこで 連 結 納 税 の 開 始 加 入 離 脱 にあたって 生 じる 連 結 親 法 人 の 事 業 年 度 にぴたりと 一 致 しない 半 端 な 部 分 の 期 間 は 税 務 上 の みなし 事 業 年 度 として 規 定 されています( 法 法 141 三 ~ 十 八 ) このような みなし 事 業 年 度 が 発 生 すると 法 法 4 の 3( 承 認 )と 4 の 5( 承 認 の 取 り 消 し) だけでは の 通 算 をする 期 間 を 律 し 切 れません この 部 分 をカバーしているのが 前 に 触 れた 法 法 15 の 2( 連 結 事 業 年 度 の 意 義 )で この 条 文 で 半 端 な 課 税 期 間 となってし まう みなし 事 業 年 度 を の 通 算 できる 期 間 かどうか 指 示 することになります こうし た 取 り 決 めの 結 果 として 連 結 法 人 でありながら 連 結 申 告 ( の 通 算 )をしない 法 人 も でてくることになります 次 の 6. 連 結 納 税 をしない 連 結 法 人 で 説 明 する みなし 事 業 年 度 はその 典 型 的 なものです 6. 連 結 納 税 をしない 連 結 法 人 連 結 法 人 でありながら 単 体 申 告 となる みなし 事 業 年 度 は 合 併 による 解 散 や 他 の 離 脱 事 由 が 連 結 親 法 人 事 業 年 度 の 中 途 で 起 こった 場 合 に 発 生 します かかる みなし 事 業 年 度 には 実 質 的 に 連 結 納 税 からの 離 脱 を 前 提 としない 連 結 分 離 に 係 るみなし 事 業 年 度 と 離 脱 を 前 提 にした 真 正 離 脱 に 係 るみなし 事 業 年 度 の 二 つのタイプがあり 規 定 の 適 用 が 若 干 異 なります 離 脱 に 伴 い 離 脱 する 法 人 の 株 式 の 簿 価 には 当 該 法 人 が 連 結 法 人 である 間 に 純 増 減 した 利 積 立 額 に 相 当 する 額 だけ 投 資 簿 価 修 正 が 起 こります ある 連 結 法 人 が 被 合 併 法 人 同 一 グループの 他 の 連 結 法 人 が 合 併 法 人 となって 連 結 事 業 年 度 の 中 途 で 合 併 を 行 った 場 合 には 当 該 合 併 の 日 の 属 する 連 結 事 業 年 度 の 開 始 の PwC 9

日 から 当 該 合 併 の 日 の 前 日 までの 被 合 併 法 人 のみなし 事 業 年 度 は 連 結 事 業 年 度 では ないとされています( 法 法 15 の 21 二 ) したがって 当 該 被 合 併 法 人 である 連 結 子 法 人 は 当 該 みなし 事 業 年 度 の 所 得 について 他 の 連 結 法 人 から 離 れて 単 体 申 告 します( 以 下 この 解 説 書 では この 合 併 による 解 散 および 連 結 法 人 が 解 散 し 残 余 財 産 が 確 定 した 場 合 に 発 生 する みなし 事 業 年 度 を 合 併 等 の 後 には 合 併 法 人 等 に 含 まれて 実 質 的 に 連 結 納 税 に 戻 るため 連 結 分 離 タイプと 呼 んでおきます) 一 方 連 結 法 人 でありながら 単 体 申 告 するもう 一 つのタイプ 真 正 離 脱 は 連 結 事 業 年 度 の 中 途 で 連 結 子 法 人 が 連 結 親 法 人 と 完 全 支 配 関 係 を 失 うケースに 係 るもので このよ うな 場 合 単 体 申 告 すべきみなし 事 業 年 度 は 離 脱 の 日 の 属 する 連 結 事 業 年 度 開 始 の 日 から 当 該 離 脱 の 日 の 前 日 までの 期 間 となります( 法 法 15 の 21 三 ) この 真 正 離 脱 タイ プは 当 該 みなし 事 業 年 度 後 にその 連 結 法 人 が 連 結 納 税 に 戻 らない 点 が 連 結 分 離 タイプと 異 なります なお 連 結 法 人 が 連 結 納 税 を 離 脱 すると 離 脱 する 法 人 が 連 結 法 人 であった 期 間 の 課 税 済 み 留 保 所 得 額 の 純 増 減 額 が 当 該 離 脱 法 人 の 株 式 の 簿 価 に 対 する 投 資 簿 価 修 正 額 として その 株 主 である 連 結 法 人 で 調 整 されます この 投 資 簿 価 修 正 も 当 該 株 式 の 譲 渡 等 の 計 算 に 含 めて 二 重 課 税 を 調 整 する の 通 算 補 完 手 段 のひとつといえます 以 上 のように 連 結 法 人 として 連 結 納 税 の 承 認 の 効 力 が 継 続 している 期 間 でも 単 体 申 告 をする 場 合 がありますが その 申 告 期 間 (すなわち 連 結 グループ 間 で の 通 算 をしな い 期 間 )においても 連 結 法 人 あるいは 完 全 支 配 関 係 にある 法 人 として 一 定 の 項 目 につ いてその 課 税 上 の 取 り 扱 いが 継 続 しますので 規 定 の 適 用 関 係 には 注 意 が 必 要 です PwC 10

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