農 業 農 村 農 協 農 業 農 村 農 協 農 村 金 融 の 現 状 と 展 望 民 間 金 融 機 関 の 農 業 資 金 貸 付 を 中 心 に 東 京 農 業 大 学 国 際 食 料 情 報 学 部 教 授 日 暮 賢 司 1.はじめに 国 民 経 済 に 占 める 農 業 の 地 位 の 低 下 に 伴 い 農 家 であっても 借 入 金 の 使 途 が 農 業 生 産 から 生 活 農 外 事 業 へ 変 化 している たとえば 農 家 等 で 構 成 されているJAの 貸 付 金 残 高 全 体 に 占 める 農 業 資 金 の 割 合 はすでに7%を 割 っている 長 期 低 利 資 金 を 供 給 している 日 本 政 策 金 融 公 庫 ( 農 林 水 産 事 業 )( 以 下 断 ら ない 限 り 日 本 公 庫 ( 農 業 )という)の 資 金 の 貸 付 残 高 は 激 減 する その 意 味 で 農 業 金 融 は 後 退 局 面 にある その 一 方 で 銀 行 ノンバンク 等 の 非 農 業 専 門 金 融 機 関 ( 以 下 断 らない 限 り 民 間 金 融 機 関 という)は 農 業 資 金 貸 付 を 増 大 させようと している 歴 史 的 にみれば 商 業 金 融 機 関 が 農 業 分 野 の 資 金 貸 付 を 制 限 したから 農 業 専 門 金 融 機 関 が 創 設 された それなのにナゼ 今 民 間 金 融 機 関 は 農 業 資 金 貸 付 に 積 極 的 になり 始 めたのか そして 民 間 金 融 機 関 は 農 業 資 金 貸 付 額 を 今 後 増 加 して 競 争 力 のあるプレー ヤーに 躍 り 出 るのであろうか 日 本 農 業 は 食 料 の 安 定 供 給 機 能 国 土 保 全 機 能 等 国 民 の 経 済 と 生 活 にとって 重 要 な 役 割 を 果 たしている 国 民 経 済 の 発 展 に 応 じて 農 業 は 技 術 的 にも 構 造 的 にも 変 化 せざるを 得 ない それに 応 じた 農 業 投 資 とそれを 支 える 農 業 ( 生 産 ) 金 融 は 必 要 である 銀 行 が 農 業 資 金 を 貸 し 付 ける 理 由 に 国 民 経 済 における 農 業 の 重 要 性 をあげることもある 民 間 金 融 機 関 は 日 本 公 庫 ( 農 業 )のサポートという 条 件 付 きで 農 業 資 金 貸 付 を 拡 大 するのかもしれな い 本 稿 は 民 間 金 融 機 関 の 農 業 資 金 貸 付 の 現 状 と 方 向 性 を 議 論 するものである 2. 農 村 金 融 とは 農 業 金 融 と 農 村 金 融 とは 同 じ 概 念 でない 農 業 金 融 は 古 くから 使 われているのに 対 し て 農 村 金 融 は 新 しい 概 念 であるので まず そのことにふれておく 農 業 金 融 を 定 義 づけ たのは 加 藤 [1]である 農 業 ( 生 産 ) 金 融 は 農 業 が 近 代 化 すればするほど 少 数 の 企 業 的 な 農 業 専 門 の 農 業 者 が 農 業 生 産 の 多 くを 占 めるようになって 農 業 金 融 に 関 する 現 状 の 説 明 を 理 論 的 に 純 化 できる その 対 極 である 開 発 途 上 国 では 厳 密 な 意 味 の 農 業 金 融 で 現 状 を 説 明 付 けられず 農 業 金 融 よりもより 広 い 意 味 で 農 村 金 融 (Rural Finance)と 呼 ばれる それは 途 上 国 内 で 多 くを 占 める 農 村 住 民 の 農 業 資 金 の 使 途 に1 農 業 生 産 と 農 家 副 業 ( 非 農 業 生 産 )との 混 同 性 2 農 業 生 産 と 消 費 ( 生 活 )との 混 同 性 がみられるからである 一 方 日 本 では 農 村 における 農 家 の 借 入 金 使 途 からみて 農 業 資 金 の 割 合 が1 割 以 下 に 低 下 し 生 活 資 金 農 外 事 業 資 金 の 割 合 が 高 い このため 日 本 でいう 農 村 金 融 は 日 暮 [2] のように 農 業 金 融 を 含 めた 農 家 金 融 を 基 底 と する 農 村 地 域 を 対 象 範 囲 とした 金 融 であると 捉 える 歴 史 的 にみれば 日 本 においてたと えば 小 平 [3]のように 農 業 金 融 は 生 産 信 用 の 他 に 消 費 信 用 を 含 んでいた それは 農 業 生 18
産 金 融 が 主 であったからである しかし 経 済 発 展 と 共 に 農 家 の 生 活 金 融 が 主 な 位 置 へ 変 化 した また 金 融 市 場 の 側 面 からみれば 日 本 の 農 村 においてJAと 郵 便 局 が 主 な 金 融 機 関 であった それが 農 村 の 都 市 化 金 融 の 自 由 化 によって 農 村 においてもJA 郵 便 局 ( 郵 貯 銀 行 )のほかに 地 方 銀 行 信 用 金 庫 等 の 民 間 金 融 機 関 が 増 加 してきた 現 在 では 農 村 に おいてもこれらの 金 融 機 関 が 資 金 の 調 達 と 貸 付 に 関 する 競 争 を 展 開 している JAが 非 農 家 個 人 へ 資 金 の 調 達 と 貸 付 に 力 を 入 れている のに 対 して 民 間 金 融 機 関 は 農 業 分 野 の 貸 付 に 力 を 入 れ 始 めてきたという 新 しい 構 図 がみ られる 一 方 農 村 金 融 は 泉 田 [4]のように 農 業 ( 生 産 ) 金 融 の 他 に 農 産 物 加 工 直 売 等 の 農 業 関 連 事 業 を 包 含 する 農 村 内 のフードシス テム 金 融 の 場 合 に 用 いる そして 農 業 生 産 金 融 はJAと 日 本 公 庫 ( 農 業 )の 二 大 貸 し 手 に よる 棲 み 分 けによって 展 開 されたので 競 争 的 な 金 融 市 場 が 形 成 されなかった 今 後 民 間 金 融 機 関 の 農 業 資 金 の 貸 付 参 入 によって 農 業 金 融 分 野 においても 競 争 的 金 融 市 場 の 形 成 が 構 想 される 3. 農 業 信 用 制 限 民 間 金 融 機 関 は 日 本 公 庫 ( 農 業 )の 支 援 活 動 によって 農 業 金 融 に 積 極 的 になっても 独 自 の 貸 付 に 関 する 考 え 方 方 針 貸 付 方 法 を 変 えないであろう その 場 合 農 業 者 が 民 間 金 融 機 関 へ 資 金 を 借 りに 行 っても その 借 り 手 のニーズに 応 えられず 信 用 制 限 にあうこ とも 考 えられる 歴 史 的 にみて 農 業 専 門 の 金 融 機 関 ができたのは 農 業 者 が 農 業 資 金 を 民 間 金 融 機 関 から 借 りようとする 場 合 に 信 用 制 限 されたからである その 基 本 的 理 由 は 加 藤 [1]が 指 摘 しているように 民 間 金 融 機 関 の 貸 付 金 利 の 硬 直 性 ( 高 利 貸 金 融 のように 金 利 を 引 き 上 げてリスクを 吸 収 しない)があ げられる( 図 1 参 照 )が その 他 に 現 地 ヒア リング 結 果 からみて 農 業 の 詳 しい 情 報 を 持 ち 合 わせていないこともあげられる 図 1: 信 用 制 限 のメカニズム その 他 にも 借 り 手 の 農 家 は 農 業 が 気 象 市 場 の 影 響 を 受 けて 収 入 が 変 化 しやすいの で 借 入 金 額 に 関 して 慎 重 になりやすいこと もある 前 者 を 外 的 信 用 制 限 ( 図 1の 線 分 A B)といい 後 者 は 内 的 信 用 制 限 ( 図 1の 線 分 BC)と 呼 ばれる 農 業 専 門 の 金 融 機 関 が できているのにも 拘 らず 農 業 信 用 制 限 を 改 めて 持 ち 出 すのは 民 間 金 融 機 関 が 農 業 資 金 を 貸 し 付 ける 際 の 貸 付 条 件 の 提 示 が 外 的 信 用 制 限 に 該 当 するものなのか 確 認 したいからで ある 農 業 専 門 金 融 機 関 ができたので 外 的 な 信 用 制 限 が 解 消 の 方 向 にあった それに 対 して 内 的 な 信 用 制 限 は 借 り 手 の 資 金 返 済 の 可 能 性 に 関 する 考 え 方 に 依 存 する 経 済 の 高 度 19
成 長 期 (1955 年 度 -1975 年 度 )において 農 産 物 の 需 要 拡 大 とインフレが 進 んだ 資 金 の 借 り 手 の 名 目 の 農 業 所 得 が 増 加 した その 中 で 年 間 の 資 金 返 済 額 が 一 定 ならば 返 済 負 担 が 年 々 軽 くなる この 時 期 において 借 り 手 の 内 的 信 用 制 限 は 解 消 の 方 向 に 向 かう 一 方 現 在 のようなデフレの 時 代 において 農 業 者 の 内 的 信 用 制 限 が 高 まりやすい このように 農 業 信 用 制 限 は 固 定 したものでなく 経 済 情 勢 によ って 変 化 することを 確 認 しておきたい 4. 農 村 金 融 の 現 状 1) 農 業 金 融 市 場 の 形 成 農 村 における 金 融 業 態 間 の 競 争 は 住 宅 資 金 等 の 非 農 業 分 野 に 関 する 資 金 貸 出 競 争 であ る 農 業 分 野 に 関 しては JAと 日 本 公 庫 ( 農 業 )といった 農 業 専 門 金 融 機 関 があって た とえば 農 業 近 代 化 資 金 の 貸 付 限 度 額 である 1.8 千 万 円 をこえるような 農 業 分 野 における 多 額 の 資 金 貸 付 について 日 本 公 庫 ( 農 業 )の スーパーL 資 金 で 対 応 し それ 以 下 の 比 較 的 少 額 な 資 金 の 貸 付 に 関 してJA 貯 金 原 資 の 農 業 近 代 化 資 金 でJAが 対 応 する このように JAと 日 本 公 庫 ( 農 業 )との 資 金 貸 付 に 関 す る 棲 み 分 けは 競 争 を 制 約 した そこに 民 間 金 融 機 関 が 農 業 生 産 資 金 の 貸 付 に 力 を 入 れつつ あることから 農 業 金 融 分 野 においても 資 金 の 貸 付 競 争 が 生 まれ 始 めたといってよい 一 方 資 金 の 借 り 手 である 農 業 経 営 体 にとって 資 金 の 貸 し 手 の 増 加 は 選 択 の 幅 が 広 がるので 好 ま しい 蔦 谷 [5]は 金 融 機 関 の 公 共 的 役 割 か ら 地 域 に 住 む 低 所 得 者 層 へ 信 用 を 供 与 して 地 域 の 経 済 発 展 に 貢 献 するという 国 内 外 の 流 れ を 先 取 りしてJAバンクの 農 業 資 金 貸 付 を 中 心 とした 条 件 整 備 の 必 要 性 を 強 調 する 農 業 資 金 貸 付 の 必 要 性 の 議 論 とPRの 不 足 から 日 の 浅 いこともあるが JAの 対 応 が 遅 れや すい 1) 2) 農 業 資 金 貸 付 の 必 要 性 について そこで 農 業 資 金 貸 付 の 必 要 性 についてふれ ておこう その 第 1は 農 業 投 資 に 農 業 資 金 貸 付 が 貢 献 している 点 である 農 業 投 資 は 一 般 に 労 働 生 産 性 を 高 めるものの 資 本 生 産 性 を 低 下 させる 問 題 がある 農 業 投 資 需 要 は 更 新 需 要 新 規 需 要 に 分 けられる 後 者 が 農 業 投 資 拡 大 にとって 重 要 である それは 主 に1 新 たな 農 業 部 門 の 導 入 2 販 売 方 法 の 変 更 に よる 販 売 額 の 増 加 により 規 模 を 拡 大 する 場 合 3 農 産 物 加 工 等 の 農 業 関 連 事 業 の 導 入 で ある このように 投 資 の 機 会 を 高 めることに よって 資 金 需 要 が 拡 大 される 第 2は 農 業 運 転 資 金 の 必 要 性 である 農 業 運 転 資 金 は1 農 業 所 得 率 が 低 く 生 産 期 間 の 長 い 畜 産 部 門 2 急 速 に 規 模 拡 大 した 果 樹 経 営 の 資 本 の 懐 妊 期 間 3 新 たに 購 入 した 農 地 に 対 する 減 価 償 却 費 は 建 物 農 機 具 と 異 な って 認 められないので 資 金 がショートしやす いこと から 必 要 とされる 関 連 して 出 資 も 規 模 拡 大 の 途 中 にある 農 業 経 営 にとって 必 要 とされる 2) 1)JAではJAバンク 中 期 戦 略 (2010 年 度 -2012 年 度 )の 中 でJA 担 い 手 金 融 強 化 の 取 り 組 みとして 認 定 農 業 者 集 落 営 農 農 業 法 人 等 の 多 様 な 農 業 担 い 手 の 資 金 需 要 に 対 応 してゆくとしている 具 体 的 にはJAのアグリスーパー 資 金 担 い 手 応 援 ローン( 共 に 運 転 資 金 ) 農 機 ハウスローン( 小 口 農 業 生 産 設 備 資 金 ) 等 が 創 設 される 2) 出 資 は 農 業 経 営 にとって 自 己 資 本 になるので 社 会 的 な 信 用 を 高 めやすい 一 方 農 業 資 金 の 貸 付 は 規 模 を 拡 大 する 農 業 経 営 にとって 特 に 必 要 とされている 20
3) 民 間 金 融 機 関 の 農 業 金 融 参 入 の 背 景 民 間 の 金 融 機 関 が 農 業 金 融 へ 参 入 している 背 景 は 以 下 のようである 第 1は 農 政 の 国 際 競 争 力 を 意 識 した 農 業 担 い 手 の 変 化 であ る 農 政 でいう 農 業 担 い 手 は 兼 業 農 家 を 含 めた 農 家 から 認 定 農 業 者 へ 変 化 した 認 定 農 業 者 の 中 には 農 業 法 人 も 含 まれる 民 間 金 融 機 関 は 農 業 担 い 手 が 農 業 法 人 へ 変 化 すれば 現 在 の 主 な 取 引 先 である 中 小 企 業 と 同 様 の 取 引 が 可 能 になるとみる すなわち 農 業 法 人 はそ の 要 件 である 損 益 計 算 書 貸 借 対 照 表 財 務 諸 表 を 持 ち 合 わせている 民 間 金 融 機 関 はこ れらのデータから 経 営 内 容 を 読 み 取 り 評 価 したうえで 短 中 期 の 運 転 資 金 を 中 心 とした 信 用 を 供 与 できる 民 間 金 融 機 関 は 仮 に 資 金 を 貸 し 付 けた 農 業 法 人 の 経 営 が 悪 化 しても 農 政 がこの 農 業 法 人 の 経 営 改 善 に 力 を 入 れるとみ る すなわち 民 間 金 融 機 関 は 農 業 担 い 手 に 対 する 農 政 のバックアップという 無 形 の 担 保 があって 短 中 運 転 資 金 を 農 業 法 人 へ 貸 し 付 けることができるのである 第 2は 日 本 公 庫 ( 農 業 )の 変 化 があげら れる 日 本 公 庫 ( 農 業 )は 民 間 金 融 機 関 に 対 する 農 業 融 資 の 支 援 活 動 を 主 要 な 柱 の 一 つ として 掲 げて 以 下 のことに 取 り 組 んでいる それは 業 務 協 力 金 融 機 関 との 連 携 協 調 に 基 づく 業 界 動 向 リスク 評 価 等 の 情 報 提 供 人 材 交 流 である これは 民 間 金 融 機 関 の 農 業 に 関 する 情 報 の 非 対 称 性 を 緩 和 する 契 機 とな る 民 間 金 融 機 関 は 農 業 法 人 を 対 象 とした 長 期 資 金 よりもリスクの 低 い 短 中 期 運 転 資 金 の 貸 付 を 中 心 に 考 えるであろう 第 3は 民 間 金 融 機 関 の 内 部 的 な 事 情 の 変 化 である 地 方 の 民 間 金 融 機 関 は 平 成 不 況 に よる 資 金 需 要 の 低 下 に 直 面 する 特 に 公 共 事 業 に 依 存 している 地 方 の 公 共 投 資 予 算 削 減 に よる 土 木 建 設 業 界 の 不 振 が 地 域 経 済 全 体 に 波 及 的 にマイナスの 影 響 を 及 ぼしている 土 木 建 設 業 者 の 中 には 余 剰 労 働 力 の 活 用 のため に 農 業 部 門 へ 進 出 するものもみられる そこ で 民 間 金 融 機 関 は 農 業 融 資 について 関 心 を 高 めつつある くわえて 金 融 庁 は2005 年 3 月 に 地 域 密 着 型 金 融 の 機 能 強 化 の 推 進 に 関 するア クションプログラム(2005 年 度 -2006 年 度 ) を 公 表 した これにより 地 域 金 融 機 関 の 取 引 先 に 対 する 経 営 相 談 支 援 機 能 の 強 化 担 保 信 用 保 証 に 過 度 に 依 存 しない 融 資 の 推 進 地 域 の 利 用 者 の 利 便 性 の 向 上 等 の 地 域 密 着 型 金 融 の 推 進 が 期 待 される その 中 で 民 間 金 融 機 関 は 農 業 も 視 野 に 入 れた 地 域 密 着 型 金 融 を 推 進 する 方 向 で 検 討 する 以 上 のように 民 間 金 融 機 関 が 農 業 貸 付 を 進 める 背 景 を 説 明 してきたが これらの 中 でと くに 日 本 公 庫 ( 農 業 )の 民 間 金 融 機 関 へのア プローチと 支 援 活 動 が 積 極 的 である 日 本 公 庫 ( 農 業 )は 政 策 を 推 進 するための 手 段 と して 農 林 水 産 業 を 対 象 とした 長 期 低 利 資 金 を 貸 し 付 けている しかしその 貸 付 額 は 基 本 的 に 実 体 農 業 経 済 の 不 振 から 減 少 している 3) その 中 で 民 間 金 融 機 関 が 資 金 を 貸 し 付 け ることは 一 般 論 としていえばリスキーであ る 農 業 の 資 金 需 要 は 先 にふれたように 主 に 農 業 経 営 の 規 模 拡 大 と 農 業 関 連 事 業 の 導 入 展 開 に 積 極 的 に 取 り 組 んでいる 農 業 経 営 体 の 中 にみられる 3) 日 本 政 策 金 融 公 庫 ( 農 業 )は その 他 に 土 地 改 良 事 業 の 補 助 率 が 高 まったことによる 補 助 残 融 資 の 大 幅 低 下 に 加 え て 大 企 業 の 流 通 食 品 加 工 に 関 する 貸 付 を 中 止 したことから 貸 付 額 全 体 が 大 幅 に 減 少 した 21
4) 民 間 金 融 機 関 の 取 り 組 み 民 間 金 融 機 関 の 農 業 資 金 貸 付 は 図 2のよ うに 国 内 銀 行 信 用 金 庫 ともに 残 高 ベース で 減 少 している ただ 2005 年 度 以 降 の 減 少 幅 は 国 内 銀 行 において 小 さくなっており 注 目 される 以 下 旧 農 林 公 庫 の 経 済 的 負 担 で 筆 者 が 参 加 した 現 地 ヒアリング(2006 年 次 - 2007 年 次 )の 要 点 を 記 す 図 2: 農 業 資 金 貸 付 残 高 の 推 移 ア 北 海 道 における 信 用 金 庫 の 事 例 この 信 用 金 庫 は 農 業 資 金 貸 付 要 綱 を 作 成 し て 農 業 資 金 の 貸 付 態 勢 を 整 えているので 紹 介 する この 信 用 金 庫 は 取 引 可 能 な 農 業 者 を 限 定 している それは 1 新 規 参 入 農 業 者 2 地 域 において 主 力 でない 作 物 を 生 産 する 農 業 者 3 主 力 な 農 産 物 であっても その 販 売 に ついてJAを 通 していない 農 業 者 である そ れはこの 貸 し 手 が 既 存 の 農 業 専 門 金 融 機 関 で あるJAと 資 金 の 貸 付 に 関 する 棲 み 分 けを 考 えているからである これは 賢 明 な 選 択 であ る 一 般 に 市 場 が 拡 大 している 分 野 において 新 規 参 入 することは 容 易 である そのもとで 既 存 の 事 業 者 は 新 規 参 入 に 対 して 寛 大 になれ る しかし 市 場 が 拡 大 していない 分 野 におい ては 既 存 の 事 業 者 との 激 しい 競 合 問 題 が 生 じ 貸 し 手 の 資 金 貸 付 に 関 する 取 引 費 用 を 高 める このため この 信 用 金 庫 は 農 業 資 金 貸 付 の 棲 み 分 けによる 農 業 参 入 を 図 った 要 綱 上 の 農 業 資 金 の 貸 付 対 象 者 は 会 員 ま たは 会 員 たる 資 格 を 有 する 農 業 者 で2 期 連 続 赤 字 でない 農 業 者 である 長 期 資 金 の 貸 付 条 件 は 以 下 の 通 りである 資 金 使 途 : 営 農 事 業 資 金 貸 付 形 態 : 証 書 貸 付 返 済 方 法 : 元 利 均 等 毎 月 または 年 1 回 以 上 の 返 済 貸 付 期 間 :1 年 以 内 の 据 置 7 年 以 内 の 返 済 貸 付 金 額 :1,000 万 円 以 内 貸 付 金 利 :5 年 以 内 で 年 利 3.25% 5 年 以 上 で 年 利 3.5%(2006 年 10 月 現 在 ) 担 保 : 原 則 無 担 保 保 証 人 : 個 人 の 場 合 配 偶 者 または 事 業 継 承 者 法 人 の 場 合 代 表 者 必 要 書 類 : 個 人 の 場 合 3 期 分 の 確 定 申 告 書 資 金 使 途 確 認 資 料 法 人 の 場 合 3 期 分 の 決 算 書 短 期 資 金 の 貸 付 条 件 は 以 下 の 通 りである 資 金 使 途 : 営 農 運 転 資 金 貸 付 形 態 : 当 座 貸 越 返 済 方 法 : 随 時 返 済 貸 付 期 間 :1 年 以 内 ( 更 新 可 ) 貸 付 金 額 :5,000 万 円 以 内 貸 付 金 利 : 地 方 銀 行 の 短 期 プライムレート 担 保 : 原 則 無 担 保 保 証 人 : 長 期 資 金 に 同 じ 必 要 書 類 : 長 期 資 金 に 同 じ なお 貸 付 金 の 金 利 は 認 定 農 業 者 旧 農 林 公 庫 との 協 調 融 資 の 場 合 長 期 短 期 資 金 それぞれ0.25% 優 遇 以 上 からこの 民 間 金 融 機 関 の 貸 付 の 特 徴 と 22
して 以 下 の4 点 を 指 摘 できる その 第 1は 農 業 経 営 成 果 を 重 視 した 資 金 貸 付 という 点 である これは 気 象 条 件 市 場 条 件 の 悪 化 によって 不 十 分 な 経 営 成 果 であ っても 同 じことを2 年 連 続 発 生 させないこ とを 前 提 としている その 点 で 迅 速 な 農 業 経 営 対 策 を 講 ずることのできる 農 業 経 営 体 であ ることが 問 われている 第 2は 債 権 保 全 に 関 して 保 証 人 のみの 無 担 保 融 資 という 点 である そして 保 証 人 とい っても 身 内 の 保 証 人 であって 第 三 者 保 証 人 で ない これは 借 り 手 にとっての 資 金 借 入 手 続 きに 要 するコスト( 取 引 費 用 )の 軽 減 につな がる 第 3は 長 期 の 事 業 資 金 ( 設 備 投 資 )の 貸 付 額 を1,000 万 円 以 内 貸 付 ( 返 済 ) 期 間 を7 年 以 内 と 制 限 していることである これは 貸 付 期 間 の 長 期 化 に 伴 って 生 じやすい 資 金 回 収 リ スクの 高 まりを 抑 制 するための 措 置 である 第 4は 運 転 資 金 の 貸 付 を 主 力 としている 点 である 貸 し 手 にとって 長 期 資 金 よりも 短 期 資 金 ( 運 転 資 金 )の 方 が1 年 以 内 に 貸 付 金 を 回 収 でき かつ 借 り 手 の 経 営 成 果 を 観 察 しながら 貸 付 金 額 を 調 整 できるので 資 金 回 収 リスクを 抑 制 できる これは 借 り 手 からみ れば 経 営 成 果 を 出 さなくてはならないので 農 産 物 の 生 産 と 販 売 に 関 する 総 合 的 な 経 営 管 理 能 力 を 高 めざるを 得 ないことを 意 味 する 気 象 市 場 の 変 化 は 農 業 経 営 体 として 対 策 の 困 難 な 農 業 経 営 の 与 件 である この 金 融 機 関 は 農 業 経 営 者 へそれらの 与 件 を 踏 まえた 農 業 経 営 の 安 定 化 を 求 める これは 農 業 経 営 体 に 与 件 を 農 業 経 営 に 内 部 化 させるという 意 味 で 外 的 な 信 用 制 限 である この 金 融 機 関 の ような 農 業 資 金 貸 出 の 特 徴 は 地 方 銀 行 を 含 め た 民 間 金 融 機 関 の 一 般 的 な 考 え 方 である 民 間 金 融 機 関 は 中 小 企 業 への 資 金 貸 付 のビジネ スモデルを 農 業 経 営 に 適 用 することができれ ば 農 業 分 野 への 新 規 参 入 に 力 を 入 れるであろ うが それが 困 難 な 場 合 に 消 極 的 対 応 となる であろう 民 間 金 融 機 関 におけるその 他 のヒアリング の 要 点 は 以 下 のとおりである その 第 1は 地 方 銀 行 の 貸 付 金 残 高 全 体 に 占 める 農 業 資 金 の 割 合 は1% 以 下 である これは 農 業 資 金 の 貸 付 に 熱 心 である 地 方 銀 行 においても 同 じで ある このため 農 業 資 金 の 貸 付 は 銀 行 トップ の 考 え 方 の 影 響 を 受 けやすい ただ 北 海 道 九 州 といった 農 業 の 経 済 的 地 位 の 比 較 的 高 い 地 域 においては 農 業 資 金 の 貸 付 額 を 増 やして 地 域 の 資 金 を 地 域 内 で 循 環 させたいという 民 間 金 融 機 関 の 意 向 である 第 2は 農 業 に 通 じている 職 員 が 少 ないこ とである それは 過 去 において 農 業 貸 付 を 重 視 してこなかったからである 銀 行 の 支 店 に 農 業 に 詳 しい 職 員 がいれば その 支 店 にお ける 農 業 資 金 の 貸 付 額 が 増 加 する しかし そ の 職 員 が 他 の 支 店 へ 転 勤 すれば 農 業 資 金 の 貸 付 額 が 減 少 する 後 者 の 場 合 農 業 者 が 資 金 を 借 りに 訪 れてもそのニーズに 対 応 できない 第 3は 1 件 当 たり 貸 付 金 額 が 数 千 万 円 数 億 円 という 多 額 の 取 引 を 望 んでいることで ある 少 額 の 資 金 を 貸 し 付 けると 資 金 の 貸 付 と 回 収 に 要 する 金 利 を 除 く 金 融 費 用 ( 取 引 費 用 )が 割 高 になる これは 少 額 の 資 金 貸 付 でも 対 応 するが 多 額 の 資 金 貸 付 の 方 が 望 ま しいという 意 味 である 第 4は 運 転 資 金 の 貸 付 を 中 心 とすること である 長 期 設 備 資 金 貸 付 よりも 短 中 期 運 転 資 金 貸 付 の 方 が 資 金 回 収 リスクを 抑 えやす 23
い 運 転 資 金 需 要 の 高 い 農 業 経 営 分 野 はとく に 大 規 模 畜 産 経 営 である このため 民 間 金 融 機 関 はこのような 畜 産 経 営 の 運 転 資 金 需 要 に 対 応 している 第 5は 県 畜 連 県 酪 連 と 業 務 提 携 を 行 っ て 傘 下 の 専 門 農 協 組 合 員 畜 産 経 営 体 の 運 転 資 金 に 対 応 するケースもある 第 6は 一 旦 資 金 を 貸 し 付 ければ 担 当 者 が 頻 繁 に 畜 舎 を 訪 問 し 経 営 者 本 人 家 族 の 様 子 家 畜 の 生 育 状 況 畜 産 経 済 情 勢 等 の ソフト 情 報 を 収 集 していることである 5. 農 村 金 融 の 展 望 1) 日 本 公 庫 ( 農 業 )の 取 り 組 み 株 式 会 社 日 本 政 策 金 融 公 庫 法 が2007 年 5 月 に 成 立 した 旧 農 林 公 庫 は2008 年 10 月 にこの 日 本 政 策 金 融 公 庫 の 農 林 水 産 事 業 本 部 として 統 合 された 一 方 それに 先 んじて 金 融 庁 は 2005 年 3 月 に 地 域 密 着 型 金 融 機 能 強 化 の 推 進 に 関 する アクションプログラム(2005 年 度 -2006 年 度 ) を 公 表 した それ 以 降 民 間 金 融 機 関 も 地 域 密 着 型 金 融 推 進 計 画 の 一 環 として 農 林 漁 業 分 野 への 取 り 組 みを 強 化 しようという 動 きがみ られる 旧 農 林 公 庫 はこうした 動 きを 捉 えて 経 営 基 本 計 画 (2005 年 度 -2007 年 度 )の 中 で 民 間 金 融 機 関 とのパートナーシップの 確 立 を 経 営 ビジョンの3つの 柱 4) の1つに 掲 げ 民 間 金 融 機 関 との 業 務 協 力 を 締 結 する これは 日 本 の 政 策 金 融 改 革 に 従 った 旧 農 林 公 庫 に 関 する 経 営 改 革 である その 基 本 的 な 考 え 方 の 第 1は 民 業 補 完 機 能 である それは 旧 農 林 公 庫 が 民 間 金 融 機 関 の 資 金 回 収 リスク が 大 きくて 資 金 の 貸 付 が 困 難 な 領 域 に 対 して 資 金 を 貸 し 付 けることと そのことによって 民 間 金 融 機 関 がよりリスクの 低 い 短 中 期 の 運 転 資 金 の 貸 付 を 促 すことをいう 第 2は 民 業 補 完 と 関 連 するが 競 争 促 進 機 能 である 日 本 公 庫 ( 農 業 )[6]によれば 以 下 のように 記 されている 競 争 促 進 機 能 は 農 林 漁 業 経 営 者 の 方 々が 最 寄 りの 金 融 機 関 でワンストップサービスを 受 けられるよう に 民 間 金 融 機 関 と 業 務 協 力 を 締 結 し 業 界 動 向 やリスク 評 価 等 に 関 する 情 報 提 供 及 び 人 材 交 流 を 通 じ 民 間 金 融 機 関 が 自 らリスクを 取 りつつ 積 極 的 に 農 林 漁 業 分 野 の 融 資 に 参 入 できる 環 境 整 備 の 取 り 組 みを 行 ってきた と いうものである その 支 援 の 主 なものは 農 業 情 報 及 び 農 業 版 スコアリングサービスの 提 供 である このスコアリングサービスは2006 年 1 月 から 旧 農 林 公 庫 と 業 務 協 力 に 関 する 覚 書 を 締 結 した 金 融 機 関 に 提 供 されている こ れは 2000 年 以 降 中 小 企 業 金 融 の 分 野 で 展 開 されているクレジットスコアリングサービス を 参 考 にして 構 築 された 信 用 評 定 の 手 法 であ る ただ 農 業 版 スコアリングサービスを 利 用 して 信 用 評 定 している 民 間 金 融 機 関 の 話 は 聞 こえない その 多 くは 現 在 のところ 参 考 程 度 の 利 用 である 5) このサービスはデータが 蓄 4)3つの 柱 とは トータルサポート 機 能 の 発 揮 民 間 金 融 機 関 とのパートナーシップの 確 立 スピード 感 ある 自 己 改 革 の 実 現 である 5)その 後 の 経 営 基 本 計 画 (2008 年 度 -2010 年 度 )においても 引 き 続 き 民 間 金 融 機 関 とのパートナーシップの 確 立 を 主 要 施 策 の1つに 掲 げ その 中 で1 協 調 融 資 型 の 商 品 開 発 2 農 業 版 CRD( 信 用 リスクデータベース)の 普 及 3CDS(クレジット デフォルト スワップ)を 活 用 した 証 券 化 支 援 4 危 機 発 生 時 の 円 滑 な 資 金 提 供 を 中 心 に 民 間 サポートを 推 進 することにしている 24
積 されれば 農 業 資 金 貸 付 促 進 に 対 して 効 果 を 発 揮 するものと 期 待 される ただ 日 本 公 庫 ( 農 業 )の2つの 新 たな 役 割 である1 民 業 補 完 機 能 と2 競 争 促 進 機 能 を 高 めることに 力 を 注 ぐあまり 民 間 金 融 機 関 の 農 業 資 金 貸 付 額 が 増 加 しても それによっ て 公 庫 資 金 貸 付 額 が 伸 び 悩 むことが 懸 念 され る( 図 2 参 照 ) 日 本 公 庫 ( 農 業 )と 民 間 金 融 機 関 との 農 業 資 金 貸 付 に 関 する 補 完 関 係 が 必 要 である 2) 民 間 金 融 機 関 の 対 応 民 間 金 融 機 関 は バブル 経 済 期 (1988 年 度 -1990 年 度 )における 不 動 産 購 入 転 売 に 必 要 な 資 金 貸 付 等 の 常 軌 を 逸 した 資 金 の 貸 付 と その 後 のバブル 経 済 の 崩 壊 という 極 端 な 景 気 の 変 化 を 受 けて 巨 額 の 不 良 債 権 を 抱 えた 政 府 はこの 不 良 債 権 の 正 確 な 把 握 に 時 間 を 要 し たので その 対 策 も 不 十 分 なものであった その 結 果 失 われた10 年 といわれた しかし 民 間 金 融 機 関 と 政 府 は それ 以 上 の15 年 ほど 不 良 債 権 の 処 理 に 追 われた 政 府 は 金 融 機 関 のあり 方 ( 地 域 密 着 型 金 融 推 進 の 強 化 )を 講 じた 民 間 金 融 機 関 は 日 本 公 庫 ( 農 業 )からのアプローチによって 農 業 も 地 域 密 着 型 金 融 に 含 めるようになる 民 間 金 融 機 関 は 1 貸 付 対 象 農 業 者 についてJAとの 棲 み 分 けによる 農 業 資 金 の 貸 付 2 日 本 公 庫 ( 農 業 )との 協 調 融 資 により 貸 付 を 伸 ばして きた 前 者 の 棲 み 分 け 方 式 による 貸 付 は 民 間 の 金 融 機 関 の 積 極 的 な 対 応 というよりも 受 け 身 的 な 対 応 という 意 味 で 大 きく 期 待 でき ない それに 対 して 後 者 の 日 本 公 庫 ( 農 業 )と の 協 調 融 資 は この 公 庫 の 支 援 活 動 の 内 容 と 程 度 によって 異 なる 公 庫 が 民 間 金 融 機 関 へ 積 極 的 にアプローチすれば 協 調 融 資 によっ て 民 間 金 融 機 関 の 資 金 貸 付 も 拡 大 される 日 本 公 庫 ( 農 業 )は 民 業 補 完 と 競 争 促 進 という 基 本 的 考 え 方 から 民 間 金 融 機 関 との 業 務 協 力 を 促 進 している 日 本 公 庫 ( 農 業 )の 証 券 化 支 援 ( 業 務 )に 関 する 基 本 契 約 締 結 金 融 機 関 は 増 加 しており 2010 年 5 月 7 日 現 在 42 銀 行 15 信 金 3 信 組 である この 証 券 化 支 援 とは 民 間 金 融 機 関 の 農 業 分 野 への 参 入 促 進 のため の 債 権 の 証 券 化 による 金 融 商 品 の 期 間 変 換 等 ( 信 用 補 完 )のことである これによって 民 間 金 融 機 関 は 農 業 資 金 の 長 期 貸 付 により 積 極 的 になれるはずである ただ 金 融 商 品 の 証 券 化 は 周 知 のような 米 国 のサブプライムローン 問 題 を 引 き 起 こし ている 金 融 機 関 はこの 金 融 商 品 の 証 券 化 に 対 して 慎 重 になっている このため 基 本 契 約 締 結 数 が 増 えても 農 業 資 金 貸 付 の 拡 大 に は 時 間 を 要 するものとみられる 文 献 [1] 加 藤 譲 著 農 業 金 融 論 ( 明 文 書 房 1983)PP.67-68 P86. [2] 日 暮 賢 司 著 農 村 金 融 論 ( 筑 波 書 房 2003)P14. [3] 小 平 権 一 著 農 業 金 融 論 ( 巌 松 堂 1930)P89. [4] 泉 田 洋 一 編 著 農 業 農 村 金 融 の 潮 流 ( 農 林 統 計 協 会 2008)P4. [5] 蔦 谷 栄 一 稿 農 協 農 業 貸 出 伸 長 の 今 日 的 意 義 と 課 題 農 林 金 融 ( 農 林 中 央 金 庫 2010.5)P30. [6] 日 本 政 策 金 融 公 庫 農 林 水 産 事 業 本 部 農 林 漁 業 金 融 公 庫 改 革 の 歩 み ( 日 本 政 策 金 融 公 庫 農 林 水 産 事 業 本 部 2009)P372. 25