米国の対中軍事戦略0901.indd



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検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36


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平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 1 人

- 1 - 総 控 負 傷 疾 病 療 養 産 産 女 性 責 帰 べ 由 試 ~ 8 契 約 契 約 完 了 ほ 契 約 超 締 結 専 門 的 知 識 技 術 験 専 門 的 知 識 高 大 臣 専 門 的 知 識 高 専 門 的 知 識 締 結 契 約 満 歳 締 結 契 約 契 約 係 始

根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

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預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

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容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

文化政策情報システムの運用等

●電力自由化推進法案

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自衛官俸給表の1等陸佐、1等海佐及び1等空佐の(一)欄又は(二)欄に定める額の俸給の支給を受ける職員の占める官職を定める訓令

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その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

0439 研究開発推進事業(防衛省所管計上)250614

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m07 北見工業大学 様式①

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連結計算書

●幼児教育振興法案

共 通 認 識 1 官 民 較 差 調 整 後 は 退 職 給 付 全 体 でみて 民 間 企 業 の 事 業 主 負 担 と 均 衡 する 水 準 で あれば 最 終 的 な 税 負 担 は 変 わらず 公 務 員 を 優 遇 するものとはならないものであ ること 2 民 間 の 実 態 を 考

リング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 に 係 る 繰 延 税 金 資 産 について 回 収 可 能 性 がないも のとする 原 則 的 な 取 扱 いに 対 して スケジューリング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 を 回 収 できることを 反 証 できる 場 合 に 原 則

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ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

47 高 校 講 座 モ オ モ 圏 比 較 危 述 覚 普 第 章 : 活

4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

0605調査用紙(公民)

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 例 ) ( 例 ) 15 (H2) (H2) (H24) (H24) (H25.4.1) (H25.4.1) (H24) (H24)

1 予 算 の 姿 ( 平 成 25 当 初 予 算 ) 長 野 県 財 政 の 状 況 H 現 在 長 野 県 の 予 算 を 歳 入 面 から 見 ると 自 主 財 源 の 根 幹 である 県 税 が 全 体 の5 分 の1 程 度 しかなく 地 方 交 付 税 や 国 庫 支


1 東 アジアに 迫 るイスラム 過 激 派 拡 散 の 脅 威 国 際 社 会 は 今 日 イラク レバントのイスラム 国 (ISIL)に 代 表 さ れるイスラム 過 激 派 の 拡 散 の 脅 威 に 直 面 している 地 上 戦 を 担 うイラク 軍 の 能 力 構 築 が 進 んでいない

目 次 第 1. 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 等 1 (1) 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 1 (2) 施 行 者 の 名 称 1 第 2. 施 行 区 1 (1) 施 行 区 の 位 置 1 (2) 施 行 区 位 置 図 1 (3) 施 行 区 の 区 域 1 (4) 施

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

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Microsoft Word - 【セット】GL和文(エンバーゴ無し)

安 芸 太 田 町 学 校 適 正 配 置 基 本 方 針 の 一 部 修 正 について 1 議 会 学 校 適 正 配 置 調 査 特 別 委 員 会 調 査 報 告 書 について 安 芸 太 田 町 教 育 委 員 会 が 平 成 25 年 10 月 30 日 に 決 定 した 安 芸 太 田

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Microsoft Word 行革PF法案-0概要

新 市 建 設 計 画 の 変 更 に 係 る 新 旧 対 照 表 ページ 変 更 後 変 更 前 表 紙 安 中 市 松 井 田 町 合 併 協 議 会 安 中 市 松 井 田 町 合 併 協 議 会 平 成 27 年 3 月 変 更 安 中 市 6 2. 計 画 策 定 の 方 針 (3) 計

Microsoft Word - 目次.doc

質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

公表表紙

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市街化区域と市街化調整区域との区分

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・モニター広告運営事業仕様書

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別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

守 口 市 立 東 小 学 校 大 久 保 小 学 校 の 統 合 実 施 計 画 目 次 第 1 守 口 市 における 学 校 統 合 の 背 景 1 第 2 東 小 学 校 と 大 久 保 小 学 校 の 統 合 について 1 第 3 統 合 校 の 学 校 づくりについて 2 第 4 東 小

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

厚 生 年 金 は 退 職 後 の 所 得 保 障 を 行 う 制 度 であり 制 度 発 足 時 は 在 職 中 は 年 金 を 支 給 しないこととされていた しかしながら 高 齢 者 は 低 賃 金 の 場 合 が 多 いと いう 実 態 に 鑑 み 在 職 者 にも 支 給 される 特 別

スライド 1

(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る

18 国立高等専門学校機構

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能勢町市街化調整区域における地区計画のガイドライン

注 記 事 項 (1) 当 四 半 期 連 結 累 計 期 間 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 : 無 (2) 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 : 有 ( 注 ) 詳 細 は 添 付 資 料 4ページ 2.サマリー 情 報 (

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続 に 基 づく 一 般 競 争 ( 指 名 競 争 ) 参 加 資 格 の 再 認 定 を 受 けていること ) c) 会 社 更 生 法 に 基 づき 更 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなされている 者 又 は 民 事 再 生 法 に 基 づき 再 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなさ

損 益 計 算 書 ( 自 平 成 25 年 4 月 1 日 至 平 成 26 年 3 月 31 日 ) ( 単 位 : 百 万 円 ) 科 目 金 額 営 業 収 益 75,917 取 引 参 加 料 金 39,032 上 場 関 係 収 入 11,772 情 報 関 係 収 入 13,352 そ

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

定款  変更

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

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16 日本学生支援機構

した 開 示 決 定 等 に 当 たっては, 法 11 条 を 適 用 して, 平 成 23 年 5 月 13 日 まで 開 示 決 定 等 の 期 限 を 延 長 し, 同 年 4 月 11 日 付 け 防 官 文 第 号 により,1 枚 目 を 一 部 開 示 した そして, 同 年

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 (H20.4.1) 96.7 (H25.4.1) (H25.7.1) (H25.4.1), (H25.4.1) 参 考 値 98.3 (H25.7.1) (H20.4.1) (H25.4

小 売 電 気 の 登 録 数 の 推 移 昨 年 8 月 の 前 登 録 申 請 の 受 付 開 始 以 降 小 売 電 気 の 登 録 申 請 は 着 実 に 増 加 しており これまでに310 件 を 登 録 (6 月 30 日 時 点 ) 本 年 4 月 の 全 面 自 由 化 以 降 申

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弁護士報酬規定(抜粋)

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

市街化調整区域における地区計画の

01.活性化計画(上大久保)

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : 円 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135, , , , , ,600 最

2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

(3) 善 通 寺 市 の 状 況 善 通 寺 市 においては 固 定 資 産 税 の 納 期 前 前 納 に 対 する 報 奨 金 について 善 通 寺 市 税 条 例 の 規 定 ( 交 付 率 :0.1% 限 度 額 :2 万 円 )に 基 づき 交 付 を 行 っています 参 考 善 通 寺

スライド 1

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スライド 1

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

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科 売 上 原 価 売 上 総 利 益 損 益 計 算 書 ( 自 平 成 26 年 4 月 1 日 至 平 成 27 年 3 月 31 日 ) 目 売 上 高 販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 営 業 利 益 営 業 外 収 益 受 取 保 険 金 受 取 支 援 金 補 助 金 収 入 保

1 リーダーシップと 意 思 決 定 1-1 事 業 所 が 目 指 していることの 実 現 に 向 けて 一 丸 となっている 評 価 項 目 事 業 所 が 目 指 していること( 理 念 基 本 方 針 )を 明 確 化 周 知 している 1. 事 業 所 が 目 指 していること

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ロシアの 軍 事 行 動 は 直 接 または 代 理 の 軍 事 力 の 形 で 地 域 の 安 全 保 障 を 損 なっている イランも 国 際 社 会 に 戦 略 課 題 を 示 している 北 朝 鮮 の 能 力 は 直 接 近 隣 諸 国 特 に 韓 国 と 日 本 に 脅 威 を 及 ぼす 中 国 の 行 動 はアジア 太 平 洋 地 域 に 緊 張 をもたらしている ロシア イラン 北 朝 鮮 中 国 が 米 国 やその 同 盟 国 と 直 接 軍 事 対 決 を 追 求 しているとは 考 えられない しか しいずれも 国 際 社 会 が 共 通 政 策 共 有 メッセージ 組 織 的 行 動 を 使 って 集 団 で 対 応 すべき 深 刻 な 安 全 保 障 上 の 懸 念 (serious security concerns) になっている 国 名 の 順 番 にいかなる 意 味 があるか 微 妙 だが 7 月 1 日 に 発 表 された 米 国 の 軍 事 戦 略 (National Military Strategy : NMS) 2015 の 一 部 である NMS2015 は これらの 国 特 に 中 国 に 対 し 脅 威 (Threat) や 侵 略 (Aggression) を 避 け 監 視 (Monitor) など 抑 制 的 な 表 現 を 使 う 従 来 の 方 法 から 国 際 社 会 が と 限 定 的 ながら より 脅 威 に 近 い 深 刻 な 安 全 保 障 上 の 懸 念 というメッセージで 警 告 した これは 初 めてのことである 米 国 は 大 統 領 が 安 全 保 障 戦 略 (National Security Strategy : NSS) 国 防 長 官 が 国 防 戦 略 (National Defense Strategy:NDS) 統 合 参 謀 本 部 議 長 が 軍 事 戦 略 (NMS) を 上 下 一 連 の 戦 略 3 文 書 として 作 成 する これらはおおむ ね 4 年 ごとに 大 統 領 就 任 年 または 翌 年 を 基 準 に 議 会 報 告 される 国 防 総 省 の 内 部 指 針 的 な 性 格 の 国 防 報 告 に 限 り 4 年 ごとの 国 防 計 画 見 直 し (Quadrennial Defense Review:QDR) を 代 表 文 書 として 議 会 報 告 される 本 来 上 位 から 下 位 の 順 に 発 表 されるのが 筋 だが 軍 事 嫌 いと もいわれる 二 期 目 (2013 年 1 月 就 任 ) のオバマ 大 統 領 1969 年 防 衛 大 学 校 1974 年 同 研 究 科 を 卒 業 陸 上 自 衛 隊 入 隊 後 陸 上 幕 僚 監 部 教 育 訓 練 部 長 第 9 師 団 長 を 歴 任 2000 年 から 三 井 物 産 戦 略 研 究 所 研 究 主 幹 ハーバード 大 学 上 席 客 員 研 究 員 などを 経 て 現 職 は QDR2014 に 遅 れること 1 年 政 権 半 ばを 過 ぎた 2015 年 2 月 に NSS2015 を 7 月 に NMS2015 を 発 表 し ようや くこれらを 完 成 させた それ 以 前 の 2012 年 には 国 防 総 省 が 初 めて 発 表 した 国 防 戦 略 指 針 (Defense Strategic Guidance : DSG) 2012 を 自 身 がペンタゴンに 赴 きカ バーストーリーを 述 べることで 大 統 領 容 認 文 書 であると 見 せ る 異 例 の 行 為 もあったが その 後 二 期 目 に 入 ってもしば らく 安 全 保 障 戦 略 を 発 表 しなかったため 逆 に 責 任 逃 れだっ たと 揶 揄 されたこともある その 状 況 を 図 表 1 に 示 した 戦 略 3 文 書 発 表 の 遅 れは 議 会 と 軋 轢 が 多 く 対 中 対 決 も 避 けたい 大 統 領 の 政 治 姿 勢 に 由 来 すると 考 えられ るが このたびの NMS2015 は 共 和 党 色 の 強 い 議 会 に 配 慮 し 中 国 との 対 決 色 があらわになるのもいとわず 国 としての 戦 略 転 換 を 公 式 に 認 めたことになる オバマ 政 権 の 対 中 政 策 は 大 統 領 自 身 の 軍 事 依 存 し ない 政 策 への 志 向 中 国 が 国 際 社 会 のステークホルダー になることへの 期 待 そして 中 国 の 経 済 的 魅 力 が 基 本 に あるといわれてきた しかし 中 国 の 南 シナ 海 や 東 シナ 海 での 一 方 的 な 行 動 や 受 け 入 れ 難 い 新 型 大 国 関 係 という 主 張 に 対 し 2014 年 ごろから 徐 々に 態 度 を 硬 化 させた 6 月 末 にワシントン DC で 開 かれた 第 7 回 米 中 戦 略 経 済 対 話 も 環 境 や 経 済 問 題 を 主 に 127 の 合 意 がなさ れたものの 安 全 保 障 問 題 では 海 空 安 全 行 動 メカニズ ム や 軍 事 行 動 に 関 する 事 前 通 報 メカニズム 以 外 に 実 りある 合 意 はほとんどなされなかった ここに 戦 略 3 文 書 特 に 2015 年 に 入 ってその 傾 向 をあらわにし 始 めた NSS2015 から NMS2015 に 至 る 変 化 を 通 じ 主 に 米 国 の 対 中 軍 事 戦 略 を 分 析 したい 図 表 1 戦 略 3 文 書 とその 発 表 時 期 2015 2014 2013 2012 2011 2010 2009 2008 2007

安 全 保 障 戦 略 NSS2015 は 本 来 議 会 報 告 される べき 基 準 の 大 統 領 就 任 後 150 日 以 内 を 大 きくずれ 込 み 中 間 選 挙 も 終 わった 2015 年 2 月 にやっと 発 表 された そ のボリュームも 第 一 期 就 任 時 の NSS2010 の 58 ページ に 比 べ 3 分 の 2 に 満 たない 33 ページとコンパクトなものに なった そこでは まず 国 益 を 定 義 し 国 益 の 優 先 で ある 安 全 繁 栄 価 値 そして 国 際 秩 序 の 順 に 記 述 し NSS2010 と 同 じ 記 述 要 領 になった しかし NSS2010 で 三 本 柱 からなる 基 盤 構 築 関 与 世 界 秩 序 の 増 進 という 米 国 自 身 による 世 界 への 戦 略 的 アプローチを 強 く 打 ち 出 した のと 異 なり 同 盟 国 友 好 国 との 協 調 を 前 提 とする 控 えめ な 表 現 に 変 わり 政 権 の 成 果 と 米 国 の 抱 えるリスクをより 強 く 訴 える 国 民 説 得 型 に 変 化 した その 概 要 を 図 表 2 に 示 した NSS2015 の 最 大 の 特 徴 は 米 国 のリーダーシップ 1 および リードする という 用 語 をそれぞれ 35 回 36 回 と 各 ページに 平 均 して 1 回 以 上 登 場 させたことである まさ に 相 対 的 な 力 の 弱 まりを 意 識 し 米 国 単 独 での 世 界 秩 序 維 持 の 難 しさを 表 明 するとともに 世 界 における 存 在 感 と 従 来 に 変 わらぬ 決 意 を 強 調 することで 米 国 民 を 鼓 舞 するものに なった 具 体 的 な 表 現 を 挙 げれば 米 国 のリーダーシップは 引 き 続 き 強 力 であり 続 けるが 資 源 と 影 響 力 は 無 限 ではな い に 始 まり 世 界 秩 序 維 持 に 関 し 外 交 優 先 だが 米 国 の 国 民 生 活 および 同 盟 国 の 安 全 が 脅 かされれば 単 独 でも 軍 事 力 を 行 使 する しかし 国 益 への 直 接 的 な 脅 威 が なければ 同 盟 国 友 好 国 と 負 担 を 分 担 する と 記 述 す ることで 軍 事 力 行 使 の 抑 制 と 同 盟 国 友 好 国 への 依 存 協 調 を 前 面 に 訴 えている また それぞれの 国 の 色 分 けも 明 らかにした 第 一 期 オ バマ 政 権 が 打 ち 出 したアジアへのリバランス 政 策 を 具 体 化 する 方 法 として 日 韓 豪 タイ フィリピン 特 に 日 韓 豪 との 同 盟 および 交 流 の 強 化 ならびに 条 約 上 の 義 務 の 遂 行 を 打 ち 出 すことで 負 担 を 共 有 したい 同 盟 国 を 明 示 するととも に インドを 日 本 以 上 の 頻 度 で 登 場 させ 協 力 を 期 待 する 優 先 国 としている 一 方 注 視 懸 念 の 対 象 として ロシアが 16 回 中 国 が 11 回 登 場 する しかし 両 国 に 対 するトーンには 違 いがある 中 国 に 対 しては 建 設 的 関 係 を 発 展 させる 対 象 国 であること を 前 提 に 海 洋 安 全 保 障 貿 易 人 権 などの 国 際 ルールの 支 持 を 期 待 し その 一 方 で 軍 事 力 の 近 代 化 やアジアでの 影 響 力 拡 大 を 注 視 するというように 期 待 と 注 視 をバランスさせ ている しかし ロシアに 対 しては ウクライナが 7 回 登 場 する ことで 分 かるようにこの 問 題 に 焦 点 を 当 て 冷 戦 後 の 国 際 秩 序 を 危 険 にさらしているとし このため 侵 略 を 抑 止 し その 戦 略 的 能 力 を 警 戒 し 抵 抗 する 同 盟 国 や 友 好 国 を 支 援 する と 強 い 不 満 の 表 明 で 長 く 続 けてきた 穏 やかな 表 現 を 対 決 色 の 強 い 表 現 に 変 えている 米 中 間 には 相 互 確 証 破 壊 経 済 とも いわれる 強 い 経 済 関 係 があるため 安 全 保 障 問 題 を 安 全 保 障 要 因 と 経 済 要 因 を 調 和 させて 判 断 せざるを 得 ないのに 対 し 米 露 間 には 経 済 関 係 がほとんど 存 在 しないため 安 全 保 障 要 因 だけで 判 断 できるという 背 景 の 違 いも 存 在 する NSS2015 の 位 置 付 けを 今 世 紀 における 米 国 のリーダー シップを 維 持 強 化 するための 将 来 ビジョンの 提 供 にあるとし ていることも 特 徴 の 一 つである 文 書 の 性 格 が 長 期 的 に 米 国 の 取 り 組 むべき 安 全 保 障 の 方 向 性 を 明 らかにすることにあり それは 米 国 主 導 の 同 盟 国 友 好 国 との 協 調 による 国 際 秩 序 の 維 持 だとしているのである その 点 で 米 国 が 前 面 に 立 ち 将 来 の 世 界 に 関 与 するとした NSS2010 よりトーンを 下 げている 総 じて 冷 戦 後 のロシアとの 協 調 および 中 国 の 勃 興 を 踏 まえた 国 際 秩 序 維 持 への 協 力 期 待 という 流 れは 薄 まる 方 向 に 変 化 し 始 めたようである 図 表 2 安 全 保 障 戦 略 NSS2015 項 目 内 容 米 国 の 強 力 であり 続 けるが 資 源 と 影 響 力 は 無 リーダーシップ 限 ではない 外 交 優 先 だが 米 国 の 国 民 生 活 および 同 軍 事 力 の 行 使 盟 国 の 安 全 が 脅 かされれば 単 独 でも 軍 事 力 行 使 国 益 への 直 接 的 脅 威 がなけれ ば 同 盟 国 友 好 国 と 負 担 を 分 担 アジア 太 平 洋 地 域 重 視 を 推 進 日 韓 豪 など リバランス 政 策 との 同 盟 を 近 代 化 し 同 盟 国 間 の 交 流 を 推 進 日 韓 豪 などへの 条 約 上 の 義 務 を 守 る 建 設 的 関 係 を 発 展 させる 海 洋 安 保 貿 易 中 国 人 権 などで 国 際 ルールや 規 範 の 支 持 を 求 め 軍 の 近 代 化 やアジアでの 影 響 力 拡 大 を 注 視 冷 戦 後 の 国 際 規 範 を 危 険 にさらしている ロシア 侵 略 を 抑 止 し 戦 略 的 能 力 を 警 戒 し ロ シアに 抵 抗 する 同 盟 国 や 友 好 国 を 支 援 イスラム 国 (ISIL) 壊 滅 に 向 け 有 志 連 合 イラク 軍 シリ ア 反 体 制 派 と 連 携 1 米 国 が 主 導 して 作 り 上 げた 戦 後 の 国 際 秩 序 を 外 交 や 軍 事 などあらゆる 手 段 を 使 って 自 ら 先 頭 に 立 ち 維 持 発 展 させること

全 19 ページの 比 較 的 短 い NMS2015 は NSS2015 に 続 きほぼ 5 カ 月 後 の 2015 年 7 月 に 発 表 された これは 本 来 非 公 表 文 書 として 米 軍 向 けに 毎 年 作 成 される 軍 事 戦 略 の 一 部 を 公 表 したものである しかし コンパク トな 割 に 主 張 は 明 確 で 国 名 としてロシア 8 回 中 国 6 回 イラン 5 回 北 朝 鮮 を 2 回 挙 げ テロ 暴 力 的 過 激 組 織 (violent extremist organizations : VEO) イスラム 国 (Islamic State of Iraq and the Levant : ISIL) などの 表 現 も 頻 用 し 図 表 3 に 示 すように 非 国 家 紛 争 ハイブリッ ド 紛 争 2 国 家 間 紛 争 を 連 続 する 脅 威 3 と 認 識 可 能 性 は 低 いとしつつも 従 来 以 上 に 大 国 との 国 家 間 紛 争 を 強 調 す るようになった 一 般 に 安 全 保 障 の 視 点 で 書 かれる NSS はやや 穏 健 に 軍 事 の 視 点 で 書 かれる NMS はやや 強 硬 に 書 かれる 傾 向 にあるが 戦 略 3 文 書 の 発 表 が 概 して 2 年 に 及 ぶので この 間 の 情 勢 変 化 もあって 脅 威 の 評 価 は 発 表 時 期 によっ 図 表 3 紛 争 の 連 続 性 大 規 模 軍 事 力 と 高 度 な 軍 事 技 術 を 敵 を 撃 破 するために 複 数 の 領 域 で 使 用 WMD A2/AD システム グロー バル 攻 撃 システム 海 中 プラットホーム 先 進 サイバー 手 段 対 宇 宙 システム その 他 能 力 使 用 の 可 能 性 意 図 的 に 曖 昧 にし 主 導 権 を 確 保 し 敵 を 無 力 化 するため 通 常 戦 力 と 非 正 規 部 隊 を 併 用 伝 統 的 軍 事 力 と 非 対 称 型 システ ムの 両 方 を 使 用 する 可 能 性 政 府 を 弱 体 化 させ 大 衆 支 配 を 獲 得 するため 小 部 隊 とネットワーク を 使 用 IED 小 型 兵 器 プロパガ ンダおよびテロ 使 用 を 含 む 可 能 性 出 所 :NMS2015 図 1 を 筆 者 翻 訳 ても 変 わり 得 る そして 7 月 に 発 表 された NMS2015 は 2 月 に 発 表 された NSS2015 をさらに 発 展 させる 形 で 非 国 家 紛 争 として 暴 力 的 過 激 組 織 やイスラム 国 を ハイブリッド 紛 争 でロシアを そして 国 家 間 紛 争 で 中 国 を 脅 威 として 認 識 する 最 初 になった これは 2013 年 以 来 予 算 の 強 制 削 減 (Sequestration) が 続 くなかで 2016 年 度 予 算 審 議 の 山 場 を 迎 える 2015 年 7 月 に 発 表 されたこととも 関 係 する つまり 予 算 の 制 約 が 世 界 秩 序 の 維 持 特 にロシアや 中 国 という 大 国 の 挑 戦 への 対 応 を 困 難 にしているという 認 識 を 議 会 に 強 く 訴 える 意 味 合 いもあるのである 米 国 は 冷 戦 後 しばらく 唯 一 の 比 類 なき 超 大 国 であっ た ソ 連 崩 壊 で 経 済 の 低 迷 にあえぎ 存 在 感 も 希 薄 になった ロシア およびひたすら 繁 栄 を 追 求 する 中 国 は 存 在 しても ともに 脅 威 と 呼 べるほどの 実 力 を 持 ち 合 わせてはいなかっ た しかし ブッシュ 大 統 領 登 場 直 後 の 9.11 を 機 に 対 テロ 戦 争 が 始 まり 超 大 国 としての 存 在 は 揺 らぎ 始 めた 特 に その 後 のアフガニスタンからイラク 侵 攻 に 至 る 失 敗 が 米 国 のリーダーシップに 大 きな 陰 を 投 げかけた これに 対 して オバマ 大 統 領 は 初 の 黒 人 大 統 領 の 登 場 という 大 変 化 とと もに 対 テロ 戦 争 に 終 止 符 を 打 ち 米 国 に 再 び 繁 栄 と 安 定 をもたらすかのような 期 待 感 を 持 たせた 核 廃 絶 でノーベ ル 平 和 賞 を 受 賞 した 頃 がまさにピークであった しかし テ ロとの 決 別 宣 言 が 空 手 形 だと 分 かり 軍 事 力 行 使 を 過 度 に 厭 うことで 弱 腰 に 見 え さらに 二 期 目 の 中 間 選 挙 後 は 政 治 的 混 乱 も 経 験 した これを 踏 まえ ブッシュ 大 統 領 からオバマ 大 統 領 に 至 る 間 に 米 国 の 安 全 保 障 認 識 がどのように 変 化 したか 眺 めた い 図 表 4 は この 間 の 戦 略 3 文 書 の 発 表 時 期 と 脅 威 認 識 の 推 移 を 整 理 したものである 大 きな 流 れとして 9.11 以 降 10 年 余 テロや 大 量 破 壊 兵 器 を 脅 威 として 認 識 する のが 一 般 的 で ロシアや 中 国 など 大 国 に 脅 威 の 用 語 を 使 う ことはなかった それが 2015 年 に 入 り NSS2015 で 変 わ り 始 め その 後 NMS2015 で 大 きく 変 わった 子 細 に 見 ると 2013 年 末 にウクライナ 問 題 が 浮 上 そ の 後 2014 年 2 月 のクリミア 侵 攻 へつながったが それ でも 2014 年 3 月 に 発 表 された QDR2014 は 様 子 見 のため かロシアをリスクと 懸 念 しつつも 脅 威 として 認 定 することはな かった 脅 威 の 認 定 は 制 裁 で 翻 意 を 促 したにもかかわ らずハイブリッド 紛 争 による 脅 威 を 確 認 した 2015 年 2 月 の NSS2015 からである そして 7 月 の NMS2015 で 中 国 を 含 む 両 大 国 を 深 刻 な 懸 念 と 認 めるに 至 った 米 国 にとって 中 国 の 脅 威 とは 国 際 公 共 財 としての 南 シナ 海 や 東 シナ 海 で 航 海 ( 空 ) の 自 由 を 侵 害 すること 接 近 阻 止 領 域 拒 否 (Anti-Access / Area Denial : A2/AD) 2 ロシアのウクライナ 侵 攻 で 初 めて 使 用 された 用 語 特 殊 部 隊 ( 正 規 軍 ) や 民 兵 を 使 い さらに 情 報 操 作 宣 伝 工 作 政 治 経 済 工 作 などのあらゆる 手 段 も 併 用 する 新 しい 紛 争 形 態 3 紛 争 の 連 続 性 を 認 識 した 上 で 3 つの 軍 事 目 標 : 1 国 家 主 体 の 敵 の 抑 止 拒 否 および 撃 破 2 暴 力 的 過 激 組 織 の 混 乱 弱 体 化 および 撃 破 3 同 盟 国 友 好 国 のグローバルネットワークの 強 化 からなる 統 合 アプローチが 必 要 だと 提 唱 している

戦 略 4 で 第 一 列 島 線 や 第 二 列 島 線 を 支 配 下 に 置 くこと つまり 戦 後 の 世 界 秩 序 侵 害 を 意 味 する また 相 互 の 警 戒 心 から 過 度 の 接 近 をためらっていた 中 国 とロシアが ウ クライナ 問 題 を 機 に 経 済 と 安 全 保 障 の 両 面 で 接 近 し 始 め たことも 米 国 の 脅 威 認 識 の 変 化 に 影 響 している このような 環 境 にあって NMS2015 は 次 の 特 徴 も 見 せる それは 国 家 主 体 の 敵 の 抑 止 拒 否 および 撃 破 暴 力 的 過 激 組 織 の 混 乱 弱 体 化 および 撃 破 同 盟 国 友 好 国 の 世 界 的 なネットワークの 強 化 ならびに グロー バルな 統 合 作 戦 の 推 進 を 強 調 していることである ここで は しばらく 見 ることのなかった 国 家 主 体 特 に 大 国 の 脅 威 を 可 能 性 は 低 いとしつつも 重 要 度 から 抑 止 拒 否 および 撃 破 の 対 象 に 入 れ グローバルな 統 合 作 戦 の 項 目 で 核 抑 止 を 懸 念 し さらに 米 国 自 身 の 力 不 足 から 同 図 表 4 戦 略 3 文 書 の 脅 威 認 識 時 期 2015.7 2015.2 2014.3 2012.1 2011.2 2010.5 2010.2 2008.6 政 権 オバマ 二 期 オバマ 一 期 ブッシュ 文 安 保 戦 略 NSS NSS 書 国 防 戦 略 QDR DSG QDR NDS 名 軍 事 戦 略 NMS NMS 非 国 家 中 国 深 刻 協 調 協 力 協 力 協 力 協 力 懸 念 と 注 視 と 競 争 協 力 と 懸 念 と 監 視 と 疑 義 監 視 脅 協 力 協 力 ロシア 威 同 上 侵 略 リスク 関 与 協 力 協 力 と 挑 戦 と 懸 念 イラン 同 上 懸 念 対 北 朝 鮮 同 上 象 WMD WMD WMD WMD WMD WMD WMD 破 滅 的 テロ テロ テロ テロ テロ テロ テロ 技 術 その 他 宇 宙 宇 宙 宇 宙 宇 宙 宇 宙 宇 宙 宇 宙 サイバー サイバー 気 候 サイバー サイバー サイバー サイバー サイバー 伝 染 病 注 :WMD= 大 量 破 壊 兵 器 盟 国 友 好 国 への 依 存 を 強 調 している つまり 脅 威 の 拡 散 と 大 規 模 化 および 自 国 の 能 力 の 制 約 を 同 盟 国 友 好 国 への 依 存 と 新 技 術 開 発 による 将 来 能 力 の 向 上 で 補 おうとす る 構 図 である 概 して 戦 略 文 書 は 戦 争 遂 行 重 視 か 将 来 投 資 重 視 かで 性 格 付 けされるが その 意 味 で NMS2015 は 将 来 投 資 型 である つまり 将 来 に 向 けた 投 資 を 早 期 に 行 うことで 対 処 態 勢 を 構 築 したいと 提 案 しているのである 米 国 は 中 国 を 可 愛 い 中 国 頼 りになる 中 国 儲 か る 中 国 と 期 待 を 込 めて 眺 める 傾 向 にあった ところが 中 国 は 軍 事 科 学 院 の 戦 略 評 価 2011 2012 2013 5 そして 国 務 院 による 国 防 白 書 2015 へとつながる 一 連 の 発 表 で 平 和 志 向 の 表 現 から 強 さへの 自 信 を 背 景 にした 本 音 の 軍 事 戦 略 をあからさまにし 始 めた 特 に 戦 略 評 価 2013 は 図 表 5 に 示 すように 克 服 すべき 対 日 障 害 が 釣 魚 島 ( 尖 閣 諸 島 ) に 限 らず 第 一 列 島 線 特 に 宮 古 海 峡 通 過 そして 日 米 同 盟 にあることを 素 直 に 認 めている 興 味 深 いことに 国 防 白 書 2015 は 国 防 全 体 をあま ねく 広 く 概 説 した 従 来 の 国 防 白 書 と 異 なり 中 国 が 軍 事 戦 略 を 開 示 しないとの 外 国 からの 批 判 に 応 える 形 で 軍 事 戦 略 に 特 記 して 記 述 するようになった その 意 味 で 国 防 費 な どのデータを 開 示 せず 軍 事 科 学 院 から 非 公 式 の 形 で 本 音 の 軍 事 戦 略 を 観 測 気 球 として 打 ち 上 げ 各 国 の 反 応 を 見 た 3 年 間 の 成 果 を 巧 みに 国 防 白 書 2015 に 反 映 する 形 をとった 逆 に 軍 事 戦 略 目 標 を 比 較 的 曖 昧 に 表 現 した 白 書 の 真 の 意 味 は 戦 略 評 価 2013 に 具 体 的 に 表 現 されて いる これらを 通 じ 南 シナ 海 や 東 シナ 海 そしてサイバー 領 域 で 米 国 との 意 見 の 相 違 が 埋 め 難 いとする 中 国 を 見 るに 及 び 米 国 は 対 中 期 待 感 を 大 きく 揺 るがせたと 考 えられる この 状 況 を 米 国 がいかに 見 ているかを 2015 年 2 月 発 刊 の 国 防 総 省 出 身 の 中 国 専 門 家 ピルズベリーの 著 作 100 年 マラソン は 実 にうまく 表 現 している そこでは 中 国 に 対 する 関 与 政 策 は 対 米 協 力 をもたらす 中 国 は 民 主 主 義 へ 向 っている 中 国 は 国 家 として 弱 体 中 国 は 米 国 のよ うになりたいと 願 っている 中 国 のタカ 派 は 弱 い という 長 い 間 に 培 われた 想 定 がすべて 錯 誤 だったと 断 じている つまり 米 国 は 建 設 的 関 与 によって 中 国 を 支 援 し 中 国 の 根 幹 を 強 く 豊 かにすれば 国 際 社 会 への 参 加 や 協 図 表 5 中 国 の 戦 略 評 価 2013 に 見 る 人 民 解 放 軍 の 考 え 方 1 海 を 経 て 6 カ 国 と 向 かい 合 っている 1 米 国 の 軍 事 的 存 在 と ( 日 本 韓 国 フィリピン マレーシア 同 盟 関 係 インドネシア ブルネイ) 2 米 軍 艦 船 と 航 空 機 が 2 釣 魚 島 ( 尖 閣 諸 島 ) 南 シナ 海 の 島 排 他 的 経 済 水 域 に 接 嶼 でも 争 議 が 日 増 しに 突 出 近 して 偵 察 することの 3 西 太 平 洋 の 第 一 列 島 線 を 通 過 しな 合 法 性 についての 米 ければ 商 船 も 軍 用 船 も 大 洋 に 出 ら 中 の 意 見 の 相 違 は 埋 れない( 宮 古 海 峡 バシー 海 峡 ) め 難 い 1 釣 魚 島 ( 経 済 的 利 益 + 大 陸 棚 の 確 保 ) 2 第 一 列 島 ( 沖 縄 列 島 ) 特 に( 宮 古 ) 海 峡 通 過 3 米 軍 / 日 米 同 盟 4 中 国 の 戦 略 で 主 に 第 一 列 島 線 ( 日 本 列 島 沖 縄 諸 島 台 湾 フィリピン マレーシアを 結 ぶ 線 ) の 軍 事 要 点 に 米 軍 を 接 近 させず (A2) 第 一 列 島 線 内 での 活 動 を 拒 否 する (AD) というもの 5 中 国 軍 事 科 学 院 国 防 政 策 研 究 中 心 のホームページには 戦 略 評 価 2011 2012 2013 とともに 国 防 白 書 2012 中 国 武 装 力 量 的 多 样 化 运 用 など 過 去 の 国 防 白 書 が 学 術 成 果 として 掲 載 されている (2015 年 8 月 15 日 検 索 ) http://www.ams.ac.cn/portal/security/indexmain!gfzcyjzx.action?groupid=b72ee305-b399-4d0b-8fb4-4e9b62c9a54f

力 を 促 し 西 側 に 同 調 すると 考 え この 関 与 政 策 を 政 権 8 代 にわたり 何 十 年 も 続 けてきたが 全 て 失 敗 で 対 中 失 望 感 につながったというのである この 民 間 レベルでいわれて きた 考 えを NMS2015 が 初 めて 国 家 として 認 めたことになる しかし 力 が 強 くなり 存 在 感 のますます 高 まる 中 国 を 抜 きに 世 界 秩 序 の 維 持 ができないことも 十 分 認 識 しており 今 後 は 基 本 政 策 を 関 与 に 置 き 脅 威 としても 認 識 しつつ 力 で 関 与 を 促 す 軍 経 分 離 あるいは 政 経 分 離 政 策 へと 移 行 することになりそうだ 最 近 使 われるようになったフ レンドとエネミーの 複 合 語 フレネミー 中 国 はそれを 端 的 に 表 している このことは 今 後 の 両 国 間 交 渉 に 裏 チャネル や 裏 取 引 が 使 われやすくなることを 意 味 するかもしれない 対 中 軍 事 戦 略 を 強 硬 策 に 転 じようとしても サラミスライス 6 のように 小 刻 みに 戦 略 や 戦 術 を 繰 り 出 す 中 国 に 有 効 な 対 抗 手 段 が 見 つからない というのが 米 国 の 本 音 だろう 対 決 し しかも 有 利 に 進 められる 可 能 性 は 予 算 の 強 制 削 減 で 対 立 する 政 権 と 議 会 が 2016 年 度 予 算 で 折 り 合 えるか どうか つまり 国 防 予 算 で 合 意 して 将 来 の 軍 事 力 投 資 に 踏 み 切 ることができるかどうかにかかっている 米 議 会 は 図 表 6 に 示 すように 2013 年 度 以 来 国 防 予 算 を 強 制 削 減 し 続 けている 2015 年 8 月 現 在 は 2016 年 度 大 統 領 提 案 予 算 を 審 議 中 だが これに 議 会 が 決 めた 国 防 予 算 の 上 限 を 360 億 ドル 上 回 る 5,850 億 ドルが 組 み 込 まれて いる つまり この 予 算 は 強 制 削 減 の 取 り 扱 いとともに 対 中 軍 事 戦 略 を 強 硬 策 に 転 じられるかどうかのリトマス 試 験 紙 に なっているのである 裏 付 けは 2014 年 9 月 に 国 防 総 省 が 公 表 した 国 防 イノベーションイニシアチブ (Defense Innovation Initiative : DII) の 研 究 開 発 プログラムから 生 まれる 最 先 端 技 術 が 将 来 の 対 中 軍 事 戦 略 を 可 能 にするかどうかにある これは 相 殺 戦 略 ( 後 述 ) ともいわれ 米 国 の 軍 事 技 術 優 位 が 中 露 の 技 術 革 新 と 米 国 防 予 算 の 強 制 削 減 で 揺 らいでい る との 認 識 に 立 ち 中 国 の A2/AD を 成 立 させないほど の 革 新 技 術 への 投 資 を 通 じて 中 国 を 追 随 させない を 狙 いにするものである 従 来 の エアシーバトル 概 念 7 をさ らに 発 展 させ 追 随 できないほどの 新 技 術 で 対 抗 しようとす る 構 想 だが いまだ 資 金 投 与 されていないので いまは 戦 略 としての 可 能 性 を 見 極 める 段 階 でしかない ここで 相 殺 戦 略 の 説 明 をしたい 米 国 には 過 去 2 回 の 相 殺 戦 略 の 成 功 体 験 がある いずれもソ 連 に 対 するもの で 1 回 目 は 1950 年 代 のアイゼンハワー 大 統 領 による ソ 連 の 強 大 な 通 常 戦 力 に 対 して 米 国 のみが 独 占 していた 核 兵 器 で 対 抗 する ニュールック ( 大 量 報 復 戦 略 ) そし て 2 回 目 は 1970 年 代 の 米 ソの 核 パリティ 時 代 に 圧 倒 的 なソ 連 の 機 甲 戦 力 による 通 常 攻 撃 が 核 戦 争 へ 拡 大 するの を 防 ぐため 精 密 誘 導 兵 器 を 駆 使 してこれを 阻 止 する エア ランドバトル であった ともに 非 対 称 な 手 段 で 相 殺 しよ うとするもので 特 に 2 回 目 は レーガン 大 統 領 の 戦 略 防 衛 構 想 (Strategic Defense Initiative : SDI 俗 にスター ウォーズ 戦 争 ) となってソ 連 崩 壊 につながったと 信 じられ ている それがいま 第 三 次 相 殺 戦 略 として 復 活 しつつある つまり 飛 行 機 に 飛 行 機 核 に 核 のような 同 種 兵 器 でなく 非 対 称 型 の 最 先 端 の 技 術 兵 器 を 開 発 配 備 することで 軍 事 的 財 政 的 に 対 抗 を 困 難 にし 敵 を 圧 倒 しようとする 米 国 の 新 技 術 に 注 目 する 戦 略 である 統 合 参 謀 本 部 は 2016 会 計 年 度 大 統 領 予 算 案 を 議 会 提 出 する 直 前 の 2015 年 1 月 従 来 進 めてきた エアシーバトル 概 念 を 発 展 的 に 解 消 し グローバルコモンズ 8 でのアクセス 機 動 統 合 概 念 (Joint Concept for Access and Maneuver in the Global Commons : JAM-GC) をスタートさせた 結 果 DII という 構 想 の 中 核 に JAM-GC が 置 かれ その 一 部 が 2016 年 度 国 防 予 算 要 求 に 盛 り 込 まれたわけである 細 部 は 2015 年 秋 の 予 算 成 立 直 前 に 公 表 されることに なっているが 提 案 予 算 には 無 人 水 中 能 力 高 速 攻 撃 兵 器 レールガン 高 エネルギーレーザなどの 新 しい 研 究 開 発 プログラムが 組 み 込 まれている いまだつまびらかに なっていないので 国 防 総 省 に 極 めて 近 い 研 究 所 戦 略 予 算 評 価 センター のマーティネージ 研 究 員 が 発 表 した 新 しい 相 殺 戦 略 に 向 かって-グローバル 戦 力 投 射 能 力 を 復 6 サラミソーセージを 少 しずつ 切 るように その 一 つずつは 戦 争 原 因 にならないが 時 間 をかけることで 大 きな 戦 略 的 変 化 になる 小 さな 行 動 のゆっくりした 積 み 重 ね 詳 しく は 筆 者 論 文 ゆっくり 真 綿 で 首 を 絞 めるように 攻 めてくる 中 国 2014.9.8 JB Press 参 照 (2015 年 8 月 15 日 検 索 ) http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41630 7 中 国 の A2/AD に 対 抗 するため 海 空 戦 力 を 主 体 に 第 一 列 島 線 を 確 保 さらにその 内 側 においても 中 国 軍 を 圧 倒 しようとする 米 軍 の 作 戦 概 念 8 海 洋 宇 宙 サイバーなど 世 界 が 共 通 して 利 用 すべき 領 域 で 国 際 公 共 財 ともいわれる ここでは 南 シナ 海 や 東 シナ 海 およびその 上 空 を 意 味

(10 億 ドル) 750 500 図 表 6 米 国 防 予 算 の 推 移 と 2016 年 予 算 要 求 2013 年 予 算 は6,140 億 ドルから5,780 億 ドル に 強 制 削 減 さらにその 後 の 予 算 に 上 限 が 課 され 低 迷 している 601 534 468479 437 2016 年 予 算 は 上 限 360 億 ドル 超 える 基 本 予 算 666666 691 687 5,340 億 ドル( 総 額 5,850 645 614 億 ドル)を 要 求 578 581 560 585574 583591 597 元 するため 米 国 の 長 期 優 位 を 拡 充 - 9 を 参 考 に 考 えたい 316 345 250 彼 はその 後 米 議 会 の 証 言 台 に 立 ったので その 意 味 か その 他 海 外 遠 征 予 算 らも 評 価 に 値 する 内 容 である 基 本 予 算 提 案 は 米 軍 の 前 方 展 開 基 地 と 宇 宙 配 備 能 力 への 依 0 2001 2005 2010 2015 2020 存 を 低 減 し 予 算 節 減 のため 新 旧 能 力 を 組 み 合 わせ 拒 ( 会 計 年 度 ) 否 的 懲 罰 的 抑 止 を 重 視 し ライバルに 長 期 コストを 賦 課 し 地 理 的 優 位 と 同 盟 の 利 を 活 用 する ため 1 無 人 シス テムと 自 動 化 2 航 空 戦 力 の 航 続 距 離 の 延 伸 3 航 空 戦 力 の 低 視 認 化 4 海 中 戦 能 力 の 強 化 5 複 雑 システム 工 出 所 : 米 国 防 総 省 公 表 資 料 をもとに 筆 者 作 成 襲 し 強 調 すべき 技 術 分 野 として 1 位 置 評 定 航 法 時 間 の 正 確 性 2 高 速 攻 撃 兵 器 3 航 空 宇 宙 のイノベー ユーロ 圏 中 国 インド ションイニシアチブ 4レールガン 5 高 エネルギーレー 学 と 統 合 の 5 分 野 を 重 視 した 軍 事 技 術 に 投 資 すべきだと750 している これらは 前 述 の 大 統 領 提 案 予 算 に 組 み 込 まれ ザを 挙 げた マーティネージの 提 案 も 新 国 防 長 官 の 議 会 証 言 も 大 筋 において 重 なっている た 装 備 研 究 とも 符 合 する カーター 新 国 防 長 官 も 3 月 18 日 の 2016 会 計 年 度 国 500 問 題 は DII が 膨 大 な 資 金 を 要 す 現 段 階 で 可 能 性 が 見 極 められない 新 技 術 に 依 存 しているため いまだ 戦 略 に 防 予 算 の 議 会 説 明 で ヘーゲル 前 長 官 が 始 めた DII を 踏 250 なり 得 ていないことである NMS2015 は 同 盟 国 友 好 国 の 世 界 的 なネットワーク の 強 化 を 強 く 打 ち 出 している 期 待 する 国 家 関 係 として 豪 州 日 本 韓 国 フィリピンおよびタイとの 同 盟 インド との 安 全 保 障 関 係 の 深 化 そしてニュージーランド シン ガポール インドネシア マレーシア ベトナムおよびバン グラデシュとの 友 好 関 係 を 挙 げている 東 アジアに 注 目 す れば 必 然 的 に 豪 州 と 日 本 そして 地 理 的 条 件 からフィ リピンが 柱 になる とりわけ 日 本 に 対 する 期 待 は 安 保 法 制 の 成 立 や 防 衛 力 への 投 資 を 含 め 大 きい 安 倍 政 権 も 米 国 同 様 に 力 の 伴 わない 対 話 では 中 国 を 抑 止 できないと 考 えている 中 国 は 南 西 諸 島 を 通 過 す る 海 軍 艦 艇 や 航 空 機 あるいはそれらによる 軍 事 演 習 も 活 発 化 している その 結 果 自 衛 隊 による 第 一 列 島 線 の 防 御 態 勢 強 化 で 対 応 することになった 自 衛 隊 は 平 成 26 年 度 以 降 の 中 期 防 衛 力 整 備 計 画 で 鹿 児 島 から 与 那 国 島 に 至 る 島 嶼 に 7 個 の 陸 上 基 地 を 新 設 監 視 部 隊 の 配 置 や 地 対 艦 ミサイル 地 対 空 ミサイルを 配 備 するとともに 対 潜 水 艦 能 力 の 高 い 海 上 戦 力 航 空 阻 止 可 能 な 航 空 戦 力 の 整 備 をすると 決 めた つまり 米 国 の エ アシーバトル 概 念 を 南 西 諸 島 のチェーン 化 で 補 完 するわ 0 けで 日 米 の 戦 略 が 吻 合 しつつあることを 意 味 する 将 来 ますます 軍 事 的 に 強 大 化 し それを 背 景 に 強 硬 になる 気 配 の 中 国 に 対 し 日 米 が 拒 否 的 抑 止 10 つまり 侵 略 してもそれを 拒 否 できる 力 が 存 在 する ことに 注 力 し 必 要 なら 米 国 による 懲 罰 的 抑 止 でそれを 思 いとどまらせ る 態 勢 を 構 築 する 方 向 へと 進 むことになる しかし 狙 いは 対 抗 や 脅 威 をあおることにあるのでなく 強 く 力 を 信 奉 し サラミスライスのように 現 状 変 更 を 求 め 続 ける 中 国 に 対 し 安 全 保 障 のジレンマ 11 に 陥 らぬ 配 慮 をしつつ 軍 事 的 圧 力 を 後 ろ 盾 に 交 渉 の 基 盤 構 築 を 目 指 すことにある それでもこの 対 抗 手 段 の 実 効 性 に 課 題 は 残 る それは 中 国 が 活 動 を 活 発 化 している 南 シナ 海 正 面 を 米 国 がいか なる 同 盟 国 や 友 好 国 と 抑 止 するかである 南 シナ 海 は 東 シ ナ 海 と 違 って 関 係 国 が 多 く 一 つにまとめるのは 容 易 で ない 島 々の 間 には 抜 け 道 も 多 い それを 乗 り 越 える 手 段 が 深 海 や 航 空 宇 宙 を 技 術 で 制 する DII あるいは 第 三 次 相 殺 戦 略 という 位 置 付 けになる そして その 行 方 を 占 う 最 初 が 米 国 における 今 秋 の DII や JAM-GC の 細 部 発 表 と 2016 会 計 年 度 予 算 審 議 の 動 向 になる 9 論 文 および 議 会 証 言 は 次 のサイトから 得 られる (2015 年 8 月 15 日 検 索 ) http://csbaonline.org/publications/2014/10/toward-a-new-offset-strategy-exploiting-us-long-term-advantages-to-restore-u-s-global-power-projection-capability/ http://csbaonline.org/publications/2014/12/the-role-of-maritime-and-air-power-in-dods-third-offset-strategy/ 10 抑 止 は 拒 否 的 抑 止 と 懲 罰 的 抑 止 からなる 前 者 は 攻 撃 を 阻 止 する 能 力 の 保 有 により 目 標 達 成 の 可 能 性 に 関 する 計 算 に 働 きかけ 攻 撃 を 断 念 させ 後 者 は さらに 耐 え 難 い 打 撃 を 加 えるとの 威 嚇 により 敵 のコスト 計 算 に 働 きかけ 攻 撃 を 断 念 させる 11 自 国 の 安 全 を 高 めようと 意 図 した 軍 事 力 増 強 が 相 手 国 にも 同 じ 行 動 を 促 し 双 方 欲 しないにもかかわらず 結 果 的 に 軍 事 衝 突 につながる 緊 張 の 連 鎖 反 応