稲 城 市 介 護 支 援 ボランティア 制 度 厚 生 労 働 省 の 認 可 を 受 けた 有 償 ボランティア 制 度 介 護 支 援 ボランティア 評 価 ポ イント 転 換 交 付 金 を 交 付 する 2007 年 5 月 導 入 が 決 定 同 9 月 より 運 用 開 始 ( 稲 城 市 は 日 本 で 初 めてこの 制 度 を 導 入 した 行 政 区 ) 背 景 急 激 な 高 齢 化 社 会 への 移 行 ( 団 塊 の 世 代 が 高 齢 化 を 迎 える 時 期 ) 介 護 給 付 費 が 増 加 の 傾 向 高 騰 する 介 護 保 険 料 (3,000 円 3,300 円 4,400 円 )への 対 応 市 民 の 共 同 連 帯 の 理 念 ( ベットタウンとしての 都 市 における 問 題 ) 制 度 の 概 要 高 齢 者 の 介 護 支 援 ボランティア 活 動 実 績 を 評 価 したうえで 評 価 ポイントを 付 与 し 当 該 高 齢 者 の 申 出 により 当 該 ポイントを 換 金 した 介 護 保 険 ボランティア 評 価 ポ イント 転 換 交 付 金 を 交 付 する 制 度 ( 一 定 の 社 会 参 加 をした 者 に 対 し 活 動 実 績 に 応 じ 実 質 的 に 保 険 料 負 担 を 軽 減 するもの ) * 施 策 への 考 え* 1 高 齢 者 自 身 の 介 護 予 防 に 繋 がる 社 会 参 加 活 動 2 元 気 な 高 齢 者 による 要 介 護 ( 稲 城 市 人 口 84,543 人 高 齢 化 14,119 人 16.7% 要 介 護 認 定 を 受 けている 者 1,800 人 12~13% 9 割 の 方 はただ 介 護 保 険 料 を 払 っているだけ 年 々 介 護 給 付 費 が 増 加 介 護 保 険 料 の 増 加 に 繋 がりかねない 保 険 料 の 還 元 計 画 ともいうべき 制 度 目 的 高 齢 者 がこのボランティア 活 動 を 通 じて 地 域 貢 献 することを 促 す 高 齢 者 自 身 の 社 会 参 加 活 動 を 通 じた 介 護 予 防 を 推 進 する 市 民 の 共 同 連 帯 の 理 念 に 基 づき いきいきとした 地 域 社 会 となること 内 容 対 象 者 稲 城 市 に 在 住 65 才 以 上 の 方 ( 健 康 に 方 心 配 のない 方 ) 管 理 機 関 社 会 福 祉 協 議 会 ( 手 帳 の 交 付 評 価 ポイントの 管 理 付 与 等 ) ( 活 動 実 績 把 握 の 方 法 介 護 支 援 ボランティア 手 帳 に 活 動 確 認 スタンプを 押 印 )
利 用 の 流 れ 1. ボランティア 登 録 社 会 福 祉 協 議 会 へ 登 録 申 請 をする 介 護 支 援 ボランティア 手 帳 = 健 康 に 心 配 なし 手 帳 が 交 付 される 2. ボランティア 活 動 指 定 されている 施 設 や 団 体 でボランティア 活 動 をする ( 社 会 福 祉 協 議 会 に 相 談 施 設 や 体 の 依 頼 に 応 じて ) * 在 宅 高 齢 者 に 向 けの 支 援 (ボランティア)は 現 在 ごみ 出 しなど (1 週 間 のごみ 出 しで1スタンプ 社 会 福 祉 協 議 会 にてスタンプの 押 印 ) 介 護 支 援 ボランティアの 対 象 となる 事 業 及 び 活 動 の 指 定 条 件 1. 稲 城 市 内 の 施 設 又 は 場 所 における 活 動 であること 2. 介 護 保 険 事 業 に 関 する 活 動 であること 3.ホームヘルプサービスで 行 うべき 業 務 の 代 替 でないこと 4. 事 業 所 等 が 本 来 行 うべき 事 業 の 代 替 でないこと 5. 活 動 の 結 果 一 定 の 介 護 予 防 の 効 果 が 見 込 まれること 受 入 機 関 がこの 指 定 を 受 けようとするときは 市 長 へ 申 請 指 定 の 判 断 は 市 長 にある ( 指 定 の 取 り 消 しも 含 む) 活 動 内 容 (1) レクレーション 等 の 指 導 参 加 支 援 (2) お 茶 出 し 食 堂 内 の 配 膳 下 膳 などの 補 助 (3) 喫 茶 などの 運 営 補 助 (4) 散 歩 外 出 館 内 移 動 の 補 助 (5) 行 事 の 手 伝 い( 模 擬 店 会 場 設 営 利 用 者 の 移 動 補 助 芸 能 披 露 など) (6) 話 し 相 手 (7) その 他 施 設 職 員 とともに 行 う 軽 微 かつ 補 助 的 な 活 動 (8) その 他 (ごみ 出 しなどの 在 宅 に 向 けたちょっとしたボランティア)new! 活 動 内 容 に 関 してはそれまでどのようなボランティア 活 動 がなされてきたか などの 聞 き 取 りを 行 ってアウトラインを 決 めた 在 宅 向 けのボランティアは 当 初 していなかったが ボランティアからの 提 案 で 行 うようになった ボランティア 活 動 と 受 入 施 設 ( 団 体 )の 実 例 デイサービス 利 用 者 への 昼 食 の 盛 り 付 け 配 膳, 下 膳 / ケアハウス 筋 力 向 上 トレーニング 教 室 での 見 守 り 号 令 等 / 老 人 保 健 施 設 等 小 物 作 り 等 の 指 導 や 話 し 相 手 / 特 別 養 護 老 人 ホーム 裁 縫 ボランティア 乾 いた 洗 濯 物 の 整 理 / 特 別 養 護 老 人 ホーム 小 物 作 りの 指 導 やレクレーションの 指 導 / ふれあいセンター お 誕 生 会 の 会 食 会 の 盛 り 付 け 配 膳 等 / NPO 法 人
3. スタンプの 獲 得 ボランティア 活 動 をしたら その 都 度 活 動 した 施 設 や 団 体 に 手 帳 を 提 示 し スタンプを 押 してもらう ( 1 時 間 の 活 動 で1スタンプ 上 限 1 日 2スタンプ) ごみ 出 しは1 週 間 して1スタンプ 社 会 福 祉 協 議 会 にて 押 印 4.ポイントへの 変 換 * 集 めたスタンプを 評 価 ポイントに 変 える 手 帳 を 社 会 福 祉 協 議 会 に 提 示 し 前 年 度 に 集 めたスタンプをポイントに 変 える( 翌 年 4 月 以 降 ) スタンプの 数 受 け 取 れる 評 価 ポイント 10から19まで 20から29まで 30から39まで 40から49まで 1,000ポイント 2,000ポイント 3,000ポイント 4,000ポイント 50 以 上 5,000ポイント 活 動 実 績 及 び 評 価 ポイントは 第 3 者 へ 譲 渡 することはできない *ポイントの 持 ち 越 し 2 年 は 持 ち 越 しが 可 活 動 ポイント 数 及 び 差 し 引 き 残 高 ポイント 数 は 当 該 付 与 の 日 から 介 護 ボランティア 制 度 の 廃 止 の 日 後 2 年 を 経 過 する 日 まで 継 続 的 に 管 理 す るものとする 5.ポイント 活 用 の 申 し 出 と 交 付 金 の 受 け 取 り 介 護 支 援 ボランティア 活 動 評 価 ポイント 活 用 申 し 出 書 に 記 入 し 市 役 所 ( 又 は 出 張 所 ) 社 会 福 祉 協 議 会 に 提 出 ( 市 役 所 にて 介 護 保 険 料 の 未 納 滞 納 がないかを 確 認 後 ) 社 会 福 祉 協 議 会 が 申 請 された 口 座 にポイントに 応 じた 交 付 金 を 振 り 込 む ( 1ポイントが1 円 の 換 算 ) 実 施 状 況 1 介 護 支 援 ボランティア 登 録 者 数 平 成 22 年 3 月 31 日 現 在 登 録 者 は381 人 ( うち 昨 年 度 末 の 登 録 者 数 は 299 人 今 年 度 新 規 登 録 者 82 名 転 出 や 死 亡 による 資 格 喪 失 者 は8 名 )
年 齢 区 分 ( 才 ) 登 録 者 の 男 女 別 年 齢 構 成 ( 平 成 22 年 3 月 31 日 現 在 ) 男 性 女 性 全 体 人 数 割 合 人 数 割 合 人 数 割 合 65~69 24 人 6 3% 99 人 26 0% 128 人 32 3% 70~74 28 人 7 4% 107 人 28 1% 135 人 35 5% 75~79 24 人 6 3% 60 人 15 7% 84 人 22 0% 80~84 4 人 1 0% 22 人 5 8% 26 人 6 8% 85~ 2 人 0 5% 11 人 2 9% 13 人 3 4% 合 計 82 人 21 5% 299 人 78 5% 381 人 100% * 登 録 者 の 約 8 割 もが 女 性 である 女 性 は 個 人 だけでなく グループで 参 加 す る 場 合 もある 女 性 の 方 がボランティアをしやすい 内 容 それまでも 地 域 社 会 に 参 加 している などの 理 由 による 2 介 護 ボランティアの 評 価 ポイント 付 与 状 況 及 び 交 付 金 申 請 者 評 価 ポイント 申 請 者 * 平 成 21 年 度 登 録 者 (381 人 )のうち208 人 が 申 請 1,000ポイント 30 人 30,000ポイント 2,000ポイント 50 人 100,000ポイント 3,000ポイント 17 人 51,000ポイント 4,000ポイント 27 人 108,000ポイント 5,000ポイント 84 人 420,000ポイント 合 計 208 人 709,000ポイント 交 付 金 申 請 者 数 * 平 成 21 年 度 登 録 者 (381 人 ) 1,000ポイント(=1000 円 ) 29 人 29,000 円 1,000ポイント(=1000 円 ) 51 人 102,000 円 1,000ポイント(=1000 円 ) 17 人 51,000 円 1,000ポイント(=1000 円 ) 27 人 108,000 円 1,000ポイント(=1000 円 ) 83 人 415,000 円 合 計 207 人 705,000 円 * 本 年 度 獲 得 ポイントを 来 年 度 まで 持 ち 越 す 者 または 昨 年 度 持 ち 越 したポイ ントと 合 わせて 本 年 度 に 交 付 金 を 受 ける 者 などにより 評 価 ポイント 申 請 者 と 交 付 金 申 請 者 に 若 干 の 差 が 出 る
3 経 費 財 源 介 護 保 険 料 の 中 地 域 支 援 制 度 交 付 金 を 使 うことができる ( 国 の 制 度 として ) 管 理 機 関 への 委 託 費 1,104,458 円 ( 平 成 21 年 度 ) ( 交 付 金 705,000 円 を 含 む 事 務 用 消 耗 費 218,379 円 も 大 きい ) * 少 ない 手 数 料 (!?)で 社 会 福 祉 協 議 会 が 請 け 負 っていることがうかがえる 企 業 の 協 賛 東 京 ヴェルディの 協 賛 1,000ポイントを 獲 得 された 方 に 観 戦 ご 招 待 など 今 後 の 展 開 市 民 に 向 けてアンケートを 実 施 したり ボランティアの 受 入 機 関 等 意 見 交 換 会 を 行 うなど 問 題 点 の 洗 い 出 しなど 改 善 に 向 けた 努 力 をされている 今 後 ますます 登 録 者 が 増 加 することが 予 測 される 中 受 入 施 設 の 拡 大 など ボ ランティア 活 動 の 範 囲 拡 大 < 所 感 > 人 口 8 万 4 千 人 ほどの 市 がこの 政 策 を 施 行 したことによって 全 国 から 大 きな 注 目 を 浴 びている 視 察 に 訪 れる 件 数 の 多 さにも 驚 かされた この 施 策 を 実 現 させるためには 市 長 が 厚 生 労 働 省 に 介 護 支 援 ボランティア 控 除 創 設 を 千 代 田 区 とともに 提 案 したが 見 送 られても 尚 幾 度 となく 同 省 を 訪 れ 現 制 度 として 認 めていただけるようになったと 聞 いている 稲 城 市 の 石 川 市 長 の 手 腕 リーダーシップを 感 じる また 市 職 員 が 市 長 について 語 ると きの 様 子 から 市 長 を 尊 敬 し 稲 城 市 で 働 けることに 誇 りを 持 っているように 感 じられ 理 想 的 な 関 係 だと 思 った 交 付 金 を 出 すことによって 実 質 介 護 保 険 料 の 割 引 になるのではとの 議 論 も あるが 1 回 のボランティアに 参 加 するための 交 通 費 や 自 己 負 担 のボランティ ア 保 険 料 などを 考 えると 納 得 できる 活 動 内 容 の 例 を 見 ると この 位 なら 自 分 にもできそうだ と 思 える 感 じがして くるのではないだろうか そして そのことによって 地 域 へのデビューを 促 して いることは 大 きな 成 果 であろう この 制 度 の 登 録 者 の 男 女 比 を 見 ても 分 るように 女 性 の 方 が 参 加 しやすい 事 業 であることがうかがえる 退 職 後 の 男 性 の 地 域 社 会 への 参 加 を 促 す 手 法 な どは 工 夫 が 求 められる しかしながら シルバー 人 材 センターで 働 き 収 入 を 得 ることを 望 む 男 性 が 多 いことも 聞 く では どちらにも 属 さず 地 域 から 隔 離 されてしまう 方 のないよう 検 討 の 必 要 性 を 感 じた 大 津 市 も 以 前 議 会 で 質 問 があった 際 に 執 行 部 が 検 討 された 経 緯 がある 視 察 させていただき 大 津 市 で 導 入 するには 幾 つかの 問 題 点 現 在 ボランテ
ィアをして 下 さっている 方 々との 問 題 ボランティア 保 険 の 問 題 も 含 む 市 域 が 南 北 に 細 長 いことによる 窓 口 一 本 化 の 難 しさなどを 改 めて 感 じた この 制 度 において 実 施 されている 八 王 子 市 のように ポイントを 商 品 ( 道 の 駅 の 販 売 品 )などに 交 換 できるというシステムの 方 が 大 津 市 には 馴 染 むような 気 もした