新春の京都医療センターに音楽と医療の大輪の花が咲きました 特別講演 音楽の本質に基づいた医療へのアプ ている報告をされました 京都医療センター神経 ローチ ではサウンドクリエーターの井出祐昭氏をお 内科科長 中村道三先生は 当院の神経内科外来 迎えし 病院や 建築での音環境 電気自動車やロ 音楽療法が6年目を迎え 自由診療になってからも ボットに適する音作り そしてこれまでに作られた新 患者さんのニーズに変化がないこと 代替療法とし 宿駅や渋谷駅の発車ベルの音などを実際の映像 て需要がある現状をお話しされました 討議は 音 音を交えお話しいただきました 心に残ったのは新宿 楽での効果や 認知症診療での重症患者への効 駅です 発車ベルの行き着いた音が 除夜の鐘 とい 果 薬とのタイミングなど活発な意見が交わされまし 2015年を迎えた10日 11日に当院副院長 塚原徹也先生大会長のもと日本音楽医療研究会 う発想から 18 番線までが一斉に鳴っても 鐘の音 た これから認知症人口 500 万人を迎える社会で 第8回学術集会が開催されました のように倍音効果で邪魔せず 人に与える不快感が の有効な代替療法となりうるべく期待も大きいこと ないように考えている ということでした 新宿駅ホー を感じました Japan Society of Music and Medicine 新春の京都医療センターに 音楽と医療の大輪の花が咲きました 音楽療法 飯塚 三枝子 日本音楽医療研究会は 音や音楽が人の心身にど など声が出ました その合間に当院での音楽療法の ムで立ち止まり発車ベルに耳を集中し聞いてみたいと 音楽療法を総合病院で取入れている所は非常に少 のような影響を与え どのように活用することで患者さ あり方も紹介し 充実した時間となりました 思います 講演の次の日は清水寺ライトアップでの音 なく 今回全国から集う音楽療法士にあっては病院での んに還元できるかを医療システムの中で医師や他の医 3 特別講演 認知症患者の心と音楽 では東京女 響作成ミーティングと京都でもご活躍です 音楽療法を希望し模索し努力している方も多くいます 療スタッフと連携し そのシステム作りや普及を目的と 子医大名誉教授 岩田誠先生が 人には情動や感性 するもの 途中抜粋 を主旨とする団体です 北は北 が備わり これらを豊かに生きることが人として重要と 海道 南は沖縄までの会員 300 名余りの研究会です 考え 認知症を煩う中でも 家族や周りの理解の中こ 前日セミナーでは1 低出生体重児の音楽療法 れらを養い刺激することで認知症患者さんの意思や を京都大学大学院医学研究科 教授 呉東進先生 心が表出されコミュニケーションを取ることができる が 保育器に入っている乳児にソフトにゆったりと少 音楽はこの大切な刺激となりうる という内容の濃い しソプラノ傾向の声で子守唄を歌いかけると 乳児 ご講演を頂きました 又その中で 生きるという字の下 がミルクを吸う力に変化があり 歌いかけた後 吸う に 命と書けば生命 活と書けば生活 このどちらもと 回数が増え体重の増加につながった結果がある と ても生きるためには大切である という岩田語録を話 いう 歌い掛けコミュニケーションの取り方と重要性 され 大きな試金石を残されました を講演して下さいました 11 日の学術研究会では 午前は一般演題の口演 ポスター発表で熱心な討議がありました 昼休みにはドトールの出店のコーヒーの甘 い香りがホッとさせてくれました その中 で NHK 花は咲くプロジェクト へ合唱 で参加する企画には 先生方を始めとして 音楽療法前日セミナー 2 病院における音楽療法 は音楽療法室で シンポジウム 若く張り詰めた高らかな看護学生さんの声 それ 11日 井出氏 教育講演 ALS 患者のケアと音楽療法 では八鹿 土壌となって包むように支えていた 花は咲く の 病院福祉センター長の近藤清彦先生が ALS 患者 合唱のように 今進んでいる医療と音楽の接点が未 さんに対する音楽療法を 14 年間続けられ 音楽療 来に大きな花を咲かせるよう 土壌でしっかりと根 法が 心のケア 癒しだけでなく 生きている意味を を生やせるような音楽療法を行なっていきたいと 2 高め 難病と共に生きていく力を支えることがある 日間の学術集会を無事終え 皆で強く思える実りあ 欧米に比べて人口呼吸器装着 ALS 患者が多い我 るものとなりました が国でこそ進めていくべきテーマと考えている とお 毎日遅くまでご苦労頂いたスタッフの方々の暖か 話しされました 座長は当院緩和ケア科科長の土屋 学会参加者 そして看護学校の生徒さん い結束力に ご参加頂いた皆様に 宣之先生が務めて下さいました が 18 名と約 70 名以上の合唱となり 音 そして看護助産学校 京都医療センターの皆様に心 シンポジウムは 認知症に対する音楽 音楽療 から感謝申し上げます 楽の素晴らしさ 音楽につつまれる体感 法 を 3 人の先生方の発表と会場からの声も交えて を共有して頂きました の討議が呉先生の司会で行われました 京都大学人 行ない 狭い空間に 40 人弱の方々がお集まり下 間健康科学系専攻教授の山根 寛先生はリハビリ さいました そこでは京都での認知症の方に対 テーションからの視点で認知症患者さんを多角的 する音楽のアプローチを 飯塚そして阿比留先 なケアで応援していくことが有効で 病院で治療に 生と 参加して下さっている方々とともに語り合 かかる中程度より以前からの周囲の理解と見守りが いました デイサービスとはまた違うカフェという 必要というお話をされました 三重大学 準教授の 名前の集う場所の設置が 認知症やそのご家 佐藤正之先生は音楽療法のエビデンスの進行状況 族の憩いになっていることを 開設されている医 と 三重県御浜 紀宝プロジェクトにおいて地域高 師の方々から直接お聞きできる機会にもなりま 齢者を対象に音楽の伴奏がついた運動をすること した 関東の方では聞かない それはいい によって 認知機能の改善効果を促進する結果が出 花は咲く 合唱 Ƞȿɣ၆ɤ を柔らかで力強く深みのある参加者の声が大きな レセプション 岩田先生を囲んで Ƞȿɣ၆ɤ
Series Nursing Department 専 門 看 護 師 認 定 看 護 師 リ レ ー 紹 介 26 専 門 看 世界で糖尿病がなくなるその日を信じて 患者さんと共に歩いています 糖尿病看護認定看護師 小久保 護 小児から高齢の方まで スポーツ 肩 肘 膝関節 脊椎および外傷の各々の 専門の医師が執刀する手術を受ける患者さんが入院されています 急性期の診療 敦子 師 皆さんこんにちは 糖尿病看護認定看護師の小久保 敦子と申します 普段は第 2 病棟 8 階で副看護師長 として勤務していますが 週 1 回 糖尿病看護外来で療養相談をしています どのような活動をしているのか 認 定 看 一部ご紹介したいと思います 糖尿病看護外来 3 2病棟5階 整形外科病棟 上の介助や安静を強いられている患者さんに対して生活の援助を行っています 慣れない入院生活を送る患者さんにとって 少しでも過ごしやすくなるよう心掛け ています また 患者さんの自立をうながすために 入院時から退院後の生活を考えた 様々な生活行動のアドバイスを行ったり 患者さんの希望に添えるような支援を 毎週火曜日の午前中に 糖尿病をもつ患者さんの療養相談を行っています 糖尿病と初めて診断された患者さんからベテラン糖尿病患者さんまで それぞれ 師 悩みを抱えながら外来にやって来られます 私は話しを聞いて解決の糸口を見つ リ けたり 新しい知識や目からうろこな話しを伝えたり 時には一緒に涙しながら患 ー 看護部門リレー紹介 行っています 護 レ 3 常に患者さんと歩み 者さんと共により良い方向性を見つけられるよう関わっています 話を聞いてもら わかりやすく丁寧な説明を えて良かった また来てもいいですか という患者さんからの言葉 私にとって嬉 することを念頭におき しい反面 まだまだ頑張らないといけないなと励ましをいただいています 看護を実践しています 紹 介 26 糖尿病週間行事 11 月 14 日の世界糖尿病デーにあわせて 平成 26 年 11月19日 金 に院内行事としてイベントを開催しました 医師 看護師 糖尿病看護療養指導士 による糖尿病教 室や血糖測定 血圧測定 薬剤師さんや管理栄養士さ んにもご協力いただき 健康相談を 1 階エントランスホー ルで行いました 参加された方からは 血圧は測ったこと があるけれど血糖値は測る機会がないから測ってみた い などの声を頂きました 講義では 立って耳を傾けられ ている方も大勢いて盛況に終えることができました 糖尿病について正しい知識を伝え 療養行動にどのよう に取り組めばよいのかをともに考え 沢山の人に糖尿病を理解してもらえるようこれからも啓蒙活動を続けて 看 護 の やりが い 整形外科の患者さんは 回復していく様子が目に見えてわかりま す 手術をする前は 痛みや骨折などによる障害によって 歩くこと ができない状態だった患者さんが 手術をし リハビリを経て 普通 の生活に戻って行かれます 私たちは 患者さんの自立を目指して 優しさだけでなく 時には厳しく患者さんに関わり 患者さんのやる 気と持っている力を最大限に出せるように 看護の力 を発揮させ ています 看護により患者さんが健康な状態に回復されていくこと は 私たちのやりがいになっています いきたいと考えます その他 妊娠糖尿病外来 糖尿病透析予防外来などの専門外来や病 病 棟の目標 棟の患者さんに療養指導を実施したり 看護師に対しては学習会の開 感じる心 正しい知識 技術 生活を支える技 をバランスよ 催をしています 今年度は 高齢者体験をしてみよう というテーマで装 く持ち合わせ 心に届く看護を目指しています 看護師がいつも明 具をつけて血糖測定やインスリンなどを体験しました 高齢の患者さん るく元気であることは 病棟全体に活気を響かせ 何よりも患者さ がどのような点で苦労しているのかを実際自分達が知ることでより良い んに元気を差し上げることができると思っています 看護師のコ 看護が提供できるよう日々看護の学習を行っています ミュニケーション力で 整形外科医師 リハビリ科 スポーツ医学 将来起るかもしれない合併症を考え 今を頑張るということは決して センターリハビリスタッフと協働し 患者さんの自立を目指すことが 楽ではないと思います 1人で走ることに疲れたら 糖尿病内科の先生にご相談いただくとともに どうぞ看護外来 目標です の扉をノックしてください Ƞȿɣ၆ɤ Ƞȿɣ၆ɤ