目 次 第 1 章 はじめに 1-1 計 画 策 定 の 背 景 1 1-2 計 画 の 位 置 づけ 4 1-3 本 町 における 地 震 に 係 る 被 害 想 定 等 5 第 2 章 計 画 の 基 本 的 事 項 2-1 対 象 となる 区 域 計 画 期 間 対 象 建 築 物 9 2-2 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 17 第 3 章 耐 震 化 及 び 減 災 化 促 進 の 基 本 的 な 方 策 3-1 耐 震 化 及 び 減 災 化 に 向 けた 役 割 分 担 23 3-2 促 進 体 制 24 3-3 重 点 的 に 耐 震 化 を 進 める 区 域 での 対 策 26 3-4 関 連 する 安 全 対 策 28 第 4 章 住 宅 の 耐 震 化 促 進 4-1 普 及 啓 発 31 4-2 耐 震 化 促 進 のための 支 援 制 度 32 4-3 低 コスト 耐 震 化 工 法 の 普 及 34 4-4 地 域 における 耐 震 化 の 取 り 組 みの 促 進 35 4-5 公 的 機 関 による 改 修 促 進 支 援 35 4-6 住 宅 の 改 修 時 の 仮 住 居 の 提 供 36 第 5 章 建 築 物 の 耐 震 化 促 進 5-1 主 要 な 建 築 物 の 耐 震 化 促 進 37 5-2 民 間 建 築 物 の 耐 震 化 38 5-3 特 定 建 築 物 の 指 導 等 38 第 6 章 計 画 達 成 に 向 けて 6-1 耐 震 化 減 災 化 の 促 進 43 6-2 計 画 の 進 捗 管 理 と 見 直 し 43 6-3 都 市 の 不 燃 化 防 災 空 間 の 充 実 43
第 1 章 はじめに 1-1 計 画 策 定 の 背 景 1. 地 震 頻 発 の 状 況 と 発 生 が 懸 念 される 地 震 新 潟 県 中 越 地 震 ( 平 成 16 年 10 月 発 生 ) 福 岡 県 西 方 沖 地 震 ( 平 成 17 年 3 月 発 生 ) 能 登 半 島 地 震 ( 平 成 19 年 3 月 発 生 ) 新 潟 県 中 越 沖 地 震 ( 平 成 19 年 7 月 発 生 ) そして 東 北 地 方 太 平 洋 沖 地 震 ( 平 成 23 年 3 月 発 生 )と 近 年 大 規 模 地 震 が 頻 発 しており 我 が 国 において 大 規 模 地 震 はいつどこで 発 生 してもおかしくない 状 況 にあるとの 認 識 が 広 がっています 愛 知 県 でも 東 海 東 南 海 南 海 3 連 動 地 震 に 加 え 東 北 地 方 太 平 洋 沖 地 震 を 超 える 国 難 と もいえる 巨 大 災 害 をもたらす 南 海 トラフ 巨 大 地 震 の 切 迫 性 が 指 摘 されているところです 図 南 海 トラフ 巨 大 地 震 の 想 定 地 震 像 出 典 : 南 海 トラフ 巨 大 地 震 対 策 について( 最 終 報 告 ) 平 成 25 年 5 月 中 央 防 災 会 議 他 2. 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 策 定 大 規 模 地 震 の 発 生 が 危 惧 されるなか 速 やかな 地 震 防 災 対 策 の 推 進 が 望 まれますが まずは 地 震 に よる 死 者 や 経 済 被 害 を 減 らす 対 策 として 住 宅 や 建 築 物 を 耐 震 化 し 倒 壊 等 の 被 害 を 防 止 することが 重 要 です そのため 平 成 18 年 1 月 に 建 築 物 の 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 する 法 律 ( 以 下 耐 震 改 修 促 進 法 とい う )が 改 正 され 各 地 方 公 共 団 体 において 計 画 的 な 耐 震 化 を 進 めるために 耐 震 改 修 促 進 計 画 を 策 定 することが 必 要 となりました これを 受 け 美 浜 町 ( 以 下 本 町 という )では 愛 知 県 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 ( 平 成 18 年 度 策 定 ) の 内 容 を 踏 まえつつ 具 体 的 な 耐 震 化 の 目 標 及 び 目 標 達 成 のために 必 要 な 施 策 を 定 める 美 浜 町 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 ( 以 下 当 初 計 画 という ) を 平 成 20 年 3 月 に 策 定 しました 1
3. 計 画 の 改 定 当 初 計 画 の 策 定 後 これに 基 づく 施 策 の 推 進 により 町 内 の 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 は 進 展 しています 一 方 で 平 成 23 年 3 月 には 東 北 地 方 太 平 洋 沖 地 震 による 東 日 本 大 震 災 が 発 生 しており 改 めて 防 災 の 重 要 性 が 認 識 されたほか 災 害 時 の 被 害 を 最 小 化 する 減 災 の 重 要 性 も 指 摘 され その 考 え 方 のも と 国 や 県 では 地 震 対 策 に 関 する 計 画 等 の 見 直 しが 行 われました また 耐 震 改 修 促 進 法 の 改 正 も 行 わ れ 平 成 25 年 11 月 25 日 に 施 行 されたところです 本 町 では 当 初 計 画 において 愛 知 県 の 動 向 と 併 せて 耐 震 化 の 進 捗 状 況 を 確 認 し 必 要 に 応 じて 計 画 の 見 直 しを 行 うこととしていました そのため 前 述 した 状 況 変 化 にも 対 応 しながら 愛 知 県 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 -あいち 建 築 減 災 プラン 2020-( 平 成 26 年 3 月 一 部 改 定 以 下 県 計 画 という ) を 踏 まえて 必 要 な 見 直 しを 行 い 美 浜 町 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 改 定 版 ( 以 下 改 定 計 画 という ) として 策 定 します 改 定 計 画 のポイントは 以 下 のとおりです [ 改 定 のポイント] 1 計 画 期 間 や 耐 震 化 数 値 目 標 を 更 新 ( 下 表 参 照 ) 2 防 災 に 加 え 減 災 の 視 点 も 重 視 3 法 改 正 に 基 づく 新 たな 取 り 組 みを 追 加 4 当 初 計 画 の 検 証 に 基 づき 今 後 の 取 り 組 みを 精 査 表 計 画 期 間 と 耐 震 化 数 値 目 標 の 更 新 について 項 目 当 初 計 画 ( 平 成 20 年 3 月 策 定 ) 改 定 計 画 ( 平 成 27 年 3 月 改 定 ) 計 画 期 間 平 成 27 年 度 平 成 32 年 度 県 計 画 と 整 合 住 宅 の 耐 震 化 の 目 標 住 宅 数 全 体 の 90% 住 宅 数 全 体 の 95% 県 計 画 と 整 合 特 定 既 存 耐 震 不 適 格 建 築 物 の 耐 震 化 の 目 標 特 定 既 存 耐 震 不 適 格 建 築 物 全 体 の 90% 耐 震 性 の 無 い 建 築 物 数 を 現 状 の 1/2 に 2
[ 参 考 : 法 改 正 の 概 要 ] 美 浜 町 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 ( 改 定 版 ) 図 建 築 物 の 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 する 法 律 の 概 要 出 典 : 国 土 交 通 省 HP 3
1-2 計 画 の 位 置 づけ 美 浜 町 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 は 愛 知 県 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 美 浜 町 総 合 計 画 美 浜 町 都 市 計 画 マスタープラン を 上 位 計 画 とし 耐 震 改 修 促 進 法 に 基 づき 美 浜 町 における 住 宅 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 を 促 進 するための 計 画 として 策 定 するものです 図 美 浜 町 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 位 置 づけ 国 建 築 物 の 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 す る 法 律 県 愛 知 県 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 町 美 浜 町 総 合 計 画 美 浜 町 都 市 計 画 マ ス タ ー プ ラ ン 美 浜 町 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 4
1-3 本 町 における 地 震 に 係 る 被 害 想 定 等 1. 南 海 トラフ 巨 大 地 震 に 係 る 被 害 想 定 等 ( 平 成 26 年 5 月 公 表 ) 内 閣 府 では 平 成 24 年 8 月 に 南 海 トラフ 巨 大 地 震 に 係 る 被 害 想 定 を 公 表 しています その 結 果 に 基 づき 愛 知 県 においても 平 成 26 年 5 月 に 市 町 村 別 の 被 害 想 定 を 公 表 しています これらによると 地 震 の 規 模 はマグニチュード 9 クラスと 想 定 されています 震 度 については 陸 側 ケース( 東 海 地 方 の 被 害 が 最 も 大 きいケース) の 場 合 北 部 を 除 いて 全 県 的 に 震 度 6 以 上 と 想 定 されており 震 源 に 近 い 沿 岸 部 を 中 心 として 震 度 7 も 想 定 されています 本 町 においては 最 大 で 震 度 7 と 想 定 されています 図 震 度 分 布 理 論 上 最 大 モデル による 想 定 ( 陸 側 ケース) 図 液 状 危 険 度 分 布 理 論 上 最 大 モデル による 想 定 ( 陸 側 ケース) 本 町 本 町 資 料 : 平 成 23 年 度 ~ 平 成 25 年 度 愛 知 県 東 海 地 震 東 南 海 地 震 南 海 地 震 等 被 害 予 測 調 査 結 果 平 成 26 年 5 月 愛 知 県 防 災 会 議 地 震 部 会 資 料 本 町 の 被 害 想 定 は 以 下 のとおりです 表 本 町 における 死 者 数 の 想 定 ( 死 者 数 : 理 論 上 最 大 想 定 モデル による 想 定 ) ( 単 位 : 人 ) 建 物 倒 壊 津 波 急 傾 斜 地 崩 壊 火 災 合 計 約 300 約 80 * 約 40 約 400 資 料 : 平 成 23 年 度 ~ 平 成 25 年 度 愛 知 県 東 海 地 震 東 南 海 地 震 南 海 地 震 等 被 害 予 測 調 査 結 果 平 成 26 年 5 月 愛 知 県 防 災 会 議 地 震 部 会 資 料 表 本 町 における 建 物 被 害 の 想 定 ( 全 壊 焼 失 棟 数 : 理 論 上 最 大 想 定 モデル による 想 定 ) ( 単 位 : 棟 ) 揺 れ 液 状 化 浸 水 津 波 急 傾 斜 地 崩 壊 等 火 災 合 計 約 5,200 約 10 約 20 約 20 約 1,000 約 6,200 資 料 : 平 成 23 年 度 ~ 平 成 25 年 度 愛 知 県 東 海 地 震 東 南 海 地 震 南 海 地 震 等 被 害 予 測 調 査 平 成 26 年 5 月 愛 知 県 防 災 会 議 地 震 部 会 資 料 * はわずか この 被 害 想 定 等 の 性 格 平 成 23 年 度 ~ 平 成 25 年 度 愛 知 県 東 海 地 震 東 南 海 地 震 南 海 地 震 等 被 害 予 測 調 査 ( 平 成 26 年 5 月 愛 知 県 防 災 会 議 地 震 部 会 資 料 ) より 抜 粋 南 海 トラフで 発 生 する 恐 れのある 地 震 津 波 のうち あらゆる 可 能 性 を 考 慮 した 最 大 クラスの 地 震 津 波 を 想 定 千 年 に 一 度 あるいはそれよりもっと 発 生 頻 度 が 低 いものである 本 県 の 地 震 津 波 対 策 を 検 討 する 上 で 主 として 命 を 守 る という 観 点 で 補 足 的 に 参 照 するものである 5
2. 東 海 地 震 東 南 海 地 震 等 に 係 る 被 害 想 定 等 ( 平 成 15 年 3 月 公 表 ) 東 海 東 南 海 地 震 の 発 生 により 生 じる 地 震 の 規 模 及 び 被 害 の 状 況 については 平 成 15 年 3 月 に 愛 知 県 防 災 会 議 地 震 部 会 により 被 害 想 定 がされています その 被 害 想 定 によると 東 海 地 震 東 南 海 地 震 が 連 動 して 発 生 した 場 合 の 地 震 の 規 模 はマグニチュ ード 8 クラスと 想 定 されています 震 度 については 震 源 に 近 い 知 多 半 島 渥 美 半 島 県 東 部 及 び 濃 尾 平 野 など 広 い 範 囲 で 震 度 6 弱 以 上 ( 一 部 で 震 度 7)となる と 想 定 されています 美 浜 町 においては 一 部 の 地 区 で 6 弱 となりますが 町 の 大 半 が 震 度 6 強 であることが 想 定 されて います また 東 海 東 南 海 地 震 連 動 の 発 生 による 建 物 の 被 害 想 定 は 本 町 の 中 央 部 では 全 壊 率 20% 未 満 が 多 くを 占 めますが 海 岸 沿 い 及 び 中 央 部 の 一 部 では 全 壊 率 40% 以 上 50% 未 満 の 高 い 地 域 がありま す 美 浜 町 揺 れやすさマップ 東 海 東 南 海 地 震 連 動 美 浜 町 地 域 危 険 度 マップ 東 海 東 南 海 地 震 連 動 6
表 死 傷 者 の 想 定 ( 冬 早 朝 5 時 ) 地 震 名 死 者 数 負 傷 者 数 東 海 地 震 1 人 42 人 東 南 海 地 震 4 人 160 人 東 海 東 南 海 地 震 連 動 8 人 223 人 表 ゆれと 液 状 化 による 建 物 被 害 の 想 定 地 震 名 全 壊 半 壊 合 計 東 海 地 震 37 棟 186 棟 223 棟 東 南 海 地 震 186 棟 558 棟 744 棟 東 海 東 南 海 地 震 連 動 304 棟 713 棟 1,017 棟 上 記 死 傷 者 建 物 被 害 の 想 定 は 愛 知 県 における 被 害 数 から( 美 浜 町 / 愛 知 県 )の 戸 数 人 口 の 比 率 を 乗 じて 算 定 したものである 3. 想 定 される 液 状 化 の 状 況 平 成 15 年 3 月 に 愛 知 県 防 災 会 議 地 震 部 会 より 液 状 化 危 険 度 が 想 定 されています それによると 愛 知 県 では 海 部 地 域 及 び 三 河 湾 沿 岸 等 が 液 状 化 の 危 険 度 が 高 いものと 想 定 され 本 町 では 沿 岸 部 の 一 部 で 極 めて 高 い または 高 い 液 状 化 危 険 度 が 想 定 されています 図 想 定 東 海 東 南 海 地 震 連 動 による 液 状 化 危 険 度 7
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第 2 章 計 画 の 基 本 的 事 項 改 定 計 画 は 本 町 における 地 震 による 住 宅 建 築 物 の 被 害 及 びこれに 起 因 する 人 命 や 財 産 の 損 失 を 未 然 に 防 止 することを 目 的 に 策 定 します そのため 改 定 計 画 では 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 の 状 況 を 整 理 し 耐 震 化 及 び 減 災 化 の 目 標 を 定 めま す また その 目 標 を 達 成 するために 施 策 を 定 め 愛 知 県 や 所 有 者 等 と 役 割 分 担 を 図 り 耐 震 化 及 び 減 災 化 に 取 り 組 みます なお 県 計 画 では 目 標 年 次 を 平 成 32 年 とし 住 宅 の 耐 震 化 の 目 標 を 95% としており 本 町 においても 改 定 計 画 ではこの 考 え 方 との 整 合 を 図 ります 2-1 対 象 となる 区 域 計 画 期 間 対 象 建 築 物 1. 対 象 区 域 改 定 計 画 の 対 象 区 域 は 本 町 全 域 とします 2. 計 画 期 間 住 宅 改 定 計 画 の 計 画 期 間 は 平 成 32 年 度 までとします 3. 対 象 とする 建 物 改 定 計 画 が 対 象 とする 建 物 は すべての 建 築 物 とします 表 対 象 とする 建 物 区 分 内 容 備 考 特 定 建 築 物 要 安 全 確 認 計 画 記 載 建 築 物 要 緊 急 安 全 確 認 大 規 模 建 築 物 その 他 の 建 築 物 戸 建 て 住 宅 長 屋 共 同 住 宅 ( 賃 貸 分 譲 )を 含 む 全 ての 住 宅 耐 震 改 修 促 進 法 第 14 条 に 示 される 建 築 物 で 以 下 に 示 す 建 築 物 のうち 政 令 で 定 め る 規 模 以 上 で 建 築 基 準 法 の 耐 震 関 係 規 定 に 適 合 せず 建 築 基 準 法 第 3 条 第 2 項 ( 既 存 不 適 格 )の 適 用 をうけている 建 築 物 ( 要 安 全 確 認 計 画 記 載 建 築 物 を 除 く ) 1 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 2 危 険 物 の 貯 蔵 場 又 は 処 理 場 の 用 途 に 供 する 建 築 物 3 地 震 によって 倒 壊 した 場 合 においてその 敷 地 に 接 する 道 路 の 通 行 を 妨 げ 多 数 の 者 の 円 滑 な 避 難 を 困 難 とするおそれがある 建 築 物 ( 以 下 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 沿 道 の 建 築 物 という ) 耐 震 改 修 促 進 法 第 7 条 に 示 される 建 築 物 で 以 下 に 示 す 建 築 物 のうち 建 築 基 準 法 の 耐 震 関 係 規 定 に 適 合 せず 建 築 基 準 法 第 3 条 第 2 項 ( 既 存 不 適 格 )の 適 用 をうけている 建 築 物 1 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 に 記 載 された 災 害 時 に 公 益 上 必 要 な 建 築 物 2その 敷 地 が 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 又 は 市 町 村 耐 震 改 修 促 進 計 画 に 記 載 された 道 路 に 接 する 通 行 障 害 既 存 耐 震 不 適 格 建 築 物 ( 以 下 通 行 障 害 建 築 物 という ) ( 耐 震 不 明 建 築 物 であるものに 限 る ) 耐 震 改 修 促 進 法 附 則 第 3 条 に 示 される 建 築 物 のうち 政 令 で 定 める 規 模 以 上 で 建 築 基 準 法 の 耐 震 関 係 規 定 に 適 合 せず 建 築 基 準 法 第 3 条 第 2 項 ( 既 存 不 適 格 )の 適 用 をうけている 建 築 物 ( 要 安 全 確 認 計 画 記 載 建 築 物 であって 当 該 要 安 全 確 認 計 画 記 載 建 築 物 に 係 る 第 7 条 各 号 に 定 める 期 限 が 平 成 27 年 12 月 30 日 以 前 であるものを 除 く ) 上 記 に 該 当 しない 小 規 模 建 築 物 など 耐 震 関 係 規 定 に 適 合 しないすべての 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 法 第 14 条 第 1 号 ( P10 参 照 ) 耐 震 改 修 促 進 法 第 14 条 第 2 号 ( P11 参 照 ) 耐 震 改 修 促 進 法 第 14 条 第 3 号 ( P12 参 照 ) 耐 震 改 修 促 進 法 第 7 条 第 1 号 (P15 参 照 ) 耐 震 改 修 促 進 法 第 7 条 第 2 号 第 3 号 (P15 参 照 ) 耐 震 改 修 促 進 法 附 則 第 3 条 第 1 号 第 2 号 第 3 号 (P16 参 照 ) 9
(1) 特 定 建 築 物 について 1 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 ( 耐 震 改 修 促 進 法 第 14 条 第 1 号 ) 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 の 用 途 及 び 規 模 は 耐 震 改 修 促 進 法 に 基 づき 以 下 のとおり 定 められて います 法 第 14 条 第 1 号 1 政 令 第 6 条 第 2 項 表 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 の 基 準 用 途 規 模 第 1 号 幼 稚 園 保 育 所 階 数 2 以 上 かつ 床 面 積 500 m2 以 上 第 2 号 第 3 号 小 学 校 等 小 学 校 中 学 校 中 等 教 育 学 校 の 前 期 課 程 若 しくは 特 別 支 援 学 校 老 人 ホーム 老 人 短 期 入 所 施 設 身 体 障 害 者 福 祉 ホームその 他 これらに 類 するもの 老 人 福 祉 センター 児 童 厚 生 施 設 身 体 障 害 者 福 祉 センターその 他 これらに 類 する 施 設 学 校 第 2 号 以 外 の 学 校 ボーリング 場 スケート 場 水 泳 場 その 他 これら に 類 する 運 動 施 設 病 院 診 療 所 劇 場 観 覧 場 映 画 館 演 芸 場 集 会 場 公 会 堂 展 示 場 卸 売 市 場 百 貨 店 マーケットその 他 の 物 品 販 売 を 営 む 店 舗 ホテル 旅 館 賃 貸 住 宅 ( 共 同 住 宅 に 限 る ) 寄 宿 舎 下 宿 事 務 所 博 物 館 美 術 館 図 書 館 遊 技 場 公 衆 浴 場 飲 食 店 キャバレー 料 理 店 ナイトクラブ ダ ンスホールその 他 これらに 類 するもの 理 髪 店 質 屋 貸 衣 装 屋 銀 行 その 他 これらに 類 するサービス 業 を 営 む 店 舗 工 場 ( 危 険 物 の 貯 蔵 場 又 は 処 理 場 の 用 途 に 供 する 建 築 物 を 除 く) 車 両 の 停 車 場 又 は 船 舶 若 しくは 航 空 機 の 発 着 場 を 構 成 する 建 築 物 で 旅 客 の 乗 降 又 は 待 合 の 用 に 供 するもの 自 動 車 車 庫 その 他 の 自 動 車 又 は 自 転 車 の 停 留 又 は 駐 車 のための 施 設 保 健 所 税 務 署 その 他 これらに 類 する 公 益 上 必 要 な 建 築 物 2 階 数 2 以 上 かつ 床 面 積 1,000 m2 以 上 ( 屋 内 運 動 場 の 面 積 を 含 む) 階 数 2 以 上 かつ 床 面 積 1,000 m2 以 上 階 数 3 以 上 かつ 床 面 積 1,000 m2 以 上 第 4 号 体 育 館 ( 一 般 公 共 の 用 に 供 されるもの) 階 数 1 以 上 かつ 床 面 積 1,000 m2 以 上 1 耐 震 改 修 促 進 法 2 賃 貸 住 宅 は 住 宅 としても 対 象 建 築 物 に 位 置 づけています 10
2 危 険 物 の 貯 蔵 場 又 は 処 理 場 の 用 途 に 供 する 建 築 物 ( 耐 震 改 修 促 進 法 第 14 条 第 2 号 ) 危 険 物 の 貯 蔵 場 又 は 処 理 場 の 用 途 に 供 する 建 築 物 の 危 険 物 の 種 類 及 び 数 量 は 耐 震 改 修 促 進 法 に 基 づき 以 下 のとおり 定 められています 表 危 険 物 の 貯 蔵 場 又 は 処 理 場 の 用 途 に 供 する 建 築 物 の 基 準 1 法 政 令 第 7 条 第 2 項 危 険 物 の 種 類 数 量 第 14 条 第 2 号 第 1 号 火 薬 類 火 薬 爆 薬 工 業 雷 管 若 しくは 電 気 雷 管 又 は 信 号 雷 管 銃 用 雷 管 実 包 若 しくは 空 包 信 管 若 し くは 火 管 又 は 電 気 導 火 線 導 爆 線 又 は 導 火 線 信 号 炎 管 若 しくは 信 号 火 箭 又 は 煙 火 その 他 の 火 薬 又 は 爆 薬 を 使 用 した 火 工 品 10 トン 5 トン 50 万 個 500 万 個 5 万 個 500 キロメートル 2 トン 当 該 火 工 品 の 原 料 となる 火 薬 又 は 爆 薬 の 区 分 に 応 じ それぞれ 火 薬 爆 薬 に 定 める 数 量 第 2 号 石 油 類 危 険 物 の 規 制 に 関 する 政 令 別 表 第 3 の 第 3 号 第 4 号 消 防 法 第 2 条 第 7 項 に 規 定 する 危 険 物 ( 石 油 類 を 除 く) 危 険 物 の 規 制 に 関 する 政 令 別 表 第 4 備 考 第 6 号 に 規 定 する 可 燃 性 個 体 類 危 険 物 の 規 制 に 関 する 政 令 別 表 第 4 備 考 第 8 号 に 規 定 する 可 燃 性 液 体 類 類 別 の 欄 に 掲 げる 類 品 名 の 欄 に 掲 げ る 品 名 及 び 性 質 の 欄 に 掲 げる 性 状 に 応 じ それぞれ 同 表 の 指 定 数 量 の 欄 に 定 める 数 量 の 10 倍 の 数 量 30 トン 20 立 方 メートル 第 5 号 マッチ 300 マッチトン 2 第 6 号 可 燃 性 ガス ( 第 7 号 第 8 号 に 掲 げるものを 除 く) 2 万 立 方 メートル 第 7 号 圧 縮 ガス 20 万 立 方 メートル 第 8 号 液 化 ガス 2,000 トン 第 9 号 第 10 号 1 耐 震 改 修 促 進 法 毒 物 及 び 劇 物 取 締 法 第 2 条 第 1 項 に 規 定 する 毒 物 ( 液 体 又 は 気 体 のものに 限 る) 毒 物 及 び 劇 物 取 締 法 第 2 条 第 2 項 に 規 定 する 劇 物 ( 液 体 又 は 気 体 のものに 限 る) 20 トン 200 トン 2 マッチトンはマッチの 計 量 単 位 1マッチトンは 並 型 マッチ(56 36 17 mm)で 7200 個 約 120 kg 11
3 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 沿 道 の 建 築 物 ( 耐 震 改 修 促 進 法 第 14 条 第 3 号 ) 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 沿 道 の 建 築 物 で そのいずれかの 部 分 の 高 さが 当 該 部 分 から 前 面 道 路 の 境 界 線 までの 水 平 距 離 に 当 該 前 面 道 路 の 幅 員 に 応 じて 定 められる 距 離 ( 前 面 道 路 幅 員 が 12m を 超 える 場 合 は 幅 員 の 1/2 前 面 道 路 幅 員 が 12m 以 下 の 場 合 は 6m)を 加 えたものを 超 える 建 築 物 を 対 象 とします 道 路 幅 員 12m を 超 える 場 合 前 面 道 路 幅 員 が 12m を 超 える 場 合 は 幅 員 の 1/2 とします 道 路 幅 員 12m 以 下 の 場 合 前 面 道 路 の 幅 員 が 12m 以 下 の 場 合 は 6m とします 出 典 : 国 土 交 通 省 HP 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 建 築 物 の 倒 壊 が 緊 急 車 両 の 通 行 や 住 民 の 避 難 の 妨 げになるおそれのある 道 路 を 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 として 指 定 し 道 路 沿 道 の 建 築 物 の 耐 震 化 を 促 進 します 緊 急 輸 送 道 路 ( 耐 震 改 修 促 進 法 第 5 条 第 3 項 第 2 号 第 3 号 ) 大 規 模 な 地 震 が 発 生 した 場 合 に 避 難 救 助 をはじめ 物 資 の 供 給 諸 施 設 の 復 旧 等 広 範 な 応 急 対 策 活 動 を 広 域 的 に 実 施 するため 非 常 事 態 に 対 応 した 交 通 の 確 保 を 図 ることを 目 的 に 設 定 される 道 路 で 愛 知 県 地 域 防 災 計 画 で 定 められた 第 1 次 第 2 次 緊 急 輸 送 道 路 とします 愛 知 県 では 耐 震 改 修 促 進 法 第 5 条 第 3 項 第 2 号 の 規 定 に 基 づく 道 路 として 第 1 次 緊 急 輸 送 道 路 を 基 本 に 指 定 しており その 他 の 緊 急 輸 送 道 路 を 耐 震 改 修 促 進 法 第 5 条 第 3 項 第 3 号 の 規 定 に 基 づく 道 路 と 定 めています なお 町 内 には 第 2 次 緊 急 輸 送 道 路 が 通 っています 避 難 路 等 ( 耐 震 改 修 促 進 法 第 6 条 第 3 項 ) 本 町 は 地 震 等 の 災 害 発 生 時 において 応 急 活 動 や 緊 急 物 資 の 輸 送 避 難 場 所 避 難 所 等 への 避 難 の 際 に 使 用 される 道 路 を 耐 震 改 修 促 進 法 第 6 条 第 3 項 第 2 号 の 規 定 に 基 づく 道 路 ( 避 難 路 等 )として 位 置 づけます 避 難 路 等 の 設 定 方 針 改 定 計 画 で 定 める 避 難 路 等 は 県 の 第 1 次 および 第 2 次 緊 急 輸 送 道 路 を 起 終 点 として 町 内 の 主 な 避 難 場 所 を 概 ね 網 羅 するように 設 定 します また 誰 でもわかりやすい 経 路 となる ように なるべく 幅 員 の 広 い 道 路 で 折 れ 曲 がりの 少 ない 経 路 となるようにします 12
地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 の 設 定 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 は 前 述 の 設 定 方 針 に 基 づき 以 下 のように 設 定 します 表 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 番 号 道 路 名 称 分 類 1 南 知 多 道 路 第 2 次 緊 急 輸 送 道 路 ( 県 指 定 ) 2-1 国 道 247 号 ( 東 ) 第 2 次 緊 急 輸 送 道 路 ( 県 指 定 ) 2-2 国 道 247 号 ( 西 ) 第 2 次 緊 急 輸 送 道 路 ( 県 指 定 ) 3 県 道 小 鈴 谷 河 和 線 ( 南 知 多 道 路 より 東 側 ) 第 2 次 緊 急 輸 送 道 路 ( 県 指 定 ) 4 県 道 上 野 間 布 土 線 避 難 路 等 5 県 道 小 鈴 谷 河 和 線 ( 南 知 多 道 路 より 西 側 ) 避 難 路 等 6 県 道 奥 田 内 福 寺 南 知 多 線 避 難 路 等 7 県 道 野 間 河 和 線 避 難 路 等 8 県 道 奥 田 河 和 線 避 難 路 等 9 県 道 内 海 美 浜 線 避 難 路 等 10 県 道 豊 丘 豊 浜 線 避 難 路 等 11 主 要 地 方 道 半 田 南 知 多 線 避 難 路 等 12 町 道 避 難 路 等 13
図 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 4 5 x 2-2 6 1 8 3 2-1 7 11 9 12 10 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 す べき 道 路 (1~12) 14
(2) 要 安 全 確 認 計 画 記 載 建 築 物 ( 耐 震 診 断 が 義 務 付 けられる 建 築 物 )について 1 災 害 時 に 公 益 上 必 要 な 建 築 物 ( 耐 震 改 修 促 進 法 第 7 条 第 1 号 ) 災 害 時 に 公 益 上 必 要 な 建 築 物 とは 病 院 官 公 署 その 他 大 規 模 な 地 震 が 発 生 した 場 合 においてその 利 用 を 確 保 することが 公 益 上 必 要 な 建 築 物 等 として 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 に 記 載 されたものです 県 計 画 によると 該 当 無 しとされています 2 通 行 障 害 建 築 物 ( 耐 震 改 修 促 進 法 第 7 条 第 2 号 第 3 号 ) 通 行 障 害 建 築 物 とは 地 震 発 生 時 において 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 に 記 載 された 道 路 ( 県 が 指 定 する 路 線 )または 市 町 村 耐 震 改 修 促 進 計 画 に 記 載 された 道 路 ( 市 町 村 が 指 定 する 路 線 )の 通 行 を 妨 げ 多 数 の 者 の 円 滑 な 避 難 を 困 難 とする 恐 れがあるものです 県 計 画 によると 県 が 指 定 する 路 線 は 以 下 のとおりであり これによると 町 内 に 該 当 する 路 線 は ありません また 本 町 として 指 定 する 路 線 もありません 以 上 のことから 本 町 には 該 当 する 建 築 物 はありません 図 通 行 障 害 建 築 物 関 連 で 県 が 指 定 する 路 線 出 典 : 県 計 画 15
(3) 要 緊 急 安 全 確 認 大 規 模 建 築 物 ( 耐 震 診 断 が 義 務 付 けられる 建 築 物 )について 要 緊 急 安 全 確 認 大 規 模 建 築 物 とは 地 震 に 対 する 安 全 性 を 緊 急 に 確 かめる 必 要 がある 大 規 模 なもので あり その 建 築 物 の 用 途 及 び 規 模 は 耐 震 改 修 促 進 法 に 基 づき 以 下 のとおり 定 められています なお 本 町 には 該 当 する 建 築 物 はありません 表 要 緊 急 安 全 確 認 大 規 模 建 築 物 の 基 準 用 途 規 模 小 学 校 中 学 校 中 等 教 育 学 校 の 前 期 課 程 若 しくは 特 別 支 援 学 校 体 育 館 ( 一 般 公 共 の 用 に 供 されるもの) ボーリング 場 スケート 場 水 泳 場 その 他 これらに 類 する 運 動 施 設 病 院 診 療 所 劇 場 観 覧 場 映 画 館 演 芸 場 集 会 場 公 会 堂 展 示 場 百 貨 店 マーケットその 他 の 物 品 販 売 を 営 む 店 舗 ホテル 旅 館 老 人 ホーム 老 人 短 期 入 所 施 設 身 体 障 害 者 福 祉 ホームその 他 これらに 類 するもの 老 人 福 祉 センター 児 童 厚 生 施 設 身 体 障 害 者 福 祉 センター その 他 これらに 類 する 施 設 幼 稚 園 保 育 園 博 物 館 美 術 館 図 書 館 遊 技 場 公 衆 浴 場 飲 食 店 キャバレー 料 理 店 ナイトクラブ ダンスホール その 他 これらに 類 するもの 理 髪 店 質 屋 貸 衣 装 屋 銀 行 その 他 これらに 類 するサービ ス 業 を 営 む 店 舗 車 両 の 停 車 場 又 は 船 舶 若 しくは 航 空 機 の 発 着 場 を 構 成 する 建 築 物 で 旅 客 の 乗 降 又 は 待 合 の 用 に 供 するもの 自 動 車 車 庫 その 他 の 自 動 車 又 は 自 転 車 の 停 留 又 は 駐 車 のため の 施 設 保 健 所 税 務 署 その 他 これらに 類 する 公 益 上 必 要 な 建 築 物 一 定 規 模 以 上 の 危 険 物 の 貯 蔵 場 又 は 処 理 場 の 用 途 に 供 する 建 築 物 階 数 2 以 上 かつ 床 面 積 3,000 m2 以 上 階 数 1 以 上 かつ 床 面 積 5,000 m2 以 上 階 数 3 以 上 かつ 床 面 積 1,000 m2 以 上 階 数 2 以 上 かつ 床 面 積 5,000 m2 以 上 階 数 2 以 上 かつ 床 面 積 1,500 m2 以 上 階 数 3 以 上 かつ 床 面 積 5,000 m2 以 上 階 数 1 以 上 かつ 床 面 積 5,000 m2 以 上 かつ 敷 地 境 界 線 から 一 定 距 離 以 内 に 存 する 建 築 物 16
2-2 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 1. 本 町 の 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 住 宅 建 築 物 の 構 造 耐 力 に 関 しては 建 築 基 準 法 及 び 建 築 基 準 法 施 行 令 で 定 められています これらの 法 令 は 逐 次 改 正 されてきましたが 特 に 耐 震 性 に 関 しては 昭 和 56 年 6 月 に 大 きく 改 正 さ れました この 基 準 によって 建 築 された( 以 下 新 耐 震 という ) 住 宅 建 築 物 は 阪 神 淡 路 大 震 災 等 その 後 の 大 きな 地 震 でも 概 ね 耐 震 性 を 有 するとされています 一 方 この 改 正 の 前 に 建 築 された( 以 下 新 耐 震 以 前 という ) 住 宅 建 築 物 は 阪 神 淡 路 大 震 災 等 の 地 震 で 大 きな 被 害 を 受 けたものが 多 く 耐 震 性 に 疑 問 があるとされています (1) 住 宅 の 耐 震 化 の 状 況 本 町 における 住 宅 の 耐 震 化 の 状 況 は 平 成 26 年 1 月 時 点 で 住 宅 総 数 7,957 戸 のうち 耐 震 性 があ ると 判 断 されるものは 5,081 戸 となっており 約 64%の 住 宅 で 耐 震 性 があると 推 計 されます しかしながら 耐 震 性 がないと 判 断 される 住 宅 は 2,876 戸 と 依 然 として 多 く 存 在 していることから これらの 住 宅 の 耐 震 化 を 促 進 することが 重 要 です 木 造 木 造 以 外 計 分 類 表 本 町 における 耐 震 性 のある 住 宅 の 割 合 ( 単 位 : 戸 ) 新 耐 震 以 前 住 宅 耐 震 性 のある 住 宅 数 新 耐 震 住 宅 総 数 耐 震 性 耐 震 性 ( 耐 震 性 あり) 割 合 あり なし 1 2 3 4 5 6=2+4 6/1 当 初 計 画 6,581 3,206 3,375 320 3,055 3,526 54% 現 状 6,763 3,660 3,103 259 2,844 3,919 58% 当 初 計 画 1,132 940 192 146 46 1,086 96% 現 状 1,194 1,016 178 146 32 1,162 97% 当 初 計 画 7,713 4,146 3,567 466 3,101 4,612 60% 現 状 7,957 4,676 3,281 405 2,876 5,081 64% 注 : 現 状 数 値 は 当 初 計 画 の 住 宅 戸 数 に 課 税 台 帳 に 基 づく 2 時 点 (H19.1 と H25.1) 間 の 住 宅 棟 数 の 増 加 率 を 乗 じること 等 により 算 定 したものである [ 民 間 木 造 住 宅 の 耐 震 診 断 耐 震 改 修 補 助 事 業 の 実 施 状 況 ] 本 町 においては 平 成 15 年 度 から 平 成 25 年 度 において 633 棟 の 木 造 住 宅 無 料 診 断 を 行 い そのう ち 591 棟 が 倒 壊 又 は 大 破 壊 の 危 険 性 あり: 判 定 0.7 未 満 または やや 危 険 : 判 定 0.7~1.0 でし た また 耐 震 改 修 工 事 に 対 する 補 助 制 度 を 平 成 18 年 度 から 始 め 耐 震 改 修 の 実 施 が 52 棟 で 耐 震 改 修 工 事 費 は 平 均 266 万 円 (うち 60 万 円 の 補 助 制 度 利 用 )でした 17
(2) 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 ( 耐 震 改 修 促 進 法 第 14 条 第 1 号 )の 耐 震 化 の 状 況 本 町 における 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 をみると 新 耐 震 以 前 建 築 物 のうち 耐 震 性 がないものは 7 棟 となっています なお 町 有 建 築 物 については 耐 震 性 がない 建 築 物 はありません 分 類 新 耐 震 以 前 建 築 物 耐 震 性 なし 表 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 の 耐 震 化 の 状 況 公 共 建 築 物 うち 町 有 建 築 物 民 間 建 築 物 ( 単 位 : 棟 ) 合 計 当 初 計 画 17 17 13 30 現 状 16 16 8 24 当 初 計 画 5 5 13 18 現 状 0 0 7 7 注 : 現 状 数 値 は 当 初 計 画 で 挙 げられた 各 建 築 物 について 課 税 台 帳 (H26.1)に 照 らして 残 存 滅 失 の 状 況 を 確 認 したもので ある なお 公 共 建 築 物 民 間 建 築 物 ともに 耐 震 化 の 状 況 を 含 めて 確 認 耐 震 診 断 未 実 施 の 建 築 物 は 耐 震 性 なしとして 一 律 計 上 している 平 成 26 年 7 月 現 在 の 状 況 (3) 危 険 物 の 貯 蔵 場 又 は 処 理 場 の 用 途 に 供 する 建 築 物 ( 耐 震 改 修 促 進 法 第 14 条 第 2 号 )の 耐 震 化 の 状 況 本 町 における 危 険 物 の 貯 蔵 場 又 は 処 理 場 の 用 途 に 供 する 建 築 物 の 状 況 をみると 新 耐 震 以 前 建 築 物 は 3 棟 となっています 表 危 険 物 の 貯 蔵 場 又 は 処 理 場 の 用 途 に 供 する 建 築 物 数 新 耐 震 以 前 建 築 物 ( 単 位 : 棟 ) 危 険 物 貯 蔵 処 理 施 設 当 初 計 画 3 現 状 3 注 : 現 状 数 値 は 当 初 計 画 で 挙 げられた 各 建 築 物 について 課 税 台 帳 (H26.1)に 照 らして 残 存 滅 失 の 状 況 を 確 認 したものである 18
(4) 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 沿 道 の 建 築 物 ( 耐 震 改 修 促 進 法 第 14 条 第 3 号 )の 耐 震 化 の 状 況 本 町 における 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 沿 道 の 建 築 物 の 状 況 をみると 新 耐 震 以 前 建 築 物 のうち 耐 震 性 が 確 認 されていないものは 178 棟 となっています その 内 訳 としては 愛 知 県 が 指 定 した 緊 急 輸 送 道 路 沿 道 には 136 棟 本 町 が 指 定 した 避 難 路 等 沿 道 には 42 棟 あります 表 本 町 における 耐 震 改 修 促 進 法 第 6 条 第 3 号 に 規 定 する 建 築 物 の 耐 震 化 の 現 状 分 類 新 耐 震 以 前 建 築 物 耐 震 性 なし 第 2 次 緊 急 輸 送 道 路 ( 県 指 定 ) 避 難 路 等 ( 町 指 定 ) ( 単 位 : 棟 ) 合 計 当 初 計 画 146 45 191 現 状 136 42 178 当 初 計 画 146 45 191 現 状 136 42 178 注 : 現 状 数 値 は 当 初 計 画 で 挙 げられた 各 建 築 物 について 課 税 台 帳 (H26.1)に 照 らして 残 存 滅 失 の 状 況 を 確 認 したもので ある なお 公 共 建 築 物 については 耐 震 化 の 状 況 を 含 めて 確 認 民 間 建 築 物 は 新 耐 震 以 前 建 築 物 のすべてを 耐 震 性 なし として 一 律 計 上 している 公 共 建 築 物 は 平 成 26 年 7 月 現 在 の 状 況 民 間 建 築 物 は 平 成 26 年 1 月 現 在 の 状 況 19
2. 耐 震 化 の 目 標 設 定 の 考 え 方 住 宅 建 築 物 について 平 成 32 年 度 に 向 けての 目 標 を 定 めます なお 計 画 期 間 中 に 耐 震 化 することが 困 難 な 住 宅 建 築 物 に 対 しては 減 災 化 を 促 進 します 減 災 化 については 容 易 で 効 果 的 な 方 法 によって 住 宅 建 築 物 の 倒 壊 による 圧 迫 死 を 限 りなくゼロ にすることを 目 標 とします 3. 住 宅 の 目 標 住 宅 については 平 成 32 年 度 までの 耐 震 化 率 の 目 標 を 95%とします 当 初 計 画 ( 平 成 19 年 1 月 時 点 ) 耐 震 化 率 約 60% (4,612 件 /7,713 件 ) 現 状 ( 平 成 26 年 1 月 時 点 ) 耐 震 化 率 約 64% (5,081 件 /7,957 件 ) 平 成 32 年 度 目 標 耐 震 化 率 95% (7,593 件 /7,993 件 ) H32 年 度 の 居 住 世 帯 のある 住 宅 数 ( 推 計 ) 表 住 宅 の 目 標 H32 年 度 に 耐 震 性 を 有 する 住 宅 数 の 目 標 耐 震 化 目 標 7,993 7,593 95% 区 分 H32 年 度 住 宅 数 耐 震 化 率 耐 震 化 目 標 耐 震 性 を 有 する 住 宅 数 の 目 標 現 況 で 耐 震 性 あり 施 策 を 要 さない 施 策 を 要 する 木 造 6,794 94% 6,418 3,919 429 2,070 非 木 造 1,199 98% 1,175 1,162 9 4 計 7,993 95% 7,593 5,081 438 2,074 注 : 耐 震 性 を 有 する 住 宅 数 の 目 標 等 は 住 宅 土 地 統 計 調 査 ( 平 成 10 年 平 成 20 年 ) 等 から 推 計 図 住 宅 の 耐 震 化 の 考 え 方 耐 震 性 無 し 減 災 化 耐 震 性 無 し 耐 震 化 施 策 を 要 する ( 補 助 による 耐 震 改 修 等 ) 耐 震 化 施 策 を 要 さない ( 滅 失 補 助 によらない 耐 震 改 修 世 帯 増 新 築 ) 耐 震 性 あり 耐 震 性 あり 耐 震 化 率 95% 耐 震 化 率 約 64% H26 H32 20
4. 建 築 物 の 目 標 (1) 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 ( 耐 震 改 修 促 進 法 第 14 条 第 1 号 )の 目 標 当 初 計 画 ( 平 成 19 年 1 月 時 点 ) 耐 震 性 の 無 い 建 築 物 18 棟 現 状 ( 平 成 26 年 度 時 点 ) 耐 震 性 の 無 い 建 築 物 7 棟 平 成 32 年 度 目 標 耐 震 性 の 無 い 建 築 物 3 棟 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 については これまでの 耐 震 化 実 績 を 踏 まえ 平 成 32 年 度 までに 耐 震 性 の 無 い 建 築 物 数 を 平 成 26 年 度 時 点 の 約 1/2 に 削 減 することを 目 標 とします 用 途 分 類 毎 の 耐 震 化 の 目 標 は 次 ページに 示 すとおりです 民 間 建 築 物 については 愛 知 県 と 連 携 して 耐 震 化 を 促 進 します (2) 危 険 物 の 貯 蔵 場 又 は 処 理 場 の 用 途 に 供 する 建 築 物 ( 耐 震 改 修 促 進 法 第 14 条 第 2 号 )の 目 標 火 薬 類 石 油 類 その 他 耐 震 改 修 促 進 法 施 行 令 で 定 める 危 険 物 の 貯 蔵 場 又 は 処 理 場 については 愛 知 県 と 連 携 し 災 害 応 急 対 策 活 動 に 必 要 な 施 設 又 は 愛 知 県 地 域 防 災 計 画 で 定 められた 第 1 次 第 2 次 緊 急 輸 送 道 路 並 びに 改 定 計 画 に 位 置 づける 避 難 路 等 に 隣 接 するものを 優 先 して 耐 震 化 を 図 ります (3) 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 沿 道 の 建 築 物 ( 耐 震 改 修 促 進 法 第 14 条 第 3 号 )の 目 標 当 初 計 画 ( 平 成 19 年 1 月 時 点 ) 耐 震 性 の 無 い 建 築 物 45 棟 現 状 ( 平 成 26 年 度 時 点 ) 耐 震 性 の 無 い 建 築 物 42 棟 平 成 32 年 度 目 標 耐 震 性 の 無 い 建 築 物 21 棟 町 が 指 定 する 避 難 路 等 (P11 参 照 ) 沿 道 の 建 築 物 については 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 ( 耐 震 改 修 促 進 法 第 14 条 第 1 号 )の 耐 震 化 の 目 標 に 準 じて 平 成 32 年 度 までに 耐 震 性 の 無 い 建 築 物 数 を 平 成 26 年 度 時 点 の 42 棟 から 約 1/2 の 21 棟 に 削 減 することを 目 標 とします 目 標 達 成 に 向 け ては 愛 知 県 と 連 携 して 耐 震 化 を 促 進 します (4) その 他 の 建 築 物 の 目 標 (1)~(3) 以 外 の 小 規 模 な 建 築 物 等 についても 愛 知 県 と 連 携 して 耐 震 化 を 図 ります 21
表 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 の 目 標 ( 用 途 分 類 別 の 目 標 ) 分 類 公 共 建 築 物 平 成 19 年 度 時 点 耐 震 化 率 民 間 建 築 物 全 体 平 成 26 年 度 時 点 耐 震 性 のない 建 築 物 の 棟 数 公 共 建 築 物 民 間 建 築 物 全 体 平 成 32 年 度 目 標 耐 震 性 のない 建 築 物 の 棟 数 公 共 建 築 物 民 間 建 築 物 全 体 1 災 害 応 急 対 策 活 動 に 必 要 な 公 共 及 び 民 間 施 設 2 1 以 外 の 公 共 施 設 3 間 1 施 以 設 外 の 民 災 害 応 急 対 策 の 指 揮 情 報 伝 達 などをする 建 築 物 ( 庁 舎 警 察 署 消 防 署 保 健 所 等 ) 地 域 防 災 計 画 有 り 地 域 防 災 計 画 無 し 公 営 住 宅 民 間 建 築 物 ( 劇 場 映 画 館 百 貨 店 ホテル 飲 食 店 等 ) 賃 貸 共 同 住 宅 救 護 建 築 物 ( 災 害 拠 点 病 院 救 急 病 院 救 急 診 療 所 ) 避 難 所 指 定 の 建 築 物 ( 学 校 幼 稚 園 保 育 所 集 会 所 公 会 堂 老 人 福 祉 センター 体 育 館 等 ) 災 害 時 要 援 護 者 のための 建 築 物 ( 老 人 福 祉 セ ン ター 児 童 厚 生 施 設 身 体 障 害 者 福 祉 施 設 等 ) 避 難 所 指 定 のない 教 育 建 築 物 ( 学 校 幼 稚 園 保 育 所 ) 救 護 建 築 物 ( 救 急 病 院 救 急 診 療 所 ) 公 共 建 築 物 ( 博 物 館 美 術 館 図 書 館 体 育 館 集 会 所 公 会 堂 等 ) 上 記 以 外 の 公 共 建 築 物 ( 公 営 住 宅 を 除 く) 合 計 100% - 100% 1/1 0/0 1/1-0% 0% 0/0 0/1 0/1 81% - 81% 22/27 0/0 22/27-100% 100% 0/0 2/2 2/2 100% 100% 100% 5/5 8/8 13/13-100% 100% 0/0 2/2 2/2 100% - 100% 2/2 0/0 2/2 100% - 100% 1/1 0/0 1/1 100% - 100% 4/4 0/0 4/4-65% 65% 0/0 17/26 17/26-77% 77% 0/0 10/13 10/13 88% 75% 80% 35/40 39/52 74/92 0 0 注 : 平 成 19 年 度 時 点 の 数 値 について 上 段 耐 震 化 率 下 段 ( 耐 震 化 されている 建 築 物 の 棟 数 )/( 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 の 棟 数 ) 注 : 平 成 32 年 度 目 標 の 数 値 について 総 数 で 平 成 26 年 度 時 点 の 1/2 以 下 となるよう 調 整 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 6 6 0 3 3 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 7 7 0 3 3 22
第 3 章 耐 震 化 及 び 減 災 化 促 進 の 基 本 的 な 方 策 3-1 耐 震 化 及 び 減 災 化 に 向 けた 役 割 分 担 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 及 び 減 災 化 を 促 進 するためには まず 住 宅 建 築 物 の 所 有 者 等 が 地 域 防 災 対 策 を 自 らの 問 題 地 域 の 問 題 として 意 識 して 取 り 組 むことが 不 可 欠 です 本 町 は 国 や 県 と 連 携 し 改 定 計 画 で 示 している 目 標 を 実 現 するため こうした 所 有 者 等 の 取 り 組 みをできる 限 り 支 援 します また これまで 以 上 に 迅 速 に 耐 震 化 減 災 化 を 確 実 に 実 行 していくとい う 観 点 から 役 割 分 担 を 図 りながら 所 有 者 等 にとって 耐 震 化 を 行 いやすい 環 境 の 整 備 や 負 担 軽 減 の ための 制 度 の 構 築 などに 取 り 組 み 耐 震 化 減 災 化 の 実 施 の 阻 害 要 因 となっている 課 題 を 解 決 してい くことを 基 本 とします 図 国 県 町 所 有 者 等 の 役 割 分 担 国 1 耐 震 改 修 等 の 促 進 を 図 るための 基 本 的 な 方 針 の 策 定 2 公 共 建 築 物 の 耐 震 化 の 促 進 3 所 有 者 等 の 費 用 負 担 の 軽 減 等 4 専 門 家 事 業 者 の 育 成 及 び 技 術 開 発 5 地 域 における 取 り 組 みの 推 進 6その 他 の 地 震 時 の 安 全 対 策 の 支 援 連 携 耐 震 改 修 支 援 センター 等 連 携 愛 知 県 1 愛 知 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 策 定 2 公 共 建 築 物 の 耐 震 化 の 促 進 3 低 コスト 耐 震 化 工 法 の 普 及 4 法 に 基 づく 指 導 等 の 実 施 5 所 有 者 等 の 費 用 負 担 の 軽 減 等 6 相 談 体 制 の 整 備 及 び 情 報 提 供 の 充 実 7 専 門 家 事 業 者 の 育 成 及 び 技 術 開 発 8 地 域 における 取 り 組 みの 推 進 9その 他 の 地 震 時 の 安 全 対 策 連 携 愛 知 県 建 築 物 地 震 対 策 推 進 協 議 会 愛 知 建 築 地 震 災 害 軽 減 システ ム 研 究 協 議 会 住 宅 供 給 公 社 都 市 再 生 機 構 特 定 優 良 賃 貸 住 宅 等 公 的 賃 貸 住 宅 耐 震 改 修 評 定 機 関 等 連 携 美 浜 町 1 美 浜 町 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 策 定 改 定 2 公 共 建 築 物 の 耐 震 化 の 促 進 3 所 有 者 等 の 費 用 負 担 の 軽 減 等 4 相 談 体 制 の 整 備 及 び 情 報 提 供 の 充 実 5 専 門 家 事 業 者 の 育 成 及 び 技 術 開 発 6 地 域 における 取 り 組 みの 推 進 7その 他 の 地 震 時 の 安 全 対 策 指 導 連 携 住 宅 建 築 物 の 所 有 者 1 耐 震 診 断 の 実 施 2 耐 震 改 修 の 実 施 3 減 災 対 策 の 実 施 地 域 ( 学 区 等 ) 防 災 訓 練 等 の 組 織 的 な 活 動 の 実 施 23
3-2 促 進 体 制 1. 耐 震 化 促 進 の 体 制 整 備 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 を 円 滑 に 促 進 するため 関 連 する 機 関 や 団 体 等 と 連 携 して 指 導 を 行 うととも に 計 画 の 進 捗 状 況 等 の 情 報 を 共 有 して 的 確 に 取 り 組 むことが 重 要 です (1) 愛 知 県 との 連 携 特 定 建 築 物 の 所 有 者 に 対 しての 法 に 基 づく 指 導 等 は 愛 知 県 が 実 施 する 事 項 となっていますが 所 有 者 に 近 い 市 町 村 と 連 携 した 指 導 等 を 行 うことが 望 まれる 場 合 もあります そのため 本 町 は 愛 知 県 との 連 絡 及 び 協 議 体 制 のもと 情 報 を 共 有 化 するとともに 連 携 して 指 導 等 を 行 い 的 確 に 耐 震 化 を 促 進 するものとします (2) 公 共 施 設 管 理 者 間 の 連 携 多 数 の 者 が 利 用 する 特 定 建 築 物 のうち 災 害 応 急 対 策 活 動 に 必 要 な 建 築 物 など 特 に 耐 震 化 を 優 先 す べき 建 築 物 には 公 共 機 関 が 所 有 する 建 築 物 が 含 まれます このため 本 町 は 他 の 公 共 施 設 管 理 者 と 協 調 連 携 して 円 滑 に 耐 震 化 を 推 進 します (3) 協 議 会 の 取 り 組 みの 拡 充 愛 知 県 では 建 築 物 の 総 合 的 な 地 震 対 策 の 推 進 を 図 るため 耐 震 診 断 や 耐 震 改 修 等 の 普 及 啓 発 等 建 築 物 の 震 前 対 策 の 推 進 と 地 震 により 被 災 した 建 築 物 及 び 宅 地 の 危 険 性 を 判 定 する 被 災 建 築 物 応 急 危 険 度 判 定 制 度 及 び 被 災 宅 地 危 険 度 判 定 制 度 の 適 正 な 運 用 と 連 携 を 図 ることにより 県 民 生 活 の 安 全 に 資 する ことを 目 的 として 愛 知 県 本 町 を 含 む 県 内 全 市 町 村 及 び( 公 社 ) 愛 知 建 築 士 会 をは じめ 10 の 建 築 関 係 団 体 で 構 成 される 愛 知 県 建 築 物 地 震 対 策 推 進 協 議 会 ( 以 下 推 進 協 議 会 と いう )が 設 置 されています 本 町 は この 協 議 会 と 連 携 し 推 進 協 議 会 の 体 制 の 一 翼 として 建 築 物 の 所 有 者 に 対 する 啓 発 や 普 及 活 動 専 門 家 の 育 成 等 を 進 めていきます 2. 耐 震 診 断 耐 震 改 修 減 災 化 対 策 の 相 談 窓 口 の 充 実 本 町 では 都 市 計 画 課 において 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 をはじめ 建 築 全 般 について 相 談 窓 口 を 設 置 し 相 談 に 応 じています また 愛 知 県 及 び 関 係 団 体 と 共 同 して 町 内 で 開 催 される 地 震 防 災 講 演 会 等 において 耐 震 化 をはじめとした 住 宅 の 相 談 に 応 じています 今 後 も 既 存 の 相 談 窓 口 を 通 して 耐 震 診 断 耐 震 改 修 減 災 化 対 策 の 相 談 に 応 じるとともに 相 談 窓 口 を 充 実 していきます 町 の 相 談 窓 口 : 建 設 部 都 市 計 画 課 場 所 : 美 浜 町 役 場 2F TEL:0569-82-1111( 代 表 ) 24
3. 地 震 防 災 マップの 作 成 町 民 や 建 築 物 の 所 有 者 等 に 地 震 災 害 に 対 する 危 険 性 を 認 識 してもらい 地 震 防 災 対 策 が 自 らの 問 題 地 域 の 問 題 として 意 識 できるよう 地 震 による 危 険 性 の 程 度 を 示 した 美 浜 町 災 害 ハザードマッ プ を 平 成 23 年 度 に 作 成 し 町 民 へ 配 布 しました また 平 成 25 年 5 月 に 愛 知 県 防 災 会 議 によって 南 海 トラフを 震 源 とする 大 規 模 地 震 が 起 きた 場 合 の 被 害 想 定 結 果 が 公 表 されたことを 踏 まえ ハザードマップを 修 正 し 平 成 26 年 3 月 に 町 民 へ 配 布 し ました さらに 学 区 ごとの 拡 大 版 ( 学 区 別 ハザードマップ)を 作 成 し 平 成 27 年 2 月 に 公 表 したと ころです これらの 情 報 については 今 後 も 様 々な 機 会 を 通 じて 周 知 を 図 ります 図 ハザードマップ( 平 成 26 年 3 月 配 布 ) 図 学 区 別 ハザードマップ( 平 成 27 年 2 月 公 表 ) 25
3-3 重 点 的 に 耐 震 化 を 進 める 区 域 での 対 策 耐 震 化 を 効 率 的 効 果 的 に 進 めるにあたっては 地 震 に 対 する 危 険 性 が 高 く 緊 急 的 に 改 善 が 求 めら れる 区 域 を 選 定 して 重 点 的 に 取 り 組 むことが 必 要 と 考 えられます 本 町 では 当 初 計 画 ( 平 成 19 年 度 策 定 )において 重 点 的 に 耐 震 化 を 進 める 区 域 を 明 確 化 しました 今 後 は 南 海 トラフ 巨 大 地 震 の 詳 細 な 被 害 想 定 等 を 踏 まえ 必 要 に 応 じて 見 直 しを 検 討 します 1. 重 点 的 に 耐 震 化 を 進 める 区 域 の 基 準 下 記 に 示 す 基 準 により 小 字 単 位 で 総 合 的 に 判 断 し 重 点 的 に 耐 震 化 を 促 進 する 区 域 を 設 定 します 重 点 地 区 を 抽 出 するための 基 準 1 地 震 発 生 時 の 建 物 の 全 壊 率 が 10% 以 上 の 地 区 倒 壊 する 建 築 物 を 減 らすための 取 り 組 みが 特 に 必 要 な 地 区 2 木 防 建 ぺい 率 が 20% 以 上 の 地 区 火 災 による 市 街 地 の 延 焼 危 険 度 の 高 い 地 区 3 特 定 建 築 物 が 5 棟 以 上 の 地 区 特 定 建 築 物 周 辺 の 建 築 物 の 耐 震 化 が 重 要 な 地 区 4 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 に 接 している 地 区 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 の 地 区 5 人 口 密 度 が 比 較 的 高 く 道 路 の 占 める 割 合 が 低 い 地 区 人 口 密 度 が 40 人 /ha 以 上 かつ 道 路 率 15% 未 満 の 地 区 木 防 建 ぺい 率 とは 木 防 建 ぺい 率 とは 火 災 による 市 街 地 の 延 焼 危 険 度 を 示 す 代 表 的 な 指 標 の 一 つで 次 のように 定 義 されます 木 防 建 ぺい 率 =( 木 造 ( 防 火 木 造 含 む) 建 築 物 の 建 築 面 積 )/( 地 区 面 積 ) 地 区 面 積 には 幅 員 15m 以 上 の 道 路 水 面 河 川 及 び 大 規 模 空 地 ( 概 ね 1ha 以 上 )は 含 めない 市 街 地 の 焼 失 率 と 木 防 建 ぺい 率 の 関 係 については 下 図 のような 研 究 結 果 があります これによれ ば 木 防 建 ぺい 率 が 40%を 超 えると 延 焼 が 拡 大 する 危 険 性 が 非 常 に 高 く 逆 に 木 防 建 ぺい 率 が 20% 未 満 であれば 延 焼 拡 大 の 面 で 安 全 であるということができます 木 防 建 ぺい 率 と 焼 失 率 の 関 係 出 典 : 建 設 省 建 築 研 究 所 作 成 安 全 安 心 住 宅 市 街 地 ネットワーク 会 議 報 告 書 ( 平 成 15 年 3 月 愛 知 県 建 設 部 )より 26
美浜町建築物耐震改修促進計画 改定版 ２ 重点的に耐震化を進める区域 優先度が 高い 優先度 高い 低い 該当地区数 割合 127 33.3% 162 42.5% 71 18.6% 15 3.9% 4 1.0% 2 0.5% 合計 381 100% ３ 重点的に耐震化を進める区域における取り組み方針 本町では 相対的にみて優先度の高い地区から 公共性が高く災害時の拠点となる建築物の耐震化 の促進を図ってきました その結果 災害時の拠点となる公共建築物はすべて耐震化されました さらに 民間建築物についても耐震化の必要性を学区単位での勉強会やダイレクトメールの送付な どで周知し 耐震化を促進してきました 今後も 住宅の耐震化促進のための普及 啓発活動を優先 的に実施します 27
3-4 関 連 する 安 全 対 策 1. 全 壊 の 防 止 耐 震 改 修 が 進 まない 原 因 の 一 つとして 費 用 や 工 期 の 面 で 一 度 に 耐 震 診 断 の 判 定 値 を 1.0 以 上 にする 耐 震 改 修 が 困 難 なことが 挙 げられます また 耐 震 診 断 の 判 定 値 が 低 いものほど 耐 震 改 修 されない 傾 向 もみられます 一 方 で 既 往 の 研 究 により 判 定 値 0.7 以 上 に 耐 震 改 修 すれば 住 宅 の 全 壊 率 が 大 きく 低 減 され 高 い 減 災 効 果 が 得 られることが 分 かってきています このため 本 町 では これまでのような 判 定 値 1.0 以 上 にする 耐 震 改 修 だけでなく 1 段 階 目 に 0.7 以 上 2 段 階 目 に 1.0 以 上 にするような 段 階 的 耐 震 改 修 の 補 助 制 度 を 創 設 しました(P32 参 照 ) 今 後 は 様 々な 広 報 手 段 機 会 を 通 じて 周 知 を 図 り 対 策 を 促 進 します 図 東 海 地 震 と 東 南 海 地 震 が 同 時 に 発 生 したときの 建 物 の 全 壊 率 と 耐 震 診 断 判 定 値 の 関 係 出 典 : 県 計 画 2. 建 て 替 えの 促 進 住 宅 の 状 態 によっては 耐 震 改 修 にかかる 費 用 が 建 替 えにかかる 費 用 とほとんど 変 わらず 耐 震 改 修 を 躊 躇 する 声 があります このため 本 町 では 耐 震 診 断 による 判 定 値 が 著 しく 低 い 住 宅 等 については 新 たに 耐 震 基 準 を 満 た す 住 宅 への 建 て 替 えを 促 進 します 28
3. 耐 震 シェルター 等 の 設 置 地 震 対 策 は 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 が 最 も 効 果 的 ですが 費 用 などの 面 でそれが 難 しい 場 合 もありま す このため 本 町 では 安 価 な 工 法 による 寝 室 等 の 個 室 補 強 の 手 段 ( 耐 震 シェルターの 設 置 )について 補 助 制 度 を 創 設 しました 今 後 は 様 々な 広 報 手 段 機 会 を 通 じて 周 知 を 図 り 対 策 を 促 進 します 名 称 美 浜 町 木 造 住 宅 耐 震 シェルター 整 備 補 助 事 業 表 美 浜 町 木 造 住 宅 耐 震 シェルター 整 備 補 助 事 業 概 要 対 象 となる 建 築 物 : 以 下 のすべてを 満 たすもの 昭 和 56 年 5 月 31 日 以 前 に 着 工 された 旧 耐 震 基 準 の 木 造 住 宅 障 がい 者 または 高 齢 者 世 帯 町 が 行 った 耐 震 診 断 の 判 定 値 が 0.4 または 40 点 以 下 1 回 目 の 耐 震 シェルター 整 備 補 助 過 去 に 町 が 行 う 耐 震 改 修 補 助 等 を 受 けていない 補 助 限 度 額 :30 万 円 ( 対 象 経 費 が 30 万 円 を 下 回 る 場 合 は 当 該 経 費 の 額 ) 4. 家 具 の 転 倒 防 止 対 策 建 築 物 に 十 分 な 耐 震 化 が 実 施 されていても 強 い 横 揺 れを 伴 う 大 規 模 地 震 が 発 生 した 際 には 室 内 の 家 具 の 転 倒 により 甚 大 な 人 的 被 害 が 発 生 する 危 険 性 があります そのため 本 町 では だれでもすぐに 取 り 組 める 家 庭 での 地 震 対 策 として 家 具 の 転 倒 防 止 に 関 する 知 識 をハザードマップ 等 を 通 じ 町 民 に 周 知 を 図 っています また すべての 世 帯 を 対 象 として 家 具 転 倒 防 止 器 具 の 取 り 付 け 支 援 を 行 っているところです これらの 取 り 組 みは 今 後 も 様 々な 広 報 手 段 機 会 を 通 じて 周 知 を 図 り 対 策 を 促 進 します 図 家 具 転 倒 防 止 器 具 の 効 果 出 典 : 内 閣 府 HP 29
5. ブロック 塀 の 安 全 対 策 ブロック 塀 が 倒 壊 すると その 下 敷 きになり 死 傷 者 が 発 生 したり 道 路 を 閉 塞 することにより 避 難 や 救 援 活 動 に 支 障 をきたすことになります そのため 本 町 では ブロック 塀 の 危 険 性 について ハザードマップ 等 を 通 じ 町 民 に 周 知 を 図 ってい ます また 既 存 のコンクリート 塀 やブロック 塀 その 他 これらに 類 する 塀 に 替 えて 新 たに 生 け 垣 を 設 置 することにより 緑 化 の 促 進 や 想 定 される 地 震 被 害 の 軽 減 を 図 るため 生 垣 設 置 奨 励 補 助 を 行 っていま す これらの 取 り 組 みは 今 後 も 様 々な 広 報 手 段 機 会 を 通 じて 周 知 を 図 り 対 策 を 促 進 します 6. 窓 ガラス 天 井 の 落 下 防 止 対 策 窓 ガラスや 建 築 物 内 のつり 下 げ 天 井 等 は 建 築 物 の 耐 震 構 造 にかかわらず 落 下 等 により 避 難 者 や 通 行 人 あるいは 建 築 物 内 の 人 に 被 害 を 発 生 させる 危 険 性 があります このため 本 町 では 窓 ガラスやつり 下 げ 天 井 等 の 落 下 による 危 険 性 や 窓 ガラスへの 飛 散 防 止 フィルム の 貼 り 付 けなどの 安 全 対 策 手 法 について 広 く 周 知 を 図 ります 7. エレベータの 安 全 対 策 地 震 発 生 時 には エレベータが 異 常 停 止 する 可 能 性 があり これによって 人 が 閉 じこめられるなどの 被 害 が 発 生 する 危 険 性 があります このため 本 町 では 愛 知 県 等 と 連 携 し 既 設 エレベータについて 新 安 全 基 準 への 適 合 を 促 進 すると ともに 地 震 時 のエレベータの 運 行 方 法 や 閉 じこめられた 場 合 の 対 処 方 法 について 広 く 周 知 を 図 ります 8. 耐 震 性 の 維 持 新 耐 震 住 宅 建 築 物 であっても 年 数 を 経 れば 耐 震 性 は 劣 化 していきます このため 本 町 では 耐 震 性 が 維 持 されるよう 住 宅 建 築 物 の 定 期 的 な 補 修 補 強 の 啓 発 に 努 めます 30
第 4 章 住 宅 の 耐 震 化 促 進 4-1 普 及 啓 発 住 宅 の 耐 震 化 を 推 進 するためには まず 耐 震 診 断 を 行 い 個 々の 住 宅 の 耐 震 性 を 的 確 に 把 握 する 必 要 があります このため 本 町 では これまで 以 下 のような 取 り 組 みを 行 ってきました 住 宅 の 耐 震 診 断 事 業 木 造 住 宅 の 診 断 ( 平 成 15 年 度 ~) 耐 震 診 断 事 業 に 関 する 啓 発 活 動 町 広 報 での 情 報 掲 載 町 ホームページでの 情 報 掲 載 ダイレクトメールの 送 付 ( 緊 急 輸 送 道 路 指 定 道 路 沿 いの 方 を 対 象 ) 啓 発 資 料 ( 災 害 ハザードマップ)の 全 戸 配 布 防 災 訓 練 等 イベントでのPR 図 美 浜 町 ホームページ この 結 果 普 及 啓 発 が 進 み 計 633 棟 ( 平 成 25 年 度 末 までの 実 績 )の 木 造 住 宅 について 無 料 耐 震 診 断 を 実 施 されたことになります しかし この 診 断 棟 数 は 旧 耐 震 住 宅 総 数 ( 平 成 26 年 1 月 時 点 )の 約 19%でしかありません その ため 今 後 も 上 記 のような 取 り 組 みを 継 続 するとともに その 他 の 効 果 的 な 取 り 組 みについても 検 討 し 耐 震 診 断 の 普 及 啓 発 を 図 っていきます 31
4-2 耐 震 化 促 進 のための 支 援 制 度 本 町 では 住 宅 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 実 施 に 対 する 補 助 や 税 制 上 の 優 遇 措 置 など 以 下 に 示 す 支 援 施 策 により 住 宅 の 耐 震 化 の 促 進 を 図 っていきます 1. 耐 震 診 断 耐 震 改 修 に 係 る 補 助 助 成 制 度 本 町 では これまで 木 造 住 宅 の 耐 震 診 断 耐 震 改 修 に 対 する 以 下 の 補 助 制 度 により 住 宅 の 耐 震 化 を 支 援 しています 今 後 もこれらの 支 援 を 継 続 し 住 宅 の 耐 震 化 を 促 進 します また よりきめ 細 やかに 耐 震 化 を 促 進 するため これらの 支 援 の 拡 充 を 検 討 するとともに 国 や 県 の 動 向 等 に 応 じて 非 木 造 住 宅 の 耐 震 診 断 等 新 たな 補 助 制 度 の 創 設 についても 検 討 していきます 表 現 在 の 木 造 住 宅 の 耐 震 診 断 耐 震 改 修 に 対 する 補 助 制 度 ( 平 成 26 年 4 月 現 在 )の 概 要 無 料 耐 震 診 断 耐 震 改 修 費 補 助 段 階 的 耐 震 改 修 費 補 助 対 象 となる 建 築 物 対 象 となる 建 築 物 対 象 となる 改 修 工 事 昭 和 56 年 5 月 31 日 以 前 に 建 築 した 在 来 軸 組 木 造 住 宅 町 が 行 った 耐 震 診 断 で 判 定 値 が 1.0 未 満 と 診 断 された 住 宅 判 定 値 を 1.0 以 上 とする 補 強 計 画 に 基 づく 耐 震 改 修 工 事 (ただし 1.0 未 満 と 診 断 された 階 別 方 向 別 上 部 構 造 評 点 を 判 定 値 に 0.3 を 加 算 した 数 値 以 上 とする 工 事 に 限 る) 補 助 金 額 対 象 経 費 の 約 1/2(120 万 円 を 限 度 ) 対 象 となる 建 築 物 町 が 行 った 耐 震 診 断 で 判 定 値 が 0.4 以 下 と 診 断 された 住 宅 一 段 目 耐 震 改 修 工 事 判 定 値 を 1.0 以 上 とする 補 強 計 画 に 基 づき その 一 対 象 となる 部 を 工 事 することにより 判 定 値 を 0.7 以 上 1.0 未 満 とする 耐 震 改 修 工 事 改 修 工 事 二 段 目 耐 震 改 修 工 事 一 段 目 耐 震 改 修 工 事 により 補 助 金 の 交 付 を 受 けた 後 判 定 値 1.0 以 上 とする 耐 震 改 修 工 事 補 助 金 額 一 段 目 耐 震 改 修 工 事 60 万 円 を 上 限 二 段 目 耐 震 改 修 工 事 30 万 円 を 上 限 注 : 制 度 の 詳 細 は 町 都 市 計 画 課 窓 口 へお 問 い 合 わせください 無 料 耐 震 診 断 表 耐 震 診 断 耐 震 改 修 に 係 る 補 助 の 実 績 ( 単 位 : 棟 ) 総 合 判 定 値 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 計 判 定 値 1.0 未 満 39 266 86 10 10 10 35 55 30 20 30 591 判 定 値 1.0 以 上 1 27 14 0 0 0 0 0 0 0 0 42 計 39 293 100 10 10 10 35 55 30 20 30 633 耐 震 改 修 費 補 助 ( 単 位 : 棟 ) H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 計 改 修 数 合 計 - - - 12 1 0 0 8 16 6 9 52 段 階 的 耐 震 改 修 費 補 助 ( 単 位 : 棟 ) H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 計 改 修 数 合 計 - - - - - - - - - - 2 2 32
2. 住 宅 に 係 る 耐 震 改 修 促 進 税 制 耐 震 性 の 確 保 された 良 質 な 住 宅 ストックの 形 成 促 進 を 図 るため 平 成 18 年 度 税 制 改 正 において 1 既 存 住 宅 の 耐 震 改 修 をした 場 合 の 所 得 税 額 の 特 別 控 除 2 既 存 住 宅 の 耐 震 改 修 をした 場 合 の 固 定 資 産 税 の 減 額 措 置 が 住 宅 に 係 る 耐 震 改 修 促 進 税 制 として 創 設 されました これらによって 住 宅 の 耐 震 改 修 を 行 った 場 合 税 制 による 一 定 の 支 援 が 受 けられるようになりまし た この 特 例 措 置 について 本 町 では 耐 震 改 修 を 行 った 方 に 対 し 個 別 の 案 内 をしており 今 後 も 愛 知 県 と 協 力 しながら 耐 震 改 修 を 行 った 方 が 円 滑 に 制 度 活 用 できるよう 努 めていきます 区 分 表 住 宅 に 係 る 耐 震 改 修 促 進 税 制 ( 平 成 26 年 度 税 制 改 正 による) 概 要 控 除 額 の 算 出 方 法 居 住 者 が 自 己 の 既 存 住 宅 の 耐 震 改 修 をした 場 合 工 事 完 了 年 に 応 じて それぞれ 次 に 掲 げる 金 額 の 10%を 所 得 税 額 から 控 除 平 成 21 年 1 月 ~ 平 成 26 年 3 月 : 改 修 費 用 の 額 と 標 準 的 な 工 事 費 用 相 当 額 のいずれか 少 ない 金 額 平 成 26 年 4 月 ~ 平 成 29 年 12 月 : 標 準 的 な 工 事 費 用 相 当 額 控 除 限 度 額 の 算 出 方 法 控 除 限 度 額 は 下 表 のとおり 所 得 税 工 事 完 了 年 耐 震 改 修 工 事 限 度 額 控 除 率 控 除 限 度 額 平 成 21 年 1 月 ~ 平 成 26 年 3 月 200 万 円 20 万 円 平 成 26 年 4 月 ~ 平 成 29 年 12 月 250 万 円 10% 25 万 円 適 用 要 件 (1) その 者 の 居 住 の 用 に 供 する 住 宅 (2) 昭 和 56 年 5 月 31 日 以 前 の 耐 震 基 準 により 建 築 された 住 宅 (3) 現 行 の 耐 震 基 準 に 適 合 させるための 耐 震 改 修 を 行 う (4) 住 宅 耐 震 改 修 証 明 書 等 の 必 要 書 類 を 添 付 して 確 定 申 告 (5) 適 用 期 限 : 平 成 29 年 12 月 31 日 住 宅 ローン 減 税 制 度 との 併 用 可 既 存 住 宅 の 耐 震 改 修 を 行 った 場 合 当 該 住 宅 に 係 る 固 定 資 産 税 額 (120 m2 相 当 部 分 まで) を 以 下 のとおり 減 額 耐 震 改 修 の 実 施 時 期 特 例 期 間 減 額 割 合 固 定 資 産 税 平 成 18 年 ~ 平 成 21 年 に 工 事 を 行 った 場 合 3 年 間 1/2 平 成 22 年 ~ 平 成 24 年 に 工 事 を 行 った 場 合 2 年 間 1/2 平 成 25 年 ~ 平 成 27 年 に 工 事 を 行 った 場 合 1 年 間 1/2 特 に 重 要 な 避 難 路 として 自 治 体 が 指 定 する 道 路 の 沿 道 にある 住 宅 ( 通 行 障 害 既 存 耐 震 不 適 格 建 築 物 )の 耐 震 改 修 は 2 年 間 1/2 に 減 額 適 用 要 件 (1) 昭 和 57 年 1 月 1 日 以 前 に 所 在 する 住 宅 (2) 耐 震 改 修 費 用 が 50 万 円 超 (3) 工 事 完 了 後 3 ヶ 月 以 内 に 市 区 町 村 に 証 明 書 等 の 必 要 書 類 を 添 付 して 申 告 (4) 適 用 期 限 : 平 成 27 年 12 月 31 日 資 料 : 国 土 交 通 省 HP 33
4-3 低 コスト 耐 震 化 工 法 の 普 及 本 町 では 木 造 住 宅 の 耐 震 診 断 耐 震 改 修 に 対 する 補 助 制 度 により 住 宅 の 耐 震 化 を 支 援 していま す しかし 民 間 木 造 住 宅 の 耐 震 改 修 に 要 する 費 用 は 平 均 で 266 万 円 ( 平 成 18 年 度 ~ 平 成 25 年 度 の 本 町 耐 震 改 修 費 補 助 実 績 )であり 改 修 費 補 助 を 受 けても 所 有 者 等 の 自 己 負 担 は 非 常 に 大 きい 状 況 です 耐 震 改 修 を 促 進 するためには その 所 要 コストを 下 げ 少 ない 費 用 で 実 施 できるようにすることが 重 要 であり 低 コストの 耐 震 改 修 工 法 の 開 発 普 及 が 強 く 望 まれます こうしたなか 名 古 屋 大 学 名 古 屋 工 業 大 学 豊 橋 技 術 科 学 大 学 愛 知 県 名 古 屋 市 及 び 建 築 関 係 団 体 等 により 愛 知 建 築 地 震 災 害 軽 減 システム 研 究 協 議 会 が 設 立 されています この 協 議 会 では 低 コスト 高 耐 震 化 構 法 の 開 発 や 耐 震 補 強 効 果 実 証 実 験 などに 取 り 組 み 木 造 戸 建 て 住 宅 や 共 同 住 宅 学 校 建 築 等 に 活 用 できるよう 研 究 開 発 し また これらの 技 術 を 広 く 普 及 することを 目 指 していま す その 活 動 の 一 環 として 工 法 評 価 委 員 会 を 開 催 し 耐 震 性 が 向 上 できる 補 強 方 法 である 工 法 につ いて 協 議 会 として 工 法 評 価 することとしています 愛 知 県 では これらの 成 果 を 受 けて 補 助 対 象 工 法 としてPR 普 及 を 図 ることとしており 本 町 に おいても 窓 口 に 案 内 チラシを 置 くなどして 住 宅 の 所 有 者 等 がより 容 易 に 耐 震 化 に 取 り 組 めるよう 努 めていきます 図 愛 知 建 築 地 震 災 害 軽 減 システム 研 究 協 議 会 ホームページ 34
4-4 地 域 における 耐 震 化 の 取 り 組 みの 促 進 耐 震 化 の 促 進 は 住 宅 建 築 物 の 個 々の 所 有 者 等 が 自 主 的 積 極 的 に 取 り 組 む 必 要 がありますが 建 築 物 の 倒 壊 や 出 火 延 焼 などによる 二 次 災 害 を 防 止 するためには 共 助 としての 地 域 における 耐 震 化 の 取 り 組 み も 重 要 です そのため 本 町 では 平 成 20 年 度 から 順 次 学 区 単 位 で 勉 強 会 を 開 催 し 地 域 における 耐 震 化 の 取 り 組 み の 必 要 性 を 投 げかけたところです その 結 果 区 など より 小 さな 単 位 での 自 主 的 な 取 り 組 みも 始 まっています 本 町 としては 地 域 における 耐 震 化 の 取 り 組 み が 活 発 化 するよう 今 後 も 勉 強 会 のような きっかけづくりをはじめ 各 地 域 の 実 情 に 応 じた 支 援 を 行 っていきます 図 学 区 単 位 で 実 施 した 勉 強 会 ( 河 和 学 区 の 例 ) 第 1 回 平 成 22 年 9 月 17 日 ( 金 ) テーマ: 説 明 会 1 地 震 に 対 する 備 えについてのビデオ 上 映 2 学 区 の 状 況 耐 震 化 の 必 要 性 補 助 制 度 の 説 明 3 名 古 屋 大 学 の 教 授 や 愛 知 県 の 建 築 専 門 家 による 講 演 第 2 回 平 成 22 年 11 月 27 日 ( 土 ) テーマ: 地 域 の 災 害 に 対 する 危 険 性 を 確 認 する 1 大 きな 地 震 が 起 こったとき どのようなことが 起 こるか という 視 点 での 街 歩 き 2 地 域 の 問 題 点 についての 班 毎 の 話 し 合 い 第 3 回 平 成 22 年 12 月 14 日 ( 火 ) テーマ: 安 全 なまちにするための 取 り 組 みを 考 える 1 必 要 な 取 り 組 みについての 班 毎 の 話 し 合 い 2 必 要 な 取 り 組 みについての 班 毎 の 発 表 4-5 公 的 機 関 による 改 修 促 進 支 援 共 同 住 宅 等 の 耐 震 化 を 進 めるためには 区 分 所 有 者 や 入 居 者 など 多 くの 関 係 者 の 合 意 を 得 る 必 要 が あり この 合 意 形 成 に 至 らないことが 障 害 となり 進 んでいない 状 況 があります これら 共 同 住 宅 等 の 耐 震 化 を 進 めるためには 賃 貸 あるいは 分 譲 により 多 くの 共 同 住 宅 を 供 給 して きた 公 的 機 関 の 蓄 積 されたノウハウの 活 用 が 効 果 的 効 率 的 と 考 えられます そのため 県 計 画 では 耐 震 改 修 促 進 法 第 29 条 および 第 30 条 に 定 める 特 例 規 定 を 適 用 し 都 市 再 生 機 構 および 地 方 住 宅 供 給 公 社 を 活 用 して 共 同 住 宅 等 の 耐 震 化 の 促 進 を 図 る( 公 社 等 が 所 有 者 管 理 者 の 委 託 を 受 けて 共 同 住 宅 等 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 を 実 施 )こととされています 本 町 では 必 要 に 応 じてこれら 公 的 機 関 の 活 用 を 図 ることとします 35
4-6 住 宅 の 改 修 時 の 仮 住 居 の 提 供 住 宅 の 耐 震 改 修 を 実 施 する 際 には 工 事 期 間 中 に 居 住 する 仮 住 居 が 必 要 になることがあります し かし 個 人 で 仮 住 居 を 探 す 場 合 なかなか 確 保 できない 場 合 があります そのため 仮 住 居 が 見 つか らないことが 耐 震 改 修 が 進 まない 原 因 のひとつになっています そこで 県 計 画 では 県 内 で 住 宅 の 所 有 者 が 耐 震 改 修 を 行 う 際 仮 住 居 の 確 保 が 必 要 となる 場 合 に 耐 震 改 修 促 進 法 第 5 条 第 3 項 第 4 号 に 基 づき 特 定 優 良 賃 貸 住 宅 等 の 活 用 を 図 ることとされています 本 町 では 必 要 に 応 じてこの 仕 組 みの 活 用 を 紹 介 します 36
第 5 章 建 築 物 の 耐 震 化 促 進 5-1 主 要 な 建 築 物 の 耐 震 化 促 進 1. 町 が 所 有 する 建 築 物 の 耐 震 化 本 町 が 所 有 する 建 築 物 で 耐 震 性 が 確 保 されていないものについて 耐 震 化 の 進 捗 状 況 は 以 下 のとお りとなっています (1) 対 象 建 築 物 町 が 所 有 する 建 築 物 のうち 新 耐 震 以 前 建 築 物 で 耐 震 改 修 促 進 法 第 14 条 第 1 号 の 規 定 に 該 当 する 建 築 物 および 美 浜 町 災 害 ハザードマップに 定 める 避 難 所 (2 次 及 び 3 次 )を 対 象 として 耐 震 化 を 実 施 して きました (2) 対 象 建 築 物 の 現 状 平 成 26 年 9 月 時 点 において 耐 震 診 断 を 行 った 建 築 物 23 棟 のすべてが 耐 震 化 されています 昭 和 56 年 5 月 以 前 に 建 設 された 町 有 建 築 物 表 耐 震 化 計 画 対 象 町 有 建 築 物 の 耐 震 化 状 況 ( 平 成 26 年 9 月 時 点 ) 耐 震 診 断 状 況 内 訳 耐 震 診 断 済 建 築 物 の 内 訳 今 後 廃 止 等 未 診 断 棟 数 耐 震 診 断 済 耐 震 化 未 対 応 耐 震 化 済 耐 震 化 不 要 予 定 棟 数 ( 要 診 断 ) 棟 数 棟 数 棟 数 棟 数 ( 診 断 不 要 ) 23 棟 0 棟 0 棟 23 棟 0 棟 17 棟 6 棟 (3) 今 後 の 耐 震 診 断 改 修 の 方 針 特 定 建 築 物 等 の 位 置 づけが 無 いその 他 の 町 有 建 築 物 についても 建 築 物 の 形 態 や 経 年 劣 化 等 により 耐 震 性 が 不 十 分 であると 考 えられる 場 合 には 将 来 的 な 利 用 方 針 を 検 討 したうえで 耐 震 診 断 耐 震 改 修 の 実 施 を 検 討 していきます 2. 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 沿 道 の 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 沿 道 の 建 築 物 については 愛 知 県 と 連 携 を 図 りながら 耐 震 化 を 促 進 します 特 に 本 町 としては 町 が 指 定 する 避 難 路 等 (P12 参 照 ) 沿 道 の 建 築 物 について 所 有 者 に 対 し て 耐 震 化 の 必 要 性 を 啓 発 することで 耐 震 化 を 促 進 します 37
3. 耐 震 改 修 計 画 の 認 定 に 関 する 対 応 耐 震 改 修 促 進 法 第 17 条 に 基 づく 耐 震 改 修 計 画 の 認 定 ( 既 存 不 適 格 建 築 物 が 救 済 措 置 等 を 受 けられ る 制 度 ) については 愛 知 県 が 適 切 かつ 速 やかに 行 う 必 要 があります 一 方 今 後 は 改 定 計 画 の 周 知 に 伴 い 所 有 者 の 意 識 が 向 上 し 耐 震 改 修 計 画 の 認 定 申 請 が 数 多 く 出 さ れ 本 町 の 窓 口 に 所 有 者 が 相 談 に 訪 れることが 想 定 されます 本 町 では このような 状 況 に 備 えて 多 様 な 質 問 等 に 対 応 できるよう 努 めます 5-2 民 間 建 築 物 の 耐 震 化 住 宅 以 外 の 民 間 建 築 物 に 関 しては 様 々な 広 報 手 段 機 会 を 通 じて 耐 震 化 の 必 要 性 等 を 周 知 し 耐 震 化 を 促 進 します 特 に 特 定 建 築 物 や 防 災 上 重 要 な 建 築 物 については 重 点 的 に 周 知 を 行 うとともに 愛 知 県 と 連 携 し 耐 震 化 を 促 進 します 表 防 災 上 重 要 な 建 築 物 の 耐 震 診 断 費 補 助 事 業 ( 愛 知 県 ) 名 称 概 要 補 助 等 要 件 防 災 上 重 要 な 建 築 物 の 耐 震 診 断 費 補 助 事 業 昭 和 56 年 5 月 31 日 以 前 に 着 工 された 民 間 の 防 災 上 重 要 な 建 築 物 の 耐 震 診 断 費 の 一 部 を 補 助 する 対 象 : 愛 知 県 地 域 防 災 計 画 に 掲 載 された 民 間 の 避 難 所 救 急 病 院 救 急 診 療 所 補 助 割 合 : 国 1/3 県 1/6 市 町 村 1/6 住 宅 建 築 物 安 全 ストック 形 成 事 業 等 資 料 : 県 計 画 5-3 特 定 建 築 物 の 指 導 等 特 定 建 築 物 の 所 有 者 は 耐 震 改 修 促 進 法 第 14 条 において 耐 震 診 断 を 行 い その 結 果 地 震 に 対 す る 安 全 性 の 向 上 を 図 る 必 要 があると 認 められるときは 耐 震 改 修 を 行 うよう 努 めなければならないと されています 一 方 所 管 行 政 庁 は 特 定 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 的 確 な 実 施 が 必 要 な 場 合 指 導 等 を 行 うことができるとされています これに 関 し 本 町 の 場 合 は 所 管 行 政 庁 である 県 が 耐 震 化 の 状 況 について 調 査 し 必 要 に 応 じて 指 導 助 言 指 示 公 表 を 行 い その 後 勧 告 及 び 命 令 を 行 うこととなります そのため 本 町 では これらの 指 導 等 が 円 滑 に 行 えるよう 県 との 連 携 を 図 ります 1. 指 導 等 の 対 象 建 築 物 指 導 助 言 の 対 象 となる 特 定 建 築 物 は すべての 特 定 建 築 物 です 指 示 公 表 の 対 象 となる 特 定 建 築 物 は 耐 震 改 修 促 進 法 第 15 条 第 2 項 および 第 3 項 に 基 づく 不 特 定 かつ 多 数 の 者 が 利 用 するものや 地 震 の 際 に 避 難 の 確 保 や 多 大 な 被 害 につながる 特 定 建 築 物 で 次 頁 表 に 示 したものです 38
対 象 は 新 耐 震 以 前 建 築 物 法 政 令 第 6 条 第 2 項 用 途 法 第 14 条 の 所 有 者 の 努 力 義 務 及 び 法 第 15 条 第 1 項 の 指 導 助 言 対 象 特 定 建 築 物 法 第 15 条 第 2 項 第 3 項 の 指 示 公 表 対 象 特 定 建 築 物 法 附 則 第 3 条 第 1 項 の 耐 震 診 断 義 務 対 象 要 緊 急 安 全 確 認 大 規 模 建 築 物 法 第 7 条 第 1 項 の 耐 震 診 断 義 務 対 象 要 安 全 確 認 計 画 記 載 建 築 物 の 要 件 第 14 条 第 1 号 第 14 条 第 2 号 第 14 条 第 3 号 第 5 条 第 3 項 第 1 号 第 1 号 第 2 号 第 3 号 第 4 号 幼 稚 園 保 育 所 小 学 校 等 小 学 校 中 学 校 中 等 教 育 学 校 の 前 期 課 程 若 しくは 特 別 支 援 学 校 老 人 ホーム 老 人 短 期 入 所 施 設 身 体 障 害 者 福 祉 ホームその 他 これらに 類 するもの 老 人 福 祉 センター 児 童 厚 生 施 設 身 体 障 害 者 福 祉 センターその 他 これらに 類 する 施 設 学 校 第 2 号 以 外 の 学 校 ボーリング 場 スケート 場 水 泳 場 その 他 これらに 類 する 運 動 施 設 病 院 診 療 所 劇 場 観 覧 場 映 画 館 演 芸 場 集 会 場 公 会 堂 展 示 場 卸 売 市 場 百 貨 店 マーケットその 他 の 物 品 販 売 を 営 む 店 舗 ホテル 旅 館 賃 貸 住 宅 ( 共 同 住 宅 に 限 る) 寄 宿 舎 下 宿 事 務 所 博 物 館 美 術 館 図 書 館 遊 技 場 公 衆 浴 場 飲 食 店 キャバレー 料 理 店 ナイトクラブ ダンスホールその 他 これらに 類 するもの 理 髪 店 質 屋 貸 衣 装 屋 銀 行 その 他 こ れらに 類 するサービス 業 を 営 む 店 舗 工 場 ( 危 険 物 の 貯 蔵 場 又 は 処 理 場 の 用 途 に 供 する 建 築 物 を 除 く) 車 両 の 停 車 場 又 は 船 舶 若 しくは 航 空 機 の 発 着 場 を 構 成 する 建 築 物 で 旅 客 の 乗 降 又 は 待 合 の 用 に 供 するもの 自 動 車 車 庫 その 他 の 自 動 車 又 は 自 転 車 の 停 留 又 は 駐 車 のための 施 設 保 健 所 税 務 署 その 他 これらに 類 する 公 益 上 必 要 な 建 築 物 体 育 館 ( 一 般 公 共 の 用 に 供 されるも の) 危 険 物 の 貯 蔵 場 又 は 処 理 場 の 用 途 に 供 する 建 築 物 緊 急 輸 送 道 路 等 沿 道 建 築 物 防 災 拠 点 である 建 築 物 階 数 2 以 上 かつ 床 面 積 500 m2 以 上 階 数 2 以 上 かつ 床 面 積 1,000 m2 以 上 ( 屋 内 運 動 場 の 面 積 を 含 む) 階 数 2 以 上 かつ 床 面 積 1,000 m2 以 上 階 数 3 以 上 かつ 床 面 積 1,000 m2 以 上 階 数 1 以 上 かつ 床 面 積 1,000 m2 以 上 政 令 で 定 める 数 量 以 上 の 危 険 物 を 貯 蔵 処 理 する 全 ての 建 築 物 県 または 町 の 耐 震 改 修 促 進 計 画 で 指 定 する 緊 急 輸 送 道 路 等 の 沿 道 建 築 物 であって 全 面 道 路 幅 員 の 1/2 超 の 高 さの 建 築 物 ( 道 路 幅 員 が 12m 以 下 の 場 合 は 6m 超 ) 床 面 積 750 m2 以 上 床 面 積 1,500 m2 以 上 ( 屋 内 運 動 場 の 面 積 を 含 む) 床 面 積 2,000 m2 以 上 床 面 積 2,000 m2 以 上 床 面 積 2,000 m2 以 上 床 面 積 2,000 m2 以 上 床 面 積 2,000 m2 以 上 床 面 積 2,000 m2 以 上 床 面 積 500 m2 以 上 同 左 階 数 2 以 上 かつ 床 面 積 1,500 m2 以 上 階 数 2 以 上 かつ 床 面 積 3,000 m2 以 上 階 数 2 以 上 かつ 床 面 積 5,000 m2 以 上 階 数 3 以 上 かつ 床 面 積 5,000 m2 以 上 階 数 3 以 上 かつ 床 面 積 5,000 m2 以 上 階 数 3 以 上 かつ 床 面 積 5,000 m2 以 上 階 数 3 以 上 かつ 床 面 積 5,000 m2 以 上 階 数 1 以 上 かつ 床 面 積 5,000 m2 以 上 階 数 1 以 上 かつ 床 面 積 5,000 m2 以 上 ( 敷 地 境 界 線 から 一 定 距 離 以 内 に 存 する 建 築 物 に 限 る) 耐 震 改 修 促 進 法 上 記 以 外 のすべての 既 存 耐 震 不 適 格 建 築 物 についても 指 導 助 言 の 対 象 となる( 法 第 16 条 ) 県 または 町 の 耐 震 改 修 促 進 計 画 で 指 定 する 緊 急 輸 送 道 路 の 沿 道 建 築 物 であって 前 面 道 路 幅 員 の 1/2 超 の 高 さの 建 築 物 ( 道 路 幅 員 が 12m 以 下 の 場 合 は 6m 超 ) 県 または 町 の 耐 震 改 修 促 進 計 画 で 指 定 する 大 規 模 な 地 震 が 発 生 した 場 合 においてその 利 用 を 確 保 することが 公 益 上 必 要 な 病 院 官 公 署 災 害 応 急 対 策 に 必 要 な 施 設 等 の 建 築 物 39
2. 指 導 等 の 実 施 について (1) 県 による 指 導 助 言 指 導 助 言 県 は 特 定 建 築 物 の 所 有 者 に 特 定 建 築 物 の 基 準 を 示 し 個 別 に 周 知 するとともに パンフレ ットの 配 布 インターネットによる 情 報 発 信 等 により 所 有 者 に 対 して 所 有 する 建 築 物 が 特 定 建 築 物 に 該 当 することを 認 知 してもらう 必 要 があります その 上 で 巡 回 等 を 行 い 耐 震 化 の 進 捗 についてのフォローアップし 耐 震 診 断 耐 震 改 修 を 個 別 に 指 導 します また 避 難 路 等 の 地 震 発 生 時 に 通 行 を 確 保 すべき 道 路 沿 道 の 建 築 物 として 特 定 建 築 物 とされた 建 築 物 のうち 住 宅 等 の 小 規 模 建 築 物 については 防 災 まちづくり 組 織 等 が 地 域 として 取 り 組 むよう 支 援 します (2) 県 による 指 示 公 表 勧 告 命 令 1 指 示 耐 震 改 修 促 進 法 第 15 条 第 2 項 に 該 当 する 特 定 建 築 物 について 安 全 性 に 関 しての 報 告 及 び 立 入 り 検 査 の 結 果 を 踏 まえて 耐 震 診 断 の 受 診 について 指 示 を 行 います また 耐 震 診 断 の 結 果 十 分 な 耐 震 性 が 確 保 されていない 建 築 物 については 耐 震 改 修 を 行 う よう 指 示 を 行 います なお 指 示 の 方 法 は 口 頭 により 耐 震 診 断 耐 震 改 修 の 実 施 を 指 示 しま すが さらに 相 当 な 期 間 の 経 過 を 経 ても 実 施 されない 場 合 は 文 書 により 指 示 をします 2 公 表 耐 震 診 断 や 耐 震 改 修 を 実 施 するよう 指 示 している 特 定 建 築 物 について 重 ねての 指 示 にもか かわらず 正 当 な 理 由 がなく 耐 震 診 断 耐 震 改 修 の 指 示 に 従 わない 時 は 指 示 に 従 わな い 旨 の 公 表 を 行 うことを 通 知 し 公 表 することが 妥 当 であると 判 断 された 場 合 は 公 表 します この 場 合 耐 震 診 断 耐 震 改 修 の 指 示 に 従 わない 特 定 建 築 物 の 所 有 者 に 対 して 一 定 期 間 の 弁 明 機 会 を 付 与 します 正 当 な 理 由 については 除 却 機 能 廃 止 計 画 がある 場 合 や 耐 震 診 断 耐 震 改 修 の 実 施 計 画 を 策 定 し 計 画 的 な 改 修 が 確 実 に 行 われる 見 込 みのある 場 合 等 やむを 得 ないと 認 められる 場 合 とし その 計 画 等 を 勘 案 し 判 断 します 公 表 については 県 のホームページへの 情 報 掲 載 等 を 通 じて 実 施 します 公 表 の 手 順 口 頭 指 示 文 書 指 示 付 弁 明 機 与 会 由 正 の 当 判 な 断 理 旨 公 の 表 通 す 知 る 公 表 3 勧 告 命 令 公 表 してもなお 耐 震 改 修 を 行 わない 特 定 建 築 物 のうち 倒 壊 の 危 険 性 が 極 めて 高 いものに ついては 当 該 建 築 物 の 除 却 移 転 改 築 増 築 修 繕 模 様 替 使 用 中 止 使 用 制 限 その 他 保 安 上 又 は 衛 生 上 必 要 な 措 置 をとることを 建 築 基 準 法 第 10 条 第 3 項 に 基 づき 命 令 します また そのまま 放 置 すれば 著 しく 保 安 上 危 険 となる 場 合 は 同 条 第 1 項 及 び 第 2 項 に 基 づき 勧 告 命 令 を 行 います 40
すべての 特 定 建 築 物 ( 1 法 第 14 条 ) 対 象 建 築 物 の 調 査 耐 震 診 断 耐 震 性 あり 指 導 助 言 フォローアッフ 巡 回 見 回 り 診 断 改 修 済 み 耐 震 性 なし 未 診 断 No Yes 2 指 示 対 象 建 築 物 か No 耐 震 改 修 促 進 法 安 全 性 に 関 して 報 告 立 ち 入 り 検 査 指 指 示 示 Yes 安 全 性 に 問 題 ないか 特 定 建 築 No 物 ( 法 第 7 条 第 2 項 )でない Yes 正 当 な 理 由 有 り Yes 指 示 に 従 わない 旨 を 公 表 No 診 断 改 修 済 み No Yes 耐 震 化 済 現 地 調 査 指 導 改 修 済 建 築 基 準 法 除 却 等 の 勧 告 勧 告 に 係 る 措 置 をとることを 命 令 Yes 保 安 上 危 険 でな い 特 定 建 築 物 No 命 令 の 結 果 除 却 改 築 修 繕 を 実 施 1 耐 震 改 修 促 進 法 2 指 示 対 象 建 築 物 法 第 15 条 第 2 項 及 び 同 施 行 令 第 8 条 に 定 める 建 築 物 耐 震 化 済 41
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第 6 章 計 画 達 成 に 向 けて 6-1 耐 震 化 減 災 化 の 促 進 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 を 促 進 するためには 住 宅 建 築 物 の 所 有 者 等 の 意 識 を 啓 発 するとともに 所 有 者 等 にとって 耐 震 化 を 行 いやすい 環 境 の 整 備 等 を 進 めることが 重 要 です そのため 本 町 では 住 宅 について 既 存 の 補 助 制 度 支 援 措 置 の 周 知 を 図 り 活 用 を 促 進 するとと もに 制 度 の 拡 充 充 実 を 検 討 します 建 築 物 については 愛 知 県 とも 連 携 して 特 定 建 築 物 を 中 心 に 耐 震 化 の 促 進 を 図 ります 一 方 で 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 については 個 別 の 事 情 により 困 難 な 場 合 があります そのため 最 低 限 命 を 守 るための 減 災 化 対 策 を 進 めます より 具 体 的 には 段 階 的 な 耐 震 改 修 に 対 する 補 助 耐 震 シェルターの 設 置 補 助 等 の 既 存 の 補 助 制 度 支 援 措 置 の 活 用 を 促 進 するとともに 新 たな 補 助 制 度 の 創 設 についても 国 や 県 の 動 向 等 に 応 じて 検 討 していきます 6-2 計 画 の 進 捗 管 理 と 見 直 し 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 については 進 捗 状 況 を 定 期 的 に 確 認 しながら 着 実 に 進 めることが 重 要 で す 進 捗 状 況 の 確 認 については 愛 知 県 は 所 管 行 政 庁 や 市 町 村 及 び 公 共 施 設 管 理 者 等 との 連 絡 協 議 体 制 を 利 用 して 年 度 ごとに 行 うものとされています 特 に 平 成 27 年 度 には 当 初 計 画 の 進 捗 状 況 の 確 認 を 行 うとともに 他 の 関 連 計 画 や 統 計 調 査 等 との 照 査 を 行 い 計 画 の 目 標 や 指 導 の 方 針 を 検 討 し 必 要 に 応 じて 適 切 に 見 直 したうえで 耐 震 化 の 促 進 を 図 ることとされています そのため 本 町 では こうした 愛 知 県 の 取 り 組 みとも 調 整 し 適 宜 町 内 における 耐 震 化 の 進 捗 状 況 の 確 認 を 行 います あわせて 県 計 画 やほかの 関 連 計 画 等 に 照 らして 改 定 計 画 の 内 容 を 検 証 し 適 宜 見 直 しを 行 います 6-3 都 市 の 不 燃 化 防 災 空 間 の 充 実 都 市 における 総 合 的 な 防 災 性 を 向 上 するため 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 だけでなく 不 燃 化 や 道 路 公 園 等 の 防 災 空 間 の 充 実 を 進 めます 不 燃 化 については 火 災 の 危 険 性 が 高 い 地 区 を 中 心 として 防 火 地 域 準 防 火 地 域 の 指 定 等 の 取 り 組 みを 進 めるとともに 不 特 定 多 数 の 町 民 が 利 用 する 施 設 について 耐 火 構 造 としていきます 防 災 空 間 の 充 実 については 阪 神 淡 路 大 震 災 等 の 教 訓 として 重 要 な 課 題 です そのため 特 に 狭 隘 な 道 路 が 多 く 木 造 住 宅 が 密 集 するような 地 区 を 中 心 として 建 築 物 の 耐 震 化 不 燃 化 の 促 進 と あわせ 延 焼 遮 断 機 能 避 難 機 能 等 としての 道 路 公 園 等 の 整 備 を 検 討 していきます 43
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45 美 浜 町 建 築 物 耐 震 改 修 促 進 計 画 ( 改 定 版 )
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