秋 田 県 高 齢 者 居 住 安 定 確 保 計 画 平 成 27 年 10 月 秋 田 県
目 次 第 1 章 計 画 の 背 景 目 的 1-1 計 画 の 背 景... 1 1-2 計 画 の 目 的... 1 1-3 計 画 の 位 置 づけ... 1 1-4 計 画 の 期 間... 1 第 2 章 高 齢 者 をとりまく 状 況 と 課 題 2-1 高 齢 者 数 と 高 齢 者 世 帯 数 の 推 移 (1) 高 齢 者 数 高 齢 化 率 の 現 状 と 将 来 推 移... 2 (2) 後 期 高 齢 者 数 の 増 加... 2 (3) 圏 域 別 の 高 齢 化 率 等 の 現 状... 3 (4) 高 齢 者 世 帯 数 の 推 移... 4 (5) 要 支 援 要 介 護 者 数 の 推 移... 5 2-2 高 齢 者 の 住 まいの 状 況 (1) 所 有 関 係... 6 (2) 建 て 方... 6 (3) 建 築 時 期... 6 (4) 高 齢 者 等 のための 設 備... 7 (5) 子 の 居 住 地... 8 (6) 高 齢 者 向 け 住 まい 及 び 介 護 保 険 施 設 の 整 備 状 況... 9 2-3 高 齢 期 の 住 み 替 え 意 向 (1) 高 齢 期 の 住 み 替 え 改 善 の 意 向... 10 (2) 高 齢 期 の 住 み 替 え 先... 10 2-4 高 齢 者 の 居 住 をとりまく 課 題 (1) 高 齢 者 世 帯 の 増 加 に 対 応 した 地 域 支 援 の 充 実... 11 (2) 高 齢 者 の 住 まいの 老 朽 化 と 改 修... 11 (3) 高 齢 者 のニーズに 対 応 した 住 まいの 確 保... 11 (4) 高 齢 者 の 住 宅 セーフティネット... 11 第 3 章 高 齢 者 の 居 住 の 安 定 確 保 に 向 けた 基 本 的 方 針 3-1 基 本 理 念... 12 3-2 施 策 の 方 向 性... 13 3-3 高 齢 者 向 け 住 まいの 供 給 目 標... 14
第 4 章 高 齢 者 の 居 住 の 安 定 確 保 に 向 けた 取 り 組 み 4-1 高 齢 者 に 適 した 良 好 な 居 住 環 境 を 有 する 住 宅 の 整 備 の 促 進 (1) 高 齢 者 の 持 ち 家 に 対 する 環 境 整 備 の 支 援... 15 (2) 公 営 住 宅 のバリアフリー 化 の 推 進... 15 (3) 民 間 賃 貸 住 宅 のバリアフリー 化 の 促 進... 15 (4) 住 宅 改 修 等 に 関 する 研 修 会 の 実 施... 16 4-2 多 様 なニーズに 対 応 した 高 齢 者 向 け 住 まいの 供 給 の 促 進 (1) 公 営 住 宅 の 供 給 による 高 齢 者 の 住 宅 セーフティネットの 形 成... 16 (2)サービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 や 有 料 老 人 ホームの 整 備... 16 (3) 民 間 賃 貸 住 宅 への 居 住 支 援... 16 4-3 高 齢 者 が 入 居 する 住 まいの 管 理 の 適 正 化 (1)サービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 の 適 正 な 運 用... 17 (2) 有 料 老 人 ホームの 適 正 な 運 用... 17 4-4 その 他 高 齢 者 の 居 住 の 安 定 確 保 に 関 して 必 要 な 事 項 (1) 高 齢 者 が 居 宅 で 安 心 して 生 活 するための 支 援... 17 (2) 高 齢 者 の 住 まいに 関 する 相 談 業 務 情 報 提 供 の 推 進... 17 第 5 章 計 画 の 実 現 に 向 けて 5-1 計 画 の 推 進 体 制 (1) 行 政 の 役 割... 18 (2) 各 主 体 間 の 連 携 強 化... 18 5-2 計 画 の 進 行 管 理... 18
第 1 章 計 画 の 背 景 目 的 1-1 計 画 の 背 景 本 県 の 高 齢 化 率 は 全 国 で 一 番 高 くなり 今 後 のさらなる 高 齢 化 の 進 展 に 伴 い 介 護 が 必 要 な 高 齢 者 や 高 齢 単 身 及 び 高 齢 者 夫 婦 のみの 世 帯 が 一 層 増 加 していくものと 見 込 まれます 住 まいは 生 活 の 基 盤 であり 誰 にでも 訪 れる 高 齢 期 を 安 心 して 暮 らしていくためには 身 体 の 状 態 の 変 化 に 対 応 できる 住 まいの 確 保 と 必 要 に 応 じて 介 護 サービスや 生 活 支 援 サービスが 受 けられることが 必 要 になります 1-2 計 画 の 目 的 住 宅 施 策 と 福 祉 施 策 の 連 携 により ハードとソフトが 一 体 となって 高 齢 者 の 住 まいに 係 る 施 策 を 総 合 的 に 展 開 し 高 齢 者 の 居 住 の 安 定 を 確 保 することを 目 的 として 高 齢 者 の 居 住 の 安 定 確 保 に 関 する 法 律 第 4 条 に 基 づく 秋 田 県 高 齢 者 居 住 安 定 確 保 計 画 を 策 定 します 1-3 計 画 の 位 置 づけ 本 計 画 は 住 宅 部 門 と 福 祉 部 門 が 連 携 して 施 策 に 取 り 組 むことにより 高 齢 者 の 多 様 なニーズに 対 応 した 住 居 や 福 祉 サービスを 選 択 できるよう 上 位 計 画 である 秋 田 県 住 生 活 基 本 計 画 と 秋 田 県 介 護 保 険 事 業 支 援 計 画 老 人 福 祉 計 画 との 調 和 を 図 った 計 画 とします 秋 田 県 住 生 活 基 本 計 画 住 生 活 基 本 法 に 基 づき 秋 田 県 における 住 まい まちづくりに 関 する 基 本 的 な 計 画 とし て 策 定 秋 田 県 高 齢 者 居 住 安 定 確 保 計 画 秋 田 県 介 護 保 険 事 業 支 援 計 画 老 人 福 祉 計 画 高 齢 者 住 まい 法 に 基 づき 秋 田 県 におけ 連 介 護 保 険 法 老 人 福 祉 法 に 基 づ く 計 画 で る 高 齢 者 居 住 の 安 定 確 保 に 関 する 計 画 とし 携 様 々 な 保 健 医 療 サ ー ビ ス と 福 祉 サ ー ビ ス が 連 て 策 定 携 して 提 供 されるために 一 体 的 に 策 定 1-4 計 画 の 期 間 本 計 画 の 計 画 期 間 は 秋 田 県 住 生 活 基 本 計 画 や 秋 田 県 第 6 期 介 護 保 険 事 業 支 援 計 画 第 7 期 老 人 福 祉 計 画 の 改 定 時 期 をふまえ 平 成 27 年 度 から 平 成 32 年 度 まで とします なお これらの 計 画 の 見 直 しや 国 の 政 策 動 向 社 会 経 済 情 勢 の 変 化 等 により 適 宜 見 直 します - 1 -
第 2 章 高 齢 者 をとりまく 状 況 と 課 題 2-1 高 齢 者 数 と 高 齢 者 世 帯 数 の 推 移 (1) 高 齢 者 数 高 齢 化 率 の 現 状 と 将 来 推 計 県 内 の 高 齢 者 数 は 年 々 増 加 しており それに 伴 って 高 齢 化 率 も 年 々 上 昇 を 続 け 平 成 26 年 10 月 1 日 現 在 の 県 人 口 は 1,036,861 人 で 65 歳 以 上 の 高 齢 者 数 は 338,004 人 高 齢 化 率 は 32.6 %となっています 人 口 の 減 少 と 高 齢 者 数 の 増 加 により 高 齢 化 率 は 全 国 一 高 い 状 態 が 継 続 するものと 見 込 まれており 団 塊 の 世 代 が 65 歳 以 上 となる 平 成 27 年 には 県 民 の 約 3 人 に 1 人 が 65 歳 以 上 の 高 齢 者 となり 平 成 42 年 には4 割 に 達 すると 予 測 されています (2) 後 期 高 齢 者 数 の 増 加 平 成 19 年 において 後 期 高 齢 者 数 が 前 期 高 齢 者 数 を 初 めて 上 回 り 平 成 26 年 10 月 1 日 現 在 では 人 口 の 18.0 %を 占 めています 後 期 高 齢 者 数 は 平 成 42 年 頃 まで 増 加 する 見 込 みで 平 成 27 年 には 後 期 高 齢 化 率 が 全 国 で 一 番 高 くなることが 予 測 されています 表 1 秋 田 県 の 総 人 口 と 高 齢 者 数 の 推 移 秋 田 県 の 総 人 口 と 高 齢 者 数 の 推 移 人 口 高 齢 化 率 秋 田 県 秋 田 県 全 国 総 人 口 ( A ) 65 歳 以 上 ( B ) 65~74 歳 ( C ) 75 歳 以 上 ( D ) 65 歳 以 上 (B/A) 65~74 歳 (C/A) 75 歳 以 上 (D/A) 65 歳 以 上 65~74 歳 75 歳 以 上 昭 和 60 年 1,254,032 158,086 101,901 56,185 12.6% 8.1% 4.5% 10.3% 6.4% 3.9% 平 成 2 年 1,227,478 191,573 119,491 72,082 15.6% 9.7% 5.9% 12.1% 7.3% 4.8% 7 年 1,213,667 237,682 148,082 89,600 19.6% 12.2% 7.4% 14.5% 8.8% 5.7% 12 年 1,189,279 279,764 166,013 113,751 23.5% 14.0% 9.6% 17.3% 10.2% 7.1% 17 年 1,145,501 308,193 160,323 147,870 26.9% 14.0% 12.9% 20.2% 10.5% 9.7% 22 年 1,085,997 320,450 145,432 175,018 29.6% 13.4% 16.1% 23.0% 11.9% 11.1% 5 期 計 画 24 年 1,063,143 325,343 141,687 183,656 30.6% 13.3% 17.3% 24.2% 12.2% 11.9% 25 年 1,050,132 330,716 144,248 186,468 31.5% 13.7% 17.8% 25.1% 12.8% 12.3% 26 年 1,036,861 338,004 150,951 187,053 32.6% 14.6% 18.0% 26.0% 13.4% 12.5% 27 年 1,023,051 344,378 156,270 188,108 33.7% 15.3% 18.4% 26.8% 13.8% 13.0% 32 年 959,272 356,669 166,641 190,028 37.2% 17.4% 19.8% 29.1% 14.0% 15.1% 37 年 893,224 352,577 147,160 205,417 39.5% 16.5% 23.0% 30.3% 12.3% 18.1% 42 年 827,462 339,211 125,187 214,024 41.0% 15.1% 25.9% 31.6% 12.1% 19.5% 47 年 763,356 321,093 110,378 210,715 42.1% 14.5% 27.6% 33.4% 13.3% 20.0% 資 料 : 昭 和 60 年 から 平 成 22 年 は 国 勢 調 査 平 成 24 年 から 平 成 26 年 までの 秋 田 県 の 人 口 は 秋 田 県 年 齢 別 人 口 流 動 調 査 全 国 の 人 口 は 総 務 省 統 計 局 の 推 計 人 口 平 成 27 年 以 降 は 国 立 社 会 保 障 人 口 問 題 研 究 所 日 本 の 都 道 府 県 別 将 来 推 計 人 口 ( 平 成 25 年 3 月 推 計 ) - 2 -
(3) 圏 域 別 の 高 齢 化 率 等 の 現 状 高 齢 化 率 前 期 高 齢 化 率 後 期 高 齢 化 率 ともに 北 秋 田 圏 域 が 最 も 高 く 秋 田 周 辺 圏 域 が 最 も 低 くなっています 県 北 部 県 南 部 県 央 部 の 順 に 各 高 齢 化 率 が 高 い 状 況 になっています 表 2 秋 田 県 の 圏 域 別 の 総 人 口 と 高 齢 者 数 秋 田 県 の 圏 域 別 の 総 人 口 と 高 齢 者 数 ( 単 位 : 人 ) 高 齢 者 数 ( B ) 高 齢 化 率 (B/A) 前 期 高 齢 者 数 ( C ) 前 期 高 齢 化 率 (C/A) 後 期 高 齢 者 数 ( D ) 後 期 高 齢 化 率 (D/A) 大 館 鹿 角 113,088 40,035 35.4% 17,633 15.6% 22,402 19.8% 北 秋 田 36,170 14,648 40.5% 6,029 16.7% 8,619 23.8% 能 代 山 本 84,106 31,360 37.3% 13,698 16.3% 17,662 21.0% 秋 田 周 辺 405,832 117,009 28.8% 56,532 13.9% 60,477 14.9% 由 利 本 荘 にかほ 総 人 口 ( A ) 65 歳 以 上 65 歳 ~74 歳 75 歳 以 上 106,721 34,362 32.2% 15,271 14.3% 19,091 17.9% 大 仙 仙 北 132,093 45,951 34.8% 19,174 14.5% 26,777 20.3% 横 手 93,111 31,799 34.2% 13,295 14.3% 18,504 19.9% 湯 沢 雄 勝 65,939 22,830 34.6% 9,315 14.1% 13,515 20.5% 県 全 体 1,036,861 338,004 32.6% 150,951 14.6% 187,053 18.0% 資 料 : 秋 田 県 調 査 統 計 課 平 成 26 年 秋 田 県 年 齢 別 人 口 流 動 調 査 結 果 [ 速 報 ] 総 数 には 年 齢 不 詳 を 含 む 県 全 体 の 算 出 においては 県 内 市 町 村 間 の 移 動 数 を 除 いているので 圏 域 の 合 計 とは 一 致 しない - 3 -
(4) 高 齢 者 世 帯 数 の 推 移 県 内 の 一 般 世 帯 数 は 平 成 16 年 をピークに 今 後 は 減 少 していく 見 込 みですが 高 齢 者 世 帯 数 は 平 成 32 年 頃 までは 増 加 し 続 ける 見 込 みです 高 齢 者 世 帯 のうち 単 独 世 帯 (ひとり 暮 らし)と 夫 婦 のみの 世 帯 が 平 成 32 年 頃 まで 増 加 し 続 ける 見 込 みです 一 般 世 帯 に 占 める 高 齢 者 世 帯 の 割 合 は 今 後 も 増 加 し 続 ける 見 込 みです 図 1 秋 田 県 の 高 齢 者 世 帯 数 等 の 推 移 400,000 世 帯 数 秋 田 県 の 高 齢 者 世 帯 数 等 の 推 移 推 計 高 齢 者 世 帯 の 割 合 80.0% 388,424 391,276 389,095 379,805 350,000 364,867 70.0% 346,293 326,673 300,000 60.0% 250,000 45.3% 49.1% 51.1% 52.0% 50.0% 200,000 150,000 100,000 50,000 0 33.0% 128,063 44,553 (34.8%) 20,274 (15.8%) 37,181 (29.0%) 26,055 (20.3%) 37.3% 146,014 43,695 (29.9%) 26,063 (17.8%) 42,976 (29.4%) 33,280 (22.8%) 40.4% 157,071 40,317 (25.7%) 31,622 (20.1%) 45,669 (29.1%) 39,463 (25.1%) 171,981 41,231 (24.0%) 35,787 (20.8%) 49,860 (29.0%) 45,103 26.2%) 179,084 176,978 40,010 (22.3%) 37,804 (21.1%) 52,320 29.2%) 48,950 (27.3%) 36,449 (20.6%) 37,528 (21.2%) 52,355 (29.6%) 50,645 (28.6%) 169,764 31,936 (18.8%) 35,829 (21.1%) 50,546 (29.8%) 51,453 (30.3%) 平 成 12 年 平 成 17 年 平 成 22 年 平 成 27 年 平 成 32 年 平 成 37 年 平 成 42 年 40.0% 30.0% 20.0% 10.0% 0.0% 単 独 夫 婦 のみ 親 と 子 その 他 高 齢 者 世 帯 一 般 世 帯 高 齢 者 世 帯 の 割 合 資 料 : 平 成 12 年 17 年 22 年 は 国 勢 調 査 平 成 27 年 以 降 は 国 立 社 会 保 障 人 口 問 題 研 究 所 日 本 の 世 帯 数 の 将 来 推 計 ( 都 道 府 県 別 推 計 ) ( 平 成 26 年 4 月 推 計 ) 四 捨 五 入 のため 合 計 は 必 ずしも 一 致 しない - 4 -
(5) 要 支 援 要 介 護 者 数 の 推 移 平 成 12 年 に 約 33,000 人 だった 本 県 の 要 支 援 要 介 護 認 定 者 数 は 平 成 27 年 には 約 72,000 人 となり 約 2.2 倍 の 認 定 者 数 となっています 団 塊 の 世 代 が 75 歳 以 上 となる 平 成 37 年 には 約 88,000 人 を 超 えることが 見 込 まれています 図 2 要 支 援 要 介 護 者 数 の 推 移 ( 単 位 : 人 ) 90,000 80,000 70,000 推 計 8,304 7,804 12,492 8,037 13,052 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 12,952 13,464 9,131 10,206 8,067 8,364 10,724 7,604 15,136 15,695 8,999 7,526 13,044 5,405 8,729 11,187 17,894 18,344 5,131 14,677 4,979 12,005 6,155 16,130 8,683 10,072 10,158 7,584 6,801 2,034 3,964 6,333 6,470 8,251 9,671 9,776 平 成 12 年 平 成 18 年 平 成 22 年 平 成 27 年 平 成 32 年 平 成 37 年 要 支 援 1 要 支 援 2 要 介 護 1 要 介 護 2 要 介 護 3 要 介 護 4 要 介 護 5 資 料 : 長 寿 社 会 課 調 べ( 各 年 10 月 末 現 在 ) - 5 -
2-2 高 齢 者 の 住 まいの 状 況 (1) 所 有 関 係 本 県 の 高 齢 者 世 帯 の 住 宅 を 所 有 関 係 別 にみると 高 齢 者 単 身 世 帯 で 84.5% 高 齢 者 夫 婦 世 帯 で 95.8%が 持 ち 家 に 居 住 しており 持 ち 家 の 比 率 が 高 くなっています 図 3 高 齢 者 世 帯 の 住 宅 の 所 有 関 係 0% 20% 40% 60% 80% 100% 高 齢 者 単 身 世 帯 高 齢 者 夫 婦 世 帯 84.5% 95.8% 15.2% 4.4% 持 ち 家 借 家 資 料 : 平 成 25 年 住 宅 土 地 統 計 調 査 (2) 建 て 方 本 県 の 高 齢 者 世 帯 の 住 宅 を 建 て 方 別 にみると 高 齢 者 単 身 世 帯 で 86.3% 高 齢 者 夫 婦 世 帯 で 97.4%が 一 戸 建 に 居 住 しており 一 戸 建 ての 比 率 が 高 くなっています 図 4 高 齢 者 世 帯 の 住 宅 の 建 て 方 0% 20% 40% 60% 80% 100% 高 齢 者 単 身 世 帯 86.3% 11.2% 2.5% 高 齢 者 夫 婦 世 帯 97.4% 2.2% 0.7% 一 戸 建 共 同 住 宅 その 他 資 料 : 平 成 25 年 住 宅 土 地 統 計 調 査 (3) 建 築 時 期 本 県 の 高 齢 者 のいる 世 帯 の 住 宅 ( 持 ち 家 )の 建 築 時 期 をみると 新 耐 震 基 準 施 行 前 の 昭 和 55 年 以 前 に 建 築 された 住 宅 の 割 合 は 52.5%と 半 数 を 超 え 全 世 帯 平 均 より 高 く なっています 図 5 高 齢 者 のいる 世 帯 の 住 宅 ( 持 ち 家 )の 建 築 時 期 0% 20% 40% 60% 80% 100% 3.5% 全 世 帯 4.5% 9.4% 20.9% 18.8% 10.1% 11.0% 9.8% 9.1% 2.9% 5.1% 5.8% 高 齢 者 のいる 世 帯 ( 持 ち 家 ) 6.9% 13.5% 27.0% 19.0% 8.2% 7.9% 4.7% 1.7% 昭 和 25 年 以 前 昭 和 26~35 年 昭 和 36~45 年 昭 和 46~55 年 昭 和 56~ 平 成 2 年 平 成 3~7 年 平 成 8~12 年 平 成 13~17 年 平 成 18~22 年 平 成 23~25 年 9 月 資 料 : 平 成 25 年 住 宅 土 地 統 計 調 査 - 6 -
(4) 高 齢 者 等 のための 設 備 本 県 の 高 齢 者 のいる 世 帯 における 高 齢 者 等 のための 設 備 の 設 置 状 況 をみると 手 す りの 設 置 がされている 住 宅 が 54.8% 浴 槽 の 高 さがまたぎやすく 配 慮 されている 住 宅 が 28.9% 廊 下 などが 車 いすに 対 応 した 幅 になっている 住 宅 が 24.0% 屋 内 に 段 差 がない 住 宅 が 19.6% 道 路 から 玄 関 まで 段 差 がなく 車 いすで 通 行 可 能 な 住 宅 が 13.3%となって います 高 齢 者 等 のための 設 備 ある 世 帯 は 64.6%を 占 めています 高 齢 者 が 居 住 している 住 宅 のうち 一 定 のバリアフリー 化 ( 2 箇 所 以 上 の 手 すり 設 置 又 は 屋 内 の 段 差 解 消 ) がされている 住 宅 は 34.0% 高 度 のバリアフリー 化 ( 2 箇 所 以 上 の 手 すり 設 置 屋 内 の 段 差 解 消 及 び 車 いすで 通 行 可 能 な 廊 下 幅 ) されている 住 宅 は 6.9%となっています 図 6 高 齢 者 のいる 世 帯 における 高 齢 者 等 のための 設 備 の 設 置 状 況 0% 20% 40% 60% 80% 100% 高 齢 者 等 のための 設 備 がある( 計 ) 64.6% 手 すりがある( 計 ) 54.8% 玄 関 13.5% トイレ 32.7% 浴 室 28.5% 脱 衣 所 5.6% 廊 下 11.8% 階 段 32.7% 居 住 室 2.4% その 他 1.4% またぎやすい 高 さの 浴 槽 28.9% 廊 下 などが 車 いすで 通 行 可 能 な 幅 24.0% 段 差 のない 屋 内 19.6% 道 路 から 玄 関 まで 車 いすで 通 行 可 能 13.3% 一 定 のバリアフリー 化 高 度 のバリアフリー 化 6.9% 34.0% 資 料 : 平 成 25 年 住 宅 土 地 統 計 調 査 - 7 -
(5) 子 の 居 住 地 本 県 の 高 齢 者 世 帯 の 子 との 居 住 状 況 をみると 一 緒 に 又 は 同 じ 敷 地 内 に 住 んでいる 世 帯 は 高 齢 夫 婦 世 帯 では 2.0% 高 齢 単 身 世 帯 では 2.0%となっています 片 道 1 時 間 未 満 に 住 んでいる 世 帯 は 高 齢 夫 婦 世 帯 の 49.2% 高 齢 単 身 世 帯 の 42.7%で 半 数 弱 が 子 の 近 隣 に 居 住 しています これは 全 国 と 比 べると 少 ない 割 合 となっています 一 方 片 道 1 時 間 以 上 離 れた 場 所 に 住 んでいる 世 帯 は 高 齢 夫 婦 世 帯 の 39.1% 高 齢 単 身 世 帯 の 34.8%となっており 子 のいない 世 帯 が 高 齢 夫 婦 世 帯 の 11.7% 高 齢 単 身 世 帯 の 22.5%となっています 図 7 高 齢 者 世 帯 の 子 の 居 住 地 0% 20% 40% 60% 80% 100% 高 齢 者 単 身 世 帯 秋 田 県 2.0% 5.6% 13.5% 全 国 4.4% 8.4% 12.9% 21.6% 23.6% 34.8% 23.4% 22.5% 27.2% 高 齢 者 夫 婦 世 帯 秋 田 県 2.0% 7.0% 15.3% 全 国 5.3% 9.5% 15.6% 24.9% 29.7% 39.1% 28.2% 11.7% 11.7% 一 緒 に 住 んでいる 徒 歩 5 分 程 度 の 場 所 に 住 んでいる 片 道 15 分 未 満 の 場 所 に 住 んでいる 片 道 1 時 間 未 満 の 場 所 に 住 んでいる 片 道 1 時 間 以 上 の 場 所 に 住 んでいる 子 はいない 資 料 : 平 成 25 年 住 宅 土 地 統 計 調 査 - 8 -
(6) 高 齢 者 向 け 住 まい 及 び 介 護 保 険 施 設 の 整 備 状 況 平 成 26 年 度 末 現 在 本 県 の 高 齢 者 向 け 住 まいの 定 員 数 は 7,845 人 で 全 高 齢 者 数 に 対 する 割 合 は 2.32 % 介 護 保 険 施 設 の 定 員 数 は 12,940 人 で 高 齢 者 数 に 対 する 割 合 は 3.83 % 合 計 20,785 人 分 のストックがあります 表 3 高 齢 者 向 け 住 まい 及 び 介 護 保 険 施 設 種 別 定 員 ( 高 齢 者 に 対 する 割 合 ) 高 齢 者 向 け 住 まい 7,845 人 (2.32%) 1 シルバーハウジング 48 人 2 サービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 1,292 人 3 有 料 老 人 ホーム 1,822 人 4 認 知 症 高 齢 者 グループホーム 2,485 人 5 養 護 老 人 ホーム 1,060 人 6 軽 費 老 人 ホーム 1,138 人 介 護 保 険 施 設 12,940 人 (3.83%) 7 特 別 養 護 老 人 ホーム 7,265 人 8 介 護 老 人 保 健 施 設 5,156 人 9 介 護 療 養 型 医 療 施 設 519 人 合 計 20,785 人 資 料 : 長 寿 社 会 課 建 築 住 宅 課 調 べ( 平 成 26 年 度 末 現 在 ) 図 8 高 齢 者 向 け 住 まい 及 び 介 護 保 険 施 設 のイメージ < 自 立 > < 要 支 援 > < 要 介 護 > シルバーハウジング サービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 有 料 老 人 ホーム 養 護 老 人 ホーム 軽 費 老 人 ホーム 認 知 症 高 齢 者 グループホーム 特 別 養 護 老 人 ホーム 介 護 老 人 保 健 施 設 介 護 療 養 型 医 療 施 設 注 : 上 図 は 高 齢 者 の 住 まいを 入 居 者 の 介 護 度 合 いで 位 置 づけたイメージ 図 です 個 別 の 住 宅 施 設 により 対 応 状 況 が 異 なります - 9 -
2-3 高 齢 期 の 住 み 替 え 意 向 (1) 高 齢 期 における 住 み 替 え 改 善 の 意 向 家 計 を 主 に 支 える 者 が 50 歳 以 上 の 世 帯 のうち 高 齢 期 における 住 み 替 え 改 善 意 向 をみると 持 ち 家 世 帯 68.8 % 貸 家 世 帯 78.4 %と 共 に 大 多 数 が 住 み 替 え 改 善 を 考 え ておらず 現 在 の 住 宅 にそのままで 住 み 続 けることを 希 望 しています 一 方 で 持 ち 家 世 帯 では 19.1%がリフォームなどを 行 い 住 み 続 ける 借 家 世 帯 の 18.9%が 住 み 替 えると 考 えています 図 10 高 齢 期 における 住 み 替 え 改 善 の 意 向 ( 家 計 を 主 に 支 える 者 が50 歳 以 上 の 世 帯 ) 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% 新 居 や 施 設 などへ 住 み 替 える 住 宅 を 建 て 替 え 住 み 続 ける リフォームなどを 行 い 住 み 続 ける 特 に 考 えていない 不 明 6.0% 5.7% 0.0% 0.0% 0.3% 2.7% 18.9% 19.1% 68.8% 78.4% 持 家 借 家 資 料 : 平 成 25 年 住 生 活 総 合 調 査 ( 秋 田 県 ) (2) 高 齢 期 の 住 み 替 え 先 家 計 を 主 に 支 える 者 が 50 歳 以 上 の 世 帯 のうち 高 齢 期 における 住 み 替 え 意 向 のある 世 帯 の 住 替 先 をみると 持 ち 家 世 帯 では 5.4%がサービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 等 などの 居 住 施 設 を 希 望 しています 借 家 世 帯 では 28.6%が 公 営 住 宅 等 を 希 望 しており 次 いで 民 間 の 賃 貸 住 宅 が 14.3%となっています 図 11 高 齢 期 の 住 み 替 え 先 の 意 向 ( 家 計 を 主 に 支 える 者 が50 歳 以 上 の 世 帯 ) 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% 持 家 等 民 営 の 賃 貸 住 宅 公 営 住 宅 等 サービス 付 きの 高 齢 者 向 け 等 の 住 宅 その 他 28.6% 2.7% 14.3% 5.4% 28.6% 5.4% 0.0% 24.3% 28.6% 62.2% 持 家 借 家 資 料 : 平 成 25 年 住 生 活 総 合 調 査 ( 秋 田 県 ) - 10 -
2-4 高 齢 者 の 居 住 をとりまく 課 題 (1) 高 齢 者 世 帯 の 増 加 に 対 応 した 地 域 支 援 の 充 実 高 齢 者 のひとり 暮 らしや 高 齢 者 のみの 世 帯 が 増 加 し 介 護 が 必 要 な 高 齢 者 の 割 合 も 増 加 していきます 現 状 の 住 まいでの 生 活 を 望 んでも 頼 れる 子 供 が 近 場 にはおらず 親 族 や 地 域 社 会 との 交 流 が 希 薄 になるなど 地 域 で 生 活 を 続 けることが 困 難 な 高 齢 者 が 増 えてきています そこで 地 域 が 主 体 的 に 高 齢 者 等 への 支 援 を 行 う 活 動 の 充 実 が 求 められてきています (2) 高 齢 者 の 住 まいの 老 朽 化 と 改 修 本 県 は 持 ち 家 率 が 全 国 トップの 状 況 にあります しかし 多 くの 高 齢 者 が 住 む 住 宅 は 古 く 十 分 に 耐 震 化 やバリアフリー 化 がなされていないため 加 齢 に 伴 い 生 活 を 続 け ることが 難 しくなります 高 齢 期 に 室 内 の 転 倒 事 故 等 により 寝 たきり 生 活 とならないよう 住 宅 改 修 を 行 うことが 課 題 となっています (3) 高 齢 者 のニーズに 対 応 した 住 まいの 確 保 多 くの 人 は 高 齢 期 も 住 み 慣 れた 住 宅 での 居 住 の 継 続 を 希 望 していますが 介 護 度 合 い 介 護 する 家 族 等 の 有 無 住 まいの 状 況 などにより 住 み 替 えの 必 要 性 が 生 じます 多 様 化 するニーズに 合 わせた 居 宅 サービスの 充 実 と 共 に 介 護 や 生 活 支 援 サービスを 提 供 する 住 まいの 供 給 を 図 る 必 要 があります (4) 高 齢 者 の 住 宅 セーフティネット 高 齢 者 は 低 所 得 者 層 が 多 く また 民 間 賃 貸 住 宅 では 高 齢 者 である 事 を 理 由 に 入 居 を 拒 まれるケースが 想 定 されます 高 齢 者 が 希 望 する 住 まいに 居 住 できるよう 高 齢 者 の 入 居 を 拒 まない 住 宅 の 供 給 を 促 進 する 必 要 があります - 11 -
第 3 章 高 齢 者 の 居 住 の 安 定 確 保 に 向 けた 基 本 的 方 針 3-1 基 本 理 念 本 県 の 高 齢 化 率 は 全 国 1 位 で 高 齢 者 数 の 大 幅 な 増 加 に 伴 い 介 護 や 支 援 が 必 要 な 高 齢 者 が 増 加 しています 中 でも 高 齢 単 身 世 帯 や 高 齢 者 のみの 世 帯 の 急 増 により 老 老 介 護 が 増 えるなど その 対 応 が 急 務 となっています 持 ち 家 率 が 高 い 本 県 では 多 くの 高 齢 者 が 住 み 慣 れた 住 宅 に 住 み 続 けることを 希 望 していますが その 住 宅 は 加 齢 に 伴 う 身 体 状 況 等 の 変 化 に 対 応 できない 場 合 が 多 く 改 修 せずに 我 慢 して 暮 らしていたり 止 むを 得 ず 施 設 に 入 ることを 選 択 している 状 況 に あります また 毎 年 のように 発 生 する 雪 下 ろしや 除 雪 での 事 故 は その 多 くが 高 齢 者 ですが 屋 根 の 雪 下 ろしや 除 雪 は 高 齢 者 世 帯 の 自 助 努 力 だけでは 限 界 があります さらに 核 家 族 化 が 進 み 子 供 がすぐそばにいないなど 家 族 による 介 護 が 難 しくなって いる 中 自 立 の 程 度 によって 様 々な 介 護 や 生 活 支 援 サービスを 受 けることができる 施 設 介 護 に 対 するニーズが 高 まっている 他 施 設 と 住 宅 の 中 間 的 な 新 しい 居 住 形 態 であ るサービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 などは 高 齢 者 の 新 たな 住 み 替 え 先 として 需 要 が 見 込 ま れます 住 み 慣 れた 地 域 で 暮 らし 続 けるためには このような 心 身 の 状 況 に 応 じて 在 宅 介 護 サ ービス 等 を 受 けられ 住 み 替 えを 希 望 する 高 齢 者 の 受 け 皿 となる 住 まいを 多 様 に 確 保 し ていく 必 要 があります これらに 対 応 するためには 介 護 や 生 活 支 援 サービス 等 を 利 用 者 のニーズに 合 わせ て 提 供 される 地 域 包 括 ケアシステムの 構 築 のほか 高 齢 者 を 孤 立 化 させないようにする 取 組 や 各 種 地 域 支 援 の 情 報 提 供 など 地 域 社 会 による 助 け 合 い 支 え 合 う 仕 組 みづくり を 行 政 民 間 事 業 者 NPO 等 が 緊 密 に 連 携 して 進 めていく 必 要 があります 以 上 のことを 踏 まえ 高 齢 期 に 心 身 機 能 が 低 下 しても 地 域 で 支 えられながらできる 限 り 自 立 して 元 気 に 生 活 できること 必 要 な 在 宅 介 護 サービスを 受 けながら 誰 もが 住 み 慣 れた 地 域 で 安 心 して 住 み 続 けられること また 高 齢 者 の 身 体 状 況 や 生 活 状 況 に 応 じ た 住 まいを 確 保 していくことを 目 指 して 本 計 画 の 基 本 理 念 を 次 のように 設 定 します 高 齢 者 が 住 み 慣 れた 地 域 で 安 心 して 暮 らすことができる 住 まいを 実 現 する - 12 -
3-2 施 策 の 方 向 性 基 本 理 念 に 基 づき 高 齢 者 の 居 住 の 安 定 確 保 に 向 けた 施 策 の 方 向 性 を 次 のように 定 めます (1) 高 齢 者 が 安 心 して 住 み 続 けられる 住 まいの 居 住 環 境 の 向 上 既 存 住 宅 のバリアフリー 化 を 推 進 し なおかつ 今 後 の 高 齢 者 の 増 加 に 応 じた 需 要 を 見 ながら 的 確 なサービスが 提 供 される 高 齢 者 向 け 賃 貸 住 宅 や 老 人 ホーム 等 の 計 画 的 な 供 給 を 促 進 し 高 齢 者 の 居 住 環 境 の 向 上 を 目 指 します (2) 高 齢 者 の 居 住 の 安 定 確 保 に 向 けた 住 宅 セーフティネットの 構 築 民 間 市 場 で 住 宅 を 確 保 することが 難 しい 高 齢 者 の 居 住 の 安 定 確 保 に 向 け バリアフリ ー 化 された 公 営 住 宅 等 を 供 給 するとともに 高 齢 者 の 入 居 を 拒 まない 民 間 賃 貸 住 宅 の 普 及 を 促 進 し 重 層 的 な 住 宅 セーフティネットの 構 築 を 目 指 します (3) 高 齢 者 が 安 心 して 暮 らせる 地 域 福 祉 の 推 進 高 齢 化 率 が 全 国 一 である 本 県 においては 各 種 施 策 を 総 合 的 にスピード 感 を 持 って 進 め 高 齢 者 等 が 住 み 慣 れた 地 域 で 暮 らすことができるようにするため 地 域 包 括 ケア システムの 早 期 実 現 を 目 指 します - 13 -
3-3 高 齢 者 向 け 住 まいの 供 給 目 標 (1) 高 齢 者 向 け 住 まいの 供 給 の 促 進 国 土 交 通 省 成 長 戦 略 ( 平 成 22 年 5 月 17 日 )においては 高 齢 者 人 口 に 対 する 高 齢 者 向 け 住 まいの 割 合 を 平 成 32 年 度 までに 欧 米 並 みの 3 ~ 5 %とすることを 目 標 として います 本 県 では 平 成 32 年 ごろまでに 急 速 な 高 齢 化 が 進 展 することが 推 計 されており 平 成 22 年 国 勢 調 査 結 果 による 補 正 を 踏 まえると 65 歳 以 上 の 高 齢 者 数 は 平 成 32 年 に 356,669 人 と 推 計 されます これに 基 づき 本 県 の 高 齢 者 向 け 住 まい(シルバーハウジング サービス 付 高 齢 者 向 け 住 宅 有 料 老 人 ホーム 養 護 老 人 ホーム 軽 費 老 人 ホーム 認 知 症 高 齢 者 グループ ホーム)の 定 員 数 について 平 成 32 年 度 で 高 齢 者 数 の 3 % 10,700 人 分 を 目 標 値 と 定 め 供 給 を 促 進 していきます 表 4 高 齢 者 向 け 住 まいの 目 標 定 員 年 度 平 成 26 年 度 平 成 29 年 度 平 成 32 年 度 高 齢 者 向 け 住 まい 7,845 人 分 9,200 人 分 10,700 人 分 ( 高 齢 者 の 2.32%) ( 高 齢 者 の 2.66%) ( 高 齢 者 の 3%) (2) 高 齢 者 向 け 住 まい 及 び 介 護 保 険 施 設 の 供 給 目 標 介 護 保 険 サービスの 実 施 主 体 である 市 町 村 の 介 護 保 険 施 設 整 備 計 画 やその 他 施 設 の 必 要 定 員 見 込 から 平 成 29 年 度 の 各 種 別 毎 に 目 標 定 員 数 を 定 め 供 給 を 促 進 していき ます なお 圏 域 毎 の 供 給 バランスや 入 居 状 況 等 を 情 報 提 供 し サービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 や 有 料 老 人 ホームの 適 切 な 供 給 を 誘 導 します 表 5 高 齢 者 向 け 住 まい 及 び 介 護 保 険 施 設 の 目 標 定 員 内 訳 種 別 平 成 26 年 度 平 成 29 年 度 高 齢 者 向 け 住 まい 7,845 人 9,200 人 1 シルバーハウジング 48 人 48 人 2 サービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 1,292 人 約 4,200 人 3 有 料 老 人 ホーム 1,822 人 4 認 知 症 高 齢 者 グループホーム 2,485 人 2,731 人 5 養 護 老 人 ホーム 1,060 人 1,060 人 6 軽 費 老 人 ホーム 1,138 人 1,163 人 介 護 保 険 施 設 12,940 人 13,560 人 7 特 別 養 護 老 人 ホーム 7,265 人 7,785 人 8 介 護 老 人 保 健 施 設 5,156 人 5,338 人 9 介 護 療 養 型 医 療 施 設 519 人 437 人 合 計 20,785 人 22,760 人 - 14 -
第 4 章 高 齢 者 の 居 住 の 安 定 確 保 に 向 けた 取 り 組 み 4-1 高 齢 者 に 適 した 良 好 な 居 住 環 境 を 有 する 住 宅 の 整 備 の 促 進 (1) 高 齢 者 の 持 ち 家 に 対 する 環 境 整 備 の 支 援 秋 田 県 住 生 活 基 本 計 画 により 高 齢 者 の 居 住 する 住 宅 の 一 定 のバリアフリー 化 率 ( 2 か 所 以 上 の 手 すり 設 置 又 は 段 差 解 消 )を 32.1%( 平 成 20 年 )から 75 %( 平 成 32 年 ) うち 高 度 のバリアフリー 化 率 ( 2 か 所 以 上 の 手 すり 設 置 段 差 解 消 及 び 車 いすで 通 行 可 能 な 廊 下 幅 のいづれにも 該 当 )を 8.3%( 平 成 20 年 )から 25 %( 平 成 32 年 )とする 目 標 を 設 けて バリアフリー 化 を 促 進 します 自 立 と 介 護 に 配 慮 し ライフスタイルの 変 化 に 対 応 できる 秋 田 ならではの 住 まいの 手 引 きとして 作 成 した 秋 田 花 まるっ 住 宅 ガイドライン の 普 及 活 用 を 図 ります 秋 田 県 住 宅 リフォーム 推 進 事 業 補 助 金 により バリアフリー 化 を 含 むリフォーム 工 事 を 推 進 します 秋 田 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 に 基 づき 木 造 住 宅 の 耐 震 診 断 や 耐 震 改 修 に 対 する 支 援 の 実 施 により 耐 震 化 を 促 進 します 秋 田 県 豪 雪 地 帯 対 策 基 本 計 画 に 基 づき 除 雪 支 援 ボランティアネットワークの 強 化 や 住 宅 の 克 雪 化 支 援 制 度 の 創 設 等 により 住 宅 の 克 雪 化 に 取 り 組 みます 住 み 替 えに より 空 き 家 になった 住 宅 の 除 排 雪 についても 検 討 します その 他 のリフォームに 関 する 公 的 補 助 制 度 や 介 護 保 険 等 の 情 報 提 供 を 行 います 住 宅 金 融 支 援 機 構 による 高 齢 者 向 け 返 済 特 例 制 度 に 関 する 情 報 提 供 を 行 います 耐 震 省 エネ バリアフリー 化 のリフォーム 工 事 に 対 する 減 税 制 度 に 関 する 情 報 提 供 を 行 います 住 宅 瑕 疵 担 保 責 任 保 険 協 会 によるリフォーム 事 業 者 等 の 登 録 事 業 者 検 索 システムの 活 用 を 周 知 し 適 切 な 住 宅 改 修 の 促 進 を 図 ります (2) 公 営 住 宅 のバリアフリー 化 の 推 進 高 齢 者 が 安 心 して 自 立 した 生 活 ができるように 公 営 住 宅 の 建 替 え 等 に 合 わせて 室 内 段 差 の 解 消 手 すりの 設 置 等 のバリアフリー 化 を 推 進 します また 公 営 住 宅 ストッ ク 総 合 改 善 事 業 による 既 存 公 営 住 宅 のバリアフリー 化 を 推 進 します 秋 田 県 社 会 資 本 総 合 整 備 計 画 により 県 営 住 宅 のバリアフリー 化 率 ( 段 差 解 消 手 す り 設 置 広 い 廊 下 )を 13.2%( 平 成 23 年 )から 16.7 %( 平 成 27 年 )にすることを 目 標 に 整 備 を 進 めます (3) 民 間 賃 貸 住 宅 のバリアフリー 化 の 促 進 秋 田 県 住 生 活 基 本 計 画 では 共 同 住 宅 のうち 道 路 から 各 戸 の 玄 関 まで 車 椅 子 ベビ ーカーで 通 行 可 能 な 住 宅 ストックの 比 率 を 5.5%( 平 成 20 年 )から 8.4%( 平 成 32 年 ) にすることを 目 標 にしています 民 間 住 宅 活 用 型 住 宅 セーフティネット 整 備 推 進 事 業 やサービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 - 15 -
整 備 事 業 などバリアフリー 化 を 促 進 する 国 の 補 助 制 度 の 情 報 提 供 を 行 います 高 齢 者 障 害 者 等 の 移 動 等 の 円 滑 化 の 促 進 に 関 する 法 律 や 秋 田 県 バリアフリー 社 会 の 形 成 に 関 す る 条 例 に 基 づ き 建 築 確 認 時 に バ リ アフ リ ー 化 の 指 導 を 行 う ほ か 関 連 団 体 と 連 携 した 普 及 啓 発 によりバリアフリー 基 準 に 適 合 した 施 設 整 備 を 促 進 します (4) 住 宅 改 修 等 に 関 する 研 修 会 の 実 施 地 域 包 括 支 援 センター 職 員 在 宅 介 護 支 援 センター 職 員 介 護 支 援 専 門 員 など 住 宅 改 修 について 相 談 を 受 ける 機 会 の 多 い 関 係 者 を 対 象 にした 住 宅 改 修 の 知 識 技 術 の 習 得 を 図 る 住 宅 改 修 研 修 会 を 支 援 し 介 護 が 必 要 になっても 安 全 安 心 して 暮 らせる 住 まいづくりの 体 制 の 確 保 に 努 めます 作 業 療 法 士 や 理 学 療 法 士 と 建 築 技 術 者 との 連 携 により 高 齢 者 の 身 体 状 況 に 応 じた 効 果 的 な 住 宅 改 修 が 行 われるよう ケア 会 議 等 を 活 用 した 連 携 体 制 の 構 築 に 努 めます 4-2 多 様 なニーズに 対 応 した 高 齢 者 向 け 住 まいの 供 給 の 促 進 (1) 公 営 住 宅 の 供 給 による 高 齢 者 の 住 宅 セーフティネットの 形 成 民 間 市 場 で 居 住 の 安 定 確 保 が 難 しい 高 齢 者 に 対 して 公 営 住 宅 の 抽 選 優 遇 制 度 等 により 入 居 の 安 定 確 保 を 促 進 します 生 活 援 助 員 による 生 活 相 談 や 安 否 確 認 等 の 福 祉 サービスが 提 供 される 公 営 住 宅 で あるシルバーハウジング プロジェクトの 供 給 を 促 進 します (2) サービス 付 きの 高 齢 者 向 け 住 宅 や 有 料 老 人 ホームの 整 備 サービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 や 有 料 老 人 ホームの 供 給 を 促 進 し 高 齢 者 の 住 まいに 対 する 多 様 なニーズに 対 応 します サービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 の 整 備 については 国 の 補 助 事 業 の 活 用 を 周 知 し 供 給 の 促 進 を 図 ります (3) 民 間 賃 貸 住 宅 への 居 住 支 援 高 齢 者 の 見 守 りを 行 うなど 貸 主 が 安 心 して 貸 せるような 仕 組 みとともに 高 齢 者 世 帯 の 入 居 を 拒 むことのない 民 間 賃 貸 住 宅 の 登 録 制 度 を 検 討 します 高 齢 者 住 宅 財 団 による 家 賃 債 務 保 証 制 度 に 関 する 情 報 提 供 を 行 います 4-3 高 齢 者 が 入 居 する 住 まいの 管 理 の 適 正 化 (1) サービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 の 適 正 な 運 用 サービス 付 き 高 齢 者 向 け 住 宅 の 登 録 制 度 の 適 正 な 運 用 及 び 普 及 を 図 ります - 16 -
登 録 住 宅 が 適 正 に 管 理 されるように 住 宅 部 局 と 福 祉 部 局 が 連 携 し 登 録 事 業 者 に 対 し 必 要 に 応 じて 報 告 徴 収 立 ち 入 り 等 を 行 うなどして 的 確 な 指 導 監 督 を 行 いま す (2) 有 料 老 人 ホームの 適 正 な 運 用 有 料 老 人 ホ ー ム に つ いて は 知 事 へ の 事 前 の 届 出 が 義 務 づ けられている 施 設 であ り この 徹 底 を 図 ります 設 置 運 営 事 業 者 に 対 しては 秋 田 県 有 料 老 人 ホーム 設 置 運 営 指 導 指 針 に 基 づいて 入 居 者 にとって 良 好 な 居 住 環 境 や 安 定 的 かつ 継 続 的 な 事 業 運 営 が 確 保 されるよう 指 導 します 4-4 4 その 他 高 齢 者 の 居 住 の 安 定 確 保 に 関 して 必 要 な 事 項 (1) 高 齢 者 が 居 宅 で 安 心 して 生 活 するための 支 援 秋 田 県 介 護 保 険 事 業 支 援 計 画 老 人 福 祉 計 画 に 基 づき 進 められる 高 齢 者 が 住 み 慣 れた 地 域 で 安 心 して 生 活 が 続 けられるための 地 域 包 括 ケアシステム 構 築 に 向 け た 取 り 組 みとの 連 携 を 図 ります 高 齢 者 が 居 宅 で 安 心 して 生 活 するための 支 援 ( 情 報 提 供 や 相 談 体 制 の 充 実 )を 目 的 に 市 町 村 や 関 係 団 体 と 連 携 した 居 住 支 援 協 議 会 の 設 置 を 検 討 します (2) 高 齢 者 の 住 まいに 関 する 相 談 業 務 情 報 提 供 の 推 進 県 市 町 村 社 会 福 祉 協 議 会 等 多 様 な 主 体 の 連 携 に 向 け 高 齢 者 向 け 住 宅 や 各 種 地 域 支 援 の 情 報 が 一 元 化 されるよう 住 宅 施 策 福 祉 施 策 の 連 携 をもとに 情 報 の 共 有 を 図 り 住 宅 福 祉 に 携 わる 方 々をはじめ 高 齢 者 等 の 方 々が 円 滑 に 情 報 を 入 手 でき るように 努 めます 居 宅 介 護 支 援 事 業 所 地 域 包 括 支 援 センター 等 による 住 まいの 情 報 提 供 体 制 へ 支 援 します 高 齢 者 一 人 ひとりに 対 するきめ 細 かなニーズに 対 応 した 介 護 保 険 サービスの 提 供 に 向 け その 要 となる 介 護 支 援 専 門 員 の 質 の 向 上 のために 研 修 等 の 取 り 組 みとの 連 携 を 図 ります 建 築 医 療 福 祉 分 野 の 専 門 家 が 集 まって 住 宅 のバリアフリー 相 談 や 改 修 プランの 提 案 を 行 う 秋 田 花 まるっ 住 宅 サポートチーム の 情 報 提 供 を 行 います 高 齢 者 が 所 有 する 持 家 資 産 を 転 貸 し その 賃 料 収 入 により 希 望 する 高 齢 者 向 け 住 宅 等 に 住 み 替 えるための 制 度 である 移 住 住 みかえ 支 援 機 構 による マイホーム 借 上 げ 制 度 等 の 情 報 提 供 を 行 います (3)その 他 の 事 項 住 み 替 えにより 空 き 家 となった 住 宅 の 対 策 は 県 政 の 大 きな 課 題 であり 県 の 部 局 をま たいで また 市 町 村 と 連 携 をして 検 討 します - 17 -
第 5 章 計 画 の 実 現 に 向 けて 5-1 計 画 の 推 進 体 制 (1) 行 政 の 役 割 本 計 画 における 施 策 を 着 実 に 実 施 していくため 住 宅 施 策 と 福 祉 施 策 の 連 携 を 図 りな がら 着 実 な 各 種 施 策 の 取 り 組 みに 努 めます また 県 だけ ではなく 介 護 保 険 サ ー ビ スや 高 齢 者 支 援 サービスの 実 施 主 体 でもあ り より 住 民 に 身 近 な 市 町 村 と も 緊 密 に 調 整 連 携 を 図 りな が ら 計 画 を 推 進 し ていきま す (2) 各 主 体 間 の 連 携 強 化 本 計 画 の 推 進 には 県 や 市 町 村 の 取 り 組 みはもとより 福 祉 や 住 宅 の 民 間 事 業 者 や NPOなどの 支 援 団 体 地 域 のボランティアの 方 々の 他 県 民 一 人 ひとりの 積 極 的 な 参 加 と 連 携 の 強 化 が 必 要 であり 体 制 の 構 築 に 向 けて 取 り 組 みます 5-2 計 画 の 進 行 管 理 本 計 画 における 目 標 と 目 標 を 達 成 するための 施 策 の 実 施 状 況 を 随 時 把 握 し 計 画 の 進 行 管 理 を 的 確 に 行 います また 計 画 の 見 直 しについては 秋 田 県 の 将 来 的 な 高 齢 化 状 況 を 見 据 えながら 秋 田 県 住 生 活 基 本 計 画 と 秋 田 県 介 護 保 険 事 業 支 援 計 画 老 人 福 祉 計 画 との 調 和 を 図 りながら 適 切 に 実 施 します - 18 -