京 都 府 立 海 洋 高 等 学 校 - 京 都 府 1. 平 成 2 年 の 学 科 改 編 では 水 産 高 等 学 校 から 全 国 に 先 駆 けて 学 校 名 に 海 洋 を 取 り 入 れ 海 洋 高 等 学 校 へと 校 名 変 更 し 施 設 設 備 の 更 新 と 合 わせ 海 洋 開 発 や ダイビングなどの 新 しい 教 育 内 容 を 導 入 視 野 の 拡 大 を 図 った 2. 平 成 15 年 には 海 洋 科 学 科 海 洋 工 学 科 海 洋 資 源 科 に 学 科 改 編 をし 新 しい 海 の 時 代 の 海 洋 教 育 としての 性 格 を 強 くした 多 様 化 する 生 徒 の 進 路 希 望 に 対 する ニーズにも 応 え 上 級 学 校 への 進 学 及 び 将 来 のスペシャリスト 育 成 など 幅 広 い 進 路 を 実 現 させた 3. 地 元 水 産 業 活 性 化 のために 育 成 が 難 しいとされている 丹 後 とり 貝 の 研 究 に 取 り 組 み その 研 究 発 表 が 平 成 19 年 度 第 46 回 日 本 海 南 部 地 区 高 等 学 校 水 産 教 育 研 究 協 議 会 生 徒 研 究 発 表 で 最 優 秀 賞 を 受 賞 し さらに 第 16 回 全 国 水 産 海 洋 系 高 等 学 校 生 徒 研 究 発 表 大 会 でも 最 優 秀 賞 ( 文 部 科 学 大 臣 奨 励 賞 並 びに 水 産 庁 長 官 賞 ) を 受 賞 した 丹 後 とり 貝 の 育 成 第 16 回 全 国 水 産 海 洋 系 高 等 学 校 生 徒 研 究 発 表 大 会 で 最 優 秀 賞 を 受 賞
栗 林 忠 男 71 慶 應 義 塾 大 学 名 誉 教 授 1. 海 洋 基 本 法 の 成 立 への 貢 献 国 連 海 洋 法 条 約 が 採 択 された 昭 和 57 年 にはすでに 海 洋 省 海 洋 担 当 大 臣 な ど 海 洋 に 関 する 総 合 的 な 政 策 の 枠 組 み 法 制 の 必 要 性 を 主 張 当 時 から 海 洋 基 本 法 を 先 取 りする 政 策 提 言 を 行 う 平 成 14 年 以 降 海 洋 基 本 法 に 関 するすべての 検 討 委 員 会 等 にとりまとめ 役 として 参 画 し 海 洋 基 本 法 の 考 え 方 原 案 のとりまとめに 尽 力 その 貢 献 ぶりはまさに 海 洋 基 本 法 の 生 みの 親 と 言 うにふさわしい 2. 海 洋 基 本 法 に 基 づく 海 洋 政 策 の 策 定 推 進 への 貢 献 平 成 19 年 の 海 洋 基 本 法 成 立 後 は 総 合 海 洋 政 策 本 部 参 与 会 議 座 長 として 我 が 国 初 の 海 洋 に 関 する 総 合 的 な 行 動 計 画 である 海 洋 基 本 計 画 の 策 定 に 貢 献 また 有 識 者 からなる 海 洋 基 本 法 フォローアップ 研 究 会 に 世 話 人 として 参 画 し これらを 通 じて 海 洋 政 策 の 推 進 に 貢 献 3. 海 洋 をめぐる 諸 問 題 に 関 する 普 及 啓 発 上 記 のように 長 年 にわたり 海 洋 をめぐる 諸 問 題 に 関 し 政 策 提 言 を 行 って 世 論 喚 起 に 努 め 海 洋 基 本 法 の 成 立 に 至 るまで 我 が 国 の 海 洋 政 策 への 取 組 みの 機 運 を 高 めた 功 績 は 極 めて 大 きい 総 合 海 洋 政 策 本 部 参 与 会 議 ( 第 1 回 )の 模 様 ( 平 成 19 年 10 月 18 日 ) 出 典 : 総 合 海 洋 政 策 本 部 ホームページより
小 森 陽 一 41 作 家 1. 平 成 11 年 以 降 漫 画 誌 に 連 載 された 海 猿 の 原 案 取 材 トッキュー!! 及 び 我 が 名 は 海 師 の 原 作 に 携 わる これら 作 品 は 正 確 かつ 緻 密 な 取 材 により 海 難 救 助 に 当 たる 海 上 保 安 官 やサルベージ( 沈 没 船 などの 引 揚 げ) 事 業 者 の 生 々しい 仕 事 の 実 態 を 余 すことなく 伝 え 人 気 を 博 した また 海 の 安 全 の 問 題 に 関 し 国 民 の 興 味 を 喚 起 することにつながった 2. 特 に 海 猿 は テレビドラマ 化 映 画 化 され いずれも 国 民 的 大 ヒット 作 品 となった プレジャーボートや 旅 客 船 の 海 難 事 故 密 輸 密 航 不 審 船 など 我 が 国 の 海 域 で 起 こっている 問 題 が 幅 広 く 取 り 上 げられたことにより 海 上 の 安 全 治 安 に 対 する 国 民 の 関 心 を 喚 起 する 大 きな 契 機 となった 3.このような 漫 画 テレビドラマなどの 文 化 活 動 を 通 じた 海 の 安 全 治 安 の 問 題 に 関 する 情 報 発 信 は その 強 いメッセージ 性 や 国 民 全 般 への 浸 透 度 において 最 近 では 他 に 例 をみないものであり 海 洋 に 関 する 国 民 への 普 及 啓 発 の 功 績 は 極 めて 大 きく 内 閣 総 理 大 臣 表 彰 に 値 すると 考 えられる フジテレビ 海 猿 UMIZARU EVOLUTIONより 著 者 小 森 陽 一 佐 藤 秀 峰 小 学 館 漫 画 海 猿 より
湯 原 哲 夫 64 東 京 大 学 サステイナビリティ 学 連 携 研 究 機 構 特 任 教 授 海 洋 技 術 フォーラム 代 表 幹 事 1. 湯 原 教 授 は 海 洋 産 業 立 国 の 思 想 の 普 及 に 向 け 産 学 官 コミュニティ 海 洋 技 術 フォーラム を 結 成 ( 平 成 17 年 8 月 ) 2. 湯 原 教 授 は 我 が 国 の 海 洋 の 研 究 活 動 を 海 洋 科 学 から 工 学 さらに 海 洋 産 業 ま で 発 展 させることが 重 要 であり 海 洋 産 業 の 創 出 が 将 来 の 我 が 国 の 海 洋 権 益 を 含 めた 国 益 の 確 保 につながる との 海 洋 産 業 立 国 を 一 貫 して 主 張 3. 海 洋 技 術 フォーラムでは 海 洋 産 業 立 国 の 思 想 のもと 既 存 の 枠 組 みにとらわ れない 業 際 的 学 際 的 な 取 組 みを 進 め ホームページの 開 設 定 期 的 な 情 報 交 換 シンポジウム 開 催 等 の 活 動 を 活 発 に 実 施 4. 湯 原 教 授 は 海 洋 技 術 フォーラム 代 表 として 第 三 期 科 学 技 術 基 本 計 画 海 洋 基 本 法 海 洋 基 本 計 画 等 我 が 国 の 海 洋 関 連 の 政 策 策 定 に 対 し フォーラムでの 検 討 結 果 を 提 言 5. 上 記 提 言 は 第 三 期 科 学 技 術 基 本 計 画 分 野 別 推 進 戦 略 フロンティア 分 野 の 推 進 方 策 海 洋 基 本 法 の 理 念 海 洋 基 本 計 画 等 の 策 定 に 強 く 反 映 されたところ 6. 上 記 により 海 洋 産 業 の 重 要 性 が 我 が 国 の 海 洋 政 策 に 明 確 に 位 置 づけられたと ころ 7. 同 時 に 民 間 の 海 洋 新 産 業 の 創 出 に 関 する 活 動 を 惹 起 するとともに 産 業 化 を 視 野 に 入 れた 海 洋 工 学 分 野 の 研 究 開 発 を 活 性 化 海 洋 技 術 フォーラムの 体 制 代 表 : 湯 原 哲 夫 東 京 大 学 特 任 教 授 幹 事 会 :18 団 体 産 業 界 ( 社 ) 日 本 海 洋 開 発 建 設 協 会 ( 社 ) 海 洋 産 業 研 究 会 ( 社 ) 日 本 造 船 工 業 会 ( 社 ) 日 本 プロジェクト 産 業 協 会 ( 社 )マリノフォーラム21 ( 財 )エンジニアリング 振 興 協 会 ( 財 ) 日 本 海 事 協 会 大 学 学 会 東 京 大 学 東 京 海 洋 大 学 横 浜 国 立 大 学 ( 社 ) 日 本 沿 岸 域 学 会 ( 社 ) 日 本 船 舶 海 洋 工 学 会 日 本 海 洋 工 学 会 独 立 行 政 法 人 ( 独 ) 石 油 天 然 ガス 金 属 鉱 物 資 源 機 構 ( 独 ) 海 洋 研 究 開 発 機 構 ( 独 ) 産 業 技 術 総 合 研 究 所 ( 独 ) 水 産 総 合 研 究 センター ( 独 ) 海 上 技 術 安 全 研 究 所 タスクフォース: 深 海 底 鉱 物 資 源 海 洋 技 術 開 発 産 業 ポテンシャルマップ エネルギー 資 源 生 物 資 源 海 洋 エネルギー 海 洋 情 報 管 理 海 洋 環 境 保 全 創 成
青 木 太 郎 61 ( 独 ) 海 洋 研 究 開 発 機 構 海 洋 工 学 センター 先 端 技 術 研 究 プログラム プログラムディレクター 1. 日 本 で 初 めての 本 格 的 な 大 型 水 中 無 人 探 査 機 ドルフィン3K (3,000m 級 ) 世 界 最 深 部 マリアナ 海 域 の 海 底 に 到 達 した 無 人 探 査 機 かいこう (11,000m 級 )を 開 発 した これら 無 人 探 査 機 は ナホトカ 号 調 査 H-Ⅱ8 号 機 エンジン 調 査 など 社 会 的 に 大 きく 貢 献 した ドルフィン3K (3,000m 級 ) かいこう (11,000m 級 ) 2. 燃 料 電 池 等 の 水 中 動 力 源 による 自 律 型 巡 航 探 査 機 うらしま (3,500m 級 )を 開 発 し 2005 年 2 月 には 距 離 317kmを 連 続 航 走 し 世 界 記 録 を 樹 立 した 自 律 型 巡 航 探 査 機 うらしま (3,500m 級 ) 3.これらの 技 術 を 更 に 発 展 させることが 第 3 期 科 学 技 術 基 本 計 画 において 国 家 基 幹 技 術 として 選 出 された
象 潟 水 産 学 級 - 秋 田 県 漁 業 協 同 組 合 南 部 総 括 支 所 象 潟 支 所 の 研 究 グループ 1.ハタハタ 資 源 の 回 復 象 潟 地 区 におけるハタハタの 漁 獲 量 は 平 成 7 年 にはわずか8トンであったが 本 会 独 自 の 産 卵 場 造 成 活 動 等 によっ て 資 源 は 着 実 に 回 復 し 平 成 16 年 に は318トンと 約 40 倍 に 漁 獲 量 が 増 加 し た 2.ハタハタの 産 卵 場 づくり 秋 田 県 全 体 (トン) 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 平 成 7 年 平 成 8 年 秋 田 県 全 体 漁 獲 量 (トン) 象 潟 地 区 漁 獲 量 (トン) ハタハタ 漁 獲 量 の 推 移 平 成 9 年 平 成 10 年 平 成 11 年 平 成 12 年 平 成 13 年 平 成 14 年 平 成 15 年 平 成 16 年 平 成 17 年 平 成 18 年 象 潟 地 区 (トン) 海 中 でハタハタが 卵 を 産 みつけるために 必 要 な 海 藻 の 不 足 を 補 うため 本 会 は ロープに 結 びつけた 人 口 の 産 卵 基 質 を 独 自 に 考 案 した さらに 網 目 の 大 きさの 違 い による 産 卵 量 の 比 較 を 行 い その 結 果 からハタハタが 最 も 卵 を 産 みつけやすい 網 目 の 古 網 を 使 うことで 高 い 成 果 を 上 げており 本 会 の 考 案 した 古 網 を 利 用 したハタ ハタの 産 卵 場 造 成 は 現 在 各 地 に 普 及 している 350 300 250 200 150 100 50 0 古 網 浮 き アンカー 幹 縄 古 網 を 利 用 したハタハタ 人 工 産 卵 場 の 模 式 図 産 み 付 けられたハタハタの 卵 塊 3. 活 動 の 広 がり また 本 会 を 中 心 として 漁 協 職 員 や 女 性 部 等 の 協 力 により 毎 年 全 県 一 斉 休 漁 日 に 象 潟 沿 岸 域 の 清 掃 を 実 施 している 団 体 会 員 として 鳥 海 山 にブナを 植 える 会 の 植 樹 に 参 加 し 古 網 を 使 ってブナの 新 芽 をウサギ 等 の 食 害 から 守 る 等 森 川 を 通 じて 豊 かな 海 をつくるための 活 動 も 展 開 している
南 崎 夫 80 ( 株 )コンプローテック 代 表 取 締 役 社 長 1. 造 船 業 における 工 作 能 力 生 産 設 備 と 管 理 能 力 の 改 善 開 発 特 に 超 大 型 タン カーの 建 造 に 必 要 な 高 張 力 鋼 溶 接 技 術 の 確 立 に 取 り 組 み 昭 和 41 年 に 世 界 初 の 20 万 トン 級 タンカー 出 光 丸 の 建 造 に 大 きな 役 割 このサイズのタンカーは VLC C と 呼 ばれ 現 在 も 世 界 の 大 型 タンカーの 主 流 である 2.さらに 造 船 市 場 への 戦 略 的 な 船 舶 の 投 入 に 力 を 注 ぎ 大 型 コンテナ 船 高 速 フェリー LNG 船 などの 新 しい 船 舶 の 開 発 と 建 造 を 推 進 した 特 に 視 認 性 運 航 経 済 性 に 優 れた 純 国 産 技 術 の 新 たなLNG 船 (SPB 方 式 : 自 立 角 形 タンク 方 式 LNG 船 )を 開 発 した 3.また 経 営 者 としても 造 船 業 の 経 営 安 定 のための 新 たな 考 え 方 ( 海 上 荷 動 量 と 建 造 量 船 価 の 関 係 に 基 づく 新 たな 経 営 指 標 )を 提 言 し 節 度 ある 造 船 業 の 経 営 の あり 方 を 示 した 4. これら 船 舶 建 造 技 術 の 向 上 造 船 経 営 の 安 定 のあり 方 について 先 駆 的 な 役 割 を 果 たした 世 界 初 のVLCC(Very Large Crude Oil Carrier) 出 光 丸 (21 万 トン)の 建 造 ( 昭 和 41 年 ) SPB( 自 立 角 型 タンク 方 式 )LNG 船 の 開 発 POLAR EAGLE ( 昭 和 60 年 ) ( 画 像 提 供 株 式 会 社 IHI)
内 田 至 75 名 古 屋 港 水 族 館 館 長 ウミガメ 研 究 50 年 のウミガメ 博 士 1. 東 京 水 産 大 学 水 産 学 部 卒 業 後 昭 和 30 年 江 の 島 水 族 館 研 究 室 勤 務 以 降 東 京 水 産 大 学 助 手 ( 水 族 生 態 学 講 座 ) を 経 て 昭 和 41 年 に 姫 路 市 立 水 族 館 館 長 そして 平 成 4 年 には 現 職 である 財 団 法 人 名 古 屋 港 水 族 館 館 長 に 就 任 2. 昭 和 30 年 代 から 日 本 沿 岸 に 上 陸 産 卵 するアカウミガメの 生 態 研 究 に 着 手 し 産 卵 行 動 を 始 めとする 生 息 環 境 等 について 解 明 し アカウミガメ 保 護 のための 基 礎 を 築 いた 3.ウミガメ 博 物 館 ( 徳 島 県 )の 設 立 指 導 や NGOへの 助 言 指 導 人 工 孵 化 場 の 建 設 指 導 など 全 国 各 地 のウミガメ 保 護 活 動 に 関 して 多 大 な 支 援 を 行 うと 共 に 自 ら が 館 長 を 務 める 名 古 屋 港 水 族 館 においても 世 界 初 の 水 族 館 内 における 人 工 繁 殖 を 成 功 させるなど ウミガメに 関 する 各 種 の 保 護 活 動 に 貢 献 した 4. 環 境 省 水 産 庁 経 済 産 業 省 国 土 交 通 省 などの 調 査 事 業 に 幅 広 く 協 力 し 生 態 解 明 影 響 回 避 資 源 調 査 等 野 生 生 物 保 護 行 政 の 推 進 に 多 方 面 から 多 大 な 貢 献 を 行 った 5.また 水 族 館 館 長 としても ウミガメ 類 やペンギン 類 など 海 棲 哺 乳 類 の 飼 育 繁 殖 についての 先 進 的 な 取 組 を 進 めるとともに 多 様 な 環 境 教 育 プログラムの 実 施 を 積 極 的 に 進 めるなど 自 然 環 境 教 育 の 普 及 に 関 する 貢 献 も 大 きい