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総 合 政 策 論 叢 第 15 号 (2008 年 3 月 ) 島 根 県 立 大 学 総 合 政 策 学 会 < 研 究 ノート> 韓 国 語 学 習 支 援 ウェッブサイト 開 発 に 関 する 研 究 呉 大 煥 はじめに 1. 既 存 サイト 利 用 の 問 題 点 2. 韓 国 語 レッスン の 開 発 方 向 (1) 学 習 者 中 心 の 学 習 内 容 (2) 使 用 者 中 心 の 利 便 性 3. 韓 国 語 レッスン 第 1 章 の 構 成 の 特 徴 (1) 学 習 内 容 (2) 学 習 活 動 の 流 れ 1) 提 示 の 方 法 2) 練 習 活 動 3) 確 認 活 動 (3) 使 用 者 の 利 便 性 の 工 夫 1) 韓 国 文 化 への 興 味 寄 せ 2) 小 窓 の 設 置 3) 多 様 なフラッシュアニメーション 4) 可 動 式 メニューバー 5)フラッシュで 表 現 したメディアファイルの 利 用 4. 今 後 の 開 発 に 関 する 課 題 (1) 学 習 管 理 の 側 面 (2)インターアクションの 技 術 的 問 題 (3) 改 善 策 の 模 索 終 わりに はじめに 本 稿 は 島 根 県 立 大 学 の 韓 国 語 教 育 のための 学 習 支 援 ウェッブサイト 開 発 に 関 する 研 究 報 告 である 本 学 の 韓 国 語 学 習 者 は 韓 国 人 または 韓 国 の 文 化 やメディアと 接 する 機 会 が 少 ないとい う 環 境 的 な 条 件 を 持 っている そのため 学 習 した 韓 国 語 を 教 室 の 外 で 使 うような 体 験 をす る 機 会 が 殆 どない 授 業 時 間 以 外 の 時 間 でも 韓 国 語 の 実 践 的 な 練 習 ができるようにインター ネットを 利 用 し 仮 想 体 験 を 通 じて 学 んだ 言 葉 の 使 用 やその 確 認 を 図 ることができるよう に 学 習 支 援 用 ウェッブサイトの 開 発 の 必 要 性 があった 現 在 開 発 しているウェッブサイトは 韓 国 語 の 教 室 授 業 の 進 度 に 合 わせて 学 習 者 に 学 習 111

島 根 県 立 大 学 総 合 政 策 論 叢 第 15 号 (2008 年 3 月 ) 項 目 の 復 習 や 予 習 の 機 会 を 与 えることを 目 的 にしている そして 学 習 者 が 興 味 と 集 中 力 を 持 ってウェッブサイトを 利 用 することができるように ユーザーインターフェースの 改 善 に 焦 点 を 置 き 教 室 の 授 業 と 連 携 できるようにした 1. 既 存 サイト 利 用 の 問 題 点 既 に 開 発 されている 日 本 国 内 の 韓 国 語 学 習 ウェッブサイトの 中 で 代 表 的 なものに 福 岡 大 学 の ハングルマダン と 同 志 社 大 学 の 韓 国 朝 鮮 語 を 学 ぼう がある この 二 つの ウェッブサイトは 優 れていて 学 習 者 にとって 大 変 有 益 なものではあるが 本 学 の 学 習 者 が 利 用 するには 問 題 点 があった ハングルマダン は 会 話 教 育 を 前 提 にした 教 授 法 をもとにしている 構 成 ではなく 文 字 を 学 んで 文 法 の 学 習 を 経 て 究 極 的 には 読 解 を 可 能 にすることを 目 的 にしているとみ られる そのため Learnerbasedapproachからみると 紙 で 作 られた 教 材 の 写 しのよ うに 感 じられる しかも 練 習 活 動 が 全 くないため 学 習 内 容 をその 場 で 確 認 することがで きないという 弱 点 がある 韓 国 朝 鮮 語 を 学 ぼう は 同 志 社 大 学 の 教 材 である 実 用 韓 国 語 を 使 っている 学 習 者 の 学 習 支 援 を 目 的 にしていて 練 習 問 題 が 沢 山 提 示 されている とても 優 れたウェッブ サイトである しかし その 教 材 を 利 用 している 学 習 者 にはとても 役 に 立 つと 思 われるが 他 の 教 材 を 利 用 している 学 習 者 には 利 用 し 難 いものである 故 に 本 学 の 韓 国 語 教 育 が 志 向 している 目 標 とは 違 うため 本 学 の 学 習 者 にとっては 使 いにくいところがあると 思 われ る 既 存 の 韓 国 語 学 習 ウェッブサイトを 利 用 するにはこのような 問 題 点 があった 為 本 学 の 韓 国 語 カリキュラムに 合 う 韓 国 語 学 習 支 援 ウェッブサイトが 必 要 になった 2. 韓 国 語 レッスン の 開 発 方 向 韓 国 語 レッスン とは 本 学 の 学 習 者 を 対 象 に 開 発 しているウェッブサイトの 名 称 である 平 成 19 年 度 の1 年 間 で 第 1 章 の 韓 国 語 の 文 字 と 発 音 を 完 成 させるのを 目 標 にして 開 発 中 であり 12 月 現 在 全 6 節 の 構 成 中 4 節 までは 完 成 されている 韓 国 語 レッスン は 主 に 学 習 者 中 心 の 学 習 内 容 と 使 用 者 中 心 の 利 便 性 という 二 つの 面 に 重 点 を 置 いて 開 発 している 以 降 ではこの 側 面 について 簡 単 に 述 べる (1) 学 習 者 中 心 の 学 習 内 容 実 際 の 教 室 の 授 業 とウェッブ 上 の 学 習 の 大 きな 違 いは 学 習 内 容 の 伝 達 者 である 教 師 の 有 無 である 実 際 教 室 では 教 師 が 教 材 の 内 容 を 取 り 上 げながら 説 明 することができ 学 習 項 目 を 提 示 し 指 導 することができる しかし ウェッブ 上 では 学 習 者 が 一 人 でそのウェッ ブページの 構 成 を 把 握 し 自 ら 学 習 していくようになる 点 が 大 きな 違 いである その 時 学 習 者 が 簡 単 に 自 分 の 課 題 を 見 つけ 学 習 活 動 を 行 うことができるように 学 習 内 容 を 構 成 しておかなければならないのである そのため 韓 国 語 レッスン では 学 習 内 容 の 提 示 順 をはっきりと 明 示 した 主 な 提 示 順 は 次 の 通 りである 臼 学 習 内 容 の 提 示 渦 学 習 内 容 の 練 習 112

韓 国 語 学 習 支 援 ウェッブサイト 開 発 に 関 する 研 究 嘘 学 習 内 容 の 応 用 練 習 唄 練 習 活 動 ( 活 動 の 評 価 ) 例 えば 単 母 音 の 文 字 と 発 音 の 習 得 が 目 標 である 第 1 章 の1 節 では 学 習 者 の 母 語 であ る 日 本 語 の 母 音 の 音 から 話 題 を 取 り 出 し 両 言 語 の 音 の 比 較 してみるように 韓 国 語 の 発 音 を 提 示 する( 臼 ) この 比 較 という 活 動 を 通 じて 学 習 者 は 自 ら 言 葉 の 音 の 違 いを 考 え 違 うところは 何 かを 推 測 するようになる 次 に 同 じ 発 音 と 違 う 発 音 の 説 明 を 見 て その 推 測 の 正 しさを 確 認 できるようになる 注 意 点 を 確 認 しながら 韓 国 語 の 音 の 実 際 の 発 音 を 聞 いて 自 分 で 発 音 して 練 習 するように 指 導 する( 渦 ) 応 用 練 習 ( 嘘 )では 実 際 に 韓 国 語 単 母 音 の 発 音 の 様 子 を 動 画 で 見 ながら 練 習 すること ができる 各 単 母 音 の 練 習 だけではなく 隣 接 している 単 母 音 の 練 習 も 動 画 を 見 ながら 練 習 するように 指 導 する 最 後 に クイズ 形 式 の 練 習 活 動 を 通 じて 1 節 で 学 んだ 単 母 音 について 確 認 活 動 をする 以 上 のように 学 習 項 目 を 構 成 し 学 習 者 が 正 しい 発 音 を 習 得 するまで 自 習 できるように した (2) 使 用 者 中 心 の 利 便 性 印 刷 物 と 異 なるウェッブ 上 の 教 材 は 使 用 者 の 使 い 勝 手 が 重 要 である メインページと サブページとのレイアウトの 一 貫 性 やコンテンツの 差 別 化 など 使 用 者 のための 工 夫 が 必 要 である そして 一 般 的 な 学 習 サイトは 学 習 項 目 がずらりと 載 せられるため 一 つの ウェッブページが 長 くなるという 問 題 点 を 持 つことが 多 い このような 問 題 点 を 解 決 しな ければならない 為 節 をわけて 構 成 するようにした そうすると 今 度 はサブページが 増 え ページの 上 下 移 動 が 頻 繁 に 行 われるようになって 学 習 者 が 使 いにくくなるという 問 題 が 生 じる このような 問 題 解 決 のため 韓 国 語 レッスン ではジャヴァスクリプトを 利 用 して 各 学 習 段 階 の 内 容 をページ 内 に 小 さい 窓 を 設 けて 明 確 にし 同 時 にスクロールダウンやウェッ ブページの 移 動 の 回 数 を 減 らすことができるように 可 動 式 メニューバーを 設 けておいた 動 画 や 音 声 などのメディアを 同 時 に 使 うことが 大 きなメリットであるウェッブ 教 材 の 場 合 使 用 者 のネットワーク 使 用 環 境 を 考 慮 しなければならない 韓 国 語 レッスン は ADSL 以 上 の 回 線 を 利 用 することを 勘 案 し 学 校 内 ネットワークの 環 境 や 自 宅 の ADSLの 環 境 で も 無 理 がないように 動 画 や 音 声 ファイルをサーバーからダウンロードする 方 式 ではなく 小 さいサイズのフラッシュアニメーションを 利 用 し 手 軽 に 利 用 できるようにした 3. 韓 国 語 レッスン 第 1 章 の 構 成 の 特 徴 (1) 学 習 内 容 第 1 章 は 韓 国 語 の 文 字 と 発 音 の 教 育 に 関 する 内 容 で 学 習 内 容 の 構 成 のもとになったの は 呉 大 煥 (오대환 2003)の 結 果 である その 結 果 を 本 学 の 実 情 に 合 わせて 構 成 した まず 12 月 現 在 開 発 されたサイトマップは 次 の 通 りである 113

島 根 県 立 大 学 総 合 政 策 論 叢 第 15 号 (2008 年 3 月 ) この 図 でわかるように 第 1 章 の 小 節 は1 節 の 単 母 音 から6 節 のパッチムまでになってい る 1 節 では 韓 国 語 音 節 の 核 になる 単 母 音 の 習 得 を 目 標 にした 韓 国 語 には 日 本 語 の 単 母 音 と 同 じ 音 価 を 持 っている 単 母 音 と 日 本 語 では 同 じ 音 のように 聞 こえる 韓 国 語 の 単 母 音 があるため その 違 う 音 価 を 持 っている 単 母 音 の 習 得 にポイントを 置 いた 2 節 では 子 音 の 中 で 激 音 や 濃 音 の 対 立 音 を 持 っている 平 音 だけを 提 示 し その 習 得 を 目 標 にした 2 節 で 学 習 する 子 音 は 韓 国 語 の 発 音 では 環 境 による 音 韻 変 動 が 多 い 音 で 重 要 性 があるからである 3 節 では 平 音 子 音 の 中 で 音 の 音 韻 変 動 がない 子 音 をまとめて 提 示 した 4 節 では 日 本 語 より 豊 富 な 韓 国 語 の 二 重 母 音 の 習 得 を 目 標 にした 二 つの 母 音 の 組 合 せで 一 つの 二 重 母 音 になるため その 組 合 せが 分 かりやすいように 提 示 した 5 節 では 子 音 の 中 で 激 音 と 濃 音 の 習 得 を 目 標 にした この 激 音 と 濃 音 を2 節 の 平 音 との 対 比 を 通 じて 分 かりやすく 説 明 し 実 際 発 音 する 方 法 の 習 得 ができるようにした 韓 国 語 の 音 節 構 造 は 日 本 語 と 異 なり 音 節 末 に 子 音 がある 場 合 がある 6 節 では その 音 節 末 子 音 であるパッチムの 習 得 を 目 標 にした その 音 節 末 子 音 の 音 や 表 記 連 音 規 則 な どをこの6 節 で 習 得 できるようにした (2) 学 習 活 動 の 流 れ ウェッブページの 学 習 項 目 は 提 示 練 習 確 認 活 動 の 順 で 構 成 されている 最 後 の 確 認 活 動 を 通 じて 一 つの 節 の 完 結 を 図 っている 1) 提 示 の 方 法 1 節 の 構 成 の 中 で 重 要 ポイントになっているのは 母 音 の 場 合 は 文 字 ではなく 音 の 提 示 から 始 まっている 点 である そのように 提 示 した 理 由 は この 段 階 の 教 育 目 標 を 音 の 習 得 に 置 いているからである 勿 論 文 字 の 習 得 も 学 習 目 標 に 含 まれているが 音 を 表 記 する 手 段 である 文 字 の 習 得 は 二 次 的 な 目 標 であり 音 の 習 得 を 優 先 的 に 提 示 することにした 音 の 習 得 を 優 先 するのは 今 後 の 話 し(Speaking) というコミュニケーションスキル 114

韓 国 語 学 習 支 援 ウェッブサイト 開 発 に 関 する 研 究 の 習 得 を 前 提 にしているからである 2 節 では 既 習 した 単 母 音 を 利 用 し 平 音 子 音 を 提 示 した この2 節 では 子 音 字 はい つも 母 音 字 とともに 書 かれるという 特 徴 を 生 かして 子 音 と 母 音 を 組 み 合 わせた 音 節 の 形 で 提 示 した 特 に 日 本 語 の タ 行 との 違 いが 重 要 であるため 注 意 書 きを 添 付 して 発 音 の 注 意 を 喚 起 した 3 節 では 2 節 と 同 じように 子 音 字 の 学 習 であるため 2 節 と 同 じ 形 式 の 提 示 方 式 にし た 4 節 では 韓 国 語 の 二 重 母 音 の 特 徴 を 明 らかにして 二 つの 系 統 の 二 重 母 音 の 種 類 を 分 けて 提 示 した それと 同 時 に 二 重 母 音 の 表 記 に 利 用 される 文 字 の 特 徴 についても 注 意 書 きとして 記 録 しておいた 115

島 根 県 立 大 学 総 合 政 策 論 叢 第 15 号 (2008 年 3 月 ) 5 節 と6 節 は 今 開 発 中 であるが 5 節 では 平 音 と 比 較 しながら 激 音 と 濃 音 を 提 示 し そ の 音 の 差 がすぐ 分 かるように 提 示 する 予 定 である 6 節 では これまで 学 んだ 子 音 字 が 全 部 パッチムとして 使 われるということから 始 め 音 節 末 子 音 の 音 としては7つの 音 がある ということを 提 示 し その 発 音 を 紹 介 する 予 定 である 2) 練 習 活 動 練 習 活 動 では 提 示 された 各 音 を 文 字 と 一 緒 に 覚 えることができるようにし 各 音 の 練 習 と 実 際 の 単 語 を 利 用 した 単 語 読 み 練 習 も 出 来 るようにした 1 節 の 練 習 活 動 は まず 各 単 母 音 の 母 音 字 を 提 示 しながら その 母 音 字 をクリックすると 各 単 母 音 の 音 声 が 出 る その 音 声 を 聞 いて 発 音 を 真 似 し 母 音 の 発 音 を 認 識 して 練 習 する ようにした 同 時 に 各 母 音 字 の 書 き 順 がアニメーションで 見 られ その 文 字 の 書 き 順 も 学 べるようにした その 後 動 画 を 利 用 して 母 音 の 調 音 位 置 や 調 音 方 法 を 確 認 する 練 習 活 動 を 行 い より 正 しい 発 音 ができるようにした そして 一 つの 単 母 音 を 長 く 発 音 する 練 習 を 用 意 し 各 単 母 音 の 発 音 をする 際 の 舌 や 唇 の 形 を 自 ら 確 認 できるようにした 最 後 に 発 音 の 位 置 が 隣 接 している 母 音 との 関 係 を 身 につけるため その 隣 接 母 音 の 練 習 をする 機 会 を 用 意 した 116

韓国語学習支援ウェッブサイト開発に関する研究 2節と3節では 子音字と母音字との音節形を提示し 既習の母音字との組合せでどの ように発音されるかを日本語の50音表のようにした 117

島根県立大学 総合政策論叢 第15号 2008年3月 スタートのボタンをクリックすると 四角い表示が順番に移動し 発音の音声が出るよ うになっているため 文字と発音を 視覚的にも聴覚的にも同時に習得することができる と思われる 2節からは 実際の単語を発音練習に用い 単母音と子音だけで構成された単語を読む 練習を設けている この練習では各単語をクリックすると 単語ごとに別の声が出るよう になっていて色々な声の発音を聞くことができる 単語の意味もクリックしている時だけ あらわれるようにして 単語の学習にも役に立つようにした 注意書きとしては 母音の あとに続いてくる子音の音韻変動 有声音化 を知らせて 実際の発音を理解させようと した 3節は2節と同様である 4節では 韓国語の二重母音を系統別に示し 二つの母音が連続して発音され 二重母 音になる仕組みを見せた 同時に 二重母音の各文字の発音の特徴や発音上の注意点も知 らせようとした 118

韓国語学習支援ウェッブサイト開発に関する研究 この節にも 単語を利用した読み練習を用意した 既に学んできた子音字と母音字 そ して新しく学んだ二重母音字で構成された単語を利用し 単語の読み練習ができるように した この練習を通じて既習の子音字や単母音の復習ができるように工夫した 今開発中の5節では平音との相違点を中心に 激音と濃音の発音ができるような練習を 用意する予定である 単語の読み練習では 日本語では同じ音のように聞こえる激音や濃 音の子音が 韓国語では意味弁別の機能を持っているのが分かるようにする予定である 6節もまだ完成されていないが 練習活動では音節末の子音の発音の区別や実際の発音 ができるような活動として構成する予定である 単語読み練習では 色々な音韻変動が行 われるのを簡単な規則と共に練習活動を通じて身につけるようにする予定である 119

島 根 県 立 大 学 総 合 政 策 論 叢 第 15 号 (2008 年 3 月 ) 3) 確 認 活 動 練 習 活 動 を 通 じて 身 につけた 各 文 字 と 発 音 を 確 認 する 為 確 認 活 動 を 紹 介 する 1 節 では 単 母 音 の 文 字 と 発 音 を 連 携 して 覚 えているのかを 確 認 する そして 二 つの 母 音 の 連 続 を 正 しく 聞 き 取 れるかを 確 認 する 活 動 を 行 う 2 節 と3 節 では まず 前 節 で 学 んだ 単 母 音 の 習 得 が 確 認 できる 問 いを 通 じて 復 習 をする 次 の 問 いは 発 音 される 音 声 を 聞 いて 正 しい 表 記 の 単 語 を 探 す 練 習 をする この 過 程 で 学 習 者 は 音 の 識 別 や 文 字 の 識 別 能 力 が 鍛 えられると 予 想 される スピーカ 模 様 のアイコン をクリックすると 自 動 的 に 音 声 が 出 て 問 題 が 出 題 されるので 正 しい 表 記 を 当 てること ができれば 次 の 問 題 に 自 動 的 に 進 むようになるが 間 違 った 場 合 は 次 の 問 題 に 進 むことが できなくなる この 段 階 では 単 語 の 意 味 よりは 発 音 と 文 字 の 識 別 に 重 点 を 置 いているため 意 味 を 問 う 問 題 の 出 題 はない 3 節 も 2 節 の 確 認 活 動 と 同 じである 120

韓 国 語 学 習 支 援 ウェッブサイト 開 発 に 関 する 研 究 4 節 では まず 二 重 母 音 の 各 文 字 と 発 音 の 習 得 の 問 いを 通 じて 習 得 状 況 を 確 認 するよ うにした 次 の 活 動 としては 単 独 の 発 音 ではなく 他 の 音 節 と 一 緒 に 聞 こえた 場 合 の 二 重 母 音 の 識 別 力 を 確 認 することになる 最 後 に 前 節 の 単 語 を 利 用 した 確 認 活 動 と 同 様 に 音 を 聞 いて 正 しい 表 記 を 選 ぶ 練 習 をする まだ 開 発 中 の5 節 と6 節 の 確 認 活 動 も 同 じ 形 式 にする 予 定 である まず 学 習 目 標 で ある 音 の 確 認 と 類 似 している 音 との 識 別 や 正 しい 表 記 を 探 す 活 動 を 用 意 する 予 定 である (3) 使 用 者 の 利 便 性 の 工 夫 ウェッブサイトの 使 用 者 である 学 習 者 がもっとやさしく 学 習 するためには 簡 単 な 操 作 で 利 用 できるような 環 境 を 作 る 必 要 がある そのため 前 にも 述 べたような 技 術 を 利 用 し 利 便 性 を 図 ってみた 1) 韓 国 文 化 への 興 味 寄 せ 韓 国 語 を 学 ぶ 学 習 者 がもっと 韓 国 の 文 化 にも 興 味 を 持 てるように ウェッブページのタ イトルの 部 分 に 韓 国 の 文 化 に 関 する 写 真 を 入 れてみた 韓 国 の 文 化 というと 歴 史 がある 伝 統 的 なものを 想 像 しやすいが 今 回 は 美 しい 伝 統 を 持 っているものだけではなく 日 常 的 な 韓 国 人 の 生 活 ぶりも 取 り 入 れ エキゾチックな 対 象 ではない 同 じ 人 間 社 会 であることを 見 せようとした 伝 統 文 化 が 見 られるものが3 枚 日 常 生 活 が 見 られるものが3 枚 文 化 遺 産 の 現 時 代 の 様 子 が 分 かるものが1 枚 計 7 枚 の 写 真 が 順 次 に 替 わるようにフラッシュ 効 果 を 利 用 し サイトを 開 くたびに 現 れるようにした 121

島根県立大学 総合政策論叢 第15号 2008年3月 この風景は朝鮮時代の官服の着てその時代の宮中祭礼を行う場面である この風景はソウルの夜市場の屋台の様子である 現在の日常的なものを見せる写真であ る この写真の風景は 韓国の国宝1号である 南大門 の夜の風景である この写真は 多くの韓国の人々が毎日利用するソウル地下鉄の通路の写真である この写真は ソウルにある朝鮮時代の宮殿のある建物の屋根の写真であり 飾りの色の 使い 彩色 が美しいといわれる タンチョウン 丹青 の写真である 122

韓国語学習支援ウェッブサイト開発に関する研究 この写真は 雨の日にも関わらず 市場でチヂミとマッコリ 濁り酒 を食べている人 達の様子である 韓国の食文化が垣間見られる風景 この写真は 朝鮮時代の書籍に記録されたハングル文字のもので 今は使わない なく なった文字などが見えておもしろい写真である このように過去と現在の韓国のイメージを通じて 学習者が韓国の文化にも興味を持つ ようにした 小窓の設置 2 前の2 2節で簡単に述べたように 利便性のため ジャヴァスクリプトを利用してメイ ンページの中に小窓を設置し サブページへ移動することを避けるようにした 123

島根県立大学 総合政策論叢 第15号 2008年3月 1節の模様であるが 01のような番号が付いているのが各小窓である その番号が付い ているバーをクリックすると下のように窓が開き その内容の利用ができる この図は0 2の小窓だけを開いた模様である 01の確認が終わったら番号のところをクリッ クして窓を閉めることができるので スクロールダウンする必要がなくなる利点がある 勿論小窓を全部同時に開けておくことも可能なので 全体の内容を確認したい場合は次の 図のように開いておくことも可能である 124

韓国語学習支援ウェッブサイト開発に関する研究 125

島根県立大学 総合政策論叢 第15号 2008年3月 3 多様なフラッシュアニメーション 多様なフラッシュアニメーションを利用して 学習の進みや正誤の判断機能を作り上げ た 例えば 文字をクリックすると音声と文字の書き順がフラッシュで表れ 学習者に学習 内容を見せるようにした 動画を利用するときも その動画の隣に文字が現れるようにして 動画で出ている音声 がその文字の発音であることを示した事と その音声を長く発音する場合は文字も横に伸 ばし 音声の出現時間と同じ時間視覚的に見ることができるようにした 126

韓国語学習支援ウェッブサイト開発に関する研究 連続した発音の練習の場合は 教室では教師が指示することをアニメーションで指示で きるようにした スタートのボタンをクリックすると 最初の文字から順番通り四角い表 示が横に移動しながら各文字の音声が出るようにして 教師の役割の代わりに指示ができ るようにした 単語の読み練習の場面では単語をクリックすると その単語が拡大されて 単語の上に 意味が現れ 同時に音声の実現を表現することができた 127

島 根 県 立 大 学 総 合 政 策 論 叢 第 15 号 (2008 年 3 月 ) 他 に 確 認 活 動 では 問 いの 自 動 出 題 や 答 えの 正 誤 の 判 断 をすることもフラッシュ 技 術 を 利 用 して 表 現 した 128

韓国語学習支援ウェッブサイト開発に関する研究 4 可動式メニューバー 学習者が利用したい他の小窓に移ることをより便利にするため 可動式メニューバーを 設置した 5 フラッシュで表現したメディアファイルの利用 音声ファイルや映像ファイルをフラッシュにしたため メディアファイルのダウンロー ドの時間を短縮することができ もっと自由にメディアファイルを利用することができる ようになった 以上のように フラッシュやジャヴァの技術を利用することにより ウェッブページの 利用における利便性を改善することができた 4 今後の開発に関する課題 韓国語レッスン は現在開発途中のウェッブサイトであるため まだ実際の使用結果 について報告することができない状態である そして現在は 第1章の段階しか出来上がっ ていないので 第2章からの学習内容面と利便性の面の開発という大きい課題が残ってい る また 第1章だけでも学習者の使用様態を確認しながら改善するところがたくさん出て くると思われる 第2章からの開発の問題は後にして 第1章の今後の問題点として予想 されるのは次のような内容である 129

島 根 県 立 大 学 総 合 政 策 論 叢 第 15 号 (2008 年 3 月 ) (1) 学 習 管 理 の 側 面 学 習 者 に 韓 国 語 レッスン の 利 用 を 勧 め その 利 用 をどのように 管 理 するかという 問 題 がある 利 用 頻 度 や 程 度 などを 計 る 方 法 を 用 意 する 必 要 性 があると 思 われ Moodleな どの LMSを 利 用 する 方 法 を 模 索 している (2)インターアクションの 技 術 的 問 題 今 の 状 態 では 学 習 者 からの 問 い 合 わせや 学 習 者 の 使 用 間 違 いなどについての 指 導 など がインターネット 上 では 不 可 能 であるというのが 大 きい 問 題 点 である 今 後 こういう 問 題 を 解 決 するために eメールや BBSなどのコミュニケーションの 場 を 設 けなければな らないのであるが 時 間 と 人 力 という 物 理 的 な 問 題 がまた 生 じる 可 能 性 があるため 対 策 探 しが 難 しい 状 態 であるというのが 現 実 である 今 のような 片 方 向 のウェッブサイトだけでは これからの 教 育 の 効 果 は 期 待 できないた め 教 室 の 授 業 などを 通 じて 韓 国 語 レッスン の 利 用 者 になる 本 学 の 学 習 者 との 双 方 向 システムを 作 って 行 くつもりである もし Moodleの 利 用 が 可 能 になれば ウェッブ を 利 用 した 教 材 と 学 習 者 間 のインターアクション 及 び 教 室 授 業 を 利 用 した 教 師 と 学 習 者 の 間 のインターアクションだけではなく ウェッブ 上 での 学 習 者 間 のインターアクションも 可 能 となると 予 想 されるので Moodleを 積 極 的 に 取 り 入 れる 作 業 が 必 要 であると 思 われる (3) 改 善 策 の 模 索 まだ 使 用 者 からのフィードバックがないため どういう 改 善 点 があるのかもわからない まま 改 善 策 を 述 べるには 無 理 があるが 予 想 できるのは 次 のような 点 である 臼 練 習 活 動 のやり 方 が 効 果 的 であるかどうか 渦 確 認 活 動 の 内 容 が 斬 新 であって 学 習 者 の 習 得 状 況 をうまく 反 映 できるのか 嘘 利 便 性 のため 取 り 入 れた 技 術 が 役 に 立 っているかどうか 等 の 問 題 点 が 現 れると 予 想 されるので これからもこういう 問 題 が 発 生 しないよう 改 め て 学 習 者 の 目 線 から 検 討 する 必 要 があり 改 善 していく 必 要 があると 思 う 終 わりに 以 上 韓 国 語 レッスン の 現 段 階 までの 開 発 に 関 することを 整 理 してみた 韓 国 語 の 文 字 と 発 音 を 全 6 節 の 構 成 にして 各 節 に 練 習 活 動 及 び 確 認 活 動 を 入 れ 学 習 者 自 ら 練 習 し 確 認 することを 図 ってみた このウェッブサイトをもっと 便 利 に 楽 しく 利 用 できるように ジャヴァやフラッシュアニメーションなどを 利 用 し 多 様 な 表 現 方 法 を 設 けておいた しかし 第 1 章 は 韓 国 語 入 門 の 段 階 に 過 ぎないため 今 後 の 段 階 をどのように 開 発 して いくのかが 学 習 者 が 興 味 を 持 って やる 気 を 出 して 韓 国 語 の 学 習 を 続 けられるように 動 機 付 けるきっかけになると 思 われる 今 後 より 効 果 的 なウェッブサイト 開 発 のために 前 述 べた 問 題 点 を 解 決 する 方 法 を 研 究 していくつもりである 参 考 文 献 エミットジャパン 編 (2005) WebCT: 大 学 を 変 える eラーニングコミュニティ ( 東 京 電 機 大 学 出 版 部 ) 吉 田 文 田 口 真 奈 編 著 (2005) 模 策 される eラーニング ( 東 信 堂 ) 130

韓 国 語 学 習 支 援 ウェッブサイト 開 発 に 関 する 研 究 鄭 仁 星 久 保 田 賢 一 編 著 (2006) 遠 隔 教 育 と eラーニング ( 北 大 路 書 房 ) 井 上 博 樹 奥 田 晴 彦 中 田 平 (2006) ムードル 入 門 ( 海 文 堂 ) BadrulH.Khan(강명희,이미화,송상호 編 訳 )(2005) E-LearningStrategies (서현사) KathleenM.Iverson(심미자 訳 )(2006) E-LearningGame (아카데미 프레스) RuthColvinClark,RichardE.Mayer(조일현 외 訳 )(2006) E-LearningandtheScienceof Instruction (아카데미 프레스) 김영만(2007) 인터넷시대의 한국어 교육 (한국문화사) 오대환(2003) 일본 대학의 한국어 발음 교육 (연세대학교 한국어학당 외국어로서의 한국어 교육)Vol.28 pp.111 144) キーワード: 韓 国 語 学 習 支 援 ウェッブサイト 学 習 者 中 心 利 便 性 (OH Daewhan) 131