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Transcription:

ペースメーカー と 両 心 室 ペースメーカー (CRT-P)について ペースメーカー <はじめに - ペースメーカーとは -> ペースメーカーの 歴 史 は 古 く 1932 年 に さかのぼります 当 初 は 開 胸 手 術 が 必 要 でし たが 鎖 骨 下 静 脈 から 心 内 腔 に 線 を 挿 入 する 方 法 が 開 発 され 通 常 のペースメーカー てからは 局 所 麻 酔 で 患 者 の 負 担 が 尐 ない 状 態 で 手 術 することが 可 能 でとなり 件 数 も 増 えました 当 初 はリー CRT-P ド 線 が 断 線 したりリー クしたりして 線 の 追 加 が 必 要 になる 頻 度 が 高 かったのですが 材 質 の 改 良 胸 郭 外 穿 刺 法 などの 技 術 の 進 歩 により 線 の 耐 久 性 が 増 し 電 池 寿 命 も 増 えています ペースメーカーは 脈 拍 が 遅 い 人 に 対 して 植 え 込 みを 行 い 設 定 した 最 低 の 脈 拍 よりも 脈 が 遅 くなりそう 線 なときに 電 気 刺 激 を 送 って 心 臓 先 端 の 本 体 を 収 縮 させる 装 置 です ペースメー 電 極 カーは 本 体 と 線 から 構 成 され ます 線 は 先 端 に 電 極 があり 心 内 腔 に 先 端 を 留 置 し もう 一 方 を 本 体 (ジェネレーターともいいます) に 接 続 して 使 用 します 本 体 は を 通 じて 心 臓 が 動 いているかを 監 視 * し 設 定 時 間 の 間 に 動 かなければ* 本 体 から 線 に 電 気 を 流 して 心 臓 を 強 制 的 に 収 縮 させます 一 方 設 定 時 間 内 に 心 臓 が 動 いたら* ペースメーカ

ーからの 刺 激 は 休 みと なり 設 定 時 間 の 監 視 も リセットされ 次 の 収 縮 が 設 定 時 間 内 に 起 こる かを 監 視 するというサ イクルを 繰 り 返 します * 心 臓 が 動 いているか 監 視 という 表 現 をしていますが 厳 密 には 電 気 刺 激 が 流 れるかを 監 視 となります 心 臓 には 刺 激 伝 導 系 という 電 気 の 回 路 があり そ こに 電 気 が 流 れることで 収 縮 が 起 こります ペースメーカーは この 回 路 に 流 れる 電 気 刺 激 を 監 視 しています <ペースメーカーの 対 象 となる 患 者 様 > 日 本 循 環 器 学 会 作 成 の 不 整 脈 の 非 薬 物 治 療 ガ イ ド ラ イ ン (http://www.j-circ.or.jp/guideline/index.htm) を 参 考 に 決 定 しています 主 なものとして 洞 機 能 不 全 症 候 群 完 全 房 室 ブロック(3 度 房 室 ブロック) 高 度 房 室 ブロックや 2 度 房 室 ブロック 徐 脈 性 心 房 細 動 などの 脈 拍 が 遅 くなる 不 整 脈 があり 脈 拍 が 遅 くなる せいで 失 神 ふらつき 眼 前 暗 黒 感 労 作 時 呼 吸 苦 などの 症 状 を 認 める 症 例 が 適 応 になります (それぞれの 疾 患 については 別 途 記 載 ) <ペースメーカーの 種 類 > 刺 激 する 場 所 と 刺 激 様 式 の 違 いにより AAI ペースメーカー 心 房 の 動 きの 監 視 と 刺 激 を 行 います VVI ペースメーカー 心 室 の 動 きの 監 視 と 刺 激 を 行 います DDD ペースメーカー 心 房 心 室 両 方 の 監 視 と 刺 激 を 行 います VDD ペースメーカー 心 房 心 室 を 監 視 して 心 室 の 刺 激 を 行 います という 4 つに 分 けることが 出 来 ます 患 者 様 の 不 整 脈 の 特 徴 を 考 慮 して

機 種 を 選 んでいます ペースメーカーは もともとは 最 低 の 脈 拍 を 保 障 する 機 能 しかあり ませんでしたが 最 近 では 体 の 動 きをモニターし 体 を 動 かしているとき にはペーシング 脈 拍 を 上 げる 心 拍 応 答 機 能 がついたり ペースメーカーが 原 因 で 引 き 起 こされるペースメーカー 頻 脈 の 抑 制 機 能 が 搭 載 されたりしていま す さらに 心 房 細 動 抑 制 機 能 や 自 律 神 経 の 状 態 に 応 じてペーシングの 脈 拍 を 調 節 する 機 能 などが 搭 載 されている 機 種 もあります これらの 機 能 自 体 は まだ 評 価 不 十 分 ですが より 普 通 の 人 の 脈 拍 に 近 づける 目 的 で 開 発 されてい ます 当 院 では 患 者 様 の 状 態 に 応 じてそれらの 機 能 を 使 い 分 け さらにデー タを 検 証 していきます <ペースメーカーの 植 込 み> 当 院 では 毎 年 70 ~90 人 前 後 の 新 規 植 込 み 患 者 様 がおられます 局 所 麻 酔 後 に 鎖 骨 の 下 のあたりに 数 cm 皮 膚 を 切 開 し 本 体 を 収 納 するポケットを 作 成 し てから 線 を 右 心 房 や 右 心 室 に 留 置 し て 本 体 にを 接 続 して 本 体 をポケット に 埋 め 込 み 切 開 した 皮 膚 を 縫 合 して 手 術 は 終 了 です 1~1.5 時 間 前 後 の 手 術 時 間 となり ます 右 心 房 本 体 右 心 室 <ペースメーカー 外 来 > 植 込 み 後 も 4~5 ヶ 月 おきのペースメーカー 外 来 で 装 置 の 作 動 状 況 や 電 池 の 消 耗 などをチェックし 適 切 に 働 いていることを 確 認 し ます そのチェックの 際 に 電 池 が 消 耗 していれば 電 池 交 換 が 必 要 です 電 池 交 換 の 手 術 は 局 所 麻 酔 後 に 鎖 骨 の 下 のあた りのポケットを 数 cm 切 開 して 装 置 を 取 り 出 し 新 しい 装 置 測 定 装 置 の 例 を 取 り 付 ける 手 術 となります その 際 に 線 のチェック

もおこないます 断 線 やリークなど 線 が 継 続 して 使 えない 状 態 であると 判 断 すれば 新 規 に 線 を 挿 入 することもあります <ペースメーカーと 電 磁 波 携 帯 電 話 について> 携 帯 電 話 など 電 磁 波 を 発 生 する 製 品 をペースメーカー 本 体 に 近 づける とペースメーカーが 誤 作 動 を 起 こす 可 能 性 があることが 報 告 されています 患 者 様 によっては 近 くで 他 人 が 携 帯 電 話 で 話 をしていると 恐 くなって 遠 ざ かります とおっしゃる 方 がおられます 筆 者 の 個 人 的 な 意 見 ですが あま り 神 経 質 になる 必 要 はないと 考 えます 当 院 通 院 患 者 様 のペースメーカー 外 来 のフォローにおいて 電 気 製 品 が 発 生 する 電 磁 波 が 原 因 でペースメーカーが 異 常 を 起 こしたという 事 例 は 今 のところありません( 可 能 性 を 疑 わせる 事 例 はありましたが 生 活 環 境 調 査 で は 異 常 ありませんでした) そのような 疑 いが 発 生 したときには メーカーに も 協 力 を 依 頼 して 必 要 があれば 患 者 様 の 生 活 環 境 調 査 を 実 施 する 場 合 があ ります <おわりに> ペースメーカーを 植 え 込 むことは 患 者 様 にとって 肉 体 的 精 神 的 にス トレスになります 特 に ペースメーカーを 植 え 込 んだら このようなこと をしてはいけませんか? という 質 問 をよく 受 けます ペースメーカーを 植 え 込 むのは 脈 が 遅 くなることによる 失 神 やふらつきの 症 状 のため 日 常 生 活 に 不 自 由 があることをなくすためという 目 的 があります すなわち 制 限 す るため ではなく 日 常 生 活 の 不 自 由 をなくすため の 装 置 であることを 強 調 したいのです 植 込 み 後 の 行 動 制 限 がなるべく 尐 なくなるよう 今 後 も 各 種 研 究 会 などで 情 報 交 換 を 行 いながら 患 者 様 に 還 元 していきたいと 思 いま す 平 成 20 年 8 月 20 日 循 環 器 科 柏 瀬 一 路

両 心 室 ペ ー ス メ ー カ ー ( CRT-P = cardiac resyncronization therapy pacemaker) <はじめに - CRT-P とは -> CRT-P は 右 心 室 と 左 心 室 の 両 心 室 のペーシ ングを 行 なうことで 心 室 の 壁 運 動 のゆがみを 改 善 する 装 置 です 当 初 は 両 室 ペーシングと 呼 ばれていたこともあ 通 常 のペースメーカー りますが 実 際 には 両 心 室 のゆがみというよ りも 左 心 室 内 の 壁 運 動 のゆがみを 改 善 する ことが 治 療 効 果 につな がっているため 心 室 CRT-P の 壁 運 動 のゆがみを 改 善 する 治 療 をさす CRT (cardiac resyncronization therapy) = 心 臓 再 同 期 療 法 から CRT と 呼 ばれるようになりました その 後 ICD ( 別 途 記 載 )+ CRT の 機 能 をあわせ 持 つ 装 置 が 使 用 されるようになったため CRT の 機 能 を 持 つ ペースメーカーを CRT-P CRT + ICD の 機 能 をあわせ 持 つ 装 置 を CRT-D( 別 途 記 載 )と 区 別 して 表 現 しています CRT-P は 日 本 では 2004 年 から 使 用 されています しかし CRT-P の 適 応 となるような 患 者 様 は 心 機 能 が 低 いため 心 室 細 動 / 心 室 頻 拍 を 起 こしやすいこ とが 論 文 でも 報 告 されており 心 機 能 をたすける 両 室 ペーシング 機 能 に 加 え て ICD の 機 能 も 必 要 であるという 発 想 から CRT-D が 開 発 され 2006 年 から 日 本 でも 使 用 可 能 となりました 後 述 しますが CRT-P の 適 応 となる 症 例 は CRT-D の 適 応 となりうることから CRT-D の 植 え 込 みが 増 えているとともに CRT-P の 新 規 植 え 込 みは 減 尐 してきています

<CRT (cardiac resyncronization therapy) = 心 臓 再 同 期 療 法 とは> 壁 運 動 のゆがみがない 症 例 壁 運 動 のゆがみがある 症 例 収 縮 早 期 収 縮 後 期 収 縮 早 期 収 縮 後 期 心 臓 の 脈 拍 を 調 節 する 刺 激 伝 導 系 という 回 路 において 心 室 内 での 伝 わりが 障 害 される 状 態 特 に 完 全 左 脚 ブ ロックといわれる 障 害 があったり 右 心 室 のペースメーカーの 刺 激 で 心 臓 が 動 いているときには 心 室 の 収 縮 のタイミングに 図 に 示 すようなゆがみが 生 じます 心 室 全 体 としては 収 縮 する 方 向 に 動 いているため 心 臓 の 収 縮 力 ( 壁 運 動 )に 異 常 がない 症 例 ではそのゆがみはあまり 問 題 になりません しかし 拡 張 型 心 筋 症 や 虚 血 性 心 疾 患 などの 心 疾 患 のために 心 臓 が 弱 っている 症 例 においては た だでさえ 心 臓 の 動 きが 悪 いうえに ゆがみによって 心 臓 から 血 液 を 送 り だす 血 液 量 が 低 下 し 効 率 が 悪 くなり ます( 心 拍 出 量 の 低 下 ) また それ を 補 うために 心 拍 数 を 上 げるなどの 代 償 機 構 のため 右 心 室 の ペーシング 刺 激 CRTによる 壁 運 動 のゆがみの 修 正 ( 再 同 期 療 法 ) 収 縮 早 期 左 心 室 の ペーシング 刺 激 収 縮 後 期 心 臓 の 筋 肉 自 体 が 要 求 される 仕 事 量 が 増 える( 心 筋 酸 素 需 要 の 増 大 )という 悪 循 環 が 生 じます 結 果 として さらに 心 不 全 を 進 行 させる 原 因 となります CRT の 治 療 の 要 点 は 心 室 に 2 点 (もしくは 3,4 点 )のポイントからペーシ ング 刺 激 をすることで 心 室 の 収 縮 のタイミングをそろえることです( 図 ) そ の 刺 激 するポイントは より 離 れているほうが 望 ましいです 左 心 室 は 右 心 房 を 経 由 し 冠 静 脈 という 静 脈 の 中 に 線 を 入 れているため 右

心 室 に 留 置 するの 反 対 側 となる 位 置 ( 側 壁 や 後 壁 と 呼 ばれる 領 域 )に 適 当 な 静 脈 があってを 適 切 に 留 置 できることが 望 ましいのですが 症 例 によっては 望 ましい 位 置 に 静 脈 がなかったり 技 術 的 に 留 置 できなかった りして 他 の 位 置 に 留 置 せざるを 得 ない 場 合 があります その 場 合 には 治 療 効 果 が 低 下 してしまいますので より 望 ましい 位 置 に 確 実 に 線 を 留 置 できるよう 左 心 室 の 留 置 に 関 する 技 術 の 向 上 や 線 自 体 の 改 良 が 今 後 も 必 要 です 日 常 診 療 での 壁 運 動 のゆがみの 判 定 方 法 ですが 心 電 図 の QRS 幅 が 広 い( 目 安 として 130 ミリ 秒 以 上 ) 心 エコーで 観 察 したときに 後 壁 や 中 隔 が 収 縮 のピークになるタイミン グがずれている 心 エコーで 心 臓 の 筋 肉 の 移 動 速 度 を 調 べる 組 織 ドプラ 法 という 方 法 で 収 縮 速 度 が 最 大 となるタイミングがずれている これらの 判 定 基 準 を 用 いて 判 定 しています CRT の 開 始 により 心 電 図 の QRS 幅 が 小 さくなる 症 例 は CRT の 治 療 効 果 が 高 いといえます( 図 ) CRT-P 植 え 込 み 前 の 心 電 図 QRS 幅 が 広 い I II V1 V2 CRT-P 植 え 込 み 後 の 心 電 図 QRS 幅 が 小 さくなった I II V1 V2 III V3 III V3 avr avr V4 avl avf V4 V5 V6 avl avf V5 V6 <CRT-P の 対 象 となる 患 者 様 > こちらも 日 本 循 環 器 学 会 作 成 の 不 整 脈 の 非 薬 物 治 療 ガイドライン (http://www.j-circ.or.jp/guideline/index.htm) を 参 考 に 決 定 していますが 拡 張 型 心 筋 症 や 虚 血 性 心 疾 患 による 低 心 機 能 があり 充 分 な 薬 物 治 療 を 行 っても 慢 性 心 不 全 (NYHA 分 類 のクラス 3-4) が 持 続 しており 心 電 図 の QRS 幅 が 130 ミリ 秒 以 上 の 症 例 が 代 表 的 な 適 応 症 例 です 下 線 部 の 心 電 図 の QRS 幅 が 広 いということは 壁 運 動 の 同 期 性 がなくなっていることの 判 断 基 準 のひとつです したがって 心 筋 症 や 虚 血 性 心 疾 患 のため 心 機 能 が 高 度 に 低 下 して おり かつ 壁 運 動 の 同 期 性 がなくなっている 症 例

ということになります この 基 準 は 別 途 記 載 の ICD の 低 心 機 能 症 例 の 適 応 基 準 ( 別 途 記 載 )と 重 なっています つまり CRT-P の 適 応 となるような 症 例 は ICD の 適 応 ともなり 得 るということになります 2006 年 からは CRT-P と ICD の 機 能 を 併 せ 持 つ CRT-D という 装 置 ( 別 途 記 載 )が 使 用 できるようにな りました 植 込 み 基 準 からも 論 文 のデータからも CRT-P が 必 要 な 症 例 は 心 室 細 動 / 心 室 頻 拍 のリスクが 高 いことから CRT-D のほうがより 望 ましいとい えます 現 実 的 に CRT-P を 新 規 で 植 え 込 む 患 者 様 は 減 ってきています CRT-D の 適 応 であることは 納 得 するが 除 細 動 の 機 能 を 患 者 様 が 不 要 であると 拒 否 された 場 合 体 格 が 小 さいなどの 理 由 で 大 きな 装 置 の 植 え 込 みを 希 望 されなかっ た 場 合 という 症 例 が CRT-P 植 込 みの 候 補 になると 考 えます 実 際 には いろいろな 背 景 を 考 慮 しながら 循 環 器 科 全 体 の 話 し 合 いで 方 針 を 決 定 し 患 者 様 本 人 や 家 族 と 話 し 合 って 最 終 決 右 心 房 本 体 定 しています <CRT-P の 植 込 み> 局 所 麻 酔 後 に 鎖 骨 の 下 のと ころの 皮 膚 を 数 cm 切 開 して 皮 膚 と 大 胸 筋 の 間 (たいていは 大 胸 筋 のすぐ 上 )もしくは 大 胸 筋 のすぐ 下 に 装 置 を 格 納 する ポケットを 作 成 します 右 心 房 右 心 室 リー ド 左 心 室 の 3 本 のリ ードを 植 え 込 みます 右 心 房 リ ードと 右 心 室 はそれぞ れの 部 屋 の 中 に 留 置 します 左 心 室 は 右 心 房 を 経 由 し 冠 静 脈 の 中 に 線 を 入 れ て 左 心 室 の 側 壁 や 後 壁 周 辺 に を 留 置 します 右 心 室 リ 右 心 房 右 心 室 右 心 室 左 心 室 左 心 室 本 体

ードと 左 心 室 が 左 心 室 の 対 極 になるように 留 置 するのが 理 想 的 なパタ ーンです それぞれの 閾 値 などを 計 測 して 使 用 可 能 と 判 断 すればを 固 定 して 装 置 全 体 をポケットに 収 納 し 創 部 を 縫 合 して 手 術 は 終 了 です <CRT-P 植 込 み 後 のフォロー> ペースメーカーのフォローと 同 様 に 植 込 み 後 も 約 4-5 ヶ 月 おきのペー スメーカー 外 来 で 装 置 のチェックを 定 期 的 に 行 ないます ペースメーカーの 作 動 状 況 線 の 状 態 電 池 の 消 耗 などをチェックし 装 置 が 適 切 に 働 いていることを 確 認 します そのチェックの 際 に 電 池 が 消 耗 していれば 電 池 交 換 が 必 要 です 電 池 交 換 の 手 術 は 通 常 のペースメーカーの 交 換 手 術 と 同 様 です <おわりに> CRT-P の 植 え 込 み 件 数 は 確 かに 減 尐 しています 今 後 CRT-D の 装 置 の 小 型 化 やの 改 良 が 続 けられていくにしたがって 更 に 減 尐 していき 将 来 的 には 新 規 の 植 え 込 みとしては 使 われなくなる 可 能 性 もあります しか し CRT-D よりも 小 型 であるという 利 点 もあることや 現 在 植 え 込 み 中 の 患 者 様 がおられることから 今 後 も CRT-P, CRT-D ともにフォローを 継 続 して いきます 植 え 込 んだ 症 例 の 経 過 やデータを 蓄 積 して 今 後 の 治 療 に 役 立 てて いこうと 思 っております 平 成 20 年 8 月 20 日 循 環 器 科 柏 瀬