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Librahack 事 件 と 図 書 館 新 出 ( 図 書 館 問 題 研 究 会 静 岡 県 立 中 央 図 書 館 )

自 己 紹 介 新 出 (あたらしいずる) 静 岡 県 立 中 央 図 書 館 勤 務 (6 年 目 ) 図 書 館 問 題 研 究 会 常 任 委 員 図 書 館 システムの 担 当 ではないた め 技 術 的 なことには 詳 しくない

事 件 の 概 要 (1) 2010 年 3 月 13 日 自 作 プログラムによる 岡 崎 市 立 図 書 館 Web ページへのアクセス 開 始 図 書 館 Webサイ トにつながりにくい 状 況 が 発 生 図 書 館 MDISに 調 査 依 頼 3 月 21 日 岡 崎 署 に 相 談 4 月 1 日 さくらインターネットからの 接 続 を 遮 断 4 月 2 日 自 宅 からのアクセスに 変 更 4 月 15 日 図 書 館 岡 崎 署 に 被 害 届 提 出 その 前 後 図 書 館 より 岡 崎 署 にアクセスログ を 提 出

5 月 25 日 自 宅 実 家 強 制 捜 査 連 行 逮 捕 5 月 26 日 実 名 報 道 事 件 の 概 要 (2) 図 書 館 HPにアクセス3 万 3 千 回 業 務 妨 害 容 疑 で 男 逮 捕 容 疑 者 は 1 回 ボタンを 押 すだけで 1 秒 に1 回 程 度 の 速 度 でアクセスを 繰 り 返 せるプログラムを 作 っていたという 中 川 容 疑 者 は 同 図 書 館 の 利 用 者 だったが 目 立 ったトラブルは 確 認 されていないといい 動 機 を 調 べている ( 朝 日 新 聞 ) 6 月 14 日 起 訴 猶 予 処 分 で 釈 放 (21 日 間 勾 留 ) その 月 の 収 入 の7 割 の 損 失 6 月 19 日 事 件 の 経 緯 をブログで 公 開 http://librahack.jp/

プログラムの 内 容 Libraの 新 着 図 書 ページにアクセスし ISBNや 予 約 数 を 取 得 し 新 着 日 付 を 付 与 する 毎 日 定 時 に1 時 間 程 度 実 行 1 秒 に1 回 程 度 のシリアルアクセス 作 成 理 由 新 着 冊 数 が 多 すぎ( 期 間 が 長 過 ぎ) 新 着 日 付 がないため 最 近 入 った 資 料 がわからない

1 秒 間 に1 回 のアクセス どの 程 度 の 速 度 でページアクセスを 行 えば 礼 儀 正 しいと 言 われるのかにつ いては 場 合 によってまちまちです WebmasterWorld.comへの 寄 稿 者 たち が 提 案 している 基 準 は ページに 対 す るリクエストを1 秒 当 たり1~2 回 までに 抑 えておくというものです SPIDERING HACKS (p9)

1 秒 間 に1 回 のアクセス 改 正 国 立 国 会 図 書 館 法 によるインターネット 資 料 の 収 集 について 4. 収 集 方 法 - 自 動 収 集 自 動 収 集 プログラム( 収 集 ロボットといいま す)を 使 用 して ウェブサイトの 自 動 収 集 を 行 います 収 集 対 象 機 関 ウェブサーバの 負 荷 軽 減 の ため ダウンロードの 間 隔 を1 秒 以 上 あけま す

閲 覧 障 害 発 生 のメカニズム 高 木 浩 光 @ 自 宅 の 日 記 2010 年 08 月 29 日 三 菱 図 書 館 システムMELIL 旧 型 の 欠 陥 アニメ 化 - 岡 崎 図 書 館 事 件 (7) http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20100829.html#p01

事 件 の 概 要 (3) 7 月 20 日 頃 朝 日 新 聞 神 田 記 者 のメールが 館 内 で 回 覧 される 情 報 セキュリティ 会 社 の 分 析 によれば プログラムは 一 般 的 なクローラーであり サイトにバグが 放 置 されている 可 能 性 を 指 摘 7 月 29 日 図 書 館 システムのDB 接 続 を 改 修 8 月 21 日 朝 日 新 聞 で 図 書 館 HP 閲 覧 不 能 サイバー 攻 撃 の 容 疑 者 逮 捕 だが との 見 出 しで 図 書 館 システムに 不 具 合 があるとの 報 道 ソフト 会 社 図 書 館 側 に 不 具 合 伝 えず アクセス 障 害 問 題 との 記 事 では MDISが 図 書 館 側 に 他 の 図 書 館 で 同 じような 閲 覧 障 害 が 起 きていたことを 伝 えていなかったと 報 じた 8 月 22 日 大 羽 館 長 は ( 男 性 の 自 作 プログラムに) 違 法 性 が ないことは 知 っていたが 図 書 館 に 了 解 を 求 めることなく 繰 り 返 しアクセスしたことが 問 題 だ 図 書 館 側 のソフトに 不 具 合 はなく 図 書 館 側 に 責 任 はない との 報 道

事 件 の 概 要 (4) 9 月 1 日 岡 崎 市 立 図 書 館 の 公 式 見 解 発 表 平 成 22 年 3 月 から4 月 にかけて 新 着 図 書 データベースへ の 大 量 アクセスがあり 中 央 図 書 館 のホームページ( 蔵 書 の 詳 細 情 報 )につながらない 又 はつながりにくい 事 態 が 何 度 も 発 生 していました このような 状 態 を 放 置 しておく ことは より 多 くの 方 にご 迷 惑 をかけることになるので 警 察 に このような 事 例 が 他 にも 存 在 するのか 犯 罪 性 はあ るのか また 相 談 窓 口 はないか といったことについて 相 談 し 最 終 的 には 被 害 届 を 提 出 しました その 後 の 捜 査 に より 大 量 アクセスを 行 った 人 物 が 逮 捕 され 報 道 により ますと 起 訴 猶 予 処 分 となっているとのことです このコ ンピュータシステムは 平 成 17 年 に 導 入 しましたが その 時 点 で 自 動 プログラムを 用 いて 短 時 間 に 大 量 の 図 書 データ 情 報 を 入 手 できるような 事 態 は 想 定 していませんでし た ホームページは 誰 にでも 開 かれています もちろん 事 前 の 申 請 の 必 要 もありませんが 利 用 者 の 方 におかれ ましては 情 報 収 集 のために 使 われる 手 段 が 他 の 利 用 者 に 迷 惑 をかけていないかどうかについて ご 配 慮 をお 願 いいたします

事 件 の 概 要 (5) 9 月 8 日 図 書 館 問 題 研 究 会 見 解 を 公 表 図 書 館 サイトに 問 題 図 書 館 の 被 害 届 をきっかけと して 利 用 者 の 身 体 の 自 由 が 侵 されたという 点 で 重 大 9 月 28 日 岡 崎 市 図 書 館 から 個 人 情 報 が 流 出 してい たことを 公 表 11 月 26 日 岡 崎 市 MDISを1 年 6ヶ 月 間 指 名 停 止 契 約 を 解 除 図 書 館 長 は システムに 不 具 合 はない MDISに 責 任 はない とした 発 言 を 撤 回 現 時 点 で はシステムに 不 具 合 があったと 考 えている 中 川 氏 へのコメントは たいへん 気 の 毒 なことだったと 思 う しかし9 月 1 日 の 市 の 見 解 は 変 わらず 11 月 30 日 MDISが 一 連 の 問 題 について 謝 罪 の 記 者 会 見 能 力 として 不 十 分 だった だが 不 具 合 ではな い

事 件 の 概 要 (6) 12 月 7 日 柴 田 市 長 が 会 見 で 男 性 には 気 の 毒 な 思 い もあり おわびをした と 話 したが 男 性 は 大 羽 館 長 の 気 持 ちは 聞 いたが 公 式 な 謝 罪 とは 受 け 止 め ていない 12 月 9 日 岡 崎 市 の9 月 1 日 付 けの 見 解 が 削 除 される 12 月 14 日 被 害 届 の 取 り 下 げを 求 める 書 面 を りぶら サポータークラブを 通 じて 市 長 らに 提 出 詳 細 は Librahackメモ:http://librahack.jp/okazaki-librarycase-season2/librahack-memo.html 岡 崎 市 立 中 央 図 書 館 事 件 等 議 論 と 検 証 のまとめ: http://www26.atwiki.jp/librahack/

どうすればよかったのか? 通 常 の 対 応 としては IPアドレスから ISP(プロバイダ)を 経 由 し 負 荷 が 大 きいと 連 絡 専 門 機 関 に 相 談 JPCERT/CC IPAなど IPA サービス 妨 害 攻 撃 の 対 策 等 調 査 報 告 書 参 照 http://www.ipa.go.jp/security/fy22/ reports/isecdos/2010_isec_dos.pdf

事 件 の 背 景 図 書 館 / 図 書 館 員 の 知 識 の 欠 如 対 応 の 誤 り 安 易 な 被 害 届 の 提 出 システムの 不 具 合 とベンダーの 不 誠 実 な 対 応 障 害 の 発 生 と 継 続 警 察 検 察 の 知 識 の 欠 如 不 必 要 な 逮 捕 長 期 勾 留

ネットと 図 書 館 業 界 の 温 度 差 ネット 上 では 朝 日 新 聞 の 報 道 以 前 か ら 議 論 が 発 生 有 志 による 情 報 収 集 真 相 究 明 活 動 技 術 屋 と 法 律 屋 の 座 談 会 岡 崎 市 立 中 央 図 書 館 へのアクセスは DoS 攻 撃 だったか? 7/16 2010 年 図 書 館 系 はてなブックマークラ ンキング 25/30 我 が 身 が 危 ない 萎 縮 効 果 への 危 惧

図 書 館 員 のICT 知 識 の レベルはこれでよいか 図 書 館 員 がITに 詳 しくないのは 仕 方 がな い か? なぜ0 番 台 の 棚 にいって 自 分 で 調 べなかっ たのか by 岡 本 真 専 任 のシステム 担 当 者 を 置 いている 図 書 館 は6% 担 当 者 を 置 かない 図 書 館 41% 8 割 近 くの 図 書 館 は 外 部 のIT 専 門 家 の 支 援 を 受 けていない 図 書 館 システムに 係 る 現 状 調 査 三 菱 総 研 本 庁 の 情 報 システムセクションとの 関 係 は 希 薄

システムベンダ 外 部 機 関 捜 査 機 関 との 関 係 IT 版 ストックホルム 症 候 群 ベンダーに 任 せ 切 り 鵜 呑 みにする 外 部 の 専 門 家 に 相 談 する 外 部 の 声 に 聞 く 耳 を 持 つ お 宅 様 はそう 思 われるのです かとしかいいようがありませんね 捜 査 機 関 の 無 謬 性 が 前 提 にできない 以 上 事 件 性 の 判 断 が 必 要 警 察 側 の 認 識 : 事 件 にして 処 罰 を 求 めるのであれ ば 被 害 届 を 出 してくださいと 説 明 した 図 書 館 側 の 認 識 : これは 被 害 にあたります 被 害 届 を 出 しますか?と 言 われた まさか 逮 捕 につ ながると 思 っていなかった

システムベンダ 外 部 機 関 捜 査 機 関 との 関 係 IT 版 ストックホルム 症 候 群 ベンダーに 任 せ 切 り 鵜 呑 みにする 外 部 の 専 門 家 に 相 談 しない 外 部 の 声 に 聞 く 耳 を 持 たない お 宅 様 はそう 思 われるのです かとしかいいようがありませんね 捜 査 機 関 の 無 謬 性 が 前 提 にできない 以 上 事 件 性 の 判 断 が 必 要 警 察 側 の 認 識 : 事 件 にして 処 罰 を 求 めるのであれ ば 被 害 届 を 出 してくださいと 説 明 した 図 書 館 側 の 認 識 : これは 被 害 にあたります 被 害 届 を 出 しますか?と 言 われた まさか 逮 捕 につ ながると 思 っていなかった

Webサービス 利 用 への 意 識 Webサービス 利 用 を 来 館 利 用 の 延 長 としてし か 捉 えていないのでは Web 利 用 = 顔 が 見 えない 意 図 が 読 めない 住 民 かどうかもわからない プログラムかも しれない 非 和 解 的 対 応 断 わりのないアクセスが 問 題? プログラムでの 予 約 は 悪 か? クローリングは 図 書 館 利 用 か? ほとんどの 普 通 の 来 館 利 用 者 が 満 足 して いるから 問 題 ない? Webサービスの 拡 大 に 伴 い 職 員 の 意 識 を 変 えていく 必 要 性

図 書 館 の 自 由 の 問 題 として(1) 狭 義 の 自 由 の 問 題 : 利 用 者 情 報 の 提 出 アクセスログと 一 緒 に さくらインターネット ド メインのメールアドレスを 登 録 していた 利 用 者 4 人 の 氏 名 住 所 電 話 番 号 生 年 月 日 などの 情 報 を 県 警 の 照 会 に 応 じて 任 意 で 提 出 図 書 館 自 身 が 被 害 届 を 出 したという 事 情 4 名 の 利 用 者 情 報 ( 結 果 的 に 無 関 係 )の 提 供 は 正 当 化 可 能 か アクセスログは 利 用 事 実 か

図 書 館 の 自 由 の 問 題 として(2) プログラムでのアクセスもまた 正 当 な 利 用 行 為 ならば 知 る 自 由 を 行 使 した 利 用 者 を 図 書 館 が 警 察 に 告 発 し 身 体 拘 束 を 招 いたことになる 図 書 館 の 自 由 に 関 する 原 則 は 国 民 の 知 る 自 由 を 保 障 するためにある より 根 本 的 な 意 味 において 図 書 館 の 自 由 に 反 する 図 書 館 自 身 の 問 題 と 対 応 によって 利 用 者 に 大 きな 損 害 をもたらしたことについて 真 摯 な 反 省 が 見 られない

利 用 者 の 権 利 : 図 書 館 が 技 術 を 用 いるの は, 情 報 へのアクセスを 高 めるためであって, 拒 否 するためではない 図 書 館, 図 書 館 員, システム 管 理 者,ヴェンダー,ネットワーク サービスの 提 供 者 などが 設 定 した 不 合 理 な 制 限 や 条 件 から, 利 用 者 はいっさい 無 縁 で ある 権 利 を 有 する 図 書 館 の 権 利 宣 言 解 説 文 電 子 情 報,サー ビス,ネットワークへのアクセス アメリカ 図 書 館 協 会 評 議 会 1995 年 採 択 2005 年 修 正

図 書 館 の 自 由 に 関 する 宣 言 (1979 年 改 訂 ) 図 書 館 は 基 本 的 人 権 のひとつとし て 知 る 自 由 をもつ 国 民 に 資 料 と 施 設 を 提 供 することを もっとも 重 要 な 任 務 とする この 任 務 を 果 たすため 図 書 館 は 次 のことを 確 認 し 実 践 する

改 善 のための 方 策 Webアクセスを 図 書 館 利 用 概 念 に 含 め 図 書 館 業 界 で 合 意 形 成 図 書 館 員 への 基 礎 的 な 知 識 の 研 修 専 門 機 関 への 照 会 など 危 機 管 理 対 応 手 法 の 啓 発 相 談 窓 口 の 開 設 ( 図 書 館 協 会?) 自 治 体 内 の 情 報 システム 部 署 とのコ ミュニケーション

改 善 のための 方 策 API 提 供 の 促 進 仕 様 作 成 ノウハウの 共 有 ユーザーからの 意 見 聴 取 外 部 の 声 に 耳 を 傾 ける